JP2009060897A - 核酸増幅方法 - Google Patents
核酸増幅方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009060897A JP2009060897A JP2008208874A JP2008208874A JP2009060897A JP 2009060897 A JP2009060897 A JP 2009060897A JP 2008208874 A JP2008208874 A JP 2008208874A JP 2008208874 A JP2008208874 A JP 2008208874A JP 2009060897 A JP2009060897 A JP 2009060897A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- nucleic acid
- bases
- oligonucleotide primer
- region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6844—Nucleic acid amplification reactions
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Immunology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマー、及び鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートすることによって前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行い、該核酸断片を増幅することを含む核酸の増幅方法であって、連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマー及び第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを特徴とする、核酸の増幅方法。
【選択図】なし
Description
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
別の表現をすれば、ある領域Aに対してオリゴヌクレオチドプライマーを設計するとは、領域Aの相補鎖に対してアニールするように、即ち領域Aの相補鎖と実質的に相補的となるようにオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを言う。
同様に、本発明において、配列Xの3’側100塩基以内の領域とは、配列Xの1塩基分3’側に存在する塩基の位置、及び、配列Xの100塩基分3’側に存在する塩基の位置、及び、両者に挟まれる領域を意味する。
好ましくは、配列X、及び配列Xに相補的な配列Xcは連続した7塩基以上の配列である。
好ましくは、界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系から選ばれることを特徴とする。
好ましくは、2価の陽イオンはマグネシウムイオンである。
好ましくは、反応溶液は、融解温度調整剤をさらに含む。
好ましくは、融解温度調整剤は、ジメチルスルホキシド、ベタイン、ホルムアミドもしくはグリセロール、またはこれらの2種以上の混合物である。
好ましくは、反応溶液は、1μM以上100μM以下のオリゴヌクレオチドプライマーを含む。
好ましくは、前記オリゴヌクレオチドプライマーの3’末端領域のみが前記鋳型核酸断片と実質的に相補的である。
好ましくは、前記オリゴヌクレオチドプライマーは、前記鋳型核酸断片と連続した一箇所でのみ実質的に相補的である。
好ましくは、核酸を増幅する工程は実質的に等温で行われる。
好ましくは、核酸を増幅する工程は室温以上100℃以下で行われる。
本発明による核酸の増幅方法は、少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種のDNAポリメラーゼ、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマー、及び鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートすることによって前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行い、該核酸断片を増幅することを含む核酸の増幅方法であって、連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域又はその一部を増幅できるように、第一のオリゴヌクレオチドプライマー及び第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを特徴とする。さらに具体的には、本発明による核酸の増幅方法は、以下の条件のいずれかを満たすように第一のオリゴヌクレオチドプライマーと第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを特徴とする。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する(図13を参照)。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する(図15を参照)。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する(図17を参照)。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
(1)デオキシヌクレオチド3リン酸
伸長反応の基質として、デオキシヌクレオチド3リン酸を用いる。具体的には、dATP、dCTP、dGTP、dTTPの混合物を使用することが好ましい。デオキシヌクレオチド3リン酸としては、dNTPのアナログ(例えば、7−デアザ−dGTP等)が含まれていてもよい。
本発明においては、DNAポリメラーゼを用いる。DNAポリメラーゼとしては、好ましくは、鎖置換能を有するポリメラーゼを用いることができる。本明細書において「鎖置換能」とは、鋳型となる核酸配列に従ってDNA複製を行う際、DNA鎖を置き換えながら進行し、鋳型鎖にアニーリングしている相補鎖を遊離させる、即ち鎖置換(strand displacement)することができる活性のことをいう。鎖置換能を有するポリメラーゼの具体例としては、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。鎖置換能を有するポリメラーゼは、天然由来のものでもよいし、遺伝子工学的に製造した組み換え蛋白質でもよい。
本発明では、使用する酵素の金属要求性等に2価の陽イオンを用いる。2価の陽イオンとしては、マグネシウム塩やその他の金属塩を使用することができ、例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどを使用できる。2価の陽イオンの濃度は最終濃度で、好ましくは1mM〜20mMであり、さらに好ましくは2mM〜10mMの範囲である。
本発明では、反応溶液中に界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を使用することにより、非特異的な核酸の増幅を防止するという有利な効果を達成することができる。本発明で使用できる界面活性剤の種類は、特には限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、スルホコハク酸オクチルエステル塩、ステアリン酸石けんなどの陰イオン(アニオン)性界面活性剤、しょ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル(Tween20、Tween40、Tween60、Tween80等)、脂肪酸アルカノールアミド、POEアルキルエーテル(Brij35、Brij58、等)、POEアルキルフェニルエーテル(TritonX-100、TritonX-114、Nonidet P40、等)、ノニルフェノール、ラウリルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、POEアルキルアミン、POE脂肪酸ビスフェニルエーテルなどの非イオン(ノニオン)性界面活性剤、そしてセチルピリジニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドのような陽イオン(カチオン)性界面活性剤などを使用できる。界面活性剤の使用量は本発明の効果が達成できる限り特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。界面活性剤の使用量の上限は特に限定されないが、通常は10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。
本発明で使用するオリゴヌクレオチドプライマーは、鋳型DNAに実質的に相補的な塩基配列を有し、その3'末端よりDNA鎖の伸長が可能なものである。オリゴヌクレオチドプライマーは、鋳型DNAに実質的に相補的な塩基配列を有することにより、鋳型となるDNAにアニーリングすることができる。本発明で使用されるオリゴヌクレオチドプライマーとしては、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドで構成されたものを使用することができ、さらに、修飾リボヌクレオチドあるいは修飾デオキシリボヌクレオチドを含有するものでもよい。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが100塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
(1) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。
(2) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計する。
(3) 連続した4塩基以上の配列Xが60塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計する。
好ましくは、配列X及びXcは連続した7塩基以上の配列である。
本発明において鋳型となる核酸(DNAまたはRNA)は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNA、mRNA、全RNAのいずれでもよい。鋳型となる核酸を含む可能性のある試料から調製した核酸を使用してもよいし、鋳型となる核酸を含む可能性のある試料をそのまま直接使用してもよい。鋳型となる核酸を含む試料の種類は特に限定されず、例えば、体液(例えば、全血、血清、尿、脳脊髄液、***、唾液など)、組織(例えば、癌組織など)、細胞培養物のような生体由来試料、ウイルス、細菌、カビ、酵母、植物及び動物のような核酸含有試料、微生物が混入している可能性のある試料(例えば、食品など)、あるいは土壌、排水のような環境中の試料が挙げられる。上記したような試料から核酸を調製する場合、その調製方法は特に限定されず、例えば、界面活性剤による処理、超音波処理、ガラスビーズを用いた精製など当業者に公知の方法を用いることができる。核酸の試料からの精製は、フェノール抽出、クロマトグラフィー、ゲル電気泳動または密度勾配遠心分離などにより行うことができる。
本発明における反応溶液には、融解温度調整剤を添加することができる。融解温度調整剤の具体例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ベタイン、ホルムアミドもしくはグリセロール、テトラアルキルアンモニウム塩、またはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。融解温度調整の使用量は特に限定されないが、DMSOやホルムアミド、グリセロールの場合、通常は反応溶液中に10%以下の量で含めることができる。
ベタインやテトラアルキルアンモニウム塩は、0.2〜3.0M、好ましくは0.5〜1.5M程度添加することができる。
本発明における反応溶液には、緩衝成分を含めることができる。緩衝成分としては、特に限定はないが、例えば、ビシン、トリシン、ヘペス、トリス、リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)などを使用することができる。緩衝成分の最終濃度は5mM〜100mMの範囲、特に好ましくは10mM〜50mMの範囲であり、またpHは、増幅反応に用いられる酵素の至適pHにもよるが、一般的には6.0〜9.0、特に好ましくはpH7.0〜9.0のものを使用できる。
次に、本発明による核酸の増幅方法について説明する。本発明では、少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種のDNAポリメラーゼ、2価の陽イオン、少なくとも2種類のオリゴヌクレオチドプライマー、及び鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートする。これにより、前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行い、該核酸断片を増幅することができる。本発明では、好ましくは、核酸を増幅する工程を実質的に等温で行うことができる。反応溶液をインキュベートする際の温度は好ましくは室温以上であり、より好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは、55℃以上であり、例えば、60℃程度でインキュベートすることができる。好ましい温度範囲は、例えば、約50℃から約70℃であり、さらに好ましくは約55℃から約65℃である。この場合、プライマーの非特異的なアニーリングが抑制され、DNA増幅の特異性が向上し、また鋳型DNAの二次構造が解消されることによりDNAポリメラーゼの伸長性も向上する。本発明による核酸の増幅方法は、実質的に等温において実施すことができる。本発明において等温とは、各工程の反応温度を大きく変化することなく、各工程が実質的に一定の温度で行われることを意味する。
本発明による核酸の増幅方法は、核酸の検出、標識、塩基配列の決定、塩基の変異の検出(一塩基多型の検出などを含む)などに使用することができる。本発明の核酸の増幅方法には温度調節が可能な反応装置を使用する必要がないため、多量の反応液を使用して増幅反応を実施することができる。
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調製
HumanGenomicDNA(Clontech社製)3.0ngを98℃で3min.加熱を行い、1本鎖にしたのち、β−アクチン遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
プライマーは、βアクチン遺伝子を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
5'−GGGCATGGGTCAGAAGGATT−3'(配列番号1)
プライマー(2)(Reverse Primer):
5'−CCTCGTCGCCCACATAG−3'(配列番号2)
ここで、配列Xは「5'-CCCAG-3'」であり、54塩基離れた位置に存在する。プライマー(1)は5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計されており、プライマー(2)は5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計されている。
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。酵素は、NEB社のBst.DNA polymeraseを使用した。
<反応液の組成>
10×Bst Buffer(DF) 1.0μL
100mM MgSO4 0.6μL
10%(v/v) Tween20 0.1μL
100% DMSO 0.5μL
25mM dNTP each 0.56μL
SYBR Green I(2000倍) 0.2μL
50μM primer(1) 0.64μL
50μM primer(2) 0.64μL
Bst. Polymerase 0.4μL
1)で得た核酸断片試料液(3.0ng) 0.4μL
精製水 4.96μL
10.0μL
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図2に示す。
3wt%のアガロースゲル、0.5xTBEバッファー(50mM Tris, 45mM Boric acid、0.5mM EDTA, pH8.4)を用い、100Vで60分の電気泳動を行った。結果を図3に示す。電気泳動パターンはN=6でほぼ均一であり、増幅産物は同一の反応機構により得られていることがわかった。
電気泳動を実施後、200bp以下の領域のゲルを切り出し、QIAEXII(Qiagen製)を用いてゲル中のDNAを回収した。
回収したDNAをTOPO TA Cloning Kit(Invitrogen製)を用いてベクターに組み込み、該ベクターにより大腸菌を形質転換した。形質転換した大腸菌を、アンピシリンを加えたLB培地中で培養した。
QIAprep Miniprep(Qiagen製)を使用して培養した大腸菌からプラスミドDNAを回収した。
回収したプラスミドDNAに対してシークエンスを行い、塩基配列を調べた。プライマーにはM13 Reverse Primerを使用した。
5'−CAGGAAACAGCTATGAC−3'(配列番号3)
(1)
5'-GGGCATGGGT CAGAAGGATT CCTATGTGGG CGACGAGG-3'
3'-CCCGTACCCA GTCTTCCTAA GGATACACCC GCTGCTCC-5'
38塩基対(配列番号4)
5'-GGGCATGGGT CAGAAGGATT CCTATGTGGG CGACGAGGCC CAGGGCGTGA-3'
3'-CCCGTACCCA GTCTTCCTAA GGATACACCC GCTGCTCCGG GTCCCGCACT-5'
5'-TGGTGGGCAT GGGTCAGAAG GATTCCTATG TGGGCGACGA GG-3'
3'-ACCACCCGTA CCCAGTCTTC GTAAGGATAC ACCCGCTGCT CC-5'
92塩基対(配列番号5)
5'-GGGCATGGGT CAGAAGGATT CCTATGTGGG CGACGAGGCC CAGGGCGTGA-3'
3'-CCCGTACCCA GTCTTCCTAA GGATACACCC GCTGCTCCGG GTCCCGCACT-5'
5'-TGGTGGGCAT GGGTCAGAAG GATTCCTATG TGGGCGACGA GGACCAGGGC-3'
3'-ACCACCCGTA CCCAGTCTTC CTAAGGATAC ACCCGCTGCT CCTGGTCCCG-5'
5'-GTGATGGTGG GCATGGGTCA GAAGGATTCC TATGTGGGCG ACGAGG-3'
3'-CACTACCACC CGTACCCAGT CTTCCTAAGG ATACACCCGC TGCTCC-5'
146塩基対(配列番号6)
(1)の増幅産物は、2つのプライマーに挟まれる領域である。
(2)の増幅産物は、それぞれのプライマーによって増幅された産物が、配列X(CCCAG)及び配列Xc(CTGGG)を介して結合し、さらに増幅した産物である。
(3)の増幅産物は、(2)の増幅産物と2つのプライマーのどちらかによって増幅された産物が、配列X(CCCAG)及び配列Xc(CTGGG)を介して結合し、さらに増幅した産物である。
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調製
HumanGenomicDNA(Clontech社製)3.0ngを98℃で3min.加熱を行い、1本鎖にしたのち、β3AR遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
プライマーは、β3AR遺伝子を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
5'−ATCGTGGCCATCGCCT−3'(配列番号7)
プライマー(2)(Reverse):
5'−CCAGCGAAGTCACGAAC−3'(配列番号8)
ここで、配列Xは「5'-GCTGGCC-3'」であり、90塩基離れた位置に存在する。プライマー(1)は5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計されており、プライマー(2)は5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計されている。
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。酵素は、NEB社のBst.DNA polymeraseを使用した。
<反応液の組成>
10×Bst Buffer(DF) 1.0μL
100mM MgSO4 0.6μL
10%(v/v) Tween20 0.1μL
100% DMSO 0.5μL
25mM dNTP each 0.56μL
SYBR Green I(2000倍) 0.2μL
50μM primer(1) 0.64μL
50μM primer(2) 0.64μL
Bst. Polymerase 0.4μL
1)で得た核酸断片試料液(3.0ng) 0.4μL
精製水 4.96μL
10.0μL
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図5に示す。
Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値)を算出した。Ct値は41.2±0.5分であった。
3wt%のアガロースゲル、0.5xTBEバッファー(50mM Tris, 45mM Boric acid、0.5mM EDTA, pH8.4)を用い、100Vで60分の電気泳動を行った。結果を図6に示す。電気泳動パターンはN=4でほぼ均一であり、増幅産物は同一の反応機構により得られていることがわかった。
電気泳動を実施後、200bp以下の領域のゲルを切り出し、QIAEXII(Qiagen製)を用いてゲル中のDNAを回収した。
回収したDNAをTOPO TA Cloning Kit(Invitrogen製)を用いてベクターに組み込み、該ベクターにより大腸菌を形質転換した。形質転換した大腸菌を、アンピシリンを加えたLB培地中で培養した。
QIAprep Miniprep(Qiagen製)を使用して培養した大腸菌からプラスミドDNAを回収した。
回収したプラスミドDNAに対してシークエンスを行い、塩基配列を調べた。プライマーにはM13 Reverse Primerを使用した。
5'−CAGGAAACAGCTATGAC−3'(配列番号3)
(1)
5'-ATCGTGGCCA TCGCCTGGAC TCCGAGACAC CAGACCATGA CCAACGTGTT-3'
3'-TAGCACCGGT AGCGGACCTG AGGCTCTGTG GTCTGGTACT GGTTGCACAA-5'
5'-CGTGACTTCGCTGG-3'
3'-GCACTGAAGCGACC-5'
64塩基対 (配列番号9)
5'-ATCGTGGCCA TCGCCTGGAC TCCGAGACAC CAGACCATGA CCAACGTGTT-3'
3'-TAGCACCGGT AGCGGACCTG AGGCTCTGTG GTCTGGTACT GGTTGCACAA-5'
5'-CGTGACTTCG CTGGGCACCG TGGGAGGCAA CCTGCTGGTC ATCGTGGCCA-3'
3'-TCACTGAAGC GACCCGTGGC ACCCTCCGTT GGACGACCAG TAGCACCGGT-5'
5'-TCGCCTGGAC TCCGAGACAC CAGACCATGA CCAACGTGTT CGTGACTTCG-3'
3'-AGCGGACCTG AGGCTCTGTG GTCTGGTACT GGTTGCACAA GCACTGAAGC-5'
5'-CTG-3'
3'-GAC-5'
153塩基対(配列番号10)
(1)の増幅産物は、2つのプライマーに挟まれる領域である。
(2)の増幅産物は、それぞれのプライマーによって増幅された産物が、配列X(GCTGGCC)及び配列Xc(GGCCAGC)を介して結合し、さらに増幅した産物である。
核酸の増幅反応
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調製
HumanGenomicDNA(Clontech社製)3.0ngを98℃で3min.加熱を行い、1本鎖にしたのち、7番染色体中の配列の増幅を以下の条件で行った。
プライマーは、7番染色体中の配列を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
5'−CATTGCTCAGGGGTCTTC−3'(配列番号11)
プライマー(6)(Reverse):
5'−ATTTCGGCTCCCTTGG−3'(配列番号12)
ここで、配列Xは「5'-GCCGGG-3'」であり、32塩基離れた位置に存在する。プライマー(5)は5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計されており、プライマー(6)は5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計されている。
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。酵素は、NEB社のBst.DNA polymeraseを使用した。
<反応液の組成>
10×Bst Buffer(DF) 1.0μL
100mM MgSO4 0.6μL
10%(v/v) Tween20 0.1μL
100% DMSO 0.5μL
25mM dNTP each 0.56μL
SYBR Green I(2000倍) 0.2μL
50μM primer(5) 0.64μL
50μM primer(6) 0.64μL
Bst. Polymerase 0.4μL
1)で得た核酸断片試料液(3.0ng) 0.4μL
精製水 4.96μL
10.0μL
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図8に示す。
Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値)を算出した。Ct値は50.1±0.4分であった。
3wt%のアガロースゲル、0.5xTBEバッファー(50mM Tris, 45mM Boric acid、0.5mM EDTA, pH8.4)を用い、100Vで60分の電気泳動を行った。結果を図9に示す。電気泳動パターンはN=2でほぼ均一であり、増幅産物は同一の反応機構により得られていることがわかった。
核酸の増幅反応
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調製
HumanGenomicDNA(Clontech社製)3.0ngを98℃で3min.加熱を行い、1本鎖にしたのち、7番染色体中の配列の増幅を以下の条件で行った。
プライマーは、7番染色体中の配列を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
5'−CATTGCTCAGGGGTCTTC−3'(配列番号11)
プライマー(7)(Reverse):
5'−GGGCTCATAAGGTGCGTG−3'(配列番号13)
ここで、配列Xは「5'-GCCGGG-3'」であり、32塩基離れた位置に存在する。プライマー(5)は5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計されており、プライマー(7)は3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計されている。
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。酵素は、NEB社のBst.DNA polymeraseを使用した。
<反応液の組成>
10×Bst Buffer(DF) 1.0μL
100mM MgSO4 0.6μL
10%(v/v) Tween20 0.1μL
100% DMSO 0.5μL
25mM dNTP each 0.56μL
SYBR Green I(2000倍) 0.2μL
50μM primer(5) 0.64μL
50μM primer(7) 0.64μL
Bst. Polymerase 0.4μL
1)で得た核酸断片試料液(3.0ng) 0.4μL
精製水 4.96μL
10.0μL
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図11に示す。
Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値)を算出した。Ct値は49.0±5.0分であった。
3wt%のアガロースゲル、0.5xTBEバッファー(50mM Tris, 45mM Boric acid、0.5mM EDTA, pH8.4)を用い、100Vで60分の電気泳動を行った。結果を図12に示す。電気泳動パターンより、N=2でほぼ同一の増幅産物が得られていることがわかった。これより、増幅産物は同一の反応機構により得られていることがわかった。
Claims (19)
- 少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマー、及び鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートすることによって前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行い、該核酸断片を増幅することを含む核酸の増幅方法であって、連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域又はその一部を増幅できるように、第一のオリゴヌクレオチドプライマー及び第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを特徴とする、核酸の増幅方法。
- 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計し、かつ、第一のオリゴヌクレオチドプライマーと相補的な配列の5’側に第二のオリゴヌクレオチドプライマーを設計することを特徴とする、請求項1記載の核酸の増幅方法。
- 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’末端の塩基と3’側の配列Xの3’末端の塩基に挟まれる領域の相補鎖に対して設計することを特徴とする、請求項1記載の核酸の増幅方法。
- 連続した4塩基以上の配列Xが200塩基以内に2箇所以上存在する領域に対し、第一のオリゴヌクレオチドプライマーを5’側の配列Xの5’側100塩基以内の領域に対して設計し、かつ、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを3’側の配列Xの3’側100塩基以内の領域の相補鎖に対して設計することを特徴とする、請求項1記載の核酸の増幅方法。
- 配列X、及び配列Xに相補的な配列Xcが連続した5塩基以上の配列である、請求項1から4の何れかに記載の方法。
- 配列X、及び配列Xに相補的な配列Xcが連続した7塩基以上の配列である、請求項1から5の何れかに記載の方法。
- 反応溶液が少なくとも0.05%以上の界面活性剤を含む、請求項1から6の何れかに記載の方法。
- 界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項7に記載の方法。
- 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 反応溶液が、少なくとも2価の陽イオンを含む、請求項1から9の何れかに記載の方法。
- 反応溶液が、融解温度調整剤をさらに含む、請求項1から10の何れかに記載の核酸の増幅方法。
- 融解温度調整剤が、ジメチルスルホキシド、ベタイン、ホルムアミドもしくはグリセロール、またはこれらの2種以上の混合物である、請求項11に記載の核酸の増幅方法。
- 反応溶液が、各々1.0mM以上100mM以下のデオキシヌクレオチド3リン酸を含む、請求項1から12の何れかに記載の方法。
- 反応溶液が、各々1μM以上100μM以下のオリゴヌクレオチドプライマーを含む、請求項1から13の何れかに記載の方法。
- オリゴヌクレオチドプライマーが前記鋳型核酸断片の一部と実質的に相補的である、請求項1から14の何れかに記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドプライマーの3’末端領域のみが前記鋳型核酸断片と実質的に相補的である、請求項1から14の何れかに記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドプライマーが、前記鋳型核酸断片と連続した一箇所でのみ実質的に相補的である、請求項1から16の何れかに記載の方法。
- 少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼが、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼからなる群より選択されるポリメラーゼである、請求項1から17の何れかに記載の方法。
- 核酸を増幅する工程が、室温以上100℃以下の実質的に等温で行われる、請求項1から18の何れかに記載の核酸の増幅方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008208874A JP5393077B2 (ja) | 2007-08-15 | 2008-08-14 | 核酸増幅方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007211633 | 2007-08-15 | ||
JP2007211633 | 2007-08-15 | ||
JP2008208874A JP5393077B2 (ja) | 2007-08-15 | 2008-08-14 | 核酸増幅方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009060897A true JP2009060897A (ja) | 2009-03-26 |
JP5393077B2 JP5393077B2 (ja) | 2014-01-22 |
Family
ID=39870370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008208874A Active JP5393077B2 (ja) | 2007-08-15 | 2008-08-14 | 核酸増幅方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP2025763B1 (ja) |
JP (1) | JP5393077B2 (ja) |
CN (1) | CN101368197B (ja) |
AT (1) | ATE497022T1 (ja) |
DE (1) | DE602008004702D1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009136284A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-25 | Fujifilm Corp | 核酸増幅方法 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5616584B2 (ja) * | 2009-01-09 | 2014-10-29 | 富士フイルム株式会社 | 核酸配列の複製方法 |
CN106754878B (zh) * | 2016-12-20 | 2020-02-25 | 南京艾迪康医学检验所有限公司 | 乳腺癌易感基因变异文库构建方法 |
CN106757378B (zh) * | 2016-12-20 | 2019-11-05 | 深圳市艾伟迪生物科技有限公司 | 结直肠癌易感基因变异文库构建方法 |
CN106757379B (zh) * | 2016-12-20 | 2018-08-28 | 上海赛安生物医药科技股份有限公司 | 肺癌多基因变异文库构建方法 |
CN106498082B (zh) * | 2016-12-20 | 2019-12-20 | 菁良基因科技(深圳)有限公司 | 卵巢癌易感基因变异文库构建方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11509406A (ja) * | 1995-06-13 | 1999-08-24 | ヒムラー,ゴットフリート | 核酸の無転写増幅方法 |
JP2004257901A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Eiken Chem Co Ltd | 散乱光を利用した核酸検出方法 |
JP2007189983A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Toshiba Corp | 核酸検出法のためのプライマーの設計方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU8997991A (en) | 1991-01-31 | 1992-08-06 | Becton Dickinson & Company | Exonuclease mediated strand displacement amplification |
US5565339A (en) * | 1992-10-08 | 1996-10-15 | Hoffmann-La Roche Inc. | Compositions and methods for inhibiting dimerization of primers during storage of polymerase chain reaction reagents |
US6100078A (en) * | 1994-04-01 | 2000-08-08 | Gen-Probe Incorporated | Purified DNA polymerase from bacillus stearothermophilus ATCC 12980 |
JP2004154008A (ja) * | 2002-11-01 | 2004-06-03 | Eiken Chem Co Ltd | 核酸の検出方法 |
-
2008
- 2008-08-14 AT AT08162382T patent/ATE497022T1/de not_active IP Right Cessation
- 2008-08-14 DE DE602008004702T patent/DE602008004702D1/de active Active
- 2008-08-14 JP JP2008208874A patent/JP5393077B2/ja active Active
- 2008-08-14 EP EP08162382A patent/EP2025763B1/en active Active
- 2008-08-15 CN CN2008101459870A patent/CN101368197B/zh active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11509406A (ja) * | 1995-06-13 | 1999-08-24 | ヒムラー,ゴットフリート | 核酸の無転写増幅方法 |
JP2004257901A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Eiken Chem Co Ltd | 散乱光を利用した核酸検出方法 |
JP2007189983A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Toshiba Corp | 核酸検出法のためのプライマーの設計方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009136284A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-25 | Fujifilm Corp | 核酸増幅方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE602008004702D1 (de) | 2011-03-10 |
JP5393077B2 (ja) | 2014-01-22 |
CN101368197B (zh) | 2013-12-11 |
EP2025763A1 (en) | 2009-02-18 |
CN101368197A (zh) | 2009-02-18 |
ATE497022T1 (de) | 2011-02-15 |
EP2025763B1 (en) | 2011-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8435741B2 (en) | Isothermal nucleic acid amplification method using surfactant | |
JP5401080B2 (ja) | 核酸増幅方法 | |
JP5616584B2 (ja) | 核酸配列の複製方法 | |
JPWO2003016569A1 (ja) | 核酸の増幅方法 | |
US20090155856A1 (en) | Nucleic acid amplification method | |
US20080044921A1 (en) | Primers used in novel gene amplification method | |
JP5393077B2 (ja) | 核酸増幅方法 | |
JP4249186B2 (ja) | 核酸の増幅方法 | |
JP2017508474A (ja) | 低塩条件下での等温増幅 | |
JPWO2002062993A1 (ja) | 増幅核酸及びその固定化物 | |
US20050059000A1 (en) | Method of stabilizing reagent for amplifying or detecting nucleic acid and storage method | |
US20160348189A1 (en) | Molecular detection of rna | |
JP2009131252A (ja) | Rnaの検出方法 | |
JP5546109B2 (ja) | 核酸の塩基配列の識別方法 | |
JP2002233379A (ja) | 核酸の増幅方法 | |
JP2003052380A (ja) | 核酸の増幅方法 | |
EP2206790B1 (en) | Method for reducing dispersion in nucleic acid amplification reaction | |
JP2008178338A (ja) | 断片化核酸が混入する核酸試料中の標的核酸を増幅する核酸増幅方法、及びそのキット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130625 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130823 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131015 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5393077 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |