JP2008285820A - タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具 - Google Patents

タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具 Download PDF

Info

Publication number
JP2008285820A
JP2008285820A JP2007129236A JP2007129236A JP2008285820A JP 2008285820 A JP2008285820 A JP 2008285820A JP 2007129236 A JP2007129236 A JP 2007129236A JP 2007129236 A JP2007129236 A JP 2007129236A JP 2008285820 A JP2008285820 A JP 2008285820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tile
floating
ceramic piece
mortar
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007129236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5209231B2 (ja
Inventor
Shinya Yaguchi
信也 矢口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YAGUCHI GIKO KK
Original Assignee
YAGUCHI GIKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YAGUCHI GIKO KK filed Critical YAGUCHI GIKO KK
Priority to JP2007129236A priority Critical patent/JP5209231B2/ja
Publication of JP2008285820A publication Critical patent/JP2008285820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5209231B2 publication Critical patent/JP5209231B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract


【課題】本発明は壁面や天井面などのタイル陶片浮きや石材などの浮きを修復する際に、接着剤が低圧注入器で簡単に且つ確実に充填でき、タイル陶片浮きの修復が簡単に行えると共に、貼付けモルタルとコンクリートの間の浮きも低圧注入器で簡単に且つ確実に行うことが可能となるタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具を提供することを目的とする。
【解決手段】除去した目地2から、棒状の工具本体61の端部に差込部62を設けた所定工具6を挿入し、タイル陶片1下部の側面から所定工具6の差込部62を貼付けモルタル3の底面に差込み、所定工具6によってタイル陶片1或いは貼付けモルタル3に剥離隙間Aを確保して、接着剤の回り込みを確実に且つ簡単に行えるタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法と成す。
【選択図】図1

Description

本発明は壁面のタイル陶片浮きや石材などの浮きを修復するために、接着剤注入工程の前に行い、低圧注入器に充填された接着剤が浮き箇所全体に注入されて確実な接着強度を得るためのタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具に関する。
従来、タイル浮きを修復する場合、タイル陶片自体の浮き及び貼付けモルタルの浮きと、コンクリートとモルタル層の境の浮きを区別してマーキングしていた。この2種類の浮きは修復工法が異なるため区別が必要であった。この時、コンクリートとモルタル層の境の浮きを修復する場合には、グリースガンを使用すれば略確実に行えるが、タイル陶片自体の浮き及び貼付けモルタルの浮きを修復する場合には、グリースガンを使用すると多種類の問題が生じるため、殆ど使用されていないのが現状である。従って、タイル陶片自体の浮き及び貼付けモルタルの浮きを修復する工法としては、カッターを入れて浮いているタイル陶片を撤去し、新たなタイル陶片を貼付ける工法と、タイル陶片の中央に穴を開け、アンカーピンで一枚ずつ固定する工法が行われている。しかしながら、前記浮いているタイル陶片を撤去し、新たなタイル陶片を貼付ける工法は、浮いたタイル陶片を割って除去し、且つ貼付けモルタルも除去させてからタイル陶片の貼着面をきれいにし、更に新たなタイル陶片を貼着するため、手間が掛かると共に、新たなタイル陶片を貼着させてもそのタイル陶片は周囲のタイル陶片と色調が異なってしまい、修復した所が目立つものとなっていた。一方、前記タイル陶片の中央に穴を開け、アンカーピンで一枚ずつ固定する工法は、タイル陶片に穴を穿設すると共にアンカーピンをタイル陶片の表面よりも凹ませて打込み、凹み部を修復する作業が行われるため、手間が掛かると共に、アンカーピンを打込んだ箇所は近くで見ると直ぐに分かってしまい、外観を均一な色調に仕上げることは難しかった。
このため、タイル陶片を傷つけることなく接着剤が注入される接着方法として、特開平9−217496号がある。この接着方法は、複数のタイル(タイル陶片)間の下地モルタルが露出する部位から、下地モルタルを穿設し、この穿孔により形成された穿孔穴の側面から、穿孔穴に隣接するタイルの裏に接している下地モルタル(貼付けモルタル)を、穿孔穴よりも小さなカッターで切削し、この切削によりタイルと下地モルタルとの間にカッターの半径の範囲で下地モルタルが切削除去されて形成した極めて小さな隙間から、タイルの裏に接着剤を注入する。この時、穿孔穴にアタッチメントを挿入し更に接着剤の注入器を装着し、注入器から注入された接着剤をタイルと下地モルタルとの間に形成された隙間に注入するため、穿孔穴の周囲から隙間通路が図6(a)に示すように確保されてタイル(1)と下地モルタル(3)との接着が隙間通路を通って行われる。この隙間通路は、タイル(1)裏面全体に形成されるものではなく、穿孔穴の周囲だけに接着剤が回り込むものであった。尚、図6(a)は特開平9−217496号に於ける図4の右側に示す図である。
しかしながら、図6(b)の時や図6(c)の時には隙間通路が途絶えてしまうため、タイル(1)と下地モルタル(3)との接着が充分に行われない場合も多く生じ、確実な接着注入作業を行うことは困難であった。このことは特開平9−217496号の段落番号「0056」に、カートリッジから所望の圧力で接着剤を2次注入する必要性が記載されている。又、仮に1次注入において注入があまり良く行われなかった部分にも接着剤が注入できるようになると、記載されているが、実際には、エアー抜きがないため、ある程度接着剤が穿孔穴の周囲に注入されたとしても注入後、接着剤が戻されてしまうため、タイル裏面全体に接着剤が充填されることはないのが現状である。又、特開平9−217496号は、複数のタイル間から下地モルタル(3)が露出する深目地仕上げのタイルに対する接着方法であり、下地(貼付け)モルタル(3)とタイル(1)との間に接着剤を注入して、深目地仕上げのタイル(1)を前記下地モルタル(3)に接着する方法であるため、本発明のような目地埋めされたタイル陶片(1)に対する修復方法と異なり、貼付けモルタル(3)とコンクリート(4)間の浮きを接着剤で修復することは不可能であり、且つそのような記載もない。
上記以外に、タイル自体を除去せず且つ新たなタイルを貼付けることなく、タイル自体の浮きの修復工法或いはタイル剥落防止工法としては、本発明者が特願2006−202762或いは特願2006−252208で提案したところである。この工法に於いて、浮きが発見されたタイル陶片の上からハンマーなどで軽く叩き、タイル陶片の裏面へ接着剤が回り易くするための工法は行われていたが、現実としては、タイル陶片の裏面全体に接着剤を確実に回り込ませることは難しく、常時、確実に回り込ませて行える接着方法はないのが現状であり、浮いたタイル陶片の裏面を剥落することなく肌分けして剥離させる方法や発想は従来にはないものであった。
特開平9−217496号公報 特願2006−202762号公報 特願2006−252208号公報
本発明は壁面や天井面などのタイル陶片浮きや石材などの浮きを修復する際に、接着剤が低圧注入器で簡単に且つ確実に充填でき、タイル陶片浮きの修復が簡単に行えると共に、貼付けモルタルとコンクリートの間の浮きも低圧注入器で簡単に且つ確実に行うことが可能となるタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具を提供することを目的とする。
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、特には特願2006−202762或いは特願2006−252208で提案した工法に於ける接着剤注入工程の前工程であり、つまり、除去した目地から所定工具を挿入し、タイル陶片下部の側面から所定工具の差込部を貼付けモルタルの底面に差込み、所定工具によってタイル陶片の裏面或いは貼付けモルタルの裏面に剥離隙間を確保して、接着剤の回り込みを確実に且つ簡単に行えるタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法と成す。この時、前記タイル陶片浮きやその貼付けモルタル浮きが、2枚以上のタイル陶片に亘る場合に、予め連続するタイル陶片の側面側の目地材を除去すると共に除去した目地の少なくとも上下端辺にサンダーで分離溝を入れ、前記除去された目地から所定工具を挿入して、そのタイル陶片或いは貼付けモルタルに剥離隙間が確保されるようにすると良く、又、深目地仕上げのタイル陶片の場合にも、その浮いたタイル陶片の外周3辺に剥離可能なシール材を充填させ、他の1辺側の目地から所定工具を挿入し、タイル陶片下部の側面から貼付けモルタルの底面に所定工具の差込部を差込み、所定工具によってタイル陶片或いは貼付けモルタルに剥離隙間を確保させるようにしても良い。尚、本発明で言う「タイル陶片」は、単に陶磁器製タイルだけを指すのではなく、外壁や内壁などの貼着面に貼着されるものを指し、例えば、レンガ,外壁タイル,石板などの総称として用いるものとする。
又、他の発明である剥がし用工具として、棒状の工具本体の端部に、タイル陶片下部側面に差込み且つその先端によってタイル陶片或いは貼付けモルタルを若干持上げて剥離隙間が確保される差込部を設けたものと成す。更に前記差込部の裏面にクッション材を設け、或いは差込部の裏面と面一に突片を延出させ、該突片及び差込部の裏面にクッション材を設けたものとしても良い。
請求項1のように除去した目地(2)から所定工具(6)を挿入し、タイル陶片(1)下部の側面から所定工具(6)の差込部(62)を貼付けモルタル(3)の底面に差込み、所定工具(6)によってタイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)を持上げると、タイル陶片(1)か貼付けモルタル(3)に浮きを生じている方が肌分けされて剥離隙間(A)を確保できる結果となるため、片手で注入器(注射器)を軽く押すだけで接着剤が剥離隙間(A)に滲み込むように充填され、タイル陶片(1)浮きの修復と共に貼付けモルタル(3)浮きの修復も同時に行えるものとなり、且つ、この工程も容易に確実に行えるものとなる。
請求項2のように2枚以上のタイル陶片(1)に亘る浮きを修復する場合に、除去した目地(2)の少なくとも上下端の目地(2)に予めサンダーで分離溝を入れ、除去した目地(2)から前記所定工具(6)を挿入して、タイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)を確保させることにより、2枚以上のタイル陶片(1)の浮きであっても、一度に接着剤注入工程が確実に行えるものとなる。
請求項3に示すように深目地仕上げのタイル陶片(1)の外周3辺に剥離可能なシール材(5)を充填させ、他の1辺側の目地(2)から所定工具(6)を挿入し、タイル陶片(1)下部の側面から貼付けモルタル(3)の底面に所定工具(6)の差込部(62)を差込み、所定工具(6)によってタイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)を確保させることにより、深目地仕上げのタイル陶片(1)浮きの修復が容易に行えると共に複数枚に亘る部分的な深目地仕上げのタイル陶片(1)浮きの修復であっても、略同時に接着剤注入工程が確実に行えるものとなる。
請求項4に示すように棒状の工具本体(61)の端部に、タイル陶片(1)下部側面に差込み且つその先端によってタイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)を若干持上げて剥離隙間(A)が確保される差込部(62)を設けた剥がし用の所定工具(6)が使用されることにより、タイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)が差込部(62)を支点として持上げられるため、タイル陶片(1)か貼付けモルタル(3)に浮きを生じている方が確実に肌分れして剥離隙間(A)が確保されるものとなる。又、差込部(62)の支点箇所と工具本体(61)の長さ比が大きく、テコの原理の応用で大きな力が生じるため、タイル陶片(1)の裏面或いは貼付けモルタル(3)の裏面を片手でも簡単に肌分けでき、タイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)の裏面全体に剥離隙間(A)が確実に確保出来るものとなる。
請求項5のように差込部の裏面にクッション材(7)を設けることにより、タイル陶片(1)の角部に所定工具(6)が当ってもクッション材(7)で前記タイル陶片(1)の欠けを防止することが可能となる。
請求項6のように差込部(62)の裏面(62a)と面一に突片(8)を延出させ、その裏面及び裏面(62a)にクッション材(7)を設けることにより、タイル陶片(1)の角部に所定工具(6)が当っても当る面積が広くなると共にクッション材(7)で力が吸収されるため、タイル陶片(1)の欠けが殆どないものとなる。
図1、図3は本発明の実施形態を示す図であり、この図に示す番号について説明する。(1)はタイル陶片である。(2)はタイル陶片(1)の周辺に設けた目地であり、(3)はタイル陶片(1)をコンクリート(4)に固定するための貼付けモルタルである。(5)は目地(2)に充填する剥離可能なシール材であり(図4参照)、該シール材(5)は深目地仕上げのタイル陶片(1)のものに使用する。このシール材(5)は従来から塗布修復時に使用される注入器固定用のものを用いれば良い。
図2は他の本発明の実施形態を示す図である。これは本発明の工法で使用する剥がし用工具であり、目地(2)から挿入して、タイル陶片(1)浮き或いは貼付けモルタル(3)浮きの箇所に剥離隙間(A)が確保されるための剥がし用の金属製所定工具である。これについて詳細に説明する。前記所定工具(6)は、断面形状が角形や円形などの棒状の工具本体(61)と、該工具本体(61)の両端部に形成すると共に、タイル陶片(1)下部側面に差込み且つその先端によってタイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)を若干持上げて肌分けする剥離隙間(A)が確保されるための差込部(62)とから成されている[図2(a)参照]。この工具本体(61)の長さとしては200mm前後が好ましく、前記差込部(62)の幅としては10mm前後が好ましい。又、図2(b)の所定工具(6)の差込部(62)の幅としては10mm〜40mm前後としても良く、且つ、差込部(62)の裏面(62a)にクッション材(7)を貼着させると、タイル陶片(1)の角部の欠け防止に有効なものとなる。更に図2(c)の所定工具(6)のようにタイル陶片(1)の角部に当る面積を増やすと共に作用する力を緩和させるために、差込部(62)の裏面(62a)と面一に突片(8)を両側に延出させ、該突片(8)の裏面及び裏面(62a)にクッション材(3)を設けたものとしても良い。尚、前記差込部(62)は工具本体(61)の片側のみに形成させたものとしても良い。又、前記クッション材(7)の材質としてはゴムや合成樹脂などの弾力性を有したものを用いるのが好ましい。
次に本発明の工法を図1に基づいて説明する。予め、タイル陶片(1)を小ハンマーなどで叩いて浮きチェックを行い、タイル陶片(1)浮き及び貼付けモルタル(3)浮きと、コンクリート(4)とモルタル層との浮きを区別し、タイル陶片(1)浮き及び貼付けモルタル(3)浮きが生じている箇所に図3に示すようなマーキングを付けておき、浮いたタイル陶片(1)及び貼付けモルタル(3)浮きが生じているタイル陶片(1)の側面の目地(2)をダイヤモンドカッター等により除去すると共にマスキング工程も行っておく。尚、この時、前記マスキング工程は必ずしも行う必要はない。先ず始めに、除去した目地(2)から所定工具(6)を図1(a)に示すように挿入する。そして所定工具(6)の差込部(62)が貼付けモルタル(3)の底面に差込まれるように、ハンマーなどを用いて工具本体(61)を図1(b)の矢印方向から軽く叩く。すると、差込部(62)は貼付けモルタル(3)の底面(裏面)に食い込んで差込まれるのである。次に所定工具(6)を図1(c)の矢印のように回転させると、差込部(62)の差込まれた箇所がテコの原理により持上げられると共に貼付けモルタル(3)も持上げられるのである。
この場合、タイル陶片(1)浮きの場合は、貼付けモルタル(3)は剥がれずに差込部(62)によって破壊され、タイル陶片(1)の底面(裏面)に差込部(62)の先端が当り、更にタイル陶片(1)が持上げられて浮き、「ビシ」という音がした時点で所定工具(6)の回転を止める。すると、タイル陶片(1)の裏面と貼付けモルタル(3)の間が剥がされ、図1(d)に示すように肌分けされて若干浮いた剥離隙間(A)が確保できるのである。この時、所定工具(6)に加える力は徐々に増して行くのが好ましい。一方、貼付けモルタル(3)浮きの場合は、貼付けモルタル(3)が差込部(62)によって持上げられて浮き、上記同様に「ビシ」という音がした時点で所定工具(6)の回転(傾け)を止めれば、貼付けモルタル(3)の裏面とコンクリート(4)の間が、図1(e)に示すように肌分けされて若干浮いた剥離隙間(A)が確保できるものとなるのである。
その後、従来通りの修復工程を行えば良い。例えば、接着剤が充填された注入器(注射器)を片手で軽く押せば、接着剤は剥離隙間(A)に滲み込むように充填され、タイル陶片(1)の裏面全体或いは貼付けモルタル(3)の裏面全体に確実に且つ簡単に接着剤が回り込むものとなる。この結果、接着剤注入工程が容易に行えるものとなると共に接着強度も確保されるものとなるのである。このように本発明の工程を接着剤注入工程前に行うと、従来困難であった貼付けモルタル(3)浮きの修復が、低圧力であっても接着剤注入が簡単に行えるものとなるのである。又、本発明の剥がし用の所定工具(6)を用いれば、テコの原理が応用され、タイル陶片(1)や貼付けモルタル(3)が簡単に肌分けされて若干浮いた剥離隙間(A)を確保することが可能なものとなる。
図3は浮き箇所を示す正面図であり、浮きが生じているタイル陶片(1)周囲の目地材を図中の斜線箇所のように除去しておく。この時、タイル陶片(1)が1つの場合は、目地材を1辺分除去した後、本発明の工程を行う。またタイル陶片(1)が2つ以上の場合は、連続するタイル陶片(1)の側面の目地材を上記同様に除去した後、その目地(2)の少なくとも上下端辺にサンダーで分離溝を入れた後、目地材が除去された目地(2)から本発明の工程を行えば良い。本発明の所定工具(6)によって剥離隙間(A)を確保する際、浮いたタイル陶片(1)だけに剥離隙間(A)が得られ、他の余分な箇所の肌分け防止が前記分離溝によって可能となる。又、深目地仕上げのタイル陶片(1)の場合には、そのまま所定工具(6)を使用して剥離隙間(A)が確保される作業を行うと、脱落する恐れがあるため、タイル陶片(1)の外周3辺の目地(2)にシール材(5)を図4に示すように充填させた後、他の1辺から本発明の工程を行えば良い。
次に発明の作用を図5に基づいて説明する。本発明の工程を上記の要領で行った場合の接着剤の浸透状況を確認した所、図5(a)のようにコーナータイル陶片(1)浮き或いはその貼付けモルタル(3)浮きに対して、図中の矢印箇所の目地(2)から所定工具(6)が使用されて剥離隙間(A)を右側に確保した後、接着剤を図中の矢印から注入すると、コーナータイル陶片(1)及び貼付けモルタル(3)浮きが修復されることが確認された。又、図5(b)のようにタイル陶片(1)浮きやその貼付けモルタル(3)浮きが、横方向に連続した2枚のタイル陶片(1)に亘る場合、上記要領で1枚のタイル陶片(1)の側面から所定工具(6)で肌分けして剥離隙間(A)を確保した後、接着剤を図中の矢印の目地(2)から注入すると、下方のタイル陶片(1)と隣のタイル陶片(1)の浮きが修復されることが確認された。この確認方法としては、タイル陶片(1)を小ハンマーなどで叩いて浮きチェックを行う方法で確認すると共に、修復したタイル陶片(1)を剥がして接着剤の回り込み具合を目視で確認する方法である。尚、前記タイル陶片(1)浮きが1枚の場合の修復後、約1000箇所前後を上記確認方法で接着状態のチェックした結果、全て良好であった。又、本発明の所定工具(6)によってタイル陶片(1)或いは貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)を確保する際、タイル陶片(1)の割れや欠けの発生は生じなかった。
本発明の実施形態の要部断面を示す説明図である。 他の発明の実施形態を示す斜視図である。 本発明の実施形態を示す正面図である。 本発明の別実施形態を示す正面図である。 本発明の作用を示す説明図である。 従来の実施形態の要部を示す説明図である。
符号の説明
1 タイル陶片
2 目地
3 貼付けモルタル
5 シール材
6 所定工具
61 工具本体
62 差込部
62a 裏面
7 クッション材
8 突片
A 剥離隙間

Claims (6)

  1. タイル陶片(1)浮きや貼付けモルタル(3)浮きを修復するための接着剤注入工程の前工程であって、除去した目地(2)から所定工具(6)を挿入し、前記タイル陶片(1)下部の側面から前記所定工具(6)の差込部(62)を前記貼付けモルタル(3)の底面に差込み、前記所定工具(6)によって前記タイル陶片(1)或いは前記貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)を確保させることを特徴とするタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法。
  2. 前記タイル陶片(1)浮きや貼付けモルタル(3)浮きが、2枚以上の前記タイル陶片(1)に亘る場合に、除去した目地(2)の少なくとも上下端の目地(2)に予めサンダーで分離溝を入れ、前記除去した目地(2)から前記所定工具(6)を挿入して、前記タイル陶片(1)或いは前記貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)が確保される請求項1記載のタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法。
  3. 深目地仕上げのタイル陶片(1)浮きや貼付けモルタル(3)浮きを修復するための接着剤注入工程の前工程であって、前記タイル陶片(1)の外周3辺に剥離可能なシール材(5)を充填させ、他の1辺側の目地(2)から所定工具(6)を挿入し、前記タイル陶片(1)下部の側面から前記貼付けモルタル(3)の底面に前記所定工具(6)の差込部(62)を差込み、前記所定工具(6)によって前記タイル陶片(1)或いは前記貼付けモルタル(3)に剥離隙間(A)を確保させることを特徴とするタイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法。
  4. 目地(2)から挿入して、タイル陶片(1)浮き或いは貼付けモルタル(3)浮きの箇所に剥離隙間(A)が確保されるためのものであって、棒状の工具本体(61)の端部に、前記タイル陶片(1)下部側面に差込み且つその先端によって前記タイル陶片(1)或いは前記貼付けモルタル(3)を若干持上げて剥離隙間(A)が確保される差込部(62)を設けたことを特徴とするタイル陶片浮きの接着剤注入前に使用する剥がし用工具。
  5. 前記差込部(62)の裏面(62a)にクッション材(7)が設けられた請求項4記載のタイル陶片浮きの接着剤注入前に使用する剥がし用工具。
  6. 前記差込部(62)の裏面(62a)と面一に突片(8)を延出させ、その裏面及び前記裏面(62a)にクッション材(7)が設けられた請求項4記載のタイル陶片浮きの接着剤注入前に使用する剥がし用工具。
JP2007129236A 2007-05-15 2007-05-15 タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法 Expired - Fee Related JP5209231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007129236A JP5209231B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007129236A JP5209231B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008285820A true JP2008285820A (ja) 2008-11-27
JP5209231B2 JP5209231B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=40145817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007129236A Expired - Fee Related JP5209231B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5209231B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138370A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Yaguchi Giko:Kk タイルの浮き修復工法
CN109025203A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 苏三六 山绿纯手工美缝施工方法
JP7466364B2 (ja) 2020-04-21 2024-04-12 株式会社竹中工務店 レンガ採取方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03158570A (ja) * 1989-11-15 1991-07-08 Sekisui Chem Co Ltd タイルの補修方法
JP2001271495A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Inax Corp 壁の浮き部の補修方法
JP3812947B2 (ja) * 2004-03-31 2006-08-23 洋之輔 伊藤 タイル張り外壁の補修方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03158570A (ja) * 1989-11-15 1991-07-08 Sekisui Chem Co Ltd タイルの補修方法
JP2001271495A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Inax Corp 壁の浮き部の補修方法
JP3812947B2 (ja) * 2004-03-31 2006-08-23 洋之輔 伊藤 タイル張り外壁の補修方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138370A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Yaguchi Giko:Kk タイルの浮き修復工法
CN109025203A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 苏三六 山绿纯手工美缝施工方法
JP7466364B2 (ja) 2020-04-21 2024-04-12 株式会社竹中工務店 レンガ採取方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5209231B2 (ja) 2013-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5209231B2 (ja) タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法
CA2957748A1 (en) Rock bolt seal
JP6486122B2 (ja) 壁体補修工法
KR950012110B1 (ko) 벽콘크리이트의 타설방법
JP2009185509A (ja) タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びタイル剥離工具
JP4990694B2 (ja) タイルの浮き修復工法
JP2008297794A (ja) タイルの浮き修復工法
JP4352817B2 (ja) タイルの剥落防止工法
JP3468965B2 (ja) 浮きタイル接着方法
JP2004238847A (ja) ピンニング工法用のアンカーピンおよびこれを用いたピンニング工法
JP5072559B2 (ja) タイルの浮き修復工法
JP3812947B2 (ja) タイル張り外壁の補修方法
JP5019970B2 (ja) タイル剥落防止接着剤注入器用の受座帯体
JPH09217497A (ja) 充填剤注入用アタチメント
JP3133041U (ja) タイル剥落防止接着剤注入器用の受座具
JP2009114519A (ja) 鉄筋コンクリート構造物に対する電気防食用電極設置方法及び該方法に使用する長溝開口部閉鎖具
JP2007051538A (ja) タイル剥落防止用連結材
CN112302276B (zh) 钉固方法及其所用的钉固法用锚钉
JP2008057111A (ja) タイルの浮き修復工法
JP5822793B2 (ja) 仕上げ材の剥落防止工法
JP2008075249A (ja) タイル剥落防止工法及びそれに用いる止め金具
JP2009114518A (ja) 鉄筋コンクリート構造物に対する電気防食用電極設置方法及び該方法に使用する長溝開口部閉鎖具
JP2000170393A (ja) 建築物等の内外壁タイルの剥落防止用治具
JPH1136613A (ja) タイルの補修工法とそのためのアンカープレート
JP3750721B2 (ja) タイル剥落防止用連結材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5209231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees