JP2009072606A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御プログラムが複雑になるのを抑えるとともに、払い出された数量と貸し出された数量とを明確に把握できるようにする。
【解決手段】スロットマシンやアレンジボール機等の遊技機に関し、カードユニット1aから出力された遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成する。さらに、所定期間内は遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部6を有する。貸出制御部6は所定期間内には遊技媒体の貸し出しを行わないので、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムは複雑にはならない。所定期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しが行われ、所定期間外では遊技媒体の貸し出しが行われるので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。
【選択図】図1
【解決手段】スロットマシンやアレンジボール機等の遊技機に関し、カードユニット1aから出力された遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成する。さらに、所定期間内は遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部6を有する。貸出制御部6は所定期間内には遊技媒体の貸し出しを行わないので、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムは複雑にはならない。所定期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しが行われ、所定期間外では遊技媒体の貸し出しが行われるので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、貸出信号に基づいて遊技媒体の貸し出しを行うとともに、当該遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成した遊技機に関する。
遊技機の一つであるパチンコ機では、遊技を行うための媒体としてパチンコ球を用いる。パチンコ球の貸し出しを受けるに当たっては磁気カードを媒介とすることが多く、当該磁気カードはカードユニット(他には「CRユニット」や「サンド」等とも呼ぶ。)に差し込む。パチンコ機での遊技中にはパチンコ球の貸し出しを制限する必要がないので、いつでも貸し出しが可能となるようにカードユニットを構成している(例えば特許文献1を参照)。
しかし、スロットマシンについては、上述したカードユニットをそのまま適用することは困難である。すなわちスロットマシンでは、例えばベットボタンを操作して有効となりゲーム可能になってから、リールが停止して払い出しを終えるまでの期間中(以下「ゲーム中」と呼ぶ。)は一連の手続きに従って処理を行うのが通常である。つまりゲーム中は、始動レバーの操作時や、各停止ボタンの操作時、全リールの停止による図柄の確定時などの各段階によって内部状態が変化してゆく。よってゲーム中の不定期に遊技媒体の貸し出しを実現しようとすれば、内部状態の退避や復元等を行うなどのように制御プログラムが複雑になる。 また、ゲーム中に遊技媒体の貸し出しを実現する構成としたときは、貸し出しとゲーム結果に基づく払い出しとがほぼ同じタイミングになる可能性がある。この場合、どれだけ貸し出され、どれだけ払い出されたのか把握できない。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、制御プログラムが複雑になるのを抑えるとともに、払い出された数量と貸し出された数量とを明確に把握できるようにした遊技機を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段1は、図1に模式的に示すように、カードユニット1aから出力された遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成した遊技機4aであって、 ゲーム開始からゲーム終了までのゲーム期間内は、遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部6を有する。
手段1に記載した用語は、以下のように解釈する。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。(1)「遊技媒体」には、例えばパチンコ球(遊技球),メダル,コイン,トークン等が該当する。(2)「ゲーム開始」は、狭義には特定の操作部(例えば始動レバー等)を操作したときが該当するが、広義には遊技媒体の取り込みやゲームを開始可能な状態(例えばベットボタン等の操作)などを含めてもよい。(3)「ゲーム終了」は、狭義には景品としての遊技媒体の払い出しを終えたとき(未払いを含む)が該当するが、広義には次ゲームにかかる遊技媒体の取り込み可能な状態(例えば取り込み可能を示す表示等)などを含めてもよい。
手段1によれば、貸出制御部6はゲーム期間内には遊技媒体の貸し出しを行わないので、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムは複雑にはならない。言い換えれば、貸出制御部6はゲーム期間外に貸出信号を受信すると、遊技媒体の貸し出しを行う。ゲーム期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しが行われ、ゲーム期間外では遊技媒体の貸し出しが行われるので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。
課題を解決するための手段2は、手段1に記載した遊技機4aであって、貸出制御部6は、ゲーム期間内に第1条件を満たすことを契機として、遊技媒体の貸し出しを行う。
手段2に記載した用語の「第1条件」は、遊技機の種類や遊技状態,日時等に応じて適切に設定可能である。例えば、特定の内部状態に達したことや、特定の遊技について当選したこと等が該当する。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
例えばゲームの途中でテンパイ(既に表示されている単図柄または図柄の組み合わせがボーナスや小役等の図柄パターンの一部と一致すること)しないことが明らかになった時点(すなわち第1条件を満たした時点)では、もはや遊技媒体を景品として払い出すことはない。手段2によれば、当該時点以降に貸し出しを行うので、ゲームの結果に基づく払い出しと混同することはない。また、上述した時点以降では、当該ゲームにかかる内部状態が変化することはない。そのため、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段3は、カードユニット1aから出力された遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成した遊技機4aであって、 ゲーム開始からゲーム終了までのゲーム期間内に受信した貸出信号を記憶する記憶部2と、 前記記憶部2に記憶した貸出信号に基づいて、前記ゲーム終了以後に遊技媒体の貸し出しを行う貸出制御部6とを有する。
手段3によれば、貸出制御部6はゲーム終了以後(すなわちゲーム期間外)に遊技媒体の貸し出しを行い、ゲーム期間内は貸出信号を記憶部2に記憶するにとどまる。ゲーム期間外では遊技媒体の貸し出しが行われ、ゲーム期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しを行うので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。また、貸出信号を記憶部2に記憶する点を除けば、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段4は、手段3に記載した遊技機4aであって、貸出制御部6は、ゲーム期間内に第2条件を満たすことを契機として、遊技者7への問い合わせにより確認したうえで遊技媒体の貸し出しを行う。
手段4に記載した用語の「第2条件」は、上述した第1条件と同様にして遊技機の種類や遊技状態,日時等に応じて適切に設定可能である。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
手段4によれば、例えば特定のゲーム(ボーナスゲーム等)では遊技媒体が景品として払い出される可能性が高まるので、遊技媒体の貸し出しを行うことはほとんどない。この時点で遊技媒体の貸し出しを行うのは、勘違いや誤操作等によって貸し出し操作を行なった可能性が高い。手段4によれば貸出制御部6が遊技者7に問い合わせ、確認したうえで遊技媒体の貸し出しを行うので、遊技者7が意図しない貸し出しを防止することができる。また、遊技者7への問い合わせを行う際にはゲームを中断するので、並行処理のための制御プログラムは不要であり、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段5は、手段3に記載した遊技機4aであって、貸出制御部6は、ゲーム期間内に第3条件を満たすことを契機として、遊技媒体の貸し出しを行うことなく貸出信号を無効とする。
手段5に記載した用語の「第3条件」は、上述した第2条件とほぼ同様であるが、遊技可能な残りの媒体数が少ない状態でテンパイしなかったとき等のような一部の条件を含まない。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
上述した手段4と同様に、特定のゲームで遊技媒体の貸し出しを行うのは、遊技者7の勘違いや誤操作等によって貸し出し用の操作を行なった可能性が高い。手段5によれば第3条件を満たすときは遊技媒体の貸し出しを行わず、貸出信号そのものを無効とするので、遊技者7が意図しない貸し出しを防止することができる。また貸出信号を無効にするには、貸出信号そのものを受信しないか、記憶部2に記憶した貸出信号を消去(あるいは重ね書き)すればよいので、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段6は、手段1から5のいずれか一項に記載した遊技機4aであって、ゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいて報知を行う報知手段8を有する。
手段6に記載した用語の「報知手段」には、表示部(表示器や発光体等)への表示によって視覚的に報知する手段に限らず、音(音声,音楽,効果音等)によって聴覚的に報知する手段や、ハンドルや椅子等の遊技機に付属する部材を通じて触覚的に報知する手段(例えば振動体によってハンドルや椅子等を振動させたり、ファンによって送風する等)などを含む。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
手段6によれば、報知手段8はゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいて報知を行うので、当該報知を認識した遊技者7等は貸し出し操作を行なったことを知り得る(あるいは確認できる)。特に無意識による操作や誤操作等による意図しない貸し出し操作があったことを知り得る。また、単に報知を行うだけでよいので、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段7は、手段1から6のいずれか一項に記載した遊技機4aであって、ゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいてクレジットを行うクレジット手段5を有する。
手段7によれば、クレジット手段5はゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいてクレジットを行うので、遊技者7等は貸し出し操作を行なったことによってクレジット数が変化するのを認識(あるいは確認)できる。単にクレジットを行えばよいので、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
課題を解決するための手段8は、カードに記録された情報に基づいて遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を出力可能なカード処理部1bと、当該貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行うとともに遊技媒体を用いてゲームを行う遊技処理部4bとを備えた遊技機3であって、 ゲーム開始からゲーム終了
までのゲーム期間内は、遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部6を有する。
までのゲーム期間内は、遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部6を有する。
手段8に記載した用語の「カード」は、少なくとも遊技媒体の貸し出し等を行うのに必要な情報(有価価値情報や数量情報等)を記録可能な媒体である。例えば、磁気カードやICカード等が該当する。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
手段8によれば、貸出制御部6はゲーム期間内には遊技媒体の貸し出しを行わないので、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムは複雑にはならない。言い換えれば、貸出制御部6はゲーム期間外に貸出信号を受信すると、遊技媒体の貸し出しを行う。よって、ゲーム期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しが行われ、ゲーム期間外では遊技媒体の貸し出しが行われるので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。
課題を解決するための手段9は、図2に模式的に示すように、カードに記録された情報に基づいて遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を出力可能なカード処理部1bと、当該貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行うとともに遊技媒体を用いてゲームを行う遊技処理部4bとを備えた遊技機3であって、 ゲーム開始からゲーム終了までのゲーム期間内に前記カード処理部1bから出力された貸出信号を記憶する記憶部2と、 前記記憶部2に記憶した貸出信号に基づいて、前記ゲーム終了以後に遊技媒体の貸し出しを行う貸出制御部6とを有する。
手段9によれば、貸出制御部6はゲーム終了以後(すなわちゲーム期間外)に遊技媒体の貸し出しを行い、ゲーム期間内は貸出信号を記憶部2に記憶するにとどまる。ゲーム期間外では遊技媒体の貸し出しが行われ、ゲーム期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しを行うので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。また、貸出信号を記憶部2に記憶する点を除けば、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
本発明によれば、ゲーム期間内には遊技媒体の貸し出しを行わないので、制御プログラムは複雑にはならない。また、ゲーム期間内ではゲームの結果に基づく遊技媒体の払い出しを行い、ゲーム期間外では遊技媒体の貸し出しを行うので、払い出された遊技媒体の数量と貸し出された遊技媒体の数量とを明確に把握することができる。
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。 〔実施の形態1〕 実施の形態1は遊技機の一つであるスロットマシンに本発明を適用し、ゲーム期間内は遊技媒体の貸し出し等を制限する例である。当該実施の形態1は図3〜図8を参照しながら説明するが、遊技媒体としてはメダルを用いる。 まず図3には、カードユニット10およびスロットマシン12の外観を正面図で示す。カードユニット10は、装着口46を通じて記録媒体(例えば磁気カード,ICカード,紙カード等)を装着することができ、貸出ボタン54を操作することによりメダルの貸し出しを指令するように構成されている。当該カードユニット10は所定の情報(例えば遊技情報,設定情報,特定情報,残高情報,有価価値情報等)を記録媒体に記録することができ、また記録媒体に記録した情報を読み出せるようになっている。
スロットマシン12のフロントドア56には、所要の報知や演出等を行う演出表示部14、所定のタイミングで発光体(ランプやLED等)の点灯・点滅を行う装飾用ランプ16、リール60,64,68に備えた各図柄を認識可能な表示窓58,62,66、所要の表示態様(例えば図柄パターン[777]等)を形成可能な有効ラインを報知する左右一対のライン表示部18、スロットマシン内に貯留しているメダル(以下「クレジット」と呼ぶ。)の数等を表示する第1表示器52、ボーナスゲームで消化したゲーム数等を表示する第2表示器70、払い出しを行う景品数等を表示する第3表示器20、投入口22から投入したメダルを返却するための返却ボタン24、1回の遊技で掛けるベット数を設定するベットボタン44,48,50、遊技方法等を案内するための案内板72、リール60,64,68を回転させ始める始動レバー42、回転しているリール60,64,68をそれぞれ個別に停止させる停止ボタン36,32,28、クレジットしているメダルの返却を要求する貯留精算ボタン40などを備える。なおベットボタン44,48,50、始動レバー42、停止ボタン36,32,28等は、いずれも後述するメイン制御基板120(図4を参照)に信号を送信するための接点スイッチを内蔵している。
演出表示部14には例えば液晶表示器を用いるが、他の表示器(CRT,プラズマ表示器,LEDを格子状に配置したLED表示器等)を用いてもよく、リール60,64,68と同等に構成した第4リールを用いてもよい。表示窓58からはリール60が見え、同様にして表示窓62,66からはそれぞれリール64,68が見える。ベットボタン44,48,50のいずれかを操作したベット数に応じて、ライン表示部18で表示する有効ライン数が異なる。例えば1ベットを掛けるベットボタン48(1ベットボタン)は中段横の1ラインのみ、2ベットを掛けるベットボタン50(2ベットボタン)は上段横・中段横・下段横の3ラインとし、3ベットを掛けるベットボタン44(MAXベットボタン)は横と斜めの5ライン全部となる。通常は上記ベットボタン44にかかるベット数は3であるが、特定のゲーム(例えばJACゲーム等)中ではベット数を1にするスロットマシンもある。第1表示器52,第2表示器70,第3表示器20には例えば7セグメント素子を用いるが、上記他の表示器を用いてもよい。
フロントドア56の下方には、タバコの吸い殻等を入れる灰皿38、音(音声,音楽,効果音等)を響かせるべく内蔵したスピーカ34、メダルを一時的に貯留可能な受皿26を備える。図3の例では、破線で図示するように二つのスピーカ34を左右に備える。回転しているリール60,64,68が所要の表示態様で停止して払い出すメダルは払出口30から出てきて、受皿26に貯まる。
次に、スロット遊技やメダルの貸し出し等を実現するために接続した基板や装置等の一例について、図4を参照しながら説明する。当該図4に図示した各要素のうち、カードユニット10およびホールコンピュータ148を除く要素は、実施の形態1ではスロットマシン12に備える。また、単に「接続する」という場合には、特に断らない限り電気的に接続することを意味する。
カードユニット10はCPUを中心に構成し、カードユニット10の機能を実現するプログラム等を記憶したROMや、メイン制御基板120に伝達する信号を一時的に記憶するRAM、上述した貸出ボタン54などを備える。メイン制御基板120に伝達する信号には、貸出ボタン54の操作に基づく貸出要求信号や、他の信号(例えば貸出処理中であることを示す貸出処理中信号等)などの各信号が該当する。なお、カードユニット10を構成する他の要素や作動等については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
次に、スロットマシン12の構成要素について説明する。CPU122を中心に構成したメイン制御基板120は、遊技制御プログラム等を格納したROM124、乱数やフラグ等の一時的データを格納可能なRAM126などを備える。CPU122は、遊技制御プログラムを実行してスロット遊技やメダルの貸し出し等を実現する。当該遊技制御プログラムには、後述するようなメダル貸出処理等の手続きを実現するためのプログラムを含む。その他の構成要素については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。 カードユニット10とメイン制御基板120との間は、通信基板110および通信ケーブルを介して相互に通信が可能に構成する。通信基板110の構成例については後述する(図5を参照)。
メイン制御基板120は、払出制御基板112,中継ランプ基板114,リール中継端子板130,サブ制御基板132等を通じて各装置に信号を伝達する。払出制御基板112には、メイン制御基板120から送信される払出信号を受けて遊技結果に対応する数のメダルを払出口30から払い出すメダル払出装置100や、実際に払い出したメダルを計数する計数センサ102などを接続する。中継ランプ基板114には、不良メダルの排出や電源遮断時のメダル返却等を行うメダルセレクタ104や、停止ボタン28,32,36、ベットボタン44,48,50、始動レバー42、貯留精算ボタン40、ライン表示部18を表示するための有効ラインランプ106などを接続する。メダル払出装置100はメダルを払い出す際に駆動させるモータ等を備え、当該モータの回転を監視して一定周期(または不定期)にメイン制御基板120に通知する。この通知によってモータが適切に回転しているか否かを把握でき、不正を防止できる。
メイン制御基板120から出力する信号を受けたサブ制御基板132は、さらにリール中継端子板130や中継端子板134等を通じて信号を各種機器に伝達する。この構成によればリール中継端子板130に対して出す信号は、メイン制御基板120から直接伝達する場合と、サブ制御基板132を経て伝達する場合とがある。上述したサブ制御基板132はメイン制御基板120と同様にCPUを中心に構成する。一方、中継ランプ基板114,リール中継端子板130,中継端子板134は、信号を伝達する機能を果たすように構成する。
リール中継端子板130には、左リール装置140,中リール装置142,右リール装置144や、ホール設備(すなわちホールコンピュータ148や島コンピュータ、あるいはこれらに接続する端末機等)に信号を伝達するための外部集中端子板146などを接続する。左リール装置140はリール60の他に、当該リール60を回転させる駆動源となるモータ、当該リール60に備えたインデックスによって基準姿勢を検出する光センサ、当該リール60を内側から照らす照明ランプなどを有する。中リール装置142や右リール装置144についても、上述した左リール装置140と同等に構成する。中継端子板134には、演出表示部14に所定の情報(図柄を含む)を表示するための図柄制御基板150や、装飾用ランプ16による装飾表示を行う装飾表示基板152、スピーカ34などを接続する。その他には、メイン制御基板120等を含めて全ての電気装置に各々対応した電力を供給する電源装置136を備える。
上記図4に記載した通信基板110の構成例について、模式的に表した図5を参照しながら説明する。図5には二つの通信基板110の構成例をブロック図で示すが、いずれの構成を採用してもよい。 図5(A)に示す通信基板110は、メイン制御基板120との間でデータをアクセス可能にするマルチプレクサ(multiplexer)110cや、カードユニット10に送信するデータを一時的に記憶する出力バッファ110b、カードユニット10から受信するか否かを選択するセレクタ110aなどを有する。セレクタ110aは、メイン制御基板120によってオン/オフを制御できる。すなわちオンに制御すると、カードユニット10から送信された信号をマルチプレクサ110cを介してメイン制御基板120に伝達可能になる。一方、オフに制御すると、カードユニット10から送信された信号を受信さえ行わない。
図5(B)に示す通信基板110は、マルチプレクサ110cと出力バッファ110bを有する点は図5(A)と同様であるが、セレクタ110aに代えて入力バッファ110dを備えた点が異なる。当該入力バッファ110dは記憶部2に相当し、カード
ユニット10から送信された信号を一時的に記憶する。よって、メイン制御基板120は受信した信号を取得するには、マルチプレクサ110cを介して入力バッファ110dにアクセスする必要がある。
ユニット10から送信された信号を一時的に記憶する。よって、メイン制御基板120は受信した信号を取得するには、マルチプレクサ110cを介して入力バッファ110dにアクセスする必要がある。
上述のように構成したスロットマシン12において、本発明を実現するための手続きについて図6,図7を参照しながら説明する。図6,図7には、カードユニット10側で貸し出し操作が行われると、スロットマシン12側でメダルの貸し出しを実現するメダル貸出処理の手続き例をフローチャートで表す。当該メダル貸出処理は貸出制御部6に相当し、CPU122がROM124に格納された遊技制御プログラムを実行することによって実現される。なお、図6と図7の間は結合子J2を介して処理が継続する。また、図5(A)に示す通信基板110を適用した例を説明する。
図6において、スロットマシン12におけるゲームを開始したか否かを判別する〔ステップS10〕。例えば投入口22からメダルが投入されたことや、ベットボタン44,48,50が操作されたこと、始動レバー42が操作されたことなどの条件のうちで、いずれか一以上の条件を満たせばゲームを開始したと判別する。もしゲームを開始すると(YES)、セレクタ110aをオフにし〔ステップS12〕、カードユニット10から出力された信号を受信不能にする。
まだゲームを開始していないか(ステップS10でNO)、ステップS12を実行してセレクタ110aをオフにした後は、現在遊技中のゲームにおいてテンパイしないことが明らかになったか否かを判別する〔ステップS14〕。テンパイしないことが明らかになるには、始動レバー42の操作によってリール60,64,68を回転させ始めた後、停止ボタン28,32,36のうちでいずれか一以上を操作する必要がある。停止ボタン28,32,36の操作によって対応するリール60,64,68が停止し、停止図柄が明らかになる。すなわち一の停止ボタンを操作すると一の図柄が停止図柄となり、二の停止ボタンを操作すると二の図柄を組み合わせた停止図柄となり、全ての停止ボタンを操作すると三の図柄を組み合わせた停止図柄となる。これに対して、単図柄または図柄の組み合わせであって、スロットマシン12の機種や遊技内容等に応じて一または二以上設定する図柄を通常は「当選図柄」と呼ぶ。当該当選図柄のいずれにも部分的にも上述した停止図柄が該当しなければ、これ以降に当選図柄を引き当てることが不可能となる。このように当選図柄を引き当てることが不可能になった時点で、テンパイしないことが明らかになる。 具体的には、例えば二の図柄が停止した時点で一の図柄,二の図柄の各図柄の停止位置情報からテンパイするか否かを判別する方法、あるいは一の停止ボタンを操作した時点で二の図柄が回転中(変動中)であっても選択したリールの制御情報から二の図柄が停止するときにテンパイするか否かを判別する方法等で確認する。
もし、テンパイしないことが明らかになるか(ステップS14でYES)、現在のクレジット数が所定値(例えば10等)以下に達したとき(ステップS16でYES)、あるいは現在のゲームを終了したときは(ステップS18でYES)、セレクタ110aをオンにして〔ステップS20〕、カードユニット10から出力された信号を受信可能にする。ステップS18において「ゲームを終了した」と判別するのは、例えば今回のゲームを行なった結果に基づく景品数(ゼロを含む)のメダルを払い出し終えたことや、投入口22にメダルを投入可能な状態になったことなどのうちで、いずれか一以上を満たしたときである。
まだテンパイする可能性があって(ステップS14でNO)、現在のクレジット数が所定値を超えており(ステップS16でNO)、かつゲームを終了していないとき(ステップS18でNO)、あるいはステップS20を実行してセレクタ110aをオンにした後は、図7に移る。当該図7では、カードユニット10から送信された貸出信号を受信すると(ステップS26でYES)、貸し出し操作や貸出量等を報知する〔ステップS28〕。なお、セレクタ110aがオフになっていれば受信すら行わないので、当該オフの状態では常に貸出信号を受信していない(NO)と判別することになる。
ステップS26の報知を実現する形態は任意である。例えば図8に示すように、『貸し出し操作が行われました』等のメッセージ14aや、『貸出量は100枚です』等のメッセージ14b、あるいはキャラクタ図柄等を演出表示部14に表示する演出を行う形態が該当する。また、当該表示内容をスピーカ34から音(特に音声)を響かせる演出を行う形態、特定の装飾用ランプ16を表示(点灯や点滅等)させて演出を行う形態、操作部材(停止ボタン28,32,36、ベットボタン44,48,50等)や椅子等を振動装置等によって振動させる演出を行う形態なども該当する。いずれか一の形態で実現してもよいが、二以上の形態を組み合わせてほぼ同時に実現すれば遊技者7等の認識率が向上する。
そして、クレジット数が上限値に達するまでは上記貸出信号に含まれる貸し出し数をクレジットする〔ステップS36〕。このクレジットによって、第1表示器52に表示するクレジット数が変化する(増える)。貸し出し数が全てクレジット数になるときは、次回の処理に備えて貸出信号を消去するのが望ましい。
ステップS36のクレジットによってクレジット数が上限値(例えば50等)に達し、かつ貸し出し数に残余があるときは(ステップS38でYES)、その残余数をメダルで貸し出し〔ステップS40〕、メダル貸出処理を終える。ステップS40では、残余数を含めた払出信号を払出制御基板112に伝達し、さらにメダル払出装置100を通じて受皿26に貸し出す。また、次回の処理に備えて貸出信号を消去するのが望ましい。
一方、カードユニット10から未だ貸出信号を受信していないときや(ステップS26でNO)、全てクレジットできたときは(ステップS38でNO)、メダルを払い出す必要がないので、その時点でメダル貸出処理を終える。
上述した例は図5(A)に示す通信基板110を適用したが、図5(B)に示す通信基板110を適用した例について簡単に説明する。図5(B)に示す通信基板110ではセレクタ110aがないので、セレクタ110aのオン/オフに対応させたゲームフラグを用い、例えばRAM126に記憶する。
図6において、ゲームを開始すると(ステップS10でYES)、ゲームフラグをオンにする〔ステップS12〕。テンパイしないことが明らかになるか(ステップS14でYES)、またはゲームを終了すると(ステップS18でYES)、ゲームフラグをオフにする〔ステップS20〕。カードユニット10から送信された信号は、入力バッファ110dに記憶される(図5(B)を参照)。しかし、ゲーム期間外を示すゲームフラグがオフであるときにのみ(ステップS22でYES)、入力バッファ110dに記憶された内容をメイン制御基板120が取得する〔ステップS24〕。そして、貸出信号を受信したときは(ステップS26でYES)、貸し出し操作や貸出量等を報知し〔ステップS28〕、クレジットやメダルの貸し出しを行う〔ステップS36,S40〕。よって、ゲーム期間内を示すゲームフラグがオンならば(ステップS22でNO)、クレジットやメダルの貸し出しを行うことなくメダル貸出処理を終える。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。(a1)ゲーム期間内にはメダルの貸し出しを行わないので{貸出制御部6;図6のステップS12を参照}、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、遊技制御プログラムは複雑にはならない。一方、ゲーム期間外に貸出信号を受信すると、メダルの貸し出しを行なった{貸出制御部6;図6のステップS20、図7のステップS40を参照}。ゲーム期間内ではゲームの結果に基づくメダルの払い出しが行われ、ゲーム期間外ではメダルの貸し出しが行われるので、遊技者7等は払い出されたメダルの数量と貸し出されたメダルの数量とを明確に把握することができる。
(a2)テンパイしないことがゲームの途中で明らかになり(第1条件を満たせば)、クレジットやメダルの貸し出しを行うようにした{貸出制御部6;図6のステップS14,S18、図7のステップS36,S40を参照}。テンパイしないことが明らかになれば、メダルの貸し出しを行なってもゲームの結果に基づく払い出しと混同することはない。また第1条件を満たした後は、ゲームにかかる内部状態が変化することがないので、遊技制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えられる。
(a3)ゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいて、報知を行う構成とした{報知手段8;図7のステップS28、図8を参照}。当該報知を認識した遊技者7等は貸し出し操作を行なったことを知り得る(あるいは確認できる)。特に無意識による操作や誤操作等による意図しない貸し出し操作があったことを知り得る。また、単に報知を行うだけでよいので、遊技制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
(a4)ゲーム期間内に受信した貸出信号に基づいて、クレジットを行う構成とした{クレジット手段5;図7のステップS36を参照}。遊技者7等は貸し出し操作を行なったことによってクレジット数が変化するのを認識(あるいは確認)できる。単にクレジットを行えばよいので、遊技制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
(a5)テンパイする可能性があって(図6のステップS14でNO)、現在のクレジット数が所定値を超えており(図6のステップS16でNO)、かつゲームを終了していないときは(図6のステップS18でNO)、セレクタ110aをオンにせず、ゲームフラグをオフにしない。このような第3条件を満たすときはメダルの貸し出しを行わず、貸出信号そのものを無効とした。よって、遊技者7が意図しない貸し出しを防止することができる。また貸出信号を無効にするにあたって貸出信号そのものを受信しないので、遊技制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
〔実施の形態2〕 実施の形態2は実施の形態1と同様にスロットマシン12に本発明を適用し、ゲーム期間内にされた貸し出し操作に基づいて、ゲーム期間外になるまでメダルの貸し出し等を遅延させる例である。当該実施の形態2は、図6,図9,図10を参照しながら説明する。なおスロットマシン12の構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本発明を実現するための手続きについて、図6,図9にフローチャートで記載したメダル貸出処理の手続きを参照しながら説明する。実施の形態2では、カードユニット10から送信された信号をゲーム期間内に受信する必要があるので、通信基板110については図5(B)に示す構成を用いる。よって図6に示すステップS10からS20までの処理については、実施の形態1においてゲームフラグを用いて制御する手続きを採用する。当該手続きの内容については既に説明したので、図7に代えて用いる図9の手続きを説明する。
図9の手続きでは、次の点で図7と異なる。第1に、ゲームフラグの状態を検査について図7ではステップS22で行なったが、図9では順位が変わってステップS30で行う。第2に、ステップS32,S34の処理を追加する。
すなわち図6において、まだテンパイする可能性があって(ステップS14でNO)、かつゲームを終了していないとき(ステップS18でNO)、あるいはステップS20を実行してゲー
ムフラグをオフにした後、入力バッファ110dに記憶された内容を取得する〔ステップS24〕。そして、貸出信号を受信したときは(ステップS26でYES)、貸し出し操作や貸出量等を報知する〔ステップS28〕。例えば、図10に示すような表示を演出表示部14で行う。このときゲーム期間外を示すゲームフラグがオフならば(ステップS30でYES)、クレジットやメダルの貸し出しを行なって〔ステップS36,S40〕、メダル貸出処理を終える。
ムフラグをオフにした後、入力バッファ110dに記憶された内容を取得する〔ステップS24〕。そして、貸出信号を受信したときは(ステップS26でYES)、貸し出し操作や貸出量等を報知する〔ステップS28〕。例えば、図10に示すような表示を演出表示部14で行う。このときゲーム期間外を示すゲームフラグがオフならば(ステップS30でYES)、クレジットやメダルの貸し出しを行なって〔ステップS36,S40〕、メダル貸出処理を終える。
これに対して、ゲーム期間内を示すゲームフラグがオンならば(ステップS30でNO)、遊技者7に問い合わせを行う〔ステップS32〕。図10の例では、『どのように措置しますか?』等のメッセージ14cとともに、『続行』等の候補14dや、『キャンセル』等の候補14eを表示する。遊技者7は、各候補に対応する始動レバー42やベットボタン44,48,50等を操作する。この問い合わせにより、当該遊技者7が貸し出しを続行する操作を行ったときは(ステップS34でYES)、上述したようにクレジットやメダルの貸し出しを行なって〔ステップS36,S40〕、メダル貸出処理を終える。一方、遊技者7が貸し出しをキャンセルする操作を行ったときは(ステップS34でNO)、メダルを払い出す必要がないので、その時点でメダル貸出処理を終える。
上述した実施の形態2によれば、以下に示す各効果を得ることができる。(b1)ゲーム期間内は貸出信号を入力バッファ110dに記憶するにとどめ、ゲーム終了以後(すなわちゲーム期間外)にメダルの貸し出しを行う構成とした{貸出制御部6;図9のステップS30,S40}。よってゲーム期間外ではメダルの貸し出しが行われ、ゲーム期間内ではゲームの結果に基づくメダルの貸し出しを行うので、払い出されたメダルの数量と貸し出されたメダルの数量とを明確に把握することができる。また、貸出信号を入力バッファ110dに記憶する点を除けば、内部状態の退避や復元等を行う必要がない。よって、遊技制御プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。
(b2)遊技者7に問い合わせ、確認したうえでメダルの貸し出しを行う構成とした{貸出制御部6;図9のステップS32,S34,S40}。特定のゲーム(ボーナスゲーム等)を行なっているときなどにおいて、勘違いや誤操作等によって貸し出し操作を行なった場合にはキャンセル操作を行うことにより、遊技者7が意図しない貸し出しを防止することができる。逆に、メダルが本ゲームの終了で無くなる場合、すでに停止した図柄からテンパイしないことが分かったときは、ゲーム終了前にメダルの貸し出しを要求する可能性がある。この場合にも遊技者7に問い合わせるが、このときは遊技者7の意思に基づく貸し出しが正しく行われる。また、遊技者7への問い合わせを行う際にはゲームを中断するので、並行処理のための遊技制御プログラムは不要であり、プログラムが複雑になるのを最小限に抑えることができる。 本例では貸し出し操作に対して、貸し出しを続行するか、キャンセルするかを選択する構成とした(図10を参照)。貸し出し数が多い場合には、複数回に分けて貸し出しの続行,貸し出しの遅延,貸し出しのキャンセル等から選択できるように構成するのが望ましい。こうすれば、遊技者7の意向に見合う貸し出し態様を選択できるようになる。
(b3)その他の要件,構成,作用,作動結果等については実施の形態1と同様であるので、当該実施の形態1と同様の効果を得ることができる{上述した事項(a1)〜(a5)を参照}。
〔実施の形態3〕 実施の形態3は実施の形態1と同様にスロットマシン12に本発明を適用し、カードユニット10を払出制御基板112に接続した例である。当該実施の形態3は、図11を参照しながら説明する。なおスロットマシン12の構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態3では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示す構成に代えて用いる制御基板等の接続例を図11に示す。図4と相違するのは、カードユニット10を払出制御基板112に接続した点である。当該カードユニット10には、例えばパチンコ機用のものを用いる。払出制御基板112には、カードユニット10とのインタフェースとして、I/Oポート(図11では単に「I/O」で示す。)111を備える。I/Oポート111は、上述した実施の形態1,2で用いた出力バッファ110bおよびセレクタ110a(図5(A)を参照)、あるいは出力バッファ110bおよび入力バッファ110d(図5(B)を参照)を有する。上述のように構成したスロットマシン12において、本発明を実現するための二つの通信形態について説明する。
〔通信形態1〕 通信形態1は、待機中にのみカードユニット10とメイン制御基板120との間を通信可能にする形態である。まず、スロットマシン12に電源が供給されると、メイン制御基板120は払出制御基板112に対して、カードユニット10との通信を許可する通信許可コマンドを送信する。そして、当該通信許可コマンドを受信した払出制御基板112は、払出動作が可能であることを示す遊技機レディ信号をカードユニット10に出力する。
遊技者7によって貸し出しボタン操作が行われると、カードユニット10は貸出処理動作中であることを示すカードユニットレディ信号を払出制御基板112に出力する。続けて、カードユニット10は基本単位分(カードユニット10側で設定し、例えば10枚等)の貸し出しを要求する貸出要求信号を払出制御基板112に出力する。カードユニットレディ信号および貸出要求信号を受信した払出制御基板112は、貸出要求信号を検知したことを示す貸出要求コマンドをメイン制御基板120に送信する。
貸出要求コマンドを受信したメイン制御基板120は、クレジットの状態を確認し、クレジットが満タン(すなわちクレジット数が上限値に達したこと)でなければクレジットを更新するとともに、クレジットを更新したことを示すクレジット更新コマンドを払出制御基板112に送信する。当該クレジット更新コマンドを受信した払出制御基板112は、基本単位分の貸し出しが完了したことを示す貸出完了信号をカードユニット10に出力する。そして、総要求数分(例えば50枚等)の貸し出しが完了するまで、上述した手続きを繰り返し(本例では5回)実行する。
一方、メイン制御基板120はクレジットが満タンになったとき、払い出しを実行する払出実行コマンドを払出制御基板112に送信する。払出実行コマンドを受信した払出制御基板112はメダルの払い出しを行い、当該払い出しが完了すると基本単位分の貸し出しが完了したことを示す貸出完了信号をカードユニット10に出力する。そして、総要求数分の貸し出しが完了するまで、上述した手続きを繰り返し実行する。
次に、メイン制御基板120はゲームが開始されると、カードユニット10との通信を禁止する通信禁止コマンドを払出制御基板112に送信する。当該通信禁止コマンドを受信した払出制御基板112は、通信許可コマンドを受信するまでの間は遊技機レディ信号をカードユニット10に出力しない。したがって、遊技者7によって貸し出しボタン操作が行われても、カードユニット10は遊技機レディ信号を検知していないので、カードユニットレディ信号および貸出要求信号を払出制御基板112に出力することはない。
その後、メイン制御基板120はゲームが終了すると、通信許可コマンドを払出制御基板112に送信する。当該通信許可コマンドを受信した払出制御基板112は、遊技機レディ信号をカードユニット10に出力する。つまり、ゲームを行なっていない待機中にのみカードユニット10と払出制御基板112とが通信できるようにすることで、貸し出し時期を制限する。
〔通信形態2〕 通信形態2は、カードユニット10とメイン制御基板120との間を常時通信可能にする形態である。まず、スロットマシン12に電源が供給されると、ゲーム中であろうとなかろうと、メイン制御基板120は払出制御基板112に対して通信許可コマンドを送信する。当該通信許可コマンドを受信した払出制御基板112は、遊技機レディ信号をカードユニット10に出力する。
遊技者7によって貸し出しボタン操作が行われると、カードユニット10は払出制御基板112に対してカードユニットレディ信号を出力し、基本単位分の貸出要求信号を出力する。カードユニットレディ信号および貸出要求信号を受信した払出制御基板112は、カードユニットレディ信号および貸出要求信号を検知するとRAM内に記憶した受信回数をカウントアップするものの、払い出しは行わない。当該RAMは、記憶部2に相当する。そして、受信回数のカウントアップを終えた払出制御基板112は、貸出完了信号をカードユニット10に出力する。そして、総要求数分の検知と記憶を完了するまで、上述した手続きを繰り返し実行する。
一方、メイン制御基板120はゲーム中であるか否かを示す状態コマンドを、状態が切り替わるごとに払出制御基板112に送信する。払出制御基板112は、受信した状態コマンドに基づいてゲーム中でないと判断したときは、貸出要求コマンドと上述した受信回数を示す受信回数コマンドをメイン制御基板120に送信する。
貸出要求コマンドおよび受信回数コマンドを受信したメイン制御基板120は、クレジットの状態を確認し、クレジットが満タンでなければクレジットを更新するとともに、クレジット更新コマンドを払出制御基板112に送信する。当該クレジット更新コマンドを受信した払出制御基板112は、RAMに記憶していた貸出情報(すなわち上述した受信回数)をクリアする。
一方、メイン制御基板120はクレジットが満タンになったとき、払出実行コマンドを払出制御基板112に送信する。払出実行コマンドを受信した払出制御基板112はメダルの払い出しを行い、当該払い出しが完了するとRAMに記憶していた貸出情報をクリアする。つまり、ゲーム中であろうとなかろうと、カードユニット10と払出制御基板112との間では常時通信が行われる。そして、貸し出し要求があったときは払出制御基板112のRAMに記憶するものの、メダルの貸し出しはゲーム終了後まで遅延される。
上述した実施の形態3によれば、払出制御基板112を介してカードユニット10との通信に制限を課したり、あるいは貸し出し要求があったことを記憶することで、ゲーム中にメイン制御基板120が貸し出しに関与しないようにした。したがって、メイン制御基板120のプログラムが複雑になるのを抑えることができる。
〔他の実施の形態〕 上述したスロットマシン12(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、次の各形態を実施することもできる。(c1)実施の形態1,2,3では、スロットマシン12に本発明を適用した。この形態に代えて、スロットマシン以外の他の遊技機(例えばアレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であって、貸出信号に基づいて遊技媒体の貸し出しを行うとともに、当該遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成したものにも同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、制御プログラムが複雑になるのを抑えるとともに、払い出された数量と貸し出された数量とを明確に把握できるようになる。なお、遊技媒体としては、パチンコ球やコイン,トークン等にも同様に適用することができる。
(c2)実施の形態1,2,3では、カードユニット10と通信可能に構成したスロットマシン12(すな
わち別体型)に本発明を適用した。この形態に代えて、カードユニット10の機能を内蔵したスロットマシン(すなわち一体型)に本発明を適用してもよい。この形態では、カードユニット10の機能を実現する基板等がカード処理部1bに相当し、メイン制御基板120が遊技処理部4bに相当する。遊技者7等が行なった貸し出し操作に対しては、実施の形態1を適用すればゲーム期間外に貸し出しを行い、実施の形態2を適用すればゲーム期間外まで遅らせてから貸し出しを行う。いずれにせよ適切な時期にメダルの貸し出しを実現するので、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
わち別体型)に本発明を適用した。この形態に代えて、カードユニット10の機能を内蔵したスロットマシン(すなわち一体型)に本発明を適用してもよい。この形態では、カードユニット10の機能を実現する基板等がカード処理部1bに相当し、メイン制御基板120が遊技処理部4bに相当する。遊技者7等が行なった貸し出し操作に対しては、実施の形態1を適用すればゲーム期間外に貸し出しを行い、実施の形態2を適用すればゲーム期間外まで遅らせてから貸し出しを行う。いずれにせよ適切な時期にメダルの貸し出しを実現するので、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(c3)実施の形態1,2では、クレジット数の上限に余裕があるときはクレジットし(図7,図9のステップS36)、貸し出し数に残余が生じたときにメダルで貸し出しを行なった(図7,図9のステップS38,S40)。この形態に代えて、一方のみを行うように構成してもよい。すなわち、クレジット数に余裕があるときはクレジットし(図7,図9のステップS36)、貸し出し数に残余が生じたときはその残余数をキャンセルして記録媒体に書き戻す。あるいは、クレジット数の有無にかかわらず、全てメダルで貸し出しを行う。これらの形態でも、上述した実施の形態と同様に貸し出しを行うので、同様の効果を得る。
1a カードユニット 1b カード処理部 2 記憶部 3,4a 遊技機 4b 遊技処理部 5 クレジット手段 6 貸出制御部 7 遊技者 8 報知手段 10 カードユニット 12 スロットマシン(遊技機) 14 演出表示部(報知手段) 34 スピーカ(報知手段) 52 第1表示器 54 貸出ボタン 110 通信基板 110a セレクタ(記憶部) 110b 出力バッファ 110c マルチプレクサ 110d 入力バッファ 111 I/Oポート 120 メイン制御基板(遊技処理部,貸出制御部,報知手段,クレジット手段) 122 CPU 124 ROM 126 RAM(記憶部) 132 サブ制御基板
Claims (1)
- カードユニットから出力された遊技媒体の貸し出しを指令する貸出信号を受信すると遊技媒体の貸し出しを行い、遊技媒体を用いてゲームを行えるように構成した遊技機であって、 所定期間内は遊技媒体の貸し出しを行わない貸出制御部を有する遊技機。
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- 2008-10-18 JP JP2008269251A patent/JP2009072606A/ja active Pending
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