JP2009021820A - 通信相手選択方法、及び通信装置 - Google Patents

通信相手選択方法、及び通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009021820A
JP2009021820A JP2007182680A JP2007182680A JP2009021820A JP 2009021820 A JP2009021820 A JP 2009021820A JP 2007182680 A JP2007182680 A JP 2007182680A JP 2007182680 A JP2007182680 A JP 2007182680A JP 2009021820 A JP2009021820 A JP 2009021820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication partner
communication
communication device
partner
signal space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007182680A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4528316B2 (ja
Inventor
Riichi Kudo
理一 工藤
Taiji Takatori
泰司 鷹取
Atsushi Ota
厚 太田
Kentaro Nishimori
健太郎 西森
Shuji Kubota
周治 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2007182680A priority Critical patent/JP4528316B2/ja
Publication of JP2009021820A publication Critical patent/JP2009021820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4528316B2 publication Critical patent/JP4528316B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

【課題】通信相手の中から1つ以上の通信相手に対し、同一時刻、同一周波数帯において異なる信号系列を送信する場合に、1つ以上の通信相手の組み合わせを簡易に選択する。
【解決手段】チャネル情報取得回路105は、通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得する。また、信号空間ベクトル演算回路106は、取得したチャネル情報に基づいて、複数の通信相手通信装置の中で通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルを算出し、通信相手として選択されている通信相手通信装置に基づく信号空間ベクトルを算出する。内積値演算回路107は、これらの信号空間ベクトルに基づく内積値を算出する。通信相手選択回路108は、内積値に基づいて、新たに通信相手となる通信相手通信装置を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、同一の周波数チャネルを用い、異なる複数の送信アンテナより独立な信号系列を空間多重し、複数の通信相手への情報伝道を実現する高速無線アクセスシステムにおいて、空間多重する通信相手を選択する通信相手選択方法、及び通信装置に関する。
近年、2.4GHz帯または、5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚しい。これらのシステムでは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM :Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、最大で54Mbpsの伝送速度を実現している。ただし、ここでの伝送速度とは物理レイヤ上での伝送速度であり、実際にはMAC(Media Access Control)レイヤでの伝送効率が50〜70%程度であるため、実際のスループットの上限値は30Mbps程度である。一方、有線LANの世界ではEthernet(登録商標)の100Base-Tインタフェースをはじめ、各家庭にも光ファイバを用いたFTTH(Fiber To The Home)の普及から、100Mbpsの高速回線の提供が普及しており、無線LANの世界においても更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのための技術としては、BD(Block Diagonalization)指向性制御法(BDアルゴリズム)がよく知られている。BD指向性制御法とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一チャネル上で異なる独立な信号を複数の通信相手に送信し、お互いの通信相手の受信ウエイトにより形成される受信ビームに対し、ヌルを形成し、受信局側において他通信相手からの干渉を生じずに信号を受信し、それぞれの通信相手で独立に受信信号を推定し、データを再生するものである。
以下、通信装置のアンテナ素子数をMt、通信相手の数をMa、i番目の通信相手の受信アンテナ素子数をMr(i)とし、i番目の通信相手に同時刻、同一周波数帯において送信する通信系列数をL(i)、Mt≧Mr(i)としてBD指向性制御法により通信相手を選択する方法の一例を示す。
図5は、従来技術におけるBD指向性制御法を適用した通信装置の構成例であり、伝搬環境に最適となるように送信指向性を制御し、空間多重を行って伝送速度を向上させるものである。通信装置は、データ出力回路901、送信信号変換回路902、無線部903−1〜903−M、アンテナ904−1〜904−M、送信ウエイト決定ブロック910を備えている。また、送信ウエイト決定ブロック910は、通信品質評価通信相手選択回路905、チャネル応答取得回路906を備えている。
アンテナ904−1〜904−M及び無線部903−1〜903−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能であり、これらを介して各アンテナ904−1〜904−Mと通信相手の各アンテナ間のチャネル応答行列をチャネル応答取得回路906において推定することができる。このチャネル応答行列の取得方法は、例えば、アンテナ904−1〜904−Mにおいて既知信号の受信を行った際に得られる情報を元に推定するか、もしくは受信信号に含まれるフィードバック情報に含まれる情報によって推定して取得することになる。チャネル応答取得回路906で推定されたチャネル応答行列は、通信品質評価通信相手選択回路905に入力され、通信品質評価通信相手選択回路905は、各信号系列のそれぞれのアンテナにおける送信ウエイトと通信品質を算出し、通信相手を選択する。
次に、通信相手が選択されると、データ出力回路901では対応する通信相手へのデータを生成し、既知信号の付与や、符号化などの変換を送信信号変換回路902で行った後、無線部903−1〜903−Mに入力され、アンテナ904−1〜904−Mを介して無線信号として送信される。
以下、マルチユーザMIMO送信の例として、BD指向性制御法について説明する。チャネル応答取得回路906において得られたi番目の通信相手に対するチャネル情報を表すチャネル応答行列Hi(Mr(i)×Mt行列)は、下式(1)に示すように特異値分解により、右特異行列Vi(Mt×Mt行列)、左特異行列Ui(Mr(i)×Mr(i)行列)及び固有値の二乗根であるλ1/2を対角要素とし、非対角行列を0とする行列D(Mr×Mt行列)に分けることができる。
Figure 2009021820
ここで、Hi,jkは、通信装置のk番目のアンテナからi番目の通信相手におけるj番目のアンテナまでの伝達係数を表す。右特異行列Vのうち、V’は固有値に対応する列ベクトル群、V’’は0に対応する列ベクトル群である。シングルユーザ通信において、最大の周波数利用効率が得られる方法として知られる固有ベクトル送信においては、V’の列ベクトルを送信ウエイトとすることで、対応する固有値λで表せる信号電力を得ることができる(λ≧λ≧…≧λMr(i))。ここで、上付きの添え字Hは、共役複素行列を表す。
これにより、固有ベクトル送信は、空間的に多重する信号系列に等電力を配分する仮定のもとにおいて、シャノンにより求められたチャネルCapacityを導出すると、以下の式(2)と表すことができる。
Figure 2009021820
式(2)において、行列Pは、電力配分を表す対角行列であり、対角要素は、Pi,1,…,Pi,Mr(i)と表すことができる。
ここで、同一時間に、単一通信相手に送信するようにTDMA(Time Division Multiplexing access)方式を利用して、Ma個の通信相手に送信を行う場合の固有ベクトル送信の達成可能な周波数利用効率は、以下の式(3)にて表すことができる。
Figure 2009021820
次に、マルチユーザに対するBD指向性制御法による通信相手の選択方法の手段を示す。ここで、通信を行いたいMuの通信相手のうち、Ma(l)の通信相手ごとにブロック化し、l(エル)番目のタイミングで、それら複数の通信相手に同時に送信を行うことを想定する。まず、l番目のタイミングで送信する通信相手の組み合わせをΦと表現し、l番目のタイミングにおけるi番目の通信相手をΦ(l,i)番目の通信相手と表現する。ここで、1≦Φ(l,i)≦Muとする。
上記の前提において、Ma(l)個の通信相手にBD指向性制御法による送信を行う際にその伝送品質を評価する方法を以下に示す。
最初に、Ma(l)の通信相手のうちΦ(l,i)番目の通信相手に達成可能な伝送容量の評価方法を示す。まず、行列H Φ(l,i)を、Φ(l,i)番目の通信相手以外のl番目のタイミングで、同一周波数帯を利用して同時に送信する通信相手のチャネル応答行列の集合行列とした場合、H Φ(l,i)は、次式(4)にて表される。
Figure 2009021820
式(4)において、行列RΦ(l,j)は、Φ(l,j)番目の通信相手に対して仮定した受信ウエイトであり、対角行列とした場合には、受信ウエイトの仮定がない条件を示すことになる。この、行列H Φ(l,i)に対し、特異値分解を行うと、次式(5)にて表すことができる。
Figure 2009021820
ここで、行列V Φ(l,i)は、固有値D Φ(l,i)に対応する信号空間ベクトルであり、V Φ(l,i)は、固有値がない、もしくは固有値0に対応するヌル空間ベクトルである。ここで、V l(i)(l)のヌル空間に対し、送信を行うと、l番目のタイミングにおけるΦ(l,i)以外の受信ウエイトに対し、干渉を生じないことになる。そこで、この送信空間において得られる通信品質を評価するには、次式(6)に示すように、Φ(l,i)番目の通信相手のチャネル応答行列に対し、このヌル空間ウエイトV Φ(l,i)を乗算して得られる行列の特異値を算出すればよいことになる。
Figure 2009021820
これにより、行列D Φ(l,i)の対角成分の二乗値であるヌル空間固有値、λ’Φ(l,i),1,…,λ’Φ(l,i),Mr(Φ(l,i))に対する品質が得られることになる。ここで、式(3)と同様に組み合わせΦに対するBD法の達成可能な周波数利用効率を求めると、次式(7)のように表すことができる。
Figure 2009021820
式(7)において、行列P’Φ(l,i)は、電力配分を表す対角行列であり、対角要素は、PΦ(l,i),1,…,PΦ(l,i,Mr(Φ(l,i)と表すことができる。
ここで、サービスエリア内に多くのアクティブな通信相手が存在した場合、空間的に分離しやすい通信相手ごとに同時送信する組み合わせを決定する必要があり、この組み合わせにより特性が変わることになる。
Q.H.Spencer, A.L. Swindlehurst, and M.Haardt,"Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels,", IEEE Trans. Sig. Processing, vol.52, issue2, Feb. 2004, pp.461-71.
しかしながら、上記の手段では、複数の通信相手に対し、同一時刻、同一周波数帯において、空間多重により高い伝送容量を得ることが可能となるが、直接ヌル空間固有値を求めるには演算量が大きく、また取り得る組み合わせもMuMa(l)通り存在し、各組み合わせについて上記の手法にて各通信相手に対するヌル空間固有値を計算すると更に膨大な演算量が必要になるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、通信相手が複数存在し、それらの中から一つ以上の通信相手に対し、同一時刻、同一周波数帯において異なる信号系列を送信する場合に、一つ以上の通信相手の組み合わせを簡易に選択することを可能とする通信相手選択方法、及び通信装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信相手選択方法であって、前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、取得したチャネル情報に基づいて、前記通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行うものとして選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する第1のステップと、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、前記選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を算出する第2のステップと、算出した内積値に基づく評価値に従って、最大あるいは最小となる評価値に対応する前記通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に通信を行う通信相手通信装置として追加する第3のステップと、前記第1から第3のステップを繰り返し同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置を選択するステップと、を含むことを特徴とする通信相手選択方法である。
また、本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信相手選択方法であって、前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、取得したチャネル情報に基づいて、前記通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行うものとして選択された通信相手通信装置と、仮に選択された追加通信相手通信装置とで、仮の選択された通信相手通信装置を決定し、ある一つの仮の選択された通信相手通信装置以外の、仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する第1のステップと、前記仮の選択された通信相手通信装置の中の一つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、当該通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を算出する第2のステップと、算出した内積値に基づく評価値に従って、最大あるいは最小となる評価値に対応する前記仮の選択された追加通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置として追加する第3のステップと、前記第1から第3のステップを繰り返し同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置を選択するステップと、を含むことを特徴とする通信相手選択方法である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記第1のステップは、通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、チャネル情報から待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定するか、もしくは2つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルの内積値を演算し、演算された内積値に基づく評価値に従って、前記評価値が最大あるいは最小となる2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記第3のステップは、前記通信相手に追加する通信相手通信装置、もしくは追加する通信相手通信装置と既に選択されている通信相手通信装置の伝送特性を前記内積値から推定し、予め定める判定値を満たす追加する通信相手通信装置の候補の中から、最大もしくは最小の評価値に対応する通信相手通信装置を追加する通信相手通信装置として選択し、予め定める判定値を満たす通信相手通信装置がない場合には、通信相手通信装置を追加せず、既に選択されている通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として決定することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記第3のステップは、前記内積値のノルム、もしくは前記内積値で構成される行列の固有値を前記評価値として算出し、算出した評価値が最小となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するステップ、あるいは前記内積値で構成される行列の相関行列を算出し、算出した相関行列に基づいて前記評価値を算出し、算出した評価値が最大となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するステップを更に含むことを特徴とする。
また、本発明は、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報に基づいて、通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する信号空間ベクトル演算回路と、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルとの内積値を演算する内積値演算回路と、前記内積値演算回路が算出する内積値に基づく評価値を用いて、最大あるいは最小となる前記評価値に対応する通信相手通信装置を、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う追加通信相手通信装置として選択する通信相手選択回路とを備え、前記信号空間ベクトル演算回路は、通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つ又は2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定し、前記通信相手選択回路が、前記追加通信相手通信装置を選択した際には、前記選択された通信相手通信装置に前記追加通信相手通信装置を加え、前記通信相手として選択されている通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出することを特徴とする通信装置である。
また、本発明は、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報に基づいて、通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出し、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として選択された通信相手通信装置に、選択されていない通信相手通信装置から仮の追加通信相手通信装置を加えた、仮の選択された通信相手通信装置を構成し、仮の選択された通信相手通信装置の中で、一つの仮の選択された通信相手通信装置を除くそれ以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する信号空間ベクトル演算回路と、前記仮の選択された通信相手通信装置の中で1つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、当該通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算する内積値演算回路と、前記内積値演算回路が算出する内積値に基づく評価値を用いて、最大あるいは最小となる前記評価値に対応する通信相手通信装置を、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う追加通信相手通信装置として選択する通信相手選択回路とを備え、前記信号空間ベクトル演算回路は、通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つ又は2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定し、前記通信相手選択回路が、前記追加通信相手通信装置を選択した際には、前記選択された通信相手通信装置に前記追加通信相手通信装置を加え、前記通信相手として選択されている通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出することを特徴とする通信装置である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記通信相手選択回路は、前記通信相手に追加する通信相手通信装置、もしくは追加する通信相手通信装置と既に選択されている通信相手通信装置の伝送特性を前記内積値から推定し、予め定める判定値を満たす追加する通信相手通信装置の候補の中から、最大もしくは最小の評価値に対応する通信相手通信装置を追加する通信相手通信装置を選択し、予め定める判定値を満たす通信相手通信装置がない場合には、通信相手通信装置を追加せず、既に選択されている通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として決定することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記通信相手選択回路は、前記内積値演算回路により算出された内積値のノルム、もしくは前記内積値で構成される行列の固有値を前記評価値とし、前記評価値が最小となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するか、あるいは前記内積値演算回路により算出された内積値で構成される行列の相関行列を算出し、算出した相関行列に基づいて評価値を算出し、算出した評価値が最大となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択することを特徴とする。
本発明の通信装置は、通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得し、取得したチャネル情報に基づいて、通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルを算出し、通信相手として選択されている通信相手通信装置が存在する場合、当該通信相手として選択されている全ての通信相手通信装置に基づく信号空間ベクトルを算出する。同一周波数チャネル及び同一時刻に送信する通信相手として追加する候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、通信相手として選択されている全ての通信相手通信装置に基づく信号空間ベクトルとの内積値を算出し、算出する内積値に基づく評価値に従って、最大あるいは最小となる評価値に対応する通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択する構成とした。
これにより、複数の通信相手に対して、同一時刻に、同一周波数帯で、空間多重によって異なる信号を送信する場合、より高い伝送容量を得るための通信相手の組み合わせを、信号空間ベクトル間の内積を利用した少ない演算量の演算で容易に選択することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における通信装置の送信部に係る構成を示したブロック図である。通信装置は、データ出力回路101、送信信号変換回路102、無線部103−1〜103−M、アンテナ104−1〜104−M、通信相手決定ブロック110を備える。また、通信相手決定ブロック110は、チャネル情報取得回路105、信号空間ベクトル演算回路106、内積値演算回路107、通信相手選択回路108を備える。
アンテナ104−1〜104−M及び無線部103−1〜103−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能である。チャネル情報取得回路105は、無線部103−1〜103−Mにおいて変換された受信信号に基づいて、通信装置の各アンテナ104−1〜104−Mと複数の通信相手の通信装置に備えられた受信アンテナ、もしくは受信ビームとの間のチャネル情報を推定して取得する。なお、チャネル情報の取得は、アンテナ(104−1〜104−Mにおいて既知信号を受信した際に得られる情報を元に推定するか、もしくは受信信号に含まれるフィードバック情報に含まれる情報に基づいて、各通信相手に対するチャネル応答行列の情報を推定することにより取得することになる。
チャネル情報取得回路105は、通信相手の選択が行われる際、通信相手候補のチャネル情報であるチャネル応答行列を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力されるチャネル応答行列に基づいて、信号空間ベクトルを算出して内積値演算回路107に出力する。内積値演算回路107は、入力される信号空間ベクトルについて内積値を算出して通信相手選択回路108に出力する。通信相手選択回路108は、入力される内積値に基づいて同一時刻に送信する通信相手を選択する。
また、通信相手選択回路108は、選択した通信相手を示す情報に対してマルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信を行うか、あるいはシングルユーザMIMO通信を行うか、あるいは新たに通信相手となる通信相手通信装置(以下、通信相手ともいう)を選択するかを判定する。また、通信相手選択回路108は、マルチユーザMIMO通信、もしくはシングルユーザMIMO通信を行うと判定した際には、データ出力回路101に、判定した対象である通信相手を示す情報を出力する。また、通信相手選択回路108は、新たに通信相手を選択すると判定した場合、選択する通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。
通信相手選択回路108から新たに選択した通信相手を示す情報が信号空間ベクトル演算回路106に入力された場合、信号空間ベクトル演算回路106は、新たに選択した通信相手と既に選択されている通信相手に対応する信号空間ベクトルを算出して内積値演算回路107に出力する。また、このとき、内積値演算回路107は、新たに選択した通信相手と既に選択されている通信相手に対して信号空間ベクトル演算回路106により算出された信号空間ベクトルと、通信相手として選択されていない通信相手、すなわち、通信相手として選択される候補となる通信相手(以下、選択候補通信相手ともいう)の信号空間ベクトルとの内積値を算出して通信相手選択回路108に出力する。また、通信相手選択回路108は、入力された内積値に基づいて、選択候補通信相手の中から、同一時刻に送信する通信相手に追加する通信相手を選択する。また、通信相手選択回路108は、選択した通信相手に対しマルチユーザMIMO通信を行うか、あるいは新たに追加した選択候補通信相手をのぞく通信相手にマルチユーザMIMO通信を行うか、あるいは、更に新たに通信相手を追加するかを判定する。また、通信相手選択回路108は、マルチユーザMIMO通信を行うと判定した場合、データ出力回路101に対応する通信相手を示す情報を出力する。また、通信相手選択回路108は、更に新たに通信相手を追加する場合、当該通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力し、前述した信号空間ベクトル演算回路106からの一連の処理が行われることになる。
次に、通信相手の選択方法について説明する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力された各通信相手に対するチャネル応答行列H〜HMuの共役複素数でできた行列H 〜HMu の行ベクトルに対して直交化法を行い、送信空間基底ベクトル群を算出する。H のa番目の行ベクトルをgi,aとすると、i番目の通信相手に対する送信空間基底ベクトルei,1,ei,2,…,ei,Mr(i)は、次式(8)のように算出される。
Figure 2009021820
ここで、(a,b)は、ベクトルaとbの内積値である。このとき、ベクトルE=[ei,1 ,ei,2 ,…,ei,Mr(i) ]がi番目の通信相手に対する信号空間ベクトル群となる。なお、信号空間ベクトル群Eとしてチャネル応答行列Hを特異値分解することで得られる右特異行列Vのうち特異値に対応する列ベクトルや、QR分解することで得られる上三角行列の値を有する行ベクトルに対応する列ベクトルを適用するようにしてもよい。
信号空間ベクトル演算回路106は、算出した信号空間ベクトル群Eを内積値演算回路107に出力する。内積値演算回路107は、信号空間ベクトル群Eを構成する行ベクトル同士の乗算を行い、通信相手選択回路108にて、内積値演算回路107による演算結果に基づいて、異なる通信相手同士で評価が行われる。α番目の通信相手とβ番目の通信相手の評価に利用される信号空間の相関行列Rα,βは、次式(9)により表すことができる。
Figure 2009021820
なお、通信相手を選択するための評価値として、相関行列Rα,βのノルム(総和)の値や、相関行列Rα,βの第1固有値の値を適用することもできる。そして、通信相手選択回路108にて、評価値が最小となる通信相手を、同一時刻に送信する通信相手として選択することになる。また、評価値として、次式(10)に示される行列式評価値を適用することもできる。
Figure 2009021820
ここで、|A|は行列Aの行列式である。行列式評価値を通信相手選択の際に適用する場合には、当該行列式評価値は、多重を行うことによる劣化判定値を示すことになるため、当該劣化判定値が最大となる通信相手を選択する。
はじめの通信相手は、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、待機時間、優先権、装置スペック、契約形態、許容消費電力などの情報を用いて決定することができる。もしくは、2つの通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトル同士で式(9)や式(10)で得られる評価値を用いて、はじめの通信相手を選択してもよい。
通信相手の数が2ユーザより多い場合には、既に選択されている通信相手に対して新たに信号空間ベクトルが信号空間ベクトル演算回路106により算出される。
ここで、p番目の通信相手とq番目の通信相手が既に選択されており、3番目の通信相手を選択する場合について説明する。まず、p番目の通信相手に対する信号空間ベクトルE(Mt×Mr(p)行列)と、q番目の通信相手に対する信号空間ベクトルE(Mt×Mr(q))行列とからなる行列に対してQR分解を適用してp番目とq番目の通信相手に対する信号空間ベクトルEp,qを、次式(11)のように算出することができる。
Figure 2009021820
ここで、(Ep,q E’’p,q)はMt×Mtのユニタリ行列である。また、行列Yp,qは、Mt×Mr(p)+Mr(q))の上三角行列である。信号空間ベクトルEp,qは、行列Yp,qの0でない成分を有する行ベクトルに対応する列ベクトル群であり、M×(Mr(p)+Mr(q))の行列である。
また、行列E’’p,qは、行列(E)をQR分解して得られるユニタリ行列のうち、Rに対応する三角行列Yp,qにおける0部分に対応する列ベクトル群である。
上記の信号空間ベクトルEp,qは、直交化法と等価な演算によって算出されることになる。すなわち、行列Eのj番目の列ベクトルをep,jとし、行列Eのj番目の列ベクトルをeq,jとすると、信号空間ベクトルEp,qの1〜Mr(p)番目の列ベクトルe(p,q),1〜e(p,q),Mr(p)としては、p番目の通信相手に対する信号空間ベクトルEを適用することができる。また、Mr(p)+1〜Mr(p)+Mr(q)番目の列ベクトルe(p,q),Mr(p)+1〜e(p,q),Mr(q)については、行列Eに直交化法を適用することにより、次式(12)として算出することができ、これにより、信号空間ベクトルEp,qを算出することができる。
Figure 2009021820
信号空間ベクトル演算回路106は、算出した信号空間ベクトルEp,qを、内積値演算回路107に出力する。そして、通信相手選択回路108により、内積値演算回路107の演算結果に基づいて、信号空間ベクトルEp,qを構成する通信相手と同時通信に適した新たな通信相手の評価が行われる。ここで、p番目、q番目の通信相手と、追加の選択候補であるγ番目の通信相手の信号空間の相関行列R(p,q),γは、次式(13)により示すことができる。
Figure 2009021820
なお、前述したように通信相手を選択するための評価値としては、相関行列Rα,βのノルム(総和)の値や、相関行列Rα,βの第1固有値の値を適用することもでき、評価値が最小となる通信相手を、同一時刻に送信する通信相手として選択することになる。
また、同じく前述したように、評価値として、行列式評価式を適用する場合には、次式(14)にて行列式評価値が算出され、この場合、該行列式評価値(前述の劣化判定値)が最大なる通信相手を選択する。
Figure 2009021820
また、前述した通信相手を選択する方法を、3以上の通信相手を選択する場合にも拡張することができる。例えば、k番目(k>3)の通信相手を選択する場合には、信号空間ベクトル演算回路106にて、(k−1)の通信相手の信号空間ベクトルE(p,q,…,v)が算出される。(k−2)の通信相手の信号空間ベクトルE(p,q,…,u)が算出されている場合には、QR分解により、次式(15)として信号空間ベクトルE(p,q,…,v)が算出される。
Figure 2009021820
(k−2)の通信相手の信号空間ベクトルE(p,q,…,u)が算出されていない場合には、各通信相手の信号空間ベクトルを利用して、次式(16)として信号空間ベクトルE(p,q,…,v)算出することになる。
Figure 2009021820
信号空間ベクトル演算回路106により算出された信号空間ベクトルE(p,q,…,v)は内積値演算回路107に出力され、通信相手選択回路108にて、内積値演算回路107の演算結果に基づいて、信号空間ベクトルE(p,q,…,v)を構成する通信相手と同時送信に適した新たな通信相手の評価が行われる。ここで、p〜v番目の通信相手と、追加の選択候補であるε番目の通信相手の信号空間ベクトルの相関行列R(p,q,…,v),εは、次式(17)として示される。
Figure 2009021820
なお、前述したように通信相手を選択するための評価値としては、相関行列R(p,q,…,v),εのノルム(総和)の値や、相関行列Rα,βの第1固有値の値を適用することもでき、評価値が最小となる通信相手を、同一時刻に送信する通信相手として選択することになる。
また、同じく前述したように、評価値として、行列式評価式を適用する場合には、次式(18)にて行列式評価値が算出され、行列式評価値(前述の劣化判定値)が最大となる通信相手を選択する。すなわち、p〜v番目の通信相手を確定し、新たな通信相手を式(18)から選択することができる。または、p〜ε番目全ての通信相手について式(17)、もしくは式(18)による演算を行い、新たな通信相手を選択することもできる。つまり、pからvまでのX−1の同時通信する通信相手通信装置に、新たにX番目の同時通信する通信相手通信装置を加えることを考える。ε番目の通信相手通信装置を仮の追加通信相手通信装置とし、pからvまでの選択された通信相手通信装置と、ε番目の仮の追加通信相手通信装置を含めたX個の通信相手通信装置を仮の選択された通信相手通信装置と定義する。この仮の選択された通信相手通信装置の中で、p番目の通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルE(q,r,…,ε)、q番目の通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルE(p,r,…,ε)、同様にしてpからε番目の通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルE(q,r,…,ε)からE(p,q,…,v)まで、X個算出する。これらのX個の1つの仮の選択された通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、1つの仮の選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルを用いて、式(17)からは相関行列をX個、行列R(q,r,…,ε),p、行列R(p,r,…,ε),q、…、行列R(p,q,…,v),ε、として求めることができる。これらX個の相関行列から得られるノルムの値や、第1固有値の値の和、もしくは最大値を評価値として用いることができ、評価値が小さくなる仮の追加通信相手通信装置を、同一時間に送信するX番目の通信相手通信装置として選択することができる。式(18)を用いる場合には、Γ(q,r,…,ε),p(p,r,…,ε),q,…,Γ(p,q,…,v),εを算出し、得られるX個の評価値を求め、それらの総積の値や最小値を判定式として用いるようにしてもよい。例えば、3番目の通信相手を選択する場合には、式(13)、式(14)に加えて、R(q,r),p=E(q,r) ,R(p,r),q=E(p,r) 、もしくはΓ(q,r),p=|I―E (q,r)(q,r) |、Γ(p,r),q=|I−E (p,r)(p,r) |を演算することとなる。
BD法では、送信アンテナ数以上のデータストリームを送信することはできないため、上記方法によって選択された通信相手へのデータストリーム数が送信アンテナ数以下の条件となるように、上記方法により通信相手通信装置の選択を行い、データストリーム数が送信アンテナ数を超える条件となる場合には選択を終了し、同時に送信する通信相手通信装置を決定する。
Figure 2009021820
次に、式(18)の行列式評価値について説明する。前提として、BDアルゴリズムにより同時送信する通信相手の数をMaとし、l(エル)番目のタイムスロットに対する選択したMaの通信相手の組み合わせをΦ(l)として表す。ここで、Φ(l,i)は選択された組み合わせのうちi番目の通信相手を表すこととする。BD指向性制御法による送信で、通信相手の組み合わせをΦ(l)とした場合のi番目の通信相手のj番目のヌル空間固有値λ’Φ(l,i),j(Φ(l))、シングルユーザ通信時の伝送特性に対応するi番目の通信相手のj番目の固有値λΦ(l,i),jとの関係を次式(19)として表すこととする。
Figure 2009021820
このとき、式(19)において、0≦aΦ(l,i),j(Φ(l))≦1が成立する。ここで、端末局における受信信号レベルと雑音信号レベルの比であるSignal to noise ratio(SNR)が高い環境を考えると、次式(20)が成立すると仮定できる。
Figure 2009021820
このような条件で式(3)と式(7)の達成可能な周波数利用効率は、それぞれ次式(21)、(22)のように近似することができる。
Figure 2009021820
Figure 2009021820
式(21)におけるシングルユーザMIMO通信ではTDMA方式を利用することを仮定しており、マルチユーザMIMOとの比較のためMaで割られている。ここで、式(19)と式(21)を用いて、式(22)で近似できるBD法の達成可能な周波数利用効率を表すと、次式(23)として表すことができる。
Figure 2009021820
つまり、シングルユーザMIMO時の達成可能な周波数利用効率、Πaと受信アンテナ素子数Mr(Φ(l,i))、電力配分係数pΦ(l,i),j、p’Φ(l,i),j、が分かれば、BD法送信の際に得られる達成可能な周波数利用効率が推定できる。ここで、電力配分として等電力配分を仮定すると、pΦ(l,i),1=…=pΦ(l,i),Mr(Φ(l,i))=1/Mr(Φ(l,i)),p’Φ(l,i),1=…=p’Φ(l,i),Mr(Φ(l,i))=1/(MaMr(Φ(l,i)))と表すことができるため、式(23)の最終行の式の第3項は、Mr(Φ(l,i))logMaと書き換えることができる。
よって、シングルユーザMIMOから周波数利用効率の増加量が高い通信相手を選択するのであれば、次式(24)の値が増加する通信相手の組み合わせΦ(l)を選択することができる。
Figure 2009021820
ここで、通信相手の受信アンテナ素子数が共通であれば、(Mr(1)=Mr(2)=…=Mr(Mu)=Mr)となり、式(24)を、次式(25)のように簡略化することができ、式(25)を最大にする通信相手の組み合わせΦ(l)を選択すればよいことになる。
Figure 2009021820
次に、ΠaΦ(l,i),j(Φ(l))を推定することを考える。式(19)の仮定を利用すると、次式(26)の関係が成立する。
Figure 2009021820
式(1)に基づいて式(26)を変形すると、次式(27)として表すことができる。
Figure 2009021820
式(26)と式(27)とにより、ΠaΦ(l,i),j(Φ(l))は、次式(28)として導くことができる。
Figure 2009021820
これにより、|V’Φ(l,i) Φ(l,i) Φ(l,i) V’Φ(l,i)|を算出することで、直接BD法を適用することなくマルチユーザMIMOの伝送容量を簡易に推定することができる。更に、式(28)は、行列(V Φ(l,i) Φ(l,i))がユニタリ行列であることを用いると、次式(29)のように変形することができる。
Figure 2009021820
すなわち、ΠaΦ(l,i),jは、Φ(l,i)番目の通信相手の信号空間ベクトルV’Φ(l,i)と、組み合わせΦ(l)の中のΦ(l,i)番目の通信相手以外の通信相手の信号空間ベクトルV Φ(l,i)を算出することにより得られる値である。ここで、式(29)における信号空間ベクトルV’Φ(l,i)には、式(10)、(14)、(18)で用いた信号空間ベクトルEΦ(l,i)を用いることができ、V Φ(l,i)もΦ(l,i)以外の同時通信する通信相手に対する信号空間ベクトルEΦ(l,1),…,Φ(l,i−1),Φ(l,i+1),…,Φ(l,Ma)そのものであるので、式(10)、(14)、(18)は、達成可能な周波数利用効率の減少量と対応することになる。そのため、この値を大きくする通信相手を選択することが、達成可能な周波数利用効率を増大させることが分かる。式(9)、(13)、(17)で得られる相関行列のノルム(総和)の値や第1固有値の値は、この行列式の近似値となっており、これらの相関行列から得られるパラメータを用いることでも通信相手を選択できる。
以下、信号空間ベクトルEΦ(l,i)、EΦ(l,1),…,Φ(l,i−1),Φ(l,i+1),…,Φ(l,Ma)の代わりに信号空間ベクトルV’Φ(l,i)、V Φ(l,i)を用いて説明する。
式(29)と(23)とを用いて、通信相手の組み合わせをΦ(l)とした場合のBD法におけるマルチユーザMIMOの周波数効率は、次式(30)により示すことができる。
Figure 2009021820
よって、Φ(l,i)番目の通信相手が、シングルユーザMIMOの際の周波数利用効率を上回るためには、次式(31)が成り立つ必要がある。
Figure 2009021820
Φ(l,i)番目の通信相手が新しく追加する通信相手だとすると、式(31)による検定により、シングルユーザMIMOの際の周波数利用効率を下回る際には選択しないこともできる。または、式(31)の第1行目の右辺において、C(Ma,Φ(l)) s,Φ(l,i)に係数ρを乗算し、シングルユーザMIMO通信からρ倍の周波数利用効率を保証するように制御することもできる。式(31)は、仮の選択された通信相手のうちいずれに対しても用いることができ、仮の選択された通信相手が、いずれも式(31)を満たす場合のみ選択することもできる。
また、全通信相手への周波数利用効率の和で通信相手を追加するか否かを判定することもできる。通信相手の組み合わせをΦ(l)とした場合におけるBD指向性制御法を用いた送信による周波数利用効率は、次式(32)により推定することができ、同時送信する通信相手数、およびその組み合わせが、当該式(32)により算出される値を大きくする場合に、これらの通信相手を選択するようにすることもできる。
Figure 2009021820
または、式(32)の第一項は、通信相手の多重数が一定であるとすると、組み合わせによる全体の周波数利用効率に寄与しないため、次式(33)を最大化する通信相手を選択することでシングルユーザMIMOからの周波数利用効率の増大度を最大にすることができる。
Figure 2009021820
または、シングルユーザMIMOからの周波数利用効率の増大度を指標としてとり、次式(34)が最大になる組み合わせ選択することができる。
Figure 2009021820
また、仮に選択された通信相手に含まれる各通信相手に対し、式(34)を演算し、それらの総和、もしくは最小値が最大となるように新たに加える通信相手通信装置を決定することもできる。または、如何なる仮の追加通信相手に対しても、式(31)を満たさない仮に選択された通信相手が存在する場合には、式(31)を満たさない通信相手に対応する式(34)の値が最も大きくなる通信相手を追加通信相手として選択することもできる。
また、Ma−1の通信相手が選択されていた際の周波数利用効率から、Maを選択した際の周波数利用効率が増大したかを判定値として用いることもできる。Ma−1の通信相手が選択されていた際の周波数利用効率は、次式(35)と表すことができる。
Figure 2009021820
ここで、Φ’(l)は、Φ(l)からΦ(l,Ma)を除いた通信相手の組み合わせである。つまり、以下の式(36)が成り立つ場合に、Φ(l,Ma)を追加の通信相手として認めることもできる。
Figure 2009021820
(第1の送信処理)
図2に、本実施形態における第1の送信処理のフローチャートを示す。通信を行う前に、チャネル情報取得回路105が、送信を行う通信相手に対するチャネル応答行列を推定して取得する(ステップS110)。第1通信相手は、任意の通信相手か、もしくは、通信相手の契約形態、端末装置の性能、待機時間、許容消費電力などによって予め設定されており、その通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に入力しておく(ステップS111)。次に、信号空間ベクトル演算回路106は、第1通信相手の信号空間ベクトルとともに同一時刻に送信する通信相手の候補の信号空間ベクトルを全て演算する(ステップS112)。信号空間ベクトル演算回路106は、選択されている通信相手の信号空間ベクトルを演算する。最初の処理では、前述した第1通信相手を選択されている通信相手として演算が行われる(ステップS113)。そして、内積値演算回路107は、選択された通信相手の信号空間ベクトルと通信相手候補の信号空間ベクトルとで内積値を演算する(ステップS114)。通信相手選択回路108は、前述した式(9)、(10)、(13)、(14)、(17)、(18)、(32)、(33)、(34)、(36)から得られる評価値に基づいて、候補の中から新たな通信相手を選択する(ステップS115)。
次に、通信相手選択回路108は、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満であるかどうかを判定することにより、通信装置に残されている自由度で、残っている通信相手の受信アンテナ素子数分、新たに送信ストリームを割り当てられるか判定する(ステップS116)。送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満でない場合、すなわち割り当てられると判定した場合には、選択した通信相手を更新して、選択した通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力された通信相手を示す情報に基づいて選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを演算し(ステップS113)、ステップS114、S115、S116の処理が繰り返される。
ステップS116にて、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満の場合、すなわち通信装置に十分な自由度が残っていないと判定した場合、通信相手選択回路108は、同一タイミング同一周波数で送信する通信相手を選択し、選択された通信相手について送信データを生成する(ステップS117)。
なお、異なる時刻で送信する選択された通信相手以外の通信相手も選択する場合には、ステップS111において、残っている通信相手から第1通信相手を選択して設定し、ステップS112以下の処理が行われることになる。
(第2の送信処理)
図3に、本実施形態における第2の送信処理のフローチャートを示す。通信を行う前に、チャネル情報取得回路105が、送信を行う通信相手に対するチャネル応答行列を推定して取得する(ステップS210)。第1通信相手は、任意の通信相手か、もしくは、通信相手の契約形態、端末装置の性能、待機時間、許容消費電力などによって予め設定されており、その通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に入力しておく(ステップS211)。次に、信号空間ベクトル演算回路106は、第1通信相手の信号空間ベクトルとともに同一時刻に送信する通信相手の候補の信号空間ベクトルを全て演算する(ステップS212)。信号空間ベクトル演算回路106は、選択されている通信相手の信号空間ベクトルを演算する。最初の処理では、前述した第1通信相手を選択されている通信相手として演算が行われる(ステップS213)。そして、内積値演算回路107は、選択された通信相手の信号空間ベクトルと通信相手候補の信号空間ベクトルとで内積値を演算する(ステップS214)。通信相手選択回路108は、前述した式(17)、(18)、(32)、(33)、(34)、(36)から得られる評価値に基づいて、候補の中から新たな通信相手を選択する(ステップS215)。
次に、通信相手選択回路108は、式(31)を、選択された通信相手、もしくは全通信相手に適用し、選択された通信相手に対する伝送特性が予め定められる既定値以上となるか否かを判定することにより、周波数利用効率の増大度が、同時通信相手数を増やす前に比べて、増加しているか否かを判定する(ステップS216)。増加している場合には、ステップS217に進み、通信相手選択回路108は、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満であるかどうかを判定することにより、通信装置に残されている自由度で、残っている通信相手の受信アンテナ素子数分、新たに送信ストリームを割り当てられるか判定する(ステップS217)。
一方、ステップS216において増加していない場合、通信相手選択回路108は、最新に、選択して追加された通信相手を除き、それ以外の通信相手を選択し(ステップS218)、選択した通信相手を同一タイミング同一周波数で送信する通信相手として送信データを生成する(ステップS219)。
ステップS217にて、通信相手選択回路108が、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満でない場合、すなわち割り当てられると判定した場合には、選択した通信相手を更新して、選択した通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力された通信相手を示す情報に基づいて選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを演算し(ステップS213)、ステップS214、S215、S216の処理が繰り返される。
ステップS217にて、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満の場合、すなわち通信装置に十分な自由度が残っていないと判定した場合、通信相手選択回路108は、同一タイミング同一周波数で送信する通信相手を選択し、選択された通信相手について送信データを生成する(ステップS219)。
なお、異なる時刻で送信する選択された通信相手以外の通信相手も選択する場合には、ステップS211において、残っている通信相手から第1通信相手を選択して設定し、ステップS212以下の処理が行われることになる。
ここで、S216の周波数利用効率の増大度の判定に利用されるシングルユーザMIMO時の周波数利用効率は正確なものである必要はなく、予め定数としたり、シングルユーザMIMO伝送を行った場合に割り当てていた変調方式と符号化率から決まるスループットを適用したり、受信相手の平均受信SNRや受信アンテナ素子数に対応する、おおまかな周波数利用効率値を表情報として予め記憶しておき、通信相手の情報から割り出すようにすることもできる。
(第3の送信処理)
図4に、本実施形態における第3の送信処理のフローチャートを示す。通信を行う前に、チャネル情報取得回路105が、送信を行う通信相手に対するチャネル応答行列を推定して取得する(ステップS310)。第1通信相手は、任意の通信相手か、もしくは、通信相手の契約形態、端末装置の性能、待機時間、許容消費電力などによって予め設定されており、その通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に入力しておく(ステップS311)。次に、信号空間ベクトル演算回路106は、全ての通信相手の信号空間ベクトルを演算する(ステップS312)。信号空間ベクトル演算回路106は、選択されている通信相手と仮の追加通信相手からなる仮の選択された通信相手を決定し、仮の選択された通信相手の中の1つの通信相手以外の仮の選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを仮の選択された全ての通信相手に対して演算する。最初の処理では、前述した第1通信相手を選択されている通信相手として演算が行われる(ステップS313)。そして、内積値演算回路107は、仮に選択された通信相手のうち1つの通信相手の信号空間ベクトルと、当該通信相手以外の仮の選択された通信相手に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算する(ステップS314)。通信相手選択回路108は、前述した式(9)、(10)、(13)、(14)、(17)、(18)、(32)、(33)、(34)、(36)から得られる評価値に基づいて、候補の中から新たな通信相手を選択する(ステップS315)。
次に、通信相手選択回路108は、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満であるかどうかを判定することにより、通信装置に残されている自由度で、残っている通信相手の受信アンテナ素子数分、新たに送信ストリームを割り当てられるか判定する(ステップS316)。送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満でない場合、すなわち割り当てられると判定した場合には、選択した通信相手を更新して、選択した通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力された通信相手を示す情報に基づいて選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを演算し(ステップS313)、ステップS314、S315、S316の処理が繰り返される。
ステップS316にて、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満の場合、すなわち通信装置に十分な自由度が残っていないと判定した場合、通信相手選択回路108は、同一タイミング同一周波数で送信する通信相手を選択し、選択された通信相手について送信データを生成する(ステップS317)。
なお、異なる時刻で送信する選択された通信相手以外の通信相手も選択する場合には、ステップS311において、残っている通信相手から第1通信相手を選択して設定し、ステップS312以下の処理が行われることになる。
(第4の送信処理)
図5に、本実施形態における第4の送信処理のフローチャートを示す。通信を行う前に、チャネル情報取得回路105が、送信を行う通信相手に対するチャネル応答行列を推定して取得する(ステップS410)。第1通信相手は、任意の通信相手か、もしくは、通信相手の契約形態、端末装置の性能、待機時間、許容消費電力などによって予め設定されており、その通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に入力しておく(ステップS411)。次に、信号空間ベクトル演算回路106は、全ての通信相手の信号空間ベクトルを演算する(ステップS412)。信号空間ベクトル演算回路106は、選択されている通信相手と仮の追加通信相手からなる仮の選択された通信相手を決定し、仮の選択された通信相手の中の1つの通信相手以外の仮の選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを仮の選択された全ての通信相手に対して演算する。最初の処理では、前述した第1通信相手を選択されている通信相手として演算が行われる(ステップS413)。そして、内積値演算回路107は、仮に選択された通信相手のうち1つの通信相手の信号空間ベクトルと、当該通信相手以外の仮の選択された通信相手に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算する(ステップS414)。通信相手選択回路108は、仮の選択された通信相手に対応する内積値から、式(31)、(36)の判定式を満たす仮の追加通信相手のみを通信相手の候補とする(ステップS415)。候補となる仮の追加通信相手が存在しない場合には、これまでに選択している通信相手を同一タイミング同一周波数で送信する通信相手として決定する。通信相手選択回路108は、前述した式(17)、(18)、(32)、(33)、(34)、(36)から得られる評価値に基づいて、候補の中から新たな通信相手を選択する(ステップS416)。
次に、通信相手選択回路108は、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満であるかどうかを判定することにより、通信装置に残されている自由度で、残っている通信相手の受信アンテナ素子数分、新たに送信ストリームを割り当てられるか判定する(ステップS417)。送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満でない場合、すなわち割り当てられると判定した場合には、選択した通信相手を更新して、選択した通信相手を示す情報を信号空間ベクトル演算回路106に出力する。信号空間ベクトル演算回路106は、入力された通信相手を示す情報に基づいて選択された通信相手に対する信号空間ベクトルを演算し(ステップS413)、ステップS414、S415、S416、S417の処理が繰り返される。
ステップS417にて、送信アンテナ数から送信ストリーム数を減算して得られる値が、ユーザ受信アンテナ数未満の場合、すなわち通信装置に十分な自由度が残っていないと判定した場合、通信相手選択回路108は、同一タイミング同一周波数で送信する通信相手を選択し、選択された通信相手について送信データを生成する(ステップS418)。
なお、異なる時刻で送信する選択された通信相手以外の通信相手も選択する場合には、ステップS411において、残っている通信相手から第1通信相手を選択して設定し、ステップS412以下の処理が行われることになる。
また、第1から第4の送信処理で、ステップS111、S211、S311、S411において第1の通信相手を決定せず、ステップS112、S212、S312、S412において信号空間ベクトルを演算した後、2つの通信相手同士で信号空間ベクトルの内積値を演算し、式(9)、式(10)から得られる判定式が最小、もしくは最大となるように第1の通信相手として2つの通信相手を選択することもできる。
(本実施形態における計算機シミュレーション)
上述した実施形態による構成の効果を示すため、送信アンテナ素子数を6、各通信相手の受信アンテナ数を2、通信相手数を9とした際のNLOS(Nonline of sight)レイリーフェージングチャネルを用いた計算機シミュレーション結果を示す。このモデルにおいて、受信側では無相関、送信側のフェージングは有相関を仮定し、通信相手毎に50波の到来波を仮定し、通信装置からみた角度拡がりを75°で与えている。このとき、k番目の通信相手に対するチャネル応答行列は次式(37)で与えられる。
Figure 2009021820
ここで、行列Gは、2×50のi.i.d.複素ガウス分布行列であり、各要素の期待値が0になるように設定した。行列Aは、ステアリング行列であり、50波の到来波に対応するステアリングベクトルからなる。通信装置のアンテナ素子配置を1.0λ間隔、直線配置と仮定すると、ステアリング行列Aは、次式(38)で表される。
Figure 2009021820
ここで、θk,iは、k番目の通信相手に対するi番目の到来波に対応する到来波角度である。θの分散値が通信装置の相関と対応することとなる。計算機シミュレーションでは、同一送信時刻に3通信相手ずつ、BD法を利用したマルチユーザMIMO送信を行うものとし、9通信相手を3つの時間スロットで送信した際の達成可能な周波数利用効率を評価した。行列Gの各要素の分散値σ と熱雑音の分散値σ との比を25dBとし、送信側の相関を決める、到来波の到来角分散値を75°で与えた。各通信相手に対応する到来角の期待値は、通信装置のまわり360°に独立にランダムに与えた。
計算機シミュレーションでは、上記モデルに従い、5000回ランダムにチャネル応答行列を与え、得られた達成可能な周波数利用効率を算出した。9つの通信相手を3つの通信相手毎3つの時間スロットに振り分ける全ての組み合わせを演算し、最大の達成可能な周波数利用効率及び最小の達成可能な周波数利用効率を得た組み合わせの累積確率分布と、式(10)、(14)で得られる減衰係数を用い、以下の4つの場合についてシミュレーションを行った。第1の提案方法「提案方法1」として、新たに加える通信相手に対応する値が最大になるように選択した方法を行った。また、第2の提案方法「提案方法2」として、式(32)を用い、シングルユーザMIMOの伝送容量を一定値0と代入した場合の判定値が最大となる通信相手を選択した方法を行った。「提案方法1」と「提案方法2」を比較すると、「提案方法1」は、評価する通信相手の組み合わせ数を削減し、且つ、BD法による直接計算による周波数利用効率の推定を必要としないため、著しく演算量を削減ことができる。「提案方法2」は、総当りで組み合わせを判定するため、考慮する組み合わせの数は多いが、数式(10)、(14)、(18)で与えられる判定式の演算のみから通信相手を決定するため演算量は軽い。
図4は、提案方法1及び提案方法2並びに最良選択及び最悪選択を行った4つの選択方法に対する達成可能な周波数利用効率の累積確率分布のグラフをグラフに示したものである。図4において、縦軸は、累積確率分布関数CDF(Continuous Distribution Function)から得られる値の軸であり、横軸は、達成可能な周波数利用効率(Achievable bit rate)を示す軸である。図4より、「提案方法2」によると、ほぼ完全に最良の組み合わせを選択した場合と同様の達成可能な周波数利用効率が得られていることが分かる。提案方法1は著しく演算量を軽減するのにもかかわらず、累積確率の10%値で、最良の組み合わせで得られる達成可能な周波数利用効率の91.1%もの周波数利用効率が得られていることが示されている。
以上、説明したように、本実施形態によれば、複数の通信相手に対して、同一時刻に、同一周波数帯で、空間多重によって異なる信号を送信する場合、より高い伝送容量を得るための通信相手の組み合わせを、BD指向性制御法を用いることなく、信号空間ベクトルの内積を利用した少ない演算量の演算で容易に選択することができる。これにより、複数の通信相手通信装置宛に、1つまたは複数の信号系列を同一周波数チャネル上で同時刻に空間多重を用い、MIMO通信を実施する際に、最適な送信ウエイトの組み合わせを選択して、良好な通信特性を実現することが可能となる。
本実施形態による通信装置の構成を示したブロック図である。 同実施形態における第1の送信処理を示す図である。 同実施形態における第2の送信処理を示す図である。 同実施形態における第3の送信処理を示す図である。 同実施形態における第4の送信処理を示す図である。 同実施形態における送信6素子、受信2素子、通信相手数9における選択方法に対する達成可能な周波数利用効率の累積確率分布を示す図である。 従来技術における通信装置の構成を示したブロック図である。
符号の説明
101 データ出力回路
102 送信信号変換回路
103−1〜103−M 無線部
104−1〜104−M アンテナ
105 チャネル情報取得回路
106 信号空間ベクトル演算回路
107 内積値演算回路
108 通信相手選択回路

Claims (9)

  1. 複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信相手選択方法であって、
    前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、
    取得したチャネル情報に基づいて、前記通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行うものとして選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する第1のステップと、
    前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、前記選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を算出する第2のステップと、
    算出した内積値に基づく評価値に従って、最大あるいは最小となる評価値に対応する前記通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に通信を行う通信相手通信装置として追加する第3のステップと、
    前記第1から第3のステップを繰り返し同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置を選択するステップと、
    を含むことを特徴とする通信相手選択方法。
  2. 複数のアンテナ素子を備え、複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置における通信相手選択方法であって、
    前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置に対応するチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得ステップと、
    取得したチャネル情報に基づいて、前記通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行うものとして選択された通信相手通信装置と、仮に選択された追加通信相手通信装置とで、仮の選択された通信相手通信装置を決定し、ある一つの仮の選択された通信相手通信装置以外の、仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する第1のステップと、
    前記仮の選択された通信相手通信装置の中の一つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、当該通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を算出する第2のステップと、
    算出した内積値に基づく評価値に従って、最大あるいは最小となる評価値に対応する前記仮の選択された追加通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置として追加する第3のステップと、
    前記第1から第3のステップを繰り返し同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手通信装置を選択するステップと、
    を含むことを特徴とする通信相手選択方法。
  3. 前記第1のステップは、
    通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、チャネル情報から待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定するか、もしくは2つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルの内積値を演算し、演算された内積値に基づく評価値に従って、前記評価値が最大あるいは最小となる2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として選択する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信相手選択方法。
  4. 前記第3のステップは、
    前記通信相手に追加する通信相手通信装置、もしくは追加する通信相手通信装置と既に選択されている通信相手通信装置の伝送特性を前記内積値から推定し、予め定める判定値を満たす追加する通信相手通信装置の候補の中から、最大もしくは最小の評価値に対応する通信相手通信装置を追加する通信相手通信装置として選択し、
    予め定める判定値を満たす通信相手通信装置がない場合には、通信相手通信装置を追加せず、既に選択されている通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として決定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信相手選択方法。
  5. 前記第3のステップは、
    前記内積値のノルム、もしくは前記内積値で構成される行列の固有値を前記評価値として算出し、算出した評価値が最小となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するステップ、
    あるいは前記内積値で構成される行列の相関行列を算出し、算出した相関行列に基づいて前記評価値を算出し、算出した評価値が最大となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の通信相手選択方法。
  6. 複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、
    前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、
    前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報に基づいて、通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルと、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する信号空間ベクトル演算回路と、
    前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手の候補となる通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、選択された通信相手通信装置の信号空間ベクトルとの内積値を演算する内積値演算回路と、
    前記内積値演算回路が算出する内積値に基づく評価値を用いて、最大あるいは最小となる前記評価値に対応する通信相手通信装置を、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う追加通信相手通信装置として選択する通信相手選択回路とを備え、
    前記信号空間ベクトル演算回路は、
    通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つ又は2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定し、
    前記通信相手選択回路が、前記追加通信相手通信装置を選択した際には、前記選択された通信相手通信装置に前記追加通信相手通信装置を加え、前記通信相手として選択されている通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 複数の通信相手通信装置に対し、同一周波数チャネル及び同一時刻に空間多重して送信を行う通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナを通じて無線信号を送受信する無線部と、
    前記無線部が前記通信相手通信装置から受信した受信信号に基づいて、前記通信相手通信装置ごとにチャネル情報を推定して取得するチャネル情報取得回路と、
    前記チャネル情報取得回路が取得した前記チャネル情報に基づいて、通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出し、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として選択された通信相手通信装置に、選択されていない通信相手通信装置から仮の追加通信相手通信装置を加えた、仮の選択された通信相手通信装置を構成し、仮の選択された通信相手通信装置の中で、一つの仮の選択された通信相手通信装置を除くそれ以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する信号空間ベクトル演算回路と、
    前記仮の選択された通信相手通信装置の中で1つの通信相手通信装置の信号空間ベクトルと、当該通信相手通信装置以外の仮の選択された通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルとの内積値を演算する内積値演算回路と、
    前記内積値演算回路が算出する内積値に基づく評価値を用いて、最大あるいは最小となる前記評価値に対応する通信相手通信装置を、前記選択された通信相手通信装置と同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う追加通信相手通信装置として選択する通信相手選択回路とを備え、
    前記信号空間ベクトル演算回路は、
    通信相手が選択されていない場合には、通信相手通信装置に対応するチャネル情報、待機時間、優先権、装置スペックなどの情報を用い、1つ又は2つの通信相手通信装置を選択された通信相手通信装置として決定し、
    前記通信相手選択回路が、前記追加通信相手通信装置を選択した際には、前記選択された通信相手通信装置に前記追加通信相手通信装置を加え、前記通信相手として選択されている通信相手通信装置に対応する信号空間ベクトルを算出する
    ことを特徴とする通信装置。
  8. 前記通信相手選択回路は、
    前記通信相手に追加する通信相手通信装置、もしくは追加する通信相手通信装置と既に選択されている通信相手通信装置の伝送特性を前記内積値から推定し、予め定める判定値を満たす追加する通信相手通信装置の候補の中から、最大もしくは最小の評価値に対応する通信相手通信装置を追加する通信相手通信装置を選択し、
    予め定める判定値を満たす通信相手通信装置がない場合には、通信相手通信装置を追加せず、既に選択されている通信相手通信装置を、同一周波数チャネル及び同一時刻に送信を行う通信相手として決定する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の通信装置。
  9. 前記通信相手選択回路は、
    前記内積値演算回路により算出された内積値のノルム、もしくは前記内積値で構成される行列の固有値を前記評価値とし、前記評価値が最小となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択するか、
    あるいは
    前記内積値演算回路により算出された内積値で構成される行列の相関行列を算出し、算出した相関行列に基づいて評価値を算出し、算出した評価値が最大となる前記内積値に対応する前記通信相手の候補となる通信相手通信装置を通信相手に追加する通信相手通信装置として選択する
    ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1つに記載の通信装置。
JP2007182680A 2007-07-11 2007-07-11 通信相手選択方法、及び通信装置 Expired - Fee Related JP4528316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007182680A JP4528316B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 通信相手選択方法、及び通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007182680A JP4528316B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 通信相手選択方法、及び通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009021820A true JP2009021820A (ja) 2009-01-29
JP4528316B2 JP4528316B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=40361056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007182680A Expired - Fee Related JP4528316B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 通信相手選択方法、及び通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4528316B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009177616A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 複数チャネル空間多重送信方法及び通信装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057778A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Samsung Electronics Co Ltd 多重送受信アンテナを使用する移動通信システムで多重使用者のためのスケジューリング方法及び装置
JP2006005908A (ja) * 2004-05-20 2006-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信システム、無線通信方法、基地局装置及び端末装置
WO2006106862A1 (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 無線通信方法、無線通信システム及び無線通信装置
JP2006340285A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Denso Corp 車載装置、車載システム、車室内音場調整システムおよび携帯端末

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057778A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Samsung Electronics Co Ltd 多重送受信アンテナを使用する移動通信システムで多重使用者のためのスケジューリング方法及び装置
JP2006005908A (ja) * 2004-05-20 2006-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信システム、無線通信方法、基地局装置及び端末装置
WO2006106862A1 (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 無線通信方法、無線通信システム及び無線通信装置
JP2006340285A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Denso Corp 車載装置、車載システム、車室内音場調整システムおよび携帯端末

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009177616A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 複数チャネル空間多重送信方法及び通信装置
JP4551933B2 (ja) * 2008-01-25 2010-09-29 日本電信電話株式会社 複数チャネル空間多重送信方法及び通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4528316B2 (ja) 2010-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5875344B2 (ja) 無線ネットワークにおける干渉を低減する方法
JP5616530B2 (ja) 無線通信方法及び基地局装置
JP5340634B2 (ja) 無線通信装置及び無線通信方法
KR20080014213A (ko) 다중 사용자 환경의 다중 입력 다중 출력 시스템에서 낮은복잡도를 가지는 스케쥴링 장치 및 방법
JP5666581B2 (ja) Mu−mimo通信システムの送信機のためのプリコーディング方法
EP2795807B1 (en) Downlink transmission in a mu-mimo system
EP2120501B1 (en) Radio communication apparatus and radio communication method
JP4382071B2 (ja) 空間多重伝送用送信方法、通信相手選択方法および無線送信装置
JP4563416B2 (ja) 無線通信方法
JP4619392B2 (ja) 空間多重伝送用送信方法及び通信装置
JP4668072B2 (ja) 無線通信装置および無線通信方法
JP4402127B2 (ja) 空間多重伝送用送信方法および装置
JP4551933B2 (ja) 複数チャネル空間多重送信方法及び通信装置
JP4708205B2 (ja) 無線通信システムおよび無線通信方法
JP2007214993A (ja) 無線通信システムおよび空間多重用無線通信方法
JP4216304B2 (ja) 無線通信方法、無線通信システムおよび無線局装置
JP2007215037A (ja) 無線通信方法、無線通信システム及び無線基地局並びに無線端末局
JP4444300B2 (ja) 無線通信装置、及び、無線通信方法
Thakur et al. Performance analysis of energy-efficient multi-cell massive MIMO system
JP4528316B2 (ja) 通信相手選択方法、及び通信装置
JP4358241B2 (ja) 空間多重伝送用送信方法及び送信装置
CN112703683A (zh) 用于mimo***中的处理的方法、装置和计算机软件产品
JP4624277B2 (ja) 無線通信システムおよび送信指向性制御方法
KR100905549B1 (ko) 다중 입력 다중 출력 무선 통신 시스템의 상향링크에서의송신 안테나 선택 방법 및 장치
EP4295496A1 (en) Neural network for mu-mimo user selection

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100604

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4528316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees