JP2009022063A - 送電線保護システムおよび保護継電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】送電線の事故時の後備保護をシンプルに実現できる送電線保護システムを提供すること。
【解決手段】送電線保護継電装置のバックアップを行うために、電流差動方式母線保護装置に使用されている各回線の入力変換器に母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する短絡方向保護継電装置と、同様に母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する地絡方向保護継電装置とを接続して備える。
【選択図】図1
【解決手段】送電線保護継電装置のバックアップを行うために、電流差動方式母線保護装置に使用されている各回線の入力変換器に母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する短絡方向保護継電装置と、同様に母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する地絡方向保護継電装置とを接続して備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、送電線保護継電装置の後備保護を行う保護システムおよび保護継電装置に関する。
従来、抵抗接地系母線における送電線の事故において、主保護の送電線保護継電装置が不動作時、そのバックアップ(後備保護)動作は、母線保護継電装置に内蔵された地絡過電圧保護継電機能と地絡過電流保護継電機能とのAND条件とタイマとの組み合わせによりあらかじめ定められた順序に従い送電線を遮断する、いわゆる地絡順序遮断機能により事故を除去している。従来システム構成について図4,5,6を用いて説明する。
図4において、たとえば短絡または地絡事故が送電線C線63に発生した場合、通常は送電線保護継電装置(以降LPという。)43により事故を検出し、遮断器83を直ちに開放する。しかしながら、LP43が不動作のため開放しない場合がある。
以下、このときの動作を説明するため、まず図5および図6を用いて従来の母線保護システムの構成を説明する。図5において、従来の母線保護システムは、入力変換器200、BP一括検出リレー20、BP分割検出リレー30で構成されている。なお両リレーは構成上本質的な差は無いため以降の説明において、BPリレーと総称する場合がある。また、BP一括検出リレー20に代表させて構成の説明をする。
図6に示すBP内の過電流地絡継電機能20Aと過電圧地絡継電機能20BのAND回路R10により各回線への遮断信号は時間が異なるタイマR21,R22,R23,R24を介して出力される。このため、このタイマにより予め決められた順序で遮断出力する。そして、図4に示す(1)、(2)、(3)、(4)の順序のように、この出力の順序がA線61からB線62、C線63、D線64と設定されている場合、事故のあるC線63の遮断器83を開放して事故がなくなる前に、健全な回線のA線、B線の遮断器81,82も開放する。
このため、事故中の送電線を遮断するまで健全な送電線の遮断も行うために不要な供給支障を発生させる。また、短絡事故には対しては、地絡過電圧と地絡過電流継電機能のため対応できない問題がある。
また、特許文献1には、非接地系配電系統の地絡保護継電方式において、地絡過電流継電器と零相電流変化分継電器により、前期地絡過電流継電器の不動作時に、前記零相電流変化分継電器により事故時の保護を行う技術が提案されている。
しかしながら、配電系統の特性上地絡事故時の検出性能を向上させる技術であるため、送電線の保護には適用できない。
特開平5−91647号公報
本発明は上述のかかる事情に鑑みてなされたものであり、送電線の事故時の主保護である送電線保護継電装置の不動作時に、不要な停電を起こさず、しかもより早く事故箇所を分離する送電線保護システムおよび保護継電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係わる送電線保護システムは、送電線保護継電装置のバックアップを行うための送電線保護システムであって、電流差動方式母線保護装置に使用されている各回線の入力変換器出力側に母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する短絡方向保護継電装置および/または母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する地絡方向保護継電装置を接続したことを特徴とする。
本発明では、一般的に設備される抵抗接地系の電流差動式母線保護装置は、母線に接続されている全ての送電線や機器への回線から交流量を入力変換器を介して入力している。この入力変換器の出力を共用して、母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する短絡方向保護継電装置と、同様に母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する地絡方向保護継電装置を設けることにより、母線の事故はもちろん、送電線事故において主保護である送電線保護継電装置の不動作時に、後備保護として送電線の事故を検出して事故発生の送電線の遮断器を開放することができる。
本発明に係わる保護継電装置は、母線に接続された回線の電流の差により母線側の事故を検出して動作する電流差動方式母線保護継電手段を有する保護継電装置であって、母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する送電線短絡方向保護継電手段と、母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する送電線地絡方向保護継電手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、母線保護を主体とした保護継電装置に、送電線の後備保護の手段を付加することにより、前記と同様な機能を一つの保護継電装置で経済的に送電線後備保護ができる。
本発明に係る保護継電装置は、平行複数回線の送電線に適用される保護継電装置であって、前記送電線短絡方向保護継電手段または前記送電線地絡方向保護継電手段は、各回線の差電流を演算し、差電流の大きさに基づいて予め定められた所定の順序で遮断器をトリップすることを特徴とする。所定の順位として、たとえば差電流の大きな回線から遮断することによって、最も事故の可能性の高い場所から適切に分離することができる。
本発明に係わる保護継電装置は、さらに、地絡過電圧継電手段と不足電圧継電手段を備え、不足電圧継電手段が動作で前記送電線短絡方向手段のすべてが不動作時、あるいは、地絡過電圧継電手段が動作で前記送電線地絡継電手段のすべてが不動作時、母線事故と判定して該当の母線に接続されている回線の遮断器をトリップすることを特徴とする。
本発明では、母線側の後備保護として、送電線側の事故でなく、不足電圧や地絡過電圧を検出したときに事故母線に接続されている回線をトリップさせることにより停電範囲を縮小できる。
本発明によれば、送電線の事故時の送電線保護継電装置が不動作時において、そのバックアップとして速やかに事故が発生した送電線の遮断器を開放することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形態による送電線保護システムのシステム構成図である。また、図2は、図1中のある送電線の保護システムの機能ブロック図であり、図3は、実際的な交流回路の送電線保護システムの接続図である。
図1において、母線50に接続される送電線のA線61,B線62,C線63,D線64は、各送電線の遮断器81,82,83,84と、母線側に挿入される送電線保護継電装置(LP)41,42,43,44と、各LP用の変流器C11、C12,C13,C14と、各遮断器81〜84の外部(線路)側に挿入される電流差動式母線保護継電装置(以降BP)20用の変流器 C21,C22,C23,C24が装備された構成になっている。
また、抵抗接地型母線の構成では、図1右側に示すように接地する抵抗100とアース間に変流器C31が挿入され、同じくBP20に接続されている。本実施の形態は、この構成に対して、各送電線に挿入されたBP用の変流器C21〜C24の夫々に短絡および地絡方向保護継電装置(以降DP)11,12,13,14を並列に接続した構成とすることを特徴としている。
次に、図2を用いて、変流器C21〜C24に繋がるBP、DPの詳細構成を説明する。図2は、ある送電線または機器の回線の構成を示し、BP用の変流器C20に入力変換器200を介して、通常設備される一括BP20と複母線時に母線ごとに分割して装備される分割BP30が接続され、それにDP10を接続されている。図2中、遮断器80は、図1の各遮断器81〜84に対応し、符号80によって集約して示している。同様に、変流器C20はC21〜24、送電線(X線)60は送電線61〜64に対応している。また、図2の方向検出リレー10は、DP11〜14を集約している。
次に本構成での作用を図1を用いて説明する。図4と対比させて、短絡または地絡事故が送電線C線63に発生した場合において、LP43が故障等によって不動作のため遮断器83を開放できない場合のバックアップ動作について説明する。
図1の構成では、C線63に母線側から送電線側に電流が流れると、送電線に設けられたDP13により送電線の事故として検出する。これによって、上述したBP内の順序遮断機能の動作前に該当遮断器83を開放することができる。
なお、系統構成が、たとえば、1L、2Lの平行2回線のような場合、短絡および地絡方向継電装置(DP)に夫々出力側に両回線の差電流を測定する差電流判定回路を設け、1L、2Lの差電流の流れる回線から遮断することによって事故の可能性の高い回線から適切に遮断することが可能となる。
次に、図3を用いて実際的な交流回路と各保護継電装置との接続例を説明する。各送電線61,62や機器の回線63,64は、複母線51、52に断路器91A,91B,・・・94A,94Bを介して各遮断器81,82,83,84に接続された構成となる。
また,複母線51,52は連絡用遮断器85を介して接続されている。連絡用遮断器85の両側には断路器85A,85Bが設けられている。
そして各回線の遮断器の母線より外側に、BP20、30用の変流器C21,C21,C23,C24が挿入されている。送電線61、62側は、相手変電所に接続されるが、機器側回線63,64は、変圧器71、72がそれぞれ接続され、その出力を前記母線51,52とは別の母線53に接続する構成となっている。前記各変流器C21,C22,C23、C24は、入力変換器201,202,203,204を介して一括BP20、と分割BP31,32、および各DP11,・・・,14に接続した構成となっている。各DP11〜14は、それぞれ入力変換機201〜204を介して電流信号を入力して動作する。波線で囲んだ部分1は、本実施の形態による保護継電装置の機能(手段)を集約したものであり、各機能を独立した複数の装置として構成することもできるが、一体として一つの装置で実現するようにしても良い。
この図3の構成において、BP20またはBP31,32は、地絡過電圧継電手段と不足電圧継電手段を備え、不足電圧継電手段が動作し、かつ短絡方向継電装置(DP)手段のすべてが不動作のとき、あるいは、地絡過電圧継電手段が動作し、かつ地絡継電手段継電装置(DP)のすべてが不動作のとき、母線事故と判定して該当の母線に接続されている回線の対応する各遮断器81,82,83,84をトリップする。
また、前記連絡用遮断器85開放時は母線毎に設置された地絡過電圧継電手段と不足電圧継電手段の動作と短絡および地絡方向継電装置(DP)の条件により、母線に接続された回線の遮断器のみをトリップさせる。
以上、本実施の形態によれば、母線保護継電装置用の各送電線の入力変換器に、短絡および地絡方向保護継電装置を接続することにより、送電線の後備保護として動作する信頼性の高い送電線保護システムを実現することができる。
この応用として、前記母線保護継電装置に前記短絡および地絡方向保護継電装置の機能(手段)を内蔵して、一つの保護継電装置として構成することもできる。
本発明は、電力系統における送電線事故の保護に利用することができる。
1 保護継電装置
10,11,・・・,14 (短絡/地絡)方向保護継電装置(DP)
20,21,・・・,24 母線保護継電装置(一括BP)
30,31,32 母線保護継電装置(分割BP)
40,41,・・・,44 送電線保護継電装置(LP)
50,51,52,53 母線
60,61,・・・,64 送電線または機器への回線
71,72 変圧器
80,81,・・・,84 遮断器
85 母線連絡用遮断器
85A,85B,91A〜94A,91B〜94B 断路器
100 接地抵抗
200,201,・・・,204 入力変換器
C10,C11,・・・,C14,C21,・・・C24 変流器
R10 AND論理
R21,・・・,R24 タイマ
10,11,・・・,14 (短絡/地絡)方向保護継電装置(DP)
20,21,・・・,24 母線保護継電装置(一括BP)
30,31,32 母線保護継電装置(分割BP)
40,41,・・・,44 送電線保護継電装置(LP)
50,51,52,53 母線
60,61,・・・,64 送電線または機器への回線
71,72 変圧器
80,81,・・・,84 遮断器
85 母線連絡用遮断器
85A,85B,91A〜94A,91B〜94B 断路器
100 接地抵抗
200,201,・・・,204 入力変換器
C10,C11,・・・,C14,C21,・・・C24 変流器
R10 AND論理
R21,・・・,R24 タイマ
Claims (4)
- 送電線保護継電装置のバックアップを行うための送電線保護システムであって、
電流差動方式母線保護装置に使用されている各回線の入力変換器出力側に母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する短絡方向保護継電装置および/または母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する地絡方向保護継電装置を接続したことを特徴とする送電線保護システム。 - 母線に接続された回線の電流の差により母線側の事故を検出して動作する電流差動方式母線保護継電手段を有する保護継電装置であって、
母線側から送電線側に電流が流れる送電線の短絡事故を検出して動作する送電線短絡方向保護継電手段と、
母線側から送電線側に零相電流が流れる送電線の地絡事故を検出して動作する送電線地絡方向保護継電手段と、
を備えたことを特徴とする保護継電装置。 - 前記保護継電装置は、平行複数回線の送電線に適用される保護継電装置であって、前記送電線短絡方向保護継電手段または前記送電線地絡方向保護継電手段は、各回線の差電流を演算し、該差電流の大きさに基づいて所定の順序で遮断器をトリップすることを特徴とする請求項2記載の保護継電装置。
- 前記保護継電装置は、地絡過電圧継電手段と不足電圧継電手段を備え、不足電圧継電手段が動作で前記送電線短絡方向手段のすべてが不動作時、あるいは、地絡過電圧継電手段が動作で前記送電線地絡継電手段のすべてが不動作時、母線事故と判定して該当の母線に接続されている回線の遮断器をトリップすることを特徴とする請求項2記載の保護継電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007180561A JP2009022063A (ja) | 2007-07-10 | 2007-07-10 | 送電線保護システムおよび保護継電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007180561A JP2009022063A (ja) | 2007-07-10 | 2007-07-10 | 送電線保護システムおよび保護継電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009022063A true JP2009022063A (ja) | 2009-01-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007180561A Pending JP2009022063A (ja) | 2007-07-10 | 2007-07-10 | 送電線保護システムおよび保護継電装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009022063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102723697A (zh) * | 2012-06-20 | 2012-10-10 | 湖州电力局 | 变压器后备保护智能跳闸的实现方法 |
WO2015000231A1 (zh) * | 2013-07-04 | 2015-01-08 | Wen Jie | 不接地接地***异名相两点接地短路选择性跳闸决策装置 |
-
2007
- 2007-07-10 JP JP2007180561A patent/JP2009022063A/ja active Pending
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CN102723697A (zh) * | 2012-06-20 | 2012-10-10 | 湖州电力局 | 变压器后备保护智能跳闸的实现方法 |
WO2015000231A1 (zh) * | 2013-07-04 | 2015-01-08 | Wen Jie | 不接地接地***异名相两点接地短路选择性跳闸决策装置 |
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