JP2009063392A - 慣性力センサ - Google Patents

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二郎 寺田
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佐藤  一郎
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Abstract

【課題】検出感度を大きくした慣性力センサを提供することを目的としている。
【解決手段】加速度検出部と角速度検出部を有する検出素子1を備え、この検出素子1は、第1アーム8を第2アーム10に略直交方向に連結した2つの直交アームを有し、2つの第1アーム8の一端が支持部12にて支持され、2つの第1アーム8の他端が第1固定部4に連結され、第2アーム10の先端部に錘部3が連結され、第1固定部4は固定アーム7にて第2固定部6と連結され、第1アーム8をX軸方向に配置するとともに第1固定部4にはX軸方向のみに弾性変形する第1弾性部9を設け、第2連結部である固定アームをY軸方向に配置するとともに第2固定部6にはY軸方向のみに弾性変形する第2弾性部11を設けた構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等、各種電子機器に用いるセンサに関するものである。
以下、従来の慣性力センサの一つである加速度センサについて説明する。
図11は従来の加速度センサの検出素子の平面図、図12は同検出素子のA−A断面図、図13は同検出素子のB−B断面図である。
図11〜図13において、従来の加速度センサは、加速度を検出する検出素子51と、この検出素子51から出力される加速度信号を演算処理して加速度を検出する処理回路(図示せず)を備えている。この検出素子51は、錘部52を支持した支持部54と、可撓部56を介して支持部54と連結された固定部59とを有しており、この固定部59によって検出素子51が実装基板に実装されている。
また、可撓部56はアーム形状であって、この可撓部56は支持部54を中心にして十字状に配置し、一対の可撓部56と支持部54とを同一直線上に配置するようにしている。
可撓部56には歪抵抗素子58を設けており、錘部52の可動に起因して撓む可撓部56の状態変化に基づき、歪抵抗素子58の抵抗値変化を加速度信号として出力している。
次に、加速度の検出について説明する。
互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、X軸方向とY軸方向に十字状のアームからなる可撓部56を配置した場合、図14に示すように、例えば、X軸方向に加速度が生じると、錘部52が加速度の生じた軸方向に移動しようとするために、X軸方向に配置した2つの可撓部56の内、一方の可撓部56にはZ軸の正の方向に撓みが発生し、他方の可撓部56にはZ軸の負の方向に撓みが発生する(支持部54を中心にして、錘部52がZ軸方向に回転しようとして撓みが発生する)。そうすると、2つの可撓部56に設けた2つの歪抵抗素子58も、可撓部56の撓みに応じてZ軸の正負の方向に撓むので、歪抵抗素子58の抵抗値が変化する。この抵抗値変化を加速度信号として出力して加速度を検出するものである。
このような加速度センサを検出したい検出軸に対応させて、車両等の移動体の姿勢制御装置やナビゲーション装置等に用いている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平10−48243号公報
上記構成では、アーム形状の可撓部56を、支持部54を中心にして、十字状に配置しているので、加速度が生じた軸方向に配置している可撓部56によって、錘部52の移動が規制される。X軸方向に配置した2つの可撓部56の内、一方の可撓部56にはZ軸の正の方向に撓みが発生し、他方の可撓部56にはZ軸の負の方向に撓みが発生する。
このとき、図14において、X軸方向へ加速度が生じた場合、錘部52がX軸方向に移動しようとするが、X軸方向に配置した可撓部56によって、錘部52の移動が規制される。この規制によって、錘部52は支持部54を中心にしてZ軸方向に回転しようとするので、可撓部56に撓みが生じるが、この撓み量は小さい。これは、錘部52にかかる直線方向への力が、回転方向への力に変換されることに起因すると考えられる。
したがって、可撓部56に配置した歪抵抗素子58の抵抗値変化も小さくなり、検出感度が小さいという問題点を有していた。
本発明は上記問題点を解決するもので、検出感度を大きくした慣性力センサを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、特に、検出素子は、第1連結部を介して錘部を連結した第1固定部と、第2連結部を介して前記第1固定部を連結した第2固定部と、前記錘部と対向させた対向基板と、前記錘部と前記対向基板の各々の対向面に配置した対向電極部とを有し、前記加速度検出部では、前記対向電極部の静電容量の変化量を検出して加速度を検出しており、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、前記第1連結部をX軸方向に配置するとともに前記第1連結部または前記第1固定部にX軸方向のみに弾性変形する第1弾性部を設け、前記第2連結部をY軸方向に配置するとともに前記第2連結部または前記第2固定部にY軸方向のみに弾性変形する第2弾性部を設け、前記錘部または前記対向基板のいずれか一方に配置した前記対向電極は、X軸上に配置したX対向電極とY軸上に配置したY対向電極とを有し、前記X対向電極は、その一部が他方に配置した前記対向電極と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、前記Y対向電極は、その一部が他方に配置した前記対向電極と対向しないようにY軸方向にずらして配置した構成である。
上記構成により、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、X軸方向に加速度が生じると第1弾性部がX軸方向に変位し、Y軸方向に加速度が生じると第2弾性部がY軸方向に変位する。すなわち、加速度の生じた直線方向への力が回転方向への力に変換されることもなく、第1弾性部または第2弾性部は、加速度の生じた方向と同方向にのみ変位するので変位しやすく、対向電極部の静電容量の変化量を容易に大きくして、検出感度を向上できる。
特に、X軸方向とY軸方向の加速度を検出するにあたって、X軸方向の加速度は第1弾性部がX軸方向にのみ変位することにより検出され、Y軸方向の加速度は第2弾性部がY軸方向にのみ変位することにより検出され、各々、一方の加速度の影響を受けることなく独立して加速度を検出することができ、検出感度を向上できる。
さらに、錘部または対向基板のいずれか一方に配置した対向電極は、X軸上に配置したX対向電極とY軸上に配置したY対向電極とを有し、錘部と対向基板の各々の対向面に互いに配置したX対向電極は互いにX軸方向にずれており、X対向電極は、その一部が他方に配置した対向電極と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、Y対向電極は、その一部が他方に配置した対向電極と対向しないようにY軸方向にずらして配置しているので、加速度が発生した際に、その加速度がX軸またはY軸の正の方向に発生したのか、負の方向に発生したのかを判別できる。
これは、発生する加速度が正または負の方向によって、静止時の対向電極の静電容量が大きくなるか、小さくなるかいずれかの状態となるので、判別が可能となる。仮に、対向電極がずれていない場合は、正または負のいずれの方向に加速度が発生しても、静止時の対向電極の静電容量に比べて小さくなるので判別ができない。
さらに、第1対向電極部は、錘部の表面側と対向させた第1対向基板と錘部の各々の対向面に第1対向電極を配置し、第2対向電極部は、錘部の裏面側と対向させた第2対向基板と錘部の各々の対向面に第2対向電極を配置して形成しているので、例えば、Z軸方向へ錘部が変位したとしても、第1対向電極の対向距離が広がれば、第2対向電極の対向距離が縮まり、第1対向電極の対向距離が縮めば、第2対向電極の対向距離が広がる。
すなわち、第1対向電極の対向距離および第2対向電極の対向距離の総対向距離が変わらないので、振動等によって、Z軸方向へ錘部が変位したとしても、第1、第2対向電極の全体の静電容量の変化量が変化することがなく、X軸またはY軸の加速度の検出精度を劣化させずに検出精度を向上できる。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における複合センサの検出素子の分解斜視図、図2は同検出素子の上面側からの透視平面図、図3は同検出素子の下面側からの透視平面図、図4は図1のA−A断面図、図5は図1のB−B断面図である。
図1において、本発明の第1の実施の形態における複合センサは、加速度検出部と角速度検出部を有する検出素子1を備えている。
この検出素子1は、第1連結部を介して錘部3を連結した第1固定部4と、錘部3と対向させた第1対向基板5と、第2連結部を介して前記第1固定部4を連結した第2固定部6とを有する。
具体的には、この検出素子1は、第1アーム8を第2アーム10に略直交方向に連結した2つの直交アームを有し、2つの第1アーム8の一端を支持部12にて支持し、2つの第1アーム8の他端を枠体形状の第1固定部4に連結し、錘部3を枠体形状の第1固定部4の内方に配置している。第2アーム10は、第2アーム10自身と対向するまでU字状に折曲し、折曲した第2アーム10の先端部に錘部3を連結している。第1固定部4は固定アーム7にて第2固定部6と連結し、第1固定部4を第2固定部6の内方に配置している。第1アーム8と支持部12とを略同一直線上に配置し、第1アーム8および第2アーム10を検出素子1の中心に対して対称配置している。第1アーム8が錘部3を連結する第1連結部に相当し、固定アーム7が第2連結部に相当する。
互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、第1連結部である第1アーム8をX軸方向に配置するとともに第1固定部4にはX軸方向のみに弾性変形する第1弾性部9を設け、第2連結部である固定アーム7をY軸方向に配置するとともに第2固定部6にはY軸方向のみに弾性変形する第2弾性部11を設け、第2固定部6にて実装基板に実装している。
この第1弾性部9は、第1アーム8と直交する第1固定部4の一部に、Y軸方向にスリット13を形成して設けており、第2弾性部11は、第2アーム10と直交する第2固定部6の一部に、X軸方向にスリット13を形成して設けている。
また、錘部3の表面側に第1対向基板5を対向させるとともに、錘部3と第1対向基板5の各々の対向面に、第1対向電極部として、第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20を配置しており、錘部3の裏面側に第2対向基板15を対向させるとともに、錘部3と第2対向基板15の各々の対向面に、第2対向電極部として、第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23を配置している。
これら第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20、第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23の各々の位置関係は、図2、図3に示すとおりである。
第1対向基板5の対向面に配置した第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20と、第2対向基板15の対向面に配置した第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23は、X軸上に配置したX対向電極とY軸上に配置したY対向電極とを有する。
第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20は、各々、X軸上に配置した第1X対向電極14X、第2X対向電極16X、第3X対向電極18X、第4X対向電極20Xと、Y軸上に配置した第1Y対向電極14Y、第2Y対向電極16Y、第3Y対向電極18Y、第4Y対向電極20Yとを有し、第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23は、各々、X軸上に配置した第5X対向電極17X、第6X対向電極19X、第7X対向電極21X、第8X対向電極23Xと、Y軸上に配置した第5Y対向電極17Y、第6Y対向電極19Y、第7Y対向電極21Y、第8Y対向電極23Yとを有する。
そして、錘部3の対向面に配置した第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20に対して、第1対向基板5の対向面に配置した第1X対向電極14X、第2X対向電極16X、第3X対向電極18X、第4X対向電極20Xは、互いにX軸方向にずれており、Y軸上に配置した第1Y対向電極14Y、第2Y対向電極16Y、第3Y対向電極18Y、第4Y対向電極20Yは、互いにY軸方向にずれている。
また、錘部3の対向面に配置した第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23に対して、第2対向基板15の対向面に配置した第5X対向電極17X、第6X対向電極19X、第7X対向電極21X、第8X対向電極23Xは、互いにX軸方向にずれており、Y軸上に配置した第5Y対向電極17Y、第6Y対向電極19Y、第7Y対向電極21Y、第8Y対向電極23Yは、互いにY軸方向にずれている。
さらに、互いに対向する一方の2つの第2アーム10には錘部3を駆動振動させる駆動電極22およびその駆動を検知する検知電極24を配置するとともに、互いに対向する他方の2つの第2アーム10には、第2アーム10の歪を感知する第1感知電極26、第2感知電極28を配置している。これらの電極の内、少なくとも、駆動電極22、検知電極24、第1感知電極26、第2感知電極28は、圧電層を介在させた上部電極と下部電極とからなる。
そして、これら第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20、第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23、駆動電極22、検知電極24、第1、第2感知電極26、28からは信号線(図示せず)が固定アーム7まで引き出され、この信号線の端部にてワイヤーボンディング等を介して実装基板の配線パターンに電気的に接続される。
次に、角速度検出部および加速度検出部について説明する。
まず、角速度検出部について説明する。図6に示すように、互いに直交したX軸、Y軸、Z軸において、検出素子1の第1アーム8をX軸方向に配置して、第2アーム10をY軸方向に配置した場合、駆動電極22に共振周波数の交流電圧を印加すると、駆動電極22を配置した第2アーム10を起点に第2アーム10が駆動振動し、それに伴って錘部3も第2アーム10の対向方向(実線の矢印と点線の矢印で記した駆動振動方向)に駆動振動する。また、4つの第2アーム10および4つの錘部3の全てが同調して第2アーム10の対向方向(駆動振動方向)に駆動振動する。この検出素子1における駆動振動方向はX軸方向となる。
このとき、例えば、Z軸の左回りに角速度が生じた場合は、錘部3の駆動振動と同調して、錘部3に対して駆動振動方向と直交した方向(実線の矢印と点線の矢印で記したコリオリ方向(Y軸方向))にコリオリ力が発生するので、第2アーム10にZ軸の左回りの角速度に起因した歪を発生させることができる。すなわち、コリオリ力に起因して撓むこの第2アーム10の状態変化(第2アーム10に発生した歪)によって、第1、第2感知電極26、28から電圧が出力され、この出力電圧に基づき角速度が検出される。
次に、加速度検出部について説明する。
まず、X軸方向の加速度について説明する。図1〜図3、図7に示すように、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、第1対向基板5、第2対向基板15をXY平面に配置した場合、加速度が発生していなければ、錘部3の対向面に配置した第1対向電極14に対して、第1対向基板5の対向面に配置した第1X対向電極14Xの対向端部(X1)と、第2X対向電極16Xの対向端部(X2)は互いに少しずれた位置にあり、錘部3の対向面に配置した第5対向電極17に対して、第2対向基板15の対向面に配置した第5X対向電極17Xの対向端部(X1)と、第6X対向電極19Xの対向端部(X2)も互いに少しずれた位置にある。図示していないが、第3X対向電極18Xの対向端部と第4X対向電極20の対向端部も互いに少しずれた位置にあり、第7X対向電極21Xの対向端部と第8X対向電極23Xの対向端部も少しずれた位置にある。
さらに、錘部3のX軸方向の移動時に、第1X対向電極14Xの静電容量変化量と、第2X対向電極16Xの静電容量変化量とを異なるように配置するとともに、第3X対向電極18Xの静電容量変化量と、第4X対向電極20Xの静電容量変化量とを異なるように配置し、第5X対向電極17Xの静電容量変化量と、第6X対向電極19Xの静電容量変化量とを異なるように配置するとともに、第7X対向電極21Xの静電容量変化量と、第8X対向電極23Xの静電容量変化量とを異なるように配置している。
このとき、例えば、X軸方向に加速度が生じた場合、図1、図8に示すように、第1弾性部9がX軸方向に変位し、加速度の生じた直線方向への力が回転方向への力に変換されることもなく、第1弾性部9は、加速度の生じたX軸方向と同方向にのみ変位する。この結果、第1X対向電極14Xの対向端部(X1)と、第2X対向電極16Xの対向端部(X2)は互いに(W)だけ位置がずれ、第5X対向電極17Xの対向端部(X1)と、第6X対向電極19Xの対向端部(X2)も互いに(W)だけ位置がずれる。図示していない、第3X対向電極18Xの対向端部と第4X対向電極20Xの対向端部、第7X対向電極21Xの対向端部と第8X対向電極23Xの対向端部も互いに(W)だけ位置がずれる。
具体的な検出処理は次の通りである。
X軸方向の加速度は、第1X対向電極14Xと第3X対向電極18Xと第5X対向電極17Xと第7X対向電極21Xの合成静電容量と、第2X対向電極16Xと第4X対向電極20Xと第6X対向電極19Xと第8X対向電極23Xの合成静電容量との差動変化量から検出している。
次に、Y軸方向の加速度について説明する。図1、図9に示すように、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、第1対向基板5をXY平面に配置した場合、加速度が発生していなければ、錘部3の対向面に配置した第1対向電極14に対して、第1対向基板5の対向面に配置した第1Y対向電極14Yの対向端部(Y1)と、第3Y対向電極18Yの対向端部(Y2)は互いに少しずれた位置にあり、錘部3の対向面に配置した第5対向電極17に対して、第2対向基板15の対向面に配置した第5Y対向電極17Yの対向端部(Y1)と、第7Y対向電極21Yの対向端部(Y2)も互いに少しずれた位置にある。図示していないが、第2Y対向電極16Yの対向端部と第4Y対向電極20Yの対向端部も互いに少しずれた位置にあり、第6Y対向電極19Yの対向端部と第8Y対向電極23Yの対向端部も互いに少しずれた位置にある。
さらに、錘部3のY軸方向の移動時に、第1Y対向電極14Yの静電容量変化量と、第3Y対向電極18Yの静電容量変化量とを異なるように配置するとともに、第2Y対向電極16Yの静電容量変化量と、第4Y対向電極20Yの静電容量変化量とを異なるようにし、第5Y対向電極17Yの静電容量変化量と、第7Y対向電極21Yの静電容量変化量とを異なるように配置するとともに、第6Y対向電極19Yの静電容量変化量と、第8Y対向電極23Yの静電容量変化量とを異なるように配置している。
このとき、例えば、Y軸方向に加速度が生じた場合、図1、図10に示すように、第2弾性部11がY軸方向に変位し、加速度の生じた直線方向への力が回転方向への力に変換されることもなく、第2弾性部11は、加速度の生じたY軸方向と同方向にのみ変位する。この結果、第1Y対向電極14Yの対向端部(Y1)と、第3Y対向電極18Yの対向端部(Y2)は互いに(W)だけ位置がずれ、第5Y対向電極17Yの対向端部(Y1)と、第7Y対向電極21Yの対向端部(Y2)も互いに(W)だけ位置がずれる。図示していない、第2Y対向電極16Yの対向端部と第4Y対向電極20Yの対向端部、第6Y対向電極19Yの対向端部と第8Y対向電極23のY対向端部も互いに(W)だけ位置がずれる。
具体的な検出処理は次の通りである。
Y軸方向の加速度は、第1Y対向電極14Yと第2Y対向電極16Yと第5Y対向電極17Yと第6Y対向電極19Yの合成静電容量と、第3Y対向電極18Yと第4Y対向電極20Yと第7Y対向電極21Yと第8Y対向電極23Yの合成静電容量との差動変化量から検出している。
すなわち、X軸方向またはY軸方向への加速度によって、各々の電極間の静電容量が変化するので、この静電容量の変化に基づいてX軸方向またはY軸方向の加速度を検出するものである。
上記構成により、加速度検出部によって、錘部3と第1対向基板5の各々の対向面に配置した第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20、錘部3と第2対向基板15の各々の対向面に配置した第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23の静電容量変化を検出して加速度を検出し、角速度検出部によって、コリオリ力に起因して撓む可撓部の状態変化を第1、第2感知電極26、28で検出し、一つの検出素子1で加速度と角速度を検出できるので、実装面積を低減して小型化を図れる。
また、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、X軸方向に加速度が生じると第1弾性部9がX軸方向に変位し、Y軸方向に加速度が生じると第2弾性部11がY軸方向に変位する。すなわち、加速度の生じた直線方向への力が回転方向への力に変換されることもなく、第1弾性部9または第2弾性部11は、加速度の生じた方向と同方向にのみ変位するので変位しやすく、第1対向電極〜第4対向電極14、16、18、20よりなる第1対向電極部の静電容量の変化量と、第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23よりなる第2対向電極部の静電容量の変化量を容易に大きくして、検出感度を向上できる。
特に、X軸方向とY軸方向の加速度を検出するにあたって、X軸方向の加速度は第1弾性部9がX軸方向にのみ変位することにより検出され、Y軸方向の加速度は第2弾性部11がY軸方向にのみ変位することにより検出され、各々、一方の加速度の影響を受けることなく独立して加速度を検出することができ、検出感度を向上できる。
さらに、第1対向基板5に配置した第1〜第4対向電極14、16、18、20は、X軸上に配置した第1〜第4X対向電極14X、16X、18X、20Xと、Y軸上に配置した第1〜第4Y対向電極14Y、16Y、18Y、20Yとを有し、第1〜第4X対向電極14X、16X、18X、20Xは、その一部が錘部3の表面に配置した第1〜第4対向電極14、16、18、20と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、第1Y対向電極14Yは、その一部が錘部3の表面に配置した第1対向電極14と対向しないようにY軸方向にずらして配置しているので、加速度が発生した際に、その加速度がX軸またはY軸の正の方向に発生したのか、負の方向に発生したのかを判別できる。
これは、発生する加速度が正または負の方向によって、X対向電極またはY対向電極の静電容量が静止時に比べて大きくなるか、小さくなるかいずれかの状態となるので、判別が可能となる。例えば、図8によれば、矢印の方向(X軸の負の方向)に錘部3が移動した場合、第1X対向電極14Xは加速度に応じて静電容量が連続的に減少し、第2X対向電極16Xは加速度に応じて静電容量が連続的に増大するので、各々の差動静電容量を検出すれば、X軸方向の負の方向へ移動したことがわかる。第5対向電極〜第8対向電極17、19、21、23、およびY軸方向についても同様に移動方向を区別できる。
仮に、X対向電極およびY対向電極がずれていない場合は、正または負のいずれの方向に加速度が発生しても、静止時の対向電極の静電容量に比べて小さくなるので判別ができない。
第2対向基板15に配置した第5〜第8対向電極17、19、21、23も、X軸上に配置した第5〜第8X対向電極17X、19X、21X、23Xと、Y軸上に配置した第5〜第8Y対向電極17Y、19Y、21Y、23Yとを有し、第5〜第8X対向電極17X、19X、21X、23Xは、その一部が錘部3の表面に配置した第5〜第8対向電極17、19、21、23と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、第5〜第8Y対向電極17Y、19Y、21Y、23Yは、その一部が錘部3の表面に配置した第5〜第8対向電極17、19、21、23と対向しないようにY軸方向にずらして配置しているので、加速度が発生した際に、その加速度がX軸またはY軸の正の方向に発生したのか、負の方向に発生したのかを判別できる。
第1〜第4対向電極14、16、18、20よりなる第1対向電極部と、第5〜第8対向電極17、19、21、23よりなる第2対向電極部を設けているので、感度を向上することができる。特に、Z軸方向へ錘部3が変位したとしても、第1対向電極部の第1〜第4対向電極14、16、18、20における対向距離が広がれば、第2対向電極部の第5〜第8対向電極17、19、21、23における対向距離が縮まり、第1対向電極部の第1〜第4対向電極14、16、18、20における対向距離が縮まれば、第2対向電極部の第5〜第8対向電極17、19、21、23における対向距離が広がる。
すなわち、第1対向電極部における対向距離および第2対向電極部における対向距離を合わせた総対向距離が変わらないので、振動等によってZ軸方向へ錘部3が変位したとしても、第1、第2対向電極部の全体の静電容量の変化量が変化することがなく、X軸またはY軸の加速度の検出精度を劣化させずに検出精度を向上できる。
なお、第1固定部に第1弾性部9を設ける替わりに、第1連結部にX軸方向のみに弾性変形する第1弾性部9を設けたり、第2固定部に第2弾性部11を設ける替わりに、第2連結部にY軸方向のみに弾性変形する第2弾性部11を設けたりしてもよい。また、駆動電極、検知電極、感知電極については、上記実施の形態以外にも任意に設定可能である。
本発明に係る慣性力センサは、検出感度を向上できるので、各種電子機器に適用できるものである。
本発明の第1の実施の形態における複合センサの検出素子の分解斜視図 同検出素子の上面側からの透視平面図 同検出素子の下面側からの透視平面図 図1のA−A断面図 図1のB−B断面図 角速度検出時における同検出素子の動作状態図 対向基板配置時のA−A断面図 X軸方向の加速度検出時における同検出素子の動作状態図 対向基板配置時のB−B断面図 Y軸方向の加速度検出時における同検出素子の動作状態図 従来の検出素子の平面図 図11のA−A断面図 図11のB−B断面図 同検出素子の動作状態図
符号の説明
1 検出素子
3 錘部
4 第1固定部
5 第1対向基板
6 第2固定部
7 固定アーム
8 第1アーム
9 第1弾性部
10 第2アーム
11 第2弾性部
12 支持部
13 スリット
14 第1対向電極
14X 第1X対向電極
14Y 第1Y対向電極
15 第2対向基板
16 第2対向電極
16X 第2X対向電極
16Y 第2Y対向電極
17 第5対向電極
17X 第5X対向電極
17Y 第5Y対向電極
18 第3対向電極
18X 第3X対向電極
18Y 第3Y対向電極
19 第6対向電極
19X 第6X対向電極
19Y 第6Y対向電極
20 第4対向電極
20X 第4X対向電極
20Y 第4Y対向電極
21 第7対向電極
21X 第7X対向電極
21Y 第7Y対向電極
22 駆動電極
23 第8対向電極
23X 第8X対向電極
23Y 第8Y対向電極
24 検知電極
26 第1感知電極
28 第2感知電極

Claims (9)

  1. 加速度検出部を有する検出素子を備え、
    前記検出素子は、第1連結部を介して錘部を連結した第1固定部と、第2連結部を介して前記第1固定部を連結した第2固定部と、前記錘部と対向させた対向基板と、前記錘部と前記対向基板の各々の対向面に対向電極を配置した対向電極部とを有し、前記加速度検出部では、前記対向電極部の静電容量の変化量を検出して加速度を検出し、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸において、
    前記第1連結部をX軸方向に配置するとともに前記第1連結部または前記第1固定部にX軸方向のみに弾性変形する第1弾性部を設け、前記第2連結部をY軸方向に配置するとともに前記第2連結部または前記第2固定部にY軸方向のみに弾性変形する第2弾性部を設け、
    前記錘部または前記対向基板のいずれか一方に配置した前記対向電極は、X軸上に配置したX対向電極とY軸上に配置したY対向電極とを有し、
    前記X対向電極は、その一部が他方に配置した前記対向電極と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、前記Y対向電極は、その一部が他方に配置した前記対向電極と対向しないようにY軸方向にずらして配置した慣性力センサ。
  2. 前記対向基板は、前記錘部の表面と対向する第1対向基板と、前記錘部の裏面と対向する第2対向基板とを有し、前記対向電極部は、前記錘部と前記第1対向基板の各々の対向面に第1対向電極を配置した第1対向電極部と、前記錘部と前記第2対向基板の各々の対向面に第2対向電極を配置した第2対向電極部を有し、
    前記錘部または前記対向基板のいずれか一方に配置した前記第1対向電極は、X軸上に配置した第1X対向電極とY軸上に配置した第1Y対向電極とを有し、
    前記第1X対向電極は、その一部が他方に配置した前記第1対向電極と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、前記第1Y対向電極は、その一部が他方に配置した前記第1対向電極と対向しないようにY軸方向にずらして配置しており、
    前記錘部または前記対向基板のいずれか一方に配置した前記第2対向電極は、X軸上に配置した第2X対向電極とY軸上に配置した第2Y対向電極とを有し、
    前記第2X対向電極は、その一部が他方に配置した前記第2対向電極と対向しないようにX軸方向にずらして配置するとともに、前記第2Y対向電極は、その一部が他方に配置した前記第2対向電極と対向しないようにY軸方向にずらして配置する請求項1記載の慣性力センサ。
  3. X軸方向の加速度は、第1X対向電極と第2X対向電極の合成静電容量の変化量から検出し、Y軸方向の加速度は、第1Y対向電極と第2Y対向電極の合成静電容量の変化量から検出する請求項2記載の慣性力センサ。
  4. Z軸方向の加速度は、第1X対向電極または第1Y対向電極または第2X対向電極または第2Y対向電極のいずれかの静電容量または少なくとも2つの合成静電容量の変化量から検出する請求項2記載の慣性力センサ。
  5. 前記対向電極部を複数有し、前記錘部のX軸方向の移動時に、一方の前記X対向電極の静電容量の変化量と、他方の前記X対向電極の静電容量の変化量とが異なるように配置し、前記錘部のY軸方向の移動時に、一方の前記第1Y対向電極の静電容量の変化量と、他方の前記第1Y対向電極の静電容量の変化量とが異なるように配置した請求項1記載の慣性力センサ。
  6. 前記錘部を複数有し、各々の錘部に前記対向電極部を配置した請求項5記載の慣性力センサ。
  7. 前記第1弾性部はY軸方向にスリットを設けて形成し、前記第2弾性部はX軸方向にスリットを設けて形成した請求項1記載の慣性力センサ。
  8. 前記第1固定部を枠体部とし、2つの第1連結部を介して前記錘部を連結するとともに前記錘部を前記第1固定部の内方に配置した請求項1記載の慣性力センサ。
  9. 前記検出素子に角速度検出部を設け、
    前記検出素子は、第1アームを第2アームに直交方向に連結して形成した2つの直交アームと、2つの前記第1アームを支持した支持部とを有し、前記第1アームを前記第1連結部とするとともに前記第2アームの先端部に前記錘部を連結しており、前記角速度検出部では、前記錘部を駆動振動させ、コリオリ力に起因した前記検出素子の状態変化を検出して角速度を検出する請求項1記載の慣性力センサ。
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