JP2008254022A - アルミクラッド材の圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミ合金クラッド材を熱間圧延により製造する場合に、圧延材の温度が変動しても、クラッド界面の圧着の促進と剥離防止ができる常に適正な圧下率を簡便に算出して生産性の向上に寄与できる圧延方法を提供することである。
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金の板材を積層して熱間圧延により界面を接合するアルミクラッド圧延を、剥離を生じない界面接合強度の指標となる臨界最大せん断応力τ(limit)を予め算出し、熱間圧延のパス毎に、圧延開始前の圧延材の表面温度を測定し、この表面温度に基づいて内部温度分布を考慮して界面に作用する最大せん断応力τmaxを予測し、この最大せん断応力τmaxが臨界最大せん断応力τ(limit)を超えないようにパス毎の適正圧下率(圧下量)を決定して、実施するようにした。各パスで、常に界面剥離が発生しない限界の圧下率(圧下量)で圧延できるため、圧延能率が著しく向上する。
【選択図】図3

Description

この発明は、自動車の熱交換器等に使用されるアルミニウム合金製ブレージングシートなどのアルミニウム合金クラッド材の製造方法に係り、具体的には、圧延工程で界面に剥離が生じない、生産能率を向上させる圧延方法に関する。
自動車等の熱交換器分野で、従来の銅製のブレージングシートのようにろう付けに鉛を使用せずに済む環境上の問題や軽量化の観点から、アルミニウム合金製ブレージングシートが使用されるようになっている。このアルミ合金製ブレージングシートは、通常、芯材として、一般的なAl−Zn系合金の3003合金が使用され、水接触側にAl−Mn系合金などのZnを含有する合金からなる犠牲陽極材が、また、水接触側の反対の面にろう材としてAl−Si系合金などを用いた3層構造のものが知られている。この3層構造のブレージングシートは、一般に、前記芯材の両側に犠牲陽極材とろう材とをそれぞれ重ねて加熱した後に、熱間圧延を施し、さらに冷間圧延を施して製造される。
従来、前記熱間圧延では、犠牲用陽極材とろう材とをそれぞれ芯材に圧着させるために1パスあたりの圧下量を増加させると、クラッド(積層)界面(以下、界面と記す)でのせん断変形により剥離が発生する。このため、圧着を行ないながら剥離が発生しないように、通常、とくに圧延工程の前段側で、軽い圧下を繰り返すパススケジュールが採用されている。また、特許文献1では、軽圧下が圧着不良問題に有効であることから、圧延開始前の板厚の60%以上の板厚での圧下率を1.0%以上5.0%以下と、後段側に比べて軽圧下とする製造方法が開示されている。
特開平9−184038号公報
しかし、前述のように、とくに圧延工程の前段側で軽圧下を繰り返すことにより、前記芯材への前記両表層材の圧着の促進と剥離の防止は可能であるが、軽圧下を繰り返すことは、所要の板厚に減少させるまでに多くのパス回数を要し、著しい生産性の低下が発生する。このため、実験的に剥離が発生しない限界の圧下量を決定し、この圧下量の範囲内で圧延を行なうことにより、生産性を向上させることが(まず)考えられる。しかし、このようなパススケジュールの決定方法では、例えば、加熱炉内で、加熱時間が長くなることにより材料(素材)温度が上昇したり、逆に炉外待機時間が長くなることにより材料(圧延材)温度が低下するなどの操業上のトラブルの影響を受けて、実際に圧延する板材(素材または圧延材)の温度が変化(変動)する。このような材料温度の変化は、クラッド界面の剥離挙動に影響を及ぼすため、この実験的に決められたパススケジュールでは、このような材料温度の変動幅を考慮して、クラッド界面の剥離を起こさない安全側に圧下量を設定せざるを得ないことになる。このようなパススケジュール(圧下量)設定を行なうと、本来、クラッド界面の剥離を生じずに高圧下ができるにもかかわらず、上記のような操業上のトラブルを想定した安全側の圧下量設定のために、生産性が低下するという問題を引き起こす。
このように、アルミクラッド材は、熱間での圧着圧延により製造されるため、未圧着の材料で高圧下を行なうと圧延機出側での板反りにより、圧着界面が剥離してクラッド材を製造できないという問題があり、また、未圧着の材料でなくても、クラッド材の界面の周囲を溶接した場合や初期(段階)のパスで圧着強度が不十分な場合な材料でも高圧下を行なうと、未圧着材料の場合と同様の理由により、クラッド界面の剥離が生じてしまう。このため、クラッド界面の圧着強度が十分になるまで高い圧下量の強圧下を行なうことができず、生産性のわるい軽圧下の圧延を続行せざるを得なくなる。
そこで、この発明の課題は、アルミ合金クラッド材を熱間圧延により製造する場合に、操業上のトラブルなどにより圧延材の温度が変動しても、層界面での圧着の促進と剥離が防止できる各パスでの適正圧下量(圧下率)を簡便に算出でき、生産性の向上に寄与できるアルミ合金クラッド材のパススケジュールの決定方法を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
請求項1に係るアルミクラッド材の圧延方法は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の板材を積層して熱間圧延により界面を接合するアルミクラッド材の圧延方法であって、剥離を生じない界面接合強度の指標となる臨界最大せん断応力τ(limit)を予め算出し、熱間圧延のパス毎に、圧延材の表面温度を測定し、この測定した表面温度に基づいて算出した圧延材の内部温度を考慮して前記界面に作用する最大せん断応力τを数値解析により予測し、この予測した最大せん断応力τが前記臨界最大せん断応力τ(limit)を超えないようにパス毎の圧下率または圧下量を決定することを特徴とする。
本発明者は、上記の強圧下でクラッド界面に剥離が生じる現象を鋭意究明した結果、圧延機出側でのクラッド界面に作用するせん断応力が原因であることを突きと止めた。しかも、このせん断応力の中でも、界面に垂直方向に界面を引き剥がす方向に応力が作用している中でのせん断応力の最大値、すなわち最大せん断応力(τmax)が重要であることがわかった。この最大せん断応力は圧下率の上昇とともに増加するため、このことが圧延の初期段階で大きな圧下量がとれない、すなわち強圧下ができない理由である。そして、このときの最大せん断応力は、クラッド材の側材の変形抵抗に依存し、この変形抵抗が高くなるにつれて増加する。したがって、前述のような操業上のトラブルや加熱炉内の温度変化により、変化した板(圧延材)温度が低くなると変形抵抗が上昇して界面剥離が生じやすくなり、逆に板温度が高くなると変形抵抗が減少して界面剥離が生じにくくなることが判明した。このことにより、圧延材の温度によってクラッド界面での最大せん断応力τmaxを評価することにより、界面剥離が発生しない限界の圧下量(ΔH(limit))の温度依存性が明らかとなる。なお、アルミクラッド材は、側材、芯材ともに熱伝導性が良好であるため、加熱炉内でほぼ均熱状態となっており、その表面温度を測定することによって、クラッド材の板厚方向の温度分布を容易に推定することができる。
上記の知見を活用すると、各圧延パスの開始前に圧延材の表面温度がわかれば、その中心温度は、圧延の初期の段階では炉内温度であるため、圧延材の内部温度分布がわかる。この内部温度分布を考慮して、数値解析により求めた最大せん断応力τmaxと実験的に求めた界面剥離が発生しない臨界最大せん断応力τ(limit)とを比較して、前記最大せん断応力τmaxが、この臨界最大せん断応力τ(limit)を超えない圧下量を求めることができる。すなわち、各パスでの圧下量(圧下率)を、各パスでの界面での最大せん断応力τmaxが、剥離を生じない限界の界面接合強度に対応する臨界最大せん断応力τmax以下の範囲で、大きくとることが可能となる。このようにして決定した圧下量(圧下率)は、常に界面剥離が発生しない限界(上限)の圧下量(圧下率)であるため、必要以上に圧下率を小さくした軽圧下パスをなくすることができ、圧延能率(生産性)の著しい向上に寄与する。また、材質や積層数が異なるクラッド材を圧延する場合にも、少ない試圧延で効率的に圧下パススケジュールを決定することができる。前述のように、臨界最大せん断応力τ(limit)は、界面に引張り応力が作用している領域での、界面剥離に至らない限界の最大せん断応力を意味し、圧延実績データに基づいた解析により、予め累積ひずみの関数として算出することができる。この累積ひずみは、厳密に定義すると、クラッド界面に累積した真ひずみであるが、便宜的に、累積ひずみとして、第1パスからのトータルひずみεt、すなわちクラッド材(積層材)全体を1枚の板材とみたときの第1パスからの累計した圧下率を用いることができる。また、前記の最大せん断応力τmaxは、通常は、各パス出側で作用するせん断応力が最大せん断応力となる。
この発明では、アルミニウムまたはアルミニウム合金の板材を積層して熱間圧延により界面を接合するアルミクラッド圧延のパススケジュールの決定にあたり、各圧延パスの開始前に板材(圧延材)の表面温度を測定し、圧延材の内部温度分布を考慮して数値解析により求めた最大せん断応力(τmax)と、実験的に、例えば圧延実績データに基づいて、求めた界面剥離が発生しない臨界最大せん断応力τ(limit)とを比較して、前記最大せん断応力(τmax)が、この臨界最大せん断応力τ(limit)を超えない、すなわち界面剥離が発生しない限界の圧下量で圧延するようにしたので、操業上の変動等により圧延材の温度が変動しても、常に界面剥離が発生しない限界圧下量で圧延することができる。それによって、単に、数値解析により求めた最大せん断応力(τmax)と実験的に求めた臨界最大せん断応力τ(limit)とを比較して界面剥離が発生しない限界の圧下量を求めてパススケジュールを決定する場合に比べて、操業上の変動に対応でき、圧延の初期段階から常時限界圧下量で圧延できるため、より生産能率の高いパススケジュールを実現することができ、クラッド圧延時の生産性を著しく向上させることができる。
以下に、この発明の実施形態を添付の図1および図4に基づいて説明する。
図1に示すように、いずれも側材および芯材がいずれもアルミニウム合金からなる3層クラッド材を例として、まず、各圧延パスの開始前に、圧延材の表面温度を測定することの必要性を具体的に説明する。図2は、(加熱炉抽出後の)空冷により低下したクラッド材の表面近傍の板厚方向の温度分布を用いて、圧延によりクラッド界面に作用する最大せん断応力(τmax)を示したものである。同図から、表面温度が低下することにより、クラッド材の板厚方向の温度分布が低温側のシフトするため、同じ圧下率Rs(Rs=圧下量/(図1に示した)表裏側材の合計板厚)でもクラッド界面に作用する最大せん断応力(τmax)は増加する。なお、圧下による板厚減少はほぼ側材1a、1bのみで生じるため、圧下率は側材圧下率Rsで評価した。この最大せん断応力(τmax)がクラッド界面の剥離限界応力を超えると界面剥離が発生するため、前述のように、圧下率(圧下量)を調整してこの剥離限界応力、すなわち臨界最大せん断応力τ(limit)以下のパススケジュールに設定する必要性がある。なお、アルミクラッド材の厚さの一例を挙げれば、側材1a、1bが60〜120mm程度、芯心1cは600mm程度である。
前記臨界最大せん断応力τ(limit)を理論的に求めることは困難であるため、実験的に、すなわち実機実験または圧延実績データに基づいて、界面剥離が発生しない圧下率と、有限要素法などの解析手段を用いて算出したクラッド界面に作用する最大せん断応力(τmax)とを対比することにより、臨界最大せん断応力τ(limit)を求めることができる。その際に、本願発明(本実施形態)では、圧延材(クラッド材)の表面温度を測定することにより、クラッド材の板厚方向の温度分布を考慮に入れてクラッド界面に作用する最大せん断応力(τmax)を算出して臨界最大せん断応力τ(limit)を求める。具体的には次のようにしてクラッド材の板厚方向の温度分布を考慮に入れる。すなわち、クラッド材の初期の中心温度T0(T0:加熱温度)に対して、種々の空冷時間を仮定し、この空冷時間に対応して変化する表面温度Ts、中心温度Tcおよび板厚方向の温度分布T(h)を求める。そして、これらの温度分布T(h)およびTs、Tcに対応して、クラッド材の板厚方向の変形抵抗分布を与える。クラッド材では、側材と芯材で材質が異なるため、温度分布に加えて材質要因により、変形抵抗分布が生じる。このような変形抵抗分布を有するクラッド材について、前記の有限要素法などの解析手段を用いた数値解析により、クラッド界面に作用するせん断応力τを求め、このせん断応力τの中で、界面に垂直方向に界面を引き剥がす方向に応力が作用している中での最大のせん断応力(τmax)を、界面剥離が発生しない圧下率と対比して臨界最大せん断応力τ(limit)を求めることができる。そして、前記最大せん断応力(τmax)を、クラッド材質ごとに、表面温度Ts、中心温度Tcおよび圧下率Reを変数とする関数形で、またはこれらの変数Ts、TcおよびReに対してテーブル値化して、予め保有しておく。このようにして、最大せん断応力(τmax)を関数形またはテーブル値化して予め保有しておくことにより、圧延材の表面温度が変化した場合でも、この表面温度Tsを測定して、オンラインで板厚方向の温度分布T(h)を計算して中心温度Tcを求め、クラッド界面に作用する最大せん断応力(τmax)を迅速に求めることができ、この最大せん断応力(τmax)と前記臨界最大せん断応力τ(limit)と比較することにより、界面剥離の有無を判断することができる。そして、この最大せん断応力(τmax)が臨界最大せん断応力τ(limit)を超えない、すなわち界面剥離が発生しない限界の圧下率を迅速に算出することができる。
図3は、実施形態のアルミクラッド材の圧延方法で用いる装置構成を示したものである。クラッド材の圧延を制御するためのプロセスコンピュータ2には、加熱炉3内でのクラッド材の加熱温度を測定するための温度計からの出力情報、および圧延機4の入側に配置された温度計5からの出力情報が取り込まれる。プロセスコンピュータ2の記憶装置2aには、前記の最大せん断応力(τmax)をオンラインで計算するための、関数形またはテーブル値を記憶したデータベース(DB)が格納されている。また、記憶装置2bにはクラッド材の材質ごとに、前記の臨界せん断応力τ(limit)を記憶したデータべース(DB)が格納されている。さらに、プロセスコンピュータ2の他の記憶装置(図示省略)には、圧延材(クラッド材)の表面温度Tsの実測値から板厚方向の温度分布を計算するための温度解析プログラムが格納され、表面温度Tsの実測値に基づいて適正圧下率(適正圧下量)、すなわち界面剥離が発生しない限界の圧下率(圧下量)をオンラインで迅速に計算して圧延機4のロール隙設定が行なわれるようになっている。なお、最大せん断応力(τmax)の関数形としては、クラッド材質ごとに、表面温度Ts、中心温度Tcおよび圧下率Reを変数とする多項式からなる関数τmax=F(Tc,Ts,Re)を用いることができ、この関数形は、実機実験で得られたデータや圧延実績データを回帰分析して決定することができる。同様に、最大せん断応力(τmax)のテーブルは、実機実験で得られたデータや圧延実績データからクラッド材質ごとに、クラッド材の表面温度Ts、中心温度Tcおよび圧下率Re(または圧下量ΔH)を索引パラメータとして作成することができる。
図4は、前記界面剥離が発生しない限界の圧下率Re(max)をプロセスコンピュータ1の内部で計算するためのフローを示したものである。この計算フローで記号iは、圧延パスナンバーを示す。すなわち、i=1は初期(第1)パスを、i=nは最終パス(n:パス数)を示す。クラッド材の材質から、図3に示したデータベースDBを用いて、クラッド界面での最大せん断応力τmaxの、関数または参照するテーブル、および臨界最大せん断応力τ(limit)を決定する(S10、S20)。次に、クラッド材の加熱温度T0および第1パス開始前の圧延温度Tsを温度計により測定し、この温度情報をそれぞれプロセスコンピュータに取り込む(S30、S40)。第1パスでは、クラッド材の中心温度Tc=加熱温度T0とおく(S50)。そして、初期(第1パス)圧下率Re(1)を設定する(S60)。以下、最大せん断応力τmaxを関数により、例えば、関数F(Tc,Ts,Re(i))により求める場合について記載する。前記のテーブルを参照して求める場合も同様である。
まず、第1パスでの界面剥離を生じない適正圧下率、すなわち最大(限界)圧下率Re(1)maxを決定する手順について説明する。設定した初期圧下率Re(1)、測定したクラッド材の表面温度TsおよびTcから、関数F(Tc,Ts,Re(1))により、最大せん断応力τmaxを計算する(S70)。この最大せん断応力τmax<臨界最大せん断応力τ(limit)であれば、まだ設定した圧下率Re(1)を上昇させることができるため、F(Tc,Ts,Re(1)+δr)でτmaxを再計算する(S80)。このとき、δrは、任意の圧下率の増分である。F(Tc,Ts,Re(1)+δr)>τ(limit)であるならば、設定した圧下率Re(1)が界面剥離を生じない最大(限界)圧下率Re(1)maxとなり(S110)、この最大圧下率が得られるように、圧延機のロール隙を設定する。一方、圧下率を設定値Re(1)からδr増加させてもまだ、F(Tc,Ts,Re(1)+δr)<τ(limit)であるならば、さらに圧下率を上昇させることができるため、Re(1)=Re(1)+2×δrとして(S90)、最大せん断応力τmaxの計算を繰り返す。他方、S70で、F(Tc,Ts,Re(1)+δr)>τ(limit)であれば、設定した圧下率Re(1)が大きすぎるため、Re(1)=Re(1)―2×δrとして(S100)、最大せん断応力τmaxを再計算する(S70)。第2パス以降(i=2〜n)については、測定したクラッド材の表面温度Ts(S40)に基づいて、温度解析によりクラッド材の板厚方向の温度分布T(h)および中心温度Tcを求めて(S130)、第1パスの場合と同様に、計算した最大せん断応力τmaxと臨界最大せん断応力τ(limit)を比較して、最大(限界)圧下率Re(i)を決定する。このように、各パスでの圧延開始前のクラッド材の表面温度Tsの測定値に基づいて、常に、界面剥離が発生しない最大(限界)の圧下率を求めることができる。なお、前記圧下率の代わりに、圧下量を求めるようにしてもよい。
クラッド材の積層構造の一例を模式的に示す説明図である。 クラッド材の圧下率と界面に作用する最大せん断応力との関係を示す説明図である。 実施形態の装置構成を模式的に示す説明図である。 実施形態の最大(限界)圧下率を決定する計算フローの説明図である。
符号の説明
1:クラッド材 1a、1b:側材スラブ 1c:芯材
2:プロセスコンピュータ 2a、2b:記憶装置 3:加熱炉
4:圧延機 5:温度計

Claims (1)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金の板材を積層して熱間圧延により界面を接合するアルミクラッド材の圧延方法であって、剥離を生じない界面接合強度の指標となる臨界最大せん断応力τ(limit)を予め算出し、熱間圧延のパス毎に、圧延材の表面温度を測定し、この測定した表面温度に基づいて算出した圧延材の内部温度を考慮して前記界面に作用する最大せん断応力τを数値解析により予測し、この予測した最大せん断応力τが前記臨界最大せん断応力τ(limit)を超えないようにパス毎の圧下率または圧下量を決定することを特徴とするアルミクラッド材の圧延方法。
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