JP2009087996A - 有機半導体素子、有機半導体素子の製造方法、有機トランジスタアレイ、およびディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板1と、上記基板上に形成されたソース電極2およびドレイン電極3と、少なくとも上記ソース電極およびドレイン電極が対向されてなるチャネル領域上が開口部となるように形成された絶縁性隔壁部4と、上記絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に形成された有機半導体層5と、上記有機半導体層上に形成され、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層6と、上記ゲート絶縁層上に形成されたゲート電極7と、を有する有機半導体素子10であって、上記ソース電極およびドレイン電極の形状が、上記チャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結し、上記絶縁性隔壁部の開口部外へ接続されるように形成されたガイド部とを有する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、上記有機半導体材料は有機溶媒との作用によってその機能が容易に損なわれてしまうという性質も有しているため、上記パターニングの方法として半導体トランジスタを製造する際に用いられているようなフォトリソグラフィー法を用いると、フォトレジストを上記有機半導体材料からなる層の上に塗工した際に有機半導体材料が溶解してしまい、製造されるトランジスタの性能が損なわれてしまうという問題点がある。
このようなことから、有機半導体材料を用いて有機半導体素子を製造する際には、単に、従来の無機半導体材料を用いた半導体トランジスタを製造する際に用いられた方法を転用することができず、未だ高生産性で量産可能な方法が確立されていない状況にある。
また、本発明によれば、上記チャネル領域上が開口部となるように上記絶縁性隔壁部が形成されていることから、例えば、本発明の有機半導体素子を製造する工程において、生産性の高いインクジェット法を用い、上記絶縁性隔壁部の開口部内に選択的に有機半導体層およびゲート絶縁層を形成することが可能となる。
このようなことから、本発明によれば複数の有機半導体トランジスタを備えた有機半導体素子であって、各有機半導体トランジスタが性能に優れており、かつ、各有機半導体トランジスタ間において性能のバラツキが少なく、さらに、簡易にかつ高効率で製造可能な有機半導体素子を得ることができる。
また、本発明によれば、上記有機半導体層形成工程が、上記絶縁性隔壁部形成工程において形成された絶縁性隔壁部の開口部内に有機半導体層を形成するものであることにより、例えば、インクジェット法等を用いた連続プロセスにより、上記有機半導体層形成工程を実施することが可能になる。
さらに本発明によれば、上記絶縁性隔壁部形成工程により形成される絶縁性隔壁部は絶縁性材料からなるものであるため、上記絶縁性隔壁部は上記ゲート電極と、上記ソース電極および上記ドレイン電極との間を絶縁する層間絶縁機能を備えるものとなる。このため、本発明においては、別に層間絶縁膜を形成する工程を実施することが不要になる。
このようなことから、本発明によれば複数の有機半導体トランジスタを備えた有機半導体素子であって、各有機半導体トランジスタが性能に優れており、かつ、各有機半導体トランジスタ間において性能のバラツキが少なく、さらに、簡易にかつ高効率で製造可能な有機半導体素子を製造することができる。
以下、本発明の有機半導体素子、有機半導体素子の製造方法、有機トランジスタアレイ、およびディスプレイについて順に説明する。
最初に、本発明の有機半導体素子について説明する。本発明の有機半導体素子は、基板と、上記基板上に形成されたソース電極およびドレイン電極と、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に形成され、絶縁性材料からなり、少なくとも上記ソース電極およびドレイン電極が対向されてなるチャネル領域上が開口部となるように形成された絶縁性隔壁部と、上記絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に形成された有機半導体層と、上記有機半導体層上に形成され、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層と、上記ゲート絶縁層上に形成されたゲート電極と、を有するものであって、上記ソース電極およびドレイン電極の形状が、上記チャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結し、上記絶縁性隔壁部の開口部外へ接続されるように形成されたガイド部とを有するものであり、かつ、上記チャネル部の長さよりも、上記ガイド部の線幅が短いことを特徴とするものである。
なお、図2においては、有機基半導体層、ゲート絶縁層およびゲート電極の図示は省略した。
また、本発明によれば、上記チャネル領域上が開口部となるように上記絶縁性隔壁部が形成されていることから、例えば、本発明の有機半導体素子を製造する工程において、生産性の高いインクジェット法を用い、上記絶縁性隔壁部の開口部内に選択的に有機半導体層およびゲート絶縁層を形成することが可能となる。
このようなことから、本発明によれば複数の有機半導体トランジスタを備えた有機半導体素子であって、各有機半導体トランジスタが性能に優れており、かつ、各有機半導体トランジスタ間において性能のバラツキが少なく、さらに、簡易にかつ高効率で製造可能な有機半導体素子を得ることができる。
以下、本発明の有機半導体素子に用いられる各構成について順に説明する。
まず、本発明に用いられる絶縁性隔壁部について説明する。本発明に用いられる絶縁性隔壁部は、絶縁性材料からなり、少なくとも後述するソース電極およびドレイン電極が対向されてなるチャネル領域上が開口部となるように形成されたものである。本発明の有機半導体素子は、このような絶縁性隔壁部を備えることにより高効率で製造することが可能となるのである。
以下、このような絶縁性隔壁部について詳細に説明する。
したがって、本発明においてはソース電極およびドレイン電極のチャネル部と、絶縁性隔壁部の開口部の壁面とが重ならないように配置されることになるが、このときソース電極およびドレイン電極のチャネル部と上記開口部の内壁面との距離は、少なくとも1μm以上であることが好ましく、なかでも5μm以上であることが好ましく、さらには5μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
1)まず、評価対象となる絶縁性材料を電極でサンドイッチした構造の素子を作製する。
2)次に、上部電極-下部電極間に0〜300Vの電圧Vを印加し、上部電極-下部電極間を流れる電流値Iを計測する。
3)得られた電流値Iのデータを元に、横軸を電界強度E(印加電圧Vを絶縁層の膜厚dで割ったもの)、縦軸を絶縁層の抵抗値R(印加電圧を電流値で割ったもの)としてプロットする。そのグラフを元に急激に抵抗値Rが低下する電界強度の値E0を絶縁破壊強さとする。
ここで、上記体積固有抵抗値は、JIS K 6911に準じて測定した値を示すものとする。
ここで、上記「撥液性」とは、本発明の有機半導体素子を製造する際に、上記絶縁性隔壁部の開口部内に塗工される塗工液に対する撥液性を意味するものである。
ここで、上記接触角は、例えば、協和界面科学社製:Drop Master 700を用いて測定することができる。
次に、本発明に用いられるソース電極・ドレイン電極について説明する。本発明に用いられるソース電極およびドレイン電極は、後述する基板上に形成されるものであり、その形状が、上記チャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結し、上記絶縁性隔壁部の開口部外へ接続されるように形成されたガイド部とを有し、かつ、上記チャネル部の長さよりも、上記ガイド部の線幅が短いことを特徴とするものである。
一方、上記ガイド部は、上記チャネル部に連結するように形成されるものであり、ガイド部自体はチャネル領域を構成しないものである。また、本発明においては上記チャネル部のすべてが絶縁性隔壁部の開口部内に収納されるように形成されることから、上記ガイド部は上記開口部内において上記チャネル部と連結するように形成されていることになる。
次に、本発明に用いられる有機半導体層について説明する。本発明に用いられる有機半導体層は、上述した絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、上記するソース電極およびドレイン電極上に形成されるものである。また、本発明に用いられる有機半導体層は有機半導体材料からなるものである。
以下、本発明に用いられる有機半導体層について説明する。
ここで、上記有機半導体層の厚みは、本発明における有機半導体層のうち最も厚みが厚い部分の厚みを意味するものとする。
次に、本発明に用いられるゲート絶縁層について説明する。本発明に用いられるゲート絶縁層は、上述した有機半導体層上に積層されるように形成されるものであり、絶縁性樹脂材料からなるものである。
以下、本発明に用いられるゲート絶縁層について詳細に説明する。
次に、本発明に用いられるゲート電極について説明する。本発明に用いられるゲート電極は、上記ゲート絶縁層上に形成されるものである。
なかでも、本発明においては上記ゲート電極が上記絶縁性隔壁部の開口部を覆うように形成されていることが好ましい。これにより上記ゲート電極の線幅を、上記有機半導体層の面積よりも大きいものとすることができるため、各有機半導体トランジスタのOFF電流をより低い値にすることができるからである。
次に、本発明に用いられる基板について説明する。本発明に用いられる基板は上記有機半導体トランジスタを支持するものである。
ここで、本発明に用いられる基板が複数の層が積層された構成を有するものである場合、上記厚みは、各層の厚みの総和を意味するものとする。
本発明の有機半導体素子は、上記以外の他の構成を有するものであってもよい。本発明に用いられる他の構成としては、本発明の有機半導体素子の用途等に応じて、本発明の有機半導体素子に所望の機能を付加できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に好適に用いられる上記他の構成としては、例えば、上記ゲート電極上に形成され、空気中に存在する水分や酸素の作用により上記有機半導体層が劣化することを防止するパッシベーション層を挙げることができる。
以下、このようなパッシベーション層について説明する。
本発明の有機半導体素子の用途としては、例えば、TFT方式を用いるディスプレイ装置のTFTアレイ基板として用いることができる。このようなディスプレイ装置としては例えば、液晶ディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、および、有機ELディスプレイ装置等を挙げることができる。
本発明の有機半導体素子の製造方法としては、上記構成を有する有機半導体素子を製造できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、後述する「B:有機半導体素子の製造方法」の項において説明する方法を用いることができる。
次に、本発明の有機半導体素子の製造方法について説明する。本発明の有機半導体素子の製造方法は、基板を用い、上記基板上にチャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結するように形成されたガイド部とを有する形状のソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程と、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に、少なくとも上記チャネル領域上が開口部となり、かつ、上記ガイド部上に重なるように、絶縁性材料からなる絶縁性隔壁部を形成する絶縁性隔壁部形成工程と、上記絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に、有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程と、上記有機半導体層形成工程において形成された上記有機半導体層上に、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程と、上記ゲート絶縁層形成工程により形成された上記ゲート絶縁層上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、を有することを特徴とするものである。
図4〜図9に例示するように本発明の有機半導体素子の製造方法は、基板1を用い(図4)、上記基板1上にソース電極2およびドレイン電極3’を形成するソース・ドレイン電極形成工程と(図5)、上記ソース・ドレイン電極形成工程において形成された上記ソース電極2および上記ドレイン電極3’上に、開口部を有する絶縁性隔壁部4を形成する絶縁性隔壁部形成工程と(図6)、上記絶縁性隔壁部形成工程において形成された上記絶縁性隔壁部4の開口部内であり、かつ、上記ソース電極2および上記ドレイン電極3’上に、有機半導体材料からなる有機半導体層5を形成する有機半導体層形成工程と(図7)、上記有機半導体層形成工程において形成された上記有機半導体層5上に、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層6を形成するゲート絶縁層形成工程と(図8)、上記ゲート絶縁層形成工程により形成された上記ゲート絶縁層6上にゲート電極7を形成するゲート電極形成工程と(図9)、を有するものである。
なお、上記図4〜図9におけるドレイン電極3’は、画素電極と一体に形成されたものである。
このような例において、本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ソース・ドレイン電極形成工程が、上記基板上にチャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結するように形成されたガイド部とを有する形状のソース電極およびドレイン電極を形成するものであり、上記絶縁性隔壁部形成工程が、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に、少なくとも上記チャネル領域上が開口部となり、かつ、上記ガイド部上に重なるように、絶縁性材料からなる絶縁性隔壁部を形成するものであることを特徴とするものである。
また、本発明によれば、上記有機半導体層形成工程が、上記絶縁性隔壁部形成工程において形成された絶縁性隔壁部の開口部内に有機半導体層を形成するものであることにより、例えば、インクジェット法等を用いた連続プロセスにより、上記有機半導体層形成工程を実施することが可能になる。
さらに本発明によれば、上記絶縁性隔壁部形成工程により形成される絶縁性隔壁部は絶縁性材料からなるものであるため、上記絶縁性隔壁部は上記ゲート電極と、上記ソース電極および上記ドレイン電極との間を絶縁する層間絶縁機能を備えるものとなる。このため、本発明においては、別に層間絶縁膜を形成する工程を実施することが不要になる。
このようなことから、本発明によれば複数の有機半導体トランジスタを備えた有機半導体素子であって、各有機半導体トランジスタが性能に優れており、かつ、各有機半導体トランジスタ間において性能のバラツキが少なく、さらに、簡易にかつ高効率で製造可能な有機半導体素子を製造することができる。
以下、本発明の有機半導体素子の製造方法に用いられる各工程について順に説明する。
まず、本発明に用いられるソース・ドレイン電極形成工程について説明する。本工程は、基板を用い、上記基板上にチャネル領域を形成するチャネル部と、上記チャネル部に連結するように形成されたガイド部とを有する形状のソース電極およびドレイン電極を形成する工程である。
また、上記導電性薄膜層に用いられる材料としては、上記「A.有機半導体素子」の項においてソース電極およびドレイン電極に用いられる金属材料として説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明に用いられる絶縁性隔壁部形成工程について説明する。本工程は上記ソース・ドレイン電極形成工程において形成された上記ソース電極および上記ドレイン電極上に、少なくとも上記ソース電極およびドレイン電極によって構成されるチャネル領域上が開口部となり、かつ、上記ガイド部上に重なるように、絶縁性材料からなる絶縁性隔壁部を形成する工程である。
次に、本発明に用いられる有機半導体層形成工程について説明する。本工程は、上記絶縁性隔壁部形成工程において形成された上記絶縁性隔壁部の開口内であり、かつ、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に、有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する工程である。
次に、本発明に用いられるゲート絶縁層形成工程について説明する。本工程は、上記有機半導体層形成工程において形成された上記有機半導体層上に、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層を形成する工程である。
次に、本発明に用いられるゲート電極形成工程について説明する。本工程は、上記ゲート絶縁層形成工程により形成された上記ゲート絶縁層上にゲート電極を形成する工程である。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、上述した工程以外の他の工程を含むものであってもよい。このような他の工程としては、本発明により製造される有機半導体素子に所望の機能を付与できる工程であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に好適に用いられる上記他の工程としては、例えば、所定の位置に画素電極を形成する画素電極形成工程や、上記ゲート電極上にパッシベーション層を形成するパッシベーション層形成工程を例示することができる。
次に、本発明の有機トランジスタアレイについて説明する。上述したように本発明の有機トランジスタアレイは、上記本発明に係る有機半導体素子が用いられ、上記基板上に有機半導体トランジスタが複数個形成されていることを特徴とするものである。本発明の有機トランジスタアレイは、上記本発明に係る有機半導体素子が用いられていることから、オンオフ比に優れるという利点を有するものである。
次に、本発明のディスプレイについて説明する。上述したように本発明のディスプレイは、上記本発明に係る有機トランジスタアレイが用いられたことを特徴とするものである。本発明のディスプレイは、上記本発明に係る有機トランジスタアレイが用いられていることにより、表示性能に優れるという利点を有するものである。
本実施例においては、トップゲート型構造を有する多数(20個)の有機半導体トランジスタを備える有機半導体素子を作製した。
まず、スパッタリング法により全面にITOが200nm成膜された大きさ150mm×150mm×0.7mmのガラス基板を用意する。上記基板上にフォトレジスト(ポジ)をスピンコートした。このときのスピンコートは、1800rpmで10sec保持させた。その後、基板を100℃、60sec乾燥させた後、50mJ/cm2でパターン露光した。次に、露光部分のレジスト現像を行い、その後、120℃のオーブンで30min乾燥させた。次にレジストのない部分のITOエッチングを行い、レジスト剥離を行い、図10(a)に示すような形状を有するソース電極およびドレイン電極を形成した。
次に、上記基板上にアクリル系樹脂(ネガ)をスピンコートした。スピンコートは1400rpmで20sec保持させた。その後、100℃で2min乾燥させた後、50mJ/cm2でパターン露光した。次いで、未露光部分のレジスト現像を行い、その後200℃のオーブンで60sec乾燥させることにより、図10(b)に示すような形状の絶縁性隔壁部を形成した。このとき形成された絶縁性隔壁部の高さは、1.5μmであった。
有機半導体材料(ポリチオフェン)を固形分濃度0.2wt%でトリクロロベンゼン溶媒に溶解させた有機半導体層形成用塗工液を、インクジェット法により上記絶縁性隔壁部の開口部内にパターン塗布した。その後、N2雰囲気下にてホットプレートで200℃、10min乾燥させることにより、有機半導体層を形成した。形成された有機半導体層の平均膜厚は20nmであった。
アクリル系のフォトレジスト(ネガ)をスピンコートした。このときのスピンコートは800rpmで10sec保持させた。その後、基板を120℃で2min乾燥させた後、350mJ/cm2でパターン露光した。次に、未露光部分のレジスト現像を行い、その後200℃のオーブンで30min乾燥させることにより、ゲート絶縁層を形成した。形成されたゲート絶縁層の膜厚は1μmであった。
Agナノコロイド溶液をインクジェット法により上記ゲート絶縁層および絶縁性隔壁部上にパターン塗布した。その後、ホットプレートにて150℃で10min乾燥させた。
作製した20個すべての有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を測定した結果、すべてのトランジスタがトランジスタ特性を示すことがわかった。このとき、有機半導体トランジスタのON電流は3×10−7A〜5×10−7A、OFF電流は1×10−12A〜2×10−12A、閾値電圧は0V〜5Vの範囲内であり、比較的バラツキの小さなものであった。
(1)ソース・ドレイン電極形成工程
実施例1と同様の方法により、図11(a)に示すような形状のソース電極およびドレイン電極を形成した。
実施例1と同様の方法により、図11(b)に示すような形状の絶縁性隔壁部を形成した。形成された絶縁性隔壁部の高さは、1.5μmであった。
実施例1と同様の方法により、絶縁性隔壁部の開口部内に有機半導体層を形成した。形成された有機半導体層の平均膜厚は20nmであった。
実施例1と同様の方法によりゲート絶縁層を形成した。形成されたゲート絶縁層の膜厚は1μmであった。
実施例1と同様の方法によりゲート電極を形成した。
作製した20個すべての有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を測定した結果、すべてのトランジスタがトランジスタ特性を示すことがわかった。このとき、有機半導体トランジスタのON電流は9×10−8A〜5×10−7A、OFF電流は5×10−12A〜8×10−11A、閾値電圧は10V〜40Vの範囲内であり、バラツキの大きなものであった。
本比較例においては、トップゲート型構造を有する多数(20個)の有機半導体トランジスタを備える有機半導体素子を作製した。
実施例1と同様の方法により、図12(a)に示すような形状のソース電極およびドレイン電極を形成した。
実施例1と同様の方法により、図12(b)に示すような形状の絶縁性隔壁部を形成した。形成された絶縁性隔壁部の高さは、1.5μmであった。
実施例1と同様の方法により、絶縁性隔壁部の開口部内に有機半導体層を形成した。形成された有機半導体層の平均膜厚は20nmであった。
実施例1と同様の方法によりゲート絶縁層を形成した。形成されたゲート絶縁層の膜厚は1μmであった。
実施例1と同様の方法によりゲート電極を形成した。
作製した20個すべての有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を測定した結果、すべてのトランジスタがトランジスタ特性を示すことがわかった。このとき、有機半導体トランジスタのON電流は9×10−8A〜5×10−7A、OFF電流は5×10−12A〜8×10−11A、閾値電圧は10V〜40Vの範囲内であり、バラツキの大きなものであった。
2 … ソース電極
3,3’ … ドレイン電極
4 … 絶縁性隔壁部
5 … 有機半導体層
6 … ゲート絶縁層
7 … ゲート電極
10 … 有機半導体素子
Claims (8)
- 基板と、
前記基板上に形成されたソース電極およびドレイン電極と、
前記ソース電極および前記ドレイン電極上に形成され、絶縁性材料からなり、少なくとも前記ソース電極およびドレイン電極が対向されてなるチャネル領域上が開口部となるように形成された絶縁性隔壁部と、
前記絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に形成された有機半導体層と、
前記有機半導体層上に形成され、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層上に形成されたゲート電極と、を有する有機半導体素子であって、
前記ソース電極およびドレイン電極の形状が、前記チャネル領域を形成するチャネル部と、前記チャネル部に連結し、前記絶縁性隔壁部の開口部外へ接続されるように形成されたガイド部とを有するものであり、かつ、前記チャネル部の長さよりも、前記ガイド部の線幅が短いことを特徴とする、有機半導体素子。 - 前記ガイド部の線幅が、前記チャネル部の長さの1%〜30%の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体素子。
- 前記有機半導体層と前記チャネル領域とが重なる範囲内において、前記有機半導体層の厚みのバラツキが30%以内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の有機半導体素子。
- 前記絶縁性隔壁部が撥液性を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の有機半導体素子。
- 基板を用い、前記基板上にチャネル領域を形成するチャネル部と、前記チャネル部に連結するように形成され、前記チャネル部の長さよりも線幅が狭いガイド部とを有する形状のソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程と、
前記ソース電極および前記ドレイン電極上に、少なくとも前記チャネル領域上が開口部となり、かつ、前記ガイド部上に重なるように、絶縁性材料からなる絶縁性隔壁部を形成する絶縁性隔壁部形成工程と、
前記絶縁性隔壁部の開口部内であり、かつ、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に、有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程と、
前記有機半導体層形成工程において形成された前記有機半導体層上に、絶縁性樹脂材料からなるゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程と、
前記ゲート絶縁層形成工程により形成された前記ゲート絶縁層上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、を有することを特徴とする有機半導体素子の製造方法。 - 前記有機半導体層形成工程が、インクジェット法を用いて前記有機半導体層を形成するものであることを特徴とする、請求項5に記載の有機半導体素子の製造方法。
- 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の有機半導体素子が用いられ、前記基板上に有機半導体トランジスタが複数個形成されていることを特徴とする、有機トランジスタアレイ。
- 請求項7に記載の有機トランジスタアレイが用いられたことを特徴とする、ディスプレイ。
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