JP2008516963A - 過増殖性疾患の処置のための上皮増殖因子受容体(egfrs)のチロシンキナーゼ活性のインヒビターとしてのベンゾチエノ’2,3−d!ピリミジン化合物 - Google Patents

過増殖性疾患の処置のための上皮増殖因子受容体(egfrs)のチロシンキナーゼ活性のインヒビターとしてのベンゾチエノ’2,3−d!ピリミジン化合物 Download PDF

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Abstract

【化1】
Figure 2008516963

本発明は式(I)の新規化合物及びそれらの調製法、疾患、特に癌のような過増殖性疾患を処置するためのそれらの使用、及び障害、特に癌のような過増殖性疾患の処置又は予防のための製薬学的組成物の製法に関する。式(I)中、mは0、1又は2であり、R−O(CHARであり、ここでArはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル又はピリダジニルであり、ここでArは場合により置換されていてもよい。

Description

新規の複素環
本出願は2004年、10月15日出願の、米国仮出願第60/619,066号の恩典を主張し、その内容全体を引用することにより本明細書中に取り入れている。
本発明は新規の化合物及びそれらの製造方法、該化合物を投与する方法を含んでなる、疾患、特に、癌のような過増殖性疾患を処置する方法並びに障害、特に癌のような過増殖性疾患の処置又は予防のための製薬学的組成物の調製方法に関する。
上皮増殖因子受容体(EGFRS)は4種の知られたチロシンキナーゼ受容体、HER1(EGFR、ErbB1)、HER2(neu、ErbB2)、HER3(ErbB3)及びHER4(ErbB4)からなる1族を含んでなる。これらの受容体はEGF、TGFα、エピレグリン、アンフィレグリン及びヘレグリン(ノイレグリン)を包含する多数のリガンドにより活性される。HER族受容体は、増殖、分化及び細胞死を包含する種々の細胞機能を制御する細胞内事象中に細胞外刺激を形質導入する細胞信号送信カスケードを形成する。これらの受容体は多数の固形癌中で高まり、この増加は正常な細胞の制御の崩壊と関連付けられ、それが更に悪性の腫瘍及び低い疾病の予後をもたらす。上皮増殖因子受容体のインヒビターは広範なタイプの腫瘍における腫瘍増殖の安定化又は退化をもたらした(非特許文献1参照)。本発明の化合物は上皮増殖因子受容体(とりわけErbB1及びErbB2)のチロシンキナーゼ活性の抑制によりそれらの抗増殖性効果をもたらすと考えられる。
特許文献1(Pfizer)及び特許文献2(Glaxo Wellcome)は上皮増殖因子受容体族のチロシンキナーゼを抑制することができる三環式化合物につき記載している(特許文献1及び2参照)。
特許文献3(Nippon Soda)、4、5、6、7、8、9、10、11、12及び13(Merck GmbH)はPDEインヒビターとしての三環式化合物を開示している(特許文献3〜12及び13参照)。
特許文献14(Bayer)はPDE7−媒介疾患の処置のためのヘテロピリミジン及びヘテロ−4−ピリミドンを記載している(特許文献14参照)。
米国特許第5,679,683号明細書 国際公開第97/13760号パンフレット 米国特許第6,482,948号明細書 米国特許第6,130,223号明細書 米国特許第6,495,557号明細書 国際公開第00/78767号パンフレット 国際公開第01/019369号パンフレット 国際公開第01/021620号パンフレット 米国特許出願第2003/153585号明細書 米国特許出願第2003/022906号明細書 米国特許出願第2004/058940号明細書 米国特許出願第2004/077664号明細書 国際公開第02/072100号パンフレット 国際公開第03/057149号パンフレット Holbro,T.,Civenni,G.,and Hynes,N.Exp Cell Res.284:99−110,2003
本発明は式
Figure 2008516963
[式中、
mは0、1又は2であり、
は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、
は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、そして
−O(CHArであり、ここでArはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル又はピリダジニルであり、ここでArは場合により、独立してハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでnは0又は1であり、あるいは
及びRは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、ピロール又はピラゾール環を形成し、ここで該ピロール又はピラゾール環は場合により、独立してアルキル、ベンジル、ハロゲン化ベンジル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ及びハロゲン化ピリジルメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
は水素、メチル、エチル及びハロからなる群から選択され、
は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、
はハロ、ヒドロキシ、アルキル及びアルケニルからなる群から選択され、あるいは
はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ並びにモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル及びt−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1、2、3又は4個の独立して選択される置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシカルボニル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒ
ドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル及びピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルコキシカルボニル、モルホリニル、ピロリル及びピロリジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル又はアルキルであり、ここでアルキルは場合によりヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はアルキルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル及びアルキルアミノからなる群から選択され、ここでアルキルアミノはアルコキシ、メチルスルホニル又はアルキルアミノで置換されていてもよく、あるいは
7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノ及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
はハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択され、
但しR、R、R及びRの少なくとも1個は水素以外でなければならないことを条件とする]
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩に関する。
本発明に従う化合物はまた、それらの塩、溶媒和又は塩の溶媒和の形態で存在することができる。
本発明に従う化合物はそれらの構造に応じて、立体異性体形態(エナンチオマー又はジ
アステレオマー)で存在することができる。従って、本発明はエナンチオマー又はジアステレオマー及びそれらそれぞれの混合物に関する。エナンチオマー又はジアステレオマーのこのような混合物は知られた方法で立体異性体として単位成分に分離することができる。
本発明はまた化合物の構造に応じて、化合物の互変異性体に関する。
定義
別記されない限り、本明細書及び請求の範囲にわたり使用される技術的表現には以下の定義が適用される。
簡略化のために、本明細書全体にわたり、単数の言語の使用が複数の言語に優先するが、一般的に、別記されない限り、複数の言語を包含することが意味される。例えば、表現「有効量の請求項1の化合物を患者に投与する方法を含んでなる、患者における疾患を処置する方法」は、請求項1の1種を超える化合物の投与のみならずまた、1種を超える疾患の同時処置を包含することが意味される。
結合に隣接する 記号は分子中の結合点を表わす。
概括的に、命名法は置換形態に従う、すなわち、比較的複雑な置換基においては、結合点で置換されている部分が最後に現れる。例えば、「分子がヒドロキシエチルアミノで置換されている」という表現が使用される場合は、該分子はアミノ基で置換され、それが順次、エチル基で置換され、次に順次、ヒドロキシ基で置換される(HO−CHCH−NH−分子)。
特記されない限り、このような置換形態が化学的に有意味である限り、置換された部分の同一又は異なる原子上に複数の異なる置換基が許される。例えば、「Rがエチルであり、ここで該エチルは1、2、3又は4個の独立して選択される置換基Rで置換されており、ここでRはフルオロ、オキソ及びヒドロキシからなる群から選択される」の表現が使用される時は、エチルの両方の炭素原子が、フルオロ、オキソ及びヒドロキシの任意の、例えば、−CHCF−C(O)CH−CHFCHOH及び:−CHC(O)OHを包含する、このような組み合わせ物で置換されることができる。
それらから選択を実施することができる代替物のリスト中で相互に排他的であると特記されない限り、用語の「or(あるいは)」はこのような代替物を相互に排除しないで、リストを構成するために使用される。例えば、
「Rはエチルであり、ここで該エチルは2個の独立して選択される置換基Rで置換されており、
ここでRはフルオロ及びクロロからなる群から選択され、あるいは
はアミノであり、ここで該アミノは場合により、独立してメチル及びエチルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル及びピペリジニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル及びエチルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよい」
の表現が使用される時は、R上に存在しなければならない2個の置換基Rはフルオロ、クロロ、場合により置換されていてもよいアミン及び場合により置換されていてもよい複素環の任意の組み合わせ物であることができる。言い換えると、接続詞の「あるいは」はこれらの代替物からの選択を排除せず、理解を促進することのみを意図される。
本発明の目的のためのは好ましくは、本発明に従う化合物の薬理学的に許容できる塩
である。例えば、S.M.Berge,et al.”Pharmaceutical Salts(製薬学的塩),”J.Pharm.Sci.1977,66,1〜19を参照されたい。
化合物(I)の薬理学的に許容できる塩は鉱酸、カルボン酸及びスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸及び安息香酸の塩を包含する。
化合物(I)の薬理学的に許容できる塩はまた、例えばそして好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)並びにアンモニア又は、代表として、そして好ましくはエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジヒドロアビエチルアミン、アルギニン、リジン、エチレンジアミン及びメチルピペリジンのような、1〜16個の炭素原子を有する有機アミンから誘導されるアンモニウム塩、のような通常の塩基の塩を包含する。
本発明の目的のための溶媒和は固体又は液体状態の複合体を形成するために溶媒分子と共働する(coordinate)化合物の形態である。水和物はその溶媒が水である、溶媒和の特定の形態である。
ハロはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表わす。
アルキルは概括的に1〜6個、又はもう1つの態様においては1〜4個、又は更にもう1つの態様においては1〜3個の炭素原子を有する直線状又は分枝状アルキル基を表わし、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル及びn−ヘキシルを表わす。
アルケニルは1個又は複数の二重結合及び2〜6個、あるいはもう1つの態様においては2〜4個、あるいは更にもう1つの態様においては2又は3個の炭素原子を有する直線状又は分枝状アルキル基を表わし、具体的にはエチレン又はアリルを表わす。
アルコキシは1〜6個、あるいはもう1つの態様においては1〜4個、あるいは更にもう1つの態様においては1〜3個の炭素原子を有し、そして酸素原子を介して結合される直鎖又は分枝炭化水素基を表わし、具体的にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポイシ、ブトキシ、イソプトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシを表わす。用語の「アルコキシ」及び「アルキルオキシ」はしばしば同義に使用される。
ヒドロキシアルキルオキシはHO−CHCHO−のような、そのアルキル部分がヒドロキシ基で置換されているアルコキシ基を表わす。
アルキルアミノは1又は2個(独立して選択される)のアルキル置換基を有するアミノ基を表わし、具体的にはメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ、N−t−ブ
チル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−n−ペンチルアミノ及びN−n−ヘキシル−N−メチルアミノを表わす。
ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ及びメチルスルホニルアルキルアミノはそれぞれ、ヒドロキシ、アルコキシ又はメチルスルホニル置換基を有するアルキルアミノ基を表わす。
アルコキシカルボニルはアルコキシ基で置換されているカルボニル基を表わし、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、n−ぺントキシカルボニル及びn−ヘキソキシカルボニルを表わす。
アリールは概括的に6〜14個の炭素原子を有する、少なくとも1個の環において芳香族であり、酸素原子を介して結合される1〜3環式の炭素環式基を表わし、具体的にはフェニル、ナフチル及びフェナントレニルを表わす。
ヘテロアリールは5又は6個の環原子並びに窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される5個まで又は4個までのヘテロ原子を有する単環式基を表わす。それは環の炭素原子又は環の窒素原子を介して結合されることができる。具体的例はチエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インドリル及びインダゾリルである。
ハロゲン化ピリジルメトキシはピリジル環上でハロゲン化されたピリジルメトキシ基(−OCH−pyr)を表わす。
アルキルスルホニル−S(O)−アルキルを表わす。
もう1つの態様において、本発明は式(I)、
式中、
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、ハロゲン化ベンジルオキシ、メチル化ベンジルオキシ、ピリジルメトキシ及びチアゾリルメトキシからなる群から選択され、あるいは
及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になって、ピラゾール環を形成し、ここで該ピラゾール環は場合により、独立してベンジル及びハロゲン化ベンジルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、
がフルオロ、クロロ又はブロモであり、
が水素であり、
がメトキシ、エトキシ又はプロポキシであり、ここで該メトキシ、エトキシ又はプロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びメチルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がメチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで
あり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メトキシエチル及びエトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、メチル、エチル又はプロピルであり、ここでメチル、エチル又はプロピルは場合によりヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素、メチル、エチル又はプロピルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノ、メチルエチルアミノ及びジエチルアミノはメトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよく、あるいは
7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい、
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I)
式中、
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、3−フルオロベンジルオキシ、3−クロロベンジルオキシ、3−ブロモベンジルオキシ及び3−メチルベンジルオキシからなる群から選択され、
がクロロであり、
が水素であり、
がプロポキシであり、ここで該プロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がメチル及びエチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキル
は1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル又はエチルであり、ここでエチルは場合によりヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチルオキシ、ヒドロキシエチルオキシ、ジメチルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はメチルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ及びジメチルアミノからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がプロペニルであり、ここで該プロペニルは1又は2個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はフルオロ、クロロ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、メチルアミノ及びエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノはメチルスルホニル、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよい、
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I)
式中、
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
が3−フルオロベンジルオキシであり、
がクロロであり、
が水素であり、
がプロポキシであり、ここで該プロポキシは場合により、0、1又は2個のヒドロキシで置換されていてもよく、あるいは
がメチル及びエチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニ
ル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル又はエチルであり、ここでエチルは場合によりヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチルオキシ、ヒドロキシエチルオキシ、ジメチルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はメチルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ及びジメチルアミノからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がプロペニルであり、ここで該プロペニルは1又は2個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はフルオロ、クロロ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、メチルアミノ及びエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノはメチルスルホニル、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよい、
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I)
式中、
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
が3−フルオロベンジルオキシであり、
がクロロであり、
が水素であり、
がプロポキシであり、ここで該プロポキシは場合により、1又は2個のヒドロキシで置換されていてもよく、あるいは
がエチルであり、ここで該エチルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、ここでR7−1はヒドロキシであり、あるいは
7−1はエチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ及びエトキシからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル及びN−ピペラジニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル及びメトキシメチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル又はエチルであり、ここでエチルは場合によりヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチルオキシ、ヒドロキシエチルオキシ及びジメチルアミノからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はメチルである、
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I−1)
Figure 2008516963
[式中、
は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、
は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、そして
はベンジルオキシ、ハロゲン化ベンジルオキシ、アルキル化ベンジルオキシ、ピリドキシ、アルキル化ピリドキシ、ハロゲン化ピリドキシ、ピリジルメトキシ及びハロゲン化ピリジルメトキシからなる群から選択され、あるいは
及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になって、ピラゾール環を形成し、ここで該ピラゾール環は場合により、独立してアルキル、ベンジル、ハロゲン化ベンジル、ピリジルメトキシ及びハロゲン化ピリジルメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
は水素、メチル、エチル及びハロからなる群から選択され、
は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、
はアルキル又はアルケニルからなる群から選択され、あるいは
はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル及びt−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル及びアミノからなる群から選択され、あるいは
7−1はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル及びピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
但しR、R、R及びRの少なくとも1個は水素以外でなければならないことを条件とする]
の化合物又は塩、溶媒和又はその塩の溶媒和に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I)
式中、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、ハロゲン化ベンジルオキシ及メチル化ベンジルオキシからなる群から選択され、
がフルオロ、クロロ又はブロモであり、
が水素であり、
がビニル又はアリルであり、あるいは
がメチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシメチル、メトキシエチル及びエトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい、
の化合物又は塩、溶媒和又はその塩の溶媒和に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(I)
式中、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、3−フルオロベンジルオキシ、3−クロロベンジルオキシ、3−ブロモベンジルオキシ及び3−メチルベンジルオキシからなる群から選択され、
がクロロであり、
が水素であり、
がビニルであり、あるいは
がメチル及びエチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい、
の化合物又は塩、溶媒和物又はその塩の溶媒和物に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(II)
Figure 2008516963
[式中、
Xは窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択され、
Yはフルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル及びメトキシからなる群から選択され、
7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい]
の化合物又は塩、溶媒和物又はその塩の溶媒和物に関する。
更にもう1つの態様において、本発明は式(II)、
式中、
Xが酸素であり、
Yがフルオロであり、
7−1がフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1がエチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1がN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい]
の化合物又は塩、溶媒和物又はその塩の溶媒和物に関する。
もう1つの態様において、本発明は生理学的条件下で式(1)の化合物に代謝又は加水分解されることができる化合物に関する。このような条件は,Goodman and GilmanのThe Pharmacologizal Basis of Therapeutics,第1節、第8版 1990、Pergamon Press中に記載
された、酸化、水酸化又は共役のような知られた薬剤の生体内変換反応を包含する。
もう1つの態様において、本発明は、そこで式(III)
Figure 2008516963
[式中、R、R及びmは前記の意味を有する]
の化合物を式(7)
Figure 2008516963
[式中R〜Rは前記の意味を有する]
の化合物と反応させる、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
もう1つの態様において、本発明は、そこで式(9)
Figure 2008516963
[式中、R〜Rは前記の意味をもち、そしてLGは臭素又はメシラートのような離脱基を表わす]の化合物を、式:R7−1[式中「:」はイミダゾールのような遊離電子対を表わす]の求核性化合物と反応させて、式
Figure 2008516963
[式中、R〜R及びR7−1は前記の意味を有する]の化合物を生成させる、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
もう1つの態様において、本発明は、そこで、式(20)
Figure 2008516963
[式中、R〜Rは前記の意味を有する]
の化合物をオスミウムテトロキシドのような酸化剤と反応させて、式(21)
Figure 2008516963
[式中、R〜Rは前記の意味を有する]
の化合物を生成させる、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
更にもう1つの態様において、本発明は、式(40)
Figure 2008516963
[式中、m及びR〜Rは前記の意味を有する]
の化合物と置換アルキルハロゲン化物、スルホネート又はエポキシドのような求電子物質と反応させる工程を含んでなる、式(I)(式中、Rはアルコキシである)の化合物の製造方法を提供する。
式(40)の化合物はそれらの製薬学的特性の次に、式(I)のアルコキシ型の化合物の合成のための重要で価値のある前駆体である。このために、更にもう1つの態様において、本発明は式(40)の化合物、すなわちそのRがヒドロキシである式(I)の化合物を提供する。
式(III)、(7)、(9)及び(20)の化合物は知られているか又は知られた方法と同様に又は本明細書に記載のように製造することができる。
特記されない限り、反応は通常、反応条件下で変化しない不活性有機溶媒中で実施される。これらは、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサン又はテトラヒドロフランのようなエーテル、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン又はテトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン又は鉱油画分のような炭化水素、メタノ−ル、エタノール又はイソ−プロパノールのようなアルコール、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド又はアセトニトリルを包含する。溶媒の混合物を使用することも可能である。
反応は概括的に、0℃から150℃、好ましくは0℃から70℃の温度範囲で実施される。反応は大気圧、高圧又は減圧(例えば、0.5〜5バール)下で実施することができる。概括的に、それらは大気圧の空気又は不活性ガス、典型的には窒素下で実施される。
本発明に従う化合物の調製は以下の合成スキームにより示すことができる。これらのスキームにおいて、特に別記されない限り、R〜Rは前記の式(I)に対して定義された通りであり、R’及びR”は低級アルキル又は置換低級アルキルであり、LGはハロゲン化物又はスルホネートのような離脱基である。
簡略化のために置換基Rは以下のスキーム中には示されない。置換基Rが所望される場合は、例えばハロゲン化、ヒドロキシル化及び酸化により極めて最終段階として、又は例えば、適当な出発物質(1)を選択することにより、合成の早期に、以下に記載の合成の種々の段階において導入することができる。
更に、簡略化のために、スキーム4〜7において、Rのフラグメントを表わすために置換基R7’が使用される。このようなフラグメントはスキーム中にすでに表わされたRのどんな部分をも伴わずにRのそれぞれの定義を表わすことを意味する。例えば、−OR7’は全体的には、そのR7’が架橋酸素を含有しないことを除いて、Rと同一で
ある、アルコキシ−型の置換基Rを表わすことが意味される。
反応スキーム1〜7は式(1)の化合物の合成を図示する。
Figure 2008516963
R”が低級アルキルである反応スキーム1のシクロヘキサノン(1)は市販されているか又は当該技術分野で周知の方法により合成することができる。シクロヘキサノン(1)を、引用により本明細書に取り込まれているGewald,J.Heterocyclic Chem.,1999,36,333−345の方法に従い、好ましくは室温で、元素の硫黄及び、モルホリンのような塩基の存在下で、適当なシアノ酢酸エステル(2)とカップリングさせると、式(3)のアミノチオフェンエステルを生成する。次にアミノチオフェンエステル(3)を、好ましくは100℃以上までの熱を伴い、DMFのような極性溶媒中で、希釈されないホルムアミド又はホルムアミジンアセテートのようなホルムアミド含有試薬との反応により、式(4)の化合物に転化させる。式(4)の化合物をDDQのような試薬により酸化すると式(5)の化合物を生成する。式(5)の化合物をオキシ塩化リンのような試薬とともに加熱すると化合物(6)を提供する。最後に化合物(6)を、触媒量の、HClのような濃厚な酸及びエタノール、イソプロピルアルコールのようなプロトン性溶媒の存在下で、それらそれぞれが容易に入手できるか又は当該技術分野で周知の方法により合成することができる種々の置換アニリン(7)と反応させると、そのRが前記に特定されている式(I−2)の化合物を生成することができる。
スキーム1中の式(I)の化合物は更に、スキーム2に記載のように合成することができる。エステルの官能基はTHF又はジエチルエーテルのような非プロトン性溶媒中でDIBAL−Hのような水素化物源により還元されて、式(8)のアルコールを与える。当該技術分野で周知の方法により、ヒドロキシル基を臭素化物又はメシラートのような離脱基に転化すると、式(9)の化合物を与え、次にそれをアミンと反応させると式(I−1
)の化合物を生成する。
Figure 2008516963
Figure 2008516963
本発明における化合物を調製するもう1つの合成経路は反応スキーム3に概説される。スキーム1に記載のように2−アミノチオフェンを調製する同様な方法に従うと、式(12)の化合物を得る。アシル化、次に酸化及び脱アセチル化により化合物(15)を与え、それをNBSを使用する臭素化により化合物(16)に転化させる。化合物(16)はスキーム1に記載のような同様なシークエンスにより化合物(19)に転化される。トリブチルビニル錫による化合物(19)のパラジウム触媒のStille反応により化合物
(20)を与え、次にOsO/NMOを使用する脱ヒドロキシル化により化合物(21)に転化させる。
本発明の化合物を調製するもう1つの合成経路は反応スキーム4に概説される。化合物(19)をパラジウム触媒のHeck反応条件下でアクリレートと反応させると、式(22)の多用途のアクリレート中間体を与える。アクリレート(22)をルイス酸(AlMeのような)触媒下でアクリルアミド(23)に直接転化させることができる。式(23)の化合物の水素化は対応する化合物(26)を与える。あるいはまた、式(26)の化合物を鹸化、水素化及び標準のアミド形成反応の反応系列により化合物(22)から合成することができる。アクリレート(22)はまた、式(27)のアリルアルコールに転化させ、それを次にOsO/NMOを使用するジヒドロキシル化によりトリヒドロキシル化合物(28)に転化させることができる。
Figure 2008516963
Figure 2008516963
本発明中の式(29)、(30)及び(31)のような化合物を製造するための合成経路は反応スキーム5に概述される。多用途化合物(19)をパラジウム触媒のBuchwald反応条件下でアミンと反応させると、式(29)の化合物を与える。化合物(19)とマロネートとのパラジウム媒介カップリングは化合物(30)を与え、それを水素化物源で処理すると式(31)の化合物に転化させる。
Figure 2008516963
スキーム6は本発明における式(32)及び式(33)の化合物の合成経路を概説する。スキーム6中の式(I−2)のエステルはルイス酸(AlMeのような)触媒下でアミド(32)に直接転化させることができる。あるいはまた、式(32)の化合物を鹸化及び標準のアミド形成反応の反応系列により化合物(I−2)から合成することができる。
Figure 2008516963
最後に、本発明の式(40)及び(41)の化合物を反応スキーム7に概述の経路から製造することができる。このスキームにおいて、式(34)の単−保護シクロヘキサン−1−4−ジオンを硫黄及び塩基の存在下で、式(2)のシアノ酢酸エステルと反応させると式(35)の二環式アミノチオフェンカルボン酸エステルを形成する。この化合物とホルムアミジン又はホルムアミドのいずれかとの反応が式(36)の三環式チオピリミドンを与える。式(36)化合物とPOClのようなハロゲン化剤との反応が式(37)のクロロ誘導体を与える。式(37)の三環式化合物を塩基及び、エタノールのような極性溶媒の存在下で、式(7)の置換アニリンと反応させると、式(38)の中間体を与える。水性酸性(aqueous acidic condition)条件下での(38)の加水分解が式(39)のケトンを与える。DDQ、DMSO及びテトラメチレンスルホキシドのような酸化試薬を使用する(39)の酸化は式(40)のフェノール中間体を与える。次にこの中間体を置換アルキルハロゲン化物、スルホネート及びエポキシドのような求電子物質と反応させると式(41)の化合物を与える。
本発明に従う化合物は予知不可能な、有用な薬理学的及び薬物動態学的活性範囲を示す
。従って、それらはヒト及び動物の障害の処置又は予防のための医薬としての使用に適する。
本発明はもう1つの態様において、本発明に従う少なくとも1種の化合物を含有する医薬を提供する。本発明はもう1つの態様において、1種又は複数の薬理学的に安全な賦形剤又は担体物質と一緒に、本発明に従う少なくとも1種の化合物を含有する医薬及び前記の目的のためのそれらの使用を提供する。
有効な化合物は全身にそして/又は局所に作用することができる。この目的のためには、それは、例えば経口、非経口、肺、鼻腔、舌下、舌上、口内、直腸、皮膚、経皮、点眼又は耳内投与によるあるいは移植片又はステントの形態におけるような、適当な方法で投与することができる。有効な化合物はこれらの投与方法に適した形態で投与することができる。
経口投与に適する形態は急速にそして/又は改変された又は制御された方法で有効な化合物を放出することにより機能し、そして例えば、錠剤(非コートの又は、例えば腸溶コーティング又は時間の遅れ後に溶解するコーティング又は有効な化合物の放出を制御する不溶性コーティングでコートされた)、口腔内で急速に崩壊する錠剤又はフィルム/ウエファーあるいははフィルム/凍結乾燥物、カプセル(例えば、ハード又はソフトゼラチンのカプセル)、糖衣錠、ペレット、散剤、エマルション、懸濁物及び液剤、のような結晶及び/又は非晶質及び/又は溶解形態の有効な化合物を含有する先行技術に従うものである。適用形態の概説はRemington’s Pharmaceutical Sciences,第18版.1990,Mack Publishing Group,Enolo中に与えられる。
非経口投与は吸収段階を回避することにより(例えば静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内又は腰部内投与により)、あるいは吸収を包含することにより(例えば筋肉内、皮下、皮膚内又は腹腔内投与により)実施することができる。適した非経口投与形態は例えば、液剤、懸濁物、エマルション、凍結乾燥物及び滅菌散剤の形態の注射及び注入調合物である。このような非経口の製薬学的組成物はRemington’s Pharmaceutical Sciences,第18版、1990,Mack Publishing Group,Enoloの第8部、84章に記載されている。
投与の他の方法に適した投与形態は例えば、吸い込み装置(例えば、散剤吸入装置、ネブライザーのような)、点鼻剤、液剤及びスプレー;舌下、舌上又は頬内投与のための錠剤又はフィルム/ウエファー又はカプセル、座薬、点耳及び点眼調製物、膣用カプセル、水性懸濁液(ローション又は震盪混合物)、脂肪親和性懸濁物、軟膏、クリーム、経皮的治療系、乳液ローション、ペースト、発泡剤、散布剤、移植片又はステントである。
有効な化合物は当業者に知られた方法でそして、先行技術に従って、不活性な無毒の製薬学的に適切な補助剤を使用して前記の投与形態に転化させることができる。後者は例えば、賦形剤(例えば、微細結晶セルロース、ラクトース、マニトール、等)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤及び分散剤又は湿潤化剤(例えば、ナトリウムドデシルスルフェート、ポリオキシソルビタンオレエート等)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成及び/又は天然のポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、アスコルビン酸のような抗酸化剤)、染料(例えば、酸化鉄のような無機顔料)あるいは味−及び/又は匂い−修正剤を包含する。
概括的に、有効な結果を得るためには、約0.001〜300mg/kg体重、そして好ましくは、約0.10〜150mg/kg体重の1日量を投与することが非経口投与に
有利であることが判明した。
しかし、体重、投与法、有効な化合物に対する個々の患者の反応、調製物のタイプ及び投与の時間又は間隔に応じて、前記の量から離れることが必要かも知れない。
有効な化合物として使用される場合は、本発明の化合物は好ましくは、合成法からの残渣を多少とも含まない、多少とも純粋な形態で単離される。純度は化学者又は薬剤師に知られた方法により測定することができる(Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版、1990,Mack Publishing
Group,Enoloを参照されたい)。化合物は好ましくは、99%(w/w)を超える純度であるが、必要な場合は、95%、90%又は85%を超える純度を使用することができる。
以下の実験及び実施例中の百分率は別記されない限り、重量(w/w)であり、部は重量部である。液体/液体溶液に対して報告される溶媒の比率、希釈比及び濃度はそれぞれ、容量に基づく。
A.実施例
略語及び頭文字
以下の略語が本明細書全体に使用される時、それらは以下の意味を有する:
AcOH 酢酸
ACN アセトニトリル
anhyd 無水
CDCl−d クロロホルム−d
CDCl−d 塩化メチレン−d
CDI 1,1’−ジカルボニルジイミダゾール
Celite(R) ケイソウ土のCelite Corp.商品の登録商

DCM 塩化メチレン
DDQ 2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベン
ゾキノン
DIBAL−H ジイソブチルアルミニウム水素化物
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO−d ジメチルスルホキシド−d
EDCI 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカ
ルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
equiv 当量(1又は複数)
h 時間(1時間又は複数)
H NMR プロトン核磁気共鳴
HCl 塩酸
Hex ヘキサン
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロピルアルコール
LCMS 液体クロマトグラフィー/質量分光分析
MeOH メタノール
min 分(1分又は複数分)
MgSO 硫酸マグネシウム
MS 質量分光分析
MTBE tert−ブチルメチルエーテル
NaCO 炭酸ナトリウム
NaHCO 重炭酸ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NBS N−ブロモスクシンイミド
NMO 4−メチルモルホリンn−オキシド
Pd/C(Pd−C) 炭素上パラジウム
TLC保持因子
Rh/Al アルミナ上ロジウム
Rochelle’s salt 酒石酸ナトリウムカリウム
rt 室温
RT 保持時間(HPLC)
satd 飽和
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
一般的分析法
本発明の代表的化合物の構造は以下の方法を使用して確認された。
電子衝撃質量分析法(EI−MS)はJ&W DB−5カラム(0.25μMコーティング;30m×0.25mm)を伴うHewlett Packard(R) 5890ガスクロマトグラフを備えたHewlett Packard(R) 5989A質量分析計により得られた。イオン源は250℃に維持され、スペクトルは各スキャン毎に2秒で50〜800amuからスキャンした。
高速液体クロマトグラフィー−電子スプレー質量スペクトル(LC−MS)は以下のいずれかを使用して得た:
(A)4次(quaternary pump)ポンプ、254nmに設定された変動可能な波長検出計、YMC pro C−18カラム(2×23mm、120A)及び電子スプレーイオン化を伴うFinnigan(R)LCQイオントラップ質量分析計を備えたHewlett−Packard(R)1100 HPLC。イオン源中のイオン数に従って変動可能なイオン時間を使用して120〜1200amuからスペクトルをスキャンした。溶離剤はA:0.02%TFAを含む水中2%のアセトニトリル及びB:0.018%のTFAを含むアセトニトリル中の2%水であった。0.5分間の初期維持及び0.5分の95%Bにおける最終維持を伴って、1.0mL/分の流量で、3.5分間にわたり10%B〜95%の勾配溶離を使用した。総実施時間は6.5分である。あるいは
(B)2基のGilllson 306ポンプ、Gilson 215 Autosampler,Gilson(R)ダイオードアレー検出計、YMC Pro C−18カラム(2×23mm、120A)及びz−スプレー電子スプレーイオン化によるMicromass LCZ単4極子質量分析計を備えたGilson(R)HPLCシステム。1.5秒にわたり120〜800amuからスペクトルをスキャンした。ELSD(蒸発光線散乱検出計)のデータもまた、アナログチャンネルとして獲得する。溶離剤はA:0.02%のTFAを含む水中2%のアセトニトリル及びB:0.018%のTFAを含むアセトニトリル中2%水である。0.5分の初期維持及び0.5分の90%Bの最終維持を伴って1.5mL/分の流量で3.5分にわたり10%Bから90%の勾配溶離を使用する。総実施時間は4.8分である。カラムの切り替え及び再生のためには特別の切り替え弁を使用する。
定常の一次元NMR分光分析を300MHzのVarian(R)Mercury−plus又は400MHzのVarian(R)Mercury−plus分光計のいずれかで実施する。サンプルをCambridge Isotope Labs(R)から得た重水化溶媒中に溶解し、5mmIDのWilmad(R)NMRチューブに移した。293Kにおけるスペクトルを得た。ppmの目盛で化学的移動を記録し、HスペクトルについてDMSO−dに対しては2.49ppm、CDCN−dに対しては1.93ppm、CD−OD−dに対しては3.30ppm、CDCl−dに対しては5.32ppmそしてCDCl−dに対しては7.26ppmのような適当な溶媒の信号を参照した。
出発物質の製造
5−アミノ−1−N−(3−フルオロベンジル)インダゾールの製造
Figure 2008516963
5−ニトロインダゾール(15g、92ミリモル、1当量)、3−フルオロベンジルブロミド(14.7mL、119.5ミリモル、1.3当量)及び炭酸カリウム25.4g(184ミリモル、2当量)を150mLのアセトニトリル中に懸濁させた。反応混合物を70℃で12時間撹拌し、次に室温に冷却した。生成された固体を濾取し、CHClで洗浄し、濾液を真空濃縮した。レギオ異性体生成物の粗混合物をカラムクロマトグラフィー(5:1〜4:1のHex/EtOAc)により精製すると、5−ニトロ−1−N−(3−フルオロベンジル)インダゾール(7.9g、32%)及び5−ニトロ−2−N−(3−フルオロベンジル)インダゾール(9.2g、37%)を黄色の固体として生成した。
5−ニトロ−1−N−(3−フルオロベンジル)インダゾール(7.9g、29.1ミリモル、1当量)及び鉄(8.13g、145.6ミリモル、5当量)を200mLの酢酸及び50mLのEtOAc中に混合し、室温で36時間撹拌した。反応混合物をCelite(R)パッドを通して濾過した。濾液を10mLの容量に真空濃縮した。内容物を水(10mL)で希釈し、飽和NaCO溶液で中和した。溶液をEtOAc(3×500mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した。生成された粗物質をヘキサン/EtOAc(4:1〜3:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、5−アミノ−1−N−(3−フルオロベンジル)インダゾール(5.32g、76%)を淡褐色の固体として与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.72 (s, 1H), 7.22-7.36 (m, 2H),6.87-7.05 (m, 3H), 6.70-6.77 (m, 2H), 5.48 (s, 2H), 4.78 (br s, 2H); LCMS RT =1.66 分; [M+H]+ = 242.2。
1−ピリジン−2−イルメチル−1H−インダゾール−5−イルアミンを前記と同様な方法及び適当な試薬を使用して製造した;LC/MS RT = 1.03分; [M+H]+ = 225.2。
3−クロロ−4−(チアゾール−4−イルメトキシ)−フェニルアミン;塩酸塩の製造
Figure 2008516963
段階1:3−クロロ−4−(チアゾール−4−イルメトキシ)−フェニルアミン塩酸塩の製造
Figure 2008516963
2−クロロ−4−ニトロフェノール(1.00g、5.76ミリモル)の溶液(125mLのアセトニトリル中)に4−クロロメチルチアゾール塩酸塩(1.08g、6.34ミリモル)、炭酸カリウム(2.39g、17.29ミリモル)及びヨウ化ナトリウム(1.73g、11.52ミリモル)を添加した。反応混合物を60℃で1晩撹拌した。水(60mL)及びDCM(10mL)を添加した。すべての固体物質が溶解後に、形成された層を分離した。有機層を水及び生理食塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮すると淡黄色の固体(1.29mg、83%)として必要物質を与えた。1H-NMR (CD2Cl2) δ 8.87 (d, 1H), 8.32 (d, 1H), 8.16(dd, 1H), 7.54-7.56 (m, 1H), 7.22 (d, 1H), 5.33-5.34 (m, 2H); LCMS RT = 3.01min; [M+H]+ = 271.0。
段階2:3−クロロ−4−(チアゾール−4−イルメトキシ)−フェニルアミン;塩酸塩
Figure 2008516963
A(1.00g、3.69ミリモル)、鉄粉(2.06g、36.94ミリモル)、2MのHCl(1.85mL)及び85%のエタノール(30mL)の混合物を2.5時間還流した。混合物を室温に冷却し、シーライトのパッドを通して濾過し、真空濃縮すると暗褐色の固体(0.89g、87%)として必要物質を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.99
(d, 1H), 7.59-7.60 (m, 1H), 6.89 (d,1H), 6.77 (d, 1H), 6.58 (dd, 1H), 5.15 (s, 2H); LCMS RT = 1.28 分; [M+H]+= 241.0。
実施例1
エチル[4−({3−クロロ−4−[(フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテートの製造
Figure 2008516963
段階1.エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシ−8−イリデンアセテートの製造
Figure 2008516963
アルゴン下のTHFの溶液(18mL)に、0.38g(47.8ミリモル、5当量)のLiHを添加し、次に8.78g(47.8ミリモル、5当量)のトリエチルホスホノアセテートを緩徐に添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、1.49g(9.6ミリモル、1当量)の1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オンを添加し、溶液を65℃で16時間加熱した。冷却時、溶液をMeOH(10mL)及び水(5mL)で処理し、真空濃縮した。生成された黄色の油状物を4:1のHex/EtOAcで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると1.89g(93%)の透明な油状物を与えた。1H-NMR (CDCl3-d) δ 5.67 (s, 1H), 4.16 (t, 2H), 3.99 (m,4H), 3.02 (m, 2H),
2.39 (m, 2H), 1.78 (m, 4H), 1.29 (t, 3H); LCMS RT = 2.56 分,[M+H]+ = 226.9。
段階2.エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシ−8−イルアセテートの製造
Figure 2008516963
Pd/C(182mg、10%重量)の懸濁物(100mLのEtOH中)に、エチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシ−8−イリデンアセテート(1.82g、8.0
ミリモル、1当量)の溶液(5mLのEtOH中)をアルゴン下でシリンジを介して添加した。フラスコに水素を充填し(3回)、16時間撹拌放置した。フラスコを真空にし、アルゴンを充填し(3回)、溶液をCelite(R)のパッドを通して濾過し、EtOH(200mL)で洗浄した。溶液を減圧下蒸発させると透明な油状物1.74g(95%)を与えた。1H-NMR (CDCl3-d) δ 4.13 (q, 2H), 3.95 (m, 4H), 2.24 (m,2H), 1.96 (m, 1H), 1.75 (m, 4H), 1.58 (m, 2H), 1.31 (m, 2H), 1.27 (t, 3H); TLCRf = 0.20 (1:9 EtOAc/Hex)。
段階3.エチル(4−オキソシクロヘキシル)アセテートの製造
Figure 2008516963
この物質を下記の2法のいずれかにより製造した。
方法A.
10g(43.8ミリモル、1当量)のエチル1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシ−8−イルアセテートの溶液(720mLのアセトン中)にHCl水溶液(1N、180mL)を添加した。反応物を2時間、還流加熱した。冷却時、溶液をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×100mL)で抽出して戻し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮すると7.57g(94%)の透明な油状物を生成した。1H-NMR (CDCl3-d) δ 4.16 (q, 2H), 2.40 (m, 4H), 2.32 (m,2H), 2.28 (m, 1H), 2.10 (m, 2H), 1.49 (m, 2H), 1.28 (t, 3H); TLC Rf=
0.32 (3:7 EtOAc/Hex)。
方法B.
エチル(4−ヒドロキシフェニル)アセテート(50g、277ミリモル)をRh/Al(1.00g、5重量%、Aldrich Lot:07717AB)を含むパールボトル中で150mLのエタノール中に溶解した。懸濁物を60psiのパール−シェーカー中で水素化した。48時間後、出発物質がまだ存在したので、更なるRh/Al(4.00g)を添加した。懸濁物を更に8時間水素化し、その時点でH NMRにより分析したサンプルは反応が完了したことを示した。反応混合物をCelite(R)を通して濾過し、エタノール(450mL)ですすいだ。反応混合物を濃縮すると透明な無色の油状物(55.0g、定量)を与えた。
生成されたエチル(4−ヒドロキシシクロヘキシル)アセテート(45.0g、240ミリモル)をAcOH(160mL)中に溶解し、NaOCl(171mL、10〜13%の利用可能な塩素、〜1.7M、〜290ミリモル)で緩徐に処理して温度を30℃未満に維持した。生理食塩水(500mL)を溶液に添加し、水層をEtOAc(3×500mL)で抽出した。有機層を合わせ、生理食塩水(500mL)で洗浄し、油状物になるまで濃縮し、ヘプタンで排除した(chased)。H NMRが〜1当量のAcOHを示した。その油状物をEtOAc(500mL)に再溶解し、飽和NaHCO(2×250mL)及び生理食塩水(200mL)で洗浄した。有機層を回収し、乾燥し(N
SO)、濾過し、濃縮すると40.7g(92%)の透明な無色の油状物を与えた。 1H NMR(DMSO-d6) δ 4.05 (q, 2H), 2.39 (dt, 2H), 2.30 (d, 2H),2.19-2.14 (m, 3H), 1.96-1.90 (m, 2H), 1.39 (dq, 2H), 1.18 (t, 3H). GCMS(EI) RT = 9.3 分, [M]+ =
184。
段階4.エチル2−アミノ−6−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
エチル(4−オキソシクロヘキシル)アセテート(40.7g、221ミリモル)をエタノール(450mL)に溶解した。エチルシアノアセテート(25.0g、221ミリモル)、モルホリン(19.2g、221ミリモル)及び硫黄(7.08g、221ミリモル)をその順に反応フラスコに添加した。反応物を室温で3日間撹拌し、その期間中に懸濁物が透明溶液に変化した。反応混合物を最初の容量の〜20%まで回転蒸発装置上で濃縮した。溶液をEtOAc(1L)で希釈し、希生理食塩水(500mLの水:50mLの飽和生理食塩水)で1回、次に飽和生理食塩水(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮すると粘性の淡褐色の油状物(69.9g、定量)を得た。1H NMR (CDCl3-d) δ 5.96 (s, 2H), 4.25 (q, 2H), 4.15 (q,2H), 2.87 (m, 1H), 2.65 (m, 2H), 2.32 (m, 4H), 1.91 (m, 1H), 1.46 (m, 1H), 1.34(t, 3H) ), 1.28 (t, 3H); LCMS RT = 3.17 分, [M+H]+ = 312.0。
段階5.エチル(4−オキソ−3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アセテートの製造
Figure 2008516963
ホルムアミド(310mL)をエチル2−アミノ−6−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレート(61.2g、197ミリモル)に添加しそして、2相混合物を180℃の油浴中で1晩加熱した。熱を消し、反応物溶液を放置冷却した。60℃で反応混合物に播種し、多量の固体が急速に沈殿した。室温に到達すると、反応混合物を濾過し(非常に緩徐に)、水(2×150mL)ですすいだ。湿った固体を真空オーブン中に入れ、50℃で1晩乾燥すると淡黄褐色固体(39.3g、68.4%)を与えた。 1H NMR(DMSO-d6) δ 12.31 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 4.09 (q, 2H), 3.06(m, 1H), 2.87 (m, 1H), 2.75 (m, 1H), 2.40
(m, 3H), 2.19 (m, 1H), 1.89 (m, 1H),1.47 (m, 1H), 1.19 (t, 3H); LCMS RT = 2.40 分, [M+H]+ = 293.1。
段階6.(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酢酸エチルエステルの製造
Figure 2008516963
(4−オキソ−3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アセテート(5g、17.10ミリモル、段階2から)をアルゴン下の1,4−ジオキサン(50mL)溶液中のDDQ(9.71g、42.76ミリモル、2.5当量)に添加した。反応混合物を90℃に15時間加熱した。次に混合物を室温に放置冷却し、褐色の固体が溶液から沈殿した。固体を濾取し、1,4−ジオキサン(2×30mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮した。次に飽和NaHCO水溶液(150mL)を0℃の濃縮濾液中に緩徐に注入した。混合物を0℃で10分間撹拌し、次にDCM(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(100mL)、生理食塩水(30mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、次に真空濃縮した。エチルエーテル(2×15mL)を使用して生成物を摩砕した。乾燥後、1.78g(6.18ミリモル、35%)の所望生成物を褐色の固体として得て、それを更に精製せずに使用された。1H-NMR (CD3OD) δ 8.46 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.18(s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.43 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.14 (q, 2H), 3.79 (s, 2H),1.25 (t, 3H), LCMS RT = 2.52 分, [M+H]+ = 289。
段階7.(4−クロロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酢酸エチルエステルの製造
Figure 2008516963
(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酢酸エチルエステル(1.78g、6.17ミリモル、1当量、段階3から)の溶液(15mLのトルエン中)に、ジイソプロピルエチルアミン(1.18mL、6.79ミリモル、1.1当量)及びオキシ塩化リン(0.63mL、6.79ミリモル、1.1当量)をアルゴン下で0℃で添加した。フラスコに還流コンデンサーを付け、80℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、氷/飽和NaHCO水溶液でクエンチした。生成された混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製すると1.12g(3.6ミリモル、56%)の淡黄色の固体を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.01 (s, 1H), 8.64 (d,J = 8.6 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.61 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.10 (q, 2H), 3.92 (s,2H), 1.20 (t, 3H), LCMS RT = 3.19 分, [M+H]+ = 307。
段階8.3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミンの製造
Figure 2008516963
90mLのCHCNに2−クロロ−4−ニトロフェノール(15g、86.4ミリモル)、次に炭酸カリウム(17.9g、129.6ミリモル)を添加した。撹拌懸濁物に滴下漏斗により3−フルオロ−ベンジルブロミド(16.3g、86.4ミリモル)の溶液(10mLのCHCN中)を添加した。内容物を70℃で18時間撹拌、加熱し、その後、明黄色の混合物を室温に放置冷却した。黄色の内容物を水(200mL)上に注入し、撹拌し、その時点で、固体の形成が起る。固体を濾取し、濾過ケークを更なる水(50mL)で洗浄した。回収した固体を真空乾燥すると、白色固体として2−クロロ−1−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−4−ニトロ−ベンゼン(23g、94%)を生成した。
2−クロロ−1−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−4−ニトロ−ベンゼン(10g、35.5ミリモル)を500mLのフラスコ中の50mLの酢酸及び150mLのEtOAc中に懸濁した。鉄(9.9g、177.5ミリモル)をこの懸濁物に添加し、混合物を室温で1晩撹拌した。反応混合物をCelite(R)の薄いパッドを通して濾過した。濾液を真空濃縮し、飽和NaCO水溶液で中和し、次にEtOAcで抽出した。有機層を生理食塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空濃縮した。生成された粗物質を15%EtOAc/ヘキサンで溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミンを褐色の固体[8.5g、95%、TLC R=0.4、30%EtOAc/ヘキサン(3:7)]として与えた。 1H-NMR(DMSO-d6) δ 4.94 (s, 2H), 5.00 (s, 2H), 6.40 (dd, 1H),6.60 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.10-7.18 (m, 1H), 7.20-7.28 (m, 2H), 7.37-7.44 (m,1H)。
段階9.エチル[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテートの製造
Figure 2008516963
3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン(919mg、3.65ミリモル、1当量、段階5から)を(4−クロロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酢酸エチルエステル(1.12g、3.65ミリモル、1当量、段階4から)(15mLのイソプロピルアルコール中)に添加した。反応混合物を150℃で20分間マイクロウエーブ反応容器中で照射した。混合物を室温に放置冷却し、次に真空濃縮した。メタノールを残渣に添加し、溶液から僅かに黄色の固体が沈殿する。固体を濾取し、メタノール(3mL)及びEtOAc(3mL)で洗浄し、次に
真空オーブン中で14時間乾燥すると、生成物として858mg(1.6ミリモル、45%)の黄色の固体を得た。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.01 (s, 1H), 8.52 (s,1H), 8.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.75 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.54(dd, J = 2.5, 9.3 Hz, 1H), 7.51-7.43 (m, 2H), 7.31 (m, 2H), 7.24 (d, J = 8.9Hz, 1H), 7.17 (td, 1H),
5.27 (s, 2H), 4.10 (q, 2H), 3.85 (s, 2H), 1.20 (t, 3H);LCMS RT = 4.06 分, [M+H]+ = 522。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例81及び134を同様に製造した。
実施例2
2−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタノ−ルの製造
Figure 2008516963
エチル[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテート(858mg、1.64ミリモル、1当量)の溶液(10mLのTHF中)にジイソブチルアルミニウム水素化物の1M溶液(ヘキサン中)(6.6mL、6.57ミリモル、4当量)を0℃の窒素下で添加した。反応物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をRochelleの塩でクエンチし、次にEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を生理食塩水(100mL)及び水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン、次に100%のEtOAc)により精製すると淡黄色の物質(845mg、48%)を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.35 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.6Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.43-7.34 (m, 3H), 7.27-7.20(m, 2H), 7.03 (m, 2H), 5.12 (s, 2H), 3.83 (t, 2H), 2.95 (t, 2H); LCMS RT = 3.56分, [M+H]+ = 480。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例82、127、132及び133を同様に製造した。
実施例3
7−(2−ブロモエチル)−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
2−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタノ−ル(700mg、1.46ミリモル、1当量)の溶液(10mLのTHF中)にトリフェニルホスフィン(0.82g、3.12ミリモル、3当量)及び四臭化炭素(1.03g、3.12ミリモル、3当量)を添加した。生成された溶液を室温で14時間撹拌し、溶媒を減圧下蒸発させた。生成された粗物質を9:1のCHCl/EtOAcで溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、淡黄色の固体(688mg、1.27ミリモル、87%)を与えた。 1H-NMR (CDCl3) δ 8.60 (s, 1H),7.96 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.75 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.50-7.44 (m,3H), 7.39-7.34 (m, 1H), 7.23 (m,
2H), 7.03 (td, 1H), 7.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H),5.12 (s, 2H), 3.68 (t, 2H), 3.36 (t, 2H); LCMS RT = 4.26 分, [M+H]+ =541/544。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例83を同様に製造した。
実施例7
[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−[7−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミンの製造
Figure 2008516963
7−(2−ブロモエチル)−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(40mg、0.07ミリモル、1当量)の溶液(DMF中)にヨウ化ナトリウム(11mg、0.07ミリモル、1当量)、炭酸ナトリウム(16mg、0.15ミリモル、2当量)及びイミダゾール(10mg、0.15ミリモル、2当量)を添加した。生成された混合物を80℃で14時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次に真空濃縮した。生成された粗物質を分取−TLC(10%メタノール/DCM)により精製し、黄色の固体(17.9mg、0.03ミリモル、45%)を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.40 (s, 1H), 8.24 (d, J
= 8.3Hz, 1H), 7.71 (m, 2H), 7.45-7.36 (m, 3H), 7.28 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.23 (d, J= 9.6 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.09 (s, 1H), 7.04 (td, 1H), 6.92 (s,1H), 5.12 (s, 2H), 4.35 (t, 2H), 3.23 (t, 2H); LCMS RT = 3.22 分, [M+H]+= 530
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例4〜12,15〜24,84〜93及び128〜129を同様に製造した。
実施例13
7−ブロモ−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
段階1.エチル2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
シクロヘキサノン(200g、2.04モル)、エチルシアノアセテート(231g、204モル)、ジエチルアミン(149g、204モル)、硫黄(65.3g、2.04モル)及びエタノ−ルを合わせ、室温で週末にわたり撹拌した。結晶生成物を含有する反応混合物を回転蒸発装置上で最初の容量の〜50%まで濃縮した。スラーリーを濾過し、回収した固体をフィルター上で1晩乾燥すると381g(83%)を与えた。 1H NMR(DMSO-d6) δ 7.18 (s, 2H), 4.12 (q, 2H), 2.57 (t, 2H), 2.40 (t,2H), 1.66 (m, 4H), 1.23 (t, 3H); LCMS RT = 3.36分’ [M+H]+ = 226.0。
段階2.エチル2−(アセチルアミノ)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
エチル2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレート(100g、444ミリモル)及び無水酢酸(227g、2.2モル)を〜15分間還流加熱し、次に1晩室温に放置冷却した。白色固体を含有する反応混合物を濾
過した。固体を水(2L)ですすぎ、〜45℃で数時間真空オーブン中で乾燥すると白色結晶状固体(96g、81%)を与えた。 1H NMR(DMSO-d6) δ 4.26 (q, 2H), 2.69 (t,
2H), 2.57 (t, 2H), 2.20(s, 3H), 1.70 (m, 4H), 1.30 (t, 3H), LCMS RT = 3.48 分, [M+H]+ =268.0。
段階3.エチル2−アミノ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
エチル2−(アセチルアミノ)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレート(37.0g、138ミリモル)、硫黄(8.9g、277ミリモル)及びジメチルフタレート(53.8g、277ミリモル)を195℃で〜8時間加熱した。透明溶液を室温に1晩放置冷却した。翌朝、固体ケークがフラスコ中に形成しており、撹拌が停止していた。容易に濾過される形態の固体を得る試みを何度か失敗した。固体をエタノ−ル(200mL)に再スラーリー化し、濾過した。次に固体をエタノ−ル(500mL)中で加熱し、冷却し、再度濾過した。最後にDean−Starkトラップでトルエン中で加熱し、濾過した。次に固体を真空オーブン中で乾燥すると淡黄色の固体(12.7g)を生成した。トルエン濾液を濃縮すると第2の生成物(5.9g)を得た。
次に2回の生成物を〜4時間ピロリジン(5当量)による還流においてトルエン(溶媒中〜0.38M)中で加熱することにより別の実験で脱アシル化した。完了時に反応混合物を合わせ、〜100mLに濃縮し、濾過して少量の粒子を除去した。深赤色の濾液をBiotageの75Lのシリカゲルカラム上に注入し、勾配クロマトグラフィー(ヘキサン中10%EtOAc〜25%EtOAc)により精製した。所望生成物を含有する画分を合わせ、濃縮すると白色固体(2段階を合わせて10.4g、34%)を与えた。1H NMR (DMSO-d6) δ 7.93 (s, 2H), 7.92 (d, 1H), 7.57 (d,1H), 7.22 (t, 1H), 7.03 (t, 1H), 4.28 (q, 2H), 1.33 (t, 3H), LCMS RT = 3.13 分,[M+H]+ = 222.0。
段階4.エチル2−アミノ−6−ブロモ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
エチル2−アミノ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレート(10.4g、44.7ミリモル)をクロロホルム(100mL)に溶解し、NBS(7.95g、44.7ミリモル)で処理した。反応完了時に、混合物から淡黄褐色の固体が沈殿した。スラーリーを回転蒸発装置上で最初の容量の〜30%まで濃縮し、次に濾過した。固体をEtOAc(300mL)中にスラーリー化し、飽和NaHCO(200mL)で処理して2種の透明な相を得た。有機相を更に飽和NaHCO(4×〜200mL)及び水(200mL)で洗浄した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮するとオフホワイトの固体(9.1g、68%)を生成した。 1H NMR (DMSO-d6)δ 8.00 (s, 2H),
7.85 (s, 1H), 7.83 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 4.28 (q, 2H), 1.33(t, 3H)。
段階5.7−ブロモ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オンの製造
Figure 2008516963
エチル2−アミノ−6−ブロモ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボキシレート(9.0g、27ミリモル)、ホルムアミド(85mL)及びアンモニウムホルメート(2.7g、43ミリモル)を135℃の油浴中で1晩加熱した。翌朝、反応混合物はパステルブルーのスラーリーであった。反応混合物を室温に放置冷却し、次に濾過した。固体を水で洗浄し、濾過乾燥し、最後に45℃の真空オーブン中で1晩乾燥すると淡青色の固体(7.8g、定量)を生成した。1H NMR (DMSO-d6) δ 12.9 (br, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.35(d, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.69 (d, 1H); LCMS RT = 3.08 分, [M+H]+ =281.1。
段階6.7−ブロモ−4−クロロ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジンの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン(7.80g、27.7ミリモル)、POCl(70mL)及びトリエチルアミン(70mL)を80℃で3時間油浴中で加熱した。生成されたスラーリーを回転蒸発装置上で濃縮し、ジクロロメタン中にスラーリー化させ、500mLの飽和NaHCO中に注入した。次に有機相を飽和NaHCO、水で洗浄し、次に回収した。最初の水相(pH<1)を1.0NのNaOHで塩基性化し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、高真空下濃縮すると粗い褐色の固体(7.6g、91%)を生成した。1H NMR (DMSO-d6) δ 9.05 (s, 1H), 8.60 (d, 1H), 8.60 (s,1H), 7.88 (d, 1H)。
段階7.7−ブロモ−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−4−クロロ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン(7.00g、
23.4ミリモル)、3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン(5.88g、23.4ミリモル)及びジオキサン中HCl(1mL、4.0M)をIPA(140mL)中で3日間還流加熱した。懸濁物を濾取して、淡黄褐色の固体を回収した。固体をEtOAc(350mL)中に再懸濁させ、飽和NaHCO(350mL)で処理すると2種の透明な相を生成した。有機相を水(350mL)で洗浄し、回収し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、回転蒸発装置上で濃縮し、最後に高真空下におくとオフホワイトの固体(10.34g、86%)を生成した。1H NMR (DMSO-d6) δ 9.06
(s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.49 (d,1H), 8.43 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.47-7.42 (m, 1H),7.32-7.16 (m, 4H), 5.26 (s, 2H), LCMS RT = 4.42 分, [M+H]+ = 514.3。
実施例14
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−ビニル[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(4.78g、9.29ミリモル)、Pd(PPh(215mg、0.19ミリモル)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(2mg)、トリブチル(ビニル)錫(3.24g、10.2ミリモル)及びトルエン(50mL)を4時間還流加熱した。反応混合物を冷却し、勾配シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン)により精製した。関連画分を合わせ、濃縮するとオフホワイトの固体3.85gを生成し、それはH NMRにより残渣のブチル錫物質を含有した。固体を40mLのMTBE中に再スラーリー化し、濾過するとオフホワイトの固体(3.09g、72%)を得た。1H-NMR (CD3OD) δ 8.63 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.5Hz, 1H), 7.76 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.61 (dd, J
= 1.4, 8.4 Hz, 1H), 7.48 (dd, J= 2.9, 8.6 Hz, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.23 (m, 2H), 7.14 (s, 1H), 7.03 (td, 1H),6.99 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.84 (dd, 1H), 5.91 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 5.41( d, J= 10.8 Hz, 1H), 5.12 (s, 2H), LCMS RT = 4.22 分, [M+H]+ = 462。
実施例25
1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−エタン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−ビニル[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(110mg、0.23ミリモル、1当量)(4mLのアセトン及び0.4mLの水中)にNMO(33mg、0.29ミリモル、1.2当量)及び触媒量のオスミウム(VIII)テトロキシド(t−BuOH中2.5重量%)をN下の室温で添加した。反応混合物を室温で14時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム(200mg)を反応混合物に添加し、20分間撹拌した。反応混合物を上部にCelite(R)をもつシリコンゲルのパッドを通して濾過し、EtOAc(3×20mL)で洗浄した。次に濾液を濃縮し、DCMで摩砕すると褐色固体(58mg、0.12ミリモル、49%)を得た。1H-NMR (CD3OD) δ 8.45 (s, 1H), 8.39 (d, J =
9.2 Hz, 1H), 8.03(s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.40(m, 1H), 7.31-7.24 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.05 (t, 1H), 5.22 (s,2H), 4.09 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), LCMS RT = 3.59 分, [M+H]+ = 496。
実施例26及び27
(1S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタン−1,2−ジオール及び
(1R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタン−1,2−ジオールのラセミ混合物(240mg、0.48ミリモル)をキラルHPLC[条件:CHiralpak AD 5ミクロン 20×250mm。溶離剤:A=ヘキサン、B=3−1のMeOH−EtOH。50%B(追加ポンプにより+0.1%ET3N)、流速15m
L/分 UV215]により分離すると白色固体(98.5mg、41%)として(1S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタン−1,2−ジオール及び白色固体として(1R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]エタン−1,2−ジオール(95.7mg、48%)を与えた。 1H-NMR (CD3OD) δ 8.45 (s, 1H), 8.39 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.03(s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.40(m, 1H), 7.31-7.24 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.05 (t, 1H), 5.22 (s,2H), 4.09 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), LCMS RT = 3.59 分, [M+H]+ = 496。
実施例28
2−[4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−]ピリミジン−7−イル}−1−モルホリン−4−イル−エタノンの製造
Figure 2008516963
段階1.{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−酢酸の製造
Figure 2008516963
{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−酢酸エチルエステル(400mg、0.766ミリモル)の撹拌溶液(10mLのTHF中)に水酸化リチウム一水和物(161mg、3.83ミリモル)の溶液(3mLの水中)を添加し、生成された混合物を室温で1晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、NaOH水溶液(0.2N、5mL)を残渣に添加し、混合物をジエチルエーテル(2×8mL)で洗浄した。0.5NのHClの添加により水層のpHを5に調整し、次にそれをEtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮すると僅かに褐色の固体(350m
g、93%)として生成物を与えた。 LCMS RT = 3.66 分, [M+H]+= 494.1。
段階2.2−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−1−モルホリン−4−イル−エタノンの製造
Figure 2008516963
{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−酢酸(90%、33mg、0.060ミリモル)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(8.94mg、0.066ミリモル)の撹拌懸濁物(2mLのジクロロメタン中)に1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸(13.8mg、0.072ミリモル)を添加した。モルホリン(6.29mg、0.072ミリモル)を10分後に添加し、混合物を室温で1晩撹拌した。反応混合物を分取TLC(CHCl/CHOH=6/1)上に直接配置すると標題の化合物(18mg、53.2%)を与えた。 1H-NMR (DMSO-d6)
δ 8.97 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.48 (d,1H), 7.93 (d, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.53 (q, 1H), 7.46-7.42 (m, 2H), 7.28-7.32 (m,2H), 7.23 (d, 1H), 7.16-7.18 (m, 1H), 5.26 (s, 2H), 3.91 (2H), 3.49-3.55 (m,8H); LCMS RT= 3.51 分, [M+H]+ =563.1。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例29〜33を同様に製造した。
実施例34
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オールの製造
Figure 2008516963
段階1.エチル2−アミノ−4,7−ジヒドロ−5H−スピロ[1−ベンゾチオフェン−6,2’−[1,3]ジオキソラン]−3−カルボキシレートの製造
Figure 2008516963
600mLのエタノ−ルに、1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン(25.0g、0.160モル)、エチルシアノアセテート(18.1g、0.160モル)、モルホリン(14.0g、0.160モル)及び硫黄(5.5g、0.160モル)を連続して添加した。不均質内容物を室温で4日間撹拌し、その後、すべての硫黄が溶解した。不均質内容物を減圧下濃縮し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈した。混合物を水(200mL)で洗浄し、層を分離した。有機層をMgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮すると暗色の油状物(45.0g、99%)として所望の生成物を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.20 (s, 2H), 4.10 (q, 2H), 3.87 (s,4H), 2.66 (t, 2H), 2.59 (s, 2H), 1.71 (t, 2H), 1.18 (t, 3H); LCMS RT = 2.58 分,[M+H]+ = 284.2。
段階2.3,5,6,8−テトラヒドロ−4H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン]−4−オンの製造
Figure 2008516963
エチル2−アミノ−4,7−ジヒドロ−5H−スピロ[1−ベンゾチオフェン−6,2’−[1,3]ジオキソラン]−3−カルボキシレート(40.0g、0.142モル)の撹拌溶液(225mLのホルムアミド中)にアンモニウムホルメート(17.8g、0.282モル)を添加した。生成された混合物を140℃で16時間撹拌し、その後不均質内容物を加熱から外し、室温に放置冷却した。内容物を濾過し、固体の濾過ケークを水(2×60mL)で洗浄し、1晩吸引乾燥するとオフホワイトの固体(33.0g、88%)として所望の生成物を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 12.35 (broad s, 1H), 8.00 (s, 1H),3.92 (s, 4H), 2.95 (t, 2H), 2.91 (s, 2H), 1.83 (t, 2H); LCMS RT = 1.87 分, [M+H]+= 265.2。
段階3.4−クロロ−5,8−ジヒドロ−6H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン]の製造
Figure 2008516963
0℃の3,5,6,8−テトラヒドロ−4H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン]−4−オン(20.0g、0.076モル)の撹拌溶液(200mLのPOCl中)にトリエチルアミン(200mL)を
15分間にわたり添加した。生成された混合物を室温に放置して暖め、次に80℃に加熱した。3時間後、内容物を熱から外し、室温に放置冷却した。不均質混合物を減圧下濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、再度濃縮して揮発性物質を更に除去した。次に残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、不均質混合物を氷水/NaHCO水溶液の撹拌混合物(800mL)上に注入した。5分間の撹拌後、内容物(pH≫7)を濾取し、固体の濾過ケークを水で洗浄した。生成物を真空オーブン中で1晩乾燥すると所望の生成物(20.7g、97%)をオフホワイトの固体として与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.82 (s, 1H), 3.97 (s, 4H), 3.10 (t,2H), 3.07 (s, 2H), 1.95 (t, 2H); LCMS RT = 2.45 分, [M+H]+ = 283.1。
段階4.N−(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン)−5,8−ジヒドロ−6H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン]−4−アミンの製造
Figure 2008516963
2−プロパノール(300mL)に、4−クロロ−5,8−ジヒドロ−6H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン](20.7g、73.2ミリモル)、3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン(18.4g、73.2ミリモル)及びジオキサン中HCl(4N、0.92mL)を連続して添加した。懸濁物を80℃に加熱しながら撹拌し、その時内容物は褐色で均一に変化した。15時間後、暗橙黄色の不均質混合物を加熱から外し、室温に放置冷却した。内容物を濾取し、回収した固体生成物を高真空下で乾燥した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をCHOH(50mL)中に懸濁させ、その時、第2の生成物の形成が起る。第2の生成物を回収し、この濾液から第3の生成物もまた得ることができた。固体の生成物を合わせるとオフホワイトの固体として最終生成物(33.5g、92%)を与えた。1H-NMR (DMSO-d6)δ 1.90 (t, 2H), 3.00 (s, 2H), 3.26 (t, 2H), 3.97 (s, 4H), 5.22 (s, 2H),7.11-7.30 (m, 4H), 7.41-7.55 (m, 2H), 7.74 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.39 (s, 1H);LCMS RT = 3.63 分, [M+H]+ = 498.3。
段階5.N−(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン)−5,8−ジヒドロ−6H−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オンの製造
Figure 2008516963
撹拌酢酸/HO溶液(4:1、600mL)に、N−(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン)−5,8−ジヒドロ−6H−スピロ[1−ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7,2’−[1,3]ジオキソラン]−4−アミン(34.8g、69.8ミリモル)を添加し、内容物を80℃で16時間加熱した。暗色の混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下除去した。粗残渣を1NのNaHCO水溶液(500mL)中に懸濁させ、10分間撹拌し、濾過した。回収した固体をHO(500mL)で再度激しく洗浄し、濾過すると所望の生成物を与え、それを40℃で24時間加熱しながら真空乾燥した。最終生成物を橙色の固体として回収した(30.8g、97%)。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 2.66 (t, 2H),3.44 (t, 2H), 3.74 (s, 2H), 5.23 (s, 2H), 7.14-7.32 (m, 4H), 7.40-7.52 (m, 2H),7.75 (d, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.39 (s, 1H); LCMS RT = 3.50 分, [M+H]+ =454.1。
段階6.4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オールの製造
Figure 2008516963
方法A
DDQ(600.0mg、2.64ミリモル、1.2当量)の溶液(50mLの1,4−ジオキサン中)にN−(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン)−5,8−ジヒドロ−6H−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オン(1.0g、2.20ミリモル、段階5から)を窒素下で添加した。反応混合物を95℃で15時間加熱し、次に室温に冷却し、そこで褐色固体が沈殿した。固体を濾取し、1,4−ジオキサン(2×30mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮した。飽和NaHCO(50mL)を0℃で濃縮濾液中に緩徐に注入した。混合物を0℃で10分間撹拌し、次にDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(5%メタノール/DCM)により精製すると褐色固体(539.2mg、54%)を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.49 (s,1H), 8.33 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 2.7, 9.0Hz, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.44 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.32(d, J = 10 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 2.4, 8.6 Hz, 1H),7.14 (td, 1H), 5.29 (s, 2H), LCMS RT = 3.60 分, [M+H]+ = 452.1。
方法B
N−(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミン)−5,8−ジヒドロ−6H−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オン(3.5g、8ミリモル)及びトトラメチレンスルホキシド(8.3ml、93ミリモル)の混合物を100℃で2時間加熱した。反応はTLC(溶離剤:5%MeOH/DCM)により完了したことを判定された。反応混合物を室温に冷却し、次にジエチルエーテル(2×15mL)を混合物に添加し、室温で10分間撹拌した。次にエーテル層をデカントした。残留している油にアセトニトリル(35mL)を添加し、次に5分間にわたり水(113mL)を緩徐に添加した。生成された懸濁物を室温で16時間撹拌した。生成物を濾取し、水(50mL)で洗浄し、室温で48時間真空乾燥すると褐色固体として4−({
3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(3.30g、95%)を与えた。1H-NMR
(400 MHz, DMSO-d6)δ 10.05 (s, 1 H), 8.82 (s, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 8.36 (m, 1 H), 7.73 (d, J=2.5Hz, 1 H), 7.53 (dd, J=8.96, 2.73 Hz, 1 H), 7.45 (2 H, m), 7.30 (m, 2 H),7.18 (m, 2 H), 7.04 (dd, J=8.7, 2.3 Hz, 1 H), 5.25 (s, 2 H); LCMS RT = 3.61 分,[M+H]+ = 452.1。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例110を同様に製造した。
実施例35
(2R)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(30mg、0.07ミリモル)の溶液(1.0mLのEtOH中)に(R)−(+)−グリシドール(5mg、0.07mL、1.0当量)及びトリエチルアミン(0.34mg、0.0035ミリモル、0.05当量)を窒素下で添加した。反応混合物を80℃で15時間撹拌し、次に室温に冷却した。溶媒を真空除去した。残渣を分取HPLCにより精製すると(2R)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオールを白色固体(14.8mg、40%)として与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.45 (s,1H), 8.32 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 2.2 Hz,1H), 7.46 (dd, J = 2.7, 9.0 Hz, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.30 (d, J = 7.8 Hz, 1H),7.25 (dd,
J = 2.3, 9.0 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.05 (td, 1H), 5.22 (s,2H), 4.20 (m, 1H), 4.11 (m, 1H), 4.04 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), LCMS RT = 3.32 分,[M+H]+ = 526.1。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して実施例111を同様に製造した。
実施例36
(2S)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(30mg、0.07ミリモル)の溶液(1.0mLのEtOH中)に(S)−(−)−グリシドール(5mg、0.07ミリモル、1.0当量)及びトリエチルアミン(0.34mg、0.0035ミリモル、0.05当量)を窒素下で添加した。反応混合物を80℃で15時間撹拌し、次に室温に冷却した。溶媒を真空除去した。粗物質を分取HPLCにより精製すると(2S)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオールを白色固体(14.8mg、40%)として与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.45
(s,1H), 8.32 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 2.2 Hz,1H), 7.46 (dd, J = 2.7, 9.0 Hz, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.30 (d, J = 7.8 Hz, 1H),7.25 (dd, J = 2.3, 9.0 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.05 (td, 1H), 5.22 (s,2H),
4.20 (m, 1H), 4.11 (m, 1H), 4.04 (m, 1H), 3.72 (m, 2H), LCMS RT = 3.36分,[M+H]+
= 526.2。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して実施例112を同様に製造した。
実施例37
1−アミノ−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−2−オールの製造
Figure 2008516963
段階1.2−(3−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イルオキシ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオンの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(150mg、0.33ミリモル)の溶液(15mLのEtOH中)に(2,3−エポキシプロピル)フタルイミド(101.2mg、0.50ミリモル、1.5当量)及びトリエチルアミン(1.68mg、0.02ミリモル、0.05当量)を窒素下で添加した。反応混合物を80℃で15時間撹拌し、次に室温に冷却した。生成された混合物を真空濃縮した。粗物質(216mg、0.33ミリモル)を更に精製せずに次の段階に直接使用した。LCMS RT = 3.89 分, [M+H]+ = 655.1。
段階2.1−アミノ−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−2−オールの製造
Figure 2008516963
粗物質2−(3−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イルオキシ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(216mg、0.33ミリモル、段階1から)の溶液(5mLのEtOH中)に窒素下でヒドリジン(1mL)を添加した。反応物を室温で15時間撹拌した。溶媒を真空除去した。粗物質を分取HPLCにより精製すると1−アミノ−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−2−オールを白色固体(21mg、12%)としてを与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.23 (s,1H), 8.07 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 2.7 Hz
, 1H), 7.37 (d, J = 2.4 Hz,1H), 7.31 (dd, J = 2.7, 9.0 Hz, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.16 (d, J = 7.8 Hz, 1H),7.11 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.3, 9.0 Hz, 1H),
6.96 (d, J = 9.2 Hz,1H), 6.92 (td, 1H), 5.04 (s, 2H), 3.94 (m, 3H), 2.81 (m, 2H), LCMS RT = 2.84 分,[M+H]+ = 525.1。
実施例38
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(50mg、0.11ミリモル、実施例34から)の溶液(2mLのTHF中)にトリフェニルホスフィン(43.5mg、0.17ミリモル、1.5当量)及び1,1’−アザビス(N,N−ジメチルホルムアミド)(28.6mg、0.17ミリモル、1.5当量)を窒素下で添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、次に4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(21.8mg、0.17ミリモル、1.5当量)を添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌し、それを真空濃縮した。粗物質を分取HPLCにより精製するとN−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンを白色固体(18.1mg、29%)としてを与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.08 (broad s, NH), 7.65 (s, 1H),7.62 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.91 (m, 2H), 6.74 (m, 3H), 6.63 (m, 1H), 6.48-6.37(m, 3H), 4.42 (s, 2H), 3.38 (t, 2H), 2.75 (t, 4H), 1.90 (t, 2H), 1.65 (t, 4H),LCMS
RT = 2.75 分, [M+H]+=565.20。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して実施例39〜41を同様に製造した。
実施例42
ジエチル{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}マロネート・トリフルオロアセテートの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(300mg、0.66ミリモル、実施例34から)の溶液(10mLの無水DMF中)にジエチルブロモマロネート(238mg、1.0ミリモル、1.5当量)及び水酸化ナトリウム(29.2mg、0.73ミリモル、1.1当量)を窒素下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌し、次に水(30mL)及びEtOAc(30mL)の混合物を含有するフラスコ中に注入した。層を分離し、水層をEtOAc(2×30mL)により抽出した。合わせた有機層を飽和塩化アンモニウム(20mL)及び生理食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。粗物質(10mg)の一部を分取HPLCにより精製し、白色固体(3.1mg)としてジエチル{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}マロネート・トリフルオロアセテートを与えた。残りの粗物質(100mg、25%)を更に精製せずに実施例43に使用した。1H-NMR (DMSO-d6) δ9.06 (broad s, NH), 8.59 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.93 (d, J = 2.7Hz, 1H), 7.73 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 2.7, 8.7 Hz, 1H), 7.44 (m,1H), 7.35 (dd, J = 2.3, 9.0 Hz, 1H), 7.32 (m, 2H), 7.24 (d, J = 9.0 Hz, 1H),7.16 (td, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.34 (q, 4H), 4.25 (s, 1H), 1.20 (t, 6H), LCMS RT= 4.11 分, [M+H]+ = 610.10。
実施例43
2−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,3−ジオール・トリフルオロアセテート(塩)の製造
Figure 2008516963
ジエチル{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル
}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}マロネート(50mg、0.08ミリモル)の溶液(2mLの無水THF中)に、LiAlHの溶液(1M、0.33mL、0.33ミリモル、4当量、THF中)を−78℃で窒素下で添加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。次に混合物を0℃に暖め、飽和塩化アンモニウムでクエンチした。生成された白色の懸濁物をCelite(R)のパッドを通して濾過し、パッドをTHF(1×5mL)及びEtOAc(1×5mL)で洗浄した。合わせた濾液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空濃縮した。粗物質を分取HPLCにより精製すると白色固体(3.1mg、8%)を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ8.88 (broad s, 1H, NH), 8.46 (s, 1H), 8.42 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.75 (d, J =2.7 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 2.7, 8.7 Hz, 1H), 7.44 (m,1H), 7.29 (m, 2H), 7.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H),7.16 (td, 1H), 5.24 (s, 2H), 4.42 (t, 1H), 3.63 (m, 4H), LCMS RT = 3.26 分,[M+H]+ = 526.2。
実施例44
[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−(7−モルホリン−4−イル−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
Figure 2008516963
(7−ブロモ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−アミン(50mg、0.097ミリモル)の撹拌懸濁物(500mg、5.74ミリモルのモルホリン中)に水素化ナトリウム(60%、15.5mg、0.388ミリモル)を添加した。生成された混合物に2分間、Nを通気し、次に2−ジシクロヘキシフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(1.91mg、4.86ミクロモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(4.45mg、4.86ミクロモル)を添加した。混合物に更に2分間Nを通気し、135〜140℃で20分間撹拌した。それを室温に冷却し、真空濃縮した。残渣を分取TLC(CHCl/CHOH=8/1)により精製すると目標の生成物(29.0mg、57%)を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.83 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.37 (d,1H), 7.73 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.51 (q, 1H), 7.43-7.48 (m, 1H),7.28-7.32 (m, 2H), 7.21-7.25 (m, 2H), 7.16 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 3.78 (t, 4H),3.26 (t, 4H). LCMS RT = 3.90 分; [M+H]+= 521.1。
実施例45
2−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−マロン酸ジエチルエステル
Figure 2008516963
(7−ブロモ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−アミン(150mg、0.291ミリモル)の撹拌懸濁物(2mL、2g、12.5ミリモルのマロン酸ジエチルエステル中)に水素化ナトリウム(60%、35.0mg、0.874ミリモル)を添加した。生成された混合物に2分間Nを通気し、次にビフェニル−4−イル−ジ−tert−ブチル−ホスフェート(4.35mg、0.015ミリモル)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(13.3mg、0.015ミリモル)を添加した。混合物に更に2分間Nを通気した。反応混合物を135〜140℃で20分間撹拌した。それを室温に冷却し、真空濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1〜1/1)により精製すると生成物(130mg、75%)を与えた。1H-NMR (CDCl3-d) δ 8.56 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 8.00 (s,1H), 7.82 (b, 1H), 7.74 (s, 1H),
7.66 (d, 1H), 7.49 (q, 1H), 7.34-7.39 (m, 1H),7.20-7.26 (m, 2H), 6.99-7.05 (m, 2H), 5.18 (s, 2H), 4.80 (s, 1H), 4.20-4.31(m,4H), 1.28-1.34 (m, 6H); LCMS RT = 4.23 分, [M+H]+ =594.1。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して実施例118を同様に製造した。
実施例46
2−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−プロパン−1,3−ジオール
Figure 2008516963
2−{4−[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニルアミノ]−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−マロン酸ジメチルエステル(実施例45に記載されたものと同様な方法により製造された)(60mg、0.
106ミリモル)の溶液(5mLの無水THF中)にリチウムアルミニウム水素化物(20.1mg、0.53ミリモル)を添加した。生成された混合物を3時間還流加熱し、冷却し、氷水(15mL)及び0.2NのHCl(0.5mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(3×15mL)により抽出し、合わせた抽出物をNaSO上で乾燥した。溶媒を蒸発させ、残渣を分取TLC(CHCl/CHOH=10/1)により精製すると目標の生成物(13mg、24%)を与えた。1H NMR (DMSO-d6) δ8.97 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.53 (q,1H), 7.42-7.49 (m, 2H), 7.29-7.33 (m, 2H), 7.21 (d, 1H), 7.16-7.19 (m, 1H),5.26 (s, 2H), 3.75-3.79 (m, 3H), 3.63-3.65 (m, 3H), 3.00 (t, 1H); LCMS RT = 3.22 分, [M+H]+ = 510.1。
実施例47
メチル(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリレートの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(2g、3.88ミリモル、1当量)の懸濁物(80mLのエタノ−ル中)にメチルアクリレート(1mL、11.65ミリモル、3当量)、トリエチルアミン(1.6mL、11.65ミリモル、3当量)、トリ−o−トリルホスフィン(71mg、0.23ミリモル、0.06当量)及び酢酸パラジウム(40mg、0.06ミリモル、0.015当量)を添加した。反応混合物をマイクロウェーブオーブン(Personal Chemistry)中で30分間100℃に加熱した。室温に冷却後、混合物を濾過し、固体をエタノ−ルで洗浄すると、(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリレート(1.7g、85%)を固体として与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.11 (s, 1H), 8.59 (d, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.51(d, 1H), 7.96 (dd, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.52 (dd, 1H), 7.44 (m,1H), 7.31 (m, 2H), 7.24 (d, 1H), 7.17 (m, 1H), 6.84 (d, 1H), 5.27
(s, 2H), 3.75(s, 3H); LCMS RT = 4.20 分, [M+H]+ = 520.1。
実施例48
(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリル酸の製造
Figure 2008516963
メチル(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリレート(100mg、0.19ミリモル)の懸濁物(3vmLのTHF中)にエタノ−ル(1mL)及び水酸化リチウム(2N、0.5mL、1ミリモル、5当量)を添加した。内容物を室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させ、残渣をエーテル及び酢酸エチルで摩砕して有機不純物を除去した。固体に僅かな水及び1NのHClを添加して、pHを約6に製造した。固体を濾取し、乾燥すると(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリル酸(50mg、51%)を得た。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.10 (s, 1H), 8.56(d, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.39(d, 1H), 7.87 (dd, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.42-7.59 (m, 3H), 7.30 (m, 2H), 7.23 (d,1H), 7.17 (m, 1H), 6.69 (d, 1H), 5.26 (s, 2H); LCMS RT = 3.77 分, [M+H]+= 506.0。
実施例49
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−[(1E)−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
トルエン(5mL)の撹拌、冷却(0℃)溶液にヘキサン中トリメチルアルミニウム(2M、0.77mL、1.54ミリモル、4当量)を添加し、0℃で10分間撹拌し、次に1−エチルピペラジン(48mg、0.42ミリモル、1.1当量)を添加した。生成された混合物を0℃で更に5分間撹拌し、次に室温に暖めた。メチル(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリレート(200mg)の懸濁物(トルエン中)を前記で生成された混合物に添加した。生成された混合物を100℃で16時間加熱した。室温に冷却後、それをNHCl水溶液及びEtOAcの冷却混合物(0℃)中に注入した。生成されたゲル様混合物をCelite(R)のパッドを通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄した。合わせたEtOAc層をMgSO上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をエーテルで注意して摩砕すると黄色の固体(200mg、86%)を与えた。 1H-NMR(DMSO-d6) δ 9.08 (s, 1H), 8.54 (m, 3H), 7.92 (dd, 1H), 7.74
(d, 1H),7.62 (d, 1H), 7.52 (dd, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.32 (m, 2H), 7.24 (d, 1H), 7.17 (m,1H), 5.28 (s, 2H), 3.74 (m, 2H), 3.58 (m, 2H), 2.35 (m, 6H), 1.0 (t, 3H);
LCMSRT = 3.03 分, [M+H]+ = 602.0。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例50〜55を同様に製造した。
実施例56
1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−[(1E)−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(150mg、0.25ミリモル、1当量)の懸濁物(5mLのTHF中)にオスミウムテトロキシド(t−BuOH中2.5重量%、0.03mL、0.01当量)、4−メチル−モルホリン−N−オキシド(58mg、0.5ミリモル、2当量)及び少量の水を添加した。室温で16時間撹拌後、飽和NaSOを添加し、生成された混合物を更に10分間撹拌した。有機内容物をEtOAcで抽出し、乾燥し(MgSO)そして濃縮すると粗生成物(150mg)を与えた。残渣の一部(50mg)を5%MeOH/DCMを使用する分取TLCにより精製すると(12mg、23%)を生成した。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.97(s, 1H),
8.52 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.54 (m, 2H),7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H), 7.16 (m, 1H), 5.64 (d, 1H), 5.27 (s,2H), 5.03 (d, 1H), 4.87 (t, 1H), 4.52 (m, 1H), 3.44 (m,1H), 3.3 (m, 3H), 2.17(m, 5H), 1.91 (m, 1H), 0.86 (t, 3H); LCMS RT = 2.67 分, [M+H]+ =636.0。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例59〜60を同様に製造した。
実施例57
(1S,2R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
実施例56からの粗1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオール(100mg)を次の条件:ChiralPak AD−H(20×250mm)カラム、15mL/分の流速で60%Bの溶離(溶離剤A:ヘプタン中0.2%トリエチルアミン及び溶離剤B:イソプロパノール)、総実施時間〜30分間、を使用して、キラルHPLCカラムにより分離すると2種のジアステレオ異性体を生成した。HPLCからの第1の画分(〜17分)は(1S,2R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオール(12.3mg、25%)であった。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.97 (s, 1H), 8.52 (s,
1H), 8.49 (d, 1H), 8.02(d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H),7.16 (m, 1H), 5.64 (d, 1H), 5.27 (s, 2H), 5.03 (d, 1H), 4.87 (t, 1H), 4.52 (m,1H), 3.44 (m,1H), 3.3 (m, 3H), 2.17 (m, 5H), 1.91 (m, 1H), 0.86 (t, 3H); LCMSRT = 2.68 分, [M+H]+ = 636.1。
実施例58
(1R,2S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
実施例56からの粗1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオール(100mg)を次の条件:ChiralPak AD−H(20×250mm)カラム、15mL/分の流速で60%Bの溶離(溶離剤A:ヘプタン中0.2%トリエチルアミン及び溶離剤B:イソプロパノール)、総実施時間〜30分間、を使用して、キラルHPLCカラムにより分離すると2種のジアステレオ異性体を生成した。HPLCからの第2の画分
(〜23分)は(1R,2S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロパン−1,2−ジオール(12.1mg、24%)であった。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.97 (s, 1H), 8.52 (s,
1H), 8.49 (d, 1H), 8.02(d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H),7.16 (m, 1H), 5.64 (d, 1H), 5.27 (s, 2H), 5.03 (d, 1H), 4.87 (t, 1H), 4.52 (m,1H), 3.44 (m,1H), 3.3 (m, 3H), 2.17 (m, 5H), 1.91 (m, 1H), 0.86 (t, 3H); LCMSRT = 2.68 分, [M+H]+ = 636.1。
実施例61
(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロプ−2−エン−1−オールの製造
Figure 2008516963
メチル(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アクリレート(400mg、0.77ミリモル、1当量)の撹拌、冷却(0℃)溶液(10mLのTHF中)にTHF中ジイソブチルアルミニウム水素化物(1M、3mL、3ミリモル、4当量)を添加した。生成された混合物を室温で20時間撹拌し、次にRochelleの塩水溶液及びEtOAc中に注入した。これをCelite(R)のパッドで濾過した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣をヘキサン及びエーテルで摩砕すると(250mg、67%収率)を生成した。1H-NMR (DMSO-d6)
δ 8.93 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.1(d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.60 (dd, 1H), 7.46 (dd, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.24 (m,2H), 7.17 (d, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.49-6.65 (m, 2H), 5.20 (s, 2H), 4.90 (s, 1H),4.11 (d, 2H); LCMS RT = 3.71 分, [M+H]+ = 492.1。
実施例62
1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオールの製造
Figure 2008516963
(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロプ−2−エン−1−オール(50mg、0.1ミリモル、1当量)の溶液(1mLのTHF中)にオスミウムテトロキシド(t−BuOH中2.5重量%,6.3μL、0.0005ミリモル、0.005当量)、4−メチル−モルホリン−N−オキシド(24mg、0.2ミリモル、2当量)及び少量の水を添加した。室温で16時間撹拌後、飽和NaSOを添加し、生成された混合物を更に10分間撹拌した。有機内容物をEtOAcで抽出し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。粗物質を5%MeOH/DCMを使用して分取TLCにより精製すると1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオール(10mg、20%)を生成した。1H-NMR (THF-d8) δ 8.36 (s, 1H), 8.18 (d, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.93(d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.51 (dd, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.17 (m,2H), 7.00 (d, 1H), 6.91 (m, 1H), 5.25 (dd, 1H), 5.09 (s, 2H), 4.70 (d, 1H),3.70 (m, 1H), 3.51 (m,1H), 3.46 (s, 1H), 3.39 (m,
1H), 3.23 (m, 1H); LCMS RT =3.16 分, [M+H]+ = 526.1。
実施例63
(1S,2S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオールの製造
Figure 2008516963
粗1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオールを以下の条件:ChiralPak AD−H(4.6×250mm)カラム、15mL/分の流速で60%Bの溶離(溶離剤A:ヘプタン中0.2%トリエチルアミン及び溶離剤B:メタノール/エタノ−ル(1:1))、総実施時間〜30分間、を使用して、キラルHPLCにより分離すると2種のジアステレオ異性体を生成した。HPLCからの第1の画分(〜18分)は(1S,2S)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d
]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオール(5.0mg、50%)であった。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.96 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.02(d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.55 (m, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H),7.16 (m,
1H), 5.33 (d, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.75 (t, 1H), 4.66 (d, 1H), 4.52(t,1H), 3.59 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.20 (m, 1H); LCMS RT = 3.14 分, [M+H]+= 526.0。
実施例64
(1R,2R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオールの製造
Figure 2008516963
粗1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオールを次の条件:ChiralPak AD−H(4.6×250mm)カラム、15mL/分の流速で60%Bの溶離(溶離剤A:ヘプタン中0.2%トリエチルアミン及び溶離剤B:メタノール/エタノ−ル(1:1))、総実施時間〜30分間、を使用して、キラルHPLCにより分離すると2種のジアステレオ異性体を生成した。HPLCからの第2の画分(〜25分)は(1R,2R)−1−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン−1,2,3−トリオール(5.5mg、55%)であった。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.96 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.02(d, 1H),
7.75 (d, 1H), 7.55 (m, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H),7.16 (m, 1H), 5.33 (d, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.75 (t, 1H), 4.66 (d, 1H), 4.52(t,1H), 3.59 (m,
1H), 3.44 (m, 1H), 3.20 (m, 1H); LCMS RT = 3.14 分, [M+H]+= 526.1。
実施例65
3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン酸の製造
Figure 2008516963
ののブランケット下で、Nでフラッシュされたフラスコに10%Pd−C(4mg)を添加し、触媒をTHFで湿らせた。(2E)−3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d
]ピリミジン−7−イル]アクリル酸(40mg、0.08ミリモル)の溶液(2mLのTHF中)を更に上記フラスコに添加した。フラスコを真空にし、その中にHを導入した。反応混合物を室温でH下で16時間撹拌した。Pd−Cを注意して濾去し、濾液を濃縮すると白色固体(30mg、75%)を生成した。 1H-NMR (DMSO-d6)δ 8.95 (s, 1H), 8.50(s, 1H), 8.45 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.52(dd, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, 1H), 7.16 (m, 1H), 5.26 (s, 2H),2.99 (t, 2H), 2.59 (t, 2H); LCMS RT = 3.73 分, [M+H]+ = 508.1。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例67〜70を同様に製造した。
実施例66
N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロピル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
3−[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]プロパン酸(25mg、0.05ミリモル、1当量)、4−メチルピペラジン(6mg、0.06ミリモル、1.2当量)、1−[3−(ジメチルアミノプロピル)]−3−エチルカルボジイミド(14.1mg、0.07ミリモル、1.5当量)、4−メチルモルホリン(10mg、0.1ミリモル、2当量)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(14mg、0.1ミリモル、2当量)をDMF中に混合し、室温で16時間撹拌した。水及びEtOAcを添加し、抽出を3回実施した。有機層を濃縮し、5%MeOH/DCMを使用して分取TLCにより精製すると固体生成物(18.5mg、64%)を生成した。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.94(s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.45 (d, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.52 (dd, 1H),7.45 (m, 2H), 7.30 (m, 2H), 7.23 (d, 1H), 7.16 (m, 1H), 5.26 (s, 2H), 3.41 (m,4H), 2.99 (t, 2H), 2.72 (t, 2H), 2.20 (m, 4H), 2.13 (s, 3H); LCMS RT = 2.87 分,[M+H]+ = 590.2。
実施例71
4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オールの製造
Figure 2008516963
段階1.3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニルアミンの製造
Figure 2008516963
2−クロロ−4−ニトロフェノール(10g、57.6ミリモル、1当量)、塩化2−ピコリル塩化水素(9.45g、57.6ミリモル、1当量)、炭酸セシウム(41.3、126.8ミリモル、2.2当量)及びヨウ化ナトリウム(8.64g、57.6ミリモル、1当量)を200mLのアセトニトリル中に懸濁させた。反応混合物を60℃で5時間撹拌した。生成された懸濁物を濾過し、水(400mL)で洗浄すると赤色固体として2−(2−クロロ−4−ニトロ−フェノキシメチル)−ピリジン(8g、52%)を生成した。
2−(2−クロロ−4−ニトロ−フェノキシメチル)−ピリジン(8g、30.2ミリモル、1当量)及び鉄(8.44g、151.1ミリモル、5当量)を酢酸(100mL)及びEtOAc(50mL)中に混合し、室温で1晩撹拌した。反応混合物をCelite(R)のパッドを通して濾過した。濾液を真空濃縮し、飽和NaCO溶液で中和した。溶液をEtOAcで抽出し、有機層を生理食塩水で洗浄し、真空濃縮した。生成された粗物質をEtOAc/ヘキサン(3:7)で溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニルアミン(3.2g、52%)を白色固体として与えた。1H-NMR (CDCl3) δ 5.18 (s, 2H), 6.50 (dd, 1H), 6.76 (d, 1H),.6.80 (d, 1H), 7.22 (m, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.73 (td, 1H), 8.55 (m, 1H); LCMS RT= 0.89 分, [M+H]+ = 235.1。
段階2.7−ブロモ−N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−4−クロロ[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン(4.85g、16.2ミリモル)、3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニルアミン(4.73g、18.1ミリモル、1.12当量)及びジオキサン中HCl(4.0M、7.25mL)の混合物(100mLのIPA中)を3日間還流加熱した。懸濁物を濾過し、IPA(3×20mL)で洗浄し、淡黄褐色の固体を回収した。固体をエーテルで摩砕すると黄色の固体を与えた。黄色の固体を少量ずつ飽和NaHCO溶液に添加してpHを7に調整した。懸濁物を室温で5分間撹拌し、次に濾過し、水及びメタノールで洗浄すると黄色の固体を与えた。固体を35℃の真空オーブンに60時間入れると生成物6.48g(76%)を生成した。 1H-NMR (CD3OD) δ8.81 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.37 (t, 1H),8.34 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 2.7 Hz, 1H),7.81 (m, 1H), 7.80 (dd, J = 2.1, 8.9 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 2.1, 8.9 Hz, 1H),7.31 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.51 (s, 2H); LCMS RT = 3.43 分, [M+H]+ =499.0。
前記の方法及び適当な出発物質を使用して、実施例113を同様に製造した。
実施例72
N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]−7−ビニル[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(5.0g、10.0ミリモル)の溶液(50mLの1,2−ジメトキシエタン及び5.0mLの水中)にPd(PPh(580mg、0.50ミリモル、0.05当量)、カリウムビニルトリフルオロオレート(1.48g、11.1ミリモル、1.1当量)及び炭酸ナトリウム(2.66g、25.1ミリモル、2.5当量)を窒素下で添加した。反応混合物を15時間還流加熱
した。反応混合物を室温に冷却し、次に水(100mL)及びEtOAc(100mL)の混合物を含有するフラスコ中に注入した。生成された混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に真空濃縮した。粗物質をクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製するとオフホワイトの固体(4.84g、97%)を与えた。 1H-NMR(CD3OD) δ 8.72 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.37 (d, J =8.4 Hz, 1H), 8.28 (t, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.98(d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.81 (d, J =2.7 Hz, 1H), 7.72 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 2.1, 8.9 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.7 Hz,1H), 6.89 (m, 1H), 5.97 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 5.39 (d, J = 10.9Hz, 1H); LCMS RT = 3.30 分, [M+H]+ = 445.10。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して、実施例114及び130を同様に製造した。
実施例73
1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]−7−ビニル[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(4.84g、10.88ミリモル、1当量、実施例72から)の溶液(100mLのアセトン及び10mLの水中)にNMO(1.53g、13.1ミリモル、1.2当量)及び触媒量のオスミウム(VIII)テトロキシド(t−BuOH中2.5重量%、0.5mL)を室温、N下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム(10g)を反応混合物に添加し、3時間撹拌した。反応混合物を上部にCelite(R)をもつシリコンゲルのパッドを通して濾過した。パッドをアセトン(60mL)、DCM(60mL)、MeOH(60mL)、EtOAc(60mL)及びTHF(60mL)で洗浄した。合わせた有機層を真空濃縮すると暗褐色の固体を与えた。固体を更にDCM(30mL)及びEtOAc(30mL)で洗浄すると黄色の固体(3.47g、67%)を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.57 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.43(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.92 (t, 1H), 7.81 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.73(d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (d, J
= 8.5 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 2.6, 8.8 Hz, 1H),7.40 (m, 1H), 7.20 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 4.88 (t, 1H), 3.73 (m,2H); LCMS RT = 2.39 分, [M+H]+ = 479.10。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して、実施例115及び131を同様に製造した。
実施例74及び75
(1S)−1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオール及び
(1R)−1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオールの製造
Figure 2008516963
1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオールのラセミ混合物(3.47g、7.25ミリモル)をキラルHPLC[条件:CHiralpak AD 5ミクロン20×250mm。溶離剤:A=ヘキサン、B=3−1のMeOH−IPA。勾配50〜80%B(+0.1%のET3N、添加(make−up)ポンプにより)流速15mL/分で20分間、UV280]により分離した。HPLCからの第1の画分(〜12.5分)は白色固体としての(1S)−1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオール(1.35g、39%)(実施例74)であった。1H-NMR (DMF-d7) δ 9.16 (broad s, 1H), 8.80 (m, 2H),8.73 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.13 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.10 (t, 1H),7.81-7.90 (m, 3H), 7.56
(m, 1H), 7.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.69 (d, J= 4.1 Hz, 1H), 5.54 (s, 2H), 5.06 (m, 2H), 3.88 (t, 2H); LCMS RT = 2.39 分,[M+H]+ = 479.10. HPLCからの第2の画分(〜18分)は白色固体としての(1R)−1−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタン−1,2−ジオール(1.27g、37%)(実施例75)であった。 1H-NMR (DMF-d7) δ 9.16 (broad s, 1H), 8.80 (m, 2H),8.73 (s, 1H), 8.31 (s,
1H), 8.13 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.10 (t, 1H),7.81-7.90 (m, 3H), 7.56 (m, 1H), 7.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.69 (d, J= 4.1 Hz, 1H), 5.54 (s, 2H), 5.06 (m, 2H), 3.88 (t, 2H); LCMS RT = 2.39 分,[M+H]+ = 479.10。
実施例74及び75に記載の方法及び適当な出発材料を使用して実施例116及び117を同様に製造した。
実施例76
N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]−7−モルホリン−4−イル[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン・トリフルオロアセテートの製造
Figure 2008516963
7−ブロモ−N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニル][1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(30mg、0.06ミリモル、実施例71から)を含有する乾燥した8mLのバイアルに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(2.7mg、0.003ミリモル、0.05当量)、2−ジシクロヘキシフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(1.2mg、0.003ミリモル、0.05当量)及びNaH(4.3mg、0.18ミリモル、3当量)を窒素下で連続して添加した。モルホリン(0.5mL)を溶媒及び試薬として反応バイアルに最後に添加した。反応混合物を140℃で20分間加熱して、次に室温に冷却した。粗混合物を分取HPLCにより分離すると白色固体(6.2mg、16.7%)を与えた。
1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.86 (broad s, 1H), 8.61 (d, J = 4.7Hz, 1H), 8.44 (s, 1H),
8.37 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.93 (t, 1H), 7.74 (d, J = 2.5Hz, 1H), 7.61 (m, 2H), 7.51 (dd, J = 2.6, 8.9 Hz, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.24 (m,2H), 5.31 (s, 2H), 3.78 (t, 4H), 3.26 (t, 4H); LCMS RT = 3.01 分, [M+H]+= 504.1。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して、実施例77〜80、119及び120を同様に製造した。
実施例94
(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)酢酸の製造
Figure 2008516963
段階1.エチル[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテートの製造
Figure 2008516963
(4−クロロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酢酸エチルエステル(500mg、1.63ミリモル、1当量、実施例1の段階7から)の溶液(20mLのイソプロピルアルコール及び4N、0.1mLのジオキサン中HCl中)に3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニルアミン(497.3mg、2.12ミリモル、1.3当量)を添加した。反応混合物をマイクロウェーブ反応容器中で155℃で15分間照射した。混合物を室温に冷却し、その間に溶液から黄色の固体が析出した。固体を濾取し、IPA(3×10mL)で洗浄し、次に真空オーブン中で35℃で15時間乾燥すると黄色の固体(612mg、74%)を生成した。 1H-NMR (CD3OD) δ 8.66 (d, J = 4.6Hz, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.40 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.15 (t,
1H), 7.96 (s, 1H),7.89 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.54 (m, 2H),7.22 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.39 (s, 2H), 4.18 (q, 2H), 3.86 (s,
2H), 1.28 (t,3H); LCMS RT = 3.25 分, [M+H]+ = 505.2。
段階2.(4−{(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)酢酸の製造
Figure 2008516963
エチル[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテート(165mg、0.33ミリモル、1当量)の溶液(5mLのTHF/HO/MeOH(1:1:1)中)に固体のKOH(36.6mg、0.65ミリモル、2当量)を室温で窒素下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を真空濃縮した。粗物質を分取HPLCにより精製すると白色固体(13.3mg、9%)を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.0 (broad s, H), 8.61 (d, J = 4.6Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.49 (d, J = 8.5 Hz,
1H), 7.99 (s, 1H), 7.93 (t, 1H),7.76 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 2.6, 8.8 Hz,1H), 7.49 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.24
(d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.32 (s,2H), 3.77 (s, 2H); LCMS RT = 3.08 分, [M+H]+ = 477.2。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して実施例121及び135を同様に製造した。
実施例95
N−[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]−7−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの製造
Figure 2008516963
(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)酢酸(50mg、0.10ミリモル、1当量、実施例94から)の溶液(2mLのDCM中)にHOBt(14mg、0.10ミリモル、1当量)及びEDCI(24mg、0.13ミリモル、1.2当量)を窒素下で添加した。混合物を室温で5分間撹拌後、モルホリンを添加した。生成された反応混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を真空濃縮した。メタノールを残渣に添加し、白色固体が溶液から析出した。固体を濾取し、メタノール(2×3mL)で洗浄し、次に真空乾燥すると白色固体(27.8mg、0.05ミリモル、51%)を得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.0( broad s, 1H), 8.58 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.49 (d, J = 8.5 Hz,1H), 7.94 (s, 1H), 7.87 (t, 1H), 7.76 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J
= 7.8 Hz,1H), 7.53 (dd, J = 2.6, 8.8 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.35 (m, 1H),7.24 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.30 (s, 2H), 3.91 (s, 2H), 3.50 (m, 8H); LCMS RT =2.69 分, [M+H]+ = 546.20。
前記の方法及び適当な出発材料を使用して、実施例96〜108、122〜126及び136〜146を同様に製造した。
実施例109
2−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチルスルファメートの製造
Figure 2008516963
段階1.2−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタノ−ルの製造
Figure 2008516963
エチル[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]アセテート(5.45g、10.8ミリモル、1当量)の溶液(200mLのTHF中)に1Mの水素化ジイソブチルアルミニウム溶液(63.6mL、63.6ミリモル、5.8当量、THF中)を0℃で窒素下で添加した。反応物を室温に緩徐に暖め、15時間撹拌した。溶媒を真空除去し、反応混合物を0℃に冷却した。反応混合物をRochelleの塩で緩徐にクエンチし、僅かに黄色の懸濁物が形成された。黄色の固体を濾取し、生理食塩水(100mL)及び水(3×100mL)で洗浄し、35℃の真空オーブン中で40時間乾燥すると生成物(3.92g、75%)として黄色の固体を与えた。1H-NMR (CD3OD) δ 8.55 (d, J
= 4.7 Hz,1H), 8.44 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.91 (t, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.78(d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (m, 2H), 7.39 (m, 1H), 7.16(d, J = 9.0 Hz, 1H), 5.28 (s, 2H), 3.87 (t, 2H), 3.01 (t, 2H); LCMS RT = 3.08 分,[M+H]+ = 463.20。
段階2.2−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチルスルファメートの製造
Figure 2008516963
2−(4−{[3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル]アミノ}[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エタノ−ル(35mg、0.08ミリモル、1当量)の溶液(2mLのN,N−ジメチルアセトアミド中)にクロロスルホンアミド(87mg、0.76ミリモル、10当量)を窒素下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を真空濃縮した。粗物質を分取HPLCにより分離すると生成物として白色固体(18.6mg、43%)を与えた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.0 ( broad s, 1H),8.60 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.53 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H),7.88 (t, 1H), 7.77 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54 (m, 2H),7.37 (t, 1H), 7.26 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.32 (s, 2H), 4.36 (t, 2 H), 3.19 (t,2H); LCMS RT = 3.08 分, [M+H]+ = 542.10。
実施例147
((2R)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオール塩酸塩の製造
Figure 2008516963
段階1.[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−[7−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミンの製造
Figure 2008516963
4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−オール(0.11g、0.24ミリモル)、R−(−)2,2−ジメチル−1,3−ジオキサラン−4−イルメチルp−トルエンスルホネート(0.108g、0.36ミリモル)及び炭酸セシウム(0.24g、1モル)の混合物(1.5mLのN,N’−ジメチルホルムアミド中)を80℃に加熱した。反応は4時間後にTLC(溶離剤:2%MeOH/ジクロロメタン)により完了したと判定された。反応混合物を室温に冷却し、次にジクロロメタン(15mL)で希釈し、水(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、生理食塩水(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮乾燥させた。残渣を溶離剤としてヘキサン−40%の酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにかけると、[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−[7−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミン(0.11g、80%)を白色発泡体として与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ 8.92 (s, 1 H), 8.47 (s, 1 H),8.45 (d, J=9.00 Hz, 1 H), 7.75 (dd, J=15.85, 2.54 Hz, 2 H), 7.51(dd, J=8.90, 2.64
Hz, 1 H), 7.45 (td, J=8.02, 5.87 Hz, 1 H), 7.30(m, 2 H), 7.18 (m, 3 H), 5.26 (s, 2 H), 4.46 (qd, J=6.33, 4.50 Hz, 1 H),4.14 (m, 3 H), 3.79 (dd, J=8.41, 6.26 Hz, 1 H), 1.38 (s, 3 H), 1.32 (s,3 H); LCMS RT = 4.17 分, [M+H]+ = 566.2。
段階2.((2R)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオール塩酸塩の製造
Figure 2008516963
[3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−[7−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミン(0.92g、2ミリモル)をアセトニトリル(5mL)に溶解し、濾紙を通して濾過し、濾紙をアセトニトリル(2mL)で洗浄し
た。45℃の透明な褐色溶液に濃塩酸(37%、0.14mL、2ミリモル)を添加した。生成された固体にアセトニトリル(5.0mL)を添加し、次に更に同量の濃塩酸(37%、0.14mL、2ミリモル)を添加した。混合物を45℃で1.5時間撹拌すると、TLC(3%のMeOH/ジクロロメタン+1滴のトリエチルアミン)により反応が完了したことを判定した。混合物を室温に冷却し、濾過し、固体をアセトニトリル(15mL)で洗浄し、P上で40℃で16〜18時間真空下乾燥すると、((2R)−3−{[4−({3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}アミノ)[1]ベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]オキシ}プロパン−1,2−ジオール塩酸塩(0.70g、77%)を与えた。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.46 (s, 1H), 8.40 (d, J = 9.0 Hz,1H), 7.70 (m, 2H), 7.48 (dd, J = 8.80, 2.54 Hz, 1H), 7.43 (dd, J= 7.83, 6.06Hz,1H), 7.28 (m, 2H), 7.17 (m, 3H), 5.23 (s, 2H), 4.11 (dd, J = 9.98, 3.91 Hz,1H), 3.98 (dd, J = 9.98, 6.26 Hz, 1H), 3.84 (dt, J=9.73, 5.80 Hz, 1H), 3.47 (d,J=5.87 Hz, 2H); LCMS RT = 3.37 分, [M+H]+ = 526.1。
前記の方法に従って製造した更なる化合物は以下の表中に記載される:
Figure 2008516963
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B.生理学的活性
本発明の化合物の有用性は、例えば以下に記載されるインビトロのチロシンキナーゼ抑制アッセイにおけるインビトロのそれらの活性により具体的に示すことができる。
インビトロのチロシンキナーゼ抑制アッセイ
細胞系におけるEGFR(erbB1)及びHER2(erbB2)のチロシンキナーゼ活性を抑制する本発明の化合物の能力は以下に示すELISA(酵素免疫吸着測定法)を使用して測定した。
A431細胞におけるHER1のチロシンリン酸化の抑制
材料
本質的に脂肪酸を包含しないウシアルブミン:SIGMA#A9205 30%溶液
96−ウェルの組織培養処理したプレート
96−ウェルEIA/RIAプレート:Corning Costar #9018
Kirkegaard & Perry:#50−61−00をブロックするためのBSA
DPBS w/oカルシウム及びマグネシウム:Gibco/Invitrogen #14190
洗浄バッファー:TBS/0.05%Tween
RhEGF:Gibco/Invitrogen 313427−051
Her−1 Ab:アプステート(Upstate)抗−EGF受容体(中和)マウスモノクローナルIgGクローン
LA1 #05−101
生体源(Biosorce)リン酸−特異的抗−EFG受容体(pY1068):#44−788G
Amersham Biosciences ECL 抗−ウサギIgGペルオキシダーゼ−結合抗体:#NA934
TMB 基質:Sigma #T−8665
溶解バッファー(氷上に維持)
TBS
1%Triton X−100
1mMのEDTA
1mMのナトリウムオルソバナデート
10mMのベータグリセロールホスフェート
1mMのフッ化ナトリウム
10μg/mlのアプロチニン
1XRocheの完全EDTA−非含有プロテアーゼインヒビターカクテル(1錠/2mLのHO=25X)
方法:注意:すべての抗体プレート洗浄はプレート洗浄装置で実施された。
EGFはZymaark自動液体処理ユニットを使用して実施した。
第1日
96−ウェルプレート中の、血清含有培地中に、30K A431細胞/ウェルを入れる。37℃でインキュベートする。
抗体プレート:1μg/mLの最終濃度までPBS中にHer−1中和抗体を希釈する。96−ウェルのEIA/RIAプレートに100μL/ウェルを添加する。回転装置上で4℃で1晩インキュベートする。
第2日
BSAブロック抗体プレート:3%のKPL BSAを含有するTBSTのストックを調製する。3×200μ/ウェルのTBSTでプレートを洗浄する。100μ/ウェルのTBST/3%BSAを添加する。37℃で少なくとも1時間インキュベートする。
0.1%のBSA含有基礎培地のストックを調製し、滅菌濾過する。2×100μL/ウェルの基礎培地でプレートをで洗浄し、100μL/ウェルの基礎培地/0.01%BSAを添加する。37℃で2時間インキュベートする。
3−倍の最終濃度のマスター化合物希釈プレートを作製する。初期濃度は0.1%BSA/培地である。その後の希釈は、初期薬物濃度に認めるものと合致するように0.3%DMSOを含有する0.1%BSA/培地中で実施した。薬物なしの対照のために薬物を含まない2列を維持する。これらの列は培地/0.1%BSA/DMSOのみを含有しなければならない。50μL/ウェルを0.1%BSA/培地含有細胞プレートに移す。37℃で2時間インキュベートする。
EGF刺激:0.1%BSA/培地中に500ng/mlのrhEGF(10X)のストックを調製する。薬物を含まない列を未刺激に維持し、残りの細胞プレートに15μL/ウェルを添加する(最終的に50ng/ml)。各化合物に対し、その化合物のすべての濃度につき同等な刺激を確保するために全薬物濃度系列に同時に添加する。周期的に旋回させながら、室温で5分間インキュベートする。直後に5分間氷上に置く。
培地を除去し、2×150μL/ウェルの冷却DPBSでプレートを洗浄する。150μL/ウェルの、プロテアーゼインヒビターを含有する冷却溶解バッファーを添加する。回転しながら氷上で30分間インキュベートする。
抗体コートプレート:3×200μL/ウェルのTBSTでプレートを洗浄する。抗体コートプレートに100μL/ウェルの溶解液を移す。回転しながら4℃で1晩インキュベートする。
第3日
プレートを3×200μL/ウェルのTBSTで洗浄し、TBS/3%BSA中Ab100ng/mlに希釈した、100μL/ウェルのEGFRリン酸特異的Abを添加する。回転装置上で室温で1時間インキュベートする。
プレートを3×200μL/ウェルのTBSTで洗浄し、1:9000に希釈した100μL/ウェルの抗−ウサギIgG Abを添加する。回転装置上で室温で1時間インキュベートする。
3×200μL/ウェルのTBSTでプレートを洗浄し、50μL/ウェルのTMB基質を添加する。発色するまで(用量反応を維持する間、青色)室温でインキュベートする。100μL/ウェルの1MのHCLで停止し、450nmで読み取る。
BT474細胞におけるHER2のチロシンリン酸化の抑制
材料
RPMI 1640 Gibco#11875−093、10%FCS中で増殖したBT474細胞
本質的に脂肪酸を包含しないウシアルブミン:SIGMA#A9205 30%溶液
96−ウェル組織培養処理されたプレート
EIA/RIA96−ウェルプレート:Corning,Inc#9018
HER2/ab−2:NeoMarkers,Inc.c−erbB−2/HER−2/neu Oncoprotein/Ab−2(Clone 9G6.10)#MS−229−PABX
HER2/ab−18:NeoMarkers,Inc.c−erbB−2/HER−2/neu ビオチン標識(ホスホ−特異的)Ab−18(Clone PN2A):#MS−1072−BO
Amersham Pharmacia Biotechのストレプトアビジン−ホースラディッシュペルオキシダーゼ共役物: #RPN 1231
TMB基質:Sigma#T−8665
洗浄バッファー:TBS/0.05%Tween
溶解バッファー:
TBS
1%Triton X−100
1mMのEDTA
1mMのナトリウムオルソバナデート
10mMのベータグリセロールホスフェート
1mMのフッ化ナトリウム
10μg/mlのアプロチニン
1XRocheの完全EDTA−非含有プロテアーゼインヒビターカクテル(1錠/2mLのHO)
方法
第1日
組織培地処理した96−ウェルの皿の縦列2〜12中に30K BT474細胞/ウェル(RPMI/10%FCS)を添加する。ノイズ因子に対する信号として働くために縦列1に100μLの増殖培地を添加する。37℃でインキュベートする。
コート抗体プレート:2μg/mLの最終濃度までPBS中にHer−2のAb−2を希釈する。96−ウェルのEIA/RIAプレートに100μL/ウェルを添加する。回転装置上で4℃で1晩インキュベートする。
第2日
ブロック抗体プレート:プレートを3×200μ/ウェルのTBSTで洗浄する。100μ/ウェルのTBST/3%BSAを添加する。37℃で少なくとも1時間インキュベートする。
0.1%のBSA含有基礎培地のストックを調製し、滅菌濾過する。細胞プレートを2×100μL/ウェルの基礎培地で洗浄し、100μL/ウェルの基礎培地/0.1%BSAを添加する。37℃で2時間インキュベートする。
3−倍の所望最終濃度のマスター化合物希釈プレートを作製する。初期濃度は0.1%BSA/培地である。その後の希釈は初期薬物濃度に認めるものと合致するように0.3%DMSOを含有する0.1%BSA/培地中で実施した。薬物なしの対照のために薬物を含まない2列を維持する。これらの列は培地/0.1%BSA/DMSOのみを含有しなければならない。50μL/ウェルを0.1%BSA/培地含有細胞プレートに移す。37℃で2時間インキュベートする。
培地を除去し、2×150μL/ウェルの冷却DPBSでプレートを洗浄する。150μL/ウェルの、プロテアーゼインヒビターを含有する冷却溶解バッファーを添加する。
回転しながら氷上で30分間インキュベートする。
ブロックされた抗体コートプレートを3×200μL/ウェルのTBSTで洗浄する。抗体コートプレートに100μL/ウェルの溶解液を移す。回転装置上で4℃で1晩インキュベートする。
第3日
プレートを3×200μL/ウェルのTBSTで洗浄し、TBS/3%BSA中20ng/mlに希釈された100μL/ウェルのビオチン−標識ホスホ−Her−2抗体を添加する。回転装置上で室温で1時間インキュベートする。
プレートを3×200μL/ウェルのTBSTで洗浄し、TBS/3%BSA中100ng/mlに希釈した100μL/ウェルのストレプトアビジン−ホースラデイッシュペルオキシダーゼ共役体を添加する。回転装置上で室温で1時間インキュベートする。
3×200μL/ウェルのTBSTでプレートを洗浄し、50μL/ウェルのTMB基質を添加する。発色するまで(用量反応を維持する間、青色)室温でインキュベートする。100μL/ウェルの1MのHCLで停止し、450nmで読み取る。
インビトロの腫瘍細胞の増殖アッセイ
本発明の化合物の有用性は、例えば以下に記載されるインビトロの腫瘍細胞増殖アッセイにおけるインビトロのそれらの活性により具体的に示すことができる。インビトロの腫瘍細胞増殖アッセイにおける活性と臨床環境における抗腫瘍活性の相関は当該技術分野で非常に良好に確立されてきた。例えば、タキソール(Silverstrini et al.Stem Cells 1993,11(6),528−35)、タキソテレ(taxotere)(Bissery et al.Anti Cancer Drugs
1995,6(3),339)及びトポイソメラーゼ・インヒビター(Edelman
et al.Cancer Chemother.Pharmacol.1996,37(5),385−93)の治療的有用性はインビトロの腫瘍増殖アッセイの使用により示された。
本明細書に記載された多数の化合物及び組成物は以下に特定される細胞株のいずれかでIC50≦50μMの抗増殖活性を示し、従って過増殖に伴う障害を予防又は処置するために有用である。以下のアッセイは、本明細書に特定された障害の処置に関連する化合物の活性を決定することができる方法の1つである。
本発明の化合物を試験するために使用された腫瘍細胞増殖アッセイは、細胞増殖の抑制を測定する、Promega(R)により開発されたCell Titer−Glow(R)発光細胞生存(viability)判別アッセイと呼ばれる情報(Cunningham,BA ”A Growing Issue:Cell Proliferation Assays,Modern kits ease quantification of cell growth(増殖の問題:細胞増殖アッセイ、最新のキットが細胞増殖の測定を容易にする)” The Scientist 2001,15(13),26及びCrouch,SP et al.,”The use of ATP bioluminescence as a measure of cell proliferation and cytotoxicity(細胞増殖及び細胞毒性の指標としてのATP生物発光の使用)” Journal of Immunological
Methods 1993,160,81−88)に関与する。発光信号の発生は存在するATPの量に対応し、それは代謝的に活性な(増殖性)細胞数に正比例する。
A431細胞[ヒト類上皮癌、ATCC#HTB−20、過剰発現HER1(EGFR、ErbB1)]及びBT474[ヒト乳癌、ATCC#CRL−1555,過剰発現HER2(ErbB2)]を10%ウシ胎仔血清を含むRPMI培地中に、96−ウェルの黒い透明な底をもつ組織培養プレート中に2.5×10細胞/ウェルの密度で添加し、37℃でインキュベートした。24時間後、試験化合物を試験化合物の活性に応じて、0.1%の最終DMSO濃度で、連続希釈で100μmの高い濃度から64pMの低い濃度までの最終濃度範囲で添加した。試験化合物の添加後、完全増殖培地中で37℃で72時間、細胞をインキュベートした。薬物暴露の72時間後、プレートを約30分間室温で安定化させた。次にPromega Cell Titer Glo Luminescent(R)アッセイキットを使用して、酵素ルシフェラーゼ及びその基質、ルシフェリン混合物の100ミクロリッターを含有する溶解バッファーを各ウェルに添加した。プレートを楕円シェーカー上で2分間混合物して細胞溶解を確実にし、そして発光信号を安定するために室温で10分間インキュベートした。試料を発光プロトコールを使用してVICTOR2上で読み取り、Analyze5ソフトウェアにより分析して、IC50をもたらした。本発明の代表的化合物は本アッセイで腫瘍細胞増殖の抑制を示した。
IC50の決定のために、直線回帰分析を使用して、本アッセイのフォーマットを使用して、細胞増殖の50%抑制をもたらす薬物濃度を決定することができる。選択された組の化合物の抗増殖活性を以下に記載する。A431細胞において、実施例2、3、5、6、8、9、11、12、15、17、20〜32、35、36、38、39、41、46、47、49、51、52、55、62〜64、68〜70、73、77、82、83、85、86、90、91、101、107〜109、112、115〜117、119、122〜129、132、136、138、143及び147はIC50≦5μMを有し、他方実施例1、4、7、10、13、14、16、18、19、33、34、37、40、42〜45、48、50、53、54、56〜61、65〜67、71、72、74〜76、78〜81、84、87〜89、92〜100、102〜106、110、111、113、114、118、120、121、130、131、133〜135、137、139〜142及び144〜146はIC50≦50μMを有する。BT474細胞においては、実施例3〜6、8〜12、14〜18、20〜23、25〜39、41、43、44、46、50、53、55、60〜64、69、73〜77、80、82〜86、88〜93、96、97、100、102、104、109、111、112、114、115〜117、119、120、122〜133、136、142、143、146及び147はIC50≦500nMを有し、他方実施例1、2、7、13、19、24、40、42、45、47、48、49、51、52、54、52〜59、65〜68、70〜72、78〜81、87、94、95、98、99、101、103、105〜108、110、113、118、121、134、135、137〜141、144及び145はIC50≦5μMを有する。
C.製薬学的組成物に関する作業実施例
本発明に従う化合物は以下のような製薬学的調製物に転化させることができる:
錠剤:
組成:
100mgの実施例1の化合物、50mgのラクトース(一水和物)、50mgのトウモロコシデンプン(天然)、10mgのポリビニルピロリドン(PVP 25)(BASF,Ludwigshafen,ドイツから)及び2mgのステアリン酸マグネシウム。
錠剤の重量212mg、粒径8mm、曲率半径12mm。
調製:
有効成分、ラクトース及びデンプンの混合物をPVPの5%(m/m)水溶液とともに顆粒化する。乾燥後、顆粒をステアリン酸マグネシウムと5分間混合した。この混合物を通常の打錠プレス(錠剤フォーマット、前記参照)を使用して成形する。適用される成形力は典型的には15kNである。
経口投与のための懸濁物:
組成:
1000mgの実施例1の化合物、1000mgのエタノール(96%)、400mgのRhodigel(FMC,Pennsylvania,米国からのキサンタンガム)及び99gの水。本発明に従う化合物100mgの1回投与量が10mlの経口懸濁物により提供される。
調製:
Rhodigelをエタノ−ルに懸濁させ、有効成分を懸濁物に添加する。水を撹拌しながら添加する。Rhodigelの膨潤が完了するまで約6時間撹拌を継続する。
静脈内投与用液剤1:
組成:
場合により15%までのCremophor EL(BASF,ドイツ)、及び場合により15%までのエチルアルコール及び場合により2当量までの、クエン酸又は塩酸のような製薬学的に適当な酸を含む、100〜200mgの実施例1の化合物、15gのポリエチレングリコール400及び250gの水。
調製:
実施例1の化合物及びポリエチレングリコール400を撹拌しながら水中に溶解する。溶液を滅菌濾過し(孔径0.22μm)、無菌条件下で加熱滅菌注入ビン中に充填する。注入ビンをゴムシールで封印する。
静脈内投与用液剤2:
組成:
場合により15重量%までのCremophor EL及び場合により15重量%までのエチルアルコール及び場合により2当量までの、クエン酸又は塩酸のような製薬学的に適当な酸を伴う、100〜200mgの実施例1の化合物、生理食塩溶液。
調製
実施例1の化合物を撹拌しながら生理食塩溶液に溶解する。場合によりCremophor EL、エチルアルコール又は酸を添加する。溶液を滅菌濾過(孔径0.22μm)し、無菌条件下で熱殺菌された注入ビン中に充填する。注入ビンをゴムのシールで封印する。

Claims (18)

  1. 式(I)
    Figure 2008516963
    [式中、
    mは0、1又は2であり、
    は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、
    は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、そして
    −O(CHArであり、ここでArはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル又はピリダジニルであり、ここでArは場合により、独立してハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでnは0又は1であり、あるいは
    及びRは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、ピロール又はピラゾール環を形成し、ここで該ピロール又はピラゾール環は場合により、独立してアルキル、ベンジル、ハロゲン化ベンジル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ及びハロゲン化ピリジルメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
    は水素、メチル、エチル及びハロからなる群から選択され、
    は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、
    はハロ、ヒドロキシ、アルキル及びアルケニルからなる群から選択され、あるいは
    はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ並びにモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル及びt−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1、2、3又は4個の独立して選択される置換基R7−1で置換されており、
    ここでR7−1はハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシカルボニル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
    7−1はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル及びピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルコキシカルボニル、モルホリニル、ピロリル及びピロリジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル又はアルキルであり、ここでアルキルは場合により、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はアルキルであり、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    はエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
    ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル及びアルキルアミノからなる群から選択され、ここでアルキルアミノはアルコキシ、メチルスルホニル又はアルキルアミノで置換されていてもよく、あるいは
    7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノ及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
    はハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択され、
    但しR、R、R及びRの少なくとも1個は水素以外でなければならないことを条件とする]
    の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
  2. mが0であり、
    が水素であり、
    が水素であり、
    がベンジルオキシ、ハロゲン化ベンジルオキシ、メチル化ベンジルオキシ、ピリジルメトキシ及びチアゾリルメトキシからなる群から選択され、あるいは
    及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になってピラゾール環を形成し、ここで該ピラゾール環は場合により、独立してベンジル及びハロゲン化ベンジルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、
    がフルオロ、クロロ又はブロモであり、
    が水素であり、
    がメトキシ、エトキシ又はプロポキシであり、ここで該メトキシ、エトキシ又はプロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びメチルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    がメチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
    ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
    7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1はピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メトキシエチル及びエトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、メチル、エチル又はプロピルであり、ここでメチル、エチル又はプロピルは場合によりヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素、メチル、エチル又はプロピルであり、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    がエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
    ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノ、メチルエチルアミノ及びジエチルアミノはメトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよく、あるいは
    7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい、
    請求項1の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
  3. mが0であり、
    が水素であり、
    が水素であり、
    がベンジルオキシ、3−フルオロベンジルオキシ、3−クロロベンジルオキシ、3−ブロモベンジルオキシ及び3−メチルベンジルオキシからなる群から選択され、
    がクロロであり、
    が水素であり、
    がプロポキシであり、ここで該プロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    がメチル及びエチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
    ここでR7−1はヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
    7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル又はエチルであり、ここでエチルは場合によりヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチルオキシ、ヒドロキシエチルオキシ、ジメチルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はメチルであり、あるいは
    7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ及びジメチルアミノからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
    がプロペニルであり、ここで該プロペニルは1又は2個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
    ここでR7−4はフルオロ、クロロ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、メチルアミノ及びエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノはメチルスルホニル、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよい、
    請求項1の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
  4. 式(III)
    Figure 2008516963
    [式中、Rは請求項1に記載の意味を有する]
    の化合物を式(7)
    Figure 2008516963
    [式中、R〜Rは請求項1に記載の意味を有する]
    の化合物と反応させる、請求項1の化合物の製造方法。
  5. 式(40)
    Figure 2008516963
    [式中、m及びR〜Rは請求項1に記載の意味を有する]
    の化合物を求電子物質と反応させる工程を含んでなる、Rがアルコキシである式(I)の化合物の製造方法。
  6. 障害の処置又は予防のための請求項1の化合物。
  7. 請求項1の化合物を含んでなる、製薬学的組成物。
  8. 少なくとも1種の製薬学的に許容できる、製薬学的に安全な担体又は賦形剤と組み合わせた請求項7の製薬学的組成物。
  9. 少なくとも1種の更なる製薬学的に有効な成分を含んでなる、請求項7の製薬学的組成物。
  10. 請求項1記載の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種の製薬学的に許容できる、製薬学的に安全な担体又は賦形剤と組み合わせる工程、組み合わせ物を混合する工程、及び組み合わせ物を適当な投与形態にもたらす工程を含んでなる、請求項8記載の製薬学的組成物の調製方法。
  11. 障害の処置又は予防のための製薬学的組成物を製造するための請求項1の化合物の使用。
  12. 過増殖性障害の処置又は予防のための請求項7、8又は9記載の製薬学的組成物。
  13. がヒドロキシである請求項1の化合物。
  14. 有効量の請求項1の化合物を、投与を要する哺乳動物に投与する工程を含んでなる、哺乳動物における障害の処置方法。
  15. 障害が過増殖性障害である、請求項14の方法。
  16. 哺乳動物における疾患又は状態を処置するための、請求項7、8又は9の製薬学的組成物を含んでなる容器及び製薬学的組成物を使用するための指示書を含んでなるパッケージにされた製薬学的組成物。
  17. 生理学的条件下で式(I)の化合物に代謝又は加水分解され得る化合物。
  18. 障害が過増殖性障害である、請求項11の使用。
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