JP2008529952A - カーボンナノチューブの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定ポリマー、樹脂および/または溶媒等の極性媒体との相溶性を良くするために官能化によって表面を改質ためのカーボンナノチューブの単純かつ安価な処理方法と、処理済みのナノチューブと、エレクトロニクス、電気機械、機械用途等でのその使用。未処理のナノチューブの代わりに用いることができる。

Description

本発明はカーボンナノチューブ(CNT)と、その処理方法、特に、所定ポリマー、樹脂および/または溶媒等の極性媒体との相溶性を良くするための官能化によるその表面改質処理方法とに関するものである。
カーボンナノチューブはその機械特性、その極めて高い形状因子(長さ/直径比)およびその電気特性によって大きな利点を有する材料と考えられている。カーボンナノチューブは巻かれたグラファイトシートで作られ、その先端はフラーレン類似構造を有する五角形および六角形から成る半球で終わっている。カーボンナノチューブは単一壁ナノチューブ(SWNT)とよばれる単一シートか、多重壁ナノチューブ(MWNT)とよばれる複数の同心シートから成ることは知られている。一般に、SWNTはMWNTより製造が難しい。
カーボンナノチューブは種々の方法、例えば放電、レーザーアブレーションまたは化学蒸着法(CVD)で製造できる。この方法では高温度で炭素源を触媒上に噴射する。触媒は無機固体上に担持された金属で構成でき、金属は鉄、コバルト、ニッケルおよびモリブデンが好ましく、担体はアルミナ、シリカおよびマグネシアであることが多い。考えられる炭素源はメタン、エタン、エチレン、アセチレン、エタノール、メタノール、アセトンまたはCO+H2合成気体(HIPCOプロセス)である。
カーボンナノチューブの合成方法を開示する文献の中ではHyperion Catalysis International Inc.の下記特許文献1が挙げられ、この特許は特許文献2に対応する。
国際特許第WO 86/03455号公報 欧州特許第EP 225 556 B1号公報
この特許はCNT合成に関する基本特許の一つとみなすことができ、ほぼ円筒形で、直径が3.5〜70nmで、形状因子が100以上のカーボンフィブリル(CNTの旧称)とその製造方法を請求している。
これらの技術の中でCNTを大量生産可能な技術はCVDのみであると思える。すなわち、CNTをポリマーや樹脂の用途で多量に用いることができるようにするためには製造コストを下げることが必須条件である。しかし、CVDで形成されたCNTの構造はかなり複雑であることが多く、この現象は、一方で生産量を増やし、他方で残灰分を減らすために量産性を上げる際に一層強まることがわかっている。また、CNTの複雑性はポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、スチレンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエーテルイミド(PEI)をベースとするマトリクスのようなポリマーマトリクスへの分散性の低下に密接な関係があるということもわかっている。
分散度はポリマー/CNT複合材料の特性に実質的な影響を与えるため、分散度を高くするための技術が種々用いられてきた。すなわち、カーボンナノチューブの特性、特に機械特性および電気特性をできる限り維持するように注意しながら、ポリマーマトリクス中のCNTの分散性を上げる必要がある。既存の技術では下記の解決法が挙げられる:
(1)音波または超音波による処理(この効果は超音波源を切ると急速に無くなり、CNTの再凝集が観察されることが多い)
(2)界面活性剤によるCNTの表面の改質(この方法にはCNTの表面に界面活性剤が残る限り、不純物が導入されるという欠点があり、特に硫酸ドデシルナトリウム(SDS)の場合に見られる。この処理がされたナノチューブは水中で安定な懸濁液を形成するが、集合体は不安定で、過剰な界面活性剤を除去する後透析処理後の数時間以内に全てのSDSが分離してしまう)
(3)CNTの末端または側壁の官能化。
官能化技術を用いるナノチューブ表面の改質方法は多数の文献に記載されているが、主として下記の2つの方法が用いられている:
(1)側壁への官能基の直接結合、
(2)カルボン酸基を形成し、化学反応させる。
下記文献にはフッ素のグラフトが記載されている。
Kelly et al.(Chem.Phys.Lett.313,(1999),445-450) Michelson et al.(Chem.Phys.Lett.296,(1998),188-194)
これらの研究ではSWNT型ナノチューブを150〜600℃の温度で気体フッ素流に曝す。400℃以上の温度ではナノチューブの構造が破壊され、ナノチューブの特性を維持するが、F/C原子比は0.5以下までになる。この原子比ではsp2特性(従ってCNTの電導性)は失われる。非特許文献2の著者Michelsonはフッ素の非官能化が可能で、それによって導電率を回復できることを示している。
下記文献では液体アンモニア中でナノチューブに水素を添加するが、この場合でも芳香族性がなくなるため伝導特性が失われる。
Pekker et al.(J. of Phys.Chem.B,(2001),105,7938-7943)
下記文献には、アミド反応またはアンモニウム−カルボキシレート型相互作用によってアルキル基を結合するためにカルボン酸官能基を用いることができることが示されている。
Haddon et al.(Science,(1998),282,pp95-98) Haddon et al.(J. Phys.Chem.B,(2001),105,pp2525-2528)
下記文献では任意の長さのナノチューブの官能化および可溶化にエステル化が利用できると結論づけられている。
Sun et al.(Chem.Mater,(2001),13,pp2864-2869)
この著者は下記文献で逆の操作、すなわち非官能化も可能であることを見出している。
Sun et al.(Nano Lett.,(2001),pp439-441)
下記文献では、制御されたラジカル重合によってナノチューブの壁および末端にブチルメタクリレートまたはポリスチレンがグラフトされている。
Quin et al.(高分子(2004),37,pp752-757)
後半の方法はかなり複雑で、オリゴマまたはポリマー部分をナノチューブに結合するための反応段階を必要とする。
下記文献にはエチレングリコールに分散したカーボンナノチューブをベースとする熱伝導流体が開示されている。
米国特許第2002/0100578 A1号明細書(J.M.Teplitz)
ナノチューブを最初に次亜塩素酸ナトリウム溶液で処理した後、酸性化し、表面OH基に2−クロロエタノールをグラフトして溶媒中のナノチューブの分散を促進する。
下記文献には、強酸媒体中で塩素酸塩の存在下にナノチューブを処理した後、官能基との反応によってナノチューブを酸化させる方法が開示されている。
米国特許第6,203,814 B1号明細書(Hyperion Catalysis)
最終的な式はCni(Am)である〔ここで、nは整数、iは0.1n以下、mは0.5以下であり、C、HおよびAはそれぞれ炭素、水素およびOY、NHY、C(O)OY、C(O)NR’Y、C(O)SY、C(R’)の中から選択される官能基を表す(Yはアルコール、アミン、チオール、酸塩化物、ウレタン等の官能基の中から選択される)〕
下記文献には、担持触媒上でのSWNT型CNTの合成が開示されている。
国際特許第WO 01/94260号公報
CNTを精製して担体から分離するための強酸での処理が提供されている。
下記文献では、MWNT型CNTを調製した後、特許文献5に従ってCNTを酸に溶かして精製している(実施例では硫酸を用いて処理が行われる)。
欧州特許第1,399,384 B1号公報(INPT)
本発明は、表面に多量の酸素含有官能基が得られ、灰分が少なく、極性媒体中にCNTを良く分散させることができる次亜塩素酸ナトリウムによるカーボンナノチューブの簡単な処理方法を提供する。
本発明方法は任意タイプの合成方法を用いて得られた任意タイプ(MWNT、SWNT等)のCNTに適用できる。
本発明の方法は公知の技術的解決法に比べて酸素含有官能基をより多量に生成できる。
本発明の処理方法は公知技術と比べて温度およびpHの両方が穏やかな条件下で行われる点に利点がある。すなわち、従来の硝酸または硫酸を用いる処理は危険であること加えて生成する酸性廃水を処理しなければならず、室温での硝酸または硫酸を用いた処理では実際に酸素含有表面官能基の形成とカーボンナノチューブの灰分低減に効果がない。
本出願人はさらに、過酸化水素を用いた処理は以下で詳細に説明する本発明の次亜塩素酸ナトリウム処理ほど多くの酸素含有表面官能基を形成しないということを見出している。
本発明は下記(1)〜(4)を特徴とするCNTの処理方法を提供する:
(1)NaOCl濃度が0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の次亜塩素酸ナトリウム溶液、好ましくは水溶液を用いて60℃以下の温度で数分〜24時間、カーボンナノチューブを処理し、
(2)この処理後に、無機または有機酸によって媒体をpH<5に酸性化し、
(3)処理済みのCNTを例えば濾過で分離した後、CNTを例えば水で洗浄し、
(4)CNTを乾燥する。
本発明の別の方法では洗浄後に乾燥させずにカーボンナノチューブを貯蔵する。この変形例は水での洗浄後に添加する水溶性溶媒中に分散したカーボンナノチューブを提供したい場合に有利である。これによってナノチューブ粉末を取扱うことを避けることができ、乾燥中のCNTの再凝集を避けることができる。
本発明の別の対象は、新規な製品としての上記方法で処理されたCNTと、その使用にある。特に好ましいCNTはESCAで測定したO/C原子比が5%以上である。
上記方法で処理されたCNTは未処理CNTに代えて用いることができる。本発明方法で処理されたCNTは多くの用途、特にエレクトロニクス(温度と構造に応じて導体、半導体または絶縁体にできる)、機械用途、例えば複合材料の強化(CNTは鋼の100倍強く、6倍軽い)、電気機械用途(電荷注入で伸縮できる)で用いることができる。例えば電子部品の包装、燃料ラインの製造、静電防止用被覆、サーミスター、スーパーキャパシター用電極等のための高分子組成物でのCNTの使用を挙げることができる。
実施例1
エチレンからCVDによって鉄触媒上、650℃でカーボンナノチューブサンプルを調製した。反応で得られた生成物は空気中で650℃で強熱減量で測定した灰分量が14重量%であった。このサンプルを以降「CNT 1」とよぶ。
この生成物18.5gを300mlの14重量%の硫酸溶液に103℃で8時間漬ける精製操作を行った。水で洗浄した後に乾燥して得られた生成物は灰分が3.8%(1.3%の鉄と1%のアルミニウムとを含む)であった。このサンプルを以降「CNT 1 SA」とよぶ。
両サンプルの表面官能基をベーム(Boehm)法で測定した。下記文献に記載の方法の第1方法でサンプルの酸強度に従って表面官能基を推定できる。
「炭素の表面酸化物」H.P.Boehm、E.Diehl、W.HeckおよびR.Sappok,Angew.Chem.Internat.,Vol.3(1964),No.10
官能基は下記に示す:
強カルボン酸=グループ1
弱カルボン酸=グループ2
フェノール=グループ3
カルボニル=グループ4
塩基性官能基=グループ5
結果(meq/gで表記)は[表1]に示してある。
Figure 2008529952
従って、この型の処理はわずかに酸化型であり、この処理によって強および弱カルボン酸型の酸基とフェノール型官能基の比率が増大することがわかった。これらの測定値から推定される酸素含有率はそれぞれ0.48重量%および1.03重量%で、これは0.36%および0.77%の原子比に対応する。
ESCA測定によって下記の原子比の値が得られた:
Figure 2008529952
これによって、ESCAで得られる値はベーム法を用いた値より高いことがわかる。
また、酸処理によってアルミニウムの量が減るが、ESCAで測定した酸素含有官能基の含有率は増大することも理解できよう。
実施例2
18.5gのCNT 1を200mlの2.2重量%のHNO3溶液を用いて103℃で8時間処理した。得られた生成物の灰分は3.9%(1.2%の鉄と1.1%のアルミニウムとを含む)であった。このサンプルを以降「CNT 1 NA」とよぶ。
ベーム法を用いた表面官能基の測定値は[表3]に示してある。
Figure 2008529952
従って、この型の処理はH2SO4を用いた処理よりも酸化型であり、この処理によってフェノール型官能基が大きく増えることがわかった。これらの測定値から推定される酸素含有率はそれぞれ0.48重量%および1.3重量%で、これは0.36%および0.98%の原子比に対応する。
ESCA測定によって下記の値が得られた:
Figure 2008529952
酸処理によって生じるアルミニウム含有率の低下および酸素含有官能基の増加が確認される。
実施例3
20gのナノチューブCNT 1を300mlの6.8%過酸化水素に添加した。これを室温で磁気攪拌下に4時間放置した。濾過および乾燥して得られた生成物を「CNT 1 HP」とした。これに実施例1と同じ官能基測定の操作を行った。ベーム法を用いた結果は[表5]に示してある。
Figure 2008529952
従って、この型の処理も酸化型であり、この処理によって強カルボン酸型の酸基、およびカルボニル基の比率が増大することがわかった。これらの測定値から推定される酸素含有率はそれぞれ0.48重量%および0.96重量%で、これは0.36%および0.72%の原子比に対応する。
ESCA測定によって下記の値が得られた:
Figure 2008529952
これによってアルミニウム含有率が減少していないことがわかる。
実施例4
2重量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液100mlを調製し、これに5gのCNT 1を添加した。室温で磁気攪拌下に4時間おいた後、サンプルを濾過、洗浄および乾燥した。このサンプルを「CNT 1 SH1」とよぶ。
ベーム法で必要とされる濾過が極めて困難になったので、ベーム法によって表面官能基を測定することはできなかった。
5重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液中で酸化によって別のサンプルを調製した。この場合は、生成物の大部分が0.2μmのミリポアフィルタを通過した。これは処理の濃度の増加によってナノチューブの流体力学的サイズが、おそらくナノチューブの切断により、縮小したことを意味する。このサンプルを以降「CNT 1 SH2」とよぶ。
ESCAによる表面官能基の測定結果は下記の通り:
Figure 2008529952
アルミニウム含有率は低下していない。この表から酸素含有官能基の含有率が特に高く、実施例1〜3の液相で試験した処理の中で本発明の処理が最も有効であることがわかる。
実施例5
5重量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液100ml中で5gのCNT 1を室温で4時間酸化することによってサンプルを調製した。濾過前に、塩酸を用いてサンプルをpH=3に酸性化した。実施例4の処理とは違って、ナノチューブを濾過、次いで洗浄でき、ごく少数の粒子のみがフィルタを通ることがわかった。このサンプルを「CNT 1 SH3」とよぶ。
実施例6
実施例4(CNT 1 SH1)の操作を繰り返すが、下記の変更を加えた:濾過および洗浄操作後に、ナノチューブを洗浄せずに、密閉容器内で、カーボンナノチューブから成る約11%の固形分を有するケークの状態で貯蔵した。
実施例7
実施例4(CNT 1 SH1)の操作を繰り返すが、濾過および水での洗浄操作後に、フィルタを取り外さずにケークをアセトンで洗浄した。ケークをアセトンで洗浄した後に、乾燥操作を行わずに密閉容器内に保存した。
実施例8
硫酸で精製したカーボンナノチューブの別のバッチ(CNT 2 SA)を、95%空気/5%O3混合物によって室温で3時間処理した。
ESCAによる表面官能基の測定結果は下記の通り:
Figure 2008529952
オゾン処理には液相を必要としないという利点があるが、酸素含有官能基の生成に関しては次亜塩素酸処理よりもわずかに効果が弱い。本発明処理は最大数の酸素含有官能基を形成する処理である。本発明の処理は比較的良性の廃棄物しか発生しない。
実施例9
上記のようにして処理したナノチューブを、ビーカーの外側に超音波を当ててビーカー内に高速で分散させて、水またはその他の溶媒(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)およびトルエン)中で分散体を製造した。24時間後、分散体の状態を観察した。結果は下記に示してある。
Figure 2008529952
この表の結果から、本発明の処理は単純且つ安定した方法で極性溶媒中にCVDプロセスを用いて形成したカーボンナノチューブを分散させることができる唯一の処理であるということができる。

Claims (4)

  1. 下記(1)〜(4)の段階を特徴とするカーボンナノチューブ(CNT)の処理方法:
    (1)NaOCl濃度が0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の次亜塩素酸ナトリウム溶液、好ましくは水溶液を用いて60℃以下の温度で数分〜24時間、カーボンナノチューブを処理し、
    (2)この処理後に無機または有機の酸で媒体をpH<5に酸性化し、
    (3)処理済みのCNTを分離し、水で洗浄し、別の溶媒、好ましくは水溶性溶媒を添加し、
    (4)必要に応じてCNTを乾燥する。
  2. 請求項1に記載の方法で得られるカーボンナノチューブ(CNT)。
  3. 酸素/炭素原子比が5%以上である請求項2に記載のCNT。
  4. 機械特性および/または導電性の改良剤、特にポリマーベースの組成物の改良剤としての、請求項2または3に記載のCNTの使用。
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