JP2008519165A - 2相ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

Cr 25〜35重量%、Ni 4〜10重量%、Mo 1〜6重量%、N 0.3〜0.6重量%、Mn 0重量%より多く3重量%以下、Si 1.0重量%以下、C 0.06重量%以下、Cuおよび/またはWおよび/またはCo 0.1〜10重量%、W 0.1〜5重量%、残部 Feおよび通常存在する不純物を含む2相ステンレス鋼合金であって、フェライト量が30〜70%であり、降伏点が760MPa以上である2相ステンレス鋼合金。

Description

本発明は、Cr、MoおよびNの高い含有量と、30%〜70%のフェライト量を有する2相ステンレス鋼合金(または、2相ステンレス鋼、duplex stainless steel alloy)に関する。
2相ステンレス鋼は、オーステナイトとフェライトの両相の化学組成が異なるオーステナイ−フェライト構造を特徴とする。2相ステンレス鋼は、高い機械的強度と優れた耐食性の両方が求められる構造材料として魅力的である。2相ステンレス鋼は、2相ステンレス鋼のより低いニッケル含有量に起因する、より低いコストが理由で、オーステナイト系ステンレス鋼、および、ニッケル基合金の代替材として、しばしば用いられる。
2相ステンレス鋼は、石油およびガス産業の陸上および海上セクターで幅広く使用されており、これは、このような陸上/海上環境に見られるCO、HSおよび塩化物のような各種の腐食媒体に対する2相ステンレス鋼の耐食性のためである。原油およびガスをソース(または供給源、source)からオイルリグに輸送するように、陸上または海上のユニットと、海底のユニットの間を接続し、両者の間で物質を輸送するアンビリカルパイプ(または、供給パイプ、umbilical pipe)、または、「アンビリカル(または供給パイプライン、umbilical)」は、溶接により接続された2相ステンレス鋼パイプにより、しばしば作られる。通常ドリルホール(drill-hole)内に挿入される溝付き管であるダウンホール管(または、油井管、downhole tube)、および、アンビリカルとダウンホール管とを含む複合チューブであるインテグレーティッドプロダクションチューブ(integrated production tube)(IPUs)も、2相ステンレス鋼によりしばしば作られる。
ダウンホール管は、その周りを取り囲む海水による腐食と、ダウンホール管が輸送する物質による腐食との両方に対して耐食性を有しなければならない。ダウンホール管は、ねじを切られた状態で供給され、継ぎ手を用いて必要な長さまで繋げる。油井およびガス井は、かなり深い海面下に位置するために、ダウンホール管の長さは、非常に長くなり得る。ダウンホール管に用いる材料に求められる要件は以下のようにまとめることが可能である。
・引張降伏強度:少なくとも110ksi(キロ/平方インチ)(760MPa)
・COまたはHSによる腐食への耐食性
・−46℃までの優れた衝撃強度、少なくとも50J
・材料は、シームレス管の形状と、管のためのねじおよび継ぎ手を形成できる形態とを作ることができなければならない。
米国特許公報第6749697号は、高い含有量のCr、MoおよびNを有するオーステナイト−フェライト構造を有する2相ステンレス鋼合金を開示する。熱間押し出し仕上げ、および、焼鈍仕上げの場合、この合金は、優れた溶接性に加え、高い強度と、いくつかの酸および塩基中での優れた耐食性を示し、かつ、塩化物環境でのとりわけ優れた耐孔食性を有していることから、この合金は上述の要件を満たす。合金の耐孔食性は、孔食指数(または、耐孔食指数、Pitting Resistance Equivalent)PRE=%Cr+3.3%Mo+16%Nでしばしば表される。従って、この特性によれば、この合金は最適化されている。この合金のPREの数値は40より大きい。この合金は、重量%で、0.05%以下のC、0〜2.0%のSi、0〜3.0%のMn、25〜35%のCr、4〜10%のNi、2〜6%のMo、0.3〜0.6%のN、残部であるFeおよび通常存在する不純物を含有し、30〜70%のフェライトを含む。
PCT国際公開公報WO 03/020994号は、Mn:0〜3%、Cr:24〜30%、Ni:4.9〜10%、Mo:3〜5%、Cu:0〜2%、W:0〜3%、N:0.28〜0.5%およびCo:0〜3.5%であることを特徴とする合金を開示している。この合金は、高い、Cr、MoおよびNを含有し、これにより合金の耐孔食性が向上し、しかし一方、構造安定性(または相安定性、structural stability)が欠如するリスクが増加する。Coを合金に添加(または、アロイング、alloying)することにより、この合金は、構造的により安定になると考えられており、従って、耐食性を向上させるように、少なくとも0.5%のCo、好ましくは、少なくとも1.5%、最大3.5%のCoを添加することが可能であり、構造安定性が増加することも報告されている。合金はWを含んでもよいことから、PREは、Moの影響度(weight)の半分に対応する影響度を有する元素Wを含むように変形され、すなわち、PREW=%Cr+3.3%(%Mo+0.5%W)+16Nと表される。この合金は、PREまたはPREWの値が40を上回る。
米国特許公報第6312532号は、Mn:0.3〜4%、Cr:27〜35%、Ni:3〜10%、Mo:0〜3%、N:0.3〜0.55%、Cu:0.5〜3%、および、W:2〜5%を含む2相ステンレス鋼合金を開示する。この合金は、Wの合金への添加
によって、塩化物環境で比較的高い耐食性を示す。高Wまたは高Moを含有する合金へのCuの添加が、除冷時の金属間化合物相の析出を減少させることを開示している。冷却速度が相対的に遅く、約700℃〜約1000℃の温度範囲で金属間化合物相が析出するリスクが一般的に増加する大きいサイズのステンレス鋼製品を製造する場合に、この特性は大変重要である。この合金のPREWの値は40より大きい。この特許は、最適な効果を得るには、少なくとも2%のWを添加すべきであり、Mo+0.5Wの組合せは、3.52未満でなければならないことを示している。MoとWの含有量が高い場合は、構造安定性を最大にするように、Cuの含有量は1.5%を上回る必要がある。多量のCuが用いられる場合、粒間腐食(inter-crystalline corrosion)を確実に防止するように、Mo含有量は、低くしなければならない。
2相ステンレス鋼の不都合は、高い合金含有量のために、高温への長時間の暴露により、シグマ相(σ相)やカイ相(χ相)のような金属間化合物相を形成し易いことである。シグマ相は、CrとMoを多く含む、硬く、脆く、そして非常に腐食されやすい金属間化合物である。カイ相は、硫化マンガン型(またはマンガンサルファイド型)構造を有する金属間化合物である。
顕著な金属間化合物の析出は、耐食性の低下をもたらし、場合によっては靱性が低下し得る。さらに、大口径の厚い、および/または、長いパイプの製造は、焼鈍後の冷却速度が比較的遅いこの製品の内部の金属間化合物相の析出のために、不利な影響を受ける。
本発明は、高い強度、優れた耐食性、優れた加工性を備え、溶接可能な2相ステンレス鋼を提供することを目的とする。
この目的は、合金の引張り特性を維持または向上した状態で、元素Cu、WおよびCoが合金の構造安定性、および、その腐食特性に及ぼす影響についての知見を利用して、米国特許公報第6749697号に開示された合金を最適化することにより達成される。この目的は、本明細書に開示された組成、すなわち(重量%で)Cr:25〜35%、Ni:4〜10%、Mo:1〜6%、N:0.3〜0.6%、Mn:0%よりも多く3%以下、Si:最大で1.0%、および、C:最大で0.06%、Cuおよび/またはWおよび/またはCo:0.1〜10%、W:0.1〜5%、残部:Feおよび通常存在する不純物、を含む合金であって、フェライト含有率が30〜70%である合金により達成され、この合金は最低760MPaの引張降伏点(または、引張降伏強度)を有する。
このような高いCr、MoおよびNの含有量を有し、W、または、WとCuおよび/またはCoを含む合金は、驚くほど優れた機械的特性と腐食特性、とりわけ塩化物雰囲気での孔食に関し優れた腐食特性を有する。CrとMoとNの高い含有量は、合金に高い強度と同時に優れた加工性、とりわけシームレス管のような物品に熱間押し出しできる加工性を与える。W、または、WとCuおよび/またはCoの添加は、合金の酸環境での耐食性を向上し、構造安定性と溶接性を改善し、海水によるいくつかの種類の腐食に対してより高い耐食性を与える。
優れた機械的特性を示すことに加え、本発明にかかる合金は、硫化水素に起因する応力腐食割れに対して、高い抵抗力を示す。本発明の合金は、優れた熱間加工性を有し、圧延するのがより容易であり、さらに各種のコイル状にした管の用途向けのバット溶接したシームレス管、および、シーム溶接した管のような溶接が必要な用途に適している。従って、本発明の合金は、アンビリカル、ダウンホール管およびIPUsのような油圧管(hydraulic tube)に特に適している。しかしながら、本発明にかかる合金の最も特筆すべき特徴は、高い引張降伏点と高い衝撃強度との驚くべき組合せ(または、両立)である。
本発明の発明者らは、引張降伏点と2相ステンレス合金鋼の組成との間に以下の関係を見出した。

p0.2=31.6%Cr+34(%Mo+%W)+153%N+10.2%Cu−426

タングステンは、シグマ相のような金属間化合物の析出の促進に関し、モリブデンほど活性でないことから、腐食化学の観点から機能と効果がモリブデンに類似するタングステンを、合金中のモリブデンが置換されるように用いる。タングステンによるモリブデンの部分的な置換は、また、合金の低温衝撃靱性を向上する。モリブデンとタングステンとの両方の使用は、2相ステンレス鋼合金の耐食性を改善する。さらに、モリブデンは、タングステンよりもかなり高価なことから、タングステンによるモリブデンの置換は、より費用効果のある合金を提供する。
W、または、WとCuおよび/またはCoの添加は、また、金属間化合物相を抑制するのに重要である。合金の孔食特性および粒間腐食への抵抗性は、さらに、WおよびCuを同時に添加することで向上する。ここでWは少なくとも部分的にMoを置換する。しかしながら、高いW含有量と、高いCrおよびMoの含有量との組合せは、粒界析出のリスクを増大させることから、従って、Wの含有量は、最大5重量%に制限すべきである。
本発明の1つの実施形態では、合金は、0.40〜0.55%のNを含む。この高い窒素含有量が、高い引張降伏点と高い衝撃靱性との好ましい組合せ(または両立)に、特に、寄与していることが見出されている。
本発明の別の実施形態では、本発明の2相ステンレス鋼合金は、タングステンを含み、以下の関係を満たす。

0.5(%W)+1(%Mo)=2〜10%、または好ましくは、3〜7%

ここで、(%W)と(%Mo)は、それぞれ、重量%で示したタングステン含有量とモリブデン含有量である。
本発明の別の実施形態では、合金は、アーク炉での溶融(または溶解)のような従来の冶金学的方法を用いて作られる。従って、本発明の合金は、従来の技術および装置を用いて、容易に溶融、および、鋳造し得る。別の態様では、合金は粉末冶金法により作られる。
本発明の更に別の実施形態では、合金は、冶金学的な工程、または、熱間加工性に起因して添加される、最大で1重量%の合金添加剤を含む。
本発明は、また、管、ワイヤー、ストリップ(帯)、ロッド、シート(または、板)、もしくは、バーの形態の物品、または、高強度および/または耐食性に優れた他の任意の物品であって、上述の実施形態のいずれかの合金を含む物品に関する。このような物品は、シームレス管、溶接ワイヤー(または、溶接線)、シーム溶接した管、フランジ、継手、回転ブレード、ファン、貨物タンク(cargo tank)、溶接材料、または、高強度高抵抗配線であってもよい。該物品は、本発明の合金よりなるか、または、本発明の合金のコーティングを含む。他の態様では、物品は、炭素鋼のようなベース材料に冶金学的または機械的に接着(またはクラッド)した、本発明の合金を含む。
本発明の合金の優れた構造安定性と溶接性に起因して、本発明の合金の適用分野は、従来技術の合金の適用分野よりずっと広い。
上述の実施形態にかかる合金および物品は、アンビリカル、ダウンホール管、または、インテグレーティッドプロダクションチューブ(IPUs)のような、海水環境、塩化物環境、腐食環境、化学プラント、製紙産業で用いる、もしくは、溶接ワイヤーとして用いる、建設材料、または、機械部材もしくは構造部材として使用することを特に意図したものであるが、これらに限定されるものではない。
本発明の更なる利点、および、好都合な特徴は、明細書の以下の記載および他の従属請求項により明らかにされる。
発明を実施するための形態
本発明の合金の原理および利点、ならびに、本発明の合金の予想外の優位性を提供する合金の構成元素の望ましい範囲の選択を以下に示すことが可能である。
クロム(Cr)は、複数の種類の腐食について耐食性を改善する非常に活性な元素である。さらにクロムは合金の強度を向上する。高いクロム含有量は、さらに、材料の大変優れた窒素の溶解度をもたらすようである。従って、強度および耐食性を改善するように、Cr含有量をできるだけ高く維持することが望ましい。非常に優れた強度特性と耐食性のために、クロムの含有量は、少なくとも25重量%、好ましくは少なくとも28重量%でなければならない。しかしながら、クロム含有量は33%より多くてはならない。また一方、高いクロム含有量は、金属間化合物の析出物を形成するリスクを増加させる。このため、クロム含有量は好ましくは、35重量%をより多くない。
ニッケル(Ni)は、オーステナイト安定化元素として使用され、望ましい量のオーステナイトとフェライトとをそれぞれ得るように、適切なレベルで合金に添加される。30〜70%の間のフェライト量を達成するように、ニッケル含有量は、少なくとも4重量%、好ましくは少なくとも5重量%でなければならず、10重量%を超えず、好ましくは9重量%を超えてはならない。
モリブデン(Mo)は、塩化物環境ならびに還元性酸雰囲気での耐食性を改善する活性元素である。過剰なMo含有量と高いCr含有量との組合せは、金属間化合物の析出物を形成するリスクが増大することを意味する。Moは合金の強度を向上することから、Mo含有量は、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも3重量%であり、6重量%、好ましくは5重量%を超えない。
窒素(N)は、部分的に耐食性を向上し、材料の構造安定性および強度を部分的に増加させる非常に活性な元素である。さらに、高いN含有量は、溶接後のオーステナイトの再生成を改善し、これにより溶接接合部の優れた特性を確保する。優れた効果を達成するように、少なくとも0.3重量%のNを添加すべきである。特に、クロムの含有量も高い場合、高い含有量のNは、窒化クロム析出のリスクを増大させる。さらに、高いN含有量は、ポロシティー生成のリスクが増加することを示唆している。これは、溶鋼中または溶融池(weld pool)のNの溶解度を超え得るからである。従って、窒素含有量は、最大で0.60重量%に制限されるべきであり、好ましくは、少なくとも0.40重量%であり0.55重量%Nより多くてはならない。
マンガン(Mn)は、とりわけ、材料のNの溶解度を向上するように添加する。しかしながら、Nの溶解度に対し、より大きい影響力を有する他の元素が存在する。高い含有量の硫黄と組み合わされたMnは、また、硫化マンガンの生成を増加させることが可能で、硫化マンガンは、孔食の起点として作用する。マンガン含有量は、従って、0重量%より大きい値に限定されるべきであり、好ましくは、少なくとも0.5重量%、3重量%を超えず、好ましくは、1.5重量%を超えない。
シリコン(Si)は、鋼の製造中に脱酸剤として用いられ、Siは、また、製造中および溶接中の浮遊度(floatability)を増加させる。高いSi含有量は、金属間化合物相の析出を助力することが知られている。シリコン含有量の増加が、好適にシグマ相の析出を低減するということが、意外にも明らかになっている。このため、一定のシリコン含有量が選択的に認められるべきである。シリコン含有量は、しかしながら、最大1.0重量%に制限すべきである。シリコンは例えば0.15%または0.10%まで添加され得る。
炭素(C)は、ステンレス鋼を強化するが、しかし、耐食性に有害な析出物の生成を促進し、従って、本発明では汚染物質 (または、不純物contaminant)と見なされるべきである。炭素は、フェライトとオーステナイトの両方で限定的な溶解度しか有せず、このことは、クロム炭化物が析出するリスクを示唆している。炭素含有量は、従って、最大で0.05重量%に制限すべきであり、好ましくは最大0.03重量%、最も好ましくは最大0.02重量%である。
銅(Cu)は、例えば硫酸等の酸の環境のような特定の腐食環境に対する2相ステンレス鋼の耐食性を改良するように添加され、また、銅は合金の応力腐食割れに対する感受性を低下させ、時効硬化の効果をもたらす。銅は、相対的に高いMoおよび/またはWを含有する材料の除冷時に、金属間化合物相の析出速度を減少させることが見出されている。これは、おそらく、銅リッチな、オーステナイト、または、イプシロン相の析出は、シグマ相のような他の金属間化合物相の析出を阻止するからである。イプシロン相の析出は、シグマ相が有する腐食特性に対する悪影響と同様の悪影響を有していないことから、少量の銅リッチなイプシロン相の存在は本発明の合金に好ましい因子である。しかしながら、高い含有量の銅は、溶解限度を超えることを意味することから、銅の含有量は、最大で5重量%に制限すべきである。存在する場合は、銅含有量は少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.8重量%であるべきであり、5重量%、好ましくは3.5重量%を超えてはならない。
タングステン(W)は、塩化物環境および還元性酸中での耐食性、ならびに、合金の耐孔食性および耐隙間腐食性を改善する。Moを置換するようにWを合金に添加することは、合金の低温衝撃強度を増加させることが見出されている。同時に、耐孔食特性を改善することを目的にWが合金中のMo元素を置換する、WとCuの合金への添加は、耐粒間腐食性の悪化のリスクを低減することを目的に行うことができる。しかしながら、多いCr含有量と組み合わされた多過ぎるW含有量は、シグマ相のような、金属間化合物相の析出のリスクを増大させる。存在する場合には、W含有量は、従って、少なくとも0.1重量%に制限すべきであり、5重量%、好ましくは、3重量%を超えるべきでなく、最少で1重量%でもよい。
コバルト(Co)は、シグマ相の析出を低減するように添加される。コバルトは、合金の耐食性および構造安定性を向上させる。コバルトは、ニッケルおよびシリコンと同様にフェライトマトリックスに溶解し、フェライトを強化する。コバルトは、また、オーステナイトを安定化する傾向がある。存在する場合、コバルト含有量は、0%よりも多く、好ましくは0.5%よりも多く、また、3.5%を超えず、好ましくは2.0%Coを超えない。
フェライト:優れた機械的特性および耐食性、さらに優れた溶接性および加工性を得るためには、フェライト量は重要である。腐食性および溶接性の観点から、優れた特性を得るように、フェライト量は、30〜70%の間が望ましい。フェライト量が多いと低温衝撃靱性および耐水素脆性の劣化を生じる。従って、フェライト量は、少なくとも30%、最大で70%、好ましくは、少なくとも35%であり、55%を超えてはならない。残部はオーステナイトである。
合金添加剤(または、添加元素、alloying addition):例えばS、または、Oに対する溶融材の純度を得るように、または、材料の加工性を改善するように、冶金学的な工程上の理由から添加される元素である。このような元素の例は、Al、B、Ca、CeおよびMgである。このような元素が合金の特性に対し、有害な影響を与えないように、個々の元素の量は、0.1%未満にすべきである。合金添加剤全体の量は、1%未満である必要があり、好ましくは最大で0.1%である。
・モデル化した実施例
21の異なる組成のモデル化(modeling)を、熱力学計算プログラム「サーモカルク バージョンQ(TermoCalc Version Q)」用いて行った。実験的なチャージの組成を表1に示す。
Figure 2008519165
表2は、フェライト相とオーステナイト相それぞれの組成を示す。表3は、計算された状態図から得られたパラメータを含む。このようなパラメータは、例えば900℃でのシグマ相の量、シグマ相(SIGMA)の最大温度、すなわち、このパラメータが合金の構造安定性の大きさを表すことを意味している熱力学的に平衡でシグマ相が析出を始める温度、窒化クロムCrNの最大温度、および、クロムリッチのオーステナイトの析出の最大温度である。
Figure 2008519165
Figure 2008519165
・観察
合金1〜4のW含有量の増加は、オーステナイトとフェライトとの間のPREW(PRENW)値のバランス(または、均衡、balance)を増加させる。また、オーステナイト相のCr含有量が減少する。高いCr含有量は、低温(−46℃)で衝撃強度が低下するリスクを示唆しているため、従って、W含有量の増加は、合金の衝撃強度を改善する(表2、合金1〜4参照)。
Cuは、Wを含む合金のシグマ相の最大温度を減少させる(表3を参照し、合金3および4と、合金7および8とを比較されたい)。1重量%Cuあたり、Tmaxsigmaを20〜30℃減少させる。
Moを置換するためのWは、引張降伏限界を向上させるはずである。なぜなら、Wは、より大きな原子であり、固溶強化に、より大きな影響を与えるはずだからである。1:2の比率でMoをWで置換することにより、構造安定性を大きく変えることなく、しかし、よりよい強度を達成できるだろう。
Coは、シグマ相が析出する最大温度を低下させることにより、シグマ相析出のリスクを低減する(表3を参照し、合金10を合金11と、および、合金1を合金9と比較されたい。)
・テスト例
170kgのブルームを鋳造することにより16のテストチャージを作製した。ブルームを丸棒(round bar)に熱間鍛造し、そこから腐食、強度および構造安定性を調査するためのテスト材を得た。
首尾よく直径40mmの丸棒に熱間鍛造した16のテストチャージの組成を表4に示す。
Figure 2008519165
テストチャージの構造安定性を調査するために、丸棒から得たテストプレートを900℃〜1200℃の間の7つの温度(50℃刻み)で溶体化処理した。金属間化合物相を最も少なくできる最善の熱処理温度を光学顕微鏡観察結果により決定した。そして、テスト材を採取する前に、材料をこの温度で5分間溶体化処理した。フェライト量は、光学顕微鏡(LOM)で点算法(point counting)により求めた。結果を表5に示す。
Figure 2008519165
テストチャージの構造安定性を決定するために、テストチャージは急速に溶解温度(dissolving temperature)まで加熱し、3分間焼鈍し、−17.5℃/分および−100℃/分の冷却速度で室温まで冷却した。そして、テストチャージのシグマ相の量は、走査型電子顕微鏡のBSE検出器(または、後方散乱電子検出器)から得た画像の画像解析により求めた。結果を表6に示す。
Figure 2008519165
優れた構造安定性のためには、Cr、MoおよびWの合金元素の量を制限する必要があり、一方でN含有量の増加は、構造安定性の改善をもたらすことが見出されている。2つの重要な関係が認められており、すなわち優れた構造安定性が要望されている場合、WによりMoを置換することは好都合である。さらに、高いN含有量は、構造安定性に好ましい。実施例で、5542は、5543より顕著に優れた構造安定性を示しており、5542の重要な差異は、Wが、2:1(1%Mo対し2%W)の関係で、Moを置換していることである。
テストチャージの機械的強度は、室温で測定し、衝撃靱性は室温と−50℃で測定した。結果を表7に示す。しかしながら、テストした丸棒の多くにクラックが認められた。この結果は、また、衝撃靱性と引張降伏点とをプロットした図である図1に示されている。
Figure 2008519165
引張降伏点Rp0.2は、固溶強化元素に強く依存する。引張降伏点と組成との関係は、比較的よい相関を有し以下の式を満たす。

p0.2=31.6%Cr+34(%Mo+%W)+153%N+10.2%Cu−426
添付の図2は、テストチャージのRp0.2の測定値と式による予測値との関係を示す。式より、高い引張降伏点に対し、Nは最も強い影響があり、一方、Cr、MoおよびWは、同程度の影響がある。Wは、構造安定性に対してMoのような負の影響を与えないことから、構造安定性に伴う問題を避けるように、Moの含有量を低くする一方、Wを合金に添加することが好ましい。しかしながら、Moは、腐食特性に対し、より大きな影響を与える。構造安定性を維持するように、Moを2倍のWで置換する、すなわち引張降伏点を最適化するようにMo含有量を1%低下させた場合、Wの含有量を2%増加し得るWの添加が可能である。
テストチャージ5536は、5542と5548と比較すると、MoとNの含有量を下げ、同時にWとCuを増加することで引張降伏点を増加できることが明らかになっている。
高張力材料の一般的な問題は、優れた衝撃靱性と高い引張降伏点との組合せ(または、両立)を行うことが非常に困難なことである。本発明では、Rp0.2が800MPaを上回る高い引張降伏点を有するチャージについて、WとCuの含有量が高く、同時にN含有量を低減したチャージは、−50℃での満足なレベルの衝撃靱性を得ることができることを示している。これにより、これまでは、2相ステンレス鋼では達成することが困難であった、建設材料にとって重要な2つの特性を組合せさせることが可能となった。
これらのチャージ5536と、5542および5548との比較は、WおよびCuの含有量の増加とN含有量の低下との組合せにより、満足できる低温衝撃靱性と高い降伏点との魅力的な組合せをもたらす、この関係が明確に示されている。特性の最適化は、優れた構造安定性の要件を考慮しながら、WおよびCu含有量をさらに増加することにより達成してもよい。
孔食、および、すきま腐食に対するテスト材料の耐食性は、ASTM G48CおよびMTI−2に従い測定した。臨界孔食温度(critical pitting corrosion temperature)(CPT)および臨界すきま腐食温度(critical crevice corrosion temperature)(CCT)を測定し、結果を表8に示す。しかしながら、いくつかのテストバー(丸棒)でクラックがあった。
Figure 2008519165
フェライトおよびオーステナイトの組成は、それぞれ、微小分析(EPMA)により、測定した。結果を表9に示す。それぞれの相および全体組成について、PREの値を式、PRE=%Cr+3.3(%Mo+0.5%W)+16%Nにより計算してもよい。PREの値は、オーステナイト相とフェライト相との間で、可能な限りバランス(または均衡)させるすべきである。
Figure 2008519165
テスト材の特性を表10で比較し(肯定的(ポジティブ)/否定的(ネガティブ) +0−)、また材料の鍛造性の判定を0(最悪)から5(最良)のスケールで行った。
Figure 2008519165
チャージ5548が耐食性、引張降伏点および衝撃靱性の組合せについて最も優れている。表4から明らかなように、このチャージは、約2重量%のCu含有量と、約4重量%のWと、約0.1重量%のCoを有する。従って、合金中に、これら3つの元素全てが存在するのが好ましい。
本発明にかかる2相ステンレス鋼の全ての特性を考慮した最適の組成は以下の通りでよい。
Cr、CuおよびWの高い含有量と、低温衝撃靱性に悪影響を与えないNの含有量を伴う合金である。優れた構造安定性の要件を満たすようにMoの含有量が制限される。N含有量が高い場合、高い降伏点が達成される。WまたはCuの含有量が増加する場合、引張降伏点が低下することなく、N含有量を下げることができる。N含有量が比較的低く、WおよびCuの含有量が高い場合、高い降伏点と併せて満足できる低温衝撃靱性が得られる。
本発明の実施形態にかかる合金のテストチャージについて、衝撃靱性と引張降伏点の関係をプロットした図である。 本発明の実施形態にかかるテストチャージについて、引張降伏点の測定値と本発明の発明者らにより作成された式による予想値との関係を示す図である。

Claims (21)

  1. Cr 25〜35重量%
    Ni 4〜10重量%
    Mo 1〜6重量%
    N 0.3〜0.6重量%
    Mn 0重量%より多く3重量%以下
    Si 1.0重量%以下
    C 0.06重量%以下
    Cuおよび/またはWおよび/またはCo 0.1〜10重量%
    W 0.1〜5重量%
    残部 Feおよび通常存在する不純物
    を含む2相ステンレス鋼合金であって、
    フェライト量が30〜70%であり、引張降伏点が760MPa以上であることを特徴とする2相ステンレス鋼合金。
  2. Cuを0.1〜5重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  3. Cuを0.1〜3重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  4. Cuを0.8重量%以上含むことを特徴とする請求項2または3に記載の2相ステンレス鋼合金。
  5. 0.15重量%以下のSi、および、0.05重量%以下のCを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  6. 0.1重量%以下のSiおよび0.05重量%以下のCを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  7. 0.40〜0.55重量%のNを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  8. 1〜3重量%のWを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  9. 以下の関係を満足することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
    0.5(%W)+1(%Mo)=2〜10%
  10. 以下の関係を満足することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
    0.5(%W)+1(%Mo)=3〜7%
  11. 0重量%より多く3.5重量%以下のCoを含有することを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  12. 28〜33重量%のCrを含むことを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  13. 0.5〜1.5重量%のMnを含有することを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  14. 5〜9重量%のNiを含むことを特徴とする請求項13に記載の2相ステンレス鋼合金。
  15. 35〜55%のフェライトを含有することを特徴とする請求項1に記載の2相ステンレス鋼合金。
  16. 従来の冶金学的な方法を用いて作られることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  17. 合計で1%以下の更なる合金添加剤を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金。
  18. 請求項1〜17に記載の2相ステンレス鋼合金を含むことを特徴とする管、ワイヤー、ストリップ、ロッド、シート、または、バーの形態を有する物品。
  19. 請求項1〜17に記載の2相ステンレス鋼合金よりなることを特徴とする請求項18に記載の物品。
  20. 請求項1〜17に記載の2相ステンレス鋼のコーティングまたはクラッドを含むことを特徴とする請求項18に記載の物品。
  21. アンビリカル、ダウンホール管、または、インテグレーティッドプロダクションチューブ(IPUs)のような、海水環境、塩化物環境、腐食環境、化学プラント、製紙産業で用いる、もしくは、溶接ワイヤーとして用いる、建設材料、または、機械部材もしくは構造部材としての請求項1〜17のいずれかに記載の2相ステンレス鋼合金、または、請求項18〜20のいずれかに記載の物品の使用。
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