JP2009002261A - 尿素水供給装置及び排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンク内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができる尿素水供給装置及び排気ガス浄化装置を得る。
【解決手段】尿素水供給装置10は、尿素水を貯留するための尿素水タンク22と、一端側が尿素水タンク22内に配置されると共に他端側が尿素水タンク22外に配置され尿素水を供給先に導くための尿素水供給配管30と、尿素水供給配管30を通じて尿素水タンク22から供給先に尿素水を供給するための駆動力を付与する尿素水圧送ポンプ36と、尿素水供給配管30における尿素水圧送ポンプ36の下流から分岐されたリターン配管38と、リターン配管38の下側に配置された下側リターン配管42とを備えている。リターン配管38と下側リターン配管42との間には、上側開口部としてのガス流入口44が形成されており、下側リターン配管42の下端は、下側開口部としてのリターン尿素水出口42Bとされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、尿素水供給装置、及び該尿素水供給装置を備えて車両に適用される排気ガス浄化装置に関する。
例えば尿素等の還元触媒に添加するための還元剤を、大気切替弁を備えたタンク内に貯留する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−293494号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、開放時(エンジンの通常運転時)にタンク内を大気圧に切り替える大気切替弁を備えるため、還元剤として尿素を用いた場合に該尿素の加水分解により生じるアンモニアが、その高い蒸気圧によってタンク外に排出され易い問題があった。
本発明は、上記事実を考慮して、タンク内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができる尿素水供給装置及び排気ガス浄化装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る尿素水供給装置は、尿素水を貯留するためのタンクと、一端側が前記タンク内に配置されると共に他端側が前記タンク外に配置され、前記尿素水を供給先に導くための供給管と、前記供給管を通じて前記タンクから前記供給先に前記尿素水を供給するポンプと、前記供給管における前記ポンプの下流から分岐され、前記タンク内における重力方向の上部で開口された上側開口部と、該上側開口部よりも重力方向の下側で開口された下側開口部とを有し、所定の場合に前記供給管との分岐部から前記タンク内に前記尿素水を戻すための戻し管部と、を備えている。
請求項1記載の尿素水供給装置では、ポンプの作動によって、尿素水が供給管を通じて供給先(尿素水の消費先)に供給される。この際、例えば供給先への尿素水の供給量が過大となるような所定の場合には、一部の尿素水が戻し管部を通じてタンク内に戻される。ここで、戻し管部には上側開口部が設けられているため、上側開口部がタンク内の尿素水面よりも重力方向の上側に位置する場合には、該戻し管部を尿素水が流れることにより生じる負圧によって、タンク内の重力方向上部に滞留している気体が上側開口部から戻し管部に導入され、下側開口部から排出される。
そして、上側開口部よりも重力方向の下側に位置する下側開口部がタンク内の尿素水面よりも重力方向の下側に位置する場合には、戻し管部に流入したガスが尿素水中に排出される。したがって、タンク内にアンモニアが存在する場合には、該アンモニアが尿素水中に排出(循環)されることになり、水溶性のアンモニアが尿素水中に溶解される。これにより、タンク内のアンモニアの蒸気圧が低減される。
このように、請求項1記載の尿素水供給装置では、タンク内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができる。
請求項2記載の発明に係る尿素水供給装置は、請求項1記載の尿素水供給装置において、前記戻し管部の下側開口部にメッシュ状部材を配置した。
請求項2記載の尿素水供給装置では、下側開口部の近傍(上流又は下流)にメッシュ状部材が配置されているので、アンモニア(の泡)はメッシュ状部材の通過に伴って微細化される。これにより、アンモニアと尿素水との接触面積が増し、アンモニアの尿素水中への溶解が促進される。
請求項3記載の発明に係る尿素水供給装置は、請求項1又は請求項2記載の尿素水供給装置において、前記タンク内に、該タンク内の前記尿素水を冷却するための冷却装置を配置した。
請求項3記載の尿素水供給装置では、冷却装置によって尿素水の温度を低下させることで、アンモニアの溶解度を増すことができる。これにより、アンモニアの尿素水中への溶解が促進される。
請求項4記載の発明に係る尿素水供給装置は、請求項3記載の尿素水供給装置において、前記冷却装置は、前記戻し管部における第2開口部側の部分又は該下側開口部の下流部分を冷却するように配置されている。
請求項4記載の尿素水供給装置では、アンモニアが尿素水に溶解する戻し管部の下側開口部の近傍(上流側又は下流側)で冷却装置が尿素水を冷却するので、より効果的にアンモニアを尿素水中に溶解させることができる。
請求項5記載の発明に係る排気ガス浄化装置は、内燃機関の排気ガスを排出するための排気管に設けられた排気ガス浄化触媒と、前記排気管における排気ガス浄化触媒の上流側に前記供給管の下流端が接続された請求項1〜請求項4の何れか1項記載の尿素水供給装置と、を備えている。
請求項5記載の尿素水供給装置では、排気管における還元触媒の上流側に直接的又は間接的に接続された供給管を通じて、尿素水供給装置から排気管に尿素水が供給される。この尿素水が排気熱で気化されたアンモニアを還元剤として、還元触媒では、排気ガス中の浄化対象成分(例えば、NOx)が還元され、排気ガスが浄化される。本排気浄化装置では、上記尿素水供給装置を備えるので、タンク内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができる。
以上説明したように本発明に係る尿素水供給装置及び排気ガス浄化装置は、タンク内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る尿素水供給装置10について、図1に基づいて説明する。
図1には、尿素水供給装置10が模式的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、尿素水供給装置10は、ディーゼルエンジン12の排気ガス中のNOxを低減するための尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システム14を構成している。
本発明における排気浄化装置としての尿素SCRシステム14は、ディーゼルエンジン12の排気ガスを排出するための排気管16における酸化触媒18の下流側に設けられた排気ガス浄化触媒(排ガス浄化触媒とも言う)である還元触媒としての選択還元NOx触媒20を備えている。この実施形態では、酸化触媒18には、DPF(ディーゼル微粒子除去装置)が一体に設けられている。尿素SCRシステム14では、後述する如く尿素水供給装置10によって排気管16に供給された尿素が還元された還元ガス(アンモニアガス)が排気ガスと共に選択還元NOx触媒20に流入されると、この還元ガスが排気ガス中のNOxを選択的に還元又は分解するようになっている。
これにより、尿素SCRシステム14が適用された車両では、酸化触媒18、DPF、及び該尿素SCRシステム14の選択還元NOx触媒20によって浄化された排気ガスが大気中に放出される構成である。
そして、尿素水供給装置10は、上記した通り、尿素の供給先として排気管16(尿素SCRシステム14)に尿素水を供給するように構成されている。以下、具体的に説明する。
図1に示される如く、尿素水供給装置10は、タンクとしての尿素水タンク22を備えている。尿素水タンク22は、注入口24から注入された尿素水を気液2相状態で貯留するようになっている。この尿素水タンク22には、圧力調整弁26が設けられている。圧力調整弁26は、一端が尿素水タンク22の天壁22Aを貫通すると共に該尿素水タンク22の天壁22A近傍で開口され、他端が大気開放端とされた大気開放ラインを成す大気開放配管28に配設されている。
この圧力調整弁26は、尿素水タンク22内の圧力(ガス圧)が大気圧に対し第1所定値以上高くなった場合に開弁すると共に、尿素水タンク22内の圧力(ガス圧)が大気圧に対し第2所定値以上低くなった場合に開弁する2方向の圧力調整弁とされている。これにより、尿素水タンク22は、正圧及び負圧の双方に対し保護されるようなっている。
また、尿素水供給装置10は、尿素水タンク22から排気管16に尿素水を供給するための供給ラインを成す供給管としての尿素水供給配管30を備えている。尿素水供給配管30は、尿素水タンク22の天壁22Aを貫通して一端部が尿素水タンク22の底壁22Bの近傍で開口した吸入口30Aとされている。吸入口30Aには、異物が尿素水供給配管30内に導入されることを防止するためのフィルタ32が設けられている。フィルタ32は、例えばポリエステル等の樹脂繊維の織布又は不織布より成るメッシュフィルタとされている。
一方、尿素水供給配管30の他端は、排気管16内に尿素水を噴射するための尿素水噴射弁34に接続されている。尿素水噴射弁34は、排気管16における酸化触媒18と選択還元NOx触媒20との間(選択還元NOx触媒20の上流)の部分を貫通して取り付けられており、尿素水供給配管30から導入された尿素水を排気管16内で選択還元NOx触媒20側に向けて噴射するようになっている。この実施形態では、尿素水噴射弁34は、外部制御により開閉可能な電磁弁とされており、開放時に上記の通り尿素水を噴射する構成である。
また、尿素水供給配管30の中間部には、吸入口30A側から吸入した尿素水を尿素水噴射弁34側に圧送するポンプとしての尿素水圧送ポンプ36が配設されている。この尿素水圧送ポンプ36の作動により、尿素水タンク22内の尿素水に排気管16に向かう駆動力が付与されるようになっている。この実施形態では、尿素水圧送ポンプ36は、尿素水タンク22の外側に配置されている。
さらに、尿素水供給配管30における尿素水圧送ポンプ36と尿素水噴射弁34との間の部分からは、リターン配管38が分岐されている。リターン配管38は、尿素水タンク22の天壁22Aを貫通しており、該天壁22Aの近傍で重力方向の下向きに開口する排出口38Aを有する。このリターン配管38の中間部には、圧力調整弁40が配設されている。圧力調整弁40は、上流側(尿素水供給配管30、尿素水噴射弁34)側の圧力が下流側の圧力に対し第3所定値以上高くなった場合に開弁し、尿素水の一部が尿素水圧送ポンプ36の駆動力で尿素水タンク22に戻されることを許容するようになっている。
そして、尿素水供給装置10は、重力方向の上端がリターン配管38の排出口38Aのほぼ真下で開口するリターン尿素水受入口42Aとされると共に、下端が尿素水タンク22内の下部で開口するリターン尿素水出口42Bとされた下側リターン配管42を備えている。リターン配管38の排出口38Aと下側リターン配管42のリターン尿素水受入口42Aとの間には、尿素水タンク22内のガスが下側リターン配管42内に流入するのを許容するガス流入口44が隙間として形成されている。
これにより、リターン配管38の排出口38Aから流出された尿素水は、リターン尿素水受入口42Aから下側リターン配管42に流入し、該下側リターン配管42のリターン尿素水出口42Bから流出されるようになっている。尿素水供給装置10では、ガス流入口44が気相中に位置する(液没していない)場合に、リターン配管38から下側リターン配管42への尿素水の流れに伴って生じる負圧によって、ガス流入口44から下側リターン配管42に尿素水タンク22内のガスが流入するようになっている。なお、ガス流入口44は、尿素水タンク22における尿素水の最高液位(設計値)よりも重力方向の上側に配置されている。
したがって、この実施形態においては、リターン配管38と下側リターン配管42とで本発明における戻し管部が構成されており、ガス流入口44が本発明の上側開口部に相当すると共に、リターン尿素水出口42Bが本発明の下側開口部に相当する。下側リターン配管42は、通常使用状態で少なくともリターン尿素水出口42Bが尿素水中に液没されるように配置されている。
また、尿素水供給装置10では、下側リターン配管42のリターン尿素水出口42Bにメッシュ状部材46が設けられている。メッシュ状部材46は、例えばポリエステル等の樹脂繊維の織布又は不織布(この実施形態では、メッシュフィルタ32の構成材料と同じ)より成り、全体として柱状(円柱状)に形成されている。これにより、下側リターン配管42のリターン尿素水出口42Bから流出された尿素水及びガスは、メッシュ状部材46を通過するようになっている。
さらに、尿素水供給装置10では、リターン尿素水出口42B、メッシュ状部材46を周囲から囲むように冷却装置としての冷却器48が設けられている。冷却器48は、1つ又は複数の吸熱部により全体として略筒状に形成された冷却部48Aと、冷却部48Aから延設されると共に底壁22Bを貫通して尿素水タンク22外に配置された放熱部48Bと、冷却部48A及び放熱部48Bにおける尿素水タンク22内に位置する部分を被覆する断熱部48Cとを主要部として構成されている。
冷却部48Aは、例えば吸熱側の面をメッシュ状部材46側(内面側)に向けたペルチエ素子を含んで構成されており、メッシュ状部材46における尿素水タンク22の底壁22Bの近傍に位置する下端部46Aを除く部分を外周側から覆っている。放熱部48Bは、冷却部48Aの発熱側で生じた熱を尿素水タンク22外に伝え、放熱フィン等で空気(大気)中に放熱するようになっている。
放熱部48Bは、例えば車両の走行に伴う走行風を受けるように配置されている。断熱部48Cは、断熱材等を冷却部48A及び放熱部48Bにおける尿素水タンク22内に位置する部分に装着して構成され、冷却部48Aの発熱側で生じた熱が尿素水に伝達されることを抑制するようになっている。放熱部48B、断熱部48Cは、メッシュ材46の下端部46Aの外側(同じ高さ)に位置する部分の周方向の一部が切り欠かれて、該下端部46Aが露出されるように形成されている。
この実施形態では、冷却器48は、尿素SCRシステム14が搭載された車両の走行中は、常時作動(ON)される構成とされている。以上により、尿素水供給装置10では、下側リターン配管42のリターン尿素水出口42Bから排出された尿素水及びガスが、冷却器48にて冷却されつつメッシュ状部材46を通過するようになっている。また、冷却器48の作動によって、尿素水タンク22内の尿素水が全体として冷却されるようになっている。
なお、冷却部48Aを円筒状等の周方向に切れ目のない筒状に形成した構成では、該冷却部48Aを本発明における戻し管部の一部として把握することも可能である。この場合、冷却部48Aの下側開口端が本発明における下側開口部に相当することとなり、メッシュ状部材46は戻し管部内における下側開口部近傍に配設されたものとして把握される。また、この場合、冷却器48は、戻し管部内(下側開口部の上流側)で尿素水及びガスを冷却する小ものとして把握される。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の尿素水供給装置10が適用された尿素SCRシステム14では、ディーゼルエンジン12が始動されると、尿素水圧送ポンプ36、冷却器48が作動される。すると、尿素水タンク22内の尿素水が尿素水供給配管30を経由して尿素水噴射弁34に圧送され(図1の矢印A参照)、該尿素水噴射弁34から排気管16中に噴射される(図1の矢印B参照)。
排気管16に噴射された尿素水は、排気熱によって気化されて還元ガス(アンモニアガス)となり、ディーゼルエンジン12の排気ガスと共に選択還元NOx触媒20に流入する。この選択還元NOx触媒20において、還元ガスは、排気ガス中のNOxを選択的に還元乃至分解する。これにより、酸化触媒18、選択還元NOx触媒20で浄化された排気ガスが大気中に放出される。
尿素水噴射弁34側の圧力が高い場合(尿素水タンク22側の圧力との差が第3所定値以上の場合)、圧力調整弁40が開放され、尿素水の一部がリターン配管38を経由して尿素水タンク22にリターンされる(図1の矢印C参照)。この実施形態では、尿素SCRシステム14で還元ガス(尿素水)が不足することがないように、尿素水圧送ポンプ36の吐出圧(ディーゼルエンジン12の回転数に応じた吐出圧)は要求圧力に対し高めに設定されており、ディーゼルエンジン12の作動中は、ほぼ常時リターン配管38から尿素水タンク22に尿素水がリターンされる。
ところで、尿素水供給装置10では、上記した通り、尿素水タンク22内において気液2相状態で尿素水が貯留される。すなわち、液相は主に尿素水であり、気相は空気、水蒸気、アンモニアガスが主成分となる。アンモニアガスは、高温雰囲気により尿素水が下式に示される如く加水分解されることで発生する。
(NHCO + HO → CO + 2NH
そして、アンモニアは、空気、水蒸気と比較して、尿素水供給装置10の使用温度での蒸気圧(分圧)が高いので、圧力調整弁26を正圧により開放させ、車外にアンモニア臭を生じさせる原因となる。
ここで、尿素水供給装置10では、リターン配管38との間にガス流入口44が形成されるように下側リターン配管42が設けられているため、リターン配管38から下側リターン配管42に向かう尿素水の流れに伴って生じる負圧によって、尿素水タンク22内のガスがガス流入口44から下側リターン配管42に流入し、尿素水と共にリターン尿素水出口42Bから排出される(図1の矢印D参照)。
したがって、メッシュ状部材46の下端部46Aが尿素水に液没(浸漬)されている場合、下側リターン配管42から排出されたガスは、尿素水中に排出(循環)され、このガス中のアンモニアガスの少なくとも一部が尿素水(中の水)に溶解する。このため、尿素水供給装置10では、尿素水タンク22内の気相の圧力が低減される。
このように、本実施形態に係る尿素水供給装置10では、尿素水タンク22内のアンモニアの蒸気圧を低下させることができる。これにより、尿素水供給装置10では、圧力調整弁26が正圧で開放されること(開放頻度、総開放時間等)を抑制することができ、大気中に放出されるアンモニア量を減少させることができる。
また、尿素水供給装置10では、下側リターン配管42のリターン尿素水出口42Bの下流側にメッシュ状部材46が配設されているため、該メッシュ状部材46を通過するガス(アンモニア)の泡が微細化され、尿素水との接触面積が増す。このため、アンモニアガスの水への溶解が促進される。すなわち、水に溶解されるアンモニアの量が増し、尿素水タンク22内の気相の圧力が一層低減される。
さらに、尿素水供給装置10では、尿素水タンク22内における低所(通常、尿素水に接する部分)に冷却器48が配設されており、該冷却器48がディーゼルエンジン12の運転中は常時作動されるため、尿素水供給装置10の作動中は尿素水が冷却器48によって冷却される。そして、アンモニアガスの水に対する溶解度は、高温である場合よりも低温である場合方が高い(例えば、水100mlに対し、20℃では52.0g、0℃では89.9g)ので、冷却器48により尿素水を冷却することで、アンモニアガスの水への溶解が一層促進される。
特に、尿素水供給装置10では、ガス(アンモニアガス)が尿素水中に排出される部分の周辺、換言すれば、アンモニアガスが水中に溶解される部分の近傍に、冷却器48の冷却部48Aが配設されているので、アンモニアガスの水への溶解がより一層促進される。
これらにより、尿素水供給装置10では、水に溶解されるアンモニアの量が一層増し、尿素水タンク22内の気相の圧力がより一層低減される。すなわち、圧力調整弁26の正圧による開放が一層抑制され、アンモニアガスが大気中に放出されることが防止又は著しく抑制される。
すなわち、尿素水供給装置10では、尿素水タンク22を密閉系とする構成(圧力調整弁26、大気開放配管28を有しない構成)に頼ることなく、アンモニアガスの大気開放を防止又は著しく抑制することができる。例えば尿素水タンク22を密閉系とする場合、上記の通りアンモニアガスの蒸気圧は尿素水供給装置10の使用温度で非常に高いので、尿素水タンク22を耐圧容器として構成する必要がある。耐圧容器として構成するためには、タンク剛性を確保するためにタンク壁の板厚を厚くするので、尿素水タンク22は非常に重く、高価なものなってしまう。
これに対して尿素水供給装置10では、上記の通り、尿素水タンク22内の気相のアンモニアガスを尿素SCRシステム14の運転に伴って尿素水中に溶解させるため、尿素水タンク22を密閉構造にすることなく、アンモニアガスの大気開放を防止又は著しく抑制することができるので、比較的薄肉で軽量な尿素水タンク22を採用することができ、装置(尿素SCRシステム14、自動車)全体としての軽量化、低コスト化に寄与する。
なお、上記実施形態では、リターン配管38と下側リターン配管42と(と冷却部48A)で、本発明における上側開口部(ガス流入口44)及び下側開口部(リターン尿素水出口42B又は冷却部48Aの下端開口部)を有する戻し管部を構成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、排出口38Aが尿素水タンク22の底壁22Bの近傍で開口するようにリターン配管38を延長すると共に、該リターン配管38における天壁22Aの近傍に孔を開けてガス流入口44を設けるようにしても良い。
また、上記実施形態では、メッシュ状部材46として樹脂繊維の織布又は不織布を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、金属やセラミック等の多孔体も本発明におけるメッシュ状部材に含まれる。すなわち、本発明におけるメッシュ状部材は、通過するガス(泡)を微細化することができる構造(メッシュ構造)を有していれば足りる。したがって例えば、メッシュ状部材46として、各種のフィルタ用材料等を用いることができ、形状も柱状に限定されることはない。
さらに、上記実施形態では、リターン配管38に圧力調整弁40が配設された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、圧力調整弁40に代えて流量調整弁や外部制御で開閉される電磁弁を設けても良い。
またさらに、上記実施形態では、リターン尿素水出口42Bが下向きに開口する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図2に示される如く、下側リターン配管42の下端を屈曲させてリターン尿素水出口42Bを水平方向に開口させるようにしても良い。この構成では、メッシュ状部材46を横臥させて配置することができる。これにより、アンモニアガス(の泡)が尿素水中を浮上する距離が長くなるので溶解の促進が期待でき、また尿素水の貯留量が少ない場合でもリターン尿素水出口42B、メッシュ状部材46を尿素水中に液没させることが可能になる。さらに、尿素水タンク22中に48Aの発熱部分が配置される冷却器48に代えて、吸熱面が尿素水タンク22内に位置すると共に発熱面が尿素水タンク22外に位置する冷却器50(ペルチエ素子等)を用いることができる。なお、図中の符号52は、冷却器50の吸熱面に接触された円筒状の吸熱部材を示し、符号54は、冷却器50の発熱面に接触された放熱フィンを示す。
さらに、上記実施形態では、尿素水供給装置10が自動車の尿素SCRシステム14に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、尿素水の供給(消費)先に尿素水を供給するための各種用途に適用することができる。
本発明の実施形態に係る尿素水供給装置が適用された尿素SCRシステムの概略全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の実施形態の変形例に係る尿素水供給装置が適用された尿素SCRシステムの概略全体構成を示すシステム構成図である。
符号の説明
10 尿素水供給装置
14 尿素SCRシステム(排気浄化装置)
20 選択還元NOx触媒(還元触媒)
22 尿素水タンク(タンク)
30 尿素水供給配管(供給管)
36 尿素水圧送ポンプ(ポンプ)
38 リターン配管(戻し管部)
42 下側リターン配管(戻し管部)
42B リターン尿素水出口(下側開口部)
44 ガス流入口(上側開口部)
46 メッシュ状部材
48 冷却器(冷却装置)
50 冷却器(冷却装置)

Claims (5)

  1. 尿素水を貯留するためのタンクと、
    一端側が前記タンク内に配置されると共に他端側が前記タンク外に配置され、前記尿素水を供給先に導くための供給管と、
    前記供給管を通じて前記タンクから前記供給先に前記尿素水を供給するポンプと、
    前記供給管における前記ポンプの下流から分岐され、前記タンク内における重力方向の上部で開口された上側開口部と、該上側開口部よりも重力方向の下側で開口された下側開口部とを有し、所定の場合に前記供給管との分岐部から前記タンク内に前記尿素水を戻すための戻し管部と、
    を備えた尿素水供給装置。
  2. 前記戻し管部の下側開口部にメッシュ状部材を配置した請求項1記載の尿素水供給装置。
  3. 前記タンク内に、該タンク内の前記尿素水を冷却するための冷却装置を配置した請求項1又は請求項2記載の尿素水供給装置。
  4. 前記冷却装置は、前記戻し管部における第2開口部側の部分又は該下側開口部の下流部分を冷却するように配置されている請求項3記載の尿素水供給装置。
  5. 内燃機関の排気ガスを排出するための排気管に設けられた排気ガス浄化触媒と、
    前記排気管における排気ガス浄化触媒の上流側に前記供給管の下流端が接続された請求項1〜請求項4の何れか1項記載の尿素水供給装置と、
    を備えた排気ガス浄化装置。
JP2007164788A 2007-06-22 2007-06-22 尿素水供給装置及び排気ガス浄化装置 Pending JP2009002261A (ja)

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