[概要]
下記の事項は、1以上の実施形態の基本的な理解を提供するために、そのような実施形態の単純化された概要(summary)を提供する。本概要は、全ての予期される実施形態の広範囲な全体像ではなく、また、全実施形態のキーあるいは重要な構成要素を識別するようにも、あるいは実施形態のいずれかのあるいは全ての範囲を示すようにも、意図されていない。その唯一の目的は、後で提供されるより詳細な説明のプレリュードとして、簡略化された形式で1以上の実施形態の何らかの概念を提供することである。ここに開示される様々な態様(aspects)は、外部コードの選択的復号によって性能の点でロスを伴わずに多数のユーザが節電することを可能にすることにより、上記に述べられた必要性に対処する。
一態様によれば、方法は、スーパーフレーム中のデータパケットおよびパリティパケットを受け取ることと、データパケットが正確であるかどうかを判断することと、データパケットが不正確であると決定される場合のみ、パリティパケットを復号することと、を備えることができる。パリティパケットは、1以上のデータパケットに関連づけられることができ、1以上のデータパケットを受け取ることのために受け取られることができる。各データパケットは、データパケットを有効にするために利用されることができる周期的冗長チェック(cyclic redundancy check)(CRC)セグメントを備えてもよい。方法は、全てのデータパケットが有効である場合はパリティパケットの復号を省略することによって電力消費を減らすことのみならず、1以上のデータパケットの少なくとも1つが無効である場合はパリティパケットを復号することを、更に備えることができる。
別の態様は、無線通信環境においての符号化伝送の受信中に節電することを容易にするシステムに関係し、スーパーフレーム中のデータパケットおよびパリティパケットを受け取る受信機と、データパケット破損に関連する情報に少なくとも一部基づいてパリティパケットを復号するかどうかを判断するプロセッサと、を備えている。各パリティパケットは、複数のデータパケットに関連づけられることができ、それに関連するデータパケットの後に受け取られることができる。受信機は、データパケットを復号し、復号する際に(on decoding)データパケットを有効にするためにCRCを使用する。プロセッサは、データパケットが破損しているかどうかを決定するために各データパケットについてデータパケット有効性(data packet validity)を評価する。プロセッサが、パリティパケットに関連するデータパケットが破損していない、ことを示す場合、受信機はパリティパケットを復号しない。
更なる態様によれば、受信ユニット(receiving unit)が説明され、スーパーフレーム中の受信データパケットおよびパリティパケットを受け取るための手段と、データパケットが正確であるかどうかを決定するための手段と、データパケットが不正確であると決定される場合のみに、パリティパケットを復号するための手段とを、備えている。受け取るための手段は、関連するパリティパケットが後に続く1セットのデータパケットを受け取り、そして、決定するための手段は、CRCプロトコルを行なうための手段を備える。あるいは、受け取るための手段は、関連するセットのデータパケットを受け取る前に、パリティパケットを受け取る。この場合、受信ユニットは、パリティパケットをバッファリングするための手段を、そして勿論、関連するセットのデータパケットにおけるデータパケットの各々が正確である場合はバッファからパリティパケットを削除するための手段、および、関連するセットのデータパケットにおけるデータパケットの1以上が不正確である場はパリティパケットを復号するための手段を、更に備えることができる。
更に別の態様は、無線通信の方法を具現化するコンピュータ可読媒体(computer-readable medium)に関係し、スーパーフレーム中のデータパケットおよびパリティパケットを受け取り、データパケットが正確であるかどうかを決定し、データパケットが不正確であると決定される場合のみ、パリティパケットを復号する、ためのインストラクションを備えている。インストラクションは、関連するパリティパケットを受け取る前に1セットのデータパケットを受け取ることと、データパケットが正確であるかどうかを決定するために各データパケット上でCRCプロトコルを行なうことと、を更に備えることができる。
上述のおよび関連する目的の達成のために、1以上の実施形態は、このあと十分に説明され、そして特許請求の範囲において特に示される特徴、を備える。以下の説明および添付された図面は、1以上の実施形態のある種の例示的な態様を、詳細に説明する。然しながら、これらの態様は、様々な実施形態の原理が使用されることができる様々な方法のうちの少ししか示しておらず、そして説明される実施形態は、そのような態様の全ておよびそれらの均等物を含むように意図されている。
[詳細な説明]
さて、様々な実施形態が、同様の参照番号が全体をとおして同様の構成要素を示すために使用されている図面を参照して、説明される。以下の説明では、説明の目的のために、多くの具体的な詳細が、1以上の実施形態についての完全な理解を提供するために説明される。然しながら、そのような実施形態(1または複数)はこれらの具体的な詳細記述なしに実施されるかもしれないことは明白かもしれない。他の例においては、よく知られた構造およびデバイスは、1以上の実施形態を説明することを容易にするために、ブロック図の形で示される。
本願中で使用されているように、用語「コンポーネント(component)」、「システム(system)」、および同様のものは、コンピュータに関連するエンティティ(entity)、ハードウェア、ソフトウェア、実行中のソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、及び/又は、それらの任意の組合せを意味するように意図されている。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム、及び/又は、コンピュータであってもよいが、これらであることに制限されない。1以上のコンポーネントが、プロセス及び/又は実行のスレッド内に常駐してもよいし、また、1つのコンピュータ上に配置されて(localized)もよいし、且つ/又は、2以上のコンピュータ間に分散されて(distributed)もよい。また、これらのコンポーネントは、保存される様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読媒体から実行できる。コンポーネントは、ローカル及び/又は遠隔のプロセスを介して、例えば、1以上のデータパケット(例、ローカルシステム、分散システム中の別のコンポーネントと、及び/又は、インターネットのようなネットワークを横切って信号によって他のシステムと、情報のやりとりをおこなう1つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に従って、通信することができる。更に、ここに説明されたシステムのコンポーネントは、それに関して説明された様々な面(aspects)、ゴール、利点、等を達成することを容易にするために、再配置、且つ/又は、更なるコンポーネントによって補完されることができ、また、当業者によって理解されるように、与えられた図において説明されたまさにそのコンフィギュレーション(configuration)に限定されない。
用語「例示的な(exemplary)」は、「例(example)、インスタンス(instance)、または例証(illustration)として機能している」を意味するようにここでは使用されている。「例示的な」としてここに説明されるどんな実施形態あるいは設計は、他の実施形態あるいは設計よりも好ましいあるいは利点のあるものとして必ずしも解釈されるべきでない。ここに説明される多重化および伝送の技術(multiplexing and transmission techniques)は、様々な無線マルチキャリア通信システム(wireless multi-carrier communication systems)に使用されてもよい。これらの技術はまた、ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャストのサービスに使用されてもよい。明瞭さのために、これらの技術は、例示的なマルチキャリアブロードキャストシステムについて説明される。
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちの任意のものを使用して表わされることができることを、理解するだろう。例えば、上記説明の全体をとおして参照され得るデータ、インストラクション、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は磁性粒子、光場又は光学粒子、あるいはそれの任意の組合せによって表わされることができる。
当業者は、ここに開示された実施例に関連して説明された、様々な説明のための論理ブロック図、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、或いは両方の組み合わせとして実施され得ることを、更に理解するであろう。このハードウェアとソフトウェアとの交換性を明確に説明するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、概してそれらの機能性の観点から上記に説明されている。そのような機能性がハードウェアあるいはソフトウェアとして実施されるかどうかは、全体のシステムに課せられる特定のアプリケーション及び設計上の制限に依存する。熟練した職人は、各特定のアプリケーションに対し、説明された機能性を様々な方法で実施するかもしれないが、しかし、そのような実施の決定は、本主題のイノベーションの範囲からの逸脱を起こさせるものとして解釈されるべきでない。
ここに開示された態様に関連して説明される、様々な説明的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)あるいは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート或いはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア部品、あるいはここで説明される機能を行うように設計されたこれらの任意の組み合わせを使って実施あるいは実行されることが出来る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよい、しかし別の方法では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいは状態機械でもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1以上のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのようなコンフィギュレーション(configuration)として実施されることもできる。
ここに開示される例及び/又は態様と関連して説明される方法あるいはアルゴリズムによって構成される動作(acts)は、ハードウェアで直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、上記2つの組み合わせで具現化されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、あるいは本技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体、の中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出しそして記憶媒体に情報を書き込めるように、プロセッサに結合される。別の方法では、記憶媒体はプロセッサに内蔵されてもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASIC中に存在してもよい。ASICは、ユーザ端末の中に存在してもよい。別の方法では、プロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末中にディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。
開示される態様の以下の説明は、どんな当業者にも本発明を作るまたは使用することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者にとっては容易にあきらかであろう、また、ここに定義される包括的な原理は、本発明の精神あるいは範囲から逸脱することなく他の態様に適用されることができる。したがって、本発明は、ここに示された態様及び/又は特徴に限定されるようには意図されておらず、しかし、ここに開示された原理および新規な特徴に整合する最も広い範囲が与えられるべきである。
無線デバイスによる個々のデータストリームのパワー効率のよいロバストな受信(power-efficient and robust reception)を容易にする方法で、複数のデータストリームを多重化し送信するための技術が、ここに説明される。各データストリームは、対応するデータシンボルストリーム(data symbol stream)を生成するために、そのストリーム用に選択されたコーディング(coding)および変調の方式(例、外部コード(outer code)、内部コード(inner code)、および変調方式)に基づいて別々に処理される。これは、データストリームが無線デバイスによって個々に回復されることを可能にする。各データストリームはまた、そのストリームの伝送のために、ある量のリソースがアロケートされる(allocated)。アロケートされたリソースは、時間−周波数平面(time-frequency plane)上の「伝送ユニット(transmission units)」で与えられ、そこでは、各伝送ユニットは1シンボル期間(one symbol period)中の1サブバンド(subband)に対応し、1データシンボルを送信するために使用されることができる。各データストリーム用のデータシンボルは、ストリームにアロケートされた伝送ユニット上に直接マッピングされる(are mapped)。これは、無線デバイスが、同時に送信されている他のデータストリームを処理する必要なしに、各データストリームを独立に回復することを可能にする。
図1は、無線マルチキャリアブロードキャストシステム(wireless multi-carrier broadcast system)100を示す。システム100は、システムの全体にわたって分散されている複数の基地局110を含んでいる。基地局は一般に固定局であり、そしてまた、アクセスポイント、送信機とも、あるいは他の専門用語で、呼ばれることもある。近隣の基地局は、同じあるいは異なるコンテンツをブロードキャストするかもしれない。無線デバイス120は、システムのサービスエリア(coverage area)の全体にわたって位置している。無線デバイスは、固定されていてもあるいはモバイルであってもよく、そしてまた、ユーザ端末、移動局、ユーザ機器(user equipment)とも、あるいは他の専門用語で、呼ばれることもある。無線デバイスはまた、携帯電話、携帯型のデバイス、無線モジュール、携帯情報端末(PDA)などのような、ポータブルユニットであってもよい。
加入者ステーション(subscriber station)、あるいは、ここに使用されているような「無線デバイス」はまた、加入者ユニット、移動局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、あるいはユーザ機器、と呼ばれることもある。加入者ステーションは、携帯電話、コードレス電話、セッションイニシエーションプロトコル(Session Initiation Protocol)(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)ステーション、携帯情報端末(PDA)、無線接続能力を有する携帯用デバイス、あるいは無線モデムに接続された他の処理デバイスであってもよい。
各基地局110は、そのサービスエリア内の無線デバイスに複数のデータストリームを同時にブロードキャストすることができる。これらのデータストリームは、ビデオ、オーディオ、テレテキスト、データ、ビデオ/オーディオクリップ、などのような、マルチメディアコンテンツ用であるかもしれない。例えば、単一のマルチメディア(例、テレビジョン)プログラムは、ビデオ、オーディオ、およびデータの3つの別々のデータストリームで送られることができる。単一のマルチメディアプログラムはまた、例えば、異なる言語用に、複数のオーディオデータストリーム、を有していることもある。簡単にするために、各データストリームは、別々の物理層チャネル(PLC)上で送られる。このように、データストリームとPLCとの間には、1対1の関係がある。PLCはまた、データ・チャネル、トラフィックチャネルと、あるいは何らかの専門用語で、呼ばれることもある。
種々な態様によれば、複数のデータストリームの伝送は、「スーパーフレーム(superframes)」において発生し、各スーパーフレームは、予め決められた持続時間(predetermined time duration)(例えば、ほぼ1秒あるいは数秒)を有している。各スーパーフレームは、更に、複数の(例えば、2、4、あるいはなんらかの他の数の)フレームに分割されている。各データストリームについて、各データブロックが、対応するコードブロック(code block)を生成するために処理される(例えば、外部コード化される(outer encoded))。各コードブロックは、複数のサブブロックに区分され、そして、各サブブロックは更に、対応するサブブロックの変調シンボルを生成するために処理される(例えば、内部コード化され(inner encoded)、変調される)。各コードブロックは1つのスーパーフレーム中で送信され、また、該コードブロックの複数のサブブロックは、該スーパーフレームの複数のフレーム中で、フレーム当たり1つのサブブロックで、送信される。各コードブロックの複数のサブブロックへの区分(partitioning)、これらのサブブロックの複数のフレーム上での伝送、およびコードブロックのサブブロックを横切ったブロックコーディング(block coding)の使用は、ゆっくり時間的に変化するフェージングチャネル(fading channels)においてロバスト受信性能(robust reception performance)を提供する。
各データストリームは、スーパーフレーム中のストリームのペイロード(payload)、スーパーフレーム中の伝送ユニットの使用可能性、そして多分他の要因、に応じて、各スーパーフレームにおいて可変の数の伝送ユニット(variable number of transmission units)が「アロケートされる(allocated)」ことができる。各データストリームはまた、(1)全てのデータストリームの伝送ユニットをできるだけ効率的に圧縮し(pack)、(2)各データストリームの伝送時間を減らし、(3)適切な時間ダイバーシティ(adequate time-diversity)を提供し、そして(4)各データストリームに割り当てられた(assigned)特定の伝送ユニットを示すシグナリング量(amount of signaling)を最小化しようとする、割り当てスキーム(assignment scheme)を使って、各スーパーフレーム内に特定の伝送ユニットが割り当てられる。データストリームの様々なパラメータについてのオーバーヘッドシグナリング(overhead signaling)(例、各データストリームに使用されるコーディングおよび変調方式、各データストリームに割り当てられた特定の伝送ユニット、など)は、各スーパーフレームに先立って送信されてよく、各データストリームのデータペイロード内に埋め込まれて(embedded)もよい。これは、無線デバイスが、近づきつつあるスーパーフレーム中の各所望のデータストリームの時間−周波数ロケーション(time-frequency location)を決定することを、可能にする。無線デバイスは、埋め込まれたオーバーヘッドシグナリングを使用して、所望のデータストリームが送信されるときのみに、パワーオンにする(power on)ことができ、これによって、電力消費を最小化する。
図2は、ブロードキャストシステム100に使用されることができるスーパーフレーム構造200の図式的な表示を示す。一態様においては、スーパーフレームは、パイロット202、オーバーヘッド情報シンボル(OIS)204、および4つのフレーム206、208、210、212を備える。別の態様では、各フレームは、ワイドエリアデータ(wide-area data)214およびローカルエリアデータ(local-area data)216を備える。
パイロットは、捕捉(acquisition)およびセル識別のために使用され、そして、OISはオーバーヘッド情報を備える。様々な態様によれば、OISは、各フレーム中に、MediaFlo論理チャネル(MediaFlo logical channels)(MLC)のロケーション(location)についての情報を含んでいる。スーパーフレームは、例えば、1秒の持続時間にわたって1200OFDMシンボルを含むことができる。スーパーフレームは、設計の検討に応じて、異なる期間にわたって異なる数のOFDMシンボルを備えるように定義されることができる、ということは当業者にとっては明らかであろう。スーパーフレームは、パイロットとオーバーヘッドのフレームを除いて、I個のフレームを備えることができ、その各々は、同様にパケット(1または複数)を備える。例えば、I個のフレームはj個のデータパケットおよびk個のパリティパケットを含むことができる、なおここでは、k個のパリティパケットは、リードソロモン符号化プロトコル(Reed-Solomon encoding protocols)に応じて組織化される。リードソロモン符号化の例は、RS(16,12)およびRS(16,8)を含んでいる、なお、RS(n,k)は、n個の合計ビット、k個のデータビット、および(n−k)個のパリティビットを表わす。このように、RS(16,12)は、16の合計ビット、12個のデータビットおよび4個のパリティビットの合計を意味し、また、RS(16,8)は、16個の合計ビット、8個のデータビットおよび8個のパリティビットを意味する。
様々な態様によれば、パリティパケットは、スーパーフレーム中の後ろに、あるいはスーパーフレームの前に、に位置しており、あるいはデータパケット間に挿入されることもできる。各パケットは、パケットが正確であるか、あるいはビットエラーフリーであるか、を決定するために利用されるCRCを、更に備えてもよい。データパケットの全てが正確であると決定される場合、そのときは、受信ユニットがパリティパケットを復号化する時間とパワーを浪費する必要性はない。したがって、データパケットが正確であると考えられると、受信ユニットは、パリティパケットの処理を止めることができる。受信機は、データが、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは両方の組合せにおいて、正確であるかどうかを決定できる。一般に、ハードウェアは、データが正確であるかどうかをソフトウェアが決定できるよりもより速くに、データが正確であるかどうかを決定できる。さらに、受信機は、パリティパケットをバッファリングし、データパケットが正確であるかどうかを決定した後にパリティパケットを復号するかどうかを決定することができる。更なる態様によれば、受信機は、パリティパケットと同様にデータパケットもバッファリングすることができ、また、パリティパケットに対応するデータパケットが正確であるかどうかを決定した後のみにパリティパケットを復号することができる。これらの態様のうちのどれでも、リードソロモン符号化で符号化されたパリティビットを使用すると、どんな不正確なパケットも、正確なパリティパケットの使用することによって訂正されることができる。このようにして、一旦データパケットの全てが訂正されてしまうと、受信機は、もはやパリティパケットを処理する必要がない。例えば、n個のパケットのうちのk個が正確であると見なされれば、受信機は、パリティパケットの処理を止める。
各スーパーフレームは、予め決められた持続時間を有しており、それは、様々な要因、例えば、データストリームについての所望の統計的多重化(desired statistical multiplexing)、所望の量の時間ダイバーシティ(desired amount of time diversity)、データストリームのための捕捉時間(acquisition time)、無線デバイスのためのバッファ要件(buffer requirements)など、に基づいて選択されることができる。より大きなスーパーフレームサイズは、送信されているデータストリームのよりよい統計的多重化およびより多くの時間ダイバーシティを提供するので、基地局での個々のデータストリームに対してはより少ないバッファリングが必要とされることができる。然しながら、より大きなスーパーフレームサイズはまた、結果として、新しいデータストリームに対してより長い捕捉時間(例えば、パワーオン時に、あるいはデータストリーム間でスイッチングするときに)が生じることとなり、無線デバイスでより大きなバッファを必要とし、そしてまた、より長いデコーディングレイテンシ(decoding latency)あるいは遅れを有する。およそ1秒のスーパーフレームサイズは、上記に説明された様々な要因間のよいトレードオフを提供し得る。然しながら他のスーパーフレームサイズ(例、4分の1秒、2分の1秒、2秒、あるいは4秒)もまた使用されることができる。各スーパーフレームは、更に、複数の、実質上同じサイズのフレームに分割される。
各物理層チャネル(PLC)、例えばMLCなど、のデータストリームは、そのPLCに選ばれたコーディングおよび変調の方式に基づいて、符号化され変調される。一般に、コーディングおよび変調の方式は、データストリーム上で行なわれるべき異なるタイプの符号化および変調のすべてを備える。例えば、コーディングおよび変調の方式は、特定のコーディング方式と特定の変調方式を備えることができる。コーディング方式は、エラー検出コーディング(error detection coding)(例、周期的冗長チェック(CRC))、前進型誤信号訂正コーディング(forward error correction coding)など、あるいはそれらの組合せ、を備えてもよい。コーディング方式はまた、ベースコード(base code)の特定のコードレートを示すこともできる。以下に説明される態様においては、各PLCのデータストリームは、外部コード(outer code)および内部コード(inner code)で構成された連結コード(concatenated code)で符号化され、そして、変調方式に基づいて更に変調される。ここに使用されるように、「モード(mode)」は、内部コードレートおよび変調方式の組合せを指す。
各スーパーフレームはパイロットおよびオーバーヘッドのセクションに先行され得る、ということが理解されるだろう。例えば、セクションは、(1)フレーム同期(frame synchronization)、周波数捕捉(frequency acquisition)、タイミング捕捉(timing acquisition)、チャネル推定(channel estimation)などのために無線デバイスによって使用される1以上のパイロットOFDMシンボルと、そして、(2)関連する(例えば、すぐに続く)スーパーフレームのためのオーバーヘッドシグナリング情報を搬送するために使用される1以上のオーバーヘッドのOFDMシンボルと、を含んでもよい。オーバーヘッド情報は、例えば、関連するスーパーフレーム中で送信されている特定のPLC、各PLCについてデータブロック(1または複数)を送るために使用されるスーパーフレームの特定の部分、各PLCについて使用される外部コードレートおよびモード、などを示す。オーバーヘッドのOFDMシンボル(1または複数)は、スーパーフレーム中で送られる全てのPLCについてのオーバーヘッドシグナリングを搬送する。時分割多重化(TDM)方法のパイロットおよびオーバーヘッド情報の伝送は、無線デバイスが、このセクションを最小のON時間(ON time)で処理することを可能にする。更に、次のスーパーフレーム中の各PLC伝送に関係するオーバーヘッド情報は、現在のスーパーフレーム中のPLCが送信されるデータブロックうちの1つに埋め込まれてもよい。埋め込まれたオーバーヘッド情報は、無線デバイスが、そのスーパーフレーム中で送られたオーバーヘッドOFDMシンボル(1または複数)をチェックする必要なしに、次のスーパーフレーム中のPLC伝送を回復することを可能にする。このようにして、無線デバイスは、各所望のデータストリームの時間−周波数ロケーションを決定するために最初にオーバーヘッドOFDMシンボルを使用することができ、そして、その後は、所望のデータストリームが埋め込まれたオーバーヘッドシグナリングを使用して送信される時間の間だけパワーオンとすることができる。これらのシグナリング技術は、電力消費において著しい節約を提供することができ、無線デバイスが標準バッテリーを使用してコンテンツを受け取ることを可能にすることができる。各PLCのために使用される外部コードレートおよびモードは、典型的にスーパーフレームベースで変化しないので、外部コードレートおよびモードは、別のコントロールチャネル上で送られることができ、すべてのスーパーフレーム中で送られる必要はない。
図2は、特定のスーパーフレーム構造を示すが、スーパーフレームは、任意の持続時間ものであると定義されることができ、また、任意の数のフレームに分割されることができる。パイロットおよびオーバーヘッド情報はまた、図2の中で示される方法とは異なる他の方法で送られることもできる。例えば、オーバーヘッド情報は、周波数分割多重化(FDM)を使用して、専用のサブバンド上で送られてもよい。
ここに説明される様々な他の態様によれば、システムは、連結コードを利用し、外部コードが適用される必要があるかどうか判断するために周期的冗長符号(cyclic redundancy code)(CRC)あるいは他のエラー検出メカニズムを利用する。受信機が、外部のブロックコードがまたがったデータの全て(all the data spanned by outer block code)が正確であると決定するとき、外部ブロックコードは復号されない。物理層の構造がブロックインタリーバ(block interleaver)を利用するとき、データの全フレーム(entire frames)は受け取られる必要がなくてもよく、したがって、節電を増やす。方法は、畳み込みインタリーバ(convolution interleavers)を備えたシステムにおいて適用されることができるが、物理層中のデータの一時的なロケーションは広まり(becomes diffuse)、節約が可能なある程度までトータルのパワーを減らす(reduces the total power savings possible to some degree)。
典型的に畳み込み符号あるいはターボ符号(convolutional or turbo code)で符号化されたパケットは、正確な受信に関して個々のパケットの検出を可能にするCRCあるいは同様のエラー検出メカニズムを有している。リードソロモン(Reed Solomon)あるいは最初に受信された内部符号化データ(first received inner coded data)に関連する他のブロック符号化外部コードデータ(other block coded outer code data)の受信時間あるいはポジションが知られているかあるいは予測可能であるシステムにおいては、パリティデータの受信は、実施形態に従ってパワーを節約するために終了する。
適切な時期に(in time)パリティデータを分離するシステムにおいては、実施形態に従って、パリティデータの伝送の間に受信回路を止めることにより、更なる利点が達成される。実施形態において、もし、システムが、別々のフレームにシステム化されたパリティデータ(systematic and parity data)を有している場合は、全体のフレームは落とされてもよい(may be dropped)。実施形態において、もし、システム化されたパリティデータの混合フレーム(mixed frames)がある場合は、これらの混合フレームは部分的に復号されてもよい。更に、もし、パリティデータのxの更なるパケットのみ(only x additional packets)が、正常にブロックを復号するために要求される場合は、パリティデータの受信は、xパケットの受信で終了してもよい。
図3Aは、スーパーフレームにおけるPLC上のデータブロックの伝送を示す。PLC上で送られるデータストリームは、データブロック中で処理される。各データブロックは、特定の数の情報ビットを含んでおり、そして、対応するコードブロックを得るために、外部コードを使用して、最初に符号化される。PLC用に選択されたモードに基づいて、各コードブロックは、4つのサブブロックに区分され、そして、各サブブロック中のビットは、内部コードを使用して更に符号化され、そのあと、変調シンボルにマッピングされる。変調シンボルの4つのサブブロックは、そのあと、フレーム当たり1サブブロックで、1つのスーパーフレームの4つのフレーム中で送信される。4フレーム上の各コードブロックの伝送は、ゆっくりと時間的に変化するフェージングチャネルにおいて、時間ダイバーシティおよびロバストな受信パフォーマンスを提供する。
図3Bは、スーパーフレーム中のPLC上の複数の(Nb1)データブロックの伝送を示す。Nb1データブロックの各々は、対応するコードブロックを得るために、外部コードを使用して別々に符号化される。各コードブロックは、4つのサブブロックに更に区分され、それらは、PLC用に選択されたモードに基づいて、内部符号化され(inner encoded)、変調され、つぎに、1スーパーフレームの4つのフレーム中で送信される。各フレームについては、Nb1コードブロック用のNb1サブブロックが、PLCにアロケートされている(allocated)フレームの一部分において送信される。
各データブロックは、様々な方法で符号化され変調されることができる。例示的な連結コーディング方式が以下に説明される。PLCへのリソースのアロケーションおよび割り当て(allocation and assignment)を単純化するために、各コードブロックは4つの同じサイズのサブブロックに分割されてもよく、それらは、そのあと、1つのスーパーフレーム中の4つのフレームの同じ部分あるいはロケーションで送信される。この場合、PLCへのスーパーフレームのアロケーションは、PLCへのフレームのアロケーションと同等(equivalent)である。それ故に、リソースは、スーパーフレーム毎に1回、PLCにアロケートされることができる。各PLCは、そのPLCによって搬送されているデータストリームの性質に応じて、連続的あるいは非連続的方法で送信されることができる。このようにして、PLCは、任意の与えられた(any given)スーパーフレーム中で送信されてもよいし、されなくてもよい。各スーパーフレームについては、「アクティブ(active)」PLCは、そのスーパーフレーム中で送信されているPLCである。各アクティブPLCは、スーパーフレーム中で、1あるいは複数のデータブロックを搬送できる。
図4は、時間周波数平面上の1つのフレームの構造400を示す。水平軸は時間を表わし、また、垂直軸は周波数を表わす。各フレームは、予め決められた持続時間(predetermined time duration)を有しており、それはOFDMシンボル期間(OFDM symbol periods)(あるいは、単に、シンボル期間)の単位で与えられる。各OFDMシンボル期間は、1つのOFDMシンボル(以下に説明される)を送信する持続時間である。フレーム(Nspf)当たりのシンボル期間の特定の数は、フレーム持続(frame duration)およびシンボル持続期間(symbol period duration)によって決定され、それは、同様に、様々なパラメータ、例えば、全システムの帯域幅(overall system bandwidth)、サブバンド(Ntsb)の総数、および周期的プレフィックス長(cyclic prefix length)(以下に説明される)など、によって決定される。実施形態においては、各フレームは、297のシンボル期間(あるいはNspf=297)の存続時間を有する。各フレームはまた、Ntsbの合計サブバンドをカバーしており、それは、1からNtSbまでのインデックスが与えられている。
OFDMで、1変調シンボルは、各シンボル期間、例えば、各伝送ユニットの各サブバンド上で送られることができる。NtSbの合計のサブバンドのうちの、Ndsbサブバンドは、データ伝送に使用されることができ、「データ(data)」サブバンドと呼ばれ、Npsbサブバンドは、パイロットに使用されることができ、「パイロット(pilot)」サブバンドと呼ばれ、そして残りのNgsbサブバンドは、「ガード(guard)」サブバンド(例えば、データやパイロットの伝送ではない)として使用されることができる、なおここでは、Ntsb=Nsdb+Npsb+Ngsbである。「使用可能(usable)」サブバンドの数は、データおよびパイロットのサブバンドの数に等しい、すなわち、Nusb=Ndsb+Npsbである。実施形態においては、ブロードキャストシステム100は、4096の合計サブバンド(Ntsb=4096)、3500のデータサブバンド(Ndsb=3500)、500のパイロットサブバンド(Npsb=500)、および96のガードサブバンド(Ngsb=96)を有するOFDM構造を利用する。異なる数のデータ、パイロット、使用可能、および合計のサブバンドを備えた他のOFDM構造もまた使用されることができる。各OFDMシンボル期間において、Ndsbデータシンボルは、Ndsbデータサブバンド上で送られることができ、Npsbパイロットシンボルは、Npsbパイロットサブバンド上で送られることができ、そして、NgsbガードシンボルはNgsbガードサブバンド上で送られる。ここに使用されるように、「データシンボル(data symbol)」はデータの変調シンボルであり、「パイロットシンボル(pilot symbol)」はパイロットの変調シンボルであり、そして、「ガードシンボル(guard symbol)」は0の信号値である。パイロットシンボルは、無線デバイスによって知られているアプリオリである。各OFDMシンボル中のNdsbデータシンボルは、1あるいは複数のPLCのためのものであってもよい。
一般に、任意の数のPLCが、各スーパーフレーム中で送信されることができる。与えられたスーパーフレーム(a given superframe)の場合、各アクティブPLCは、1あるいは複数のデータブロックを搬送するかもしれない。1態様によれば、特定モードおよび特定の外部コードレートは、各アクティブPLCのために使用され、そして、PLCのための全てのデータブロックが、変調シンボルの対応するコードブロックおよびサブブロックをそれぞれ生成するために、外部コードレートおよびモードに従って、符号化され、変調される。別の態様によれば、変調シンボルの対応するコードブロックおよびサブブロックをそれぞれ生成するために、各データブロックは、特定の外部コードレートおよびモードに従って、符号化され、変調されることができる。どんな場合でも、各コードブロックは、特定の数のデータシンボルを含んでおり、それは、そのコードブロックに使用されるモードによって決定される。
与えられたスーパーフレーム中の各アクティブPLCは、該スーパーフレーム中のそのPLCを送信するために特定の量のリソースをアロケートされる。各アクティブPLCにアロケートされたリソースの量は、(1)スーパーフレーム中のPLC上で送られるべきコードブロックの数、(2)各コードブロック中のデータシンボルの数、および(3)他のPLC上で送られるべき、コードブロック当りのデータシンボルの数に加え、コードブロックの数、に依存し得る。リソースは、様々な方法でアロケートされることができる。2つの例示的なアロケーション方式が以下に説明される。
図5Aは、バーストTDMアロケーション方式(a burst-TDM allocation scheme)を示す。この方式の場合、各アクティブPLCは、1以上のOFDMシンボル期間の全てのNdsbデータサブバンドがアロケートされる。図5Aにおいて示される例の場合、PLC1は、シンボル期間1から3の間中、全てのデータサブバンドをアロケートされ、PLC2は、シンボル期間4および5の間中、全てのデータサブバンドをアロケートされ、そして、PLC3は、シンボル期間6から9の間中、全てのデータサブバンドをアロケートされる。この方式の場合、各OFDMシンボルは、ただ1つのPLCのみのためのデータシンボルを含んでいる。異なるPLCのOFDMシンボルのバースト(burst)は、フレーム内に多重化された時分割(time division multiplexed within a frame)である。
連続するOFDMシンボルが各アクティブPLCに割り当てられる場合、そのときは、バースト―TDMは、PLCのための伝送時間を最小化することができる。然しながら、各PLCの短い伝送時間はまた、結果として、縮小時間ダイバーシティ(reduced time-diversity)になることもあり得る。OFDMシンボル全体が1つのPLCにアロケートされるので、各フレームのリソースアロケーションの粒度(granularity)(例、PLCにアロケートされることができる最小の単位(smallest unit))は、1つのOFDMシンボルである。1つのOFDMシンボル中で送られることができる情報ビットの数は、情報ビットを処理するために使用されるモードに依存する。バーストTDM方式の場合、アロケーションの粒度はそのときモードに依存する。粒度は、データシンボル当たりより多くの情報ビットを搬送できる高次モード(higher order modes)に対しては、より大きい。一般に、より大きな粒度は、データを搬送するために実際に使用されるフレームのパーセンテージを指す、「パッキング(packing)」効率に悪影響を与える。アクティブPLCが、OFDMシンボル全体(entire OFDM symbol)のデータ伝送能力(data-carrying capacity)を要求しない場合、そのときは、過剰能力(excess capacity)は、消費され(wasted)、パッキング効率を減らす。
図5Bは、循環TDMアロケーション方式(cycled-TDM allocation scheme)を示す。この方式の場合、スーパーフレーム中のアクティブPLCは、Lのグループに配置される、ただしL>1である。フレームもまた、Lセクションに分割され、そして、各PLCグループは、フレームのそれぞれのセクションに割り当てられる。各グループについては、グループ中のPLCは循環し、そして、各PLCは、割り当てられたセクションにおいて、1以上のOFDMシンボル期間中、全てのNdsbデータサブバンドがアロケートされる。図5Bの中で示される例の場合、PLC1は、シンボル期間1の中で全てのデータサブバンドがアロケートされ、PLC2は、シンボル期間2の中で全てのデータサブバンドがアロケートされ、PLC3は、シンボル期間3の中で全てのデータサブバンドがアロケートされ、PLC1は、シンボル期間4の中で全てのデータサブバンドがアロケートされる、等である。バーストTDMと比較して、循環TDMの方式はより多くの時間ダイバーシティを提供でき、受信機バッファリング要件(receiver buffering requirements)およびピークデコーディングレート(peak decoding rate)を減らすことができるが、与えられたPLCを受け取る受信機オンタイム(receiver on-time)を増加させ得る。
図5Cは、バーストTDM/FDMアロケーション方式(burst-TDM/FDM allocation scheme)を示す。この方式の場合、各アクティブPLCは、1以上のシンボル期間の中で、1以上のデータサブバンドがアロケートされる。図5Cの中で示される例の場合、PLC1は、シンボル期間1から8をとおして、データサブバンド1から3までがアロケートされ、PLC2は、シンボル期間1から8をとおして、データサブバンド4および5がアロケートされ、そしてPLC3は、シンボル期間1から8をとおして、データサブバンド6から9までがアロケートされる。バーストTDM/FDM方式の場合、各OFDMシンボルは、複数のPLC(multiple PLCs)のためのデータシンボルを含むことができる。異なるPLCのためのデータシンボルのバーストは、フレーム内で時間および周波数で分割多重化されている(are time and frequency division multiplexed)。
各PLCのペイロードは周波数上と同様に時間上で配信されることができるので、バーストTDM/FDM方式は、PLCについての伝送時間を増加させることができる。然しながら、これはまた、より多くの時間ダイバーシティを提供する。各PLCの伝送時間は、PLCに対し、より多くのサブバンドをアロケートすることによって、減少し得る。バーストTDM/FDM方式の場合、リソースアロケーションの粒度は、パッキング効率とオーバーヘッドシグナリング(overhead signaling)との間のトレードオフに基づいて選択されることができる。一般に、より小さな粒度は、よりよいパッキング効率をもたらすだけでなく、各PLCにアロケートされたリソースを示すために、より多くのオーバーヘッドのシグナリングも要求する。逆は一般に、より大きな粒度で、真実である。以下の説明は、バーストTDM/FDM方式の使用を前提としている。
実施形態においては、Nusb使用可能サブバンドは、Ngrグループの使用可能サブバンドに分割される。Ngrグループのうちの1つは、そのとき、パイロットサブバンドを含んでいてよい。残りのグループについては、1つのグループ中のデータサブバンドの数は、リソースアロケーションの粒度を決定する。Nusb使用可能サブバンドは、様々な方法で、Ngrグループに配置される(arranged)ことができる。1つのサブバンドグループ分け方式では、各グループは、Nspgの連続する使用可能なサブバンドを含んでいる、但し、Nusb=Ngr・Nspgである。別のサブバンドグループ分け方式では、各グループは、Nusbの使用可能なサブバンドを横切って疑似乱数的に分配される、Nspgの使用可能なサブバンドを含んでいる。さらに別のサブバンドグループ分け方式では。各グループは、Nusbの使用可能サブバンドを横切って一様に間隔を置かれる、Nspgの使用可能なサブバンドを含んでいる。
図6は、バーストTDM/FDM方式に使用されることができるインターレースサブバンド構造(interlaced subband structure)600を示す。Nusbの使用可能サブバンドは、サブバンドグループ1からNgrまでとしてラベル表示される(labeled)、Ngrの互いに素な(disjoint)グループに配置される。Ngrのサブバンドグループは、Nusbの使用可能サブバンドの各々が唯1つのグループのみに属するという点で、互いに素である。各サブバンドグループは、グループ中の連続するサブバンドがNspのサブバンドによって間隔を置かれるように、Nusbのトータルの使用可能なサブバンドを横切って一様に分配される、Nspgの使用可能サブバンドを含んでいる。例えば、4000の使用可能なサブバンド(Nusb=4000)は、8つのグループ(Ngr=8)に配列されてよく、各グループは500の使用可能なサブバンド(Nspg=500)を含んでおり、また、各グループの使用可能なサブバンドは、8つのサブバンド(Nsp=8)によって間隔を置かれる。各グループ中の使用可能なサブバンドは、このように、他のNgr−1グループ中の使用可能サブバンドで織り交ぜられる(interlaced)。各サブバンドグループはまた、「インターレース(interlace)」と呼ばれる。
インターレースサブバンド構造は、様々な利点を提供する。先ず、各グループが全システムの帯域幅から使用可能なサブバンドを含んでいるので、よりよい周波数ダイバーシティが達成される。第2に、無線デバイスは、無線デバイスによって消費されるパワーを減らすことができる、全面的な(例えば、4096ポイント)高速フーリエ変換(FFT)の代わりに「部分的な」(例えば、512ポイント)高速フーリエ変換(FFT)を行なうことによって、各サブバンドグループ上で送られたデータシンボルを回復することができる。部分的なFFTを行なうための技術は、2004年2月9日に出願され、「OFDMベースの通信システムのためのサブバンドベースの復調器(Subband- Based Demodulator for an OFDM-based Communication System)」と題された、共通に譲渡された米国特許出願シリアル番号10/775,719に説明されている。以下の説明は、図6の中で示される、インターレースサブバンド構造の使用を前提とする。
各PLCは、スーパーフレーム毎のベースで(on a superframe-by-superframe basis)アロケートされたリソースであってよい。各スーパーフレーム中の各PLCにアロケートするリソースの量は、そのスーパーフレーム用のPLCのペイロードに依存する。PLCは、固定レートデータストリームあるいは可変レートデータストリームを搬送することができる。1例によれば、データストリームのサービスエリアがデータレートにかかわらずほぼ一定のままであることを確実にするために、たとえそのPLCによって搬送されるデータストリームのデータレートが変わっても、同じモードが各PLCのために使用されるので、受信パフォーマンスはデータレートに依存しない。データストリームの可変レートの性質(variable rate nature)は、各スーパーフレーム中のPLCにアロケートされたリソースの量を変えることによって扱われる。
図4の中で示されるように、各アクティブPLCは、時間−周波数平面(time-frequency plane)からアロケートされたリソースである。各アクティブPLCのアロケートされたリソースは、「伝送スロット(transmission slots)」(あるいは単に、「スロット」)の単位で与えられてよい。1スロット(a slot)は、1グループの(例えば、500)データサブバンドに、あるいは等価的に(equivalently)、1シンボル期間中における1グループの変調シンボルに対応する。Ngrスロットは、各シンボル期間において利用可能であり、スロットインデックス1からNgrが割り当てられることができる。各スロットインデックスは、スロット−ツ−インタレース マッピングスキーム(slot-to-interlace mapping scheme)に基づいて、各シンボル期間における1つのサブバンドグループにマッピングされることができる。1あるいは複数のスロットインデックスがFDMパイロットのために使用されてもよいし、また、残りのスロットインデックスは、PLCのために使用されてもよい。スロット−ツ−インタレース マッピングは、FDMパイロットのために使用されるサブバンドグループ(あるいはインターレース)が、各スロットインデックスのために使用されるサブバンドに対し可変距離を有しているようなものであるかもしれない。これは、PLCのために使用される全てのスロットインデックスが同様のパフォーマンスを達成することを可能にする。
各アクティブPLCは、スーパーフレームにおいて少なくとも1つのスロットをアロケートされる。各アクティブPLCはまた、スーパーフレームにおいて、特定のスロット(単数または複数)を割り当てられる。「アロケーション(allocation)」プロセスは、各アクティブPLCにリソースの量あるいは数量(amount or quantity)を供給し、一方、「割り当て(assignment)」プロセスは、各アクティブPLCにスーパーフレーム内の特定のリソース(specific resources)を供給する。明確にするために、アロケーションと割り当てとは、別々のプロセスとしてみなされてもよい。実際のところは、アロケーションと割り当ては、アロケーションが割り当てによって影響を受ける(affected)ことがあり得て、逆の場合も同様なので、典型的には合同して(jointly)行われる。いずれの場合も、アロケーションは、次の目標を達成する方法で行なわれることができる:(1)各PLCが、PLCを回復する無線デバイスによるON時間および電力消費を減らすべき、伝送時間の最小化、(2)各PLCがロバスト受信パフォーマンス(robust reception performance)を提供する、時間ダイバーシティの最大化、(3)指定された最大のビットレート内にあるべき各PLCの制約(constraint)、および(4)無線デバイスについてのバッファリング要件(buffering requirements)の最小化。
最大のビットレートは、1つのPLCの各OFDMシンボルの中で送信されることができる情報ビットの最大数を示す。最大のビットレートは、典型的に、無線デバイスのデコーディングおよびバッファリングの能力によって設定される。最大のビットレート内にあるように各PLCを制約することは、規定されたデコーディングおよびバッファリング能力を有する無線デバイスによってPLCが回復されることができることを確実にする。上記に説明された様々な目標の間の対立(conflicts)を緩和するために、リソースアロケーション/割り当てのスキームは、対立する目標間のバランスを達成するために使用されることができ、そして、優先権のセッティングにおける柔軟性を考慮に入れることができる。
スーパーフレーム中の各アクティブPLCは、PLCのペイロードに基づいてある一定の数のスロット(a certain number of slots)をアロケートされる。異なるPLCは、異なる数のスロットをアロケートされることができる。各アクティブPLCに割り当てるべき特定のスロットは、様々な方法で決定されてよい。いくつかの例示的なスロット割り当て方式は以下に説明される。
図7Aは、第1のスロット割り当て方式に従う、矩形(rectangular)パターン中のPLCへのスロットの割り当てを示す。各アクティブPLCは、二次元の(2−D)矩形パターンの中で配置された(arranged)、割り当てられたスロットである。矩形パターンのサイズは、PLCに割り当てられたスロットの数によって決定される。矩形パターンの垂直のディメンション(あるいは高さ)は、最大ビットレートのような様々な要因によって決定される。矩形パターンの水平のディメンション(あるいは幅)は、アロケートされたスロットの数および垂直のディメンションによって決定される。
伝送時間を最小化するために、アクティブPLCは、最大のビットレートに適合しながら、できるだけ多くのサブバンドグループが割り当てられることができる。1つのOFDMシンボルの中で送られることができる最大数の情報ビットは、異なる数のデータシンボルを得るために異なるモードで符号化され変調されることができ、それは、そのあと、伝送のために異なる数のデータサブバンドを必要とする。各PLCのために使用されることができるデータサブバンドの最大数は、このように、異なる数PLCのために使用されるモードに依存し得る。
1態様によれば、各アクティブPLCの矩形パターンは、連続する(contiguous)サブバンドグループ(インデックス中)および連続するシンボル期間を含んでいる。このタイプの割り当ては、矩形パターンを指定するために必要とされるオーバーヘッドシグナリングの量を減らし、さらに、PLCのためのスロット割り当てをよりコンパクトにし、それは、さらに、フレーム内のPLCのパッキングを単純化する。矩形パターンの周波数ディメンションは、矩形パターンについての開始サブバンドグループ(starting subband group)およびサブバンドグループの総数によって指定されることができる。矩形パターンの時間ディメンションは、矩形パターンについての開始シンボル期間(starting symbol period)およびシンボル期間の総数によって指定されることができる。各PLCの矩形パターンは、このように、4つのパラメータで指定されることができる。
図7Aの中で示される例については、PLC1は、2×4矩形パターン712中に、8つのスロットが割り当てられ、PLC2は、4×3矩形パターン714中に12のスロットが割り当てられ、そして、PLC3は、1×6矩形パターン716中に6つのスロットが割り当てられる。フレーム中の残りのスロットは、他のアクティブPLCに割り当てられてもよい。図7Aの中で示されるように、異なる矩形パターンが、異なるアクティブPLCのために使用されてもよい。パッキング効率を改善するために、アクティブPLCは、一度に1つのPLCが、そして各PLCにアロケートされたスロットの数によって決定されるシーケンシャル順序で(in a sequential order)、フレーム中にスロットが割り当てられてもよい。例えば、フレーム中のスロットは、最初に、アロケートされるスロットの最大数を備えたPLCに、次に、アロケートされるスロットの次に最大の数を備えるPLCに、等等、そして最後に、アロケートされるスロットの最小の数を備えるPLCに、割り当てられてもよい。スロットはまた、例えば、PLCの優先権、PLC間の関係、などのような、他の要因に基づいて割り当てられてもよい。
図7Bは、第2のスロット割り当て方式に従う、「シヌソイド(sinusoidal)」あるいは、「ジグザグ(zigzag)」のセグメントにおけるPLCへのスロットの割り当てを示す。この方式の場合、フレームはNstのストリップ(Nst "strips")に分割され、ここでは、各ストリップは、少なくとも1サブバンドグループをカバー(covers)し、そしてさらに、最大がフレーム中のシンボル期間の最大数までの、連続した数のシンボル期間にわたる(span)。Nstのストリップは、同じまたは異なる数のサブバンドグループを含んでもよい。アクティブPLCの各々は、様々な要因に基づいてNstのストリップの1つにマッピングされる。例えば、伝送時間を最小化するために、各アクティブPLCは、そのPLCについて許可されたサブバンドグループの最多の数(the most number)を備えたストリップにマッピングされることができる。
各ストリップのアクティブPLCは、ストリップ中にスロットが割り当てられる。スロットは、例えば、垂直のジグザグパターンを使用して、特定の順にPLCに割り当てられることができる。このジグザグパターンは、一度に1つのシンボル期間について、そしてシンボル期間1からNspfまで、低いサブバンドグループインデックスから高いサブバンドグループインデックスまでスロットを選択する。図7Bの中で示される例の場合、ストリップ1は、サブバンドグループ1から3までを含んでいる。PLC1は、シンボル期間1におけるサブバンドグループ1からシンボル期間4におけるサブバンドグループ1までの10スロットを含んでいるセグメント732が、割り当てられる。PLC2は、シンボル期間4におけるサブバンドグループ2からシンボル期間5におけるサブバンドグループ2までの4スロットを含んでいるセグメント734が、割り当てられる。PLC3は、シンボル期間5におけるサブバンドグループ3からシンボル期間7におけるサブバンドグループ2までの6スロットを含んでいるセグメント736が、割り当てられる。ストリップ1中の残りのスロットは、このストリップにマッピングされた他のアクティブPLCに割り当てられてもよい。
第2のスロット割り当て方式は、二次元(2−D)ストリップにおけるスロットの全てを―次元(1−D)ストリップ上に有効にマッピングし、そのあと、1ディメンションを使用して、2−Dスロット割り当てを行なう。各アクティブPLCは、ストリップ内にセグメントが割り当てられる。割り当てられたセグメントは、2つのパラメータ、すなわち、セグメントの開始(これは開始サブバンドおよびシンボル期間によって与えられ得る)およびセグメントの長さ、によって指定されてもよい。更なるパラメータが、PLCがマッピングされる特定のストリップを示すために使用される。一般に、各アクティブPLCに割り当てられたセグメントは、任意の数のスロットを含むことができる。然しながら、もしセグメントサイズが複数の(例、2あるいは4)スロットの中にあるように制約される場合は、より少ないオーバーヘッドシグナリング(less overhead signaling)が、割り当てられたセグメントを識別するために必要とされる。
第2のスロット割り当て方式は、スロットをアクティブPLCに、簡単な方法で割り当てることができる。また、ストリップ内のスロットがPLCに連続的に割り当てられることができるので、各ストリップについて密なパッキング(tight packing)が達成されることができる。Nstストリップの垂直ディメンションは、スーパーフレームにおける全てのアクティブPLCのプロファイル(profile)に適合する(match)ように定義されることができるので、(1)できるだけ多くのPLCが、PLCについて許可されたデータサブバンドの最大数を使用して送られ、そして(2)Nstストリップができるだけフルに(fully)圧縮される(packed)。
図7Aおよび7Bは、各フレーム中のPLCの効率的なパッキングを容易にする、2つの例示的なスロット割り当て方式を示す。これらの方式はまた、各アクティブPLCに割り当てられた特定のスロットを示すために必要とされる、オーバーヘッドシグナリングの量を減らす。当業者によって認識されるように、他のスロット割り当て方式もまた使用されることができ、また、ここに説明された様々な態様の範囲内に入るように意図されている。例えば、スロット割り当て方式は、フレームをストリップに区分してもよく、フレームのアクティブPLCは、利用可能なストリップにマッピングされてもよい、また、各ストリップのPLCは、ストリップ内の割り当てられた矩形パターンであってもよい。ストリップは、異なる高さ(例、異なる数のサブバンドグループ)を有してもよい。各ストリップのPLCに割り当てられた矩形パターンは、ストリップの高さと同じ高さを有するかもしれないが、PLCにアロケートされたスロットの数によって決定される異なる幅(例、異なる数のシンボル期間)を有してもよい。
簡単にするために、図7Aおよび7Bは、個々のPLCへのスロットの割り当てを示す。いくつかのサービスについては、複数のPLCが、無線デバイスによって合同で復号される(jointly decoded)ことができ、「ジョイント」PLC(“joint” PLC)と呼ばれる。これは、例えば、複数のPLCが、単一のマルチメディアプログラムのビデオおよびオーディオのコンポーネントに使用され、プログラムを回復するために合同で復号される場合は、そのケースであり得る。ジョイントPLCは、それらのペイロードに応じて、各スーパーフレーム中の同じあるいは異なる数のスロットが割り当てられることができる。ON時間を最小化するために、無線デバイスが、ジョイントPLCを受け取るのにフレーム内で複数回、「ウェイクアップ(wake up)」する必要が無いように、これらのジョイントPLCは、連続するシンボル期間においてスロットを割り当てられることができる。
図7Cは、第1のスロット割り当て方式に基づいた、2つのジョイントPLC1および2へのスロットの割り当てを示す。1態様によれば、ジョイントPLCは、水平にあるいは並んで積み重ねられる(stacked)矩形パターンの中に、スロットが割り当てられる。図7Cの中で示される例の場合、PLC1は、2×4矩形パターン752の中に8つのスロットがアロケートされ、そして、パターン752の右に直接に位置するPLC2は、2×3矩形パターン754の中に6つのスロットがアロケートされる。この実施形態は、各PLCができるだけ早く復号されることを可能にし、これは、無線デバイスでのバッファリング要件(buffering requirements)を減らすことができる。
別の態様によれば、ジョイントPLCは、垂直に積み重ねられる矩形パターンの中にスロットが割り当てられる。図7Cの中で示される例の場合、PLC3は、2×4矩形パターン762の中に8つのスロットがアロケートされ、そして、パターン762上に直接に位置するPLC4は、2×3矩形パターン764の中に6つのスロットがアロケートされる。ジョイントPLCのために使用されるサブバンドグループの総数は、これらのジョイントPLCが集合的に(collectively)最大ビットレートに適合するようなものであり得る。もし望まれるのであれば、無線デバイスは、それらがデコーディングの準備ができるまで、別個のバッファに、ジョイントPLCのための受信データシンボル(received data symbols)を保存してもよい。この態様は、第1の実施形態と比べて、ジョイントPLCのためのON時間を減らすことができる。
一般に、任意の数のPLCが合同で復号されることができる。ジョイントPLCのための矩形パターンは、同じまたは異なる数のサブバンドグループに及ぶことがあり得るが、それは、最大ビットレートによって制約され得る。矩形パターンはまた、同じまたは異なる数のシンボル期間に及ぶことがあり得る。ジョイントPLCのいくつかのセットについては矩形パターンが水平に積み重ねられてもよく、一方、ジョイントPLCの他のセットについては矩形パターンが垂直に積み重ねられてもよい。ジョイントPLCはまた、ジグザグセグメント(zigzag segment)が割り当てられてもよい。例えば、合同で復号されるべき複数のPLCは、同じストリップの中に連続するセグメントが割り当てられる。関連する例によれば、複数のPLCは、異なるストリップの中にセグメントが割り当てられてもよく、また、セグメントは、これらのPLCを回復するON時間を減らすために、時間内にできるだけ多く重複することもできる。
一般に、各データストリームは、様々な方法で符号化されることができる。例えば、各データストリームは、外部コード(outer code)および内部コード(inner code)から構成された連結コード(concatenated code)で符号化される。外部コードは、リードソロモン(Reed-Solomon)(RS)符号あるいは何らかの他のコードのような、ブロックコードであってよい。内部コードは、ターボ符号(Turbo code)(例、並列連結畳み込み符号(parallel concatenated convolutional code)(PCCC)あるいは直列連結畳み込み符号(serially concatenated convolutional code)(SCCC))、畳み込み符号、低密度パリティチェック(low-density parity-check)(LDPC)コード、あるいはなんらかの他のコード、であってよい。
図8は、リードソロモン符号を使用する、例示的な外部コーディング方式(outer coding scheme)800を示す。PLCのためのデータストリームは、データパケットに区分される。例えば、各データパケットは、予め決められた数(L)の情報ビットを備えることができる。具体的な例として、各データパケットは976情報ビットを含むことができるが、他のパケットサイズおよびフォーマットが使用されてもよい。データストリーム用のデータパケットは、メモリの行に、行当たり1パケット、書き込まれる。KデータパケットがK行に書き込まれた後に、ブロックコーディングが列方向に、一度に1列、実行される。例えば、各列は、Kバイト(1行当たり1バイト)を含んでいる、そして、Nバイトを含む対応コードワード(corresponding codeword)を生成するために(N,K)リードソロモン符号で符号化される。コードワードの最初のKバイトはデータバイト(これらはまたシステマティックバイト(systematic bytes)と呼ばれる)であり、最後のN−Kバイトはパリティバイト(これらはエラー訂正のために無線デバイスによって使用されることができる)である。リードソロモンコーディングは、各コードワードについてN−Kパリティバイトを生成し、それらは、データのK行の後に、メモリ中の行K+1からNまで書き込まれる。RSブロックは、K行のデータとN−K行のパリティとを含んでいる。1態様では、N=16、そしてKはコンフィギュレーション可能なパラメータ(configurable parameter)、例えば、K∈{12、14、16}、である。リードソロモン符号は、K=Nのとき、ディスエーブルにされる(disabled)。CRC値、例えば、長さ16ビットが、そのあと、RSブロックの各データパケット(あるいは行)にアペンドされる、そして、内部符合器(inner encoder)を既知の状態にリセットするためにゼロ(末尾)ビット(例、8)の付加が続く。結果として生じるより長い(例、100ビット)パケットは、対応する内部コード化パケット(inner coded packet)を生成するために、内部コードによって、その後、符号化される。コードブロックは、RSブロックのN行のためのNの外部コード化パケット(outer coded packet)を含んでいる、なおここで、各外部コード化パケットは、データパケットあるいはパリティパケットであり得る。コードブロックは、4つのサブブロックに分割され、そして、各サブブロックは、N=16ならば、4つの外部コード化パケットを含んでいる。
別の態様では、各データストリームは、階層コーディング(layered coding)で、あるいは階層コーディングなしで、送信されることができる、ここで、このコンテキストにおける用語「コーディング(“coding”)」は、送信機でのソース符号化(source encoding)よりは寧ろ、チャネル符号化(channel encoding)を指す。データストリームは、2つのサブストリームで構成されてもよく、それらは、基本ストリーム(base stream)および拡張ストリーム(enhancement stream)と呼ばれる。この点において、基本ストリームは、基地局のサービスエリア内の全ての無線デバイスに送られる情報を搬送できる。拡張ストリームは、よりよいチャネル状態を観察する無線デバイスに送られる追加情報を搬送できる。階層コーディングにより、基本ストリームは、第1の変調シンボルストリームを生成するために第1のモードに従って符号化され変調される、そして、拡張ストリームは、第2の変調シンボルストリームを生成するために第2のモードに従って符号化され変調される。第1および第2のモードは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。2つの変調シンボルストリームは、そのあと、1つのデータシンボルストリームを得るために組み合わせられる(combined)。
表1は、本システムによってサポートされることができる8つのモードの例示的なセットを示す。mがモードを示すとする、但し、m=1、2、 、8である。各モードは、特定の変調方式(例、QPSKあるいは16-QAM)および特定の内部コードレートR
in(m)(例、1/3、1/2、あるいは2/3)に関連付けられている。最初の5つのモードは、基本ストリームのみを備えた「通常の(regular)」コーディング用であり、そして、最後の3つのモードは、基本と拡張のストリームを備えた階層コーディング用である。簡単にするために、同じ変調方式および内部コードレートが、各階層コーディングモードの基本と拡張の両方のストリームについて使用される。
表1はまた、各モードについての様々な伝送パラメータを示す。表1の4番目の列は、各モードについて、1パケットを送信するために必要とされるスロットの数を示しており、それは、スロット当たり、約1000の情報ビットおよび500のデータサブバンドのパケットサイズを仮定としている。第5列は、各モードについて、4つのパケットの1つのサブブロックを送信するために必要とされる、スロットの数を示す。異なる数のサブバンドグループが、モードの全てについて、PLCのために使用されてよい。より多くのサブバンドグループの使用は、結果として、より短い伝送時間となるだけではなく、より少ない時間ダイバーシティを提供することになる。
モード1の場合の例として、Kデータパケットを備えた1つのデータブロックは、16の符号化されたパケットを生成するために符号化されることができる。各データパケットは、1000の情報ビットを含んでいる。モード1はコードレートRin(l)=1/3を使用するので、各コード化パケットは、3000のコードビットを含んでおり、QPSKを使用して、1500のデータサブバンド(あるいは3つのサブバンドグループ)上で送信されることができ、それは、データシンボル当たり2コードビットを搬送できる。各サブブロックの4つのコード化パケットは、12のスロット中で送られることができる。各サブブロックは、例えば、ディメンション4×3、3×4、2×6、あるいは1×12の矩形パターン中で送信されることができる、なおここでは、ディメンションP×Qにおける最初の値Pは、サブバンドグループの数のためのものであり、第2の値Qは、矩形パターンのシンボル期間の数のためのものである。
表1は例示的な設計を示しており、それは、サブバンドアロケーションおよび割り当てに影響を与える様々なパラメータを示すために提供される。一般に、システムは、任意の数のモードをサポートしており、そして、各モードは、異なるコーディングおよび変調方式に対応できる。例えば、各モードは、変調方式と内部コードレートとの異なる組合せに対応できる。無線デバイスの設計を簡単にするために、システムは、(例えば、1/3あるいは1/5の基本コードレートを備えた)単一の内部コードを利用してもよいし、また、異なるコードレートは、内部コードによって生成されたコードビットのうちのいくつかをだめにすること(puncturing)あるいは削除することにより、達成されてもよい。然しながら、システムはまた、複数の内部コードを利用してもよい。各モードのサブバンドグループの最大限許容可能な数は、異なることがあり得るし、多分、最大ビットレートに基づくことがあり得る。
一般に、1あるいは複数のデータブロックは、各スーパーフレーム中のアクティブPLC上で送られることができる。スーパーフレーム当たり送られるべきデータブロックの数は、PLC上で送られているデータストリームのデータレートに依存する。フレーム当たりPLCにアロケートされるスロット(Nslot)の数は、スーパーフレーム中のPLC上で送られているデータブロック(Nbi)の数と1つのサブブロックに必要とされるスロットの数との乗算に等しい、あるいはNslot=Nbl・Nsps(m)、但し、Nsps(m)はPLCのために使用されるモードに依存する。もしPLCが、(高レートデータストリームの場合)1つのスーパーフレームの中で多くの数のデータブロックを搬送するのであれば、そのときは、PLCのための伝送時間を最小化するためにできるだけ多くのサブバンドグループを使用することが望ましい。例えば、PLCが1つのスーパーフレームの中で16データブロックを搬送する場合、そのときは、モード1を使用するフレーム当りの伝送時間は、1つのサブバンドグループを使用して192=16・12シンボル期間であり(それはフレーム持続時間の65%である)、また、4つのサブバンドグループを使用すると48=192/4シンボル期間だけである(それはフレーム持続時間の16.25%である)。PLCのための伝送時間は、より多くのサブバンドグループを使用することによって、このように実質的に短縮化されることができる。
図9Aは、1つのサブバンドグループを使用する、1つのコードブロック(Nbl=1)のためのスーパーフレーム中のスロットの割り当てを示しており、それは、1つのサブブロックのためのフレーム中のスロットの割り当てと等価(equivalent)である)。上記に説明された態様の場合、各サブブロックは、図9Aの中で、1、2、3、および4とラベル表示されている4つのパケットを含んでいる。各パケットは、表1中のモード1から5までの各々に対し、異なる数のスロットの中で送信される。1つのサブブロックのための4つのパケット1から4までは、モード1については12シンボル期間中に、モード2については8シンボル期間中に、モード3については6シンボル期間中に、モード4については4シンボル期間中に、そして、モード5については3シンボル期間中に、1つのサブバンドグループ上で送信されることができる。モード3および5については、2つのパケットが同じスロットを共有してもよい。各パケットは、全パケットが受け取られるとすぐに、復号されることができる。
図9Bは、モードm=1、2、3、4および5について、夫々4、4、3、2および1のサブバンドグループを使用して、1つのコードブロック(Nbl=1)についてのスーパーフレームにおけるスロットの割り当てを示す。1つのサブブロック中の4つのパケットは、モード1の場合は4×3矩形パターン932の中で、モード2の場合は4×2矩形パターン934の中で、モード3の場合は3×2矩形パターン936の中で、モード4の場合は2×2矩形パターン938の中で、そして、モード5の場合は1×4矩形パターン940の中で、送られることができる。
1例によれば、図9B中で示されるように、1つのサブブロック中の4つのパケットは、矩形パターン内の垂直のジグザグパターン942中で送信される。この態様は、各パケットができるだけ少ないシンボル期間中に送信され、いずれの与えられた(any given)シンボル期間においても1つの部分パケットだけ(only one partial packet)があるので、バッファリング要件を減らす。別の例においては、4つのパケットは水平のジグザグパターン944中で送信される。この態様は、各パケットができるだけ多くのシンボル期間にわたって送信されるので、より多くの時間ダイバーシティを提供する。然しながら、水平のジグザグパターンを使用する同じシンボル期間においては全部で2つまでのパケットが受け取られることができるので、最大ビットレートは、使用されることができるサブバンドグループの数を制限するかもしれないし、あるいは、更なるバッファリングが必要とされるかもしれない。
図9Cは、4つのサブバンドグループを使用する、6つのコードブロック(Nbl=6)用のスーパーフレームにおけるスロットの割り当てを示す。この例においては、モード2がPLCのために使用され、各パケットが2つのスロット中で送られ、24のパケットが、6つのコードブロックのために各フレーム中で送られ、そして、PLCは、各フレームについて4×12矩形パターン952中に48のスロットが割り当てられる。24のパケットが、矩形パターン952内で様々な方法で送られることができる。
図9Cの中で示される第1の例においては、パケットは、6つのコードブロックを循環することによって、矩形パターン中で送られる。6つのコードブロックを通しての各サイクルについては、1つのパケットが各コードブロックから選択され、そして、6つのコードブロックの6つのパケットが、垂直のジグザグパターンを使用して送られる。コードブロックの6つのパケット1がボックス954a中で送られ、コードブロックの6つのパケット2がボックス954b中で送られ、コードブロックの6つのパケット3がボックス954c中で送られ、そして、コードブロックの6つのパケット4がボックス954d中で送られる。i番目のコードブロックのj番目のパケットは、図9Cにおいて、BiPjとしてラベル表示される。
コードブロックの4つのパケットがより多くのシンボル期間にわたって送られるので、この態様は、各コードブロックを横切ってより多くの時間ダイバーシティを提供する。1つのシンボル期間において送られたパケットは、相関消去(correlated erasure)を受けそうである。例えば、シンボル期間中の深いフェード(deep fade)は、そのシンボル期間において送られた全てのパケットが誤って復号される原因となり得る。同じシンボル期間において異なるコードブロックからのパケットを送ることによって、相関(パケット)消去が、複数のコードブロック上に分布する(distributed)であろう。これは、これらの消去を訂正する(correct)ブロックデコーダの能力を増強する。第1の実施形態はまた、各コードブロックについての4つのパケットを、できるだけ時間内に離れて間隔を置き、それは、コードブロックを横切って時間ダイバーシティを改善する。例えば、コードブロック1の4つのパケットは、シンボル期間1、4、7、および10の中で送られ、そして、3つのシンボル期間によって間隔をあけて置かれる。各パケットができるだけ少ないシンボル期間にわたって送られるので、この態様もまた、バッファリング要件を減らす。
図中では示されていない第2の例においては、パケットは、第1の実施形態と似たように、Nblのコードブロックをとおして循環することにより選択されるが、各サイクルのNblパケットは、ボックス954内の水平のジグザグパターンを使用して送られる。この態様は、各パケットを横切ってより多くの時間ダイバーシティを提供することができる。第3の例においては、1つのコードブロックの4つのパケットが最初に送られ、別のコードブロックの4つのパケットが次に送られる、などである。この態様は、いくつかのコードブロックの早い回復を可能とする。複数のコードブロックは、このように、様々な方法で、PLC上で送られることができる。上述したように、複数のPLCは、合同で復号されるように意図されてもよい。ジョイントPLCの各々は、PLC上で送られているデータストリームのデータレートに依存してスーパーフレーム当たり任意の数のコードブロックを搬送できる。ジョイントPLCのために使用するサブバンドグループの総数は、最大ビットレートによって制限され得る。
図9Dは、水平に積み重ねられた矩形パターンを使用する2つのジョイントPLCへの、スーパーフレームにおけるスロットの割り当てを示す。この例において、PLC1は、モード4を使用する2つのコードブロックを搬送し(例、ビデオストリームの場合)、そして、8つのパケットが、各フレームの8つのスロット中で送られる。PLC2は、モード2を使用する1つのコードブロックを搬送し(例、オーディオストリームの場合)、そして、4つのパケットが、各フレームの8つのスロット中で送られる。PLC1のための8つのパケットが、図9Cについて上記に説明されたように、2つのコードブロックを通して循環することによって、そして、垂直のジグザグパターンを使用することによって、2×4矩形パターン962中で送られる。PLC2のための4つのパケットは、垂直のジグザグパターンを使用して、2×4矩形パターン964中で送られる。パターン964は、パターン962の右に積み重ねられる(stacked)。
図9Eは、垂直に積み重ねられた矩形パターンを使用する2つのジョイントPLCへのスーパーフレームにおけるスロットの割り当てを示す。PLC1のための8つのパケットが、1つのサブバンドグループのみを備えているものではあるが、2つのコードブロックを通して循環することによって、そして、垂直のジグザグパターンを使用することによって、1×8矩形パターン972中で送られる。PLC2のための4つのパケットは、垂直のジグザグパターンを使用して、2×4矩形パターン974中で送られる。パターン974は、パターン972上に積み重ねられる。PLC1のための1×8矩形パターンの使用は、2つのパケットのみが各シンボル期間中に送られることを確実にし、それは最大ビットレートによって課される制限であり得る。もし最大ビットレートによって許可されるならば、両方のPLC1および2についての総伝送時間を減らすために、2×4矩形パターンがPLC1について使用されることができる。
図9Dおよび9Eの中で示される例は、任意の数のジョイントPLC、各PLCについての任意の数のコードブロック、そして、各PLCのいずれのモードも、カバーするように適用されることができる。最大ビットレートに適合している間にこれらのPLCについての総伝送時間が最小化されるように、スロットは、ジョイントPLCに割り当てられることができる。
図8の中で示される外部コーディング方式の場合は、各コードブロックの最初のKパケットはデータ用であり、そして、最後のN−Kパケットはパリティビット用である。各パケットはCRC値を含んでいるので、無線デバイスは、パケットの受信情報ビットを使用してCRC値を再計算し、再計算されたCRC値を受信CRC値と比較することによって、各パケットが正確にあるいは誤って復号されているかどうかを決定することができる。各コードブロックについては、もし最初のKパケットが正確に復号されるならば、そのときは、無線デバイスは、最後のN−Kパケットを処理する必要がない。例えば、もしN=16、K=12、そして、コードブロックの最後の4つのパケットが、4番目のフレーム中で送られる場合、そのときは、もし最初の3つのフレーム中で送られる12のデータパケットが正確に復号されるのであれば、無線デバイスは、最後のフレームにおいて、ウェイクアップする(wake up)必要がない。更に、N−Kまでの不正確に(内部)復号されたパケットの任意の組合せは、リードソロモンデコーダによって訂正されることができる。
明瞭にするために、上記の説明は、外部コードおよび内部コードで構成された、そして、表1の中で与えられたパラメータについての、連結コーディング方式に基づいている。他のコーディング方式もまた、システムに使用されることができる。更に、同じあるいは異なるパラメータが、システムに使用されてもよい。サブバンドアロケーションおよび割り当てが、ここ説明された技術を使用して、また、システムに適用可能な特定のコーディング方式およびパラメータに従って、行なわれることができる。
図10は、ここに説明された多重化および伝送の技術を使用して、複数のデータストリームをブロードキャストするためのプロセス1000のフローチャートを示す。プロセス1000は、各スーパーフレームについて行なわれることができる。最初に、1012で、現在のスーパーフレームについてのアクティブPLCが識別される。各アクティブPLCについて、1014で、少なくとも1つのコードブロック、なお各データブロックについては1つのコードブロック、を得るために、PLCについて選択された外部コード(およびレート)に従って、少なくとも1つのデータブロックが処理される。各アクティブPLCは、1016で、現在のスーパーフレームのためのPLCペイロードに基づいて特定の数の伝送ユニットが割り当てられる。一般に、現在のスーパーフレーム中の伝送ユニットは、任意のレベルの粒度(granularity)を備えたアクティブPLCにアロケートされてよい。例えば、伝送ユニットは、スロット中のアクティブPLCにアロケートされることができ、各スロットは、500の伝送ユニットを含んでいる。現在のスーパーフレームの各フレーム中の特定の伝送ユニットは、そのあと、1018で、各アクティブPLCに割り当てられる。更に、1016で、各アクティブPLCに対しアロケートされたリソース量に関して決定されることができる。1018は、各アクティブPLCに特定のリソース割り当てを提供し、割り当て方式に基づいて行なわれることができる。例えば、矩形パターンを割り当てる方式、あるいは、ストリップ内でジグザグセグメントを割り当てる方式は、1018で利用されることができる。アロケーションは、割り当てによって達成されるパッキング効率に依存し得るので、伝送ユニットのアロケーションおよび割り当てもまた、合同で行なわれてもよい。
各アクティブPLCの各コードブロックは、1020で、複数のサブブロックに区分される、なお各フレームについて1つのサブブロックである。各サブブロック中の各パケットは、そのあと、1022で、内部コードによって符号化され、変調シンボルにマッピングされる。各PLCのために使用される内部コードレートおよび変調の方式は、そのPLCのために選択されたモードによって決定される。各コードブロックの複数のサブブロックは、そのあと、時間ダイバーシティを達成するために、現在のスーパーフレームの複数のフレームの中で送られる。現在のスーパーフレームの各フレームについては、各アクティブPLCのためにそのフレームの中で送られるべきサブブロック(単数あるいは複数)の中のデータシンボルは、1024で、PLCに割り当てられた伝送ユニット上にマッピングされる。コンポジットシンボルストリーム(composite symbol stream)は、そのあと、1026で、(1)全てのアクティブPLCのための多重化データシンボル(multiplexed data symbol)、および(2)パイロット、オーバーヘッド、およびガードシンボル、で形成される。コンポジットシンボルストリームは、更に処理され(例えば、OFDM変調され、条件付けられ)、システムにおいて無線デバイスにブロードキャストされる。
ここに説明された多重化と伝送の技術は、各スーパーフレームの中で送られた複数のデータストリームが無線デバイスによって独立して回復可能であることを可能にする。与えられた関心のあるデータストリームは、(1)全てのサブバンド上であるいはデータストリーム用にまさに使用されたサブバンド上でOFDM復調を行なうこと、(2)データストリーム用の検出されたデータシンボルを逆多重化すること、そして(3)データストリーム用の検出されたデータシンボルを復号すること、によって回復されることができる。他のデータストリームは、所望のデータストリームを受け取るために、完全にまたは部分的に復号されることを必要としない。使用のために選択されたアロケーションおよび割り当ての方式に応じて、無線デバイスは、関心のあるデータストリームを回復するために別のデータストリームの部分的な復調及び/又は部分的なデコーディングを行ってもよい。例えば、もし複数のデータストリームが同じOFDMシンボルを共有するならば、そのときは、選択されたデータストリームの復調は、結果として、未選択のデータストリームの部分的な復調をもたらす。
図11は、システム100における基地局のうちの1つであり得る基地局110xのブロック図を示す。基地局110xでは、送信(TX)データプロセッサ1110は、異なるサービスのための複数のデータソース(data sources)のような、1以上のデータソース1108からの複数の(Nplc)データストリーム({d1}から{dNplc}までとして示される)を受け取る、なお、各サービスは1以上のPLCにおいて伝えられことができる。TXデータプロセッサ1110は、対応するデータシンボルストリームを生成するために、そのストリームのために選択されたモードに従って各データストリームを処理し、そして、Nplcデータシンボルストリーム({s1}から{sNplc}までとして示される)をシンボルマルチプレクサ(Mux)/チャネライザ(channelizer)1120に供給する。TXデータプロセッサ1110はまた、コントローラ1140からオーバーヘッドデータ(これは{do}として示される)を受け取り、オーバーヘッドデータのために使用されたモードに従ってオーバーヘッドデータを処理し、そして、オーバーヘッドシンボルストリーム({so}として示される)をチャネライザ1120に供給する。オーバーヘッドシンボルは、オーバーヘッドデータのための変調シンボルである。
チャネライザ1120は、それらの割り当てられた伝送ユニット上に、Nplcデータシンボルストリームにおけるデータシンボルを多重化し、パイロットシンボルをパイロットサブバンド上にそしてガードシンボルをガードサブバンド上に供給する。チャネライザ1120は更に、各スーパーフレーム(図2参照)に先行するパイロットおよびオーバーヘッドセクション中のパイロットシンボルおよびオーバーヘッドシンボルを多重化する。チャネライザ1120は、適切なサブバンドおよびシンボル期間上にデータ、オーバーヘッド、パイロット、およびガードシンボルを搬送するコンポジットシンボルストリーム({sc}として示される)を供給する。OFDM変調器1130は、コンポジットシンボルストリーム上でOFDM変調を行ない、送信機ユニット(TMTR)1132にOFDMシンボルのストリームを供給する。送信機ユニット1132は、OFDMシンボルストリームを条件付けし(例、アナログに変換し、フィルタにとおし、増幅し、そして、周波数をアップコンバーとする)、そして、アンテナ1134からそのあと送信される変調信号(modulated signal)を生成する。
図12は、システム100における無線デバイスのうちの1つであり得る無線デバイス12Oxのブロック図を示している。無線デバイス12Oxでは、アンテナ1212が、基地局110xによって送信された変調信号を受け取り、受信信号(received signal)を受信機ユニット(RCVR)1214に供給する。受信機ユニット1214は、受信信号を条件付けし、デジタル化し、処理し、そして、サンプルストリームをOFDM復調器1220に供給する。OFDM復調器1220は、サンプルストリーム上でOFDM復調を行ない、そして(1)受信パイロットシンボルをチャンネル推定器1222に、また(2)受信データシンボルおよび受信オーバーヘッドシンボルを検出器1230に、供給する。チャンネル推定器1222は、受信パイロットシンボルに基づいて基地局110xと無線デバイス12Oxとの間の無線リンクのためのチャネルレスポンス推定値(channel response estimate)を導き出す(derives)。検出器1230は、チャネルレスポンス推定値で受信データおよびオーバーヘッドシンボル上で検出(例、等化あるいは整合フィルタリング)を行なう。検出器1230は、シンボルデマルチプレクサ(Demux)/デチャネライザ(symbol demultiplexer (Demux)/decharmelizer)1240に、「検知された」データおよびオーバーヘッドシンボルを供給する、それらは、それぞれ、送信されたデータおよびオーバーヘッドシンボルの推定値である。検知されたデータ/オーバーヘッドシンボルは、データ/オーバーヘッドシンボルを形成するために使用されるコードビットのためのログ−尤度比(log-likelihood ratios)(LLRs)によって、あるいは他の表示によって、表わされることができる。チャンネル推定器1222はまた、OFDM復調器1220にタイミングおよび周波数情報を供給できる。
コントローラ1260は、回復されるべき1以上の特定のデータストリーム/PLC(例えば、のためのユーザ選択)の表示(indication)を得る。コントローラ1260は、そのあと、各選択されたPLCのリソースアロケーションおよび割り当てを決定する。もし無線デバイス12Oxが初めて信号を取得するのであれば(例、最初の取得)、そのときは、シグナリング情報(signaling information)は、受信(RX)データプロセッサ1250によって復号されたオーバーヘッドOFDMシンボルから得られる。もし無線デバイス12Oxが成功裡にスーパーフレーム中のデータブロックを受け取っているのであれば、そのときは、シグナリング情報は、各スーパーフレーム中で送られた少なくとも1つのデータブロックの一部である埋め込まれたオーバーヘッドシグナリングをとおして、得られることができる。この埋め込まれたオーバーヘッドシグナリングは、次のスーパーフレーム中の対応するデータストリーム/PLCのアロケーションおよび割り当てを示す。コントローラ1260は、MUX_RXコントロールを、デチャネライザ1240に供給する。デチャネライザ1240は、MUX_RXコントロールに基づいて各シンボル期間の間、検出されたデータあるいはオーバーヘッドシンボルの逆多重化(demultiplexing)を行ない、そして、RXデータプロセッサ1250に、1以上の検出されたデータシンボルストリームあるいは1つの検知されたオーバーヘッドシンボルストリームをそれぞれ供給する。オーバーヘッドOFDMシンボルの場合においては、RXデータプロセッサ1250が、オーバーヘッドシグナリングのために使用されるモードに従って、検知されたオーバーヘッドシンボルストリームを処理し、そして、復号されたオーバーヘッドシグナリングをコントローラ1260に供給する。データシンボルストリーム(単数あるいは複数)の場合、RXデータプロセッサ1250が、そのストリームのために使用されるモードに従って、関心のある各検出されたデータシンボルストリームを処理し、そして、対応する復号されたデータストリームをデータシンク(data sink)1252に供給する。一般に、無線デバイス120xでの処理は、基地局110xでの処理に補完的(complementary)である。
コントローラ1140および1260は、基地局110xおよび無線デバイス120xでのオペレーションをそれぞれ指示する(direct)。メモリユニット1142および1262は、コントローラ1140および1260によって使用されるプログラムコードおよびデータのための記憶装置をそれぞれ提供する。コントローラ1140及び/又はスケジューラ(scheduler)1144は、アクティブPLCにリソースをアロケートし、そして更に、各アクティブPLCに伝送ユニットを割り当てる。
図13は、基地局110xでのTXデータプロセッサ1110、チャネライザ1120、およびOFDM変調器1130のブロック図を示す。TXデータプロセッサ1110は、NplcデータストリームのためのNplcTXデータストリームプロセッサ1310aおよび131Opとオーバーヘッドデータのためのデータストリームプロセッサ131Oqとを含んでいる。各TXデータストリームプロセッサ1310は、対応するデータシンボルストリーム{si}を生成するために、それぞれのデータストリーム{di}を独立して符号化し、インタリーブし(interleaves)、変調する。
チャネライザ1120は、Nplcデータシンボルストリーム、オーバーヘッドシンボルストリーム、パイロットシンボル、およびガードシンボルを受け取るマルチプレクサ1320でインプリメントされる(implemented)。マルチプレクサ1320は、コントローラ1140からのMUX_TXコントロールに基づいて、適切なサブバンドおよびシンボル期間上にデータシンボル、オーバーヘッドシンボル、パイロットシンボル、およびガードシンボルを供給し、コンポジットシンボルストリーム{sc}を出力する。サブバンドグループに変調シンボルを割り当てる際に、さらなるレベルの(シンボル)インターリービングが、偽似ランダム(pseudo-random fashion)方法で変調シンボルを各サブバンドグループ内のサブバンドに割り当てることにより、行なわれることができる。サブバンドの割り当てを簡単にするために、上記に説明されたように、PLCはスロットが割り当てられてもよい。スロットは、そのあと、異なるサブバンドグループに、例えば、疑似ランダム方法で1つのシンボル期間から次に、マッピングされてもよい。このスロットからサブバンドグループへのマッピングは、特定のスロットインデックスに関連付けられた変調シンボルが異なるシンボル期間についてパイロットサブバンドから異なる距離を有することを確実にし、これは、パフォーマンスを改善することができる。
OFDM変調器1130は、逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット1330および周期的プレフィックス生成器(cyclic prefix generator)1332を含んでいる。各シンボル期間について、IFFTユニット1330は、Ntsb時間−ドメインチップを含む「変換された」シンボルを得るために、Ntsb総サブバンドのためのNtsbシンボルの各セットを時間ドメインにNtsb−ポイントIFFTで変換する。周波数選択フェージング(frequency selective fading)によって引き起こされる符号間干渉(intersymbol interference)(ISI)に対処する(combat)ために、周期的プレフィックス生成器1332は、対応するOFDMシンボルを形成するために各変形されたシンボルの部分を繰り返す。繰り返された部分は、周期的プレフィックスあるいはガード間隔(guard interval)としばしば呼ばれる。周期的プレフィックス生成器1332は、データチップのストリーム({c}として示される)をコンポジットシンボルストリーム、{sc}、に供給する。
図14は、TXデータストリームプロセッサ1310iのブロック図を示しており、これは、図13におけるTXデータストリームプロセッサ1310の各々について使用されてもよい。TXデータストリームプロセッサ1310iは、1つのPLCのための1つのデータストリームを処理する。データストリームプロセッサ131Oiは、基本ストリームプロセッサ1410a、拡張ストリームプロセッサ1410b、およびビットーツーシンボルマッピングユニット(bit-to-symbol mapping unit)1430を含んでいる。プロセッサ1410aは、PLCのための基本ストリームを処理し、そして、プロセッサ1410bは、PLCのための拡張ストリーム(もしあれば)を処理する。
基本ストリームプロセッサ1410a内で、アウターエンコーダ(outer encoder)1412aは、RSコードブロックを生成するために、例えばリードソロモン符号に従って、基本ストリームデータの各データブロックを符号化する。RSコードブロックは、Nの外部コード化パケットからなる(consist of)。エンコーダ1412aはまた、各外部コード化パケットにCRC値をアペンドする。このCRC値は、無線デバイスによってエラー検出のために(例えば、パケットが正確にあるいは誤って復号されているかどうかを決定するために)使用されてもよい。アウターインターリーバ(outer interleaver)1414aは各コードブロックをサブブロックに区分し、各フレーム中で送信される異なるサブブロック間でパケットをインタリーブし(例、再配列し)、そして、スーパーフレームの異なるフレーム中で送信されたサブブロックをバッファリングする。インナーエンコーダ(inner encoder)1416aは、そのあと、内部コード化パケットを生成するために、例えばターボ符号に従って、サブブロックの各外部コード化パケットを符号化する。インナービットインターリーバ(inner bit interleaver)1418aは、対応するインタリーブされたパケットを生成するために、各内部コード化パケット内のビットをインタリーブする。アウターエンコーダ1412aおよびインナーエンコーダ1416aによる符号化は、基本ストリームのための伝送の信頼性を増加させる。アウターインターリーバ1414aおよびインナーインターリーバ1418aによるインターリービング(interleaving)は、基本ストリーム伝送のために、時間および周波数ダイバーシティをそれぞれ提供する。スクランブラ(scrambler)1420aは、各符号化され且つビットインタリーブされたパケットをPN系列(PN sequence)でランダム化し、スクランブルされたビットをマッピングユニット1430に供給する。
拡張ストリームプロセッサ1410bは、PLCのために拡張ストリーム(もしあれば)上の処理を同様に行なう。プロセッサ1410bは、プロセッサ1410aのために使用されるものと同じあるいは異なる、内部コード、外部コード、および変調方式を使用してもよい。プロセッサ1410bは、拡張ストリームについてのスクランブルされたビットをマッピングユニット1430に供給する。
マッピングユニット1430は、基本および拡張のストリームについてのスクランブルされたビット、基本ストリームについての利得Gbsおよび拡張ストリームについての利得Gesを受け取る。利得GbsおよびGesは、基本および拡張のストリームのために使用する送信パワーの量をそれぞれ決定する。基本と拡張のストリームについての異なるサービスエリアが、これらのストリームを異なる電力レベルで送信することによって、達成されることができる。マッピングユニット1430は、選択されたマッピングスキームと利得GbsおよびGesとに基づいて、受信されたスクランブルされたビット(received scrambled bits)をデータシンボルにマッピングする。シンボルマッピングは、(1)B−ビットバイナリ値を形成するために、Bのスクランブルされたビットのセットをグループ化すること、但しB≧1、そして(2)各B−ビットバイナリ値を、選択された変調方式の場合の信号点配置(signal constellation)におけるポイントについての複素数値(complex value)であるデータシンボルに、マッピングすること、によって達成されることができる。階層コーディングが使用されない場合、そのときは、各データシンボルは、M=2Bである場合のM−PSKあるいはM−QAMのような信号点配置におけるポイントに対応する。階層コーディングが使用される場合、そのときは、各データシンボルは、複素数信号点配置(complex signal constellation)のポイントに対応し、それは2つのスケール変更された信号点配置(scaled signal constellation)の重ね合せによって形成され得る、あるいは形成されないかもしれない。上記に説明された実施形態の場合、基本と拡張のストリームは、各スーパーフレームについて同じ数のコードブロックを搬送する。基本と拡張のストリームのためのコードブロックは、図14の中で示されるように、同時に送信されることができる、あるいは、TDM及び/又はFDMを使用して送信されることができる。
図15および16は、ここに説明された種々な態様に従って、データパケット部分およびパリティ部分を備える、スーパーフレームの部分のような、データ伝送の部分を示す。図15に関して、伝送部分1500は、3つのデータセグメント1502と後続の1つのパリティセグメント1504とを備える。パリティセグメント当たり、より多くの又はより少ないデータセグメントが利用されることができることを、また、図15は、ここに関連する複数のデータセグメントに比べてパリティセグメントが後続位置(trailing position)に位置することを示すように意図されていることを、認識されるであろう。データセグメント1502は、受信機が各データセグメントを有効にすることを可能にする(例、エラー検出を行なう、・・・)CRCセグメント1506を備えることができる。1例によれば、受信機、例えば受信機1214などは、データセグメント1502を受け取り、復号し、そして、それぞれのCRCセグメント1506を利用することによって各セグメント1502が正確であることを確認する(verify)ことができる。例えば、受信機がデータセグメント1502のうちのいずれにおいてもエラーを検出しなければ、そのときは、受信機は、パリティセグメント1504を復号することを拒否することによって、パワーを節約できる。
さて、同様の例を参照すると、図16は、3つのデータセグメント1604が後に続くパリティセグメント1602を備える伝送部分1600を示すが、より多くの又はより少ないデータセグメント1604がパリティセグメント1602に関連付けられてもよい。この例によれば、パリティセグメント1602は、データセグメント1604デコーディングに先立って復号されることでき、これは、データセグメントがあらかじめ確認される(pre-validated)ので(例えば、CRCセグメントは各データセグメント1604について評価される必要がない)、受信機1214のような受信機においてレイテンシ(latency)を減らすことを容易にすることができる。
図17は、ここに説明された1以上の態様に従う、符号化伝送に関連する電力消費を減らすための方法(methodology)1700を示す。1702で、データパケットは、関連するパリティパケットと共に受け取られることができる。例えば、一連のデータパケットは、図15に関して上記に説明されたように、後続のパリティパケットを備えて受け取られることができる。別の例によれば、図16に関して説明されたように、データパケットは先導する(leading)パリティパケットを備えて受け取られことができる。1704で、データパケットの正確さ(data packet correctness)が、例えば、各データパケットに関連したCRCを使用することによって、確認されることができる。全てのデータパケットが正確であるとして確認される場合、そのときは、節電するために、そのようなデータパケットに関連するパリティパケットは復号される必要がない。もし、1以上のデータパケットが破損している場合、そのときは、パリティパケットは、1706で、破損データパケット(単数あるいは複数)に対し正確さを戻す(restore)ために復号されることができる。パリティパケットがデータパケットを先導する場合、パリティパケットは、1以上のデータパケットが破損している場合には遅延デコーディング(delayed decoding)のためにバッファリングされることができ、あるいは、各データパケット上でCRCプロトコルを行なう必要性を軽減するために、データパケットデコーディングに先立って復号されることができる。
図18は、1以上の態様に従って、符号化伝送に関連する電力消費を軽減することを容易にする装置1800を示す。装置1800は、データパケットおよび関連するパリティパケットを備えうる伝送信号を受け取るための手段1802を含むことができる。例えば、一連のデータパケットは、図15に関して上記に説明されるような、後続するパリティパケットを備えて受け取られてよい。別の例によれば、図16に関して説明されるように、データパケットは先導するパリティパケットを備えて受け取られてもよい。装置1800は更に、データパケット1804を復号するための、そして、データパケットの正確さを確認するための、手段を含むことができる。データパケット1804を復号するための手段は、例えば、各データパケットに関連したCRCを使用することによって、データパケットの正確さを確認することができる。データパケット確認の他の手段が利用されることができるということが(例えば、チェックサム、あるいはなんらかの他の適切な検証プロトコル)、そして、ここに説明された態様は、CRCプロトコルを利用することに制限されないということが、当業者によって認識されるであろう。全てのデータパケットが、データパケット1804を復号するための手段により正確であるとして確認される場合、そのときは、装置1800は、節電するために、データパケットに関連したパリティパケットを復号する必要はない。もし、1以上のデータパケットが破損していると決定される場合、そのときは、パリティパケット1806を復号するための手段は、破損したデータパケット(単数あるいは複数)に正確さを戻すためにパリティパケットを復号することができる。パリティパケットがデータパケットを伝送信号において先導する場合、受け取るための手段1802は、1以上のデータパケットが破損している場合、パリティパケットを復号するための手段1806による遅延デコーディング(delayed decoding)のために、パリティパケットをバッファリングすることができる。あるいは、パリティパケット1806を復号するための手段は、各データパケット上でCRCプロトコルを行なうための必要性を軽減するために、データパケットデコーディングに先立ってパリティパケットを復号してもよい。
ここに説明された多重化および伝送の技術は、様々な手段によって実施されることができる。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはそれの組合せにおいて実施されることができる。ハードウェアインプリメンテーションの場合、基地局で多重化及び/又は伝送を行なうために使用されるプロセッシングユニットは、1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号プロセッシングデバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ−コントローラ(マイクロプロセッサ)、ここに説明された機能を行なうように設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組合せ内で、実施されることができる。無線デバイスで補完的な処理を行なうために使用されるプロセッシングプロセッサもまた、1以上のASIC、DSP等内で実施されることができる。
ソフトウェアインプリメンテーションの場合、ここに説明された技術は、ここに説明された機能(function)を行なうモジュール(例、処理手順(procedure)、関数(function)など)で実施されることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニット(例、メモリユニット1142あるいは1262)に保存されることができ、そして、プロセッサ(例、コントローラ1140あるいは1260)によって実行されることができる。メモリユニットは、プロセッサ内にあるいはプロセッサの外部にインプリメントされることができ、その場合には、それは、当技術中で知られているような様々な手段を経由してプロセッサに通信上結合されることができる。
開示された実施形態の以上の説明は、どんな当業者も本発明を作るあるいは使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態の様々な修正は当業者にとって容易に明らかであろう、そして、ここに定義された包括的な原理は、本発明の精神あるいは範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されることができる。従って、本発明は、ここに示された実施形態に限定されるように意図されてはおらず、ここに開示された原理および新規な特徴に整合する最も広い範囲が与えられるべきである。