JP2008251890A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出位置に関わらず常に一定の条件にて処理液を吐出することができ、しかも装置サイズの大型化を抑制した基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板にフォトレジストを吐出してレジスト塗布処理を行う3つの塗布処理ユニットSC1〜SC3が鉛直方向に沿って積層配置される。吐出ユニットLT2は、薬液ボトル71から送球されたレジストを貯留するトラップタンク64、レジストを吐出する吐出ノズル61およびトラップタンク64から吐出ノズル61にレジストを圧送する吐出ポンプ63を一体に備え、鉛直方向に沿って昇降して塗布処理ユニットSC1〜SC3の間を移動する。トラップタンク64、吐出ポンプ63および吐出ノズル61の相互間の距離および高低差は、吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず一定であり、レジスト吐出条件も吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず常に一定となる。
【選択図】図8

Description

本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)にフォトレジストなどの処理液を吐出して所定の処理を行う基板処理装置に関する。
周知のように、半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、上記基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理、ダイシングなどの一連の諸処理を施すことにより製造されている。これらの諸処理のうち、基板にレジスト塗布処理を行ってその基板を露光ユニットに渡すとともに、該露光ユニットから露光後の基板を受け取って現像処理を行う装置がいわゆるコータ&デベロッパとして広く使用されている。
従来より、コータ&デベロッパにおいては、スループットを向上させるために同一の機能を備えて同一内容の処理を行う処理ユニットを複数備えていた。例えば、吐出ノズルから基板にフォトレジストを吐出してレジスト塗布処理を行う塗布処理ユニットを1台のコータ&デベロッパに複数備えていた。このような、塗布処理ユニットを複数備えた基板処理装置において、レジストの固化を防止するとともに、処理ユニット間での処理の均一化を図るために、単一の吐出ノズルを複数の塗布処理ユニット間で移動させることにより当該複数の塗布処理ユニットにて吐出ノズルを共用する技術が特許文献1に開示されている。また、特許文献2には、塗布処理ユニットとは別に専用の薬液供給位置を設け、複数の塗布処理ユニットとその薬液供給位置との間で基板を搬送して塗布処理を行う技術が開示されている。
特開平4−118074号公報 実開平7−25968号公報
しかしながら、特許文献1に開示のように、単一の吐出ノズルを複数の塗布処理ユニット間で移動させると、液供給元から吐出ノズルまでの距離が変動するため、その距離に伴って吐出ノズルからの吐出条件も変動することがあった。特に、フットプリント削減のため塗布処理ユニットを鉛直方向に複数段積層配置した場合には、液供給元から吐出ノズルまでの高低差が変動し、液の吐出圧が変動した結果、レジスト塗布処理の均一性が大きく損なわれるという問題が生じる。また、特許文献2のように構成した場合には、専用の薬液供給位置を設けるためのスペースの他に専用の基板搬送用のロボットも必要となるため、装置サイズが大きくなるとともに機構が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、吐出位置に関わらず常に一定の条件にて処理液を吐出することができ、しかも装置サイズの大型化を抑制した基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に処理液を吐出して所定の処理を行う基板処理装置において、基板を支持する複数の基板支持部と、処理液を貯留する貯留部、処理液を吐出する吐出ノズルおよび前記貯留部から前記吐出ノズルに向けて処理液を圧送する加圧手段を有する処理液吐出部と、前記処理液吐出部を前記複数の基板支持部の間で移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記処理液はフォトレジストであり、前記所定の処理はレジスト塗布処理であり、前記複数の基板支持部は鉛直方向に沿って多段に積層配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、処理液を貯留する貯留部、処理液を吐出する吐出ノズルおよび貯留部から吐出ノズルに向けて処理液を圧送する加圧手段を有する処理液吐出部の全体を複数の基板支持部の間で移動させるため、貯留部、吐出ノズルおよび加圧手段の相互間の距離および高低差は、処理液吐出部の吐出位置に関わらず一定であり、処理液の吐出条件も処理液吐出部の吐出位置に関わらず常に一定となる。
また、特に請求項2の発明によれば、フォトレジストの吐出条件を処理液吐出部の高さ位置に関わらず常に一定にすることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る基板処理装置の平面図である。また、図2は基板処理装置の液処理部の正面図であり、図3は熱処理部の正面図であり、図4は基板載置部の周辺構成を示す図である。なお、図1および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付している。
本実施形態の基板処理装置は、半導体ウェハ等の基板に反射防止膜やフォトレジスト膜を塗布形成するとともに、パターン露光後の基板に現像処理を行う装置(いわゆるコータ&デベロッパ)である。なお、本発明に係る基板処理装置の処理対象となる基板は半導体ウェハに限定されるものではなく、液晶表示装置用のガラス基板等であっても良い。
本実施形態の基板処理装置は、インデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5の5つの処理ブロックを並設して構成されている。インターフェイスブロック5には本基板処理装置とは別体の外部装置である露光ユニット(ステッパ)EXPが接続配置されている。また、本実施形態の基板処理装置および露光ユニットEXPはホストコンピュータ100とLAN回線(図示省略)を経由して接続されている。
インデクサブロック1は、装置外から受け取った未処理基板をバークブロック2やレジスト塗布ブロック3に払い出すとともに、現像処理ブロック4から受け取った処理済み基板を装置外に搬出するための処理ブロックである。インデクサブロック1は、複数のキャリアC(本実施形態では4個)を並べて載置する載置台11と、各キャリアCから未処理の基板Wを取り出すとともに、各キャリアCに処理済みの基板Wを収納する基板移載機構12とを備えている。基板移載機構12は、載置台11に沿って(Y軸方向に沿って)水平移動可能な可動台12aを備えており、この可動台12aに基板Wを水平姿勢で保持する保持アーム12bが搭載されている。保持アーム12bは、可動台12a上を昇降(Z軸方向)移動、水平面内の旋回移動、および旋回半径方向に進退移動可能に構成されている。これにより、基板移載機構12は、保持アーム12bを各キャリアCにアクセスさせて未処理の基板Wの取り出しおよび処理済みの基板Wの収納を行うことができる。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
インデクサブロック1に隣接してバークブロック2が設けられている。インデクサブロック1とバークブロック2との間には、雰囲気遮断用の隔壁13が設けられている。この隔壁13にインデクサブロック1とバークブロック2との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS1,PASS2が上下に積層して設けられている。
上側の基板載置部PASS1は、インデクサブロック1からバークブロック2へ基板Wを搬送するために使用される。基板載置部PASS1は3本の支持ピンを備えており、インデクサブロック1の基板移載機構12はキャリアCから取り出した未処理の基板Wを基板載置部PASS1の3本の支持ピン上に載置する。そして、基板載置部PASS1に載置された基板Wを後述するバークブロック2の搬送ロボットTR1が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS2は、バークブロック2からインデクサブロック1へ基板Wを搬送するために使用される。基板載置部PASS2も3本の支持ピンを備えており、バークブロック2の搬送ロボットTR1は処理済みの基板Wを基板載置部PASS2の3本の支持ピン上に載置する。そして、基板載置部PASS2に載置された基板Wを基板移載機構12が受け取ってキャリアCに収納する。なお、後述する基板載置部PASS3〜PASS9の構成も基板載置部PASS1,PASS2と同じである。
基板載置部PASS1,PASS2は、隔壁13の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS1,PASS2には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて、基板移載機構12やバークブロック2の搬送ロボットTR1が基板載置部PASS1,PASS2に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かが判断される。
次に、バークブロック2について説明する。バークブロック2は、露光時に発生する定在波やハレーションを減少させるために、フォトレジスト膜の下地に反射防止膜を塗布形成するための処理ブロックである。バークブロック2は、基板Wの表面に反射防止膜を塗布形成するための下地塗布処理部BRCと、反射防止膜の塗布形成に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー21,21と、下地塗布処理部BRCおよび熱処理タワー21,21に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR1とを備える。
バークブロック2においては、搬送ロボットTR1を挟んで下地塗布処理部BRCと熱処理タワー21,21とが対向して配置されている。具体的には、下地塗布処理部BRCが装置正面側に、2つの熱処理タワー21,21が装置背面側に、それぞれ位置している。また、熱処理タワー21,21の正面側には図示しない熱隔壁を設けている。下地塗布処理部BRCと熱処理タワー21,21とを隔てて配置するとともに熱隔壁を設けることにより、熱処理タワー21,21から下地塗布処理部BRCに熱的影響を与えることを回避しているのである。
下地塗布処理部BRCは、図2に示すように、同様の構成を備えた3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3を下から順に鉛直方向に沿って積層配置して構成されている。なお、3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3を特に区別しない場合はこれらを総称して下地塗布処理部BRCとする。3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3のそれぞれは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック22、スピンチャック22を回転駆動させるスピンモータ23およびスピンチャック22上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。これらの要素はバークブロック2に固定設置されている。
また、下地塗布処理部BRCには、3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3に共通の吐出ユニットLT1が設けられている。吐出ユニットLT1は、反射防止膜用の塗布液を吐出する吐出ノズル、塗布液を貯留するトラップタンク、トラップタンクから吐出ノズルに向けて塗布液を圧送する吐出ポンプおよびエアバルブを備える。吐出ユニットLT1は、3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3に渡って鉛直方向に沿って移動する。そして、吐出ユニットLT1は、3つの塗布処理ユニットBRC1,BRC2,BRC3のそれぞれのスピンチャック22上に保持された基板W上に反射防止膜用の塗布液を吐出する。なお、吐出ユニットLT1の詳細な構成は、後述の塗布処理部SCの吐出ユニットLT2と同じである。
図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー21には、基板Wを所定の温度にまで加熱する6個のホットプレートHP1〜HP6と、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP1〜CP3とが設けられている。この熱処理タワー21には、下から順にクールプレートCP1〜CP3、ホットプレートHP1〜HP6が積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー21には、レジスト膜と基板Wとの密着性を向上させるためにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)の蒸気雰囲気で基板Wを熱処理する3個の密着強化処理部AHL1〜AHL3が下から順に積層配置されている。なお、図3において「×」印で示した箇所には配管配線部や、予備の空きスペースが割り当てられている。
このように塗布処理ユニットBRC1〜BRC3や熱処理ユニット(バークブロック2ではホットプレートHP1〜HP6、クールプレートCP1〜CP3、密着強化処理部AHL1〜AHL3)を多段に積層配置することにより、基板処理装置の占有スペースを小さくしてフットプリントを削減することができる。また、2つの熱処理タワー21,21を並設することによって、熱処理ユニットのメンテナンスが容易になるとともに、熱処理ユニットに必要なダクト配管や給電設備をあまり高い位置にまで引き延ばす必要がなくなるという利点がある。
図5は、バークブロック2に設けられた搬送ロボットTR1を説明するための図である。図5(a)は搬送ロボットTR1の平面図であり、(b)は搬送ロボットTR1の正面図である。搬送ロボットTR1は、基板Wを略水平姿勢で保持する2個の保持アーム6a,6bを上下に近接させて備えている。保持アーム6a,6bは、先端部が平面視で「C」字形状になっており、この「C」字形状のアームの内側から内方に突き出た複数本のピン7で基板Wの周縁を下方から支持するようになっている。
搬送ロボットTR1の基台8は装置基台(装置フレーム)に対して固定設置されている。この基台8上に、ガイド軸9cが立設されるとともに、螺軸9aが回転可能に立設支持されている。また、基台8には螺軸9aを回転駆動するモータ9bが固定設置されている。そして、螺軸9aには昇降台10aが螺合されるとともに、昇降台10aはガイド軸9cに対して摺動自在とされている。このような構成により、モータ9bが螺軸9aを回転駆動することにより、昇降台10aがガイド軸9cに案内されて鉛直方向(Z軸方向)に昇降移動するようになっている。
また、昇降台10a上にアーム基台10bが鉛直方向に沿った軸心周りに旋回可能に搭載されている。昇降台10aには、アーム基台10bを旋回駆動するモータ10cが内蔵されている。そして、このアーム基台10b上に上述した2個の保持アーム6a,6bが上下に配設されている。各保持アーム6a,6bは、アーム基台10bに装備されたスライド駆動機構(図示省略)によって、それぞれ独立して水平方向(アーム基台10bの旋回半径方向)に進退移動可能に構成されている。
このような構成によって、図5(a)に示すように、搬送ロボットTR1は2個の保持アーム6a,6bをそれぞれ個別に基板載置部PASS1,PASS2、熱処理タワー21に設けられた熱処理ユニット、下地塗布処理部BRCに設けられた塗布処理ユニットおよび後述する基板載置部PASS3,PASS4に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行うことができる。
次に、レジスト塗布ブロック3について説明する。バークブロック2と現像処理ブロック4との間に挟み込まれるようにしてレジスト塗布ブロック3が設けられている。このレジスト塗布ブロック3とバークブロック2との間にも、雰囲気遮断用の隔壁25が設けられている。この隔壁25にバークブロック2とレジスト塗布ブロック3との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS3,PASS4が上下に積層して設けられている。基板載置部PASS3,PASS4は、上述した基板載置部PASS1,PASS2と同様の構成を備えている。
上側の基板載置部PASS3は、バークブロック2からレジスト塗布ブロック3へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、バークブロック2の搬送ロボットTR1が基板載置部PASS3に載置した基板Wをレジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS4は、レジスト塗布ブロック3からバークブロック2へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、レジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が基板載置部PASS4に載置した基板Wをバークブロック2の搬送ロボットTR1が受け取る。
基板載置部PASS3,PASS4は、隔壁25の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS3,PASS4には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて、搬送ロボットTR1,TR2が基板載置部PASS3,PASS4に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かが判断される。さらに、基板載置部PASS3,PASS4の下側には、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の2つのクールプレートWCPが隔壁25を貫通して上下に設けられている(図4参照)。
レジスト塗布ブロック3は、バークブロック2にて反射防止膜が塗布形成された基板W上にレジスト(フォトレジスト)を塗布してレジスト膜を形成するための処理ブロックである。なお、本実施形態では、フォトレジストとして化学増幅型レジストを用いている。レジスト塗布ブロック3は、下地塗布された反射防止膜の上にレジストを塗布するレジスト塗布処理部SCと、レジスト塗布処理に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー31,31と、レジスト塗布処理部SCおよび熱処理タワー31,31に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR2とを備える。
レジスト塗布ブロック3においては、搬送ロボットTR2を挟んでレジスト塗布処理部SCと熱処理タワー31,31とが対向して配置されている。具体的には、レジスト塗布処理部SCが装置正面側に、2つの熱処理タワー31,31が装置背面側に、それぞれ位置している。また、熱処理タワー31,31の正面側には図示しない熱隔壁を設けている。レジスト塗布処理部SCと熱処理タワー31,31とを隔てて配置するとともに熱隔壁を設けることにより、熱処理タワー31,31からレジスト塗布処理部SCに熱的影響を与えることを回避しているのである。
図6は、レジスト塗布処理部SCの正面図である。レジスト塗布処理部SCは、同様の構成を備えた3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3を下から順に鉛直方向に沿って積層配置して構成されている。なお、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3を特に区別しない場合はこれらを総称してレジスト塗布処理部SCとする。3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のそれぞれは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック32、スピンチャック32を回転駆動させるスピンモータ33およびスピンチャック32上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。これらスピンチャック32およびスピンモータ33などの部材はレジスト塗布ブロック3に固定設置されており、鉛直方向や水平方向に移動するものではない。
レジスト塗布処理部SCには、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3に共通の吐出ユニットLT2が設けられている。図7は、吐出ユニットLT2の平面図である。吐出ユニットLT2は、レジストを吐出する吐出ノズル61、レジストを貯留するトラップタンク64、トラップタンク64から吐出ノズル61に向けてレジストを圧送する吐出ポンプ63およびエアバルブ62を備える。
図7に示すように、吐出ユニットLT2の全体は平面視L字形状に構成されている。吐出ユニットLT2には、複数の吐出ノズル61(本実施形態では10本)が設けられている。吐出ノズル61を複数設けているのは種類の異なる複数のレジストに対応するためである。各吐出ノズル61は、図示を省略する進退移動機構によって進退移動可能に構成されており、吐出ユニットLT2が塗布処理ユニットSC1の高さ位置に位置しているときには、塗布処理ユニットSC1のスピンチャック32に支持されている基板Wの上方にまで進出することが可能である(塗布処理ユニットSC2,SC3についても同じ)。
複数の吐出ノズル61のそれぞれは、エアバルブ62を介して吐出ポンプ63と連通接続されている。吐出ポンプ63はトラップタンク64に貯留されているレジストを吐出ノズル61に向けて圧送する。なお、図6および図7では図示の便宜上、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64を1つの要素として記載しているが、これらは吐出ノズル61と同数(本実施形態では10個)ずつ設けられており、1つの吐出ノズル61に対して1つのエアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64が設けられている。すなわち、本実施形態においては、異なる10種類のレジストに対応できるように、10系統の吐出機構が設けられているのである。また、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64は1セットの吐出機構として吐出ユニットLT2に固定的に設置されている。
また、吐出ユニットLT2は鉛直方向(Z軸方向)に沿って昇降移動可能とされている。レジスト塗布ブロック3と現像処理ブロック4とを仕切る隔壁35の壁面に鉛直方向に沿って2本のガイドレール82が敷設されており、吐出ユニットLT2に固設されたスライド部材81がガイドレール82に摺動自在に係合している。2本のガイドレール82の間において、レジスト塗布ブロック3の底部近傍には昇降モータ84が設置されている。昇降モータ84のモータ軸には駆動プーリ85が連結されている。駆動プーリ85の直上位置であってレジスト塗布ブロック3の天井部近傍には従動プーリ(図示省略)が設けられている。駆動プーリ85と従動プーリとの間には、鉛直方向に沿ってタイミングベルト83が掛け渡されている。タイミングベルト83には吐出ユニットLT2が係止されており、昇降モータ84が正または逆方向に駆動プーリ85を回転させることによってタイミングベルト83が駆動プーリ85と従動プーリとの間で回走し、タイミングベルト83に係止された吐出ユニットLT2がガイドレール82に案内されて鉛直方向に沿って上昇または下降する。
昇降モータ84、タイミングベルト83および2本のガイドレール82によって構成される昇降駆動機構により、吐出ユニットLT2は3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のそれぞれと同じ高さ位置に移動することができる。このときに、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64は吐出ユニットLT2に固定的に設置されているため、吐出ユニットLT2が昇降すると、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64によって構成される吐出機構も一体として昇降する。
また、昇降モータ84の直下には排気ファン86が設けられている。排気ファン86は昇降モータ84周辺の雰囲気をレジスト塗布ブロック3の外部へと排出する。昇降モータ84の如き機械的動作を行う要素からの発塵は避け難いが、排気ファン86によって昇降モータ84からの発塵を外部に排出しているため、発生したパーティクルがレジスト塗布処理部SCに流入することは防止される。
一方、レジスト塗布処理部SCの内部において塗布処理ユニットSC3よりも下方の空間はキャビネットCBとされている。キャビネットCBには、レジストを貯留する複数本の薬液ボトル71、フィードポンプ72およびフィルタ73が配置されている。フィードポンプ72は、薬液ボトル71から吐出ユニットLT2のトラップタンク64に向けてレジストを送給するためのポンプである。フィードポンプ72からトラップタンク64へと向かう経路途中にはフィルタ73が介挿されている。フィルタ73はフィードポンプ72からトラップタンク64に向けて送給されるレジストから微小なパーティクル等を取り除いてレジストを浄化する。なお、フィードポンプ72およびフィルタ73も吐出ノズル61と同数の10個設けられている。薬液ボトル71は、キャビネットCBに固定設置されているものではなく、適宜搬入および搬出が可能なものであり、処理に必要な種類のレジストを貯留している薬液ボトル71が適当数キャビネットCBに収容されている。また、フィードポンプ72とトラップタンク64とを連通する配管は、吐出ユニットLT2の昇降動作に対応できるように可撓性を有するチューブなどによって構成するのが好ましい。
図8は、レジスト塗布処理部SCにおける吐出機構の全体構成を模式的に示す図である。薬液ボトル71に貯留されているレジストはフィードポンプ72によって吐出ユニットLT2に向けて送給され、フィルタ73によって浄化された後、一旦吐出ユニットLT2のトラップタンク64に貯留される。トラップタンク64に貯留されたレジストは吐出ポンプ63から吐出ノズル61に向けて圧送され、その吐出の有無はエアバルブ62によって規定される。すなわち、エアバルブ62が開放されているときには吐出ノズル61からレジストが吐出され、エアバルブ62が閉鎖されることによって吐出ノズル61からのレジスト吐出も停止される。
また、吐出ユニットLT2は、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3の間で鉛直方向に沿って昇降移動を行い、塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のいずれかと同じ高さ位置に移動する。例えば、最上段の塗布処理ユニットSC3にてレジスト塗布処理を行うときには、吐出ユニットLT2が塗布処理ユニットSC3と同じ高さ位置に移動し、続いていずれかの吐出ノズル61が塗布処理ユニットSC3のスピンチャック32に支持された基板Wの上方に進出し、その吐出ノズル61から基板Wの上面にレジストが吐出される。中段の塗布処理ユニットSC2および下段の塗布処理ユニットSC1についても同様である。すなわち、吐出ユニットLT2は3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3に共通に設けられているものであり、それらのうちのいずれに移動してレジスト塗布処理を実行する。
図8に示す吐出機構の全体構成のうち薬液ボトル71、フィードポンプ72およびフィルタ73はキャビネットCB内に配置されており、吐出ユニットLT2の昇降移動にかかわらず、常に一定の位置に存在しているものである。一方、トラップタンク64、吐出ポンプ63、エアバルブ62および吐出ノズル61は吐出ユニットLT2に固定的に設置されており、吐出ユニットLT2の昇降移動に連動して移動するものである。従って、トラップタンク64、吐出ポンプ63および吐出ノズル61の相互間の距離および高低差は、吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず一定である。このため、吐出ノズル61からのレジスト吐出条件も吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず一定となり、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3の間でレジスト吐出条件の差(いわゆるユニット間差)が生じるのを防止することができる。なお、吐出ユニットLT2の高さ位置によって、薬液ボトル71およびフィードポンプ72とトラップタンク64との高低差は当然に変化するため、それに伴ってフィードポンプ72からトラップタンク64への送給圧は変動することとなる。しかし、レジスト吐出条件はトラップタンク64よりも下流側によって規定されることとなるため、フィードポンプ72からトラップタンク64への送給圧が変動したとしても、それがレジスト吐出条件に直接影響を与えることはない。すなわち、トラップタンク64はフィードポンプ72からの送給圧の変動を吸収する緩衝部材として機能している。
また、図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー31には、基板Wを所定の温度にまで加熱する6個の加熱部PHP1〜PHP6が下から順に積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー31には、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP4〜CP9が下から順に積層配置されている。
各加熱部PHP1〜PHP6は、基板Wを載置して加熱処理を行う通常のホットプレートの他に、そのホットプレートと隔てられた上方位置に基板Wを載置しておく基板仮置部と、該ホットプレートと基板仮置部との間で基板Wを搬送するローカル搬送機構34(図1参照)とを備えた熱処理ユニットである。ローカル搬送機構34は、昇降移動および進退移動が可能に構成されるとともに、冷却水を循環させることによって搬送過程の基板Wを冷却する機構を備えている。
ローカル搬送機構34は、上記ホットプレートおよび基板仮置部を挟んで搬送ロボットTR2とは反対側、すなわち装置背面側に設置されている。そして、基板仮置部は搬送ロボットTR2側およびローカル搬送機構34側の双方に対して開口している一方、ホットプレートはローカル搬送機構34側にのみ開口し、搬送ロボットTR2側には閉塞している。従って、基板仮置部に対しては搬送ロボットTR2およびローカル搬送機構34の双方がアクセスできるが、ホットプレートに対してはローカル搬送機構34のみがアクセス可能である。
このような構成を備える各加熱部PHP1〜PHP6に基板Wを搬入するときには、まず搬送ロボットTR2が基板仮置部に基板Wを載置する。そして、ローカル搬送機構34が基板仮置部から基板Wを受け取ってホットプレートまで搬送し、該基板Wに加熱処理が施される。ホットプレートでの加熱処理が終了した基板Wは、ローカル搬送機構34によって取り出されて基板仮置部まで搬送される。このときに、ローカル搬送機構34が備える冷却機能によって基板Wが冷却される。その後、基板仮置部まで搬送された熱処理後の基板Wが搬送ロボットTR2によって取り出される。
このように、加熱部PHP1〜PHP6においては、搬送ロボットTR2が常温の基板仮置部に対して基板Wの受け渡しを行うだけで、ホットプレートに対して直接に基板Wの受け渡しを行わないため、搬送ロボットTR2の温度上昇を抑制することができる。また、ホットプレートはローカル搬送機構34側にのみ開口しているため、ホットプレートから漏出した熱雰囲気によって搬送ロボットTR2やレジスト塗布処理部SCが悪影響を受けることが防止される。なお、クールプレートCP4〜CP9に対しては搬送ロボットTR2が直接基板Wの受け渡しを行う。
搬送ロボットTR2の構成は、搬送ロボットTR1と全く同じである。よって、搬送ロボットTR2は2個の保持アームをそれぞれ個別に基板載置部PASS3,PASS4、熱処理タワー31,31に設けられた熱処理ユニット、レジスト塗布処理部SCに設けられた塗布処理ユニットおよび後述する基板載置部PASS5,PASS6に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行うことができる。
次に、現像処理ブロック4について説明する。レジスト塗布ブロック3とインターフェイスブロック5との間に挟み込まれるようにして現像処理ブロック4が設けられている。レジスト塗布ブロック3と現像処理ブロック4との間にも、雰囲気遮断用の隔壁35が設けられている。この隔壁35にレジスト塗布ブロック3と現像処理ブロック4との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS5,PASS6が上下に積層して設けられている。基板載置部PASS5,PASS6は、上述した基板載置部PASS1,PASS2と同様の構成を備えている。
上側の基板載置部PASS5は、レジスト塗布ブロック3から現像処理ブロック4へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、レジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が基板載置部PASS5に載置した基板Wを現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS6は、現像処理ブロック4からレジスト塗布ブロック3へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が基板載置部PASS6に載置した基板Wをレジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2が受け取る。
基板載置部PASS5,PASS6は、隔壁35の一部に部分的に貫通して設けられている。また、基板載置部PASS5,PASS6には、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示省略)が設けられており、各センサの検出信号に基づいて、搬送ロボットTR2,TR3が基板載置部PASS5,PASS6に対して基板Wを受け渡しできる状態にあるか否かが判断される。さらに、基板載置部PASS5,PASS6の下側には、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の2つのクールプレートWCPが隔壁35を貫通して上下に設けられている。
現像処理ブロック4は、露光処理後の基板Wに対して現像処理を行うための処理ブロックである。現像処理ブロック4は、パターンが露光された基板Wに対して現像液を供給して現像処理を行う現像処理部SDと、現像処理に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー41,42と、現像処理部SDおよび熱処理タワー41,42に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR3とを備える。なお、搬送ロボットTR3は、上述した搬送ロボットTR1,TR2と全く同じ構成を有する。
現像処理部SDは、図2に示すように、同様の構成を備えた5つの現像処理ユニットSD1,SD2,SD3,SD4,SD5を下から順に積層配置して構成されている。なお、5つの現像処理ユニットSD1〜SD5を特に区別しない場合はこれらを総称して現像処理部SDとする。5つの現像処理ユニットSD1〜SD5のそれぞれは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック43、スピンチャック43を回転駆動させるスピンモータ44およびスピンチャック43上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。これらの要素は現像処理ブロック4に固定設置されている。
また、現像処理部SDには、5つの現像処理ユニットSD1〜SD5に共通の吐出ユニットLT3が設けられている。吐出ユニットLT3の構成は、吐出ノズルの形態が基板Wの径と同程度の長さの開口を有するスリットノズルである点および吐出ポンプに代えて窒素ガスを用いた加圧機構を採用している点以外は上述した塗布処理部SCの吐出ユニットLT2と概ね同じである。すなわち、吐出ユニットLT3は、現像液を吐出するスリット吐出ノズル、現像液を貯留するトラップタンク、トラップタンクから吐出ノズルに向けて現像液を圧送する加圧機構およびエアバルブを備える。吐出ユニットLT3は、5つの現像処理ユニットSD1,SD2,SD3,SD4,SD5に渡って鉛直方向に沿って移動する。そして、吐出ユニットLT3は、5つの現像処理ユニットSD1,SD2,SD3,SD4,SD5のそれぞれのスピンチャック43上に保持された基板W上に現像液を吐出する。
図3に示すように、インデクサブロック1に近い側の熱処理タワー41には、基板Wを所定の温度にまで加熱する5個のホットプレートHP7〜HP11と、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持するクールプレートCP10〜CP13とが設けられている。この熱処理タワー41には、下から順にクールプレートCP10〜CP13、ホットプレートHP7〜HP11が積層配置されている。一方、インデクサブロック1から遠い側の熱処理タワー42には、6個の加熱部PHP7〜PHP12とクールプレートCP14とが積層配置されている。各加熱部PHP7〜PHP12は、上述した加熱部PHP1〜PHP6と同様に、基板仮置部およびローカル搬送機構を備えた熱処理ユニットである。但し、各加熱部PHP7〜PHP12の基板仮置部およびクールプレートCP14はインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4の側には開口しているが、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3の側には閉塞している。つまり、加熱部PHP7〜PHP12およびクールプレートCP14に対してはインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4はアクセス可能であるが、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3はアクセス不可である。なお、熱処理タワー41に組み込まれた熱処理ユニットに対しては現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3がアクセスする。
また、熱処理タワー42の最上段には、現像処理ブロック4と、これに隣接するインターフェイスブロック5との間で基板Wの受け渡しを行うための2つの基板載置部PASS7,PASS8が上下に近接して組み込まれている。上側の基板載置部PASS7は、現像処理ブロック4からインターフェイスブロック5へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が基板載置部PASS7に載置した基板Wをインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4が受け取る。一方、下側の基板載置部PASS8は、インターフェイスブロック5から現像処理ブロック4へ基板Wを搬送するために使用される。すなわち、インターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4が基板載置部PASS8に載置した基板Wを現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3が受け取る。なお、基板載置部PASS7,PASS8は、現像処理ブロック4の搬送ロボットTR3およびインターフェイスブロック5の搬送ロボットTR4の両側に対して開口している。
次に、インターフェイスブロック5について説明する。インターフェイスブロック5は、現像処理ブロック4に隣接して設けられ、レジスト塗布処理が行われてレジスト膜が形成された基板Wをレジスト塗布ブロック3から受け取って本基板処理装置とは別体の外部装置である露光ユニットEXPに渡すとともに、露光済みの基板Wを露光ユニットEXPから受け取って現像処理ブロック4に渡すブロックである。本実施形態のインターフェイスブロック5には、露光ユニットEXPとの間で基板Wの受け渡しを行うための搬送機構55の他に、レジスト膜が形成された基板Wの周縁部を露光する2つのエッジ露光ユニットEEW1,EEW2と、現像処理ブロック4内に配設された加熱部PHP7〜PHP12、クールプレートCP14およびエッジ露光ユニットEEW1,EEW2に対して基板Wを受け渡しする搬送ロボットTR4とを備えている。
エッジ露光ユニットEEW1,EEW2(2つのエッジ露光ユニットEEW1,EEW2を特に区別しない場合はこれらを総称してエッジ露光部EEWとする)は、図2に示すように、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック56や、このスピンチャック56に保持された基板Wの周縁に光を照射して露光する光照射器57などを備えている。2つのエッジ露光ユニットEEW1,EEW2は、インターフェイスブロック5の中央部に上下に積層配置されている。このエッジ露光部EEWと現像処理ブロック4の熱処理タワー42とに隣接して配置されている搬送ロボットTR4は上述した搬送ロボットTR1〜TR3と同様の構成を備えている。
また、図2に示すように、2つのエッジ露光ユニットEEW1,EEW2の下側には基板戻し用のリターンバッファRBFが設けられ、さらにその下側には2つの基板載置部PASS9,PASS10が上下に積層して設けられている。リターンバッファRBFは、何らかの障害によって現像処理ブロック4が基板Wの現像処理を行うことができない場合に、現像処理ブロック4の加熱部PHP7〜PHP12で露光後の加熱処理を行った後に、その基板Wを一時的に収納保管しておくものである。このリターンバッファRBFは、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚によって構成されている。また、上側の基板載置部PASS9は搬送ロボットTR4から搬送機構55に基板Wを渡すために使用するものであり、下側の基板載置部PASS10は搬送機構55から搬送ロボットTR4に基板Wを渡すために使用するものである。なお、リターンバッファRBFに対しては搬送ロボットTR4がアクセスを行う。
搬送機構55は、図2に示すように、Y方向に水平移動可能な可動台55aを備え、この可動台55a上に基板Wを保持する保持アーム55bを搭載している。保持アーム55bは、可動台55aに対して昇降移動、旋回動作および旋回半径方向への進退移動が可能に構成されている。このような構成によって、搬送機構55は、露光ユニットEXPとの間で基板Wの受け渡しを行うとともに、基板載置部PASS9,PASS10に対する基板Wの受け渡しと、基板送り用のセンドバッファSBFに対する基板Wの収納および取り出しを行う。センドバッファSBFは、露光ユニットEXPが基板Wの受け入れをできないときに、露光処理前の基板Wを一時的に収納保管するもので、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚によって構成されている。
以上のインデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5には常に清浄空気がダウンフローとして供給されており、各ブロック内でパーティクルの巻き上がりや気流によるプロセスへの悪影響を回避している。また、各ブロック内は装置の外部環境に対して若干陽圧に保たれ、外部環境からのパーティクルや汚染物質の進入などを防いでいる。
また、上述したインデクサブロック1、バークブロック2、レジスト塗布ブロック3、現像処理ブロック4およびインターフェイスブロック5は、本実施形態の基板処理装置を機構的に分割した単位である。各ブロックは、各々個別のブロック用フレーム(枠体)に組み付けられ、各ブロック用フレームを連結して基板処理装置が構成されている。
一方、本実施形態では、基板搬送に係る搬送制御単位を機械的に分割したブロックとは別に構成している。本明細書では、このような基板搬送に係る搬送制御単位を「セル」と称する。1つのセルは、基板搬送を担当する搬送ロボットと、その搬送ロボットによって基板が搬送されうる搬送対象部とを含んで構成されている。そして、上述した各基板載置部が、セル内に基板Wを受け入れるための入口基板載置部またはセルから基板Wを払い出すための出口基板載置部として機能する。すなわち、セル間の基板Wの受け渡しも基板載置部を介して行われる。なお、セルを構成する搬送ロボットとしては、インデクサブロック1の基板移載機構12やインターフェイスブロック5の搬送機構55も含まれる。
本実施形態の基板処理装置には、インデクサセル、バークセル、レジスト塗布セル、現像処理セル、露光後ベークセルおよびインターフェイスセルの6つのセルが含まれている。インデクサセルは、載置台11と基板移載機構12とを含み、機械的に分割した単位であるインデクサブロック1と結果的に同じ構成となっている。また、バークセルは、下地塗布処理部BRCと2つの熱処理タワー21,21と搬送ロボットTR1とを含む。このバークセルも、機械的に分割した単位であるバークブロック2と結果として同じ構成になっている。さらに、レジスト塗布セルは、レジスト塗布処理部SCと2つの熱処理タワー31,31と搬送ロボットTR2とを含む。このレジスト塗布セルも、機械的に分割した単位であるレジスト塗布ブロック3と結果として同じ構成になっている。
一方、現像処理セルは、現像処理部SDと熱処理タワー41と搬送ロボットTR3とを含む。上述したように、搬送ロボットTR3は熱処理タワー42の加熱部PHP7〜PHP12およびクールプレートCP14に対してアクセスすることができず、現像処理セルに熱処理タワー42は含まれない。この点において、現像処理セルは機械的に分割した単位である現像処理ブロック4と異なる。
また、露光後ベークセルは、現像処理ブロック4に位置する熱処理タワー42と、インターフェイスブロック5に位置するエッジ露光部EEWと搬送ロボットTR4とを含む。すなわち、露光後ベークセルは、機械的に分割した単位である現像処理ブロック4とインターフェイスブロック5とにまたがるものである。このように露光後加熱処理を行う加熱部PHP7〜PHP12と搬送ロボットTR4とを含んで1つのセルを構成しているので、露光後の基板Wを速やかに加熱部PHP7〜PHP12に搬入して熱処理を行うことができる。このような構成は、パターンの露光を行った後なるべく速やかに加熱処理を行う必要のある化学増幅型レジストを使用した場合に好適である。
なお、熱処理タワー42に含まれる基板載置部PASS7,PASS8は現像処理セルの搬送ロボットTR3と露光後ベークセルの搬送ロボットTR4との間の基板Wの受け渡しのために介在する。
インターフェイスセルは、外部装置である露光ユニットEXPに対して基板Wの受け渡しを行う搬送機構55を含んで構成されている。このインターフェイスセルは、搬送ロボットTR4やエッジ露光部EEWを含まない点で、機械的に分割した単位であるインターフェイスブロック5とは異なる構成となっている。なお、エッジ露光部EEWの下方に設けられた基板載置部PASS9,PASS10は露光後ベークセルの搬送ロボットTR4とインターフェイスセルの搬送機構55との間の基板Wの受け渡しのために介在する。
次に、本実施形態の基板処理装置の制御機構について説明する。図9は、制御機構の概略を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の基板処理装置は、メインコントローラMC、セルコントローラCC、ユニットコントローラUCの3階層からなる制御階層を備えている。メインコントローラMC、セルコントローラCC、ユニットコントローラUCのハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、各コントローラは、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用アプリケーションやデータなどを記憶しておく磁気ディスク等を備えている。
第1階層のメインコントローラMCは、基板処理装置全体に1つ設けられており、装置全体の管理、メインパネルMPの管理およびセルコントローラCCの管理を主に担当する。メインパネルMPは、メインコントローラMCのディスプレイとして機能するものである。また、メインコントローラMCに対してはキーボードKBから種々のコマンドを入力することができる。なお、メインパネルMPをタッチパネルにて構成し、メインパネルMPからメインコントローラMCに入力作業を行うようにしても良い。
第2階層のセルコントローラCCは、6つのセル(インデクサセル、バークセル、レジスト塗布セル、現像処理セル、露光後ベークセルおよびインターフェイスセル)のそれぞれに対して個別に設けられている。各セルコントローラCCは、対応するセル内の基板搬送管理およびユニット管理を主に担当する。具体的には、各セルのセルコントローラCCは、所定の基板載置部に基板Wを置いたという情報を、隣のセルのセルコントローラCCに送り、その基板Wを受け取ったセルのセルコントローラCCは、当該基板載置部から基板Wを受け取ったという情報を元のセルのセルコントローラCCに返すという情報の送受信を行う。このような情報の送受信はメインコントローラMCを介して行われる。そして、各セルコントローラCCはセル内に基板Wが搬入された旨の情報を搬送ロボットコントローラTCに与え、該搬送ロボットコントローラTCが搬送ロボットを制御してセル内で基板Wを所定の手順に従って循環搬送させる。なお、搬送ロボットコントローラTCは、セルコントローラCC上で所定のアプリケーションが動作することによって実現される制御部である。
また、第3階層のユニットコントローラUCは、セルコントローラCCの指示に従ってユニット内の動作機構(例えば、モータやヒータなど)を直接制御するものである。例えば、レジスト塗布セルのユニットコントローラUCは、吐出ユニットLT2を昇降する昇降モータ84を制御する。ユニットコントローラUCとしては、それ以外にも、スピンモータを制御するスピンコントローラやホットプレートに内蔵されたヒータを制御するベークコントローラが設けられている。
また、基板処理装置に設けられた3階層からなる制御階層のさらに上位の制御機構として、基板処理装置とLAN回線を介して接続されたホストコンピュータ100が位置している(図1参照)。ホストコンピュータ100は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用アプリケーションやデータなどを記憶しておく磁気ディスク等を備えており、一般的なコンピュータと同様の構成を有している。ホストコンピュータ100には、本実施形態の基板処理装置が通常複数台接続されている。ホストコンピュータ100は、接続されたそれぞれの基板処理装置に処理手順および処理条件を記述したレシピを渡す。ホストコンピュータ100から渡されたレシピは各基板処理装置のメインコントローラMCの記憶部(例えばメモリ)に記憶される。
なお、露光ユニットEXPには、上記の基板処理装置の制御機構から独立した別個の制御部が設けられている。すなわち、露光ユニットEXPは、基板処理装置のメインコントローラMCの制御下で動作しているものではなく、単体で独自の動作制御を行っているものである。もっとも、このような露光ユニットEXPもホストコンピュータ100から受け取ったレシピに従って動作制御を行っており、露光ユニットEXPにおける露光処理と同期した処理を基板処理装置が行うこととなる。
次に、本実施形態の基板処理装置の動作について説明する。以下に説明する処理手順は、ホストコンピュータ100から受け取ったレシピの記述内容に従って図9の制御機構が各部を制御することにより実行されるものである。
まず、装置外部から未処理の基板WがキャリアCに収納された状態でAGV等によってインデクサブロック1に搬入される。続いて、インデクサブロック1から未処理の基板Wの払い出しが行われる。具体的には、インデクサブロック1の基板移載機構12が所定のキャリアCから未処理の基板Wを取り出し、上側の基板載置部PASS1に載置する。基板載置部PASS1に未処理の基板Wが載置されると、バークブロック2の搬送ロボットTR1が保持アーム6a,6bのうちの一方を使用してその基板Wを受け取る。そして、搬送ロボットTR1は受け取った未処理の基板Wを塗布処理ユニットBRC1〜BRC3のいずれかに搬送し、スピンチャック22に基板Wを渡す。続いて、スピンモータ23が基板Wを吸着保持したスピンチャック22を回転させるとともに、基板Wが搬送された塗布処理ユニットBRC1〜BRC3に移動した吐出ユニットLT1が基板Wの上面に反射防止膜用の塗布液を吐出する。基板Wの上面に着液した塗布液は遠心力によって全面に拡がり、基板Wに反射防止膜用の塗布液が回転塗布される。
塗布処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR1によってホットプレートHP1〜HP6のいずれかに搬送される。ホットプレートにて基板Wが加熱されることによって、塗布液が乾燥されて基板W上に下地の反射防止膜が形成される。その後、搬送ロボットTR1によってホットプレートから取り出された基板WはクールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。なお、このときにクールプレートWCPによって基板Wを冷却するようにしても良い。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって基板載置部PASS3に載置される。
また、基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wを搬送ロボットTR1が密着強化処理部AHL1〜AHL3のいずれかに搬送するようにしても良い。密着強化処理部AHL1〜AHL3では、HMDSの蒸気雰囲気で基板Wを熱処理してレジスト膜と基板Wとの密着性を向上させる。密着強化処理の終了した基板Wは搬送ロボットTR1によって取り出され、クールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。密着強化処理が行われた基板Wには反射防止膜を形成しないため、冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって直接基板載置部PASS3に載置される。
また、反射防止膜用の塗布液を塗布する前に脱水処理を行うようにしても良い。この場合はまず、基板載置部PASS1に載置された未処理の基板Wを搬送ロボットTR1が密着強化処理部AHL1〜AHL3のいずれかに搬送する。密着強化処理部AHL1〜AHL3では、HMDSの蒸気を供給することなく基板Wに単に脱水のための加熱処理(デハイドベーク)を行う。脱水のための加熱処理の終了した基板Wは搬送ロボットTR1によって取り出され、クールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって塗布処理ユニットBRC1〜BRC3のいずれかに搬送され、反射防止膜用の塗布液が回転塗布される。その後、基板Wは搬送ロボットTR1によってホットプレートHP1〜HP6のいずれかに搬送され、加熱処理によって基板W上に下地の反射防止膜が形成される。さらにその後、搬送ロボットTR1によってホットプレートから取り出された基板WはクールプレートCP1〜CP3のいずれかに搬送されて冷却された後、基板載置部PASS3に載置される。
基板Wが基板載置部PASS3に載置されると、レジスト塗布ブロック3の搬送ロボットTR2がその基板Wを受け取って塗布処理ユニットSC1〜SC3のいずれかに搬送し、スピンチャック32に渡す。レジスト塗布処理部SCの吐出ユニットLT2は昇降動作を行って基板Wが搬入された塗布処理ユニットSC1〜SC3と同じ高さ位置に移動する。続いて、スピンチャック32が基板Wを吸着保持してスピンモータ33がスピンチャック32を回転させるとともに、吐出ユニットLT2の吐出ノズル61が進出して回転する基板Wの上面にレジストを吐出する。基板Wの上面に着液したレジストは遠心力によって全面に拡がり、基板Wにフォトレジストが回転塗布される。なお、レジスト塗布処理には精密な基板温調が要求されるため、基板Wを塗布処理ユニットSC1〜SC3に搬送する直前にクールプレートCP4〜CP9のいずれかに搬送するようにしても良い。
レジスト塗布処理が終了した後、スピンモータ33の回転が停止し、スピンチャック32が吸着保持を解除して搬送ロボットTR2が基板Wを塗布処理ユニットSC1〜SC3から搬出し、加熱部PHP1〜PHP6のいずれかに搬送する。加熱部PHP1〜PHP6にて基板Wが加熱処理されることにより、レジスト中の溶媒成分が除去されて基板W上にレジスト膜が形成される。その後、搬送ロボットTR2によって加熱部PHP1〜PHP6から取り出された基板WはクールプレートCP4〜CP9のいずれかに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR2によって基板載置部PASS5に載置される。
レジスト塗布処理が行われてレジスト膜が形成された基板Wが基板載置部PASS5に載置されると、現像処理セルの搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取ってそのまま基板載置部PASS7に載置する。そして、基板載置部PASS7に載置された基板Wは露光後ベークセルの搬送ロボットTR4によって受け取られ、エッジ露光ユニットEEW1,EEW2のいずれかに搬入される。エッジ露光ユニットEEW1,EEW2においては、基板Wの周縁部の露光処理が行われる。エッジ露光処理が終了した基板Wは搬送ロボットTR4によって基板載置部PASS9に載置される。そして、基板載置部PASS9に載置された基板Wはインターフェイスセルの搬送機構55によって受け取られ、露光ユニットEXPに搬入され、パターン露光処理に供される。本実施形態では化学増幅型レジストを使用しているため、基板W上に形成されたレジスト膜のうち露光された部分では光化学反応によって酸が生成する。なお、エッジ露光処理が終了した基板Wを露光ユニットEXPに搬入する前に、搬送ロボットTR4によってクールプレート14に搬入して冷却処理を行うようにしても良い。
パターン露光処理が終了した露光済みの基板Wは露光ユニットEXPから再びインターフェイスセルに戻され、搬送機構55によって基板載置部PASS10に載置される。露光後の基板Wが基板載置部PASS10に載置されると、露光後ベークセルの搬送ロボットTR4がその基板Wを受け取って加熱部PHP7〜PHP12のいずれかに搬送する。加熱部PHP7〜PHP12では、露光時の光化学反応によって生じた生成物を酸触媒としてレジストの樹脂の架橋・重合等の反応を進行させ、現像液に対する溶解度を露光部分のみ局所的に変化させるための加熱処理(Post Exposure Bake)が行われる。露光後加熱処理が終了した基板Wは、冷却機構を備えたローカル搬送機構によって搬送されることにより冷却され、上記化学反応が停止する。続いて基板Wは、搬送ロボットTR4によって加熱部PHP7〜PHP12から取り出され、基板載置部PASS8に載置される。
基板載置部PASS8に基板Wが載置されると、現像処理セルの搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取ってクールプレートCP10〜CP13のいずれかに搬送する。クールプレートCP10〜CP13においては、露光後加熱処理が終了した基板Wがさらに冷却され、所定温度に正確に温調される。その後、搬送ロボットTR3は、クールプレートCP10〜CP13から基板Wを取り出して現像処理ユニットSD1〜SD5のいずれかに搬送し、スピンチャック43に基板Wを渡す。続いて、基板Wが搬送された現像処理ユニットSD1〜SD5に移動した吐出ユニットLT3が基板Wの上面に現像液を供給して現像処理を進行させる。やがて所定時間が経過してから現像処理を停止させ、スピンモータ44がスピンチャック43を回転させて振り切り乾燥処理を行った後、基板Wは搬送ロボットTR3によってホットプレートHP7〜HP11のいずれかに搬送され、さらにその後クールプレートCP10〜CP13のいずれかに搬送される。
その後、基板Wは搬送ロボットTR3によって基板載置部PASS6に載置される。基板載置部PASS6に載置された基板Wは、レジスト塗布セルの搬送ロボットTR2によってそのまま基板載置部PASS4に載置される。さらに、基板載置部PASS4に載置された基板Wは、バークセルの搬送ロボットTR1によってそのまま基板載置部PASS2に載置されることにより、インデクサブロック1に格納される。基板載置部PASS2に載置された処理済みの基板Wはインデクサセルの基板移載機構12によって所定のキャリアCに収納される。その後、所定枚数の処理済み基板Wが収納されたキャリアCが装置外部に搬出されて一連のフォトリソグラフィー処理が完了する。
以上のように、本実施形態においては、鉛直方向に沿って多段に積層配置された塗布処理ユニットBRC1〜BRC3、塗布処理ユニットSC1〜SC3、現像処理ユニットSD1〜SD5のそれぞれに共通の吐出ユニットLT1,LT2,LT3を設けている。各吐出ユニットは鉛直方向に沿って昇降可能であり、例えば吐出ユニットLT2は3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のいずれの高さ位置にも移動可能である。そして、吐出ユニットLT2は、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64を備えている(吐出ユニットTL1,TL3についても同じ)。
基板Wに処理液を吐出して基板処理を行う処理ユニット、例えばレジストを吐出してレジスト塗布処理を行う塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のそれぞれに吐出ノズルを固定的に設けたとすると、その吐出ノズルごとにポンプ等の吐出機構が必要となる。この場合、各吐出機構に不可避的に存在する製造上の誤差を完全に解消することは不可能であり、それに起因して吐出流量などのレジスト吐出条件に微少なユニット間差が生じることとなる。また、吐出ノズルのみを各塗布処理ユニット間で移動させたとしても、フィードポンプ72と吐出ノズルとの高低差の変動に伴ってレジスト吐出条件も大きく影響される。
本実施形態においては、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64を含む吐出機構を一体に備える吐出ユニットLT2を移動させているため、トラップタンク64、吐出ポンプ63および吐出ノズル61の相互間の距離および高低差は、吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず一定であり、吐出ノズル61からのレジスト吐出条件も吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず常に一定となる。その結果、3つの塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3の間におけるレジスト吐出条件の差は皆無となり、均一なレジスト塗布処理を行うことが可能となる。下地塗布処理部BRCにおける吐出ユニットLT1および現像処理部SDにおける吐出ユニットLT3についても吐出位置に関わらず常に一定の条件にて処理液を吐出することができるという同様の効果が得られるが、レジストの吐出条件はレジスト膜厚の均一性に大きな影響を与えるため、レジスト塗布処理部SCに吐出ユニットLT2を適用する効果が特に大きい。
また、例えば、塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3のそれぞれに10系統の吐出機構を設けたとすると計30系統の吐出機構が必要となるが、本実施形態のようにすれば、吐出ユニットLT2に設けた10系統の吐出機構のみで足りる。このため、配管等を削減することができ、構造をシンプルにすることができる。
さらに、本実施形態のように塗布処理ユニットSC1,SC2,SC3に共通の吐出ユニットLT2を設けた構成とそれぞれに吐出ノズルを固定的に設けた場合とを比較しても、装置のフットプリントは同程度であり、装置サイズの大型化を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、タイミングベルト83を用いたベルト駆動機構によって吐出ユニットLT2を昇降させていたが、これに代えて、例えばボールネジを使用したネジ送り機構など公知の種々の機構を採用して吐出ユニットLT2を移動させることが可能である。
また、上記実施形態においては、処理ユニットを鉛直方向に沿って積層し、吐出ユニットを昇降移動させていたが、これに限定されるものではなく、処理ユニットの配置形態に応じて吐出ユニットの移動方向を設定することができる。例えば、処理ユニットが水平方向に配列されている場合は、吐出ユニットを水平方向に沿ってスライド移動させるようにすれば良い。また、吐出ユニットの駆動機構を2軸または3軸とし、吐出ユニットを2次元的或いは3次元的に移動させるようにしても良い。もっとも、上記実施形態のような吐出ユニットLT2を鉛直方向に沿って昇降移動させる形態において、吐出ノズル61、エアバルブ62、吐出ポンプ63およびトラップタンク64を含む吐出機構を吐出ユニットLT2に一体に備えることによる吐出条件安定化の効果が最も大きい。
また、上記実施形態においては、薬液ボトル71およびフィードポンプ72をキャビネットCB内に配置していたが、薬液ボトル71そのものを直接吐出ユニットLT2に搭載するようにしても良い。このようにしても、薬液ボトル71、吐出ポンプ63および吐出ノズル61の相互間の距離および高低差は、吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず一定となるため、吐出ノズル61からのレジスト吐出条件も吐出ユニットLT2の高さ位置にかかわらず常に一定となる。但し、通常、薬液ボトル71は大容量のガラス瓶であるため、吐出ユニットLT2およびその駆動機構の大型化は避けられず、装置サイズの大型化を抑制する観点からは上記実施形態のように薬液ボトル71をキャビネットCB内に配置して吐出ユニットLT2にトラップタンク64を設ける方が好ましい。
また、本発明に係る技術が適用可能な処理は、反射防止膜の塗布、レジスト塗布、現像液供給に限定されるものではなく、洗浄液供給、ポリイミドやSOG(Spin on glass)の塗布など基板に所定の処理液を吐出する種々の処理に適用することができる。特に、処理液の吐出条件が処理結果に大きな影響を与える塗布処理には好適に使用することができる。
本発明に係る基板処理装置の平面図である。 図1の基板処理装置の液処理部の正面図である。 図1の基板処理装置の熱処理部の正面図である。 図1の基板処理装置の基板載置部の周辺構成を示す図である。 図1の基板処理装置の搬送ロボットを説明するための図である。 レジスト塗布処理部の正面図である。 吐出ユニットの平面図である。 レジスト塗布処理部における吐出機構の全体構成を模式的に示す図である。 図1の基板処理装置の制御機構の概略を示すブロック図である。
符号の説明
1 インデクサブロック
2 バークブロック
3 レジスト塗布ブロック
4 現像処理ブロック
5 インターフェイスブロック
12 基板移載機構
21,31,41,42 熱処理タワー
22,32,43 スピンチャック
23,33,44 スピンモータ
61 吐出ノズル
62 エアバルブ
63 吐出ポンプ
64 トラップタンク
71 薬液ボトル
72 フィードポンプ
73 フィルタ
82 ガイドレール
83 タイミングベルト
84 昇降モータ
100 ホストコンピュータ
BRC 下地塗布処理部
BRC1〜BRC3,SC1〜SC3 塗布処理ユニット
LT1,LT2,LT3 吐出ユニット
SC レジスト塗布処理部
SD 現像処理部
SD1〜SD5 現像処理ユニット
TR1〜TR4 搬送ロボット
W 基板

Claims (2)

  1. 基板に処理液を吐出して所定の処理を行う基板処理装置であって、
    基板を支持する複数の基板支持部と、
    処理液を貯留する貯留部、処理液を吐出する吐出ノズルおよび前記貯留部から前記吐出ノズルに向けて処理液を圧送する加圧手段を有する処理液吐出部と、
    前記処理液吐出部を前記複数の基板支持部の間で移動させる移動手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記処理液はフォトレジストであり、
    前記所定の処理はレジスト塗布処理であり、
    前記複数の基板支持部は鉛直方向に沿って多段に積層配置されていることを特徴とする基板処理装置。
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KR20220093344A (ko) 2019-11-07 2022-07-05 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 장치, 기판 처리 방법 및 기억 매체

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