JP2009060459A - 撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法、及び電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却部材の占める空間容積を小さくして各部材の配置の自由度を高め、且つ冷却部材による消費電力を抑制した撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供すること。
【解決手段】撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材の温度を、温度センサにより測定する温度測定ステップと、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、ライブビューモード時における撮像素子の動作クロックの周期を切り替える切り替えステップと、を有する撮像素子の冷却方法。
【選択図】 図3
【解決手段】撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材の温度を、温度センサにより測定する温度測定ステップと、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、ライブビューモード時における撮像素子の動作クロックの周期を切り替える切り替えステップと、を有する撮像素子の冷却方法。
【選択図】 図3
Description
本発明は、撮像素子を効率的に冷却する撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラに関する。
一般に、例えば電子カメラ等の電子カメラにおいては、電子部品である撮像素子や、制御回路を構成するCPU(中央演算装置)を内装する場合、防塵性を持たせた上で、その熱対策を採ることが要請されている。
例えば、特許文献1には、撮影レンズを光軸方向に進退させて焦点距離を変更させる可変焦点レンズ装置を備えたカメラにおいて、鏡胴の表面に外気を吹き付けることによってケーシング内部にゴミなどが侵入することを防止する防塵装置が開示されている。
この特許文献1に開示されている防塵装置では、ケーシングの移動側鏡胴が挿通した孔部の周縁に吹出口を形成し、ケーシングの適宜箇所に形成した吸込口と該吹出口とを通気管によって連通する。吸込口には吸込みファンとフィルタとを設け、外気を浄化して通気管に導入する。この吸込みファンは鏡胴駆動モータの動力を利用して駆動させる。したがって、移動側鏡胴の移動時に吸込みファンが作動することになり、ゴミが侵入しやすいときに移動側鏡胴の表面のゴミを吹き払う。
このように防塵性を高めた場合、電子部品の温度が上昇して雑音レベルが上がり、例えば電子カメラ装置の場合には画質の劣化を招いてしまう。このような電子部品の温度上昇に起因する問題は、近年の撮像素子やCPUの高性能化に伴って、より深刻な問題となっている。従って、電子カメラにおける冷却方法及び冷却構造の必要性は、益々高まっている。
ところで、このような電子カメラにおける冷却方法及び冷却構造としては、例えば特許文献2及び特許文献3に、次のような技術が開示されている。
例えば特許文献2には、テレビジョンカメラ装置において、冷却用のファンが停止してもカメラ装置の動作を止めずに温度上昇を押さえて装置を保護する技術が開示されている。
すなわち、特許文献2に開示されているテレビジョンカメラ装置では、撮像素子の映像信号をA/Dコンバータでディジタル信号に変換した後、ディジタルプロセス処理してD/Aコンバータでアナログ信号に変換する回路を有し、冷却用ファンが付加されているカメラ装置において、冷却ファンが停止した情報に応じてカメラ装置の動作クロックを基本クロック信号からその1/2に分周したクロック信号に切り換えて動作させる。
また、特許文献3には、異常高温時においても消費電力を大幅に低減させることを目的とするテレビジョンカメラ装置が開示されている。
すなわち、特許文献3に開示されているテレビジョン装置では、A/D変換器及び映像プロセス回路に供給されるクロック信号を、通常動作時は、撮像素子の水平転送周波数と同じ周波数となるように、また、温度検出回路において周囲温度の異常な上昇が検出された場合は、撮像素子の水平転送周波数の1/2以下の周波数となるように分周器における分周比によって制御する。また、分周器にて分周されたクロック信号の下位ビット処理回路への入力を、通常動作時にのみ行い、温度検出回路において周囲温度の異常な上昇が検出された場合は、スイッチの動作によって停止させる。
特開平8−339017号公報
特開2002−271663号公報
特開平10−271365号公報
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に開示されている技術によれば、冷却に要する部材が占める空間容積については特段の考慮が為されていない。
従って、冷却に要する部材によって当該電子カメラ内の空間容積が狭くなることに起因して、発熱体である各種電子部品(撮像素子やAFE(Analogue Front End)IC等)と温度センサとの距離が、必要以上に短い距離になることも考えられる。このような場合、当然ながら適切な温度管理は難しくなる。
更には、例えば電子カメラにおいては、連続撮影モード等の各種モードにおける発熱体の発熱量は、各々のモードで異なる。従って、これら各々のモードにそれぞれ応じた温度管理を行って冷却を行うべきである。また、冷却の為に例えばファンを駆動する場合には、ファンによる消費電力を考慮した制御を行うべきである。
本発明は前記の事情に鑑みてなされたものであり、予め決められた潜熱蓄熱材の温度を基準とした温度管理を行うことで撮像素子周辺における瞬時の温度上昇を抑えることができ、且つライブビューモードのクロック切り替えによる撮像素子からの発熱を抑制した撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による撮像素子の発熱抑制方法は、撮像素子近傍に配置された予め決められた潜熱蓄熱材の温度を基準として、温度センサにより測定する温度測定ステップと、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、潜熱蓄熱材の相変化温度と所定の閾値と比較する比較ステップと、前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、ライブビューモードの動作クロックの周期を切り替える切り替えステップと、を有することを特徴とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第2の態様による撮像素子の冷却方法は、撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材の相変化温度を基準として温度センサにより測定する温度測定ステップと、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、前記所定の閾値は、第1閾値T1と第2閾値T2と第3閾値T3とであり、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度をtとすると、前記比較ステップにおいて、T1<t≦T2を前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期の切り替えを行わず、t≦T1を満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期に設定し、T2<tを前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し、T3<tを前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し且つ強制空冷装置を駆動させることを特徴とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第3の態様による電子カメラは、撮像素子と、前記撮像素子の近傍に配置された潜熱蓄熱材及び温度センサと、前記温度センサによる測定温度を、前記潜熱蓄熱材の相変化温度と比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、ライブビューモードの動作クロックの周期を切り替える制御手段と、を具備することを特徴とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第4の態様による電子カメラは、撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材の相変化温度を測定する温度センサと、前記温度測定センサによる測定温度を、所定の閾値と比較する比較手段と、前記所定の閾値は、第1閾値T1と第2閾値T2と第3閾値T3とであり、前記温度測定ステップにおいて測定された測定温度をtとすると、前記測定温度tが、T1<t≦T2を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期の切り替えを行わず、t≦T1を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期に設定し、T2<tを満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し、T3<tを満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し且つ強制空冷装置を駆動させることを特徴とする。
本発明によれば、予め決められた潜熱蓄熱材の温度を基準とした温度管理を行うことで撮像素子周辺における瞬時の温度上昇を抑えることができ、且つライブビューモードのクロック切り替えによる撮像素子からの発熱を抑制した撮像素子の発熱抑制方法、強制空冷装置を用いた撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る電子カメラの主要構成を示す縦断面図である。以下の説明において、図1Aに示す撮影レンズの光軸O方向における被写体側を前方とし、撮像面側(結像面側)を後方とする。光軸Oに対して垂直なY方向を上下方向とし、+側を上方とする。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る電子カメラの主要構成を示す縦断面図である。以下の説明において、図1Aに示す撮影レンズの光軸O方向における被写体側を前方とし、撮像面側(結像面側)を後方とする。光軸Oに対して垂直なY方向を上下方向とし、+側を上方とする。
本第1実施形態に係る電子カメラは、カメラボディ1Aと、カメラボディ1Aに着脱可能な光学部材(撮像レンズ3)を有する交換式レンズ鏡筒1Bとから成る。
前記カメラボディ1Aのカメラ外装2内には撮像装置が収納されており、その撮像装置は、カメラ外装2に固定支持され、光軸Oに沿った中央開口部4aを有する本体構造体4と、前記交換式レンズ鏡筒が着脱される撮影レンズ支持部材としてのボディ側マウント14と、さらに、本体構造体4の中央開口部4aに光軸Oに沿って配置される構成部材として、メインミラー5と、フォーカルプレーン式シャッタ(以降、単にシャッタと称する)6と、冷却構造を有する撮像モジュール8と、本体構造体4の上側に固定支持され、ファインダ装置を構成する部材としてフォーカシングスクリーン9と、ペンタプリズム10と、接眼レンズ11と、モニタ表示窓13と、このモニタ表示窓13の内方に配されている液晶モニタ装置(以降、LCDと称する)12と、を具備する。
前記カメラ外装2の背面側には、モニタ表示窓13の内側にLCD12が配されている。
前記本体構造体4は、前記撮像モジュール8を支持する枠体であって、撮像素子支持板122と連結されている。また、前記本体構造体4は、軽量化およびコスト低減が可能な部材であり、例えば熱伝導率の高い素材として炭素繊維などのフィラーが混入させているポリカボネート樹脂やPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等から成る。
前記メインミラー5は、被写体光束を上方のフォーカシングスクリーン9側に反射するダウン位置(図1Aに示す位置)と、同図に示す光軸Oの被写体光路上から退避したアップ位置と、に回動可能に設けられている。
前記シャッタ6は、光軸O上であって、ダウン位置時の前記メインミラー5の後方位置に配されて設けられている。
前記ボディ側マウント14は、前記本体構造体4の前面に当て付けた状態で固定されて設けられている。
なお、前記撮像素子121近傍で発生した熱は、この本体構造体4に連結されている前記撮像素子支持板122が備える潜熱蓄熱材シート122aによって一部蓄熱される。これによって、撮像素子121近傍で発生した熱を放熱する為の放熱板を別途配置するスペースを不要にすることができる。
ここで、前記本体構造体4には、前記撮像素子支持板122に近接して相変化材料からなる相変化する前記潜熱蓄熱材104aが、例えば、インサート成形により熱的に結合されて配されている。
この潜熱蓄熱材104aは、例えばパラフィン、熱を伝えやすい物質からなる炭素繊維や融解温度以上であっても固体形状に保持できるゲル剤が充填されたパラフィン等の有機系蓄熱材、ポリマーで充填したパラフィンや無機水和塩等の芯材を容器で被覆したいわゆる蓄熱マイクロカプセルで構成され、撮像素子121の使用限界温度以下、例えば60〜70℃で、相変化して融解、凝固可能に形成されている。これにより、潜熱蓄熱材104aは、前記本体構造体4を、撮像素子121の使用限界温度以下の60〜80℃に定温保持して、撮像素子121を所望の値に熱制御する。
前記潜熱蓄熱材104aを構成する有機系蓄熱材としては、例えばパラフィンまたは熱伝導性の高い炭素繊維が充填されたパラフィンで形成される。また、ポリマーで被覆したパラフィンや無機水和塩等を内包した蓄熱マイクロカプセルとした芯材あるいは合成樹脂に混合した合成材料とすることも可能である。また、潜熱蓄熱材104aの融点が60℃以上としたが、45℃〜59℃で融解する物質としては、無機系(例えば、酢酸ナトリウム5水和物)に置き換えることも可能である。このように潜熱蓄熱材104aをPPS樹脂にインサート成形手法や金属材料に接合する接着手法を用いることで、放熱板材の面積が小さく、且つ、板厚の薄い形状にすることができ、小型化が可能となる。
つまり、前記潜熱蓄熱材104aは、前記撮像素子121の使用限界温度以下、例えば60℃乃至70℃程度で相変化して融解/凝固可能に形成されている。これにより、前記潜熱蓄熱材104aは、前記本体構造体4を、前記撮像素子121の使用限界温度以下の60℃乃至70℃に定温保持し、前記撮像素子121を所望の値に熱制御することに寄与する。
そして、発熱源の一つである前記撮像素子121を、三方向から前記潜熱蓄熱材104aと前記潜熱蓄熱材シート122aとによって囲い込むことが可能となる。
ところで、通常の撮影状態においては、前記撮像素子121から発生する熱は当該電子カメラ下方から上昇し、本体構造体4のペンタプリズム10の近傍に設けられた補強リブ4b付近の温度が上昇する。
しかしながら、本第1実施形態に係る撮像素子の冷却方法及び電子カメラによれば、前記撮像素子121で生じた熱は、前記潜熱蓄熱材104aによって蓄熱される為、前記撮像素子121の周辺温度の著しい上昇を防ぐことができ、当該電子カメラ内部の温度が異常な高温になることを抑制することができる。
なお、前記本体構造体4と撮像素子支持板122との接合面に、前記潜熱蓄熱材104aをシート状に形成した部材を接合して更に効果を高めてもよい。
ところで、本体構造体4には、その壁面に紙面に対して垂直方向に凹凸形状の補強リブ4bが設けられている。従って、前記潜熱蓄熱材104aが液化した状態においても、この補強リブ4bによって本体構造体4の強度は確保される。
以下、同図を参照して前記撮像モジュール8について詳細に説明する。
前記撮像モジュール8は、前記シャッタ6の後方位置に配され、前記本体構造体4に密着して直接的に支持され、保持部材を構成する撮像素子支持板122と、前記撮像素子121の前面側に配される防塵機構部119と、極めて薄い絶縁シート128を介して前記撮像素子支持板122に非撮像面(裏面)側が接着固定される撮像素子121と、撮像素子121の非撮像面側に取り付け接続され、撮像回路のプリント基板140にコネクタ139を介して接続される接続フレキシブルプリント基板(以下、接続FPCと記載する)135と、前記撮像素子121の後方の非撮像面に対向して撮像素子支持板122に支持される撮像素子冷却ユニット130と、潜熱蓄熱材シート122aの後方に配される撮像回路用のプリント基板140と、から成る。
ここで、前記防塵機構部119は、本体構造体4に固定される基台123と、前記基台123により弾性体から成る支持部材127を介して支持される防塵ガラス124と、ゴム枠(不図示)を介して前記防塵ガラス124の先端部に装着される圧電素子126と、前記基台123の裏面側に押さえ板により押さえられた状態で支持される光学フィルタ125と、備える。この防塵機構部119によって、前記防塵ガラス124及び前記基台123で囲まれた前記撮像素子121の撮像面側表面への挨の侵入が防止される。
さらに、前記圧電素子126によって前記防塵ガラス124が振動駆動されることで、前記防塵ガラス124上に付着したゴミが除去される。
前記プリント基板140は、前記接続FPC135に接続されているコネクタ139と、制御回路部(CPU)141と、画像処理回路部品であるAFE(アナログ フロント エンド)IC素子42と、前記潜熱蓄熱材シート122aと対向する面に半田付けされて設けられた温度センサ143と、不図示の強制空冷装置であるファンまたはポンプを駆動する駆動回路(図1Aでは不図示)と、を備える。
前記撮像素子支持板122は、アルミニウム板又はステンレス鋼板で形成され、前記撮像素子121を保持すると共に撮像素子の放熱機能も有している。また、前記撮像素子支持板122は、本体構造体4の背面部に固定して取り付けられており、前記撮像素子121に対向している面の反対側の面には、前記潜熱蓄熱材シート122aが設けられている。
なお、撮像素子支持板122の材料としては、例えば本体構造体4の材料と同一の材料である熱伝導率の高い素材であって、炭素繊維などのフィラーを混入させたポリカボネートやPPS樹脂を用いてもよい。このPPS樹脂には、例えば球状黒鉛と非結晶(ガラス)繊維又はカーボン繊維とが充填されたポリフェニレンサルファイド樹脂の成型品を用いる。
前記絶縁シート128には、所定寸法の極めて薄い厚さを有するシートであり且つ接着剤塗布用穴(不図示)が設けられている。具体的には、この絶縁シート128としては、例えば赤外線カットフィルタ(不図示)をコーティングした絶縁シート、又は赤外線カットフィルタ(不図示)或いは白色塗装シート(放射率0.1〜0.6以下)を接合した絶縁シートを用いる。
前記撮像素子121は、ベアチップタイプ(非パッケージ)の撮像素子であって、撮像面(光電変換面)側表面に、前記接続FPC135に対する接続用バンプが設けられている。なお、前記撮像面側表面は、撮像面側の逆側の面である非撮像面側表面から所定の離間距離の位置にある。
ここで、前記本体構造体4は、撮像素子支持板122と連結されている。そして、この撮像素子支持板122が備える潜熱蓄熱材シート122aによって、前記撮像素子121周辺で発生した熱の一部が蓄熱される。
以下、図1Bを参照して本発明の第1実施形態に係る電子カメラの外観構成を説明する。
同図に示すように、本第1実施形態に係る電子カメラは、カメラボディ1Aと、このカメラボディ1Aの前面側略中央に交換自在に装填されることにより搭載される交換式レンズ鏡筒(図1Bにおいては不図示)とにより構成される。
ここで、当該電子カメラの外観形状を構成するカメラボディ1Aは、全体的にはやや横長形状に形成されたものであり、撮影レンズの光軸上となる前面側略中央位置に撮影レンズを含む交換式レンズ鏡筒を交換自在に装填するためのリング状のボディ側マウント部3を備えている。
このマウント部3近傍には、レンズ着脱ボタン51を備えている。また、カメラボディ1は、前面側から見て光軸を含む垂直面から左側に外れた端部部分に、撮影時等において操作者の右手により保持されるよう適宜突出させたグリップ形状に形成されて保持領域となるグリップ部52を有する。
このグリップ部52の頂部には、グリップ部52を保持したまま指先で操作されるシヤッタボタン53や露出補正ボタン54を備えている。また、カメラボディ1Aは、前面側から見て左側上部にパワースイッチを含むモードダイヤル55やコントロールダイヤル56を備え、各種モード等の設定切換えが可能とされている。
カメラボディ1Aは、グリップ部52の背面側においてAF(Auto Focus)フレーム選択ボタン、ワンタッチホワイトバランスボタン、ホワイトバランス、AF等の調整ボタン及びOKボタン等を備えている。
また、カメラボディ1Aは、背面側においてグリップ部52に隣接する光軸上の位置にモニタ表示窓13(図1A参照)を備える。このモニタ表示窓13は、撮影された画像の他、各種設定・調整事項等を表示するTFT(Thin Film Transistor)タイプのモニタであり、背面側面積の半分程度を占める大型の矩形状表示パネルである。
カメラボディ1Aは、背面側から見てモニタ表示窓13の左側に再生ボタン、消去ボタン、メニューボタン、情報表示ボタン等を備える。さらに、カメラボディ1Aは、背面倒においてモニタ表示窓13の上部に、撮影時に操作者が覗く光学ファインダ57や、外付けのフラッシュを取り付けるホットシュー58を備える。
さらに、カメラボディ1A内において、それぞれの吸気孔81,87、排気孔82に対して通気性を有するスポンジ状のフィルタ部材が、外装カバー内面に密着させて設けられている。
これらフィルタ部材を備えることで、空冷ファンである冷却用ファン71の駆動により空気流が流れる場合や、空冷ファンの停止時において、塵埃等が吸気孔81,87、排気孔82からカメラボディ1A内に入り込むことが防止される。
また、冷却用ファン71の駆動に伴い、モニタ表示窓13の上下位置に配置させてカメラボディ1Aの外表面に形成された吸気孔81,87から吸気されてプリント基板140周りの流路を通って排気孔82からカメラボディ1の側方に排気される空気流も生ずるため、プリント基板140の強制冷却を全面的に効率よく行うことができる。
以下、図2を参照して、本第1実施形態に係る電子カメラの電気制御部を説明する。
カメラボディ1A及び交換式レンズ鏡筒1Bの電気制御部は図2に示すように、カメラボディ1A及び交換式レンズ鏡筒1Bにおける各部の制御を司る制御手段であるCPU141と、該CPU141に接続され、該CPU141によって制御され、あるいは、該CPU141に検出信号を出力する各種制御要素とを有する。又、CPU141は温度センサ143に接続され、各種の潜熱蓄熱材料の融解温度データと、温度センサと潜熱蓄熱材との位置ずれによる温度オフセット量が格納されたROM246と、を備えている。
具体的には、前記制御要素は、シャッタ駆動モータ209を駆動するためのシャッタチャージ駆動回路232と、シャッタ制御マグネット211を駆動するためのシャッタ駆動回路234と、メインミラー駆動モータ210を駆動するためのメインミラー駆動回路233と、強制空冷装置の一つである冷却用ファン71(図1B参照)に取り付けられたモータであるファン駆動モータ201を駆動するためのファン駆動回路230と、撮像素子シフト駆動モータ203を駆動するための撮像素子シフト駆動回路231と、フォーカシング駆動モータ224を駆動するためのフォーカシング駆動回路237と、測距センサ(測距素子)216を駆動し、該センサの出力を取り込み、位相差AFのための測距を行う測距回路236と、撮像素子121を駆動し且つ撮像素子121の撮像信号を取り込み、画像処理を行う画像処理回路238と、撮影画像信号をメモリ部に記録させる画像記録部239と、LCD12を駆動し、ライブビュー画像を表示させるためのLCD駆動回路241と、光学ファインダモードとライブビューモードとの切り換えを指示するための切り換え手段である撮影モード切り換えスイッチ242と、撮影信号発生手段であって、合焦を行わせる第一の撮影信号を出力するための1stレリーズスイッチ243および第一の撮影信号に続いて撮像(露光)を行わせるための第二の撮影信号を出力するための2ndレリーズスイッチ244と、画像処理回路238,画像記録部239,LCD駆動回路241等の入力出力信号ラインからなるバスライン245とを備える。
なお、前記ファン駆動モータ201を駆動するための前記ファン駆動回路230の代わりに、後述するポンプを駆動するためのポンプ駆動回路を設けてもよいし、それら双方を設けても勿論よい。
ところで、メインミラー5は、カメラボディ1Aのミラーボックス内にミラー支持軸(不図示)により回動可能に支持されており、背面部には、サブミラー(不図示)が回動可能に支持されている。このメインミラー5は、メインミラー駆動モータ210によりチャージ駆動されると、交換式レンズ鏡筒1Bの撮影光軸Oの撮影光の光路上に斜設状態で位置するダウン位置に回動し、また、該チャージ状態が解放されると撮影光の光路から退避したアップ位置に回動移動する。その回動移動に連動してサブミラー(不図示)は、ダウン状態(メインミラー5がダウン位置にある状態)ではメインミラー5の背面部の光軸O上に斜設状態で位置し、また、アップ状態(メインミラー5がアップ位置にある状態)ではメインミラー5に折り畳まれて位置する。
メインミラー5がダウン位置にあるとき、光軸Oに沿った撮影光束は、メインミラー5により光軸Oに沿って上方のフォーカシングスクリーン9に向けて反射され、ペンタプリズム10、接眼レンズ11を介して撮影者の眼部(不図示)で被写体像が観察される。同時にメインミラーの中央部の透過面であるハ−フミラ−部(半透過部)を透過した撮影光束の一部は、サブミラー(不図示)によって測距光軸Oに沿って斜め下方に反射され、測距光束として測距レンズ(不図示)に入射し、測距センサ(不図示)の受光面上に結像し、位相差AFのための測距信号が出力される。
メインミラー5がアップ位置にあるとき、光軸Oに沿った撮影光束は、シャッタ6に到達する。該撮影光束は、該シャッタが開状態のとき、撮像素子121の結像面上に結像し、露光(撮像)が行われる。
シャッタ6は、先幕、後幕の移動によりシャッタ開口部の開閉を行うが、シャッタ駆動モータ209のチャージ駆動により非露光状態のシャッタ閉状態となる(先幕が閉位置、後幕が開位置に移動する)。前記シャッタ閉状態にあるとき、シャッタ制御マグネット211のうち、先幕側マグネットを解放駆動すると、シャッタ開口は開放され、露光状態となる。シャッタ秒時経過後、後幕側マグネットを解放駆動するとシャッタ開口が閉鎖される。
LCD12には、ライブビューモード時に撮像素子121により取り込まれた被写体撮像信号が画像処理回路238により処理され、CPU141のライブビュー手段の制御のもとでLCD駆動回路241によりライブ画像として表示される。また、光学ファインダモード及びライブビューモード時に撮影済み被写体画像が表示される。
前記撮像素子シフト駆動モータ203は、前記撮像素子121近傍に設けられた、像振れ補正の為の所謂シフト駆動を行うため駆動機構のモータである。前記撮像素子シフト駆動回路231は、光軸の振れ等に基づいて、この駆動機構に電流を流してシフト駆動を行い、前記撮像素子121上に形成される像の振れを抑制する。
前記ファン駆動モータ201は、前記撮像素子121等を冷却するための強制空冷装置の一つである冷却用ファン71(図1B参照)に取り付けられたモータである。このファン駆動モータ201は、前記CPU141による制御で前記ファン駆動回路230によって駆動される。
以下、本第1実施形態に係る電子カメラにおける、前記CPU141による動作制御を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは本第1実施形態に係る電子カメラに特有の動作制御に焦点を当てる為に、説明の便宜上、従来の電子カメラと同様の動作制御についての説明は基本的に省略する。
まず、当該電子カメラの電源がオンされると、当該電子カメラのシステムを初期化する(ステップS100)。なお、このときの設定モードは光学ファインダモードである。
続いて、撮影モードの切り換え操作がユーザにより行われたか(不図示のモード切換スイッチが操作されたか)否かを判断する(ステップS110)。このステップS110をNOに分岐する場合は、後述するステップS120へ分岐する。
一方、前記ステップS110をYESに分岐する場合は、前記ステップS110においてユーザによって行われた操作が、ライブビューモードへの切換操作であるか否かを判断する(ステップS111)。
このステップS111をNOに分岐する場合は、光学ファインダモードに設定する(ステップS112)。そして、前記メインミラー5をダウン位置へ駆動する(ステップS113)。もし、ライブビュー動作が行われていた場合には、このステップS113において当該ライブビュー動作も停止させる。ステップS113における処理を終えると、後述するステップS120へ移行する。
前記ステップS111をYESに分岐する場合は、ライブビューモードに設定する(ステップS114)。続いて、前記温度センサ143にて計測した温度tが下式を満たしたか否かを判断する(ステップS115)。
t>T2 …(式1)
ここで、前記T2は、ライブビューモード時のライブビュー表示におけるフレームレートの切り替えに係る閾値である(詳細は後述する)。
ここで、前記T2は、ライブビューモード時のライブビュー表示におけるフレームレートの切り替えに係る閾値である(詳細は後述する)。
前記ステップS115をYESに分岐する場合には、ライブビュー表示のフレームレートを15ftpに設定し(ステップS117)、後述するステップS118へ移行する。他方、前記ステップS115をNOに分岐する場合には、ライブビュー表示のフレームレートを30ftpに設定し(ステップS116)、後述するステップS118へ移行する。
つまり、本第1実施形態に係る電子カメラでは、前記温度センサ143にて計測した温度tが、前記(式1)に示す条件を満たす場合には、発熱を抑える為に、ライブビューモード時に被写体撮像信号を取り込む撮像素子121の動作クロック信号の周期を、基本クロック信号の周期の1/2の周期へ切り替える。
一方、前記温度センサ143にて計測した温度tが、前記(式1)に示す条件を満たさない場合には、発熱を抑える必要性は無いので、前記撮像素子121の動作クロック信号の周期としては、基本クロック信号の周期を維持させる。
なお、当然ながら前記撮像素子121の動作クロック信号の周期を短い周期へ切り替えれば、ライブビュー表示におけるフレームレートは高くなり、逆に記撮像素子121の動作クロック信号の周期を長い周期へ切り替えれば、ライブビュー表示におけるフレームレートは低くなる。
ところで、ステップS118においては、前記メインミラー5をアップ位置へ駆動し、通常のライブビュー動作を開始する。
このステップS118或いは前記ステップS113における処理を終えた後、又は前記ステップS110をNOに分岐した場合、前記温度センサ143にて計測した温度tと、前記T2を含む下記の所定の閾値とを比較し、該比較結果に基づいて、次の4つの動作制御へ移行する(ステップS120)。具体的には、このステップS120においては次のような処理を行う。
すなわち、所定の閾値をT1,T2,T3とし、前記温度tが以下の条件式のうちの何れの条件式を満たしているかを判断する。なお、T1<T2<T3であるとする。
T1<t≦2 …(式2)
t≦T1 …(式3)
T2<t …(式4)
T3<t …(式5)
前記ステップS120において、前記温度tが前記(式2)を満たしていると判断した場合は、後述するステップS130へ進む。
t≦T1 …(式3)
T2<t …(式4)
T3<t …(式5)
前記ステップS120において、前記温度tが前記(式2)を満たしていると判断した場合は、後述するステップS130へ進む。
前記ステップS120において、前記温度tが前記(式3)を満たしていると判断した場合は、ライブビューモードに設定しており且つライブビュー表示のフレームレートが15ftpであるか否かを判断する(ステップS125)。このステップS125をYESに分岐する場合は、当該ライブビュー表示のフレームレートを30ftpに設定する(ステップS126)。前記ステップS125をNOに分岐した場合、又は前記ステップS126における処理を終えた後は、前記ファンが駆動されている状態にあるか否かを判断する(ステップS127)。このステップS127をNOに分岐する場合は、後述するステップS130へ移行する。一方、このステップS127をYESに分岐する場合は、ファンの駆動を停止させ(ステップS128)、後述するステップS130へ移行する。
前記ステップS120において、前記温度tが前記(式4)を満たしていると判断した場合は、ファインダモードをライブビューモードに設定しており且つライブビュー表示のフレームレートが30ftpであるか否かを判断する(ステップS123)。このステップS123をYESに分岐する場合は、当該ライブビュー表示のフレームレートを15ftpに設置する(ステップS124)。前記ステップS123をNOに分岐した場合、又は前記ステップS124における処理を終えた後は、後述するステップS130へ移行する。
前記ステップS120において、前記温度tが前記(式5)を満たしていると判断した場合は、前記ファンが駆動されているか否かを判断する(ステップS121)。このステップS121をNOに分岐する場合は、前記ファンの駆動を開始させる(ステップS122)。前記ステップS121をYESに分岐した場合、又は前記ステップS122における処理を終えた後は、後述するステップS130へ移行する。
ステップS130においては、レリーズスイッチ(不図示)がユーザにより押圧操作されたか否かを判断する(ステップS130)。このステップS130をNOに分岐する場合は、後述するステップS133へ進む。
一方、前記ステップS130をYESに分岐する場合は、通常の撮影準備動作(AE及びAF等)を行い(ステップS131)、その後通常の撮影動作を行う(ステップS132)。なお、ステップS131にて行う撮影準備動作及びステップS132にて行う撮影動作は、通常の電子カメラで行われるものと同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
前記ステップS132における処理を終えた後、又は前記ステップS130をNOに分岐した場合、当該電子カメラのパワースイッチ(不図示)がオフにされたか否かを判断する(ステップS133)。このステップS133をNOに分岐する場合は、上述した前記ステップS110へ戻る。他方、前記ステップS133をYESに分岐する場合は、当該電子カメラのシステムを停止させる(ステップS134)。
上述したように、本第1実施形態に係る電子カメラでは、前記温度センサ143にて計測した温度tに基づいて、撮像素子121の動作クロック信号の周期を適宜切り替えることで、ライブビューモード時におけるライブビュー表示のフレームレートを適宜切り替える。これにより、撮像素子121の過剰な発熱を抑制することができる。
以下、上述したライブビュー表示のフレームレートの切り替えの様子を示すグラフである図4を参照して、フレームレートの切り替えタイミングについて説明する。なお、同グラフにおいて、縦軸は温度を示し、横軸は時間を示している。
同図に示すように、前記温度tが前記T1以下の値であって且つ当該電子カメラがライブビューモードに設定されている場合には、当該電子カメラ内部の温度は、特別な冷却措置を行う必要の無い温度であるとして、ライブビュー表示のフレームレートを30ftpに設定し且つ前記ファンの駆動も停止する。
また、前記温度tが前記T2よりも高い値の場合であって且つ当該電子カメラがライブビューモードに設定されている場合には、当該電子カメラ内部の温度は、特別な冷却措置を行う必要がある温度であるとして、ライブビュー表示のフレームレートを15ftpに設定することで発熱を抑制する。
さらに、前記温度tが前記T3よりも高い値になった場合には、当該電子カメラ内部の温度は、前記ファンによる冷却を行う必要がある温度であるとして、前記ファンの駆動を開始する。
他方、前記温度tが前記T1よりも大きい値であって且つ前記T2以下の値である場合には、上述したフレームレートの切り替え及びファン駆動の開始/停止を行わない。このようにして、前記温度tが所定の温度以下の場合には、一切の冷却制御を行わない不感帯領域を設けることで、当該電子カメラの動作制御が煩雑になることを防止する。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、冷却部材の占める空間容積を小さくして各部材の配置の自由度を高め、且つ冷却部材による消費電力を抑制した撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することができる。
なお、上述したフレームレートである15ftp及び30ftpは例示であり、フレームレートの値がこれらの値に限定されることはない。すなわち、15ftpを“低フレームレート”、30ftpを“高フレームレート”と読み替えて、それぞれに所望の値を設定しても良い。又、温度T2以上のとき、低フレームレートの動作周期を停止することも可能である。このとき、潜熱蓄熱材シート122aに対向して配置された温度センサ143より、温度を一定時間毎に検出し、例えば、図示されていないタイマーにより冷却用ファンの駆動時間、停止時間を選択駆動することも出来る。このようにすることで、電池の電力消費を抑えることができる。さらにCPU141は電池残量を監視し、電池残量が所定値以下の場合には表示画面に電池の残量が少ないことをユーザに警告した後に、強制的にメイン電源スイッチをオフする。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
以下、本発明の第2実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
なお、説明の便宜上、前記第1実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラと共通する説明は省略して相違点を説明する。
図5は、本第2実施形態に係る電子カメラにおける撮像モジュール8の構成を示す断面図である。
いわゆるベアチップタイプの撮像素子121は、その背面側に所定形状の背面側絶縁シート128が接着等により被着される。
なお、この撮像素子の背面側絶縁シート128上には、好ましくは例えば図示しない赤外線反射部材である熱反射部材が接合される。この熱反射部材は、例えばアルミニウム材で、鏡面仕上げされて形成され、その表面に金属箔や金属酸化物や赤外線カットフィルタ等のコーティング、または白色塗料のシートが接合されて、放射率が0.1〜0.6以下の表面処理が施される。この熱反射部材は、撮像素子121からの熱を赤外線として熱放射し、外部からの赤外線を反射することから、放射熱による撮像素子121の再温度上昇を抑えることができる。
前記撮像素子121は、その背面側絶縁シート128が、例えば弾性変形自在なフレキシブル印刷配線基板(以下、FPC基板と記す)300に設けられた放熱用開口部311に対向されて該FPC基板300に搭載され、リード端子302を介してFPC基板300と電気的に接続される。
この撮像素子121には、受光面上にゴム枠312内に組付けられた光学ローパスフィルタ313が同軸的に配置される。光学ローパスフィルタ313のゴム枠312は、機器筐体を構成するレンズ枠である粒状黒鉛とカーボンまたはガラス繊維が充填されたポリフェニレンスルフィルド樹脂(以下PPS樹脂と記す)成形材料等の熱伝導性の優れた材料製の枠部材314内に設けられる保持部315に支持される。そして、この枠部材314の先端部には、シャッタ6が前記光学ローパスフィルタ313に対向して組付けられている。
そして、枠部材314の保持部315には、防塵機構を構成する透明ガラス基板317が前記光学ローパスフィルタ313とシャッタ6の間において、その光学ローパスフィルタ313上に、例えば圧電素子で構成される加振部材318が介在された状態で、その上面側が押圧部材319で加振自在に押圧されて気密を有して配置される。この透明ガラス基板317は、加振部材318が図示しない駆動制御部を介して駆動されて加振されると、押圧部材319の弾性力に抗して気密を保った状態で振動して、その上面等に付着した埃等を除去して、光学ローパスフィルタ313内への侵入を防止する。
また、前記撮像素子121の背面側には、例えばアルミニウム、ステンレス鋼やPPS樹脂成形材料等の熱伝導性の優れた材料で形成される放熱部材を構成する素子支持部材320が配置される。この素子支持部材320には、前記FPC基板300の背面側にアルミニウム、ステンレス鋼を用いる場合に、熱伝導性の高い接着剤333等の手法、前記PPS樹脂を用いる場合に、前記FPC基板300を直接支持するインサート成形(前記接着剤333を用いない)手法により接合されて組付けられる。
ここで、枠部材314は、金属酸化物やセラミック等のフィラーを混入した熱伝導性の優れた合成樹脂材料、例えば球状黒鉛にガラス繊維やカーボン樹脂等を充填したPPS(ポリフェニレンスルフィド)樹脂等で形成される。この枠部材314には、素子支持部材320に近接して相変化材料からなる相変化する潜熱蓄熱材104aが、例えばインサート成形により熱的に結合されて配される。この潜熱蓄熱材104aは、例えばパラフィン、熱を伝えやすい物質からなる炭素繊維や融解温度以上であっても固体形状に保持できるゲル剤が充填されたパラフィン等の有機系蓄熱材、ポリマーで充填したパラフィンや無機水和塩等の芯材を容器で被覆したいわゆる蓄熱マイクロカプセルで構成され、撮像素子121の使用限界温度以下、例えば60〜80℃で、相変化して融解、凝固可能に形成されている。これにより、潜熱蓄熱材104aは、前記枠部材314を、撮像素子121の使用限界温度以下の60〜80℃に定温保持して、撮像素子121を所望の値に熱制御する。
潜熱蓄熱材104aを構成する有機系蓄熱材としては、例えばパラフィンまたは熱伝導性の高い炭素繊維が充填されたパラフィンで形成される。また、ポリマーで被覆したパラフィンや無機水和塩等を内包した蓄熱マイクロカプセルとした芯材あるいは合成樹脂に混合した合成材料とすることも可能である。また、潜熱蓄熱材104aの融点が60℃以上としたが、45℃〜59℃で融解する物質としては、無機系(例えば、酢酸ナトリウム5水和物)に置き換えることも可能である。このように潜熱蓄熱材104aをPPS樹脂にインサート成形手法や金属材料に接合する接着手法を用いることで、放熱板材の面積が小さく、且つ、板厚の薄い形状にすることができ、小型化が可能となる。
そして、前記枠部材314には、その壁面に紙面に対して垂直方向に凹凸形状した補強リブ341が設けられ、この補強リブ341により潜熱蓄熱材104aが液化した状態における強度が確保されている。
前記素子支持部材320には、開口部301が前記撮像素子121の背面側絶縁シート128に対応して設けられ、この開口部301に対向して作動流体の相変化を利用して熱移送を行う相変化流路を構成する、例えばループ状の平板型ヒートパイプ321の一部が対向配置される。この平板型ヒートパイプ321としては、例えば古河電工時報 第114号に開示されている「1mm厚マイクロヒートパイプ」や日本金属産業(株)製の「熱伝導性に優れたヒートパイプ」等のパイプ内壁にいわゆるウイックが設けられた平板あるいは棒状のものが用いられる。
このヒートパイプ321の凝縮部(放熱側)は、後述するアルミニウムやステンレス鋼等の熱伝導性の高い金属材料を用いたポンプ接続部材が配置される。また、ヒートパイプ321は、銅または銅合金を用いているが、可塑性、量産性等から粒状黒鉛にアルミナ粉、ガラス繊維やカーボン繊維が充填されたPPS樹脂でインサート成形品に置き換えることも可能である。
さらに、素子支持部材320上には、図5に示すように潜熱蓄熱材(不図示)を含有又は潜熱蓄熱材シート(不図示)が接合された熱伝導性ゴム材339が熱的に結合されて設けられており、該熱伝導性ゴム材339中には、第2温度センサ143Bが設けられている。なお、前記第2温度センサ143Bは、前記FPC基板300に対して半田接合されて前記CPU141に接続されている。このような構成により、前記潜熱蓄熱材104aの温度を、前記第2温度センサ143Bによって間接的に測定することができる。そして、この測定結果に基づいたCPU141による各種制御(第1実施形態において詳述)が可能となる。
前記素子支持部材320には、例えば図示しない凹部がヒートパイプ321の配置位置に形成され、この凹部(図示せず)に、例えば熱伝導性の優れた熱伝導材を介在して両面テープ等を用いてヒートパイプ321の一部が収容されて相互の位置決めが行われて配置される。これにより、ヒートパイプ321は、素子支持部材320に対して容易に組付け配置することが可能となる。なお、素子支持部材320に前記PPS樹脂のインサート成形品を用いる場合には、素子支持部材320に対して直接、ヒートパイプ321を埋め込む構造となり、両面テープ等を使用しないことで、ヒートパイプ321から素子支持部材320への熱的結合(熱伝導)が著しく向上される。
ここで、撮像素子121からの熱は、素子支持部材320及びヒートパイプ321に伝達される。すると、この熱は、枠部材314の潜熱蓄熱材104aにより一時的に熱吸収され、潜熱蓄熱材104aが撮像素子121の使用限界以下、例えば60〜80℃付近を融点として融解、凝固して枠部材314を定温保持する。これにより、撮像素子121を含むFPC基板300の温度は、急激に上昇することを抑止することが可能となる。
前記ヒートパイプ321は、吸熱側となる例えば素子支持部材320の開口部301の周囲部が放熱部材322に支持されて熱的に結合される。このヒートパイプ321には、純水、アルコールまたは周知の潜熱蓄積材や高温度(例えば、59℃)で発色開始及び記憶可能な可逆熱変色性顔料を内包したマイクロカプセルの分散液を用いる等の作動流体が収容され、撮像素子121の背面側絶縁シート128から放射される熱を吸熱して、相変化により該熱を移送して、その相変化の反転により放熱を実行する。
この放熱部材322は、例えば前記枠部材314と同様の熱伝導性の優れた合成樹脂材料で形成され、その内部には、相変化する前記潜熱蓄熱材104aがインサート成形等の手法により熱的に結合されて配される。そして、この放熱部材322は、前記素子支持部材320に対して接着剤あるいは螺子部材を用いて取付けられる。これにより、放熱部材322は、ヒートパイプ321及び素子支持部材320から撮像素子121からの熱が移送されると、その潜熱蓄熱材104aが、一旦、熱吸収して定温保持された状態で放熱を実行する。
また、ヒートパイプ321には、その管路中間部に流体循環手段を構成する、例えば特開2003−28068号等に開示されている公知の合成樹脂製ポンプまたはポンプと放熱部材322に断熱部材を介在する強制空冷装置の一つである圧電型ポンプ(またはトロコイド型の小型ポンプ)23が配されると共に、前記放熱部材322と熱的に断たれた前記圧電型ポンプ323を介在してポンプ接続部材331がある。このポンプ接続部材331が凝縮部となる。
ここで、凝縮部に上述したウイックを形成すると、例えば圧電型ポンプ323を省略することも可能となる。この場合は、ポンプ接続部材331がヒートパイプ321の凝縮部となり、この凝縮部と放熱部材322との間に断熱部材(圧電型ポンプ323の置き換え)を介在すると、放熱部材322の熱がポンプ接続部材331に熱伝導することを抑えることが可能となる。
また、前記ヒートパイプ321は、流体循環手段である圧電型ポンプ323を配置することなく、作動流体を、その相変化を利用して吸熱側と放熱側との間の循環を行うように構成してもよい。
また、前記ヒートパイプ321は、例えば撮像素子121の背面側絶縁シート128に対向した外壁に赤外線を吸収する部材である熱吸収材335が接合されている。この熱吸収材335は、アルミニウム合金材で形成され、その表面側に黒色アルマイト処理、スプライン加工、あるいは前記粒状黒鉛とカーボンまたはガラス繊維が充填されたPPS樹脂、赤外線を散乱するための砂目処理やエンボス(規則または不規則な凹凸形状)処理等を施して0.9以上の放射率で、赤外線の反射率が低く熱吸収性を高めた熱吸収面334を形成すると、さらに良好な効果が期待される。これにより、ヒートパイプ321には、その熱吸収面334で、撮像素子121の背面側絶縁シート128から素子支持部材320の開口部301を通して放熱及び対流により熱移送される熱を効率よく吸熱して、作動流体による高効率な相変化(気化)が実現できる。
ここで、撮像素子121の背面側絶縁シート128からの熱をヒートパイプ321に熱伝導で移送させる場合には、例えば熱伝導性ゴム材を用いて背面側絶縁シート128とヒートパイプ321の熱吸収面334との間を熱的に結合するように構成する。これにより、ヒートパイプ321は、撮像素子121の背面側絶縁シート128と同長となり、熱伝導により、熱移送され、さらに冷却効率の向上を図ることが可能となる。
また、撮像素子121の背面側絶縁シート128は、前記ヒートパイプ321の外壁に接続するように構成してもよい。
例えば前記ヒートパイプ321には、その放熱側に前記放熱部材322と熱的に断たれた前記ポンプ接続部材331が熱的に結合されて配置される。これにより、ヒートパイプ321は、その吸熱側及び放熱側に十分な相変化面積が得られ、前記熱対流及び熱放射により熱移送された熱を、効率よく吸熱及び放熱することが可能となり、撮像素子121の高効率な冷却を実現することが可能となる。
また、前記素子支持部材320には、FPC基板300が熱的に結合され、撮像素子121で発生した熱及び該FPC基板300に搭載された他の電子部品の熱がFPC基板300を経由して熱伝導により熱移送される。この素子支持部材320に熱伝導された熱は、該素子支持部材320から機器筐体(図示せず)に熱移送されて、放熱される。
前記構成により、撮像素子121で発生した熱は、背面側絶縁シート128から対流及び熱伝導によりヒートパイプ321の熱吸収面334に熱移送されると共に、熱伝導により素子支持部材320に熱移送される。ここで、ヒートパイプ321は、その熱吸収面334で熱を吸熱することで、その作動流体が相変化して気化され、流路内に移動して液化されて、放熱することにより、撮像素子121の熱を排熱して冷却する。
同時に、撮像素子121で発生した熱は、素子支持部材320に熱伝導により熱移送され、素子支持部材320を介して機器筐体(図示せず)等に排熱されて放熱される。これにより、撮像素子の高効率な熱制御が可能となる。
このように、前記撮像モジュール8は、FPC基板300及び撮像素子121と熱的に結合されて配置される放熱部材322を熱伝導性の優れた合成樹脂材料で形成して、この放熱部材322に対してインサート成形により相変化する潜熱蓄熱材104aを熱的に結合して配置するように構成した。
これによれば、撮像素子121が駆動されると、その熱は、背面側絶縁シート128からFPC基板300の開口部311を通り放熱部材322に熱移送されると、該放熱部材322の潜熱蓄熱材104aが相変化する。これにより、放熱部材322は、定温保持されると共に、熱移送された熱を放熱して、撮像素子121を所望の値に熱制御する。この結果、簡単な構成で、撮像素子の熱を含む印刷配線基板の熱を効率良く樹脂放熱部材を介して放熱することができて、高効率な冷却が実現され、モジュールの熱設計を含む製作の自由度の向上を図ることができる。
ところで、接続フレキシブルプリント基板(不図示;以降、接続FPCと称する)が、撮像素子121の非撮像面側に取り付け接続され、撮像回路のプリント基板140にコネクタ139A,139Bを介して接続されている。
ここで、前記プリント基板140には、前記接続FPC(不図示)と接続する為のコネクタ139A,139Bと、制御回路部(CPU)141と、画像処理回路部品であるAFEIC素子42と、前記潜熱蓄熱材シート122aと対向する面に半田付けされて設けられた第1温度センサ143Aと、が設けられている。
なお、ここでは図5に示すように、二つの温度センサすなわち第1温度センサ143Aと第2温度センサ143Bとを設けた構成の撮像モジュール8を例に説明したが、当然ながら温度センサは少なくとも一つ設ければよい。
以下、前記第1温度センサ143A及び前記第2温度センサ143Bのそれぞれの利点を説明する。
(1)第1温度センサ143Aの利点
・組み立て容易性が高い。
・組み立て容易性が高い。
ただし、潜熱蓄熱材104a近傍にない為、測定温度に対して所定のオフセットを加えなくてはならない。
(2)第2温度センサ143Bの利点
・潜熱蓄熱材104aの近傍に位置している為、潜熱蓄熱材104aの温度の測定精度が高い。その為、上述した第1温度センサ143Aの場合のように、測定温度に対して所定のオフセットを加える必要はなく、該オフセットの値を記憶する為のメモリを要しない。
・潜熱蓄熱材104aの近傍に位置している為、潜熱蓄熱材104aの温度の測定精度が高い。その為、上述した第1温度センサ143Aの場合のように、測定温度に対して所定のオフセットを加える必要はなく、該オフセットの値を記憶する為のメモリを要しない。
ただし、第1温度センサ143Aのほうが組み立て容易性は高い。
上述したような構成を採り且つ図3を参照して説明した第1実施形態に係る電子カメラの動作制御と同様の動作制御を行うことで、本第2実施形態に係る電子カメラによれば、第1実施形態に係る電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率を高めることができる。
ここで、前記撮像素子121と、前記放熱部材322上に配置された前記潜熱蓄熱材104aとの距離をd1とし、前記撮像素子121と、前記素子支持部材320近傍に配置された前記第1温度センサ143A又は前記第2温度センサ143Bとの距離をd2とすると、前記d1及び前記d2は、
d1≦d2…(式6)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。
d1≦d2…(式6)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。
ところで、撮像素子121の高速駆動に起因して生じる伝導熱や放射熱等による温度上昇は、前記素子支持部材320及び前記放熱部材322から隙間(空間)部を経てプリント基板140上に設けられた前記第1温度センサ143A、又は前記素子支持部材320に接合された熱伝導性ゴム材339(不図示ではあるが潜熱蓄熱材を含有又は潜熱蓄熱材シートが接合されている)に包含して設けられた前記第2温度センサ143Bによる温度検出によって計測される。
具体的には、直下に設けられた前記背面側絶縁シート128上で前記撮像素子121の温度は、図4に示すように上昇する。そして、前記潜熱蓄熱材104aの融解が完了した時刻t1において温度T2となる。ここで、潜熱蓄熱材104aの融解中には、前記素子支持部材320及び前記放熱部材322の温度は略一定の温度(融解温度)で維持され、撮像素子121の温度もほぼ前記融解温度で維持される。温度T3以上になると、圧電型ポンプ323が駆動され、作動流体が停止しないように強制循環されるように制御される。これにより撮像素子121の近傍温度は効果的に冷却され、蓄熱潜熱剤104aの熱が隙間の空間に放出される。図4に示す時刻t3の時点のように撮像素子121近傍の温度が下降していく際には、前記潜熱蓄熱材104aでは液体から固体への相変化が生じる。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、上述した第1実施形態に係る撮像素子の冷却方法及び電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率が高い撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
以下、本発明の第3実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
なお、説明の便宜上、前記第1実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラと共通する説明は省略して相違点を説明する。
図6は、本第3実施形態に係る電子カメラにおける撮像モジュール8の構成を示す断面図である。
図6に示すモジュール構造は、前記ベアチップタイプの撮像素子121の背面側絶縁シート128がFPC基板411に設けた開口部414内に収容するように該FPC基板411に搭載されて電気的に接続され、このFPC基板411の開口部414の背面側には、相変化流路を構成するループ状の平板型ヒートパイプ421(例えば外形状はループ状で、パイプ幅は撮像素子121の寸法より小さく、背面側絶縁シート128の幅と略同じ幅である)の一部(吸熱部)が前記背面側絶縁シート128に対向されて配置されている。そして、前記FPC基板411の背面側には、粒状黒鉛にアルミナ粉、ガラス繊維やカーボン繊維が充填されたPPS樹脂等の熱伝導性の優れた合成樹脂材料でインサート成形された筒状の素子支持部材430が配置されて、その一端部が熱的に結合される。
また、撮像素子121の背面側絶縁シート128と後述する第1の放熱部材432との空間部には、撮像素子121の近傍における周囲温度を検出する第2温度センサ408や撮像素子121から出力される画像信号を保持及び利得制御するAFEIC素子等の電子部品が配置されている。
前記ヒートパイプ421には、その外周部の前記背面側絶縁シート128に対向する部位に黒色アルマイト処理等が施されて熱吸収面422が形成される。この熱吸収面422は、素子支持部材430の開口部401と熱伝導による熱結合が断たれており、撮像素子121の背面側絶縁シート128からの熱が熱対流及び熱放射により熱移送される。そして、このヒートパイプ421の熱吸収面422を挟んだ両側の一部は、前記素子支持部材430に接着剤494を介して接合されて支持され、熱伝導により熱的に結合される。
この素子支持部材430は、その内壁部にフィン案内溝402が設けられ、このフィン案内溝402には、相変化する潜熱蓄熱材を挟持した放熱部材を構成する第1及び第2の放熱部材432,433が移動自在に収容される。この第1及び第2の放熱部材432,433は、例えば金属酸化物やセラミック等のフィラーを混入した熱伝導性の優れた合成樹脂材料、例えば球状黒鉛にガラス繊維やカーボン樹脂等を充填したPPS(ポリフェニレンスルフィド)樹脂等で形成される。
そして、潜熱蓄熱材104aは、例えばパラフィン、熱を伝えやすい物質からなる炭素繊維や融解温度以上であっても固体形状に保持できるゲル剤が充填されたパラフィン等の有機系蓄熱材、ポリマーで充填したパラフィンや無機水和塩等の芯材を容器で被覆したいわゆる蓄熱マイクロカプセル構造を有し、撮像素子121の使用限界温度以下、例えば60〜80℃で、相変化して融解、凝固可能に形成されている。これにより、潜熱蓄熱材104aは、前記第1及び第2の放熱部材432,433を、撮像素子121の使用限界温度以下の60〜80℃に定温保持して、撮像素子121を所望の値に熱制御する。
この第1及び第2の放熱部材432,433には、対向して複数のフィン441,442が設けられ、相互間が潜熱蓄熱材104aを介して熱結合されている。このうち第2の放熱部材433には、その一端部に透孔455を有した取付け部456が設けられ、この取付け部456の透孔455が前記素子支持部材430に設けられた図示しない螺子孔に対向されて該素子支持部材430に載置される。
そして、取付け部456上には、透孔461を有したスペーサ部材434が積重され、このスペーサ部材434上には、前記FPC基板411が前記素子支持部材430を包み込むように折返された一部が載置される。このFPC基板411上には、例えばステンレス鋼やアルミニウム製の押え部材435が積重されて配置される。
これらFPC基板411及び押え部材435には、透孔471,451が前記スペーサ部材434の透孔461に対応して設けられ、この各透孔451,471,341,455には、螺子部材436が挿入されて前記素子支持部材430で、ヒートパイプ421の両側に穿設された螺子孔(図示せず)に螺着されて前記素子支持部材430に熱的に結合されて位置決め配置される。
また、前記FPC基板411には、例えば第1温度センサ437が搭載され、この温度センサ437で前記第1及び第2の放熱部材432,433内の温度(潜熱蓄熱材104aの温度)が検出される。この第1温度センサ437は、第1及び第2の放熱部材432,433内の周囲温度(潜熱蓄熱材104aの温度)を検出して図示しないCPUに出力する。このCPUは、FPC基板411がコネクタ(不図示)を介して接続されているプリント基板上(不図示)に設けられている。そして、この制御部は、第1温度センサ437の検出信号に基づいて、前記第1実施形態において説明した各種制御を行う。
さらに、前記撮像素子121には、例えばその撮像面の周囲部に、例えば本願出願人による特願2006−222709号の図4、図5に示される手振れ防止機構を構成する粒状黒鉛にガラス繊維やカーボン繊維が充填されたPPS樹脂でインサート成形された移動枠438に支持された押え部材439が係合され、その面方向が一定に維持された状態で、移動枠438を介して二次元的に移動されて、いわゆる手振れ補正が可能に構成される。この移動枠438は、例えば図示しない結合手段を介して前記押え部材439に熱的に結合され、その駆動に伴う熱が結合手段を介して排熱される。
なお、例えば連写撮影時及びライブビューモード時等の、撮像素子121の高速駆動時においては、撮像素子121の背面側の直下に配置された絶縁シート128付近における温度は上昇し、潜熱蓄熱材104aが、例えば48℃又は58℃以上になると融解を開始し熱を蓄熱する。この蓄熱された熱は、前記第2の放熱部材433からの伝導熱又は放射熱として、前記温度センサ437で受熱されて検出される。
ところで、符号491が付されているのは、潜熱蓄熱材シートである。前記撮像素子121近傍で発生した熱は、FPC基板411に設けられた各部材を介して、潜熱蓄熱材シート491によって一部蓄熱される。これによって、撮像素子121近傍で発生した熱を放熱する為の放熱板を別途配置するスペースを不要にすることができる。
上述したような構成を採り且つ図3を参照して説明した第1実施形態に係る電子カメラの動作制御と同様の動作制御を行うことで、本第3実施形態に係る電子カメラによれば、第1実施形態に係る電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率を高めることができる。
ここで、本第3実施形態に係る電子カメラにおいては、可動部材である前記移動枠438中に潜熱蓄熱材104aと、第1温度センサ437と、第2温度センサ408とが配置されている。前記撮像素子121と前記潜熱蓄熱材104aとの距離をd3とし、前記撮像素子121と第1温度センサ437又は第2温度センサ408との距離をd4とすると、前記d3及び前記d4は、
d3≦d4…(式7)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。
d3≦d4…(式7)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。
以下、前記第1温度センサ437及び前記第2温度センサ408のそれぞれの利点を説明する。
(1)第1温度センサ437と第2温度センサ408の利点
・組み立て容易性が高い。
・組み立て容易性が高い。
ただし、潜熱蓄熱材104a近傍にない為、測定温度に対して所定のオフセットを加えなくてはならない。
ただし、第1温度センサ437のほうが組み立て容易性は高い。
以上説明したように、本第3実施形態によれば、上述した第1実施形態に係る撮像素子の冷却方法及び電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率が高い撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することができる。
また、本第3実施形態によれば、上述した構成により、前記移動枠438を軽量化することができるので、消費電力を抑えることができる。また、TG(タイミング・ジェネレータ)やAFEIC素子を撮像素子121の直下に配置できるので、撮像素子121とそれら電子部品との接続線を短くすることができ、外部ノイズの影響を受けにくくなる。また、上述した構成から分かるように、当該撮像モジュールの組立工程を簡素化した組立工程とすることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
以下、本発明の第4実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラを説明する。
なお、説明の便宜上、前記第1実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラと共通する説明は省略して相違点を説明する。
図7は、本第4実施形態に係る電子カメラにおける撮像モジュール8の構成を示す断面図である。
また、図7に示すモジュール構造は、撮像素子121aは、例えばベアチップタイプの撮像素子121aが、いわゆるハードタイプの印刷配線基板561に粒状黒鉛とカーボン繊維や非結晶(ガラス)の繊維等が充填されたPPS樹脂のインサート成形の撮像素子支持部材562を介して搭載される。この撮像素子支持部材562には、前記相変化する潜熱蓄熱材104aがインサート成形により熱的に結合されて配される。この潜熱蓄熱材104aは、例えばパラフィン、炭素繊維が充填されたパラフィン等の有機系蓄熱材、ポリマーで充填したパラフィンや無機水和塩等の芯材を容器で被覆したいわゆる蓄熱マイクロカプセル構造を有し、撮像素子121の使用限界温度以下、例えば60〜80℃で、相変化して融解、凝固可能に形成されている。これにより、潜熱蓄熱材104aは、前記撮像素子支持部材562を、撮像素子121の使用限界温度以下の60〜80℃に定温保持する。
撮像素子支持部材562には、位置決めピン621が印刷配線基板561に対向して突設され、この位置決めピン621が印刷配線基板561の挿通孔611に挿入されて相互間が位置決めされて組付けられる。これにより、撮像素子121aは、その受光面が撮像レンズに対して光軸が一致されて組付けることが可能となる。
前記撮像素子支持部材562には、開口部622と開口部601が設けられ、この撮像素子支持部材562を挟み、前記撮像素子121aの背面側より突出されたリード端子502aが挿通され、該リード端子502aが前記印刷配線基板561に半田等により電気的に接続される。
そして、この印刷配線基板561の背面側には、例えば電子カメラを構成するバックライト563及びLCD(Liquid Crystal Display)564の収容されたシールド部材565が、取付け具566及び螺子部材567を用いて組付けられている。また、撮像素子121aの背面側絶縁シート128aや前記撮像素子支持部材562に設けられた開口部622及び開口部601を設けず、撮像素子121aと撮像素子支持部材562との熱結合は、熱伝導のみにすることもできる。
このシールド部材565は、熱伝導性のよいアルミニウム等で形成され、例えば機器筐体である電子カメラを構成する後カバー568に熱伝導により熱的に結合されて組付けられている。この後カバー568は、図示しない前カバー及び中枠でカメラ筐体を構成する。
前記印刷配線基板561には、開口612及び切欠き部613がヒートパイプ569に対応して所定の間隔に設けられる。この開口612及び切欠き部613には、相変化流路を構成するループ状のヒートパイプ569が挿通されて該ヒートパイプ569が印刷配線基板561の上面側から背面側に配管される。
このヒートパイプ569は、例えばウイックの形成された前記日本金属産業(株)製の熱伝導性に優れたヒートパイプを用い、撮像素子121aの背面側から、その吸熱側に熱が加わると、その毛細管現象により作動流体が熱を奪って蒸発し、気圧を上げて他端側の気圧の低い側に流れる相変化を利用するもので、印刷配線基板561の背面側において、熱伝導性のよいアルミニウム等で形成された複数のパイプ支持部材570を介して前記シールド部材565に支持されて熱伝導により熱的に結合される。
ここで、内壁にウイックと呼ばれる毛細管作用を持つヒートパイプ569内では、凝縮した作動流体が再び、ウイックの毛細管により吸熱側へ還流し、この蒸発、凝縮、及び還流のサイクルが実行され、撮像素子121aの温度上昇を抑制することができる。そして、前記印刷配線基板561には、温度センサ571が、例えば前記パイプ支持部材570間の空間を利用(図示しない熱伝導性の高いゴム材を介在して支持する)して搭載され、リード線711を介して電気的に接続される。
ここで、ヒートパイプ569は、撮像素子支持部材562の開口部601及び開口部622を通して撮像素子121aの背面側絶縁シート128aからの熱が対流及び熱放射により熱移送されると、その作動流体が相変化により吸熱して気化され、放熱側において液化されて排熱する。
なお、このヒートパイプ569のパイプ支持部材570間には、図8に示すように前記温度センサ571に変えて圧電型ポンプ572を接続配管するようにしてもよい。また、このヒートパイプ569は、パイプ支持部材570に支持された部位の近傍を、例えば軸方向に伸縮自在なベローズ型接続管573を用いて配管接続するように構成することにより、簡便な配管接続を行うことが可能となる。
また、前記印刷配線基板561に実装されるCPU(中央演算装置)や、AFEIC素子等の電子部品の発熱は、該印刷配線基板561の部品搭載部位の背面側と前記シールド部材565との間にシリコンシート等の熱伝導材を介在してシールド部材565に直接的に熱伝導するように熱的に結合する。これにより、印刷配線基板561に実装した電子部品の熱は、撮像素子支持部材562に熱伝導するのが抑えられてシールド部材565を介して効率よく放熱され、撮像素子支持部材562の構成の簡略化が図れる。
なお、前記ヒートパイプ569は、その撮像素子支持部材562の開口部622に対向する外周部に黒色アルマイト処理等を施して熱吸収面を形成するように構成してもよい。これにより、撮像素子121aからの熱対流及び熱放射による熱のヒートパイプ569への熱移送の促進を図ることが可能となる。
上述したような構成を採り且つ図3を参照して説明した第1実施形態に係る電子カメラの動作制御と同様の動作制御を行うことで、本第4実施形態に係る電子カメラによれば、第1実施形態に係る電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率を高めることができる。
本第4実施形態に係る電子カメラでは、前記シールド部材565に潜熱蓄熱材104aが接合され、該潜熱蓄熱材104aに対向する前記印刷配線基板561に温度センサ571が配置されている。ここで、前記撮像素子121と前記シールド部材565上に配置された前記潜熱蓄熱材104aとの距離をd5とし、前記撮像素子121と前記印刷配線基板561上に配置されている前記温度センサ571との距離をd6とすると、前記d5及び前記d6は、
d5<d6 …(式8)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。なお、ヒートパイプ569が接続された圧電型ポンプ572の駆動については第2実施形態と同様であるので、省略する。
d5<d6 …(式8)
を満たすことが、組み立て容易性の観点からは好ましい。なお、ヒートパイプ569が接続された圧電型ポンプ572の駆動については第2実施形態と同様であるので、省略する。
以上説明したように、本第4実施形態によれば、上述した第1実施形態に係る撮像素子の発熱抑制方法、撮像素子の冷却方法及び電子カメラよりも更に撮像素子の冷却効率が高い撮像素子の冷却方法及び電子カメラを提供することができる。
以上、第1実施形態乃至第4実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
(付記)
前記の具体的実施形態から、例えば以下のような構成の発明を抽出することができる。
前記の具体的実施形態から、例えば以下のような構成の発明を抽出することができる。
(1)
撮像素子近傍に配置された予め決められた潜熱蓄熱材の相変化温度を基準として温度センサにより測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、強制空冷装置の駆動回路の駆動を開始する動作開始ステップと、
を有することを特徴とする撮像素子の冷却方法。
撮像素子近傍に配置された予め決められた潜熱蓄熱材の相変化温度を基準として温度センサにより測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、強制空冷装置の駆動回路の駆動を開始する動作開始ステップと、
を有することを特徴とする撮像素子の冷却方法。
(2)
撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材と、
前記潜熱蓄熱材の相変化温度を測定する温度センサと、
前記温度測定センサによる測定温度を、所定の閾値と比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、強制空冷装置の駆動回路の駆動を開始させる制御手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ。
撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材と、
前記潜熱蓄熱材の相変化温度を測定する温度センサと、
前記温度測定センサによる測定温度を、所定の閾値と比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、強制空冷装置の駆動回路の駆動を開始させる制御手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ。
(3)
前記強制空冷装置は、ヒートパイプが接続されたポンプ又はファンであることを特徴とする(2)に記載の電子カメラ。
前記強制空冷装置は、ヒートパイプが接続されたポンプ又はファンであることを特徴とする(2)に記載の電子カメラ。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
1A…カメラボディ、 1B…交換式レンズ鏡筒、 3…ボディ側マウント部、 2…カメラ外装、 4a…中央開口部、 4…本体構造体、 4b…補強リブ、 5…メインミラー、 6…フォーカルプレーン式シャッタ、 8…撮像モジュール、 9…フォーカシングスクリーン、 10…ペンタプリズム、 11…接眼レンズ、 12…LCD、 13…モニタ表示窓、 14…ボディ側マウント、 23…圧電型ポンプ、 42…AFEIC素子、 51…レンズ着脱ボタン、 52…グリップ部、 53…シヤッタボタン、 54…露出補正ボタン、 55…モードダイヤル、 56…コントロールダイヤル、 57…光学ファインダ、 58…ホットシュー、 71…冷却用ファン、 81,87…吸気孔、 82…排気孔、 104a…潜熱蓄熱材、 119…防塵機構部、 121,121a…撮像素子、 122…撮像素子支持板、 122a…潜熱蓄熱材シート、 123…基台、 124…防塵ガラス、 125…光学フィルタ、 126…圧電素子、 127…支持部材、 128…絶縁シート、 128a…背面側絶縁シート、 130…撮像素子冷却ユニット、 135…接続フレキシブルプリント基板、 139A,139B…コネクタ、 140…プリント基板、 141…CPU、 143A…第1温度センサ、 143B…第2温度センサ、 201…ファン駆動モータ、 203…撮像素子シフト駆動モータ、 209…シャッタ駆動モータ、 210…メインミラー駆動モータ、 211…シャッタ制御マグネット、 216…測距センサ、 224…フォーカシング駆動モータ、 230…ファン駆動回路、 231…撮像素子シフト駆動回路、 232…シャッタチャージ駆動回路、 233…メインミラー駆動回路、 234…シャッタ駆動回路、 236…測距回路、 237…フォーカシング駆動回路、 238…画像処理回路、 239…画像記録部、 241…LCD駆動回路、 243…1stレリーズスイッチ、 244…2ndレリーズスイッチ、 245…バスライン、 246…ROM、 300…フレキシブル印刷配線基板、 301…開口部、 302…リード端子、 311…放熱用開口部、 312…ゴム枠、 313…光学ローパスフィルタ、 314…枠部材、 315…保持部、 317…透明ガラス基板、 318…加振部材、 319…押圧部材、 320…素子支持部材、 321…ヒートパイプ、 322…放熱部材、 323…圧電型ポンプ、 331…ポンプ接続部材、 333…接着剤、 334…熱吸収面、 335…熱吸収材、 339…熱伝導性ゴム材、 341…補強リブ、 401…開口部、 402…フィン案内溝、 408…温度センサ、 411…FPC基板、 414…開口部、 421…ヒートパイプ、 422…熱吸収面、 430…素子支持部材、 432…第1の放熱部材、 432,433…第2の放熱部材、 433…第2の放熱部材、 494…接着剤、 434…スペーサ部材、 436…螺子部材、 437…温度センサ、 438…移動枠、 441.442…フィン、 451.471…透孔、 455,461…透孔、 471,451…透孔、 491…潜熱蓄熱材シート、 502a…リード端子、 561…印刷配線基板、 562…撮像素子支持部材、 563…バックライト、 564…LCD、 565…シールド部材、 567…螺子部材、 568…後カバー、 569…ヒートパイプ、 570…パイプ支持部材、 571…温度センサ、 572…圧電型ポンプ、 573…ベローズ型接続管、 601…開口部、 611…挿通孔、 612…開口、 613…切欠き部、 621…ピン、 622…開口部、 711…リード線。
Claims (8)
- 撮像素子近傍に配置された予め決められた潜熱蓄熱材の温度を基準として、温度センサにより測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、潜熱蓄熱材の相変化温度と所定の閾値と比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおける比較結果に基づいて、ライブビューモードの動作クロックの周期を切り替える切り替えステップと、
を有することを特徴とする撮像素子の発熱抑制方法。 - 撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材の相変化温度を基準として温度センサにより測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度を、所定の閾値と比較する比較ステップと、
前記所定の閾値は、第1閾値T1と第2閾値T2と第3閾値T3とであり、前記温度測定ステップにおいて取得した測定温度をtとすると、
前記比較ステップにおいて、
T1<t≦T2
を前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期の切り替えを行わず、
t≦T1
を満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期に設定し、
T2<t
を前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し、
T3<t
を前記測定温度tが満たすと判断した場合には、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し且つ強制空冷装置を駆動させる
ことを特徴とする撮像素子の冷却方法。 - 前記撮像素子と前記潜熱蓄熱材との間の距離は、前記撮像素子と前記温度センサとの間の距離よりも短い距離であることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子の冷却方法。
- 前記温度センサは、
プリント基板上、又はプリント基板とLCDシールド板との間に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子の冷却方法。 - 撮像素子と、
前記撮像素子の近傍に配置された潜熱蓄熱材及び温度センサと、
前記温度センサによる測定温度を、前記潜熱蓄熱材の相変化温度と比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、ライブビューモードの動作クロックの周期を切り替える制御手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ。 - 撮像素子近傍に配置された潜熱蓄熱材と、
前記潜熱蓄熱材の相変化温度を測定する温度センサと、
前記温度測定センサによる測定温度を、所定の閾値と比較する比較手段と、
前記所定の閾値は、第1閾値T1と第2閾値T2と第3閾値T3とであり、前記温度測定ステップにおいて測定された測定温度をtとすると、
前記測定温度tが、
T1<t≦T2
を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期の切り替えを行わず、
t≦T1
を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期に設定し、
T2<t
を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し、
T3<t
を満たすと前記比較手段により判断された場合には、前記制御手段は、前記切り替えステップにおいて撮像素子の動作クロックの周期を基本クロックの周期の2倍の周期に設定し且つ強制空冷装置を駆動させる
ことを特徴とする電子カメラ。 - 前記撮像素子と前記潜熱蓄熱材との間の距離は、前記撮像素子と前記温度センサとの間の距離よりも短い距離であることを特徴とする請求項6に記載の電子カメラ。
- 前記温度センサは、
プリント基板上、又はプリント基板とLCDシールド板との間に配設されていることを特徴とする請求項6に記載の電子カメラ。
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2007
- 2007-08-31 JP JP2007226876A patent/JP2009060459A/ja active Pending
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