JP2008247259A - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Shuji Masuda
修司 益田
Hiroyuki Takahashi
浩幸 高橋
Yukio Nakagawa
幸生 中川
Hajime Kitte
切手  肇
Shigeyuki Suzuki
滋幸 鈴木
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Abstract

【課題】フードを所定位置まで上昇させた後にフードが上下に揺れ動くことを抑制できる車両用ポップアップフード装置を得る。
【解決手段】車体に固定したアクチュエータ60が作動すると、シリンダ62内のピストンが上昇し、押圧部材80がフード42に固定したヒンジアッパ36の基部38を押圧してフード42を上昇させる。基部38に当接するまで上昇した押圧部材80の下面は保持部88の上端部と対向するため、上下方向への基部38と押圧部材80との相対的な変位が規制される。これにより、ピストンの上昇が終了した状態でなおもフード42が慣性で上昇しようとすると、ヒンジアッパ36及びガイド片86を介してフード42に連結された押圧部材80がフード42の上昇を規制する(すなわち、フード42の上昇速度を急激に減速させる)。このため、フード42の更なる上昇が規制され、この結果、フード42が上下に揺れ動くことを効果的に抑制できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、所定の条件下で車体に設けられたフードを上昇させる車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1や特許文献2に開示された車両用フード装置は、フードの後端側で車体側に設けられたアクチュエータが作動するとロッドやピストンがフードの後端側を押し上げる。
特許第3377763号の公報 特開2005−59799の公報
ところで、これらの特許文献に開示された構成では、ロッドやピストンによるフードの押し上げが終了した後にも、フードはロッドやピストンに押し上げられたときの勢いで更に上昇してロッドやピストンから離れる。さらに、このようにロッドやピストンから離れて上昇した後にフードは自重で降下するが、ロッドやピストンに再度当接することでバウンドを起こし、この結果、フードが上下に揺れてしまう。
本発明は、上記事実を考慮して、フードを所定位置まで上昇させた後にフードが上下に揺れ動くことを抑制できる車両用ポップアップフード装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、車体及び前記車体に対して上下方向に開閉回動可能に前記車体に設けられたフードの何れかの一方に固定されたアクチュエータ本体と、前記アクチュエータ本体に設けられ、前記アクチュエータ本体が作動することで前記何れかの他方を押圧して前記車体に対して前記フードを上昇させる押圧部材と、前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧することで上昇した前記フードの上昇終了時に、前記フードの上昇速度を減速させる減速手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、車体及びフードの何れかの一方に設けられたアクチュエータ本体が作動すると、車体及びフードの何れかの他方(すなわち、車体及びフードのうちアクチュエータ本体が設けられていない方)が押圧部材により押圧され、これにより、車体に対してフードが上昇させられる。
さらに、押圧部材が前記何れかの他方を押圧することによるフードの上昇が終了する際には、減速手段によってフードの上昇速度が減速させられる。これにより、フードの上昇が終了した際には充分に上昇速度が減速されるので、上昇終了後にフードが上下動を繰り返すこと(すなわち、上下にフードが揺れること)を抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の本発明において、前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧して前記フードが上昇した際に、前記押圧部材と前記何れかの他方とを連結して、前記何れかの他方から前記押圧部材が離れる向きへの前記何れかの他方に対する前記押圧部材の相対移動を規制する連結手段を含めて前記減速手段を構成し、更に、前記何れかの他方の押圧を終了する位置に前記押圧部材が到達した状態で、前記何れかの他方を押圧する際の移動方向へのそれ以上の前記押圧部材の移動を前記アクチュエータ本体が規制する、ことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータ本体が作動して車体及びフードの何れかの他方が押圧部材により押圧されると、押圧部材と前記何れかの他方とが連結手段によって連結される。このように連結手段によって押圧部材と前記何れかの他方とが連結されると、前記何れかの他方から押圧部材が離れる向きへの前記何れかの他方に対する押圧部材の相対移動が規制される。
押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了する位置に押圧部材が到達した状態で、なおも慣性によりフードが上昇しようとすると、前記何れかの他方と押圧部材とが上下に離れようとする。
しかしながら、本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、上記のように押圧部材と前記何れかの他方とが連結手段により連結されるため、押圧部材と前記何れかの他方とは上下に離れることはできない。しかも、前記何れかの他方の押圧を終了する位置まで押圧部材が移動すると、前記何れかの他方を押圧する向きへのそれ以上の押圧部材の移動がアクチュエータ本体により規制される。このため、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した状態では、フードのそれ以上の上昇が規制される。このように、それ以上のフードの上昇が規制されることで、フードの更なる上昇の後のフードの下降も規制される。すなわち、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項2に記載の本発明において、前記何れかの他方に設けられ、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近する際の接近方向とは反対方向へ向けて開口し、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近することで前記押圧部材に設けられた係合部が開口側の端部から入り込むと共に、開口側とは反対側の端部よりも開口側で少なくとも一部の開口幅が、前記係合部よりも狭幅とされた切欠き部を有し、前記狭幅の部分よりも開口側とは反対側へ前記係合部が入り込むことで前記係合部が前記切欠き部の開口側へ抜け出ることを制限する制限部材を含めて前記連結手段を構成する、ことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータ本体が作動することで車体及びフードの何れかの他方を押圧するために押圧部材が移動すると、押圧部材に設けられた係合部が前記何れかの他方に設けられた制限部材の切欠部に入り込む。切欠き部は、開口側とは反対側の端部よりも開口側で少なくとも一部の開口幅が、押圧部材の係合部よりも狭幅であるため、開口側とは反対側の切欠き部の端部まで係合部が入り込むと、狭幅の部分によって係合部が切欠き部の開口側へ抜け出ることが規制される。
すなわち、開口側とは反対側の切欠き部の端部まで係合部が入り込むことで、押圧部材は制限部材に連結され、更には制限部材を介して押圧部材が前記何れかの他方に連結される。このように、押圧部材が前記何れかの他方に連結されることで、押圧部材と前記何れかの他方とは上下に離れることはできない。これにより、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した状態では、フードのそれ以上の上昇が規制され、更には、フードの更なる上昇の後のフードの下降も規制される。すなわち、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記何れかの他方に設けられ、前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧した際に前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧する向きとは反対側から前記押圧部材に係合して前記何れかの他方とで前記押圧部材を挟み込む保持手段を含めて前記減速手段を構成し、更に、前記何れかの他方の押圧を終了する位置に前記押圧部材が到達した状態で、前記何れかの他方を押圧する際の移動方向へのそれ以上の前記押圧部材の移動を前記アクチュエータ本体が規制する、ことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータ本体が作動して車体及びフードの何れかの他方を押圧部材が押圧すると、押圧部材が前記何れかの他方を押圧する向きとは反対側から前記何れかの他方に設けられた保持手段が押圧部材に係合し、押圧部材が前記何れかの他方と保持手段とにより挟み込まれる。このような挟み込み状態では、押圧部材と前記何れかの他方とが上下に離れようとしても、保持手段によって、このような押圧部材と前記何れか他方との相対移動が規制される。
しかも、前記何れかの他方の押圧を終了する位置まで押圧部材が移動すると、前記何れかの他方を押圧する向きへのそれ以上の押圧部材の移動がアクチュエータ本体により規制される。このため、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した状態では、フードのそれ以上の上昇が規制される。このように、それ以上のフードの上昇が規制されることで、フードの更なる上昇の後のフードの下降も規制される。すなわち、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の本発明において、前記何れかの他方に設けられて、前記アクチュエータ本体が作動して前記何れかの他方に対して前記押圧部材が接近移動した際に、前記押圧部材が係合することで変形して前記何れかの他方を前記押圧部材が押圧開始する際の衝撃のエネルギーを吸収するエネルギー吸収手段を含めて前記減速手段を構成することを特徴としている。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置によれば、アクチュエータ本体が作動して車体及びフードの何れかの他方を押圧部材が押圧した際には、押圧部材がエネルギー吸収手段に係合して、エネルギー吸収手段を変形させる。このエネルギー吸収手段の変形により、押圧部材が前記何れかの他方の押圧を開始する際の衝撃エネルギーが吸収されるため、フードが上昇する際の上昇速度が抑制される。このように、フードの上昇速度が予め抑制されることで、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項5に記載の本発明において、前記何れかの他方に設けられ、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近する際の接近方向とは反対方向へ向けて漸次拡幅された略V字形状に形成されて前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近することで前記押圧部材に設けられた係合部が入り込む切欠き部を有し、当該切欠き部に前記係合部が入り込んだ状態で更に前記何れかの他方に前記押圧部材が接近することで変形するエネルギー吸収部材を含めて前記エネルギー吸収手段を構成することを特徴としている。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータ本体が作動して車体及びフードの何れかの他方に押圧部材が接近すると、前記何れかの他方に設けられたエネルギー吸収部材の切欠き部に、押圧部材に設けられた係合部が入り込んで、この係合部がエネルギー吸収部材を変形させる。このように、押圧部材が前記何れかの他方を押圧するに際して押圧部材の係合部がエネルギー吸収部材を変形させることで押圧部材が前記何れかの他方の押圧を開始する際の衝撃エネルギーが吸収されるため、フードが上昇する際の上昇速度が抑制される。このように、フードの上昇速度が予め抑制されることで、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項7に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の本発明において、一部が前記車体に固定されて他の一部が前記フードに固定され、前記車体に対して上下方向に回動可能に前記フードを前記車体に連結するヒンジに前記減速手段を設けたことを特徴としている。
請求項7に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、フードと車体とを回動可能に連結するヒンジに減速手段が設けられるため、車体やフードにヒンジを組み付ける前の状態で予めヒンジに減速手段を設けておくことができ、このようにすることで、ヒンジを車体やフードに組み付けることで、車体又はフードに対する減速手段の組み付けも終了する。これにより、車体又はフードに対する減速手段の組み付けを簡単に行なえる。
請求項8に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項7に記載の本発明において、前記ヒンジに前記減速手段を形成したことを特徴としている。
請求項8に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、減速手段がフードと車体とを回動可能に連結するヒンジの一部として形成されるため、減速手段がヒンジとは別部品として構成されない。このため、減速手段を設けることに伴う部品点数の増加を抑制又は防止できる。
請求項9に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1から請求項8の何れか1項に記載の本発明において、内部に急激にガスが供給されること、又は、内部にて急激にガスが発生することで内圧が上昇するシリンダを含めて前記アクチュエータ本体を構成すると共に、前記シリンダにおける内圧の上昇で前記何れかの他方の側へ移動するピストンを含めて前記押圧部材を構成し、更に、前記内圧が上昇する前の前記ピストンの初期位置よりも前記内圧の上昇で移動した前記ピストンの移動終点位置の側で且つ前記移動終点位置に到達した前記ピストンよりも前記初期位置の側で前記シリンダの内外を連通する排気孔を前記シリンダに形成し、前記排気孔よりも前記移動終点位置の側へ前記ピストンが移動した際に、前記排気孔から前記ガスの少なくとも一部を前記シリンダの外部に放出することを特徴としている。
請求項9に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータ本体を構成するシリンダ内に急激にガスが供給され、又は、シリンダ内にて急激にガスが発生すると、シリンダの内圧が急上昇し、これにより、押圧部材を構成するピストンが移動して押圧部材が車体及びフードの何れかの他方を押圧する。
ここで、シリンダの内圧が上昇する前のピストンの初期位置よりもピストンの移動終点位置側で且つこの移動終点位置に到達したピストンよりも上記の初期位置の側ではシリンダに排気孔が形成されており、この排気孔よりもピストンが移動終点位置側に移動すると、シリンダ内のガスの少なくとも一部が排気孔からシリンダの外部に排気される。これにより、排気孔よりもピストンが移動終点位置側に移動すると、ピストンを移動させるためのガス圧が小さくなり、ピストンの移動速度、ひいては、フードの上昇速度の増加が抑制される。このように、フードの上昇速度の増加が抑制されることで、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した後にフードが上下に揺れることを抑制できる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータが作動した際のフードの上昇が終了した後に、フードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、押圧部材が車体及びフードの何れかの他方を押圧した際に、連結手段がこの何れかの他方と押圧部材とを連結するので、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した後のフードの上昇を規制でき、ひいては、フードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、制限部材に形成された切欠き部の開口側とは反対側の端部まで押圧部材の係合部が入り込むと切欠き部から係合部が抜け出ることが規制されて制限部材を介して押圧部材が車体及びフードの何れかの他方に連結されるので、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した後のフードの上昇を規制でき、ひいては、フードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、押圧部材が車体及びフードの何れかの他方を押圧した際に、押圧部材が前記何れかの他方を押圧する向きとは反対側から保持手段が押圧部材に係合するので、押圧部材による前記何れかの他方の押圧が終了した後のフードの上昇を規制でき、ひいては、フードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、フードの上昇速度を予め抑制でき、これにより、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、押圧部材が車体及びフードの何れかの他方を押圧するに際して押圧部材の係合部がエネルギー吸収部材を変形させることで衝撃のエネルギーが吸収されるため、フードの上昇速度を予め抑制でき、これにより、上昇終了後にフードが上下に揺れることを効果的に抑制できる。
請求項7に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、車体又はフードに対する減速手段の組み付けが容易になる。
請求項8に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、減速手段を設けることに伴う部品点数の増加を抑制又は防止できる。
請求項9に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、シリンダ内のガスを排気することで、ピストンの移動速度、ひいては、フードの上昇速度の増加を抑制でき、これにより、押圧部材がフード及び車体の何れかの他方の押圧を終了した後にフードが上下に揺れることを抑制できる。
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置10の構成が側面図により示されており、図2には本車両用ポップアップフード装置10の要部の構成が断面図により示されている。
これらの図に示されるように、車両用ポップアップフード装置10は、車両14の左右方向両端部にそれぞれ設けられたヒンジを構成するヒンジベース12を備えている。ヒンジベース12は、車両14の車体(ボデー)を構成するカウルトップ18やフード42を形成するパネル材の板厚よりも厚い板材によって形成されている。ヒンジベース12は概ね車両14の上下方向が厚さ方向とされた平板状の基部16を備えている。基部16は車両14の車体を構成するカウルトップ18上に配置され、ボルト等の締結部材によりカウルトップ18に一体的に固定されている。
ヒンジベース12は基本的に車両用ポップアップフード装置10を構成するが、締結部材によって基部16がカウルトップ18に一体的に固定されるため、ヒンジベース12は車両14のボデーの一部としてみなすこともできる。車両14の左右方向に沿った基部16の一端からは基部16の厚さ方向一方(車両14の上方)へ向けて支持部22が延出されている。支持部22は車両14の左右方向が厚さ方向とされた板状とされている。支持部22の厚さ方向一方の側にはアーム部材24が配置されている。
アーム部材24は、車両14の車体(ボデー)を構成するカウルトップ18やフード42を形成するパネル材の板厚よりも厚い板材によって形成されている。このアーム部材24はアーム本体26を備えている。アーム本体26は厚さ方向が支持部22の厚さ方向に沿い、更に、厚さ方向を軸方向とする軸周りに略V字形状又は略U字形状に屈曲又は湾曲した板状に形成されている。アーム本体26の一端(後端)には連結シャフト28が設けられている。
連結シャフト28は軸方向が支持部22及びアーム本体26の厚さ方向に沿った軸部材とされており、アーム本体26及び支持部22の双方を貫通した状態でアーム本体26を支持部22に連結していると共に、アーム本体26を連結シャフト28周りに回動可能に支持している。支持部22の連結シャフト28の側にはストッパ30が形成されている。ストッパ30は支持部22の外周一部からアーム本体26の側へ向けて延出されており、その先端側はアーム本体26の外周部の側方に位置している。
ストッパ30に対応してアーム本体26の外周一部からは当接片32が突出形成されており、アーム本体26の先端側が上昇するようにアーム本体26が連結シャフト28周りに回動すると当接片32がストッパ30に接近し、当接片32がストッパ30に当接するとアーム本体26のそれ以上の回動が規制される構成となっている。アーム本体26の連結シャフト28とは反対側の端部(前端部)は連結シャフト28側の端部に対して車両14の左右方向にオフセットされており、このアーム本体26の連結シャフト28とは反対側の端部からは車両14の前方側へ向けて連結片34が連続して形成されている。連結片34は厚さ方向が支持部22の厚さ方向に沿った板状とされている。
一方、車両用ポップアップフード装置10はヒンジベース12と共にヒンジを構成するヒンジアッパ36を備えている。ヒンジアッパ36はフード42を形成するパネル材の板厚よりも厚い板材によって形成されている。ヒンジアッパ36は概ね車両14の上下方向が厚さ方向とされた平板状の基部38を備えている。基部38は車両14のエンジンルーム40を閉止するフード42の裏面側に配置され、ボルト等の締結部材によりフード42に一体的に固定されている。
ヒンジアッパ36は基本的に車両用ポップアップフード装置10を構成するが、締結部材によって基部38がフード42に一体的に固定されるため、ヒンジアッパ36はフード42の一部としてみなすこともできる。フード42の左右方向に沿った基部38の一端からは基部38の厚さ方向一方へ向けて連結部46が延出されている。連結部46は車両14の左右方向が厚さ方向とされた板状とされている。連結部46の厚さ方向一方の側には上記の連結片34が配置される。
連結片34と連結部46とは連結シャフト48により連結されている。連結シャフト48は軸方向が連結片34及び連結部46の厚さ方向に沿った軸部材とされており、基本的には連結部46は連結片34に対して連結シャフト48周りに回動可能とされている。また、連結シャフト48に対してフード42の後端側にはシェアピン50が設けられている。シェアピン50は連結片34及び連結部46の双方を貫通するように設けられており、連結片34と連結部46とを機械的に連結している。シェアピン50は連結シャフト48の側方で連結片34と連結部46とを連結していることで、連結シャフト48を中心とする連結部46に対する連結片34の回動が規制され、これにより、連結片34と連結部46とが一体的に連結されることになる。
また、上記のヒンジアッパ36には当接片56が設けられている。当接片56は車両14の後方側での基部38の後端部から延出された板状に形成されている。この当接片56の下側には支持片58がアーム本体26の上端部から連続して形成されている。支持片58は、車両14の上下方向(更に詳細に言えば、車両14の上下方向に対して車両14の前後方向に傾斜した向き)に当接片56と対向しており、シェアピン50で連結片34と連結部46とが連結された状態では支持片58が下方側から当接片56に当接している。
さらに、車両用ポップアップフード装置10はアクチュエータ60を備えている。アクチュエータ60はカウルトップ18の側面にブラケット等により一体的に固定されたアクチュエータ本体としてのシリンダ62を備えている。図2に示されるように、シリンダ62は軸方向が概ね車両14の上下方向に沿った円筒状に形成されている。シリンダ62の下端にはガスジェネレータ64が装着されている。ガスジェネレータ64の内部には、例えば、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やこのガス発生剤を点火する点火装置等が収容されている。このガスジェネレータ64は図示しない制御手段としてのECUに電気的に接続されており、ECUから出力された点火信号が点火装置に入力されると、点火装置がガス発生剤を点火して燃焼させる。このようにしてガス発生剤が燃焼するとガスジェネレータ64内でガスが発生する。ガスジェネレータ64にて発生したガスは、ガスジェネレータ64の外部で且つシリンダ62の内部に供給され、このガスの圧力によりシリンダ62の内圧が上昇する構成になっている。
また、シリンダ62の内部にはピストン66が配置されている。ピストン66は軸方向がシリンダ62の軸方向に沿った円板状の本体68を備えている。本体68は外径寸法がシリンダ62の内径寸法よりも極僅かに小さく、シリンダ62の軸方向に沿って移動可能とされている。本体68の外周部には環状の溝70が形成されている。この溝70にはOリング72が装着されている。Oリング72は溝70の内壁に圧接していると共にシリンダ62の内周部に圧接しており、ガスジェネレータ64にて発生したガスが本体68よりもシリンダ62の上端側に漏れることを抑制している。
シリンダ62の下端側でのピストン66の初期位置よりもシリンダ62の上端側で且つシリンダ62の上端側におけるピストン66の本体68の移動終点位置よりもシリンダ62の下端側では、シリンダ62に複数の排気孔73が形成されている。この排気孔73よりもシリンダ62の上端側へピストン66の本体68が移動すると、ガスジェネレータ64からシリンダ62の内部に供給されたガスの一部をシリンダ62の外部へ放出できるようになっている。
また、本体68よりもシリンダ62の上端側にはロック部材74が設けられている。ロック部材74はシリンダ62の上端側へ向けて漸次外径寸法が大きくなる円錐台形状に形成されている。シリンダ62の軸方向に沿ったロック部材74の中間部よりも下端側ではロック部材74の周囲に複数の金属球76が配置されている。ピストン66がシリンダ62の上端側へ移動すると、これらの金属球76は本体68に押圧されてシリンダ62の上端側へ本体68と共に移動する。これに対して、ピストン66が急激下降しようとした場合には、ロック部材74の外周の斜面とシリンダ62の内周部との間に金属球76が挟み込まれる。これにより、ピストン66の下降が規制されるようになっている。
ロック部材74の本体68とは反対側にはロッド78が設けられている。ロッド78は軸方向がシリンダ62の軸方向に沿った棒状部材とされており、その先端(上端)側はシリンダ62の外部に突出している。さらに、ロッド78の先端には押圧部材80が設けられている。押圧部材80はロッド78の先端に固定された円柱形状のピストンヘッド82を備えている。このピストンヘッド82の端部にはゴム材等で円柱形状に形成されたクッションゴム84が固定されている。
図3及び図4に示されるように、押圧部材80に対応して上記の連結部46には連結手段として減速手段を構成するガイド片86が固定されている。ガイド片86は保持手段としての保持部88を備えている。保持部88は厚さ方向が連結部46の厚さ方向に沿った板状とされている。連結部46とは反対側の保持部88の面は、上記の押圧部材80が上昇した際の押圧部材80の移動軌跡に重なるように保持部88の厚さが設定されている。この保持部88の上端部は基部38の側を向いているが、保持部88の上端部は基部38よりも下側に位置しており、基部38の下面と保持部88の上端部との間隔は、シリンダ62の軸方向に沿った押圧部材80の長さに略等しい。
また、保持部88の下端部からは連続してガイド部90が形成されている。ガイド部90は厚さ方向一方の面が車両下方に対して左右方向に傾斜し方向を向いた板状とされており、このガイド部90の厚さ方向一方の面の下側には上記の押圧部材80が位置している。このため、上昇した押圧部材80は基部38に当接するよりも先にガイド部90に当接するようにガイド片86の設置位置が設定されている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本車両用ポップアップフード装置10を適用した車両14では、点検等のためにエンジンルーム40を開放するにあたり、フード42の前端部を車両14のボデーと連結するラッチ等のロック手段を解除してフード42を持ち上げると、フード42と共にヒンジアッパ36が上昇する。このようにヒンジアッパ36が上昇すると、ヒンジアッパ36がアーム部材24の連結片34を上昇させ、これにより、アーム部材24が後方の連結シャフト28周りに回動する。ヒンジアッパ36の連結部46とアーム部材24の連結片34とは前方の連結シャフト48周りに回動可能に連結シャフト48によって連結されているが、シェアピン50によっても互いに連結されていることでヒンジアッパ36とアーム部材24とは一体的に連結されるため、ヒンジアッパ36、ひいては、フード42がアーム部材24と共に後方の連結シャフト28周りに回動しつつ上昇する。
このようにしてフード42が上昇することでエンジンルーム40が開放される。また、このように、フード42が後方の連結シャフト28周りに所定角度回動しつつ上昇すると、当接片32がストッパ30に当接する。このように当接片32がストッパ30に当接した状態では、フード42を上昇させる向きへのアーム部材24の回動が規制される。これにより、所定角度以上のフード42の上昇を規制できる。
ところで、本実施の形態では、シェアピン50で連結片34と連結部46とを連結することで連結片34と連結部46との相対的な回動(連結シャフト48周りの回動)を規制しているが、上記のように後方の連結シャフト28周りにフード42を回動させつつ上昇させると、前方の連結シャフト48よりも車両14の後端側ではフード42が連結シャフト48周りに下方へ回動しようとする。このような回動力はシェアピン50をせん断するように作用するが、本車両用ポップアップフード装置10では、当接片56が支持片58に当接していることで連結シャフト48よりも車両14の後端側で連結シャフト48周りにヒンジアッパ36が下方へ回動することが規制される。
このようにヒンジアッパ36の回動が規制されていることで、上記のようなフード42の回動が規制される。このため、連結シャフト48よりも車両14の後端側でフード42が連結シャフト48周りに下方へ回動することがなく、したがって、このような回動に基づくせん断力がシェアピン50に作用することがない。これにより、連結シャフト28周りにフード42を回動させつつフード42を上昇させる際にはシェアピン50によるヒンジアッパ36とアーム部材24との連結を維持できる。
また、上記のように、当接片32がストッパ30に当接した状態では後方へのアーム部材24の回動が規制されるが、この状態で尚もフード42が上方へ回動すると(すなわち、フード42が所謂「過開き」の状態になると)前方の連結シャフト28を中心にアーム部材24に対してフード42が相対回動することになり、これにより、シェアピン50がせん断される。
ここで、本実施の形態では、上記のように、当接片56が支持片58に当接していることで連結シャフト48よりも車両14の後端側で連結シャフト48周りにヒンジアッパ36が下方へ回動することが規制されるため、基本的には上記のようなアーム部材24に対するフード42の相対回動、すなわち、フード42の過開きが防止される。また、このように、連結シャフト48周りにヒンジアッパ36が下方へ回動することが規制されることで仮にフード42が過開きの状態になる際にはフード42がアーム部材24を伴い回動する。このため、仮にフード42が過開きの状態になってもアーム部材24に対してフード42が相対回動することはなく、シェアピン50がせん断されることもない。
一方、図示しない制御手段としてのECUから点火信号が出力され、この点火信号がガスジェネレータ64の点火装置に入力されると、点火装置がガス発生剤を点火して燃焼させる。ガス発生剤が燃焼するとガスジェネレータ64内でガスが発生し、このガスによりシリンダ62の内圧が上昇する。このようにして上昇したシリンダ62の内圧によりシリンダ62内のピストン66がシリンダ62の軸方向上端側へ向けて移動する。
ピストン66がシリンダ62の上方へ移動することで、ロック部材74に一体的に連結されたロッド78が上昇し、ロッド78に一体的に連結された押圧部材80がヒンジアッパ36の基部38に接近する。基部38に接近した押圧部材80はガイド片86のガイド部90にピストンヘッド82のクッションゴム84が当接し、ガイド部90を押圧した際にガイド部90から受けた押圧反力でクッションゴム84は弾性変形しつつも更に基部38に接近する。
基部38に接するまで上昇した押圧部材80のクッションゴム84はガイド部90及び保持部88からの干渉が解消され元の形状に戻り、基部38を上方へ押圧する。クッションゴム84(押圧部材80)からの押圧力(上昇力)を基部38が受けることでヒンジアッパ36に一体的に連結されたフード42が上昇する。但し、この状態では、フード42の前端部がラッチ等のロック手段により車両14のボデーに連結されているため、フード42はロック手段での車両14のボデーとの連結部分又はその近傍(すなわち、フード42の前端側)を中心に回動するように上昇しようとする。
ここで、上記のように、基本的にはアーム部材24とヒンジアッパ36とは連結シャフト48を中心に相対的に回動可能に連結されているため、クッションゴム84(押圧部材80)からの押圧力が下方から基部38に付与されると、連結シャフト48を中心として連結シャフト48よりもクッションゴム84(押圧部材80)からの押圧力の付与位置の側が上昇するようにアーム部材24に対して回転しようとする。このようなアーム部材24に対するヒンジアッパ36の相対回転は、シェアピン50が設けられた部分でシェアピン50をせん断する向きのモーメントを有しており、これにより、シェアピン50がせん断(破断)される。アーム部材24とヒンジアッパ36とが連結シャフト48とシェアピン50とにより一体的に連結されていたため、シェアピン50がせん断されるとアーム部材24とヒンジアッパ36との一体的な連結が解消される。
このように、シェアピン50による連結が解消されて、ヒンジアッパ36がアーム部材24に対して前方の連結シャフト48を中心に回動可能な状態となることで、この状態でなお付与されるクッションゴム84(押圧部材80)からの押圧力によりヒンジアッパ36、ひいてはフード42はロック手段でのフード42と車両14のボデーとの連結部分又はその近傍(すなわち、フード42の前端側)を中心として回動しつつ上昇できる。さらに、この状態でも、前方の連結シャフト48によるアーム部材24とヒンジアッパ36との連結は維持されているため、ヒンジアッパ36が上昇することでアーム部材24は後方の連結シャフト28を中心に回動しつつ上昇する。
このようにして、シリンダ62の上端部近傍における移動終点位置に到達するまでピストン66が移動して押圧部材80がヒンジアッパ36の基部38を押し上げ、これにより、前方の連結シャフト48を中心にヒンジアッパ36がアーム部材24に対して回動しながらもアーム部材24が後方の連結シャフト28を中心に回動しつつ上昇することでフード42はエンジンルーム40内のエンジン等の各種装置や部材との間に充分なスペースを確保するまで上昇する。
さらに、上記のように基部38に当接するまで上昇した押圧部材80は、図5に示されるように、ガイド部90や保持部88からの干渉が解消されてクッションゴム84が元の形状に戻るが、このようにクッションゴム84が元の形状に戻ると、クッションゴム84(押圧部材80)の下面と保持部88の上端部とが対向する。この状態で、基部38よりも下方へ押圧部材80が移動しようとすると保持部88が押圧部材80の下降を規制する。また、基部38が押圧部材80よりも上方へ移動しようとすると、基部38と共に上昇するガイド片86の保持部88が押圧部材80を持ち上げて押圧部材80を伴い上昇しようとする。すなわち、この状態では、上下方向への基部38と押圧部材80との相対的な変位が規制される。
しかも、ピストン66の上昇が終了すると、ピストン66はシリンダ62の上端部に干渉されてそれ以上の上昇が規制される。また、ピストン66が急激に下降しようとすると、ロック部材74の外周の斜面とシリンダ62の内周部との間に金属球76が挟み込まれ、これにより、ピストン66の下降も規制される。すなわち、この状態では、ピストン66の上下動も制限される。
このため、ピストン66の上昇が終了した状態では、押圧部材80の上下動が規制されるので、ピストン66の上昇が終了した状態でなおもフード42が慣性で上昇しようとすると、ヒンジアッパ36及びガイド片86を介してフード42に連結された押圧部材80がフード42の上昇を規制する(すなわち、フード42の上昇速度を急激に減速させる)。このため、フード42の更なる上昇が規制され、このフード42の更なる上昇の後のフード42の下降も規制される。これにより、フード42が上下に揺れ動くことを効果的に抑制できる。
また、シリンダ62の上端部近傍までピストン66が上昇すると、本体68はシリンダ62に形成された排気孔73よりも上方に位置する。このため、この状態では、ガスジェネレータ64からシリンダ62の内部に供給されたガスの一部は排気孔73からシリンダ62の外部に放出される。このため、シリンダ62の上端部近傍までピストン66が上昇した際には、シリンダ62の内圧の上昇が抑制され、ピストン66の上昇が終了する直前ではピストン66の速度の上昇速度の増加が抑制される。これにより、ピストン66の上昇が終了する直前では押圧部材80が基部38に対して過剰な押圧力を付与しないため、ピストン66の上昇が終了した状態から更にフード42が上昇することを抑制でき、この結果、フード42が上下に揺れ動くことを効果的に抑制できる。
さらに、上記のようにヒンジアッパ36にガイド片86を設ける構成としたことで、ヒンジアッパ36をフード42に組み付ける前の状態で予めガイド片86をヒンジアッパ36に組み付けておくことで、ヒンジアッパ36をフード42に組み付けることによりフード42へのガイド片86の組み付けも終了する。これにより、ガイド片86の組み付けも容易になる。
なお、本実施の形態では、ヒンジアッパ36とは別体で構成されたガイド片86をヒンジアッパ36の連結部46に固定した構成であったが、図6に示されるように、ヒンジアッパ36の連結部46の一部を屈曲又は湾曲させて保持部88やガイド部90を形成してもよい。このような構成では、ヒンジアッパ36を形成することで保持部88やガイド部90も形成できるうえ、部品点数も増加しない。これにより、コストを安価にできる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図7には本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置110の要部の構成が斜視図により示されており、図8には本車両用ポップアップフード装置110の要部の構成が側面図により示されている。
これらの図に示されるように、本車両用ポップアップフード装置110は、押圧部材80の外周部から係合部としてのピン112が突出形成されている。ピン112はその長手方向がロッド78の長手方向に対して直交しており、その基端部はロッド78に一体的に連結されている。
このピン112に対応して、本車両用ポップアップフード装置110では、ヒンジアッパ36の連結部46の一部はエネルギー吸収部材(エネルギー吸収手段)として減速手段を構成するエネルギー吸収部114とされており、このエネルギー吸収部114には切欠き部116が形成されている。この切欠き部116は押圧部材80が基部38に接近移動した際のピン112の上昇軌跡上に形成されており、押圧部材80が上昇するとピン112が切欠き部116の内側に入り込む。
この切欠き部116は、開口端での開口幅はピン112の外径寸法よりも大きいが、開口端とは反対側の底部側へ向けて漸次開口幅は狭くなる略V字形状とされ、更に、開口端と底部との間の中間部よりも底部側では切欠き部116の開口幅がピン112の外径寸法よりも狭くなっている。
<第2の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の本実施の形態では、シリンダ62の内圧の上昇に伴い押圧部材80がヒンジアッパ36の基部38に接近すると、押圧部材80から突出したピン112が切欠き部116に入り込む。この状態で更に押圧部材80が基部38に接近するように上昇すると、ピン112は切欠き部116の底部に接近する。ここで、上記のように、切欠き部116は開口端と底部との間の中間部よりも底部側では切欠き部116の開口幅がピン112の外径寸法よりも狭い。
このため、このピン112の外径よりも開口幅が狭い部分よりも底部側へピン112が上昇する際には、切欠き部116の近傍でエネルギー吸収部114(すなわち、ヒンジアッパ36の連結部46)を塑性変形させる。このエネルギー吸収部114の塑性変形によって押圧部材80が上昇するためのエネルギーの一部が吸収され、基部38に接するまでの間に押圧部材80の上昇速度が減少する。これにより、ピストン66の上昇が終了する直前では押圧部材80が基部38に対して過剰な押圧力を付与しないため、ピストン66の上昇が終了した状態から更にフード42が上昇することを抑制でき、この結果、フード42が上下に揺れ動くことを効果的に抑制できる。
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図9には本実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置130の要部の構成が斜視図により示されており、図10には本車両用ポップアップフード装置130の要部の構成が側面図により示されている。
これらの図に示されるように、本車両用ポップアップフード装置130では、ヒンジアッパ36の連結部46の一部がエネルギー吸収部材(エネルギー吸収手段)として減速手段を構成すると共に制限部材としても減速手段を構成する制限部132とされている。この制限部132には、切欠き部116が形成されている。この切欠き部116の底部の側方には嵌合孔134が制限部132(すなわち、ヒンジアッパ36の連結部46)に形成されている。この嵌合孔134は切欠き部116の底部に繋がっていると共に、内径寸法がピン112の外径寸法よりも大きく形成され、押圧部材80と共に上昇したピン112は、切欠き部116の底部を通過して更に嵌合孔134に入り込む構成になっている。
<第3の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の本実施の形態では、前記第2の実施の形態と同様にシリンダ62の内圧の上昇に伴い押圧部材80がヒンジアッパ36の基部38に接近すると、押圧部材80から突出したピン112が切欠き部116に入り込む。さらに、押圧部材80の上昇に伴って切欠き部116の底部を通過したピン112は嵌合孔134に入り込む。このようにして嵌合孔134にピン112が入り込んだ状態では、嵌合孔134から切欠き部116の側へ抜け出るようにピン112の移動しようとすると、切欠き部116の底部、すなわち、切欠き部116のうち開口幅がピン112の外径よりも狭く設定された部分に干渉される。
これにより、嵌合孔134から切欠き部116の側へ抜け出るようなピン112の移動が規制されるため、ピン112が制限部132(すなわち、ヒンジアッパ36の連結部46)に連結された状態となる。これにより、基部38から下方へ離れる向きへの基部38に対する押圧部材80の相対的な変位が規制されるので、前記第1の実施の形態と同様にフード42が上下に揺れ動くことを効果的に抑制できる。
また、切欠き部116にピン112が入り込んだ状態でなおもピン112が上昇する際には、切欠き部116のうちピン112の外径よりも開口幅が狭い部分よりも底部側で制限部132(すなわち、ヒンジアッパ36の連結部46)を塑性変形させられる。すなわち、この点は前記第2の実施の形態と同様の作用を奏するので、前記第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施の形態では、アクチュエータ60のシリンダ62を車体であるカウルトップ18の側面に取り付けて、押圧部材80がフード42側のヒンジアッパ36の基部38を押圧する構成としたが、アクチュエータ60のシリンダ62をヒンジアッパ36に固定し、押圧部材80が車体側であるヒンジベース12を押圧する構成とし、更に、ヒンジベース12に減速手段を設ける構成としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の全体構成の概略を示す側面図である。 アクチュエータ本体の構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す側面図である。 保持手段が押圧部材を保持した状態を示す図4に対応した側面図である。 保持手段の変形例を示す図3に対応した斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す側面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の要部の構成を示す側面図である。
符号の説明
10 車両用ポップアップフード装置
12 ヒンジベース(ヒンジ)
18 カウルベース(車体)
36 ヒンジアッパ(ヒンジ)
42 フード
62 シリンダ(アクチュエータ本体)
80 押圧部材
86 ガイド片(連結手段、減速手段)
88 保持部(保持手段)
110 車両用ポップアップフード装置
114 エネルギー吸収部(エネルギー吸収部材、エネルギー吸収手段、減速手段)
116 切欠き部
130 車両用ポップアップフード装置
132 制限部(エネルギー吸収部材、エネルギー吸収手段、制限部材、減速手段)

Claims (9)

  1. 車体及び前記車体に対して上下方向に開閉回動可能に前記車体に設けられたフードの何れかの一方に固定されたアクチュエータ本体と、
    前記アクチュエータ本体に設けられ、前記アクチュエータ本体が作動することで前記何れかの他方を押圧して前記車体に対して前記フードを上昇させる押圧部材と、
    前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧することで上昇した前記フードの上昇終了時に、前記フードの上昇速度を減速させる減速手段と、
    を備える車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧して前記フードが上昇した際に、前記押圧部材と前記何れかの他方とを連結して、前記何れかの他方から前記押圧部材が離れる向きへの前記何れかの他方に対する前記押圧部材の相対移動を規制する連結手段を含めて前記減速手段を構成し、
    更に、前記何れかの他方の押圧を終了する位置に前記押圧部材が到達した状態で、前記何れかの他方を押圧する際の移動方向へのそれ以上の前記押圧部材の移動を前記アクチュエータ本体が規制する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記何れかの他方に設けられ、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近する際の接近方向とは反対方向へ向けて開口し、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近することで前記押圧部材に設けられた係合部が開口側の端部から入り込むと共に、開口側とは反対側の端部よりも開口側で少なくとも一部の開口幅が、前記係合部よりも狭幅とされた切欠き部を有し、前記狭幅の部分よりも開口側とは反対側へ前記係合部が入り込むことで前記係合部が前記切欠き部の開口側へ抜け出ることを制限する制限部材を含めて前記連結手段を構成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記何れかの他方に設けられ、前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧した際に前記押圧部材が前記何れかの他方を押圧する向きとは反対側から前記押圧部材に係合して前記何れかの他方とで前記押圧部材を挟み込む保持手段を含めて前記減速手段を構成し、
    更に、前記何れかの他方の押圧を終了する位置に前記押圧部材が到達した状態で、前記何れかの他方を押圧する際の移動方向へのそれ以上の前記押圧部材の移動を前記アクチュエータ本体が規制する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記何れかの他方に設けられて、前記アクチュエータ本体が作動して前記何れかの他方に対して前記押圧部材が接近移動した際に、前記押圧部材が係合することで変形して前記何れかの他方を前記押圧部材が押圧開始する際の衝撃のエネルギーを吸収するエネルギー吸収手段を含めて前記減速手段を構成することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  6. 前記何れかの他方に設けられ、前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近する際の接近方向とは反対方向へ向けて漸次拡幅された略V字形状に形成されて前記何れかの他方へ前記押圧部材が接近することで前記押圧部材に設けられた係合部が入り込む切欠き部を有し、当該切欠き部に前記係合部が入り込んだ状態で更に前記何れかの他方に前記押圧部材が接近することで変形するエネルギー吸収部材を含めて前記エネルギー吸収手段を構成することを特徴とする請求項5に記載の車両用ポップアップフード装置。
  7. 一部が前記車体に固定されて他の一部が前記フードに固定され、前記車体に対して上下方向に回動可能に前記フードを前記車体に連結するヒンジに前記減速手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  8. 前記ヒンジに前記減速手段を形成したことを特徴とする請求項7に記載の車両用ポップアップフード装置。
  9. 内部に急激にガスが供給されること、又は、内部にて急激にガスが発生することで内圧が上昇するシリンダを含めて前記アクチュエータ本体を構成すると共に、前記シリンダにおける内圧の上昇で前記何れかの他方の側へ移動するピストンを含めて前記押圧部材を構成し、更に、前記内圧が上昇する前の前記ピストンの初期位置よりも前記内圧の上昇で移動した前記ピストンの移動終点位置の側で且つ前記移動終点位置に到達した前記ピストンよりも前記初期位置の側で前記シリンダの内外を連通する排気孔を前記シリンダに形成し、前記排気孔よりも前記移動終点位置の側へ前記ピストンが移動した際に、前記排気孔から前記ガスの少なくとも一部を前記シリンダの外部に放出することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
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