JP2009115952A - 導電性ローラ及びその製造方法、並びにそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を有し、画像ムラの発生を抑えることが可能な導電性ローラを提供する。
【解決手段】シャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配置された紫外線硬化型樹脂からなる弾性層3とを備え、前記弾性層3は、厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であることを特徴とする導電性ローラ1である。ここで、前記紫外線硬化型樹脂は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化されてなり、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ローラ及びその製造方法、並びに該導電性ローラを用いた画像形成装置に関し、特に現像ローラとして好適で、低硬度の弾性層を有し、画像ムラの発生を抑えることが可能な導電性ローラに関するものである。
一般に、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ(LBP)等の電子写真方式の画像形成装置においては、現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として、ロール形状の導電性部材、即ち、導電性ローラが多用されており、該導電性ローラは、通常、長さ方向両端部を軸支されて取り付けられるシャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを備えている。なお、上記弾性層の表面に、更に表層を備える場合がある。
例えば、特開2005−352072号公報(特許文献1)には、軽量で且つ画像不良が発生することのない耐久性に優れた現像ローラとして、金属製の中空円筒体を有するシャフト部材の半径方向外側に配置された弾性層の表面に、紫外線硬化型樹脂からなる樹脂層を有する現像ローラが開示されている。また、特開2004−191638号公報(特許文献2)には、安定して良好な画像を得ることのできるトナー担持体として、シャフトの外周に形成された弾性層の表面に、紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹脂の被覆層を有するトナー担持体が開示されている。
特開2005−352072号公報及び特開2004−191638号公報においては、弾性層の半径方向外側に配置された表層に紫外線硬化型樹脂を用いるが、これは、紫外線硬化型樹脂からなる層が一般に高硬度で且つ薄いため、例えば、紫外線硬化型樹脂を弾性層に用いた場合、真円度、振れ、凹凸等のシャフト部材の表面精度の影響を受け易いからである。このように、紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を有する導電性ローラを画像形成装置に用いた場合、画像ムラが発生してしまう問題があった。
特開2005−352072号公報 特開2004−191638号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を有し、画像ムラの発生を抑えることが可能な導電性ローラと、該導電性ローラの製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる導電性ローラを用いた、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、シャフト部材の表面に紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を配設した導電性ローラにおいて、弾性層の厚さ及びアスカーC硬度を特定の範囲に規定することで、画像ムラの発生を抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の導電性ローラは、シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配置された紫外線硬化型樹脂からなる弾性層とを備え、
前記弾性層は、厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であることを特徴とする。ここで、本明細書中で用いる「厚さ」とは、平均厚さを意味する。
本発明の導電性ローラの好適例においては、前記紫外線硬化型樹脂が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化されてなり、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0以下である。この場合、紫外線硬化型樹脂中の架橋密度が上昇することを抑制し、弾性層のアスカーC硬度を低減することができる。また、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0であることが好ましい。
本発明の導電性ローラにおいて、前記紫外線硬化型樹脂が、官能基数が2.0以下のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化されてなる場合、前記紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(Tg1)は、下記式(I):
Tg1−5 ≦ mA×TgA + mB×TgB ≦ Tg1+5 ・・・ (I)
[式中、Tg1は紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(℃)であり、TgAはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)であり、TgBは(メタ)アクリレートモノマー(B)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)であり、mAはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占めるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の割合であり、mBはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占める(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合である]の関係を満たすことが好ましい。この場合、弾性層硬化樹脂と上記紫外線硬化型樹脂の歪みが少なくなるため、画像ムラや塗膜ハガレが改善される。
本発明の導電性ローラは、現像ローラとして好適である。
また、本発明の導電性ローラの製造方法は、シャフト部材の外表面に、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料をダイコート法により塗布した後、該弾性層原料を紫外線照射により硬化させることを特徴とする。
更に、本発明の画像形成装置は、上記の導電性ローラを用いたことを特徴とする。
本発明によれば、シャフト部材の表面に、特定の厚さ及びアスカーC硬度を有し、紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を備えた、画像ムラの発生を抑制することが可能な導電性ローラと、該導電性ローラの製造方法を提供することができる。また、かかる導電性ローラを備えた、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することができる。
<導電性ローラ>
以下に、本発明の導電性ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の導電性ローラの一例の断面図である。図示例の導電性ローラ1は、長さ方向両端部に軸支されて取り付けられるシャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配置された紫外線硬化型樹脂からなる弾性層3とを備える。なお、図1に示す導電性ローラ1は、弾性層3が一層のみから形成されるが、本発明の導電性ローラは、弾性層を二層以上の層から形成してもよい。
図1において、シャフト部材2は、金属シャフト2Aと、該金属シャフト2Aの半径方向外側に配設された高剛性の樹脂基材2Bとからなるが、本発明の導電性ローラのシャフト部材は、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、例えば、金属シャフト2Aのみから構成されていてもよいし、高剛性の樹脂基材のみから構成されていてもよいし、内部を中空にくりぬいた金属製又は高剛性樹脂製の円筒体等であってもよい。なお、シャフト部材2に高剛性の樹脂を使用する場合、高剛性樹脂に導電剤を添加・分散させて、十分に導電性を確保することが好ましい。ここで、高剛性樹脂に分散させる導電剤としては、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバー、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末等の粉末状導電剤が好ましい。これら導電剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。該導電剤の配合量は、特に制限されるものではないが、高剛性樹脂の全体に対して5〜40質量%の範囲が好ましく、5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
上記金属シャフト2Aや金属製円筒体の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられる。また、上記高剛性の樹脂基材2Bの材質としては、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリアセタール、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートが好ましい。これら高剛性樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記シャフト部材が、金属シャフト又は該金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトである場合、該金属シャフトの外径は、4〜12mmの範囲が好ましい。また、シャフト部材が、金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトである場合、該樹脂基材の外径は、10〜30mmの範囲が好ましい。なお、上記シャフト部材に樹脂材料を使用することで、シャフト部材の外径を大きくしても、シャフト部材の質量の増加を抑制することができる。
本発明の導電性ローラにおいて、上記紫外線硬化型樹脂からなる弾性層は、厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であることを特徴とする。一般に、紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を有する導電性ローラを用いた画像形成装置においては、該弾性層が、真円度、振れ、凹凸等のシャフト部材の表面精度の影響を受け易く、画像ムラの原因となる。しかしながら、本発明の導電性ローラは、弾性層の厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であるため、上記したシャフト部材の表面精度に起因する影響を吸収することができ、かかる導電性ローラを画像形成装置に使用した場合においては、画像ムラの発生を著しく低減することができる。
本発明の導電性ローラの弾性層は、厚さが0.5〜2mmであることを要し、0.5〜1.5mmであることが好ましい。ここで、該弾性層の厚さが、上記の特定した範囲内にあれば、シャフト部材の表面精度に起因する影響を効果的に緩和することができる。また、該弾性層の厚さが0.5mm未満では、シャフト部材の表面精度に起因する影響を十分に緩和することができず、一方、2mmを超えると、弾性層の形成が困難になる。
本発明の導電性ローラの弾性層は、アスカーC硬度が70度以下であることを要し、35〜70度であることが好ましい。ここで、該アスカーC硬度は、高さ12.7mm、直径29mmの円柱状サンプルの平面部分を測定した際の値である。アスカーC硬度を70度以下とすることで、シャフト部材の表面精度に起因する影響を十分に吸収することができ、画像ムラの発生を著しく低減することができる。なお、このアスカーC硬度は、弾性層を形成する弾性層用原料に含まれる成分、組成等を適宜選択することで調整することができる。
本発明の導電性ローラの弾性層は、紫外線硬化型樹脂からなり、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化させて得られる紫外線硬化型樹脂からなる。なお、該弾性層用原料には、本発明の目的を害しない限り、種々の添加剤を配合することができる。
上記弾性層用原料に用いるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)を一つ以上有し、ウレタン結合(−NHCOO−)を複数有する化合物である。該ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0以下であることが好ましく、2.0であることが更に好ましい。ここで、官能基とは、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基をさす。上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の官能基数が2.0以下であれば、紫外線硬化型樹脂中の架橋密度が上昇することを抑制し、弾性層のアスカーC硬度を低減することができる。
また、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、分子量が5,000〜100,000であることが好ましい。なお、該分子量は、ポリスチレン換算の数平均分子量である。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の分子量が5,000未満では、弾性層の硬度が高くなり過ぎることがあり、一方、100,000を超えると、弾性層の圧縮残留歪が大きくなり過ぎることがある。
上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、特に制限されないが、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとからウレタンプレポリマーを合成し、該ウレタンプレポリマーに水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加させることによって製造することができる。
上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールは、水酸基(OH基)を複数有する化合物であり、該ポリオールとして、具体的には、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、アルキレンオキサイド変性ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。なお、上記ポリエーテルポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキサイドを付加させて得られ、また、上記ポリエステルポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の多価カルボン酸とから得られる。これらポリオールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールは、分子量が500〜15,000の範囲にあることが好ましい。ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールの分子量が500未満では、硬度が高くなるため、導電性ローラの弾性層に不適であり、一方、15,000を超えると、圧縮残留歪が増大して、画像不良を発生し易くなる。
上記ポリイソシアネートは、イソシアネート基(NCO基)を複数有する化合物であって、該ポリイソシアネートとして、具体的には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)や、これらのイソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、グリコール変性物等が挙げられる。これらポリイソシアネートは、1種単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
上記ウレタンプレポリマーの合成においては、目的に応じて、ポリオールとポリイソシアネートとの割合を適宜選択することができる。ここで、該ウレタンプレポリマーは、イソシアネートインデックスが110〜200の範囲にあることが好ましく、115〜200の範囲にあることが更に好ましい。なお、イソシアネートインデックスとは、下記式:
(イソシアネートインデックス)=(B/A)×100
[式中、AはポリオールのOH基の数であり、BはポリイソシアネートのNCO基の数である]で算出される値である。ウレタンプレポリマーのイソシアネートインデックスが110未満では、圧縮残留歪が増大して、画像不良を発生し易くなり、一方、200を超えると、ポリオールと反応しないイソシアネートが増加して、物性が低下する。
上記ウレタンプレポリマーの合成においては、ウレタン化反応用の触媒を用いることが好ましい。該ウレタン化反応用触媒としては、ジブチルスズジラウレート,ジブチルスズジアセテート,ジブチルスズチオカルボキシレート,ジブチルスズジマレエート,ジオクチルスズチオカルボキシレート,オクテン酸スズ,モノブチルスズオキシド等の有機スズ化合物;塩化第一スズ等の無機スズ化合物;オクテン酸鉛等の有機鉛化合物;トリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類;テトラメチルエチレンジアミン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキサンジアミン等のジアミン類;ペンタメチルジエチレントリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テトラメチルグアニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリン,ジメチルイミダゾール,ピリジン等の環状アミン類;ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノール,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチルヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類;ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類;p-トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,フルオロ硫酸等の有機スルホン酸;硫酸,リン酸,過塩素酸等の無機酸;ナトリウムアルコラート,水酸化リチウム,アルミニウムアルコラート,水酸化ナトリウム等の塩基類;テトラブチルチタネート,テトラエチルチタネート,テトライソプロピルチタネート等のチタン化合物;ビスマス化合物;四級アンモニウム塩等が挙げられる。これら触媒の中でも、有機スズ化合物が好ましい。これら触媒は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記触媒の使用量は、上記ポリオール100質量部に対して0.001〜2.0質量部の範囲が好ましい。
また、上記ウレタンプレポリマーに付加させる水酸基を有する(メタ)アクリレートは、水酸基を1つ以上有し、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)を1つ以上有する化合物である。該水酸基を有する(メタ)アクリレートは、上記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に付加することができる。該水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら水酸基を有するアクリレートは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記弾性層用原料に用いる(メタ)アクリレートモノマー(B)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)又はメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)を1つ以上有するモノマーであり、反応性希釈剤として作用し、即ち、紫外線で硬化する上、弾性層用原料の粘度を低下させることが可能である。
上記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、官能基数が2.0以下であることが好ましい。ここで、官能基とは、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基をさす。(メタ)アクリレートモノマー(B)の官能基数が2.0を超えると、紫外線硬化型樹脂中の架橋密度が上昇するため、弾性層の硬度が急激に増加するおそれがある。しがしながら、上記弾性層用原料中に、官能基数が2.0の(メタ)アクリレートモノマー(B)が含まれる場合においては、該(メタ)アクリレートモノマー(B)のガラス転移点(Tg)が50℃以上であると、弾性層の硬度を増加させることがあり、この場合においては、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計に占める、官能基数が2.0で且つガラス転移点(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合を5質量%以下に調整することが好ましい。また、官能基数が2.0の(メタ)アクリレートモノマー(B)は、そのガラス転移点(Tg)にかかわらず、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計に占める、官能基数が2.0の(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合が15質量%を超えてしまうと、弾性層の硬度が高くなり過ぎるおそれがある。
上記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、ガラス転移点(Tg)が100℃以下であることが好ましい。ここで、ガラス転移点(Tg)が100℃以下の(メタ)アクリレートモノマー(B)は、一般にモノマー分子中の上記官能基を除いた部分の割合が大きい特徴があり、該(メタ)アクリレートモノマー(B)を上記オリゴマー(A)と重合させた場合においては、重合体中の該(メタ)アクリレートモノマー(B)の官能基を除いた部分の運動が大きくなり、結果として弾性層の硬度を低減させる。
上記(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、ラウリル(メタ)アクリレート、モルフォリン(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら(メタ)アクリレートモノマー(B)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記弾性層用原料において、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との質量比(A/B)は、100/0〜10/90の範囲にあることが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計に占めるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の割合を10質量%以上とすることで(即ち、(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合を90質量%以下とすることで)、低硬度の弾性層を得ることができる。
また、本発明の導電性ローラにおいては、弾性層を形成する紫外線硬化型樹脂が、官能基数が2.0以下のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化されてなる場合、該紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(Tg1)は、上記式(I)の関係を満たすことが好ましい。紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(Tg1)が上記式(I)の関係を満たさないと、画像ムラが発生するおそれがある。
上記弾性層用原料に用いる光重合開始剤(C)は、紫外線を照射されることによって、上述したウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)及び(メタ)アクリレートモノマー(B)の重合を開始させる作用を有する。該光重合開始剤(C)としては、4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4,4-ジメトキシベンゾフェノン、4,4-ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4-ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、キサントン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、フルオレン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1,2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタノン-1等が挙げられる。これら光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記弾性層用原料における、光重合開始剤(C)の配合量は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計100質量部に対して、0.2〜5.0質量部の範囲が好ましい。
上記弾性層用原料として用いる導電剤(D)は、弾性層に導電性を付与する作用を有する。該導電剤(D)としては、紫外線を透過できるものが好ましく、イオン導電剤や透明な電子導電剤を用いることが好ましく、イオン導電剤を用いることが特に好ましい。該イオン導電剤は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)に溶解する上、透明性を有するため、導電剤(D)としてイオン導電剤を用いた場合、シャフト部材上に弾性層用原料を厚く塗布しても、紫外線が十分に塗膜内部まで到達し、弾性層用原料を十分に硬化させることができる。ここで、イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。また、透明な電子導電剤としては、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物の微粒子;ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属の微粒子:導電性酸化チタンウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。これら導電剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記弾性層用原料における、導電剤(D)の配合量は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記アクリレートモノマー(D)との合計100質量部に対して、0.1〜5.0質量部の範囲が好ましい。
また、上記弾性層用原料には、更に重合禁止剤を上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計100質量部に対して0.001〜0.2質量部添加してもよい。重合禁止剤を添加することで、紫外線照射前の熱重合を防止することができる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ−テル、p-メトキシフェノール、2,4-ジメチル-6-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール、3-ヒドロキシチオフェノール、α-ニトロソ-β-ナフトール、p-ベンゾキノン、2,5-ジヒドロキシ-p-キノン等が挙げられる。
本発明の導電性ローラは、シャフト部材の外表面に、上記弾性層用原料を塗布した後、紫外線照射により硬化させることで作製できる。そのため、本発明の導電性ローラは、弾性層の作製に大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で弾性層を作製することが可能である。また、弾性層の形成に、キュアー炉等が不要であるため、多額の設備費用を必要としない。なお、弾性層用原料をシャフト部材の外表面に塗布する方法としては、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング法、ダイコート法等が挙げられ、これらの中でも、ダイコート法が好ましい。上記弾性層を形成する際に、ダイコート法により上記弾性層用原料を塗布することは、迅速かつ確実な弾性層用原料の塗布を達成し、導電性ローラの製造の作業効率を大幅に短縮することができる。また、紫外線照射に用いる光源としては、水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。紫外線照射の条件は、弾性層用原料に含まれる成分、組成及び塗布量等に応じて適宜選択され、照射強度や積算光量等を適宜調整すればよい。
上述したの本発明の導電性ローラは、画像形成装置の現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として用いることができるが、現像ローラとして特に好適である。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上述した導電性ローラを備えることを特徴とし、現像ローラとして備えることが好ましい。本発明の画像形成装置は、上記導電性ローラを用いる以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
以下に、図2を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。図2は、本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。図示例の画像形成装置は、静電潜像を保持した感光ドラム4と、感光ドラム4の近傍(図では上方)に位置し感光ドラム4を帯電させるための帯電ローラ5と、トナー6を供給するためのトナー供給ローラ7と、トナー供給ローラ7と感光ドラム4との間に配置された現像ローラ8と、現像ローラ8の近傍(図では上方)に設けられた成層ブレード9と、感光ドラム4の近傍(図では下方)に位置する転写ローラ10と、感光ドラム4に隣接して配置されたクリーニングローラ11とを備える。なお、本発明の画像形成装置は、更に画像形成装置に通常用いられる公知の部品(図示せず)を備えることができる。
図示例の画像形成装置においては、感光ドラム4に帯電ローラ5を当接させて、感光ドラム4と帯電ローラ5との間に電圧を印加して、感光ドラム4を一定電位に帯電させた後、露光機(図示せず)により静電潜像を感光ドラム4上に形成する。次に、感光ドラム4と、トナー供給ローラ7と、現像ローラ8とが、図中の矢印方向に回転することで、トナー供給ローラ7上のトナー6が現像ローラ8を経て感光ドラム4に送られる。現像ローラ8上のトナー6は、成層ブレード9により、均一な薄層に整えられ、現像ローラ8と感光ドラム4とが接触しながら回転することにより、トナー6が現像ローラ8から感光ドラム4の静電潜像に付着し、該潜像が可視化する。潜像に付着したトナー6は、転写ローラ10で紙等の記録媒体に転写され、また、転写後に感光ドラム4上に残留するトナー6は、クリーニングローラ11によって除去される。ここで、本発明の画像形成装置においては、帯電ローラ5、トナー供給ローラ7、現像ローラ8、転写ローラ10及びクリーニングローラ11の少なくともいずれかに、好ましくは、現像ローラ8に、上述した本発明の導電性ローラを用いることで、優れた画像を安定的に形成することが可能となる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<オリゴマー(A-1)の合成>
2官能で分子量3000のポリオキシプロピレングリコール100質量部、イソホロンジイソシアネート10.4質量部(イソシアネートインデックス=140)、及びジブチルスズジラウレート0.01質量部を撹拌混合しながら、70℃で2時間反応させて、分子鎖の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを合成した。得られたウレタンプレポリマーは、NCO基含有率が1.19%であった。更に、このウレタンプレポリマー100質量部に2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)3.3質量部を撹拌混合し、70℃で2時間反応させて、官能基数が2で且つ分子量が14000のオリゴマー(A-1)を合成した。
<オリゴマー(A-2)の合成>
2官能で分子量3000のポリオキシプロピレングリコールに代えて2官能で分子量4000のポリオキシエチレングリコールを用いた他は、上記オリゴマー(A-1)と同様にして、官能基数が2で且つ分子量が18000のオリゴマー(A-2)を合成した。
<実施例1〜15及び比較例1〜2>
上記オリゴマー(A-1)〜(A-2)を用いて、表1〜3に示す配合処方の原料混合物を攪拌機にて、液温70℃、60回転/分で1時間攪拌混合し、混合液を濾過して、UV硬化樹脂原料を得た。
上記UV硬化樹脂原料を深さ12.7mm、内径29mmのキャビティーを持つモールドに注ぎ、石英ガラス板で蓋をした後、UV照射強度700mW/cm2で10秒間UV照射し、円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを得た。得られたサンプルについて、平面部分のアスカーC硬度[高分子計器(株)製]を測定した。結果を表1〜3に示す。
次に、外径6.0mmの金属シャフトを挿入した外径17.0mmのポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂製導電性ローラ基材に上記UV硬化樹脂原料をダイコーターにより厚さ1500μmで塗布し、塗布しながらスポットUV照射によりUV硬化樹脂原料を硬化させた。このようにして形成したUV硬化樹脂製弾性層付ローラを、さらに窒素雰囲気下で回転させながらUV照射強度700mW/cm2で5秒間UV照射し、導電性ローラを得た。得られた導電性ローラにおいて、弾性層の厚さを測定し、画像ムラを下記の方法で評価した。結果を表1〜3に示す。
(1)画像ムラ
上記導電性ローラを現像ローラとして画像形成装置に組み込み、1dot 2spaceのハーフトーン画像を印刷し、画像ムラの官能評価と、マクベス濃度計での濃度差の測定を行った。官能評価では、画像ムラが見えないものを「OK」とし、見えるものを「NG」とした。また、マクベス濃度計での濃度差の測定では、印刷画像の長手方向に沿って濃度測定を行い、濃度差が0.3未満のものを「OK」とし、0.3以上のものを「NG」とした。官能評価及び濃度差の測定の結果から、いずれも「OK」のものが画像ムラの総合評価を「OK」とし、一方でも「NG」のものを画像ムラの総合評価を「NG」とした。
Figure 2009115952
Figure 2009115952
Figure 2009115952
*1 日本合成化学工業(株)製,官能基数=2,分子量=18000.
*2 ラウリルアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=-3℃.
*3 モルフォリンアクリレート,新中村化学(株)製,官能基数=1,Tg=150℃.
*4 メトキシトリエチレングリコールアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=-60℃.
*5 フェノキシエチルアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=-22℃.
*6 テトラヒドロフルフリルアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=-40℃.
*7 イソミリスチルアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=-56℃.
*8 トリエチレングリコールジアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=2,Tg=80℃.
*9 β-アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート,新中村化学(株)製,官能基数=1,Tg=-10℃.
*10 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製.
*11 昭島化学工業(株)製.
*12 イソボルニルアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=1,Tg=94℃.
*13 #600ジアクリレート,共栄社化学(株)製,官能基数=2,Tg=-5℃.
*14 弾性層を形成する紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(℃)である.
*15 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)である.
*16 (メタ)アクリレートモノマー(B)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)である.
*17 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占めるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の割合である.
*18 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占める(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合である.
なお、ガラス転移点Tg1,TgA,TgBは、下記の方法で測定した。
(2)ガラス転移点(℃)
IRGACURE184[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]を1質量%溶解したウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)又は(メタ)アクリレートモノマー(B)の溶液に、高圧水銀灯によりUV照射強度500mJ/cm2で紫外線を照射し、オリゴマー(A)又はモノマー(B)の硬化サンプルを作製した。該サンプルを10mm×50mm×1mmの大きさに加工し、ORIENTEC社製RHEOVIBRON DDV−01FPを用い、JIS C 6481に準拠して、TgA(℃)及びTgB(℃)を測定した。また、上記UV硬化樹脂原料を用い、同様にしてTg1(℃)を測定した。
表1〜3から、実施例の導電性ローラは、弾性層の厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であるため、該導電性ローラを現像ローラとして組み込んだ画像形成装置は、画像ムラが発生することなく、良好な画像を形成できることが分かる。
実施例8〜10及び比較例2の比較から、官能基数が2.0で且つガラス転移点(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリレートモノマー(B)が弾性層用原料に含まれる場合において、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との合計に占める、官能基数が2.0で且つガラス転移点(Tg)が50℃以上の(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合が5質量%を超えると、弾性層の硬度が増加し、画像ムラを生じることが分かる。
本発明の導電性ローラの一例の断面図である。 本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。
符号の説明
1 導電性弾性ローラ
2 シャフト部材
2A 金属シャフト
2B 高剛性樹脂基材
3 弾性層
4 感光ドラム
5 帯電ローラ
6 トナー
7 トナー供給ローラ
8 現像ローラ
9 成層ブレード
10 転写ローラ
11 クリーニングローラ

Claims (7)

  1. シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された紫外線硬化型樹脂からなる弾性層とを備える導電性ローラにおいて、
    前記弾性層は、厚さが0.5〜2mmで且つアスカーC硬度が70度以下であることを特徴とする導電性ローラ。
  2. 前記紫外線硬化型樹脂が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料を紫外線照射で硬化されてなり、
    前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
  3. 前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、官能基数が2.0であることを特徴とする請求項2に記載の導電性ローラ。
  4. 前記紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(Tg1)が、下記式(I):
    Tg1−5 ≦ mA×TgA + mB×TgB ≦ Tg1+5 ・・・ (I)
    [式中、Tg1は紫外線硬化型樹脂のガラス転移点(℃)であり、TgAはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)であり、TgBは(メタ)アクリレートモノマー(B)を重合した際に得られる重合体のガラス転移点(℃)であり、mAはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占めるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の割合であり、mBはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と(メタ)アクリレートモノマー(B)の合計の質量に占める(メタ)アクリレートモノマー(B)の割合である]の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の導電性ローラ。
  5. 現像ローラであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
  6. シャフト部材の外表面に、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、(メタ)アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)及び導電剤(D)を含む弾性層用原料をダイコート法により塗布した後、該弾性層原料を紫外線照射により硬化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ローラの製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ローラを用いた画像形成装置。
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