JP2008246671A - 光コネクタ端面加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非常に簡単な作業で、しかも簡単な機構を用いた小型で低コストの装置で、光コネクタフェルールの粗研磨加工・仕上げ研磨加工を再現性良く行うことが可能な光コネクタ端面加工方法および光コネクタ端面加工装置を提供すること。
【解決手段】研磨定盤あるいはその上の弾性体6上に、砥粒の種類あるいは粒度の異なる研磨フィルム7,8からなる粗加工用および仕上げ加工用を含む複数の研磨領域を設け、フェルール端面を連続的に研磨領域から離脱させずに、該複数の研磨領域に対してコネクタの端面を相対的に粗加工用の研磨領域を始点(加工始点)2とし仕上げ用の研磨領域を終点(加工終点)5として連続して局所的に摺動(小径高速回転)4させつつ低速で移動(3)させるようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は光コネクタの端面処理に関し、特に簡便、短時間に端面処理加工ができる光コネクタ端面加工方法およびそのための加工装置に関する。本発明に係る加工装置は、簡単な構造で、安価、低消費電力を目標とする。さらに小型軽量とすることで現場でのコネクタ端面加工処理への適用も可能となる。加工対象のコネクタは、直径約1.25mmあるいは2.5mmあるいはこれに準ずる円筒形フェルールを有する単芯系フェルールに関する。
我々はこれまで、現場等さまざまな場所での光接続用に光コネクタ端面処理加工を目的として、光コネクタ端面の加工技術の開発を行なってきた(特開2004−167675号公報「光コネクタ端面の加工装置及び光コネクタ端面加工方法」(特許文献1参照))。
この技術に要求されることは以下の点である。加工方法では、短時間、特に技能を必要としない簡便性、高い再現性が要求され、また加工装置に対しては、軽量小型、消費電力の少ない簡単な構造の低コスト性が要求される。
図5は、われわれが開発した加工工程を示す。ファイバGが図示しない接着剤でフェルールFの端面から突出するように、ファイバGをフェルールFに挿入、固着させる(図5(a))。
次に、フェルールFの端面近傍でファイバGの突出部を手作業などで劈開する。しかし、突出部を手作業で劈開した場合、ファイバGがフェルールFから1mm程度突出してしまう。これを短時間で研磨してファイバGの研磨面をフェルールFの加工端面と同一にした場合(第1工程)、ファイバGの突出部に強い応力がかかり一部が折れ、折れたファイバGが内部に折れ込む(図5(b))。
次に、第2工程(粗加工工程)で、フェルールFは高速に加工され凸球面形成されるともに、ブレークによりフェルール内側に折れ込んだファイバの影響が除去される(図5(c))。
次の第3工程(仕上げ加工工程)では、シリカ砥粒を用いた仕上げ加工が行われ、フェルール端面は加工歪のない鏡面に仕上げられる(図5(d))。
しかし、第1工程と第2工程と第3工程の間には工程間作業が存在する。具体的な作業は、研磨板あるいはフィルムの交換及び、研磨液の廃棄、さらに、フェルール及びジグに付着した、離脱砥粒、及び切りくずを含む研磨液を取り除くための洗浄である。当然次工程のための研磨液の供給も行わなければならない。この作業は、それ自体時間がかかるとともに、煩雑であり、さらに十分な洗浄を行うにはある程度の経験を必要とする。その上、配線工事従事者にとっては今までにない作業であり、一種の難しさを感じさせ本技術の現場への導入の障壁にもなっていた。
工程間作業における煩雑さ、人手による不確実性、さらに加工時間の冗長性を回避する手段として、自動化による、粗・仕上げ連続加工が考えられる。この場合、離脱砥粒、および、加工切り屑の仕上げ加工に与える悪影響は、粗加工から仕上げ加工移行する際加工物を一旦加工材から離し搬送することによって洗浄ユニット等により防がれている。したがって、装置はフェルール等の加工物を離脱、搬送するステージ機構と洗浄ユニット等が必要となり、複雑で比較的大型で高価なものとなる。
特開2004−167675号公報
本発明は、上述した問題を解消し、非常に簡単な作業で、しかも簡単な機構を用いた小型で低コストの装置で、光コネクタフェルールの粗研磨加工・仕上げ研磨加工を再現性良く行うことが可能な光コネクタ端面加工方法および光コネクタ端面加工装置を提供することを目的とする。すなわち、光コネクタの端面研磨加工技術において、上述した工程間作業をなくし、作業の煩雑さの解消、および総加工時間の短縮をすること、具体的には、簡便な機構でかつ加工の高速性を損なうことのない加工装置を具現化すること、例えば、現場で用いる場合に有効な小型軽量で低コストの加工技術を提供することを意図するものである。
本発明は、上記目的を達成するために、次のような構成を採用する。
以下、請求項毎の構成を具体的に記す。
)請求項に係る発明は、フェルールを保持する1本の単芯系光ファイバのコネクタの端面を研磨する光コネクタ端面加工装置であって、研磨定盤と、該研磨定盤上に設けた砥粒の種類あるいは粒度の異なる研磨フィルムからなる粗加工用および仕上げ加工用を含む複数の研磨領域と、前記コネクタにおけるフェルール端面を前記研磨定盤に押圧する手段と、前記光コネクタのフェルール保持部底面の直径より前記光コネクタのフェルール保持部底面と前記研磨フィルムの平行に向き合う距離が小さい状態で、前記コネクタにおけるフェルール端面を該複数の研磨領域に対して相対的に前記粗加工用の研磨領域を始点とし前記仕上げ用の研磨領域を終点とし、前記フェルール端面に対し前記複数の研磨領域を相対的に、前記フェルール端面の直径より大きく前記光コネクタ保持部の底面の直径より小さい回転直径で500rpm以上3000rpm以下の回転数で小径高速回転させるとともに、前記複数の研磨領域間は円弧状に低速移動させる移動手段とを有することを特徴としている。また請求項2に係る発明は、前記仕上げ加工用の研磨フィルムとして、シリカ砥粒を含むフィルムを用いたことを特徴としている。
)請求項に係る発明は(図3参照)、請求項1または2に記載の発明において、前記移動手段は、高速回転する第1のモータ(21)と、低速回転する第2のモータ(20)と、該第2のモータ(20)に直結した太陽歯車(15)と、前記第1のモータ(21)に直結した第1の歯車(26)と、該第1の歯車(26)によって駆動される、前記太陽歯車(15)に対し同一軸で高速回転する第2の歯車(16)と、前記第2の歯車(16)に固定された上位部構造(T)上に設けられた、前記研磨定盤(22)を回転させる第1の軸(17、b)と、該第1の軸(17、b)に対して回転自在に設けられ、かつ前記研磨定盤(22)に固定された第3の歯車(18)と、該第3の歯車(18)と前記太陽歯車(15)とに噛み合わされ、前記上位部構造(T)上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられた第4の歯車(19)とを有し、前記第1の軸(17、b)と前記太陽歯車の軸(a)とが僅かにずらされていることを特徴としている。
)請求項に係る発明は(図4参照)、請求項1または2に記載の発明において、前記移動手段は、高速回転する第1のモータ(21a)と、該第1のモータ(21a)に直結した第1の歯車(26)と、該第1の歯車(26)によって駆動される第2の歯車(16a)と、該第2の歯車(16a)と同一軸に設けられた固定された太陽歯車(15a)と、前記第2の歯車(16a)に固定された上位部構造(Ta)上に設けられた、前記研磨定盤(22)を回転させる第1の軸(17、b)と、該第1の軸(17、b)に対して回転自在に設けられ、かつ前記研磨定盤(22)に固定された第3の歯車(18a)と、該第3の歯車(18a)にかみ合わされ、前記上位部構造(Ta)上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられた第4の歯車(29)と、前記太陽歯車(15a)にかみ合わされ、前記上位部構造(Ta)上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられ、かつ前記第4の歯車(29)と一体的に連結された第5の歯車(27)とを有し、前記第1の軸(17、b)と前記太陽歯車(15a)の軸(a)とが僅かにずらされていることを特徴としている。
本発明は、上記の如き構成を採用することにより、非常に簡単な作業で、しかも簡単な機構を用いた小型で低コストの装置で、光コネクタフェルールの粗研磨加工・仕上げ研磨加工を再現性良く行うことが可能な光コネクタ端面加工方法および光コネクタ端面加工装置を提供することができるという効果を奏する。
(発明の概要)
本発明は、
第1に、同一面に多種の研磨砥粒が固定されている複数の領域からなる研磨定盤を用いる。
第2に、加工のためのフェルールと研磨面の摺動は小径の高速公転運動として、これによる研磨液の撹拌、旋回流を発生させる。
第3に、この研磨定盤上をフェルールは加工されながら粗い砥粒域から移動し最終的に仕上げ用砥粒域で加工されるように移動させ加工を完了させる方法を用いる。
一般に、同一面に粗加工用と仕上げ加工用の砥粒域が存在する研磨定盤を用いて連続的に加工する場合、前に述べたように粗加工での離脱砥粒あるいは切れくずが仕上げ加工領域に混入し、仕上げ加工面に比較的大きなスクラッチ等を伴う大きな加工ダメージを与えてしまう。
したがって、光コネクタの加工としては、この加工法は、一般には用いることができない。しかし、本発明では、各領域での加工に、小径高速運動を用いる。この方法は、被加工物であるフェルール周辺の研磨液に旋回流を伴う、撹拌を発生させることができる。
これにより、離脱砥粒、あるいは切りくずは、加工されるフェルール端面と研磨面の接触摺動部から遠ざけられる。したがって、これらは、仕上げ加工中の面に到達することなく、加工面にダメージを伴う加工痕を残さない。
(実施例)
以下、具体的に詳細な本発明における手段について記述する。図1は、粗加工用研磨フィルム7と仕上げ加工用研磨フィルム8の2種類の研磨板を搭載した研磨定盤(あるいはその上の弾性体)6に対するフェルールの相対軌跡の具体例を示す図である。
図1では、研磨定盤(あるいはその上の弾性体)6の上に設けられた粗加工用研磨フィルム7と仕上げ加工用研磨フィルム8の上をフェルールが図示の軌跡を描いて移動するように描かれているが、実際にはフェルールは固定され、粗加工用研磨フィルム7と仕上げ加工用研磨フィルム8が搭載された研磨定盤(あるいはその上の弾性体)6が移動し、相対軌跡が図1のようになる。
研磨は、第1の研磨板すなわちダイヤモンド研磨フィルムなどの粗加工用研磨フィルム7の領域の加工始点2から始まる。
図2に示すように、フェルール10は、研磨フィルム12の上部に設置されたフェルールガイド穴(フェルール保持部)9を通し、図示を省略したばね等で最初の研磨フィルムとなる粗加工用研磨フィルム7に押圧されている。この押圧は、フェルールがフェルールガイド穴9に対しスライドさせるために可能とすることよって加工中維持される。
加工開始前、研磨フィルムには少量の水等が研磨液13として滴下される。研磨液13は、短時間に良好な面を得る本加工において必須である。この状態で図1のように高速小回転4による研磨フィルムの公転による加工を開始する。
このとき研磨液13は、フェルール保持部(フェルールガイド部)9と研磨フィルム12の隙間に、メニスカス力(表面張力)によって保持される。
しかし、研磨フィルムはフェルール10に対して相対的に高速に回転しているため、研磨液13には小径高速回転をともなう撹拌旋回流が発生する。この流れにより、離脱砥粒、切れくずは図2の14に示すように、研磨フィルム12から浮遊するともに旋回流による遠心力により、フェルールの研磨フィルム接触点近傍から遠ざけられる。
この小径高速回転4による加工を続けながら研磨フィルムの遅い自転3により、加工位置は連続的に移動していく、そして粗加工領域から、仕上げ加工領域に移る。当然このときの加工でも同一の研磨液13を使用しているため、研磨液13自体には離脱砥粒、切れくずが存在しているが、上記の理由で研磨されているフェルール端面への進入はほとんどない。これにより仕上げ砥粒領域の加工終点5で加工が終了した際には、加工ダメージのない鏡面を得ることができる。
この場合、最初に供給した少量供給した研磨液13を研磨終了まで用いる。現場等で用いる装置では、作業の煩雑さ、廃棄処理等を考えると研磨液13のこのような使用法が要求される。大量の研磨液13を循環装置によって使用することも考えられるが、この場合は装置として大きなものになる。したがって、研磨液13のこのような使い方は本発明のひとつの特徴となる。
実際、高速公転運動しても、メニスカス力(表面張力)によりこの液は図2に示した部位に保持される。また、研磨液13中の砥粒等の固形物は、遠心力によって液周辺部に排除されなくても、撹拌力により浮遊していれば、加工中常に研磨面と接触しているフェルール端面には進入する確率は非常に小さい。
実際同様の加工を研磨液13の供給なしに行うと、仕上がった研磨面には多くのダイヤモンドによると思われるスクラッチ痕を伴う加工ダメージが発生する。これは、この場合切りくず、離脱砥粒が研磨液13によって加工点からの離脱できないためと考えられる。
研磨領域を移動する自転運動は、ほぼ常に新しい研磨フィルム面を加工に使用することを可能とし、加工能率の低下を防ぐとともに、再現性の良い1加工あたりの加工量の実現にも寄与する。
図1において、低速自転に伴ってフェルールに対向する研磨フィルムが変わるところでは、1回の小径公転で2種類のフィルムにまたがる加工が行われるが、このことは実験では特に問題ではなかった。また、図1では、研磨定盤22上に2種類の研磨フィルムを隙間なく設けた例を示しているが、2種類の研磨フィルム間に隙間を設けて貼付しても同様な効果が得られる。さらに2種類だけではなくより多くの種類の研磨フィルムを隙間なくまたは隙間をあけて設けておいてもよい。さらに、研磨フィルムの隙間に清掃用フィルムあるいは研磨能力のないフィルムを貼付することも可能である。
また、2種類のフィルムは別々に弾性体(図3のD)を介して研磨定盤(図3の22)に貼付されているため、厳密には両者の間に間隙(部分的にフェルールが研磨面から離れる)が存在する場合もあるが、このことも特に問題がなかった。
さらに、場合によっては2種のフィルムをまたがる移動では、公転を止め自転移動だけによる加工も十分考えられる。全体の加工に比べこの遷移領域は比率が低いため大きな影響はないと思われる。また、公転が小径であるため、この両方フィルムを研磨する時間も少なくすることができる。
以上述べたような加工方法を採用すると、装置としては、研磨フィルムの高速公転と自転という簡単な動きのみで多工程を連続して、粗加工から仕上げ加工までを実現でき著しい装置の簡便化が図れるとともに加工作業自体が簡単となる。
また、自転および公転の制御は、装置に搭載した小規模なマイコンで十分制御でき低コストも実現できる。
次に、実際にこのような加工を可能とする装置の具体的な装置構成の一実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図3は、本実施例における装置構成概略の側面図である。本例の場合、高速公転をさせるモータ21と低速自転させるモータ20を搭載している。
筐体の一部あるいは筐体に取り付けられた固定部材Cの上にベアリングBを介して水平方向に自由運動可能な状態で搭載された研磨定盤22と、該研磨定盤22上の弾性体Dの上に砥粒の種類あるいは粒度の異なる粗加工用の研磨フィルム(図1の粗加工用研磨フィルム7に相当)と仕上げ加工用の研磨フィルム(図1の仕上げ加工用研磨フィルム8に相当)が搭載されている。
また、フェルールガイド23に保持されたフェルール24は、前記研磨フィルムに適度な加工用押圧25によって押し付けられていて研磨フィルムの運動軌跡の伴って適切な研磨が行われるようになっている。
低速自転をさせるモータ20に直結した太陽歯車15に対し同一軸で高速回転する歯車16が高速公転用モータ21に連結された歯車26により駆動される。
研磨定盤22を公転させる軸17が歯車16に上位部構造Tを介し固定されている。さらにこの軸17には、研磨定盤22に固定され軸17に対しては自在に回転できる歯車18が設置されている。すなわち研磨定盤22はこの歯車18と構造部材を介し一体となっており、一方、軸17とは自在になっている。
この歯車18は歯数が太陽歯車15と同一になっている。さらに、この歯車18と太陽歯車15はやはり歯車16に上位部構造Tを介し固定されている軸に自在に構成されている歯車19によってそれぞれかみ合わされている。そのため、公転の半径は、太陽歯車15の軸aと歯車18の軸17(あるいはb)間の距離rとなる。
ここで、もし太陽歯車15が回らず公転用歯車が高速に回転した場合、研磨定盤22はフェルール24に対し自転せずに高速公転のみ行う。この状態で太陽歯車15を低速で自転させると研磨定盤22は高速公転しながら低速でフェルール24に対し自転するようになり、本発明の加工法を実現する図2に示す如き研磨軌跡を実現する。
上記実施例は低速回転と高速回転の2つのモータを用いて構成した例を示したものである。2モータを用いた構成は、公転速度を換えずに自転速度の変更が可能である。また、加工終点から次の加工始点への移行も自転モータのみ比較的早く駆動させれば短時間に行える等の長所がある。しかし、加工中の駆動形態を実現するためには1モータでも可能である。
図4は1モータ駆動の場合の機構部の詳細を示す図である。この場合太陽歯車15aは固定である。
図4において、歯車27と歯車18aを同数の歯数とし、歯車15aの歯数を1枚多く、歯車29の歯数を1枚少なくする。あるいは歯車15と歯車29の歯数は逆でも良い。これにより最も小さい歯数構成で低速自転、高速回転を実現することができる。ここで歯車27と歯車29は部材28によって一体となっている。
例えば、歯車27と歯車18aの歯数を60枚、歯車29の歯数を59枚、歯車15aの歯数を61枚とする。この場合、歯車15aから歯車27への伝達で61/60の加速(1.01666)になり、さらに歯車29から歯車18aへの伝達で59/60の減速(0.983333)になる。これらを掛け合わせると、歯車15aから歯車18aへの伝達で0.999712になる。これにより、公転10000回で2.88回自転することになり、これは2000回の公転当たり0.576回の自転になる。したがって、1000rpmの公転速度で2分間で0.57回転自転する機構を実現できる。なお、上記歯車の歯数は一例を示したものであり、これに限定するものでないことはいうまでもない。
(具体的構成例の説明)
実際の加工は凸球面を形成するために弾性体上に2種類の研磨フィルム(砥粒種はダイヤモンドとシリカ)を準備し、フェルール(直径2.5mm)を、フェルールガイド穴を通して研磨面に押圧して行った。
このとき押圧はフェルール上部からばねで行い、圧力は300g程度である。ここでフェルール保持部の研磨面に面している部分は12mmの直径の円形であり、研磨フィルム面との間隔は0.5mmから1mmである。公転半径は3.5mmであり、高速公転中心は直径24mmの円軌道を描いて移動するよう研磨フィルムは低速自転する。高速公転速度は1500rpmであり、加工は2分で終わるように研磨フィルムを自転させた。
加工は従来法で述べた工程に従い、ほぼファイバがフェルール端面から突き出さない状態のフェルールに対して行った。ダイヤモンドで十分な加工量が実現し、ファイバの折れ込みの影響は除去できた。加工された端面は、100本の加工で2本にスクラッチが形成されたが、残りのフェルールでは鏡面を示した。
さらに、光コネクタの重要な光学特性で加工ダメージの指標でもある反射減衰量は全ての端子で52dB以上となり非常に良好な結果を示した。その他ファイバの引き込み段差は凸側0.1ミクロン、凹側0.05ミクロンの仕様を全ての端子で満たした。
また、凸球面頂点のファイバに対する偏心は50ミクロン以下、球面曲率半径10から25mmの仕様いずれも全ての端子で満たし、全ての仕様を満たすコネクタの加工を行うことが可能であることがわかった。
公転回転数としては500rpmでも良好な結果を示し、また、実験は3000rpmまで確認した。さらに、研磨液に平均粒径30ミクロンの炭化珪素の砥粒を3%混入させてもスクラッチは発生せず、このことも本発明の効果を示している。
なお、公転回転数として500rpmを用いた場合にはスクラッチ発生率が上昇するが、この場合もダメージの目安である反射減衰量は、良好な値を示した。これは、スクラッチが発生してもファイバ端面のごく一部であるコア部に影響しなければ特性が悪化しないためである。
一方、フェルール保持部の研磨面に対向する面の直径を8mmとしたところスクラッチ傷の発生が増えた。これは公転直径7mmとフェルール端面の直径約2.5mmを考慮すると保持された研磨液周辺の固形物が多い部分をフェルールが通過しそれによる傷の発生と考えられる。
このことから考えて、2種類の研磨加工をスムーズに行うには、高速回転の回転直径(上記例では7mm)は、フェルール端面の直径(上記例では2.5mm)よりできるだけ大きく、光コネクタ保持部の底面の直径(上記例では12mm)よりできるだけ小さくする必要がある。
なお、実際の加工装置には、図示していないが、装置筐体に始動スイッチ(開始スイッチ)、状態を色で区別して表示するパイロットランプなどが設けられており、実際の加工の際に、粗加工用研磨フィルム上のスタート点(図2の加工始点2)で始動スイッチを押すことにより始まり、終了点(図2の加工終点5)で装置が停止するように設定されている。ここで、小径高速回転領域を考慮し、低速回転の中心として加工始点2から加工終点5まで300度の角度で低速回転させた。
この点でフェルールを外し、再び同一のスイッチを押す。すると、研磨定盤は、公転せずに比較的早く自転しスタート点まで復帰する。スタート点にある状態と、終了点にある状態はパイロットランプの色で区別できるようになっている。
また、上記実施例では、2種のフィルム(粗加工用研磨フィルムと仕上げ加工用研磨フィルム)のみを用いた方法を述べたが、3種類を用いることも考えられる。3種類のフィルムとしては、例えば、ダイヤモンド砥粒で粒径の大きいもの、小さいもの、及びシリカ砥粒のフィルムなどが考えられる。
以上、低速移動に関して円弧状のものについて述べたが、当然直線上でも良い。この場合装置としては、直進ステージを必要とするため複雑になる。しかし、多数本同時に加工する場合、領域境界に対し平行に並べることによって粗加工領域と仕上げ加工領域それぞれの加工量(滞在時間)をほぼ同一することができ有利になる。
本発明による研磨定盤を上部から見た概念図とフェルール端面と研磨板の相対運動軌跡を示す図である。 加工中のフェルール周辺および研磨液の状況を側面から概観した図である。 本発明による加工を実現するための装置の側面図である。 図4のA部について装置を1モータ構成としたときの構造図である。 2工程研磨による加工工程を示す図である。
符号の説明
1:発生したファイバ折れ込み、
2:加工始点
3:低速自転
4:高速公転
5:加工終点
6:研磨定盤(あるいはその上の弾性体)
7:粗加工用研磨フィルム
8:仕上げ加工用研磨フィルム
9:フェルールガイド穴(フェルール保持部)
10:フェルール
11:旋回流によって発生した遠心力
12:研磨フィルム
13:フェルール保持部底面と研磨板の間隙にメニスカス力により保持される研磨液
14:研磨液により撹拌されされ浮遊し、さら旋回流で液部周辺に集められた離脱砥粒等
15,15a:太陽歯車
16,16a:歯車
17、b:歯車16と一体の軸(公転軸)
18:研磨定盤22に固定され公転軸17に自在回転する歯車
19:太陽歯車15と歯車18とにかみ合う歯車
20:低速回転モータ(自転用)
20a:固定物
21:高速回転モータ(公転用)
21a:高速回転モータ
22:研磨定盤
23:フェルールガイド
24:フェルール
25:加工用押圧
26:高速回転モータ21に直結した歯車
27:太陽歯車15とかみ合う歯車
28:歯車27と歯車29を一体回転させるための構造
29:研磨定盤22に固定された歯車18とかみ合う歯車
a:太陽歯車の軸
B:ベアリング
C:筐体の一部あるいは筐体に取り付けられた固定部材
D:弾性体

Claims (4)

  1. フェルールを保持する1本の単芯系光ファイバのコネクタの端面を研磨する光コネクタ端面加工装置であって、
    研磨定盤と、
    該研磨定盤上に設けた砥粒の種類あるいは粒度の異なる研磨フィルムからなる粗加工用および仕上げ加工用を含む複数の研磨領域と、
    前記コネクタにおけるフェルール端面を前記研磨定盤に押圧する手段と、
    前記光コネクタのフェルール保持部底面の直径より前記光コネクタのフェルール保持部底面と前記研磨フィルムの平行に向き合う距離が小さい状態で、前記コネクタにおけるフェルール端面を該複数の研磨領域に対して相対的に前記粗加工用の研磨領域を始点とし前記仕上げ用の研磨領域を終点とし、前記フェルール端面に対し前記複数の研磨領域を相対的に、前記フェルール端面の直径より大きく前記光コネクタ保持部の底面の直径より小さい回転直径で500rpm以上3000rpm以下の回転数で小径高速回転させるとともに、前記複数の研磨領域間は円弧状に低速移動させる移動手段と
    を有することを特徴とする光コネクタ端面加工装置。
  2. 前記仕上げ加工用の研磨フィルムとして、シリカ砥粒を含むフィルムを用いたことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ端面加工装置。
  3. 前記移動手段は、
    高速回転する第1のモータと、
    低速回転する第2のモータと、
    該第2のモータに直結した太陽歯車と、
    前記第1のモータに直結した第1の歯車と、
    該第1の歯車によって駆動される、前記太陽歯車に対し同一軸で高速回転する第2の歯車と、
    前記第2の歯車に固定された上位部構造上に設けられた、前記研磨定盤を回転させる第1の軸と、
    該第1の軸に対して回転自在に設けられ、かつ前記研磨定盤に固定された第3の歯車と、
    該第3の歯車と前記太陽歯車とに噛み合わされ、前記上位部構造上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられた第4の歯車とを有し、
    前記第1の軸と前記太陽歯車の軸とが僅かにずらされていることを特徴とする請求項1または2に記載の光コネクタ端面加工装置。
  4. 前記移動手段は、
    高速回転する第1のモータと、
    該第1のモータに直結した第1の歯車と、
    該第1の歯車によって駆動される第2の歯車と、
    該第2の歯車と同一軸に設けられた固定された太陽歯車と、
    前記第2の歯車に固定された上位部構造上に設けられた、前記研磨定盤を回転させる第1の軸と、
    該第1の軸に対して回転自在に設けられ、かつ前記研磨定盤に固定された第3の歯車と、
    該第3の歯車にかみ合わされ、前記上位部構造上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられた第4の歯車と、
    前記太陽歯車にかみ合わされ、前記上位部構造上に固定されている第2の軸に回転自在に設けられ、かつ前記第4の歯車と一体的に連結された第5の歯車とを有し、
    前記第1の軸と前記太陽歯車の軸とが僅かにずらされていることを特徴とする請求項1または2に記載の光コネクタ端加工装置。
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