JP2008512442A - Hivインテグラーゼ酵素の阻害剤 - Google Patents

Hivインテグラーゼ酵素の阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物、式(I)の化合物を含んでなる医薬組成物、そしてHIV被感染哺乳動物を治療することにおけるそれらの使用の方法に関する。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、化合物とその医薬的に許容される塩または溶媒和物、それらの合成、並びにヒト免疫不全ウイルス(「HIV」)インテグラーゼ酵素の変調剤(modulators)または阻害剤(inhibitors)としてのそれらの使用へ向けられる。本発明の化合物は、HIVインテグラーゼ酵素の酵素活性を変調させること(例えば、阻害すること)に、そして、例えば後天性免疫不全症候群(「AIDS」)およびAIDS関連合併症(「ARC」)のような、HIVにより仲介される疾患または状態を治療することに有用である。
背景技術
「ヒト免疫不全ウイルス」または「HIV」と呼ばれるレトロウイルスは、免疫系を進行的に破壊する複雑な疾患の病原体である。この疾患は、後天性免疫不全症候群またはAIDSとして知られている。AIDSと他のHIV起因性疾患は、急速に複製し、突然変異し、薬物への抵抗性を獲得するHIVの能力のために治療することが難しい。このウイルスの感染後の増殖を遅らせるために、AIDSと他のHIV起因性疾患の治療は、HIV複製を阻害することに集中してきた。
HIVは、レトロウイルスであり、従ってポジティブセンスRNA鎖をコードするので、その複製の機序は、ウイルスRNAのウイルスDNAへの変換と、このウイルスDNAの宿主細胞ゲノムへの後続の挿入に基づく。HIV複製は、3つの構成的なHIVコード酵素:逆転写酵素(RT)、プロテアーゼ、およびインテグラーゼに依存する。
HIVでの感染後すぐに、レトロウイルスコア粒子は、特定の細胞受容体へ結合して、宿主細胞の細胞質へのエントリーを獲得する。細胞質の内部に入るとすぐに、ウイルスRTは、ウイルスssRNAの逆転写を触媒して、ウイルスRNA−DNAハイブリッドを形成する。次いで、このハイブリッドからのRNA鎖が一部壊されて、第二のDNA鎖が合成されて、ウイルスdsDNAを生じる。次いで、インテグラーゼは、ウイルスおよび細胞のタンパク質によって助けられて、ウイルスdsDNAをプレ組込み複合体(PIC)の成分として宿主細胞核へ輸送する。さらに、インテグラーゼは、ウイルスdsDNAの宿主細胞ゲノムへの永久の挿入、即ち、組込みを提供し、これにより、今度は、宿主細胞機構へのウイルスアクセスが遺伝子発現に提供される。組込みに続いて、転写および翻訳により、ウイルス前駆体タンパク質が産生される。
HIV複製の重要な工程である、ウイルスdsDNAの宿主細胞ゲノムへの挿入は、少なくとも3つ、おそらくは4つの工程:(1)プロウイルスDNAのアセンブリー;(2)PICのアセンブリーを引き起こす、3’端プロセシング;(3)3’端結合またはDNA鎖転移、即ち、組込み;および(4)ギャップ充填、修復機能においてインテグラーゼにより仲介されると考えられている。例えば、Goldgur,Y.ら,PNAS 96(23):13040−13043(1999年11月);Sayasith,K.ら,Expert Opin.Ther.Targets 5(4):443−464(2001);Young,S.D.,Curr.Opin.Drug Disc.& Devel.4(4):402−410(2001);Wai,J.S.ら,J.Med.Chem.43(26):4923−4926(2000);「Methods in Molecular Biology(分子生物学の方法)」160:Schein,C.H.(監修)、ヒュマナ・プレス社(ニュージャージー州トトワ)(2001)139−155より、Debyser,Z.ら,Assays for the Evaluation of HIV−1 Integrase Inhibitors(HIV−1インテグラーゼ阻害剤の評価のためのアッセイ);およびHazuda,D.ら,Drug Design and Disc.13:17−24(1997)を参照のこと。
現在、AIDSと他のHIV起因性疾患は、RTおよびプロテアーゼの阻害剤が含まれる多数の薬剤を含有する「HIVカクテル」で治療されている。しかしながら、数多くの副作用と薬剤抵抗性の速やかな出現により、AIDSと他のHIV起因性疾患を安全かつ有効に治療するRTおよびプロテアーゼの阻害剤の能力は制限されている。RTおよびプロテアーゼ阻害剤の欠点に照らして、HIV複製がそれを介して阻害可能である別の機序へのニーズがある。組込みと、即ち、哺乳動物に同等物がない、ウイルスによりコードされる酵素であるインテグラーゼは、論理的な別の選択肢である。例えば、Wai,J.S.ら,J.Med.Chem.43:4923−4926(2000);Grobler,J.ら,PNAS 99:6661−6666(2002);Pais,G.C.G.ら,J.Med.Chem.45:3184−3194(2002);Young,S.D.,Curr.Opin.Drug Disc.& Devel.4(4):402−410(2001);Godwin,C.G.ら,J.Med.Chem.45:3184−3194(2002);Young,S.D.ら,「L−870,810:Discovery of a Potent HIV Integrase Inhibitor with Potential Clinical Utility(L−870,810:潜在的な臨床有用性がある強力なHIVインテグラーゼ阻害剤の発見)」第14回国際AIDS会議、バルセロナ(2002年7月7〜12日)でのポスター展示;およびWO02/070491を参照のこと。
インテグラーゼ阻害剤が機能するには、それは鎖転移インテグラーゼ機能を阻害すべきであると示唆されてきた。例えば、Young,S.D.,Curr.Opin.Drug Disc.& Devel.4(4):402−410(2001)を参照のこと。このように、AIDSと他のHIV起因性疾患を治療するには、HIV阻害剤、具体的には、インテグラーゼ阻害剤、そしてより具体的には、鎖転移阻害剤へのニーズがある。
発明の概要
本発明の1つの側面において、式(I):
Figure 2008512442
[式中:
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキルであり、ここで前記C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキル基は:
ハロ、−OR15a、−N(R15a15b)、−C(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)R15a、−NR15aC(NR15a)N(R15a15b)、−SR15a、−S(O)R15a、−S(O)15a、−S(O)N(R15a15b)、C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリールより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換されてよく、ここで前記C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CRNR1011または−(CRN(R15a16)であり;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CR−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物が提供される。
本明細書においてさらに提供されるのは、式(I)[式中:
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキルであり、ここで前記C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキル基は:
ハロ、−OR15a、−N(R15a15b)、−C(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)R15a、−NR15aC(NR15a)N(R15a15b)、−SR15a、−S(O)R15a、−S(O)15a、−S(O)N(R15a15b)、C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリールより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換されてよく、ここで前記C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CRNR1011であり;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CRNR1011であり;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CRNR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、1以上のハロで置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらになお提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、1以上のフッ素で置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
それぞれのR15aおよびR15bは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、1以上のフッ素で置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−OR15a、−C(O)R15a、−C(O)NR15a15b、−S−R15a、−S(O)−R15a、−S(O)−R15a、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択され;そして
それぞれのR15aおよびR15bは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらになお提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−OR15a、−C(O)R15a、−C(O)NR15a15b、−S−R15a、−S(O)−R15a、−S(O)−R15a、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択され;そして
それぞれのR15aおよびR15bは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なおさらなる側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素または−CHであり;
は、水素であり;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
13は、−OR15a、−C(O)R15a、−C(O)NR15a15b、−S−R15a、−S(O)−R15a、−S(O)−R15a、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択され;そして
それぞれのR15aおよびR15bは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素または−CHであり;
は、水素であり;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;そして
13は、−OH、−C(O)CH、−C(O)NH、−S(O)CH、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらになお提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素または−CHであり;
は、水素であり;
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;そして
13は、−OH、−C(O)CH、−C(O)NH、−S(O)CHより選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらになお提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)NR1011であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素または−CHであり;
は、水素であり;そして
10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、−C(O)NHで置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成する]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なおさらなる側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキルであり、ここで前記C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキル基は:
ハロ、−OR15a、−N(R15a15b)、−C(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)R15a、−NR15aC(NR15a)N(R15a15b)、−SR15a、−S(O)R15a、−S(O)15a、−S(O)N(R15a15b)、C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリールより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換されてよく、ここで前記C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CRNR15a16であり;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CR−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキルであり、ここで前記C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキル基は:
ハロ、−OR15a、−N(R15a15b)、−C(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)R15a、−NR15aC(NR15a)N(R15a15b)、−SR15a、−S(O)R15a、−S(O)15a、−S(O)N(R15a15b)、C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリールより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換されてよく、ここで前記C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CR−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なおさらなる側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリールは、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CH−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
本明細書にまた含まれるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリールは、1以上のハロで随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのR15aは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CH−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらになお提供されるのは、式(I)[式中:
は、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリールは、1以上のフッ素で随意に置換され;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのR15aは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CH−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらなる側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのR15aは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CH−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは、式(I)[式中:
は、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
は、水素であり;
は、−(CH)N(R15a16)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
それぞれのR15aは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CH−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
それぞれのtは、1および2より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なお別の側面において提供されるのは:
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルメチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[4−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−[(4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N,4−ジヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エチル−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−プロピル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−ベンジル−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−(ベンジルオキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−(シクロプロピルメトキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−フェノキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
本明細書においてさらに提供されるのは:
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルメチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[4−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−[(4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エチル−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−プロピル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−ベンジル−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−(ベンジルオキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
N−(シクロプロピルメトキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−フェノキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
なおさらなる側面において提供されるのは:
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物である。
さらなる側面において提供されるのは、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量と医薬的に許容される担体または希釈剤を含んでなる医薬組成物である。
さらに提供されるのは、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物のHIV阻害量を哺乳動物へ投与することを含んでなる、HIV複製を前記哺乳動物において阻害する方法である。
本明細書にまた提供されるのは、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物のHIV阻害量と細胞を接触させることを含んでなる、HIV複製を前記細胞において阻害する方法である。
なおさらに提供されるのは、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物のHIVインテグラーゼ阻害量とHIVインテグラーゼ酵素を接触させることを含んでなる、前記インテグラーゼ酵素活性を阻害する方法である。
本発明のなお別の側面において提供されるのは、後天性免疫不全症候群を哺乳動物において治療する方法であり、該方法は、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。
さらに提供されるのは、HIV複製を哺乳動物において阻害する方法であり、ここで前記HIVは少なくとも1つのHIVプロテアーゼ阻害剤へ抵抗し、前記方法は、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。
本明細書にまた提供されるのは、HIV複製を哺乳動物において阻害する方法であり、ここで前記HIVは少なくとも1つのHIV逆転写酵素阻害剤へ抵抗し、前記方法は、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。
本明細書にさらに提供されるのは、HIV複製を哺乳動物において阻害する方法であり、該方法は、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量と、少なくとも1つの他の抗HIV剤を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。
本明細書にまた提供されるのは、HIVで感染した哺乳動物においてHIVウイルス負荷を低下させる方法であり、該方法は、本明細書の化合物のいずれかの少なくとも1つ、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。
さらに提供されるのは、本明細書の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の、後天性免疫不全症候群(AIDS)またはAIDS関連合併症の哺乳動物における治療のための医薬品の製造における使用である。
本明細書にまた提供されるのは、HIVおよびHCV感染症を同時被感染した哺乳動物において治療する方法であり、該方法は、式(I)による少なくとも1つの化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を少なくとも1つの抗HCV剤と組み合わせて投与することを含んでなる。
本明細書に使用するように、用語「含んでなる」および「含まれる」は、そのオープンで、非限定的な意味で使用する。
本明細書に使用するように、用語「HIV」は、ヒト免疫不全ウイルスを意味する。本明細書に使用する用語「HIVインテグラーゼ」は、ヒト免疫不全ウイルスインテグラーゼ酵素を意味する。
本明細書に使用する用語「C−Cアルキル」は、直鎖または分岐鎖の部分を有して、1〜8の炭素原子を含有する、飽和の一価炭化水素基を意味する。そのような基の例には、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルが含まれる。
用語「C−Cヘテロアルキル」は、1〜8の炭素原子が含まれ、その1以上の原子がS、O、およびNより選択されるヘテロ原子である、全部で2〜12の原子を鎖中に有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。但し、前記鎖は、2つの隣接O原子も、2つの隣接S原子も含有し得ず、そして但し、どのヘテロ原子も、式(I)の化合物中のR位置で5員環へ直接付き得ず、式(II)の化合物中のR14位置で5員環へ直接付き得ず、そして本発明の他のあらゆる化合物中の5員環へ直接付き得ない。前記鎖中のS原子は、1または2の酸素原子で随意に酸化されて、それぞれスルフィドおよびスルホンを提供してよい。さらに、本発明の化合物中のC−Cヘテロアルキル基は、どの炭素またはヘテロ原子でもオキソ基を含有して、安定な化合物をもたらしてよいが、但し、どのカルボニル(C=O)基も、式(I)の化合物中のR位置で1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン核へ直接付き得ず、式(II)の化合物中のR14位置で1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン核へ直接付き得ず、そして本発明の他のあらゆる化合物中の核の5員環へ直接付き得ない。例示のC−Cヘテロアルキル基には、限定されないが、アルコール、アルキルエーテル、一級、二級、および三級アルキルアミン、アミド、ケトン、エステル、アルキルスルフィド、およびアルキルスルホンが含まれる。
本明細書に使用する用語「C−Cアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する2〜8の炭素を含んでなるアルキル部分を意味する。このような基中の炭素−炭素二重結合は、安定な化合物をもたらす、2〜8の炭素鎖に沿ったどの場所にあってもよい。このような基には、前記アルケニル部分のEおよびZ異性体の両方が含まれる。そのような基の例には、限定されないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、アリル、およびペンテニルが含まれる。本明細書に使用する用語「アリル」は、−CHCH=CH基を意味する。
本明細書に使用するように、用語「C−Cアルキニル」は、2〜8の炭素原子を含んでなり、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有するアルキル部分を意味する。このような基中の炭素−炭素三重結合は、安定な化合物をもたらす、2〜8の炭素鎖に沿ったどの場所にあってもよい。そのような基の例には、限定されないが、エチン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、2−ペンチン、1−ヘキシン、2−ヘキシン、および3−ヘキシンが含まれる。
用語「C−Cシクロアルキル基」は、全部で3〜8の炭素環原子を有する、飽和、単環系、縮合、またはスピロ、または多環系の環構造を意味する。そのような基の例には、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびアダマンチルが含まれる。
本明細書に使用する用語「C−C14アリール」は、6〜14の炭素原子を含有する芳香族炭化水素より誘導される基を意味する。そのような基の例には、限定されないが、フェニルまたはナフチルが含まれる。本明細書に使用する用語「Ph」および「フェニル」は、−C基を意味する。本明細書に使用する用語「ベンジル」は、−CH基を意味する。
本明細書に使用する用語「C−Cヘテロアリール」は、その環中に全部で5〜10の原子を有して、2〜9の炭素原子とO、SおよびNよりそれぞれ独立して選択される1〜4のヘテロ原子を含有する芳香族の複素環式基を意味する(但し、前記基の環は、2つの隣接O原子も2つの隣接S原子も含有しない)。複素環式基には、ベンゾ縮合環系が含まれる。芳香族の複素環式基の例には、限定されないが、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルが含まれる。C−Cヘテロアリール基は、そのようなことが可能であるところでは、C付加でもN付加でもよい。例えば、ピロールより誘導される基は、ピロール−1−イル(N付加)でもピロール−3−イル(C付加)でもよい。さらに、イミダゾールより誘導される基は、イミダゾール−1−イル(N付加)でもイミダゾール−3−イル(C付加)でもよい。
本明細書に使用する用語「C−Cシクリル」は、その環系中に全部で3〜10の原子を有して、2〜9の炭素原子とO、SおよびNよりそれぞれ独立して選択される1〜4のヘテロ原子を有する、非芳香族の単環系、二環系、三環系、四環系、またはスピロ環系の基を意味する(但し、前記基の環は、2つの隣接O原子も2つの隣接S原子も含有しない)。さらに、そのようなC−Cシクロヘテロアルキル基は、安定な化合物をもたらす、どの利用可能な原子にオキソ基を含有してもよい。例えば、そのような基は、利用可能な炭素または窒素原子にオキソ原子を含有してよい。そのような基は、化学的に実現可能であれば、1より多いオキソ置換基を含有してよい。さらに、そのようなC−Cシクロヘテロアルキル基がイオウ原子を含有するとき、前記イオウ原子は、1または2の酸素原子で酸化されてスルホキシドまたはスルホンの一方をもたらす場合があると理解されたい。4員複素環式基の例は、アゼチジニル(アゼチジンより誘導される)である。5員複素環式基の例はチアゾリルであり、10員複素環式基の例はキノリニルである。そのようなC−Cシクロヘテロアルキル基のさらなる例には、限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、およびキノリジニルが含まれる。
本明細書に使用する用語「C−Cアルコキシ」は、O−アルキル基を意味し、ここで前記アルキル基は、1〜8の炭素原子を含有して、直鎖、分岐鎖、または環系である。そのような基の例には、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、シクロペンチルオキシ、およびシクロヘキシルオキシが含まれる。
本明細書に使用する用語「ハロゲン」および「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
用語「置換(された)」は、特定の基または部分が1以上の置換基を担うことを意味する。用語「未置換」は、特定の基が置換基を担わないことを意味する。用語「随意に置換される」は、特定の基が未置換であるかまたは1以上の置換基により置換されることを意味する。本発明の化合物において、ある基が「未置換」であると言われるかまたは、該化合物中のすべての原子の結合価を満たすよりも少ない基で「置換」されるとき、そのような基に残る結合価は、水素によって満たされていると理解されたい。例えば、本明細書で「フェニル」とも呼ばれるCアリール基が1つの追加の置換基で置換されるならば、当業者は、そのような基が4つのオープン位置をCアリール環の炭素原子に残すと理解されよう(6つの開始位置があって、本発明の化合物の残りが結合する1つを引き、追加の置換基を引いて、4つが残る)。そのような場合、残る4つの炭素原子は、1つの水素原子へそれぞれ結合して、その結合価を満たす。同様に、本化合物中のCアリール基が「二置換」されていると言われるならば、当業者は、このCアリールには未置換である3つの炭素原子があることを意味すると理解されよう。これら3つの未置換炭素原子は、それぞれ1つの水素原子へ結合して、その結合価を満たす。
本明細書に使用する用語「溶媒和物」は、そのような化合物の生物学的有効性を保持する、本発明の化合物の医薬的に許容される溶媒和型を意味する。溶媒和物の例には、限定されないが、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミン、またはこれらの混合物と組み合わせた本発明の化合物が含まれる。本発明では、水和物のように、1つの溶媒分子が本発明の化合物の1つの分子と会合可能であると特に考慮される。さらに、本発明では、二水和物のように、1より多い溶媒分子が本発明の化合物の1つの分子と会合可能であると特に考慮される。追加的に、本発明では、ヘミ水和物のように、1未満の溶媒分子が本発明の化合物の1つの分子と会合可能であると特に考慮される。さらに、本発明の溶媒和物は、該化合物の非水和型の生物学的有効性を保持する、本発明の化合物の溶媒和物として考慮される。
本明細書に使用する用語「医薬的に許容される塩」は、特定の誘導体の遊離酸および塩基の生物学的有効性を保持して、生物学的にも他の点でも望ましくなくはない、本発明の化合物の塩を意味する。
本明細書に使用する用語「医薬的に許容される製剤」は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物と、本発明の化合物と適合可能であってそのレシピエントへは有害ではない、担体、希釈剤、および/または賦形剤の組合せを意味する。医薬製剤は、当業者に知られた手順によって調製してもよい。例えば,本発明の化合物は、一般的な賦形剤、希釈剤、または担体とともに製剤化して、錠剤、カプセル剤、等へ成型してもよい。そのような製剤に適している賦形剤、希釈剤、および担体の例には、以下が含まれる:デンプン、糖、マンニトール、およびシリカ誘導体のような充填剤および増量剤;カルボキシメチルセルロースや他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、およびポリビニルピロリドンのような結合剤;グリセロールのような保湿剤;ポビドン、ナトリウムデンプングリコラート、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、寒天、炭酸カルシウム、および重炭酸ナトリウムのような崩壊剤;パラフィンのような溶解遅延剤;四級アンモニウム化合物のような再吸収促進剤;セチルアルコール、グリセロールモノステアレートのような界面活性剤;カオリンおよびベントナイトのような吸着担体;並びに、タルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウム、および固体ポリエチレングリコールのような滑沢剤。最終の医薬剤形は、使用する賦形剤の種類に依存して、丸剤、錠剤、散剤、甘味入り錠剤、サシェ剤、カシェ剤、または無菌包装散剤、等であってよい。追加的に、本発明の医薬的に許容される製剤は、1より多い有効成分を含有可能であることが特に考慮される。例えば、そのような製剤は、本発明による1より多い化合物を含有してもよい。あるいは、そのような製剤は、本発明の1以上の化合物と1以上の追加の抗HIV剤を含有してもよい。
用語「HIV複製を阻害すること」は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)複製を細胞において阻害することを意味する。そのような細胞は、in vitroで存在しても、ヒトのような哺乳動物におけるように、in vivoで存在してもよい。そのような阻害は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を哺乳動物中のような細胞へHIV阻害量で投与することによって達成してもよい。哺乳動物中のような細胞におけるHIV複製の阻害の定量は、当業者に知られた方法を使用して測定してもよい。例えば、本発明の化合物のある量を哺乳動物へ単独で投与しても、医薬的に許容される製剤の一部として投与してもよい。次いで、血液試料をこの哺乳動物より回収して、当業者に知られた方法を使用して、試料中のHIVウイルスを定量することができる。本発明の化合物の投与前の血液に見出される量と比べて、試料中のHIVウイルスの量が低下すれば、HIVウイルスの哺乳動物における複製の阻害を表す。本発明の化合物の、哺乳動物中のような細胞への投与は、単回用量または連続用量の形式であってよい。1回より多い用量の場合、該用量は、1日で投与しても、1より多い日数にわたり投与してもよい。
「HIV阻害剤」は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を意味する。
本明細書に使用する用語「抗HIV剤」は、哺乳動物中の細胞のような細胞においてHIVの複製を阻害することの可能な化合物または化合物の組合せを意味する。そのような化合物は、当業者に知られたどの機序によってHIVの複製を阻害してもよい。
本明細書に使用する用語「ヒト免疫不全ウイルス阻害量」および「HIV阻害量」は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の複製を哺乳動物におけるようなin vivoで、またはin vitroで阻害するのに必要とされる、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の量を意味する。そのような阻害を引き起こすのに必要とされるそのような化合物の量は、本明細書に記載される方法と当業者に知られた方法を使用して、無用な実験なしに決定可能である。
本明細書に使用する用語「HIVインテグラーゼ酵素活性を阻害すること」は、本発明の化合物と該酵素を接触させることによって、in vitroまたは、ヒトのような哺乳動物中のようなin vivoのいずれかでHIVインテグラーゼ酵素の活性または機能を減少させることを意味する。
本明細書に使用する用語「HIVインテグラーゼ酵素阻害量」は、哺乳動物におけるようなin vivoで、またはin vitroのいずれかでHIVインテグラーゼ酵素の活性を減少させるのに必要とされる、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の量を意味する。そのような阻害は、本発明の化合物がHIVインテグラーゼ酵素へ直接結合することによって起こり得る。さらに、HIVインテグラーゼ酵素の活性は、該酵素と本発明の化合物の間のそのような直接の結合が起こらないときでも、該化合物の存在下で減少する場合がある。さらに、そのような阻害は、競合的、非競合的、または不競合的であってよい。そのような阻害は、in vitroまたはin vivo系、または両方の組合せを使用して、当業者に知られた方法を使用して決定してもよい。
本明細書に使用する用語「治療有効量」は、そのような治療の必要な哺乳動物へ投与されるとき、本明細書に定義されるように、治療に影響を及ぼすのに十分である、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の量を意味する。従って、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の治療有効量は、HIVインテグラーゼ酵素の活性により仲介される疾患状態が抑制または緩和されるように、HIVインテグラーゼ酵素の活性を変調させるかまたは阻害するのに十分な量である。
用語「治療する」、「治療すること」、および「治療」は、HIVインテグラーゼ仲介性の疾患または状態の哺乳動物、特にヒトにおけるあらゆる治療を意味して、(i)治療が病理状態への予防的治療を構成するように、該状態への素因があり得る被検者において疾患または状態が起こることを防ぐこと;(ii)疾患または状態を変調させるかまたは阻害すること、即ち、その進展を止めること;(iii)疾患または状態を緩和すること、即ち、疾患または状態の退縮を引き起こすこと;または(iv)疾患または状態、または該疾患または状態より生じる症状を緩和すること、および/または軽減すること(例えば、根底の疾患または状態に対処することなく炎症応答を緩和すること)が含まれる。
本明細書に使用する用語「抵抗性」、「抵抗」および「抵抗性HIV」は、特別な薬剤への感受性の低下をHIVウイルスが示すことを意味する。特別な抗HIV剤または薬剤の組合せに対して抵抗性であるHIVで感染された哺乳動物は、通常、その単数または複数の薬剤の継続投与にかかわらず、HIVウイルス負荷の増加を顕現する。抵抗性は、遺伝型(HIV遺伝子構成において突然変異が起きたことを意味する)であっても、表現型(抗HIV剤またはそのような薬剤の組合せの存在下にHIVウイルスの実験培養物を成功裡に増殖させることによって抵抗性が発見されることを意味する)であってもよい。
本明細書に使用する用語「プロテアーゼ阻害剤」および「HIVプロテアーゼ阻害剤」は、長鎖のウイルスタンパク質を、ウイルスコアを構成する別々のタンパク質へ切断することに責任があるHIVプロテアーゼ酵素の適切な機能に干渉する化合物または化合物の組合せを意味する。
本明細書に使用する用語「逆転写酵素阻害剤」および「HIV逆転写酵素阻害剤」は、単鎖HIVウイルスRNAをHIVウイルスDNAへ変換することに責任があるHIV逆転写酵素の適切な機能に干渉する化合物または化合物の組合せを意味する。
本明細書に使用する用語「融合阻害剤」および「HIV融合阻害剤」は、CD4細胞の表面上のgp41エンヴェロープタンパク質へ結合して、それにより該ウイルスが該細胞と融合するのに必要な構造変化を妨げる化合物または化合物の組合せを意味する。
本明細書に使用する用語「インテグラーゼ阻害剤」および「HIVインテグラーゼ阻害剤」は、HIVの遺伝子を宿主細胞のDNAへ挿入することに責任があるHIVインテグラーゼ酵素の適切な機能に干渉する化合物または化合物の組合せを意味する。
本明細書に使用する用語「CCR5アンタゴニスト」は、ある細胞種のHIVによる感染を、CCR5共受容体活性の撹乱を介して妨げる化合物または化合物の組合せを意味する。
本明細書に使用する用語「ウイルス負荷」および「HIVウイルス負荷」は、ヒトのような哺乳動物の循環血液中のHIVの量を意味する。哺乳動物の血液中のHIVウイルスの量は、当業者に知られた方法を使用して、血液中のHIV RNAの量を測定することによって定量してもよい。
本明細書に使用する用語「HCV」は、C型肝炎ウイルスを意味する。
本明細書に使用する用語「HCV被感染哺乳動物」は、C型肝炎ウイルスに感染して、そのさらなる進行を予防するための治療またはHCV関連性の状態または病気の治癒を必要とする、ヒトのような哺乳動物を意味する。そのような治療は、抗HCV活性を有する2以上の化合物の組合せまたはそれらを含有する医薬的に許容される製剤の治療有効量の該哺乳動物への投与の形式をとってよい。
「HCV阻害剤」または「抗HCV活性を有する薬剤」は、細胞培養におけるようなin vitroまたはヒトのような哺乳動物におけるようなin vivoのいずれかでC型肝炎ウイルスの増殖を阻害することが可能な化合物を意味する。具体的には、用語「薬剤」には、分子量が約500未満のいわゆる「低分子」、並びに分子量が500より大きい、インターフェロンのような治療用タンパク質のような、より大きな分子が含まれることを意味すると特に考慮される。HCVウイルスの複製をどのような機序であれ阻害可能であるすべてのそのような化合物が、本発明の範囲内に含まれることになる。
本明細書に使用する用語「標的」は、細胞培養におけるようなin vitroまたはヒトのような哺乳動物におけるようなin vivoのいずれかでHCVウイルスが正常な形式で複製するために必要とされるあらゆるC型肝炎ウイルス特異的なタンパク質または生活環イベントを意味する。そのような「標的」には、限定されないが、HCVメタロプロテアーゼ酵素、HCVセリンプロテアーゼ酵素、HCVポリメラーゼ酵素、HCVヘリカーゼ酵素、HCV NS4Bタンパク質、HCV NS5Aタンパク質、HCVエントリーイベント、HCVアセンブリーイベント、およびHCV出現イベントが含まれる。
本明細書に使用する用語「HCVメタロプロテアーゼ」は、HCVポリタンパク質のNS2/3連結部でのcis切断に責任がある非構造タンパク質(NS2/3)を意味する。例えば、Whitney M.,Stack,J.H.,Darke,P.L.,Zheng,W.,Terzo,J.,Inglese,J.,Strulovici,B.,Kuo,L.C.,Pollock,B.A.「HCV NS2/3 cis切断プロテアーゼ活性の阻害剤の発見のための共同研究スクリーニングプログラム(A collaborative screening program for the discovery of inhibitors of HCV NS2/3 cis−cleaving protease activity)」,J Biomol Screen.,7,149−154,2002;およびPieroni,L.,Santolini,E.,Fipaldini,C.,Pacini,L.,Migliaccio,G.,La Monica,N.,「C型肝炎ウイルスのNS2−3プロテアーゼのin vitro研究(In vitro study of the NS2−3 protease of hepatitis C virus)」J Virol.,71,6373−6380,1997を参照のこと。
本明細書に使用する、用語「HCVセリンプロテアーゼ」は、宿主細胞に残存するHCV NSタンパク質の切断に責任がある、NS3プロテアーゼとも呼ばれるHCV−特異的なタンパク質である。例えば、Lamarre,D.,Anderson,P.C.,Bailey,M.,Beaulieu,P.,Bolger,G.,Bonneau,P.,Bos,M.,Cameron,D.R.,Cartier,M.,Cordingley,M.G.,Faucher,A.M.,Goudreau,N.,Kawai,S.H.,Kukolj,G.,Lagace,L.,LaPlante,S.R.,Narjes,H.,Poupart,M.A.Rancourt,J.,Sentjens,R.E.,St.George,R.,Simoneau,B.,Steinmann,G.,Thibeault,D.,Tsantrizos,YS.,Weldon,S.M.,Yong,C.L.,Llinas−Brunet,M.,「C型肝炎ウイルスに感染したヒトにおいて抗ウイルス効果を有するNS3プロテアーゼ阻害剤(An NS3 protease inhibitor with antiviral effects in humans infected with hepatitis C virus)」Nature,426,186−189,2003;Tomei,L.,Failla,C.,Santolini,E.,De Francesco,R.,La Monica,N.,「NS3は、C型肝炎ウイルスポリタンパク質のプロセシングに必要とされるセリンプロテアーゼである(NS3 is a serine protease required for processing hepatitis C virus polyprotein)」J Virol.,67,4017−4026,1993;De Francesco,R.,Tomei,L.,Altamura,S.,Summa,V.,Migliaccio,G.,「C型肝炎ウイルス療法の新時代へのアプローチ:NS3−4AセリンプロテアーゼおよびNS5B RNA依存型RNAポリメラーゼの阻害剤(Approaching a new era for hepatitis C virus therapy:inhibitors of the NS3−4A serine protease and the NS5B RNA−dependent RNA polymerase)」Antiviral Res.,58,1−16,2003を参照のこと。
用語「HCVポリメラーゼ」は、NS5Bタンパク質とも呼ばれる、HCV特異的なタンパク質を意味して、宿主細胞におけるHCV RNAの合成に責任があるRNA依存型RNAポリメラーゼである。例えば、Dhanak,D.,Duffy,K.J.,Johnston,V.K.,Lin−Goerke,J.,Darcy,M.,Shaw,A.N.,Gu,B.,Silverman,C.,Gates,A.T.,Nonnemacher,M.R.,Earnshaw,D.L.,Casper,D.J.,Kaura,A.,Baker,A.,Greenwood,C.,Gutshall,L.L.,Maley,D.,DelVecchio,A.,Macarron,R.,Hofmann,G.A,Alnoah,Z.,Cheng,H.Y.,Chan,G.,Khandekar,S.,Keenan,R.M.,Sarisky,R.T.,「C型肝炎ウイルスRNA依存型RNAポリメラーゼの複素環式阻害剤の同定と生物学的な特性決定(Identification and biological characterization of heterocyclic inhibitors of the hepatitis C virus RNA−dependent RNA polymerase)」J Biol Chem.,277,38322−38327,2002、DeFrancesco,R.,Tomei,L.,Altamura,S.,Summa,V.Migliaccio,G.,「C型肝炎ウイルス療法の新時代へのアプローチ:NS3−4AセリンプロテアーゼおよびNS5B RNA依存型RNAポリメラーゼの阻害剤(Approaching a new era for hepatitis C virus therapy:inhibitors of the NS3−4A serine protease and the NS5B RNA−dependent RNA polymerase)」Antiviral Res.,58,1−16,2003を参照のこと。
本明細書に使用するように、用語「HCVヘリカーゼ」は、NS3ヘリカーゼドメインとも呼ばれる、HCV特異的なタンパク質を意味して、宿主細胞におけるHCV RNA複製の間のRNA巻戻しに責任がある。例えば、Kwong AD,Kim JL,Lin C.,「C型肝炎ウイルスNS3ヘリカーゼの構造および機能(Structure and function of hepatitis C virus NS3 helicase)」Curr Top Microbiol Immunol.,242,171−196,2000;Yao,N.,Weber,PC.,「ヘリカーゼ、C型肝炎ウイルスの新規阻害剤の標的(Helicase,a target for novel inhibitors of hepatitis C virus)」Antivir Ther.,3(S3),93−97,1998を参照のこと。
用語「HCV NS4Bタンパク質」は、その機能が現行では不明であるHCV特異的なタンパク質を意味する。Hugle,T.,Fehrmann,F.,Bieck,E.,Kohara,M.,Krausslich,H.G.,Rice,C.M.,Blum,H.E.,Moradpour,D.,「C型肝炎ウイルスの非構造タンパク質、4Bは、不可欠な小胞体の膜タンパク質である(The hepatitis C virus nonstructural protein 4B is an integral endoplasmic reticulum membrane protein」Virology,284,70−81,2001。
用語「HCV NS5A タンパク質」は、その機能が現行では不明であるが、インターフェロン応答性に関連していると仮定されているHCV特異的なタンパク質を意味する。例えば、PCT公開公報番号WO2004014313;Tan,S.L.,Katze,M.G.,「C型肝炎ウイルスはいかにしてインターフェロン応答を妨げるのか:NS5Aはまだ審議外にある(How hepatitis C virus counteracts the interferon response:the jury is still out on NS5A」Virology,284,1−12,2001を参照のこと。
用語「HCVエントリー」は、宿主細胞におけるHCV複製の間に起こる一連のプロセスを意味する。宿主細胞へのHCVエントリーに含まれる工程には、限定されないが、エンベロープ−受容体結合、膜融合、および宿主細胞へのウイルス侵入が含まれる。本明細書に記載の方法および組成物は、これらのプロセスのいずれかの正常な機能を阻害するかまたは他のやり方で妨げることによって機能可能であると特に考慮される。
「HCVアセンブリー」は、HCVウイルス粒子の宿主細胞における形成のプロセスを意味する。本明細書に記載の方法および組成物は、これらのプロセスのいずれかの正常な機能を阻害するかまたは他のやり方で妨げることによって機能可能であると特に考慮される。
「HCV出現」は、ウイルスの出芽と被感染宿主細胞からの放出のプロセスを意味する。本明細書に記載の方法および組成物は、これらのプロセスのいずれかの正常な機能を阻害するかまたは他のやり方で妨げることによって機能可能であると特に考慮される。
本明細書に使用する用語「HCV IRES」は、HCVタンパク質の翻訳に必要とされる内部リボソームエントリー部位を意味する。例えば、Hanecak,R.,Brown−Driver,V.,Fox,M.C.,Azad,R.F.,Furusako,S.,Nozaki,C.,Ford,C.,Sasmor,H.,Anderson,K.P.,「形質転換された肝細胞におけるC型肝炎ウイルス遺伝子発現のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害(Antisense oligonucleotide inhibition of hepatitis C virus gene expression in transformed hepatocytes」J Virol.70,5203−5212,1996;Jubin,R.,「C型肝炎ウイルス翻訳に標的指向すること:それが始まるところでHCVを止める(Targeting hepatitis C virus translation:stopping HCV where it starts)」Curr Opin Investig Drugs,4,162−167,2003を参照のこと。
用語「インターフェロン」は、通常、宿主細胞の感染の結果として産生されて、ウイルスのRNAおよびタンパク質の合成を選択的に阻害する抗ウイルスタンパク質をコードする細胞遺伝子の転写を誘導することによってウイルス非特異的であるが宿主特異的な抗ウイルス活性を明示する、糖タンパク質のファミリーのいずれも意味する。
用語「リバビリン」は、1−β−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドまたは1−β−D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドとしても知られて、ケミカルアブストラクト(Chemical Abstracts)登録番号[36791−04−5]を有する化合物を意味する。
用語「シルプレビル」は、化学名:(2R,6S,12Z,13aS,14aR,16aS)−6−[[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]アミノ]−2−[[7−メトキシ−2−[2−[(1−メチルエチル)アミノ]チアゾール−4−イル]キノリン−4−イル]オキシ]−5,16−ジオキソ−1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a−テトラデカヒドロシクロプロパ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアザシクロペンタデシン−14a(5H)−カルボン酸とケミカルアブストラクト登録番号[300832−84−2]を有する化合物を意味する。
本明細書に使用する用語「HCVおよびHIVで同時感染された哺乳動物」は、C型肝炎ウイルスとヒト免疫不全ウイルスの両方での同時の感染に罹患して、HCV関連性の状態または病気、またはHIV関連性の状態または病気、またはHCVとHIVの両方での感染に関連した状態または病気のさらなる進行を予防するための治療を必要とする、ヒトのような哺乳動物を意味する。
用語「C型肝炎ウイルスを阻害すること」、「C型肝炎ウイルス複製を阻害すること」および「抗HCV活性」は、細胞培養におけるようなin vitroまたはヒトのような哺乳動物におけるようなin vivoのいずれかで、現行で理解されていてもいなくても、あらゆる機序によりそのような阻害に影響を及ぼすことが可能な薬剤のHCV複製阻害量とC型肝炎ウイルスを接触させることによってC型肝炎ウイルス複製を阻害することを意味する。そのような阻害は、細胞培養におけるようなin vitroで、例えば、HCV被感染細胞またはHCVポリメラーゼ酵素のような、HCVウイルスに由来する精製タンパク質またはその誘導体と上記薬剤または薬剤の組合せを接触させることによって起こる場合がある。あるいは、そのような阻害は、ヒトのような哺乳動物におけるようなin vivoで、本発明による薬剤のC型肝炎ウイルス阻害量を該哺乳動物へ投与することによって起きてもよい。in vitroまたはヒトのような哺乳動物におけるようなin vivoのいずれかでHCVウイルスの複製を阻害するのに必要である、本発明による特別な抗HCV剤の量は、当業者に知られた方法を使用して決定してもよい。例えば、本発明による薬剤または薬剤の組合せの量は、単独でも、医薬的に許容される製剤の一部としても哺乳動物へ投与可能である。次いで、血液試料を哺乳動物より吸引して、当業者に知られた方法を使用して、試料中のC型肝炎ウイルスの量を定量してもよい。試料中のC型肝炎ウイルスの量が本発明による薬剤または薬剤の組合せの投与前の血液中に見出される量に比べて低下すれば、C型肝炎ウイルスの哺乳動物における複製の阻害を表すことになろう。本発明による薬剤または薬剤の組合せの哺乳動物への投与は、単回用量の形式であっても、連日に及ぶ一連の用量であってもよい。さらに、本発明による2以上の薬剤を組み合わせて使用するならば、それらは、同じ製剤の一部として投与しても、別々の製剤において投与してもよい。別々の製剤において投与する場合、それらは、同時に投与しても、その間の適正な時間量とともに連続的に投与してもよい。
本明細書に使用する用語「HCV阻害量」は、ヒトのような哺乳動物へ投与するときにC型肝炎ウイルスの複製を阻害するのに十分である、本発明の化合物の量を意味する。
本明細書に使用する用語「HCVポリメラーゼ阻害量」は、C型肝炎ウイルスポリメラーゼ酵素と接触して置かれるときに該酵素の機能を阻害するのに十分である、本発明の組成物の量を意味する。
本明細書に使用する用語「同時投与」または「同時に投与すること」は、本発明による第一の薬剤と第二の薬剤の組合せの投与を意味する。そのような同時投与は、第一の薬剤と第二の薬剤が同じ組成物の一部であるかまたは同じ単位剤形の一部であるように実施してよい。同時投与には、第一の薬剤と第二の薬剤を別々にであるが、同じ治療方式の一部として投与することも含まれる。この2つの成分は、別々に投与されるならば、必ずしも本質的に同じ時間に投与する必要はないが、そのように望まれるならば、そうしてよい。このように、同時投与には、例えば、第一の薬剤と第二の薬剤を別々の投与法または剤形として、しかし同じ時間に投与することが含まれる。同時投与には、異なる時間に、任意の順序で別々に投与することも含まれる。
用語「本発明の化合物」は、上記化合物のすべて、並びに以下に続く「実施例」中の化合物を意味し、一般的に記載されるもの、または種として記載されるものが含まれる。この用語は、これら化合物の医薬的に許容される塩または溶媒和物も意味する。
発明の詳細な説明
本発明の化合物は、HIVインテグラーゼ酵素を変調させるかまたは阻害することに有用である。より特別には、本発明の化合物は、HIVインテグラーゼ活性の変調剤または阻害剤として有用であるので、単独で、または他の既知の抗ウイルス剤との組合せにおいて、HIV仲介性の疾患または状態(例、AIDS、およびARC)の予防および/または治療に有用である。
当該技術分野で使用する慣例に従って、記号:
Figure 2008512442
は、本明細書の構造式において、部分または置換基のコアまたは骨格構造への付加点である結合を図示するために使用する。別の慣例に従って、本明細書のいくつかの構造式では、炭素原子とその結合した水素原子を明確には図示しない。例えば、
Figure 2008512442
は、メチル基を表し、
Figure 2008512442
は、エチル基を表し、
Figure 2008512442
は、シクロペンチル基を表す、等である。
用語「立体異性体」は、同一の化学構成を有するが、その原子または基の空間における配置に関して異なる化合物を意味する。特に、用語「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を意味する。本明細書に使用する用語「ラセミ」または「ラセミ混合物」は、特別な化合物のエナンチオマーの1:1混合物を意味する。他方、用語「ジアステレオマー」は、2以上の不斉中心を含み、互いの鏡像ではない1対の立体異性体の間の関係を意味する。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する場合がある。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、本明細書において、実線:
Figure 2008512442
、実線楔形:
Figure 2008512442
または点線楔形:
Figure 2008512442
を使用して図示可能である。不斉炭素原子からの結合を図示するための実線の使用は、その炭素原子でのすべての可能な立体異性体が含まれることを示すものである。不斉炭素原子からの結合を図示するための実線または点線のいずれかの楔形の使用は、示される立体異性体だけが含まれることを意味することを示すものである。本発明の化合物は、1より多い不斉炭素原子を含有可能であることがあり得る。これらの化合物では、不斉炭素原子からの結合を図示するための実線の使用は、すべての可能な立体異性体が含まれることを示すものである。本発明の化合物における1以上の不斉炭素原子からの結合を図示するための実線の使用と、同じ化合物における他の不斉炭素原子からの結合を図示するための実線または点線楔形の使用は、ジアステレオマーの混合物が存在することを示すものである。
本発明の方法に使用する誘導体が塩基であれば、所望される塩は、当該技術分野に知られたどの好適な方法によっても製造してよく、塩酸;臭化水素酸;硫酸;硝酸;リン酸;等のような無機酸で、または酢酸;マレイン酸;コハク酸;マンデル酸;フマル酸;マロン酸;ピルビン酸;シュウ酸;グリコール酸;サリチル酸;グルクロン酸またはガラクツロン酸のようなピラノシジル酸;クエン酸または酒石酸のようなα−ヒドロキシ酸;アスパラギン酸またはグルタミン酸のようなアミノ酸;安息香酸またはケイ皮酸のような芳香族酸;p−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸のようなスルホン酸;等のような有機酸での遊離塩基の処理が含まれる。
本発明の方法に使用する誘導体が酸であれば、所望される塩は、当該技術分野に知られたどの好適な方法によっても製造してよく、アミン(一級、二級、または三級);アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;または、類似のもののような無機または有機塩基での遊離酸の処理が含まれる。好適な塩の例には、グリシンおよびアルギニンのようなアミノ酸;アンモニア;一級、二級、および三級アミン;および、ピペリジン、モルホリン、およびピペラジンのような環状アミンより誘導される有機塩;並びに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、およびリチウムより誘導される無機塩が含まれる。
「溶媒和物」は、特定化合物の生物学的有効性を保持する、そのような化合物の医薬的に許容される溶媒和型を意味すると企図される。溶媒和物の例には、限定されないが、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミン、またはこれらの混合物との組合せにおける本発明の化合物が含まれる。
「医薬的に許容される塩」は、特定の誘導体の遊離酸および塩基の生物学的有効性を保持して、薬理学的に許容されるアニオンを含有し、生物学的にも他の点でも望まれなくはない塩を意味すると企図される。医薬的に許容される塩の例には、限定されないが、酢酸塩、アクリル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩(クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、およびメトキシ安息香酸塩のような)、重炭酸塩、重硫酸塩、酸性亜硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、ブチン−1,4−二酸塩、カルシウムエデト酸塩、カムシラート、炭酸塩、塩化物、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ジヒドロ塩化物、二水素リン酸塩、エデト酸塩、エジシレート、エストラート、エシレート、エチルコハク酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプタート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシレート、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、一水素リン酸塩、ムチン酸塩、ナプシラート、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フタル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロパンスルホン酸塩、プロピオン酸塩、プロピオル酸塩、ピロリン酸塩、ピロ硫酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、次酢酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、亜硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシラート、triethiodode(トリチオドド)、および吉草酸塩が含まれる。
本来塩基性である本発明の化合物は、様々な無機および有機酸と多種多様な異なる塩を形成することが可能である。そのような塩は、動物への投与では医薬的に許容されなければならないが、本発明の化合物を反応混合物より医薬的に許容されない塩としてはじめに単離してから、アルカリ性の試薬での処理により後者を遊離塩基化合物へ単に戻し変換して、引き続き、後者の遊離塩基を医薬的に許容される酸付加塩へ変換することが実務上はしばしば望ましい。本発明の塩基性化合物の酸付加塩は、メタノールまたはエタノールのような水系の溶媒媒体または好適な有機溶媒において、実質的に等しい量の選択される鉱酸または有機酸でこの塩基性化合物を処理することによって製造してもよい。溶媒の蒸発時に、所望される固形塩が得られる。所望される酸塩は、遊離塩基の有機溶媒中の溶液より、この溶液へ適正な鉱酸または有機酸を加えることによって沈殿させてもよい。
本来酸性である本発明の化合物は、様々な薬理学的に許容されるカチオンと塩基性塩を形成することが可能である。そのような塩の例には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩、そして特に、ナトリウムおよびカリウム塩が含まれる。これらの塩は、いずれも慣用技術によって製造される。本発明の医薬的に許容される塩基性塩を製造するための試薬として使用する化学塩基は、本発明の酸性化合物と無毒の塩基性塩を形成するものである。そのような無毒の塩基性塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウム、等のような薬理学的に許容されるカチオンより誘導されるものが含まれる。これらの塩は、所望される薬理学的に許容されるカチオンを含有する水溶液で対応の酸性化合物を処理してから、生じる溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固させることによって製造してもよい。あるいは、それらは、酸性化合物の低級アルカノール溶液と所望されるアルカリ金属アルコキシドを一緒に混合してから、生じる溶液を先と同じやり方で蒸発乾固させることによって製造してもよい。いずれの場合でも、反応の完全性と所望される最終生成物の最大収量を確実にするために、化学量論量の試薬を好ましくは利用する。
本発明の化合物が塩基であれば、所望される医薬的に許容される塩は、当該技術分野で利用し得るどの好適な方法によっても、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、等のような無機酸で、または酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、グルクロン酸またはガラクツロン酸のようなピラノシジル酸、クエン酸または酒石酸のようなα−ヒドロキシ酸、アスパラギン酸またはグルタミン酸のようなアミノ酸、安息香酸またはケイ皮酸のような芳香族酸、p−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸のようなスルホン酸、または類似物のような有機酸での遊離塩基の処理によって製造してもよい。
本発明の化合物が酸であれば、所望される医薬的に許容される塩は、どの好適な方法によっても、例えば、アミン(一級、二級、または三級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、または類似物のような無機または有機塩基での遊離酸の処理によって製造してもよい。好適な塩の例示的な例には、グリシンおよびアルギニンのようなアミノ酸、アンモニア、一級、二級、および三級アミン、および、ピペリジン、モルホリン、およびピペラジンのような環状アミンより誘導される有機塩、並びに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、およびリチウムより誘導される無機塩が含まれる。
固形物である剤の場合、当業者には、本発明の化合物、剤、および塩が異なる結晶または多形の形態で存在可能であり、そのすべてが本発明および特定式の範囲内にあると企図されると理解される。
本発明の化合物は、以下に記載されるように、当業者に適切であると認識され得るあらゆる医薬形態の医薬組成物へ製剤化可能である。本発明の医薬組成物は、本発明の少なくとも1つの化合物の治療有効量と不活性な医薬的に許容される担体または希釈剤を含む。
HIVにより仲介される疾患または状態を治療するかまたは予防するには、本発明の少なくとも1つの化合物(有効成分として)の治療有効量(即ち、治療効果を達成するのに有効な、HIVインテグラーゼを変調させる(modulating)、調節する(regulating)、または阻害する(inhibiting)量)を(例えば、活性化合物の最終医薬調製物への加工処理を促進する希釈剤、賦形剤、および助剤より選択可能である)1以上の医薬的に好適な担体と組み合わせることによって製造される好適な製剤において、本発明の医薬組成物を投与する。
利用する医薬担体は、固体でも液体でもよい。例示の固体担体は、乳糖、ショ糖、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、等である。例示の液体担体は、シロップ、落花生油、オリーブ油、水、等である。同様に、本発明の組成物には、当該技術分野で知られた、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートのような時間遅延または時間放出材料を、単独で、またはワックス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルメタクリレート、または類似物とともに含めてよい。所望される製剤特性を達成するために、さらなる添加剤または賦形剤を加えてよい。例えば、Labrasol(登録商標)、Gelucire(登録商標)、等のようなバイオアベイラビリティエンハンサー、またはCMC(カルボキシメチルセルロース)、PG(プロピレングリコール)、またはPEG(ポリエチレングリコール)のようなフォーミュレーター(formulator)を加えてよい。有効成分を光、湿気、および酸化より保護する半固体の担体であるGelucire(登録商標)を、例えば、カプセル製剤を製造する場合、加えてよい。
固体担体を使用するならば、調製物は、錠剤化しても、粉末またはペレットの形態で硬ゼラチンカプセル剤に入れても、またはトローチ剤または甘味入り錠剤へ成型してもよい。固体担体の量は変動してよいが、一般には、約25mg〜約1gであろう。液体担体を使用するならば、調製物は、シロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤、アンプルまたはバイアル中の無菌の注射可能な溶液剤または懸濁液剤、または非水系の液体懸濁液剤の形態であってよい。半固体担体を使用するならば、調製物は、硬および軟ゼラチンカプセル製剤の形態であってよい。本発明の組成物は、投与、例えば、非経口または経口の投与の形式に適した単位剤形で製造する。
安定した水溶性の剤形を得るには、本発明の化合物の医薬的に許容される塩を、コハク酸またはクエン酸の0.3M溶液のような有機または無機酸の水溶液に溶かしてよい。可溶性の塩型が利用可能でなければ、この剤を好適な共溶媒または共溶媒の組合せに溶かしてよい。好適な共溶媒の例には、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリン、等が全体量の0〜60%に及ぶ濃度で含まれる。例示の態様では、式Iの化合物をDMSOに溶かして、水で希釈する。本組成物は、有効成分の塩型の、水または等張生理食塩水またはデキストロース溶液のような適正な水系担体中の溶液剤の形態であってもよい。
適切な製剤は、選択する投与の経路に依存する。注射では、本発明の化合物の剤を水溶液剤へ(好ましくは、ハンクス溶液、リンゲル液、または生理食塩水緩衝液のような生理学的に適合可能な緩衝液において)製剤化してもよい。経粘膜投与では、透過すべき障壁に適正な透過剤を製剤に使用する。そのような透過剤は、当該技術分野において一般に知られている。
経口投与では、当該技術分野で知られた医薬的に許容される担体と活性化合物を組み合わせることによって、本化合物を製剤化してもよい。そのような担体は、治療される被検者による経口摂取のために、本発明の化合物が錠剤、丸剤、糖剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁液剤、等として製剤化されることを可能にする。経口使用のための医薬調製物は、固体賦形剤を有効成分(剤)と混合して使用して、生じる混合物を随意に粉砕し、(所望されるならば、錠剤または糖剤の芯を得るために、好適な助剤を加えた後で)顆粒の混合物を加工処理して、入手可能である。好適な賦形剤には、糖(乳糖、ショ糖、マンニトール、またはソルビトールが含まれる)、並びに、セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、ゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、またはポリビニルピロリドン(PVP)のような充填剤が含まれる。所望されるならば、架橋連結ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸、またはアルギン酸ナトリウムのようなその塩といった崩壊剤も含めてよい。
糖剤芯は、好適なコーティング剤とともに提供する。この目的には、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、Carbopolゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液剤、および好適な有機溶媒、または溶媒混合物を随意に含有する場合がある、濃縮糖溶液剤を使用してもよい。識別のために、または活性剤の異なる組合せを特徴づけるために、この錠剤または糖衣錠コーティング剤へ染料または色素を加えてよい。
経口的に使用可能である医薬調製物には、ゼラチンより作られるプッシュフィットカプセル剤、並びにゼラチンとグリセロールまたはソルビトールのような可塑剤より作られる密閉軟カプセル剤が含まれる。プッシュフィットカプセル剤は、乳糖のような充填剤、デンプンのような結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、そして随意に安定化剤と混合して有効成分を含有してよい。軟カプセル剤では、脂肪オイル、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールのような好適な液剤に活性剤を溶解または懸濁させてよい。さらに、安定化剤を加えてよい。経口投与用のすべての製剤は、そのような投与に適した剤形であるべきである。頬内投与では、組成物は、慣用のやり方で製剤化した錠剤または甘味入り錠剤の形態をとり得る。
鼻腔内または吸入による投与では、本発明による使用のための化合物は、簡便にも、エアゾールスプレー提示物の形態で、加圧パックまたはネブライザーより、好適な推進剤(例、ジクロロフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の好適なガス)の使用によって送達してもよい。加圧エアゾール剤の場合、投与量単位は、目盛量を送達するバルブを提供することによって定量してもよい。吸入器または通気器、等における使用のゼラチンのカプセル剤またはカートリッジ剤は、本化合物の粉末ミックスと乳糖またはデンプンのような好適な粉末基剤を含有して、製剤化してもよい。
本化合物は、注射による(例えば、ボーラス注射または連続注入による)非経口投与用に製剤化してもよい。注射用の製剤は、単位剤形において(例えば、アンプル剤または多用量容器において)添加する保存剤とともに提示してもよい。この組成物は、油性または水性担体中の懸濁液剤、溶液剤、または乳剤のような形態を取ってよく、懸濁剤、安定化剤、および/または分散剤のような製剤用の薬剤を含有してよい。
非経口投与用の医薬製剤には、水溶型の活性化合物の水溶液剤が含まれる。追加的に、活性剤の懸濁液剤は、適正な油性の注射懸濁液剤として調製してもよい。好適な親油性の溶媒または担体には、ゴマ油のような脂肪油、またはオレイン酸エチルまたはトリグリセリドのような合成脂肪酸エステル、またはリポソームが含まれる。水性の注射懸濁液剤は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランのような、懸濁液剤の粘度を高める物質を含有してよい。随意に、懸濁液剤は、好適な安定化剤、または化合物の溶解度を高めて、高濃度溶液剤の調製を可能にする薬剤を含有してもよい。
あるいは、有効成分は、好適な担体(例、発熱物質を含まない滅菌水)で使用前に復元するための粉末型であってもよい。
上記に記載の製剤に加えて、本発明の化合物は、デポー調製物として製剤化してもよい。そのような長期作用製剤は、埋込み(例えば、皮下または筋肉内に)によっても、筋肉内注射によって投与してもよい。このように、例えば、本化合物は、好適な高分子または疎水性の材料(例えば、許容されるオイル中の乳剤として)またはイオン交換樹脂とともに、またはほとんど溶けない誘導体として(例えば、ほとんど溶けない塩として)製剤化してもよい。疎水性化合物の医薬担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機高分子、および水相を含んでなる共溶媒系である。共溶媒系は、VPD共溶媒系であってよい。VPDは、3%(w/v)ベンジルアルコール、8%(w/v)の非極性界面活性剤ポリソルベート80、および65%(w/v)ポリエチレングリコール300の溶液であり、無水エタノールで全体容量とする。VPD共溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1希釈したVPDを含有する。この共溶媒系は、疎水性化合物をよく溶かし、それ自身は、全身投与時に低毒性をもたらす。共溶媒系の比率は、その溶解性および毒性の特性を破綻させることなく好適に変化させてよい。さらに、共溶媒成分の独自性(アイデンティティ)も変化させてよい:例えば、ポリソルベート80の代わりに他の低毒性の非極性界面活性剤を使用してもよく;ポリエチレングリコールの分画サイズを変化させてよく;ポリエチレングリコールを他の生体適合性ポリマー(例、ポリビニルピロリドン)に置き換えてよく;そしてデキストロースの代わりに他の糖または多糖を用いてよい。
あるいは、疎水性医薬化合物の他の送達系が利用してもよい。リポソームとエマルジョンは、疎水性薬物の送達運搬体または担体の知られた例である。ジメチルスルホキシドのようなある種の有機溶媒も利用可能であるが、通常は、DMSOの有毒な性質による毒性の増加が犠牲になる。さらに、本化合物は、療法剤を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスのような、持続放出系を使用して送達してもよい。様々な持続放出材料が確立されて、当業者に知られている。持続放出カプセル剤は、その化学的性質に依存して、数週から100日に及ぶまでの間化合物を放出する。療法試薬の化学的性質と生物学的安定性に依存して、タンパク質安定化の追加の戦略が利用してもよい。
医薬組成物は、好適な固相またはゲル相の担体または賦形剤を含んでよい。これらの担体および賦形剤は、ほとんど溶けない薬物のバイオアベイラビリティの顕著な改善を提供してもよい。そのような担体または賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコールのようなポリマーが含まれる。さらに、Gelucire(登録商標)、Capryol(登録商標)、Labrafil(登録商標)、Labrasol(登録商標)、Lauroglycol(登録商標)、Plurol(登録商標)、Peceol(登録商標)、Transcutol(登録商標)、等のような添加剤または賦形剤を使用してもよい。さらに、医薬組成物は、薬物の皮膚上への直接送達用の皮膚パッチ剤へ取り込んでもよい。
本発明の薬剤の実際の投与量は、使用される特別な薬剤、製剤化される特別な組成物、投与の形式、並びに、治療される特別な部位、宿主、および疾患に従って変動するものである。当業者は、慣用の投与量決定試験を所与の化合物の実験データに照らして使用して、所与の条件のセットに最適の投与量を確定してもよい。経口投与では、一般的に利用する例示の1日用量は、約0.001〜約1000mg/kg(体重)であり、治療のクールを適正な間隔で繰り返す。
さらに、本発明の医薬的に許容される製剤は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を約10mg〜約2000mg、または約10mg〜約1500mg、または約10mg〜約1000mg、または約10mg〜約750mg、または約10mg〜約500mg、または約25mg〜約500mg、または約50〜約500mg、または約100mg〜約500mgの量で含有してよい。
追加的に、本発明の医薬的に許容される製剤は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を約0.5(w/w)%〜約95(w/w)%、または約1(w/w)%〜約95(w/w)%、または約1(w/w)%〜約75(w/w)%、または約5(w/w)%〜約75(w/w)%、または約10(w/w)%〜約75(w/w)%、または約10(w/w)%〜約50(w/w)%の量で含有してよい。
本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物は、ヒトのような、HIVでの感染に罹患している哺乳動物へ、単独で、または医薬的に許容される製剤の一部として、1日1回、1日2回、または1日3回投与してもよい。
当業者は、本発明の化合物に関して、特別な医薬製剤、投与量、およびそのような治療を必要とする哺乳動物への1日につき与える投薬の回数が、いずれも当業者の知識内にある選択物であり、無用な実験なしに決定可能であることを理解されよう。例えば、http://www.aidsinfo.nih.gov/guidelines/(2004年10月29日現在)で利用可能な米国厚生省「Guidelines for the Use of Antiretroviral agents in HIV−1 Infected Adults and Adolescents(HIV−1被感染の成人および青年における抗レトロウイルス剤の使用についてのガイドライン)」を参照のこと。
本発明の化合物は、HIVウイルスでの感染症、AIDS、AIDS関連合併症(ARC)、またはHIVウイルスでの感染に関連している他のあらゆる疾患または状態に罹患している、ヒトのような哺乳動物の治療のための追加薬剤(単数または複数)と組み合わせて投与してもよい。本発明の化合物と組み合わせて使用可能である薬剤には、限定されないが、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、HIVインテグラーゼの阻害剤、CCR5阻害剤、HIV融合阻害剤として有用なもの、免疫変調剤として有用な化合物、HIVウイルスを未知の機序により阻害する化合物、ヘルペスウイルスの治療に有用な化合物、抗感染症薬として有用な化合物、並びに以下に記載されるような他のものが含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIVプロテアーゼ阻害剤として有用な化合物には、限定されないが、141W94(アンプレナビル)、CGP−73547、CGP−61755、DMP−450、ネルフィナビル、サキナビル(インビラーゼ)、TMC−126、アタザナビル、パリナビル、GS−3333、KNI−413、KNI−272、LG−71350、CGP−61755、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、U−140690、ABT−378、DMP−450、AG−1776、MK−944、VX−478、インジナビル、チプラナビル、TMC−114、DPC−681、DPC−684、ホスアンプレナビルカルシウム(Lexiva)、WO03053435に開示されるベンゼンスルホンアミド誘導体、R−944、Ro−03−34649、VX−385、GS−224338、OPT−TL3、PL−100、SM−309515、AG−148、DG−35−VIII、DMP−850、GW−5950X、KNI−1039、L−756423、LB−71262、LP−130、RS−344、SE−063、UIC−94−003、Vb−19038、A−77003、BMS−182193、BMS−186318、SM−309515、JE−2147、GS−9005が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIV逆転写酵素の阻害剤として有用な化合物には、限定されないが、アバカビル、FTC、GS−840、ラミブジン、アデフォビル・ジピボキシル、β−フルオロ−ddA、ザルシタビン、ジダノシン、スタブジン、ジドブジン、テノホビル、アンドキソビル、SPD−754、SPD−756、ラシビル、レベルセット(DPC−817)、MIV−210(FLG)、β−L−Fd4C(ACH−126443)、MIV−310(アロブジン、FLT)、dOTC、DAPD、エンテカビル、GS−7340、エントリシタビン、およびアロブジンが含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIV逆転写酵素の非ヌクレオシド阻害剤として有用な化合物には、限定されないが、エファビレンツ、HBY−097、ネビラピン、TMC−120(ダピリビン)、TMC−125、エトラビリン、デラビリジン、DPC−083、DPC−961、TMC−120、カプラビリン、GW−678248、GW−695634、カラノリド、およびWO03062238に開示されるような三環系ピリミジノン誘導体が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、CCR5阻害剤として有用な化合物には、限定されないが、TAK−779、SC−351125、SCH−D、UK−427857、PRO−140、およびGW−873140(Ono−4128,AK−602)が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIVインテグラーゼ酵素の阻害剤として有用な化合物には、限定されないが、GW−810781、WO03062204に開示される1,5−ナフチリジン−3−カルボキサミド誘導体、WO03047564に開示される化合物、WO03049690に開示される化合物、およびWO03035076に開示される5−ヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド誘導体が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIVの治療のための融合阻害剤には、限定されないが、エンフビルチド(T−20)、T−1249、AMD−3100、およびJP2003171381に開示される融合三環系化合物が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIVの有用な阻害剤である他の化合物には、限定されないが、Soluble CD4、TNX−355、PRO−542、BMS−806、テノホビルジソプロキシルフマレート、およびJP2003119137に開示される化合物が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である、HIV以外のウイルスからの感染の治療または管理に有用な化合物には、限定されないが、アシクロビル、ホミビルセン、ペンシクロビル、HPMPC、オキセタノシンG、AL−721、シドホビル、サイトメガロウイルス免疫グロブリン、サイトベン、ホミブガンシクロビル(fomivganciclovir)、ファンシクロビル、フォスカルネットナトリウム、Isis2922、KNI−272、バラシクロビル、ビラゾールリバビリン、バルガンシクロビル、ME−609、PCL−016が含まれる。
免疫変調剤として作用して、本発明の化合物と組み合わせて使用可能である化合物には、限定されないが、AD−439、AD−519、α−インターフェロン、AS−101、ブロピリミン、アセマンナン、CL246,738、EL10、FP−21399、γ−インターフェロン、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、IL−2、免疫グロブリン(静脈内)、IMREG−1、IMREG−2、イムチオールジエチルジチオカルバメート、α−2インターフェロン、メチオニン−エンケファリン、MTP−PE、顆粒球コロニー刺激因子、レミューン(remune)、rCD4、組換え可溶性ヒトCD4、インターフェロンα−2、SK&F106528、可溶性T4イヒモペニン(yhymopentin)、腫瘍壊死因子(TNF)、ツカレゾール(tucaresol)、組換えヒトインターフェロンβ、およびインターフェロンαn−3が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である抗感染症薬には、限定されないが、アトバクオン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、トリメトプリム、トロバフロキサシン、ピリメタミン、ダウノルビシン、プリマキンと一緒のクリンダマイシン、フルコナゾール、パスチル、オルニジル、エフロルニチンペンタミジン、リファブチン、スピラマイシン、イントラコナゾール−R51211、トリメトレキセート、ダウノルビシン、組換えヒトエリスロポエチン、組換えヒト成長ホルモン、酢酸メゲストロール、テステロン、および完全経腸栄養剤が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である抗真菌薬には、限定されないが、アニデュラファンギン、C31G、カスポファンギン、DB−289、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミカファンギン、ポサコナゾール、およびボリコナゾールが含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用可能である他の化合物には、限定されないが、アクマンナン、アンサマイシン、LM427、AR177、BMS−232623、BMS−234475、CI−1012、硫酸クルドラン、硫酸デキストラン、STOCRINE EL10、ヒペリシン、ロブカビル、ノバプレン、ペプチドTオクタブペプチド配列、ホスホノギ酸三ナトリウム、プロブコール、およびRBC−CD4が含まれる。
さらに、本発明の化合物は、カポシ肉腫のような状態の治療用の抗増殖剤と組み合わせて使用してもよい。そのような薬剤には、限定されないが、メタロマロリックスプロテアーゼの阻害剤、A−007、ベバシズマブ、BMS−275291、ハロフギノン、インターロイキン−12、リツキシマブ、パクリタキセル、ポルフィマーナトリウム、レビマスタット、およびCOL−3が含まれる。
追加薬剤(単数または複数)の特別な選択は、限定されないが、治療される哺乳動物の状態、治療される特別な状態または諸状態、本発明の化合物(単数および複数)と追加薬剤(単数または複数)の独自性(identity)、並びに、該哺乳動物を治療するために使用されるあらゆる追加化合物の独自性が含まれる、いくつかの要因に依存する。本発明の化合物(単数または複数)と追加薬剤(単数または複数)の特別な選択は、当業者の知識内にあり、過度の実験なしにすることができる。
本発明の化合物は、HIVウイルスでの感染症、AIDS、AIDS関連合併症(ARC)、またはHIVウイルスでの感染に関連した他のあらゆる疾患または状態に罹患している、ヒトのような哺乳動物の治療のために上記の追加薬剤のいずれとも組み合わせて投与してもよい。そのような組合せは、本発明の化合物(単数または複数)が上記に記載の追加薬剤と同じ製剤に存在するようにして哺乳動物へ投与してもよい。あるいは、そのような組合せは、本発明の化合物(単数または複数)が、追加薬剤が見出される製剤とは分離している製剤に存在するようにして、HIVウイルスでの感染に罹患している哺乳動物へ投与してもよい。本発明の化合物(単数または複数)が、追加薬剤とは別個に投与されるならば、そのような投与は、同時に起きても、その間に適正な時間の間を伴って連続的に起きてもよい。本発明の化合物(単数または複数)を追加薬剤(単数または複数)と同じ製剤に含めるかどうかの選択は、当業者の知識内にある。
さらに、本発明の化合物は、哺乳動物の本発明の化合物への曝露を高める効果を有する追加薬剤と組み合わせて、ヒトのような哺乳動物へ投与してもよい。本明細書に使用する用語「曝露」は、ある期間にわたり測定されるような、本発明の化合物の哺乳動物の血漿中の濃度に関連する。哺乳動物の特別な化合物への曝露は、本発明の化合物を適切な形態で哺乳動物へ投与すること、予定の時間に血漿試料を回収すること、そして液体クロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィー/質量分析法のような適正な分析技術を使用して、本発明の化合物の血漿中の量を測定することによって測定可能である。本発明の化合物の血漿中の量をある時間で定量して、すべての試料からの濃度および時間のデータをプロットして、曲線を得る。この曲線下の面積を計算して、哺乳動物の本化合物への曝露を得る。用語「曝露」、「曲線下面積」および「濃度/時間曲線下面積」は、同じ意味を有すると企図されて、本明細書を通して相互交換可能的に使用可能である。
哺乳動物の本発明の化合物への曝露を高めるために使用可能である薬剤には、シトクロムP450(CYP450)酵素の少なくとも1つのアイソフォームの阻害剤であり得るものがある。有益に阻害可能であるCYP450のアイソフォームには、限定されないが、CYP1A2、CYP2d6、CYP2C9、CYP2C19、およびCYP3A4が含まれる。CYP3A4を阻害するために使用可能である好適な薬剤には、限定されないが、デラビルジンとリトナビルが含まれる。
そのような組合せは、本発明の化合物(単数または複数)が上記に記載の追加薬剤と同じ製剤に存在するようにして哺乳動物へ投与してもよい。あるいは、そのような組合せは、本発明の化合物(単数または複数)が、追加薬剤が見出される製剤とは分離している製剤に存在するようにして投与してもよい。本発明の化合物(単数または複数)が、追加薬剤とは別個に投与されるならば、そのような投与は、同時に起きても、その間に適正な時間の間を伴って連続的に起きてもよい。本発明の化合物(単数または複数)を追加薬剤(単数または複数)と同じ製剤に含めるかどうかの選択は、当業者の知識内にある。
本発明は、HIVとHCVで同時感染された哺乳動物を治療する方法を提供し、該方法は、式(I)の少なくとも1つの化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物と抗HCV活性を有する少なくとも1つの追加薬剤を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる。本発明によれば有用である、抗HCV活性を有する少なくとも1つの追加薬剤の中には、2−[4−(2−{2−シクロペンチル−5−[(5,7−ジメチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)メチル]−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル}エチル)−2−フルオロフェニル]−2−メチルプロパンニトリルまたは2−[2−クロロ−4−(2−{2−シクロペンチル−5−[(5,7−ジメチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)メチル]−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル}エチル)フェニル]−2−メチルプロパンニトリル、またはそのいずれかの医薬的に許容される塩または溶媒和物がある。さらに、抗HCV活性を有する少なくとも1つの追加薬剤には、限定されないが、以下の表Iに見出されるものが含まれる。
表I
Figure 2008512442
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ウイルスDNAの標的(または宿主)DNAへのインテグラーゼ仲介性の組込みを測定することにより、インテグラーゼ活性を変調させる(例えば、阻害する)化合物を同定するために、いくつかの異なるアッセイフォーマットが利用可能である。一般に、例えば、所期の酵素との相互作用を定量するには、リガンド結合アッセイが使用可能である。結合が目的とされる場合、標識酵素が使用してもよく、ここで標識は、フルオレセイン、放射性同位体、等であり、酵素への結合時に定量可能な変化を示す。あるいは、当業者は、該酵素への結合に抗体を利用してもよく、ここで抗体は、標識されてシグナルの増幅を可能にする。このように、結合は、酵素へのリガンド結合の直接的な測定を介して定量可能である。さらに、結合は、酵素へ結合するリガンドの競合的な置換によって定量可能であり、ここではリガンドを検出可能なラベルで標識する。阻害活性が目的とされる場合、インタクトな生物または細胞を試験してよく、阻害化合物の結合へ応答した生体または細胞の機能の変化が測定可能である。あるいは、細胞の応答は、例えば、ウイルス誘発性のシンシチウム形成をモニタリングすること(HIV−1シンシチウム形成アッセイ)によって微視的に定量可能である。このように、HIVインテグラーゼ阻害活性を測定するのに有用な様々なin vitroおよびin vivoアッセイがある。例えば、Lewin,S.R.ら,Journal of Virology 73(7):6099−6103(1999年7月);Hansen,M.S.ら,Nature Biotechnology 17(6):578−582(1999年6月);および、Butler,S.L.ら,Nature Medicine 7(5):631−634(2001年5月)を参照のこと。
インテグラーゼ仲介性の組込みを測定するために使用する例示の特異的なアッセイフォーマットには、限定されないが、ELISA、DELFIA(登録商標)(PerkinElmer Life Sciences社(マサチューセッツ州ボストン))およびORIGEN(登録商標)(IGEN International社(メリーランド州ゲイサースブルグ))の技術が含まれる。さらに、二本鎖DNA(ds−DNA)の単一ユニットを使用する、ゲルベースの組込み(産物生成をSDS−PAGEで測定することによって組込みを検出する)およびシンチレーション近似アッセイ(SPA)脱組込みアッセイを、インテグラーゼ活性をモニタリングするために使用してもよい。
本発明の1つの態様において、好ましいアッセイは、ハイスループットスクリーニングを可能にする微小化にスケール変換可能な均質アッセイにおいてインテグラーゼの鎖転移機序を特異的に測定するためにSPAを使用する、インテグラーゼ鎖転移SPA(stINTSPA)である。このアッセイは、鎖転移に注目して、DNA結合および/または3’プロセシングには注目しない。この感度がよく再現可能なアッセイは、標的DNAの添加前に3’プロセシングしたウイルスDNA/インテグラーゼ複合体を形成させることによって、非特異的な相互作用を真の酵素機能から識別することが可能である。そのような形成は、インテグラーゼ3’プロセシングを阻害したり、インテグラーゼのウイルスDNAとの会合を妨げたりする化合物に対してではなく、鎖転移の変調剤(例、阻害剤)化合物に対する偏重(bias)を創出する。この偏重により、このアッセイが既知のアッセイより特異的になる。さらに、本アッセイの均質性は、不均質アッセイの洗浄工程が必要とされないので、このアッセイを行うのに必要とされる工程の数を減らす。
インテグラーゼ鎖転移SPAフォーマットは、ウイルスDNAと標的DNAを模倣する2つのDNA成分からなる。このモデルウイルスDNA(ドナーDNAとしても知られる)をビオチニル化し、ds−DNAを3’端で予め処理して、二重鎖の5’端にCAヌクレオチド塩基突出部(overhang)を提供する。標的DNA(宿主DNAとしても知られる)はds−DNAのランダムヌクレオチド配列であり、一般的には[H]−チミジンヌクレオチドを両鎖に(好ましくは、3’端に)含有して、標的ds−DNAの両鎖で起こるインテグラーゼ鎖転移反応の検出を可能にする。
インテグラーゼ(組換え的にまたは合成的に創製されて、好ましくは、精製される)は、例えば、ストレプタビジンコートされたSPAビーズのような表面へ結合したウイルスDNAへ予め複合させる。一般に、インテグラーゼは、バッチ法において、希釈ウイルスDNAをインテグラーゼと組み合わせてインキュベートしてから、未結合インテグラーゼを除去することによって予め複合させる。ウイルスDNA:インテグラーゼの好ましいモル比は、約1:約5である。しかしながら、インテグラーゼ/ウイルスDNAインキュベーションは随意であり、このインキュベーションにより、室温または約37℃で約15〜約30分のインテグラーゼ/ウイルスDNAインキュベーション時間で特異性指標の増加がもたらされる。好ましいインキュベーションは、ほぼ室温で約15分間である。
この反応は、可能性のあるインテグラーゼ変調化合物の非存在下または存在下において、(例えば)インテグラーゼ/ウイルスDNAビーズへ標的DNAを加えることによって開始して、そのままほぼ室温または約37℃で、好ましくは約37℃で約20〜約50分の間(利用するアッセイ容器の種類による)行う。このアッセイは、インテグラーゼ反応混合物へ停止緩衝液を加えることによって終了させる。連続的に、または1回で加える停止緩衝液の成分は、酵素活性を終了させ、インテグラーゼ/DNA複合体を解離させ、非組込みDNA鎖を分離し(変性剤)、そして、随意に、反応混合物の表面にSPAビーズを浮かせて、例えば、プレートベースのシンチレーションカウンターの検出器の範囲へより近づかせて、SPAビーズからの光励起(放射標識シグナル)として定量される組み込まれたウイルスDNAのレベルを測定するように機能する。例えば、CsCl、または機能的に同等な化合物のような追加成分を停止緩衝液に含めることは、随意に、そして好ましくは、例えば、TopCount(登録商標)カウンター(PerkinElmer Life Sciences社(マサチューセッツ州ボストン))のような、例えばアッセイウェル上に検出器が位置づけられた、プレートベースのシンチレーションカウンターで使用する。例えば、MicroBeta(登録商標)カウンター(PerkinElmer Life Sciences社(マサチューセッツ州ボストン))を使用するときのように、PMT読取値をプレートの底より得る場合、CsClは利用しない。
この反応の特異性は、ジデオキシウイルスDNA/インテグラーゼより産生されるシグナルに比較した、ウイルスDNA/インテグラーゼと標的DNAの反応より産生されるシグナルの比より決定してもよい。高濃度(例、≧50nM)の標的DNAは、インテグラーゼ/ウイルスDNA試料中のインテグラーゼ濃度の増加に伴って、d/dd DNA比を高める場合がある。
この結果を使用して、試験化合物のインテグラーゼ変調(例えば、阻害のような)活性を評価することができる。例えば、当業者は、ハイスループットスクリーニング法を利用して、コンビナトリアル化合物ライブラリーまたは合成化合物について試験することができる。化合物の阻害百分率は、例えば、(1−((CPM試料−CPMmin)/(CPMmax−CPMmin)))*100のような式を使用して計算可能である。min値は、例えば、阻害剤のような既知の変調剤の、その化合物のIC50より約100倍高い濃度での存在下のアッセイシグナルである。minシグナルは、このアッセイの真のバックグラウンドに近似する。max値は、化合物の非存在下でのインテグラーゼ仲介性活性について得られるアッセイシグナルである。さらに、合成および精製コンビナトリアル化合物のIC50値は、アッセイにおける試験に所望されるより約10〜100倍高い濃度で化合物を調製し、その後で該化合物を希釈して、例えば8点の滴定曲線を1/2対数希釈間隔で作成することによって決定してもよい。次いで、この化合物試料を、例えば、アッセイウェルへ移す。例えば、10倍希釈のようなさらなる希釈は、随意である。次いで、例えば、阻害化合物の阻害百分率は、上記のように、GraphPad Prism曲線適合ソフトウェア(GraphPad Software社、カリフォルニア州サンディエゴ)または機能的に同等のソフトウェアを使用して、数値を非線形回帰、S字状用量応答式(可変スロープ)へ適用して決定してもよい。
stINTSPAアッセイ条件は、好ましくは、多数の特異的なアッセイシグナルを産生するために、インテグラーゼ、ウイルスDNA、および標的DNAの比率を最適化する。特異的なアッセイシグナルは、真の鎖転移触媒イベントを、産物を生じないインテグラーゼおよびDNAの複合体形成より識別するシグナルと定義される。他のインテグラーゼアッセイでは、緩衝液条件を厳密に最適化して、修飾ウイルスDNAオリゴヌクレオチドを使用してカウンター試験をしなければ、多量の非特異的な成分(バックグラウンド)がしばしば全体のアッセイシグナルへ貢献する。非特異的なバックグラウンドは、生産的な鎖転移機序とは無関係にきわめて安定しているインテグラーゼ/ウイルスDNA/標的DNA複合体の形成によるものである。
好ましいstINTSPAは、ジデオキシヌクレオシドを3’端に含有する修飾ウイルスDNAオリゴヌクレオチドを対照として使用することによって、生産的な鎖転移反応からの複合体形成を識別する。この修飾対照DNAは、インテグラーゼ/ウイルスDNA/標的DNA複合体へ組込み可能であるが、鎖転移の基質としては役立ち得ない。従って、生産的および非生産的な鎖転移反応の間の異なる領域が観察可能である。さらに、ジデオキシウイルスDNAビーズとの反応は、本アッセイの好ましい最適化条件を使用すれば、アッセイの真のバックグラウンドにかなり適合したアッセイシグナルを与える。本アッセイの真のバックグラウンドは、すべてのアッセイ成分(ウイルスDNAと[H]−標的DNA)がインテグラーゼの非存在下にある反応と定義される。
インテグラーゼアッセイに使用するアッセイ緩衝液は、一般に、例えば2−メルカプトエタノールまたはDTTのような、少なくとも1つの還元剤(ここでは、新鮮な粉末としてのDTTが好ましい);例えば、Mg++、Mn++、またはZn++(好ましくは、Mg++)のような、少なくとも1つの2価カチオン;例えば、オクトキシノール(IGEPAL−CAまたはNP−40としても知られる)またはCHAPSのような、少なくとも1つの乳化剤/分散剤;NaClまたは機能的に同等の化合物;DMSOまたは機能的に同等の化合物;並びに、例えば、MOPSのような少なくとも1つの緩衝液を含有する。重要な緩衝液特性は、PEGのないこと;例えば、約1〜約5mM CHAPSおよび/または約0.02〜約0.15% IGEPAL−CAのような高濃度の界面活性剤、またはSPAビーズとアッセイウェルへの非特異的な付着を抑制して、おそらくは特異性指標を高めることが少なくとも可能な機能的に同等な化合物が含まれること;高濃度のDMSO(約1〜約12%)が含まれること;並びに、中位レベルのNaCl(≦50mM)およびMgCl(約3〜約10mM)、またはdd−DNAバックグラウンドを低下させることが可能な機能的に同等な化合物が含まれることである。アッセイ緩衝液は、保存の間の真菌および細菌汚染を抑えるために、例えばNaNのような保存剤を随意に含有してよい。
停止緩衝液は、好ましくは、EDTAまたは酵素活性を終了させることが可能な機能的に同等の化合物、例えば、NaOHまたは塩酸グアニジンを含んでなる変性剤、および、随意に、CsCl、またはリザバーの上面でのシンチレーション検出のためにSPAビーズをアッセイ容器の上面へ浮遊させることに役立ち、おそらくは化合物干渉を最小化することが可能な機能的に同等の化合物を含有する。インテグラーゼ鎖転移SPAの例を実施例13に示す。
あるいは、変調性化合物の活性のレベルは、例えば、ウイルス抗原(例、HIV−1 p24)の産生またはウイルス酵素(例、HIV−1逆転写酵素)の活性をウイルス複製の指標として定量的に測定するかまたはウイルスゲノムへ導入した外因性レポーター遺伝子の発現をモニタリングすることによってウイルス複製を測定するアッセイ(HIV−1レポーターウイルスアッセイ)のような抗ウイルスアッセイにおいて定量可能である(Chen,B.K.ら,J.Virol.68(2):654−660(1994);Terwilliger,E.F.ら,PNAS 86:3857−3861(1989))。潜在的な変調性化合物の抗ウイルス活性を測定する好ましい方法は、HIV−1細胞保護アッセイを利用して、ここでは、例えば、色素還元法を使用して、ウイルス誘発性の宿主細胞変性効果をモニタリングすることによって、ウイルス複製を間接的に測定する。
1つの態様において、本発明の化合物には、HIV細胞保護アッセイで測定するときに、HIVインテグラーゼに対して少なくとも10−5M(または少なくとも10μM)のEC50値を有するものが含まれる。別の態様では、HIV細胞保護アッセイで測定するときに、HIVインテグラーゼに対して少なくとも1μMのEC50を有する本発明の化合物がある。なお別の態様において、本発明の化合物は、HIV細胞保護アッセイで測定するときに、HIVインテグラーゼに対して少なくとも0.1μMのEC50を有する。
本発明の薬剤は、容易に入手可能である出発材料を使用する、当該技術分野で利用可能な技術を利用して、以下に記載のような反応経路および合成スキームを使用して製造可能である。本発明のある種の態様の製造を以下の実施例に詳しく記載するが、当業者は、記載の製法を容易に適用して、本発明の他の態様を製造することができることを理解されよう。例えば、本発明による非実施例の化合物の合成は、当業者に明らかな修飾によって、例えば、干渉する基を適切に保護することによって、当該技術分野で知られている他の好適な試薬へ変更することによって、または反応条件の定型的な修飾を施すことによって実施してもよい。あるいは、本明細書に開示されるかまたは当該技術分野で知られる他の反応は、本発明の他の化合物を製造するための適用可能性を有すると認められる。
一般手順
本発明の化合物は、限定されないが、例えば、メタノールまたはエタノール中の水酸化ナトリウムまたはナトリウムアルコキシドが含まれる塩基の存在下に、化合物(1−1)(好ましくは、メチルまたはエチルエステル)と置換または未置換ヒドロキシルアミンより直に製造してもよい(Hauser,C.R.ら,Org.Synth.Coll.Vol.2,p.67,ジョン・ウィリー、ニューヨーク(1943))。あるいは、化合物(1−1)は、メタノール/水混合物中の水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムを使用して、この混合物をSmithCreator(登録商標)マイクロ波において100℃まで1〜5分間加熱して、遊離酸(1−2)へ鹸化してもよい。化合物(1−2)は、カップリング試薬を使用して、置換または未置換ヒドロキシルアミンとカップリングしてもよい。例えば、O−(アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、DMF中のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)、周囲温度といった典型的なカップリングの試薬および条件、または当業者に馴染みのある他の多くの試薬および条件を使用してもよい。他の好適な方法が、例えば、M.B.Smith,J.March,「先端有機化学(Advanced Organic Chemistry)」第5版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、p.508−511(2001)に記載されている。このスキームに記載する好ましい条件の使用は、そのようなヒドロキサメート(1−3)の並行製造またはコンビナトリアルライブラリーを可能にするだろう。
スキーム1
Figure 2008512442
中間体および出発材料の製法
X=N、Y=C、Z=Cを有する1−1型の前駆体(化合物2−7)は、例えば、T.W.Greene,「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)」第3版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、615−617頁(1999)に記載の方法を使用して、例えば、トリエチルアミンのような塩基の存在下に、ピロール化合物(2−1)とアリールスルホニルクロリドまたはアルキルスルホニルクロリドより生成されるアリールスルホニルまたはアルキルスルホニル保護化ピロール化合物(2−2)より製造してもよい。好適な置換グリシンエステル化合物(2−3)と、例えばNaBHCNまたはNaBH(OAc)のような還元剤を用いた還元アミノ化(Abdel−Magid,A.F.ら,Tetrahedron Lett.,31,5595−5598(1990))により、アミン化合物(2−4)を提供してもよい。還元アミノ化のさらなる方法が存在し、C.F.Lane,Synthesis,p.135(1975)に概説されている。例えば、ベンゼンまたはトルエンのような溶媒における、この溶媒の沸点での四塩化チタン仲介性の環化(Dekhane,M.ら,Tetrahedron,49,8139−8146頁(1993);およびSingh,S.K.,Heterocycles,44,379−391頁(1997))により、アリールスルホニルまたはアルキルスルホニル保護化前駆体化合物(2−5)が提供してもよく、アルコール中のナトリウムアルコキシドを使用して、所望の非保護化インドール化合物(2−6)へ変換してもよい(M.Dekhane,P.Potier,R.H.Dodd,Tetrahedron,49,8139−8146(1993))。DMFまたはDMSOのような極性溶媒において水素化ナトリウムを塩基として使用する化合物(2−6)のハロゲン化アルキルでのアルキル化(Eberle,M.K.,J.Org.Chem.41,633−636頁(1976);Sundberg,R.J.ら,J.Org.Chem.38,3324−3330頁(1973))により、所望の前駆体化合物(2−7)が提供してもよい。
スキーム2
Figure 2008512442
スキーム3は、文献(Rousseau,J.F.ら,J.Org.Chem.,63,2731−2737頁(1998)とその引用文献)より採用した、置換ピロール化合物(3−1)より出発して中間化合物(2−5)を入手するための代替法を図示する。ピロールの窒素は、スキーム2の記載と同じ方法を使用して、スルホンアミドとして保護してもよい。N−Cbzグリシンエステルのアニオンの付加により、中間化合物(3−4)を提供してもよい。Cbz保護基の除去は、T.W.Greene,P.G.M.Wuts「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)」第3版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、531−537頁(1999)に記載の方法のような、パラジウム触媒水素化や他の方法を使用して達成してもよい。Pictet−Spengler縮合に続くキシレン中のパラジウム触媒脱水素化により、中間化合物(2−5)を提供してもよい。
スキーム3
Figure 2008512442
スキーム4は、アザインドール核(4−9)の生成の代替法を図示する。ヒドロキシピリジン(4−1)は、POBrまたはトリフルオロメタンスルホン酸無水物とトリエチルアミンのような塩基を使用して、対応のトリフレートまたは臭化物(4−2)へ変換してもよい。Pd(PPhのような触媒の存在下でのシアン化亜鉛と(4−2)の反応(D.M.Tschaenら,Synthetic Comm.1994,24,887−890)によりニトリル(4−3)を提供してもよく、これは酸性条件下でエステル(4−4)へ変換してもよい。ジメチルホルムアミドジメチルアセタールと(4−4)の反応に続く還元によって、アザインドール(4−6)を提供してもよく(Prokopov,A.A.ら,Khim.Geterotsikl.Soedin.1977,1135,M.Sloan,R.S.Philipps,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1992,2,1053−1056)、ハロゲン化アルキルまたはアリールと水素化ナトリウムのような塩基を使用して、これを(4−7)へアルキル化してもよい。(4−7)中のピロール環系のホルミル化は、X.Doisyら,Bioorg.Med.Chem.1999,7,921−932による記載のように、塩化アルミニウムの存在下に1,1−ジクロロメチルメチルエーテルを使用して達成してもよく、化合物(4−8)を提供して、これをアミンとトリアセトキシホウ水素化ナトリウムのような還元剤と反応させて、(4−9)を提供することができる。
スキーム4
Figure 2008512442
未置換前駆体(5−1)より3−置換ピロロ[2,3−c]ピリジン(5−6)および(5−7)を提供可能である代替経路をスキーム5に図示する。塩化ジメチルメチレンインモニウムと化合物(5−1)の反応(A.P.Kozikowski,H.Ishida,Heterocycles 1980,14,55−58)により、ジメチルアミノメチル誘導体(5−2)を得てもよい。あるいは、この工程は、標準的なマンニッヒ反応条件(概説:J.H.Brewster,E.L.Eliel,Org.Reactions,1953,7,99)を使用して実施してもよい。アセトニトリル中の酢酸ナトリウムおよび無水酢酸での(5−2)の処理(J.N.Cocker,O.B.Mathre,W.H.Todd,J.Org.Chem.,1963,28,589−590)により、対応のアセテート(5−3)を入手してもよく、これをメタノール中の炭酸カリウムのような塩基で加水分解して、前駆体(5−5)を提供してもよい。アルコール(5−5)のアルキル化は、溶媒としてのDMF中の水素化ナトリウムのような塩基の存在下にハロゲン化アルキルを使用して達成してもよく、(5−7)を得る。あるいは、(5−2)をクロロギ酸エチルで処理(Shinohara,H.;Fukuda,T.およびIwao,M.Tetrahedron 1999,55,10989−11000)してよく、クロリド(5−4)を生成して、Naylor,M.A.ら.J.Med.Chem.1998,41,2720−2731に一部記載のように、これをチオール、アルコール、またはアミンと反応させて、(5−6)を生成してもよい。
スキーム5
Figure 2008512442
1−1型(X=N,Y=C,Z=N)のイミダゾ[4,5−c]ピリジン誘導体は、スキーム6に従って入手可能である。このヒスチジン前駆体(6−1)は、市販されているか、または公知の方法(J.L.Kelley,C.A.Miller,EW.McLean,J.Med.Chem.1977,20,721−723,G.Trout,J.Med.Chem.1972,15,1259−1261)に従って製造してもよい。(6−1)のPictet−Spengler反応(F.Guzmanら,J.Med.Chem.1984,27,564−570,M.Cain,F.Guzman,M.Cook,Heterocycles,1982,19,1003−1007)により、1,2,3,4−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−カルボキシレート(6−2)を得てもよく、これは、対応の塩化アシル、または当業者に知られたエステル生成の類似の方法を介してメチルエステル(6−3)へ変換されうる。不飽和中間体(6−4)への脱水素化は、二酸化セレン(J.G.Lee,K.C.Kim,Tetrahedron Lett,1992,33,6363−6366)、またはパラジウムまたは白金のような触媒(D.Soerensら,J.Org.Chem.1979,44,535−545)とともに、キシレンのような溶媒においてその溶媒の沸点で達成してもよい。スキーム2に記載の方法に類似して、水素化ナトリウムのような塩基の存在下に(6−4)をハロゲン化アルキルでアルキル化すると、所望の前駆体を位置異性体(6−5)および(6−6)の混合物として提供可能であり、これを、カラムクロマトグラフィーや当業者に知られた他の方法によって分離してもよい。
スキーム6
Figure 2008512442
スキーム7は、Biere,H.ら,Liebigs Ann.Chem.,491−494頁(1987)に記載の手順に従って、7−1型の置換ピロール化合物と7−2型の2−アザブタジエン化合物(Kantlehner,W.ら.,Liebigs Ann.Chem.,344−357頁(1980))よりプロトン触媒作用下にピロロ[3,2−c]ピリジン誘導体(1−1)(ここで、X=C、Y=C、Z=N、そして好ましくはR=アルキル基)(化合物7−3)を生成する方法を示す。フリーデル・クラフツアシル化によりケトン(7−5)を提供してもよく、これをTHF中のボラン−t−ブチル複合体のような還元剤で還元して、化合物(7−6)とアルコール(7−7)を得てもよい。
スキーム7
Figure 2008512442
スキーム8は、一般構造(1−1)の化合物の生成の一般法(T.L.Gilchrist,C.W.Rees,J.A.R.Rodriguez,J.C.S.Chem.Comm.1979,627−628;L.Henn,D.M.B.Hickey,C.J.Moody,C.W.Rees,J.Chem.Soc.Perkin Trans.11984,2189−2196;A.Shafiee,H.Ghazar,J.Heterocyclic Chem.1986,23,1171−1173)を図示する。水素化ナトリウムのような塩基の存在下のアジド酢酸エチルまたはメチル(8−2)と置換された複素芳香族アルデヒドまたはケトン(8−1)の反応によりケイ皮酸アジド(8−3)を提供してもよく、これを沸騰トルエンまたはキシレンにおいて熱分解して、所望の生成物(8−4)を提供してもよい。
スキーム8
Figure 2008512442
所望の前駆体(R=H,スキーム9)の生成の別の一般法は、ジカルボニル化合物(9−1)のグリシン酸エチル(9−2)との縮合(S.Mataka,K.Takahashi,M.Tashiro,J.Heterocyclic.Chem.1981,18,1073−1075,R.P.Kreher,J.Pfister Chemiker−Zeitung 1984,9,275−277)に依り、これにより位置異性体(9−3)および(9−4)の混合物を提供してもよく、これは、カラムクロマトグラフィーや当業者に知られた他のどの方法によって分離してもよい。
スキーム9
Figure 2008512442
N−アルキル化ヒドロキシルアミンは、文献に記載される様々な方法によって製造してもよい[概説については、Houben−Weyl「有機化学の方法(Methoden der Organischen Chemie)」補遺、E16巻、第1部、Thieme,シュツットガルト、ニューヨーク、1990中、H.J.Wroblowsky 1−96頁を参照のこと]。スキーム11は、G.Doleschall,Tetrahedron Lett.1987,28,2993−2994により開発された方法を記載し、これは、5−ヒドロキシ−4−イソオキサゾールカルボン酸3−メチル(10−1)のN−アルキル化に続く、(10−2)の塩酸での処理に基づく。別の実施可能なアプローチは、M.A.Staszak C.W.Doecke,Tetrahedron Lett.1994,35,6021−6024による記載のような、ビス−t−BOCヒドロキシルアミン(10−4)のアルキル化に続く中間体(10−5)の塩酸での脱保護化に依る。
スキーム10
Figure 2008512442
スキーム11は、アザインダゾール(11−3)および(11−4)の4−ニトロ−5−メチルピリジン(11−1)からの製造の方法を示す。(11−1)の水素化に続く、中間体の酢酸中亜硝酸ナトリウムでの処理により、アザインダゾール(11−2)を提供してもよい。この中間体を4−フルオロベンジルブロミドと炭酸カリウムのような塩基で処理して、両方のアザインダゾール異性体(11−3)および(11−4)を得てもよく、これを、カラムクロマトグラフィーや当業者に知られた他の方法によって分離してもよい。5−アザインダゾール(11−3)および(11−4)への代替経路が文献に記載されている(Henn,L.J.Chem.Soc.Perkin Trans.1 1984,2189;Molina,P.Tetrahedron 1991,47,6737)。
スキーム11
Figure 2008512442
スキーム12は、4−置換アザインドール(12−12)の合成を図示する。2−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(12−1)(Wee,A.G.H.;Shu,A.Y.L.;Djerassi,C.J.Org.Chem.1984,49,3327−3336)をNaHのような塩基の存在下に有機ハロゲン化物で処理して、ピロール(12−3)を提供してもよい。NBSのような臭素源を使用する臭素化に続く、過酸化ベンゾイルのようなラジカルイニシエーターの添加後のラジカル臭素化により化合物(12−4)を得てもよく、これをトシルグリシンエステル(12−5)(Ginzel K.D.,Brungs,P.;Steckan,E.Tetrahedron,1989,45,1691−1701)と反応させて、(12−6)を提供してもよい。(12−6)の(12−7)への環化は、リチウムヘキサメチルジシラジドのような塩基での処理により実施してもよい。接触水素化分解(例えば、Pd/Cで)により、エステル(12−8)を提供してもよい。(12−8)を有機ハロゲン化物とNaHのような塩基で処理して、(12−9)を得てもよい。(12−8)中のヒドロキシ基は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物とトリエチルアミンのような塩基を使用して、トリフレート(12−10)へ変換してもよい。トリフレート(12−10)は、Pd(PPhCl(T.Sakamoto,C.Satoh,Y.Kondo,H.Yamanaka,Chem.Pharm.Bull.1993,41,81−86)のような触媒を使用して、LiClの存在下に、トリブチルスタンニルエテン(12−11)とのStilleカップリングのようなパラジウム触媒カップリングを行うことができる(J.K.Stille,Angew.Chem.1986,98,504;Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1986,25,508;W.J.Scott,J.K.Stille,J.Am.Chem.Soc.1986,108,3033;C.Amatore,A.Jutand,およびA.Suarez J.Am.Chem.Soc.1993,115,9531−9541)。
スキーム12
Figure 2008512442
実施例
以下の実施例は、本発明の特別な態様を例示することだけを企図していて、本発明の範囲を決して限定するものではない。
以下に記載する実施例において、他に示さなければ、以下の記載中の温度はすべて摂氏(℃)であり、すべての分量および百分率は、他に示さなければ、重量による。
様々な出発材料と他の試薬は、Aldrich Chemical CompanyまたはLancaster Synthesis社のような市販の供給業者より購入して、他に示さなければ、さらに精製せずに使用した。
以下に示す反応は、窒素、アルゴンの陽圧下、または乾燥管を用いて、(他に示さなければ)周囲温度で、無水溶媒において実施した。分析用薄層クロマトグラフィーは、ガラス支持シリカゲル60°F 254プレート(Analtech(0.25mm))で実施して、適切な溶媒比(v/v)で溶出させた。反応は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー(TLC)によりアッセイして、出発材料の消費により判定するようにして終了させた。TLCプレートは、UV、リンモリブデン酸染色、またはヨウ素染色によって可視化した。
他に示さなければ、H−NMRスペクトルは、300MHzで作動するBruker機器で記録して、13C−NMRスペクトルは、75MHzで記録した。NMRスペクトルは、クロロホルムを参照標準(7.25ppmおよび77.00ppm)として、またはDMSO−d(2.50ppmおよび39.52ppm)を使用して、DMSO−dまたはCDCl溶液として入手した(ppmで報告した)。他のNMR溶媒も必要に応じて使用した。ピーク多重度を報告する場合、以下の略語を使用する:s=一重項、d=二重項、t=三重項、m=多重項、br=ブロード、dd=二重項の二重項、dt=三重項の二重項。カップリング定数は、示す場合、Hertzで報告する。
赤外線スペクトルは、Perkin−Elmer FT−IR分光計で、薄めないオイルとして、KBrペレットとして、またはCDCl溶液として記録して、報告するときは、波数(cm−1)においてである。質量スペクトルは、LC/MSまたはAPCIを使用して入手した。融点は、いずれも補正していない。
本明細書の化合物の元素分析は、いずれも、他に特記しなければ、C、H、およびNの分析について、理論値の0.4%以内である数値を提供して、「C,H,N.」として報告する。
以下の実施例および製造において、「LDA」はリチウムジイソプロピルアミドを意味し、「Et」はエチルを意味し、「Ac」はアセチルを意味し、「Me」はメチルを意味し、「Ph」はフェニルを意味し、(PhO)POClはクロロジフェニルリン酸エステルを意味し、「HCl」は塩酸を意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「NaCO」は炭酸ナトリウムを意味し、「NaOH」は水酸化ナトリウムを意味し、「NaCl」は塩化ナトリウムを意味し、「NEt」はトリエチルアミンを意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「DIC」はジイソプロピルカルボジイミドを意味し、「HOBt」はヒドロキシベンゾトリアゾールを意味し、「HO」は水を意味し、「NaHCO」は炭酸水素ナトリウムを意味し、「KCO」は炭酸カリウムを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「i−PrOAc」は酢酸イソプロピルを意味し、「MgSO」は硫酸マグネシウムを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、「AcCl」は塩化アセチルを意味し、「CHCl」は塩化メチレンを意味し、「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを意味し、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し、「SOCl」は、塩化チオニルを意味し、「HPO」は、リン酸を意味し、「CHSOH」はメタンスルホン酸を意味し、「AcO」は無水酢酸を意味し、「CHCN」はアセトニトリルを意味し、そして「KOH」は水酸化カリウムを意味する。
実施例1:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.75 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.22 (m, 1H), 6.90-7.04 (m, 2H), 5.56 (s, 2H), 3.89 (m, 2H), 3.73 (m, 1H), 2.94 (d, 2H, J=7.16), 2.88 (s, 3H), 2.68-2.79 (b, 2H), 2.22 (b, 2H)。HRMS C2123S(M+H)の計算値:465.1408,実測値:465.1411.HPLC:純度>95%。
実施例2:3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.72 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.14 (m, 1H), 6.90-7.04 (m, 2H), 5.55 (s, 2H), 4.00 (s, 2H), 3.21 (m, 2H), 2.59 (m, 1H), 2.23 (m, 1H), 1.82 (b, 3H)。HRMS:C2122(M+H)の計算値:430.1691,実測値:430.1691.HPLC:純度>95%。
実施例3:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.77 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.04 (m, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.27 (m, 1H), 6.89-7.04 (m, 2H), 6.78 (d, 1H, J=8.47), 6.66 (m, 1H), 5.57 (s, 2H), 3.91 (m, 2H), 3.53 (m, 4H), 2.71 (m, 4H)。HRMS:C2525(M+H)の計算値:479.2007,実測値:479.1982。元素分析(C2524x1.2HOx0.1AcOH)C,H,N.HPLC:純度>95%。
実施例4:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルメチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.79 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.27 (m, 1H), 6.90-7.10 (m, 6H), 5.59 (s, 2H), 4.05 (s, 2H), 3.79 (s, 2H), 2.92 (s, 4H)。HRMS:C2523(M+H)の計算値:449.1789,実測値:449.1787。元素分析(C2522x0.8HOx0.1AcOH)C,H,N.HPLC:純度>95%。
実施例5:3−{[4−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.78 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.28 (m, 1H), 6.91-7.04 (m, 2H), 5.57 (s, 2H), 3.93 (s, 2H), 3.09 (m, 2H), 2.32 (m, 3H), 1.81 (m, 4H)。HRMS:C2224(M+H)の計算値:444.1847,実測値:444.1858。HPLC:純度>95%。
実施例6:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.79 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.27 (m, 1H), 6.91-7.05 (m, 2H), 5.58 (s, 2H), 4.38 (b, 1H), 4.09 (m, 2H), 3.01 (b, 2H), 2.73-2.87 (m, 2H), 2.16 (m, 1H), 1.79 (b, 1H)。HRMS:C2021(M+H)の計算値:403.1582,実測値:403.1590。HPLC:純度>95%。
実施例7:3−[(4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.76 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.25 (m, 1H), 6.90-7.04 (m, 2H), 5.56 (s, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.53 (b, 4H), 2.47 (b, 4H), 2.89 (s, 3H)。HRMS:C2224(M+H)の計算値:444.1847,実測値:444.1847.HPLC:純度>95%。
実施例8:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.79 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.28 (m, 1H), 6.91-7.05 (m, 2H), 5.58 (s, 2H), 3.97 (s, 2H), 3.68 (m, 1H), 2.98 (m, 2H), 2.51 (m, 2H), 1.86 (m, 2H), 1.62 (m, 2H)。HRMS:C2123(M+H)の計算値:417.1738,実測値:417.1753。元素分析(C2122x0.4HOx0.7AcOH)C,H,N.HPLC:純度>95%。
実施例9:3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.67 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.24 (m, 2H), 7.04 (m, 2H), 5.51 (s, 2H), 3.84 (s, 2H), 2.88 (m, 2H), 2.49 (m, 1H), 2.26-2.40 (m, 2H), 1.78 (m, 2H), 1.47-1.66 (m, 2H)。HRMS:C2225(M+H)の計算値:426.1941,実測値:426.1946。HPLC:純度>95%。
実施例10:3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)4−メチル−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル:HClガスを2−シアノ−4−メチル−5−ニトロピリジン(30g)のメタノール(200mL)溶液へ表水浴で冷やしながら5分間泡立てて入れた。次いで、このフラスコへ3.3mLの水(1当量)を加えた。生じる溶液を加熱して3時間還流させた。所望される生成物がHCl塩(白い結晶)として沈殿した。この混合物を室温へ冷やして、沈殿を真空濾過により採取した。この固形物を1L分離漏斗へ移し、飽和NaHCO水溶液(400mL)で中和して、CHCl(400mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、表題化合物(33g,収率92%)を白い固形物として得た。1H NMR (DMSO-D6) δ: 9.19 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.63 (s, 3H)。LCMS (APCI, M+H+): 197.0。
実施例11:3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルのMeOH(5ml)撹拌溶液へ1M NaOH(水溶液)(0.326ml,1当量)とHNOH(0.400ml,20当量,50重量%,水溶液)を加えた。生じる混合物を周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、粗生成物を分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.0196g,15%)を白い固形物として得た。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.55 (s, 1H) 8.31 (d, J=0.94 Hz, 1H) 7.53 (s, 1H) 7.13 (dd, J=8.67, 5.27 Hz, 2H) 6.96 (t, J=8.76 Hz, 2H) 5.41 (s, 2H) 3.90 (s, 2H) 3.05-3.16 (m, 2H) 2.43-2.55 (m, 1H) 2.06-2.21 (m, 1H) 1.69-1.80 (m, 3H)。LCMS(APCI,M+H):412.3。元素分析(C2122FNx1.1HO)C,H,N。
実施例12:1−(4−フルオロベンジル)−N,4−ジヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル:
Figure 2008512442
2−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(106.26g,0.694モル)(Wee,A.G.H.;Shu,A.Y.L.;Djerassi,C.J.Org.Chem.1984,49,3327−3336の方法によって製造した)の無水DMF(1.0L)溶液へ窒素下に水素化ナトリウム(オイル中60%,30.5g,0.763モル,1.1当量)を5分量で1時間にわたり加えた。ガス発生が止んだとき、無水DMF(0.2L)中の4−フルオロベンジルブロミド(131.13g,0.694モル)を圧平衡化滴下漏斗より45分にわたりを加えた。添加の完了後、この混合物をそのまま室温で16時間撹拌してから、4L分液漏斗中の水(1.4L)へ注いだ。この混合物をジエチルエーテル(5x1.0L)で抽出し、合わせた有機相を塩水(3.0L)で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。濾過、濾過ケークのジエチルエーテル(0.5L)での濯ぎ、そして真空(屋内真空)での濃縮により、粗生成物とDMFを得た。残留DMFをコールドフィンガトラップのロータリーエバポレーターで、40℃水浴においてフルポンプ真空で除去して、粗製のベンジレートピロールを橙色のオイルとして得た。この粗生成物をヘキサン:EtOAc(95:5,2.0L)とヘキサン:EtOAc(90:10,8.0L)で溶出するシリカゲルのカラム(125mm OD,1kg 230−400メッシュ、ヘキサン−EtOAc 95:5で充填)でのクロマトグラフィーにより精製して、その間にフラッシュ技術を使用して500mL分画を採取した。分画4〜18を合わせて、1−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(172.3g,95%)を澄明で、薄黄色の粘稠な液体として得た。
TLC(Merck,ヘキサン:EtOAc 85:15,UV−+,モリブデン酸セリウム−+):R=0.26。
LC−MS(Eclipse XDB−C8,0.8mL/分、勾配80:20〜5:95HO(+0.1%HOAc):CHCN−5分、APCI,+モード):RT−3.711分、m/e=262.1(塩基),263.2(30)。
1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 1.33 (t, J = 7.06 Hz, 3), 2.43 (s, 3), 4.26 (q, J = 7.06 Hz, 2), 5.00 (s, 2), 6.52 ( d, J = 3.20 Hz, 1), 6.58 (d, J = 3.20 Hz, 1), 6.92-7.04 (4)。
(b)4,5−ジブロモ−2−(ブロモメチル)−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル
Figure 2008512442
内部温度モニタリングプローブ、滴下漏斗(addition funnel)、および還流冷却器(reflux condenser)を取り付けた3L,3N丸底フラスコにおいて無水CCl(0.5L)中のNBS(267.5g,1.503モル,3当量)へ無水CCl(0.5L)中の1−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(130.9g,0.501モル)を15分にわたり加えた。この添加の間に内部温度は43℃へ上昇して一過性の赤色を呈したが、これは添加の完了時に褪色した。この混合物をそのまま15分間撹拌してから、過酸化ベンゾイル(1.21g,5ミリモル,0.01当量)を加え、この混合物を77℃(還流)の内部温度へ加熱して、その温度で1.5時間維持した。この時点で、LC−MS(APCI)は、完全な反応を示した。この混合物を室温へ冷やし、沈殿した固形物を濾過により取り出し、この濾過ケークをCCl(0.3L)で濯ぎ、合わせた濾液を真空で濃縮して、粗製の三臭化物を赤〜茶褐色の半固体として得た。この粗製材料をジクロロメタン(50mL)とヘキサン(250mL)で処理して、黄褐色の固形物と赤〜茶褐色の液体を得た。固形物を濾過により単離し、ジクロロメタン:ヘキサン(10:90,0.5L)で濯ぎ、室温で真空乾燥させて、170.03g(69%)の4,5−ジブロモ−2−(ブロモメチル)−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルを薄褐色の固形物として得た。濾液を真空で濃縮して母液を得て、これをシリカゲルのカラムのクロマトグラフィー(70mm OD,400g 230−400メッシュ,ヘキサン:EtOAc 90:10,250mL分画)により、フラッシュ技術を使用して精製した。分画3〜6よりさらに29.57gの4,5−ジブロモ−2−(ブロモメチル)−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルを薄褐色の固形物として得た。全量:199.6g(81%)。TLC(Merck,ヘキサン:EtOAc 90:10,UV−+,モリブデン酸セリウム−+):R=0.33。LC−MS(Eclipse XDB−C8,0.8mL/分,勾配80:20〜5:95 HO(+0.1% HOAc):CHCN−5分,APCI,+モード):RT−4.109分,m/e=416.0(50),417.9(塩基),419(50),M−Br。1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 1.39 (t, J = 7.16 Hz, 3), 4.35 (q, J = 7.16 Hz, 2), 4.77 (s, 2), 5.36 (s, 2), 6.96-7.07 (4)。
(c)4,5−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−2−({(2−メトキシ−2−オキソエチル)[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}メチル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル
Figure 2008512442
N−[(4−メチルフェニル)スルホニル]グリシン酸メチル(51.75g,0.213モル:Ginzel,K.D.;Brungs,P.;Steckhan,E.Tetrahedron 1989,45,1691−1701の方法によって製造した)の無水DMF(0.5L)撹拌溶液へNaH(オイル中60%,8.59g,0.215モル)を1分量で加えた。この混合物をそのまま30分間撹拌し(温まって、室温へ戻る)、この時点で4,5−ジブロモ−2−(ブロモメチル)−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(105.92g,0.213モル)の無水DMF(0.5L)溶液を1時間にわたり加えた。この混合物をそのまま室温で16時間撹拌してから、DMFを真空(フルポンプ真空、40℃水浴)で除去して、油性の残渣をジクロロメタン(0.75L)に溶かして、この溶液を飽和NHCl水溶液(0.5L)、塩水(0.5L)で洗浄し、乾燥(NaSO)させた。濾過と真空での濃縮により、粗製のアルキル化材料を粘稠な赤茶けたオイルとして得た。この粗製材料をMeOH(0.75L)の存在下にMeOHが沸騰するまで加熱してから、ジクロロメタンをゆっくり加えて、溶解を達成した。この赤い溶液を室温へ冷やし(オフホワイトの結晶が見られる)、冷蔵庫(4℃)で16時間冷やすことによって結晶化を完了した。象牙色の固形物を濾過により単離し、この固形物をジエチルエーテル:ヘキサン(0.5L,10:90)で濯ぎ、この固形物を真空オーブン(屋内真空、50℃)で一晩乾燥させて、4,5−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−2−({(2−メトキシ−2−オキソエチル)[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}メチル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(108.2g,77%)を自由浮遊性の微細な象牙色の固形物として得た。TLC(Merck,ヘキサン:EtOAc 75:25,UV−+,モリブデン酸セリウム−+−紫色):R=0.38。LC−MS(Eclipse XDB−C8,0.8mL/分,勾配80:20〜5:95 HO(+0.1% HOAc):CHCN−5分,ESI,+モード):RT−4.436分,m/e=680.8(55),681.8(18),682.9(塩基),683.9(30),684.8(62),686.8(10)−M+Na。1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 1.24 (t, J = 7.16 Hz, 3), 2.14 (s, 3), 3.49 (s, 3), 3.89 (s, 2), 4.19 (q, J = 7.16 Hz, 2), 4.55 (s, 2), 7.02 (d, J = 2.45 Hz, 2), 7.04 (s, 2), 7.28 (d, J = 8.19 Hz, 2), 7.59 (d, J = 8.19 Hz, 2)。
(d)2,3−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル
Figure 2008512442
0.5L圧平衡化滴下漏斗と内部温度プローブを取り付けた3Lの3つ首丸底フラスコにおいて固体のLiHMDS(61.27g,0.366モル)へ無水THF(0.5L)を加えた。この混合物を窒素下に置いて、ドライアイス−i−PrOH浴に浸した。この溶液を、内部温度が−78℃に達するまで(1.25時間)そのまま撹拌した。この撹拌***液へ4,5−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−2−({(2−メトキシ−2−オキソエチル)[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}メチル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(107.43g,0.163モル)の無水THF(0.5L)溶液を、内部温度が−70℃を超えないような速度で(2時間)加えた。この添加の経過の間に、黄色がはじめは橙色/黄色溶液へ変わるのが認められ、その後で沈殿と橙色/黄色の溶液を生じた。添加が終了した後でこの反応物をそのまま30分間撹拌して、この時点でHPLC/MS(試料は、添加後15分で採取した)は、この反応が完了していることを示した。この混合物を、飽和NHCl水溶液(1.5L)とジクロロメタン−メタノール(95:5,2L)を入れておいた6L分液漏斗へ速やかに注いだ。この混合物を速やかに振り混ぜて、反応混合物を分配して、反応物を急冷した。有機相を分離し、水層をジクロロメタン−メタノール(95:5,1L)で抽出して、合わせた有機相を濾過して微細な白い沈殿を除去してから、乾燥(NaSO)させた。真空での濃縮により粗製の環化した材料を黄色い固形物として得て、これをEtOH(0.6L)で摩砕して、生じる白い固形物を濾過により単離し、無水エチルエーテル(50mL)で洗浄し、真空オーブン(屋内真空、50℃,16時間)において乾燥させて、40.51g(54.4%)の2,3−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルを、真空オーブンにおける乾燥後、粉末状の白い固形物として得た。濾液を真空で濃縮して、残渣をジエチルエーテル/ヘキサン(50:50,0.25L)で摩砕して、10.69g(14.3%)の2,3−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルを、真空オーブン(屋内真空、50℃,16時間)における乾燥後、粉末状の白い固形物として得た。濾液を再び同じ条件(0.1L,50:50 ジエチルエーテル−ヘキサン)で処理して、さらに2.39g(3.2%)を得て、全量53.59g(72%)とした。TLC(Merck,CHCl:EtOAc 50:50,UV−+,モリブデン酸セリウム−+):R=0.57。LC−MS(Eclipse XDB−C8,0.8mL/分,勾配80:20〜5:95 HO(+0.1% HOAc):CHCN−5分,ESI,+モード):RT−3.790分,m/e=456.9(55),458.8(塩基),459.9(15)−M+,480.9-M+Na。1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 4.03 (s, 3), 5.48 (s, 2), 6.96-7.04 (2), 7.05-7.12 (2), 8.28 (s, 1), 11.60 (s, 1)。
(e)1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル
Figure 2008512442
2.5L Parrフラスコへ2,3−ジブロモ−1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(67.28g,0.147モル)、メタノール(1.5L)、およびトリエチルアミン(32.70g,0.323モル,2.2当量)を加えた。この混合物へ窒素を10分間泡立てて入れてから、10% Pd/C(15.6g)を慎重に加えた。このボトルをParr装置に置き、真空化/窒素でのパージ(3X)をして、水素を加えて40psiとした。振り混ぜを開始すると、5分後には気圧がゼロになっていたので、このボトルを40psiへ再加圧した。これを2回繰り返すと、その時点で気圧が35psiへ低下して、そのままであった。このとき、TLCとLC/MSは、この反応が完了している(全体時間、約1時間)ことを示した。パラジウムをセライトのパッドに通す濾過により除去し、濾過ケークをジクロロメタン(1.0L)で濯ぎ、合わせた濾液を真空で濃縮して、粗生成物+アミン塩を得た。この混合物をEtOAc(2L)と水(1.0L)に取り、有機相を分離し、水層をEtOAc(0.6L)で抽出し、合わせた有機相を塩水(1.0L)で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。濾過と真空での濃縮により粉末状の白い固形物を得て、これを真空オーブン(屋内真空、50℃,16時間)において乾燥させて、43.13g(98%)の1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルを自由浮遊性の粉末状の白い固形物として得た。TLC(Merck,CHCl:EtOAc 50:50,UV−+,モリブデン酸セリウム−+):R=0.45(蛍光ブルー)。LC−MS(Eclipse XDB−C8,0.8mL/分,勾配80:20〜5:95 HO(+0.1% HOAc):CHCN−5分,APCI,+モード):RT−3.217分,m/e=301.1(塩基,M+)。1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 4.02 (s, 3), 5.36 (s, 2), 6.83 (d, J = 3.10 Hz, 1), 6.96-7.04 (2), 7.07-7.13 (2), 7.17 (d, J = 3.10 Hz, 1), 8.31 (s, 1), 11.40 (s, 1)。
(f)1−(4−フルオロベンジル)−N,4−ジヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。メタノール(10mL)中の1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(0.22g,0.73ミリモル)へヒドロキシルアミン(2mL,30.3ミリモル,水中50%)と水酸化ナトリウム(2.0mL.2.0ミリモル,1N水溶液)を加えた。生じる溶液を周囲温度で16時間撹拌した。1N塩酸(2.0mL.2.0ミリモル)の添加後、生成物が沈殿した。これを濾過により採取し、水と酢酸エチルで洗浄し、真空で乾燥させて、表題化合物(0.18g,収率82%)を固形物として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ: 13.19 (s, 1H), 11.41 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.71 (d, 1H, J=3.1 Hz), 7.34 (t, 2H, J=8.8 Hz), 7.16 (t, 2H, J=8.8 Hz), 6.68 (d, 1H, J=3.1 Hz), 5.54 (s, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 302.1。HRMS:C1512FN(M+H)の計算値:302.0936,実測値:302.0935。HPLC:純度100%。
実施例13:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。DMF(10mL)中の1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(0.25g,0.83ミリモル)へ水素化ナトリウム(0.037g,0.92ミリモル,鉱油中60%)とヨードメタン(0.057mL.0.92ミリモル)を加えた。この溶液を周囲温度で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)で急冷して、酢酸エチル(3x50mL)で抽出した。この有機抽出物を塩水(3x50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチルでの溶出により、表題化合物(0.10g,収率38%)を固形物として得た。1H NMR (CD3OD) δ: 8.43 (s, 1H), 7.61 (d, 1H, J=3.1 Hz), 7.24 (t, 2H, J=8.8 Hz), 7.05 (t, 2H, J=8.8 Hz), 6.92 (d, 1H, J=3.1 Hz), 5.52 (s, 2H), 4.16 (s, 3H), 3.91 (s, 3H)。LCMS (APCI, M+H+): 315.0。
(b)1−(4−フルオロベンジル)−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。表題化合物は、実施例1の工程(b)に類似したやり方で、1−(4−フルオロベンジル)−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルの加水分解により製造した。1H NMR (DMSO-d6): δ: 8.30 (s, 1H), 7.65 (d, 1H, J=3.1 Hz), 7.24 (t, 2H, J=8.8 Hz), 7.14 (t, 2H, J=8.8 Hz), 6.58 (d, 1H, J=3.1 Hz), 5.47 (s, 2H), 3.92 (s, 3H)。LCMS (APCI, M+H+): 301.1。
(c)1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。表題化合物は、実施例1の工程(c)に類似したやり方で、1−(4−フルオロベンジル)−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸のN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩とのカップリングにより製造した。1H NMR (DMSO-d6) δ: 9.70 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.33 (m, 2H), 7.16 (d, 2H, J = 8.9 Hz), 6.76 (s, 1H), 5.51 (s, 2H), 4.00 (s, 3H), 2.96 (s, 3H)。LCMS (APCI, M+H+): 330.1。HRMS:C1717FN(M+H)の計算値:330.1249,実測値:330.1250。HPLC:純度98%。
実施例14:3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.67 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.10-7.15 (m, 1H), 6.82-6.95 (m, 2H), 5.47 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.21 (s, 3H), 3.04-3.08 (m, 2H), 2.44-2.49 (m, 1H), 2.10-2.16 (m, 1H), 1.71-1.73 (m, 2H)。LC/MS (API-ES, M+H+): 441.1。HRMS:C2223(M+H)の計算値:444.1842,実測値:444.1854。HPLC:純度100%。
実施例15:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1−(4−フルオロベンジル)−3−ホルミル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(624mg,2ミリモル,1.0当量)の8mL無水メタノール溶液を3−(メチルスルホニル)ピロリジン(298mg,2ミリモル,1.0当量)の8mL無水メタノール溶液と混合した。分子篩い4A(オングストローム)(1g)とシアノホウ水素化ナトリウム(628mg,10ミリモル,5当量)を加えて、生じる混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応物をセライトに通して濾過し、濾液を減圧で濃縮乾固させた。残渣を勾配溶出のフラッシュクロマトグラフィーに処して、表題化合物(316mg,収率36%)を得た。LC/MS [APCI, (M+H)+]: 446.40。
(b)1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。(a)からの1−(4−フルオロベンジル)−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(150mg,0.34ミリモル,1当量)を8mLメタノールに溶かした。次いで、1.36mLの0.5M NaOH(0.68ミリモル,2当量)と0.5mL 50%ヒドロキシルアミン水溶液を加えた。生じる反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧で除去し、生じる残渣を分取用HPLCにより精製して、表題化合物(66mg,収率43.5%)を得た。1H NMR (300MHz, MeOH-d4) δ(ppm): 8.76 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.30-7.17 (m, 2H), 7.08-6.93 (m, 2H), 5.52 (s, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.17-4.02 (m, 1H), 3.92-3.65 (m, 2H), 3.57-3.38 (b, 2H), 2.97 (s, 3H), 2.58-2.35 (m, 2H)。HRMS:C2124FS(M+H)の計算値:447.1502,実測値:447.1508。HPLC:純度99%。
実施例16:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1−(4−フルオロベンジル)−3−ホルミル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(312mg,1.0ミリモル,1.0当量)の4mL無水ジクロロメタン溶液をピペリジン−4−オール(101mg,1.0ミリモル,1.0当量)の4mLジクロロメタン溶液と混合した。この反応混合物を窒素の雰囲気下に室温で1時間撹拌した後で、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(530mg,2.5ミリモル,2.5当量)を加えて、生じる混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧で除去して、残渣を8mLの酢酸エチル/ジクロロメタン/メタノールの6:3:1混合溶媒に溶かした。有機相を8mLの1.0M炭酸カリウム水溶液で洗浄し、水層を酢酸エチル/ジクロロメタン/メタノールの6:3:1混合物(2x8mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮乾固させて、表題化合物をさらに精製せずに得た。1H NMR (300MHz, MeOH-d4) δ (ppm): 8.61(s, 1H), 8.42 (s, 1H), 7.55 (s,1H), 7.19-7.10 (m, 2H), 6.97-6.88 (m, 2H), 5.41 (s, 2H), 4.75 (s, 3H), 3.82 (s, 2H), 3.55-3.45 (m, 1H), 2.81-2.66 (m, 2H), 2.25-2.07 (m, 2H), 1.77-1.66 (m, 2H), 1.51-1.36 (m, 2H)。
(b)1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。表題化合物は、実施例26の方法を使用して、1−(4−フルオロベンジル)−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルより製造した。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.78 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.33-7.29 (m, 2H), 7.10-7.06 (m, 2H), 5.58 (s, 2H), 4.22 (b, 2H), 3.74 (b, 1H), 3.26 (b, 2H), 2.84 (b, 2H), 1.86 (b, 2H), 1.64 (b, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 399.15。HPLC:純度96%。
実施例17:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。1H NMR (DMSO-d6) δ:8.90 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.35-7.33 (m, 2H), 7.18-7.14 (m, 2H), 5.55 (s, 2H), 3.63 (s, 2H), 3.41-3.39(m, 1H), 2.72-2.68 (m, 2H), 2.07-2.02 (m, 2H),1.69-1.65 (m,2H), 1.37-1.33 (m,2H)。LCMS (APCI, M+H+): 384.15。HPLC:純度99%。
(b)1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.78 (s, 1H), 8.31 (b, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.33-7.30 (m, 2H), 7.11-7.05 (m, 2H), 5.57 (s, 2H), 4.10 (b, 2H), 3.74(m, 1H), 3.43 (s, 3H), 3.12-3.07 (m, 2H), 2.67 (b, 2H), 1.94-1.86 (m, 2H), 1.86-1.60 (m, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 413.05。HPLC:純度98%。
実施例18:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(4−フルオロベンジル)−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1H NMR (CDCl3): δ 8.72 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.10-7.20 (m, 2H), 6.99-7.05 (t, 2H), 5.37 (s, 2H), 4.34 (m, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.48 (s, 2H), 2.89 (m, 1H), 2.68 (m, 1H), 2.60 (m, 1H), 2.39 (m, 1H), 2.19 (m, 1H), 1.77 (m, 1H)。LC/MS (API-ES, M+H+): 384.1。
(b)1−(4−フルオロベンジル)−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。1H NMR (DMSO-d6): δ: 8.87 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.33-7.35 (m, 2H), 7.13-7.16 (t, 2H), 5.57 (s, 2H), 4.42 (m, 1H), 4.01 (s, 2H), 2.93 (m, 1H), 2.83 (m, 1H), 2.71 (m, 1H), 2.54 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.62-1.63 (m, 1H)。LC/MS (API-ES, M+H+): 370.2。
(c)1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.74 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.27-7.31 (m, 2H), 7.04-7.10 (t, 2H), 5.55 (s, 2H), 4.33-4.38 (m, 1H), 3.88-3.99 (m, 2H), 3.43 (s, 3H), 2.86-2.91 (m, 2H), 2.55-2.65 (m, 2H), 2.11-2.22 (m, 1H), 1.70-1.74 (m, 1H)。LC/MS (APCI, M+H+): 399.1。HRMS:C2124FN(M+H)の計算値:399.1832,実測値:399.1842。元素分析(C2123FN・HO)C,H,N.HPLC:純度100%。
実施例19:1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR(300MHz, MeOH-d4) δ (ppm): 9.08 (s, 1H), 8.83 (b, 1H), 8.33(s, 1H), 7.38-7.23 (m, 2H), 7.08-6.93 (m, 2H), 5.63 (s, 2H), 4.70 (s, 2H), 4.18-4.00 (m, 1H), 3.93-3.78 (m, 1H), 3.78-3.64 (m, 1H), 3.58-3.42 (m, 2H), 3.36 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.53-2.33 (m, 2H)。HRMS:C2226FNFS(M+H)の計算値:461.1659,実測値:461.1666。HPLC:純度98%。
実施例20:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル。鉱油中のNaH(10g,0.25モル,50%)をArの雰囲気下に撹拌しながらDMSO(150mL)へ20分の時間にわたり少量ずつ加えた。次いで、この混合物を水浴で75℃へ加熱して、水素の発生が止むまで、室温で約20分撹拌した。この混合物を25℃へ冷やし、THF(150mL)を加えることによって希釈し、5℃へ冷やして、ヨウ化トリメチルスルホニウム(51g,0.25モル)のDMSO(200mL)溶液で処理した。次いで、この混合物へ化合物(1)(40g,0.2モル)を加えた。この反応物を25℃へ加熱して、この温度で約2時間撹拌した。次いで、氷酢酸でpHを8へ調整して、水(500mL)、酢酸エチル(400mL)、ヘキサン(200mL)、およびジクロロメタン(100mL)を加えることによってこの混合物を希釈した。有機層を分離し、水(2x200mL)で洗浄し、ジクロロメタン(100mL)を加えることによって希釈して、塩水で洗浄した。合わせた水層を酢酸エチル(300mL)とヘキサン(150mL)で抽出した。有機層を同じように洗浄した。次いで、有機層をSiO(50g)に通して連続的に濾過した。合わせた濾液を蒸発させて、残渣(45g)をヘキサン(60mL)より−18℃で結晶させて、表題化合物を白い結晶(bp 56〜59℃)として収率65%(28g,0.13モル)で得た。
(b)4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル(45g,0.21モル)およびイミダゾリジン−2−オン(17.9g,0.23モル)のDMFA(200mL)溶液へ室温でArの雰囲気下に撹拌しながらオイル中60% NaH(9.3g,0.23モル)を加えた。この混合物を室温で18時間撹拌してから、追加分量のイミダゾリジン−2−オン(4mL)とNaH(1.8g)を加えた。この混合物を水浴で2時間加熱した。反応の経過はTLC(クロロホルム/イソプロパノール 20:1)によりモニタリングした。水(300mL)とクロロホルム(200mL)を加えることによってこの混合物を希釈した。層を分離させて、水層をクロロホルム(3x100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaClで洗浄し、SiO(25g;63/200μm)とNaSOに通して濾過した。濾液を蒸発させた。残渣をSiO(500g;40/63μm)のクロマトグラフィー(四塩化炭素/クロロホルム 100:0(R)75:25(R)50:50(R)0:100〜クロロホルム/メタノール 99:1(R)98:2(R)97:3(R)95:5の勾配溶出)に処した。溶出物を蒸発させて、表題化合物(52g,0.17モル)を収率83%で得た。
(c)1−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−オン。4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(52g,0.17モル)をクロロホルム(200mL)に溶かして、トリフルオロ酢酸(62mL)で処理した。この反応混合物を室温で18時間撹拌してから、真空で蒸発させた。残渣を水/氷混合物(150mL)とクロロホルム(200mL)で処理した。層を分離させて、水層をクロロホルム(2x200mL)で抽出した。水層をKCOでpH13〜14へアルカリ性にして、クロロホルム/イソプロパノール(4:1)混合物(3x200mL)で抽出した。この抽出物をSiO(5g;63/200μm)とNaSOに通して濾過して、蒸発させた。残渣をクロロホルム/エーテル混合物より再結晶させて、表題化合物(13.8g,0.07モル)を黄色がかった結晶として収率約41%で得た。満足すべきC,H,N元素分析を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ 4.36 (s, 1H), 3.51 (t, 2H), 3.11 (s, 2 H), 2.76-2.66 (m, 2H), 2.65-2.54 (m, 2H), 2.20 (t, 2H), 1.89 (q, 2H), 1.32 (t, 4H), LC MS, API-ES: 199.3。
(d)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。表題化合物は、実施例25の工程(f)に類似したやり方で、1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−ホルミル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルと1−[(4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)メチル]ピロリジン−2−オンより製造した。1H NMR (300 MHz, クロロホルム-D) δ ppm 1.52-1.63 (m, 4 H) 1.99-2.11 (m, 2H) 2.35-2.48 (m, 4 H) 2.63 (d, J=11.30 Hz, 2H) 3.26 (s, 2H) 3.50 (t, J=7.06 Hz, 2H) 3.71 (s, 2H) 3.85 (s, 1H) 4.00 (s, 3 H) 5.38 (s, 2H) 6.76-6.90 (m, 2H) 7.02 (td, J=8.48, 6.22 Hz, 1H) 7.26 (s, 1H) 8.56 (d, J=0.94 Hz, 1H) 8.78 (s, 1H)。
(e)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。表題化合物は、実施例26の方法を使用して、1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルより製造した。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.80 (s, 1H) 8.42 (s, 1H) 7.69 (s, 1H) 7.25-7.34 (m, 1H) 6.98-7.06 (m, 1H) 6.91-6.97 (m, 1H) 5.59 (s, 2H) 4.06 (s, 2H) 3.60 (t, J=7.06 Hz, 2H) 3.24-3.27 (m, 2H) 2.91 (s, 2H) 2.79 (d, J=7.54 Hz, 2H) 2.35 (t, J=8.01 Hz, 2H) 1.96-2.07 (m, 2H) 1.65 (s, 4H)。LCMS (APCI, M+H+): 514.3。元素分析(C2629x2.0HOx0.07AcOH)C,H,N。
実施例21:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩。機械撹拌子、温度計、還流冷却器、および滴下漏斗(drop funnel)を取り付けた4つ首フラスコへ無水メタノール(8.0当量)を注いだ。このフラスコへL−ヒドロキシプロリン(1当量)を撹拌しながら入れた。この得られた懸濁液へ蒸留塩化チオニル(1.1当量)を10〜15℃で滴下した。次いで、この混合物を45℃でTLCがこの反応の完了を示すまで(5時間)撹拌した。この懸濁液を5〜10℃へ冷やしてから濾過して、乾燥ジエチルエーテルで洗浄した。母液を真空で蒸発させて、残渣を乾燥メタノールより再結晶させて、表題化合物を収率92〜97%で得た。
(b)(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル。クロロホルム(1.4L)と化合物、(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(544.8g)を撹拌しながら混合した。この混合物へトリエチルアミン(464mL,3.3モル)を冷却しながら加えて、沈殿をほとんど完全に溶かした。BocO(687.5g,3.15モル)のクロロホルム(1L)溶液を25℃未満の温度で1.5〜2時間滴下した。次いで、この反応混合物を45〜50℃へ加熱して、この温度で撹拌下に2時間保った。反応の経過は、TLC(クロロホルム/メタノール 10:3)によりモニタリングした。次いで、この反応混合物を水(500mL,200mL、および100mL)、クエン酸(28.8g,0.15モル)の水(100mL)溶液、水酸化ナトリウム(12g)の水(100mL)溶液、および水で連続的に洗浄した。この溶液を炭酸カリウムで2〜3時間乾燥させてから、蒸発させて、粘稠な淡黄色の液体を得た。この液体をジエチルエーテル(400mL)で処理し、撹拌して、1時間冷やした。生成物をジエチルエーテル(3x300mL)で洗浄し、一定の重量になるまで乾燥させて、615〜620gの(3)を白い結晶として得た。エーテルの元の溶液を蒸発させて、室温へ冷やした。この溶液へエーテル(50mL)と少量の生成物を加えた。生成した沈殿を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、50gの表題化合物を得た。全体収率は、96%であった。
(c)(2S,4R)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(73.6g,0.3 モル)のジクロロメタン(500mL)溶液へ撹拌下にトリエチルアミン(62.6mL,0.45モル)を加えた。次いで、ジクロロメタン(100mL)中の塩化ベンゾイル(41.8mL,0.36モル)を滴下した。この反応混合物を室温で24時間撹拌してから、1M HCl(500mL)で処理した。1時間後、有機層を分離し、水(300mL)、10% KCO溶液(300mL)、および水(300mL)で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させて、117gの表題化合物を得た。
(d)(2S,4R)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩
化合物、(2S,4R)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(117g)へジオキサン中4M HCl(300mL)を加えると、ガスの大発生を引き起こした。この反応混合物を室温で3時間撹拌して、蒸発させた。液体の残渣を温THF(300mL)に溶かして、そのまま冷蔵庫に静置させて、表題化合物(77.4g)を白い結晶として収率95.6%で得た。
(e)(2S,4R)−1−(アミノアセチル)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩。(2S,4R)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(79g,0.293モル)、Boc−グリシン(56.4g,0.322モル)、およびBOP(142.5g,0.322モル)のジクロロメタン(600mL)溶液へ撹拌下にDIPEA(113mL,0.644モル)を加えた。この反応混合物を室温で24時間撹拌した。次いで、この混合物へN,N−ジエチレンジアミン(3.5g)を加えて、これを1時間後に蒸発させた。残渣を酢酸エチル(500mL)に溶かして、水(200mL)、10% KCO溶液(2x200mL)、水(100mL)、飽和NaCl溶液(100mL)、1M HCl(100mL)、および飽和NaCl溶液(200mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、蒸発させて、137gのジペプチドを得てから、これをジオキサン中4M HCl(300mL)で処理した。この反応混合物を室温で12時間撹拌し、一定の重量になるまで蒸発させ、残渣をエーテル(3x150mL)で洗浄して、117gの表題化合物を得た。
(f)(7R,8aS)−1,4−ジオキソオクタヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−7−イルベンゾエート。(2S,4R)−1−(アミノアセチル)−4−(ベンゾイルオキシ)ピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(117g)のメタノール(600mL)溶液へトリエチルアミン(50mL)を加えた。この反応混合物を室温で24時間撹拌してから、一定の重量になるまで蒸発させた。この液体残渣を1M HCl(300mL)とクロロホルム(300mL)で処理した。有機層を分離して、水層をクロロホルム(3x100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(300mL)で洗浄して、無水NaSOで乾燥させた。次いで、クロロホルムを蒸発させて、液体残渣(70g)を温エーテル(200mL)で処理した。この溶液の冷却により、59g(収率73%)の表題化合物を黄色い沈殿として得た。
(g)(7R,8aS)−オクタヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−7−オール。LiAlH(25.76g,0.678モル)のTHF(400mL)懸濁液へアルゴンの流れ下に撹拌および加熱しながら、(7R,8aS)−1,4−ジオキソオクタヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−7−イルベンゾエート(59g,0.2モル)のTHF(300mL)懸濁液を、溶媒を沸騰させずに温めながら加えた。添加が完了した後で、この反応混合物を5時間還流させた。次いで、この混合物を室温へ冷やして、5M NaOH水溶液(300mL)の添加により急冷した。有機層を分離して、濁った沈殿をエーテル(3x100mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を無水KCOで乾燥させて、蒸発させた。この液体残渣をシリカゲルの層に通して、THF(150mL)より結晶させて、表題化合物(14.56g)を収率50.1%で得た。満足すべきC,H,N元素分析を得た。1H NMR (クロロホルム-D):δ 4.42 (q, 1H), 2.50 (q, 1H), 3.09 (d, 1H), 2.94 (d, 2H), 2.81 (t, 1H), 2.42 (t, 1H), 2.26 (m, 2H) , 2.12 (m, 1H), 2.02 (bs , 1H), 1.71 (dd, 1H)。LC-MS (API-ES, pos.): 143.3。
(h)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1H NMR (300 MHz, クロロホルム-D) δ ppm 1.61-1.73 (m, 4H) 1.74-1.88 (m, 1H) 2.12 (dd, J=9.70, 5.18 Hz, 1H) 2.21 (td, J=11.11, 2.83 Hz, 1H) 2.39 (td, J=10.93, 2.45 Hz, 1H) 2.47 (dd, J=6.78, 3.20 Hz, 1H) 2.83 (s, 1H) 2.88-2.97 (m, 2H) 3.47 (dd, J=9.61, 6.78 Hz, 1H) 3.69-3.79 (m, 2H) 4.01 (s, 3H) 4.46 (s, 1H) 5.38 (s, 2H) 6.77-6.90 (m, 2H) 7.04 (td, J=8.34, 6.31 Hz, 1H) 7.27 (s, 1H) 8.56 (d, J=0.94 Hz, 1H) 8.79 (s, 1H)。LCMS (ESI, M+H+): 457.1。
(i)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.77 (s, 1H) 8.41 (d, J=0.94 Hz, 1H) 7.60 (s, 1H) 7.28 (td, J=8.52, 6.50 Hz, 1H) 7.02 (ddd, J=10.46, 9.04, 2.54 Hz, 1H) 6.90-6.97 (m, 1H) 5.56 (s, 2H) 4.37 (d, J=1.88 Hz, 1H) 3.88 (s, 2H) 3.42 (dd, J=10.08, 6.88 Hz, 1H) 3.03 (t, J=11.77 Hz, 2H) 2.92 (d, J=11.87 Hz, 1H) 2.62-2.74 (m, 1H) 2.51 (td, J=11.26, 2.17 Hz, 1H) 2.37 (td, J=11.16, 2.92 Hz, 1H) 2.23 (dd, J=10.17, 5.09 Hz, 1H) 2.03 (t, J=10.46 Hz, 1H) 1.68-1.77 (m, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 458.2。元素分析(C2325x1.7HOx0.08AcOH)C,H,N。
実施例22:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]アミノ}メチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (CDCl3) δ: 10.35 (bs), 8.69 (1H, s), 8.44 (1H, s), 7.66 (1H, s), 7.06 (2H, m), 6.83 (2H, m), 5.37 (2H, s), 4.37 (2H, s), 3.40-3.10 (3H, m), 3.10-2.80 (2H, s), 2.60-2.25 (2H, m), 2.15 (1H, m), 1.90-1.70 (3H, m), 1.10 (3H, t, J = 7.2 Hz)。LCMS (API-ES M+H+) 444。分析用HPLC:純度>95%。
実施例23:3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オンオキシム(2)。還流冷却器、磁気撹拌子、および温度計を取り付けた2Lの3つ首フラスコにおいて、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(250g,1.6モル)とヒドロキシルアミン塩酸塩(167.5g,2.41モル)をエタノール(900mL)へ加えた。NaOH(90g,2.25モル)の水(30mL)溶液をこの混合物へ加えた。この反応混合物を約40℃へ温めてから、50〜55℃へ加熱して、この温度に1〜1.5時間保った。反応の経過は、TLC(クロロホルム/メタノール 10:1;出発材料のR−0.77;生成物のR−0.63)によりモニタリングした。TLCが完了を示した後で、この反応混合物を冷やして、無機沈殿物を濾過により除去した。濾液を蒸発させて、残渣へ水を加えた。この混合物をクロロホルム(500mL +2x100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、表題化合物を淡褐色のシロップとしてほとんど定量的な収率で得て、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。註:通常、収率は残留クロロホルムのために100%を超えるが、それにより次の段階でTHFにおける溶解が促進される。
(b)1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.6]ウンデカン−9−オン。還流冷却器、磁気撹拌子、温度計、および冷却浴を取り付けた4Lフラスコにおいて、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン・オキシム(384g,2.25モル)をTHF(1.3L)に溶かした。この溶液へNaOH(234g,5.85モル)の水(1.75L)溶液を1分量で加えた。次いで、ベンゼンスルホニルクロリド(287mL,2.25モル)を2〜3時間にわたり滴下した。反応混合物が黒変して、温かくなった。この反応混合物の温度を、混合物が沸騰しないように55〜60℃未満に保った。この反応混合物を一晩撹拌してから、それを蒸発させ、茶褐色の沈殿を濾過して、クロロホルム(200〜300mL)で3回洗浄した。母液へ水(700mL)を加え、有機層を分離して、水層をクロロホルム(500mL+3x200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発させた。生じるシロップへ冷ジエチルエーテル(100mL)を加え、沈殿を濾過により分離し、最少量の冷エーテルで2〜3回洗浄し、空気乾燥させて、227g(59%)の表題化合物を雪白色の粉末として得た。註:元の溶液より、沈殿と沈殿物のエーテルでの洗浄の後で、追加量の生成物を回収可能である。
(c)8−メチル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.6]ウンデカン−9−オン
激しく撹拌したNaH(16.56g,0.69モル)[これは、ヘキサンで3回予備洗浄して、鉱油を一掃する]の無水THF(1.2L)懸濁液へ1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.6]ウンデカン−9−オン(75.0g,0.438モル)を少量ずつ加えた。この混合物をアルゴンの雰囲気下に0〜5℃へ冷やした。鋳型(the template)の最終分量の添加の後で10〜15分の時間にわたり水素の発生が観察された。次いで、18−クラウン−6(1.3g)を加えた。この混合物を5〜10分間撹拌して、この懸濁液へヨードメタン(93.25g,41mL,0.657モル)を速やかに加えた。得られた混合物を30〜35℃で2時間撹拌してから、TLC(シリカゲル60;クロロホルム/メタノール 15:1)が反応の完了を示すまで(一晩)、そのまま静置させた。次いで、メタノール(30mL)を滴下して、過剰の水素化ナトリウムを失活させた。溶媒を減圧で除去して、クロロホルム(500mL)を加えることによって残渣を希釈した。得られた懸濁液を、シリカゲル(7cm層)を含有するカラム(直径17cm)に通して濾過した。シリカゲルをクロロホルム(5x150mL)で洗浄し、合わせた濾液を減圧で蒸発させて、表題化合物(149.27g)を黄色いオイルとして収率92%で得た。
(d)1−メチルアゼパン−2,5−ジオン
8−メチル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.6]ウンデカン−9−オン(4)(150.3g,0.811モル)を撹拌下にやや加熱しながら濃HCOOH(d 1.22,310mL)に溶かした。この溶液を40〜45℃で10時間撹拌した。次いで、この混合物を氷浴で冷やし、いくつかの少量の固体KCOを使用してpH9へ中和し、クロロホルム(500mL)を加えることによって希釈して、そのまま一晩静置させた。反応の経過は、TLC(シリカゲル60;クロロホルム/メタノール 15:1)によりモニタリングした。次いで、この混合物をシリカゲルの層(直径17cm、厚さ5cm)に通して濾過した。生成物をクロロホルム(約3L)で溶出させた。溶出物を減圧で濃縮して、82.04g(収率72%)の表題化合物を薄黄色の結晶として得た。H NMRスペクトルを添付する。
(e)1−シクロプロピル−5−(2−メチルアミノ−エチル)−ピロリジン−2−オン(6)
NaBH(OAc)(55.0g,0.26モル)の無水ジクロロメタン(400mL)懸濁液へ激しい撹拌下にシクロプロパンアミン(11.43g,0.2モル)を加えた。註:この操作の間に発泡を観察した。次いで、氷浴に冷やしたこの混合物へ1−メチルアゼパン−2,5−ジオン(28.23g,0.2モル)のジクロロメタン(200mL)溶液を加えた。この反応混合物を室温で3時間撹拌してから、そのまま一晩静置させた。反応の経過は、TLC(シリカゲル60;クロロホルム/メタノール 10:1)によりモニタリングした。水(200mL)を加えることによってこの反応混合物を希釈して、過剰のNaBH(OAc)を分解した。得られたエマルジョンを室温で30分間撹拌して、層を分離させた。水層をクロロホルム(3x50mL)で洗浄してから、固体KCOでpH7へ処理した。得られた混合物を再びクロロホルム(10x50mL)で抽出して、不純物を除去した。次いで、先の水溶液を固体KCOで処理してpH8を得て、クロロホルム(2x50mL)で抽出してから、さらに固体KCOで処理してpH10を得て、最後にクロロホルム(5x50mL)で抽出した。この抽出物を合わせ、減圧で濃縮して、表題化合物(19.34g)をほとんど無色のオイルとして収率53%で得た。満足すべきC,H,N元素分析を得た。1HNMR (クロロホルム-D) δ 3.49-3.63 (m, 1H), 2.56-271 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.38-2.44 (m, 2H), 2.15-2.34 (m, 1H), 2.00-2.15 (m, 2H), 1.50-1.78 (m, 3H), 0.92-1.02 (m, 1H), 0.75-0.86 (m, 1H), 0.63-0.71 (m, 1H), 0.50-0.59 (m, 1H); LCMS (API-ES, pos.): 183.3。
(f)3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル:1H NMR (CD3OD) δ: 8.84 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.32-7.35 (m, 1H), 6.95-7.04 (m, 2H), 5.59 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.78 (q, 2H), 3.58-3.59 (m, 1H), 2.48-2.53 (m, 1H), 2.20-2.41 (m, 3H), 2.10-2.20 (s, 2H), 1.85-1.95 (m, 1H), 1.58-1.64 (m, 2H), 0.85-0.88 (m, 1H), 0.50-0.70 (m, 3H)。LC/MS (APCI, M+H+): 497.2。
(g)3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド.1H NMR (DMSO-d6) δ: 10.98-11.10 (bs, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.27-7.36 (m, 2H), 7.07 (t, 1H), 5.59 (s, 2H), 3.65 (q, 2H), 3.41-3.46 (m, 1H), 2.30-2.40 (m, 1H), 2.10-2.30 (m, 3H), 1.90-2.05 (m, 2H), 1.65-1.75 (m, 1H), 1.30-1.50 (m, 2H), 0.65-0.75 (m, 1H), 0.40-0.55 (m, 3H)。LC/MS (APCI, M+H+): 498.2。元素分析(C2629・0.8HO)C,H,N.HPLC:純度98.5%。
実施例24:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル:表題化合物は、実施例25の工程(f)に類似したやり方で、1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−ホルミル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルと1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミンより製造した。1H NMR (MeOD-d4) δ 8.90 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.31-7.34 (m, 1H), 6.93-7.04 (m, 2H), 5.57 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.93 (s, 2H), 3.58 (s, 2H), 1.59-1.78 (m, 8H)。LC/MS (APCI, M+H+): 430.2。
(b)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。表題化合物は、実施例26の方法を使用して、1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチルより製造した。1H NMR (DMSO-d6) δ: 11.10 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.29-7.35 (m, 2H), 7.07 (t, 1H, J= 7.7Hz), 5.57 (s, 2H), 4.57 (m, 1H), 3.79 (s, 2H), 3.38 (d, 2H, J=4.3Hz), 1.66-1.70 (m, 2H), 1.40-1.60 (m, 6H)。LC/MS (APCI, M+H+): 431.2。元素分析(C2224・0.2HO)C,H,N.HPLC:純度100%。
実施例25:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。1H NMR (DMSO-d6): δ: 8.94 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.32-7.74 (m, 2H), 7.09 (t, 1H, J= 8.5 Hz), 5.63 (s, 2H), 4.09 (s, 2H), 3.50 (s, 2H), 1.60-1.75 (m, 6H), 1.50-1.60 (m, 2H)。LC/MS (API-ES, M+H+): 416.2。
(b)1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.90 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.40 (q, 1H, J=6.4Hz), 6.96-7.05 (m, 2H), 5.61 (s, 2H), 4.34 (s, 2H), 3.70 (s, 2H), 3.43 (s, 3H), 1.65-1.91 (m, 8H)。LC/MS (APCI, M+H+): 445.2。元素分析(C2326・0.8HO・CHCOOH)C,H,N.HPLC:純度100%。
実施例26:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.88 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.37 (q, 1H, J=6.2Hz), 6.90-7.04 (m, 2H), 5.61 (s, 2H), 4.34 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 1.65-1.91 (m, 8H)。LC/MS (APCI, M+H+): 445.2。元素分析(C2326.0・8HO・CHCOOH)C,H,N.HPLC:純度95.0%。
実施例27:3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。1H NMR (DMSO-d6): δ: 8.91 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.09-7.36 (m, 2H), 7.06 (t, 1H, J= 6.70 Hz), 5.61 (s, 2H), 3.68 (q, 2H, J= 8.0 Hz), 3.42-3.45 (m, 1H), 2.10-2.30 (m, 4H), 2.17 (s, 3H), 1.95-2.05 (m, 2H), 1.70-1.80 (m, 1H), 1.40-1.50 (m, 2H), 0.65-0.75 (m, 1H), 0.43-0.54 (m, 3H)。LC/MS (APCI, M+H+): 483.2。
(b)3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.82 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.30-7.36 (m, 1H), 6.90-7.06 (m, 2H), 5.59 (s, 2H), 3.85 (q, 2H, J= 10.7Hz), 3.59-3.62 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 2.50-2.60 (m, 1H), 2.40-2.50 (m,1H), 2.33 (s, 3H), 2.20-2.40 (m, 4H), 1.60-1.70 (m, 1H), 1.50-1.60 (m, 2H), 0.65-0.80 (m, 1H), 0.50-0.60 (m, 3H)。LC/MS (APCI, M+H+): 512.3。元素分析(C2731・0.5HO・CHCOOH)C,H,N.HPLC:純度97.0%。
実施例28:3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.81 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.32 (q, 1H, J = 7.0Hz), 6.90-7.06 (m, 2H), 5.59 (s, 2H), 4.00 (q, 2H, J= 13.6Hz), 3.82 (s, 3H), 3.52-3.62 (m, 1H), 2.71-2.74 (m, 1H), 2.60-2.65 (m, 1H), 3.44 (s, 3H), 2.13-2.32 (m, 4H), 1.87-1.95 (m,1H), 1.55-1.75 (m, 2H), 0.83-0.92 (m, 1H), 0.56-0.66 (m, 3H)。LC/MS (APCI, M+H+): 512.2。元素分析(C2731・1.5HO・CHCOOH)C,H,N.HPLC:純度100%。
実施例29:3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.75 (s, 1H), 8.55(s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.29-7.26 (m, 2H), 7.08-7.03 (m, 2H), 5.55 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.82 (s, 2H), 3.34 (s, 2H), 2.92-2.88 (m, 2H), 2.49-2.47 (m, 1H), 2.31-2.24 (m, 2H), 1.75-1.73 (m, 2H). LCMS (APCI, M+H+): 425。
(b)3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.79 (s, 1H), 8.56(s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.31-7.28 (m, 2H), 7.09-7.05 (m, 2H), 5.60 (s, 2H), 4.07(s, 2H), 3.10-2.98 (m, 2H), 2.65-2.53 (m, 3H), 1.91-1.78 (m, 2H), 1.76-1.45 (m, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 411.15。HPLC:純度97%。
(c)3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.76 (s, 1H), 8.31(b, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.31-7.28 (m, 2H), 7.09-7.05 (m, 2H), 5.56 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.43 (s, 3H), 3.17-2.93 (m, 2H), 2.56 (b, 3H), 1.89-1.83 (m, 2H), 1.78-1.45 (m, 2H)。LCMS (APCI, M+H+): 440.10。HPLC:純度97%。
実施例30:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.84 (1H, s), 8.49 (1H, s), 7.68 (1H, s), 7.36 (1H, m), 7.10-6.90 (2H, m), 5.60 (2H, s), 4.15 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.53 (1H, m), 3.45-3.30 (2H, m), 3.20 (1H, m), 2.97 (2H, q), 2.91 (2H, m), 2.20 (1H, m), 1.99 (1H, m), 1.94 (3H, s), 1.81 (1H, m), 1.20 (3H, t)。LCMS (API-ES M+H+) 458.20。分析用HPLC:純度>95%。元素分析(C2429x1.54HOx3.00HCl)C,H,N。
実施例32:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エチル−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。
Figure 2008512442
DMF(10mL)中の1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸(0.4g,0.8ミリモル)へHATU(0.669g,1.76ミリモル)、トリエチルアミン(0.446ml,3.2ミリモル)、およびN−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩[Baillie,L.C.;Batsanov,A.Bearder,J.R.;Whiting,D.J.Chem.Soc.Perkin Trans.1;1998,20,3471−3478に従って製造した](0.270g,1.76ミリモル)を加えた。生じる混合物を周囲温度で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶かし、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.237g,収率55%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.88 (s, 1H) 8.31 (s, 1H) 7.88 (s, 1H) 7.35-7.44 (m, 1H) 6.94-7.07 (m, 2H) 5.64 (s, 2H) 4.34 (s, 2H) 3.87-3.97 (m, 2H) 3.58-3.69 (m, 4H) 3.12-3.22 (m, 2H) 3.02-3.12 (m, 2H) 2.33-2.40 (m, 2H) 1.95-2.07 (m, 4H) 1.68-1.79 (m, 5H); LC-MS (APCI, M+H+): 542.3。HPLC:純度96%。
実施例33:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−プロピル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
DMF(7mL)中の1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸(0.3g,0.6ミリモル)へHATU(0.342g,0.9ミリモル)、トリエチルアミン(0.418ml,3ミリモル)、およびN−プロピルヒドロキシルアミン塩酸塩[Mellor,SarahL.;Chan,Weng C.Chem.Commun.;1997,20,2005−2006に従って製造した](0.117g,0.9ミリモル)を加えた。生じる混合物を周囲温度で5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶かし、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.178g,収率53%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.01 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.33-7.41 (m, 2H), 7.10-7.19 (m, 1H), 5.72 (s, 2H), 5.00 (s, 1H), 4.55-4.66 (m, 2H), 3.64-3.78 (m, 2H), 3.46-3.58 (m, 2H), 3.10-3.24 (m, 6H), 2.20-2.33 (m, 2H), 1.86-2.00 (m, 2H), 1.62-1.77 (m, 6H), 0.83-0.99 (m, 3H)。LC-MS (APCI, M+H+): 556.3。HPLC:純度96%。
実施例34:N−ベンジル−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
表題化合物は、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.95g,収率26%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.03 (s, 1H) 8.44 (s, 1H) 7.99 (s, 1H) 7.31-7.45 (m, 8H) 7.09-7.19 (m, 1H) 5.72 (s, 2H) 5.01 (s, 3H) 4.61 (s, 2H) 3.51 (d, 2H) 3.34 (s, 2H) 3.10-3.25 (m, 4H) 2.25 (s, 2H) 1.95 (s, 2H) 1.59-1.74 (m, 4H)。LC-MS (APCI, M+H+): 604.2。HPLC:純度96%。
実施例35:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
表題化合物は、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.179g,収率56%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.86 (s, 1H) 8.31 (s, 1H) 7.80 (s, 1H) 7.31-7.41 (m, 1H) 6.93-7.07 (m, 2H) 5.62 (s, 2H) 4.13 (s, 2H) 3.57-3.65 (m, 2H) 3.44 (s, 3H) 3.25-3.28 (m, 2H) 2.92-3.04 (m, 2H) 2.78-2.90 (m, 2H) 2.36 (t, 2H) 1.97-2.08 (m, 2H) 1.62-1.77 (m, 4H)。LC-MS (APCI, M+H+): 528.3。HPLC:純度96%。
実施例36:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
表題化合物は、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.025g,収率7.3%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ ppm 8.84 (s, 1H) 8.30 (s, 1H) 7.77 (s, 1H) 7.28-7.40 (m, 1H) 6.92-7.07 (m, 2H) 5.61 (s, 2H) 4.07 (s, 2H) 3.85-3.97 (m, 2H) 3.57-3.70 (m, 4H) 3.26 (s, 2H) 2.87-2.98 (m, 2H) 2.72-2.84 (m, 2H) 2.31-2.40 (m, 2H) 1.94-2.07 (m, 4H) 1.60-1.76 (m, 4H)。LC-MS (APCI, M+H+): 573.3。HPLC:純度96%。
実施例37:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。DMF(10mL)中の1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸(0.2g,0.4ミリモル)へHATU(0.15g,0.4ミリモル)、トリエチルアミン(0.234ml,1.68ミリモル)、およびO−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.117g,1.2ミリモル)を加えた。生じる混合物を周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を飽和重炭酸ナトリウム(30mL)とジクロロメタン(3x30mL)により洗浄した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮し、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.09g,収率42%)を白い粉末として得た。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.68 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.18-7.16 (m, 1H), 6.93-6.85 (m, 2H), 5.48 (s, 2H), 3.99-3.92 (qt, 2H), 3.71(s, 2H), 3.54-3.49 (t, 2H), 3.15 (s, 2H), 2.60-2.58 (m, 2H), 2.42-2.39 (m, 2H), 2.29-2.24 (t, 2H), 1.95-1.90 (m, 2H), 1.59-1.46 (m, 4H), 1.26-1.21 (t, 3H)。LC-MS (APCI, M+H+): 542.20。HPLC:純度96%。
実施例38:N−(ベンジルオキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.74 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.41-7.38 (m, 2H), 7.27-7.23 (m, 4H), 7.00-6.87 (m, 2H), 5.51 (s, 2H), 4.91 (s, 2H), 4.24 (s, 2H), 3.53-3.48 (t, 2H), 3.18 (s, 2H), 3.05-2.95 (m, 2H), 2.94-2.80 (m, 2H), 2.30-2.25 (t, 2H), 1.96-1.91 (m, 2H), 1.70-1.55 (m, 4H)。LC-MS (APCI, M+H+): 604.30。HPLC:純度99%。
実施例39:N−(シクロプロピルメトキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.84 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.37-7.35 (m, 1H), 7.07-7.00 (m, 2H), 5.65 (s, 2H), 4.19 (s, 2H), 3.86-3.84 (d, 2H), 3.67-3.63 (t, 2H), 3.33 (s, 2H), 3.10-3.02 (m, 2H), 3.00-2.85 (m, 2H), 2.43-2.37 (t, 2H), 2.09-2.04 (m, 2H), 1.80-1.65 (m, 4H), 1.45-1.30 (m, 1H), 0.65-0.61(m, 2H), 0.38-0.36 (m, 2H)。LC-MS (APCI, M+H+): 568.20。HPLC:純度98%。
実施例40:1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−フェノキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.90 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.31-7.30 (m, 1H), 7.19-7.17 (m, 2H), 7.03-7.01 (m, 2H), 6.92-6.90 (m, 2H), 6.87-6.85 (m, 1H), 5.57 (s, 2H), 4.48 (s, 2H), 3.49-3.47 (m, 2H), 3.27-3.25 (m, 2H), 3.21-3.18 (m, 2H), 3.14 (s, 2H), 2.25-2.21 (t, 2H), 1.91-1.88 (m, 2H), 1.66-1.61 (b, 4H)。LC-MS (APCI, M+H+): 591.05。HPLC:純度91%。
実施例41:1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
メタノール(10ml)および水(1ml)中の1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(0.6g,2ミリモル)へ水酸化ナトリウム(0.56g,14ミリモル)とo−メチルヒドロキシルアミン(0.668g,8ミリモル)を加えた。生じる混合物を63℃で28時間撹拌した。2mlの酢酸を加えて、所望されない副生成物、1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸を沈殿させ、これを濾過により除去した。溶媒を除去後、残渣をメタノールに溶かし、分取用HPLCにより精製して、表題化合物(0.035g,収率5.6%)を白い粉末として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) d ppm 3.76 (s, 3H) 5.60 (s, 2H) 6.75 (d, J=2.83 Hz, 1 H) 7.17-7.24 (m, 2H) 7.32-7.39 (m, J=5.46 Hz, 2H) 7.76 (d, J=3.20 Hz, 1 H) 8.47 (s, 1H) 12.08 (s, 1H) 12.89 (s, 1H)。LC-MS (APCI, M+H+): 316.1。HPLC:純度95%。
実施例42:3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
(a)4−メチル−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル。2−シアノ−4−メチル−5−ニトロピリジン(30g)のメタノール(200mL)溶液へ氷水浴において冷却しながらHClガスを5分間泡立てて入れた。次いで、このフラスコへ3.3mLの水(1当量)を加えた。生じる溶液を加熱して3時間還流させた。所望の生成物がHCl塩(白い結晶)として沈殿した。この混合物を室温へ冷やして、沈殿を真空濾過により採取した。この固形物を1Lの分離漏斗へ移し、飽和NaHCO水溶液(400mL)で中和して、ジクロロメタン(400mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、表題化合物(33g,収率92%)を白い固形物として得た。1H NMR (DMSO-D6) δ, ppm: 9.19 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.63 (s, 3H)。LCMS (APCI, M+H+): 197.0。
(b)4−[(E)−2−(ジメチルアミノ)ビニル]−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル。アセトニトリル(35mL)中の4−メチル−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル(3.5g,17.8ミリモル)、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(DMF−DMA)(3.6ml,1.5当量)の混合物をマイクロ波において140℃で20分間加熱した。溶媒を除去した。残渣(5.1g)をさらに精製せずに次の工程へ持ち越した。方法2。DMF(470mL)中の化合物、4−メチル−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル(39.5g,0.19モル)、DMF−DMA(30.6g,0.26モル,1.35当量)の混合物を90℃まで30分間加熱した。溶媒を真空で除去した。残渣(78g)をさらに精製せずに次の工程に使用した。
(c)1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。500mL Parrボトルへ4−[(E)−2−(ジメチルアミノ)ビニル]−5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル(18.9g,75.2ミリモル)と無水メタノール(200mL)を加えた。この混合物を窒素ガスで10分間パージした。この懸濁液へPd(10%)/C(1.90g,10w/w%)を加えて、この懸濁液を5分間より長く脱気した。水素化は、加熱せずに43psi Hで始まった。この反応物は、Parrボトル内部では、温度上昇(約2〜3℃/分)により示されるように発熱した(熱連動温度計によりモニタリングする)。反応物の内部の温度が45℃に達したとき、Parrボトルへの水素ガス流を止めて、温度をそのまま25℃へ30分間冷やした。懸濁物の液体の色は、還元の最初の1時間において赤紫から淡緑色へ変化してから無色になり、約30psiのHを消費した。水素圧を50psiとして、水素化を50℃で20時間継続した。最後の20時間では、もはや水素ガスが消費されなかった。この反応混合物を20℃へ冷却後、Pd(10%)/Cと生成物を含有する固体混合物を濾過した。この固体混合物をDMSO(200mL)に懸濁させ、内部で10分間撹拌しながら、この懸濁液をホットプレート上で80℃へ加熱した。この熱い懸濁液を濾過して、Pd(10%)/C固形物を少量のDMSO(50mL)で洗浄した。このDMSO濾液と洗液を合わせて、水(600mL)へ注いだ。オフホワイトの固体生成物が沈殿して、この懸濁液を1時間撹拌した後で、濾過して凍結乾燥させた。表題化合物(11.3g,純度>95%,収率86%)をオフホワイトの固形物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ, ppm 3.84 (s, 3H) 6.68 (d, J=2.8 Hz, 1H) 7.73 (d, J=3.0 Hz, 1H) 8.36 (s, 1H) 8.80 (s, 1H) 11.99 (s, 1H)。LCMS: (APCI, M-H-) = 175。
(d)1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(15.0g,85.1ミリモル)のDMF(120mL)撹拌溶液へ窒素雰囲気下に水素化ナトリウム(3.75g,鉱油中60%,93.7ミリモル)を10℃で5分にわたり3分量で加えた。スラリーは、均質な溶液になった。10℃で130分後、温度が15℃を超えないような速度で、4−フルオロベンジルブロミド(0.60g,2.89ミリモル)を加えた。生じる混合物を周囲温度で2.5時間撹拌し、水(120mL)で急冷して、酢酸エチル(3x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(2x30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧で濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサン:酢酸エチル(2:1)での溶出により、表題化合物(21.3g,収率88%)を白い固形物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) δ, ppm: 3.84 (s, 3H), 5.59 (s, 2H), 6.73 (d, J=2.8 Hz, 1H), 7.15 (t, J=8.9 Hz, 2H), 7.34 (dd, J=8.3, 5.7 Hz, 2H), 7.87 (d, J=2.8 Hz, 1H), 8.3 (s, 1H), 8.97 (s, 1H)。LCMS (APCI, M+H+): 285.3。
(e)3−[(ジメチルアミノ)メチル]−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(57.45g,0.202モル)のアセトニトリル(700mL)撹拌溶液へN,N−ジメチルメチレンアンモニウムクロリド(エッシェンモーザー塩、37.8g,0.405モル)を加え、この溶液を加熱して、ほぼ1時間還流させた。このスラリーを冷やして、白い沈殿を濾過して取った。この白い固形物へ飽和重炭酸ナトリウム溶液を加えて、この混合物をジクロロメタン(3x200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧で濃縮して、十分に純粋でそのまま次の工程へ持ち越せる、白い固形物(66.65g,97%)を得た。
(f)3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル。3−[(ジメチルアミノ)メチル]−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(40.0g,117ミリモル)のジクロロメタン(400mL)撹拌溶液へ室温でクロロギ酸エチル(11.15mL,117ミリモル)を加えて、この混合物を20分間撹拌した。この溶液へL−プロリンアミド(14.7g,129ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(61mL,351ミリモル)のジメチルホルムアミド(100mL)溶液を滴下して、この混合物を室温で一晩撹拌した。飽和重炭酸ナトリウムを加えて、この混合物をジクロロメタン(3x500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧で蒸発させて、粗製のオフホワイトの固形物(65g)を得た。この固形物をメタノール(250mL)に溶かしてから、水(620mL)の添加で沈殿させた。この白い固形物を濾過して、乾燥させた(23g,48%)。母液の精製によって、追加の材料(ほぼ3〜5g)を入手可能である。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ, ppm: 8.71 (1H, s), 8.51 (1H, s), 7.29-7.22 (1H, s), 7.13-7.09 (2H, m), 7.05-7.6.98 (2H, m), 6.91 (1H, m), 5.36 (2H, s), 4.99 (1H, bs), 4.01 (3H, s), 3.91 (2H, s), 3.17-3.10 (2H, m), 2.47 (1H, m), 2.21 (1H, m), 1.90 (1H, m), 1.79 (2H, m)。LCMS (ESI, M+H+): 411.10。
(g)3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸。粗製の3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸メチル(44.21g,107.83ミリモル)をメタノール(600mL)へ取った。この撹拌溶液へ3M LiOH水溶液(79.08mL,2.2当量)を加えて、生じる混合物を室温で24時間撹拌した。この溶液を濃HCl(ほぼ15mL)の添加により、pHが6〜7と測定されるまで酸性化した。揮発物質を減圧で除去すると、オフホワイトの固形物が残った。500mLのアセトンを加え、このスラリーを撹拌してから濾過して、十分に純粋で次の工程へ持ち越すことのできる、白い固形物(43g)を得た。
(h)3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド。粗製の3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボン酸(40.45g,102.15ミリモル)のDMF(800mL)撹拌溶液へN−メチルモルホリン(13.48mL,122.58ミリモル)に続いてCDMT(21.52g,122.58ミリモル)を加えて、オーバーヘッド撹拌子を使用して、この混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSが活性酸への完全な変換を示したとき、N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(34.1g,408.60ミリモル)を加えて、この混合物を一晩撹拌した。飽和重炭酸ナトリウムを加えて、この混合物を酢酸エチル(3x200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧で濃縮した。以下の方法を使用して、このオフホワイトの固形物をイソプロパノール/メタノールより結晶させた。イソプロパノール(500mL)を加えて、この混合物を加熱して沸騰させた。メタノールをゆっくり加えると、固形物が完全に溶けた。このフラスコを静置して室温へ冷やすと1時間後に結晶が生成して、これを濾過して、白い固形物(27g,62%)を得た。1H NMR (300 MHz, MeOH) δ, ppm: 8.66 (s, 1H) 8.29 (s, 1H) 7.69 (s, 1H) 7.23 (dd, J=8.40, 5.38 Hz, 2H) 7.05 (t, J=8.59 Hz, 2H) 5.51 (s, 2H) 3.93 (s, 2H) 3.42 (s, 3H) 3.12 (ddd, J=14.87, 9.87, 4.72 Hz, 2H) 2.51 (q, J=8.44 Hz, 1H) 2.13-2.26 (m, 1H) 1.75-1.85 (m, 3H)。HRMS:C2223FN(M+H)の計算値:426.1941,実測値:426.1960。
実施例43:3−{[(2R)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド
Figure 2008512442
実施例43は、L−プロリンアミドの代わりにD−プロリンアミドを使用すること以外は、実施例42に類似したやり方で製造した。
実施例44:インテグラーゼ鎖転移シンチレーション近似アッセイ
オリゴヌクレオチド:オリゴヌクレオチド#1−5’−(ビオチン)CCCCTTTTAGTCAGTGTGGAAAATCTCTAGCA−3’(配列番号:1)およびオリゴヌクレオチド#2−5’−ACTGCTAGAGATTTTCCACACTGACTAAAAG−3’(配列番号:2)は、TriLink BioTechnologies社(カリフォルニア州サンディエゴ)によって合成された。このアニールした産物は、ウイルスゲノムのLTR U5配列より誘導した予処理ウイルスds−DNAを表す。オリゴヌクレオチド#2へアニールしたオリゴヌクレオチド#1の3’ジデオキシ誘導体を使用して、非特異的な相互作用を試験するds−DNA対照を作製した。2塩基対だけ短縮した相補DNAオリゴヌクレオチドを使用することによって、このds−DNAの非ビオチニル化鎖の5’端にCA突出部を創出した。この配置により、鎖転移機序に先立つ、インテグラーゼ酵素に必須の3’プロセシング工程が不要になる。
宿主ds−DNAは、いずれもTriLink BioTechnologies社(カリフォルニア州サンディエゴ)により合成された、アニールしたオリゴヌクレオチド#3−5−AAAAAATGACCAAGGGCTAATTCACT−3’(配列番号:3)とオリゴヌクレオチド#4−5’−AAAAAAAGTGAATTAGCCCTTGGTCA−3’(配列番号:4)より、非標識および[H]−チミジン標識産物として製造した。このアニール産物は、ポリ(dA)の突出3’端を有した。PerkinElmer Life Sciences社(マサチューセッツ州ボストン)により、酵素法を12/1比の[メチル−H]dTTP/コールドds−DNAで使用して、宿主DNAをカスタム放射標識化して、5’−平滑末端ds−DNAを>900Ci/ミリモルの比活性で得た。NENSORBカートリッジを使用してこの放射標識産物を精製して、安定化水溶液(PerkinElmer)に保存した。この最終放射標識産物は、宿主ds−DNAの両方の5’端に6つの[H]−チミジンヌクレオチドを有した。
試薬:ストレプタビジンコート処理ポリビニルトルエン(PVT)SPAビーズは、Amersham Biosciences(ニュージャージー州ピスカタウェイ)より購入した。塩化セシウムは、Shelton Scientific社(コネティカット州シェルトン)より購入した。白色、ポリスチレン、平底、非結合表面の96ウェルプレートは、コーニング(Corning)より購入した。他の緩衝液成分は、他に示さなければ、いずれもシグマ(Sigma)(ミズーリ州セントルイス)より購入した。
酵素構築:全長野生型HIV−1インテグラーゼ(SF1)配列(アミノ酸1〜288)をpET24aベクター(Novagen,ウィスコンシン州マジゾン)において構築した。この構築物をDNA配列決定によって確認した。
酵素精製:全長野生型HIVインテグラーゼを大腸菌(E.coli)BL21(DE3)細胞において発現させて、細胞が600nmで0.8〜1.0の間の光学密度に達したときに、1mMイソプロピル−1チオ−β−D−ガラクトピラノシド(IPTG)で誘導した。50mM HEPES(pH7.0),75mM NaCl,5mM DTT,1mM 4−(2−アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリドHCl(AEBSF)中のミクロ流動化によって細胞を溶解させた。次いで、溶解液をSorvall RC−5B中のGSAローターにおいて11krpmで、4℃で20分遠心分離した。上清を捨てて、ペレットを50mM HEPES(pH7.0),750mM NaCl,5mM DTT,1mM AEBSFに再懸濁させて、40mL Dounceホモジェナイザーにおいて氷上で20分間ホモジェナイズした。次いで、ホモジェネートをSorvall RC−5B中のSS34ローターにおいて11krpmで、4℃で20分遠心分離した。上清を捨てて、ペレットを50mM HEPES(pH7.0),750mM NaCl,25mM CHAMPS,5mM DTT,1mM AEBSFに再懸濁させた。次いで、調製物をSorvall RC−5B中のSS34ローターにおいて11krpmで、4℃で20分遠心分離した。
次いで、上清を50mM HEPES(pH7.0),25mM CHAPS,1mM DTT,1mM AEBSFで1:1希釈して、50mM HEPES(pH7.0),375mM NaCl,25mM CHAPS,1mM DTT,1mM AEBSFで予め平衡化したQ−Sepharoseカラム上へロードした。フロースルーピークを採取して、50mM HEPES(pH7.0),25mM CHAPS,1mM DTT,0.5mM AEBSFでNaClを0.1Mへ希釈して、50mM HEPES(pH7.0),100mM NaCl,25mM CHAPS,1mM DTT,0.5mM AEBSFで予め平衡化したSP−Sepharoseカラム上へロードした。このカラムを平衡緩衝液で洗浄後、100〜400mM NaCl勾配を実施した。溶出されるインテグラーゼを濃縮して、50mM HEPES(pH7.0),500mM NaCl,25mM CHAPS,1mM DTT,0.5mM AEBSFを使用して、S−300ゲル分散カラムで操作した。このカラムからのピークを0.76mg/mLへ濃縮して−70℃で保存して、その後、鎖転移アッセイに使用した。カラムはすべて4℃のコールドルームで操作した。
ウイルスDNAビーズ調製:ストレプタビジンでコートしたSPAビーズを25mM 3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)(pH7.2)および1.0% NaNにおいて20mg/mLへ懸濁させた。バッチ法において、25ピコモルのds−DNAを1mgの懸濁SPAビーズへ(10μLの50μMウイルスDNAを1mLの20mg/mL SPAビーズへ)組み合わせることによって、ビオチニル化ウイルスDNAを水和SPAビーズへ結合させた。この混合物を22℃で少なくとも20分の間時々混合してインキュベートした後で、2500rpmで10分間遠心分離させた。しかしながら、遠心分離の速度および時間は、特別な遠心分離および条件に応じて変化させてよい。上清を除去して、ビーズを25mM MOPS(pH7.2)および1.0% NaNにおいて20mg/mLへ懸濁させた。このウイルスDNAビーズは、4℃で保存するとき、数週間安定であった。ジデオキシウイルスDNAを同一のやり方で調製して、対照ジデオキシウイルスDNAビーズを得た。
インテグラーゼ−DNA複合体の調製:250mM MOPS(pH7.2),500mM NaCl,50mM 3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS),0.5%(オクチルフェノキシ)ポリエトキシエタノール(NP40)(IGEPAL−CA)および0.05% NaNの10倍ストックとしてアッセイ緩衝液を作製した。1xアッセイ緩衝液+3mM MgCl,1% DMSO,および10mM新鮮DTTにおいてウイルスDNAビーズを2.67mg/mLへ希釈した。バッチ法において、希釈ウイルスDNAビーズをインテグラーゼと385nMの濃度で組み合わせた後で穏やかに振り混ぜながら22℃で少なくとも20分間インキュベートとすることによって、インテグラーゼ(IN)をウイルスDNAビーズへ予め複合させた(IN/ウイルスDNA/ビーズ複合体)。この試料は、アッセイウェルへ移すまで、22℃に保った。
宿主DNAの調製:宿主DNAは、1xアッセイ緩衝液+8.5mM MgClおよび15mM DTTに希釈した非標識および[H]T−標識宿主DNAの混合物として200nMへ調製した。使用する濃度は、4nM[H]T−標識宿主DNAと196nM非標識宿主DNAであった。この比率により、阻害剤のような変調剤の非存在下で2000〜3000CPMのSPAシグナルを生じる。
鎖転移シンチレーション近似アッセイ:鎖転移反応は、100μLの最終酵素反応容量として、96ウェルマイクロタイタープレートにおいて行った。10% DMSOに希釈した10マイクロリットルの化合物または試験試薬をアッセイウェルへ加えた後で、65μLのIN/ウイルスDNA/ビーズ複合体を加えて、プレートシェーカー上で混合した。次いで、アッセイウェルへ25μLの宿主DNAを加えて、プレートシェーカー上で混合した。アッセイプレートを37℃乾燥ブロックヒーターへ移すことによって鎖転移反応を開始した。この酵素反応の直線範囲内にあることが示されている、50分のインキュベーション時間を使用した。アッセイウェル中のインテグラーゼおよび宿主DNAの最終濃度は、それぞれ246nMと50nMであった。
インテグラーゼ鎖転移反応は、70μLの停止緩衝液(150mM EDTA,90mM NaOH,および6M CsCl)をウェルへ加えることによって終了させた。停止緩衝液の成分は、酵素活性を終了させる(EDTA)、インテグラーゼ/DNA複合体を解離させることに加えて、非組込みDNA鎖を分離させる(NaOH)、およびSPAビーズをウェルの表面へ浮かせて、TopCount(登録商標)プレートベースシンチレーションカウンター(PerkinElmer Life Sciences社(マサチューセッツ州ボストン))のPMT検出器により近い範囲とするように機能する。停止緩衝液の添加後、プレートをプレートシェーカー上で混合し、透明テープで密封して、そのまま22℃で少なくとも60分間インキュベートした。TopCount(登録商標)プレートベースシンチレーションカウンターを[H]−PVT SPAビーズに最適の設定として使用して、アッセイシグナルを測定した。TopCount(登録商標)プログラムは、化合物の色吸収のデータを正規化するための消光標準化曲線を組み込んだ。1分あたりの消光補正カウント(QCPM)のデータ値を使用して、インテグラーゼ活性を定量した。計数時間は、2分/ウェルであった。
このジデオキシウイルスDNAビーズを使用して、インテグラーゼ鎖転移反応を最適化した。ウイルスds−DNA配列のジデオキシ末端化により、ウイルスDNAの宿主DNA中へのインテグラーゼによる生産的な組込みを妨げた。このようにして、ジデオキシウイルスDNAの存在下のアッセイシグナルを非特異的な相互作用の指標とした。ジデオキシウイルスDNAビーズとの反応が本アッセイの真のバックグラウンドに密接に適合するアッセイシグナルを与えるところへアッセイ変数を最適化した。本アッセイの真のバックグラウンドを、インテグラーゼの非存在下におけるすべてのアッセイ成分(ウイルスDNAと[H]−宿主DNA)での反応として定義した。
化合物活性の定量:化合物の阻害百分率を、式:(1−((QCPM試料−QCPMmin)/(QCPMmax−QCPMmin)))*100を使用して算出した。min値は、既知の阻害剤の、その化合物のIC50より100倍高い濃度での存在下のアッセイシグナルである。minシグナルは、このアッセイの真のバックグラウンドに近似する。max値は、化合物の非存在下(即ち、DMSO中の化合物の代わりのDMSO)でのインテグラーゼ仲介性活性で得られるアッセイシグナルである。
化合物は、アッセイでの試験に所望されるより100倍高い濃度(一般に、5mM)で100% DMSOにおいて調製し、その後で該化合物を100% DMSOで希釈して、11点の滴定曲線を1/2対数希釈間隔で作成した。この化合物試料を水でさらに10倍希釈して、アッセイウェルへ移した。阻害化合物の阻害百分率は、上記のように、GraphPad Prism曲線適合ソフトウェア(GraphPad Software社、カリフォルニア州サンディエゴ)を使用して、数値を非線形回帰、S字状用量応答式(可変スロープ)へ適用して決定した。濃度曲線は同一2検体でアッセイしてから、独立した実験で繰り返した。
実施例45:HIV−1細胞保護アッセイ
可能性のあるモジュレータ化合物(試験化合物)の抗ウイルス活性は、HIV−1のRF株、CEM−SS細胞、およびXTT色素還元法(Weislow,O.S.ら,J.Natl.Cancer Inst.81:577−586(1989))を使用するHIV−1細胞保護アッセイにおいて定量した。被検細胞を0.025〜0.819のmoiでHIV−1 RFウイルスに感染させるか、または培地だけで偽感染させて、試験化合物の半対数希釈液を含有する96ウェルプレートへ2x10細胞/ウェルで加えた。6日後、50μlのXTT溶液(1mg/ml XTTテトラゾリウムと0.02nMメト硫酸フェナジン)をこのウェルへ加えて、プレートを4時間再インキュベートした。産生されるXTTホルマザンの量により決定されるバイアビリティを450nmでの吸光度により分光光学的に定量した。
CPEアッセイからのデータを、非感染、化合物なしの細胞のウェルにおいて産生されるホルマザンと比較した、化合物処理細胞において産生されるホルマザンの百分率として表した。50パーセント有効濃度(EC50)は、被感染、化合物処理細胞におけるホルマザン産生の百分率の、非感染、化合物なしの細胞により産生されるホルマザンの50%までの増加に影響を及ぼす化合物の濃度として算出した。50%細胞毒性濃度(CC50)は、非感染、化合物処理細胞において産生されるホルマザンの百分率を非感染、化合物なしの細胞において産生されるホルマザンの50%まで減少させる化合物の濃度として算出した。治療係数は、細胞毒性(CC50)を抗ウイルス活性(EC50)で割ることによって計算した。

Claims (17)

  1. 式(I):
    Figure 2008512442
    [式中:
    は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキルであり、ここで前記C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cヘテロアルキル基は:
    ハロ、−OR15a、−N(R15a15b)、−C(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)N(R15a15b)、−NR15aC(O)R15a、−NR15aC(NR15a)N(R15a15b)、−SR15a、−S(O)R15a、−S(O)15a、−S(O)N(R15a15b)、C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリールより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換されてよく、ここで前記C−Cアルキル、C−C14アリール、C−Cシクロアルキル、およびC−Cヘテロアリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換され;
    は、水素であり;
    は、−(CRNR1011または−(CRN(R15a16)であり;
    は、水素、ハロ、C−Cアルキル、−OR15a、−NR15a15b、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキニルであり、ここで前記C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルは、1以上のR12基で随意に置換され;
    は、水素であり;
    は、水素、C−Cアルキル、C−Cヘテロアルキル、またはC−Cアルケニルであり、ここで前記C−CアルキルおよびC−Cアルケニル基は、1以上のC−C14アリールまたは−OR15a基で随意に置換され;
    は、水素、C−Cヘテロアルキル、C−C14アリール、C−Cアルケニル、またはC−Cアルキルであり、ここで前記C−Cアルキルは、1以上のC−CシクロアルキルまたはC−C14アリール基で随意に置換され;
    それぞれのRとRは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
    10とR11は、それらが付く窒素原子と一緒に、少なくとも1つのR13基で置換されるC−Cヘテロシクリル基を形成し;
    それぞれのR12は、−OR15a、ハロ、C−C14アリール、C−Cヘテロアリール、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロシクリル、および−C(R15a15b15c)より独立して選択され;
    13は、−(CR−OR15a、−(CR−C(O)R15a、−(CR−C(O)NR15a15b、−(CR−S−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−S(O)−R15a、−(CR−(C−Cヘテロシクリル)、−(CR−(C−C14アリール)、および−(CR−(C−Cヘテロアリール)より選択され;
    それぞれのR15a、R15b、およびR15cは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択され;
    16は、−(CH−(C−Cヘテロシクリル)または−(CH−(C−Cシクロアルキル)であり、ここで前記C−CヘテロシクリルおよびC−Cシクロアルキル基は、C−Cシクロアルキルおよび−(CR−OR15aより選択される1以上の基で置換され;
    それぞれのmは、0、1、および2より独立して選択され;そして
    それぞれのtは、0、1、2、および3より独立して選択される]の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物。
  2. が−(CRNR1011であり、Rが水素である、請求項1に記載の化合物。
  3. がC−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、ハロ、−C(R15a15b15c)、−OH、およびC−Cアルコキシより独立して選択される1以上の置換基で随意に置換される、請求項2に記載の化合物。
  4. が、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、1以上のハロで置換され;
    は、水素またはC−Cアルキルであり;そして
    は、水素またはC−Cアルキルである、請求項3に記載の化合物。
  5. が、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリール基は、1以上のフッ素で置換される、請求項4に記載の化合物。
  6. が、4−フルオロベンジルまたは2,4−ジフルオロベンジルであり;
    は、水素または−CHであり;
    は、水素であり;そして
    13は、−OR15a、−C(O)R15a、−C(O)NR15a15b、−S−R15a、−S(O)−R15a、−S(O)−R15a、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. 13が、−OH、−C(O)CH、−C(O)NH、−S(O)CH、C−Cヘテロシクリル、C−C14アリール、およびC−Cヘテロアリールより選択される、請求項6に記載の化合物。
  8. 13が、−OH、−C(O)CH、−C(O)NH、および−S(O)CHより選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. が−(CRN(R15a16)である、請求項1に記載の化合物。
  10. が、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリールは、1以上のハロで随意に置換され;
    は、水素であり;
    は、水素またはC−Cアルキルであり;
    は、水素またはC−Cアルキルであり;そして
    それぞれのR15aは、同じでも異なってもよく、水素およびC−Cアルキルより独立して選択される、請求項9に記載の化合物。
  11. が、C−C14アリールで置換されるC−Cアルキルであり、ここで前記C−C14アリールは、1以上のフッ素で随意に置換される、請求項10に記載の化合物。
  12. 1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルメチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[4−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−[(4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N,4−ジヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エチル−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−プロピル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−ベンジル−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−(ベンジルオキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−(シクロプロピルメトキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−フェノキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
    1−(4−フルオロベンジル)−4−ヒドロキシ−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物。
  13. 1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルメチル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[4−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−[(4−アセチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[(2S)−2−(アミノカルボニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−[(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル]−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−3−{[3−(メチルスルホニル)ピロリジン−1−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−{[(7R,8aS)−7−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル]メチル}−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[3−(アミノカルボニル)ピペリジン−1−イル]メチル}−1−(4−フルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エチル−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−プロピル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−ベンジル−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−エトキシ−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−(ベンジルオキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    N−(シクロプロピルメトキシ)−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({4−ヒドロキシ−4−[(2−オキソピロリジン−1−イル)メチル]ピペリジン−1−イル}メチル)−N−フェノキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物。
  14. 3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−({[1−(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アミノ}メチル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;
    3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−ヒドロキシ−N−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミド;および
    3−{[[2−(1−シクロプロピル−5−オキソピロリジン−2−イル)エチル](メチル)アミノ]メチル}−1−(2,4−ジフルオロベンジル)−N−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−5−カルボキサミドより選択される請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量と医薬的に許容される担体または希釈剤を含んでなる、HIV感染症の被感染哺乳動物における治療のための医薬組成物。
  16. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量、少なくとも1つの追加の抗HIV剤、および医薬的に許容される担体または希釈剤を含んでなる、HIV感染症の被感染哺乳動物における治療のための医薬組成物。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の、後天性免疫不全症候群(AIDS)またはAIDS関連合併症(complex)の哺乳動物における治療のための医薬品の製造における使用。
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