JP2009075151A - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Akira Miyamae
章 宮前
Fumika Sumiyama
文香 住山
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Abstract

【課題】スペックルノイズを低減することが可能であり、波長選択素子の角度変化に対応することが可能な光源装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光を射出する発光素子11aと、発光素子11aから射出された光の一部を発光素子11aに向けて選択的に反射させ一部の光を透過させる波長選択素子17と、発光素子11a及び波長選択素子17のうち少なくとも一方を発光素子11aから射出された光の中心軸Oに沿って振動させる振動付与手段20aとを備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、光源装置及びプロジェクタに関する。
近年の投射型画像表示装置では、光源として超高圧水銀ランプなどの放電ランプが用いられるのが一般的である。しかし、このような放電ランプは、寿命が比較的短い、瞬時点灯が難しい、色再現性範囲が狭い、ランプから放射された紫外線が液晶ライトバルブを劣化させてしまうことがある等の課題がある。そこで、このような放電ランプの代わりに、単色光を照射するレーザ光源を用いた投射型画像表示装置が提案されている。しかしながら、レーザ光源は、上記の課題を持たない反面、干渉性を有するという欠点を持っている。これにより、レーザ光が投射される被投射面において干渉縞がスペックルノイズとして現れ画像が劣化してしまうので、高精細な画像を表示させるためには、スペックルノイズの対策が必要となる。
スペックルノイズを除去する手段としては、複数の発光素子を備え、設計上少しずつ異なる中心波長を有する発光素子をアレイ化するものが提案されている。この光源によれば、1つの発光素子を用いた場合に比べて、広いスペクトル帯域を得ることで、スペックルノイズを低減させることが可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
特表2004−503923号公報
特許文献1に記載のスペックルノイズを除去する手段は、外部共振器構造を必要としない光源、すなわち、直接レーザ光を出力する光源の使用を前提としたものである。確かに、外部共振器構造を必要としない光源の場合には、スペックルノイズを抑える効果がある。
ここで、外部共振器を備える光源の場合、基本構成要素は、発光素子と、波長選択素子(共振器ミラー)とである。また、複数の発光素子を用いる場合であっても、コストや組み立ての容易さを考慮して、単一の波長を選択する波長選択素子が用いられるのが一般的である。この波長選択素子においては、レーザ発振させるために、選択する波長の帯域を狭くする必要がある。その結果、特許文献1に記載のように、アレイ光源から射出される光それぞれの波長にばらつきを持たせたとしても、波長選択素子により、単一の波長が選択されることになる。これにより、波長選択素子による選択波長以外は出力されないため、コヒーレンス性は低下しないため、スペックルノイズを抑えることができない。さらには、光の利用効率が低下するという問題も生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、スペックルノイズを低減することが可能な光源装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の光源装置は、光を射出する発光素子と、該発光素子から射出された光の一部を前記発光素子に向けて選択的に反射させ一部の光を透過させ共振器として機能する波長選択素子と、前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させる振動付与手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、発光素子から射出された光は、波長選択素子において、選択的に反射される。そして、波長選択素子において反射された光は、発光素子と波長選択素子との間で増幅され、増幅された光のうち一部の光は波長選択素子を透過する。
このとき、振動付与手段により、発光素子及び波長選択素子のうち少なくとも一方を発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させる。これにより、発光素子と波長選択素子との光路長が時間的に変化するので、発光素子から射出される光の干渉性(コヒーレンス性)を低下させることが可能となる。これにより、波長選択素子のから射出される光のスペックルノイズを抑えることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記振動付与手段が、前記発光素子から射出される光の波長以上の振幅を有する振動を付与することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、振動付与手段が、発光素子から射出される光の波長以上の振幅を有する振動を発光素子及び波長選択素子のうち少なくとも一方に付与する。これにより、発光素子と波長選択素子との光路長が変化するので、波長分の変化ごとに縦モードが変化し、モードホップが発生する。したがって、モードホップが発生することにより、コヒーレンス長が短くなり、発光素子から射出される光の干渉性を低下させることが可能となる。これにより、波長選択素子のから射出される光のスペックルノイズを抑えることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記発光素子を複数備えることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、複数の発光素子を備えているため、製造誤差等のばらつきにより、複数の発光素子から射出される光の波長は若干異なる。これにより、複数の発光素子から射出される光の波長帯域は全体として広がることになる。したがって、波長選択素子から射出された光同士のコヒーレンスが低減するため、スペックルノイズを抑えることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、光を射出する発光素子と、該発光素子から射出された光の一部を前記発光素子に向けて選択的に反射させ一部の光を透過させる波長選択素子と、前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記波長選択素子の入射端面に入射する光の入射角度が変わるように振動させる振動付与手段とを備えることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、発光素子から射出された光は、波長選択素子において、選択的に反射される。そして、波長選択素子において反射された光は、発光素子と波長選択素子との間で増幅され、増幅された光のうち一部の光は波長選択素子を透過する。
このとき、振動付与手段により、発光素子及び波長選択素子のうち少なくとも一方を波長選択素子の入射端面に入射する光の入射角度が変わるように振動させる。これにより、波長選択素子に入射する光の光路と反射する光の光路(戻り光の波の位置)が変わるので、モードホップの回数が増えることになる。したがって、モードホップが増えることにより、コヒーレンス長が短くなり、発光素子から射出される光の干渉性(コヒーレンス性)を低下させることが可能となる。
また、一般的に、波長選択素子から射出される光の強度は、入射する光の入射角度に大きく依存するため、最適な入射角度からはずれると、急激に光強度が低下してしまう。すなわち、仮に、温度変化や環境変化等で波長選択素子の位置がずれると、波長選択素子に入射する光の入射角度もずれ、波長選択素子から射出される光の強度は非常に低いものとなってしまう。
しかしながら、本発明では、振動付与手段により、波長選択素子の入射端面から入射する光の入射角度を時間的に変化させることで、波長選択素子から射出される光強度の入射角度に対する依存性を抑えることが可能となる。したがって、波長選択素子の位置が、温度変化や環境変化等でずれたとしても、波長選択素子から射出される光の強度の低下を抑えることができる。
すなわち、スペックルノイズを低下させつつ、波長選択素子の環境変化に対応が可能な光源装置を提供することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記発光素子を複数備えることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、複数の発光素子を備えているため、製造誤差等のばらつきにより、複数の発光素子から射出される光の波長が若干異なる。これにより、複数の発光素子から射出される光の波長帯域は全体として広がることになる。したがって、波長選択素子から射出された光同士のコヒーレンスが低減するため、スペックルノイズを抑えることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記振動付与手段が、前記入射角度が変化するように前記複数の発光素子の配列方向まわりに前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を回転振動させることが好ましい。
ここで、複数の発光素子を備えた構成では、発光素子の配列方向の波長選択素子から射出される光の強度分布は全体として広がり、発光素子の配列方向に略直交する方向の光の強度分布は全体として狭くなる傾向がある。
そのため、本発明に係る光源装置では、振動付与手段により、複数の発光素子の配列方向まわりに入射角度が変化するように発光素子及び波長選択素子のうち少なくとも一方を回転振動させる。これにより、発光素子の配列方向に略直交する方向の波長選択素子から射出される光強度の入射角度に対する依存性を緩和することができる。したがって、温度変化や環境変化等で波長選択素子の位置がずれ、波長選択素子に入射する光の入射角度がずれたとしても、波長選択素子から射出される光強度の入射角度に対する依存性を抑えることができるため、波長選択素子から射出される光の強度の低下を抑えることができる。したがって、複数の発光素子を備えた場合、より効果的にスペックルノイズを抑えつつ、安定した光強度を得ること可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記振動付与手段が、前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、振動付与手段により、発光素子及び波長選択素子のうち少なくとも一方を波長選択素子の入射端面に入射する光の入射角度が変わるように振動させるとともに、発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させる。
これにより、波長選択素子が環境変化に対応可能であるとともに、より効率良くスペックルノイズを低減することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記発光素子から射出された光のうち、少なくとも一部の光の波長を所定の波長に変換し、前記波長選択素子に向かって射出する波長変換素子を備えることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、例えば、緑色の光を射出させる場合、発光素子として、1060nmの波長の光源を用い、波長変換素子としてSHG素子を用いる。光源から射出された1060nmの波長の光は、波長変換素子に入射し、半分の波長の光に変換される。変換された光は、発光素子と波長選択素子との間で反射を繰り返し増幅され、波長選択素子から緑色の光が射出される。すなわち、波長変換素子により、赤外光を所定の波長の光に効率良く変換することが可能となる。
本発明のプロジェクタは、上記の光源装置と、該光源装置からの光を利用して、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置とを備えることを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタでは、光源装置より射出された光は画像形成装置に入射される。そして、画像形成装置により、表示面に所望の大きさの画像が表示される。このとき、光源装置から射出される光は、上述したように、スペックルノイズが抑えられた光であるため、ぎらつきを抑えた鮮明な画像を表示することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る光源装置及びプロジェクタの実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る光源装置の上面図であり、図2は、図1の光源装置の側面図である。
本実施形態の光源装置10は、図1に示すように、発光部11と、波長変換素子16と、外部ミラー(波長選択素子)17と、ピエゾ素子(振動付与手段)20a,20bとを備えており、これらは、基台2上に配置されている。
発光部11は、レーザ光を射出する7つの発光素子(半導体レーザ;LD)11aを備えている。これらの発光素子11aは、いずれも支持部13に支持されている。また、支持部13は、基台2上の一端部2a側に載置された固定部材3に固定されている。
また、発光素子11aから射出される光のピーク波長は略同じであり、発光素子11aから1060nmの波長の赤外光が射出される。なお、この出力波長は一例に過ぎない。発光素子11aは、図1の拡大図に示すように、DBR(Distributed Bragg Reflector)層11b上に、活性層11cが積層された構成になっている。
波長変換素子16及び外部ミラー17は、発光素子11aから射出された光の光路上に配置されている。
波長変換素子16は、図2に示すように、基台2上に載置された支持部材4上に設けられている。また、波長変換素子16としては、非線形光学素子であるPPLN(Periodically Poled Lithium Niobate)を用い、入射光をほぼ半分の波長に変換し、2次高調波を発生させる(SHG:Second Harmonic Generation)。
そして、図1に示すように、発光素子11aから射出され、外部ミラー17に向かう光W3は、波長変換素子16を通過することによって、ほぼ半分の波長(560nm)の光(2次高調波)に変換される。波長変換素子16による波長変換効率は非線形の特性を有しており、例えば、波長変換素子16に入射するレーザ光の強度が強いほど、変換効率が向上する。ただし、波長変換素子16の変換効率は40〜50%程度である。つまり、発光素子11aから射出されたレーザ光のすべてが、所定波長のレーザ光に変換されるわけではない。
外部ミラー17は、図1に示すように、入射したレーザ光のうち所定の選択波長の光(図1に示す破線)W1の一部(98〜99%程度)を選択して発光素子11aに向かって反射させ、残りのレーザ光(図1に示す二点鎖線)W2を透過させ共振器ミラーとして機能するものである。このとき、発光素子11aに向かった光は、DBR層11bにおいて反射する。そして、DBR層11bと外部ミラー17との間で光を共振させることにより、発光素子11aから射出された光が発振状態となる。すなわち、発光部11と外部ミラー17とで共振器構造を構成する。
したがって、発光素子11aから射出された基本波の光(図1に示す実線)W3は、発光部11と外部ミラー17との間で反射を繰り返し、共振された後、レーザ光W2として、外部ミラー17から射出されるようになっている。外部ミラー17はある程度の範囲の波長の光を透過させるが、そのうち、所定の波長の光だけが増幅されている。増幅された光の強度は、他の波長の光の強度と比較して著しく高い。よって、外部ミラー17を透過した光W2は、ほぼ単一波長の光とみなすことができる。この光W2の波長は、外部ミラー17の選択波長、つまり外部ミラー17が反射する光W1の波長とほぼ同一である。外部ミラー17は、所定の選択波長の光の一部(98〜99%程度)を反射するので、その残り(1〜2%程度)の光が出力光として利用されることになる。
また、外部ミラー17として、VBG(Volume Bragg Grating)を用いることにより、外部ミラー17から射出される光のスペクトル幅が数nm以下となり狭帯域化される。
また、図1に示すように、外部ミラー17の入射端面17a及び射出端面17bに垂直な側面17c,17dのそれぞれには、ミラーホルダ21a,21bが設けられている。そして、このミラーホルダ21a,21bにより、外部ミラー17の入射端面17aが波長変換素子16の射出端面16bに対向するように保持されている。
また、基台2上の他端部2b側には、支持部材22a,22bが発光素子11aから射出された光の進行方向にミラーホルダ21a,21bと対向した位置に間隔をあけて配置されている。そして、ミラーホルダ21a,21bと支持部材22a,22bとの間にはそれぞれピエゾ素子20a,20b(振動付与手段)が設けられている。
このピエゾ素子20a,20bは、図2に示すように、中心軸O方向と平行で、ミラーホルダ21a,21bの重心Gを通る線上に設けられている。また、ピエゾ素子20a,20bは、光の進行方向に沿って伸縮が可能となっているため、ピエゾ素子20a,20bを駆動させることにより、ミラーホルダ21a,21bを光の中心軸Oに沿って振動させる。これにより、ミラーホルダ21a,21bに保持されている外部ミラー17も中心軸Oに沿って振動する。
具体的には、ピエゾ素子20a,20bにより、100kHzで、振幅が10μm程度の振動を外部ミラー17に付与する。すなわち、発光素子11aから射出される光の波長(1.06μm)以上の振幅を有する振動を外部ミラー17に付与する。
このように、外部ミラー17を振動させることにより、発光素子11aのDBR層11bと、外部ミラー17との共振器長(光路長)が変化する。このように共振器長を時間で変化させると波長分の変化ごとに縦モードの波数が変化する。波数が変化することにより、ピエゾ素子20a,20bの振動の1周期で片側約10回、往復で約20回のモードホップが発生する。
以上より、本実施形態に係る光源装置10では、外部ミラー17を中心軸Oに沿って振動させることで、モードホップが発生する。これにより、発光素子11aから射出される光の波長帯域は全体として広がることになり、コヒーレンス長が短くなる。したがって、発光素子11aから射出される光の干渉性を低下させることが可能となり、スペックルノイズを低減させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、複数の発光素子11aを備えているため、製造誤差等のばらつきにより、複数の発光素子11aから射出される光の波長が若干異なる。これにより、複数の発光素子11aから射出される光の波長帯域は全体として広がることになる。したがって、外部ミラー17から射出された光同士のコヒーレンスが低減するため、スペックルノイズを抑えることが可能となる。
なお、発光素子11aから射出された赤外光を可視光に変換しない場合は、波長変換素子16を備えない光源装置であっても良い。
また、ピエゾ素子20a,20bにより外部ミラー17を振動させたが、外部ミラー17の振動に代えて発光部11を振動させても良く、また、外部ミラー17、発光部11の両方を振動させても良い。
また、振動付与手段としてピエゾ素子を用いたが、外部ミラー17を振動させる手段としてはこれに限るものではない。
また、ピエゾ素子20a,20bにより、外部ミラー17に発光素子11aから射出される光の波長以上の振幅を有する振動を付与したが、波長以下の振幅を有する振動を付与しても良い。この場合も、共振器長が時間的に変化するので、スペックルノイズを低減することが可能となる。
また、本実施形態では、発光素子11aを7つ備えた構成にしたが、発光素子11aの個数はこれに限ることはなく、例えば、1つであっても良い。
さらに、複数の発光素子11aから射出される光のピーク波長は略同じとしたが、意図的に数nm程度異ならせても良い。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図3から図7を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る光源装置を示す側面図であり、図4は、外部ミラーの振動を示す図であり、図5は、外部ミラーを振動させたときの光強度分布を示す図であり、図6は、発光部に反りが生じた状態を示す平面図であり、図7は、図6の発光部を用いたときの光強度分布を示す図である。
なお、以下に説明する各実施形態の図面において、上述した第1実施形態に係る光源装置10と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る光源装置30では、図3に示すように、ピエゾ素子35が、外部ミラー17を光の中心軸Oに沿う振動に加え、外部ミラー17の入射端面17aに入射する光の入射角度が変化するように振動させる点において、第1実施形態と異なる。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
ピエゾ素子35は、第1実施形態のピエゾ素子20a,20bと同様に、ミラーホルダ21a,21bと支持部材22a,22bとの間にそれぞれ設けられている。なお、図3では、ピエゾ素子35は1つしか図示していないが、実際は、第1実施形態のピエゾ素子20a,20bと同様に2つのピエゾ素子35が設けられている。
このピエゾ素子35は、図3に示すように、中心軸O方向と平行で、ミラーホルダ21a,21bの重心Gを通る線上から外れた位置に設けられている。また、ピエゾ素子20a,20bは、光の進行方向に沿って伸縮が可能となっているため、ピエゾ素子35を駆動させることにより、外部ミラー17とミラーホルダ21a,21bとの剛性の関係で、ミラーホルダ21a,21bを介して外部ミラー17に微小にたわみが発生する。これにより、図4に示すように、外部ミラー17が発光素子11aの配列方向(X軸方向)を中心に振動する。さらに、第1実施形態と同様に、ピエゾ素子35により、ミラーホルダ21a,21bを介して外部ミラー17は光の中心軸Oに沿って(Z軸方向)も振動するため、外部ミラー17は、X軸まわりに回転しながら振動(回転振動)しつつ、Z軸方向に直線的に振動する。
外部ミラー17から射出される光の強度は、入射する光の入射角度に大きく依存するため、最適な入射角度からはずれると、急激に光強度が低下し、外部ミラー17から射出される光の強度は非常に低いものとなってしまう。外部ミラー17は、図4に示すように、入射端面17aに入射する光の入射角度、すなわち、入射端面17aの法線と入射する光とのなす角度θが変化すると、光の反射率が変化する。具体的には、外部ミラー17の入射端面17aに対して垂直に光が入射すると(θ=0°)、光の反射率は約100%である。しかしながら、入射角度θが0°から外れると(例えば、角度θ=±1mrad程度)、光の反射率は非常に低下してしまう。
外部ミラー17を振動させない場合は、図5の破線に示すように、入射角度θが0°であるときに、最も光強度が高く、入射角度θが0°からずれると、急激に光強度が低下する光強度分布Aとなる。したがって、外部ミラー17に対して垂直に光を入射させることが重要になる。
一方、本実施形態では、光強度分布Aの強度が半分程度低下する入射角度θa〜θbの角度範囲で外部ミラー17を振動させると、図5の実線に示すように、最大光強度が得られる角度(θ=0°)からずれた角度での共振時間が増えて平均レーザ出力が低下する光強度分布Bとなる。ここで、温度変化や環境変化等で、例えば、外部ミラー17が熱により膨張し、入射角度θが0°からずれて、入射角度がθcとなった場合、外部ミラー17を振動させない光強度分布Aでは、レーザ出力はP1であるが、外部ミラー17を振動させる光強度分布Bでは、レーザ出力としてP1より大きいP2を得ることが可能となる。
さらに、第1実施形態と同様に、外部ミラー17を光の中心軸Oに沿って振動させることにより、発光素子のDBR層11bと、外部ミラー17との共振器長(光路長)が変化する。このように、共振器長を時間で変化させると波長分の変化ごとに縦モードの波数が変化し、図4に示すように、ピエゾ素子35の振動周期で外部ミラー17の反射角θAが変化する。したがって、外部ミラー17のZ方向の振動によるモードホップの発生に加えて、外部ミラー17の反射角θAを変化させることによってもモードホップが発生する。
以上より、本実施形態に係る光源装置30では、外部ミラー17の反射角θAを変化させることによってもモードホップが発生する。したがって、モードホップが増えることにより、コヒーレンス長が短くなり、発光素子11aから射出される光の干渉性(コヒーレンス性)をより低下させることが可能となる。
さらに、外部ミラー17から射出される光の強度は、入射する光の入射角度に大きく依存するため、入射角度θが0°からはずれると、急激に光強度が低下し、外部ミラー17から射出される光の強度は非常に低いものとなってしまう。しかしながら、本実施形態では、ピエゾ素子35により、外部ミラー17を振動させ、入射端面17aに入射する光の入射角度を時間的に変化させることで、外部ミラー17から射出される光強度の入射角度に対する依存性を抑えることが可能となる。したがって、温度変化や環境変化等で、外部ミラー17の入射端面17aに、法線方向(θ=0°)からはずれた光が入射しても、外部ミラー17から射出される光強度の入射角度に対する依存性を抑えることができるため、外部ミラー17から射出される光の強度の急激な低下を抑えることができる。
すなわち、スペックルノイズを低下させつつ、外部ミラー17の環境変化に対応が可能な光源装置30を提供することが可能となる。
なお、ピエゾ素子35をX軸を中心に角度方向のみに振動させても良い。この構成の場合、外部ミラー17において反射された光の位置(戻り光の波の位置)が変わるので、モードホップの回数が増えることになる。したがって、モードホップが増えることにより、コヒーレンス長が短くなり、発光素子11aから射出される光の干渉性(コヒーレンス性)を低下させることが可能となる。
また、本実施形態で示した外部ミラー17をX軸を中心に振動させる構成は、発光部11が熱等の影響により、図6に示すように、反りが生じたときに効果的である。すなわち、発光部11に反りが生じた場合、発光素子11aから射出され外部ミラー17を透過する光の発光素子11aの配列方向(X軸方向)の強度分布Cは、図7の実線に示すように、配列方向に広がった光となり、配列方向に直交する方向(Y軸方向)の光の強度分布Dは、図7の破線に示すように、X方向に比べて広がらない光となる。したがって、外部ミラー17をX軸を中心に振動させることにより、発光素子11aの配列方向に略直交する方向の外部ミラー17から射出される光強度の入射角度に対する依存性を緩和することができる。したがって、温度変化や環境変化等で、外部ミラー17の入射端面17aに、法線方向(θ=0°)からはずれた光が入射しても、外部ミラー17から射出される光の強度の低下を抑えることができる。
なお、外部ミラー17の振動軸はX軸に限るものではない。すなわち、発光素子11aの反りの状態に合わせて、ピエゾ素子35により外部ミラー17を振動させれば良い。
また、発光素子11aとして1次元配列に限らず、2次元配列であっても良い。なお、2次元配列の場合は、発光部11の長辺方向、または、対角線の方向を発光部11の配列方向として、この長辺方向、対角線の方向に垂直な射出端面方向に外部ミラー17を振動させれば良い。
また、外部ミラー17をX軸まわりに振動させつつ、Z軸方向に直線的に振動させたが、X軸まわりにのみ振動させて、外部ミラー17の入射端面17aに入射する光の入射角度が変わるように振動させても良い。
[第3実施形態:プロジェクタ]
次に、本発明に係る第3実施形態について、図8を参照して説明する。
なお、図8中においては、簡略化のためプロジェクタ100を構成する筐体は省略している。
プロジェクタ100において、赤色光、緑色光、青色光を射出する赤色レーザ光源(光源装置)10R,緑色レーザ光源(光源装置)10G、青色レーザ光源(光源装置)10Bは、上記第1実施形態の光源装置10である。
また、プロジェクタ100は、レーザ光源10R,10G,10Bから射出されたレーザ光をそれぞれ変調する透過型の液晶ライトバルブ(光変調装置)104R,104G,104Bと、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって形成された像を拡大してスクリーン(表示面)110に投射する投射レンズ(投射装置)107とを有する画像形成装置を備えている。また、プロジェクタ100は、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bから射出された光を合成して投写レンズ107に導くクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)106を備えている。
さらに、プロジェクタ100は、レーザ光源10R,10G,10Bから射出されたレーザ光の照度分布を均一化させるため、各レーザ光源10R,10G,10Bよりも光路下流側に、均一化光学系102R,102G,102Bを設けており、これらによって照度分布が均一化された光によって、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bを照明している。例えば、均一化光学系102R,102G、102Bは、例えば、ホログラム102a及びフィールドレンズ102bによって構成される。
各液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム106に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投射レンズ107によりスクリーン110上に投写され、拡大された画像が表示される。
上述した本実施形態のプロジェクタ100は、赤色レーザ光源10R,緑色レーザ光源10G,青色レーザ光源10Bが、スペックルノイズを抑えることが可能であるため、低コストでありながらぎらつきを抑えた鮮明な画像を表示することが可能となる。
なお、本実施形態のプロジェクタにおいて、赤色,緑色及び青色レーザ光源10R,10G、10Bについては、第1実施形態の光源装置10を用いたものを説明したが、第2実施形態の光源装置30を用いることも可能である。また、赤色レーザ光源10Rは、発光部11から射出される光が赤色の可視光である場合は、波長変換素子16を備えなくても良い。
また、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いても良いし、反射型のライトバルブを用いても良い。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)が挙げられる。また、投射光学系の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
また、第1,第2実施形態の光源装置10,30を、図9に示すように、レーザ光源(光源装置)10からのレーザ光をスクリーン上で走査させることにより表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置である走査手段を有するような走査型の画像表示装置(プロジェクタ)200の光源装置にも適用するこが可能である。すなわち、プロジェクタ200は、光源装置10から射出された光をスクリーン210に向かって走査するMEMSミラー(走査手段)202と、光源装置10から射出された光をMEMSミラー202に集光させる集光レンズ203とを備えている。これにより、光源装置10から射出された光は、MEMSミラーを動かすことによって、スクリーン210上を横方向、縦方向に走査するように導かれる。カラーの画像を表示する場合は、発光部11を構成する複数の発光素子を、赤、緑、青のピーク波長を持つ発光素子の組み合わせによって構成すれば良い。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、色光合成手段として、クロスダイクロイックプリズムを用いたが、これに限るものではない。色光合成手段としては、例えば、ダイクロイックミラーをクロス配置とし色光を合成するもの、ダイクロイックミラーを平行に配置し色光を合成するものを用いることができる。
本発明の第1実施形態に係る光源装置を示す上面図である。 図1の光源装置の側面図である。 本発明の第2実施形態に係る光源装置を示す側面図である。 図3の光源装置の波長選択素子の振動を示す図である。 図3の光源装置の波長選択素子の入射角度とレーザ出力との関係を示す図である。 図3の光源装置の発光部の反りを示す平面図である。 図3の光源装置の波長選択素子から射出されるX方向、Y方向のレーザ出力を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るプロジェクタを示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係るプロジェクタの変形例を示す図である。
符号の説明
10…光源装置、11a…発光素子、16…波長変換素子、17…外部ミラー(波長選択素子)、20a,20b,35…ピエゾ素子(振動付与手段)

Claims (9)

  1. 光を射出する発光素子と、
    該発光素子から射出された光の一部を前記発光素子に向けて選択的に反射させ一部の光を透過させレーザ共振器として機能する波長選択素子と、
    前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させる振動付与手段とを備えることを特徴とする光源装置。
  2. 前記振動付与手段が、前記発光素子から射出される光の波長以上の振幅を有する振動を付与することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記発光素子を複数備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光源装置。
  4. 光を射出する発光素子と、
    該発光素子から射出された光の一部を前記発光素子に向けて選択的に反射させ一部の光を透過させる波長選択素子と、
    前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記波長選択素子の入射端面に入射する光の入射角度が変わるように振動させる振動付与手段とを備えることを特徴とする光源装置。
  5. 前記発光素子を複数備えることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記振動付与手段が、前記入射角度が変化するように前記複数の発光素子の配列方向まわりに前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を回転振動させることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記振動付与手段が、前記発光素子及び前記波長選択素子のうち少なくとも一方を前記発光素子から射出された光の中心軸に沿って振動させることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記発光素子から射出された光のうち、少なくとも一部の光の波長を所定の波長に変換し、前記波長選択素子に向かって射出する波長変換素子を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光源装置と、
    該光源装置からの光を利用して、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015138079A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 セイコーエプソン株式会社 表示装置および光学ユニット

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