JP2009047730A - 手振れ補正装置、撮影装置及び移動補助方法 - Google Patents

手振れ補正装置、撮影装置及び移動補助方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することのできる手振れ補正装置、撮影装置及び移動補助方法を得る。
【解決手段】手振れが発生しているとき、手振れの方向の逆方向に移動することにより手振れにより生じる不具合を抑制する有効レンズ70Aと、有効レンズ70Aを手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持する軸70G及び軸70Lと、を有し、有効レンズ70Aの手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、軸70G及び軸70Lの少なくとも一方を有効レンズ70Aの移動方向と交差する方向に振動させるように制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、手振れ補正装置、撮影装置及び移動補助方法に係り、特に、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材を有する手振れ補正装置及び撮影装置と、当該移動部材の移動を補助することのできる移動補助方法に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)エリアセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージ・センサ等の固体撮像素子の高解像度化に伴い、デジタル電子スチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant,携帯情報端末)等の撮影機能を有する情報機器の需要が急増している。なお、以上のような撮影機能を有する情報機器を撮影装置と総称する。
ところで、この種の撮影装置では、レリーズスイッチ(所謂シャッター)に対する押圧操作や、撮影装置を使用するユーザが、自動車内、電車内等の振動する場所にいること等に起因して、撮影時に手振れが生じる場合がある。
このため、当該手振れによって生じる撮影画像の画質の劣化を抑制するための技術として、従来、手振れが発生しているとき、移動することによって被写体像の撮像位置を変化させることのできる、固体撮像素子、ズームレンズ、フォーカスレンズ等の部材を手振れの方向の逆方向に移動させる技術があった。
しかしながら、この技術では、上記移動することによって被写体像の撮像位置を変化させることのできる部材を滑らかに移動させることができない場合がある、という問題があった。
そこで、この問題を解決するために適用できる技術として、特許文献1には、複数の駆動ユニットと、前記複数の駆動ユニットのうちの少なくとも1の駆動ユニットは被駆動部材と駆動部材とが摩擦係合により保持されており、電源投入時、若しくは前記1の駆動ユニットの駆動開始時に、前記1の駆動ユニットと、前記複数の駆動ユニットのうちの他の駆動ユニットの少なくとも1つとを同時に駆動する駆動回路と、前記駆動回路によって前記1の駆動ユニットと、前記複数の駆動ユニットのうちの他の駆動ユニットの少なくとも1つとが同時に駆動される際に、前記被駆動部材が駆動しているか否かを検出する検出回路とを備える電子機器において、前記駆動回路は、前記検出回路によって被駆動部材の駆動が確認されない場合、前記1の駆動ユニットと、前記複数の駆動ユニットのうちの他の駆動ユニットの少なくとも1つとを同時に駆動し、前記検出回路によって被駆動部材の駆動が確認された場合、前記1の駆動ユニット本来の動作を行う技術が開示されている。
特開2004−325827号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術では、被駆動部材と駆動部材とが摩擦係合により保持されている駆動ユニットの被駆動部材と駆動部材との張り付きを開放することは可能であるものの、駆動部材の駆動開始時における静摩擦による負荷を低減することはできない、という問題点があった。これにより、手振れ補正等といった駆動部材を微小駆動させる必要がある用途に対しては、当該微小駆動が行えない場合もあった。ここで、上記「静摩擦」は、運動の開始を妨げる摩擦を表すものであり、「静止摩擦」と呼ばれることもある。
なお、この問題点は、撮影装置に限らず、手振れが発生しているときに、手振れの方向の逆方向に移動部材(上記駆動部材に相当。)を移動することにより手振れにより生じる不具合を抑制する装置については生じ得る問題点である。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することのできる手振れ補正装置、撮影装置及び移動補助方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の手振れ補正装置は、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御する制御手段と、を備えている。
請求項1に記載の手振れ補正装置によれば、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材が、ガイド部材によって前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持される。なお、上記ガイド部材には、リニアガイドが含まれる。
ここで、本発明では、制御手段により、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御される。
このように、請求項1に記載の手振れ補正装置によれば、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、を備え、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御しているので、前記移動部材の移動を開始する際の当該移動部材と前記ガイド部材との間の摩擦を静摩擦から動摩擦に変化させることができる結果、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる。なお、上記「動摩擦」は、運動中に生じる抵抗を表す。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記移動部材の移動方向と交差する方向が、当該移動方向と直交する方向であるものとしてもよい。これにより、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を、より確実に低減することができる。
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向に移動させるための動力源を、前記ガイド部材を振動させるための動力源として兼用するものとしてもよい。これにより、装置を低コスト化及び小型化することができる。
更に、本発明は、請求項4に記載の発明のように、温度及び湿度の少なくとも一方を検出する検出手段を更に備え、前記制御手段が、前記検出手段によって温度が検出される場合は当該温度が高くなるほど前記ガイド部材の振動の振幅及び振動速度の少なくとも一方を増加させ、前記検出手段によって湿度が検出される場合は当該湿度が高くなるほど前記ガイド部材の振動の振幅及び振動速度の少なくとも一方を増加させるように制御するものとしてもよい。これにより、上記ガイド部材を振動させるための消費電力を、全ての環境温度下及び環境湿度下で手振れ補正を可能とするように振幅及び振動速度の少なくとも一方を固定的に設定した場合に比較して低減することができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項5に記載の撮影装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の手振れ補正装置を備えた撮影装置であって、前記移動部材が、被写体像を撮像する固体撮像素子、及び前記固体撮像素子に前記被写体像を結像させる結像光学系の少なくとも一部の少なくとも一方であるものとされたものである。
請求項5に記載の撮影装置によれば、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する、被写体像を撮像する固体撮像素子、及び前記固体撮像素子に前記被写体像を結像させる結像光学系の少なくとも一部の少なくとも一方が、ガイド部材によって前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持される。
ここで、本発明では、制御手段により、前記固体撮像素子、及び前記結像光学系の少なくとも一部の少なくとも一方の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を当該移動方向と交差する方向に振動させるように制御される。
このように、請求項5に記載の撮影装置によれば、本発明の手振れ補正装置と同様に作用するので、当該手振れ補正装置と同様に、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項6に記載の移動補助方法は、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、を備えた手振れ補正装置における前記移動部材の移動を補助する移動補助方法であって、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御するものである。
従って、請求項6に記載の移動補助方法によれば、請求項1に記載の発明と同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる。
本発明によれば、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、を備え、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御しているので、前記移動部材の移動を開始する際の当該移動部材と前記ガイド部材との間の摩擦を静摩擦から動摩擦に変化させることができる結果、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、静止画像の撮影を行うデジタル電子スチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」という。)に適用した場合について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の要部構成を説明する。
同図に示されるように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、被写体像を結像させるためのレンズを含んで構成された光学ユニット22と、当該レンズの光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
一方、デジタルカメラ10は、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示する液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38と、当該被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を一時的に記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてフラッシュ・メモリ(Flash Memory)が用いられ、メモリカード52としてスマート・メディア(Smart Media(登録商標))が用いられている。
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46ないし外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
すなわち、本実施の形態に係る上記レンズは複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズ系として構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
更に、デジタルカメラ10には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズスイッチ、デジタルカメラ10の電源のオン/オフを切り替える際に操作される電源スイッチ、撮影を行うモードである撮影モード及び被写体像をLCD38に再生するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際に操作されるモード切替スイッチ、LCD38にメニュー画面を表示させるときに押圧操作されるメニュースイッチ、それまでの操作内容を確定するときに押圧操作される決定スイッチ、直前の操作内容をキャンセルするときに押圧操作されるキャンセルスイッチ等の各種スイッチ類を含んで構成された操作部56が備えられており、これらの操作部56はCPU40に接続されている。従って、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズスイッチは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
そして、デジタルカメラ10では、レリーズスイッチを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
また、デジタルカメラ10には、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ44と、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42と、が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
ここで、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、ヨー方向(水平方向)及びピッチ方向(上下方向)の各方向別にデジタルカメラ10の本体の振れの量を検出するための手振れ量検出センサ60と、デジタルカメラ10の本体内の温度を検出する温度センサ62と、が備えられている。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、上記手振れ量検出センサ60として、ヨー方向の加速度を検出する加速度センサと、ピッチ方向の加速度を検出する加速度センサの2つの加速度センサを適用しているが、これ以外の手振れ量を検出できるセンサを適用してもよいことは言うまでもない。また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、上記温度センサ62としてサーミスタを適用しているが、これ以外の温度を検出できるセンサを適用してもよいことも言うまでもない。
手振れ量検出センサ60及び温度センサ62もまたCPU40に接続されており、CPU40は、手振れ量検出センサ60による検出結果と、温度センサ62による検出結果を把握することができる。
ところで、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、撮影を実行する際の手振れにより生じる撮影画像の画質の劣化を抑制することができる手振れ補正機能が搭載されている。
本実施の形態に係る手振れ補正機能では、手振れ量検出センサ60によって装置本体のヨー方向及びピッチ方向の加速度を検出し、検出した加速度に基づいて、上記複数枚のレンズにおいて手振れ補正に最も効果のあるレンズ(以下、「有効レンズ」という。)のヨー方向及びピッチ方向の移動量を算出し、算出した移動量に基づいて有効レンズの位置を装置本体の手振れによる移動方向とは逆方向に移動することにより、当該手振れによるCCD24の撮像面における被写体像の撮像位置のずれを補正する。
図2には、上記有効レンズを含む有効レンズ部70の配置位置が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る有効レンズ部70は、デジタルカメラ10の装置本体内の略中央部に配設されている。
図3には、本実施の形態に係る有効レンズ部70の正面図が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る有効レンズ部70には、上記有効レンズ70Aを保持する、正面視矩形状かつ平板状の保持部材70Bが備えられている。また、保持部材70Bの上端部近傍にはムービングコイル70Cが設けられる一方、当該上端部の上面の両端部には軸受70Dが各々設けられている。
一方、有効レンズ部70には、中央部にムービングコイル70Iが設けられた正面視矩形状かつ平板状の保持部材70Hが保持部材70Bの正面視右側に設けられている。また、保持部材70Hの正面視右端部の側面の両端部には軸受70Jが各々設けられている。
また、有効レンズ部70には、軸受70Jに対応する軸70Lと、軸70Lの両端部を支持する一対の支持部70Kとが備えられている。ここで、軸70Lは、その軸線方向がデジタルカメラ10の上下方向(ピッチ方向)に一致するように支持部70Kにより固定されており、保持部材70Hはピッチ方向(同図V方向)に移動可能とされている。
一方、保持部材70Hの正面視左端部の側面の上端部には、軸受70Dに対応する軸70Gを支持する支持部70Eが固定されている。ここで、軸70Gは、その軸線方向がデジタルカメラ10の正面視左右方向(ヨー方向)に一致するように支持部70Eにより固定されており、保持部材70Bはヨー方向(同図H方向)に移動可能とされている。
また、有効レンズ部70には、保持部材70Bの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル70Cに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(正面視左方向又は右方向)に保持部材70Bを移動させることができる。
また、有効レンズ部70には、保持部材70Hの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル70Iに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(上方向又は下方向)に保持部材70Hを移動させることができる。
更に、ムービングコイル70C及びムービングコイル70Iの双方に電流を流すことによって、有効レンズ70Aを、保持部材70Bの移動可能範囲、及び保持部材70Hの移動可能範囲により規制された範囲内において、図3紙面に平行な任意の方向(2次元方向)に移動させることができる。
そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、手振れ補正機能を実行する際に、以上のような有効レンズ部70の機構により、有効レンズ70Aを手振れの方向とは逆方向に移動させる。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、ムービングコイル70C及びムービングコイル70Iに供給する電流を発生する電流発生部70Xが備えられている。
ところで、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、手振れ補正機能による有効レンズ70Aの手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、当該移動の方向と直交する方向に軸70G及び軸70Lの少なくとも一方を振動させるように制御する。すなわち、手振れの方向がヨー方向である場合は軸70Gをピッチ方向に振動させ、手振れの方向がピッチ方向である場合は軸70Lをヨー方向に振動させ、手振れの方向がヨー方向とピッチ方向を組み合わせた方向である場合は軸70Gをピッチ方向に振動させると共に軸70Lをヨー方向に振動させる。
これにより、有効レンズ70Aの移動を開始する際の保持部材70B(詳細には、軸受70D)と軸70Gとの間や、保持部材70H(詳細には、軸受70J)と軸70Lとの間の摩擦を静摩擦から動摩擦に変化させることができる結果、有効レンズ70Aの移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる。
また、このとき、上記振動(以下、「移動補助振動」という。)は、温度センサ62により検出された温度が高くなるほど、振幅が大きくなり、かつ振動速度が速くなるように行う。これによって、有効レンズ70Aの移動開始時における静摩擦による負荷を、より効率よく低減することができる。
このように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、移動補助振動の振幅及び振動速度を温度に応じて切り替えているため、当該温度と振幅及び振動速度との関係を示す情報(以下、「振動関連情報」という。)48A(図1参照。)がメモリ48の所定領域に予め記憶されている。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、上記振動関連情報48Aを、デジタルカメラ10の実機を用いた実験により、温度センサ62によって検出された各種温度の環境下で、有効レンズ70Aの移動が手振れ補正を実現できるように行えるものとして予め得られた値を適用しているが、これに限らず、例えば、デジタルカメラ10の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーションにより、温度センサ62によって検出された各種温度の環境下で、有効レンズ70Aの移動が手振れ補正を実現できるように行えるものとして予め得られた値を適用する形態等、他の形態とすることができることは言うまでもない。
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々所定ビット数のR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたR,G,B毎のデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行うと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行って所定ビット数のデジタル画像データを生成する。
そして、デジタル信号処理部30は、生成したデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
ここで、レリーズスイッチがユーザによって半押し状態とされたタイミングで前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされたタイミングで、その時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に電子化ファイル(画像ファイル)として記録することにより撮影を行う。
次に、図4を参照して、手振れ補正機能を実行させる場合のデジタルカメラ10の作用を説明する。なお、図4は、手振れ補正機能の実行が設定されており、かつ撮影モードが設定されている場合に、CPU40によって実行される撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはメモリ48の所定領域に予め記憶されている。
まず、同図のステップ100では、レリーズスイッチが半押し状態となるまで待機し、次のステップ102では、前述したようにAE機能及びAF機能を実行し、次のステップ104では、レリーズスイッチが全押し状態に移行したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ108に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ106に移行する。
ステップ106では、レリーズスイッチが押圧されていない場合の位置に復帰したか否かを判定することにより、レリーズスイッチの押圧操作が解除されたか否かを判定し、肯定判定となった場合は上記ステップ100に戻る一方、否定判定となった場合には上記ステップ102に戻る。
一方、ステップ108では、温度センサ62によって温度を検出し、次のステップ110では、検出した温度に対応する振幅及び振動速度をメモリ48の振動関連情報48Aから読み出すことにより特定し、次のステップ112では、手振れ量検出センサ60によって手振れの方向を検出する。
次のステップ114では、上記ステップ112の処理によって検出した手振れの方向に直交する方向への軸70G及び軸70Lの少なくとも一方の振動(移動補助振動)を開始させる。
このとき、CPU40は、前述したように、検出した手振れの方向がヨー方向である場合は軸70Gをピッチ方向に振動させ、手振れの方向がピッチ方向である場合は軸70Lをヨー方向に振動させ、手振れの方向がヨー方向とピッチ方向を組み合わせた方向である場合は軸70Gをピッチ方向に振動させると共に軸70Lをヨー方向に振動させる。なお、軸70Gをピッチ方向に振動させる場合は、保持部材70Hをピッチ方向に振動させるようにムービングコイル70Iに電流を流し、軸70Lをヨー方向に振動させる場合は、保持部材70Bをヨー方向に振動させるようにムービングコイル70Cに電流を流すようにする。
図5には、このとき、ムービングコイル70C及びムービングコイル70Iの少なくとも一方に流す電流の波形の例が示されている。同図に示されるように、温度センサ62によって検出された温度が高くなるほど、振幅が大きくなり、かつ振動速度(周波数)が高くなるように、ムービングコイル70C及びムービングコイル70Iの少なくとも一方に流す電流を設定する。
これにより、一例として図6に示されるように、移動補助振動のための消費電力を、全ての環境温度下で手振れ補正を可能とするように振幅及び周波数を固定的に設定した場合に比較して低減することができる。
次のステップ116では、手振れ補正を行うべく、上記ステップ112の処理によって検出した手振れの方向の逆方向への有効レンズ70Aの移動を開始し、次のステップ118にて、上記ステップ114の処理によって開始した移動補助振動を停止させた後、次のステップ120にて撮影を行う。
次のステップ122では、上記ステップ116の処理によって開始した有効レンズ70Aの移動を停止し、その後に本撮影処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材(ここでは、有効レンズ70A)と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材(ここでは、軸70G及び軸70L)と、を備え、前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御しているので、前記移動部材の移動を開始する際の当該移動部材と前記ガイド部材との間の摩擦を静摩擦から動摩擦に変化させることができる結果、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を低減することができる。
また、本実施の形態では、前記移動部材の移動方向と交差する方向を、当該移動方向と直交する方向であるものとしているので、移動部材の移動開始時における静摩擦による負荷を、より確実に低減することができる。
また、本実施の形態では、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向に移動させるための動力源(ここでは、電流発生部70X)を、前記ガイド部材を振動させるための動力源として兼用しているので、装置を低コスト化及び小型化することができる。
更に、本実施の形態では、温度を検出する検出手段(ここでは、温度センサ62)を備え、前記温度が高くなるほど前記ガイド部材の振動の振幅及び振動速度を増加させるように制御しているので、上記ガイド部材を振動させるための消費電力を、全ての環境温度下で手振れ補正を可能とするように振幅及び振動速度を固定的に設定した場合に比較して低減することができる。
[第2の実施の形態]
本第2の実施の形態では、手振れ補正機能として、CCD24を手振れの方向の逆方向に移動させることにより補正するものを適用した場合の形態例を説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の構成は、CCD24と当該CCD24を移動させる機構を含むCCD部を除いて上記第1の実施の形態に係るものと同様であるので、以下では、CCD部の構成について説明する。
図7には、本第2の実施の形態に係るCCD部72の配置位置が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係るCCD部72は、デジタルカメラ10の装置本体内の背面部近傍に、CCD24の撮像面の中心が上記複数枚のレンズの光軸に略一致するように配設されている。
図8には、本第2の実施の形態に係るCCD部72の正面図が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係るCCD部72には、CCD24を保持する、正面視矩形状かつ平板状の保持部材72Bが備えられている。また、保持部材72Bの上端部近傍にはムービングコイル72Cが設けられる一方、当該上端部の上面の両端部には軸受72Dが各々設けられている。
一方、CCD部72には、中央部にムービングコイル72Iが設けられた正面視矩形状かつ平板状の保持部材72Hが保持部材72Bの正面視右側に設けられている。また、保持部材72Hの正面視右端部の側面の両端部には軸受72Jが各々設けられている。
また、CCD部72には、軸受72Jに対応する軸72Lと、軸72Lの両端部を支持する一対の支持部72Kとが備えられている。ここで、軸72Lは、その軸線方向がデジタルカメラ10の上下方向(ピッチ方向)に一致するように支持部72Kにより固定されており、保持部材72Hはピッチ方向(同図V方向)に移動可能とされている。
一方、保持部材72Hの正面視左端部の側面の上端部には、軸受72Dに対応する軸72Gを支持する支持部72Eが固定されている。ここで、軸72Gは、その軸線方向がデジタルカメラ10の正面視左右方向(ヨー方向)に一致するように支持部72Eにより固定されており、保持部材72Bはヨー方向(同図H方向)に移動可能とされている。
また、CCD部72には、保持部材72Bの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル72Cに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(正面視左方向又は右方向)に保持部材72Bを移動させることができる。
また、CCD部72には、保持部材72Hの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル72Iに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(上方向又は下方向)に保持部材72Hを移動させることができる。
更に、ムービングコイル72C及びムービングコイル72Iの双方に電流を流すことによって、CCD24を、保持部材72Bの移動可能範囲、及び保持部材72Hの移動可能範囲により規制された範囲内において、図8紙面に平行な任意の方向(2次元方向)に移動させることができる。
そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、手振れ補正機能を実行する際に、以上のようなCCD部72の機構により、CCD24を手振れの方向とは逆方向に移動させる。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10には、ムービングコイル72C及びムービングコイル72Iに供給する電流を発生する電流発生部72Xが備えられている。
本第2の実施の形態に係る、手振れ補正機能を実行させる場合のデジタルカメラ10の作用は、上記第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10と略同様であるが、図4に示される撮影処理プログラムにおいて処理対象とする部位が、有効レンズ部70に代えてCCD部72となる点が上記第1の実施の形態と異なっている。
この場合も、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
[第3の実施の形態]
本第3の実施の形態では、手振れ補正機能として、フォーカスレンズを手振れの方向の逆方向に移動させることにより補正するものを適用した場合の形態例を説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’の構成は、フォーカスレンズと当該フォーカスレンズを移動させる機構を含むフォーカスレンズ部を除いて上記第1,第2の実施の形態に係るものと同様であるので、以下では、フォーカスレンズ部の構成について説明する。
図9には、本第3の実施の形態に係るフォーカスレンズ部74の配置位置が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係るフォーカスレンズ部74は、デジタルカメラ10’の装置本体内のやや背面部側に配設されている。
図10には、本第3の実施の形態に係るフォーカスレンズ部74の正面図が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係るフォーカスレンズ部74には、フォーカスレンズ74Aを保持する、正面視矩形状かつ平板状の保持部材74Bが備えられている。また、保持部材74Bの上端部近傍にはムービングコイル74Cが設けられる一方、当該上端部の上面の両端部には軸受74Dが各々設けられている。
一方、フォーカスレンズ部74には、中央部にムービングコイル74Iが設けられた正面視矩形状かつ平板状の保持部材74Hが保持部材74Bの正面視右側に設けられている。また、保持部材74Hの正面視右端部の側面の両端部には軸受74Jが各々設けられている。
また、フォーカスレンズ部74には、軸受74Jに対応する軸74Lと、軸74Lの両端部を支持する支持部74Mとが備えられている。ここで、軸74Lは、その軸線方向がデジタルカメラ10’の上下方向(ピッチ方向)に一致するように支持部74Mにより固定されており、保持部材74Hはピッチ方向(同図V方向)に移動可能とされている。
一方、保持部材74Hの正面視左端部の側面の上端部には、軸受74Dに対応する軸74Gを支持する支持部74Eが固定されている。ここで、軸74Gは、その軸線方向がデジタルカメラ10’の正面視左右方向(ヨー方向)に一致するように支持部74Eにより固定されており、保持部材74Bはヨー方向(同図H方向)に移動可能とされている。
また、フォーカスレンズ部74には、保持部材74Bの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル74Cに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(正面視左方向又は右方向)に保持部材74Bを移動させることができる。
また、フォーカスレンズ部74には、保持部材74Hの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル74Iに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(上方向又は下方向)に保持部材74Hを移動させることができる。
更に、ムービングコイル74C及びムービングコイル74Iの双方に電流を流すことによって、フォーカスレンズ74Aを、保持部材74Bの移動可能範囲、及び保持部材74Hの移動可能範囲により規制された範囲内において、図10紙面に平行な任意の方向(2次元方向)に移動させることができる。
そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’では、手振れ補正機能を実行する際に、以上のようなフォーカスレンズ部74の機構により、フォーカスレンズ74Aを手振れの方向とは逆方向に移動させる。
ここで、フォーカスレンズ部74の支持部74Mの上端部近傍には、軸74G及び軸74Lの双方に直交する方向である、フォーカスレンズ74Aの光軸に平行な方向に、フォーカスレンズ74Aを光軸方向に移動させるためのネジ(図示省略。)が螺合される孔74Nが穿設されている。
本第3の実施の形態に係るデジタルカメラ10’では、上記ネジが不図示の焦点調整モータの回転軸に連結されており、AF機能を働かせる際のフォーカスレンズ74Aの移動を、当該焦点調整モータを回転させることにより行うものとされている。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’には、ムービングコイル74C及びムービングコイル74Iと、上記焦点調整モータに供給する電流を発生する電流発生部74Xが備えられている。
本第3の実施の形態に係る、手振れ補正機能を実行させる場合のデジタルカメラ10’の作用は、上記第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10と略同様であるが、図4に示される撮影処理プログラムにおいて処理対象とする部位が、有効レンズ部70に代えてフォーカスレンズ部74となり、移動補助振動の振動源が支持部74Mとなる点が上記第1の実施の形態と異なっている。
この場合も、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
[第4の実施の形態]
本第4の実施の形態では、手振れ補正機能として、ズームレンズを手振れの方向の逆方向に移動させることにより補正するものを適用した場合の形態例を説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’の構成は、ズームレンズと当該ズームレンズを移動させる機構を含むズームレンズ部を除いて上記第1,第2の実施の形態に係るものと同様であるので、以下では、ズームレンズ部の構成について説明する。
図11には、本第4の実施の形態に係るズームレンズ部76の配置位置が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係るズームレンズ部76は、デジタルカメラ10’の装置本体内の前面部近傍に配設されている。
図12には、本第4の実施の形態に係るズームレンズ部76の正面図が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係るズームレンズ部76には、ズームレンズ76Aを保持する、正面視矩形状かつ平板状の保持部材76Bが備えられている。また、保持部材76Bの上端部近傍にはムービングコイル76Cが設けられる一方、当該上端部の上面の両端部には軸受76Dが各々設けられている。
一方、ズームレンズ部76には、中央部にムービングコイル76Iが設けられた正面視矩形状かつ平板状の保持部材76Hが保持部材76Bの正面視右側に設けられている。また、保持部材76Hの正面視右端部の側面の両端部には軸受76Jが各々設けられている。
また、ズームレンズ部76には、軸受76Jに対応する軸76Lと、軸76Lの両端部を支持する支持部76Kとが備えられている。ここで、軸76Lは、その軸線方向がデジタルカメラ10’の上下方向(ピッチ方向)に一致するように支持部76Kにより固定されており、保持部材76Hはピッチ方向(同図V方向)に移動可能とされている。
一方、保持部材76Hの正面視左端部の側面の上端部には、軸受76Dに対応する軸76Gを支持する支持部76Eが固定されている。ここで、軸76Gは、その軸線方向がデジタルカメラ10の正面視左右方向(ヨー方向)に一致するように支持部76Eにより固定されており、保持部材76Bはヨー方向(同図H方向)に移動可能とされている。
また、ズームレンズ部76には、保持部材76Bの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル76Cに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(正面視左方向又は右方向)に保持部材76Bを移動させることができる。
また、ズームレンズ部76には、保持部材76Hの移動可能範囲の一端部近傍にN極の磁石(図示省略。)が設けられる一方、他端部近傍にS極の磁石(図示省略。)が設けられている。従って、ムービングコイル76Iに電流を流すことにより、当該電流の大きさに応じた速度で、当該電流を流す方向に応じた方向(上方向又は下方向)に保持部材76Hを移動させることができる。
更に、ムービングコイル76C及びムービングコイル76Iの双方に電流を流すことによって、ズームレンズ76Aを、保持部材76Bの移動可能範囲、及び保持部材76Hの移動可能範囲により規制された範囲内において、図12紙面に平行な任意の方向(2次元方向)に移動させることができる。
そして、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’では、手振れ補正機能を実行する際に、以上のようなズームレンズ部76の機構により、ズームレンズ76Aを手振れの方向とは逆方向に移動させる。
ここで、ズームレンズ部76の支持部76Kは、不図示のズームモータの回転に連動して、軸76G及び軸76Lの双方に直交する方向である、ズームレンズ76Aの光軸方向に移動するものとされている。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10’には、ムービングコイル76C及びムービングコイル76Iと、上記ズームモータに供給する電流を発生する電流発生部76Xが備えられている。
本第4の実施の形態に係る、手振れ補正機能を実行させる場合のデジタルカメラ10’の作用は、上記第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10と略同様であるが、図4に示される撮影処理プログラムにおいて処理対象とする部位が、有効レンズ部70に代えてズームレンズ部76となり、移動補助振動の振動源が支持部76Kとなる点が上記第1の実施の形態と異なっている。
この場合も、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記各実施の形態では、デジタルカメラの本体内の温度に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該温度に代えて、湿度に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定する形態や、温度及び湿度の両方に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定する形態とすることもできる。
上記温度に代えて、湿度に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定する形態では、温度センサ62に代えて湿度センサをデジタルカメラに設け、当該湿度センサにより検出された湿度に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定することになる。また、この場合、振動関連情報48Aとして、湿度と振幅及び振動速度との関係を示す情報を適用することになる。この場合、湿度が高くなるほど、上記振幅及び振動速度を増加させるようにする。
また、上記温度及び湿度の両方に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定する形態では、温度センサ62に加えて湿度センサをデジタルカメラに設け、温度センサ62により検出された温度と上記湿度センサにより検出された湿度の組み合わせに応じて移動補助振動の振幅及び振動速度を設定することになる。また、この場合、振動関連情報48Aとして、温度及び湿度の組み合わせと、振幅及び振動速度との関係を示す情報を適用することになる。この場合、温度が高くなるほど、上記振幅及び振動速度を増加させるようにし、湿度が高くなるほど、上記振幅及び振動速度を増加させるようにする。
これらの場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、温度に応じて移動補助振動の振幅及び振動速度の双方を切り替える場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、温度に応じて当該振幅及び振動速度の何れか一方のみを切り替える形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と略同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、移動補助振動の振動方向として、手振れ補正のために移動する部材の当該移動方向に直交する方向を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、移動補助振動の振動方向として、手振れ補正のために移動する部材の当該移動方向に交差する方向(直交する方向を除く。)を適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と略同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、携帯電話機、PDA等の撮影機能を有する他の装置に適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
その他、上記各実施の形態に係るデジタルカメラの構成(図1〜図3,図7〜図12参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
更に、上記各実施の形態において説明した撮影処理プログラムの処理の流れ(図4参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、各ステップの処理順序の変更、処理内容の変更、不要なステップの削除、新たなステップの追加等を行うことができることは言うまでもない。
実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の要部構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す破断側面図である。 第1の実施の形態に係る有効レンズ部の構成を示す正面図である。 実施の形態に係る撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係るデジタルカメラにおいて行われる移動補助振動の説明に供するグラフである。 実施の形態に係るデジタルカメラにおいて行われる移動補助振動の説明に供する他のグラフである。 第2の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す破断側面図である。 第2の実施の形態に係るCCD部の構成を示す正面図である。 第3の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す破断側面図である。 第3の実施の形態に係るフォーカスレンズ部の構成を示す正面図である。 第4の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す破断側面図である。 第4の実施の形態に係るズームレンズ部の構成を示す正面図である。
符号の説明
10、10’ デジタルカメラ
24 CCD(移動部材)
40 CPU(制御手段)
70 有効レンズ部
70A 有効レンズ(移動部材)
70B 保持部材
70G,70L 軸(ガイド部材)
70H 保持部材
70X 電流発生部(動力源)
72 CCD部
72B 保持部材
72G,72L 軸(ガイド部材)
72H 保持部材
72X 電流発生部(動力源)
74 フォーカスレンズ部
74A フォーカスレンズ(移動部材)
74B 保持部材
74G,74L 軸(ガイド部材)
74H 保持部材
74X 電流発生部(動力源)
76 ズームレンズ部
76A ズームレンズ(移動部材)
76B 保持部材
76G,76L 軸(ガイド部材)
76H 保持部材
76X 電流発生部(動力源)

Claims (6)

  1. 手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、
    前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、
    前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御する制御手段と、
    を備えた手振れ補正装置。
  2. 前記移動部材の移動方向と交差する方向は、当該移動方向と直交する方向である
    請求項1記載の手振れ補正装置。
  3. 前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向に移動させるための動力源を、前記ガイド部材を振動させるための動力源として兼用する
    請求項1又は請求項2記載の手振れ補正装置。
  4. 温度及び湿度の少なくとも一方を検出する検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記検出手段によって温度が検出される場合は当該温度が高くなるほど前記ガイド部材の振動の振幅及び振動速度の少なくとも一方を増加させ、前記検出手段によって湿度が検出される場合は当該湿度が高くなるほど前記ガイド部材の振動の振幅及び振動速度の少なくとも一方を増加させるように制御する
    請求項1〜請求項3の何れか1項記載の手振れ補正装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項記載の手振れ補正装置を備えた撮影装置であって、
    前記移動部材は、被写体像を撮像する固体撮像素子、及び前記固体撮像素子に前記被写体像を結像させる結像光学系の少なくとも一部の少なくとも一方である
    撮影装置。
  6. 手振れが発生しているとき、前記手振れの方向の逆方向に移動することにより前記手振れにより生じる不具合を抑制する移動部材と、前記移動部材を前記手振れの方向の逆方向にスライド可能に支持するガイド部材と、を備えた手振れ補正装置における前記移動部材の移動を補助する移動補助方法であって、
    前記移動部材の前記手振れの方向の逆方向への移動を開始する際に、前記ガイド部材を前記移動部材の移動方向と交差する方向に振動させるように制御する
    移動補助方法。
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