JP2008310308A - レーザ波長変換装置、分極反転構造の形成方法及び画像表示装置 - Google Patents

レーザ波長変換装置、分極反転構造の形成方法及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ光のビーム径を拡大するとともに、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行う。
【解決手段】レーザ波長変換装置は、基本波となるレーザ光を入射し、レーザ光の一部を入射した基本波と異なる波長を有するレーザ光に変換するレーザ波長変換素子1を備え、レーザ波長変換素子1は、周期的に分極反転部16が形成されている非線形光学結晶を含み、分極反転部16には、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、非線形光学単結晶基板の分極構造を周期的に反転させたレーザ波長変換素子を備えたレーザ波長変換装置及び分極反転構造の形成方法に関するものである。また、本発明は、上記のレーザ波長変換装置を備える画像表示装置に関するものである。
単分極した強誘電体結晶に分極方向と逆方向の電界を印加すると、電界を印加した部分の分極方向が反転する。特許文献1に記載されるように、周期電極を用いて電界を印加した場合、分極が反転している領域と、そのままの領域を交互に形成し、周期的な分極反転構造を形成することができる。
このように周期的な分極反転構造を形成した強誘電体結晶は、分極反転周期方向に基本波となるレーザ光が入射されると、入射された基本波と異なる波長のレーザ光に変換することができるため、擬似位相整合(QPM)波長変換素子として、広くレーザ光の波長変換に用いられている。
更に、近年では、レーザディスプレイ用やレーザ加工用として、数Wを超える高出力レーザ波長変換技術の開発が求められている。
しかし、波長変換素子内において、レーザ光の光強度が大きすぎると結晶破壊や劣化が起こりやすい。波長変換に用いるレーザ光のビーム径を拡大し、光強度の増加を抑制することで、結晶破壊や劣化の軽減は可能であるが、周期的な分極反転構造を均一に形成することが可能である結晶の分極方向の幅には限界があり、これが課題となっていた。
図15は、従来のレーザ波長変換素子における周期的な分極反転構造の形成過程について説明するための図であり、図16は、周期的な分極反転構造を形成した従来のレーザ波長変換素子を示す図であり、図17は、従来のレーザ波長変換素子における分極方向の位置と波長変換効率との関係を示す図である。
図15に示すとおり、分極反転領域は強誘電体結晶311の+Z側表面312から始まり、−Z側に広がると同時に横方向(X方向)にも拡大する。よって、+Z側表面312に形成した周期電極313と、−Z側表面314に形成した対向電極315とによって周期的な分極反転構造を形成する場合、周期電極313下部に楔形状の分極反転部316が形成され始める。そして更に電界を印加すると分極反転部316は拡大し、図16のように分極反転部316の先端部317が−Z側表面314付近まで拡大する。
図16に示すように、周期的な分極反転構造を形成した強誘電体結晶311の分極反転周期方向に、光源318より出射した基本波となるレーザ光319を入射し、その一部が入射した基本波と異なる波長のレーザ光320に変換される。この場合、波長変換効率σは、基本波のビームパスにおける分極反転部316と非分極反転部321との割合に依存し、その割合が1:1と等しい場合に波長変換効率σが最大となる。詳細には、分極反転部316が全体に対して占める割合をD(デューティ比[%])とすると、波長変換効率σは、下記の(1)式の関係となる。
σ∝sin(D/100)・・・(1)
更に、分極反転構造は、図16に示すように楔形、すなわち、Z座標を横軸、デューティ比を縦軸としたグラフが単調増加または単調減少となる形となるため、デューティ比は結晶の+Z側表面312から−Z側表面314に向けて100%から0%に減少する。そのため、結晶の厚みを1mmとすると、波長変換効率は、図17に示すように結晶のZ軸方向の中央部分で最大となり、中央部分からZ軸方向に±250μm程度離れた位置では、半分程度に低下してしまう。
ただし、ここで例としたレーザ波長変換素子は周期長7μmのレーザ波長変換素子であり、分極反転部がZ軸方向に成長する速度と横方向に成長する速度の比は同程度であるため、更に短周期のレーザ波長変換素子においては、波長変換効率の半値幅は周期に比例して短くなる。
また、1mmを超える厚みの結晶を用いた場合においても、分極反転構造の楔形形状、すなわち、Z座標を横軸、デューティ比を縦軸としたグラフの傾きは変化しない。
これらの理由により、ビーム径が数百μm以上となる太い基本波レーザ光を波長変換しても、高効率で波長変換される領域が限られるため、波長変換により生成されるレーザのZ軸方向のビーム径は限られてしまう。
特開2004−246332号公報
高出力レーザの波長変換を行う場合、入射したレーザ光や波長変換により生成されたレーザ光の光強度が増大し、結晶破壊や劣化が起こりやすい。波長変換に用いるレーザ光のビーム径を拡大し、光強度の増加を抑制することで、結晶破壊や劣化の軽減は可能であるが、周期的な分極反転構造を均一に形成することが可能であるZ軸方向の幅には限界があるため、この幅を超えるビーム径の拡大ができない。
また、レーザ波長変換素子を用いて赤外光を波長変換し、緑色光を得る場合、生成した緑色光と赤外光とが掛け合わされることによって紫外光が生成される。そして、紫外光と緑色光とが掛け合わされることによって緑色光が吸収され、結晶破壊が起こる。この現象において、一般的に緑色光強度は入射光強度の二乗に比例し、紫外光強度は三乗に比例するため、ビーム径の拡大による赤外光強度低下が高出力化に不可欠となる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、レーザ光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができるレーザ波長変換装置、分極反転構造の形成方法及び画像表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一局面に係るレーザ波長変換装置は、基本波となるレーザ光を入射し、前記レーザ光の一部を前記基本波と異なる波長を有するレーザ光に変換するレーザ波長変換素子を備え、前記レーザ波長変換素子は、周期的に分極反転部が形成されている非線形光学結晶を含み、前記分極反転部には、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が前記非線形光学結晶の分極方向に広がるように形成されている。
この構成によれば、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように分極反転部が形成されるので、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる。特に、赤外光を波長変換して緑色光を得る場合、紫外光の発生を防ぎ、緑色光の吸収を軽減することが可能となるため、波長変換の高効率化を実現することができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記分極反転部は、前記波長変換効率が最大になる位置を、前記非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して前記非線形光学結晶の分極方向に分布させることが好ましい。
この構成によれば、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が最大になる位置が、非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して非線形光学結晶の分極方向に分布される。したがって、波長変換効率が均一な領域を分極方向に拡大させることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記分極反転部は、前記レーザ光の光軸方向において前記分極反転部が前記非線形光学結晶の全体に対して占める割合を表すデューティ比が略50%となる位置を、前記非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して前記非線形光学結晶の分極方向に分布させることが好ましい。
この構成によれば、レーザ光の光軸方向において分極反転部が非線形光学結晶の全体に対して占める割合を表すデューティ比が略50%となる位置が、非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して非線形光学結晶の分極方向に分布される。したがって、波長変換効率が均一な領域を分極方向に拡大させることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子の前記デューティ比は、前記非線形光学結晶の分極方向に対して垂直な任意の平面内において、一定でないことが好ましい。
この構成によれば、非線形光学結晶の分極方向に対して垂直な任意の平面内において、レーザ波長変換素子のデューティ比が一定でないので、分極反転部によって波長変換される波長変換効率のピーク位置をずらすことができ、ピーク位置をずらした波長変換効率を足し合わせることにより、波長変換効率が均一な領域を分極方向に拡大させることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、前記デューティ比が一定となる複数のレーザ波長変換素子を含み、前記複数のレーザ波長変換素子は、レーザ光の光軸方向に並べられ、基本波レーザ光が通過するビーム経路における前記デューティ比がそれぞれ異なることが好ましい。
この構成によれば、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、複数のレーザ波長変換素子のデューティ比が一定となる。そして、複数のレーザ波長変換素子は、レーザ光の光軸方向に並べられ、基本波レーザ光が通過するビーム経路におけるデューティ比がそれぞれ異なる。
したがって、デューティ比がそれぞれ異なる複数のレーザ波長変換素子がレーザ光の光軸方向に並べられるので、分極反転部によって波長変換される波長変換効率のピーク位置をずらすことができ、ピーク位置をずらした波長変換効率を足し合わせることにより、波長変換効率が均一な領域を分極方向に拡大させることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、前記デューティ比が一定でない少なくとも2つのレーザ波長変換素子を含み、前記少なくとも2つのレーザ波長変換素子は、分極方向に積み重ねられていることが好ましい。
この構成によれば、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、少なくとも2つのレーザ波長変換素子のデューティ比が一定でない。そして、少なくとも2つのレーザ波長変換素子は、分極方向に積み重ねられている。したがって、分極方向にレーザ波長変換素子を積み重ねることにより、レーザ波長変換素子が1つの場合に比べて、さらにレーザ光のビーム径を拡大させることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子は、パルス発振したレーザ光が入射されることが好ましい。この構成によれば、パルス発振したレーザ光を用いることで、波長変換効率を高めることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記非線形光学結晶は、MgドープのLiTa(1−x)Nb(0≦x≦1)を含むことが好ましい。この構成によれば、非線形光学結晶として、MgドープのLiTa(1−x)Nb(0≦x≦1)を用いることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子は、基本波として赤外レーザ光を入射し、赤外レーザ光の略2倍の波長を有する緑色レーザ光を生成することが好ましい。
この構成によれば、赤外レーザ光から緑色レーザ光が生成されるので、レーザ波長変換素子をレーザプロジェクタやレーザ液晶ディスプレイ等に用いることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光のビーム径は、200μm以上であることが好ましい。
この構成によれば、レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光のビーム径を200μm以上にすることで、レーザプロジェクタ用として必要となる緑色レーザ光の生成や、レーザ液晶ディスプレイ用として必要となる緑色レーザ光の生成や、レーザ加工用として必要となる緑色レーザ光の生成が可能となる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光は、横マルチモードのビームであることが好ましい。この構成によれば、レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光として、横マルチモードのビームを用いることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、前記分極反転部が形成され始める第1の面に向かって50μm以上ずれた位置において、前記デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上であり、前記平均位置から、前記第1の面に対向する第2の面に向かって50μm以上ずれた位置において、前記デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上であることが好ましい。
この構成によれば、デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、分極反転部が形成され始める第1の面に向かって50μm以上ずれた位置において、デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上である。また、デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、第1の面に対向する第2の面に向かって50μm以上ずれた位置において、デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上である。したがって、レーザ波長変換素子を通過するレーザ光の分極方向の波長変換効率を均一にすることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路上において、前記デューティ比の平均値に対して5%以上デューティ比が低い分極反転部と5%以上デューティ比が高い分極反転部とが、素子長全体の分極反転部のそれぞれ20%以上であることが好ましい。
この構成によれば、レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路上において、デューティ比の平均値に対して5%以上デューティ比が低い分極反転部と5%以上デューティ比が高い分極反転部とが、素子長全体の分極反転部のそれぞれ20%以上である。したがって、レーザ波長変換素子を通過するレーザ光の分極方向の波長変換効率を均一にすることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路が、前記デューティ比が略50%となる分極方向の平均値ライン付近となるように、基本波レーザ光を前記レーザ波長変換素子に入射させることが好ましい。
この構成によれば、レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路が、デューティ比が略50%となる分極方向の平均値ライン付近となるように、基本波レーザ光がレーザ波長変換素子に入射する。したがって、ビーム断面内の波長変換効率の平均値及び均一性を共に最も高くすることができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子の入射側に設けられた、少なくとも基本波レーザ光を反射させる第1の反射膜と、前記レーザ波長変換素子の出射側に設けられた、少なくとも基本波レーザ光を反射させる第2の反射膜とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、レーザ波長変換素子の入射側に設けられた第1の反射膜と、レーザ波長変換素子の出射側に設けられた第2の反射膜とでレーザ光を共振させることで、高効率の波長変換が可能となり、上記のレーザ波長変換素子を用いることにより、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる。
また、上記のレーザ波長変換装置において、前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光の入射角は、ブリュースター角となることが好ましい。この構成によれば、ブリュースター角で基本波レーザ光をレーザ波長変換素子に入射させるので、レーザ波長変換装置内の基本波レーザ光の損失を軽減し、高効率化を実現することができる。
本発明の他の局面に係る分極反転構造の形成方法は、単一分極の非線形光学結晶の一方の面に複数の電極を周期的に形成するとともに、他方の面に平面電極を形成する電極形成ステップと、前記複数の電極と前記平面電極との間に電界を印加することで、前記複数の電極のそれぞれの直下に分極反転構造を形成する分極反転構造形成ステップとを含み、前記分極反転構造形成ステップは、前記複数の電極と前記平面電極との間に印加する電界の強度、印加時間及び印加中の結晶温度のうちの少なくとも1つを独立に制御する。
この構成によれば、単一分極の非線形光学結晶の一方の面に複数の電極が周期的に形成されるとともに、他方の面に平面電極が形成される。そして、複数の電極と平面電極との間に電界を印加することで、複数の電極のそれぞれの直下に分極反転構造が形成される。また、複数の電極と平面電極との間に印加する電界の強度、印加時間及び印加中の結晶温度のうちの少なくとも1つが独立に制御される。
したがって、複数の電極と平面電極との間に印加する電界の強度、印加時間及び印加中の結晶温度のうちの少なくとも1つが独立に制御されるので、長さが異なる分極反転部を形成することができ、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が最大となる位置を、非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対してレーザ波長変換素子の分極方向に分布させることができる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、スクリーンと、レーザ光源と、前記レーザ光源を用いて前記スクリーン上に画像を形成する光学系とを備え、前記レーザ光源は、基本波レーザ光を出射する基本波レーザ光源と、前記基本波レーザ光源から出射した前記基本波レーザ光の一部を前記基本波レーザ光と異なる波長を有するレーザ光に変換する上記に記載のレーザ波長変換装置とを備える。
この構成によれば、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように分極反転部が形成されるので、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる画像表示装置を提供することができる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、液晶表示パネルと、レーザ光源を含み、前記液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置とを備え、前記レーザ光源は、基本波レーザ光を出射する基本波レーザ光源と、前記基本波レーザ光源から出射した前記基本波レーザ光の一部を前記基本波レーザ光と異なる波長を有するレーザ光に変換する上記に記載のレーザ波長変換装置とを備える。
この構成によれば、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように分極反転部が形成されるので、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる画像表示装置を提供することができる。
本発明によれば、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように分極反転部が形成されるので、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる。特に、赤外光を波長変換して緑色光を得る場合、紫外光の発生を防ぎ、緑色光の吸収を軽減することが可能となるため、波長変換の高効率化を実現することができる。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。尚、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
従来は、波長変換効率が最大となるように、基本波レーザ光のビーム中心(光軸)が、デューティ比がほぼ50%となる領域のみを通過する図16に示すような構成で波長変換が行われていた。なお、デューティ比とは、光軸方向において、レーザ波長変換素子内に形成された分極反転部が全体に対して占める割合を表す。
しかし、波長変換効率は入射する基本波レーザ光の出力に対しても比例する。数Wを超えるレーザ波長変換が必要とされるレーザディスプレイやレーザ加工用途に対しては、入射する基本波レーザ光の出力も大きいため、デューティ比が50%となる位置をそろえて、高効率化を図る構成の必要性は低下する。
このため、デューティ比が50%となる位置を入射光のビームパスに対して分布を持たせる構成にすることで、高出力波長変換時の光強度増加による結晶破壊や劣化を防ぐ方法による効果は大きくなる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態では、従来技術(特許文献1)に記載されるように、強誘電体結晶の+Z側表面12に形成された周期電極22と−Z側表面14に形成された対向電極15とを介して、単分極した強誘電体基板に電界を印加し、周期的な分極反転構造を形成する。ただし、図1に示すように周期電極22は、第1の周期電極22aと第2の周期電極22bとに分離され、それぞれに印加する電界の強さ又は印加時間が独立に制御される。これにより、第1の周期電極22aの下部と第2の周期電極22bの下部とに形成される分極反転部16の深さを独立に調整することが可能となる。
なお、本明細書では、図1に示すZ軸方向、すなわち、光軸に垂直であり、分極反転部が形成される方向を分極方向とし、X軸方向を光軸方向としている。
図1に示すレーザ波長変換装置は、基本波となるレーザ光24を入射し、レーザ光24の一部を入射した基本波と異なる波長を有するレーザ光25に変換するレーザ波長変換素子1を備える。レーザ波長変換素子1は、周期的に分極反転部(以下、「分極反転領域」とも言う)16が形成されている非線形光学結晶で構成される。分極反転部16には、入射したレーザ光24を異なる波長のレーザ光25に変換する波長変換効率が均一となる領域が非線形光学結晶の分極方向に広がるように形成されている。第1の周期電極22aと第2の周期電極22bとは、レーザ波長変換素子内を通過するレーザ光の光軸方向に沿って交互に配置されている。
不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態1では、パルスジェネレータと第1の周期電極22aとの間に第1のスイッチが設けられ、パルスジェネレータと第2の周期電極22bとの間に第2のスイッチが設けられている。そして、第1のスイッチをオンするとともに、第2のスイッチをオフした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第1の周期電極22aの下部にのみ分極反転部16が形成される。一方、第1のスイッチをオフするとともに、第2のスイッチをオンした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第2の周期電極22bの下部にのみ分極反転部16が形成される。
図1に示すとおり、本実施形態では、第1の周期電極22aの下部の分極反転領域は先端が−Z側表面14まで到達しており、+Z側表面12付近のデューティ比は、ほぼ100%になっている。一方、第2の周期電極22bの下部の分極反転領域は先端が基板の厚み方向に半分程度の位置までしか到達しておらず、+Z側表面12付近のデューティ比は、ほぼ50%になっている。レーザ波長変換素子1に形成される複数の分極反転部16は、それぞれ楔形形状であり、それぞれの先端部分が分極方向にずれて形成されている。
このため、第1の周期電極22a及び第2の周期電極22bのそれぞれの下部に形成される周期的な分極反転部によって波長変換される効率は図2に示すようにピーク位置が異なる。図2は、実施形態1のレーザ波長変換素子の+Z側表面からの距離と波長変換効率との関係を示す図である。図2において、四角点は、第1の周期電極22aの下部に形成される分極反転部による波長変換効率を表し、三角点は、第2の周期電極22bの下部に形成される分極反転部による波長変換効率を表し、実線は、本実施形態1におけるレーザ波長変換素子の波長変換効率を表している。
本実施形態のレーザ波長変換素子は、第1の周期電極22aの下部に形成される分極反転部による波長変換効率と、第2の周期電極22bの下部に形成される分極反転部による波長変換効率とを足し合わせることにより、図2に示すように波長変換効率が均一となる領域が広くなる。
すなわち、第2の周期電極22bの下部に形成される分極反転部による波長変換効率は、+Z側表面12からの距離が0mmの場合に最大となり、+Z側表面12から離れるに従って低下し、+Z側表面12からの距離が0.5mmの場合に0となっている。一方、第1の周期電極22aの下部に形成される分極反転部による波長変換効率は、+Z側表面12からの距離が0mmの場合に0となり、+Z側表面12から離れるに従って増加し、+Z側表面12からの距離が0.5mmの場合に最大となり、さらに+Z側表面12から離れるに従って低下し、+Z側表面12からの距離が1.0mmの場合に0となっている。
そして、第1の周期電極22aの下部に形成される分極反転部16による波長変換効率と、第2の周期電極22bの下部に形成される分極反転部16による波長変換効率とが足し合わされ、実施形態1に係るレーザ波長変換素子1の波長変換効率は、+Z側表面12からの距離が0mmから0.5mmになるまで最大となる。
このように、分極反転部16は、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が最大になる位置を、非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して非線形光学結晶の分極方向に分布させる。すなわち、分極反転部16は、レーザ光の光軸方向において分極反転部16が非線形光学結晶の全体に対して占める割合を表すデューティ比が50%となる位置を、非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して非線形光学結晶の分極方向に分布させる。なお、デューティ比は必ずしも50%である必要はなく、多少の誤差、例えば±3%の誤差は許容範囲内である。
また、レーザ波長変換素子1は、非線形光学結晶内の分極方向に対して垂直な任意の平面内において、デューティ比が一定でない。
このため、レーザ波長変換素子1は、基本波レーザ光源23から基本波レーザ光24が入射した場合、素子内におけるビーム径が数百μm程度となる基本波レーザ光24を、基本波レーザ光24と異なる波長のレーザ光25に変換することが可能となる。これにより、高出力波長変換時に光強度の増加による結晶の劣化や破壊が軽減される。
また、図3に示すように、第1の周期電極22a及び第2の周期電極22bを複数本ずつ交互に設置した場合についても、上記と同様の効果が得られるレーザ波長変換素子を作製することが可能となる。
図3は、実施形態1の第1の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図3に示すように、実施形態1の第1の変形例に係るレーザ波長変換装置は、レーザ波長変換素子1aを備える。レーザ波長変換素子1aには、+Z側表面12に周期電極22が形成されるとともに、−Z側表面14に対向電極15が形成されている。周期電極22は、第1の周期電極22a及び第2の周期電極22bで構成され、2つの第1の周期電極22aと、2つの第2の周期電極22bとが、レーザ波長変換素子1aに入射するレーザ光24の光軸方向に沿って交互に配置されている。
不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態1の第1の変形例では、パルスジェネレータと第1の周期電極22aとの間に第1のスイッチが設けられ、パルスジェネレータと第2の周期電極22bとの間に第2のスイッチが設けられている。そして、第1のスイッチをオンするとともに、第2のスイッチをオフした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第1の周期電極22aの下部にのみ分極反転部16が形成される。一方、第1のスイッチをオフするとともに、第2のスイッチをオンした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第2の周期電極22bの下部にのみ分極反転部16が形成される。
更に、図4に示すように、第1の対向電極26a及び第2の対向電極26bのように、対向電極26を複数に分離して、印加する電界の強度又は電界を印加する時間を独立に制御した場合についても、上記と同様の効果が得られるレーザ波長変換素子を作製することが可能となる。
図4は、実施形態1の第2の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図4に示すように、実施形態1の第2の変形例に係るレーザ波長変換装置は、レーザ波長変換素子1bを備える。レーザ波長変換素子1bには、+Z側表面12に周期電極22が形成されるとともに、−Z側表面14に対向電極26が形成されている。対向電極26は、第1の対向電極26a及び第2の対向電極26bで構成され、第1の対向電極26aと、第2の対向電極26bとが、レーザ波長変換素子1bに入射するレーザ光24の光軸方向に沿って交互に配置されている。
不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極26との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態1の第2の変形例では、パルスジェネレータと第1の対向電極26aとの間に第1のスイッチが設けられ、パルスジェネレータと第2の対向電極26bとの間に第2のスイッチが設けられている。そして、第1のスイッチをオンするとともに、第2のスイッチをオフした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第1の対向電極26aの上部にのみ分極反転部16が形成される。一方、第1のスイッチをオフするとともに、第2のスイッチをオンした後、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第2の対向電極26bの上部にのみ分極反転部16が形成される。
更に、図5に示すように、従来どおりの周期電極及び対向電極を使用し、電界印加中の温度を第1の領域27aとその他の第2の領域27bとで変えた場合においても、上記と同様の効果が得られるレーザ波長変換素子を作製することが可能となる。
図5は、実施形態1の第3の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図5に示すように、実施形態1の第3の変形例に係るレーザ波長変換装置は、レーザ波長変換素子1cを備える。レーザ波長変換素子1cには、+Z側表面12に周期電極22が形成されるとともに、−Z側表面14に対向電極15が形成されている。レーザ波長変換素子1cは、レーザ波長変換素子1cに入射するレーザ光24の光軸方向に沿って、第1の温度に保たれる第1の領域27aと、第1の温度とは異なる第2の温度に保たれる第2の領域27bとに分割される。第1の領域27aと第2の領域27bとは交互に配置され、各領域の+Z側表面12には、それぞれ2つの周期電極22が形成されている。
不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態1の第3の変形例では、第1の領域27aと第2の領域27bとがそれぞれ異なる温度に保たれ、パルスジェネレータによって電圧が印加されると、第1の領域27aと第2の領域27bとで異なる長さの分極反転部16が形成される。
なお、本実施形態1の第3の変形例では、第1の領域27aと第2の領域27bとに同時に電界を印加しているが、本発明は特にこれに限定されない。レーザ波長変換素子1c全体を第1の温度に保ち、第1の領域27aの周期電極22のみに電界を印加し、その後、レーザ波長変換素子1c全体を第2の温度に保ち、第2の領域27bの周期電極22のみに電界を印加してもよい。
更に、図6に示す第1の周期電極28a及び第2の周期電極28bの様に、対向電極との距離が異なる電極を周期的に形成することで、それぞれの下部に形成される分極反転部分のZ方向の位置をずらした場合においても、第1の周期電極28a及び第2の周期電極28bの下部において、図2に示すような波長変換効率の分布を示す。
図6は、実施形態1の第4の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図6に示すように、実施形態1の第4の変形例に係るレーザ波長変換装置は、レーザ波長変換素子1dを備える。レーザ波長変換素子1dの+Z側表面12には、レーザ波長変換素子1dに入射するレーザ光24の光軸方向に沿って凹凸が周期的に形成されており、凹部に第1の周期電極28aが形成され、凸部に第2の周期電極28bが形成され、−Z側表面14に対向電極15が形成されている。
第1の周期電極28aの下部に形成される分極反転部16aの先端は、対向電極15に到達している。第2の周期電極28bの下部に形成される分極反転部16bの長さは、分極反転部16aの長さと同じである。しかしながら、第2の周期電極28bが、+Z側表面12の凸部に形成されているため、分極反転部16bの先端は対向電極15に到達していない。
不図示のパルスジェネレータによって、第1の周期電極28a及び第2の周期電極28bと対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態1の第4の変形例では、パルスジェネレータによって第1の周期電極28a及び第2の周期電極28bに同時に電圧が印加されると、第1の周期電極28a及び第2の周期電極28bの下部に分極反転部16a及び分極反転部16bがそれぞれ形成される。そして、第1の周期電極28aの下部に形成される分極反転部16aの先端が対向電極15に到達した時点で電圧の印加を終了する。
このようにして分極反転構造が形成されたレーザ波長変換素子を用いて、レーザ光の波長変換が行われる。すなわち、基本波レーザ光源23から出射した基本波レーザ光24は、分極反転部16aの上部及び分極反転部16bの下部をそれぞれ通過し、基本波レーザ光24とは波長の異なるレーザ光25が生成される。
上記の説明では、従来技術に記載されるように、周期電極を用いた周期的な分極反転構造の形成方法に基づいて、本発明の実施形態1に係るレーザ波長変換素子とその作製方法を示した。しかしながら、単分極した強誘電体に電界を印加し、周期的分極反転構造を形成する他の形成方法に対しても、同様に応用可能であることは言うまでもない。また、今後更に深く、更に細い分極反転構造形成技術が確立された場合においても、本実施形態1の分極反転構造の形成方法を用いることにより波長変換効率が均一な領域をZ方向に拡大することが可能となる。
また、図2では、2種類の周期電極を用いて、それぞれの下部に形成される分極反転部のデューティ比が50%となるZ座標の位置を500μmずらした場合の、Z座標に対する波長変換効率の分布を示したが、周期電極を3種類以上としてもよく、デューティ比が50%となるZ座標の位置をずらす幅を500μm以上、または、500μm以下としてもよい。
周期電極を3種類以上とし、デューティ比が50%となるZ座標の位置をずらす幅を縮小するほど波長変換効率が増大し、反対にデューティ比が50%となるZ座標の位置をずらす幅を拡大するほど波長変換効率が均一となる領域が拡大し、高出力波長変換が可能となる。このため、波長変換するレーザ光の出力に応じて、デューティ比が50%となるZ座標の位置をずらす幅やその割合を調節することが望ましい。
波長変換のため入射する基本波レーザ光のビーム径を100μmから200μm、300μm又は400μm程度に拡大することで、生成可能な緑色レーザ光の最大出力は4倍、9倍又は16倍になる。従来、2W(ワット)を少し超えるあたりで、起きていた結晶破壊を防ぎ、レーザプロジェクタ用として必要となる8Wの緑色レーザ光の生成や、レーザ液晶ディスプレイ用として必要となる18W程度の緑色レーザ光の生成や、レーザ加工用として必要となる30W程度の緑色レーザ光の生成が可能となる。
このため、200μm以上、300μm以上及び400μm以上の領域における波長変換効率を同程度とすることが望ましく、デューティ比が50%となる位置がZ方向に分布する幅は、それぞれ100μm以上、150μm以上及び200μm以上となることが望ましい。更に、それぞれの場合、デューティ比が50%となる位置のZ座標の平均値から、50μm、75μm又は100μm以上+Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上であり、同時に同程度−Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上となることが望ましい。
このように、デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、分極反転部が形成され始める第1の面に向かって50μm以上ずれた位置において、デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上である。また、デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、第1の面に対向する第2の面に向かって50μm以上ずれた位置において、デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上である。したがって、レーザ波長変換素子を通過するレーザ光の分極方向の波長変換効率を均一にすることができる。
また、これらの条件は、分極反転領域が楔形形状であることを考えると、ビームパスの中心線(光軸)上において、デューティ比が10%以上、15%以上又は20%以上ばらついていて、更に、その中心線上の平均デューティ比に対して5%以上、7.5%以上又は10%以上デューティ比が低い領域と高い領域とがそれぞれ、素子長全体の20%以上を占めることに相当する。
次に、作製したレーザ波長変換素子のデューティ比が所望のばらつきを有しているか否かを評価する方法について説明する。図7は、分極反転構造を評価する方法について説明するための図である。
デューティ比が所望のばらつきとなるレーザ波長変換素子であるかどうかを評価する方法としては、Z方向に垂直でビームパスを含む平面でレーザ波長変換素子を切断し、その平面を光学研磨して、エッチングする方法がある。エッチングにはフッ酸を用いて、常温で1時間程度エッチングする。このように、エッチングされた平面上において、図7に示すように、分極反転部101〜110と非分極反転部116とのエッチングレートの違いから、分極反転部101〜110と非分極反転部116との境界が認識できるようになる。これにより、ビームパス部分全長におけるデューティ比が50%となる位置を計測することが可能となる。
図7では、説明のために、エッチングされた平面上にZ方向に垂直な垂線111〜115を記載する。また、垂線111,112,113,114,115はそれぞれの間隔を100μmとする。図7からわかるように、分極反転領域101,108は垂線111付近でデューティ比が50%となっている。同様に、分極反転領域102,105は垂線115付近でデューティ比が50%となっている。同様に、分極反転領域103,109は垂線112付近でデューティ比が50%となっている。同様に、分極反転領域104,110は垂線114付近でデューティ比が50%となっている。同様に、分極反転領域106,107は垂線113付近でデューティ比が50%となっている。
これらから、デューティ比が50%となる位置のZ座標の平均値ラインは垂線113に相当し、分極反転領域101,108は平均値より+Z方向に約200μmずれた位置でデューティ比が50%となっていることが分かる。図7において、分極反転部101〜110以外の部分は非分極反転部116である。
また、基本波レーザ光のビームパスが、デューティ比が50%となるZ座標の平均値ライン付近となるように、基本波レーザ光をレーザ波長変換素子に入射させることが望ましい。これにより、ビーム断面内の波長変換効率の平均値及び均一性を共に最も高くすることができる。
また、本実施形態1において、更に望ましくは、入射する基本波をパルス発振させたレーザ光にすることで、波長変換効率を高めることが可能となる。パルス発振させる場合は、平均出力が同程度のCW発振の場合に比べて、数十倍から数百倍の光強度となるため、より低出力で結晶劣化が発生する。そのため、高出力化の要望は更に高く、本発明の実施形態1による高出力化の与える影響は更に増大する。
パルス発振させる場合は、レーザ波長変換素子内におけるビーム径を更に拡大することが望ましく、600μm以上又は900μm以上の領域における波長変換効率を均一とするため、デューティ比が50%となる位置がZ方向に分布する幅は、それぞれ300μm以上又は450μm以上となることが望ましい。更に、それぞれの場合、デューティ比が50%となる位置のZ座標の平均値から150μm又は225μm以上+Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上であり、同時に同程度−Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上となることが望ましい。
また、これらの条件は、分極反転領域が楔形状であることを考えると、ビームパスの中心線(光軸)上において、デューティ比が30%以上又は45%以上ばらついていて、更に、その中心線上の平均デューティ比に対して15%以上又は22.5%以上デューティ比が低い領域と高い領域とがそれぞれ、素子長全体の20%以上を占めることに相当する。
更に望ましくは、レーザ波長変換素子として、ニオブ酸リチウム又はタンタル酸リチウムを用いることにより、高効率波長変換が可能となる。また、特に、非線形光学結晶(レーザ波長変換素子)は、MgドープのLiTa(1−x)Nb(0≦x≦1)であることが好ましい。
また、本実施形態1のレーザ波長変換素子は、基本波として赤外レーザ光を入射し、赤外レーザ光の略2倍の波長を有する緑色レーザ光を生成する。
また、本実施形態1のレーザ波長変換素子に入射させる基本波となる赤外レーザ光は、光強度がビーム断面全域で均一に近いほど高出力化が可能であり、フラットビームであることが最も望ましい。
また、レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光は、横マルチモードのビームであってもよい。
ビーム断面内におけるピーク光強度が、同出力、同ビーム径のガウシアンビームに対して、10%以上低いレーザ光を基本波光源として用いる場合、高出力化の効果は20%以上となるため望ましい。
なお、本実施形態1では、分極反転部を形成するための周期電極及び対向電極がレーザ波長変換素子に形成されたままの状態でレーザ光の波長変換を行っているが、本発明は特にこれに限定されず、分極反転部を形成した後、周期電極及び対向電極をレーザ波長変換素子から除去してもよい。
(実施形態2)
図8は、本発明の実施形態2に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態2では、図8に示すように、周期電極と対向電極との間に印加する電界強度、温度、及び印加時間を一定として作製したレーザ波長変換素子を少なくとも二つ以上使用し、第1のレーザ波長変換素子29と第2のレーザ波長変換素子30とを結晶のZ方向にずらして設置する。これにより、第1のレーザ波長変換素子29における基本波レーザ光24のビームパスの+Z側表面12からの距離と波長変換効率との関係は、図2に示す実施形態1における関係と同じになる。
図8に示すように、実施形態2に係るレーザ波長変換装置は、第1のレーザ波長変換素子29及び第2のレーザ波長変換素子30を備える。第1のレーザ波長変換素子29には、+Z側表面12に周期電極22が形成されるとともに、−Z側表面14に対向電極15が形成されている。なお、第2のレーザ波長変換素子30の構成は、第1のレーザ波長変換素子29の構成と同じである。
周期電極22の下部に形成される分極反転部16の先端は、対向電極15に到達している。不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
実施形態2では、パルスジェネレータによって周期電極22に電圧が印加されると、周期電極22の下部に分極反転部16が形成される。そして、周期電極22の下部に形成される分極反転部16の先端が対向電極15に到達した時点で電圧の印加を終了する。このようにして、分極方向に延びる楔形状の分極反転部16を形成することができる。
そして、分極反転部が形成された第1のレーザ波長変換素子29及び第2のレーザ波長変換素子30は、分極方向にずらすとともに、光軸方向に並んで配置される。
また、図9に示すように、第1のレーザ波長変換素子31と第2のレーザ波長変換素子32との接続部に、屈折率が2つのレーザ波長変換素子31,32と異なる領域33をビームパスに対して、斜めに形成することにより、第1のレーザ波長変換素子31内を通過するレーザ光と第2のレーザ波長変換素子32内を通過するレーザ光とのZ方向の位置をずらした場合においても、上記と同様の効果が得られるレーザ波長変換素子を作製することが可能となる。
図9は、実施形態2の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図9に示すように、実施形態2の変形例に係るレーザ波長変換装置は、第1のレーザ波長変換素子31及び第2のレーザ波長変換素子32を備える。なお、実施形態2の変形例に係る第1のレーザ波長変換素子31及び第2のレーザ波長変換素子32の構成は、図8に示す第1のレーザ波長変換素子29及び第2のレーザ波長変換素子30の構成と同じである。
第1のレーザ波長変換素子31及び第2のレーザ波長変換素子32は、光軸方向に並んで配置され、第1のレーザ波長変換素子31と第2のレーザ波長変換素子32との間には、第1のレーザ波長変換素子31及び第2のレーザ波長変換素子32とは屈折率が異なる領域33が形成されている。第1のレーザ波長変換素子31に形成された分極反転部の上部を通過したレーザ光は、領域33において下方向に屈折し、第2のレーザ波長変換素子32に形成された分極反転部の下部を通過する。
このように、複数のレーザ波長変換素子31.32は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、デューティ比が一定となる。そして、複数のレーザ波長変換素子31,32は、レーザ光の光軸方向に並べられ、基本波レーザ光が通過するビーム経路におけるデューティ比がそれぞれ異なる。
したがって、デューティ比がそれぞれ異なる複数のレーザ波長変換素子31,32がレーザ光の光軸方向に並べられるので、分極反転部によって波長変換される波長変換効率のピーク位置をずらすことができ、ピーク位置をずらした波長変換効率を足し合わせることにより、波長変換効率が均一な領域を分極方向に拡大させることができる。
なお、実施形態1、2の両形態を組み合わせた場合についても同様の効果を有することは言うまでもない。
また、実施形態2では、2つのレーザ波長変換素子を組み合わせているが、本発明は特にこれに限定されず、3つ以上のレーザ波長変換素子を組み合わせてもよい。
(実施形態3)
図10は、本発明の実施形態3に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態3では、同条件にて作製した厚み0.5mm程度の2つのレーザ波長変換素子34,35を図10のように+Z側表面12が互いに反対となるように設置する。
図10に示すように、実施形態3に係るレーザ波長変換装置は、第1のレーザ波長変換素子34及び第2のレーザ波長変換素子35を備える。第1のレーザ波長変換素子34には、+Z側表面12に周期電極22が形成されるとともに、−Z側表面14に対向電極15が形成されている。なお、第2のレーザ波長変換素子35の構成は、第1のレーザ波長変換素子34の構成と同じである。
周期電極22の下部に形成される分極反転部16の先端は、対向電極15に到達している。不図示のパルスジェネレータによって、周期電極22と対向電極15との間に、制御された電圧が印加されることにより、電極間の強誘電体に分極反転領域が形成される。なお、制御された電圧とは、所定の電圧レベルあるいは持続時間を有する、パルス電圧または直流電圧である。
第1のレーザ波長変換素子34及び第2のレーザ波長変換素子35は、光軸方向に並んで配置される。このとき、第1のレーザ波長変換素子34の+Z側表面12と、第2のレーザ波長変換素子35の−Z側表面14とは、隣接して配置される。
この場合、基本波レーザ光の入射位置と+Z側表面12との距離によらず、波長変換効率は素子内で均一となる。また、実施形態1及び2に比べて、使用する非線形結晶は少量となる。
なお、実施形態3では、2つのレーザ波長変換素子を組み合わせているが、本発明は特にこれに限定されず、3つ以上のレーザ波長変換素子を組み合わせてもよい。
(実施形態4)
図11は、本発明の実施形態4に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態4では、図11に示すように実施形態1(図1)のレーザ波長変換素子1を2つ使用し、2つのレーザ波長変換素子1の+Z側表面12を研磨し、+Z側表面12同士が接するように設置する。
図11に示すように、実施形態4に係るレーザ波長変換装置は、2つのレーザ波長変換素子1を備える。2つのレーザ波長変換素子1は、+Z側表面12同士が当接するように、分極方向に積み重ねられている。
これにより、上下に積み重ねたレーザ波長変換素子の波長変換効率が均一となる領域が隣り合うため、波長変換効率が均一となる領域の幅は、Z方向に1mm程度となり、実施形態1のように1つのレーザ波長変換装置を用いた場合に比べて、レーザ光のビーム径を略2倍にすることができる。基本波レーザ光源36より生成したビーム径が1mm程度の基本波レーザ光37は、2つのレーザ波長変換素子1によって、基本波レーザ光37とは異なる波長のレーザ光38に変換される。
このように、少なくとも2つのレーザ波長変換素子1は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、デューティ比が一定でない。そして、少なくとも2つのレーザ波長変換素子1は、分極方向に積み重ねられている。したがって、分極方向にレーザ波長変換素子1を積み重ねることにより、レーザ波長変換素子1が1つの場合に比べて、さらにレーザ光のビーム径を拡大させることができる。
(実施形態5)
本実施形態5では、実施形態1に示すレーザ波長変換素子を用いた共振器型レーザ波長変換装置について示す。図12は、本発明の実施形態5に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。図12に示すレーザ波長変換装置は、レーザ波長変換素子1、固体レーザ203及び凹面ミラー205を備える。
図12に示すように、本実施形態5では、半導体レーザチップ201は、波長809nmのレーザ光202を生成する。そして、半導体レーザチップ201にて生成する波長809nmのレーザ光202によって、Nd:YVOなどからなる固体レーザ203を励起させて、波長1064nmのレーザ光210を発生させる。固体レーザ203の入射面204には、波長1064nmの光を反射させるHRコート(第1の反射膜)211が施され、凹面ミラー205の内側の面206には、波長1064nmの光を反射させるHRコート(第2の反射膜)212が施され、HRコート211,212によってレーザ光を共振させる。
更に、凹面ミラー205と固体レーザ203との間には、実施形態1に示すレーザ波長変換素子1が設置され、レーザ波長変換素子1によって波長532nmのレーザ光208が得られる。このとき、固体レーザ203の出射面209とレーザ波長変換素子1のレーザ光が入出射する両端面とには、波長1064nmの光を反射させないARコートが施されている。また、固体レーザ203の出射面209には、波長532nmの光を反射させるHRコートが施されおり、入射面204には、波長809nmの光を反射させないARコートが施されている。また、凹面ミラー205のレーザ光が入出射する両端面には、波長532nmの光を反射させないARコートが施されている。
このような、レーザ共振器を用いたレーザ波長変換装置では、高効率波長変換が可能となるが、レーザ波長変換素子1内での光強度が増大しやすく、また、基本波レーザ光源として用いられる固体レーザ203内の光強度が増加することにより熱レンズなどの問題が発生する。そのため、レーザ波長変換素子1や固体レーザ203内のビーム径拡大への要望は更に高く、本実施の形態におけるレーザ波長変換素子1がレーザ波長変換装置の高出力化に与える影響は更に大きい。
また、ブリュースター角で基本波レーザ光をレーザ波長変換素子1に入射させてもよい。この場合、レーザ波長変換素子1の両端面に施す波長1064nmの光を反射させないARコートを不要とする。この構成により、レーザ共振器内の基本波レーザ光の損失を軽減し、高効率化が可能となるが、レーザ波長変換素子1内のZ方向のビーム径は更に約2倍に拡大される。したがって、本実施の形態におけるレーザ波長変換素子1による波長変換領域の拡大への要望が最も高い。
また、赤外光を緑色光に波長変換する場合、波長変換に用いる赤外レーザ光のビーム径が従来の150μm程度から300μm、450μm又は600μm程度に拡大されることで、生成可能な緑色レーザ光の最大出力は4倍、9倍又は16倍になる。従来、2Wを少し超えるあたりで、起きていた結晶破壊を防ぎ、レーザプロジェクタ用として必要となる8Wの緑色レーザ光の生成や、レーザ液晶ディスプレイ用として必要となる18W程度の緑色レーザ光の生成や、レーザ加工用として必要となる30W程度の緑色レーザ光の生成が可能となる。
このため、300μm、450μm及び600μm以上の領域における波長変換効率を同程度とすることが望ましく、デューティ比が50%となる位置がZ方向に分布する幅は、それぞれ150μm以上、225μm以上及び300μm以上となることが望ましい。更に、それぞれの場合、デューティ比が50%となる位置のZ座標の平均値から、75μm、112.5μm又は150μm以上+Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上であり、同時に同程度−Z方向にずれた位置で、デューティ比が50%となる領域が全体の20%以上となることが望ましい。
(実施形態6)
図13は、実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を適用した実施の形態6に係る画像表示装置の模式的な構成の一例を示す図である。光源には赤、緑及び青の3色のレーザ光源41a,41b,41cを用いている。赤色レーザ光源41aには波長640nmの光ビームを出射するAlGaInP/GaAs系材料からなる半導体レーザ装置が用いられる。青色レーザ光源41cには波長450nmの光ビームを出射するGaN系材料からなる半導体レーザ装置が用いられる。また、緑色レーザ光源41bは、基本波レーザ光としての赤外レーザ光を出射する基本波レーザ光源411と、赤外レーザ光の波長を1/2にするレーザ波長変換装置412とを備え、波長530nmの光ビームを出射する。なお、レーザ波長変換装置412は、上記の実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を用いて構成される。
図13に示すように、本実施の形態6の画像表示装置40は、複数のレーザ光源41a,41b,41cと、レーザ光源41a,41b,41cから出射された光ビームを走査する反射型2次元ビーム走査部42a,42b,42cとを備えている。レーザ光源41a,41b,41cは、少なくとも赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ出射する。
次に、本実施の形態6の画像表示装置40のレーザ光源を用いて画像を形成する光学系の構成について説明する。画像表示装置40の赤、緑及び青の各レーザ光源41a,41b,41cから出射されたレーザビームは、集光レンズ49a,49b,49cにより集光された後、反射型2次元ビーム走査部42a,42b,42cにより拡散板43a,43b,43c上に走査される。
拡散板43a,43b,43cによって拡散されたレーザビームは、フィールドレンズ44a,44b,44cによって絞られ、空間変調素子45a,45b,45cに入射する。画像データは赤、緑及び青それぞれのデータに分割されており、各データは空間変調素子45a,45b,45cに入力される。空間変調素子45a,45b,45cによって変調されたレーザビームは、ダイクロイックプリズム46で合波され、カラー画像が形成される。このように合波したカラー画像は、投射レンズ47によりスクリーン48に投影される。ただし、緑色レーザ光源41bから空間光変調素子45bに入射する光路中には、空間変調素子45bでの緑色光のスポットサイズを赤色光や青色光と同じにするための凹レンズ49が挿入されている。
このように、本実施の形態6の画像表示装置40において、レーザ光源部に本発明の実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を用いることにより、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる。
(実施形態7)
図14は、実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を含むバックライト照明装置を適用した実施の形態7に係る画像表示装置の模式的な構成の一例を示す図である。図14は、このような画像表示装置の一例として液晶表示装置50の模式的な構成図を示している。
図14に示すように液晶表示装置50は、液晶表示パネル56と、液晶表示パネル56を背面側から照明するバックライト照明装置51とを備えて構成されている。そして、バックライト照明装置51は、複数のレーザ光源52を含んで構成され、複数のレーザ光源52は少なくとも赤色、緑色及び青色をそれぞれ出射する光源を備える。すなわち、複数のレーザ光源52は、赤色のレーザ光を出射する赤色レーザ光源52a、緑色のレーザ光を出射する緑色レーザ光源52b及び青色のレーザ光を出射する青色レーザ光源52cで構成される。
赤色レーザ光源52aには波長640nmの赤色光を出射するAlGaInP/GaAs系材料からなる半導体レーザ装置が用いられ、青色レーザ光源52cには波長450nmの青色光を出射するGaN系材料からなる半導体レーザ装置が用いられる。また、緑色レーザ光源52bは、基本波レーザ光としての赤外レーザ光を出射する基本波レーザ光源521と、赤外レーザ光の波長を1/2にするレーザ波長変換装置522とを備え、波長530nmの光ビームを出射する。なお、レーザ波長変換装置522は、上記の実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を用いて構成される。
次に、本実施の形態7の液晶表示装置50の構成についてさらに説明する。液晶表示パネル56は、バックライト照明装置51から出射される赤色光、緑色光及び青色光の各レーザ光を利用して画像表示を行う偏光板57と、液晶板58とで構成される。図14に示す本実施の形態7のバックライト照明装置51は、複数のレーザ光源52と、複数のレーザ光源52からの赤色光、緑色光及び青色光のレーザ光をまとめて導光部54を介して導光板55に導く光ファイバ53と、導光部54から導入した赤色光、緑色光及び青色光で均一に満たされた主面(図示せず)からレーザ光を出射する導光板55とから構成されている。
このように、本実施の形態7の液晶表示装置50において、バックライト照明装置51のレーザ光源部に本発明の実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を用いることにより、入射光及び生成光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができる。
本発明に係るレーザ波長変換装置、分極反転構造の形成方法及び画像表示装置は、レーザ光のビーム径を拡大することができ、結晶破壊を起こさずに高出力波長変換を行うことができ、非線形光学単結晶基板の分極構造を周期的に反転させたレーザ波長変換素子を備えたレーザ波長変換装置及び分極反転構造の形成方法として有用である。特に、レーザ波長変換装置は、例えば、赤外光を基本波とし、緑色光を得る場合、コンパクトで高出力な緑色レーザ光源として、液晶テレビのバックライト、プロジェクションテレビ及びプロジェクタなどに有用である。
本発明の実施形態1に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施形態1のレーザ波長変換素子の+Z側表面からの距離と波長変換効率との関係を示す図である。 実施形態1の第1の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施形態1の第2の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施形態1の第3の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施形態1の第4の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 分極反転構造を評価する方法について説明するための図である。 本発明の実施形態2に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施形態2の変形例に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態4に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態5に係るレーザ波長変換装置の構成を示す図である。 実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を適用した実施の形態6に係る画像表示装置の模式的な構成の一例を示す図である。 実施の形態1〜5で示したレーザ波長変換装置を含むバックライト照明装置を適用した実施の形態7に係る画像表示装置の模式的な構成の一例を示す図である。 従来のレーザ波長変換素子における周期的な分極反転構造の形成過程について説明するための図である。 周期的な分極反転構造を形成した従来のレーザ波長変換素子を示す図である。 従来のレーザ波長変換素子における分極方向の位置と波長変換効率との関係を示す図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c、1d レーザ波長変換素子
12 +Z側表面
14 −Z側表面
15,26 対向電極
16,16a,16b 分極反転部
22 周期電極
22a,28a 第1の周期電極
22b,28b 第2の周期電極
23,36 基本波レーザ光源
24,37 基本波レーザ光
25,38 レーザ光
26a 第1の対向電極
26b 第2の対向電極
29,31,34 第1のレーザ波長変換素子
30,32,35 第2のレーザ波長変換素子
201 半導体レーザチップ
203 固体レーザ
205 凹面ミラー
211,212 HRコート

Claims (19)

  1. 基本波となるレーザ光を入射し、前記レーザ光の一部を前記基本波と異なる波長を有するレーザ光に変換するレーザ波長変換素子を備え、
    前記レーザ波長変換素子は、周期的に分極反転部が形成されている非線形光学結晶を含み、
    前記分極反転部には、入射したレーザ光を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換効率が均一となる領域が前記非線形光学結晶の分極方向に広がるように形成されていることを特徴とするレーザ波長変換装置。
  2. 前記分極反転部は、前記波長変換効率が最大になる位置を、前記非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して前記非線形光学結晶の分極方向に分布させることを特徴とする請求項1記載のレーザ波長変換装置。
  3. 前記分極反転部は、前記レーザ光の光軸方向において前記分極反転部が前記非線形光学結晶の全体に対して占める割合を表すデューティ比が略50%となる位置を、前記非線形光学結晶内を通過する入射光のビーム経路に対して前記非線形光学結晶の分極方向に分布させることを特徴とする請求項2記載のレーザ波長変換装置。
  4. 前記レーザ波長変換素子の前記デューティ比は、前記非線形光学結晶の分極方向に対して垂直な任意の平面内において、一定でないことを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  5. 前記レーザ波長変換素子は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、前記デューティ比が一定となる複数のレーザ波長変換素子を含み、
    前記複数のレーザ波長変換素子は、レーザ光の光軸方向に並べられ、基本波レーザ光が通過するビーム経路における前記デューティ比がそれぞれ異なることを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  6. 前記レーザ波長変換素子は、分極方向に対して垂直な任意の平面内において、前記デューティ比が一定でない少なくとも2つのレーザ波長変換素子を含み、
    前記少なくとも2つのレーザ波長変換素子は、分極方向に積み重ねられていることを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  7. 前記レーザ波長変換素子は、パルス発振したレーザ光が入射されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  8. 前記非線形光学結晶は、MgドープのLiTa(1−x)Nb(0≦x≦1)を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  9. 前記レーザ波長変換素子は、基本波として赤外レーザ光を入射し、赤外レーザ光の略2倍の波長を有する緑色レーザ光を生成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  10. 前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光のビーム径は、200μm以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  11. 前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光は、横マルチモードのビームであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  12. 前記デューティ比が略50%となる位置を分極方向に平均した平均位置から、前記分極反転部が形成され始める第1の面に向かって50μm以上ずれた位置において、前記デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上であり、
    前記平均位置から、前記第1の面に対向する第2の面に向かって50μm以上ずれた位置において、前記デューティ比が略50%となる領域が全体の20%以上であることを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  13. 前記レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路上において、前記デューティ比の平均値に対して5%以上デューティ比が低い分極反転部と5%以上デューティ比が高い分極反転部とが、素子長全体の分極反転部のそれぞれ20%以上であることを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  14. 前記レーザ波長変換素子内を通過する基本波レーザ光のビーム経路が、前記デューティ比が略50%となる分極方向の平均値ライン付近となるように、基本波レーザ光を前記レーザ波長変換素子に入射させることを特徴とする請求項3記載のレーザ波長変換装置。
  15. 前記レーザ波長変換素子の入射側に設けられた、少なくとも基本波レーザ光を反射させる第1の反射膜と、
    前記レーザ波長変換素子の出射側に設けられた、少なくとも基本波レーザ光を反射させる第2の反射膜とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のレーザ波長変換装置。
  16. 前記レーザ波長変換素子に入射する基本波レーザ光の入射角は、ブリュースター角となることを特徴とする請求項15記載のレーザ波長変換装置。
  17. 単一分極の非線形光学結晶の一方の面に複数の電極を周期的に形成するとともに、他方の面に平面電極を形成する電極形成ステップと、
    前記複数の電極と前記平面電極との間に電界を印加することで、前記複数の電極のそれぞれの直下に分極反転構造を形成する分極反転構造形成ステップとを含み、
    前記分極反転構造形成ステップは、前記複数の電極と前記平面電極との間に印加する電界の強度、印加時間及び印加中の結晶温度のうちの少なくとも1つを独立に制御することを特徴とする分極反転構造の形成方法。
  18. スクリーンと、
    レーザ光源と、
    前記レーザ光源を用いて前記スクリーン上に画像を形成する光学系とを備え、
    前記レーザ光源は、
    基本波レーザ光を出射する基本波レーザ光源と、
    前記基本波レーザ光源から出射した前記基本波レーザ光の一部を前記基本波レーザ光と異なる波長を有するレーザ光に変換する請求項1に記載のレーザ波長変換装置とを備えることを特徴とする画像表示装置。
  19. 液晶表示パネルと、
    レーザ光源を含み、前記液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置とを備え、
    前記レーザ光源は、
    基本波レーザ光を出射する基本波レーザ光源と、
    前記基本波レーザ光源から出射した前記基本波レーザ光の一部を前記基本波レーザ光と異なる波長を有するレーザ光に変換する請求項1に記載のレーザ波長変換装置とを備えることを特徴とする画像表示装置。
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