JP2008268183A - 水中探知装置 - Google Patents

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早苗 永井
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正樹 尾形
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Abstract

【課題】近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾することが可能な水中探知装置を提供する。
【解決手段】超音波の送受信による水中探知で得たエコーに基づいて魚群を検出し、検出した魚群のエコー画像を画面に表示する水中探知装置において、エコーのデータを閾値に基づいて2値化する2値化手段と、この2値化手段で2値化されたエコーデータに対してラベリング処理を行うラベリング手段とを備える。ラベリング処理の結果に基づいて、近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾する。
【選択図】図4

Description

本発明は、スキャニングソナーなどの水中探知装置に関し、特に、魚群を自動追尾する機能を備えた水中探知装置に関する。
スキャニングソナーは、送受波器から所定のティルト角度で超音波ビームを水中の全方位へ送信し、水平方向のスキャンによって魚群からのエコをー受信して、当該エコーに基づいて魚群の映像を表示する水中探知装置である。スキャニングソナーで水中探知を行うと、探知領域が広いため、広範囲の水中情報を取得することができる。
ところで、漁撈においては、魚群の位置を知るだけでなく、網を的確に仕掛けるために、魚群の移動方向や移動速度を知ることも重要である。このため、魚群を自動的に追尾する機能を備えたスキャニングソナーが実用化されている。例えば、下記の特許文献1には、ターゲットロックにより自動追尾を行うスキャニングソナーが開示されている。ターゲットロック方式のソナーで自動追尾を行うには、操作部を操作して、画面に表示されている魚群エコーの位置にターゲットロックマークを投入する。自動追尾が開始されると、水平モードと垂直モードを備えたソナーの場合、垂直モードのターゲットロックマークの位置に基づいて水平モードのティルト角が調整され、マーク位置に向けてビームが発射される。そして、魚群で反射したエコーをスキャンして受信し、マーク位置近傍のエコーから魚群の位置を検出して、この位置を新たなターゲットロックマークの位置とする。このような動作を繰り返すことによって自動追尾が行われ、時間の経過とともに魚群の移動軌跡が画面上に表示されてゆく。
特開2003−315453号公報
魚群は、多数の魚の集合であるから、その形状や大きさ等は一定ではなく、時間の経過とともに変化する流動的なものである。このため、魚群のエコー画像も、例えば図21(a)〜(c)に示すような時間的変化をたどる場合がある。図21の例では、(a)に示す単一の魚群エコーAが、その後(b)のような2つのエコーB,Cに分離し、その後再び(c)のような単一のエコーDに戻っている。ここで、図21(b)は、魚群の一部がたまたま群れから離れた場合であり、これら2つのエコーB,Cは、もともと同じ魚群から得られるものである。
しかるに、図21のようなエコーに基づいて魚群の追尾を行う場合、重心移動距離のみで判断すると、A→B→Dと追尾されCが追尾されないことになる。しかし、従来の技術では、複数の魚群を追尾しようとした場合、BとCを別の魚群として追尾するため、どちらのエコーが前回と同じ魚群のエコーかを、面積や信号強度から判断して追尾することが必要となる。また、魚群情報を表示・蓄積しようとした場合、A→B→Dの追尾とA→C→Dの追尾とでは、情報が大きく異なってくる。
本発明は、上述した課題を解決するものであって、その目的とするところは、近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾することが可能な水中探知装置を提供することにある。
本発明に係る水中探知装置は、超音波の送受信による水中探知で得たエコーに基づいて魚群を検出し、検出した魚群のエコー画像を画面に表示する水中探知装置であって、エコーのデータを閾値に基づいて2値化する2値化手段と、この2値化手段で2値化されたエコーデータに対してラベリング処理を行うラベリング手段とを備える。そして、ラベリング処理の結果に基づいて、近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾するようにしている。
このようにすることで、1つの魚群が複数に分離した場合でも、これらの複数魚群は1つの魚群として追尾することができるので、誤った追尾がされることがなく、信頼性の高い装置を得ることができる。また、魚群を正確に追尾できることから、当該魚群から取得される魚群情報の精度も向上する。また、本発明では、探知領域内で魚群を自動的にサーチし、検出し、ラベリングして追尾するので、特許文献1のようなターゲットロックのための操作をしなくても、複数魚群を自動的に追尾することができる。
本発明においては、2値化手段で2値化されたエコーデータに対して、収縮および膨張の処理を行う収縮膨張処理手段を更に備える。この収縮膨張処理手段は、一方向の近傍データ数が他方向の近傍データ数よりも多い変則近傍を用いて、2値化データの収縮膨張処理を行う。収縮膨張処理に変則近傍を用いると、各エコー間の信号レベルの低い部分も魚群として判断されるので、魚群エコーはつながった状態で表示される。また、信号レベルの低い部分も魚群情報の算出対象となる。
本発明においては、2値化されたデータのラベリング処理を行うにあたって、上述した変則近傍を用いてもよい。ラベリング処理に変則近傍を用いると、各エコー間の信号レベルの低い部分は魚群としては判断されないので、魚群エコーは分離した状態で表示される。また、信号レベルの低い部分は魚群情報の算出対象とはならない。
また、本発明において、ラベリング手段は、ラベリング処理時に、魚群の面積、エコー信号強度、形状のうちの少なくとも1つを含む魚群情報を演算し、この演算により得られた魚群情報を、魚群ごとに表示する。これによると、魚群情報を数値化して表示することで、このデータを資源情報として利用することができる。また、このデータを蓄積してゆくことで、資源量やその変動などの分析を正確に行うことができる。
また、本発明においては、ラベリング処理で得られた前回までの魚群情報と今回の魚群情報とのマッチングを行うマッチング手段を更に備える。このマッチング手段は、マッチングが所定回数以上得られた場合に、当該魚群を真の魚群と判定し、マッチングが所定回数以上得られない場合に、当該魚群を仮の魚群と判定する。これによると、真の魚群と仮の魚群とを区別して抽出できるので、経験の浅い者であっても、真の魚群を正確に識別することができる。
また、本発明においては、マッチング手段により、真の魚群を、現在も検出されている検出魚群と、現在は検出されていないロスト魚群とに分類し、仮の魚群、検出魚群およびロスト魚群をそれぞれ異なる色で表示することが好ましい。これによると、真の魚群の中で、現在検出されている検出魚群と、現在検出されていないロスト魚群とを一目瞭然に判別することができる。ロスト魚群は、探知領域から外れていったん検出されなくなっても、時間経過後に再び検出されることも多く、ロスト魚群を色で識別できるようにすることで、ロスト魚群の位置を予測することができる。
また、本発明においては、魚群情報に基づく魚群の大きさおよび移動方向を表すマークを、魚群のエコー画像に付加して表示するようにしてもよい。このようなマークをエコー画像に付加することにより、魚群情報が視覚化されてより分かりやすいものとなる。
本発明によれば、近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾することが可能な水中探知装置を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態を示すシステム構成図である。1は、水中を探知してエコー画像を表示するスキャニングソナー、2はGPSやジャイロ等から構成される航法装置、3は水中の深度を測定する測深装置、4は潮流の流速や方向を測定する潮流計である。
図2は、スキャニングソナーを用いて水中を探知する原理を示している。図において、1は上述したスキャニングソナーであって、船舶5に搭載されている。6はスキャニングソナー1に備えられた送受波器、7は送受波器6から水中へ送信される超音波の送信ビーム、8は水中の魚群等で反射して帰来するエコーを受信する受信ビームである。9は水面を表している。送信ビーム7は、送受波器6から水中の全方位へ向けて一定の俯角(ティルト角)で一斉に送信され、無指向性の傘形ビームを形成する。受信ビーム8は、送受波器6が円周方向に走査されて形成される指向性をもったビームであって、高速でスパイラル状に360°回転する。この受信ビーム8でエコーを受信し、得られた受信信号を解析することによって、広域にわたる魚群の分布状況や動きなどの水中情報を求めることができる。なお、図1で示した航法装置2、測深装置3、潮流計4も、船舶5に搭載されている。
図3は、スキャニングソナー1の電気的構成を示したブロック図である。10は前述の送受波器6を構成する素子(超音波振動子)であって、1つの素子10ごとに1つの送受信チャンネルCh(Ch1,Ch2,Ch3…)が設けられている。各送受信チャンネルの構成は同じなので、以下では送受信チャンネルCh1について説明する。送受信チャンネルCh1において、11は送信と受信の動作を切り替える送受切替回路、12はパルス幅変調された送信信号を素子10に与える送信回路、14は素子10が受信した信号に対して増幅やノイズ除去等の処理を行なう受信回路、15は受信回路14から出力される受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、16,17は後段の回路との間で信号の授受を行うためのインターフェースである。
18は送信ビーム形成部であって、送信周期ごとに、各チャンネルの遅延量、ウェイト値および方位角を計算し、チャンネルごとの送信ビームを形成する。19は操作部であって、この操作部19に設けられたキーやダイヤル等を操作して、レンジの設定、ティルト角や方位の入力、自動追尾のオン・オフ設定などを行う。20はスキャニングソナー1の全体の動作を制御する制御部としてのホストCPUである。21は受信ビーム形成部であって、各素子10から出力された受信信号の位相およびウエイトを計算し、各信号を合成することにより合成受信信号を得る。22は画像処理部であって、受信ビーム形成部21から出力される受信信号を検波しサンプリングして得られたエコーのデータに基づいて、後述するエコーの表示処理を行う。
23は例えば液晶ディスプレイから構成される表示部であって、画像処理部22で生成された画像データに基づき、探知領域内の魚群等の水中情報をエコー画像として表示する。24は記憶部を構成するメモリであって、エコー画像表示用の表示プログラム25が格納されている。また、メモリ24には、後述する魚群情報が保存される魚群情報領域26が設けられている。メモリ24にはこの他にも、各種のプログラムや制御パラメータ等の格納領域が設けられているが、本発明とは直接関係しないので、図示は省略してある。
以上において、スキャニングソナー1は、本発明における水中探知装置の一実施形態を構成し、図3の画像処理部22は、本発明における2値化手段、収縮膨張処理手段、ラベリング手段およびマッチング手段の一実施形態を構成する。
なお、図3には図示されていないが、スキャニングソナー1には、図1で示した航法装置2、測深装置3、潮流計4が接続される。また、船の動揺を検出して送受信ビームが常に所定方位を向くように制御するための動揺センサなども接続される。これらの各装置には公知のものを用いることができる。
図4は、上述したスキャニングソナー1におけるエコー画像の表示手順を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに従って、エコー画像を表示する処理の詳細を説明する。
まず、ステップS1において、2値化データの初期化を行う。ここでいう2値化データとは、メモリ24に確保された図示しないデータ領域における各座標点のエコーレベルの2値データをいう。初期化処理により、これらのデータは全て0にリセットされる。
次に、ステップS2において、レベル変換処理を行う。レベル変換処理とは、海底エコー等を魚群と誤検出しないようにするために、海底検出を行って、海底からのエコー信号に対しそのレベルを下げる処理をいう。また、このステップS2では、あわせてノイズを除去するためのフィルタ処理を行ってもよい。これらの処理の設定は、操作部19において行われる。
続いて、ステップS3において、2値化データに対し、検出範囲外マスクを設定する。図5は、検出範囲外マスクの設定例を示している。R1は魚群の検出処理を行う領域、R2〜R4は魚群の検出処理を行わない領域であって、R2〜R4に検出範囲外マスクが設定される。R2は船底付近の発振線の影響を受ける領域、R3は海底のエコーが検出される領域、R4は船尾のプロペラノイズの影響を受ける領域である。これらの領域をマスキングすることで、R2〜R4の領域については、魚群の検出処理が行われず、魚群の誤検出を防ぐことができる。また、R2〜R4以外にも、例えばグレーティングローブによる海底等の虚像の生じる部分に、マスクを設定してもよい。なお、検出範囲外マスクの領域は、ユーザが操作部19で任意に設定できるようになっている。また、図5の検出終了深度は、図1の測深装置3で取得した水深データを用いて、自動的に設定することも可能である。なお、マスクする部分であっても、エコーは受信し、表示も行う。
次に、ステップS4において、受信したエコーのデータ、すなわちマスクされていないデータに対し、あらかじめ設定した閾値による2値化処理を行う。この処理では、各座標点のエコーの信号レベルを閾値と比較し、信号レベルが閾値以上であれば「1」、信号レベルが閾値未満であれば「0」を割当てる。
2値化処理に続いて、ステップS5では、データの収縮膨張処理を行う。図6は収縮膨張処理の原理を説明する図である。膨張処理は、ある注目画素について、当該画素自身、または当該画素の近傍データ(近傍画素)に1つでも「1」があれば、その注目画素を「1」とする処理であり、収縮処理は、ある注目画素について、当該画素自身、または当該画素の近傍データ(近傍画素)に1つでも「0」があれば、その注目画素を「0」とする処理である。膨張処理と収縮処理を組み合わせて用いると、2値化画像中の穴を消滅させる効果がある。例えば、図6の(a)のような2値化画像の各画素に対して、(b)のような4近傍により膨張処理を行うと、(c)のような画像が得られ、(a)で存在していた画像中の穴をなくすことができる。そして、この(c)の画像の各画素に対して、4近傍による収縮処理を行うと、(d)のような画像が得られる。(d)では、破線の画素が収縮処理により「0」となり、(a)と同じ輪郭となるように画像が縮小されるが、穴のない状態はそのまま維持される。
図10は、上述した2値化処理および収縮膨張処理を経て、表示部23の画面に表示されるエコー画像の例を示している。この画像は、図2で示した水平スキャンにより得られる水平画を表している。以降の画像例についても同様である。図の白丸で囲んだ部分が魚群(正確には魚群候補)のエコー画像であり、このエコー画像は、例えばピンク色で表示される。なお、ユーザはこの画面を見ながら、閾値を任意に設定することができる。閾値が変更された場合は、全ての処理をやり直し、2値化結果を表示する場合は、即時に2値化後のエコー画像を表示する。
次に、ステップS6において、2値化されたエコーデータに対するラベリング処理を行う。ラベリング処理では、エコーごとにID番号を付すとともに、表示色を割当てる。また、魚群の重心座標・面積・平均信号強度・形状(円形度)などの魚群情報の演算も同時に行う。そして、得られた魚群情報のそれぞれに重み付けを行い、その結果に基づいて魚群の抽出を行う。
図11は、ラベリング処理を経たエコー画像の例を示している。図の白丸で囲んだ部分が魚群(魚群候補)のエコー画像であり、このエコー画像は、例えばオレンジ色で表示される。他にも魚群が検出された場合は、例えば水色、黄色といった、それぞれ違った色で表示される。なお、ユーザはこの画面を見ながら、ラベリングの設定(具体的には、どのような近傍を用いるかの設定)を行うことができる。設定が変更された場合は、全ての処理をやり直し、ラベリング結果を表示する場合は、即時にラベリング後のエコー画像を表示する。
ところで、上記ラベリング処理においては、近接した複数の魚群を同一魚群として取り扱うようにするため、一方向の近傍データ数が他方向の近傍データ数よりも多い変則近傍を用いる。例えば、図7のような距離方向(ビームの放射方向)に間隔をおいて近接する3つのエコー画像に対して、図8(a)に示す通常の4近傍や、図8(b)に示す通常の8近傍を用いると、上記各エコーは別々にラベリングされ、3つの魚群として検出されてしまう。そこで、このエコーを1つの魚群と判定し追尾できるようにするために、図9(a)に示すような変則4近傍、または図9(b)に示すような変則8近傍を用いる。ここで用いる変則近傍は、距離方向の近傍データ数が、方位方向の近傍データ数に比べて多くなっている。
上述した変則近傍を用いると、1つのラベリングの対象領域が、通常の4近傍や8近傍の場合よりも距離方向に拡張されるので、図7のような間隔を置いて近接する3つのエコーに対しても、同一のラベリング処理が行われる。すなわち、3つの魚群に対して同じID番号が割り当てられ、これらの魚群は1つの魚群として取り扱われる。そして、このラベリング処理によって、各魚群のエコー画像が同じ色で表示されるとともに、3つの魚群を1つの魚群として自動追尾することができる。なお、変則近傍の変則度(通常近傍に追加される近傍データの割合)は、ユーザが操作部19で任意に設定可能となっている。
変則近傍は、前述の収縮膨張処理で用いてもよい。この場合は、2値化データに対する収縮膨張処理の領域が、通常の4近傍や8近傍の場合よりも距離方向に拡張されるので、図7の各エコー間の空白部分(信号レベルの低い部分)も全て魚群として判断される。このため、魚群情報の算出にあたっては、この空白部分も対象となる。一方、ラベリング処理で変則近傍を用いた場合は、2値化データの収縮膨張はないので、図7の各エコー間の空白部分は魚群として判断されず、黒い部分だけが魚群として判断されることになる。したがって、魚群情報の算出にあたって、空白部分は対象とならない。
以下、変則近傍による処理を施した画像の例を説明する。図12は、ラベリングで色付けする前のエコー画像である。図の白丸の中には2つの魚群が表示されている。図13は、図12のエコー画像に対し、通常の近傍(例えば4近傍)を用いてラベリングを行った結果である。図の白丸の中には、2つの魚群エコーが、一方は赤色で、他方は水色で表示されている。すなわち、2つのエコーは別々にラベリングされ、別の魚群と判断されている。
図14は、収縮膨張処理に変則近傍を用いた場合のエコー画像である。図の白丸の中には、2つの魚群エコーが、いずれもオレンジ色で表示されている。この場合、2つのエコーは1つのエコーとしてラベリングされ、同じ魚群と判断されるが、前述したように、エコー間の信号レベルの低い部分も魚群と判断されるので、2つの魚群エコーはつながった状態となっている。
図15は、ラベリング処理に変則近傍を用いた場合のエコー画像である。図の白丸の中には、2つの魚群エコーが、いずれもオレンジ色で表示されている。この場合、2つのエコーは一緒にラベリングされ、同じ魚群と判断されるが、エコー間の信号レベルの低い部分は魚群と判断されないので、図14と異なり、2つの魚群エコーは、はっきりと分離している。
以上のようなラベリング処理の後、図4のステップS7では、マッチング処理が行われる。マッチング処理では、ラベリング処理で得られた前回までの魚群情報と今回の魚群情報とのマッチングを行う。この場合、魚速のリミット値を設定し、前回の受信時刻と今回の受信時刻から魚群移動可能範囲を求め、魚群の重心移動距離がこの魚群移動可能範囲内にある魚群に対して、例えば、魚群の面積、平均信号強度、形状(円形度)などの前回値と今回値との比を求め、それぞれ求められた比に対して重み付けをし加算することにより、類似度を求め、その類似度が基準値以上であるものを同一魚群と判断し、マッチングが得られたとする。そして、マッチングが所定回数(例えば5回)以上得られた場合に、その魚群を真の魚群と判定する。また、マッチングが所定回数以上得られない場合は、その魚群を仮の魚群と判定する。このようにすることで、真の魚群と仮の魚群とを区別して抽出できるので、経験の浅い者であっても、真の魚群を正確に識別することができる。
ところで、真の魚群と判定された場合であっても、その後、当該魚群が探知領域のビーム範囲から外れて、検出されなくなることがある。したがって、真の魚群には、マッチングが所定回数以上得られ、かつ現在も検出されている魚群(以下「検出魚群」という。)と、マッチングが所定回数以上得られたが、現在は検出されていない魚群(以下「ロスト魚群」という。)とがある。なお、マッチングが所定回数以上得られていない仮の魚群を、以下では「魚群候補」と呼ぶことがある。
このようにして、マッチング処理により真の魚群と仮の魚群とが判定されると、次にステップS8において、エコー画像が表示されている画面に、演算により得られた魚群情報を表示するとともに、魚群情報に基づく魚群の大きさおよび移動方向を表すマークをエコー画像に付加して表示する。
図16は、ステップS8で表示される魚群情報の例を示している。この魚群情報は、全て数値化されており、資源情報として利用できるようになっている。なお、図16で左端の#の欄には、ラベリング処理でエコーごとに割当てられた色が表示されており、エコー画像で表示された魚群とその魚群のデータとの対応を分かりやすくしている。また、その隣のIDの欄には、同じくラベリング処理でエコーごとに割当てられたID番号が表示されている。ここで、1桁のID番号は真の魚群を表しており、10桁のID番号は仮の魚群(魚群候補)を表している。
また、図16の魚群情報のほかに、図17のような魚群情報を表示してもよい。図17では、真の魚群と判定されたものについて、移動方位・魚速・予測位置などが表示され、また、上欄で選択されたIDの魚群について、下欄に詳細な履歴情報が表示されている。なお、魚群の位置(緯度・経度)については、前記特許文献1に示されているような、前回位置と今回位置との空間的な内分点である平滑化位置を用いてもよい。また、予測位置は、前回検出位置と最終検出位置とから求めてもよいが、データを蓄積して初回検出位置と最終検出位置とから求めると、予測精度が向上する。さらに、検出した全ての点に対する近似曲線から求めると、予測精度がより向上する。
このように、魚群情報を数値化して一覧表示することによって、このデータを資源情報として利用することができる。また、このデータを蓄積してゆくことで、資源量やその変動などの分析を正確に行うことができる。なお、魚群情報は、必ずしも図16や図17で示した全ての情報である必要はなく、魚群の面積、エコー信号強度、形状のうちの少なくとも1つを含んだものであればよい。
図18は、ステップS8において、魚群の大きさ・移動方向を表すマークMをエコー画像に付加して表示した例を示している。このマークMは魚のイラストで描かれており、魚のサイズが魚群の大きさ、魚の顔の向きが魚群の移動方向を表している。また、検出魚群は赤、ロスト魚群はオレンジ、魚群候補はグレーというように色分けして表示されている。このような魚のマークMをエコー画像に付加することにより、魚群情報が視覚化されてより分かりやすいものとなる。
また、真の魚群の中で、現在検出されている検出魚群と、現在検出されていないロスト魚群とを一目瞭然に判別することができる。ロスト魚群は、探知領域から外れていったん検出されなくなっても、時間経過後に再び検出されることも多く、ロスト魚群を色で識別できるようにすることで、ロスト魚群の位置を予測することができる。なお、特許文献1に示されているような魚群の移動軌跡を、図18の画面上に表示するようにしてもよい。
図19は、魚マークの他の表示例であって、船の移動に伴って各地点におけるエコー画像を更新しながら表示する場合に、魚のマークMをエコー画像に付加したものである。この場合、図20のように、マークMの透過度を上げることにより、マークMの下に隠れているエコーが見えるようにしてもよい。
以上のようにして、上述した実施形態によれば、図21(b)のように1つの魚群が複数に分離した場合でも、これらの複数魚群は画面上で同じ色で表示され、1つの魚群として追尾することができるので、誤った追尾がされることがなく、信頼性の高い装置を得ることができる。また、魚群を正確に追尾できることから、当該魚群から取得される魚群情報の精度も向上する。さらに、探知領域内で魚群を自動的にサーチし、検出し、ラベリングして追尾するので、自動追尾にあたって、特許文献1のようにユーザがターゲットロックマークを設定する操作が不要となる。
本発明では、以上述べた以外にも種々の実施形態を採用することができる。例えば、図18〜図20に示した魚マークの表示において、魚群候補のマークの透明度を検出回数の増加に伴い減少させて、マークの色が徐々に濃くなるようにしたり、ロスト魚群のマークの透明度を検出回数の増加に伴い増加させて、マークの色が徐々に薄くなるようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態では、変則近傍として、距離方向に拡張領域を有するものを用いたが、変則近傍は、方位方向に拡張領域を有するもの、あるいは距離方向と方位方向の両方に拡張領域を有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、変則近傍として変則4近傍および変則8近傍を例に挙げたが、本発明では、変則12近傍、変則20近傍、変則24近傍などの各種変則近傍を用いることができる。
また、変則近傍を用いる代わりに、エコー間の距離を判断して、この距離が一定以下の場合に、各エコーに対して同一のラベリング処理を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スキャニングソナー1の表示部23にエコー画像を表示する場合について述べたが、スキャニングソナー1にPC(パーソナルコンピュータ)を接続し、このPCのモニタにエコー画像を表示するようにしてもよい。また、船内のスキャニングソナー1で収集したデータを光ディスク等の記録媒体に記録し、この記録媒体を別の場所に設置されているPCに装着して、データ解析を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、水中探知装置としてスキャニングソナーを例に挙げたが、本発明は原理上、魚群探知機などの水中探知装置にも適用することができる。
本発明の実施形態を示すシステム構成図である。 スキャニングソナーで水中を探知する原理を示した図である。 スキャニングソナーの電気的構成を示したブロック図である。 エコー画像の表示手順を示したフローチャートである。 検出範囲外マスクの設定例を示した図である。 収縮膨張処理の原理を説明する図である。 複数の魚群によるエコーを示した図である。 4近傍および8近傍を示した図である。 変則4近傍および変則8近傍を示した図である 2値化処理および収縮膨張処理を経たエコー画像の例である。 ラベリング処理を経たエコー画像の例である。 ラベリングで色付けする前のエコー画像である。 通常の近傍を用いてラベリングを行った場合のエコー画像である。 収縮膨張処理に変則近傍を用いた場合のエコー画像である。 ラベリング処理に変則近傍を用いた場合のエコー画像である。 表示される魚群情報の例である。 魚群情報の他の例である。 魚マークをエコー画像に付加して表示した例である。 魚マークの他の表示例である。 魚マークの他の表示例である。 分離した魚群のエコー画像を示す図である。
符号の説明
1 スキャニングソナー(水中探知装置)
6 送受波器
7 送信ビーム
8 受信ビーム
22 画像処理部
23 表示部
50 魚群
M マーク

Claims (7)

  1. 超音波の送受信による水中探知で得たエコーに基づいて魚群を検出し、検出した魚群のエコー画像を画面に表示する水中探知装置において、
    前記エコーのデータを閾値に基づいて2値化する2値化手段と、
    前記2値化手段で2値化されたエコーデータに対してラベリング処理を行うラベリング手段とを備え、
    前記ラベリング処理の結果に基づいて、近接した複数の魚群を同一魚群として自動追尾するようにしたことを特徴とする水中探知装置。
  2. 請求項1に記載の水中探知装置において、
    前記2値化手段で2値化されたエコーデータに対して、収縮および膨張の処理を行う収縮膨張処理手段を更に備え、
    前記収縮膨張処理手段は、一方向の近傍データ数が他方向の近傍データ数よりも多い変則近傍を用いて、2値化データの収縮膨張処理を行うことを特徴とする水中探知装置。
  3. 請求項1に記載の水中探知装置において、
    前記ラベリング手段は、一方向の近傍データ数が他方向の近傍データ数よりも多い変則近傍を用いて、前記2値化されたデータのラベリング処理を行うことを特徴とする水中探知装置。
  4. 請求項1に記載の水中探知装置において、
    前記ラベリング手段は、ラベリング処理時に、魚群の面積、エコー信号強度、形状のうちの少なくとも1つを含む魚群情報を演算し、
    前記演算により得られた魚群情報を、魚群ごとに表示することを特徴とする水中探知装置。
  5. 請求項4に記載の水中探知装置において、
    ラベリング処理で得られた前回までの魚群情報と今回の魚群情報とのマッチングを行うマッチング手段を更に備え、
    前記マッチング手段は、マッチングが所定回数以上得られた場合に、当該魚群を真の魚群と判定し、マッチングが所定回数以上得られない場合に、当該魚群を仮の魚群と判定することを特徴とする水中探知装置。
  6. 請求項5に記載の水中探知装置において、
    前記マッチング手段は、前記真の魚群を、現在も検出されている検出魚群と、現在は検出されていないロスト魚群とに分類し、
    前記仮の魚群、検出魚群およびロスト魚群をそれぞれ異なる色で表示することを特徴とする水中探知装置。
  7. 請求項4に記載の水中探知装置において、
    前記魚群情報に基づく魚群の大きさおよび移動方向を表すマークを、魚群のエコー画像に付加して表示することを特徴とする水中探知装置。
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