JP2008264763A - 分解装置 - Google Patents

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伸 真継
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敏博 宮崎
Hiroshi Yano
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Abstract

【課題】超臨界又は亜臨界状態でのプラスチックの分解において、高温高圧の反応槽内より反応液を効率的に短時間で取出し回収することのできる、新しい分解装置を提供する。
【解決手段】超臨界又は亜臨界の状態においてプラスチックを水熱分解する反応槽1とともに、反応槽1内からの高温高圧の反応液2の取出し部を備えた分解装置において、取出し部には、
(A)反応液を取出して冷却する冷却器4、
(B)冷却器の出口側又は入口側の圧力調整弁5、
(C)冷却器出口の温度を検出して反応液の温度が沸点以下となるように圧力調整弁の開度を調整する制御手段
を有しているものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物プラスチック等を、超臨界又は亜臨界の状態で反応させて水熱分解する分解装置に関するものである。
従来より、たとえば、有害物を無害化分解することや、食品廃棄物等を分解して再資源化することや、プラスチック廃棄物を分解して有機酸、アルコール等のプラスチックの合成原料やFRP中の補強繊維等を回収して再利用できるようにするために、超臨界又は亜臨界状態の水熱反応によって分解することが様々な装置の構成として提案されている。
しかしながら、超臨界又は亜臨界の状態でのプラスチックの分解においては、FRPからのガラス繊維や炭素繊維の回収を伴う場合(たとえば、特許文献1を参照)をはじめ、破砕した粒状のプラスチックを含む被処理混合液は固液混合のスラリー状となるため、連続的に反応槽内に原料を供給し、連続的に反応槽内から反応液を取出すことは、必ずしも容易ではないという問題がある。その理由は、第1には、スラリー液を高温高圧で送液するポンプが高価であり、固形物による部品の磨耗等の耐久性に問題が生じやすいことであり、第2には、反応性を確保しつつ、反応槽に残留した未反応固形物の全量排出が困難であることによる。特にプラスチックがFRP(繊維強化プラスチック)の場合、比重の重いガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機物成分が未反応のまま残り、沈降性の高いこれらの成分を伴う反応液の排出は難しい。
したがって、このような場合には、回分式の反応装置が採用される。回分式はバッチ処理であり、投入した原料は1バッチの反応後そのまま全量抜き出される操作となる。反応生成物を反応槽から取り出すにあたっては、反応槽内は液体を超臨界又は亜臨界状態にしているために高温・高圧の状態にあることから、反応槽内を常温にまで冷却する必要がある。また、分解生成物を取り出すために反応槽内を常圧にまで減圧する必要がある。
しかしながら、プラスチックの分解のような固液反応では反応槽内部に冷却用の熱交換器を設置することは、
・熱交換器への固形物の固着
・攪拌効率の低下
等の理由で難しく、このため、自然放冷却や反応槽の外部ジャケット内に冷媒を入れる等の方法を採用してきた。だが、反応槽は圧力容器であるため金属製で肉厚のため外部からのみでは放冷しにくく、冷却に時間がかかるという問題があった。
一方、反応槽に開閉弁を設け、開閉弁を開いて分解槽内から気体を放出させることによって反応槽内を減圧し、反応槽内をこのように減圧して流体を蒸発させることによって潜熱を奪い、自然放冷に比べて冷却時間を短くすることも考えられている。また、このように開閉弁を開いて反応槽内から気体を放出させることで槽内を大気圧にまで減圧することもできる。そして、開閉弁を開いて分解槽内を減圧するにあたって、開閉弁を大きく開いて減圧速度を早くすればするほど、常温にまで冷却する時間や大気圧に戻す時間を短縮することができる。しかしながら、減圧速度を早くすると、分解槽内で突沸が発生し易くなり、突沸によって反応槽内の流体が開閉弁から流出するおそれがあるという問題があった。また逆に、突沸の発生を防止するために減圧速度を遅くすると、常温にまで冷却する時間や大気圧に戻す時間が長くなって生産性に問題を生じるものであった。
以上のような事情から、従来では、分解槽からの反応液の取出しには時間的な負担が大きいため、どうしても生産性の向上には制約があった。
もちろん、分解槽内からの反応液の取出しについては、従来よりプラスチックの分解だけでなく、超臨界又は亜臨界状態での各種の分解反応においても検討されてきている。従来では、分解槽より高温高圧の反応液を取出すために、反応液を取出して冷却する冷却器と、この冷却器の出口側に圧力調整弁を備えることが考えられている(たとえば特許文献2−6)。また、ダイオキシン、PCB等の有害物の分解装置では、分解槽からの反応液の状態を炭酸ガスや酸素ガスの検知として判別し、これによって分解槽の希釈水の投入量を制御することも考えられている(特許文献7)。
しかしながら、これらの反応液の取出しにおいては、高温高圧の反応液の冷却をいかに短時間で行うのかの点についてはほとんど考慮されていない。このため、反応液の取出しについての時間的負担を軽減すること、特に、固形分を含む固液反応系としてのプラスチックの分解においてこの時間負担を軽減するための方策については実際的なものとなっていないのが実情である。
特開平10−87872号公報 特開2002−102869号公報 特開2002−113347号公報 特開2003−236570号公報 特開2003−320240号公報 特開2003−181406号公報 特開2006−732号公報
本発明は、上記のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、超臨界又は亜臨界状態でのプラスチック等の分解において、高温高圧の反応槽内より反応液を効率的に短時間で取出し回収することのできる、新しい分解装置を提供することを課題としている。
本発明の分解装置は以下のことを特徴としている。
第1:超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を水熱分解する反応槽とともに、反応槽内からの高温高圧の反応液の取出し部を備えた分解装置において、取出し部には、
(A)反応液を取出して冷却する冷却器、
(B)冷却器の出口側又は入口側の圧力調整弁、
(C)冷却器出口の反応液の温度を検出して反応液の温度が沸点以下となるように圧力調整弁の開度を調整する制御手段
を有している。
第2:上記第1の発明の分解装置において、取出し部には、固形分含有の反応液の上澄み液の取出し口部が配設されている。
第3:上澄み液の取出し口部が反応槽内の水位に追随して反応液の取出し位置変更可能に配設されている。
第4:上澄み液の取出し口部が反応槽の深さ方向に離れて複数配設されている。
第5:上記第1から第4のいづれかの発明の分解装置において、冷却器から取出された反応液の反応槽への還流手段が配設されている。
第6:上記第1から第5のいづれかの発明の分解装置において、冷却器の出口側には、反応槽内に供給を予定する液を冷却器を介して反応槽に供給可能としている液供給手段が配設されている。
上記の第1の発明によれば、(C)圧力調整弁の開度を調整する制御手段によって、(A)冷却器の出口温度が設定温度より高い場合は(B)圧力調整弁を絞り、低い場合は開けて反応液温度が設定温度である反応液の沸点以下となるよう調整することから、反応槽の内圧が大気圧以下になって圧力調整弁を全開して反応液を全量排出するまでの反応液の取出し速度は従来に比べて大幅に向上され、分解装置における昇温、反応、取出しの1サイクル処理時間を顕著に短縮することが可能となる。上記圧力調整弁は冷却器の出口側に配設されていてもよいし、冷却器の入口側に配設されていてもよい。後者の場合、圧力調整弁の開度の調整が冷却器の入口側で行われるため、設備として冷却器に反応槽からの圧力がかからず設備コスト低減のメリットがある。
また、反応液の上澄み液の取出し口部を設ける第2の発明によれば、反応が固体と液体の反応で反応後も一部固体が残ってスラリー状の反応液となる場合には攪拌等による混合操作を停止すると上部に液体分、底部に固形分が沈降するが、上澄み液だけ抜くことで固形分の少ない液のみを回収することができ、冷却器、圧力調整弁の閉塞を防ぐことができる。
なお、底部に沈降した固形分は液が排出され内圧が下がった状態で冷却器、圧力調節弁を通らない経路で排出することができる。
上澄み液を抜き取る取出し口部が分解槽水位に追随する第3の発明によれば、常に一番清澄度の高い液を取り出すことが可能で、固形分による冷却器、圧力調整弁への詰まりの原因をより効果的に抑止することが可能となる。
そして、反応槽側面に複数の取出し口部がある第4の発明では、液位の低下に伴い、段々と取出口を下方に下げていくことができるので、上記の効果はより確実に顕著なものとして実現される。
冷却器から取り出された液を反応槽内に戻す還流手段を備える第5の発明によれば、高温高圧状態で反応液が排出されていくと反応槽内液位の減少にともない反応槽内壁に固形分が固着するおそれがあるが、冷却器から取り出した液を再度反応槽に戻すことで液位が変わらず固着のおそれがない。反応槽からの取出しは反応槽が100℃以下になったところで反応槽から取り出せばよい。
また、冷却器の出口側に反応液成分を冷却器を介して反応槽内に供給可能としている第6の発明によれば、反応液が固液混合のスラリー状であるとき、冷却器、圧力調整弁の固着が懸念されるが、次回の反応に用いる液を冷却器の出口側から供給することで洗浄を兼ねることができる。
本発明の分解装置は上記のとおりの特徴を有するものであって、プラスチックの分解による有機酸、アルコール等のプラスチック原料の回収や、FRP中の補強繊維等の無機物の回収をはじめ、ダイオキシン、PCB等の有機物の分解、木質材の分解によるリグニン、エタノールの回収、魚類、肉類等の食品タンパク質廃棄物の分解による有機酸、アミノ酸、アルコール等の回収等のために適用され、顕著な効果を奏することになる。
そこで、以下に本発明の分解装置について、その実施の形態について例示説明する。もちろん、本発明は以下の例示によって限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、第1の発明の分解装置の一例を示した概要構成図である。たとえば、この図1に示したように、本発明の分解装置は、反応槽1とともに、この反応槽1内からの高温高圧の反応液2の取出し部として、少くとも、排出用開閉弁3、冷却器4、圧力調整弁5、温度検出器6を備えている。圧力調整弁5は、冷却器4の出口側に設けられ、また、温度検出器6は、冷却器4の出口の反応液の温度を検出して取出した反応液の温度が沸点以下となるように圧力調整弁5の開度を調整する制御手段を構成している。
より具体的には、たとえば、反応液の沸点よりも高い温度と、常圧よりも高い圧力にある高温高圧状態の反応液2を取出すために、排出用開閉弁3を開け、冷却器4において冷却水7によって冷却した反応液を圧力調整弁5を開いて液体として排出する。圧力調整弁5は、冷却器4の出口の反応液の温度によってその開度が調整される。この開度の調整は温度検出器6によって出口の反応液の温度を直接または間接的に検知し、この出口温度が設定された反応液の沸点温度よりも高い場合は圧力調整弁5を絞ることにより、また、低い場合には開くことにより行われる。このような開度の調整は、反応槽1内の内圧が大気圧以下になって圧力調整弁5を全開して反応液全量が排出されるまで行われることになる。
従来では、このような出口温度による圧力調整弁5における開度の調整は行われていない。このため、短時間での反応液の取出しは困難であったが、本発明の分解装置によれば、反応液の冷却をコントロールして高温高圧状態の反応液であっても取出し可能としていることから、短時間での反応後の排出が可能となる。
上記の構成においては、たとえば、反応槽1は円筒形で耐圧製に形成され、反応槽1の底部には排出配管が接続してあり、排出配管には排出用開閉弁3が設けられ、さらに、冷却器4、圧力調整弁5が接続される。そして、これらを経て反応後の反応液が取出される。冷却器4は円筒多管式熱交換器等である。冷却器4と圧力調整弁5との間に冷却後の反応液温度を検出する温度検出器6が設けられる。温度検出器6は圧力調整弁5の制御手段に電気的に接続され、温度検出器6によって検出される冷却器4出口の反応液温度に応じて、圧力調整弁5の開閉を制御できるようにしてある。圧力調整弁5は連続的に開度が調整できるものとする。
また、反応槽1の上部には反応槽1内の圧力を測定する圧力ゲージ等で形成される圧力検出器8が設けてある。反応槽1の外周にはヒーターや熱媒ジャケット等で形成される加熱手段9が設けてあり、温度センサー等で形成される反応槽温度検出器10が反応槽1内に差し込んで設けてある。この反応槽温度検出器10で反応槽内の温度を検出しながら、加熱手段9で反応槽1内を加熱することによって、検出される温度に基づいて加熱手段9を制御して最適温度での加熱を行なうことができるものである。また、反応槽1には、反応槽1内に投入されるプラスチックと流体とを混合する攪拌手段11が設けてある。本発明において分解するプラスチックとしては、特に制限されるものではないが、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。そしてプラスチックは分解反応がし易くなるように粉砕して粉粒状にし、水等の流体と共に原料液供給配管12等から反応槽1内に投入する。
プラスチックと流体の供給方法は別々に供給してもよいし、プラスチックを粉砕した粉粒体と水等の流体とを前処理槽にて攪拌しスラリー状にした後、液送ポンプで供給配管を通してプラスチックと流体のスラリーを反応槽1内に供給してもよい。
また、プラスチックの粉粒体が流体中を槽下部に沈降して分解反応を受け難くなることを防止したり、また、加熱時にプラスチックの粉粒体が反応槽1内面に固着したりすることを防止する等、プラスチックの粉粒体の流体に対する攪拌混合性を高めて流体との反応効率を向上させるために、プラスチックは最大粒子径が30mm以下になるように粉砕して使用するのが好ましい。プラスチックの最大粒子径は小さいほど望ましい。
プラスチックを分解して回収するにあたっては、まず、プラスチックと水等の流体の混合スラリーを反応槽1内に供給する。このようにプラスチックと流体とを反応槽1に供給した後、反応槽1を密閉状態にし、プラスチックと流体を攪拌手段11で攪拌しながら加熱手段9で加熱する。
そして、反応槽温度検出器10で反応槽1内温度を、圧力検出器8で反応槽1内圧力を、それぞれ検出しながら加熱を行ない、検出された温度と圧力に応じて加熱を制御することによって、反応槽1内の流体が超臨界状態又は亜臨界状態になる温度・圧力を維持し、この超臨界状態又は亜臨界状態の流体を反応触媒としてプラスチックを分解する。たとえば、プラスチックとして不飽和ポリエステル樹脂を、流体として水を用いる場合、180〜250℃、1.0〜4.0MPaの温度・圧力に調整し、水を超臨界状態又は亜臨界状態に維持して30分〜4時間反応させることによって、不飽和ポリエステル樹脂をエステル交換反応させ、スチレンマレイン酸共重合体や多価アルコール等のモノマーに加水分解することができる。
反応終了後、排出用開閉弁3を開けると反応液2は冷却器4まで排出されるが、冷却器4出口の温度が液体の常圧での飽和温度(水では100℃)以下になるように圧力調整弁5の開度は制御されているため、冷却器4を経て圧力調整弁5から大気に開放された時点では液体となって排出されることになる。従来、液温が下がってくると減圧による液の気化熱での液温冷却の効果は小さく、肉厚な反応槽を介した放冷にたより、槽内での冷却に多大な時間を要していたが、本発明により直接反応液2を抜き出して外部の冷却器4で冷却することで排出時間の短縮が可能となる。
<実施形態2>
図2は、図1と同様に第1の発明の分解装置の一例を示した概要構成図であるが、図1では圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているの対し、本実施形態では冷却器4の入口側に設けられており、温度検出器6によって検出される冷却器4出口の反応液2の温度に応じた圧力調整弁5の開度の調整が冷却器4の入口側で行われる。
実施形態1では、反応槽1での反応終了後、排出用開閉弁3を開けると高温高圧状態の反応液2が冷却器4まで排出されていたが、この構成においては高温高圧状態の反応液2が圧力調整弁5を介して冷却器4に送られるため、実施形態1の構成と比較して、反応槽1からの圧力が冷却器4にかからない。したがって、冷却器4の耐圧性能を小さくすることができ、設備として簡易になるメリットがあり、設備コストの低減が可能になる。
<実施形態3>
図3は、上記と別の例を示した概要構成図である。この例では、減圧による冷却のための圧力調整弁13と冷却器14とを反応槽1に併設している。この構成では、途中段階まで(反応温度230℃の時に、たとえば、150℃まで)は圧力調整弁13を開いて減圧冷却を行い、その後、排出用開閉弁3を開いて、上記の実施形態1と同様にして反応液2を取出すようにする。上記減圧冷却は、圧力調整弁13を開いて反応槽1内から気体を放出させることによって反応槽1内を減圧して潜熱を奪い、反応槽1内の液を冷却するものであり、反応槽1から放出した気体を冷却器14により冷却して液化して、液を回収するようになっている。
気化による冷却効果が比較的高い段階では減圧冷却し、気化による冷却効果が比較的弱くなった後半で直接排出することでさらに排出時間を短縮するとともに圧力調整弁5、冷却器4の耐圧性能(約230℃の場合2.8MPa、150℃では0.5MPa)が小さくてすみ、設備として簡易になるメリットがある。また、耐熱性能も同様であり、また、冷却器4の冷却性能も小さくてすみ、冷却器4自体の設備コストも低減可能である。
減圧冷却と排出用開閉弁3からの排出を同時に行ってもよく、あるいは途中までは減圧冷却のみ、そこから先は減圧冷却と排出用開閉弁3からの排出を併用してもよい。
なお、この図3の分解装置の構成では、圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているが、図2のように、圧力調整弁5が冷却器4の入口側に設けられていてもよい。
<実施形態4>
プラスチックがFRP(繊維強化プラスチック)の場合、樹脂は溶解されるもののガラス繊維や無機物充填材(炭酸カルシウム等)は溶解されることなく固形分として反応後に残留することになる。このような場合には、反応後攪拌等による混合操作を停止すると上部に液体分、底部に固形分が沈降する。
そこで、反応液の上澄み液だけを取出すことが有効な手段となる。図4は、そのための第2の発明に係わる実施形態の一例を示したものである。排出用開閉弁3に連結する取出し口15を反応槽1の側面に設置して上澄み液を取出すようにしている。
たとえば、具体的には、排出用開閉弁3に連結する取出し口15が、底からみて反応槽1の全体高さの1/3より上の位置の反応槽1の側面に設けられている。反応液2の排出時に攪拌を停止すると未溶解の固形物が沈降し底部に溜まる。その後、排出用開閉弁3を開け、実施形態1と同様の操作で、反応液2の固形分をほとんど含まない上澄み液を取出す。上澄み液排出後、固形物は開閉弁16から排出する。反応槽1底部は擂鉢状にする等排出しやすい形状にするとともに、開閉弁16の径は固形物に対応した大口径のものとする。
上澄み液だけを抜くことで固形分の少ない液のみを回収することができ、冷却器4、圧力調整弁5の閉塞を防ぐことができる。なお、底部に沈降した固形分は反応液2が排出され内圧が下がった状態で冷却器4、圧力調節弁5を通らない経路で排出する。
このような構成において、第3の発明のように、上澄み液を抜き取る取出し口15が反応槽1内の水位に追随可能とするのが有効でもある。このことは、たとえば、反応槽1内に、浮力によって水位に追随するフロート方式の取出し管を設ける等の手段によって実現される。あるいは次の実施形態5のような方式も考慮される。
水位に追随する取出し口部を設けることで、常に一番清澄度の高い液を取り出すことが可能で、冷却器、圧力調整弁への詰まりの原因となる固形分の排出がない。
なお、この図4の分解装置の構成では、圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているが、図2のように、圧力調整弁5が冷却器4の入口側に設けられていてもよい。
<実施形態5>
図5は、第4の発明の分解装置の一例を示した概要構成図である。
排出用開閉弁3が反応槽1の深さ方向に複数設けられており、排出に応じて、より下方の排出用開閉弁3が開いて反応液2を排出するものである。排出用開閉弁3の開く制御はタイマで行ってもよいし、反応槽1の水位を検出することで制御してもよい。このような構成にすることで、より反応槽1の液位が低いところまで排出が可能となる。
なお、この図5の分解装置の構成では、圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているが、図2のように、圧力調整弁5が冷却器4の入口側に設けられていてもよい。
<実施形態6>
図6は、第5の発明の分解装置の一例を示した概要構成図である。
上記のように、プラスチックがFRP(繊維強化プラスチック)の場合、樹脂は溶解するもののガラス繊維や無機物充填材(炭酸カルシウム等)等は溶解せずに固形分として反応後の反応液2に残留する。その場合、実施形態1,2や実施形態3のように反応液2を取出すと反応槽1本体が冷却されていない状態で液位が下がるために、反応槽1内壁面に固形物が固着し、後の洗浄が面倒になることがある。そこで図6の分解装置では、冷却器4および圧力調整弁5を介して冷却減圧して排出された反応液2を液送ポンプ等の移送手段17により再度反応槽1に戻し、この還流によって反応槽1内の液位を減らすことなく反応液2温度を下げる。液温が排出温度まで下がった段階で冷却器4を通らない排出経路18より反応液全量を排出する。
なお、この図6の分解装置の構成では、圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているが、図2のように、圧力調整弁5が冷却器4の入口側に設けられていてもよい。
<実施形態7>
図7は、第6の発明の分解装置の一例を示した概要構成図である。
本例も実施形態6と同様に固形物が残る場合の適用例である。このような反応液2の場合、排出時に冷却器4や圧力調整弁5の内壁に固形物が固着し、その結果、閉塞に繋がることが考えられる。そこで、本例では反応槽1内の反応液2を抜いた後の、次の反応のために反応槽1内に液を供給する時に圧力調整弁5の出口側に原料液供給配管19を接続して、冷却器4を通過して新しい液を反応槽1に供給し、その過程で固着物を供給液で洗い流すものである。若干の固着物が反応槽1に入るとしても反応には影響ない。この場合、プラスチックの粒径にもよるが、液のみ上記経路で供給し、プラスチック粉砕物は別に供給するほうが望ましい。
なお、この図7の分解装置の構成では、圧力調整弁5が冷却器4の出口側に設けられているが、図2のように、圧力調整弁5が冷却器4の入口側に設けられていてもよい。この場合、冷却器4の出口側に原料液供給配管19を接続し、上記と同様に、新しい液が冷却器4及び圧力調整弁5を通過するように反応槽1に供給して、その過程で固着物を供給液で洗い流すようにする。
実施形態1の装置の概要構成図である。 実施形態2の装置の概要構成図である。 実施形態3の装置の概要構成図である。 実施形態4の装置の概要構成図である。 実施形態5の装置の概要構成図である。 実施形態6の装置の概要構成図である。 実施形態7の装置の概要構成図である。
符号の説明
1 反応槽
2 反応液
3 排出用開閉弁
4 冷却器
5 圧力調整弁
6 温度検出器
7 冷却水
13 圧力調整弁
14 冷却器
15 取出し口
16 開閉弁
17 移送手段
18 排出経路
19 原料液供給配管

Claims (6)

  1. 超臨界又は亜臨界の状態において被分解物を水熱分解する反応槽とともに、反応槽内からの高温高圧の反応液の取出し部を備えた分解装置において、取出し部には、
    (A)反応液を取出して冷却する冷却器、
    (B)冷却器の出口側又は入口側の圧力調整弁、
    (C)冷却器出口の反応液の温度を検出して反応液の温度が沸点以下となるように圧力調整弁の開度を調整する制御手段
    を有していることを特徴とする分解装置。
  2. 請求項1に記載の分解装置において、取出し部には、固形分含有の反応液の上澄み液の取出し口部が配設されていることを特徴とする分解装置。
  3. 上澄み液の取出し口部が反応槽内の水位に追随して反応液の取出し位置変更可能に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の分解装置。
  4. 上澄み液の取出し口部が反応槽の深さ方向に離れて複数配設されていることを特徴とする請求項2に記載の分解装置。
  5. 請求項1から4のいづれかに記載の分解装置において、冷却器から取出された反応液の反応槽への還流手段が配設されていることを特徴とする分解装置。
  6. 請求項1から5のいづれかに記載の分解装置において、冷却器の出口側には、反応槽内に供給を予定する液を冷却器を介して反応槽に供給可能としている液供給手段が配設されていることを特徴とする分解装置。
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