JP2008253774A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】腸の屈曲部の通過の際に、湾曲部を湾曲させた状態で腸壁に押し当てても、可撓管が撓み始める前に第2湾曲部を確実に曲げることができ、S状結腸等の複雑な屈曲部を通過させる作業を容易に行うことができる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】湾曲部16は先端側の第1湾曲部39と、この第1湾曲部39に連接され、第1湾曲部39より軸方向の曲げに対する硬さが硬い第2湾曲部40とを有する。第1湾曲部39と第2湾曲部40はそれぞれ複数の湾曲駒を連結して形成され、かつ第1湾曲部39の湾曲駒の1つに牽引ワイヤの端部が固定され、挿入部7は、湾曲操作ノブによる牽引ワイヤの牽引操作によって湾曲部16を略90°以上湾曲させた状態で、第2湾曲部40の軸方向の曲げに対する硬さが可撓管部15の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さい。
【選択図】図8
【解決手段】湾曲部16は先端側の第1湾曲部39と、この第1湾曲部39に連接され、第1湾曲部39より軸方向の曲げに対する硬さが硬い第2湾曲部40とを有する。第1湾曲部39と第2湾曲部40はそれぞれ複数の湾曲駒を連結して形成され、かつ第1湾曲部39の湾曲駒の1つに牽引ワイヤの端部が固定され、挿入部7は、湾曲操作ノブによる牽引ワイヤの牽引操作によって湾曲部16を略90°以上湾曲させた状態で、第2湾曲部40の軸方向の曲げに対する硬さが可撓管部15の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さい。
【選択図】図8
Description
本発明は、管腔内に挿入される挿入部の先端側に湾曲部が配設された内視鏡装置に関する。
一般に、内視鏡の挿入部の先端側に配設された湾曲部に2つの湾曲部を直列に接続させた構成の内視鏡装置が知られている。例えば、特許文献1には図17(A)に示すように内視鏡の挿入部に配設された細長い可撓管部aの先端側に4方向に湾曲可能な節輪構造を備えた第1湾曲部bが配設され、この第1湾曲部bの後端部に第1湾曲部bと略同じ節輪構造を備えた第2湾曲部cを連接させた構成の湾曲管装置が示されている。
また、図17(A)に示す2つの湾曲部b、cを直列に接続させた構成の内視鏡の挿入部を例えば大腸dの直腸eとS状結腸fとの間の境界の屈曲部gなどを通過させる場合には第1湾曲部bの湾曲操作によってこの第1湾曲部bの部分を屈曲部gを通過させたのち、可撓管部aを押込むことにより、第2湾曲部cおよび可撓管部aの部分を続いて通過させる操作が行われている。
実公平1−22641号公報
特許文献1では、第2湾曲部cにそれ自身の伸縮量が少ないステーコイルが内蔵されているため、第2湾曲部cに外力が与えられた際に第2湾曲部cが自由に曲がることができず、湾曲部を湾曲操作手段により湾曲をかけた際には、湾曲によりステーコイルが圧縮ないし伸張させられたことによるステーコイルの復元力が発生することにより、第2湾曲部cは外力によっては更に曲がり難くなってしまい、曲げに対する硬さの変化が大きい変化点が第2湾曲部cにできたり、第2湾曲部cの曲げに対する硬さが、接続された近傍の可撓管の曲げに対する硬さよりも硬くなってしまう。このため、挿入において、湾曲をかけた状態で可撓管を押し込むと、図17(C)に示すように可撓管が撓んで挿入困難となる。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、腸の屈曲部の通過の際に、湾曲部を湾曲させた状態で腸壁に押し当てても、可撓管が撓み始める前に第2湾曲部を確実に曲げることができ、S状結腸等の複雑な屈曲部を通過させる作業を容易に行うことができる内視鏡装置を提供することにある。
請求項1の発明は、先端部と、この先端部の基端に接続された湾曲部と、この湾曲部の基端に接続された可撓管とからなる軟性の挿入部の基端部に操作部が連結され、前記湾曲部を湾曲操作する操作ワイヤを牽引操作する湾曲操作手段が前記操作部に設けられた内視鏡装置において、前記湾曲部は先端側に設けられた第1湾曲部と、この第1湾曲部の基端側に連接され、前記第1湾曲部よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬く形成された第2湾曲部とを具備し、前記第1湾曲部と第2湾曲部はそれぞれ複数の節輪部材を回動自在に連結した湾曲管部材にて形成され、かつ前記第1湾曲部の節輪部材の少なくとも1つに前記操作ワイヤの端部が固定され、前記挿入部は、前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって前記湾曲部を略90°以上湾曲させた状態で、前記第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを前記可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さくされており、前記第1湾曲部を最大湾曲状態に湾曲操作した際にも、第2湾曲部はほとんど湾曲しないとともに前記第2湾曲部の前記節輪部材どうしは当接せず、前記第2湾曲部に外力が加わった場合には、前記第2湾曲部が湾曲するようにしたことを特徴とする内視鏡装置である。
請求項2の発明は、前記湾曲部は前記第2湾曲部を被覆する弾性膜部と、前記第1湾曲部と前記弾性膜部を被覆する弾性外皮部材とを有し、前記弾性外皮部材は、前記第1湾曲部を被覆する部分、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分、前記第2湾曲部を被覆する部分の順に硬さを増して形成されていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置である。
請求項3の発明は、前記挿入部は、前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって湾曲させることが可能な前記湾曲部の最大湾曲状態で、前記第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを前記可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置である。
請求項4の発明は、前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって湾曲させることが可能な前記湾曲部の湾曲状態で、前記第1湾曲部の前記複数の節輪部材が回動した際に当接する当接部の間隔よりも、前記第2湾曲部の前記複数の節輪部材が回動した際に当接する当接部の間隔が広いことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の内視鏡装置である。
請求項5の発明は、前記弾性外皮部材は、前記第1湾曲部を被覆する部分、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分、前記第2湾曲部を被覆する部分の順に肉厚を増して形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に内視鏡装置である。
請求項6の発明は、前記弾性膜部と前記弾性外皮部材とは相互に滑るようにされてなる請求項4〜5の何れか1項に記載の内視鏡装置である。
請求項7の発明は、前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分は、5mm〜15mmであることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項記載の内視鏡装置である。
本発明によれば、腸の屈曲部の通過の際に、湾曲部を湾曲させた状態で腸壁に押し当てても、可撓管が撓み始める前に第2湾曲部を確実に曲げることができ、腸の屈曲部の通過を確実に行なうことができる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図8を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡装置1の全体の概略構成を示すものである。この内視鏡装置1は撮像手段を備えた内視鏡2と、この内視鏡2に着脱自在に接続されて内視鏡2内に設けられたライトガイドに照明光を供給する光源装置3と、内視鏡2と信号ケーブル4を介して接続されて内視鏡2の撮像手段を制御すると共に撮像手段から得られた信号を処理するビデオプロセッサ5と、このビデオプロセッサ5から出力される被写体像に対応する映像を表示するモニタ6とから主に構成されている。
また、内視鏡2には可撓性を有する細長の挿入部7と、この挿入部7の基端側に接続された操作部8と、この操作部8の側部から延出した可撓性を有する連結コード9と、この連結コード9の端部に設けられたコネクタ部10とが設けられている。そして、コネクタ部10は光源装置3と着脱自在に接続されるようになっている。さらに、コネクタ部10の側部には電気コネクタ部11が設けられている。この電気コネクタ部11にはビデオプロセッサ5と接続された信号ケーブル4が着脱自在に接続可能になっている。なお、電気コネクタ部11には内視鏡2の内部と外部とを連通する図示しない通気部が設けられている。
挿入部7と操作部8との接続部にはこの接続部の急激な曲がりを防止する弾性部材を有する挿入部側折れ止め部材12が設けられている。さらに、操作部8と連結コード9との接続部には同様の操作部側折れ止め部材13、連結コード9とコネクタ部10との接続部には同様のコネクタ部側折れ止め部材14がそれぞれ設けられている。
また、挿入部7は可撓性を有する柔軟な可撓管部15と、この可撓管部15の先端側に設けられた操作部8の操作により湾曲可能な湾曲部16と、先端に設けられ図示しない観察光学系、照明光学系などが配設された先端部17とから構成されている。
先端部17には送気操作、送水操作によって図示しない観察光学系の外表面の光学部材に向けて洗滌液体や気体を噴出するための送気送水ノズル18と、挿入部7に配設された処置具を挿通したり体腔内の液体を吸引するための図示しない処置具チャンネルの先端側の開口である吸引口19が設けられている。また、観察対象物に向けて開口した液体を噴出するための送液口20とが設けられている。
コネクタ部10の端面には光源装置3に内蔵された図示しない気体供給源と着脱自在に接続される気体供給口金21と、ライトガイド接続部Lとが突設されている。さらに、コネクタ部10の外周面には液体供給源である送水タンク22と着脱自在に接続される送水タンク加圧口金23及び液体供給口金24とが設けられているとともに、先端部17の吸引口19より吸引を行うための図示しない吸引源と接続される吸引口金25と、送液口20より送水を行うための図示しない送水手段と接続される注入口金26と、高周波処置等を行った際に内視鏡2に高周波漏れ電流が発生した場合に漏れ電流を高周波処置装置に帰還させるためのアース端子口金27とが設けられている。
また、操作部8には送気操作、送水操作をそれぞれ操作する送気送水操作ボタン28と、吸引操作を操作するための吸引操作ボタン29と、湾曲部16の湾曲操作を行うための湾曲操作ノブ30と、ビデオプロセッサ5を遠隔操作する複数のリモートスイッチ31と、処置具チャンネルに連通した開口である処置具挿入口32とが設けられている。
なお、内視鏡2の電気コネクタ部11にはこの電気コネクタ部11を液密にシールするための防水キャップ33が着脱自在に接続可能である。
また、本発明の要部である、湾曲部16について説明する。図2に示すように内視鏡2の挿入部7の先端部17にはステンレス(SUS303)等の金属材料で形成された先端部本体34が配置されている。この先端部本体34の先端部及び外周部は樹脂等の絶縁材料からなる絶縁カバー部材35で覆われている。
さらに、湾曲部16には挿入部7の軸方向に沿って略リング状の複数の湾曲駒37を並設させた管状の湾曲管36が配設されている。この湾曲管36を構成している複数の湾曲駒37はリベット38によって互いに回動自在に連結されている。
また、湾曲部16の湾曲管36を構成する複数の湾曲駒37の最先端に位置する先端側湾曲駒37aは先端部本体34の基端部に固定ねじ等により連結固定されている。さらに、湾曲管36の基端部に位置する基端側湾曲駒37bは可撓管部15の先端部に設けられた先端側口金43に固定ねじ等により連結固定されている。
また、湾曲管36の外周面は細い金属素線を編んで筒状に形成された管状の網状管41によってこの湾曲管36全体が被嵌されている。ここで、網状管41の先端と基端は先端側湾曲駒37aと基端側湾曲駒37bにそれぞれ、半田、ロー付け、接着等の手段により固定されている。
さらに、網状管41の外周には、フッ素ゴム等の弾性部材からなる弾性外皮部材42が被覆されている。この弾性外皮部材42の先端側は先端部本体34の基端部に被覆され、基端側は先端側口金43に被覆されている。そして、この弾性外皮部材42における先端側の先端部本体34の被覆部分および基端側の先端側口金43の被覆部分は外周に巻回した図示しない固定用糸によって緊縛され、先端部本体34、先端側口金43にそれぞれ固定されている。さらに、固定用糸の外周側を覆う様に接着剤45が塗布されてこれらが強固に固定され、これらの境界部分は水蜜的に封止されている。
また、各湾曲駒37には内方向に半田やロー付けで固定されたワイヤガイド49が設けられている。これらのワイヤガイド49には操作部8から延出された牽引ワイヤ50が挿通されている。この牽引ワイヤ50の先端部は先端側湾曲駒37aに半田やロー付け等により固定されている。
さらに、可撓管部15には牽引ワイヤ50が挿通された密巻きコイル等からなる可撓性を有するガイドパイプ44がワイヤガイド49に相対して配設されている。このガイドパイプ44の先端部は先端側口金43に半田やロー付け等により固定されている。
また、本実施の形態の湾曲管36には先端側に配設された第1の湾曲部39と、この第1の湾曲部39の基端側に連接され、第1の湾曲部39よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬くなる状態に設定された第2の湾曲部40とが設けられている。なお、図2中で、B1は第1の湾曲部39の範囲、B2は第2の湾曲部40の範囲である。ここで、挿入部7の先端部17の先端面と第1の湾曲部39の後端位置との間の長さYは例えば90〜120mm程度の長さに設定されている。そして、第1の湾曲部39の基端側の湾曲駒37と、第2の湾曲部40の最先端の湾曲駒37との間はリベット38により回動自在に連結されている。
また、各湾曲駒37の隣合う湾曲駒37が回動した際に互いに当接する当接部の間隔tは第1の湾曲部39を構成する大部分の湾曲駒37間の当接部の間隔t1と、第2の湾曲部40の湾曲駒37間の当接部の間隔t2との関係がt1>t2になるように設定されている。
さらに、図3に示すように第2の湾曲部40を構成する部分の網状管41の外周には、シリコン系接着剤等の弾性接着剤や、充填剤を塗布したり、ポリウレタン等の弾性を有する樹脂チューブ等を熱融着することによって、網状管41を形成する金属素線の網目の中に、これらの弾性体を浸透させて形成された弾性膜部46が形成されている。
また、弾性外皮部材42には先端側に厚さが例えば0.5mmの薄肉部47が形成されている。そして、この弾性外皮部材42の薄肉部47の部分が第1の湾曲部39に配設されている。
さらに、弾性外皮部材42の基端側には第2の湾曲部40に配設される厚さが例えば1mmの厚肉部48が形成されている。なお、薄肉部47の部分と厚肉部48との境界にはテーパ状に滑らかに肉厚が変化する肉厚変化部48aが形成されている。そして、厚肉部48は網状管41の弾性膜部46が形成された部分と、弾性膜部46が形成されていない部分との境界から5〜15mm程度(Z1)、基端側に配置されている。
また、網状管41の弾性膜部46の外周面には二硫化モリブデン等の減摩剤が塗布されている。これにより、弾性膜部46の外面と弾性外皮部材42の内面との間が滑るようになっている。
また、弾性外皮部材42の長さ(自然長)は組付け位置に対して例えば5〜15mm程度、長く形成されており、組付けられた状態では自然長に対して圧縮されるか、弛んだ状態となっている。この際、厚肉部48は肉厚が厚いため、ほとんど弛まず、薄肉部47の部分が弛むこととなる。
さらに、挿入部7の先端部17の先端面と第2の湾曲部40の後端位置との間の長さXは略15cm以上に形成されている。例えば18〜21cm程度に設定されている。これにより、第2の湾曲部40の後端位置は挿入部7の先端部から略15cm以上の長さに配置されている。
なお、図4は一般的な人体の大腸の構造を示すものである。ここで、H1は直腸、H2はS状結腸、H3は下行結腸、H4は横行結腸、H5は上行結腸である。さらに、H6はRs屈曲部(直腸H1とS状結腸H2との境界部)、H7はSD屈曲部(S状結腸H2と下行結腸H3との境界部)、H8は脾湾曲部(下行結腸H3と横行結腸H4との境界部)、H9は肝湾曲部(横行結腸H4と上行結腸H5との境界部)、H10は脾湾曲部H8と肝湾曲部H9との間の横行結腸H4の略中央に位置する横行結腸中央屈曲部である。
また、文献「臨床消化器内科1999Vol.14No.1」日本メディカルセンター発行の「一人法の基本的手技」田村智 著の「I.大腸の走行」には大腸の最深部である上行結腸H5の長さL1は15cm〜20cmであることが示されている。
さらに、文献「大腸内視鏡挿入法 ビギナーからベテランまで」工藤著 医学書院発行には大腸挿入時に腸を過度に伸展させない場合の内視鏡の挿入長、すなわち肛門からの長さLとして、以下のデータが示されている。
Rs屈曲部H6までの長さL2は15cm、SD屈曲部H7までの長さは30cmである。これより、Rs屈曲部H6から次の屈曲部であるSD屈曲部H7までの長さL3は略15cmである。
また、脾湾曲部H8までの長さは40cm、肝湾曲部H9までの長さは60cm。これより、脾湾曲部H8と肝湾曲部H9との間の横行結腸H4の略中央に位置する横行結腸中央屈曲部H10は脾湾曲側、肝湾曲側の何れかに偏っていた場合、中央屈曲部H10と脾湾曲部H8との間の距離L4及び中央屈曲部H10と肝湾曲部H9との距離L5は10cm以上となる。
これらを考慮して、本発明における挿入部7の先端部17の先端面と第2の湾曲部40の後端位置との間の長さXは以下の理由により15cm以上に設定されている。
1.挿入部7を上行結腸H5へ挿入する作業中に、挿入部7の先端部17の先端が上行結腸H5の深部に到達するまで、可撓管部15が肝湾曲部H9に到達しないようにする。
2.挿入部7を直腸H1に挿入している作業中に、可撓管部15が直腸H1に入らないようにする。
3.挿入部7をS状結腸H2に挿入している作業中に、可撓管部15がRs屈曲部H6に到達しないようにする。
4.挿入部7を横行結腸中央屈曲部H10へ挿入する作業中に可撓管部15が脾湾曲部H8に到達しないようにする。なお、ここで横行結腸中央屈曲部H10が肝湾曲部H9側に偏っている場合には、L4が10cm以上になる場合もあるため、15cm程度とする。
5.挿入部7を肝湾曲部H9へ挿入する際に可撓管部15が横行結腸中央湾曲部H10に到達しないようにする。
以上の理由により、挿入部7の先端部17の先端面と第2の湾曲部40の後端位置との間の長さXは略15cm以上に設定されている。なお、望ましくはXは18cm〜21cm程度に設定する。大腸の形態には個人差があるが、この場合には大部分の症例において、上記の関係が成り立つことになる。
また、湾曲部16は術者が湾曲操作ノブ30を操作することで、牽引ワイヤ50が牽引操作され、湾曲管36に内蔵された図示しない処置具挿通用チャンネル、送気送水管路、撮像素子に接続されたケーブル等の内蔵物の抵抗や、湾曲管36に被嵌している網状管41、弾性外皮部材42の抵抗に抗して、複数の湾曲駒37が回動して湾曲部16が湾曲する構成となっている。ここで、湾曲部16の基端側の第2の湾曲部40は、網状管41の弾性膜部46、弾性外皮部材42の厚肉部48の抵抗により、第1の湾曲部39よりも、曲がり難くなっている。なお、第1の湾曲部39は上記に加えて、薄肉部47が弛んでいることで、第2の湾曲部40よりも曲がり易い。
また、湾曲部16の湾曲操作時には湾曲により、弛んだ薄肉部47が伸びた後、厚肉部48に張力がかかり、厚肉部48が伸び始めても、弾性膜部46と弾性外皮部材42との滑りが良いため、ある範囲までは弾性膜部46と厚肉部48との間が滑り、弾性膜部46に力を与えないので、更に第2の湾曲部40は曲がり難い状態で保持される。以上のようにして、第2の湾曲部40は曲げに対する硬さが、第1の湾曲部39よりも硬くなるように形成されている。
また、図5(A)〜(D)は操作部8の湾曲操作ノブ30の操作により、湾曲部16を湾曲動作させた際の湾曲部16の湾曲形状の設定状態を示すものである。本実施の形態では湾曲操作の際に図5(A)〜(D)に示す形状となるように、各湾曲駒37の当接部の間隔(t1、t2)、網状管41の弾性膜部46の材質、厚さ、弾性外皮部材42の材質、厚さ、及び牽引ワイヤ50の牽引量等の各要素を適宜調整して設定されている。
まず、湾曲部16の湾曲動作の初期は湾曲部16の基端側の第2の湾曲部40は、第1の湾曲部39よりも曲がり難いため、湾曲動作を行うと先端側の第1の湾曲部39のみが先に湾曲し、図5(A)に示す状態となる。
更に湾曲操作ノブ30を回転操作して湾曲をかけると、第2の湾曲部40の先端側も曲がり始め、図5(B)に示す状態となる。このとき、挿入部7の先端部17の先端面の向きは挿入部7の中心線Oの方向に対する回転角度θ1が略90°回転させた状態になっている。
また、図5(B)の状態から更に湾曲をかけ、挿入部7の先端部17の先端面の向きが略180゜の方向を向く状態に湾曲させると図5(C)の状態となる。さらに、牽引ワイヤ50を最大に牽引すると図5(D)の状態となる。
この図5(D)の状態では第1の湾曲部39は、先端側を除くほとんどの隣合う湾曲駒37間が当接した状態となる。このとき、第2の湾曲部40は隣合う湾曲駒37間が当接しないように各湾曲駒37の当接部の間隔t2と曲がり難さが設定されている。
次に、上記構成の本実施の形態の内視鏡装置1の作用について説明する。ここでは、図6(A)〜(F)、図7(A)〜(G)を参照して内視鏡2の挿入部7を大腸へ挿入する作業について説明する。
まず、肛門から挿入された挿入部7は、直腸H1に挿入される。この際、内視鏡2の挿入部7の先端が直腸H1の深部に到達するまで、可撓管部15は直腸H1にほとんど挿入されない。そのため、挿入途中で、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により湾曲部16を湾曲させて直腸H1のほぼ全長の形状をコントロールすることができる。そして、図6(A)に示すように、直腸H1からS状結腸H2への移行部であるRs屈曲部H6に達する。
続いて、図6(A)の状態で、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により湾曲部16を湾曲させて、図6(B)に示すように挿入部7の先端部17、第1の湾曲部39をS状結腸H2に導入する。
その後、湾曲部16の基端部若しくは可撓管部15を把持して可撓管部15、湾曲部16を挿入部7の押込み方向に押圧操作する。このとき、図6(C)に示すように湾曲部16がRs屈曲部H6の外側の腸壁に押し当てられることで第1の湾曲部39、第2の湾曲部40が曲がりながら、先端部17が前進する。この作業中、第2の湾曲部40は腸壁との接触によって容易に曲がるため、腸壁に力がかからず、図6(C)中に点線で示すように腸壁を伸展させることがない。また、可撓管部15が撓んでしまうこともない。
図6(C)の状態から、更に湾曲部16を押し込み方向に押圧操作すると、図6(D)に示すように挿入部7の先端部17がS状結腸H2から下行結腸H3への移行部であるSD屈曲部H7に到達する。ここで、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により湾曲部16を湾曲させて、図6(E)に示すように先端部17および第1の湾曲部39を下行結腸H3に導入する。この際、湾曲部16と可撓管部15との接続部は直腸H1からS状結腸H2への移行部であるRs屈曲部H6に近接していないので、この状態まで、腸壁に力がかかることがなく、腸壁の伸展や可撓管部15の撓みを防止できる。
この状態で、湾曲を戻して湾曲部16を略直線状に戻すか、湾曲操作ノブ30が自由に回動可能な状態にして、可撓管部15、湾曲部16を引くと、図6(F)に示すように湾曲部16が直線化される。これにより、直腸H1からS状結腸H2までの部分は湾曲部16に沿ってほぼ、直線化される。
続いて、この状態で可撓管部15を把持して押し進めれば、挿入部7は容易に下行結腸H3を前進していく。そして、図7(A)に示すように挿入部7の先端部17が下行結腸H3から横行結腸H4への移行部である脾湾曲部H8に到達する。
さらに、図7(A)の状態で、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により湾曲部16を湾曲させて、図7(B)に示すように挿入部7の先端部17、第1の湾曲部39を横行結腸H4に導入する。続いて、可撓管部15を把持して押すと、図7(C)に示すように湾曲部16が脾湾曲部H8の外側の腸壁に押し当てられることで第1の湾曲部39及び第2の湾曲部40が曲がりながら、前進する。この際、第2の湾曲部40が容易に曲がるので、図7(D)に示すように腸壁に力がかからず、図7(D)中に点線で示すように腸壁を伸展させることがない。また、可撓管部15が撓んでしまうこともない。
そして、可撓管部15をさらに押していくと、図7(E)に示すように横行結腸H4の中央屈曲部H10に到達する。ここで、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により湾曲部16を湾曲させて、図7(F)に示すように横行結腸H4の中央屈曲部H10より深部に挿入部7の先端部17、第1の湾曲部39を導入する。この際、湾曲部16と可撓管部15との間の接続部は下行結腸H3から横行結腸H4への移行部である脾湾曲部H8に近接していないので、この状態まで、腸壁に力がかかることがなく、腸壁の伸展や可撓管部15の撓みを防止できる。
そして、可撓管部15を押して、更に挿入部7を押し進める。この際、可撓管部15を押してもよいが、湾曲部16の湾曲を戻して直線化するか、湾曲操作ノブ30が自由に回動可能な状態にして可撓管部15を引くことにより、図7(G)に示すように湾曲部16が直線化される。これにより、横行結腸H4は湾曲部16に沿ってほぼ、直線化された状態で挿入部7の挿入が可能となる。
なお、次の屈曲部である肝湾曲部H9の通過については図示しないが同様の作用で、内視鏡2の挿入部7が挿入される。
そして、大腸の最深部で最もコントロールし難く、可撓管部15を押した力が最も伝わり難くなる、上行結腸H5への挿入時には、挿入部7の先端部17が上行結腸H5の深部に到達するまで、湾曲部16と、可撓管部15との接続部が肝湾曲部H9に到達しないため、腸に力を与えず、腸の過度な伸展や、可撓管部15の撓みを防止できる。
また、図8は湾曲操作ノブ30による湾曲操作で湾曲部16を単一方向へ湾曲させ、湾曲操作ノブ30を固定した状態を示すものである。ここで、湾曲操作ノブ30の操作により、湾曲部16に角度θaの湾曲をかけると挿入部7の先端部17はaの状態で保持される。
この状態において、第2の湾曲部40の各湾曲駒37は互いに当接していないため、湾曲部16に図8中の矢印Fの外力が与えられると、第2の湾曲部40の各湾曲駒37が回動して更に湾曲し、挿入部7の先端部17をb、cの状態に曲げることができる。ここで、湾曲操作ノブ30の回動位置を動かさない場合には、牽引ワイヤ50の牽引量は変わらないことから、b、cの状態に曲げた場合の挿入部7の先端部17の向き(湾曲角度)θbとθcはθaとほぼ変わらず、第2の湾曲部40が外力により曲がった角度とほぼ同一の量だけ第1の湾曲部39の湾曲駒37が湾曲が戻る方向に回動して、第1の湾曲部39の湾曲は解除され、第1の湾曲部39は軸方向に伸びる。これにより、挿入部7の先端部17は視野方向、すなわち進行したい方向にほぼ、直線的に移動する。
これにより、図6(C)および図7(D)に示す状態の際に腸壁に湾曲部16を押し付けて、湾曲部16を変形させることにより、特別な湾曲操作をすることなく、視野を確保しながら自動的に視野方向に先端部17を前進させることができる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡装置1では内視鏡2の湾曲部16に先端側の第1の湾曲部39と、この第1の湾曲部39の基端側に連接され、第1の湾曲部39よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬くなる状態に設定された第2の湾曲部40とを設け、第2の湾曲部40の後端位置を挿入部7の先端部から略15cm以上の長さに配置したので、湾曲部16の全長が長いにも関わらず、湾曲操作ノブ30の操作による湾曲動作時には、第1の湾曲部39のみを主に湾曲させ、第2の湾曲部40はほとんど湾曲しない状態で保持させることができる。そのため、湾曲部16の通過の際に可撓管部15の押し操作をして、湾曲部16を腸壁に押し付けた際に、容易に第2の湾曲部40が曲がるため、腸壁が過度に伸展することを防止することができる。このとき、可撓管部15が撓まないので、先端部17の進行方向に力が確実に伝わり、屈曲部の通過が容易になる。
さらに、図5(D)に示すように湾曲操作ノブ30の操作による湾曲動作で湾曲部16を最大湾曲状態に湾曲操作した際にも、第2の湾曲部40の各湾曲駒37は当接していないため、どの様な湾曲動作状態においても、第2の湾曲部40に外力が加わった場合には、図5(D)の点線で示すように、更に第2の湾曲部40を湾曲させることができる。また、湾曲部16が長いにもかかわらず、湾曲操作ノブ30の操作では湾曲部40はほとんど湾曲しないので、湾曲形状がコンパクトで、狭い腸管の中でも操作性が良い。
また、湾曲部16と可撓管部15との間の接続部のように曲がらない硬質部分が大腸内のRs屈曲部H6のような屈曲部に近接する前に先端部17、第1の湾曲部39を次の屈曲部であるSD屈曲部H7に導入することができるので、この状態で湾曲部16の形状を変えることで、腸管を直線化し、挿入部7の挿入を容易にすることができる。
さらに、本実施の形態では大腸内の屈曲部の通過の際に内視鏡2の視野を確保しながら、挿入できるため、挿入部7の挿入が容易となる。以上により、本実施の形態では大腸内の屈曲部の通過時における腸の過伸展やステッキ現象が防止でき、大腸への挿入部7の挿入を容易に行うことができる。
そして、図3に示すように網状管41の弾性膜部46のある部分と無い部分の境界部分よりも基端側に弾性外皮部材42の厚肉部48を位置させて、弾性膜部46の部分と薄肉部47とが組み合わされた上記表1の3の組み合わせ部分のように、曲げに対する硬さが中間の硬さの部分を設けている。
この場合には湾曲部16の途中部分に硬さが急激に変化する部分がないので、湾曲部16の湾曲操作時の湾曲形状がスムーズな形状となる。さらに、図6(C)や、図7(D)に示す状態の際に腸壁に湾曲部16を押し付けても、第1の湾曲部39と第2の湾曲部40との接続部に、急激に屈曲する部分が生じず、曲げに対する硬さが急激に変化する部分がないので、可撓管部15の押し操作をした際に、第1の湾曲部39と第2の湾曲部40との途中部分に力が集中して、腸壁に力を与えることがない。このため、腸壁が伸展せず、可撓管部15が撓まない。さらに、湾曲部16の湾曲時に湾曲部16の外表面に急激な段差が生じない効果もある。
また、第1の湾曲部39と第2の湾曲部40との間の接続部の部分を、曲げに対する硬さが比較的軟らかい構成としたので、湾曲操作を行った際に、第1の湾曲部39の基端部が曲がり易く、コンパクトな形状となる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、湾曲部16の通過時における腸の過伸展やステッキ現象が防止でき、大腸への挿入が容易な内視鏡2を提供できる。第2の湾曲部40を曲がり難くするための抵抗として、網状管41と弾性外皮部材42とを用いているので、実公平1−22641号公報の構成のような不具合がない。
さらに、本実施の形態の内視鏡装置1では湾曲部16の第1の湾曲部39の形状がコンパクトで従来の一般的な内視鏡と同様であり、大腸への挿入において湾曲操作によって先端部17および第1の湾曲部39を大腸の腸壁にひっかけて、湾曲部16の湾曲動作によって腸管をたたみ、短縮させる動作が容易に行える。また、先端部17および第1の湾曲部39を大腸のひだにかけて、湾曲操作によりひだをかきわける動作がし易くなり、ひだの裏側の観察性が良い。
また、大腸への内視鏡2の挿入方法には大別して2つの方法がある。第1の方法は可撓管部15を把持し、押し込む動作を主体として、挿入部7の先端を深部に押し進める挿入方法である。また、第2の方法は可撓管部15を押し込む動作と共に、湾曲操作によって先端部17を大腸の腸壁にひっかけて、湾曲部16の湾曲動作によって腸管をたたみ、短縮させる動作を主体として、挿入部7の先端部17を深部へ導く挿入方法である。
そして、上記の構成の本実施の形態の内視鏡装置1によれば、第1の方法で発生し易い腸の過伸展や、ステッキ現象を防止することができると共に、第2の方法においても操作性を損なうことがない。
また、本実施の形態では第2の湾曲部40の曲げに対する硬さは、可撓管部15との接続部近傍の可撓管部15の曲げに対する硬さよりも小さくなるように、湾曲部16、先端部17内部に配置された内蔵物の曲げに対する硬さや、内蔵物の湾曲部16、先端部17に対する充填率、湾曲部16、可撓管部15の各要素を構成している。
そして、図5(B)に示すように湾曲操作ノブ30の操作により湾曲部16を90゜以上湾曲させた状態においても、可撓管部15と、湾曲部16の硬さの関係が上記と同様に構成されている。
なお、湾曲部16の湾曲角度が90゜程度に屈曲された状態は、腸の屈曲部を越える際に、次の管腔に挿入部7の先端部17を入れるために通常、必要な最低の角度である。そして、内視鏡2の挿入部7を大腸内に挿入する作業中、内視鏡2の湾曲部16を腸の屈曲部を通過させる際に、湾曲部16の湾曲角度が90゜以上の角度がついた状態で可撓管部15を押す場合には、内視鏡2に力を加える方向と、挿入部7の先端部17が向いた方向、すなわち挿入部7の先端部17を進める方向とが異なることとなる。90°を越えると逆方向になる。
このため、この状態で可撓管部15を押込み操作した場合には従来構成の内視鏡では図17(B)に示すように、湾曲部cが腸壁を押す方向にしか力が加わらないので、押した方向に腸壁が過度に伸展したり、可撓管部15が撓んでしまい、所謂ステッキ現象が起こってしまう。
なお、本実施の形態においては図5(D)における湾曲操作ノブ30の操作による最大湾曲状態においても、可撓管部15と湾曲部16の硬さの関係も上記と同様に構成されている。そのため、内視鏡2の挿入部7を大腸内に挿入する作業中に、大腸内の屈曲部においてどの様な大きさの湾曲をかけた状態でも、可撓管部15に力を加えると、湾曲部16が腸壁と滑らない状態でも、可撓管部15が撓み始める前に湾曲部16の第2の湾曲部40が変形し、確実に先端部17を前進させることができる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では内視鏡2の挿入部7を大腸内に挿入する作業中に、大腸内の屈曲部において可撓管部15が撓んで、先端部17に力が伝わらなくなることがないので、内視鏡2の挿入部7を大腸内の屈曲部を通過させる際の作業性が良い。
なお、可撓管部15の湾曲部16との接続部近傍部分を軟性部51とし、この基端側に軟性部51よりも長手方向の曲げに対する硬さを硬くした図示しない硬性部を設けても良い。
また、図9(A),(B)および図10(A)〜(D)は第1の実施の形態(図1乃至図8参照)の内視鏡装置1の第1の変形例を示すものである。本変形例は内視鏡2の湾曲部16の構成を次の通り変更したものである。
図9(A)は湾曲部16の単一方向への湾曲操作時に牽引ワイヤ50の動作ストロークにより湾曲させることが可能な最大湾曲状態を示すものである。そして、本変形例ではこの湾曲部16の最大湾曲状態時に、第2の湾曲部40の先端部の軸線S1と可撓管部15の中心線S2との間の角度α1を略45゜以下とし、第1の湾曲部39の先端部の軸線S3と第2の湾曲部40の先端部の軸線S1との間の角度α2を略180゜以上の角度を有するように、湾曲部16の湾曲駒37、網状管41、弾性膜部46及び牽引ワイヤ50のストロークを設定したものである。ここで、本変形例ではα1を20゜、α2を180゜にそれぞれ設定し、可撓管部15の中心線S2に沿う略直線状の自然状態に対しては合計200゜の湾曲がかかるように形成されている。
なお、内視鏡2による大腸検査時には直腸H1において、直腸内反転視と呼ばれている肛門H11付近の観察が行われる場合がある。これは、内視鏡2の挿入部7を肛門H11から直腸H1に挿入した際に、挿入方向に向いている挿入部7の先端部17を湾曲操作ノブ30の湾曲操作によって湾曲部16を180゜以上湾曲させることで、図9(A)に示すように内視鏡2の視野方向を挿入方向に対してほぼ正反対に向けて観察を行うものである。
ここで、湾曲部16の最大湾曲状態時に、第2の湾曲部40の先端部の軸線S1と可撓管部15の中心線S2との間の角度α1を45゜以上とした場合には図9(B)に示すように、観察したい肛門付近を正面側から観察することができない。そこで、本変形例のように湾曲部16の最大湾曲状態時に、第2の湾曲部40の先端部の軸線S1と可撓管部15の中心線S2との間の角度α1を45゜以下に設定したことにより、図9(A)に示すように肛門H11付近を正面側から観察することができる。
次に、図9(A)に示す湾曲部16の最大湾曲状態から、この湾曲方向と直交する方向へ更に湾曲をかけた際の湾曲動作について図10(A)〜(D)を参照して説明する。図10(A),(B)は図9(A)と同様の湾曲部16の最大湾曲状態を示すものである。この状態では第1の湾曲部39は、ほとんどの隣り合う湾曲駒37の当接部間が当接している。このとき、第2の湾曲部40は、ほとんどの隣り合う湾曲駒37の当接部間は当接していない。
この状態から、湾曲部16に図10(B)に示すように湾曲がかけられている方向と直交する方向である矢印R、矢印Lの方向に更に湾曲をかけると、第1の湾曲部39は湾曲駒37が当接して固定状態にあるため、ほとんど、形状が変化しない。一方、第2の湾曲部40では各湾曲駒37が当接していないため、新たに湾曲をかけた方向に湾曲駒37が回動し、図10(C)、図10(D)に示す湾曲形状にそれぞれ変形される。
そこで、本変形例では、肛門H11付近を観察する際、図10(A),(B)の状態から、図10(C)、図10(D)の状態に変形させても先端部17と観察対象物との距離を大きく変化させることがなく、図10(A),(B)の状態で観察していた対象物の周辺を観察できる。さらに、本変形例では第1の湾曲部39の部分の湾曲角度がほとんど増加しないので、湾曲部16の内蔵物にダメージを与えない効果もある。
なお、図9(A)に示す湾曲部16の最大湾曲状態において、第2の湾曲部40の先端部の軸線S1と可撓管部15の中心線S2との間の角度α1を45゜以上とした場合でも90゜以下に設定するのが望ましい。
なお、図5(B)に示すように、湾曲操作ノブ30の湾曲操作により、湾曲部16を自然状態(挿入部7の中心線Oの方向)に対して略90゜の回転角度θ1に湾曲させる際の湾曲操作時に、第1の湾曲部39が90゜まで湾曲する前に、第2の湾曲部40が湾曲し始める構成にしている。
ここで、大腸の屈曲部、例えば図11(A),(B)に示すRs屈曲部H6や、図12(A),(B)に示す脾湾曲部H8などは通常、90゜以下の鋭角である。そのため、内視鏡2の挿入部7を大腸へ挿入する操作時には、Rs屈曲部H6や、脾湾曲部H8などを通過させる際に、挿入部7の先端部17の視野を屈曲部の先の管腔方向に向けるため、湾曲部16を少なくとも、90゜以上の角度に湾曲させる必要がある。このとき、湾曲部16は第2の湾曲部40が湾曲することにより、図11(B)、図12(B)に示すように、腸壁を第2の湾曲部40が押すことで屈曲部が鈍角になり、湾曲部16の通過が容易になる。
さらに、図6(C)、図7(D)に示す状態で、腸壁に湾曲部16を押し付ける際に、既に第2の湾曲部40が第1の湾曲部39と同方向に曲がっている為、図13に示すように第2の湾曲部40が第1の湾曲部39の湾曲方向と逆の方向に曲がってしまうことがない。
また、図14は第1の実施の形態(図1乃至図8参照)の内視鏡装置1の第2の変形例を示すものである。本変形例は内視鏡2の湾曲部16の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本変形例では図14に示すように、湾曲操作ノブ30の操作による最大湾曲角度(挿入部7の中心線Oの方向に対する回転角度θ2)を180゜に設定し、この範囲までは第2の湾曲部40が曲がり始めないように設定したものである。
この場合は、従来、広く用いられている一般的な第2の湾曲部40のない内視鏡と、全く、湾曲形状が変わらないので、内視鏡の湾曲操作時の操作感覚が変わらず、従来の操作方法に慣れている術者に対して違和感がない。
また、図5(C)に示すように湾曲操作ノブ30の操作により、湾曲部16を自然状態に対して略180゜湾曲させた状態において、挿入部7の先端部17は湾曲部16と可撓管部15との接続部よりも、先端側に位置する形状に設定してもよい。
この場合には挿入部7の挿入口である、肛門H11に近いS状結腸H2の通過及び、S状結腸H2と下行結腸H3との移行部であるSD屈曲部H7の通過において各屈曲部を通過させるために、通常、湾曲部16は180゜以上は曲げる必要がない。このため、湾曲部16を曲げた場合でも、湾曲部16の基端部分を把持することができる。
そして、これらの部位の挿入において、第2の湾曲部40を把持し、曲げることにより第2の湾曲部40及び第1の湾曲部39の湾曲形状を任意に変えることができる。例えば、湾曲操作ノブ30にて湾曲をかけ、湾曲操作ノブ30を保持した状態で、把持した手で第2の湾曲部40を曲げれば、前述した図8に示す作用により、第1の湾曲部39は角度が鈍角になり、第2の湾曲部40を鈍角にすれば、第1の湾曲部39は鋭角に湾曲形状が変化する。特に、肛門H11から直腸H1までは上記操作が行えるし、腸壁をたたみ、腸管を短縮化しながら挿入すれば、S状結腸H2から下行結腸H3への移行部まで、上記操作が行える。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、湾曲部16の形状を挿入部7を把持した手で、挿入部7の押し引き操作と連動して湾曲形状を調整できるので、操作性が良く、挿入性が良くなる。また、前述した直腸内反転視の際も観察視野の調整がし易くなる効果がある。
また、図15および図16は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図8参照)の内視鏡装置1の内視鏡2における湾曲部16の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本実施の形態の湾曲部16では図15に示すように、第1の実施の形態とは逆に第1の湾曲部39の外周面の弾性外皮部材42の薄肉部47の部分の後端部側に弾性外皮部材42の厚肉部48を延設させたものである。ここで、弾性外皮部材42の厚肉部48は網状管41の弾性膜部46のある部分と無い部分との境界部分よりも適宜の長さ先端側まで延出されている。この弾性外皮部材42の厚肉部48の延出部分の長さZ2は例えば5mm〜15mm程度に設定されている。そして、この弾性外皮部材42の厚肉部48の延出部分の長さZ2の部分に弾性膜部46がない部分と厚肉部48とが組み合わされた、曲げに対する硬さが中間の硬さの部分(表1の2に相当する)が形成されている。
そして、本実施の形態では湾曲部16の第1の湾曲部39と第2の湾曲部40との接続部に曲げに対する硬さが比較的硬い長さZ2の中間の硬さの部分を設けたので、湾曲操作を行った際には、第1の湾曲部39の基端部が曲がり難くなり、第2の湾曲部40の先端側が曲がり易く、図16に示す湾曲形状となる。
そのため、大腸の屈曲部において、湾曲操作により、湾曲部16に湾曲をかけると腸の屈曲部の形状が第1の実施形態よりも、更に鈍角な形状となるので、可撓管部15を押した際に、加えた力が挿入部7の先端部17に伝わり易く、挿入部7の先端部17が挿入方向に推進し易くなる。
そこで、本実施の形態では大腸の屈曲部に内視鏡2の挿入部7を挿入する際に大腸の屈曲部に挿入部7の先端部17を通過させる操作がさらに容易となり、挿入性が向上する効果がある。
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 先端部と先端部の基端に接続された湾曲部と湾曲部の基端に接続された可撓管とからなる軟性の挿入部とを有する内視鏡装置において、前記湾曲部の長さを先端から略15cm以上に形成し、前記湾曲部は先端側に設けられた第1湾曲部と、第1湾曲部の基端側に連接した第1湾曲部よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬く形成された第2湾曲部とを具備する内視鏡装置。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 先端部と先端部の基端に接続された湾曲部と湾曲部の基端に接続された可撓管とからなる軟性の挿入部とを有する内視鏡装置において、前記湾曲部の長さを先端から略15cm以上に形成し、前記湾曲部は先端側に設けられた第1湾曲部と、第1湾曲部の基端側に連接した第1湾曲部よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬く形成された第2湾曲部とを具備する内視鏡装置。
(付記項2) 前記第1湾曲部と第2湾曲部は複数の節輪部材を回動自在に連結した湾曲管部材を具備し、湾曲管部材に第1湾曲部と第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを異ならせる抵抗部材を外嵌したことを特徴とする付記項1の内視鏡装置。
(付記項3) 前記湾曲部は湾曲管部材の外周を被嵌する被嵌部材と、被嵌部材の外周を被覆する弾性外皮部材とからなり、前記被嵌部材は湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さの異なる先端側の軟質部と基端側の硬質部を有し、弾性外皮部材は湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さの異なる先端側の軟質部と基端側の硬質部を具備する付記項2の内視鏡装置。
(付記項4) 前記被嵌部材の硬質部と軟質部との硬度変化位置と、弾性外皮部材の硬質部と軟質部との硬度変化位置とを湾曲部の軸方向の異なる位置に設けたことを特徴とする付記項3の内視鏡装置。
(付記項5) 弾性外皮部材の硬度変化位置を被嵌部材の硬度変化位置よりも先端側に設けた付記項4の内視鏡装置。
(付記項6) 弾性外皮部材の硬度変化位置を被嵌部材の硬度変化位置よりも基端側に設けた付記項4の内視鏡装置。
(付記項7) 湾曲操作手段による操作ワイヤの牽引操作によって、湾曲部を少なくとも略90°以上湾曲させた状態において、第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを第2湾曲部に接続された可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さく形成した付記項1の内視鏡装置。
(付記項8) 湾曲操作手段による湾曲操作によって湾曲させることが可能な湾曲部の最大湾曲状態において、第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを第2湾曲部に接続された可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さく形成した付記項1の内視鏡装置。
(付記項9) 前記湾曲部が、略180°曲げられたときに、先端部の位置が湾曲部と可撓管との接続部よりも軸方向先端側に位置するよう湾曲部を形成した付記項1の内視鏡装置。
(付記項10) 先端部と先端部の基端に接続された湾曲部と湾曲部の基端に接続された可撓管とからなる軟性の挿入部を有する内視鏡装置において、前記湾曲部は先端側に設けられた第1湾曲部と、第1湾曲部の基端側に連接した第1湾曲部よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬く形成された第2湾曲部とを具備し、第1湾曲部と第2湾曲部は複数の節輪部材を回動自在に連結した湾曲管部材にて形成し、第1湾曲部の節輪部材の少なくとも1つに端部が固定された操作ワイヤを有し、湾曲操作手段による操作ワイヤの牽引操作によって湾曲部を略90°以上湾曲させた状態において、第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを第2湾曲部に接続された可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さく形成したことを特徴とする内視鏡装置。
(付記項11) 湾曲操作手段による操作ワイヤの牽引操作によって湾曲させることが可能な湾曲部の最大湾曲状態において第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを第2湾曲部に接続された可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さく形成したことを特徴とする付記項10の内視鏡装置。
(付記項1〜11の従来技術) 実公平1−22641号公報。
(付記項1が解決しようとする課題) 実公平1−22641号公報では、第2湾曲部の長さについては考慮されていないため、第2湾曲部と、可撓管との接続部である中継管が体腔内屈曲部に近接すると、図17(A)に示す状態から、可撓管を押し込むと、力が中継管に集中して図17(B)に示すように、腸壁を押し、腸を過伸展させてしまう。更に可撓管を押し込むと、図17(C)に示すように可撓管がたわんでしまい、挿入が困難となり、湾曲を戻す協調動作を行わないと、視野が腸壁の方向を向き、視野が確保できない。
(付記項9が解決しようとする課題) 実公平1−22641号公報の構成では、大腸への挿入の際に、挿入部を把持する手の押し引きやねじり操作と、アングル操作を協調させる必要があり、S状結腸等の複雑な屈曲を通過するのは困難であった。
(付記項10が解決しようとする課題) 実公平1−22641号公報では、第2湾曲部にそれ自身の伸縮量が少ないステーコイルが内蔵されているため、第2湾曲部に外力が与えられた際に第2湾曲部が自由に曲がることができず、湾曲部を湾曲操作手段により湾曲をかけた際には、湾曲によりステーコイルが圧縮ないし伸張させられたことによるステーコイルの復元力が発生することにより、第2湾曲部は外力によっては更に曲がり難くなってしまい、曲げに対する硬さの変化が大きい変化点が第2湾曲部にできたり、第2湾曲部の曲げに対する硬さが、接続された近傍の可撓管の曲げに対する硬さよりも硬くなってしまう。このため、挿入において、湾曲をかけた状態で可撓管を押し込むと、図15(C)に示すように可撓管が撓んで挿入困難となる。
(付記項1の作用) 湾曲操作手段の操作により、湾曲部を湾曲させた際に第1湾曲部が湾曲し易く、第2湾曲部は湾曲し難いので第2湾曲部はほとんど湾曲しない。このため、湾曲した状態において、外力による曲げが加えられると、第2湾曲部は湾曲することができる。これにより、大腸挿入時の屈曲部の通過の際に、湾曲部を湾曲した状態で腸壁に押し当てても第2湾曲部が湾曲することにより、腸壁に力がかからない。更に硬質部である湾曲部と可撓管との接続部が屈曲部に近接した際には、先端部は次の屈曲に導入される。
(付記項9の作用) 肛門から直腸における、腸の屈曲部の通過の為に湾曲部を湾曲させた状態でも第2湾曲部の一部が把持出来る。これを把持して、把持した手で第2湾曲部を曲げれば、第1湾曲部の湾曲形状がこれに連動して変化するので、湾曲操作手段の操作をすることなく第1湾曲部の湾曲形状を調整できる。
(付記項10の作用) 腸の屈曲部の通過の際に、湾曲部を湾曲させた状態で腸壁に押し当てても、可撓管が撓み始める前に第2湾曲部が確実に曲がるので、腸壁に力がかからない。
2…内視鏡、7…挿入部、8…操作部、15…可撓管部、16…湾曲部、17…先端部(先端構成部)、30…湾曲操作ノブ(湾曲操作手段)、37…湾曲駒(節輪部材)、39…第1の湾曲部、40…第2の湾曲部、50…牽引ワイヤ(操作ワイヤ)。
Claims (7)
- 先端部と、この先端部の基端に接続された湾曲部と、この湾曲部の基端に接続された可撓管とからなる軟性の挿入部の基端部に操作部が連結され、前記湾曲部を湾曲操作する操作ワイヤを牽引操作する湾曲操作手段が前記操作部に設けられた内視鏡装置において、
前記湾曲部は先端側に設けられた第1湾曲部と、この第1湾曲部の基端側に連接され、前記第1湾曲部よりも軸方向の曲げに対する硬さが硬く形成された第2湾曲部とを具備し、
前記第1湾曲部と第2湾曲部はそれぞれ複数の節輪部材を回動自在に連結した湾曲管部材にて形成され、かつ前記第1湾曲部の節輪部材の少なくとも1つに前記操作ワイヤの端部が固定され、
前記挿入部は、前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって前記湾曲部を略90°以上湾曲させた状態で、前記第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを前記可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さくされており、
前記第1湾曲部を最大湾曲状態に湾曲操作した際にも、第2湾曲部はほとんど湾曲しないとともに前記第2湾曲部の前記節輪部材どうしは当接せず、前記第2湾曲部に外力が加わった場合には、前記第2湾曲部が湾曲するようにしたことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記湾曲部は前記第2湾曲部を被覆する弾性膜部と、前記第1湾曲部と前記弾性膜部を被覆する弾性外皮部材とを有し、前記弾性外皮部材は、前記第1湾曲部を被覆する部分、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分、前記第2湾曲部を被覆する部分の順に硬さを増して形成されていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
- 前記挿入部は、前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって湾曲させることが可能な前記湾曲部の最大湾曲状態で、前記第2湾曲部の軸方向の曲げに対する硬さを前記可撓管の軸方向の曲げに対する硬さよりも小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
- 前記湾曲操作手段による前記操作ワイヤの牽引操作によって湾曲させることが可能な前記湾曲部の湾曲状態で、前記第1湾曲部の前記複数の節輪部材が回動した際に当接する当接部の間隔よりも、前記第2湾曲部の前記複数の節輪部材が回動した際に当接する当接部の間隔が広いことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の内視鏡装置。
- 前記弾性外皮部材は、前記第1湾曲部を被覆する部分、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分、前記第2湾曲部を被覆する部分の順に肉厚を増して形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に内視鏡装置。
- 前記弾性膜部と前記弾性外皮部材とは相互に滑るようにされてなる請求項4〜5の何れか1項に記載の内視鏡装置。
- 前記第2湾曲部の境界部を被覆する部分は、5mm〜15mmであることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項記載の内視鏡装置。
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