JP2008262731A - 燃料電池用ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】 柔軟性、高温でのゴム弾性に優れ、水素ガス、酸素ガス、水に対するバリア性に優れた燃料電池用ホースを提供する。
【解決手段】 (a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を(b)熱可塑性樹脂との溶融混練時に(c)ヒドロシリル基含有化合物により動的に架橋した(d)樹脂組成物を必須成分とする(A)層を少なくとも一つ含むことを特徴とする燃料電池用ホース。(b)熱可塑性樹脂は、スチレン−イソブチレンブロック共重合体、ポリプロピレン系重合体、又はポリエチレン系重合体であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、燃料電池に使用されるホースに用いるのに好適な燃料電池用のホースに関するものであり、詳細には純水配管用ホースや、水素および酸素配管、水素混入水配管といった水素ホースに用いることが可能な燃料電池用ホースに関する。
燃料電池は、水素と酸素を電気、熱、および水に変える電気化学エネルギー変換装置である。電力を燃料電池から引き出しながら、燃料を再充填することができる。次世代の乗物のために燃料電池を動力とするエンジンの開発が進められている。乗物用のモータ、ライトおよび他の電気システムに電力を供給するために、燃料電池で発生した電気を用いることができる。
プロトン交換膜(proton exchange membrane、PEM)型燃料電池は、自動車で使用できる燃料電池の一つである。PEM型燃料電池の4つの要素は、アノード、カソード、正電荷イオンだけを通し電子を通さないプロトン交換膜として機能する電解質、ならびに酸素と水素の反応を容易にする触媒である。水素ガスはアノード側で燃料電池に入り、そして触媒に通され、そこで水素は2個のH+ionと2個の電子に分けられる。電子はアノードを通り、外部回路を通して進み(モータを回転させるといった仕事をして)、燃料電池のカソード側に戻る。酸素ガスは燃料電池のカソード側で燃料電池に入り、そして触媒によって2個の負電荷を帯びた酸素原子を生成する。この酸素原子は膜を通して2個のH+イオンを引き付け、外部回路からの2個の電子と結合して水分子を生成する。
PEM型燃料電池の運転温度はかなり低く、自動車では、水素または酸素ガスを送るホースは−40℃から95℃の範囲の温度ならびに約600KPaの運転圧力で使用される。ガスの透過性が高いので、ホースの透過速度は非常に小さくなければならない。例えば、特許文献1には樹脂を用いた水素ホースが提案されている。ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる内層と、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる中間層とポリアミド樹脂からなる外層を備えたホースが提案されている。特許文献2は、エチレン含量が35から50mol%のEVOHまたはポリブチレン芳香族エステルで形作られる樹脂最内層を有する燃料ホースを開示し、水素燃料電池でこのホースを使用できるということを開示する。特許文献3の開示している水素燃料ホースは、如何なる金属酸化物もイオウも含んでいない薬品によって硬化されたゴムからなる最内層を有する。このゴム層の外側には水素を透過しない金属バリア層がある。特許文献4の開示している水素燃料ホースは内側樹脂層、薄い金属層および外側樹脂層を有し、内側樹脂層はガス透過性が低い層を少なくとも1層含み、さらにこのガス透過性が低い層により囲まれた水透過性が低い層を含んでいてもよい。このホースには凹凸状の壁面部分があってもよい。ガス透過性が低い樹脂層は、EVOH、PBN、PA6(PAはポリアミド:以下同様)、PA6−66、PA6またはPA6−66ナノコンポジット、PA6T、PA9T、PA612、PA46、PPS、PESおよびMXD6からなる群から選択される。特許文献5の開示する燃料電池用ホースはポリオレフィン系樹脂、スチレン−イソブチレンブロック共重合体からなる内層とPA系樹脂、スチレン−イソブチレンブロック共重合体からなる外層を含んでいる。特許文献6の開示する燃料電池用ホースはポリオレフィン系樹脂、スチレン−イソブチレンブロック共重合体からなる内層とEVOH、変性ポリオレフィン系樹脂からなる中間層とポリアミド系樹脂からなる外層を含んでいる。
特開2002−213659号 米国特許第6,279,615号 欧州特許第1184550号 欧州特許第1197699号 特開2005−216725号 特開2006−236840号
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載のホースは柔軟性に乏しく、折り曲げた際に割れや亀裂の異常が生じるとともに、コネクターへの差し込み時に座屈や割れ・亀裂の不具合が生じる。また、特許文献5,6に記載のホースはスチレン−イソブチレンブロック共重合体を含有していることから柔軟性、バリア性に優れるもののブロック共重合体タイプの熱可塑性エラストマーに共通の欠点である高温時のゴム弾性に乏しいことから、発電時などの高温雰囲気下でのゴム弾性の欠如による変形回復性の不足からコネクターへの密着不足といった難点がある。
本発明はこのような事情を鑑み、柔軟性、高温でのゴム弾性に優れ、水素ガス、酸素ガス、水に対するバリア性に優れた燃料電池用ホースを提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を(b)熱可塑性樹脂との溶融混練時に(c)ヒドロシリル基含有化合物により(d)動的に架橋した樹脂組成物を必須成分とする(A)層を少なくとも一つ含むことを特徴とする燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(b)熱可塑性樹脂が(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体である燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(b)熱可塑性樹脂が(b−2)ポリプロピレン系重合体である燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(b)熱可塑性樹脂が(b−3)ポリエチレン系重合体である燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(A)層が(d)動的に架橋した樹脂組成物と(e)ポリオレフィン系樹脂を必須成分とする燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(A)層が(d)動的に架橋した樹脂組成物と(f)ポリアミド系樹脂を必須成分とする燃料電池用ホースに関する。
好ましい実施態様としては、(d)動的に架橋した樹脂組成物がさらに(g)液状ポリブテンを含有してなる燃料電池用ホースに関する。
本発明のように、(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を(b)熱可塑性樹脂との溶融混練時に(c)ヒドロシリル基含有化合物により(d)動的に架橋した樹脂組成物を必須成分とする(A)層を少なくとも一つ含む燃料電池用ホースは従来の技術では困難であった柔軟性、高温でのゴム弾性に優れ、水素ガス、酸素ガス、水に対するバリア性の全てを満たすものである。
本発明の燃料電池用ホースはイソブチレン系重合体の有する優れた柔軟性、バリア性により優れた変形性と水素、酸素、水へのバリア性を兼ね備えることが可能である。そして、さらにイソブチレン系重合体をヒドロシリル基含有化合物により熱可塑性樹脂との溶融混練時に動的に架橋することで高温でのゴム弾性に優れることから、高温雰囲気下においてもコネクターへの密封性に優れる。
本発明の燃料電池用ホースは、(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を(b)熱可塑性樹脂との溶融混練時に(c)ヒドロシリル基含有化合物により(d)動的に架橋した樹脂組成物を必須成分とする(A)層を少なくとも一つ含むことを特徴とする燃料電池用ホースである。
本発明の(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体は、イソブチレンが50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上を占めるブロックのことをいう。イソブチレン系重合体(a)のイソブチレン以外の単量体成分は、カチオン重合可能な単量体成分であれば特に限定されないが、芳香族ビニル類、脂肪族オレフィン類、イソプレン、ブタジエン、ジビニルベンゼン等のジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の単量体が例示できる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(a)イソブチレン系重合体の数平均分子量に特に制限はないが、1,000から500,000が好ましく、5,000から200,000が特に好ましい。数平均分子量が1,000未満の場合、機械的な特性等が十分に発現されず、また、500,000を超える場合、成形性等の低下が大きい。
本発明のアルケニル基とは、本発明の目的を達成するための(a)成分の架橋反応に対して活性のある炭素−炭素二重結合を含む基であれば特に制限されるものではない。具体例としては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環式不飽和炭化水素基を挙げることができる。
本発明のイソブチレン系重合体の末端へのアルケニル基の導入方法(重合体(a)の製造方法)としては、特開平3−152164号公報や特開平7−304909号公報に開示されているような、水酸基などの官能基を有する重合体に不飽和基を有する化合物を反応させて重合体に不飽和基を導入する方法が挙げられる。またハロゲン原子を有する重合体に不飽和基を導入するためにはアルケニルフェニルエーテルとのフリーデルクラフツ反応を行う方法、ルイス酸存在下アリルトリメチルシラン等との置換反応を行う方法、種々のフェノール類とのフリーデルクラフツ反応を行い水酸基を導入した上でさらに前記のアルケニル基導入反応を行う方法などが挙げられる。さらに米国特許第4316973号、特開昭63−105005号公報、特開平4−288309号公報に開示されているように単量体の重合時に不飽和基を導入することも可能である。この中でもアリルトリメチルシランと塩素の置換反応により末端にアリル基を導入したものが、確実性の点から好ましい。
本発明の(a)イソブチレン系重合体の末端のアルケニル基の量は、必要とする特性によって任意に選ぶことができるが、架橋後の特性の観点から、1分子あたり少なくとも0.2個のアルケニル基を末端に有する重合体であることが好ましい。0.2個未満であると架橋による改善効果が十分に得られない場合がある。
本発明の(b)熱可塑性樹脂とは、例えば、ポリプロピレン系重合体、ポリエチレン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、スチレン系重合体、メタクリル重合体 、ウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリエステル系重合体、ポリ乳酸、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーを指し、これらの中から一種、もしくは2種以上併用しても良い。コスト、及び(a)イソブチレン系重合体との相溶性を考慮すると(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体、(b−2)ポリプロピレン系重合体、(b−3)ポリエチレン系重合体が好ましい。
本発明の(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体は、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(I)とイソブチレン系重合体ブロック(II)からなるものである。
芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(I)は、芳香族ビニル系化合物に由来するユニットが60重量%以上、好ましくは80重量%以上から構成される重合体ブロックである。
芳香族ビニル系化合物としては、スチレン、o−、m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−、m−又はp−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−、m−又はp−t−ブチルスチレン、o−、m−又はp−メトキシスチレン、o−、m−又はp−クロロメチルスチレン、o−、m−又はp−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらの中でも、工業的な入手性やガラス転移温度の点から、スチレン、α−メチルスチレン、および、これらの混合物が好ましい。
イソブチレンを主体とする重合体ブロック(II)は、イソブチレンに由来するユニットが60重量%以上、好ましくは80重量%以上から構成される重合体ブロックである。
(I)、(II)いずれの重合体ブロックも、共重合成分として、相互の単量体を使用することができるほか、その他のカチオン重合可能な単量体成分を使用することができる。このような単量体成分としては、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、シラン類、ビニルカルバゾール、β−ピネン、アセナフチレン等の単量体が例示できる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族オレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、オクテン、ノルボルネン等が挙げられる。
ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、エチリデンノルボルネン等が挙げられる。
ビニルエーテル系単量体としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、(n−、sec−、tert−、イソ)ブチルビニルエーテル、メチルプロペニルエーテル、エチルプロペニルエーテル等が挙げられる。
シラン化合物としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
本発明の(b−1)成分は、ブロック(I)とブロック(II)から構成されている限り、その構造には特に制限はなく、例えば、直鎖状、分岐状、星状等の構造を有するブロック共重合体、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体等のいずれも選択可能である。好ましい構造としては、物性バランス及び成形加工性の点から、(I)−(II)−(I)で構成されるトリブロック共重合体が挙げられる。これらは所望の物性・成形加工性を得る為に、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(I)ブロックと(II)ブロックの割合に関しては、特に制限はないが、柔軟性およびゴム弾性の点から、(b−1)成分における(I)ブロックの含有量が5〜50重量%であることが好ましく、10〜40重量%であることがさらに好ましい。
また(b−1)成分の分子量にも特に制限はないが、流動性、成形加工性、ゴム弾性等の面から、GPC測定による重量平均分子量で30,000〜500,000であることが好ましく、50,000〜300,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が30,000よりも低い場合には機械的な物性が十分に発現されない傾向があり、一方500,000を超える場合には流動性、加工性が悪化する傾向がある。
(b−1)成分の製造方法については特に制限はないが、例えば、下記一般式(1)で表される化合物の存在下に、単量体成分を重合させることにより得られる。
(CR1R2X)nR3 (1)
[式中Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっても異なっていても良く、R3は一価若しくは多価芳香族炭化水素基または一価若しくは多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然数を示す。]
上記一般式(1)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸等の存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本発明で用いられる一般式(1)の化合物の例としては、次のような化合物等が挙げられる。
(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C6H5C(CH3)2Cl]、1,4−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,4−Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl]、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,3−Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl]、1,3,5−トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[1,3,5−(ClC(CH3)2)3C6H3]、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)−5−(tert−ブチル)ベンゼン[1,3−(C(CH3)2Cl)2-5−(C(CH3)3)C6H3]
これらの中でも特に好ましいのはビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C6H4(C(CH3)2Cl)2]、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[(ClC(CH3)2)3C6H3]である。[なおビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはジクミルクロライドとも呼ばれ、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、トリス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、トリス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはトリクミルクロライドとも呼ばれる]。
(b−1)成分を製造する際には、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。このようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるものであれば良く、TiCl4、TiBr4、BCl3、BF3、BF3・OEt2、SnCl4、SbCl5、SbF5、WCl6、TaCl5、VCl5、FeCl3、ZnBr2、AlCl3、AlBr3等の金属ハロゲン化物;Et2AlCl、EtAlCl2等の有機金属ハロゲン化物を好適に使用することができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の容易さを考えた場合、TiCl4、BCl3、SnCl4が好ましい。ルイス酸の使用量は、特に限定されないが、使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度等を鑑みて設定することができる。通常は一般式(1)で表される化合物に対して0.1〜100モル当量使用することができ、好ましくは1〜50モル当量の範囲である。
(b−1)成分の製造に際しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果があるものと考えられており、電子供与体の添加によって、分子量分布の狭い、構造が制御された重合体を生成することができる。使用可能な電子供与体成分としては特に限定されないが、例えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。
(b−1)成分の重合は必要に応じて有機溶媒中で行うことができ、有機溶媒としてはカチオン重合を本質的に阻害しなければ、特に制約なく使用することができる。具体的には、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチル、ジクロロエタン、n−プロピルクロライド、n−ブチルクロライド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等のアルキルベンゼン類;エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の直鎖式脂肪族炭化水素類;2−メチルプロパン、2−メチルブタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,2,5−トリメチルヘキサン等の分岐式脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類;石油留分を水添精製したパラフィン油等を挙げることができる。
これらの溶媒は、(b−1)成分を構成する単量体の重合特性及び生成する重合体の溶解性等のバランスを考慮して、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記溶媒の使用量は、得られる重合体溶液の粘度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50wt%、好ましくは5〜35wt%となるように決定される。
実際の重合を行うに当たっては、各成分を冷却下例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合する。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるために、特に好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃である。
本発明の(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体の添加量としては(a)イソブチレン系重合体に対して5〜300重量部が好ましく、10〜100重量部であるのがさらに好ましい。(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体の配合量が300重量部を超えると、圧縮永久歪み特性の悪化が著しくなる傾向にあり、10重量部より少なくなると成形性の低下が著しい傾向にある。
本発明の(b−2)ポリプロピレン系重合体は、プロピレンを主成分とする単独重合体または共重合体である。共重合するモノマーとしてはエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる単量体である。
本発明の(b−2)ポリプロピレン系重合体の添加量としては(a)イソブチレン系重合体に対して5〜300重量部が好ましく、10〜100重量部であるのがさらに好ましい。(b−2)ポリプロピレン系重合体の配合量が300重量部を超えると、圧縮永久歪み特性の悪化が著しくなる傾向にあり、10重量部より少なくなると成形性の低下が著しい傾向にある。
本発明の(b−3)ポリエチレン系重合体は、エチレンを主成分とする単独重合体または共重合体である。共重合するモノマーとしてはエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる単量体である。
本発明の(b−3)ポリエチレン系重合体の添加量としては(a)イソブチレン系重合体に対して5〜300重量部が好ましく、10〜100重量部であるのがさらに好ましい。(b−3)ポリエチレン系重合体の配合量が300重量部を超えると、圧縮永久歪み特性の悪化が著しくなる傾向にあり、10重量部より少なくなると成形性の低下が著しい傾向にある。
本発明の(b―1)〜(b−3)成分は2種以上併用しても良いが、(b−1)〜(b−3)の合計量が(a)イソブチレン系重合体に対して5〜300重量部が好ましく、10〜100重量部であるのがさらに好ましい。
本発明の(c)ヒドロシリル基含有化合物は、(a)末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体の架橋物を得るために用いられる。
ヒドロシリル基含有化合物としては特に制限はなく、各種のものを用いることができる。すなわち、一般式(2)または(3)で表される鎖状ポリシロキサン;
SiO−[Si(RO]−[Si(H)(R)O]−[Si(R)(R)O]−SiR (2)
HR SiO−[Si(RO]−[Si(H)(R)O]−[Si(R)(R)O]−SiR H (3)
(式中、RおよびRは炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。aは0≦a≦100、bは2≦b≦100、cは0≦c≦100を満たす整数を示す。)
一般式(4)で表される環状シロキサン;
Figure 2008262731
(式中、RおよびRは炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。dは0≦d≦8、eは2≦e≦10、fは0≦f≦8の整数を表し、かつ3≦d+e+f≦10を満たす。)等の化合物を用いることができる。さらに上記のヒドロシリル基(Si−H基)を有する化合物のうち、相溶性が良いという点から、特に下記の一般式(5)で表されるものが好ましい。
Figure 2008262731
(式中、g、hは整数であり2≦g+h≦50、2≦g、0≦hである。Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数2〜20の炭化水素基で1つ以上の芳香環を有していても良い。iは0≦i≦5の整数である。
(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体と(c)ヒドロシリル基含有化合物は任意の割合で混合することができるが、反応性の面から、アルケニル基のヒドロシリル基に対するモル比が5〜0.2の範囲にあることが好ましく、さらに、2.5〜0.4であることが特に好ましい。モル比が5以上になると架橋が不十分でべたつきがあり、圧縮永久歪み特性が悪化する傾向が見られ、また、0.2より小さいと、架橋後も活性なヒドロシリル基が大量に残るので、加水分解により水素ガスが発生し、クラックやボイドを生じやすい傾向がある。
(a)イソブチレン系重合体と(c)ヒドロシリル基含有化合物との架橋反応は、2成分を混合して加熱することにより進行するが、反応をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を添加することができる。このようなヒドロシリル化触媒としては特に限定されず、例えば、有機過酸化物やアゾ化合物等のラジカル開始剤、および遷移金属触媒が挙げられる。
ラジカル開始剤としては特に限定されず、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドのようなアシルペルオキシド、過安息香酸−t−ブチルのような過酸エステル、過ジ炭酸ジイソプロピル、過ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシルのようなペルオキシジカーボネート、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのようなペルオキシケタール、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾイソブチロバレロニトリルのようなアゾ化合物等を挙げることができる。
また、遷移金属触媒としても特に限定されず、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジアルケニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh,RhCl,RuCl,IrCl,FeCl,AlCl,PdCl・HO,NiCl,TiCl等が挙げられる。これらの触媒は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもかまわない。触媒量としては特に制限はないが、(a)成分のアルケニル基1molに対し、10−1〜10−8molの範囲で用いるのが良く、好ましくは10−3〜10−6molの範囲で用いるのがよい。10−8molより少ないと架橋が十分に進行しない傾向がある。また、10−1mol以上用いても明確な効果は見られないため、経済性の面から、10−1molよりも少ないことが好ましい。これらのうち、相溶性、架橋効率、スコーチ安定性の点で、白金ビニルシロキサンが最も好ましい。
(a)イソブチレン系重合体のヒドロシリル基含有化合物(c)による動的架橋は、(b)熱可塑性樹脂の存在下に溶融混練することにより行われる。
また本発明の(d)動的架橋した樹脂組成物には、さらには、要求特性に応じて、物性を損なわない範囲で、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、エチレン−ブテン共重合ゴム(EBM)、アモルファスポリα−オレフィン(APAO)、エチレン−オクテン共重合体などの柔軟なオレフィン系ポリマー、そのほかにも、ヒンダードフェノール系やリン系、イオウ系の酸化防止剤や、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、界面活性剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、滑剤、シリコーンオイル、充填剤、補強剤等を適宜配合することができる。無機充填剤としては軽質炭酸カルシウム、重質ないし炭酸カルシウム、その他のカルシウム系充填材、ハードクレー、ソフトクレー、カオリンクレー、タルク、湿式シリカ、乾式シリカ、無定形シリカ、ウォラスナイト、合成ないし天然ゼオライト、ケイソウ土、ケイ砂、軽石粉、スレート粉、アルミナ、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムや、これらをシラン処理したもの等が挙げられる。これらの添加剤は、2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。たとえば、無機充填剤を含有させることにより、硬度や引張強度を向上することが可能である。また、無機充填剤として水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物を使用した場合には、優れた難燃性を付与できる場合がある。また前記ブロッキング防止剤としては、例えばシリカ、ゼオライト等が好適であり、これらは天然、合成の何れでもよくまた架橋アクリル真球粒子などの真球架橋粒子も好適である。また前記帯電防止剤としては、炭素数12〜18のアルキル基を有するN,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アルキルアミン類やグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。さらに、前記滑剤としては、脂肪酸アミドが好ましく、具体的にはエルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等が挙げられる。
本発明の(d)動的架橋された樹脂組成物には、(g)成分として、柔軟性と成形流動性を付与する目的で液状ポリブテンも必要に応じて添加することができる。
(g)液状ポリブテンの数平均分子量は好ましくは200〜10000、さらに好ましくは400〜4000である。数平均分子量が200を下回ると高温下での安定性が不足し、10000を超えるとゴム弾性が不足する傾向にある。
(g)液状ポリブテンの配合量は、(a)成分100重量部に対して1〜300重量部とするのが好ましく、1〜150重量部とするのがより好ましく、1〜100重量部とするのが更に好ましい。300重量部を超えると、成形体表面から軟化剤がブリードアウトしやすくなる傾向があり、好ましくない。
(g)液状ポリブテンを添加するタイミングとしては、特に制限されず、(a)イソブチレン系重合体が動的に架橋される前でも後でも良い。
本発明の(d)動的架橋された樹脂組成物を得るために動的架橋を行うには公知の方法を採用すればよく、例えば、バッチ式混練装置や連続式混練装置を使用することができる。例えば、ラボプラストミル、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等のような密閉型または開放型のバッチ式混練装置を用いて製造する場合は、予め混合した架橋剤以外の全ての成分を混練装置に投入し、均一になるまで溶融混練し、次いでそれに架橋剤を添加して架橋反応が十分に進行したのち、溶融混練を停止する方法が挙げられる。
また、単軸押出機、二軸押出機等のように連続式の溶融混練装置を用いて製造する場合は、架橋剤以外の全ての成分を予め押出機などの溶融混練装置によって均一になるまで溶融混練した後ペレット化し、そのペレットに架橋剤をドライブレンドした後、更に押出機やバンバリーミキサーなどの溶融混練装置で溶融混練して、(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を動的に架橋する方法や、架橋剤以外のすべての成分を押出機などの溶融混練装置によって溶融混練し、そこに押出機のシリンダーの途中から架橋剤を添加して更に溶融混練し、(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を動的に架橋する方法などが挙げられる。
溶融混練を行うに当たっては、110〜230℃の温度範囲が好ましく、150〜200℃の温度範囲がさらに好ましい。溶融混練温度が110℃よりも低いと、成分(b)が溶融せず、十分な混合ができない傾向があり、230℃よりも高いと、(a)イソブチレン系重合体の熱分解が起こり始める傾向がある。
本発明の(A)層は、燃料電池用ホースの層を構成するものであり、(d)動的架橋された樹脂組成物を必須成分とする。(A)層は(d)成分の他に(e)ポリオレフィン系樹脂、及び(f)ポリアミド系樹脂を含んでいる事が成形性、バリア性の点から好ましい。(e)成分、(f)成分の添加量は(d)動的架橋された樹脂組成物に対して1〜200重量部が好ましく、1〜100重量部が更に好ましい。(e)成分、(f)成分の添加量が200重量部を超えると柔軟性が損なわれる傾向がある。
また、本発明の燃料電池用ホースは(A)層のみで構成されていても良いが、柔軟性を損なわない範囲でポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリエステル樹脂などから選ばれる樹脂から構成される層を設けることで更にバリア性を向上させることが可能である。
本発明の燃料電池用ホースは例えば以下のような方法で作製できる。(A)層を構成する材料を所定の割合で配合し、これらを2軸押出機を用いて所定温度、好ましくは180〜220℃で混練しホース用原料を調製する。この原料を押出機に投入し、サイジングダイスに通すことでホースを作製することが可能である。また、(A)層以外に層を設け多層ホースを作製する場合はそれぞれの原料を異なる押出機に供給し、各押出機から各材料を押し出して1つのダイに合流させた後、サイジングダイスに通すことで多層ホースを作製することが可能である。
このようにして得られる本発明の燃料電池用ホースにおいて、ホース内径は2〜40mmの範囲が好ましく、特に好ましくは2.5〜36mmの範囲である。ホース外径は3〜44mmの範囲が好ましく、特に好ましくは44mmの範囲である。
以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではない。
尚、実施例に先立ち各種測定法、評価法、実施例について説明する。
(ホースキンク性)
長さ20cmのホースを手で折り曲げ、端と端をくっつけたときに座屈、割れを生じなかったものを○、座屈、割れが生じた物、手では曲げるのが困難だったものを×とした。
(ホース柔軟性)
具体的には、ホース差し込み性を評価した。ホースをコネクタ部に装着するときに座屈、割れを生じなかったものを○、座屈、割れが生じた物、手では装着できなかったものを×とした。
(硬度)
JIS K 6352に準拠し、試験片は12.0mm厚プレスシートを用いた。
(圧縮永久歪み)
JIS K 6262に準拠し、試験片は12.0mm厚さプレスシートを使用した。70℃×22時間、25%変形の条件にて測定した。
(ガスバリア性)
気体透過性は酸素の透過係数を評価した。酸素の透過係数は、熱プレス成形により得られた1.0mm厚のシートから100mm×100mmの試験片を切り出し、JISK7126に準拠して、23℃、1atmの差圧法にて測定した。
(実施例等記載成分の内容)
成分(a):
APIB:末端にアリル基が導入されたポリイソブチレン(製造例1)
成分(b―1):
SIBS:スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(製造例2)
成分(b―2):
PP:ポリプロピレン、プライムポリマー株式会社製(商品名「プライムポリプロJ215W」)
成分(b―3):
PE:高密度ポリエチレン、プライムポリマー株式会社製(商品名「ハイゼックス2200J」)
成分(c):
ポリシロキサン:メチルハイドロジェンポリシロキサン、東芝シリコーン社製(商品名「TSF484」)
成分(d): 動的に架橋した樹脂組成物
(d−1):成分(a)と成分(b−1)との溶融混練時に成分(c)により動的に架橋した樹脂組成物(製造例3)
(d−2):成分(a)と成分(b−2)との溶融混練時に成分(c)により動的に架橋した樹脂組成物(製造例4)
(d−3):成分(a)と成分(b−3)との溶融混練時に成分(c)により動的に架橋した樹脂組成物(製造例5)
成分(e):ポリオレフィン系樹脂
PP:プライムポリマー株式会社製(商品名「プライムポリプロJ215W」)
成分(f):ポリアミド系樹脂
Ny12:宇部興産社製(商品名「ウベスタ3030B」)
成分(g):液状ポリブテン
ポリブテン、出光興産社製(商品名「出光ポリブテン100R」)
他使用原料:
PE:高密度ポリエチレン、プライムポリマー株式会社製(商品名「ハイゼックス2200J」)
EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体、クラレ社製(商品名「エバールE105A」
TPV:オレフィン系動的架橋エラストマー、AESジャパン社製(商品名「サントプレン201−75」)
SEPS:スチレン系熱可塑性エラストマー、クラレ社製(商品名「SEPTON2063」)
架橋触媒:
0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジアルケニルジシロキサン錯体、3重量%キシレン溶液
(製造例1)[末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系共重合体(APIB2)の製造]
2Lセパラブルフラスコに三方コック、および熱電対、攪拌シールを取りつけ、窒素置換を行った。窒素置換後、三方コックを用いて窒素をフローした。これにシリンジを用いてトルエン785ml、エチルシクロヘキサン265mlを加えた。溶剤添加後、カールフィッシャー水分系にて水分量を測定した。測定後、−70℃程度まで冷却した。イソブチレンモノマー277ml(2933mmol)を加えた。再度−70℃程度まで冷却後、p−ジクミルクロライド0.85g(3.7mmol)およびピコリン0.68g(7.4mmol)をトルエン10mlに溶解して加えた。反応系の内温が−74℃となり安定した時点で四塩化チタン19.3ml(175.6mmol)を加え重合を開始した。重合反応が終了した時点(90分)で、75%アリルシラン/トルエン溶液1.68g(11.0mmol)を添加し、さらに2時間反応させた。その後、50℃程度に加熱した純水で失活し、さらに有機層を純水(70℃〜80℃)で3回洗浄し、有機溶剤を減圧下80℃にて除去しAPIBを得た。Mnが45500、Mw/Mnは1.10、含有アリル基が2.0/molである重合体が得られた。
(製造例2)[スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)の製造]
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)456.1mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)656.5mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー232mL(2871mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化ガス採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p−ジクミルクロライド0.647g(2.8mmol)及びN,N−ジメチルアセトアミド1.22g(14mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン8.67mL(79.1mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ−70℃に冷却しておいたスチレンモノマー77.9g(748mmol)、n−ヘキサン23.9mLおよび塩化ブチル34.3mLの混合溶液を重合容器内に添加した。この混合溶液を添加してから45分後に、約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。
反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。スチレン添加前のイソブチレン重合体のMnが50,000、Mw/Mnは1.40であり、スチレン重合後のブロック共重合体のMnが67,000、Mw/Mnが1.50であるブロック共重合体が得られた。
(製造例3)[成分(d−1)の製造]
製造例1で得られた成分(a)APIB、製造例2で得られた成分(b−1)SIBS、を表1に示した割合で合計40gになるように計量し、170℃に設定したラボプラストミル((株)東洋精機製作所製)を用いて3分間溶融混練し、次いで成分(c)ポリシロキサンを表1に示した割合で添加し、架橋触媒を表1に示した割合で添加後、トルクの値が最高値を示すまで170℃でさらに溶融混練し動的架橋を行った。トルクの最高値を示してから3分混練後、動的架橋組成物(d−1)を取り出した。
(製造例4)[成分(d−2)の製造]
成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(g)、架橋触媒の配合量を変更(表1参照)した以外は製造例3と同様にして混練を行い、動的架橋組成物(d−2)を取り出した。
(製造例5)[成分(d−3)の製造]
成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(g)、架橋触媒の配合量を変更(表1参照)した以外は製造例3と同様にして混練を行い、動的架橋組成物(d−2)を取り出した。
(実施例1)
製造例3で得られた成分(d−1)を二軸押出機に投入し200℃で押出し、サイジングダイに通すことにより、厚み1mmの層が形成されてなるホース(外形14mm)を作製した。得られたホースのキンク性、柔軟性を評価した。
また、成分(d−1)を190℃で加熱プレス(神藤金属工業株式会社製)にてシート状に成形した。得られたシートの、硬度、圧縮永久歪み、ガスバリア性を上記方法に従って測定した。それぞれのシートの物性を表2に示す。
(実施例2)
成分(d−1)の代わりに製造例4で得られた成分(d−2)を用いた以外は実施例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表2に示す。
(実施例3)
成分(d−1)の代わりに製造例5で得られた成分(d−3)を用いた以外は実施例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表2に示す。
(実施例4)
成分(d−2)、成分(e)PPを表2の割合で配合し、2軸押出機を用いて200℃で混練しペレットを得た。そして得られたペレットを実施例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表2に示す。
(実施例5)
成分(d−1)、成分(f)Ny12を表2の割合で配合し、2軸押出機を用いて200℃で混練しペレットを得た。そして得られたペレットを実施例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表2に示す。
(実施例6)
内層用押出機と外層用押出機を準備し、各押出機から表2に従い各層の材料を押し出して合流させ、これをサイジングダイスに通すことにより、内層(厚み0.8mm)の外周面に外層(厚み0.2mm)が形成されてなるホース(外形14mm0)を作製した。得られたホースのキンク性、柔軟性を評価した。また、Ny12と成分(d−1)を190℃で加熱プレス(神藤金属工業株式会社製)にてそれぞれ0.2mm、0.8mmにシート状に成形し貼り合わせた。得られたシートの、硬度、圧縮永久歪み、ガスバリア性を上記方法に従って測定した。それぞれのシートの物性を表2に示す。
(実施例7)
内層用押出機、中間層用押出機と外層用押出機を準備し、各押出機から表2に従い各層の材料を押し出して合流させ、これをサイジングダイスに通すことにより、内層(厚み0.6mm)の外周面に中間層(厚み0.2mm)、その外周面に外層(厚み0.2mm)が形成されてなるホース(外形14mm)を作製した。得られたホースのキンク性、柔軟性を評価した。また、PE、EVOHと成分(d−3)を190℃で加熱プレス(神藤金属工業株式会社製)にてそれぞれ0.2mm、0.2mm、0.6mmにシート状に成形し貼り合わせた。得られたシートの、硬度、圧縮永久歪み、ガスバリア性を上記方法に従って測定した。それぞれのシートの物性を表2に示す。
(比較例1)
PPを二軸押出機に投入し200℃で押出し、サイジングダイに通すことにより、厚み1mmの層が形成されてなるホース(外形14mm)を作製した。得られたホースのキンク性、柔軟性を評価した。
また、PPを190℃で加熱プレス(神藤金属工業株式会社製)にてシート状に成形した。得られたシートの、硬度、圧縮永久歪み、ガスバリア性を上記方法に従って測定した。それぞれのシートの物性を表3に示す。
(比較例2)
PPの代わりにNy12を用いた以外は比較例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表3に示す。
(比較例3)
PPの代わりにTPVを用いた以外は比較例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表3に示す。
(比較例4)
PP、SEPSを表2の割合で配合し、2軸押出機を用いて200℃で混練しペレットを得た。そして得られたペレットを比較例1と同様にホース、プレスシートを作製し、物性を評価した。物性を表3に示す。
Figure 2008262731
Figure 2008262731
Figure 2008262731
表2の結果より、実施例1〜7はホースキンク性、ホース柔軟性に優れ、高温のゴム弾性、ガスバリア性にも優れていることが分かる。これに対して、比較例1,2はホース柔軟性、高温のゴム弾性に乏しい。また、比較例3,4はガスバリア性に欠点があることが分かる。

Claims (7)

  1. 燃料電池用ホースであって、(a)末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体を(b)熱可塑性樹脂との溶融混練時に(c)ヒドロシリル基含有化合物により(d)動的に架橋した樹脂組成物を必須成分とする(A)層を少なくとも一つ含むことを特徴とする燃料電池用ホース。
  2. (b)熱可塑性樹脂が(b−1)スチレン−イソブチレンブロック共重合体である請求項1記載の燃料電池用ホース。
  3. (b)熱可塑性樹脂が(b−2)ポリプロピレン系重合体である請求項1記載の燃料電池用ホース。
  4. (b)熱可塑性樹脂が(b−3)ポリエチレン系重合体である請求項1記載の燃料電池用ホース。
  5. (A)層が(d)動的に架橋した樹脂組成物と(e)ポリオレフィン系樹脂を必須成分とする請求項1記載の燃料電池用ホース。
  6. (A)層が(d)動的に架橋した樹脂組成物と(f)ポリアミド系樹脂を必須成分とする請求項1記載の燃料電池用ホース。
  7. (d)動的に架橋した樹脂組成物がさらに(g)液状ポリブテンを含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用ホース。
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