JP2009027853A - 同期モータ駆動装置,圧縮機駆動装置 - Google Patents

同期モータ駆動装置,圧縮機駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮機のように機械角に応じて周期的にトルクが大きく変動する負荷に接続された同期モータを,簡易な構成により低い演算負荷で効率的に安定動作させることができること。
【解決手段】位相差検出部8により同期モータ1における駆動電圧と巻線電流との位相差を検出し,その検出値と目標位相差との比較によりPWM信号のデューティ基準値RdをPI演算部11により算出し,交流波データ作成部14により電気角に基づいて同期モータ1の機械角を判定し,交流波データ作成部14及びPWM作成部15により,同期モータ1の負荷トルクの変動成分が反映された交流信号を表す補正正弦波データテーブルTB1とデューティー基準値Rdと機械角の判定結果とに基づいて,インバータ回路2に供給する180度通電駆動用のPWM信号Spを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は,PWM信号に基づいて同期モータに供給するモータ駆動電力を調節するインバータ回路を備えた同期モータ駆動装置及びこれにより圧縮機駆動用の同期モータを駆動する圧縮機駆動装置に関するものである。
同期モータをインバータ制御によって駆動する同期モータ駆動装置は,PWM信号に基づいて同期モータに供給するモータ駆動電力を調節するインバータ回路と,そのインバータ回路に供給するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する制御回路とを備える。このような同期モータ駆動装置は,回転しているロータ位置に同期させて適切なタイミングで同期モータの複数の相(コイル端子)に通電を行う必要がある。
一方,同期モータにより駆動される圧縮機は,冷蔵庫や空気調和機等に使用されるが,その内部が高温状態になるため,ホールIC等のロータ位置センサの設置が困難である。そこで,圧縮機用の同期モータの駆動装置は,ロータ位置センサ無しで,同期モータに対する通電タイミングを制御するセンサレス駆動を行う。
センサレス駆動において,同期モータ駆動装置は,例えば正弦波通電等の180度通電を行う。ここで,180度通電駆動とは,巻線電流波形に通電休止期間を設けずに同期モータの駆動を制御することをいう。そして,同期モータ駆動装置は,同期モータの180度通電駆動を行うため,同期モータにおける駆動電圧(交流電圧)と巻線電流との位相差(以下,単に位相差という)を検出し,その検出結果(位相差)に基づいてPWM信号を生成し,そのPWM信号をインバータ回路に供給する。なお,同期モータは,通電角(通電が行われる電気角の範囲)が180度未満となる間欠通電駆動で駆動される場合もある。
180度通電駆動を行う従来の同期モータ駆動装置は,例えば,特許文献1に示されるように,前記位相差の検出値と予め定められた目標位相差との差に応じたPWM信号のデューティ比を設定し,そのデューティ比と同期モータの電気角度に応じた交流信号データである正弦波データとに基づいて,インバータ回路に供給するPWM信号を生成する。ここで,前記正弦波データは,予め定められた制御周期で変化する電気角と交流信号値との対応関係を表すデータであり,その正弦波データの中から角時点での電気角に対応する交流信号値が特定され,特定された交流信号値がPWM信号の生成に用いられる。また,特許文献1に示される同期モータ駆動装置は,インバータ回路を流れる直流電流に基づいて前記位相差を検出する。
一方,特許文献2には,180度通電駆動方法でのモータ効率を高めるため,同期モータにおける特定の相の電流の脈動に基づいてその同期モータの回転角を検出し,その検出結果(機械角)が予め区分された複数の範囲(ステート)のいずれに属するかに応じて,前記デューティ比を補正する同期モータの駆動装置が示されている。
特開2005−160149号公報 特開2004−274841号公報
しかしながら,特許文献1に示される技術は,負荷の変動に応じて同期モータへの供給電力を調節することが考慮されていない。このため,特許文献1に示される技術は,同期モータの機械角に応じてトルクが大きく変動する負荷に接続された同期モータの駆動に適用された場合,同期モータの出力トルクと負荷トルクとのミスマッチが生じ,同期モータの安定動作を実現できないという問題点があった。この場合,同期モータは,回転速度が安定せず,また,前記位相差が目標位相差に追従しない状態となり,最悪の場合,いわゆる脱調状態となって停止してしまう。
また,特許文献2に示される技術において,同期モータにおける特定の相の電流の脈動に基づいてその同期モータの回転角を検出する処理は,同期モータ駆動装置が備えるマイクロコンピュータにおける演算負荷が大きい。そのため,特許文献2に示される技術は,比較的演算能力の低いマイクロコンピュータを備えるに過ぎない冷蔵庫や空気調和機等の機器に適用された場合,同期モータの機械角をリアルタイムで高精度に検出することができない。従って,例えば特許文献2に示されるように,同期モータの回転角(機械角)が複数のステート(例えば,30度ごとに区分された範囲)のいずれに属するかに応じてPWM信号のデューティ比を補正するような制御分解能の低い(非連続な)補正制御を行い,演算負荷の増大を極力抑える必要が生じる。しかしながら,そのよう分解能の低い(非連続な)補正制御では,負荷トルクの変動にリアルタイムに反応する制御を行うことができず,十分高いモータ効率で同期モータを駆動することができないという問題点があった。また,特許文献2に示される技術を適用するにあたり,同期モータの機械角に応じた補正制御の分解能を高めるために演算能力の高いプロセッサを用いることは,装置の消費電力及びコストの増大につながり採用しがたい。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,冷蔵庫や空気調和機等に搭載される圧縮機のように,機械角に応じて周期的にトルクが大きく変動する負荷に接続された同期モータを,簡易な構成により低い演算負荷で効率的に安定動作させることができる同期モータ駆動装置及びこれにより圧縮機駆動用の同期モータを駆動する圧縮機駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る同期モータ駆動装置は,PWM(Pulse Width Modulation)信号に基づいて同期モータに供給するモータ駆動電力を調節するインバータ回路を備え,さらに,次の(1)〜(5)に示す各構成要素を備える。
(1)前記同期モータにおける駆動電圧と巻線電流との位相差を検出する位相差検出手段。
(2)前記位相差検出手段の検出値と所定の目標位相差との比較に基づいて前記PWM信号の基準デューティ比を算出する基準デューティ比算出手段。
(3)予め定められた制御周期で変化する前記同期モータの電気角に基づいて前記同期モータの機械角を判定する機械角判定手段。
(4)前記同期モータの機械角に応じて変動する前記同期モータの負荷トルクの変動成分が反映された交流信号を表す負荷対応交流信号情報を予め記憶する負荷対応交流信号値情報記憶手段。
(5)前記基準デューティ比算出手段による算出結果と前記機械角判定手段の判定結果と前記負荷対応交流信号値情報とに基づいて,前記インバータ回路に供給する前記PWM信号であって前記同期モータを180度通電駆動で駆動させる第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成手段。
前述した特許文献1に示されるように,同期モータにおける駆動電圧と巻線電流との位相差の検出値に基づいてPWM信号のデューティー比を算出し,その算出値と周期的に変化する電気角に対応する交流信号値(正弦波を表す値)とに基づいて,同期モータを180度通電駆動で駆動させるPWM信号を生成する処理は,従来より行われている処理,即ち,冷蔵庫や空気調和機等の家電製品に搭載される比較的演算能力の低いマイクロコンピュータにより実現されている処理である。
一方,本願発明における前記第1のPWM信号生成手段の処理は,従来のPWM信号生成処理に対し,参照する交流信号値の内容が異なるだけで,処理の負荷は同じである。また,一般に,同期モータの駆動制御において,同期モータにおける電気角と機械角とは一定の対応関係があるため,前記機械角判定手段の処理は,その対応関係に従って電気角から機械角を特定するごく簡易な処理である。そして,前記第1のPWM信号の生成に用いられる交流信号値は,機械角に応じて変動する同期モータの負荷トルクの変動成分が反映された信号値である。そのため,機械角に応じて周期的に負荷トルクが大きく変動する場合に,前記第1のPWM信号は,負荷トルクの変動に対してリアルタイムに(即座に)反応してデューティ比が変化する信号となる。従って,本願発明によれば,冷蔵庫や空気調和機等に搭載される圧縮機のように,機械角に応じて周期的にトルクが大きく変動する負荷に接続された同期モータを,簡易な構成により低い演算負荷で効率的に安定動作させることができる。
また,本発明に係る同期モータ駆動装置が,前記電気角の1サイクル分の範囲と前記機械角の1サイクル分の範囲が複数に区分された部分範囲それぞれとが対応している場合に,さらに次の(6)〜(8)に示す各構成要素を備えることが考えられる。
(6)前記インバータ回路に供給する前記PWM信号であって前記同期モータを通電角が180度未満となる間欠通電駆動で駆動させる第2のPWM信号を生成する第2のPWM信号生成手段。
(7)前記第2のPWM信号を前記インバータ回路に供給させた後に前記第1のPWM信号を前記インバータ回路に供給させるPWM信号切替手段。
(8)前記電気角における複数サイクル分の前記第2のPWM信号を前記インバータ回路に供給したときの前記複数サイクルそれぞれの開始から終了までに要した時間を検出し,その検出時間の比較に基づいて前記同期モータの電気角と機械角との対応関係を自動設定する電気角・機械角対応設定手段。
なお,この場合,前記機械角判定手段は,前記電気角と前記電気角・機械角対応設定手段の設定結果とに基づいて前記同期モータの機械角を判定する。
電気角の1サイクル分の範囲(1〜360度)と機械角の1サイクル分の範囲が複数に区分された部分範囲(例えば,1〜180度及び181度〜360度)それぞれとが対応している場合,ある時点の電気角(例えば,1度)が,複数の前記部分範囲のいずれにおける電気角(1度又は181度)に対応しているかを特定する必要がある。
ここで,機械角に応じて周期的に負荷トルクが変動する場合,前記部分範囲(機械角の範囲)のうち,負荷トルクが大きい範囲の開始から終了までに要する時間の方が,負荷トルクが小さい範囲の開始から終了までに要する時間よりも長くなる。従って,前記複数サイクルそれぞれの開始から終了までに要した時間を比較すれば,電気角の各サイクルと機械角の前記部分範囲との対応関係を特定でき,ひいては電気角と機械角との対応関係を特定できる。
また,本発明に係る同期モータ駆動装置が,さらに,前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段を具備し,前記位相差検出手段が,前記電気角が予め定められた範囲であるときの前記直流電流検出手段による複数の検出値の比較に基づいて前記位相差を検出することが考えられる。
これにより,ごく簡易な構成により,前記位相差を検出することができる。
また,本発明は,以上に示した本発明に係る同期モータ駆動装置により,冷蔵庫や空気調和機等に搭載される圧縮機の駆動用の同期モータを駆動する圧縮機駆動装置として捉えることもできる。
本発明によれば,冷蔵庫や空気調和機等に搭載される圧縮機のように,機械角に応じて周期的にトルクが大きく変動する負荷に接続された同期モータを,簡易な構成により低い演算負荷で効率的に(負荷トルクに対応した出力で)安定動作させることができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る圧縮機駆動装置Xの概略構成を表すブロック図,図2は圧縮機駆動装置Xのインバータ回路における出力電圧と流れる電流との関係を表すタイムチャート,図3はインバータ回路の通電状態を模式的に表した図(第1の通電期間),図4はインバータ回路の通電状態を模式的に表した図(第2の通電期間),図5はインバータ回路の通電パターンと電流との対応関係を表す図,図6は同期モータの各相における交流電圧とインバータ回路に流れる電流との関係を表す図,図7は同期モータ駆動装置Xにおけるインバータ回路の電流のサンプリングタイミングと位相差情報演算方法を表す図,図8は負荷トルクの変動パターンと正弦波データテーブルの内容とを表す図,図9はトルク補正なしPWMデータとトルク補正なしPWM信号との関係を表す図,図10は圧縮機駆動装置Xにおけるトルク補正ありPWMデータとトルク補正ありPWM信号との関係を表す図,図11は圧縮機駆動装置Xにおける電気角・機械角対応自動設定処理の手順を表すフローチャート,図12は間欠通電駆動の際のスイッチング電圧の状態の一例を表す図である。
まず,図1に示すブロック図を参照しつつ,本発明の実施形態に係る圧縮機駆動装置Xの構成について説明する。
圧縮機駆動装置Xは,冷蔵庫や空気調和機等のコンプレッサ(圧縮機)を備えた電化製品等の機器に搭載され,そのコンプレッサを駆動する同期モータ1に対し,インバータ回路2によって電力を供給するとともにその電力(モータ駆動電力)を調節するものであり,同期モータ駆動装置の一例である。
図1に示すように,圧縮機駆動装置Xは,コンバータ回路3,インバータ回路2,直流電流検出アンプ部6及び制御回路7を備えている。
前記コンバータ回路3は,AC電源4(商用電源)に接続され,そのAC電源4の交流電圧を直流電圧に変換する回路である。
前記インバータ回路2は,前記コンバータ回路3から直流電圧が印加され,同期モータ1に対して電力を供給するとともに,前記制御回路7から供給されるPWM信号Spに基づいて,同期モータ1に供給する電力(モータ駆動電力)をインバータ制御によって調節する回路である。図1に示す同期モータ1は三相モータであり,インバータ回路2は,PWM信号Spに応じたスイッチング波形を有する駆動電圧を,相互の電気角を120度ずつシフトして同期モータ1の各相(U相,V相,W相)に対して供給する。
コンバータ回路3とインバータ回路2とを結ぶ直流回路の負極側には,電流検出抵抗5が設けられている。
前記直流電流検出アンプ部6は,電流検出抵抗5の両端に発生する電圧を検出し,その検出電圧に基づいてインバータ回路2を流れる直流電流を検出する(前記直流電流検出手段の一例)。そして,直流電流検出アンプ部6は,直流電流の検出信号を増幅して前記制御回路7に出力する。
前記制御回路7は,マイクロコンピュータ,メモリ及び信号インターフェース等により構成され,前記マイクロコンピュータが前記メモリに記憶されたデータや前記信号インターフェースを通じて入力される信号(前記直流電流の検出信号)を参照しつつ,前記メモリに記憶されたプログラムを実行することによって前記インバータ回路2を制御する処理を実行する。
前記制御回路7は,前記マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される処理部として,位相差検出部8,加算部10,PI演算部11,回転数設定部12,交流波データ作成部14,PWM作成部15,データテーブル選択部22及び電気角・機械角対応設定部23を備えている。
また,制御回路7は,目標位相情報,正弦波データテーブルTB0及び補正正弦波データテーブルTB1の各データを記憶するメモリ9,13及び21を備え,これらのデータは前記マイクロコンピュータによって参照される。
前記位相差検出部8は,前記直流電流検出アンプ部6による検出電流に基づいて,同期モータ1における駆動電圧と巻線電流との位相差Δθを検出する処理を実行する(前記位相差検出手段の一例)。
以下,図2〜図8を参照しつつ前記位相差検出部8による位相差Δθの検出原理及び検出方法について説明する。なお,位相差Δθの検出原理及び検出方法については,特許文献1に詳説されている。
図2は,前記インバータ回路2における出力電圧と流れる電流との関係を表すタイムチャートである。また,図3及び図4は,インバータ回路の通電状態を模式的に表した図である。
インバータ回路2は,図3及び図4に示すように,同期モータ1の各相に対応した3組のスイッチング素子(上アームスイッチング素子SW11〜SW13及び下アームスイッチング素子SW21〜SW23)を備えている。ここで,3つの前記上アームスイッチング素子SW11〜SW13のうちの1つのみ,及び3つの下アームスイッチング素子SW21〜SW23のうちの2つのみがON状態(通電状態)である期間(以下,第1の通電期間W1という)にインバータ回路2に流れる電流(前記直流電流検出アンプ部6による検出電流)をIdc1とする。また,3つの前記上アームスイッチング素子SW11〜SW13のうちの2つのみ,及び3つの下アームスイッチング素子SW21〜SW23のうちの1つのみがON状態(通電状態)である期間(以下,第2の通電期間W2という)にインバータ回路2に流れる電流(前記直流電流検出アンプ部6による検出電流)をIdc2とする。
図3は,上アームスイッチング素子SW11及び下アームスイッチング素子SW22,SW23のみがON状態(その他はOFF状態)である前記第1の通電期間W1の状態を表し,図4は,上アームスイッチング素子SW11,SW12及び下アームスイッチング素子SW23のみがON状態(その他はOFF状態)である前記第2の通電期間W2の状態を表す。
なお,図3及び図4において,各スイッチング素子は,トランジスタにより実現されているが,図中ではスイッチを表す図として簡略表記されている。
図2及び図3に示すように,上アームスイッチング素子SW11〜SW13のうち,U相に接続されたスイッチング素子SW11のみがON状態となる前記第1の通電期間W1では,電流検出抵抗5に流れる直流電流Idc1は,同期モータ1のU相に流れ込む電流Iuと等しい(Idc1=Iu)。
一方,図2及び図4に示すように,3つの下アームスイッチング素子SW21〜SW23のうち,W相に接続されたスイッチング素子SW23のみがON状態となる前記第2の通電期間W2では,電流検出抵抗5に流れる直流電流Idc2は,同期モータ1のW相から流れ出す電流−Iwと等しい(Idc2=−Iw)。
以上に示したことからわかるように,U相,V相,W相に供給されるPWMパルスパターンに応じて,電流検出抵抗5に流れる直流電流Idcに同期モータ1の各相に流れる交流電流Iu,Iv,I wの成分が現れる。
図5は,インバータ回路2による各相の通電パターンと電流Idcとの対応関係を表す図である。なお,図5において,「通電パターン」の欄には,通電パターンそれぞれの識別番号(0〜7)が示されている。また,Iu,Iv及びIwは,それぞれ同期モータ1のU相,V相及びW相それぞれに流れる電流(流入方向が正)を表す。
また,図6は,同期モータ1の各相に印加される交流電圧(図中,交流電圧データと記載)とインバータ回路2に流れる電流Idc1,Idc2における交流電流成分との関係を表す図である。各相への交流電圧の印加状態に応じて,即ち,電気角ψがどのような範囲であるかに応じて,電流検出抵抗5に流れる直流電流Idc(Idc1,Idc2)には,図6に示すような各相の交流電流Iu,Iv,Iwの成分が現れる。
図6において,「電流検出モード」(1〜6)は,同期モータ1の電気角ψによって区分された6つの状態の識別番号であり,図6に示す例では,ψが0±30[度]の範囲であるときが「6」,ψが60±30[度]の範囲であるときが「1」,ψが120±30[度]の範囲であるときが「2」,ψが180±30[度]の範囲であるときが「3」,ψが240±30[度]の範囲であるときが「4」,ψが300±30[度]の範囲であるときが「5」である。
図6より,前記電流検出モードが「1」及び「2」であるとき,同「3」及び「4」であるとき,同「5」及び「6」であるときの第1の通電期間それぞれの電流Idc(=Idc1)を検出すれば,同期モータ1のU相,V相,W相それぞれの電流Iu,Iv,Iwを検出することができる。同様に,前記電流検出モードが「6」及び「1」であるとき,同「2」及び「3」であるとき,同「4」及び「5」であるときの第2の通電期間それぞれの電流Idc(=Idc2)を検出すれば,同期モータ1のV相,W相,U相それぞれの電流−Iv,−Iw,−Iuを検出することができる。このように,Idc1又はIdc2の検出によってIu,Iv,Iwを検出することができる。
続いて,前記直流電流検出アンプ部6によりU相の電流Iuを検出する場合を例に,前記位相差検出部8が,その電流Iuに基づいて同期モータ1における駆動電圧と巻線電流との位相差Δθを表す情報(以下,位相差情報Rという)を演算する処理について説明する。
図7は,同期モータ駆動装置Xにおけるインバータ回路の電流Idcのサンプリングタイミングと位相差情報Rの演算方法を表す図である。
前記位相差検出部8は,図7に示すように,U相の電気角(電圧位相)が30度〜150度の範囲であるとき(前記電流検出モードが「1」及び「2」であるとき)に,その前半の第1位相期間θ0(電気角30度〜90度の期間)とその後半の第2の位相期間θ1(電気角90度〜150度の期間)とのそれぞれにおいて,所定のサンプリング周期tsでインバータ回路2の直流電流Idc(図7に示す例ではIdc=Iu)の複数の検出値をサンプリングする。図7に示す例は,第1及び第2の位相期間θ0,θ1それぞれにおいて3点ずつの計6点の電流値I0〜I5が検出される状態を表す。
そして,位相差検出部8は,前記第1の位相期間θ0での電流検出値I0〜I2の合計S0と,前記第2の位相期間θ1での電流検出値I3〜I5の合計S1との比(S0/S1)を前記位相差情報Rとして算出する。合計値S0,S1は,それぞれ第1の位相期間θ0及び第2の位相期間θ1におけるU相の電流信号の面積の指標値であり,その面積比を表す前記位相差情報Rは,同期モータ1における駆動電圧と巻線電流との位相差Δθの指標値となる。
以上に示した位相差情報Rの算出処理は,U相の電気角(電圧位相)が210度〜330度の範囲であるとき(前記電流検出モードが「4」及び「5」であるとき)の直流電流Idcの複数の検出値(=−Iu)に基づいて行ってもよい。また,U相の電気角(電圧位相)が30度〜150度のとき,及び210度〜330度のときそれぞれについて位相差情報Rを検出(算出)し,それらの平均値を位相差Δθの指標値(検出値)とすることも考えられる。
以上に示したように,位相差検出部8(前記位相差検出手段の一例)は,電気角が予め定められた範囲(例えば,30度〜150度の範囲又は210度〜330度の範囲)であるときに前記直流電流検出アンプ部6により検出された複数の電流値(電流の検出値)を比較することにより,前記位相差Δθの指標値である前記位相差情報Rを算出(検出)する。
前記加算部10は,メモリ9に予め記憶された目標位相差情報と位相差検出部8により検出(算出)された位相差情報Rとの偏差(以下,位相差の偏差という)を算出する。
また,前記PI演算部11は,前記位相差の偏差に基づくPI演算(比例演算及び積分演算)を行うことにより,インバータ回路2に供給するPWM信号のでユーティの基準値Rdを算出する。即ち,加算部10及びPI演算部11は,モータ駆動電圧(出力デューティ)に対するモータ巻線電流位相差Δθを一定に制御するための位相差制御フィードバックループによって,モータ駆動電圧の大きさ(PWM信号Spのデューティ比)の基準値を設定する。
このように,加算部10及びPI演算部11は,位相差検出部8の検出値と目標位相差との比較に基づいて,PWM信号のデューティ基準値Rd(前記基準デューティ比に相当)を算出する(前記基準デューティ比算出手段の一例)。
また,メモリ13に予め記憶される正弦波データテーブルTB0は,同期モータ1の機械角φを変数とする正弦波信号(交流信号)を表す複数のデータ(正弦波の波形を表すデータ列)からなる情報である。図8(b)は,正弦波データテーブルTB0を構成する複数のデータをグラフ化した図である。
同期モータ1をインバータ制御により駆動する場合,前記電気角ψの1サイクル分の範囲(360度)と前記機械角φの1サイクル分の範囲が複数に区分された部分範囲それぞれとが対応する関係となる。例えば,同期モータ1が4極のモータである場合,電気角における720度の範囲が同期モータ1の機械角における360度の範囲に対応するため,電気角ψの360度の範囲が,同期モータ1の機械角φの全範囲を2等分した2つの部分範囲(180度の範囲)それぞれに対応することになる。従って,同期モータ1が4極のモータである場合,図8に示すように,正弦波データテーブルTB0を構成するデータは,電気角ψを変数とする正弦波sin(ψ)の2周期分のデータとなっている。なお,図8に示す例では,電気角ψの1度〜360度の範囲が,同期モータ1の機械角φの1度〜180度及び181度〜360度のそれぞれに対応している。
一方,メモリ21(前記負荷対応交流信号値情報記憶手段の一例)に予め記憶される補正正弦波データテーブルTB0は,同期モータ1の機械角φに応じて変動する負荷トルクTQL(ここでは,同期モータ1に接続されたコンプレッサ(負荷)のトルク)の変動成分が反映された交流信号(機械角φを変数とする正弦波信号が補正された信号)を表す複数のデータ(交流信号の波形を表すデータ列)からなる情報である(前記負荷対応交流信号情報の一例)。図8(a)は,機械角φに応じて変動する負荷トルクTQLを表すグラフであり,図8(c)は,補正正弦波データテーブルTB1を構成する複数のデータをグラフ化した図である。
図8(a)に示すように,コンプレッサ(負荷)の駆動トルク(負荷トルクTQL)は,機械角φに応じて大幅に変動する。これに対し,補正正弦波データテーブルTB1は,正弦波データテーブルTB0を基準とし,機械角φ全範囲(1サイクル分の範囲)の中で負荷トルクTQLが高くなる部分について,その負荷トルクTQLの増加量に応じた分だけ交流信号(交流波形)の振幅が大きくなるように補正されたデータ列により構成されている。
前記データテーブル選択部22は,制御状況に応じて,正弦波データテーブルTB0及び補正正弦波データテーブルTB1のうち,補正正弦波データテーインバータ回路2に供給するPWM信号の生成に用いるいずれかのデータテーブルを選択する。以下,正弦波データ選択部22により選択された側のデータテーブルを選択データテーブルTBxという。
また,前記回転数設定部12は,予め定められた規則に従って,同期モータ1の単位時間当たりの回転数fm(回転速度)を設定する。
また,前記電気角・機械角対応設定部23は,同期モータ1の電気角ψと機械角φとの対応関係を自動設定する処理を実行する。その処理の内容について後述する。
また,前記交流波データ作成部14は,予め定められた制御周期tcで同期モータ1の電気角ψを所定のスキップ角度Δψずつシフトする(進める)とともに,その電気角ψと前記電気角・機械角対応設定部23により設定された電気角ψと機械角φとの対応関係とに基づいて同期モータ1の機械角φを判定する(前記機械角判定手段の一例)。前記制御周期tcは,不図示のクロック回路から一定周期で出力されるクロック信号(パルス信号)に基づいて管理される。なお,機械角φの判定方法については後述する。ここで,交流波データ作成部14は,回転数設定部12により設定された回転数fmに基づいて前記スキップ角度Δψ或いはそれに相当する指標値を設定する。より具体的には,スキップ角度Δψ[度]=360[度]×回転数fm[rpm]×tc[s]/60[s/m]とされる。
さらに,交流波データ作成部14は,前記制御周期tcで機械角φが判定されるごとに,前記選択データテーブルTBxの中から機械角φに対応するデータ(交流信号のレベルを表す値)を交流波データDacとして特定し,その交流波データDacをPWM作成部15に出力する。
例えば,正弦波データテーブルTB0及び補正正弦波データテーブルTB1が,機械角φの1サイクル分の範囲(360度)を複数に等分した角度それぞれに対応してその角度の昇順に並べられた複数のデータ(交流信号のレベルを表すデータ)から構成されている場合を考える。この場合,交流波データ作成部14は,前記スキップ角度Δψを,選択データテーブルTBxから制御周期tcでデータを順次読み出す際の読み出し位置のスキップ幅に換算して算出する。そして,交流波データ作成部14は,制御周期tcが経過するごとに,データ読み出しの位置を前記スキップ幅だけ順次シフトして選択データテーブルTBxから読み出したデータを交流波データDacとして出力する。なお,この場合,選択データテーブルTBxからのデータの読み出し位置が,同期モータ1の機械角を表す。
以下,データテーブル選択部22によって正弦波データテーブルTB0が選択された場合の交流波データDacをトルク補正なし交流波データDac0と称し,データテーブル選択部22によって補正正弦波データテーブルTB1が選択された場合の交流波データDacをトルク補正あり交流波データDac1と称する。
そして,前記PWM作成部15は,PI演算部11により算出されたデューティ基準値Rdと,交流波データ作成部14により出力された交流波データDacとに基づいてPWM信号Spを生成し,そのPWM信号Spをインバータ回路2に供給する。より具体的には,PWM作成部15は,交流波データDac(Dac0又はDac1)にデューティ基準値Rdを乗算してPWMデータDac’を算出し,そのPWMデータDac’と所定周期でノコギリ波状(連続する三角波状)に変化する搬送波信号とに基づいてPWM信号Spを生成する。以下,前記トルク補正なし交流波データDac0に基づくPWMデータDac’をトルク補正なしPWMデータDac0’と称し,前記トルク補正あり交流波データDac1に基づくPWMデータDac’をトルク補正ありPWMデータDac1と称する。また,トルク補正なしPWMデータDac0’に基づき生成されるPWM信号Spをトルク補正なしPWM信号Sp0と称し,トルク補正ありPWMデータDac1’に基づき生成されるPWM信号Spをトルク補正ありPWM信号Sp1と称する。
図9は,トルク補正なしPWMデータDac0’とトルク補正なしPWM信号Sp0との関係を表す図,図10は,トルク補正ありPWMデータDac1’とトルク補正ありPWM信号Sp1との関係を表す図である。なお,説明の便宜上,図9及び図10のいずれにおいてもデューティ基準値Rdは所定の標準値(Rd=1)であるものとする。なお,図9及び図10に示すPWM信号Sp0,Sp1は,いずれもインバータ回路2における上アーム相に供給されるPWM信号である。
図9及び図10に示すように,PWM作成部15は,搬送波信号の信号値(波高値)がPWMデータDac’(Dac0’又はDac1’)の値以上宇であるか否かによってHigh/Low状態が切り替わるPWM信号Sp(Sp0又はSp1)を生成する。
また,前記スキップ角度Δψ又はそれに相当する指標値(例えば,前記スキップ幅)の大きさに応じて,PWMデータDac’の周波数が変化し,PWMデータDac’の周波数に応じて同期モータ1の回転数が定まる。即ち,同期モータ1は,その回転数がモータ巻線に通電するPWM波からなる正弦波電圧の周波数で定まる強制励磁駆動により駆動する。
以上に示したように,交流波データ作成部14及びPWM作成部15は,PI演算部11により算出されたデューティ基準値Rdと,交流波データ作成部14が電気角ψに基づき判定した機械角φと,前記選択データテーブルTBx(前記負荷対応交流信号値情報の一例である補正正弦波データテーブルTB1又は正弦波データテーブルTB0)とに基づいて,インバータ回路2に供給するPWM信号(同期モータ1を180度通電駆動で駆動させるPWM信号)を生成する(前記第1のPWM信号生成手段の一例)。
また,PWM作成部15は,前記電気角・機械角対応設定部23からの指令に従って,同期モータ1を通電角が180度未満となる間欠通電駆動で駆動させるPWM信号(前記第2のPWM信号に相当)を生成し,そのPWM信号をインバータ回路2に供給する処理も実行する(前記第2のPWM信号生成手段の一例)。
次に,前記電気角・機械角対応設定部23による前記電気角・機械角対応設定情報(同期モータ1の電気角ψと機械角φとの対応関係を表す情報)を自動設定する処理の内容について説明する。
前述したように,電気角ψの1サイクル分の範囲と機械角φの1サイクル分の範囲が複数に区分された部分範囲それぞれとが対応する応関係にあるため,電気角ψに基づいて機械角φを判定するためには,ある時点での電気角ψが,前記部分範囲のいずれに属するかを特定する必要がある。
一方,同期モータ1に接続された負荷が圧縮機のように機械角φに応じてトルクが大きく変動する負荷である場合,その同期モータ1を,通電角が180度未満となる間欠通電駆動で駆動すると,その回転速度が,負荷トルクが小さい機械角φの範囲で駆動中よりも負荷トルクが大きい機械角φの範囲で駆動中の方が遅くなる。
図8(a)に示す例では,機械角φ=1度〜180度の範囲の方が,機械角φ=181度〜360度の範囲よりも負荷トルクTQLが大きいため,同期モータ1を間欠通電駆動により駆動させると,機械角φ=1度〜180度の範囲で駆動中の方が機械角φ=181度〜360度の範囲で駆動中よりも回転速度が遅くなる。
そこで,電気角・機械角対応設定部23は,同期モータ1を間欠通電駆動で駆動させたときに,電気角ψ1サイクル分の駆動に要した時間を測定することにより,前記電気角・機械角対応設定情報を自動設定する。
以下,機械角φの1サイクル分の範囲を複数に区分した範囲のうち,負荷トルクTQLが相対的に高い範囲を高負荷トルク範囲WHと称し,負荷トルクTQLが相対的に低い範囲を低負荷トルク範囲WLと称する。図8(a)に示す例の場合,例えば,機械角φ=1度〜180度の範囲が高負荷トルク範囲WHであり,機械角φ=181度〜360度の範囲が低負荷トルク範囲WLである。
続けて,図11に示すフローチャートを参照しつつ,電気角・機械角対応設定部23による電気角と機械角との対応関係の自動設定処理について説明する。なお,以下に示すST1,ST2,…は,処理手順(ステップ)の識別符号を表す。
まず,電気角・機械角対応設定部23は,同期モータ1の始動時に,PWM作成部15に制御指令を出力することにより,電気角ψにおいて1サイクル分だけ,同期モータ1を間欠通電駆動で駆動させるPWM信号をインバータ回路2に供給させる(ST1)。その際,電気角・機械角対応設定部23は,その1サイクル分の駆動に要した時間t1を測定する(ST1)。以下,ステップST1での1サイクル分を第1サイクルと称する。
図12は,間欠通電駆動の際のスイッチング電圧(各スイッチング素子SW11〜SW13,SW21〜SW23のON/OFF状態)の一例を表す図である。図12に示すように,間欠通電駆動の際には,同期モータ1の三相のうち,交流電流が最大になる相に対してのみ通電が行われる。また,通電対象となる相に対しては,例えば,予め定められたデューティ比のパルス電流が供給される。なお,前記PI演算部11により算出されたデューティの基準値Rdに応じたパルス電流を供給することも考えられる。
続けて,電気角・機械角対応設定部23は,さらにPWM作成部15に制御指令を出力することにより,引き続き電気角ψにおいて1サイクル分だけ,同期モータ1を間欠通電駆動で駆動させるPWM信号をインバータ回路2に供給させる(ST2)。その際,電気角・機械角対応設定部23は,その1サイクル分の駆動に要した時間t2を測定する(ST2)。以下,ステップST2での1サイクル分を第2サイクルと称する。
次に,電気角・機械角対応設定部23は,第1サイクルの時間t1と第2サイクルの時間t2とのいずれが大きいかを判別する(ST3)。
そして,電気角・機械角対応設定部23は,「t1>t2」であると判別した場合,所定の第1のカウンタ変数i1をカウントアップ(+1)するとともに,他の第2のカウンタ変数i2を初期化(i2=0)する(ST4)。なお,変数i1,i2の初期値は「0」である。
さらに,電気角・機械角対応設定部23は,第1のカウンタ変数i1が予め定められたしきい値N(N≧2)より大きいか否かを判別し(ST5),「i1>N」であると判別した場合,前記第1サイクル(ST1)で同期モータ1を駆動中の電気角ψと前記高負荷トルク範囲WHにおける機械角φとが対応関係にある(即ち,前記第2サイクル(ST2)で同期モータ1を駆動中の電気角ψと前記低負荷トルク範囲WLにおける機械角φとが対応関係にある)と設定し,その設定結果を交流波データ作成部14に通知する(ST8)。
なお,電気角・機械角対応設定部23は,ステップST5において,「i1>N」ではないと判別した場合,前述したステップST1へ処理を戻す。
一方,電気角・機械角対応設定部23は,ステップST3において,「t1≦t2」であると判別した場合,前記第2のカウンタ変数i2をカウントアップ(+1)するとともに,他方の前記第1のカウンタ変数i1を初期化(i1=0)する(ST6)。
さらに,電気角・機械角対応設定部23は,第2のカウンタ変数i2が予め定められたしきい値Nより大きいか否かを判別し(ST7),「i1>N」であると判別した場合,前記第2サイクル(ST2)で同期モータ1を駆動中の電気角ψと前記高負荷トルク範囲WHにおける機械角φとが対応関係にある(即ち,前記第1サイクル(ST1)で同期モータ1を駆動中の電気角ψと前記低負荷トルク範囲WLにおける機械角φとが対応関係にある)と設定し,その設定結果を交流波データ作成部14に通知する(ST8)。
なお,電気角・機械角対応設定部23は,ステップST7において,「i2>N」ではないと判別した場合,前述したステップST1へ処理を戻す。
このように,電気角・機械角対応設定部23は,電気角ψにおける2サイクル分のPWM信号(間欠通電駆動の信号)をインバータ回路2に供給したときの各サイクルの開始から終了までに要した時間t1,t2を検出し(ST1,ST2),その検出時間の比較(ST3)に基づいて同期モータ1の電気角ψと機械角φとの対応関係を自動設定する(前記電気角・機械角対応設定手段の一例)。
そして,前述したように,交流波データ作成部14(前記機械角判定手段の一例)は,電気角ψと前記対応関係の自動設定の結果とに基づいて同期モータ1の機械角φを判定する。
以上のようにして電気角ψと機械角φとの対応関係の設定が終了した後,電気角・機械角対応設定部23は,PWM作成部15を,間欠通電駆動用のPWM信号をインバータ回路2に供給させる状態から,前述した180度通電駆動用のPWM信号をインバータ回路2に供給させる状態へ切り替える(ST9,前記PWM信号切替手段の一例)。例えば,電気角・機械角対応設定部23は,同期モータ1に接続された圧縮機の圧力が,予め定められた設定圧力以上となったことを条件としてステップST9の切り替え処理を実行する。これにより,同期モータ1の動作状態が,始動時の非定常運転の状態から定常運転の状態に切り替わる。
図11に示した処理において,「t1>t2」又は「t1≦t2」の状態がN回以上(N≧2)継続することをステップST8の処理を実行する要件としているのは,負荷の状況によって誤判定がなされることを防止するためである。よって,誤判定を考慮しない場合には,N=1とすることも考えられる。
また,図11には示していないが,ステップST1〜ST7の処理を予め定められた回数だけ繰り返しても「i1>N」又は「i2>N」の条件を満たさない場合,電気角・機械角対応設定部23は,データテーブル選択部22に対し,電気角ψと機械角φとの対応関係の自動設定に失敗した旨を表すエラー通知を行う。そして,データテーブル選択部22は,前記エラー通知を受けない場合には,前記補正正弦波データテーブルTB1を前記選択データテーブルTBxとして選択し,前記エラー通知を受けた場合には,前記正弦波データテーブルTB0を前記選択データテーブルTBxとして選択する。
以上に示した圧縮機駆動装置Xにおいて,交流波データ作成部14及びPWM作成部15によるPWM信号の生成処理は,前記補正正弦波データテーブルTB1を用いる場合(本発明)と前記正弦波データテーブルTB0を用いる場合(従来)とでは,参照するデータ(交流信号値)の内容が異なるだけで,処理の負荷は同じである。
また,同期モータ1のインバータ制御において,電気角ψと機械角φとは一定の対応関係があるため,交流波データ作成部14による機械角φの判定処理は,その対応関係に従って電気角ψから機械角φを特定するごく簡易な処理である。そして,PWM信号の生成に用いられる前記補正正弦波データテーブルTB1のデータ(交流信号値)は,機械角φに応じて変動する同期モータ1の負荷トルクTQLの変動成分が反映されたデータである(図8参照)。そのため,機械角φに応じて周期的に負荷トルクTQLが大きく変動する場合に,PWM作成部15が出力するPWM信号Spは,負荷トルクTQLの変動にリアルタイムに(即座に)反応してデューティ比が変化する信号となる。
従って,圧縮機駆動装置Xによれば,冷蔵庫や空気調和機等に搭載される圧縮機のように,機械角φに応じて周期的にトルクTQLが大きく変動する負荷に接続された同期モータ1を,簡易な構成により低い演算負荷で効率的かつ安定的に(回転速度の変動が小さい状態で)動作させることができる。
前述した実施形態において,補正正弦波データテーブルTB1は,同期モータ1の機械角φに応じて変動する負荷トルクTQLの変動成分が反映された交流信号を表す前記負荷対応交流信号情報の一例であるが,その情報は,三角関数を含む数式等の情報であってもよい。前記負荷対応交流信号情報が数式情報である場合,前記交流波データ作成部14は,その数式情報に基づいて補正正弦波データテーブルTB1の構成データの値に相当する値を随時算出し,その算出結果を前記正弦波データDacとして出力する。
また,機械角に応じて周期的に負荷トルクが大きく変動する圧縮機以外の負荷に接続された同期モータを駆動する同期モータ駆動装置が,前記圧縮機駆動装置Xと同様の構成を備えれば,前記圧縮機駆動装置Xと同様の作用効果が得られる。
本発明は,同期モータ駆動装置及び圧縮機駆動装置に利用可能である。
本発明の実施形態に係る圧縮機駆動装置Xの概略構成を表すブロック図。 圧縮機駆動装置Xのインバータ回路における出力電圧と流れる電流との関係を表すタイムチャート。 インバータ回路の通電状態を模式的に表した図(第1の通電期間)。 インバータ回路の通電状態を模式的に表した図(第2の通電期間)。 インバータ回路の通電パターンと電流との対応関係を表す図。 同期モータの各相における交流電圧とインバータ回路に流れる電流との関係を表す図。 同期モータ駆動装置Xにおけるインバータ回路の電流のサンプリングタイミングと位相差情報演算方法を表す図。 負荷トルクの変動パターンと正弦波データテーブルの内容とを表す図。 トルク補正なしPWMデータとトルク補正なしPWM信号との関係を表す図。 圧縮機駆動装置Xにおけるトルク補正ありPWMデータとトルク補正ありPWM信号との関係を表す図。 圧縮機駆動装置Xにおける電気角・機械角対応自動設定処理の手順を表すフローチャート。 間欠通電駆動の際のスイッチング電圧の状態の一例を表す図。
符号の説明
X :圧縮機駆動装置
1 :同期モータ
2 :インバータ回路
3 :コンバータ回路
4 :AC電源
5 :電流検出抵抗
6 :直流電流検出アンプ部
7 :制御回路
8 :位相差検出部
9,13,21:メモリ
10:加算部
11:PI演算部
12:回転数設定部
14:交流波データ作成部
15:PWM作成部
22:データテーブル選択部
23:電気角・機械角対応設定部
ST1,ST2,…:処理手順(ステップ)

Claims (4)

  1. PWM信号に基づいて同期モータに供給するモータ駆動電力を調節するインバータ回路を備えた同期モータ駆動装置であって,
    前記同期モータにおける駆動電圧と巻線電流との位相差を検出する位相差検出手段と,
    前記位相差検出手段の検出値と所定の目標位相差との比較に基づいて前記PWM信号の基準デューティ比を算出する基準デューティ比算出手段と,
    予め定められた制御周期で変化する前記同期モータの電気角に基づいて前記同期モータの機械角を判定する機械角判定手段と,
    前記同期モータの機械角に応じて変動する前記同期モータの負荷トルクの変動成分が反映された交流信号を表す負荷対応交流信号情報を予め記憶する負荷対応交流信号値情報記憶手段と,
    前記基準デューティ比算出手段による算出結果と前記機械角判定手段の判定結果と前記負荷対応交流信号値情報とに基づいて,前記インバータ回路に供給する前記PWM信号であって前記同期モータを180度通電駆動で駆動させる第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成手段と,
    を具備してなることを特徴とする同期モータ駆動装置。
  2. 前記電気角の1サイクル分の範囲と前記機械角の1サイクル分の範囲が複数に区分された部分範囲それぞれとが対応し,
    前記インバータ回路に供給する前記PWM信号であって前記同期モータを通電角が180度未満となる間欠通電駆動で駆動させる第2のPWM信号を生成する第2のPWM信号生成手段と,
    前記第2のPWM信号を前記インバータ回路に供給させた後に前記第1のPWM信号を前記インバータ回路に供給させるPWM信号切替手段と,
    前記電気角における複数サイクル分の前記第2のPWM信号を前記インバータ回路に供給したときの前記複数サイクルそれぞれの開始から終了までに要した時間を検出し,その検出時間の比較に基づいて前記同期モータの電気角と機械角との対応関係を自動設定する電気角・機械角対応設定手段と,を具備し,
    前記機械角判定手段が,前記電気角と前記電気角・機械角対応設定手段の設定結果とに基づいて前記同期モータの機械角を判定してなる請求項1に記載の同期モータ駆動装置。
  3. 前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段を具備し,
    前記位相差検出手段が,前記電気角が予め定められた範囲であるときの前記直流電流検出手段による複数の検出値の比較に基づいて前記位相差を検出してなる請求項1又は2のいずれかに記載の同期モータ駆動装置。
  4. 圧縮機駆動用の同期モータを駆動する請求項1〜3のいずれかに記載の同期モータ駆動装置を具備してなることを特徴とする圧縮機駆動装置。
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