JP2009011984A - 排気ガス浄化用の触媒担体 - Google Patents

排気ガス浄化用の触媒担体 Download PDF

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Abstract

【課題】第1に、触媒効率が向上し、有害物質浄化機能に優れており、第2に、振動を伴うエンジンの排気ガス用に使用されても、振動耐久性に優れると共に、第3に、熱耐久性にも優れ、第4に、しかもこれらが簡単容易に実現される、排気ガス浄化用の触媒担体を提案する。
【解決手段】この触媒担体1は、帯状をなす金属箔製の波板2と平板3が多層に巻き付けられてロール状をなすハニカム構造体4が、外筒ケース5内に挿入,接合されると共に、波板2と平板3に触媒物質が付着せしめられている。そして、ハニカム構造体4の波板2と平板3は、少なくともその一方が金属織物9製よりなる。この金属織物9は、帯状をなす金属箔が縦横に織られた構造よりなり、ハニカム構造体4の各セル空間8を通過する排気ガスAについて、乱流化機能そして触媒物質との接触増加機能を発揮する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス浄化用の触媒担体に関する。すなわち、排気ガスに含有された有害物質を除去して浄化する、触媒担体に関するものである。
《技術的背景》
例えば自動車エンジンの排気ガス中には、一酸化炭素,炭化水素,窒素酸化物,その他の有害物質が含有されており、そのまま外気へ排出すると有害である。
そこで、自動車エンジンの排気管には、排気ガス中の有害物質を除去する排気ガス浄化装置が、介装されており、この種の排気ガス浄化装置としては、ハニカム構造をなし触媒物質が付着せしめられた触媒担体が、代表的に使用されている。
《従来技術》
この種の排気ガス浄化用の触媒担体は、帯状をなす金属箔製の波板と平板とが多層にロール状に巻き付けられたハニカム構造体が、外筒ケース内に挿入,接合された構造よりなる。
そして、エンジンからの排気ガスが、その排気管に介装された触媒担体のハニカム構造体の各セル空間を、通過するが、その際、排気ガスに含有されていた有害物質が、各セル空間を形成するセル壁、つまり波板や平板に付着せしめられた触媒物質と接触して、反応,除去される。もって、排気ガスが浄化されて、外気へと排出されるようになっている。
《先行技術文献情報》
このような触媒担体の従来例としては、例えば、次の特許文献1中に示されたものが挙げられる。
特開2001−321678号公報
ところで、このような従来例については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点》
第1に、従来の触媒担体のハニカム構造体は、小さな各セル空間を形成するセル壁、つまり波板や平板の外平面が滑らかであり、レイノルズ数が小さい。
そこで、各セル空間に流入して通過する排気ガスは、層流となっており、乱流化,攪乱化されることがなく、セル壁つまり波板や平板の外表面に付着せしめられた触媒物質との接触が、不十分となっていた。つまり、かなり多くの排気ガスは、含有された有害物質が触媒物質と接触,反応することなく、通過してしまっていた。
もって、触媒反応度が低く、触媒効率が悪く、有害物質の浄化程度が低い、という問題が指摘されていた。
《第2の問題点》
第2に、そこで、この種従来例の触媒担体については、ハニカム構造体のセル壁を形成する波板や平板について、切欠き加工,孔加工,エンボス加工等を施す対策も試みられていたが、耐久性低下や効果不十分、という問題が指摘されていた。
すなわち、このような加工により、排気ガスの流れを乱流化し、もって排気ガスがムラなく一様に、触媒物質と接触するようにすることが、試みられていた。しかしながら、多数の切欠きや孔を形成する切欠き加工や孔加工については、切欠きや孔を起点として、セル壁の波板や平板に亀裂が生じ易くなる、という難点があった。
特に、この種の触媒担体は、自動車その他のエンジンの排気ガス浄化用に使用されることに鑑み、振動を伴うことが多く、振動による耐久性低下が指摘されていた。すなわち、切欠きや孔を起点として、亀裂が振動にて拡大して耐久性が低下するという問題、つまり振動耐久性に問題が指摘されていた。
又、浅い凹凸を多数付加するエンボス加工については、加工に手間取ると共に、期待通りの乱流効果,触媒効率が得られにくい、という問題が指摘されていた。
《第3の問題点》
第3に、更にこの種従来例の触媒担体については、熱耐久性にも問題が指摘されていた。すなわち、この種の触媒担体は、ハニカム構造体が外筒ケース内に、挿入,接合された構造よりなる。箔をロール状に巻いたハニカム構造体が、より肉厚金属製の円筒外筒ケース内に、挿入,接合された構造よりなる。
そこで、極めて高温の排気ガスが流入,通過すると、両者の熱膨張率の相違に起因して熱ひずみが発生し易かった。熱膨張,収縮するハニカム構造体が、剛性に富んだ外筒ケースにて規制されて、引張力や圧縮力を受け、もって損傷,破損することが多々あった。
《本発明について》
本発明の排気ガス浄化用の触媒担体は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、触媒効率が向上し、第2に、振動耐久性に優れると共に、第3に、熱耐久性にも優れ、第4に、しかもこれらが簡単容易に実現される、排気ガス浄化用の触媒担体を提案することを、目的とする。
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の排気ガス浄化用の触媒担体は、帯状をなす金属箔製の波板と平板が多層に巻付けられてロール状をなすハニカム構造体が、外筒内に挿入,接合されると共に、該波板と平板に触媒物質が付着せしめられている。
そして、該波板と平板は、少なくともその一方が金属織物製よりなる。該金属織物は、帯状をなす金属箔が縦横に織られた構造よりなり、該ハニカム構造体の各セル空間を通過する排気ガスについて、乱流化機能そして該触媒物質との接触増加機能を発揮すること、を特徴とする。
請求項2については、次のとおり。請求項2の排気ガス浄化用の触媒担体では、該平板のみが該金属織物製よりなること、を特徴とする。
請求項3については、次のとおり。請求項3の排気ガス浄化用の触媒担体では、該金属織物は織隙間を備えている。そして該織隙間は、該ハニカム構造体の各セル空間を通過する排気ガスについて、隣接する該セル空間相互間での流通交換機能そして該触媒物質との接触増加機能を発揮すること、を特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)有害物質を含有した排気ガスは、触媒担体に供給される。
(2)触媒担体のハニカム構造体は、波板と平板が多層ロール状に巻き付けられており、多数のセル空間が形成されると共に、触媒物質が付着せしめられている。
(3)供給された排気ガスは、ハニカム構造体を通過する際、含有されていた有害物質が、触媒物質と接触,反応,除去されて、浄化される。
(4)さて、この触媒担体では、ハニカム構造体のセル壁つまり波板と平板の少なくとも一方が、金属織物よりなる。
(5)従って、セル空間を通過する排気ガスは、金属織物の織段差により乱流化されると共に、更に金属織物の織隙間により、セル空間相互間でも流通,交換,乱流化される。
(6)排気ガスは、このように乱流化され流通交換されるので、含有された有害物質が、触媒物質と十分に接触して反応するようになる。
(7)そしてこれは、金属織物を採用する方式により実現され、セル壁に亀裂を生じ易くなる加工方式によらず、振動耐久性を維持しつつ実現される。
(8)更に、金属織物により柔軟性,自由度が向上するので、この面からも、振動耐久性に優れている。
(9)又、高温の排気ガスが通過すると、ハニカム構造体と外筒ケース間での熱膨張率の相違に起因して、熱ひずみ発生が懸念されるが、金属織物を採用したことにより、織ってある分だけ熱膨張,収縮への自由度が高く、熱ひずみは緩和される。
(10)そして、この触媒担体は、ハニカム構造体に金属織物を採用した、簡単な構造よりなり、容易に製造可能である。
(11)そこで、この排気ガス浄化用の触媒担体は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、触媒効率が向上する。すなわち、本発明の排気ガス浄化用の触媒担体では、ハニカム構造体のセル壁の波板や平板の少なくとも一方が、金属織物製よりなる。
そこで、そのハニカム構造体のセル空間を通過する排気ガスは、金属織物の織段差により乱流化され、もって触媒物質との接触が増加するようになる。更に、金属織物の織隙間によりセル空間相互間でも流通,交換,乱流化され、もって触媒物質との接触が一段と増加するようになる。
前述したこの種従来例に比し、触媒物質と接触することなく層流のまま通過してしまう排気ガスが減少し、排気ガス中の有害物質は、ムラなくセル壁の触媒物質と接触,反応するようになる。このように本発明は、触媒効率が向上し、有害物質の浄化性能に優れている。
《第2の効果》
第2に、振動耐久性に優れている。すなわち、本発明の排気ガス浄化用の触媒担体では、このような触媒効率向上が、金属織物の採用により実現される。
前述したこの種従来例のように、セル壁について、切欠き加工,孔加工,エンボス加工等を施す訳ではなく、耐久性低下原因が付加されるようなことはない。
特に、この種の触媒担体は、自動車その他のエンジンの排気ガス浄化用に使用されることが多い点に鑑み、振動を伴うことが多く、亀裂を生じ易い加工が施されない意義は大きい。このように本発明は、振動にて亀裂が拡大するようなことがなく、振動耐久性に優れている。
更に本発明は、金属織物箔の採用により、1枚金属箔の場合に比し柔軟性そして自由度が向上しており、この面からも振動耐久性に優れている。
《第3の効果》
第3に、熱耐久性にも優れている。すなわち、本発明の排気ガス用の触媒担体では、ハニカム構造体に金属織物が採用されている。
そこで、このハニカム構造体は、外筒ケース内に挿入,接合されて高温の排気ガスが流入,通過しても、熱ひずみが緩和されるようになる。すなわち本発明は、金属織物箔の採用により、1枚金属箔の場合に比し熱膨張,収縮に対する自由度が高く、外筒ケースにて規制されても圧縮力や引張力を受けにくいので、前述したこの種従来例のように損傷,破損することが防止される等、熱耐久性に優れている。
《第4の効果》
第4に、しかもこれらは、簡単容易に実現される。すなわち、本発明の排気ガス浄化用の触媒担体では、ハニカム構造体のセル壁の波板と平板について、金属織物を採用した簡単な構成により、前述した第1,第2,第3の効果が容易に達成される。
又、その製造も、この種従来例の製造方法に準じて可能であり、製造時の作業性やコスト面にも優れており、平板のみを金属織物製とした場合は、特に簡単容易に製造可能である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の排気ガス浄化用の触媒担体を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1〜図3は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして、図1の(1)図は、金属織物の1例の平面図、(2)図は、金属織物の他の例の平面図である。図2の(1)図は、波板の斜視図、(2)図は、平板の斜視図、(3)図は、巻付け時の斜視図、(4)図は、触媒担体の斜視図である。図3は、触媒担体の正断面図である。
《触媒担体1について》
まず、図2,図3を参照して、本発明の排気ガスA浄化用の触媒担体1について、一般的概要を説明する。
例えば、自動車のエンジンや、発電機,機関車,各種機械設備等の内燃機関のエンジンから排出される排気ガスA中には、一酸化炭素CO,炭化水素HC,窒素酸化物NOx,粒子状物質PM,その他の有害物質が含有されており、そのまま外気に排出されると人体や環境に有害である。
そこで、エンジンの排気管には、排気ガスA中の有害物質を除去する排気ガス浄化装置の一環として、排気ガスA浄化用の触媒担体1が、途中に介装されている。触媒担体1は、帯状をなす金属箔製の波板2と平板3が多層に巻き付けられ,ろう付けされてロール状をなすハニカム構造体4が、外筒ケース5内に挿入,接合されると共に、波板2と平板3に触媒物質が付着せしめられている。
このような触媒担体1について、更に詳述する。まず、ハニカム構造体4のセル壁6を形成する波板2と平板3とは、ステンレス箔,アルミ箔その他の金属箔製よりなり、同幅平行の帯状をなす。波板2は、波型の凹凸が、帯の長辺に対して直角の短手方向に対して直線的かつ平行、長手方向に対して繰り返し連続的に、所定ピッチと高さで折曲形成されている。
そして、1枚ずつの波板2と平板3が、中心軸から順次交互に重ね合わせられつつ多層に巻き付けられて、相互間の当接箇所の要部が接合されることにより、ハニカム構造体4が製造される。波板2と平板3間の接合用には、例えばろう材7が使用されるが、特に極細帯状のろう材7が代表的に使用されると共に、製造工程において波板2と平板3間に介装される。
ハニカム構造体4は、全体が例えば円柱ロール状をなすと共に、波板2と平板3とをセル壁6として、軸方向Xに沿い各々独立空間に区画形成された小さな中空柱状の各セル空間8の平面的集合体よりなり、両端面が開口されている。触媒担体1では、このようなハニカム構造体4が、外筒ケース5内に同軸に挿入され、接合されている。
そして、波板2や平板3の外表面には、触媒物質が付着されている。すなわち、単位容積当たりの表面積が大であるという特徴を備えたハニカム構造体4について、そのセル壁6を形成する波板2や平板3の外表面を利用して、触媒物質が被膜状に付着,担持せしめられ、もって触媒物質の排気ガスAとの接触面積が広く確保されている。
触媒物質としては、例えば、酸化反応促進用の白金,パラジウム,その他の貴金属や、還元反応促進用の物質が使用される。
触媒担体1は、一般的には概略このようになっている。
《金属織物9について》
次に、図1,図2を参照して、ハニカム構造体4における金属織物9の採用について、説明する。
この触媒担体1では、そのハニカム構造体4の波板2と平板3は、少なくともその一方が金属織物9製よりなる。金属織物9は、帯状をなす金属箔が縦横に織られた構造よりなり、もってハニカム構造体4の各セル空間8を通過する排気ガスAについて、乱流化機能そして触媒物質との接触増加機能を発揮する。
図示例では、平板3が金属織物9製よりなり、波板2は、通常の1枚金属箔製よりなるが、図示例によらず、平板3および波板2共に、金属織物9製とすることも可能であり、又、平板3を通常の1枚金属箔製とし、波板2を金属織物9製とするも可能である。
金属織物9は、帯状とされたステンレス箔,アルミ箔,その他の金属箔を、平織,綾織,しゅす織,その他の織り方により、縦横に交錯させてなる。例えば、縦はその幅が、約3mm〜20mm程度であり、横はその幅が、約3mm〜20mm程度である。
そして金属織物9は、a.織り方と、b.織間隔と、c.使用される帯状の金属箔の箔幅と、d.その箔厚等の条件設定により、織隙間10を備えており、ハニカム構造体4の各セル空間8を通過する排気ガスAについて、セル空間8相互間での流通交換機能そして該触媒物質との接触増加機能を発揮する。
図1の(2)図に示した金属織物9は、大き目の織隙間10が形成されているが、織隙間10の存在は、金属織物9にとっては大小程度の問題であり、通常は僅かながらでも織隙間10が存在しているとも言える。
又、織隙間10は、触媒担体1の使用状況に応じ、適切な大きさに設定される。つまり織隙間10は、a.織り方,b.織間隔,c.箔幅,d.箔厚の条件設定を、適宜変更することにより、対象となる排気ガスAの状況等に応じ、その機能発揮に適した大きさに設定される。
金属織物9は、このようになっている。
《作用等》
本発明の排気ガスA浄化用の触媒担体1は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)エンジン等からの排気ガスAは、有害物質を含有しており、排気管にて排気ガスA浄化用の触媒担体1に、供給される(図3を参照)。
(2)触媒担体1は、ハニカム構造体4が外筒ケース5内に、挿入,接合された構造よりなる。ハニカム構造体4は、波板2と平板3とが多層にロール状に巻き付けられ、もって、波板2と平板3とをセル壁6として、多数のセル空間8が形成されると共に、セル壁6である波板2と平板3に、触媒物質が付着,担持せしめられている(図2,図3を参照)。
(3)排気ガスAは、このようなハニカム構造体4の各セル空間8に、供給され、流入して、通過する。
そしてその際、含有されていた有害物質が、各セル空間8を形成するセル壁6つまり波板2や平板3に付着,担持されていた触媒物質と接触して、酸化反応や還元反応することにより、除去され無害化される。もって排気ガスAは、浄化されて外気へと排出される(図2を参照)。
(4)さて、この触媒担体1では、そのハニカム構造体4のセル壁6、つまり波板2と平板3の少なくとも一方が、金属織物9製よりなる。
(5)そこで、このハニカム構造体4の各セル空間8を通過する排気ガスAは、このような金属織物9の織段差に対して接触,衝突することにより、攪乱され乱流化される。更に排気ガスAは、金属織物9の織隙間10を介して、隣接するセル空間8相互間でも流通,交換,乱流化される。特に、織隙間10が大き目に設定されている場合は、これが顕著化する。
このように金属織物9は、排気ガスAの乱流化促進機能や流通交換促進機能を発揮する。
(6)排気ガスAは、このように層流のまま通過することなく、乱流化され,流通交換される。もって、排気ガスA中に含有されついた有害物質が、セル壁6の波板2や平板3に付着,担持されていた触媒物質に対し、ムラなく一様に接触し、全体的に不足なく十分に触媒物質と反応するようになる。
このように金属織物9は、排気ガスAの触媒物質との接触増加促進機能を発揮する。
(7)そしてこれは、触媒担体1について、そのハニカム構造体4のセル壁6、つまり波板2や平板3に金属織物9を採用したことにより、実現される。つまり、乱流化促進機能や接触増加促進機能は、セル壁6となる波板2や平板3について、1枚金属箔製のものに加工を施す方式ではなく、金属織物9を採用する方式により、獲得される。
セル壁6となる波板2や平板3について、亀裂の原因となる加工を施す方式によらず、つまり振動にて耐久性低下原因となる加工を施す方式によらず、振動耐久性を維持しつつ、乱流化促進機能そして接触増加促進機能を発揮可能となる。
(8)更に、このハニカム構造体4は、金属織物9の採用により、1枚金属箔製の場合に比し、柔軟性,弾性,自由度が向上しており、この面からも、強度つまり振動耐久性に優れている。つまり、振動による交番荷重に対する耐力に優れている。
(9)ところで、触媒担体1は、ハニカム構造体4が外筒ケース5内に、挿入,接合された構造よりなる。波板2や平板3をロール状に巻いたハニカム構造体4が、より肉厚で剛性の高い金属製の円筒外筒ケース5内に、密に挿入されると共に、両者間がろう材等にて接合された構造よりなる。
そこで使用に際し、ハニカム構造体4の各セル空間8を高温の排気ガスAが通過すると、両者の熱膨張率の相違に起因して、熱ひずみ発生が懸念されるが、金属織物9の採用により、このような熱ひずみは大幅に緩和される。
金属織物9は、1枚金属箔の場合に比し織ってある分だけ、熱膨張,収縮に対する柔軟性,自由度が高い。従って、触媒担体1の使用時と非使用時の間で、外筒ケース5の規制により圧縮力や引張力を受ける可能性は、大幅に低減する。
(10)そして、この触媒担体1は、そのハニカム構造体4のセル壁6を形成する波板2や平板3について、金属織物9を採用した、簡単な構造よりなる。
もって、従来より一般的な製造方法にて製造可能であり、平板3のみを金属織物9とした場合は、特に製造が簡単容易である。
本発明に係る排気ガス浄化用の触媒担体について、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、金属織物の1例の平面図、(2)図は、金属織物の他の例の平面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、波板の斜視図、(2)図は、平板の斜視図、(3)図は、巻付け時の斜視図、(4)図は、触媒担体の斜視図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、触媒担体の正断面図である。
符号の説明
1 触媒担体
2 波板
3 平板
4 ハニカム構造体
5 外筒ケース(外筒)
6 セル壁
7 ろう材
8 セル空間
9 金属織物
10 織隙間
A 排気ガス
X 軸方向

Claims (3)

  1. 帯状をなす金属箔製の波板と平板が多層に巻付けられてロール状をなすハニカム構造体が、外筒内に挿入,接合されると共に、該波板と平板に触媒物質が付着せしめられた、排気ガス浄化用の触媒担体において、
    該波板と平板は、少なくともその一方が金属織物製よりなり、該金属織物は、帯状をなす金属箔が縦横に織られた構造よりなり、該ハニカム構造体の各セル空間を通過する排気ガスについて、乱流化機能そして該触媒物質との接触増加機能を発揮すること、を特徴とする排気ガス浄化用の触媒担体。
  2. 請求項1に記載した排気ガス浄化用の触媒担体おいて、該平板のみが該金属織物製よりなること、を特徴とする排気ガス浄化用の触媒担体。
  3. 請求項1に記載した排気ガス浄化用の触媒担体おいて、該金属織物は織隙間を備えており、該織隙間は、該ハニカム構造体の各セル空間を通過する排気ガスについて、隣接する該セル空間相互間での流通交換機能そして該触媒物質との接触増加機能を発揮すること、を特徴とする排気ガス浄化用の触媒担体。
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