JP2008299052A - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】響板を振動させることにより楽音を発生させる電子鍵盤楽器において、ダンパーペダルの操作状態に応じたアコースティックな共鳴音を発生させることができ、アコースティックピアノに近似した良質な演奏音と豊かな演奏表現を実現できる電子鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】複数の鍵と、複数の鍵の押鍵状態に応じて楽音信号SLOを生成する楽音生成装置と、響板23と、響板23に取り付けられるとともに、生成された楽音信号SLOに基づいて駆動され、響板23を振動させることによって、楽音を発生させる響板加振器27と、複数の響線51と、演奏者によって操作されるダンパーペダルと、検出されたダンパーペダルの操作量APに応じて駆動され、響線51を振動させることによって、共鳴音を発生させる響線加振器52と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、共鳴音を発生させるための響線を備えた電子ピアノなどの電子鍵盤楽器に関する。
従来、このような響線を備えた電気ピアノとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この電気ピアノは、アップライト型のピアノ本体と、このピアノ本体に設けられた複数の鍵と、鍵ごとに設けられたハンマー、振動片およびピックアップと、響板と、この響板に設けられた加振器および複数の響線を備えている。
この電気ピアノでは、鍵が押鍵されると、振動片がハンマーで叩かれ、それにより生じた振動片の振動が、ピックアップによって電気信号に変換されるとともに、この電気信号が加振器に入力されることによって、加振器が振動し、響板および響線を同時に振動させる。これにより、響線で発生した共鳴音が、響板で発生した楽音に付加されることによって、スピーカから放音する場合とは異なる自然な演奏音が得られる。
しかし、上記のような共鳴音は、アコースティックピアノでは、演奏者によるダンパーペダルの踏込みに応じて発生するものであり、それにより、音量および音色が豊かになるとともに、演奏表現も豊かになる。これに対し、この従来の電気ピアノでは、鍵の押鍵に伴って発生した振動片の振動に基づき、加振器により響線および響板を振動させるので、響線の振動による共鳴音の強さおよび発生の開始・終了のタイミングは、鍵の押鍵の強さおよびタイミングと同じになる。このため、アコースティックピアノと異なり、ダンパーペダルの操作状態に応じた共鳴音を発生させることができず、演奏表現が単調になってしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、響板を振動させることにより楽音を発生させる電子鍵盤楽器において、ダンパーペダルの操作状態に応じたアコースティックな共鳴音を発生させることができ、それにより、アコースティックピアノに近似した良質な演奏音と豊かな演奏表現を実現することができる電子鍵盤楽器を提供することを目的とする。
実公昭57−31340号公報
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1による電子鍵盤楽器は、複数の鍵と、複数の鍵の押鍵状態に応じて楽音信号を生成する楽音生成装置と、響板と、響板に取り付けられるとともに、生成された楽音信号に基づいて駆動され、響板を振動させることによって、楽音を発生させる響板加振器と、複数の響線と、演奏者によって操作されるダンパーペダルと、ダンパーペダルの操作量を検出するペダルセンサと、検出されたダンパーペダルの操作量に応じて駆動され、響線を振動させることによって、共鳴音を発生させる響線加振器と、を備えることを特徴とする。
この電子鍵盤楽器によれば、鍵の押鍵状態に応じ、楽音生成装置によって楽音信号が生成されるとともに、この楽音信号に基づき、響板加振器が駆動され、響板を振動させることによって、楽音が発生し、響板から放音される。このように、響板を振動させ、その広い面の全体から楽音を放音するので、例えばコーンスピーカを用いる場合と比較して、アコースティックピアノにより近似した、深み、広がりおよびボリューム感のある良質な演奏音を得ることができる。
また、響線加振器が駆動され、複数の響線を振動させることによって、アコースティックな共鳴音が発生し、楽音に付加される。これにより、アコースティックピアノにさらに近似した良質な演奏音を得ることができる。さらに、響線加振器がダンパーペダルの操作量に応じて駆動されるので、共鳴音の強さおよび発生の開始・終了タイミングを、楽音と独立して制御できる。その結果、アコースティックピアノと同様のダンパーペダル効果が得られ、さらに良質な演奏音と豊かな演奏表現を実現することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電子鍵盤楽器において、複数の響線および響線加振器が響板に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、響線が響板に設けられているので、響線の振動に伴って発生する共鳴音もまた、響板を介して、その全体から放音される。したがって、アコースティックピアノにさらに近似した良質な演奏音を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の電子鍵盤楽器において、響板と別個に設けられた響線取付板をさらに備え、複数の響線および響線加振器が響線取付板に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、響線加振器により響線取付板を振動させることによって、響線が振動し、共鳴音が発生する。また、響線が響板と別個の響線取付板に設けられているので、ダンパーペダルの非操作時には、響線が響板の振動に対して不必要に共鳴しにくくなることで、クリアな演奏音が得られる。一方、ダンパーペダルの操作時には、響線加振器による響線の加振を、響板の振動の影響を直接、受けることなく、行えるので、共鳴音を良好に発生させることができる。
また、この構成では、響線加振器、響線取付板および響線から成る共鳴音発生系が、響板加振器および響板から成る楽音発生系と分離されるので、響線加振器を駆動するための駆動信号を、楽音信号と別個に生成することが可能になる。その場合、駆動信号は、響線を振動させる機能を有すればよく、例えばより単純な波形でもよいので、それにより、共鳴音の制御を単純化することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本発明を適用したアップライト型の電子ピアノを示している。この電子ピアノ1は、ピアノ本体2と、ピアノ本体2を支持するスタンドユニット3などで構成されている。ピアノ本体2およびスタンドユニット3の左右の側面には、両者を覆うように親板4、4がそれぞれ取り付けられている。
ピアノ本体2の外装は、左右の腕木5、5と、腕木5、5の下端部間および上端部間にそれぞれ延びる水平な棚板6および天板7と、腕木5、5の後端部間を覆う背板8などで構成されている。ピアノ本体2内には、鍵盤装置9、操作パネル10、中高音用スピーカ11および高音用スピーカ12などが設けられている。なお、図1などに示される符号7aは、天板7に取り付けられた譜面台である。
鍵盤装置9は、棚板6上に左右方向に並設された多数の鍵13から成る鍵盤14と、鍵13ごとに設けられ、押鍵された鍵13に連動して回動するハンマー(図示せず)と、鍵13ごとに設けられ、その押鍵情報を検出する鍵センサ15(図5参照)を備えている。鍵13は、主に木質材から成り、アコースティックなアップライトピアノの鍵とほぼ同様に構成されていて、その中央において回動自在に支持されている。鍵センサ15は、ゴムスイッチなどで構成され、対応する鍵13の押鍵の有無(オン/オフ)および押鍵速度(ベロシティ)を、押鍵に伴って回動するハンマーを介して検出する。
操作パネル10は、鍵盤14の上方に配置されており、電子ピアノ1の音色、音量や音響効果などを設定するための操作ボタンおよび操作レバーや、それらの設定状態を表示するための表示器などが設けられている。
中高音用スピーカ11は、4つのミッドレンジスピーカで構成され、主として楽音の中高音成分を再生するものであり、図3に示すように、ピアノ本体2内の上側後端部に、放音面が上方に向いた状態で配置されている。高音用スピーカ12は、2つのドームツイータで構成され、主として楽音の高音成分を再生するものであり、ピアノ本体2の上部の左右の端部に、鍵盤蓋16のスライド用の開口17(図1参照)に臨み、放音面が前方に向いた状態で、配置されている。
図3などに示すように、スタンドユニット3は、左右の妻土台18、18、側板19、19、棚受柱20、20、ペダル土台21、下前板22、響板23および蓋板24などをボックス状に組み立てたものである。
ペダル土台21は、妻土台18、18の後部間に連結され、左右方向に延びており、その中央には、右側のダンパーペダル25を含む3つのペダル25が回動自在に設けられている(図1参照)。各ペダル25には、その操作の有無(オン/オフ)を検出するペダルセンサ26(図5参照)が設けられており、ダンパーペダル25についてはさらに、その操作量APが検出される。下前板22は、左右の側板19、19、ペダル土台21および蓋板24で取り囲まれた空間の前端を覆うように、設けられている。
また、響板23の前面には響板加振器27が取り付けられており、両者23、27によって、響板スピーカ28が構成されている。響板23は、アコースティックなアップライトピアノの響板と同様、スプルスなどから成る複数のむくの板材を継ぎ合わせることによって、形成されている。また、響板23の背面には、複数の響棒29が貼り付けられている。これらの響棒29は、響板23における振動の伝達速度を高めるためのものであり、互いに平行に斜めに延びている。
一方、下前板22を配した前記空間の後端部には、その外周に沿って打廻し23aが取り付けられている。響板23は、この打廻し23aの前面に固定され、スタンドユニット3の背面を覆うように設けられている(図2参照)。
響板加振器27は、例えば電磁式のものであり、図4に示すように、響板23の前面の中央よりも若干低音側の所定位置に取り付けられている。響板加振器27は、鍵13の押鍵に伴い、後述する楽音生成装置30から出力される楽音信号SLOに基づいて駆動され、響板23を振動させることによって、響板23から楽音を発生させる。
図4に示すように、響板23の前面にはさらに、複数(例えば12本)の響線51と、響線51を共鳴させるための響線加振器52が取り付けられている。
響線51は、ピアノ線などで構成され、互いに異なる所定の長さを有し、響板23の前面の高音側に固定された水平な上側の駒53と、斜めに延びる下側の駒54との間に張られている。具体的には、上側の駒53には響線51と同じ数のチューニングピン55(1つのみ図示)が設けられ、下側の駒54には同数のヒッチピン56(1つのみ図示)が設けられており、響線51は両ピン55,56の間に張られている。
また、各響線51の張力はチューニングピン55によって調整され、それにより、響線51は、C,C#、D,・・・A#,Bの12音階を構成するように調律されている。
響線加振器52は、響板加振器27と同様の、例えば電磁式のものであり、響板23の響線51に近い所定位置に取り付けられている。響線加振器52は、ダンパーペダル25の操作に伴い、楽音生成装置30から出力される楽音信号SLOで駆動されることにより、響板23を介して響線51を振動させることによって、共鳴音を発生させる。
図5に示すように、楽音生成装置30は、センサスキャン回路31、パネルスキャン回路32、CPU33、ROM34、RAM35、音源回路36、波形メモリ37、DSP38、左右のチャンネル用のD/A変換器39L,39R、中高音用フィルタ40L,40R、中高音用パワーアンプ41L,41R、加算器42、低音用フィルタ43および低音用パワーアンプ44で構成されている。
センサスキャン回路31は、鍵センサ15の検出信号に基づいて、鍵13のオン/オフ情報、オンまたはオフされた鍵13を特定するキーナンバ情報、およびオンされた鍵13のベロシティを表すタッチデータを、鍵13の押鍵情報データとしてCPU33に出力する。また、センサスキャン回路31は、ペダルセンサ26の検出信号に基づいて、各ペダル25のオン/オフ情報およびダンパーペダル25の操作量APを、ペダル25の操作情報データとしてCPU33に出力する。
パネルスキャン回路32は、操作ボタンや操作レバーの操作状態を検出し、操作情報データとしてCPU33に出力する。
CPU33は、センサスキャン回路31からの押鍵情報データ、およびペダル25の操作情報データに応じ、ROM34に記憶された制御プログラムなどに従って、後述する楽音信号SMを生成するための制御信号を生成し、音源回路36に出力する。また、CPU33は、パネルスキャン回路32からの操作情報データに応じ、ROM34に記憶された固定データを検索することによって、音色、音量や音響効果を制御するための音響信号を生成し、DSP38に出力する。
さらに、CPU33は、ダンパーペダル25の操作量APに応じ、図6に示すテーブルを検索することによって、後述する共鳴音波形信号SDに乗算される振幅Mを算出するとともに、算出した振幅Mを表すデータをDSP38に出力する。このテーブルでは、振幅Mは、操作量AP=0のとき、すなわちダンパーペダル25が操作されていないときに、値0に設定されるとともに、操作量APが大きいほど、より大きな値にリニアに設定されている。
ROM34は、CPU33で実行される制御プログラムの他、音色、音量や音響効果を制御するための制御用の固定データなどを記憶している。これらの固定データは、左右のチャンネルごとに設定されている。また、RAM35は、電子ピアノ1の動作状態を表すステータス情報などを一時的に記憶するとともに、CPU33の作業領域としても使用される。
音源回路36は、CPU33からの制御信号に従って、波形メモリ37から楽音波形データおよびエンベロープデータを読み出し、読み出した楽音波形データにエンベロープデータを付加することによって、原音となる楽音信号SMを生成し、DSP38に出力する。また、音源回路36は、ダンパーペダル25が操作されているときに、波形メモリ37から共鳴音波形データDRを読み出し、DSP38に出力する。
DSP38は、入力された楽音信号SMを、左右のチャンネルの楽音信号に分岐するとともに、これらの楽音信号に、CPU33からの音響信号に従って所定の音響効果などを付加する。また、DSP38は、共鳴音波形データDRにCPU33からの振幅Mを乗算するとともに、上記左右の楽音信号に加算することによって、左右の楽音信号SL,SRを生成し、D/A変換器39L,39Rにそれぞれ出力する。
D/A変換器39L,39Rは、デジタルの楽音信号SL,SRをアナログの楽音信号SLA,SRAに変換した後、中高音用フィルタ40L,40Rおよび加算器42に出力する。
中高音用フィルタ40L,40Rは、バンドパスフィルタで構成されており、楽音信号SLA,SRAのうち、中高音域に相当する周波数成分を通過させ、楽音信号SLMH,SRMHとして、中高音用パワーアンプ41L,41Rにそれぞれ出力する。
中高音用パワーアンプ41L,41Rは、楽音信号SLMH,SRMHを所定の利得で増幅した後、左チャンネルの楽音信号SLMHを、左側の2つの中高音用スピーカ11,11および高音用スピーカ12に出力するとともに、右チャンネルの楽音信号SRMHを、右側の2つの中高音用スピーカ11,11および高音用スピーカ12に出力する。
中高音用スピーカ11および高音用スピーカ12はそれぞれ、楽音信号SLMH,SRMHを再生し、楽音として放音する。
加算器42は、左右のチャンネルの楽音信号SLA,SRAを加算した後、低音用フィルタ43に出力する。
低音用フィルタ43もまた、バンドパスフィルタで構成されており、加算器42から出力された楽音信号のうち、低音域に相当する周波数成分を通過させ、楽音信号SLOとして、低音用パワーアンプ44に出力する。
低音用パワーアンプ44は、楽音信号SLOを所定の利得で増幅した後、響板加振器27および響線加振器52に出力する。これにより、響板加振器27が、楽音信号SLOに基づいて駆動され、響板23を振動させることによって、響板23から楽音が発生する。また、この楽音信号SLOに基づいて響線加振器52が駆動され、響板23を介して響線51を振動させることによって、共鳴音が発生する。
以上のように、本実施形態によれば、鍵センサ15で検出された鍵13の押鍵状態に応じて楽音信号SLOを生成し、この楽音信号SLOに基づいて響板加振器27を駆動し、響板23を振動させることによって、楽音が発生し、響板23から放音される。このように、楽音が響板23の広い面の全体から放音されるので、例えばコーンスピーカを用いる場合と比較して、アコースティックピアノにより近似した、深み、広がりおよびボリューム感のある良質な演奏音を得ることができる。
また、ダンパーペダル25の操作時には、響線加振器52で響線51を振動させることにより、アコースティックな共鳴音が発生し、楽音に付加されるので、アコースティックピアノにさらに近似した良質な演奏音を得ることができる。さらに、ダンパーペダル25の操作量APが大きいほど、共鳴音波形データDRに乗算される振幅Mをより大きな値に設定するとともに、そのような共鳴音波形データDRを含む楽音信号SLOに基づいて響線加振器52を駆動するので、共鳴音の強さおよび発生の開始・終了タイミングを、楽音と独立して制御できる。その結果、アコースティックピアノと同様のダンパーペダル効果が得られ、さらに良質な演奏音と豊かな演奏表現を実現することができる。
さらに、響線51が響板23に設けられているので、響線51の振動に伴って発生する共鳴音もまた、響板23を介して、その全体から放音される。したがって、アコースティックピアノにさらに近似した良質な演奏音を得ることができる。また、響線51および響線加振器52が響板23に配置されていて、これらを取り付けるための別個の取付板は不要であるので、その分の部品点数および組立工数の削減によって、製造コストを削減することができる。
なお、本実施形態では、響線加振器52を響板加振器27と別個に構成しているが、両者を共通化し、単一の加振器で構成してもよい。それにより、加振器の個数を削減し、製造コストを削減することができる。
図7は、本発明の第2実施形態による電子ピアノを示している。なお、本実施形態の構成要素のうち、上述した第1実施形態と構成が同じものについては、同じ参照番号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
図7に示すように、本実施形態の電子ピアノ61では、響線51および響線加振器52が、響板23ではなく、その前側に配置された下前板22の背面に設けられている。すなわち、響線51および響線加振器52を取り付けるための響線取付板として、下前板22が用いられている。
また、本実施形態では、図8に示す楽音生成装置62によって、楽音信号SLOなどの楽音信号、および響線加振器52を駆動するための駆動信号SDが、以下のようにして生成される。
楽音信号SLMH,SRMHおよびSLOについては、DSP38において、波形メモリ37から読み出された楽音波形データおよびエンベロープデータに基づき、共鳴音波形データDRを用いないで楽音信号SL,SRを生成すること以外は、第1実施形態と同様にして生成される。
また、駆動信号SDは、上記の楽音信号SLMH,SRMHおよびSLOとは別個に、次のようにして生成される。まず、CPU33は、センサスキャン回路31からのダンパーペダル25の操作情報データに応じて、駆動信号SDを生成するための制御信号を生成し、音源回路36に出力する。
また、CPU33は、ダンパーペダル25の操作量APに応じ、所定のテーブルを検索することによって、駆動信号SDの振幅MDを算出するとともに、算出した振幅MDを表すデータをDSP38に出力する。図示しないが、このテーブルでは、図6のテーブルの振幅Mと同様、振幅MDは、操作量AP=0のときに値0に設定されるとともに、操作量APが大きいほど、より大きな値にリニアに設定されている。
音源回路36は、CPU33からの制御信号に従って、波形メモリ37から駆動信号波形データDDを読み出し、DSP38に出力する。なお、駆動信号SDは、響線加振器52を駆動し、響線51を共鳴させるものであればよいので、駆動信号波形データDDは、楽音波形データと異なり、比較的単純な波形、例えばサイン波を形成するように設定されている。
DSP38は、音源回路36から出力された駆動信号波形データDDに、CPU33からの振幅Mを乗算することによって、駆動信号SDを生成する。この場合、響線加振器52自体の振動による音を聞こえにくくするために、駆動信号SDの周波数は、不可聴領域に属する所定の周波数(例えば40Hz以下)に設定される。
生成された駆動信号SDは、D/A変換器63でアナログ信号に変換され、さらにパワーアンプ64によって所定の利得で増幅された後、響線加振器52に出力される。これにより、響線加振器52が駆動され、下前板22を介して響線51を振動させることにより、共鳴音が発生し、響板23から発生する楽音に付加されることによって、ダンパーペダル効果が付与される。他の構成は、第1実施形態と同じである。
以上のように、本実施形態によれば、響線51が響板23と別個の下前板22に取り付けられているので、ダンパーペダル25の非操作時には、響線51が響板23の振動に対して不必要に共鳴しにくくなることで、クリアな演奏音が得られる。一方、ダンパーペダル25の操作時には、響線加振器52による響線51の加振を、響板23の振動の影響を直接、受けることなく、行えるので、共鳴音を良好に発生させることができる。
また、響線加振器52を駆動するための駆動信号SDを、響板加振器27に出力される楽音信号SLOとは別個に生成するとともに、その波形が単純なサイン波で構成されているので、共鳴音の制御をより単純化することができる。
なお、本実施形態では、響線51および響線加振器52を下前板22に取り付けているが、響板23に取り付けてもよく、あるいは、下前板22および響板23とは別個の専用の取付板を、スタンドユニット3の蓋板24などに設け、この取付板に取り付けてもよい。
なお、本発明は、上記した以外にも、実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、響線51による共鳴音の強さを、ダンパーペダル25の操作量APに応じて設定しているが、これに加えて、操作パネル10に専用のボリュームなどを設け、その操作により演奏者が変更できるようにしてもよい。
また、実施形態に示した響線51は、あくまで例示であり、その本数や取付の構成は適宜、変更することができる。さらに、実施形態は、本発明をアップライト型の電子ピアノに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、グランド型の電子ピアノなど、他の適当なタイプの電子鍵盤楽器に適用することができる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本発明を適用した電子ピアノの斜視図である。 図1の電子ピアノの背面図である。 第1実施形態による電子ピアノの部分側断面図である。 図3の電子ピアノの響板の正面図である。 図3の電子ピアノの楽音生成装置を示す回路構成図である。 共鳴音波形データに乗算される振幅を設定するためのテーブルである。 第2実施形態による電子ピアノの部分側断面図である。 図7の電子ピアノの楽音生成装置を示す回路構成図である。
符号の説明
1 電子ピアノ(電子鍵盤楽器)
13 鍵
22 下前板(響線取付板)
23 響板
25 ダンパーペダル
26 ペダルセンサ
27 響板加振器
30 楽音生成装置
51 響線
52 響線加振器
61 電子ピアノ(電子鍵盤楽器)
62 楽音生成装置
SLO 楽音信号
AP ダンパーペダルの操作量

Claims (3)

  1. 複数の鍵と、
    当該複数の鍵の押鍵状態に応じて楽音信号を生成する楽音生成装置と、
    響板と、
    当該響板に取り付けられるとともに、前記生成された楽音信号に基づいて駆動され、前記響板を振動させることによって、楽音を発生させる響板加振器と、
    複数の響線と、
    演奏者によって操作されるダンパーペダルと、
    当該ダンパーペダルの操作量を検出するペダルセンサと、
    当該検出されたダンパーペダルの操作量に応じて駆動され、前記響線を振動させることによって、共鳴音を発生させる響線加振器と、
    を備えることを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記複数の響線および前記響線加振器が前記響板に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記響板と別個に設けられた響線取付板をさらに備え、
    前記複数の響線および前記響線加振器が前記響線取付板に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
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