JP2008251055A - 基準電圧発生回路及びその製造方法、並びにそれを用いた電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路において、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減する。
【解決手段】第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3は、第1抵抗R1の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性であって、第1抵抗R1に流れる負荷電流I2の温度依存性が正の温度傾斜をもつような抵抗値の温度依存性をもつように制御されている。これにより、トランジスタQ1,Q2の順方向電圧Vbe1,Vbe2温度依存性の線形性が向上される。
【選択図】図1
【解決手段】第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3は、第1抵抗R1の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性であって、第1抵抗R1に流れる負荷電流I2の温度依存性が正の温度傾斜をもつような抵抗値の温度依存性をもつように制御されている。これにより、トランジスタQ1,Q2の順方向電圧Vbe1,Vbe2温度依存性の線形性が向上される。
【選択図】図1
Description
本発明は単独で又は他の半導体装置に組み込まれる基準電圧発生回路及びその製造方法と、その基準電圧発生回路を利用した装置の一例としての電源装置に関するものである。特にこの電源装置は携帯電話など小型機器の電源装置として利用するのに適するものである。
バイポーラトランジスタを用いたバンドギャップリファレンス回路は従来から広く知られており、例えば、特許文献1や非特許文献1などに、その基本的回路構成と原理が公開されている。従来技術の理解のため、基本原理を説明する。
図8に従来型の基準電圧発生回路を示す。
基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路において、オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第3抵抗R6及びバイポーラトランジスタQ3と、オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第2抵抗R5、第1抵抗R4及びバイポーラトランジスタQ4が設けられている。トランジスタQ3,Q4はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されている。
基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路において、オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第3抵抗R6及びバイポーラトランジスタQ3と、オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第2抵抗R5、第1抵抗R4及びバイポーラトランジスタQ4が設けられている。トランジスタQ3,Q4はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されている。
オペアンプ1の非反転入力端子(+)は第3抵抗R6とトランジスタQ3の間の接続点13に接続され、反転入力端子(−)は第1抵抗R4と第2抵抗R5の間の接続点15に接続されている。
第1抵抗R4,第2抵抗R5,第3抵抗R6を用いて帰還をかけたオペアンプ1の出力がバンドギャップリファレンス回路の出力であり、この基準電圧発生回路ではオペアンプ1の出力を基準電圧Vrefとしている。
第1抵抗R4,第2抵抗R5,第3抵抗R6を用いて帰還をかけたオペアンプ1の出力がバンドギャップリファレンス回路の出力であり、この基準電圧発生回路ではオペアンプ1の出力を基準電圧Vrefとしている。
トランジスタQ3,Q4としてはサイズの異なるものが用いられている。両トランジスタQ3,Q4に流れる電流について、正確な電流比が要求されるため、トランジスタQ4としては、トランジスタQ3と全く同じレイアウトパターンの複数個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものを用いることが多い。
図8に示した基準電圧発生回路において、トランジスタQ4のベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧をVbe4、第1抵抗R4の両端にかかる電圧をVr4、トランジスタQ3のベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧をVbe3とすると、オペアンプ1のイマジナリーショートにより、Vbe4とVr4の和と、Vbe3は等しくなる。つまり、
Vbe3=Vbe4+Vr4 ・・・(1)
となる。
ここで、Vr4をΔVbeと置けば、式(1)から、
ΔVbe=Vbe3-Vbe4 ・・・(2)
が成り立つ。
Vbe3=Vbe4+Vr4 ・・・(1)
となる。
ここで、Vr4をΔVbeと置けば、式(1)から、
ΔVbe=Vbe3-Vbe4 ・・・(2)
が成り立つ。
また、第3抵抗R6及びトランジスタQ3を流れる電流をI3とし、第1抵抗R4、第2抵抗R5及びトランジスタQ4を流れる電流をI4とすると、トランジスタQ3,Q4を構成する個々のバイポーラトランジスタについて、電流と電圧の関係式より、
Vbe3=Vtln(I3/Is3) ・・・(3)
Vbe4=Vtln(I4/Is4) ・・・(4)
が成り立つ。
ここで、Vtはサーマルボルテージであり、Vt=kT/q(k:ボルツマン定数,T:絶対温度,q:電気素量)で表され、Is3,Is4はトランジスタQ3,Q4の飽和電流である。
Vbe3=Vtln(I3/Is3) ・・・(3)
Vbe4=Vtln(I4/Is4) ・・・(4)
が成り立つ。
ここで、Vtはサーマルボルテージであり、Vt=kT/q(k:ボルツマン定数,T:絶対温度,q:電気素量)で表され、Is3,Is4はトランジスタQ3,Q4の飽和電流である。
また、第2抵抗R5及び第3抵抗R6について、
I3:I4=R5:R6 ・・・(5)
であり、式(5)から、
I4=I3・R6/R5 ・・・(6)
が導かれる。
I3:I4=R5:R6 ・・・(5)
であり、式(5)から、
I4=I3・R6/R5 ・・・(6)
が導かれる。
式(2)に式(3),(4)を代入すると、
ΔVbe=Vtln((I3・Is4)/(I4・Is3)) ・・・(7)
となる。さらに、式(7)に式(6)を代入すると、
ΔVbe=Vtln((R5・Is4)/(R6・Is3)) ・・・(8)
となる。
ΔVbe=Vtln((I3・Is4)/(I4・Is3)) ・・・(7)
となる。さらに、式(7)に式(6)を代入すると、
ΔVbe=Vtln((R5・Is4)/(R6・Is3)) ・・・(8)
となる。
ここで第2抵抗R5の両端にかかる電圧は、
ΔVbe・R5/R4 ・・・(9)
と表すことができる。
オペアンプ1のイマジナリーショートの関係から、式(9)にVbe3を足したものがVrefとなるので、
Vref=ΔVbe・R5/R4+Vbe3 ・・・(10)
となる。
さらに、式(10)に式(8)を代入すると、
Vref=(R5/R4)Vtln((R5・Is4)/(R6・Is3))+Vbe3 ・・・(11)
となる。
ΔVbe・R5/R4 ・・・(9)
と表すことができる。
オペアンプ1のイマジナリーショートの関係から、式(9)にVbe3を足したものがVrefとなるので、
Vref=ΔVbe・R5/R4+Vbe3 ・・・(10)
となる。
さらに、式(10)に式(8)を代入すると、
Vref=(R5/R4)Vtln((R5・Is4)/(R6・Is3))+Vbe3 ・・・(11)
となる。
ここで、トランジスタQ4として、トランジスタQ3と全く同じレイアウトパターンのn個(nは2以上の整数)のバイポーラトランジスタをアレイ状に並列に結線したものを用いたとすると、トランジスタQ4の飽和電流はトランジスタQ3に比べてn倍なので、
Is4=n・Is3 ・・・(12)
となる。
式(12)を式(11)に代入して、
Vref=(R5/R4)Vtln(n・R5/R6)+Vbe3 ・・・(13)
を得る。
Is4=n・Is3 ・・・(12)
となる。
式(12)を式(11)に代入して、
Vref=(R5/R4)Vtln(n・R5/R6)+Vbe3 ・・・(13)
を得る。
抵抗値R1,R2,R3及びトランジスタQ4の個数nはすべて設計により決まる定数なので、あらためて、
K=(R5/R4)ln((n・R5/R6) ・・・(14)
と置くと、
Vref=K・Vt+Vbe3 ・・・(15)
となる。
K=(R5/R4)ln((n・R5/R6) ・・・(14)
と置くと、
Vref=K・Vt+Vbe3 ・・・(15)
となる。
ここで、Vt=kT/qなので、Vtは温度Tに対して正の傾きk/q(0.085mV(ミリボルト)/℃)の線形の関数となる。また、Vbe3はVtとバイポーラトランジスタQ3の飽和電流Is3の温度依存性(温度特性)で決まる。一般にバイポーラトランジスタの飽和電流Isは約−2mV/℃のほぼ線形に近い温度依存性をもつ。したがって、Kを23倍(≒−Is/Vt)程度の値にとってやれば、Vrefについて温度依存性をもたない電圧にすることができる。
しかし、現実の回路では、製造ばらつき等によりバイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの比がばらついたり、抵抗素子の抵抗比がばらついたり、オペアンプのオフセット電圧が生じたりすることにより、温度依存性にもばらつきが生じる。
この問題に対して、例えば特許文献1ではヒューズを用いてバンドギャップリファレンス回路内の抵抗素子の抵抗値を可変とすることにより、抵抗比を調整し、温度依存性の調整を可能にしている。
しかし、このような調整を行なったとしても、バンドギャップリファレンス回路には温度依存性を劣化させる要因が潜在的に存在する。それはΔVbeを発生させている抵抗素子が温度依存性をもつ点である。
しかし、このような調整を行なったとしても、バンドギャップリファレンス回路には温度依存性を劣化させる要因が潜在的に存在する。それはΔVbeを発生させている抵抗素子が温度依存性をもつ点である。
一般にバンドギャップリファレンス回路が搭載されるLSI(大規模集積回路)で用いられる抵抗素子の温度依存性は、拡散層を用いた拡散抵抗では1000〜1500ppm/℃程度、シート抵抗が数十オームのポリシリコン膜を用いたポリシリコン抵抗では数百ppm/℃程度ある。したがって、温度が上昇するとΔVbeを発生させている抵抗素子の抵抗値が上昇し、負荷電流が低下する。負荷電流が低下しても抵抗比は影響を受けないが、バイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの温度依存性は負荷電流依存性をもつため、Vbeの温度依存性の線形性が損なわれる。
図9に、バイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの温度依存性を実測した結果を示す。縦軸は順方向電圧Vbe(mV)、横軸は温度(℃)を示す。ここでは、負荷電流が10nA(ナノアンペア)、100nA、1μA(マイクロアンペア)について測定した。
負荷電流を10nA、100nA、1μAと上げていくと、負の傾きが徐々に小さくなっていくのがわかる。
負荷電流を10nA、100nA、1μAと上げていくと、負の傾きが徐々に小さくなっていくのがわかる。
図10に、バイポーラトランジスタのVtの温度依存性を実測した結果を示す。縦軸はVt(mV)、横軸は温度(℃)を示す。ここでは、負荷電流が10nA、100nA、1μAについて測定した。
Vtは、順方向電圧Vbeの差分をとっているので、温度傾斜の負荷電流依存性はなく、理論式どおりの特性が現れている。
Vtは、順方向電圧Vbeの差分をとっているので、温度傾斜の負荷電流依存性はなく、理論式どおりの特性が現れている。
図9に示したように順方向電圧Vbeは負荷電流依存性をもつので、図8に示したバンドギャップリファレンス回路において、負荷電流I3,I4を決定する第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗の抵抗値の温度依存性に起因して順方向電圧Vbe3,Vbe4の温度依存性の線形性が崩れてしまう。これに対して、図10に示したようにVtの温度依存性は負荷電流依存性をもたない。したがって、上記の式(15)において、K・VtとVbe3を足したVrefは温度依存性をもってしまうという問題があった。
そこで本発明は、バンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路において、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することを目的とするものである。
本発明にかかる基準電圧発生回路は、第1ダイオード、第2ダイオード、演算増幅回路、上記第2ダイオードと上記演算増幅回路の出力との間に直列に設けられた第1抵抗及び第2抵抗、並びに上記第1ダイオードと上記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された第3抵抗を備え、上記演算増幅回路の第1入力端子に上記第1抵抗と上記第2抵抗の接続点における第2電圧が入力され、第2入力端子に上記第1ダイオードと上記第3抵抗の接続点における第1電圧が入力されるバンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路であって、
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上するように、抵抗値の温度依存性が制御されているものである。
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上するように、抵抗値の温度依存性が制御されているものである。
本明細書において、ダイオードとしては、コレクタとベースが相互に電気的に接続(ダイオード接続)されたバイポーラトランジスタ、及びpn接合ダイオードを挙げることができる。
例えばダイオードとしてダイオード接続されたバイポーラトランジスタを用いた場合、バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧Vbeの温度依存性は負の温度傾斜をもち、Vtと飽和電流Isにより決定される。飽和電流Isの温度依存性はモビリティーμ及び真性のキャリア濃度niの温度依存性などによって決まり、それらの温度依存性は温度Tのべき乗の関数である。そのため、順方向電圧Vbeの温度依存性は負の線形に対して少し上に凸の波形を示す。この現象はpn接合ダイオードにおいても同じである。したがって、従来のバンドギャップリファレンス回路において、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の非線形に起因して、バンドギャップリファレンス回路の出力電圧が温度依存性をもっていた。
そこで、本発明にかかる基準電圧発生回路では、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることにより、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することができ、基準電圧の温度依存性が小さい基準電圧発生回路を得ることができる。
図9に示したように、ダイオード接続されたバイポーラトランジスタでは負荷電流が増加すると順方向電圧Vbeも増加する。この現象はpn接合ダイオードでも同じである。
そこで、本発明の基準電圧発生回路において、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、上記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性が正の温度傾斜をもつように、抵抗値の温度依存性が制御されていることにより、温度上昇に伴って上記第1抵抗に流れる負荷電流を増加させることができ、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることができる。
そこで、本発明の基準電圧発生回路において、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、上記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性が正の温度傾斜をもつように、抵抗値の温度依存性が制御されていることにより、温度上昇に伴って上記第1抵抗に流れる負荷電流を増加させることができ、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることができる。
本発明の基準電圧発生回路において、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、上記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性をもつことにより、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせることができ、ひいては第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることができる。
本発明にかかる基準電圧発生回路において、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子の一例として、ポリシリコン抵抗を挙げることができる。
また、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子の他の例として、Cr(クロム)を含む金属薄膜抵抗を挙げることができる。
また、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子のさらに他の例として、MOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は上記MOSトランジスタのオン抵抗により決定されるものを挙げることができる。
上記MOSトランジスタはデプレッション型であることが好ましい。
また、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子の他の例として、Cr(クロム)を含む金属薄膜抵抗を挙げることができる。
また、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子のさらに他の例として、MOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は上記MOSトランジスタのオン抵抗により決定されるものを挙げることができる。
上記MOSトランジスタはデプレッション型であることが好ましい。
本発明にかかる電源装置は、検出すべき電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗と、基準電圧を供給するための基準電圧源と、上記分割抵抗からの分割電圧と上記基準電圧源からの基準電圧を比較するための比較回路を備えたアナログ回路を備え、上記基準電圧源として本発明の基準電圧発生回路を備えているものである。
本発明の基準電圧発生回路では、基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減し、出力である基準電圧の温度依存性を低減しているので、電源装置の出力について、基準電圧の温度依存性に起因する出力の温度依存性を抑制して安定性を向上させることができる。
本発明の基準電圧発生回路では、基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減し、出力である基準電圧の温度依存性を低減しているので、電源装置の出力について、基準電圧の温度依存性に起因する出力の温度依存性を抑制して安定性を向上させることができる。
本発明にかかる基準電圧発生回路の製造方法の第1局面は、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子はポリシリコン抵抗からなる本発明の基準電圧発生回路の製造方法であって、
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子を構成する各ポリシリコン抵抗となるポリシリコン膜への不純物導入量を調整してシート抵抗を制御することにより、上記ポリシリコン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるものである。
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子を構成する各ポリシリコン抵抗となるポリシリコン膜への不純物導入量を調整してシート抵抗を制御することにより、上記ポリシリコン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるものである。
シート抵抗を制御することによりポリシリコン抵抗の抵抗値の温度依存性を制御することができるので、上記ポリシリコン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることができ、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
上記第1局面において、上記ポリシリコン抵抗に、上記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることにより、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
また、上記第1局面において、上記ポリシリコン抵抗に、上記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせることにより、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
本発明にかかる基準電圧発生回路の製造方法の第2局面は、上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する各抵抗素子はMOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は上記MOSトランジスタのオン抵抗により決定される本発明の基準電圧発生回路の製造方法であって、
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する上記MOSトランジスタのしきい値を制御することにより、上記MOSトランジスタのオン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるものである。
上記第1抵抗、上記第2抵抗及び上記第3抵抗を構成する上記MOSトランジスタのしきい値を制御することにより、上記MOSトランジスタのオン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるものである。
しきい値を制御することによりMOSトランジスタのオン抵抗の温度依存性を制御することができるので、上記MOSトランジスタのオン抵抗に、上記第1ダイオード及び上記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることができ、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
上記第2局面において、上記MOSトランジスタのオン抵抗に、上記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることにより、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
また、上記第2局面において、上記MOSトランジスタのオン抵抗に、上記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせることにより、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
本発明の基準電圧発生回路では、第1ダイオード、第2ダイオード、演算増幅回路、第2ダイオードと演算増幅回路の出力との間に直列に設けられた第1抵抗及び第2抵抗、並びに第1ダイオードと演算増幅回路の出力との間に直列に接続された第3抵抗を備えたバンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路において、
第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子は、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性が正の温度傾斜をもち、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上するように、抵抗値の温度依存性が制御されているようにし、さらに、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる一例として第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性をもつようにしたので、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることができ、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することができ、基準電圧の温度依存性が小さい基準電圧発生回路を得ることができる。
第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子は、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性が正の温度傾斜をもち、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上するように、抵抗値の温度依存性が制御されているようにし、さらに、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる一例として第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性をもつようにしたので、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させることができ、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することができ、基準電圧の温度依存性が小さい基準電圧発生回路を得ることができる。
本発明の基準電圧発生回路において、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子として、ポリシリコン抵抗、Crを含む金属薄膜抵抗、又はMOSトランジスタのオン抵抗を用いるようにすれば、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子に必要とされる適当な抵抗値の温度依存性をもつものを実現できる。
本発明の電源装置では、検出すべき電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗と、基準電圧を供給するための基準電圧源と、分割抵抗からの分割電圧と基準電圧源からの基準電圧を比較するための比較回路を備えたアナログ回路を備え、基準電圧源として本発明の基準電圧発生回路を備えているようにしたので、基準電圧の温度依存性を低減することができ、電源装置の出力について、基準電圧の温度依存性に起因する出力の温度依存性を抑制して安定性を向上させることができる。
本発明にかかる基準電圧発生回路の製造方法の第1局面では、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子はポリシリコン抵抗からなる本発明の基準電圧発生回路の製造方法において、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子を構成する各ポリシリコン抵抗となるポリシリコン膜への不純物導入量を調整してシート抵抗を制御することにより、ポリシリコン抵抗に、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性であって、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるようにし、一例として、ポリシリコン抵抗に、第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせるようにしたので、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
本発明にかかる基準電圧発生回路の製造方法の第2局面では、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子はMOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は上記MOSトランジスタのオン抵抗により決定される本発明の基準電圧発生回路の第2態様の製造方法において、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成するMOSトランジスタのしきい値を制御することにより、MOSトランジスタのオン抵抗に、第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性であって、第1ダイオード及び第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせるようにし、一例として、MOSトランジスタのオン抵抗に、第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせるようにしたので、本発明の基準電圧発生回路を製造することができる。
(参考例)
図1は本発明の基準電圧発生回路の一実施例を示す回路図である。
オペアンプ(演算増幅回路)1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第3抵抗R3及びnpnバイポーラトランジスタ(第1ダイオード)Q1が設けられている。トランジスタQ1はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧(バイポーラトランジスタの両端にかかる電圧)はVbe1である。
図1は本発明の基準電圧発生回路の一実施例を示す回路図である。
オペアンプ(演算増幅回路)1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第3抵抗R3及びnpnバイポーラトランジスタ(第1ダイオード)Q1が設けられている。トランジスタQ1はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧(バイポーラトランジスタの両端にかかる電圧)はVbe1である。
オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続された第2抵抗R2、第1抵抗R1及びnpnバイポーラトランジスタ(第2ダイオード)Q2が設けられている。トランジスタQ2もコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧はVbe2である。
トランジスタQ1とQ2はサイズが異なる。バンドギャップリファレンス回路では両トランジスタQ1,Q2に流れる電流について正確な電流比が要求されるため、例えばトランジスタQ1として1個のバイポーラトランジスタを用い、トランジスタQ2としてトランジスタQ1と全く同じレイアウトパターンの複数個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものが用いられている。
第1抵抗R1,第2抵抗R2,第3抵抗R3の抵抗値はそれぞれR1,R2,R3である。第1抵抗R1及び第2抵抗R2における負荷電流はI2であり、第3抵抗R3における負荷電流はI1である。第1抵抗R1の両端にかかる電圧はVr1である。
第3抵抗R3とトランジスタQ1の間の接続点3における第1電圧がオペアンプ1の非反転入力端子(+)に入力され、第1抵抗R1と第2抵抗R2の間の接続点5における第2電圧が反転入力端子(−)に入力される。第1抵抗R1,第2抵抗R2,第3抵抗R3を用いて帰還をかけたオペアンプ1の出力が基準電圧Vrefとなっている。
この回路において、第1抵抗R1及び第2抵抗R2における負荷電流I2は、
δI2/δT=0 ・・・(16)
なる温度依存性をもっている。
ここで、第1抵抗R1の両端にかかる電圧Vr1をΔVbeと置けば、
I2=ΔVbe/R1 ・・・(17)
と表される。
δI2/δT=0 ・・・(16)
なる温度依存性をもっている。
ここで、第1抵抗R1の両端にかかる電圧Vr1をΔVbeと置けば、
I2=ΔVbe/R1 ・・・(17)
と表される。
負荷電流I2の温度依存性をなくすためには、ΔVbeの温度依存性と同じ温度依存性を第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値にもたせればよい。
トランジスタQ1として1個のバイポーラトランジスタを用い、トランジスタQ2としてトランジスタQ1と全く同じレイアウトパターンのn個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものを用いた場合、ΔVbeの温度依存性は、
ΔVbe=ln(n)×kT/q ・・・(18)
により表される。ここで、k:ボルツマン定数、q:電気素量である。
式(18)を温度で微分すると、
δΔVbe/δT=ln(n)×k/q ・・・(19)
となる。
トランジスタQ1として1個のバイポーラトランジスタを用い、トランジスタQ2としてトランジスタQ1と全く同じレイアウトパターンのn個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものを用いた場合、ΔVbeの温度依存性は、
ΔVbe=ln(n)×kT/q ・・・(18)
により表される。ここで、k:ボルツマン定数、q:電気素量である。
式(18)を温度で微分すると、
δΔVbe/δT=ln(n)×k/q ・・・(19)
となる。
例えば常温でのΔVbeが54mV、ΔVbeの温度依存性δΔVbe/δTが0.177mV/℃とすると、後述のように、第1抵抗R1に約3300ppm/℃(≒0.177/54)の温度依存性をもたせればよい。これにより、負荷電流I2の温度依存性をなくすことができる。
負荷電流I2の温度依存性をなくすことにより、トランジスタQ1,Q2の順方向電圧である順方向電圧Vbe1,Vbe2について、負荷電流I1,I2の温度依存性の影響を受けないようにすることができ、順方向電圧Vbe1,Vbe2の温度依存性の線形性の低下を抑制することができる。これにより、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することができ、基準電圧Vrefの温度依存性が小さい基準電圧発生回路を得ることができる。
図2に参考例の基準電圧発生回路の温度依存性を示す。縦軸は基準電圧Vrefである出力電圧Vout(mV)、横軸は温度(℃)を示す。
参考例の基準電圧発生回路では、最大で約30ppm/℃の良好な温度依存性をもつことがわかる。
参考例の基準電圧発生回路では、最大で約30ppm/℃の良好な温度依存性をもつことがわかる。
(実施例1)
参考例の基準電圧発生回路の温度依存性は、図2に示すように、全体としては厳密には凸型を示している。負荷電流I2の温度依存性をなくすことによりトランジスタQ1,Q2の順方向電圧Vbe1,Vbe2の線形性を向上させたにも関わらず、温度依存性が凸型を示すのは、上記で説明したように、本来バイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeがもっている温度依存性が厳密には線形ではないためである。
参考例の基準電圧発生回路の温度依存性は、図2に示すように、全体としては厳密には凸型を示している。負荷電流I2の温度依存性をなくすことによりトランジスタQ1,Q2の順方向電圧Vbe1,Vbe2の線形性を向上させたにも関わらず、温度依存性が凸型を示すのは、上記で説明したように、本来バイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeがもっている温度依存性が厳密には線形ではないためである。
そこで、基準電圧発生回路の基準電圧Vrefの温度依存性をさらに低減させるためには、実施例1のように負荷電流の温度依存性をゼロにするのではなく、バイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上する方向へ負荷電流の温度依存性を制御する必要がある。
参考例では、基準電圧Vrefの温度依存性を抑制するための目的の温度依存性がΔVbeの温度依存性δΔVbe/δTであって、上記式(19)に示したように、ΔVbeの温度依存性δΔVbe/δTは定数で決まるので、比較的容易にΔVbeの温度依存性δΔVbe/δTをなくすことができたのに対し、今度はバイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの厳密な温度依存性を考慮する必要があり、またそれは負荷電流によっても変化するため、ひとつのプロセスで対応するのは困難だが、温度依存性のより小さいバンドギャップリファレンス回路(基準電圧発生回路)が必要な場合は有用である。
図9に示した、負荷電流に起因するバイポーラトランジスタの順方向電圧Vbeの温度依存性の違いからわかるように、負荷電流が増えると順方向電圧Vbeも増す。したがって、順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させるには、温度が上がるにつれて負荷電流が増える方向に調整すればよい。
参考例と同様に、例えば常温でのΔVbeが54mV、ΔVbeの温度依存性δΔVbe/δTが0.177mV/℃とすると、ΔVbeの温度依存性は約3300ppm/℃(≒0.177/54)である。実施例1では、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値の温度依存性を、ΔVbeの温度依存性よりも小さくすることにより、温度上昇に伴って負荷電流を増加させる。
例えば図9中の負荷電流(ベース−エミッタ間電流)Ibe=10nAでみると、100℃で30%程度の電流増加があればよい。これは3000ppm/℃の傾斜となる。したがって、後述のように、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値の温度依存性を約0ppm/℃、すなわち温度依存性のない抵抗素子により第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を形成することにより、温度上昇に伴って負荷電流I1,I2を適度に増加させることができ、順方向電圧Vbe1,Vbe2の温度依存性の線形性を向上させることができる。これにより、バンドギャップリファレンス回路の出力である基準電圧発生回路の基準電圧Vrefの温度依存性をさらに抑制することができる。
上記参考例又は上記実施例1において、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を構成する各抵抗素子として、例えばポリシリコン抵抗を用いた場合、それらのポリシリコン抵抗を構成するポリシリコン膜に導入する不純物濃度を制御してシート抵抗を制御することにより、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値の抵抗値の温度依存性を制御することができる。
図3に、ポリシリコン抵抗の温度係数とシート抵抗の関係を表すグラフを示す。横軸は温度係数(%/℃)、縦軸はシート抵抗(Ω/□)を示す。ここでは、ポリシリコン抵抗として、長さが100μm(マイクロメートル)、幅が2.0μm、厚みが0.35μmのポリシリコン膜を用い、シート抵抗が500Ω/□、1000Ω/□、2000Ω/□のものについて、それぞれ温度が25℃、55℃、85℃の3点で抵抗値を測定し、各シート抵抗について25℃の抵抗値を基準として直線一時回帰計算により温度係数を以下の式(20)により算出した。
温度T℃の時の抵抗値R(T)=(1+Tc×(T-25))×R(0) ・・・(20)
ここでTcは温度係数、R(0)は25℃のときのシート抵抗値である。
温度T℃の時の抵抗値R(T)=(1+Tc×(T-25))×R(0) ・・・(20)
ここでTcは温度係数、R(0)は25℃のときのシート抵抗値である。
図3からわかるように、シート抵抗が500Ω、1000Ω、2000Ωでは負の温度係数を示す。
例えば実施例1で挙げたように、温度依存性が約3300ppm/℃のポリシリコン抵抗を形成するには、ポリシリコン抵抗を構成するポリシリコン膜へ導入する不純物量を制御して、例えばシート抵抗を2Ω/□程度にすればよい。この場合、プロセス的にポリシリコン単層では実現が困難な場合は、タングステンやチタンなどの高融点金属ポリサイドの適用も考えられる。
また、シート抵抗を120Ω/□程度にすれば、温度係数が0、すなわち温度依存性をもたないポリシリコン抵抗を形成することができる。
例えば実施例1で挙げたように、温度依存性が約3300ppm/℃のポリシリコン抵抗を形成するには、ポリシリコン抵抗を構成するポリシリコン膜へ導入する不純物量を制御して、例えばシート抵抗を2Ω/□程度にすればよい。この場合、プロセス的にポリシリコン単層では実現が困難な場合は、タングステンやチタンなどの高融点金属ポリサイドの適用も考えられる。
また、シート抵抗を120Ω/□程度にすれば、温度係数が0、すなわち温度依存性をもたないポリシリコン抵抗を形成することができる。
また、図1に示した第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子として、例えばCrを含む金属薄膜抵抗を用いた場合には、その材質を変えることにより、抵抗素子の温度依存性を制御することができる。例えばNiCr(ニッケルクロム)やSiCr(シリコンクロム)などを用いた場合、Crの組成比を変化させることにより、温度依存性を制御することができる。
(実施例2)
上記参考例又は上記実施例1において第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を構成する各抵抗素子としてポリシリコン抵抗を用いた場合について説明したが、抵抗素子をMOSトランジスタのオン抵抗を用いても、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を構成する各抵抗素子を実現できる。MOSトランジスタのオン抵抗を用いた場合、MOSトランジスタの製造工程において、しきい値制御用のチャネルドープを変化させることによりMOSトランジスタのオン抵抗を所望の値に設定できるので、プロセス面でのコスト低減することができる。また、MOSトランジスタのオン抵抗の比については、トランジスタサイズ比を適正化することで正確な抵抗比を得ることができる。
上記参考例又は上記実施例1において第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を構成する各抵抗素子としてポリシリコン抵抗を用いた場合について説明したが、抵抗素子をMOSトランジスタのオン抵抗を用いても、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3を構成する各抵抗素子を実現できる。MOSトランジスタのオン抵抗を用いた場合、MOSトランジスタの製造工程において、しきい値制御用のチャネルドープを変化させることによりMOSトランジスタのオン抵抗を所望の値に設定できるので、プロセス面でのコスト低減することができる。また、MOSトランジスタのオン抵抗の比については、トランジスタサイズ比を適正化することで正確な抵抗比を得ることができる。
図4は本発明の基準電圧発生回路の他の実施例を示す回路図である。
オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続されたデプレッション型nチャネルMOSトランジスタTr3及びnpnバイポーラトランジスタ(第1ダイオード)Q5が設けられている。MOSトランジスタTr3はゲート電極とドレインが電気的に接続されており、本発明の基準電圧発生回路の第3抵抗を構成する。トランジスタQ5はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧はVbe5である。
オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続されたデプレッション型nチャネルMOSトランジスタTr3及びnpnバイポーラトランジスタ(第1ダイオード)Q5が設けられている。MOSトランジスタTr3はゲート電極とドレインが電気的に接続されており、本発明の基準電圧発生回路の第3抵抗を構成する。トランジスタQ5はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧はVbe5である。
オペアンプ1の出力端子と接地電位との間に直列に接続されたデプレッション型nチャネルMOSトランジスタTr2、Tr1及びnpnバイポーラトランジスタ(第2ダイオード)Q6が設けられている。MOSトランジスタTr1,Tr2はそれぞれゲート電極とドレインが電気的に接続されており、本発明の基準電圧発生回路の第1抵抗、第2抵抗を構成する。トランジスタQ6はコレクタとベースが相互に電気的に接続されてダイオード接続されており、そのベース−エミッタ間pn接合の順方向電圧はVbe6である。
トランジスタQ5とQ6はサイズが異なり、例えばトランジスタQ5として1個のバイポーラトランジスタを用い、トランジスタQ6としてトランジスタQ5と全く同じレイアウトパターンの複数個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものが用いられている。
MOSトランジスタTr1,MOSトランジスタTr2,MOSトランジスタTr3の抵抗値はそれぞれTr1,Tr2,Tr3である。MOSトランジスタTr1及びMOSトランジスタTr2における負荷電流はI6であり、MOSトランジスタTr3における負荷電流はI5である。MOSトランジスタTr1の両端にかかる電圧はVtr1である。
MOSトランジスタTr3とトランジスタQ5の間の接続点7における第1電圧がオペアンプ1の非反転入力端子(+)に入力され、MOSトランジスタTr1とMOSトランジスタTr2の間の接続点9における第2電圧が反転入力端子(−)に入力される。MOSトランジスタTr1,Tr2,Tr3を用いて帰還をかけたオペアンプ1の出力が基準電圧Vrefとなっている。
参考例で第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値の温度依存性を制御して負荷電流I2の温度依存性をなくしたのと同様に、後述のように、MOSトランジスタTr1,Tr2,Tr3のオン抵抗の温度依存性を制御することにより、負荷電流I6の温度依存性をなくすことができる。これにより、トランジスタQ5,Q6の順方向電圧Vbe5,Vbe6について、負荷電流I5,I6の温度依存性の影響を受けないようにすることができ、順方向電圧Vbe5,Vbe6の温度依存性の線形性の低下を抑制することができる。これにより、バンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減することができ、基準電圧Vrefの温度依存性を抑制した基準電圧の温度依存性が小さい基準電圧発生回路を得ることができる。
また、実施例1で第1抵抗R1、第2抵抗R2及び第3抵抗R3の抵抗値の温度依存性を制御して順方向電圧Vbe1,Vbe2の温度依存性の線形性を向上させたのと同様に、後述のように、MOSトランジスタTr1,Tr2,Tr3のオン抵抗の温度依存性を制御することにより、順方向電圧Vbe5,Vbe6の温度依存性の線形性を向上させることができる。これにより、バンドギャップリファレンス回路の出力である基準電圧発生回路の基準電圧Vrefの温度依存性をさらに抑制することができる。
MOSトランジスタのオン抵抗の温度依存性は、しきい値Vthの温度依存性とモビリティーμの温度依存性により決定される。しきい値Vthは温度に対して負の温度傾斜をもち、ゲート電圧が一定の条件下で温度上昇に対してオン抵抗を下げる方向に働く。モビリティーμは温度に対して負の温度傾斜をもち、温度上昇に対してオン抵抗を上げる方向に働く。両者はオン抵抗に対して逆の温度依存性をもつため、しきい値を制御することにより、オン抵抗の抵抗値について負の温度依存性から正の温度依存性まで自由に設定できる。
したがって、上記実施例2において、MOSトランジスタの製造工程でしきい値制御用のチャネルドープを制御してMOSトランジスタTr1,Tr2,Tr3のしきい値を制御することによって、MOSトランジスタTr1,Tr2,Tr3のオン抵抗の温度依存性を制御することができる。
図5に、デプレッション型nチャネルMOSトランジスタのオン抵抗の温度依存性(ppm/℃)としきい値(V)の関係を表すグラフを示す。ここで、デプレッション型nチャネルMOSトランジスタとして、チャネル幅が10μm、チャネル長が5μmのものを用い、ドレイン−ソース間の電位差を60mV(ほぼ上記ΔVbeと同じ)とし、ゲート−ソース間の電位差が0Vのときのオン抵抗を測定した。
図5から分かるように、しきい値が変化するとオン抵抗の温度依存性も変化するので、しきい値を制御することにより、デプレッション型nチャネルMOSトランジスタのオン抵抗の温度依存性を制御することができる。
図5から分かるように、しきい値が変化するとオン抵抗の温度依存性も変化するので、しきい値を制御することにより、デプレッション型nチャネルMOSトランジスタのオン抵抗の温度依存性を制御することができる。
上記実施例1,2及び参考例では、第1ダイオードとしてのトランジスタQ1,Q5として1個のバイポーラトランジスタを用い、第2ダイオードとしてのトランジスタQ2,Q6としてトランジスタQ1,Q5と全く同じレイアウトパターンの複数個のバイポーラトランジスタをアレイ状に配置して並列に結線したものを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ダイオードと第2ダイオードに流れる電流について正確な電流比が得られる構成であれば、第1ダイオード及び第2ダイオードどのような構成であってもよい。
また、第1抵抗、第2抵抗及び第3抵抗を構成する各抵抗素子として、ポリシリコン抵抗、Crを含む金属薄膜抵抗及びMOSトランジスタを挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、適当な抵抗値の温度依存性をもつ他の抵抗素子を用いていもよい。
また、第1ダイオード及び第2ダイオードとしてダイオード接続されたバイポーラトランジスタを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ダイオード及び第2ダイオードとしてpn接合ダイオードを用いることもできる。
また、第1ダイオード及び第2ダイオードとしてダイオード接続されたバイポーラトランジスタを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ダイオード及び第2ダイオードとしてpn接合ダイオードを用いることもできる。
(実施例3)
図6は、本発明の基準電圧発生回路を備えた電源装置の一実施例を示す回路図である。
直流電源17からの電源を負荷19に安定して供給すべく、定電圧発生回路21が設けられている。定電圧発生回路21は、直流電源17が接続される入力端子(Vbat)23、基準電圧源としての基準電圧発生回路(Vref)25、演算増幅器27、出力ドライバを構成するPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSと略記する)29、分割抵抗R7,R8及び出力端子(Vout)31を備えている。
図6は、本発明の基準電圧発生回路を備えた電源装置の一実施例を示す回路図である。
直流電源17からの電源を負荷19に安定して供給すべく、定電圧発生回路21が設けられている。定電圧発生回路21は、直流電源17が接続される入力端子(Vbat)23、基準電圧源としての基準電圧発生回路(Vref)25、演算増幅器27、出力ドライバを構成するPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSと略記する)29、分割抵抗R7,R8及び出力端子(Vout)31を備えている。
定電圧発生回路21の演算増幅器27では、出力端子がPMOS29のゲート電極に接続され、反転入力端子に基準電圧発生回路25から基準電圧Vrefが印加され、非反転入力端子に出力電圧Voutを分割抵抗R7とR8で分割した電圧が印加され、分割抵抗R7,R8からの分割電圧が基準電圧Vrefに等しくなるように制御される。
定電圧発生回路21において、基準電圧発生回路25として本発明の基準電圧発生回路が用いられる。本発明の基準電圧発生回路では、基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減し、基準電圧Vrefの温度依存性を低減しているので、定電圧発生回路21の出力について安定性を向上させることができる。
(実施例4)
図7は、本発明の基準電圧発生回路を備えた電源装置の他の実施例を示す回路図である。
27は演算増幅器で、その反転入力端子に基準電圧発生回路25が接続され、基準電圧Vrefが印加される。入力端子(Vsens)33から入力される測定すべき端子の電圧が分割抵抗R7とR8によって分割されて演算増幅器27の非反転入力端子に入力される。演算増幅器27の出力は出力端子(Vout)35を介して外部に出力される。
図7は、本発明の基準電圧発生回路を備えた電源装置の他の実施例を示す回路図である。
27は演算増幅器で、その反転入力端子に基準電圧発生回路25が接続され、基準電圧Vrefが印加される。入力端子(Vsens)33から入力される測定すべき端子の電圧が分割抵抗R7とR8によって分割されて演算増幅器27の非反転入力端子に入力される。演算増幅器27の出力は出力端子(Vout)35を介して外部に出力される。
電圧検出回路39において、測定すべき端子の電圧が高く、分割抵抗R7とR8により分割された電圧が基準電圧Vrefよりも高いときは演算増幅器27の出力がHを維持し、測定すべき端子の電圧が降下してきて分割抵抗R7とR8により分割された電圧が基準電圧Vref以下になってくると演算増幅器27の出力がLになる。
電圧検出回路39において、基準電圧発生回路25として本発明の基準電圧発生回路が用いられる。本発明の基準電圧発生回路では、基準電圧発生回路を構成するバンドギャップリファレンス回路の出力の温度依存性を低減し、基準電圧Vrefの温度依存性を低減しているので、電圧検出回路39の出力について安定性を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
1 オペアンプ
3,5 接続点
Q1 第1ダイオード
Q2 第2バイポーラトランジスタ
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
R3 第3抵抗
3,5 接続点
Q1 第1ダイオード
Q2 第2バイポーラトランジスタ
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
R3 第3抵抗
Claims (11)
- 第1ダイオード、第2ダイオード、演算増幅回路、前記第2ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に設けられた第1抵抗及び第2抵抗、並びに前記第1ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された第3抵抗を備え、前記演算増幅回路の第1入力端子に前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点における第2電圧が入力され、第2入力端子に前記第1ダイオードと前記第3抵抗の接続点における第1電圧が入力されるバンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路において、
前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、前記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性が正の温度傾斜をもち、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性が向上するように、抵抗値の温度依存性が制御されていることを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子は、前記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜の抵抗値の温度依存性をもつ請求項1に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子はポリシリコン抵抗からなる請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子はCrを含む金属薄膜抵抗からなる請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子はMOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は前記MOSトランジスタのオン抵抗により決定される請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 前記MOSトランジスタはデプレッション型である請求項5に記載の基準電圧発生回路。
- 検出すべき電圧を分割して分割電圧を供給するための分割抵抗と、基準電圧を供給するための基準電圧源と、前記分割抵抗からの分割電圧と前記基準電圧源からの基準電圧を比較するための比較回路を備えたアナログ回路を備え、前記基準電圧源として請求項1から6のいずれかに記載の基準電圧発生回路を備えていることを特徴とする電源装置。
- 第1ダイオード、第2ダイオード、演算増幅回路、前記第2ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に設けられた第1抵抗及び第2抵抗、並びに前記第1ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された第3抵抗を備え、前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子はポリシリコン抵抗からなり、前記演算増幅回路の第1入力端子に前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点における第2電圧が入力され、第2入力端子に前記第1ダイオードと前記第3抵抗の接続点における第1電圧が入力されるバンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路の製造方法において、
前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子を構成する各ポリシリコン抵抗となるポリシリコン膜への不純物導入量を調整してシート抵抗を制御することにより、前記ポリシリコン抵抗に、前記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性であって、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることを特徴とする基準電圧発生回路の製造方法。 - 前記ポリシリコン抵抗に、前記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせる請求項8に記載の基準電圧発生回路の製造方法。
- 第1ダイオード、第2ダイオード、演算増幅回路、前記第2ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に設けられた第1抵抗及び第2抵抗、並びに前記第1ダイオードと前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された第3抵抗を備え、前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する各抵抗素子はMOSトランジスタからなり、それらの抵抗値は前記MOSトランジスタのオン抵抗により決定され、前記演算増幅回路の第1入力端子に前記第1抵抗と前記第2抵抗の接続点における第2電圧が入力され、第2入力端子に前記第1ダイオードと前記第3抵抗の接続点における第1電圧が入力されるバンドギャップリファレンス回路を備えた基準電圧発生回路の製造方法において、
前記第1抵抗、前記第2抵抗及び前記第3抵抗を構成する前記MOSトランジスタのしきい値を制御することにより、前記MOSトランジスタのオン抵抗に、前記第1抵抗に流れる負荷電流の温度依存性に正の温度傾斜をもたせる程度の抵抗値の温度依存性であって、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードの順方向電圧Vbeの温度依存性の線形性を向上させる程度の抵抗値の温度依存性をもたせることを特徴とする基準電圧発生回路の製造方法。 - 前記MOSトランジスタのオン抵抗に、前記第1抵抗の両端にかかる電圧ΔVbeの温度依存性よりも小さい温度傾斜をもつ抵抗値の温度依存性をもたせる請求項10に記載の基準電圧発生回路の製造方法。
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- 2008-07-14 JP JP2008182876A patent/JP2008251055A/ja active Pending
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