JP2009069247A - 電気光学装置、その製造方法及び電子機器、並びに配線構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば液晶装置等の電気光学装置において、蓄積容量を増加させることで、より高品位な画素を可能とする。
【解決手段】電気光学装置は、基板(10)と、基板上の表示領域(10a)で互いに交差して延在するデータ線(6a)及び走査線(11a)と、データ線及び走査線に電気的に接続されたトランジスタ(30)と、トランジスタに対応して設けられた画素電極と(9a)と、データ線及び走査線のうち少なくとも一方の配線上に形成されたストッパ膜(200)と、ストッパ膜上に局所的に形成されており、ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜(45)と、少なくとも側壁を階段状に跨るように形成された下部電極(71)及び下部電極に容量絶縁膜(75)を介して対向する上部電極(300)を有する容量(70)とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、該電気光学装置の製造方法、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器、並びに配線構造の技術分野に関する。
この種の電気光学装置は、基板上に、画素電極、該画素電極の選択的な駆動を行うための走査線、データ線、及び画素スイッチング用素子としてのTFT(Thin Film Transistor)を備え、アクティブマトリクス駆動可能に構成される。また、高コントラスト化等を目的として、TFTと画素電極との間に蓄積容量が設けられることが一般的であり、より多くの容量を確保するために容量素子の面積を増加させるという技術が開示されている。
例えば特許文献1及び特許文献2では、凹部に沿って容量素子を設けるという技術が開示されている。また特許文献3では、テーパ形状の開口部に容量素子を設けるという技術が開示されている。更に特許文献4では、溝付きのガラス基板にそって容量素子を設けるという技術が開示されている。
特開2005−115104号公報 特開平5―265034号公報 特開2001−60666号公報 特開平11−354743号公報
しかしながら、上述した技術においては、例えばエッチング等によって凹部や溝等を形成する際に、エッチングの精度不足などにより高さのバラツキが生じてしまい、それによって容量にもバラツキが生じてしまうという技術的問題点がある。更に、過度のエッチングによって、除去しようとするもの以外(例えば、より下層に配置された配線等)を傷つけてしまい、断線やショート等が発生してしまうという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、蓄積容量を増加させることで、より高品位な画像表示を可能とする電気光学装置、該電気光学装置の製造方法、及び該電気光学装置を備えた電子機器、並びに配線構造を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板と、該基板上の画素領域で互いに交差して延在するデータ線及び走査線と、前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、前記データ線及び前記走査線のうち少なくとも一方の配線上に形成されたストッパ膜と、前記ストッパ膜上に局所的に形成されており、前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜と、少なくとも前記側壁を階段状に跨るように形成された下部電極及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を有する容量とを備える。
本発明に係る電気光学装置によれば、その動作時に、例えばデータ線から画素電極への画像信号の供給が制御されつつ走査線から走査信号が供給され、所謂アクティブマトリクス方式による画像表示が可能となる。尚、画像信号は、データ線及び画素電極間に電気的に接続されたスイッチング素子であるトランジスタが走査線から供給される走査信号に応じてオンオフされることによって、所定のタイミングでデータ線からトランジスタを介して、トランジスタに対応して設けられた画素電極に供給される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる透明電極であり、データ線及び走査線の交差に対応して、基板上において表示領域となるべき領域にマトリクス状に複数設けられる。
上述したトランジスタは、例えばチャネル領域、データ線側ソースドレイン領域及び画素電極側ソースドレイン領域を有する半導体層と、チャネル領域に重なるゲート電極と、半導体層及びゲート電極間に配置されたゲート絶縁膜とによって構築されている。尚、トランジスタは、半導体層を上下から二つのゲート電極が挟持する若しくは二つの直列に接続されたチャネル領域に対して二つのゲート電極が夫々存在するダブルゲート型の薄膜トランジスタが構築されてもよい。更に、三つ以上のゲート電極があってもよい。また、半導体層にLDD領域が設けられた、LDD構造を有するトランジスタであってもよい。
ここで本発明では特に、データ線及び走査線のうち少なくとも一方の配線上にストッパ膜(即ち、エッチングストッパ膜)が形成される。ストッパ膜は、例えばデータ線又は走査線を、基板上で平面的に見て覆うように形成される。
ストッパ膜上には、ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜が局所的に形成される。段差形成用膜は、典型的には絶縁膜であり、エッチングによりパターニングされ、上述したような側壁を有するように形成される。ここで、エッチングの際には、上述したストッパ膜が、データ線や走査線等のストッパ膜より下層側に存在する配線を保護する保護膜として機能する。よって、上述したような側壁を、エッチングによって容易に形成できる。また、ストッパ膜は、過度のエッチングによって、データ線や走査線が、相対向するように配置された他の配線や電極等とショートしてしまうことを防止する。
上述した段差形成用膜によって形成された段差には、少なくとも側壁を階段状に跨るように下部電極が形成される。更に、下部電極の上層には、容量絶縁膜を介して対向する上部電極が形成され、容量が形成される。容量は、段差に形成されているため、例えば平坦化された面に形成される場合と比べると大きくなる。即ち、段差形成用膜の側壁に対応する部分にも容量が形成されることとなるため、容量は三次元的な広がりを有する。よって、平面的に見た場合の配置面積を増加させることなく、容量を増大させることが可能である。これは、開口率の向上や装置の小型化等を実現しようとする場合に極めて有効である。
また、上述したストッパ膜が形成されていることにより、段差形成用膜のエッチングの深さにバラツキが生じない。このため、段差に形成される容量においても、バラツキが殆ど或いは全く生じない。従って、エッチングの精度がそれ程高い場合でなくとも、安定的に容量の増大を実現することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る電気光学装置によれば、ストッパ膜及び段差形成用膜を備えることにより、より容易且つ効率的に容量を増大させることが可能となる。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記容量は、前記画素電極に電気的に接続された蓄積容量である。
この態様によれば、容量は画素電極に電気的に接続される。よって、容量は、画素電極における画像表示用の電圧が低下してしまうことを防止する蓄積容量として機能する。尚、このような蓄積容量としての機能に加えて、データ線の保持容量を補助するための容量や、走査線の保持容量を補助するための容量や、各種画素回路を構成する他の電荷蓄積用或いは電荷保持用の容量として機能してもよい。蓄積容量によって、画像表示用の電圧の低下が防止されることで、例えば高コントラスト化等が可能となる。このように、本態様に係る電気光学装置によれば、高品質な画像を表示することが可能となる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記側壁は、前記段差形成用膜に開けられた開口を介して前記ストッパ膜が上層側に臨むように、該開口の周囲を規定する側壁である。
この態様によれば、段差形成用膜における側壁は、段差形成用膜に開けられた開口の周囲を規定する側壁である。即ち、段差形成用膜によって形成される段差は、凹部として形成される。尚、上述した開口は、ストッパ膜が開口を介して上層側に臨むように開けられている。即ち、開口は、段差形成用膜をストッパ膜の深さまでエッチングすることで形成される。この際のエッチングは、ストッパ膜が設けられていることにより、容易且つ均一に行うことが可能である。
本態様では特に、容量を形成する下部電極、容量絶縁膜及び上部電極が、段差形成用膜に開けられた開口に落とし込むように配置される。よって、容量は段差形成用膜の側壁に対応する部分にも形成され、三次元的な広がりを有する。従って、容量を効率的に増大することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記側壁は、島状に設けられた前記段差形成用膜の周囲を規定する側壁である。
この態様によれば、段差形成用膜における側壁は、島状に設けられた段差形成用膜の周囲を規定する側壁である。即ち、段差形成用膜によって形成される段差は、凸部として形成される。尚、島状の段差形成用膜を形成する際には、例えば、ストッパ膜を平面的に覆うように形成された段差形成用膜を、ストッパ膜の深さまでエッチングして、島状に残す部分以外を除去することで形成される。この際のエッチングは、ストッパ膜が設けられていることにより、容易且つ均一に行うことが可能である。
本態様では特に、容量を形成する下部電極、容量絶縁膜及び上部電極が、島状に設けられた段差形成用膜に跨るように配置される。よって、容量は段差形成用膜の側壁に対応する部分にも形成され、三次元的な広がりを有する。従って、容量を効率的に増大することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記ストッパ膜下に局所的に形成されており、前記ストッパ膜の表面に段差を形成する下地膜を更に備え、前記容量は、前記段差上にも形成されている。
この態様によれば、ストッパ膜下に局所的に形成された下地膜によって、ストッパ膜の表面に段差が形成されている。尚、下地膜は、層間絶縁膜、ゲート絶縁膜と同一膜、容量絶縁膜と同一膜などの絶縁膜であってもよいし、何らかの配線又は該何らかの配線と同一膜などの導電膜であってもよいし、或いは、半導体膜であってもよい。このような段差は、局所的に形成された下地膜の上方に積層される層間絶縁膜に対して、CMP(化学的機械研磨)処理等の平坦化処理を施さなければ、意図せずとも生じる。そのように生じる段差が、ここでは容量増大のために積極的に利用される。
本態様では特に、上述した下地膜によって形成された段差にも、容量が形成されている。よって、上述した段差形成用膜によって形成された段差の場合と同様に、容量は三次元的な広がりを有する。従って、段差形成用膜によって形成された段差及び下地膜によって形成された段差によって、容量をより効率的に増大することが可能である。
また、下地膜によって形成された段差を利用することで、段差形成用膜によって形成される段差を大きくすることも可能である。即ち、段差を下地膜と段差形成用膜との二段階で形成することによって、段差を大きくすることができる。この場合、段差が大きくなる分、段差に形成される容量面積も大きくなる。従って、効果的に容量を増大することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記データ配線及び前記走査線のうち前記少なくとも一方ではない方の他の配線、又は前記データ配線及び前記走査線のいずれとも異なる他の配線が、前記ストッパ膜下に局所的に形成されており、該他の配線の存否により前記ストッパ膜の表面に段差が形成されており、前記容量は、前記段差上にも形成されている。
この態様によれば、ストッパ膜下に局所的に形成されたデータ配線及び走査線のうち少なくとも一方ではない方の他の配線、又はデータ配線及び走査線のいずれとも異なる他の配線によって、ストッパ膜の表面に段差が形成されている。このような段差は、局所的に形成された配線の上方に積層される層間絶縁膜に対して、CMP処理等の平坦化処理を施さなければ、意図せずとも生じる。そのように生じる段差が、ここでは容量増大のために積極的に利用される。
本態様では特に、上述した他の配線によって形成された段差にも、容量が形成されている。よって、上述した段差形成用膜によって形成された段差の場合と同様に、容量は三次元的な広がりを有する。従って、段差形成用膜によって形成された段差及び他の配線によって形成された段差によって、容量をより効率的に増大することが可能である。
また、他の配線によって形成された段差を利用することで、段差形成用膜によって形成される段差を大きくすることも可能である。即ち、段差を他の配線と段差形成用膜との二段階で形成することによって、段差を大きくすることができる。この場合、段差が大きくなる分、段差に形成される容量面積も大きくなる。従って、効果的に容量を増大することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記下部電極及び前記上部電極間に、スペーサ絶縁膜を更に備える。
この態様によれば、容量を形成する下部電極及び上部電極間にスペーサ絶縁膜が形成される。スペーサ絶縁膜は、典型的には容量絶縁膜の下層側に設けられ、上部電極をエッチングする際に下部電極を傷つけないようにするための保護膜として機能する。尚、上部電極が下部電極を覆うような箇所(即ち、上部電極のエッチングにより下部電極が傷つくおそれがない箇所)には、設けられなくともよい。
本態様では、上述したように、上部電極をエッチングしてパターニングする際等に、下層側に形成された下部電極等の配線や電極を傷つけないようにすることができる。よって、容量の形成がより容易に行える。特に、容量を段差に形成する場合には、平坦化された面に形成する場合と比べて、各層の構造が複雑化してしまう。従って、容量の形成を容易に行えることは、実践上、極めて有効である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記走査線と同一膜から形成され、前記上部電極と同電位とされる他の容量電極を更に備え、前記ストッパ膜は、前記他の容量電極及び前記下部電極間で前記容量に並列に接続された他の容量を構築する誘電体膜として機能する。
この態様によれば、下部電極に対して、ストッパ膜を介して対向配置される他の容量電極が更に備えられている。他の容量電極は、走査線と同一膜から形成されており、上部電極と同電位とされている。尚、ここでの「同一膜」とは、互いに同一の成膜工程によって形成される膜を意味しており、例えば膜の厚さ等は同一でなくともよい。また、「同電位」とは、厳密に同一の値でなくともよく、後述するように他の容量電極及び下部電極間で容量を形成できるような値であればよい。
他の容量電極が上部電極と同電位とされることで、ストッパ膜は、他の容量電極及び下部電極間で容量を構築する誘電体膜として機能する。即ち、上部電極及び下部電極によって構築された容量に加えて、他の容量電極及び下部電極で構築される他の容量が形成される。尚、他の容量は、上部電極及び下部電極によって構築された容量に並列に接続された容量として形成される。上述したように、ストッパ膜を誘電体膜として機能させることで、容量の平面的な配置面積を増加させることなく、容量増大が可能となる。従って、より効率的に容量を増大させることが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記ストッパ膜は、前記表示領域において表示に寄与する光が透過又は反射する開口領域を除く非開口領域に設けられている
この態様によれば、ストッパ膜は開口領域を除く非開口領域に設けられる。非開口領域には、典型的には、ブラックマトリクス又はブラックマスクと称される格子状又はストライプ状の遮光膜が形成されており、この遮光膜と、遮光性のデータ線、走査線、容量線等とにより、格子状の非開口領域が構築される。非開口領域により、各画素における開口領域が区画される。ここで、ストッパ膜は、上述したように、段差形成用膜の側壁を形成する際に効果を発揮する。これに対し、容量は典型的には非開口領域に設けられるため、段差形成用膜の側壁も非開口領域に設けられる。即ち、開口領域に殆ど又は全くストッパ膜を設けない場合であっても、同様の効果が得られることになる。
更に、ストッパ膜を、開口領域に殆ど又は全く設けないことにより、透過率に劣る或いは不透明な膜であっても、ストッパ膜として採用可能となる。即ち、ストッパ膜によって、表示領域における表示に寄与する光が妨げられないようにすることができる。従って、表示される画像の品質が低下してしまうことを防止或いは低減することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記ストッパ膜は、窒素化合物を含んでなる。
この態様によれば、ストッパ膜は、窒素化合物を含んでなるため、遮光性能を有する。よって、例えばトランジスタを構成する半導体層に入射しようとする光を遮光することができる。従って、光リーク電流の発生を防止することが可能となる。また、上述の態様のように、ストッパ膜を、容量を形成する誘電体膜として機能させることが可能となる。加えて、窒素化合物を含んでなるので、ストッパ膜により水分の進入防止などの耐性を高めることも可能である。
更に、例えば熱リン酸を用いたエッチング等によって、容易に除去することが可能となる。よって、例えば不用な領域に形成された場合や、エッチングの際の保護膜と機能した後に不用となった場合に、容易に除去が行える。従って、製造工程をより容易にすることが可能である。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品質な表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することも可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上の画素領域で互いに交差して延在するデータ線及び走査線と、前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されたトランジスタと、該トランジスタに対応して設けられた画素電極とを備えた電気光学装置の製造方法であって、前記データ配線及び前記走査線のうち少なくとも一方の配線上にストッパ膜を形成する工程と、前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜を、前記ストッパ膜上にエッチングによるパターニングで形成する工程と、少なくとも前記側壁を階段状に跨る下部電極、及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を形成して、前記下部電極及び上部電極による容量を形成する工程とを有する。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、上述した本発明の電気光学装置を製造することができる。ここで特に、ストッパ膜が形成されることによって、ストッパ膜の上層に形成される段差形成用膜のエッチングがより容易且つ均一に行える。従って、より容易且つ効率的に容量を増大させることが可能である。
本発明の配線構造は上記課題を解決するために、互いに交差して延在する第1の配線及び第2の配線と、前記第1の配線及び前記第2の配線のうち少なくとも一方の配線上に形成されたストッパ膜と、前記ストッパ膜上に局所的に形成されており、前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜と、少なくとも前記側壁を階段状に跨るように形成された下部電極及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を有する容量とを備える。
本発明に係る配線構造によれば、上述した本発明の電気光学装置の場合と同様に、より容易且つ効率的に容量を増大させることが可能である。従って、電荷を効率的に蓄積できるため、高品質な動作が可能な装置を実現することが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の各実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、それぞれ、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を概略的に示す平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置は、対向配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20とから構成されている。TFTアレイ基板10は例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板等の透明基板である。対向基板20も例えばTFTアレイ基板10と同様の材料からなる透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画素領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、例えばシール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材56が散布されている。本実施形態に係る液晶装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画素領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
TFTアレイ基板10上における、画素領域10aの周辺に位置する周辺領域には、データ線駆動回路101及びサンプリング回路7、走査線駆動回路104、外部回路接続端子102がそれぞれ形成される。
TFTアレイ基板10上における周辺領域において、シール領域より外周側に、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が、TFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、TFTアレイ基板10上の周辺領域のうちシール領域より内側に位置する領域には、TFTアレイ基板10の一辺に沿う画素領域10aの一辺に沿って且つ額縁遮光膜53に覆われるようにしてサンプリング回路7が配置される。
走査線駆動回路104は、TFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画素領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間を電気的に接続するため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
また、TFTアレイ基板10上の周辺領域において、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、上下導通端子106が配置されると共に、このTFTアレイ基板10及び対向基板20間には上下導通材が上下導通端子106に対応して該端子106に電気的に接続されて設けられる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画素領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜16が形成されている。尚、本実施形態では、画素スイッチング素子はTFTのほか、各種トランジスタ或いはTFD等により構成されてもよい。
他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画素領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上(図2中遮光膜23より下側)に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して例えばベタ状に形成され、更に対向電極21上(図2中対向電極21より下側)には配向膜22が形成されている。
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。そして、液晶装置の駆動時、夫々に電圧が印加されることで、画素電極9aと対向電極21との間には液晶保持容量が形成される。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る液晶装置の画素部の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の画素領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画素領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9a及び本発明に係る「トランジスタ」の一例としてのTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液晶装置の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線11aが電気的に接続されており、本実施形態に係る液晶装置は、所定のタイミングで、走査線11aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量に対して電気的に並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。尚、この蓄積容量70については以下で詳述する。
以下では、本実施形態に係る液晶装置における蓄積容量70について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、第1実施形態に係る液晶装置の配線構造を示す断面図であり、図5は、第1実施形態に係る液晶装置の配線構造の比較例を示す断面図である。尚、図4及び図5においては、走査線11aより下層側及び上部電極300より上層側の配線については省略して図示しており、これは以降の図面についても同様とする。また、ここでは図4及び図5に図示された層について、配線構造を中心にして詳細に説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。
図4において、本実施形態に係る液晶装置の配線構造では、走査線11aを覆うようにストッパ膜200が形成されている。ストッパ膜200は、例えば、窒化シリコン(SiNx)、窒化チタン(TiN)等の窒化膜やアルミナ(Al)等の酸化膜から構成され、厚さは0.05〜0.2μm程度である。ここで特に、ストッパ膜200が遮光性を有する膜によって構成される場合は、ストッパ膜200より下層側に配置されたTFT30等に光が入射するのを防止する遮光膜として機能することも可能である。
ストッパ膜200の上層には、段差形成用膜45が形成されている。段差形成用膜45は、例えば酸化膜から構成される。また、段差形成用膜45の厚さは、例えば0.2〜0.5μm程度であり、上述したストッパ膜200と比較すると、厚くなるように構成されている。このように段差形成用膜45を比較的厚くすることで、図に示すような、容量を形成するための段差を効果的に形成することができる。尚、製造工程については後に詳述するが、段差形成用膜45がエッチング等によってパターニングされる際には、ストッパ膜200が、走査線11a等の下層側にある層を保護する保護膜として機能する。
段差形成用膜45によって形成される段差は、例えばストッパ膜200の表面に平坦化処理が施された後に形成されてもよいし、ストッパ膜200の下層側に形成された配線等の存在によって、ストッパ膜200の表面に形成される段差等を利用して形成されてもよい。また、段差形成用45によって形成される段差に加えて、上述したような、ストッパ膜200の下層側の配線の存在による段差を、容量を配置する段差として利用してもよい。
上述した段差には、少なくとも側壁を階段状に跨るように下部電極71が形成されている。また、下部電極71に容量絶縁膜75を介して対向するように、上部電極300が形成されている。尚、下部電極71及び容量絶縁膜75間には、部分的にスペーサ絶縁膜46が形成される。スペーサ絶縁膜46は、例えば上部電極300をエッチング等によってパターニングする際に、下部電極71等の層を保護する保護膜として機能する。また、下部電極71、容量絶縁膜75、上部電極31及びスペーサ絶縁膜46は夫々、遮光性を有する金属等を含んで構成されることで、TFT30等へ入射する光を遮る内蔵遮光膜として機能するように構成されてもよい。
下部電極71、容量絶縁膜75及び上部電極300は蓄積容量70を形成しており、例えば画素電極9a(図3参照)に電気的に接続されることによって、コントラスト向上やフリッカの低減といった表示特性の向上を可能としている。ここで特に、蓄積容量70は上述した段差形成用膜45による段差に形成されているため、例えば平坦化された面に形成される場合と比べると大きくなる。
図5において、本実施形態に係る液晶装置の比較例では、段差形成用膜45による、ストッパ膜200から切り立った側壁を有する段差が形成されていない。よって、蓄積容量70は平坦な面に形成されることとなり、上述した本実施形態に係る液晶装置と比較すると、容量面積が小さくなってしまう。また、仮に段差を形成しようとする場合でも、ストッパ膜200が形成されていないため、エッチング等に高い精度が要求されることとなり、製造工程の複雑高度化を招いてしまうというおそれがある。
図4に戻り、上述した比較例に対し、本実施形態に係る液晶装置では、段差形成用膜45の側壁に対応する部分にも容量が形成されることとなるため、その分容量は増大する。また、容量は三次元的に配置されるため、平面的に見た場合の配置面積を増加させることなく、容量を増大させることが可能である。
本実施形態では更に、走査線11aを上部電極300と同電位とすることで、走査線及11a及び下部電極71によって、ストッパ膜300を誘電体膜とした蓄積容量を形成することも可能である。即ち、下部電極71を中心として、上層側及び下層側に2つの並列する蓄積容量を形成することが可能である。このように構成することで、平面的な配置面積を増加させることなく、更なる容量増大が可能となる。
以上説明したように、本発明に係る電気光学装置によれば、ストッパ膜及び段差形成用膜を備えることにより、より容易且つ効率的に容量を増大させることが可能となる。
<第2実施形態>
次に第2実施形態に係る液晶装置について、図6から図9を参照して説明する。ここに図6は、第2実施形態に係る液晶装置の配線構造を示す断面図であり、図7は、第2実施形態に係る液晶装置の配線構造の比較例を示す断面図である。また、図8及び図9は夫々、第2実施形態に係る液晶装置の配線構造の変形例を示す断面図である。尚、第2実施形態では、上述した第1実施形態と比較して、下部電極71がコンタクトホール83によって中継電極6a’と電気的に接続されている点で異なり、他の構成については概ね同様である。よって以下では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
図6において、下部電極71は、コンタクトホール83を介して中継電極6a’と電気的に接続されている。中継電極6a’は、データ線6aと同一膜からなり、蓄積容量70に電気的に接続される電極である。尚、コンタクトホール83は、図に示すように、層間絶縁膜44及びストッパ膜200を貫通するように設けられている。コンタクトホール83は、製造上の理由から、深くなり過ぎない方が望ましい。よって第2実施形態では、ストッパ膜200が、上述した保護膜としての機能を維持できる範囲で、より薄く形成される方がよい。
ここで特に、第2実施形態に係る液晶装置では、上述した第1実施形態と同様に、蓄積容量70は段差形成用膜45による段差に形成されているため、例えば平坦化された面に形成される場合と比べると大きくなる。
図7において、第2実施形態に係る液晶装置の比較例では、段差形成用膜45による、ストッパ膜200から切り立った側壁を有する段差が形成されていない。よって、蓄積容量70は平坦な面に形成されることとなり、上述した本実施形態に係る液晶装置と比較すると、容量面積が小さくなってしまう。また、仮に段差を形成しようとする場合でも、ストッパ膜200が形成されていないため、エッチング等に高い精度が要求されることとなり、製造工程の複雑高度化を招いてしまうというおそれがある。
図6に戻り、上述した比較例に対し、第2実施形態に係る液晶装置では、段差形成用膜45の側壁に対応する部分にも容量が形成されることとなるため、その分容量は増大する。また、容量は三次元的に配置されるため、平面的に見た場合の配置面積を増加させることなく、容量を増大させることが可能である。
第2実施形態では更に、第1実施形態と比較して、段差形成用膜45によって形成される段差に加えて、走査線11aが存在することにより、ストッパ膜200の表面に形成される段差を利用して蓄積容量70を形成している。これにより、平面的な配置面積を増加させることなく、更に容量を増大させることを可能としている。
尚、図6に示す配線構造はあくまで第2実施形態における構成の一例であり、例えば以下に示すような構成をとることも可能である。
図8に示すように、上部電極300が、図における左端で、下部電極71を覆うように形成されている場合には、上部電極300は、図の左端においてエッチング等によってパターニングされない。よって、下部電極71がエッチング等によって傷ついてしまうおそれはない。このため、図8における左端には、図6に示すようなスペーサ絶縁膜が形成されていない。このように構成すれば、無駄に層構造を複雑化させることなく装置を構成することが可能となる。
図9に示すように、コンタクトホール83の両脇に段差形成用膜45を残すことで、新たな段差を作り出すことも可能である。この場合、図6及び図8に示すような場合と比較して、コンタクトホール83の長さは多少深くなってしまうが、段差が増加する分、容量を効果的に増大させることが可能となる。
以上説明したように、第2実施形態に係る液晶装置によれば、コンタクトホール83が存在する場合であっても、上述した第1実施形態と同様に、段差を形成することでより容易且つ効率的に容量を増大させることが可能となる。
<電気光学装置の製造方法>
次に、上述の第2実施形態で説明した電気光学装置の製造方法について、図10から図13を参照して説明する。ここに図10から図13は夫々、製造プロセスの各工程を、順を追って示す工程図である。尚、図13では、説明の便宜上、図10から図11で示した中継電極6a’、段差形成用膜45及びストッパ膜200を省略して図示している。また、以下では、上述の電気光学装置の実施形態で説明した配線等の製造工程について詳細に説明し、その他の配線等については説明を省略する。
図10において、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法では、先ずデータ線6a及び中継電極6a’を形成する。尚、データ線6a及び中継電極6a’は、互いに同一膜によって形成される。続いて、例えば減圧CVD法等により、ストッパ膜200を形成する。ストッパ膜200は、典型的には、表示領域10a(図1参照)における開口領域と重ならないように形成される。即ち、例えば図に示すようにデータ線6aに沿う方向(即ち、Y方向)に延在する部分と、走査線11a(図3参照)に沿う方向(即ち、X方向)に延在する部分を有するように形成される。ストッパ膜200は、例えば製造工程をより容易にするために、エッチング等の加工が行いやすい材料によって形成されることが望ましい。例えば、ストッパ膜200を窒化膜によって形成すれば、熱リン酸等を用いて、容易にエッチングを行うことが可能である。また、ストッパ膜200は、下層側に配置されたTFT30(図3参照)等に入射しようとする光を遮光するために、遮光性能の高い材料によって形成されてもよい。
ストッパ膜200が形成されると、例えば絶縁膜からなる段差形成用膜45を、平面的に見てストッパ膜200全体を覆うように形成する。続いて、段差形成用膜45を、図に示すように縁部分だけを残してエッチングする。よって、段差形成用膜45が除去された部分は、ストッパ膜200が露出した状態となり、それを囲むように、ストッパ膜200から切り立った側壁を有する段差が形成されることとなる。
上述した段差形成用膜45のエッチングの際には、ストッパ膜200が、データ線6aや走査線11a等のストッパ膜200より下層側に存在する配線を保護する保護膜として機能する。よって、上述したような側壁を、エッチングによって容易に形成できる。また、ストッパ膜200は、過度のエッチングによって、データ線6aや走査線11aが、相対向するように配置された他の配線や電極等とショートしてしまうことを防止する。
また、ストッパ膜200が形成されていることにより、段差形成用膜45のエッチングの深さにバラツキが生じない。このため、段差に形成される蓄積容量70においても、バラツキが殆ど或いは全く生じない。従って、エッチングの精度がそれ程高い場合でなくとも、安定的に容量の増大を実現することが可能となる。
上述した電気光学装置の実施形態で説明したように、容量が増大するのは、段差における側壁の高さ分である。しかしながら、図に示すように、側壁はストッパ膜200を囲うように設けられるため、例えば側壁の高さを1μmとした場合であっても、全体で見れば、2割程度の容量増大が可能である。このような効果は、装置の小型化や開口率の向上等によって、蓄積容量70の配置面積が小さくなってしまう場合において、極めて顕著に発揮される。
図11に示す工程では、先ず中継電極6a’において、コンタクトホール83を形成する。そして、コンタクトホール83を介して、中継電極6a’と電気的に接続されるように、下部電極71を形成する。この際、下部電極71は、段差形成用膜45によって形成された段差に跨るように形成される。従って、上述したような容量の増大が可能となる。
図12に示す工程では、スペーサ絶縁膜46を形成する。スペーサ絶縁膜46は、一旦、下部電極71全面を覆うように形成された後にエッチングされ、図に示すように、容量を形成する部分がエッチング等により開口される。即ち、スペーサ絶縁膜46は、下部電極71の縁部分及びコンタクトホール83の周辺部分を残して除去される。これにより、スペーサ絶縁膜46の開口部分においては、下部電極71が露出する。
尚、この際のスペーサ絶縁膜46のエッチング領域を、上述した段差形成用膜45のエッチング領域より一回り大きくしておくことで、例えば図6に示すように、スペーサ絶縁膜46によっても段差が形成できる。即ち、より容量を増大させることが可能となる。
図13に示す工程では、先ず容量絶縁膜75を、スペーサ絶縁膜46の開口部分を覆うように形成する。続いて、上部電極300を、形成した容量絶縁膜75を覆うように形成する。よって、上部電極300及び下部電極71は、スペーサ絶縁膜46の開口部分において、容量絶縁膜75を介して対向配置される。これにより、蓄積容量70が形成される。蓄積容量70は、上述したように、段差形成用膜45によって形成された段差によって増大されている。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、効率的に容量が増大された電気光学装置を、より容易に製造することが可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図14は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図14に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図14を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、該電気光学装置の製造方法、及び該電気光学装置を備えた電子機器、並びに配線構造もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る液晶装置の概略的な構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 第1実施形態に係る液晶装置の画素領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。 第1実施形態に係る液晶装置の配線構造を示す断面図である。 第1実施形態に係る液晶装置の配線構造の比較例を示す断面図である。 第2実施形態に係る液晶装置の配線構造を示す断面図である。 第2実施形態に係る液晶装置の配線構造の比較例を示す断面図である。 第2実施形態に係る液晶装置の配線構造の変形例を示す断面図(その1)である。 第2実施形態に係る液晶装置の配線構造の変形例を示す断面図(その2)である。 第2実施形態に係る液晶装置の製造工程を、順を追って示す工程図(その1)である。 第2実施形態に係る液晶装置の製造工程を、順を追って示す工程図(その2)である。 第2実施形態に係る液晶装置の製造工程を、順を追って示す工程図(その3)である。 第2実施形態に係る液晶装置の製造工程を、順を追って示す工程図(その4)である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
符号の説明
3a…走査線、6a…データ線、6a’…中継電極、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画素領域、11a…走査線、30…TFT、44…層間絶縁膜、45…段差形成用膜、46…スペーサ絶縁膜、70…蓄積容量、71…下部電極、75…容量絶縁膜、83…コンタクトホール、200…ストッパ膜、300…上部電極

Claims (13)

  1. 基板と、
    該基板上の画素領域で互いに交差して延在するデータ線及び走査線と、
    前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されたトランジスタと、
    前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、
    前記データ線及び前記走査線のうち少なくとも一方の配線上に形成されたストッパ膜と、
    前記ストッパ膜上に局所的に形成されており、前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜と、
    少なくとも前記側壁を階段状に跨るように形成された下部電極及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を有する容量と
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記容量は、前記画素電極に電気的に接続された蓄積容量であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記側壁は、前記段差形成用膜に開けられた開口を介して前記ストッパ膜が上層側に臨むように、該開口の周囲を規定する側壁であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記側壁は、島状に設けられた前記段差形成用膜の周囲を規定する側壁であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  5. 前記ストッパ膜下に局所的に形成されており、前記ストッパ膜の表面に段差を形成する下地膜を更に備え、
    前記容量は、前記段差上にも形成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記データ配線及び前記走査線のうち前記少なくとも一方ではない方の他の配線、又は前記データ配線及び前記走査線のいずれとも異なる他の配線が、前記ストッパ膜下に局所的に形成されており、該他の配線の存否により前記ストッパ膜の表面に段差が形成されており、
    前記容量は、前記段差上にも形成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記下部電極及び前記上部電極間に、スペーサ絶縁膜を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記走査線と同一膜から形成され、前記上部電極と同電位とされる他の容量電極を更に備え、
    前記ストッパ膜は、前記他の容量電極及び前記下部電極間で前記容量に並列に接続された他の容量を構築する誘電体膜として機能する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記ストッパ膜は、前記画素領域において表示に寄与する光が透過又は反射する開口領域を除く非開口領域に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記ストッパ膜は、窒素化合物を含んでなることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 請求項1から10に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
  12. 基板上の画素領域で互いに交差して延在するデータ線及び走査線と、前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されたトランジスタと、該トランジスタに対応して設けられた画素電極とを備えた電気光学装置の製造方法であって、
    前記データ配線及び前記走査線のうち少なくとも一方の配線上にストッパ膜を形成する工程と、
    前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜を、前記ストッパ膜上にエッチングによるパターニングで形成する工程と、
    少なくとも前記側壁を階段状に跨る下部電極、及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を形成して、前記下部電極及び上部電極による容量を形成する工程と
    を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  13. 互いに交差して延在する第1の配線及び第2の配線と、
    前記第1の配線及び前記第2の配線のうち少なくとも一方の配線上に形成されたストッパ膜と、
    前記ストッパ膜上に局所的に形成されており、前記ストッパ膜から切り立った側壁を有する段差形成用膜と、
    少なくとも前記側壁を階段状に跨るように形成された下部電極及び該下部電極に容量絶縁膜を介して対向する上部電極を有する容量と
    を備えることを特徴とする配線構造。
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JP2016033680A (ja) * 2015-11-10 2016-03-10 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、電子機器
JP2017120434A (ja) * 2017-03-01 2017-07-06 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、投射型表示装置及び電子機器

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