JP2008511600A - キナゾリン誘導体およびB−Raf抑制剤としてそれらの使用 - Google Patents

キナゾリン誘導体およびB−Raf抑制剤としてそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、B−Raf抑制活性を有し、したがって、それらの抗癌活性について有用であり、したがって、ヒトまたは動物体の処置方法において有用である式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩に関する。本発明は、更に、それら化合物の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、B−Raf抑制活性を有し、したがって、それらの抗癌活性について有用であり、したがって、ヒトまたは動物体の処置方法において有用である化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩に関する。本発明は、更に、それら化合物の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。
古典的Ras、Raf、MAPプロテインキナーゼ/細胞外シグナル制御キナーゼキナーゼ(MEK)、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)経路は、細胞の増殖、分化、生存、不死化および血管新生を含めた細胞状況に依存した種々の細胞機能の調節において中心的な役割を果たしている(Peyssonnaux and Eychene, Biology of the Cell, 2001, 93,3-62 に概説される)。この経路において、Rafファミリーメンバーは、グアノシン三リン酸(GTP)を負荷したRasへの結合で原形質膜に補充されて、Rafタンパク質のリン酸化および活性化を引き起こす。次に、活性化したRafは、MEKをリン酸化し且つ活性化させ、順次、それらがERKをリン酸化し且つ活性化させる。活性化すると、ERKは、細胞質から核へと移行して、Elk−1およびMycなどの転写因子の活性の調節およびリン酸化を引き起こす。
Ras/Raf/MEK/ERK経路は、不死化、増殖因子に依存しない増殖、増殖抑制シグナルへの不感性、浸潤能および転移を誘発することによって腫瘍形成性表現型の原因となり、血管新生およびアポトーシス抑制を刺激することが報告された(Kolch et al., Exp.Rev. Mol. Med., 2002, 25 April, http://www.expertreviews.org/02004386h.htm に概説される)。実際に、ERKリン酸化は、全てのヒト腫瘍の約30%で増大する(Hoshino et al., Oncogene, 1999, 18, 813-822)。これは、その経路の不可欠なメンバーの過発現および/または突然変異の結果であるかもしれない。
3種類のRafセリン/トレオニンプロテインキナーゼイソ型、すなわち、Raf−1/c−Raf、B−RafおよびA−Rafが報告されたが(Mercer and Pritchard, Biochim. Biophys. Acta, 2003, 1653, 25-40 に概説される)、それらの遺伝子は、遺伝子重複によって生じたと考えられる。3種類のRaf遺伝子は全て、大部分の組織中で発現されるが、神経組織中のB−Rafおよび泌尿生殖器組織中のA−Rafが高レベルで発現される。きわめて相同のRafファミリーメンバーは、オーバーラップを有するが、異なった生化学活性および生物学的機能を有する(Hagemann and Rapp, Expt. Cell Res. 1999, 253, 34-46)。全3種類のRaf遺伝子の発現は、正常なネズミ発生に必要であるが、しかしながら、c−RafおよびB−Rafは双方とも、妊娠に成功するのに必要である。B−Raf−/−マウスは、内皮細胞の増加したアポトーシスによって引き起こされる血管出血のためにE12.5で死滅する(Wojnowski et al., Nature Genet., 1997, 16, 293-297)。B−Rafは、報告によれば、細胞増殖に関与する主要なイソ型であり且つ癌遺伝子Rasの主な標的である。活性化している体細胞ミスセンス突然変異は、もっぱらB−Rafについて識別されていて、悪性皮膚黒色腫において66%の頻度で生じ(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)、そして更に、乳頭状甲状腺腫瘍(Cohen et al., J. Natl. Cancer Inst., 2003, 95, 625-627)、胆管癌(Tannapfel et al., Gut, 2003, 52, 706-712)、結腸癌および卵巣癌(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)が含まれるがこれに制限されるわけではない広範囲のヒト癌に存在している。B−Rafの最も頻繁な突然変異(80%)は、600位におけるバリンのグルタミン酸置換である。これら突然変異は、B−Rafの基底キナーゼ活性を増加させるので、ERKの構成的活性化を引き起こすRasおよび増殖因子受容体活性化を含めた上流の増殖推進力によるRaf/MEK/ERKシグナリングを解離すると考えられる。突然変異したB−Rafタンパク質は、NIH3T3細胞(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)およびメラノサイト(Wellbrock et al., Cancer Res., 2004, 64, 2338-2342)中で形質転換しているし、そして更に、黒色腫細胞の生存能力および形質転換に不可欠であることが分かった(Hingorani et al., Cancer Res., 2003, 63, 5198-5202)。Raf/MEK/ERKシグナリングカスケードの不可欠な推進物質として、B−Rafは、この経路に依存した腫瘍における可能性のある介入点である。
アストラゼネカの出願WO00/07991号は、ある種のベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物を開示しているが、それらは、TNFなどのサイトカイン、具体的には、TNFα。および種々のインターロイキン、具体的には、IL−1の生産の抑制剤である。本発明者は、驚くべきことに、ある種のベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物が、強力なB−Raf抑制剤であり、したがって、腫瘍疾患の処置に有用であると考えられるということを発見した。
したがって、本発明は、式(I):
Figure 2008511600
[式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−より選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R10より選択される基で置換されていてもよく;
nは、0〜4より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R11−またはヘテロシクリル−R12−より選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるR13で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R14より選択される基で置換されていてもよく;
A、E、GおよびJの一つは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つは、独立して、CR15またはNより選択され;
およびR15は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R16−またはヘテロシクリル−R17−より選択され;ここにおいて、RおよびR15は、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR18で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R19より選択される基で置換されていてもよく;
およびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイルおよびN,N−(C1−6アルキル)カルバモイルより選択され;ここにおいて、RおよびRは、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR20で置換されていてもよく;
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
は、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合であり;
、R13、R18およびR20は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−より選択され;ここにおいて、R、R13、R18およびR20は、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR23で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R24より選択される基で置換されていてもよく;
、R、R11、R12、R16、R17、R21およびR22は、独立して、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−より選択され;ここにおいて、R25、R26、R27、R28およびR29は、水素またはC1−6アルキルであり、そしてsは、0〜2であり;
、R10、R14、R19およびR24は、独立して、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択され;
23は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]
を有する化合物であって、但し、この化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドではないという条件付きである化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本明細書中において、「アルキル」という用語は、直鎖および分岐状鎖双方のアルキル基を包含する。「プロピル」などの個々のアルキル基の意味は、直鎖型のみを特定し、そして「イソプロピル」などの個々の分岐状鎖アルキル基の意味は、分岐状鎖型のみを特定する。例えば、「C1−6アルキル」には、C1−4アルキル、C1−3アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが含まれる。同様の慣例が他の基に当てはまり、例えば、「フェニルC1−6アルキル」には、フェニルC1−4アルキル、ベンジル、1−フェニルエチルおよび2−フェニルエチルが含まれる。「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
任意の置換基が、「1個またはそれを超える」基より選択される場合、この定義は、明記された基の一つより選択される全ての置換基、または2個またはそれを超える明記された基より選択される置換基を包含するということは理解されるはずである。
「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の原子が窒素、硫黄または酸素より選択される、4〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環であって、特に断らない限り、炭素連結または窒素連結していてよく、ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうるし、そして環硫黄原子は、S−オキシドを形成するように酸化されていてもよい環である。「ヘテロシクリル」という用語の例および適する意味は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3−ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、N−メチルピロリル、4−ピリドン、1−イソキノロン、2−ピロリドン、4−チアゾリドン、ピリジン−N−オキシドおよびキノリン−N−オキシドである。「ヘテロシクリル」という用語の具体的な例は、ピラゾリルである。本発明の一つの側面において、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の原子が、窒素、硫黄または酸素より選択される5個または6個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式環であり、それは、特に断らない限り、炭素連結または窒素連結していてよく、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうるし、そして環硫黄原子は、S−オキシドを形成するように酸化されていてもよい。
「カルボシクリル」は、3〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環であり;ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうる。具体的には、「カルボシクリル」は、5個または6個の原子を含有する単環式環、または9個または10個の原子を含有する二環式環である。「カルボシクリル」に適する意味には、シクロプロピル、シクロブチル、1−オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1−オキソインダニルが含まれる。「カルボシクリル」の具体的な例は、フェニルである。
「C1−6アルカノイルオキシ」の例は、アセトキシである。「C1−6アルコキシカルボニル」の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−およびt−ブトキシカルボニルが含まれる。「C1−6アルコキシ」の例には、メトキシ、エトキシおよびプロポキシが含まれる。「C1−6アルカノイルアミノ」の例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれる。「C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)」の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシルおよびエチルスルホニルが含まれる。「C1−6アルカノイル」の例には、プロピオニルおよびアセチルが含まれる。「N−(C1−6アルキル)アミノ」の例には、メチルアミノおよびエチルアミノが含まれる。「N,N−(C1−6アルキル)アミノ」の例には、ジ−N−メチルアミノ、ジ−(N−エチル)アミノおよびN−エチル−N−メチルアミノが含まれる。「C2−6アルケニル」の例は、ビニル、アリルおよび1−プロペニルである。「C2−6アルキニル」の例は、エチニル、1−プロピニルおよび2−プロピニルである。「N−(C1−6アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイルおよびN−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−6アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(ジメチル)スルファモイルおよびN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−6アルキル)カルバモイル」の例は、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、メチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルである。「N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル」の例は、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ジメチルアミノカルボニルおよびメチルエチルアミノカルボニルである。「C1−6アルキルスルホニル」の例は、メシル、エチルスルホニルおよびイソプロピルスルホニルである。「C1−6アルキルスルホニルアミノ」の例は、メシルアミノ、エチルスルホニルアミノおよびイソプロピルスルホニルアミノである。
本発明の化合物の適する薬学的に許容しうる塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との、例えば、酸付加塩である。更に、十分に酸性である本発明の化合物の適する薬学的に許容しうる塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容しうる陽イオンを与える有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
式(I)の若干の化合物は、キラル中心および/または幾何異性中心(E−およびZ−異性体)を有することがあるので、本発明が、B−Raf抑制活性を有するこのような光学異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体を全て包含するということは理解されるはずである。本発明は、更に、B−Raf抑制活性を有する式(I)の化合物のいずれかおよび全ての互変異性体に関する。
更に、式(I)のある種の化合物が、非溶媒和の形、および、溶媒和の形、例えば、水和した形などで存在しうるということは理解されるはずである。本発明が、B−Raf抑制活性を有するこのような溶媒和の形を全て包含するということは理解されるはずである。
可変基の具体的な意味は、次の通りである。このような意味は、本明細書中の前にまたは以下に記載の定義、請求の範囲または態様のいずれについても、適所に用いることができる。
環Aは、カルボシクリルである。
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよい。
環Aは、フェニル、チエニル、ピリジルまたはチアゾリルである。
環Aは、フェニルである。
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6アルコキシカルボニルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、ハロ、シアノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノまたはヘテロシクリル−R22−より選択され;そして
22は、直接結合より選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイルまたはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、ハロまたはシアノより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてハロまたはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、ハロまたはシアノより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、ヒドロキシ、メチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシまたはメトキシカルボニルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、フルオロ、シアノ、ジメチルアミノまたはピロリジニルより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、メチル、N,N−ジメチルスルファモイルまたはイソプロピルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、フルオロまたはシアノより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、メチルまたはイソプロピルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、
は、フルオロまたはシアノより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そして1−メチル−1−シアノエチル、トリフルオロメチル、クロロ、メトキシカルボニル、2−ジメチルアミノエトキシ、メトキシ、ヒドロキシおよび2−ピロリジン−1−イルエトキシより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、トリフルオロメチル、N,N−ジメチルスルファモイルまたは1−メチル−1−シアノエチルより選択される。
は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、トリフルオロメチルまたは1−メチル−1−シアノエチルより選択される。
nは、0〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよい。
nは、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよい。
nは1である。
nは2であり;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよい。
は、水素より選択される。
A、E、GおよびJの一つは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つは、全てCR16である、または二つはCR16であり、一つはNである。
A、E、GおよびJの一つは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つは、CR15であり;ここにおいて、R15は水素である。
Gは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;A、EおよびJは、CR15であり;ここにおいて、R15は水素である。
Gは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCである。
Eは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCである。
AおよびJは、CR15であり、ここにおいて、R15は水素である。
15は、水素である。
Eは、CR15である。
Eは、Nである。
Gは、CR15である。
は、水素またはC1−6アルキルである。
は、水素またはメチルである。
は、水素である。
は、水素またはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるR20で置換されていてもよく;ここにおいて、
20は、ヒドロキシ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−より選択され;ここにおいて、R20は、炭素上に1個またはそれを超えるR23で置換されていてもよく;
21およびR22は、直接結合であり;
23はメチルである。
は、水素またはC1−6アルキルである。
は、水素、メチル、エチルまたはプロピルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるR20で置換されていてもよく;ここにおいて、
20は、ヒドロキシ、シクロプロピル、1,3−ジオキソラニルまたはモルホリノより選択され;ここにおいて、R20は、炭素上に1個またはそれを超えるR23で置換されていてもよく;
23はメチルである。
は、水素、メチル、エチル、3−モルホリノプロピル、シクロプロピルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル、2,3−ジヒドロキシプロピルまたは2−ヒドロキシエチルである。
は、水素またはメチルである。
は、水素である。
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
は、単結合である。
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
は、単結合であり、そしてRは水素である。
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
は、Rが不存在である二重結合である。
したがって、本発明のもう一つの側面において、
環Aがカルボシクリルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてハロ、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイルまたはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;
nが、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
が、水素より選択され;
A、E、GおよびJの一つが、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つが、CR15であり;
が水素であり;
が、水素またはC1−6アルキルであり;
が水素であり;
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
が、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合であり;
が、ハロまたはシアノより選択され;
15が水素である、式(I)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
したがって、本発明のもう一つの側面において、
環Aがカルボシクリルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてハロまたはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;
nが、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
が、水素より選択され;
A、E、GおよびJの一つが、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つが、CR15であり;
が水素であり;
が、水素またはC1−6アルキルであり;
が水素であり;
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
が、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合であり;
が、ハロまたはシアノより選択され;
15が水素である、式(I)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
したがって、本発明のもう一つの側面において、
環Aがフェニルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、トリフルオロメチル、N,N−ジメチルスルファモイルまたは1−メチル−1−シアノエチルより選択され;
nが、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
が、水素より選択され;
Gが、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;A、EおよびJが、CR15であり;ここにおいて、R15が水素であり;
が水素であり;
が、水素またはメチルであり;
が水素であり;
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
が、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合である、式(I)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
したがって、本発明のもう一つの側面において、
環Aがフェニルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、トリフルオロメチルまたは1−メチル−1−シアノエチルより選択され;
nが、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
が、水素より選択され;
Gが、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;A、EおよびJが、CR15であり;ここにおいて、R15が水素であり;
が水素であり;
が、水素またはメチルであり;
が水素であり;
式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
Figure 2008511600
が、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合である、式(I)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明の別の側面において、本発明の好ましい化合物は、実施例のいずれか一つまたはその薬学的に許容しうる塩である。
本発明の別の側面は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって、
方法(a)式(II):
Figure 2008511600
を有するアミンと、式(III):
Figure 2008511600
を有する酸またはその活性酸誘導体とを反応させること;
方法(b)式(IV):
Figure 2008511600
を有するアミンと、式(V):
Figure 2008511600
を有する酸またはその活性酸誘導体とを反応させること;
方法(c)Rが水素ではない式(I)の化合物について、Rが水素である式(I)の化合物と、式(VI):
−L (VI)
(式中、Lは、置換可能な基であり、そしてRは水素ではない)
を有する化合物とを反応させること;そしてその後、必要ならば、
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へと変換すること;
(ii)保護基を全て除去すること;
(iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること
を含んで成る(ここにおいて、可変基は、特に断らない限り、式(I)に定義の通りである)方法を提供する。
Lは、置換可能な基であり、Lに適する意味は、例えば、ハロ、例えば、クロロまたはブロモである。
上の反応のための具体的な反応条件は、次の通りである。
方法(a)および方法(b) 式(II)のアミンと式(III)の酸、および式(IV)のアミンと式(V)の酸は、適するカップリング試薬の存在下において互いにカップリングすることができる。当該技術分野において知られている標準的なペプチドカップリング試薬は、適するカップリング試薬として用いることができるし、または例えば、カルボニルジイミダゾールおよびジシクロヘキシルカルボジイミドを、場合により、ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンなどの触媒の存在下において、場合により、塩基、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、または2,6−ルチジンまたは2,6−ジ−tert−ブチルピリジンなどの2,6−ジアルキルピリジンの存在下で用いることができる。適する溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドが含まれる。カップリング反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
適する活性酸誘導体には、酸ハロゲン化物、例えば、酸塩化物、および活性エステル、例えば、ペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらタイプの化合物とアミンとの反応は、当該技術分野において周知であり、例えば、それらは、上記のものなどの塩基の存在下においておよび上記のものなどの適する溶媒中で反応させることができる。反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
式(II)のアミンは、スキーム1にしたがって製造することができる。
Figure 2008511600
式(IV)のアミンは、スキーム2にしたがって製造することができる。
Figure 2008511600
式(IIa)、式(III)、式(IVa)および式(V)の化合物は、商業的に入手可能であるし、またはそれらは、参考文献で知られているし、またはそれらは、当該技術分野において知られている標準的な方法によって製造することができる。
方法(c) 式(I)および式(VI)の化合物は、DMFまたはCHCNなどの溶媒中において、KCOまたはCsCOなどの塩基の存在下で互いに反応させることができる。反応は、通常は、50℃〜100℃の範囲内の熱条件を必要とする。
式(VI)の化合物は、商業的に入手可能であるし、またはそれらは、参考文献で知られているし、またはそれらは、当該技術分野において知られている標準的な方法によって製造することができる。
本発明の化合物中のある種のいろいろな環置換基は、上述の方法の前にかまたは直後に、標準的な芳香族置換反応によって導入することができるしまたは慣用的な官能基修飾によって生じることができ、それ自体、本発明の方法側面に包含されるということは理解されるであろう。このような反応および修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化および置換基の酸化が含まれる。このような手順のための試薬および反応条件は、化学技術分野において周知である。芳香族置換反応の具体的な例には、濃硝酸を用いたニトロ基の導入;フリーデル・クラフツ条件下において、例えば、ハロゲン化アシルおよびルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いたアシル基の導入;フリーデル・クラフツ条件下においてハロゲン化アルキルおよびルイス酸(三塩化アルミニウムなど)を用いたアルキル基の導入;およびハロゲノ基の導入が含まれる。修飾の具体的な例には、例えば、ニッケル触媒での接触水素化、または塩酸の存在下において加熱を伴う鉄での処理によるニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
更に、本明細書中に述べられた若干の反応において、化合物中のいずれかの感受性基を保護することが必要でありうる/望まれることがありうるということは理解されるであろう。保護が必要であるまたは望まれる状況、および適する保護方法は、当業者に知られている。慣用的な保護基は、標準的な慣例にしたがって用いることができる(実例については、T.W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991 を参照されたい)。したがって、本明細書中に述べられた若干の反応において、反応物が、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を包含する場合、その基を保護することは望まれることがありうる。
アミノ基またはアルキルアミノ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはt−ブトキシカルボニル基;アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル;またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択肢で異なる。したがって、例えば、アルカノイル基またはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなどの適する塩基での加水分解によって除去することができる。或いは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸またはリン酸またはトリフルオロ酢酸などの適する酸での処理によって除去することができ、そしてベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理によって除去することができる。第一級アミノ基に適する別の保護基は、例えば、フタロイル基であり、それは、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンでの、またはヒドラジンでの処理によって除去することができる。
ヒドロキシ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アロイル基、例えば、ベンゾイル;またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択肢で異なるであろう。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなどの適する塩基での加水分解によって除去することができる。或いは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって除去することができる。
カルボキシ基に適する保護基は、例えば、エステル形成性基、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基での加水分解によって除去することができる、例えば、メチル基またはエチル基;または例えば、酸、例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって除去することができる、例えば、t−ブチル基;または例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって除去することができる、例えば、ベンジル基である。
それら保護基は、合成中のいずれか好都合な段階で、化学技術分野において周知の慣用的な技法を用いて除去することができる。
本明細書中の前に述べられたように、本発明に定義の化合物は、その化合物のB−Raf抑制活性によると考えられる抗癌活性を有する。これら性質は、例えば、下記の手順を用いて評価することができる。
B−Raf in vitro ELISA検定
精製された野生型ヒトリコンビナントHis−B−Rafプロテインキナーゼの活性は、B−Raf基質である精製されたヒトリコンビナントHis由来(脱標識)MEK1のリン酸化を測定する固相酵素免疫検定法(ELISA)検定形式を用いてin vitroで決定した。反応は、40mM N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸半ナトリウム塩(HEPES)、5mM 1,4−ジチオ−DL−トレイトール(DTT)、10mM MgCl、1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)および0.2M NaCl(1xHEPES緩衝液)中の2.5nM B−Raf、0.15μM MEK1および10μMアデノシン三リン酸(ATP)を、いろいろな濃度の化合物を含んでまたは含むことなく、384ウェルプレート中に25μlの全反応容量で用いた。B−Rafおよび化合物を、1xHEPES緩衝液中において25℃で1時間プレインキュベートした。反応を、1xHEPES緩衝液中のMEK1およびATPの添加で開始し、25℃で50分間インキュベートし、そして10μlの1xHEPES緩衝液中の175mM EDTA(最終濃度50mM)の添加によって反応を止めた。次に、5μlの検定混合物を、1xHEPES緩衝液中の50mM EDTA中に1:20に希釈し、384ウェル黒色の高タンパク質結合プレート(black high protein binding plates)に移し、4℃で一晩インキュベートした。プレートを、0.1% Tween 20を含有するトリス緩衝化生理食塩水(TBST)中で洗浄し、50μlの Superblock(Pierce)で25℃において1時間ブロックし、TBST中で洗浄し、TBS中で1:1000に希釈された50μlのウサギ多クローン性抗ホスホMEK抗体(Cell Signaling)と一緒に25℃で2時間インキュベートし、TBSTで洗浄し、TBS中で1:2000に希釈された50μlのヤギ抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗体(Cell Signaling)と一緒に25℃で1時間インキュベートし、そしてTBSTで洗浄した。50μlの蛍光ペルオキシダーゼ基質(Quantablu - Pierce)を加え、45〜60分間インキュベーション後、50μlの QuantabluSTOP(Pierce)を加えた。青色蛍光生成物を、TECAN Ultra プレートリーダーを用いて325nm励起および420nm発光で検出した。データをグラフで示し、そして Excel Fit(Microsoft)を用いてIC50を計算した。
上のin vitro検定で調べた場合、本発明の化合物は、30μM未満の活性を示した。例えば、次の結果を得た。
Figure 2008511600
本発明のもう一つの側面により、医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
その組成物は、経口投与用に、例えば、錠剤またはカプセル剤として、非経口注射用(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含めた)に滅菌液剤、懸濁剤または乳剤として、局所投与用に軟膏剤またはクリーム剤として、または直腸投与用に坐剤として適する形であってよい。
概して、上の組成物は、慣用的な賦形剤を用いて慣用法で製造することができる。
式(I)の化合物は、通常は、温血動物に、1〜1000mg/kgの範囲内の単位用量で投与されるであろうが、これは、通常は、治療的有効量を与える。好ましくは、10〜100mg/kgの範囲内の1日用量を用いる。しかしながら、その1日用量は、必然的に、処置される宿主、具体的な投与経路、および処置されている疾患の重症度に依存して異なるであろう。したがって、最適投薬量は、いずれか特定の患者を処置している医療の実務家が決定することができる。
本発明のもう一つの側面により、療法によるヒトまたは動物体の処置方法に用いるための、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明者は、本発明に定義の化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩が、有効な抗癌薬であり、その性質は、それらのB−Raf抑制性によると考えられるということを発見した。したがって、本発明の化合物は、B−Rafによって単独でまたは一部分媒介される疾患または医学的状態の処置に有用であると考えられる、すなわち、それら化合物は、このような処置を必要としている温血動物にB−Raf抑制作用を生じるのに用いることができる。
したがって、本発明の化合物は、B−Rafの抑制を特徴とする、癌を処置する方法を提供する、すなわち、それら化合物は、B−Rafの抑制によって単独でまたは一部分媒介される抗癌作用を生じるのに用いることができる。
B−Rafにおいて活性化している突然変異は、黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌および肺癌が含まれるがこれに制限されるわけではない多数のヒト癌において認められたので、本発明のこのような化合物は、広範囲の抗癌性を有すると考えられる。したがって、本発明の化合物は、これら癌に対して抗癌活性を有するであろうと考えられる。更に、本発明の化合物は、一定範囲の白血病、リンパ性悪性疾患、および肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓などの組織中の癌腫および肉腫のような充実性腫瘍に対して活性を有するであろうと考えられる。具体的には、本発明のこのような化合物は、例えば、皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の成長を好都合に遅らせると考えられる。より具体的には、本発明のこのような化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩は、B−Rafに関連している原発性および再発性の充実性腫瘍、特に、それらの成長および拡散についてB−Rafに有意に依存している腫瘍であって、例えば、皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣のある種の腫瘍を含めた腫瘍の成長を抑制すると考えられる。具体的には、本発明の化合物は、黒色腫の処置に有用である。
したがって、本発明のこの側面により、薬剤として用いるための、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面により、ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のもう一つの特徴により、黒色腫;乳頭状甲状腺腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ性悪性疾患;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫;および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍、の処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、B−Raf抑制作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物でB−Raf抑制作用を生じる方法であって、その動物に、有効量の上に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、抗癌作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物で抗癌作用を生じる方法であって、その動物に、有効量の上に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面の更にもう一つの特徴により、黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置を必要としているヒトなどの温血動物でこれらを処置する方法であって、その動物に、有効量の本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物の黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための薬剤の製造における、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面により、ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための薬剤の製造における、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のもう一つの特徴により、黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置に用いるための薬剤の製造における、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、B−Raf抑制作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物でB−Raf抑制作用を生じる方法であって、その動物に、有効量のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、抗癌作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物で抗癌作用を生じる方法であって、その動物に、有効量のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のこの側面の更にもう一つの特徴により、黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置を必要としているヒトなどの温血動物でこれらを処置する方法であって、その動物に、有効量のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本発明のもう一つの側面において、ヒトなどの温血動物の黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義のN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドまたはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
本明細書中の前に定義のB−Raf抑制処置は、単独療法として適用されてよいし、または本発明の化合物に加えて、慣用的な外科手術または放射線療法または化学療法を伴ってよい。このような化学療法には、次の分類の一つまたはそれを超える抗腫瘍物質が含まれてよい。
(i)医学腫瘍学で用いられるような抗増殖薬/抗腫瘍薬およびそれらの組合せであって、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンおよびニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば、葉酸拮抗薬であって、5−フルオロウラシルおよびテガフルのようなフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素のようなもの;抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン(idarubicin)、マイトマイシンC、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン系);有糸***阻止薬(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン(vinorelbine)のようなビンカアルカロイド系、およびタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド類(taxoids));およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン(topotecan)およびカンプトテシン)のようなもの;
(ii)細胞***抑制薬であって、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン(toremifene)、ラロキシフェン(raloxifene)、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene));エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えば、フルヴェストラント(fulvestrant));抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド(bicalutamide)、フルタミド、ニルタミド(nilutamide)および酢酸シプロテロン);LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロレリン(leuprorelin)およびブセレリン(buserelin));プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール);アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール(anastrozole)、レトロゾール(letrozole)、ボラゾール(vorazole)およびエクセメスタン(exemestane));およびフィナステリドなどの5α−レダクターゼの阻害剤のようなもの;
(iii)癌細胞浸潤を抑制する物質(例えば、マリマスタト(marimastat)のようなメタロプロテイナーゼ阻害剤およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、このような阻害剤には、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbb2抗体トラスツズマブ(trastuzumab)[HerceptinTM]および抗erbb1抗体セツキシマブ(cetuximab)[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、MEK阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ(gefitinib),AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ(erlotinib),OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤)、例えば、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、そして例えば、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤が含まれる;
(v)抗血管新生薬であって、血管内皮増殖因子の作用を抑制するもの(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベヴァシズマブ(bevacizumab)[AvastinTM]、国際特許出願WO97/22596号、WO97/30035号、WO97/32856号およびWO98/13354号に開示されたものなどの化合物)および他の機構によって働く化合物(例えば、リノマイド(linomide)、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、およびアンギオスタチン(angiostatin))のようなもの;
(vi)血管損傷薬であって、Combretastatin A4、および国際特許出願WO99/02166号、WO00/40529号、WO 00/41669号、WO01/92224号、WO02/04434号およびWO02/08213号に開示された化合物のようなもの;
(vii)アンチセンス療法薬、例えば、抗rasアンチセンスであるISIS2503などの、上に挙げられた標的に向けられているもの;
(viii)遺伝子治療アプローチであって、例えば、異常p53または異常BRCA1またはBRCA2などの異常遺伝子を置き換えるアプローチ;シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を用いたものなどのGDEPT(遺伝子に支配される酵素プロドラッグ療法(gene-directed enzyme pro-drug therapy))アプローチ;および多剤耐性遺伝子治療などの、化学療法または放射線療法への患者耐性を増加させるアプローチを含めたもの;
(ix)免疫療法アプローチであって、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるex-vivoおよびin-vivoアプローチ;T細胞アネルギーを減少させるアプローチ;サイトカインでトランスフェクションされた樹状細胞などのトランスフェクションされた免疫細胞を用いたアプローチ;サイトカインでトランスフェクションされた腫瘍細胞系を用いたアプローチ;および抗イディオタイプ抗体を用いたアプローチを含めたもの;
(x)細胞周期阻害剤であって、例えば、CDK阻害剤(例えば、フラボピリドール(flavopiridol))および細胞周期チェックポイント(例えば、チェックポイントキナーゼ)の他の阻害剤;オーロラキナーゼ(aurora kinase)、および有糸***および細胞質***の調節に関与する他のキナーゼ(例えば、有糸***キネシン)の阻害剤;およびヒストンデアセチラーゼ阻害剤を含めたもの;および
(xi)エンドセリンアンタゴニストであって、エンドセリンAアンタゴニスト、エンドセリンBアンタゴニストおよびエンドセリンA・Bアンタゴニストを含めたもの;例えば、ZD4054およびZD1611(WO9640681号)、アトラセンタン(atrasentan)およびYM598。
このような共同処置は、その処置の個々の成分の同時の、逐次的なまたは別々の投与によって達成することができる。このような組合せ製品は、本明細書中の前に記載の投薬量範囲内の本発明の化合物と、承認された投薬量範囲内の他の薬学的に活性な物質を用いる。
治療薬におけるそれらの使用に加えて、式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩は、新しい治療薬の探求の一部分として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物でのB−Raf抑制剤の作用の評価のためのin vitroおよびin vivo試験システムの開発および規格化における薬理学的手段としても有用である。
上の他の医薬組成物、製法、方法、使用および薬剤製造の特徴には、本明細書中に記載の本発明の化合物の別の且つ好適な態様も当てはまる。
実施例
本発明を、ここで、次の非制限実施例によって詳しく説明するが、ここにおいて、特に断らない限り、
(i)温度は、摂氏度(℃)で与えられている;操作は、室温または周囲温度で、すなわち、18〜25℃の範囲内の温度で行った;
(ii)有機溶液は、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた;溶媒の蒸発は、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)において60℃までの浴温度で行った;
(iii)概して、反応経過は、TLCで追跡したが、反応時間は、単に例示のために与えられている;
(iv)最終生成物は、納得のいくプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび/または質量スペクトルデータを有した;
(v)収率は、単に例示のために与えられ、高度な方法開発によって得ることができるものでは必ずしもない;より多くの材料が必要な場合、製造を反復した;
(vii)与えられている場合のNMRデータは、特に断らない限り、溶媒としてペルデュテリオジメチルスルホキシド(DMSO−d)を用いて400MHzで決定され、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に相対する百万分率(ppm)で与えられる、主要な診断用プロトンのδ値の形である;
(vii)化学記号は、それらの通常の意味を有する;SI単位および記号を用いている;
(viii)溶媒比は、容量:容量(v/v)という用語で与えられている;そして
(ix)質量スペクトルは、直接暴露プローブを用いた化学イオン化(CI)モードにおいて70電子ボルトの電子エネルギーで実験した;示されている場合のイオン化は、電子衝撃法(EI)、高速原子衝撃法(FAB)またはエレクトロスプレー法(ESP)で行った;m/zの値を与えている;概して、親質量を示すイオンのみを報告している;そして特に断らない限り、引用される質量イオンは(MH)である;
(x)合成が、前の実施例に記載されたのに類似すると記載されている場合、用いられる量は、前の実施例で用いられた量のミリモル比当量である;
(xi)次の略語を用いた:
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
THF テトラヒドロフラン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
EtOAc 酢酸エチル;
EDCI 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
DCM ジクロロメタン;および
DMSO ジメチルスルホキシド;
(xii)「ISCO」は、ISCO, Inc, 4700 superior street Lincoln, NE, USA. より入手した、製造者取扱い説明書にしたがって用いられる12gおよび40gのプレパックシリカゲルカートリッジを用いた順相フラッシュカラムクロマトグラフィーを意味する;そして
(xiii)「Gilson HPLC」は、Waters Corporation 34, Maple street, Milford MA,USA. より入手した、移動相としての0.1% TFAを含む水/アセトニトリル中に20mm/100および50mm/250の寸法を有するYMC−AQC18逆相HPLCカラムを意味する。
(xiv)Parr HydrogenatorまたはParrシェーカー型ヒドロジェネーターは、触媒の存在下の水素で、5気圧(60psig)までの圧力および80℃への温度において化学薬品を処理するシステムである。
実施例1
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
2mlのDMF中のN−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド(方法11)(120mg,0.408mmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(方法3)(77mg,0.408mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(213μL,1.22mmol,3.0当量)の溶液を、HATU(186mg,0.490mmol,1.2当量)で処理した。反応を、50℃で12時間撹拌した。その反応を、HOでクエンチし(quenched)、EtOAcで抽出した。有機層を、NaCl(sat)で、次にNaSO(s)で乾燥させ、減圧下で除去した。得られた固体を、Gilson HPLCによって精製して、16mgの白色固体(8%)を得た。
NMR (400 MHz): 10.32 (s, 1H), 10.25 (s, 1H), 8.79 (d, 1H), 8.36 (dd, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.93 (d, 1H), 7.79 (m, 2H), 7.74 (d, 1H), 7.60 (m, 2H), 7.26 (d, 1H), 2.23 (s, 3H), 1.74 (s, 6H); m/z 466。
実施例2〜4
次の化合物を、実施例1の手順により、示された出発物質を用いて製造した。
Figure 2008511600
実施例6
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
2mlのDMF中のN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法5)(102mg,0.348mmol)、3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボン酸(方法6)(84mg,0.348mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(182μL,1.04mmol,3.0当量)の撹拌混合物を、HATU(159mg,0.417mmol,1.2当量)で処理した。反応を、50℃で12時間撹拌した。その反応を、HOでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を、NaCl(sat)で、次にNaSO(s)で乾燥させ、減圧下で除去した。得られた固体を、ISCOシステム(9:1のEtOAcおよびMeOH)を利用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、128mgの淡黄色固体(77%)を得た。
NMR (400 MHz): 10.34 (s, 1H), 10.28 (s, 1H), 8.82 (d, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.37 (dd, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.94 (d, 1H), 7.80 (m, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.59 (m, 2H), 7.26 (d, 1H), 3.53 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.74 (s, 6H); m/z 480。
出発物質の製造
方法1
3−シアノメチル安息香酸メチルエステル
DMF(25ml)および水(1ml)中のメチル−3−(ブロモメチル)ベンゾエート(13.5g,58.9mmol)およびシアン化ナトリウム(4.33g,88.4mmol)の懸濁液を、75℃で5時間撹拌した。反応混合物を、水(50ml)でクエンチし、EtOAc(100mlx3)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO(s)で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、7.2g(70%)の無色油状物を得た。
NMR (400 MHz): 7.90 (s, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 4.10 (s, 2H), 3.80 (s, 3H); m/z 175。
方法2
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルエステル
無水DMSO(80ml)中の3−シアノメチル安息香酸メチルエステル(方法1;7.2g,41.1mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(60%,4.9g,123.3mmol,3当量)で処理した。次に、ヨウ化メチルを0℃で滴下した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。次に、反応混合物を、水(200ml)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を、NaSO(s)で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、5.5g(66%)の無色油状物を得た。
NMR (400 MHz): 8.05 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.55 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 1.62 (s, 6H); m/z 203。
方法3
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸
100mlのTHF/MeOH/HO(3:1:1)中の3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルエステル(方法2;5.5g,27.1mmol)の溶液を、20mlの水中の水酸化リチウム(1.95g)で処理した。その混合物を25℃で12時間撹拌した。揮発性溶媒を減圧下で除去し、そして得られた溶液を、水で希釈後、10%HClでpH=1〜3へと酸性にした。得られた白色固体(4.83g,94%)を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。
NMR (400 MHz): 13.00 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 1.60 (s, 6H); m/z 189。
方法4
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)ベンズアミド
DMF(30ml)中の4−メチル−3−ニトロアニリン(2.74g,18mmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(方法3;3.4g,18mmol)、EDCI(6.9g,36mmol)、HOBt(2.43g,18mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(3.48g,27mmol)の混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、DCMで希釈後、水で洗浄した。有機相を、NaCl(sat)で、次にNaSO(s)で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、そして得られた生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、4.4g(53%)を得た。
NMR (400 MHz): 10.50 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.40-7.95 (m, 6H), 3.20 (s, 3H), 1.65 (s, 6H); m/z 323。
方法5
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド
ヒドラジン水和物(100ml)およびエタノール(100ml)中の3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)ベンズアミド(方法4;4g,13.9mmol)および5%炭素上Pdの懸濁液を、加熱して3時間還流後、80℃で12時間撹拌した。パラジウム/炭素を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮した。その残留物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、3.7g(91%)の橙色ガムを得た。
NMR (400 MHz): 9.95 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.55 (m, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.80-6.87 (m, 2H), 4.85 (s, 2H), 2.05 (s, 3H), 1.85 (s, 6H); m/z 293。
方法6
3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボン酸
4−アミノイソフタル酸(1.00g,5.52mmol)を、N−メチルホルムアミド(15ml)と180℃で4時間反応させた。その反応を、HOでクエンチし、EtOAcで抽出した。水性層を、10%HClで酸性にし、得られた沈殿を真空濾過によって集めて、504mg(45%)の黄〜白色固体を得た。
m/z 205。
方法7
次の化合物を、方法6の手順により、適当なアミノ安息香酸(特に断らない限り、商業的に入手可能な)および適当なホルムアミドを出発物質として用いて製造した。
Figure 2008511600
方法8
4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボニルクロリド
DCM(8ml)中の4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボン酸(方法7)(500mg,2.63mmol)、塩化オキサリル(0.343ml,3.94mmol,1.5当量)および触媒DMF(50ml)の溶液を、25℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。得られた生成物を、更に精製することなく使用した。
m/z 209。
方法9
4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド
DCM(10ml)中の4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(1.02g,4.54mmol)、塩化オキサリル(0.59ml,6.81mmol,1.5当量)および触媒DMF(50ml)の溶液を、25℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。得られた生成物を、更に精製することなく使用した。m/z 244。
方法10
N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
DMF(6ml)中の4−メチル−3−ニトロフェニルアミン(365mg,2.40mmol)の溶液を、4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボニルクロリド(方法8)(500mg,2.40mmol)で処理した。その混合物を25℃で12時間撹拌した。次に、反応を10%NaOH(aq)でクエンチした。得られた固体を真空濾過によって集めて、638g(82%)の淡黄色固体を得た。m/z 325。
方法11
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
MeOH(20ml)中のN−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド(方法10)(638mg,1.97mmol)および30%炭素上Pd(100mg)の懸濁液(100ml)を、Parrヒドロジェネーター(hydrogenator)に50psiで8時間入れた。パラジウム/炭素を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮して、485mg(84%)を得た。m/z 295。
方法12
次の化合物を、方法11の手順により、適当な出発物質を用いて製造した。
Figure 2008511600
方法13
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
MeOH(20ml)中のN−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド(方法11)(240mg,13.9mmol)および30%炭素上Pd(50mg)の懸濁液(20ml)を、Parrヒドロジェネーターに60psiで8時間入れた。パラジウム/炭素を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮して、100mg(46%)を得た。m/z 296。
方法14
3−[(ジメチルアミノ)スルホニル]安息香酸
DCM(20ml)中の3−(クロロスルホニル)安息香酸(2.60g,12mmol)の溶液を、ジメチルアミン(THF中2.0M,20ml,40mmol,3.3当量)で処理した。30分後、反応を10%HClでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を、NaCl(sat)で洗浄後、NaSO4(s)で乾燥させた。次に、有機層を減圧下で除去して、1.80g,65%を得た。m/z 229。
方法15
3−[(ジメチルアミノ)スルホニル]−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)ベンズアミド
10mlのDMF中の3−[(ジメチルアミノ)スルホニル]安息香酸(方法14)(1.00g,4.36mmol)、4−メチル−3−ニトロアニリン(664mg,4.36mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(2.3ml,13.08mmol,3.0当量)の溶液を、HATU(2.00g,5.23mmol,1.2当量)で処理した。反応を50℃で12時間撹拌した。その反応を、HOでクエンチし、EtOAcで抽出した。この工程中に沈殿が生じたので、その固体を真空濾過によって集めて、1.14g,72%の所望の生成物を得た。m/z 365。

Claims (24)

  1. 式(I):
    Figure 2008511600
    [式中、環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;
    は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−より選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R10より選択される基で置換されていてもよく;
    nは、0〜4より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
    は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R11−またはヘテロシクリル−R12−より選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるR13で置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R14より選択される基で置換されていてもよく;
    A、E、GおよびJの一つは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;他の三つは、独立して、CR15またはNより選択され;
    およびR15は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R16−またはヘテロシクリル−R17−より選択され;ここにおいて、RおよびR15は、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR18で置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R19より選択される基で置換されていてもよく;
    およびRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイルおよびN,N−(C1−6アルキル)カルバモイルより選択され;ここにおいて、RおよびRは、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR20で置換されていてもよく;
    式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
    Figure 2008511600
    は、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるかまたは、(ii)Rが不存在である二重結合であり;
    、R13、R18およびR20は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルカノイルオキシ、N−(C1−6アルキル)アミノ、N,N−(C1−6アルキル)アミノ、C1−6アルカノイルアミノ、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、C1−6アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−6アルコキシカルボニル、N−(C1−6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−またはヘテロシクリル−R22−より選択され;ここにおいて、R、R13、R18およびR20は、互いに独立して、炭素上に1個またはそれを超えるR23で置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R24より選択される基で置換されていてもよく;
    、R、R11、R12、R16、R17、R21およびR22は、独立して、直接結合、−O−、−N(R25)−、−C(O)−、−N(R26)C(O)−、−C(O)N(R27)−、−S(O)−、−SON(R28)−または−N(R29)SO−より選択され;ここにおいて、R25、R26、R27、R28およびR29は、水素またはC1−6アルキルであり、そしてsは、0〜2であり;
    、R10、R14、R19およびR24は、独立して、C1−6アルキル、C1−6アルカノイル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択され;
    23は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]
    を有する化合物であって、但し、該化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミドではないという条件付きである化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
  2. 環Aがフェニルである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  3. が、炭素上の置換基であり、そしてハロ、N,N−(C1−6アルキル)スルファモイルまたはC1−6アルキルより選択され;ここにおいて、Rは、炭素上に1個またはそれを超えるRで置換されていてもよく;ここにおいて、Rは、ハロまたはシアノより選択される、請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  4. nが、0〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  5. が、水素より選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  6. Gが、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;A、EおよびJが、CR15であり;ここにおいて、R15は水素である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  7. が水素である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  8. が、水素またはC1−6アルキルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  9. 式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
    Figure 2008511600
    が単結合であり且つRが水素である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  10. 式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
    Figure 2008511600
    が、Rが不存在である二重結合である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  11. 式(I):
    Figure 2008511600
    (式中、環Aはフェニルであり;
    は、炭素上の置換基であり、そしてクロロ、トリフルオロメチル、N,N−ジメチルスルファモイルまたは1−メチル−1−シアノエチルより選択され;
    nは、1〜2より選択され;ここにおいて、Rの意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
    は、水素より選択され;
    Gは、式(I)の−C(O)NH−に結合しているCであり;A、EおよびJは、CR15であり;ここにおいて、R15は水素であり;
    は水素であり;
    は、水素またはメチルであり;
    は水素であり;
    式(I)の−NR−と−CR−との間の結合:
    Figure 2008511600
    は、(i)Rが上に定義の通りである単結合であるか、または、(ii)Rが不存在である二重結合である)
    を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
  12. 式(I):
    Figure 2008511600
    を有する化合物であって、
    N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド;
    N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド;
    N−(5−{[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド;
    N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)−4−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド;
    N−[5−({3−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ベンゾイル}アミノ)−2−メチルフェニル]−3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド;
    N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−カルボキサミド
    より選択される化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
  13. 請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって、
    方法(a)式(II):
    Figure 2008511600
    を有するアミンと、式(III):
    Figure 2008511600
    を有する酸またはその活性酸誘導体とを反応させること;
    方法(b)式(IV):
    Figure 2008511600
    を有するアミンと、式(V):
    Figure 2008511600
    を有する酸またはその活性酸誘導体とを反応させること;
    方法(c)Rが水素ではない式(I)の化合物について、Rが水素である式(I)の化合物と、式(VI):
    −L (VI)
    (式中、Lは、置換可能な基であり、そしてRは水素ではない)
    を有する化合物とを反応させること;そしてその後、必要ならば、
    (i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へと変換すること;
    (ii)保護基を全て除去すること;
    (iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること
    を含んで成り、ここにおいて、可変基は、特に断らない限り、請求項1に定義の通りである方法。
  14. 医薬組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  15. 薬剤として用いるための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  16. ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための薬剤の製造における、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
  17. ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための薬剤の製造における、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
  18. 黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置に用いるための薬剤の製造における、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
  19. B−Raf抑制作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物でB−Raf抑制作用を生じる方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
  20. 抗癌作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物で抗癌作用を生じる方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
  21. 黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置を必要としているヒトなどの温血動物でこれらを処置する方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
  22. ヒトなどの温血動物でのB−Raf抑制作用の生成に用いるための医薬組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  23. ヒトなどの温血動物での抗癌作用の生成に用いるための医薬組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  24. ヒトなどの温血動物の黒色腫、乳頭状甲状腺腫瘍、胆管癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、リンパ性悪性疾患、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、***および膵臓の癌腫および肉腫、および皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の処置に用いるための医薬組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
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