JP2009089820A - 屈曲機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に棒体などであって、屈曲動作を必要とする物体の、その屈曲機構につき、構成の簡単なものを提供すること。
【解決手段】鋼管10の一端に、その外径と略等しい外径の間隔コイルスプリング1の一端を固着し、その間隔コイルスプリング1の隣接コイル線1a間に第二の間隔コイルスプリング2のコイル線2aを割り込ませて、間隔コイルスプリング1の圧縮を阻止する。圧縮が阻止されていない領域にはワイヤ4を挿通し、そのワイヤ4の一端を間隔コイルスプリング1の自由端に固定し、他端を、前記鋼管10の他端に接続したワイヤ4の引っ張り機構6に接続する。その引っ張り機構6でワイヤ4を引っ張ると、間隔コイルスプリング1の、圧縮が阻止されていない他方の領域が軸方向に圧縮されて全体が屈曲し、引っ張り力を開放すると、スプリングの復元力で元の真直姿勢に復帰する。
【選択図】図4
【解決手段】鋼管10の一端に、その外径と略等しい外径の間隔コイルスプリング1の一端を固着し、その間隔コイルスプリング1の隣接コイル線1a間に第二の間隔コイルスプリング2のコイル線2aを割り込ませて、間隔コイルスプリング1の圧縮を阻止する。圧縮が阻止されていない領域にはワイヤ4を挿通し、そのワイヤ4の一端を間隔コイルスプリング1の自由端に固定し、他端を、前記鋼管10の他端に接続したワイヤ4の引っ張り機構6に接続する。その引っ張り機構6でワイヤ4を引っ張ると、間隔コイルスプリング1の、圧縮が阻止されていない他方の領域が軸方向に圧縮されて全体が屈曲し、引っ張り力を開放すると、スプリングの復元力で元の真直姿勢に復帰する。
【選択図】図4
Description
本発明は、特に棒体などであって、屈曲動作を必要とする物体の、その屈曲動作を司る屈曲機構に関する。
上記屈曲機構の一従来例として、下記の公知文献(特許文献1)に開示されたものがある。このものは、その文献の図1、図2にあるように、先ず、屈曲可能な合成樹脂で形成された管(円管)の一端から他端側に所定の距離を置いた位置に区画部材が設けられており、この区画部材を境にして、区画部材の他端側に対して一端側が屈曲するようになったものである。この屈曲する側を公知文献では屈曲部と称しているが、以下の、この公知文献の説明にあっては、管の屈曲しない部分を非屈曲部と称する。
さて、前記屈曲部の屈曲動作を実現するための構成として、公知文献の図1に示されているように、上記区画部材を貫通する互いに平行な二本のワイヤが、管の軸に平行に配設されている。この二本のワイヤの屈曲部における端部は、それぞれ屈曲部の天板に固定されている。また、この二本のワイヤは、屈曲部において、途中に係止部材が取り付けられている。
他方、この二本のワイヤは、管の非屈曲部において、屈曲部とは反対側の端部が、管の下方に位置する操作部において、一つのプーリの外周に取り付けられており、このプーリを回転させることにより、それぞれが図の上下方向に進退するようになっている。
また、非屈曲部における二本のワイヤは、それぞれスプリング状の管(コイルスプリング)の中に挿通されている。このスプリング状の管は、その内部のワイヤを保護したり、ワイヤが進退した際、ワイヤの弛みを防止したりするためのものである。以上のような構成の屈曲機構は次のように動作する。
先ず、公知文献の図2に示されているように、操作部の前記プーリを、例えば、図の時計回りに回転させると、図の右側のワイヤが図の下向きに引っ張られる。他方、図の左側のワイヤは、その右側のワイヤの下降動作に呼応する形で上昇する。この二つのワイヤの協働により屈曲部が図の右側に(時計回りに)屈曲する。
その際、右側のワイヤの下降とともに、その屈曲部に取り付けられた係止部材も下降するが、その途中、前記区画部材の上面に当接する。そうすると、右側のワイヤの下降が阻止されるので、このことにより、屈曲部の屈曲も限界に達し、右向き(時計回り)の最大屈曲量が規定される。
そして、公知文献には図示されていないが、前記プーリを図の反時計回りに反転させると、この屈曲部はこれまでと反対向きの動作を行う。すなわち、プーリを反時計回りに回転させると、今度は、図の左側のワイヤが下降し、右側のワイヤが上昇して、屈曲部は図の左側に(反時計回りに)屈曲する。そして、図の左側のワイヤの係止部材が区画部材の上面に当接したところで、ワイヤの下降が阻止され、これで左向きの屈曲動作が限界に達し、左向きの最大屈曲量が規定される。
以上が、屈曲機構の一従来例たる公知文献のものの構成とその動作の説明であるが、この屈曲機構の応用事例として、同文献にあるように、屈曲部の上端面に内視鏡を取り付け、それに伴うイメージファイバやチャネルチューブを管内に挿通させれば、先端に内視鏡を備えた屈曲機構を構築することができる。
特開平6−343596号公報、図1、図2参照。
しかしながら、上記公知文献に開示されたものは、その機構が複雑で製作に手間とコストがかかり、また、故障を起こし易い形態である。
具体的には、屈曲動作をさせるワイヤが、プーリ位置で繋がれてはいるが、屈曲部側では二本になっており、製作時、それぞれを屈曲部の天板に固定しなければならない。また、その二本のワイヤのそれぞれに係止部材を装着せねばならず、これらのような構成が先ず、制作上、面倒な要素である。
そして、動作上は、上記したように、この係止部材が区画部材に当接して最大の屈曲状態を現出するのであるが、この動作を繰り返している内に、それら係止部材や区画部材の損傷が起こりやすい。
そこで、本発明の課題は、上記のような屈曲機構について、その構成が簡単で製作も容易、したがって、コストもかからず、また、故障を起し易い要素が少ないものを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の屈曲機構は、真直な間隔コイルスプリングの、その軸に垂直な円形断面を二分した一方の領域の軸方向の所定の範囲にわたって、隣接コイル線間に挿入物を挿入して、その挿入領域の圧縮を阻止し、圧縮が阻止されていない他方の領域において、軸に沿う方向にワイヤを挿通した構造のものの、前記間隔コイルスプリングの一端に、前記ワイヤの一端を固定したワイヤの固定部と、他端に、前記ワイヤを挿通させる貫通路を有した基部が固定されており、ワイヤの、前記基部の貫通路に挿通されて間隔コイルスプリングの外方に進出した部分を引っ張ることにより、前記間隔コイルスプリングの圧縮が阻止されていない他方の領域が軸方向に圧縮されて、間隔コイルスプリングが前記基部に対して屈曲し、ワイヤを引っ張る力を開放することにより、スプリングの復元力で元の真直姿勢に復帰するようになっている構成を採用したのである。
このような構成の屈曲機構は、上記従来例の屈曲機構のような複雑な構成ではなく、部品点数が少なく、組み立ても簡単なものとなる。
その際、上記挿入物として、上記間隔コイルスプリングと巻き方向の異なる第二の間隔コイルスプリングを用い、その第二の間隔コイルスプリングのコイル線を前記間隔コイルスプリングの隣接コイル線間に割り込ませるようにすれば、コイルスプリングは、その形状は既成のものであり、挿入物の形状を新たに設計する必要がなく、設計するにしても、屈曲機構を屈曲させるために必要とされる力に応じたコイルの径や、線径などを決めるだけで、それらに対応した市販の既製品を使うことができる。従って、製作コストを抑えることができる。
また、上記挿入物として第二の間隔コイルスプリングを用いることの利点として、例えば、この屈曲機構を、後述する実施形態の気管挿管ガイドなどに適用した場合、この屈曲機構の部分に、酸素、あるいは痰や血液などの体液の挿通路を確保する必要があるが、その際、前記間隔コイルスプリングに割り込ませた第二の間隔コイルスプリングは、コイルスプリングが故、割り込み部分はコイル線の内部であって、そこは空間になっているので、前記間隔コイルスプリングの空間に加えて、この第二のスプリングの割り込み空間も併せて、酸素や前記各体液などの供給および吸入を図ることができる。すなわち、屈曲機構内における空間の有効利用を図ることができる。
ここで、挿入物たる第二の間隔コイルスプリングの巻き方向を前記間隔コイルスプリング(以下、この項では「第一の間隔コイルスプリング」という)の巻き方向とは反対のものとしたのは、次のような理由による。図7は、その理由を示すための第一、第二の間隔コイルスプリング1、2の模式図である。この模式図では、上記理由を示すために、本発明とは逆の、すなわち、第一、第二の間隔コイルスプリング1、2の巻き方向を同一のものとしている。
図7(a)は、その第一の間隔コイルスプリング1に第二の間隔コイルスプリング2を割り込ませる前に、互いを離して並置した状態を上方から観た平面図である。図7(b)は、その図7(a)の矢視Bから観た第一の間隔コイルスプリング1の側面図であり、この面は、第二の間隔コイルスプリング2が割り込んでくる面に対応するものである。また、図7(c)は、図7(a)の矢視Cから観た第二の間隔コイルスプリング2の側面図であり、この面で、図7(b)に示した第一の間隔コイルスプリング1の側面に割り込むものである。
この図7に示されるように、相対的に割り込み面となる第一、第二の間隔コイルスプリング1、2のコイル腺1a、2aの方向は、(b)と(c)では反対になっている。従って、これらの間隔コイルスプリング1、2を相対的に割り込ませようとした場合、両者は互いにねじれた形で割り込むようになり、屈曲機構全体もねじれた形となる。
それ故、そのようなねじれた状態の屈曲機構では、例えば、前記気管挿管ガイドに適用した場合、その屈曲機構自体の気管内チューブへの挿入もスムーズには行かなくなり、また、気管内チューブに挿入後、屈曲動作を行わせる際、言わば、屈曲機構が気管内チューブ内で踊るような形となり、屈曲部の屈曲の向きが定まらないような状態となる。
逆に、第一、第二の間隔コイルスプリング1、2の巻き方向を反対にすると、両者の割り込み面でのコイル線1a、2aの方向は等しくなるので、割り込ませても、屈曲機構がねじれることがない。従って、屈曲機構が二次元の面内で、その面に沿ってきれいに屈曲するようになり、気管内チューブの先端の屈曲をスムーズに行わせることができる。こうして、第一の間隔コイルスプリング1に挿入させる部材として間隔コイルスプリング(第二の間隔コイルスプリング2)を用いる場合は、第一の間隔コイルスプリング1の巻き方向とは反対のものを用いるのである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の屈曲機構を気管挿管ガイドに適用したものであり、その構成として、上記基部が管体であり、その管体と上記間隔コイルスプリングと上記挿入物の外面が熱収縮樹脂で覆われて成り、前記管体の前記間隔コイルスプリングの接続側とは反対側の端部に、前記ワイヤの他端を引っ張るようになったワイヤの引っ張り機構を取り付けてなる構成を採用したのである。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の屈曲機構において、上記第二の間隔コイルスプリング内の、上記間隔コイルスプリングに割り込んでいない領域に第二のワイヤを挿通させ、その第二のワイヤの一端を上記ワイヤの固定部に固定し、第二のワイヤの他端を上記基部の貫通路に挿通して、第二の間隔コイルスプリングの外方に進出させた構成を採用したのである。
そのようにすれば、その第二のワイヤの、第二の間隔コイルスプリングの外方に進出した前記他端を引っ張ることにより、二次元の面内において、請求項1に記載の屈曲機構と反対向きの屈曲動作を行わせることができ、両向き(例えば左右)に屈曲可能な屈曲機構を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の屈曲機構を気管挿管ガイドに適用したものであり、その構成として、上記基部が管体であり、その管体と上記間隔コイルスプリングと第二の間隔コイルスプリングの外面が熱収縮樹脂で覆われて成り、前記管体の前記間隔コイルスプリングの接続側とは反対側の端部に、上記ワイヤと第二のワイヤの他端のそれぞれを独立して引っ張るようになったワイヤの引っ張り機構を取り付けてなる構成を採用したのである。
そのようにすれば、二次元の面内において、相反する向き(例えば左右)の両方に屈曲可能となった気管挿管ガイドを得ることができる。
本発明は、上記のような構成を採用したので、屈曲機構が従来のものより簡単な構成で実現でき、本発明の屈曲機構を「屈曲動作を必要とする物体」に適用すれば、その「屈曲動作を必要とする物体」が、従来より手間無く、安価に製造できる、という効果がある。
また、動作上も、上記従来例のような係止部材と区画部材の当接、といったことがなく、摩擦や衝撃などに基づく損傷のおそれもない。また、上記従来例以外でも、屈曲動作を実現する構造として、従来、常套に使用されているヒンジなどの摩擦部が無いので耐久性にも優れる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施形態は本発明の屈曲機構を気管挿管ガイド(以下、単に挿管ガイドともいう)に適用したものである。図1はその気管挿管ガイド100の全体図、図2は、その内の、本発明の屈曲機構を擁した屈曲部20の模式縦断面図、図3は、図2の線III−IIIにおける横断面図、また、図4は作用図である。
図1に示すこの挿管ガイド100は、ステンレス鋼管を用いた長手細管10の一端に屈曲部20が取り付けられ、他端に、その屈曲部20の屈曲動作を行わせる操作部30(後出のワイヤの操作部30)が取り付けられたものである。細管10は屈曲部20とともに、フッ素樹脂の熱収縮チューブ40で覆われている。次に、その屈曲部20について、図2〜図4を参照して説明する。
図2に示したように、本実施形態の屈曲部20の構造は、先ず、前記細管10の先端に、外径が、その細管10の外径より僅かに小さい間隔コイルスプリング1の一端が、その軸を細管10の軸と一致させる形で、溶着によって固定されている。以下、説明の便宜上、この細管10に固着された間隔コイルスプリング1を第一の間隔コイルスプリング1と称する。
そして、その第一の間隔コイルスプリング1に対し、第一の間隔コイルスプリング1より外径が小さく、巻き方向が反対の間隔コイルスプリング2が、そのコイル線2aを、第一の間隔コイルスプリング1の隣接コイル線1a間に割り込ませる形で一体化されている。この間隔コイルスプリング2を第二の間隔コイルスプリング2と称する。
その割り込みの状態は、図2とともに、図3にも示したように、第二の間隔コイルスプリング2の円形断面の約半分が第一の間隔コイルスプリング1の円形断面に侵入した形になっている。こうして、第一の間隔コイルスプリング1の、第二の間隔コイルスプリング2が割り込んだ領域は、その第二の間隔コイルスプリング2のコイル線2aによってその圧縮が阻止された形となっている。
他方、第一の間隔コイルスプリング1の、第二の間隔コイルスプリング2が割り込んでいない図の右側の領域は、図2に示すように、スプリングの隣接コイル線1a間が空間1bとなっているので、圧縮可能となっている。
そして、図2に示すように、第一の間隔コイルスプリング1の上端(自由端)にはワイヤの固定部3が設けられており、この下面にワイヤ4の一端が固定されている。
このワイヤの固定部3は、第一の間隔コイルスプリング1の外径と略同径の円柱で、その軸方向に貫通孔5が設けられている。通常、この挿管ガイド100は、それによって気管内チューブの気管側への挿入をガイドし、その先端の屈曲機構によって、気管内チューブの先端を屈曲させて気管側へ導いた後は、気管内チューブから抜き取って、その気管内チューブを通して、酸素の供給や、痰、血液の吸出しを行うのであるが、挿嵌ガイド100を使って挿管作業中に、この酸素の供給や、痰、血液の吸出しを行う場合がある。前記ワイヤの固定部3の貫通孔5は、その場合に、挿管ガイド100内を通して、酸素の供給や、痰、血液の吸出しを行うための通り道の役目を果たす。
前記ワイヤ4は第一の間隔コイルスプリング1の前記圧縮可能な領域を経て、前記細管10を通過し、その他端が細管10の外方に至っている。本実施形態のこの細管10(ステンレス鋼管)が、本発明でいうところの「ワイヤを挿通させる貫通路を有した基部」(請求項1参照)となっている。
ワイヤ4としては、本実施形態では、強靭なステンレスやタングステン材を用い、その形態として、それらの細線を撚り合わせた撚り線形状のものを用いた。これらは、曲り易く強度的にも優れたものである。
図2の細管10の、図示されていない下端には、前出の図1に示したワイヤ4の引っ張り機構6が設けられており、ワイヤ4の他端はこの引っ張り機構6に接続されている。そして、その引っ張り機構6によって図の下方に引っ張られるようになっている。以上が、本実施形態の屈曲機構と、それを備えた気管挿管ガイド100の全体構成である。次に、その屈曲機構の作用について説明する。
図2に示した上記屈曲部20において、細管10の下端のワイヤ4の引っ張り機構6によってワイヤ4を下方に引っ張ると、図3に示した前記第一の間隔コイルスプリング1の圧縮可能な領域が縮められ、圧縮が阻止された部分との協働により、第一の間隔コイルスプリング1が、その下端の細管10との接続部を基線として図の右向きに屈曲するようになる。この屈曲した状態を図4に示している。
図4に示すように、屈曲前は空間1b(図2参照)となっていた、第一間隔コイルスプリング1の、第二の間隔コイルスプリング2が割り込んでいない部分のコイル線1a間は、隣接するもの同士が当接した形となっている。
そして、引っ張り機構6によるワイヤ4の引っ張り動作を解除すれば、第一の間隔コイルスプリング1の「圧縮が阻止されていない領域」がスプリングの復元力によって元に戻ろうとし、第一の間隔コイルスプリング1全体が元の真直姿勢に復帰する。こうして、本発明の屈曲機構を適用した本実施形態の気管挿管ガイド100は、先端が屈曲動作を成し得るようになっている。
この気管挿管ガイド100を用いる際は、それを気管内チューブに挿入したあと、その気管内チューブごと、先端の屈曲部側から人体の口内に挿入する。そして、それらの先端が食道と気管の分岐点近辺に達した後、気管挿管ガイド100の操作部30(ワイヤ4の引っ張り機構6)を操作して屈曲機構を動作させ、先端部を屈曲させ、気管内チューブの先端を屈曲させる。以上が、本発明の屈曲機構の実施形態であるが、上記構成部材の具体的な仕様は、本実施形態のものに限られることはなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更が可能である。
また、図5に示すように、上記第一、第二の間隔コイルスプリング1、2のコイル径などを変更したものを用い、上記第二の間隔コイルスプリング2側の、第一の間隔コイルスプリング1に割り込んでいない領域にも、その軸方向に沿って第二のワイヤ7を挿通し、第一の間隔コイルスプリング1側の(第一の)ワイヤ4と同様、前記(第一の)ワイヤの固定部3に第二のワイヤ7の一端を固定して、第二のワイヤ7を引っ張れば、第一の間隔コイルスプリング1側の屈曲の向きとは反対向きの屈曲動作を行わせることもできる。
ただし、この図5の屈曲機構を気管挿管ガイドに用いる場合、屈曲方向が片方だけであった図1の挿管ガイド100とは異なり、詳細な説明や図示等は省略するが、この場合の気管挿管ガイドのワイヤの引っ張り機構は(第一の)ワイヤ4と第二のワイヤ7をそれぞれ独立して引っ張ることのできるものでなければならない。
なお、本実施形態では、本発明の屈曲機構を、全体が棒状を成す気管挿管ガイド100に適用したが、これに限られることはなく、例えば、図6に示すように、本発明の屈曲機構を備えた屈曲部20の端部に、球体31など、他の物体を取り付け、本実施形態の細管10を、ワイヤ4の挿通路12が設けられた基台11に置き換えた構造とし、その挿通路12から基台11の外部に導いたワイヤ4を操作できるような構造のものにすれば、その球体31が、屈曲部20を介して、その基台11に対して屈曲するような構造体を実現することができる。例えば、子供向けの玩具などへの適用が想定される。
また、上記のような棒状のものでも、その屈曲部位は、その先端、といったものに限られない。長さ方向の中間寄りの途中の位置でもよい。要は、ある物体内に定めた特定方向の途中において屈曲するような構造のもの全てに適用可能である。
本発明の屈曲機構は、屈曲動作を必要とする物体に広く適用可能である。
1 第一の間隔コイルスプリング
1a 第一の間隔スプリングのコイル線
1b (第一の間隔スプリングのコイル線間の)空間
2 第二の間隔コイルスプリング
2a 第二の間隔スプリングのコイル線
3 ワイヤの固定部
4 ワイヤ
5 貫通孔
6 (ワイヤの)引っ張り機構
7 第二のワイヤ
10 細管(ステンレス鋼管)
20 屈曲部
30 操作部
40 熱収縮チューブ
100 気管挿管ガイド
1a 第一の間隔スプリングのコイル線
1b (第一の間隔スプリングのコイル線間の)空間
2 第二の間隔コイルスプリング
2a 第二の間隔スプリングのコイル線
3 ワイヤの固定部
4 ワイヤ
5 貫通孔
6 (ワイヤの)引っ張り機構
7 第二のワイヤ
10 細管(ステンレス鋼管)
20 屈曲部
30 操作部
40 熱収縮チューブ
100 気管挿管ガイド
Claims (5)
- 真直な間隔コイルスプリングの、その軸に垂直な円形断面を二分した一方の領域の軸方向の所定の範囲にわたって、隣接コイル線間に挿入物を挿入して、その挿入領域の圧縮を阻止し、圧縮が阻止されていない他方の領域において、軸に沿う方向にワイヤを挿通した構造のものの、前記間隔コイルスプリングの一端に、前記ワイヤの一端を固定したワイヤの固定部と、他端に、前記ワイヤを挿通させる貫通路を有した基部が固定されており、ワイヤの、前記基部の貫通路に挿通されて間隔コイルスプリングの外方に進出した部分を引っ張ることにより、前記間隔コイルスプリングの圧縮が阻止されていない他方の領域が軸方向に圧縮されて、間隔コイルスプリングが前記基部に対して屈曲し、ワイヤを引っ張る力を開放することにより、スプリングの復元力で元の真直姿勢に復帰するようになっている屈曲機構。
- 上記挿入物が、上記間隔コイルスプリングと巻き方向の異なる第二の間隔コイルスプリングであり、その第二の間隔コイルスプリングのコイル線を前記間隔コイルスプリングの隣接コイル線間に割り込ませたことを特徴とする請求項1に記載の屈曲機構。
- 請求項1または2のいずれかに記載の屈曲機構の上記基部が管体であり、その管体と上記間隔コイルスプリングと上記挿入物の外面が熱収縮樹脂で覆われて成り、前記管体の前記間隔コイルスプリングの接続側とは反対側の端部に、前記ワイヤの他端を引っ張るようになったワイヤの引っ張り機構を取り付けてなる気管挿管ガイド。
- 上記第二の間隔コイルスプリング内の、上記間隔コイルスプリングに割り込んでいない領域に第二のワイヤを挿通させ、その第二のワイヤの一端を上記ワイヤの固定部に固定し、第二のワイヤの他端を上記基部の貫通路に挿通して、第二の間隔コイルスプリングの外方に進出させたことを特徴とする請求項2に記載の屈曲機構。
- 請求項4に記載の屈曲機構の上記基部が管体であり、その管体と上記間隔コイルスプリングと第二の間隔コイルスプリングの外面が熱収縮樹脂で覆われて成り、前記管体の前記間隔コイルスプリングの接続側とは反対側の端部に、上記ワイヤと第二のワイヤの他端のそれぞれを独立して引っ張るようになったワイヤの引っ張り機構を取り付けてなる気管挿管ガイド。
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