JP2008247627A - 炭素材料の製造方法および炭素材料ならびに電気二重層キャパシタ - Google Patents
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Abstract
【課題】温和な温度条件で液相から直接に炭素材料を工業的に得ることができる新規な炭素を作ることができる新規な炭素材料の製造方法およびその製造方法により得られる炭素材料ならびにその炭素材料を用いた電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】液状の炭素前駆体と炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して炭素材料を製造方する。炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質は、金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、黒鉛、カーボンブラック、炭化ケイ素、ピッチコークス、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンからなる群から選ばれる1または2以上の物質である。
【選択図】なし
【解決手段】液状の炭素前駆体と炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して炭素材料を製造方する。炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質は、金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、黒鉛、カーボンブラック、炭化ケイ素、ピッチコークス、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンからなる群から選ばれる1または2以上の物質である。
【選択図】なし
Description
本発明は、炭素材料の製造方法および炭素材料ならびに電気二重層キャパシタに関する。
ナノオーダーサイズの炭素材料(以下ナノカーボンという)は、近年その特異な性質から、エネルギー貯蔵分野、ガス吸蔵等、広範な工業用への適用が見込まれている。
ナノカーボン材料としては、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどが知られている。これらは、原料である炭素前駆体を高度に制御された雰囲気と高温環境下で炭化して製造されるものであり、コストおよび生産プロセスの面で工業的な使用に適した材料とは言えない。また、カーボンナノチューブの製造には触媒としてナノ粒径の鉄やニッケルを用いるため、触媒に用いる重金属の除去が必要になる。
これに対して、温和な温度条件で液相から直接炭素を作る方法として、電気化学的に多孔質セラミック板の表面に炭素を析出させる方法が開示されている(特許文献1参照)。この方法は、多孔質セラミックの空隙形状で炭素質の大きさを制御するものである。
特開2006− 1772号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、多孔質セラミック板の表面のみが反応場となるため、生産効率に問題があると考えられる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、温和な温度条件で液相から直接に炭素材料を工業的に得ることができる新規な炭素材料の製造方法およびその製造方法により得られる炭素材料ならびにその炭素材料を用いた電気二重層キャパシタを提供することを目的とする。
本発明に係る炭素材料の製造方法は、液状の炭素前駆体と該炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して得ることを特徴とする。
また、本発明に係る炭素材料の製造方法は、好ましくは、前記炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質が、金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、黒鉛、カーボンブラック、炭化ケイ素、ピッチコークス、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンからなる群から選ばれる1または2以上の物質であることを特徴とする。
また、本発明に係る炭素材料は、上記の炭素材料の製造方法により得られる炭素材料であって、直径が2nm〜10μmの一次粒子を有し、水素原子と炭素原子のモル比(H/C)が0.15以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、上記の炭素材料または上記の炭素材料をさらに黒鉛化した炭素材料を導電助剤として用いることを特徴とする。
本発明に係る炭素材料の製造方法および炭素材料は、液状の炭素前駆体と炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して得るため、高度に制御された高温・雰囲気制御を行うこと無しに、ナノサイズの炭素材料を工業的に得ることができる。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、上記の炭素材料または上記の炭素材料をさらに黒鉛化した炭素材料を導電助剤として用いるため、上記発明の効果を好適に奏することができる。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、上記の炭素材料または上記の炭素材料をさらに黒鉛化した炭素材料を導電助剤として用いるため、上記発明の効果を好適に奏することができる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本実施の形態に係る炭素材料の製造方法は、液状の炭素前駆体と炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して得るものである。これにより、液相から直接炭化した炭素材料を得ることができる。
なお、本出願人は、先に、マイクロ波を利用して、微粒子状ナノカーボンを製造するプロセスとして、予め有機溶媒中で多環芳香族化合物の会合体を作り、そこにマイクロ波等を照射して、会合体内で多環芳香族化合物を重縮合させ、粒子状の重縮合体とし、その後重縮合体を溶媒から濾別し、公知の方法で炭化する方法を提案しているが(特開2005−248045号公報)、この方法も、他の従来技術と同様に炭化物を一段で得るものではなく、得られた粒子を別途炭化する必要があり、炭化工程については従来法同様の雰囲気・温度管理が必要である。
なお、本出願人は、先に、マイクロ波を利用して、微粒子状ナノカーボンを製造するプロセスとして、予め有機溶媒中で多環芳香族化合物の会合体を作り、そこにマイクロ波等を照射して、会合体内で多環芳香族化合物を重縮合させ、粒子状の重縮合体とし、その後重縮合体を溶媒から濾別し、公知の方法で炭化する方法を提案しているが(特開2005−248045号公報)、この方法も、他の従来技術と同様に炭化物を一段で得るものではなく、得られた粒子を別途炭化する必要があり、炭化工程については従来法同様の雰囲気・温度管理が必要である。
本実施の形態に係る炭素材料の製造方法において、用いる炭素前駆体は、マイクロ波照射時において液体状態である限り、例えば、固体のものであっても加熱して液体状態とすることで使用することができ、また、これとは逆に気体のものであっても加圧して液化状態とすることで使用することができる。なお、炭素前駆体がわずかな加熱によって容易に液化することが可能な固体の場合、固体の炭素前駆体をマイクロ波の予備的な照射あるいは初期照射により液化して用いることを排除するものではない。
炭素前駆体は、炭素原子を含有するものである限りその種類を特に限定するものではない。ただし、用いる前駆体の種類により、炭素収率ならびに、生成するナノカーボンの組成、形状が変わるので、用途により、最適な前駆体を選定することが好ましい。例えば、炭素前駆体として、芳香族系化合物を用いると高い炭化収率を得ることができる。また、例えば、キノリン等、含窒素化合物を前駆体に用いることで得られる炭素材料中に窒素を導入することもできる。また、炭素前駆体に有機金属錯体等を混在させることで、炭素と金属の複合物を得ることも可能となる。炭素前駆体は、これらの種類の異なるものを混合して用いてもよい。
炭素前駆体は、縮合多環芳香族がより好ましい。これに対して、極性官能基を有するフェノールや、脂肪族炭化水素では、炭化の収率が低くなる傾向がある。
炭素前駆体は、炭素原子を含有するものである限りその種類を特に限定するものではない。ただし、用いる前駆体の種類により、炭素収率ならびに、生成するナノカーボンの組成、形状が変わるので、用途により、最適な前駆体を選定することが好ましい。例えば、炭素前駆体として、芳香族系化合物を用いると高い炭化収率を得ることができる。また、例えば、キノリン等、含窒素化合物を前駆体に用いることで得られる炭素材料中に窒素を導入することもできる。また、炭素前駆体に有機金属錯体等を混在させることで、炭素と金属の複合物を得ることも可能となる。炭素前駆体は、これらの種類の異なるものを混合して用いてもよい。
炭素前駆体は、縮合多環芳香族がより好ましい。これに対して、極性官能基を有するフェノールや、脂肪族炭化水素では、炭化の収率が低くなる傾向がある。
炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質は、用途により、適当なものを選定すればよく、例えば、金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、黒鉛、カーボンブラック、炭化ケイ素、ピッチコークス、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボン等を挙げることができる。これらのなかでも、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物等の金属化合物、マイクロ波吸収能が高い金属、活性炭および炭素繊維は、より好ましい例である。
これらの物質を炭素前駆体に共存させるときの形状・共存量は、用途毎に適宜選定すれば良いが、形状については、ある程度破砕して微粒化したものを用いることが好ましい。また、炭素前駆体に共存させる炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の比率は例えば炭素前駆体100質量部に対して炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質0.05質量部〜20質量部程度とすることが好ましい。
これらの物質を炭素前駆体に共存させるときの形状・共存量は、用途毎に適宜選定すれば良いが、形状については、ある程度破砕して微粒化したものを用いることが好ましい。また、炭素前駆体に共存させる炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の比率は例えば炭素前駆体100質量部に対して炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質0.05質量部〜20質量部程度とすることが好ましい。
液状の炭素前駆体と炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質を共存させる方法は、例えば炭素前駆体中に炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質を例えば破砕して微粒子化したものを分散させても良く、また、基材表面に炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質を添着させた状態で、炭素前駆体と接触させても良い。さらにまた、例えば装置の金属部より電気的に絶縁された容器壁面に炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質を予め固定し、あるいはまた、炭素前駆体中に容器から電気的に絶縁された棒状ないし糸状の支持体を設置し、そこに炭素前駆体よりもマイクロ波吸収効率が高い物質を固定しても良い。この場合、炭素前駆体に共存させる炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の比率は自由に設定することができる。
マイクロ波の周波数は、マイクロ波吸収効率が高い周波数域であれば、特に制限はない。また、マイクロ波出力は、照射する対象の容量や吸収効率により、適宜選択することができる。マイクロ波の照射時間は、用いる炭素前駆体の種類その他の条件によって変わりうるが、例えば、数分程度とすることができる。
適当な攪拌装置を用い、マイクロ波照射中に、反応系を攪拌しても良い。
適当な攪拌装置を用い、マイクロ波照射中に、反応系を攪拌しても良い。
マイクロ波照射により、液体中に生成した炭素材料は、公知の分離方法で、未反応前駆体と分離すれば良い。未反応前駆体は再使用しても良い。炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質と生成した炭素材料の分離が必要な場合は、炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質として酸や溶剤に可溶なものを用い、反応後に炭素材料を酸や溶剤で洗浄すれば良い。
以上説明した本実施の形態に係る炭素材料の製造方法によれば、例えば110℃前後の温度で液相から直接炭化して、直径2nm〜10μmの一次粒子を有し、水素/炭素の原子比が0.15以下の炭素材料を得ることができる。なお、生成する炭素材料は、一次粒子が凝集した二次粒子(凝集粒子)の形状を有し、このとき、長鎖状の二次粒子が繊維状の外観を有することもある。
この場合、マイクロ波の照射出力を制御することで、得られる炭素材料の粒子径を制御することもできる。出力を上げると、粒子径は小さくなる。
また、反応時に界面活性剤を添加することで、二次粒子の形状を制御することも可能である。
また、反応時に界面活性剤を添加することで、二次粒子の形状を制御することも可能である。
また、上記の物質とは別の粒子状の第三物質をコアとし、シェル状に炭素を被覆させることもできる。あるいはまた、酸や溶剤に可溶な第三物質を用いれば、マイクロ波照射により生成した炭素材料を洗浄することで、高純度な炭素材料を得ることもできる。また、金属を炭素材料中に残せば、金属と炭素の複合材を作ることもできる。
また、炭素材料を公知の方法で黒鉛化することで、黒鉛化性の良い黒鉛一次粒子からなる黒鉛材料を得ることもできる。
また、炭素材料を公知の方法で黒鉛化することで、黒鉛化性の良い黒鉛一次粒子からなる黒鉛材料を得ることもできる。
本実施の形態に係る炭素材料の製造方法によって得られる炭素材料およびその炭素材料より得られる黒鉛材料は、例えば、電極用導電助剤として電気二重層キャパシタに使用することができる。また、二次電池電極用導電助剤として使用することもできる。
実施例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実施例−1)
炭素前駆体として、市販のα―メチルナフタレン4g(新日鐵化学株式会社製。常温で液状)に、市販の椰子殻活性炭を乳鉢で平均径20μmに粉砕したもの0.05gを加え、内容積10ccのガラス製バイアルに充填した。
充填したバイアルを、市販のマイクロ波照射装置(BIOTAGE社製INITIATOR SIXTY)を用い、マイクロ波を出力70Wで2分照射した。反応中のバイアル温度は100℃〜120℃であった。
反応後、バイアル中には繊維状の炭素材料の生成が認められた。
反応液をろ過し、洗浄・乾燥した後、生成した繊維状の炭素材料部分のみを分取し、以下の各種分析を行った。
炭素前駆体として、市販のα―メチルナフタレン4g(新日鐵化学株式会社製。常温で液状)に、市販の椰子殻活性炭を乳鉢で平均径20μmに粉砕したもの0.05gを加え、内容積10ccのガラス製バイアルに充填した。
充填したバイアルを、市販のマイクロ波照射装置(BIOTAGE社製INITIATOR SIXTY)を用い、マイクロ波を出力70Wで2分照射した。反応中のバイアル温度は100℃〜120℃であった。
反応後、バイアル中には繊維状の炭素材料の生成が認められた。
反応液をろ過し、洗浄・乾燥した後、生成した繊維状の炭素材料部分のみを分取し、以下の各種分析を行った。
得られた炭素材料について、走査電子顕微鏡(SEM)観察、XRD分析、元素分析を行った。
XRD分析は、学振法に準拠した。図1に示すXRD分析結果からd002値は0.349nmであった。この値からみると、得られた炭素材料の炭化度はファーネスブラックの1500℃近傍の炭化度に近似している。
元素分析により得られる炭素、水素の質量%からH/Cモル比を次式により求めた。
H/C=(水素の質量%)/{(炭素の質量%)/12}
炭素材料のH/Cの値を表1に示す。また、得られた炭素材料のSEM写真を図2および図3に示す。
XRD分析は、学振法に準拠した。図1に示すXRD分析結果からd002値は0.349nmであった。この値からみると、得られた炭素材料の炭化度はファーネスブラックの1500℃近傍の炭化度に近似している。
元素分析により得られる炭素、水素の質量%からH/Cモル比を次式により求めた。
H/C=(水素の質量%)/{(炭素の質量%)/12}
炭素材料のH/Cの値を表1に示す。また、得られた炭素材料のSEM写真を図2および図3に示す。
(実施例−2)
炭素前駆体として市販のn―トリデカン4g(昭和化学株式会社製 常温で液状)を使用したほかは実施例−1と同様の条件で調製して炭素材料を得た。得られた炭素材料のH/Cの値を表1に、SEM写真を図4にそれぞれ示す。
炭素前駆体として市販のn―トリデカン4g(昭和化学株式会社製 常温で液状)を使用したほかは実施例−1と同様の条件で調製して炭素材料を得た。得られた炭素材料のH/Cの値を表1に、SEM写真を図4にそれぞれ示す。
(実施例−3)
市販の椰子殻活性炭100質量部に対し、各種酢酸金属塩(酢酸鉄、酢酸銀、酢酸鉛)を10質量部添加した以外は実施例―1と同様の条件で調製して炭素材料を得た。得られた炭素材料の形状をSEM写真を図5〜図8に示す。図5〜図8をみると、炭素粒子の表面に金属微粒子が分散しているのが分かる。
市販の椰子殻活性炭100質量部に対し、各種酢酸金属塩(酢酸鉄、酢酸銀、酢酸鉛)を10質量部添加した以外は実施例―1と同様の条件で調製して炭素材料を得た。得られた炭素材料の形状をSEM写真を図5〜図8に示す。図5〜図8をみると、炭素粒子の表面に金属微粒子が分散しているのが分かる。
導電助剤としての評価[電気二重層用電極の調製]
(実施例−4)
[電極の調製]
市販の椰子殻活性炭(BET比表面積1320m2/g)、テフロン樹脂(テフロンは登録商標)、実施例−1で得られた炭素材料を、質量比で8:1:1の割合で取り、乳鉢で擦り、粗く混合した。このものを二本ロールでロール混練し、厚み100μmのシートを得た。
次いで打ち抜き機を用い、直径16mmの円盤状に打ち抜き、110℃2時間真空乾燥して、試験用シート電極とした。
[テストセルの組み立て]
テストセルの組み立ては、不活性雰囲気下、グローブボックス内で行った。
テストセルは、宝泉社製の二極セルを用いた。セパレーターはガラス繊維製ろ紙を用いた。電解液は、富山薬品工業製の1モルEt4NBF4(テトラエチルアンモニウムテトラボロブルオライド)/プロピレンカーボネートを用いた。
シート電極は、電解液に漬け、6時間常温で真空含浸操作を行った後、セルを組んだ。
[充放電評価]
ナガノ社製充放電装置(BTS2004W)を用い、100mA/gの電流密度で、0から2.5Vの電圧範囲で繰り返し、充放電を行った。電流密度Iは、実充放電電流と、テストセルに装入された正負両シート電極の重量の和Wから、I=実充放電電流/Wで設定した。
5回目の放電時の、IRドロップから内部抵抗を計算した。
同様に放電時の電圧の変化から次式で静電容量を求めた。
静電容量は、電極活物質基準の静電容量C(単位:ファラッド)として次式で求めた。
C=実放電電流*(T2−T1)/(V1−V2)/0.8
V1:充電電圧の80%となる値(単位:V)
V2:充電電圧の40%となる値(単位:V)
T1:V1における時間(単位:sec)
T2:V2における時間(単位:sec)
実放電電流:単位A
重量あたりの静電容量(ファラッド/g)は、Cの値を、正負極のシート重量の和Wで割って求めた。
結果を表2に示す。
(実施例−4)
[電極の調製]
市販の椰子殻活性炭(BET比表面積1320m2/g)、テフロン樹脂(テフロンは登録商標)、実施例−1で得られた炭素材料を、質量比で8:1:1の割合で取り、乳鉢で擦り、粗く混合した。このものを二本ロールでロール混練し、厚み100μmのシートを得た。
次いで打ち抜き機を用い、直径16mmの円盤状に打ち抜き、110℃2時間真空乾燥して、試験用シート電極とした。
[テストセルの組み立て]
テストセルの組み立ては、不活性雰囲気下、グローブボックス内で行った。
テストセルは、宝泉社製の二極セルを用いた。セパレーターはガラス繊維製ろ紙を用いた。電解液は、富山薬品工業製の1モルEt4NBF4(テトラエチルアンモニウムテトラボロブルオライド)/プロピレンカーボネートを用いた。
シート電極は、電解液に漬け、6時間常温で真空含浸操作を行った後、セルを組んだ。
[充放電評価]
ナガノ社製充放電装置(BTS2004W)を用い、100mA/gの電流密度で、0から2.5Vの電圧範囲で繰り返し、充放電を行った。電流密度Iは、実充放電電流と、テストセルに装入された正負両シート電極の重量の和Wから、I=実充放電電流/Wで設定した。
5回目の放電時の、IRドロップから内部抵抗を計算した。
同様に放電時の電圧の変化から次式で静電容量を求めた。
静電容量は、電極活物質基準の静電容量C(単位:ファラッド)として次式で求めた。
C=実放電電流*(T2−T1)/(V1−V2)/0.8
V1:充電電圧の80%となる値(単位:V)
V2:充電電圧の40%となる値(単位:V)
T1:V1における時間(単位:sec)
T2:V2における時間(単位:sec)
実放電電流:単位A
重量あたりの静電容量(ファラッド/g)は、Cの値を、正負極のシート重量の和Wで割って求めた。
結果を表2に示す。
(実施例−5)
実施例―1で得られた炭素材料を、さらに黒鉛化炉で、アルゴンガス雰囲気下、2600℃3分間熱処理を行った。
得られた黒鉛材料を実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表2に示す。
実施例―1で得られた炭素材料を、さらに黒鉛化炉で、アルゴンガス雰囲気下、2600℃3分間熱処理を行った。
得られた黒鉛材料を実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表2に示す。
(比較例−1)
実施例―1の本発明の炭素材料の代わりに活性炭を増添加した以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表2に示す。
実施例―1の本発明の炭素材料の代わりに活性炭を増添加した以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表2に示す。
(比較例−2)
実施例−1の本発明の炭素材料の代わりにアセチレンブラック(デンカ製デンカブラック:デンカブラックは商品名)を用いた以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表−2に示す。
実施例−1の本発明の炭素材料の代わりにアセチレンブラック(デンカ製デンカブラック:デンカブラックは商品名)を用いた以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表−2に示す。
(比較例−3)
実施例―1の本発明の炭素材料の代わりにケッチェンブラックEC600JD(ライオン社製:ケッチェンブラックは商品名)を用いた以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表−2に示す。
実施例―1の本発明の炭素材料の代わりにケッチェンブラックEC600JD(ライオン社製:ケッチェンブラックは商品名)を用いた以外は実施例―4と同様にして充放電評価を行った結果を表−2に示す。
Claims (4)
- 液状の炭素前駆体と該炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質の共存下、マイクロ波を照射して得ることを特徴とする炭素材料の製造方法。
- 前記炭素前駆体よりマイクロ波吸収効率が高い物質が、金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、黒鉛、カーボンブラック、炭化ケイ素、ピッチコークス、ダイヤモンドおよびダイヤモンドライクカーボンからなる群から選ばれる1または2以上の物質であることを特徴とする請求項1記載の炭素材料の製造方法。
- 請求項1または2記載の炭素材料の製造方法により得られる炭素材料であって、直径が2nm〜10μmの一次粒子を有し、水素原子と炭素原子のモル比(H/C)が0.15以下であることを特徴とする炭素材料。
- 請求項3記載の炭素材料または請求項3記載の炭素材料をさらに黒鉛化した炭素材料を導電助剤として用いることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
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