JP2009017204A - 通信システム、光ビーコン及び車載通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 路側無線通信装置が設置されていなくても、予約方式による車車間の無線通信を行うことができる通信システム、光ビーコン及び車載通信装置を提供する。
【解決手段】 本発明の通信システムは、道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で光通信を行う光ビーコンとを有している。前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始する。
【選択図】図5
【解決手段】 本発明の通信システムは、道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で光通信を行う光ビーコンとを有している。前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始する。
【選択図】図5
Description
本発明は、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)を実現するための通信システム、光ビーコン及び車載通信装置に関する。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、この情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。かかるシステムは、主に、インフラ側の通信装置としての路側無線通信装置と、各車両に搭載される通信装置である車載通信装置とによって、実現される。通信の組み合わせとしては、路側無線通信装置同士での路路間通信と、路側無線通信装置と車載通信装置とによる路車(又は車路)間通信と、車載通信装置同士での車車間通信とがある。
一般に、無線通信において複数の装置が同一の周波数帯域を同時に使用する場合、異なる周波数で通信する周波数分割多元アクセス(FDMA:Frequency Division Multiple Access)や、時間を複数のタイムスロットに分割する時分割多元アクセス(TDMA:Time Division Multiple Access)などを用いることができる。また、これらを組み合わせるアクセス方式もある。
これらのアクセス方式のうち、時分割多元アクセスでは、送信データの衝突が起こりうるコンテンション方式と、送信データの衝突を確実に避けるノンコンテンション方式がある。ノンコンテンション方式にはポーリング方式や予約方式があり、事前に同一空間内で同時に送信データの送信を行うことが無いように、排他的に無線通信用のタイムスロットを割り当てた上で、当該タイムスロットを使用して通信を行う。
また、コンテンション方式では、同一空間内で同時に送信データの送信を行うケースがありうるため、そのような場合にはコリジョンの発生により、データが消失してしまい何らかの方法でデータを再送するといったバックアップ方法を用意する必要があるものの、無線通信を行う装置の数が比較的少ない通信システムには適した方式と言える。
ここで、このコンテンション方式は、データ送信を行う前に他装置から送出されるキャリア信号の有無を検知することにより、現時点でデータ送信を行っている他の装置が存在するか否かを判断した上で(以下、この判断をキャリアセンスという。)、存在しないと判断できた場合にのみデータ送信を開始するキャリアセンス有りアクセス方式と、他の装置がデータ送信を行っているかどうかに無関係にデータ送信を開始するキャリアセンス無しアクセス方式と、に大別することができる。
キャリアセンス有りアクセス方式としては、たとえばCSMA(Carrier Sense Multiple Access)、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)、ISMA(Idle Signal Multiple Access)、RTS/CTS(Request to Send/Clear to Send)等の方式があり、キャリアセンス無しアクセス方式としては、たとえばピュアアロハ(Pure−ALOHA)やスロッテドアロハ(Slotted−ALOHA)等のような方式がある。
前記キャリアセンス有りアクセス方式は、他の装置がデータ送信を行うタイミングを避けてデータ送信を開始するため、コリジョンの発生確率が低下し、データの宛先への到達確実性が向上するという利点はあるが、データ送信開始前にその都度キャリアセンスを行うため、オーバヘッドが発生してリアルタイム性が低下するという問題がある。
一方のキャリアセンス無しアクセス方式は、他の装置に無関係にデータ送信を行うため、オーバヘッドはキャリアセンス有りアクセス方式に比べて小さくなるが、他の装置と同じタイミングでデータ送信を行った場合にはコリジョンの発生によりデータが消失してしまうため、宛先への到達確実性が低下するという問題がある。このため、キャリアセンス無しアクセス方式では、データ再送などのバックアップ手順が不可欠である。
上記特許文献1に記載されるように、道路側に無線通信装置が設置されていれば、車載通信装置に対して排他的にタイムスロットを割り当てる予約方式を採用することができ、これによって車車間における無線通信の確実性を高めることができる。
一方、路側無線通信装置の設置されていない郊外などにおいて、車載通信装置が他の車載通信装置との間で通信データを送信する場合には、CSMAなどのキャリアセンス有りアクセス方式を採用することが考えられる。この方式は、車載通信装置の数が比較的少なく、路側無線通信装置の設置されていない郊外などであれば、非常に高い確率で車車間通信が成功すると考えられるため有効である。
一方、路側無線通信装置の設置されていない郊外などにおいて、車載通信装置が他の車載通信装置との間で通信データを送信する場合には、CSMAなどのキャリアセンス有りアクセス方式を採用することが考えられる。この方式は、車載通信装置の数が比較的少なく、路側無線通信装置の設置されていない郊外などであれば、非常に高い確率で車車間通信が成功すると考えられるため有効である。
他方、路側無線通信装置等のインフラが設置されていない郊外においても、例えば、事故多発交差点や突発的な交通渋滞が発生しやすい地点といったような交通量の多いエリアはある。このような場合、CSMA等のキャリアセンス有りアクセス方式によって、車載通信装置が、別の車載通信装置に対してデータを送信しようとすると、キャリアセンスによるオーバヘッドのために通信のリアルタイム性が損なわれる。しかも、キャリアセンスを繰り返してしまい、その通信領域にとどまっている限定的な期間内においてデータの送信を完了できない可能性が生じる。
このため、路側無線通信装置が設置されていない郊外においても、より確実性の高い、予約方式による車車間の無線通信を行うことができる方策が望まれていた。
このため、路側無線通信装置が設置されていない郊外においても、より確実性の高い、予約方式による車車間の無線通信を行うことができる方策が望まれていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、路側無線通信装置が設置されていなくても、予約方式による車車間の無線通信を行うことができる通信システム、光ビーコン及び車載通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で光通信を行う光ビーコンとを含む通信システムであって、前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであることを特徴としている。
本発明によれば、車載通信装置の無線通信手段は、道路上に設置された光ビーコンと通信を行うことで、予約方式による車車間無線通信を開始する。このため、路側無線通信装置を設置せずとも予約方式による車車間無線通信を行うことができる。さらに、道路上に設置された光ビーコンを境界としたときの一方側の領域を、車車間無線通信が予約方式による無線通信により行われる領域とすることができる。
また、前記通信システムにおいて、前記無線通信手段は、以下のうち少なくとも1つに該当する場合に、前記予約方式による車車間無線通信を停止するようにしてもよい。
(1)前記開始時点からの経過時間が所定の第一の閾値を超えた場合
(2)前記開始時点からの走行距離が所定の第二の閾値を超えた場合
(1)前記開始時点からの経過時間が所定の第一の閾値を超えた場合
(2)前記開始時点からの走行距離が所定の第二の閾値を超えた場合
この場合、車載通信装置が、光ビーコンとの通信に応じて予約方式による車車間無線通信を開始するとともに、その開始時点からの経過時間、走行距離等により車車間無線通信を停止するので、予約方式による車車間無線通信が行われる領域を、光ビーコンの近傍において画定することができる。
他方、予約方式による車車間無線通信が行われる領域を画定するために、前記車載通信装置との間で光通信を行うと、前記無線通信手段が行う、予約方式による車車間無線通信を停止させる停止用光ビーコンを設けることもできる。
また、前記無線通信手段は、他の車両に搭載された車載通信装置からの送信信号を検知することで、予約方式による車車間無線通信を行う車載通信装置が自己の周囲に存在することを検出すると、予約方式による車車間無線通信を開始するものであってもよい。
この場合、前記無線通信手段は、光ビーコンと通信を行わずとも、予約方式による車車間無線通信を行っている車載通信装置が、自己の周囲に存在しているのを検知することで、予約方式による車車間無線通信が行われている領域に位置していることを認識することができる。
この場合、前記無線通信手段は、光ビーコンと通信を行わずとも、予約方式による車車間無線通信を行っている車載通信装置が、自己の周囲に存在しているのを検知することで、予約方式による車車間無線通信が行われている領域に位置していることを認識することができる。
上記通信システムにおいて、前記光ビーコンは、前記光通信に応じて予約方式による車車間無線通信を開始する車載通信装置に対して、当該予約方式による車車間無線通信のためのタイムスロットを割り当て、この割り当てたタイムスロットに関するタイムスロット情報を前記光通信によって通知するタイムスロット割当手段を有し、前記車載通信装置の無線通信手段は、前記タイムスロット情報に基づいて予約方式による車車間無線通信を行うようにしてもよい。
光ビーコンが、予約方式による車車間無線通信を開始する車載通信装置に対して割り当てたタイムスロットに関するタイムスロット情報を通知することで、動的に需要に応じたタイムスロットの割り当てを行うことが可能となる。なお、タイムスロット情報とは、車載通信装置が自己が使用可能なタイムスロットを知るための情報を指し、その使用可能タイムスロットの開始時刻と終了時刻の組み合わせからなるタイミングであってもよいし、タイムスロットの識別番号などであってもよい。
上記通信システムにおいて、前記タイムスロット割当手段は、前記光ビーコンが前記タイムスロットを割り当てた車載通信装置との間で光通信を行った時点からの経過時間が所定の第三の閾値を超えた場合に、割り当てた前記タイムスロットを空きタイムスロットとしてもよい。
この場合、一旦割り当てたタイムスロットを適切な時点で空きタイムスロットとすることが可能になる。
この場合、一旦割り当てたタイムスロットを適切な時点で空きタイムスロットとすることが可能になる。
また、前記無線通信手段は、前記予約方式による車車間無線通信を停止するとき、当該車載通信装置に割り当てられていたタイムスロットが空きタイムスロットとなることを通知するタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信するものであってもよいし、他の車載通信装置から受信したタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信するものであってもよい。
この場合、タイムスロット解放情報を、複数の車載通信装置で共有することができる。
この場合、タイムスロット解放情報を、複数の車載通信装置で共有することができる。
さらに、この場合、前記無線通信手段は、他の車載通信装置から受信したタイムスロット解放情報を、停止用光ビーコンに送信し、前記タイムスロット割当手段は、前記停止用光ビーコンが、前記他の車載通信装置が送信するタイムスロット解放情報を受信したとき、当該タイムスロット解放情報に該当するタイムスロットを空きタイムスロットとするものであってもよい。
これにより、本システムでは、停止用光ビーコンと通信せずに、予約方式による車車間無線通信を停止する車載通信装置が送信するタイムスロット解放情報を、他の車載通信装置を介して、停止用光ビーコンに送信することができる。さらに、予約方式による車車間無線通信を停止する車載通信装置と直接通信せずに、割り当てられていたタイムスロットを解放し、空きタイムスロットとすることができる。
これにより、本システムでは、停止用光ビーコンと通信せずに、予約方式による車車間無線通信を停止する車載通信装置が送信するタイムスロット解放情報を、他の車載通信装置を介して、停止用光ビーコンに送信することができる。さらに、予約方式による車車間無線通信を停止する車載通信装置と直接通信せずに、割り当てられていたタイムスロットを解放し、空きタイムスロットとすることができる。
また、前記無線通信手段は、予約方式による車車間無線通信を停止している場合には、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、通信用タイムスロットが他の装置と競合する可能性のあるコンテンション方式による通信を行うものであってもよい。
無線通信手段が予約方式による車車間無線通信を停止している場合、当該無線通信手段は、車車間通信が予約方式による無線通信により行われている領域外に位置することとなる。このため、無線通信手段は、コンテンション方式を採用することができる。
なお、前記コンテンション方式は、CSMA方式であることが好ましい。
無線通信手段が予約方式による車車間無線通信を停止している場合、当該無線通信手段は、車車間通信が予約方式による無線通信により行われている領域外に位置することとなる。このため、無線通信手段は、コンテンション方式を採用することができる。
なお、前記コンテンション方式は、CSMA方式であることが好ましい。
また、本発明の光ビーコンは、前記通信システムに用いられるものであり、これによれば、上述のように、路側無線通信装置を設置せずとも予約方式による車車間無線通信を行うことができる。
また、本発明の車載通信装置は、前記道路上に設置された光ビーコンとの間で光通信を行う車載通信装置であって、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであることを特徴としている。
上記構成の車載通信装置によれば、上述のように、路側無線通信装置を設置せずとも予約方式による車車間無線通信を行うことができる。
本発明によれば、路側無線通信装置が設置されていなくても、予約方式による車車間の無線通信を行うことができる。
〔第一の実施形態〕
〔通信システムの全体構成〕
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、高度道路交通システムの一例としての、本発明の第一の実施形態による通信システムの構成の概略を示す図である。この通信システムは、道路上を走行する車両Cに搭載された車載通信装置10と、道路上に設置され、車載通信装置10との間で光通信を行う光ビーコン20と、により構成されている。
〔通信システムの全体構成〕
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、高度道路交通システムの一例としての、本発明の第一の実施形態による通信システムの構成の概略を示す図である。この通信システムは、道路上を走行する車両Cに搭載された車載通信装置10と、道路上に設置され、車載通信装置10との間で光通信を行う光ビーコン20と、により構成されている。
〔車載通信装置及び光ビーコンの構成〕
図2は、車載通信装置10、及び光ビーコン20の内部構成を示すブロック図である。
車載通信装置10は、アンテナ11に接続された無線通信部12と、光ビーコン20との間で光通信を行うための投受光部13と、これら両通信に関する制御を行う制御部14と、後述する車両ID等固有の情報等を記憶する記憶部15と、を備えている。この車載通信装置10は、光ビーコン20との間では、投受光部13によって光通信を行うことができるとともに、車載通信装置10同士の間では、無線通信部12によって、相互に無線通信(車車間無線通信)を行うことができるように構成されており、自己の情報や、自己の有する交通状況に関する情報を互いに交換することができる。
図2は、車載通信装置10、及び光ビーコン20の内部構成を示すブロック図である。
車載通信装置10は、アンテナ11に接続された無線通信部12と、光ビーコン20との間で光通信を行うための投受光部13と、これら両通信に関する制御を行う制御部14と、後述する車両ID等固有の情報等を記憶する記憶部15と、を備えている。この車載通信装置10は、光ビーコン20との間では、投受光部13によって光通信を行うことができるとともに、車載通信装置10同士の間では、無線通信部12によって、相互に無線通信(車車間無線通信)を行うことができるように構成されており、自己の情報や、自己の有する交通状況に関する情報を互いに交換することができる。
また、この車載通信装置10の無線通信部12は、2種類の通信モードによって、無線通信を行うことができる。具体的には、無線通信部12は、キャリアセンスを行うコンテンション方式であるCSMA方式による通信モードと、時分割多元アクセスの内、通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式であるTDMA方式による通信モードと、に切り替えることができる。
この通信モードは、光ビーコン20との間で行われる光通信に応じて切り替えられる。すなわち、車載通信装置10は、光ビーコン20との間で光通信を行うと、光ビーコン20から切り替えるべき通信モードを示す情報を受信する。車載通信装置10の制御部14は、光ビーコン20からの情報に基づいて、上記いずれかの通信モードに切り替えるように無線通信部12を制御する。
このように、無線通信部12と制御部14は、TDMA方式による通信モードによる車車間無線通信が可能な無線通信手段を構成している。
この通信モードは、光ビーコン20との間で行われる光通信に応じて切り替えられる。すなわち、車載通信装置10は、光ビーコン20との間で光通信を行うと、光ビーコン20から切り替えるべき通信モードを示す情報を受信する。車載通信装置10の制御部14は、光ビーコン20からの情報に基づいて、上記いずれかの通信モードに切り替えるように無線通信部12を制御する。
このように、無線通信部12と制御部14は、TDMA方式による通信モードによる車車間無線通信が可能な無線通信手段を構成している。
また、上記通信モードの切り替えは、アンテナ11を介して受信される周囲の受信波に基づいても行われる。すなわち、制御部14は、無線通信部12が現在の場所で受信するTDMA方式によって送信されている送信波の強度を常時検知測定し、所定以上の強度であれば、制御部14は、通信モードをTDMA方式による通信モード(以下、TDMAモードともいう)に切り替え、所定未満の強度であればCSMA方式による通信モード(以下、CSMAモードともいう)に切り替えるように無線通信部12を制御する。これによって、車載通信装置10は、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10が、その時点において、上記いずれの通信モードで通信を行っているのかを把握するとともに、自己の通信モードを周囲の車載通信装置10の通信モードと一致させることができる。
つまり、車載通信装置10は、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10からの送信波を検知することで、TDMAモードによる車車間無線通信を行う車載通信装置10が自己の周囲に存在することを検出すると、TDMAモードによる車車間無線通信を開始する。
つまり、車載通信装置10は、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10からの送信波を検知することで、TDMAモードによる車車間無線通信を行う車載通信装置10が自己の周囲に存在することを検出すると、TDMAモードによる車車間無線通信を開始する。
また、上記のTDMA方式による送信波の測定においては、所定時間の間に、他の車載通信装置10からのTDMA方式による送信波を受信した回数が所定の回数以上であれば、TDMAモードに切り替え、所定未満の回数であればCSMAモードに切り替えるように無線通信部12を制御してもよい。このようにすることによって、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10が、その時点において、上記いずれの通信モードで通信を行っているのかを把握するとともに、自己の通信モードを周囲の複数の車載通信装置10の通信モードと一致させることができ、その確度を向上することができる。
なお、上記通信モードは、基本的には、CSMAモードが通常的なモードで、TDMAモードが上記のような条件下で切り替えられるモードであり、上述の条件によってTDMAモードに切り替えられたとしても、例えば、TDMAモードによる車車間無線通信を開始した後、開始時点からの経過時間が所定の値(所定の第一の閾値)を超えると、CSMAモードに戻るように構成されている。
光ビーコン20は、道路に設置された支持枠5(図1)によって道路上に設置された1又は複数のビーコンヘッド21及びそれに内蔵された投受光器22と、その近傍の、例えば支持枠5の垂直部分等に取り付けられ、ビーコンヘッド21を一括制御するビーコン制御部23と、を備えており、近赤外線を用いた光通信により、車載通信装置10との間で、双方向に通信可能である。
投受光器22は、路上を走行する車両Cに向けて近赤外線の光信号を送出しており、その投受光エリアを通過する車両Cの車載通信装置10との間で、通信を行うことができる。その投受光エリアは比較的狭く、スポット的である。従って、光ビーコン20と車載通信装置10との1対1の通信が可能である。
投受光器22は、路上を走行する車両Cに向けて近赤外線の光信号を送出しており、その投受光エリアを通過する車両Cの車載通信装置10との間で、通信を行うことができる。その投受光エリアは比較的狭く、スポット的である。従って、光ビーコン20と車載通信装置10との1対1の通信が可能である。
ビーコン制御部23は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンにより構成されており、車載通信装置10との間で行われる光通信に関する通信制御を行う。
また、このビーコン制御部23は、車載通信装置10との間で授受される情報等を包括的に管理する機能を有している。ビーコン制御部23は、光ビーコン20と車載通信装置10との間で授受される、車載通信装置10の車車間無線通信に必要な後述するタイムスロット情報や、安全運転を支援するための情報等がその記憶装置に格納管理されており、これら各情報は、必要に応じて車載通信装置10に提供される。
なお、例えば、図4に示すように、光ビーコン20が交差点等を含む所定のエリア内の道路上の所定箇所に複数個配置される場合には、これら光ビーコン20のビーコン制御部23は、相互に接続され、上述の各情報を共有する。このとき、光ビーコン20同士の接続は、有線でも無線であっても良く、ルータのような通信装置を介して相互接続する方法でも良い。
また、このビーコン制御部23は、車載通信装置10との間で授受される情報等を包括的に管理する機能を有している。ビーコン制御部23は、光ビーコン20と車載通信装置10との間で授受される、車載通信装置10の車車間無線通信に必要な後述するタイムスロット情報や、安全運転を支援するための情報等がその記憶装置に格納管理されており、これら各情報は、必要に応じて車載通信装置10に提供される。
なお、例えば、図4に示すように、光ビーコン20が交差点等を含む所定のエリア内の道路上の所定箇所に複数個配置される場合には、これら光ビーコン20のビーコン制御部23は、相互に接続され、上述の各情報を共有する。このとき、光ビーコン20同士の接続は、有線でも無線であっても良く、ルータのような通信装置を介して相互接続する方法でも良い。
〔車載通信装置と光ビーコンとの間の光通信について〕
ここで、光ビーコン20と車載通信装置10との間で行われる光通信の概要は以下の通りである。光ビーコン20の投受光器22は、常時車線通知情報等を含んだダウンリンク情報を所定の周期で送信し続けている。車載通信装置10は光通信可能な領域に進入した時点で前記ダウンリンク情報を受信し、これに応じて車載通信装置10の車両ID情報を含むアップリンク情報を光ビーコン20に対して送信する。光ビーコン20は、前記アップリンク情報を受信したら、当該アップリンク情報を受信した車線の番号とその車両ID情報を対応付けた車線通知情報や、安全運転支援に関する情報や、車車間無線通信に必要な情報等を前記ダウンリンク情報に格納し、車載通信装置10に送信する。これにより、車載通信装置10は、自身の走行する車線の番号を認識するとともに、車車間無線通信に必要な情報を取得することができる。
ここで、光ビーコン20と車載通信装置10との間で行われる光通信の概要は以下の通りである。光ビーコン20の投受光器22は、常時車線通知情報等を含んだダウンリンク情報を所定の周期で送信し続けている。車載通信装置10は光通信可能な領域に進入した時点で前記ダウンリンク情報を受信し、これに応じて車載通信装置10の車両ID情報を含むアップリンク情報を光ビーコン20に対して送信する。光ビーコン20は、前記アップリンク情報を受信したら、当該アップリンク情報を受信した車線の番号とその車両ID情報を対応付けた車線通知情報や、安全運転支援に関する情報や、車車間無線通信に必要な情報等を前記ダウンリンク情報に格納し、車載通信装置10に送信する。これにより、車載通信装置10は、自身の走行する車線の番号を認識するとともに、車車間無線通信に必要な情報を取得することができる。
なお、前記車両ID情報は、その車載通信装置に固有に割り当てられる文字列もしくは数値列又はこれらの組み合わせを指す。また、車車間無線通信に必要な情報には、光通信を行った車載通信装置10の通信モードをTDMAモード又はCSMAモードのいずれに切り替えるかを示す情報や、タイミングや識別番号等といったタイムスロットを定めるための情報であるタイムスロット情報等が含まれている。
次に、車載通信装置同士間の車車間無線通信について説明する。
次に、車載通信装置同士間の車車間無線通信について説明する。
〔車車間無線通信について〕
車載通信装置10の車車間無線通信は、上述したようにCSMAモードと、TDMAモードの二つの通信モードによって行われる。CSMAモードでは、多数の車載通信装置10それぞれが、キャリアセンスを行うことでフレームの送信時期を探りながら通信を行う。
一方、TDMAモードは、1つの通信フレームを時間軸上で所定のタイミングで区分けされた多数のタイムスロットに分割し、これらタイムスロットのそれぞれを、車載通信装置10のデータ送信タイミングとして予約するように割り当てるものである。
図3(a)は、車載通信装置10同士の間のTDMAモードの通信フレーム構成の一例である。この通信フレームは、時間軸上において所定のタイミングで区分けされた所定数のタイムスロットによって1フレームが構成されている。一のタイムスロットには、一の車載通信装置10が、他の装置と競合しないように割り当てられる。この割り当てられたタイムスロットを用いて自己のデータの送信を行う。同様にして、前記所定数のタイムスロットのそれぞれに、異なる車載通信装置10を割り当てることができ、それらの車車間無線通信をデータを衝突させることなく行うことができる。
車載通信装置10の車車間無線通信は、上述したようにCSMAモードと、TDMAモードの二つの通信モードによって行われる。CSMAモードでは、多数の車載通信装置10それぞれが、キャリアセンスを行うことでフレームの送信時期を探りながら通信を行う。
一方、TDMAモードは、1つの通信フレームを時間軸上で所定のタイミングで区分けされた多数のタイムスロットに分割し、これらタイムスロットのそれぞれを、車載通信装置10のデータ送信タイミングとして予約するように割り当てるものである。
図3(a)は、車載通信装置10同士の間のTDMAモードの通信フレーム構成の一例である。この通信フレームは、時間軸上において所定のタイミングで区分けされた所定数のタイムスロットによって1フレームが構成されている。一のタイムスロットには、一の車載通信装置10が、他の装置と競合しないように割り当てられる。この割り当てられたタイムスロットを用いて自己のデータの送信を行う。同様にして、前記所定数のタイムスロットのそれぞれに、異なる車載通信装置10を割り当てることができ、それらの車車間無線通信をデータを衝突させることなく行うことができる。
このタイムスロットの割り当て管理については、光ビーコン20のビーコン制御部23により行われる。車載通信装置10に割り当てられるタイムスロットは、後述するように、当該車載通信装置10が退出側ビーコン20bと通信したときに解放する。
また、光ビーコン20は、タイムスロットを割り当てた時間を記憶しておき、その時間から所定の時間(所定の第三の閾値)が経過した場合にもそのタイムスロットを解放する。長時間に渡ってタイムスロットが解放されない場合、そのタイムスロットが割り当てられた車載通信装置10は、すでに周辺に存在していなかったり、退出側ビーコン20bの通信が適切に行えずタイムスロットを解放するための情報が取得できなかったりといったことが考えられる。従って、所定の時間が経過すれば、タイムスロットを解放するように光ビーコン20を設定することで、一旦割り当てたタイムスロットを適切な時点で空きタイムスロットとすることができ、タイムスロットを有効に活用できる。
なお、光ビーコン20における、投受光器22と、前記タイムスロット情報等を有するビーコン制御部23とは、TDMAモードによる車車間無線通信を開始する車載通信装置10に対してタイムスロットを割り当て、この割り当てたタイムスロットに関するタイムスロット情報を光通信によって通知するタイムスロット割当手段を構成している。
また、光ビーコン20は、タイムスロットを割り当てた時間を記憶しておき、その時間から所定の時間(所定の第三の閾値)が経過した場合にもそのタイムスロットを解放する。長時間に渡ってタイムスロットが解放されない場合、そのタイムスロットが割り当てられた車載通信装置10は、すでに周辺に存在していなかったり、退出側ビーコン20bの通信が適切に行えずタイムスロットを解放するための情報が取得できなかったりといったことが考えられる。従って、所定の時間が経過すれば、タイムスロットを解放するように光ビーコン20を設定することで、一旦割り当てたタイムスロットを適切な時点で空きタイムスロットとすることができ、タイムスロットを有効に活用できる。
なお、光ビーコン20における、投受光器22と、前記タイムスロット情報等を有するビーコン制御部23とは、TDMAモードによる車車間無線通信を開始する車載通信装置10に対してタイムスロットを割り当て、この割り当てたタイムスロットに関するタイムスロット情報を光通信によって通知するタイムスロット割当手段を構成している。
また、、図3(b)は、車載通信装置10が送信するデータフォーマットの一例である。このデータフォーマットには、ヘッダ、受信品質、車両の位置、方向(進行方向)、速度、モード、データが含まれている。ヘッダには、プリアンブルや前記車両ID情報等が含まれる。受信品質とは、車載通信装置から見たC/N(Carrier to Noise Ratio)、RSSi(Receive Signal Strength Indication)等である。モードとは、車載通信装置10の現在のモードが上述のTDMAモードか、又は、CSMAモードであるかを示す情報である。
図4は、例えば東西南北に道路が交差した市街地の道路に本システムを適用した状態を示す図である。図中、中央の交差点Kから東西南北に延びる道路それぞれにおいて、交差点Kから所定距離を置いた位置に光ビーコンが配置されている。この光ビーコンは、道路の車線ごとに配置されており、交差点Kに進入しようとする車両Cが通過する車線には進入側ビーコン20a、交差点Kから退出した車両Cが通過する車線には退出側ビーコン20bが配置されている。
ここで、本実施形態では、車両C(車載通信装置10)が進入側ビーコン20aを通過し光通信を行うと、車載通信装置10は、その光通信に応じて、通信モードをTDMAモードに切り替え、TDMA方式による通信を開始するように設定されている。また、車両C(車載通信装置10)が退出側ビーコン20bを通過し光通信を行うと、車載通信装置10は、その光通信に応じて、通信モードをCSMAモードに切り替え、TDMA方式による通信を停止するように設定されている。
従って、車載通信装置10の通信モードは、両光ビーコン20a,20bを境界として交差点Kの外側ではCSMAモード、内側ではTDMAモードに切り替えられることとなる。
ここで、本実施形態では、車両C(車載通信装置10)が進入側ビーコン20aを通過し光通信を行うと、車載通信装置10は、その光通信に応じて、通信モードをTDMAモードに切り替え、TDMA方式による通信を開始するように設定されている。また、車両C(車載通信装置10)が退出側ビーコン20bを通過し光通信を行うと、車載通信装置10は、その光通信に応じて、通信モードをCSMAモードに切り替え、TDMA方式による通信を停止するように設定されている。
従って、車載通信装置10の通信モードは、両光ビーコン20a,20bを境界として交差点Kの外側ではCSMAモード、内側ではTDMAモードに切り替えられることとなる。
図5は、本実施形態における車載通信装置10と、光ビーコン20の動作を示す図である。以下、図4、及び図5を参照しつつ、図4中の車両C1が、交差点Kに進入し、退出する際の態様に基づいて、車載通信装置10同士の間の車車間無線通信について説明する。
まず、図4(a)では、車両C1は、交差点Kに向かって進んでおり、進入側ビーコン20aを通過しようとしている。このとき、車両C1の車載通信装置10は、CSMAモードであり(図5のステップS1)、他のCSMAモードの車載通信装置10と通信が可能である。
まず、図4(a)では、車両C1は、交差点Kに向かって進んでおり、進入側ビーコン20aを通過しようとしている。このとき、車両C1の車載通信装置10は、CSMAモードであり(図5のステップS1)、他のCSMAモードの車載通信装置10と通信が可能である。
次に、車両C1が、矢印の方向に進行すると、進入側ビーコン20aを通過する。このとき、車載通信装置10は、進入側ビーコン20aとの間で光通信を行う(ステップS2,S3)。車載通信装置10は、この光通信に応じて通信モードをTDMAモードに切り替える(ステップS4)。
一方、進入側ビーコン20aは、この車載通信装置10に割り当てるタイムスロットを決定し、この割り当てられたタイムスロットに関するタイムスロット情報を、車線通知情報や安全運転支援に関する情報等とともに、ダウンリンク情報に格納して送信する(ステップS5)。
車載通信装置10は、上記タイムスロット情報等を進入側ビーコン20aから受信することで(ステップS6)、自己がデータを送信できるタイミングを認識する。そして、進入側ビーコン20aを通過した後は(図4(b))、このタイムスロット情報に基づいて、この交差点K近傍でTDMAモードに設定されている他の車両、例えば、紙面左方の進入側ビーコン20aを通過して交差点K内に進入した車両C2との間で、予約方式による車車間無線通信が可能となる(ステップS7)。
なお、車載通信装置10のTDMAモードへの切替え(ステップS4)は、タイムスロット情報を光ビーコンから受信できた場合に(ステップ6の後で)実行するようにしても良い。
一方、進入側ビーコン20aは、この車載通信装置10に割り当てるタイムスロットを決定し、この割り当てられたタイムスロットに関するタイムスロット情報を、車線通知情報や安全運転支援に関する情報等とともに、ダウンリンク情報に格納して送信する(ステップS5)。
車載通信装置10は、上記タイムスロット情報等を進入側ビーコン20aから受信することで(ステップS6)、自己がデータを送信できるタイミングを認識する。そして、進入側ビーコン20aを通過した後は(図4(b))、このタイムスロット情報に基づいて、この交差点K近傍でTDMAモードに設定されている他の車両、例えば、紙面左方の進入側ビーコン20aを通過して交差点K内に進入した車両C2との間で、予約方式による車車間無線通信が可能となる(ステップS7)。
なお、車載通信装置10のTDMAモードへの切替え(ステップS4)は、タイムスロット情報を光ビーコンから受信できた場合に(ステップ6の後で)実行するようにしても良い。
その後、車両C1が、さらに交差点K内を進行し、退出側ビーコン20bを通過すると、車載通信装置10は、退出側ビーコン20bとの間で光通信を行う(ステップS8,S9)。車載通信装置10は、この光通信に応じて通信モードをCSMAモードに切り替える(ステップS10)。一方、退出側ビーコン20bは、上記光通信によって、この車載通信装置10がTDMAモードからCSMAモードに切り替えることを認識する。そして、この車載通信装置10に割り当てられていたタイムスロットを解放し、そのスロットを空きタイムスロットとする(ステップS11)。このとき、退出側ビーコン20bは、車載通信装置10から少なくとも当該車載通信装置10の車両IDを受け取れば、この車載通信装置10に割り当てていたタイムスロットを解放する。
なお、各進入側ビーコン20a及び退出側ビーコン20bそれぞれのビーコン制御部23は、上述したように相互に接続されることで各情報を共有しており、図5中のステップS5及びステップS11におけるタイムスロットの割り当ての処理についても、共有する情報に基づいて行われる。
なお、各進入側ビーコン20a及び退出側ビーコン20bそれぞれのビーコン制御部23は、上述したように相互に接続されることで各情報を共有しており、図5中のステップS5及びステップS11におけるタイムスロットの割り当ての処理についても、共有する情報に基づいて行われる。
退出側ビーコン20bを通過した車載通信装置10は(図4(c))、CSMAモードであり、他のCSMAモードの車両、例えば、進入側ビーコン20aを通過しようとしている車両C3と通信が可能となる。
以上のように本実施形態の通信システムでは、車両C1とともに移動する車載通信装置10は、道路上に設置された進入側ビーコン20aとの通信を行うことで、予約方式とされたTDMA方式による車車間無線通信を開始する。このため、特に道路側に路側無線通信装置を設置せずともTDMAモードによる車車間無線通信を行うことができる。
さらに、この進入側ビーコン20aを境界としたときの交差点K側の領域を、TDMA方式による車車間無線通信が行われる領域とすることができる。すなわち、この進入側ビーコン20a及び退出側ビーコン20bによって交差点Kを囲むこの領域は、車車間無線通信がTDMAモードにより行われる通信エリアAを画定している。この結果、この通信エリアAにおいては、車両の通行が集中したとしても、車車間無線通信におけるデータ送受信の確率を高めることができる。
さらに、この進入側ビーコン20aを境界としたときの交差点K側の領域を、TDMA方式による車車間無線通信が行われる領域とすることができる。すなわち、この進入側ビーコン20a及び退出側ビーコン20bによって交差点Kを囲むこの領域は、車車間無線通信がTDMAモードにより行われる通信エリアAを画定している。この結果、この通信エリアAにおいては、車両の通行が集中したとしても、車車間無線通信におけるデータ送受信の確率を高めることができる。
また、本実施形態では、光ビーコン20が、TDMAモードを開始する車載通信装置10に対してタイムスロット情報を送信するようにしたので、動的に需要に応じたタイムスロットの割り当てを行うことができる。
本実施形態の車載通信装置10は、上述のように、周囲の受信波を観測し、周囲に位置する車載通信装置10の通信モードを把握することができるので、例えば、上記通信エリアAに進入する際に、進入側ビーコン20aとの光通信が成功せず、通信モードの切り替えが行われなかったとしても、自身が通信エリアA内に位置しているか否かを判断することができるとともに、自己の通信モードを周囲に位置する他の車載通信装置10の通信モードと一致させることができる。また、通信エリアAの外側に車載通信装置10が移動した場合においても、上記同様に周囲の他の車載通信装置10の通信モード(CSMAモード)と一致させることができる。
さらに、車載通信装置10は、TDMAモードへの切り替えが行われたとしても、上述のように、所定の時間が経過すると、CSMAモードに戻るように構成されている。このため、車載通信装置10が通信エリアAに進入した後、退出側ビーコン20bとの通信が成功せず、通信モードの切り替えが(TDMAモードからCSMAモードへ)行われなかったとしても、最終的にはCSMAモードに戻すことができる。
〔第二の実施形態〕
図6は、本発明の第二の実施形態による通信システムを適用した交差点を平面視した状態を示す図である。この図6では、東西に延びる道路が優先道路D1であり、南北に延び交差する道路が非優先道路D2である。
本実施形態と、第一実施形態の相違点は、交差点Kから延びる4つの道路の内の優先道路D1の一箇所(紙面右側)にのみ、光ビーコン20(進入側ビーコン20a,退出側ビーコン20b)が配置されている点、及び、TDMAモードを開始した時点からの車両Cの走行距離が所定の距離(所定の第三の閾値)を超えると、TDMAモードを停止しCSMAモードとするように車載通信装置10が通信モードを制御する点である。
図6は、本発明の第二の実施形態による通信システムを適用した交差点を平面視した状態を示す図である。この図6では、東西に延びる道路が優先道路D1であり、南北に延び交差する道路が非優先道路D2である。
本実施形態と、第一実施形態の相違点は、交差点Kから延びる4つの道路の内の優先道路D1の一箇所(紙面右側)にのみ、光ビーコン20(進入側ビーコン20a,退出側ビーコン20b)が配置されている点、及び、TDMAモードを開始した時点からの車両Cの走行距離が所定の距離(所定の第三の閾値)を超えると、TDMAモードを停止しCSMAモードとするように車載通信装置10が通信モードを制御する点である。
以下、図6を参照しつつ、図中の車両C1が交差点Kに進入し、退出する際の本通信システムの動作について説明する。
図6(a)は、車両C1が、図中、優先道路D1に沿う実線L1に沿って走行したときの通信システムの動作を示す図であり、進入側ビーコン20aを通過して交差点Kに進入する場合を示している。
まず車両C1(車載通信装置10)は、位置c10から位置c11まで進行し、進入側ビーコン20aを通過すると、通信モードをTDMAモードとするとともに進入側ビーコン20aから例えば「タイムスロット1」が割り当てられる。これによって、車両C1は、他の車両との間でTDMA方式による車車間無線通信が可能となる。次に、車両C1が位置c12まで移動すると、車載通信装置10は、TDMAモードを停止することを決定する。すなわち、車載通信装置10は、上述のように、TDMAモードを開始した時点からの車両Cの走行距離が所定の距離を超えると、CSMAモードとするように通信モードを制御する。この所定の距離とは、例えば、図中に示す通信エリアAの縁部まで進行したときの距離に設定されている。従って、進入側ビーコン20aを通過した車両は、この通信エリアAの範囲ではTDMAモードによる車車間無線通信を行う。このように、進入側ビーコン20aとの通信に応じてTDMAモードによる車車間無線通信を開始するとともに、その開始時点からの車両の走行距離に応じてTDMAモードを停止させることで、通信エリアAを画定することができる。
また、車載通信装置10は、進入側ビーコン20aからタイムスロットが割り当てられた時点から、所定の時間内は必ずTDMAモードによる通信を行い、所定の時間以上になれば、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10が、その時点において、上記いずれの通信モードで通信を行っているのかを把握するようにしてもよい。そうすることによって、通信エリアAを画定する精度を高めることができる。
図6(a)は、車両C1が、図中、優先道路D1に沿う実線L1に沿って走行したときの通信システムの動作を示す図であり、進入側ビーコン20aを通過して交差点Kに進入する場合を示している。
まず車両C1(車載通信装置10)は、位置c10から位置c11まで進行し、進入側ビーコン20aを通過すると、通信モードをTDMAモードとするとともに進入側ビーコン20aから例えば「タイムスロット1」が割り当てられる。これによって、車両C1は、他の車両との間でTDMA方式による車車間無線通信が可能となる。次に、車両C1が位置c12まで移動すると、車載通信装置10は、TDMAモードを停止することを決定する。すなわち、車載通信装置10は、上述のように、TDMAモードを開始した時点からの車両Cの走行距離が所定の距離を超えると、CSMAモードとするように通信モードを制御する。この所定の距離とは、例えば、図中に示す通信エリアAの縁部まで進行したときの距離に設定されている。従って、進入側ビーコン20aを通過した車両は、この通信エリアAの範囲ではTDMAモードによる車車間無線通信を行う。このように、進入側ビーコン20aとの通信に応じてTDMAモードによる車車間無線通信を開始するとともに、その開始時点からの車両の走行距離に応じてTDMAモードを停止させることで、通信エリアAを画定することができる。
また、車載通信装置10は、進入側ビーコン20aからタイムスロットが割り当てられた時点から、所定の時間内は必ずTDMAモードによる通信を行い、所定の時間以上になれば、自己の周囲に存在する他の車載通信装置10が、その時点において、上記いずれの通信モードで通信を行っているのかを把握するようにしてもよい。そうすることによって、通信エリアAを画定する精度を高めることができる。
車載通信装置10がTDMAモードを停止することを決定すると、当該車載通信装置10は、他の車載通信装置10又は退出側ビーコン20bに対して、自己が割り当てられていたタイムスロットが空きタイムスロットとなることを通知するタイムスロット解放情報を生成し送信する。このタイムスロット解放情報は、解放されるタイムスロットを示す情報、及び解放する時間(もしくは解放情報が生成された時間)を含んでいる。図6(a)においては、車両C1のタイムスロット解放情報は、解放されるタイムスロットとして「タイムスロット1」、その解放時間が「15時00分00秒」といった情報を含んでいる。
図6(a)では、位置c12に位置する車両C1の車載通信装置10は、その近傍に位置する車両C4にタイムスロット解放情報を送信する。
図6(a)では、位置c12に位置する車両C1の車載通信装置10は、その近傍に位置する車両C4にタイムスロット解放情報を送信する。
その後、車両C1は通信エリアAから退出し、通信モードをCSMAモードとする。
一方、車両C1のタイムスロット解放情報を受信した車両C4は、そのまま、紙面右方法に直進し退出側ビーコン20bを通過する場合、この退出側ビーコン20bに、車両C1のタイムスロット解放情報を送信する。これによって、車両C1に割り当てられていた「タイムスロット1」が解放され、光ビーコン20は、この「タイムスロット1」を空きタイムスロットとする。
また、車両C4は、他の車両、例えば車両C5に車両C1のタイムスロット解放情報を送信することもできる。従って、車両C4が、交差点Kを直進せずに曲がり、退出側ビーコン20bを通過しない場合であっても、車両C1のタイムスロット解放情報を、車両C4から受信した車両C5が退出側ビーコン20bを通過すれば、「タイムスロット1」が解放される。
一方、車両C1のタイムスロット解放情報を受信した車両C4は、そのまま、紙面右方法に直進し退出側ビーコン20bを通過する場合、この退出側ビーコン20bに、車両C1のタイムスロット解放情報を送信する。これによって、車両C1に割り当てられていた「タイムスロット1」が解放され、光ビーコン20は、この「タイムスロット1」を空きタイムスロットとする。
また、車両C4は、他の車両、例えば車両C5に車両C1のタイムスロット解放情報を送信することもできる。従って、車両C4が、交差点Kを直進せずに曲がり、退出側ビーコン20bを通過しない場合であっても、車両C1のタイムスロット解放情報を、車両C4から受信した車両C5が退出側ビーコン20bを通過すれば、「タイムスロット1」が解放される。
以上のように、車載通信装置10の無線通信部12と制御部14は、TDMAモードによる車車間無線通信を停止するとき、タイムスロット解放情報を、他の車載通信装置10に送信する機能を有している。またさらに、車載通信装置10は、他の車載通信装置10から受信したタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置10に送信する機能を有している。
これにより、タイムスロット解放情報を、複数の車載通信装置10で中継し共有することができる。
これにより、タイムスロット解放情報を、複数の車載通信装置10で中継し共有することができる。
また、タイムスロット解放情報の中に当該情報が車車間通信によって中継された中継回数に関する情報を含め、この中継回数が所定の回数以上であれば、当該タイムスロット解放情報を破棄するようにしてもよい。他の車載通信装置10から受信したタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置10に通信し、それが繰り返された場合、通信エリアA内を走行する車載通信装置10のいずれかに永続的に送受信されることが想定される。タイムスロット解放情報の中に中継回数を設けることによって、そういった永続的な情報の残存を防ぐことができる。
また、タイムスロット解放情報の中の解放時間からの経過時間を算出し、経過時間が所定の時間以上であれば、当該タイムスロット解放情報を破棄するようにしてもよい。この場合でも同様の効果を得ることができる。
また、タイムスロット解放情報の中の解放時間からの経過時間を算出し、経過時間が所定の時間以上であれば、当該タイムスロット解放情報を破棄するようにしてもよい。この場合でも同様の効果を得ることができる。
さらに、車載通信装置10の無線通信部12と制御部14は、他の車載通信装置10から受信したタイムスロット解放情報を退出側ビーコン20bに送信し、退出側ビーコン20bは、そのタイムスロット解放情報を受信したとき、当該タイムスロット解放情報に該当するタイムスロットを空きタイムスロットとする機能を有している。
これにより、本実施形態では、退出側ビーコン20bと通信せずにTDMAモードを停止する車載通信装置10が送信するタイムスロット解放情報を、他の車載通信装置10を介して、退出側ビーコン20bに送信することができる。
その結果、退出側ビーコン20bは、TDMAモードを停止する車載通信装置10と直接通信せずに、割り当てられていたタイムスロットを解放でき、当該タイムスロットを空きタイムスロットとすることができる。
これにより、本実施形態では、退出側ビーコン20bと通信せずにTDMAモードを停止する車載通信装置10が送信するタイムスロット解放情報を、他の車載通信装置10を介して、退出側ビーコン20bに送信することができる。
その結果、退出側ビーコン20bは、TDMAモードを停止する車載通信装置10と直接通信せずに、割り当てられていたタイムスロットを解放でき、当該タイムスロットを空きタイムスロットとすることができる。
なお、上記タイムスロット解放情報は、そのタイムスロットが解放される時間の情報を含んでいるので、重複して退出側ビーコン20bに送信されたとしても、重複していることが判断できるので、光ビーコンが誤ってタイムスロットを解放するのを防止できる。
図6(b)は、車両C1が、図中、優先道路D1に沿う実線L2に沿って走行したときの態様を示す図であり、進入側ビーコン20aを通過せずに交差点Kに進入する場合を示している。
この場合、車両C1の車載通信装置10は、自身が通信エリアAに入ったか否かを、上述した、周囲の車両の通信モードを検知する機能によって判断する。すなわち、周囲の車両、例えば、図中車両C6の送信波は、TDMAモードであり、この車両C6から送信される電波の送信強度等によって、自身の近傍にTDMAモードで通信している車両の有無を判断する。TDMAモードの車両が近傍に位置していると判断した場合には、自身が通信エリアAに進入していると判断し、TDMAモードの通信を開始する。
この場合、車両C1の車載通信装置10は、自身が通信エリアAに入ったか否かを、上述した、周囲の車両の通信モードを検知する機能によって判断する。すなわち、周囲の車両、例えば、図中車両C6の送信波は、TDMAモードであり、この車両C6から送信される電波の送信強度等によって、自身の近傍にTDMAモードで通信している車両の有無を判断する。TDMAモードの車両が近傍に位置していると判断した場合には、自身が通信エリアAに進入していると判断し、TDMAモードの通信を開始する。
図7は、本実施形態におけるTDMAモードの車車間無線通信における通信フレーム構成の一例である。本実施形態の通信フレームは、1フレーム中に、予約方式であるTDMAモードに用いるタイムスロットと、コンテンション方式による車車間無線通信に用いられるタイムスロットとを有している。本実施形態では、光ビーコンを通過した車載通信装置10にタイムスロットが割り当てられる場合には、図中の予約方式スロットが用いられ、光ビーコンを通過することなく通信エリアAに進入しTDMAモードで通信を行おうとする車載通信装置10は、コンテンション方式のタイムスロットを使用する。
このコンテンション方式のタイムスロットは、TDMA方式に準じたフレーム中にコンテンション方式の通信のために確保されており、図6(b)に示すように、光ビーコンと通信することなく通信エリアAに進入した車載通信装置10が、このタイムスロットを用いてTDMAモードによる車車間無線通信を行うように構成されている。
このように構成することで、進入側ビーコン20aにてタイムスロットが割り当てられた車載通信装置10と、光ビーコンと通信することなく通信エリアAに進入した車載通信装置10と、のタイムスロットが重なることを回避することができ、送信データの衝突を防ぐことができる。
また、予約方式であるTDMAモードに用いるタイムスロットと、コンテンション方式による車車間無線通信に用いられるタイムスロットの1フレーム中の比率はシステムに応じて可変にできるようにしてもよい。
その場合、光ビーコンから送信する情報の中に、この比率に関する情報を含めるとさらに柔軟な通信を実現できる。
このように構成することで、進入側ビーコン20aにてタイムスロットが割り当てられた車載通信装置10と、光ビーコンと通信することなく通信エリアAに進入した車載通信装置10と、のタイムスロットが重なることを回避することができ、送信データの衝突を防ぐことができる。
また、予約方式であるTDMAモードに用いるタイムスロットと、コンテンション方式による車車間無線通信に用いられるタイムスロットの1フレーム中の比率はシステムに応じて可変にできるようにしてもよい。
その場合、光ビーコンから送信する情報の中に、この比率に関する情報を含めるとさらに柔軟な通信を実現できる。
また、光ビーコンと通信することなく通信エリアAに進入した図6(b)に示す車両C1の車載通信装置10の場合、コンテンション方式のためのタイムスロットが用いられるので、自己のタイムスロットに関するタイムスロット解放情報等を必ずしも他の車載通信装置10、又は光ビーコンに送信する必要はない。もっとも、通信エリアA内で、他の車両のタイムスロット解放情報を受信した場合には、その情報を他の車両に送信するとともに、退出側ビーコン20bに対して送信を行う。
以上のように、本実施形態の通信システムでは、交差点Kから延びる4つの道路の内の一つに光ビーコン20を配置することで、特に道路側に路側無線通信装置を設置することなく、交差点Kの周囲における車車間無線通信をTDMAモードとする通信エリアAを構成することができ、データ送受信の確率を高めることができる。
また本実施形態のシステムは、上記本実施形態のように、比較的車両の通行量が多い優先道路D1と、その道路に比べて車両の通行量が少ない優先道路D2とが交差する交差点に適用した場合、光ビーコンを優先道路D1に設置すれば、非優先道路D2に光ビーコンを設置することなく通信エリアAを構成することができる。
これによって、車両の通行量が多い優先道路D1において確実な車車間無線通信を実現でき、かつ、非優先道路D2から出てきた車両との出会い頭衝突等を未然に防ぐ等、より効果的な運用を行うことができる。
また本実施形態のシステムは、上記本実施形態のように、比較的車両の通行量が多い優先道路D1と、その道路に比べて車両の通行量が少ない優先道路D2とが交差する交差点に適用した場合、光ビーコンを優先道路D1に設置すれば、非優先道路D2に光ビーコンを設置することなく通信エリアAを構成することができる。
これによって、車両の通行量が多い優先道路D1において確実な車車間無線通信を実現でき、かつ、非優先道路D2から出てきた車両との出会い頭衝突等を未然に防ぐ等、より効果的な運用を行うことができる。
また、本通信システムは、上述のように、最低限一つの光ビーコンを設置すればよいので、例えば、郊外の路側無線通信装置等のインフラが整っていない交差点等に適用する上において、特に有効である。
なお、上記実施形態では、交差点Kに対して、光ビーコン20(進入側ビーコン20a、退出側ビーコン20b)を4つの道路の内の優先道路側の内の一箇所にのみ配置したが、より多く配置してもよくこの場合、よりTDMAモードとしての機能が有効に活用され、データ送受信の確率をより高めることができる。
なお、上記実施形態では、交差点Kに対して、光ビーコン20(進入側ビーコン20a、退出側ビーコン20b)を4つの道路の内の優先道路側の内の一箇所にのみ配置したが、より多く配置してもよくこの場合、よりTDMAモードとしての機能が有効に活用され、データ送受信の確率をより高めることができる。
また、上記実施形態では、車載通信装置10は道路側に設置された光ビーコンとの通信に基づいて、TDMA方式による車車間無線通信を行うように構成したが、他の観点から見ると、例えば、以下のような構成とすることもできる。
すなわち、道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で通信を行う通信装置を有する通信システムであって、前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記通信装置との間で行われる通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであり、さらに、前記予約方式による車車間無線通信を停止するとき、当該車載通信装置に割り当てられていたタイムスロットが空きタイムスロットとなることを通知するタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信するものであることを特徴とすることができる。
すなわち、道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で通信を行う通信装置を有する通信システムであって、前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記通信装置との間で行われる通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであり、さらに、前記予約方式による車車間無線通信を停止するとき、当該車載通信装置に割り当てられていたタイムスロットが空きタイムスロットとなることを通知するタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信するものであることを特徴とすることができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、車載通信装置10が光ビーコンとの通信に応じてTDMAモードによる車車間無線通信を開始した後、開始時点からの経過時間や、開始時点からの車両の走行距離によって、TDMAモードによる車車間無線通信を停止するように構成したが、例えば、GPS等を用いて車載通信装置10の位置に関する情報を取得することで、TDMAモードを停止しうる位置を特定することもできる。
また、上記各実施形態では、図1に示したような信号機が設置されている交差点に適用した場合を例示したが、本発明は、信号の無い交差点に対しても適用することができる。
また、上記各実施形態では、図1に示したような信号機が設置されている交差点に適用した場合を例示したが、本発明は、信号の無い交差点に対しても適用することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 車載通信装置
12 無線通信部(無線通信手段)
14 制御部(無線通信手段)
20 光ビーコン
20a 進入側ビーコン
20b 退出側ビーコン(停止用光ビーコン)
22 投受光器(タイムスロット割当手段)
23 ビーコン制御部(タイムスロット割当手段)
4e 出口光ビーコン
C 車両
12 無線通信部(無線通信手段)
14 制御部(無線通信手段)
20 光ビーコン
20a 進入側ビーコン
20b 退出側ビーコン(停止用光ビーコン)
22 投受光器(タイムスロット割当手段)
23 ビーコン制御部(タイムスロット割当手段)
4e 出口光ビーコン
C 車両
Claims (13)
- 道路上を走行する車両に搭載された車載通信装置と、
前記道路上に設置され、前記車載通信装置との間で光通信を行う光ビーコンとを含む通信システムであって、
前記車載通信装置は、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであることを特徴とする通信システム。 - 前記無線通信手段は、以下のうち少なくとも1つに該当する場合に、前記予約方式による車車間無線通信を停止する請求項1に記載の通信システム。
(1)前記開始時点からの経過時間が所定の第一の閾値を超えた場合
(2)前記開始時点からの走行距離が所定の第二の閾値を超えた場合 - 前記車載通信装置との間で光通信を行うと、前記無線通信手段が行う、予約方式による車車間無線通信を停止させる停止用光ビーコンをさらに有している請求項1又は2に記載の通信システム。
- 前記無線通信手段は、他の車両に搭載された車載通信装置からの送信信号を検知することで、予約方式による車車間無線通信を行う車載通信装置が自己の周囲に存在することを検出すると、予約方式による車車間無線通信を開始する請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信システム。
- 前記光ビーコンは、前記光通信に応じて予約方式による車車間無線通信を開始する車載通信装置に対して、当該予約方式による車車間無線通信のためのタイムスロットを割り当て、この割り当てたタイムスロットに関するタイムスロット情報を前記光通信によって通知するタイムスロット割当手段を有し、
前記車載通信装置の無線通信手段は、前記タイムスロット情報に基づいて予約方式による車車間無線通信を行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の通信システム。 - 前記タイムスロット割当手段は、
前記光ビーコンが前記タイムスロットを割り当てた車載通信装置との間で光通信を行った時点からの経過時間が所定の第三の閾値を超えた場合に、割り当てた前記タイムスロットを空きタイムスロットとする請求項5に記載の通信システム。 - 前記無線通信手段は、
前記予約方式による車車間無線通信を停止するとき、当該車載通信装置に割り当てられていたタイムスロットが空きタイムスロットとなることを通知するタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信する請求項1〜6のいずれか一項に記載の通信システム。 - 前記無線通信手段は、
他の車載通信装置から受信したタイムスロット解放情報を、車車間無線通信によって他の車載通信装置に送信する請求項7に記載の通信システム。 - 前記無線通信手段は、
他の車載通信装置から受信したタイムスロット解放情報を、停止用光ビーコンに送信し、
前記タイムスロット割当手段は、
前記停止用光ビーコンが、前記他の車載通信装置が送信するタイムスロット解放情報を受信したとき、当該タイムスロット解放情報に該当するタイムスロットを空きタイムスロットとする請求項7又は8に記載の通信システム。 - 前記無線通信手段は、
予約方式による車車間無線通信を停止している場合には、他の車両に搭載された車載通信装置との間で、通信用タイムスロットが他の装置と競合する可能性のあるコンテンション方式による車車間無線通信を行う請求項1〜9のいずれか一項に記載の通信システム。 - 前記コンテンション方式は、CSMA方式である請求項10に記載の通信システム。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の通信システムに用いられることを特徴とする光ビーコン。
- 前記道路上に設置された光ビーコンとの間で光通信を行う車載通信装置であって、
他の車両に搭載された車載通信装置との間で、時分割多元アクセスのうち通信用タイムスロットが他の装置と競合しないように事前に割り当てられる予約方式による車車間無線通信が可能な無線通信手段を有しており、
この無線通信手段は、前記光ビーコンとの間で行われる光通信に応じて、予約方式による車車間無線通信を開始するものであることを特徴とする車載通信装置。
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