JP2008242849A - 無線タグ回路素子、無線タグ情報読み取りシステム、及び質問器 - Google Patents

無線タグ回路素子、無線タグ情報読み取りシステム、及び質問器 Download PDF

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智章 柴田
Tsutomu Ohashi
勉 大橋
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Abstract

【課題】操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上する。
【解決手段】無線タグ情報読み取りシステムは、IC回路部4とタグアンテナ5とを有する無線タグ回路素子11と、IC回路部7とタグアンテナ8とを有する無線タグ回路素子21と、無線タグ回路素子11に対する第1問い合わせ信号、及び、第2無線タグ回路素子21に対する第2問い合わせ信号を出力可能な無線タグ情報読み取り装置3とを有し、無線タグ回路素子21は、通常時は、無線タグ情報読み取り装置3からの第2問い合わせ信号に対し応答不能であり、無線タグ情報読み取り装置3からの第1問い合わせ信号に対し無線タグ回路素子11が第1応答信号を出力したとき、第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグ回路素子、この無線タグ回路素子に記憶した情報の読み取りを行う無線タグ情報読み取りシステム及び質問器に関するものである。
小型の無線タグと質問器としてのリーダ/ライタとの間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。無線タグは、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、物品管理や検査工程等の様々な分野において既に実用化が進められている。また近年ではセキュリティーの向上のために利用した例も種々提唱されつつある。
例えばこの無線タグと暗号化技術と組み合わせて真正品の証明に応用した例として、例えば特許文献1に記載のものがある。この従来技術は、非対称暗号(暗号化する鍵と複合化する鍵とを別々にした暗号)を用いるものであり、商品に添付された無線タグに所定の情報が記憶されるとともに、その情報を秘密鍵で暗号化した暗号化情報が当該商品又はその梱包に表示されている。そして、この商品を購入した消費者は無線タグに記憶された上記所定の情報を読み取り装置で読み取るとともに、一方で上記商品又はその梱包に表示された暗号化情報を公開鍵を用いて復号化する。そして、その復号化した情報が、上記読み取った情報と一致すれば、当該商品が真正品であることを認識できるようになっている。
特開2003−233794号公報
上記従来技術では、公開鍵及び秘密鍵(非公開鍵)のいずれか一方で暗号化を行い、他方で復号化を行う。すなわち、情報提供者が秘密鍵で情報を暗号化して無線タグ回路素子に書き込み、情報被提供者がその無線タグ回路素子より読み取った暗号化情報を公開鍵で復号化することで、情報取得を行う。このように、セキュリティーを向上するために必要な、暗号化や復号化という作業、さらにはそれに先だっての鍵の送付・交換等が面倒であり、操作者にとって負担が大きかった。
本発明の目的は、操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上できる無線タグ回路素子、無線タグ情報読み取りシステム、及び質問器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1発明は、情報を記憶するIC回路部と、情報を送受信するタグ側アンテナとを有する無線タグ回路素子であって、前記IC回路部は、質問器からの第1問合せ信号に対し特定の他の無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき、前記第1応答信号に応じて動作モードを変更するモード制御手段を有することを特徴とする。
本願第1発明の無線タグ回路素子においては、他の無線タグ回路素子が応答信号(第1応答信号)を出力したときに、モード制御手段によって動作モードが変更される。これにより、例えば通常は自己に対する問い合わせ信号に対し応答しない動作モード(不応答モード)としておき、上記変更後に、自己に対する問い合わせ信号に対し応答可能な動作モード(応答モード)とすることが可能となる。この場合、本願第1発明の無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された情報を質問器側から取得しようとする場合には、他の無線タグ回路素子に対し第1問い合わせ信号を出力して応答させた後、さらに本願第1発明の無線タグ回路素子に対し別の問い合わせ信号(第2問い合わせ信号)を出力しなければならない。このように、2段階の手順を踏んで情報取得させることで、記憶情報に対するセキュリティーを向上することができる。
なお、上記とは逆に、応答モードから不応答モードへ切り替わるようにすることも可能である。この場合、本願第1発明の無線タグ回路素子からの情報取得の困難性を高めたい場合には、他の無線タグ回路素子の近傍に配置するようにする。これにより、当該他の無線タグ回路素子が応答信号(第1応答信号)を出力したときに、モード制御手段によって動作モードが変更され、自己に対する問い合わせ信号に対し応答しない動作モード(不応答モード)とすることができる。
以上のようにして、操作者は、暗号化手法を用いる場合のような鍵の交換や復号化等のような面倒な操作を行う必要がなく、簡易な手法でセキュリティーを向上できる。
第2発明は、上記第1発明において、前記モード制御手段は、前記動作モードとして、前記質問器からの第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する応答モードと、応答不能な不応答モードとを有し、前記第1応答信号の出力時に、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行うことを特徴とする。
本願第2発明の無線タグ回路素子においては、他の無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したときに、モード制御手段によって動作モードが不応答モードから応答モードに変更される。情報取得時には、他の無線タグ回路素子に対し第1問い合わせ信号を出力して応答させた後、さらに本願第2発明の無線タグ回路素子に対し第2問い合わせ信号を出力しなければならないため、セキュリティーを向上することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記モード制御手段は、前記第1応答信号の出力時に、前記第1応答信号に含まれたタグ識別情報が、予め設定されたモード変更用タグ識別情報と一致するかどうかを照合する照合手段を備え、前記照合手段により前記照合が一致したときに、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行うことを特徴とする。
予めモード変更を行うために入力が必要な第1応答信号に係るタグ識別情報を記憶しておき、そのタグ識別情報が入力されたかどうかを照合手段で照合することにより、不応答モードから応答モードへのモード変更機能を実現することができる。
第4発明は、上記第2又は第3発明において、質問器からの前記第2応答信号に対する受信感度を切り替え可能な感度切り替え手段を有し、前記モード制御手段は、前記第1応答信号の出力時に、前記感度切り替え手段に対し、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行うための感度切り替え信号を出力し、前記感度切り替え手段は、前記感度切り替え信号に応じ前記受信感度を増大させることを特徴とする。
本願第4発明の無線タグ回路素子においては、通常時には感度切り替え手段は受信感度増大を実行せず受信感度を低い値のままとしておくことで、自己に対する問い合わせ信号に対し応答しない動作モード(不応答モード)を実現することができる。第1応答信号出力時には、モード制御手段が感度切り替え信号を出力し、これによって感度切り替え手段が受信感度を増大させる。これにより、自己に対する問い合わせ信号に対し応答可能な動作モード(応答モード)とすることができる。
第5発明は、上記第4発明において、前記モード制御手段に供給するための電力を発生可能な自己電源を有することを特徴とする。
自己電源より電力をモード制御手段に供給することで、動作モードの切り替え動作を確実に実行することができる。
上記目的を達成するために、第6の発明は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを有する第1無線タグ回路素子と、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを有する第2無線タグ回路素子と、前記第1無線タグ回路素子に対する第1問い合わせ信号、及び、前記第2無線タグ回路素子に対する第2問い合わせ信号を出力可能な質問器とを有する無線タグ情報読み取りシステムであって、前記第2無線タグ回路素子は、通常時は、前記質問器からの前記第2問い合わせ信号に対し応答不能であり、前記質問器からの前記第1問い合わせ信号に対し前記第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき、前記第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力することを特徴とする。
本願第6発明の無線タグ情報読み取りシステムにおいては、第2無線タグ回路素子は、通常は質問器からの第2問い合わせ信号に対し応答せず、第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したときに、第2問い合わせ信号に対し応答可能となる。この結果、第2無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された情報を質問器側から取得しようとする場合には、まず第1無線タグ回路素子に対し第1問い合わせ信号を出力して応答させた後、さらに第2無線タグ回路素子に対し第2問い合わせ信号を出力しなければならない。このように、2段階の手順を踏んで情報取得させることで、記憶情報に対するセキュリティーを向上することができる。このとき、操作者は、暗号化手法を用いる場合のような鍵の交換や復号化等のような面倒な操作を行う必要がなく、上記のように単純に問い合わせ信号を2回出力させるだけでよい。したがって、操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上できる。
上記目的を達成するために、第7の発明は、第1問い合わせ信号に対し応答する第1無線タグ回路素子、及び、通常時は第2問い合わせ信号に対し応答不能であり、前記第1問い合わせ信号に対し前記第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき前記第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する第2無線タグ回路素子のそれぞれと、無線通信を介し情報送受信可能な通信手段と、前記第2無線タグ回路素子の第2タグ識別情報と、前記第1応答信号を出力させるための前記第1無線タグ回路素子の第1タグ識別情報とを、関連づけて記憶する記憶手段と、前記通信手段を介し、前記第1無線タグ回路素子に対し前記第1タグ識別情報を含む前記第1問い合わせ信号を出力することで、前記第2無線タグ回路素子から前記第2タグ識別情報を含む前記第2応答信号を取得する情報取得手段とを有することを特徴とする。
本願第7発明の質問器においては、第2無線タグ回路素子は、通常は質問器からの第2問い合わせ信号に対し応答せず、第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したときに、第2問い合わせ信号に対し応答可能となる。これに対応して、記憶手段に第2無線タグ回路素子の第2タグ識別情報と、第1無線タグ回路素子の第1タグ識別情報とが関連づけて記憶されている。そして、第2無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された情報を取得しようとする場合には、第1無線タグ回路素子に対し第1タグ識別情報を含む第1問い合わせ信号を出力して応答させる。これによって第2無線タグ回路素子が第2問い合わせ信号に対し応答可能となるため、情報取得手段で第2無線タグ回路素子に対し第2タグ識別情報を含む第2問い合わせ信号を出力することで、最終的に得たい第2応答信号を取得することができる。このように、2段階の手順を踏んで情報取得を行うことで、記憶情報に対するセキュリティーを向上することができる。このとき、操作者は、暗号化手法を用いる場合のような鍵の交換や復号化等のような面倒な操作を行う必要がなく、上記のように単純に問い合わせ信号を2回出力させるだけでよい。したがって、操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上できる。
第8発明は、上記第7発明において、前記通信手段は、互いに異なる複数の第1問い合わせ信号に対応してそれぞれ応答する複数の前記第1無線タグ回路素子、及び、各第1問い合わせ信号に対し複数の前記第1無線タグ回路素子が所定順序でそれぞれ前記第1応答信号を出力したときに前記第2応答信号を出力する前記第2無線タグ回路素子と、情報送受信可能であり、前記記憶手段は、前記第2無線タグ回路素子の前記第2タグ識別情報と、前記第1応答信号を出力させるための前記複数の第1無線タグ回路素子それぞれの前記第1タグ識別情報と、前記所定順序とを関連づけて記憶し、前記情報取得手段は、前記通信手段を介し、前記所定順序に沿って、前記複数の第1無線タグ回路素子のそれぞれに対し対応する前記第1問い合わせ信号を出力することで、前記第2無線タグ回路素子から前記第2応答信号を取得することを特徴とする。
本願第8発明の質問器においては、第2無線タグ回路素子は、通常は質問器からの第2問い合わせ信号に対し応答せず、複数の第1無線タグ回路素子が所定の順序に沿ってそれぞれ第1応答信号を出力したときに、第2問い合わせ信号に対し応答可能となる。これに対応して、記憶手段に第2無線タグ回路素子の第2タグ識別情報と、複数の第1無線タグ回路素子の第1タグ識別情報と、上記所定順序と互いにが関連づけて記憶されている。そして、第2無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された情報を取得しようとする場合には、上記所定の順序に沿って、複数の第1無線タグ回路素子それぞれに対し、対応する第1タグ識別情報を含む各第1問い合わせ信号を出力して応答させる。これによって第2無線タグ回路素子が第2問い合わせ信号に対し応答可能となり、情報取得手段で第2無線タグ回路素子に対し第2タグ識別情報を含む第2問い合わせ信号を出力することで、最終的に得たい第2応答信号を取得することができる。このように、複数の第1無線タグ回路素子を所定の順序で応答させてから第2無線タグ回路素子から情報を取得することで、記憶情報に対するセキュリティーをさらに向上させることができる。
本発明によれば、操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグ情報読み取りシステムの概略構成を表すシステム構成図である。
図1において、この無線タグ情報読み取りシステムは、互いに異なる種類の無線タグ(補助無線タグ1及び主無線タグ2)と、これら補助無線タグ1及び主無線タグ2からアンテナ42を介し情報の読取りを行う無線タグ情報読み取り装置3(質問器)とを含んでいる。
補助無線タグ1及び主無線タグ2は、基本的なハード構成は同様である。すなわち、補助無線タグ1は、IC回路部4にタグアンテナ5(タグ側アンテナ)を接続した無線タグ回路素子11(第1無線タグ回路素子)を備え、この無線タグ回路素子11を適宜の基材(カード状又はラベル状等)に配置したものである。主無線タグ2も同様に、IC回路部7にタグアンテナ8を接続した無線タグ回路素子21(第2無線タグ回路素子)を、適宜の基材に配置したものである。
そして、これら補助無線タグ1と主無線タグ2とは、それぞれのIC回路部4,7に記憶保持した情報の種類(セキュリティーの程度)が異なるものである。すなわち、例えば、主無線タグ2の無線タグ回路素子21のIC回路部4には、セキュリティーを持たせたい情報(重要度が高く、通常の操作ではアクセスできないようにした情報。詳細は後述)が記憶保持されている。一方、補助無線タグ1の無線タグ回路素子11のIC回路部7には、通常の操作でアクセスできる情報(詳細は後述)が記憶保持されている。
図2は、補助無線タグ1の無線タグ回路素子11の機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。
図2において、無線タグ回路素子11は、上記したようにIC回路部4とタグアンテナ5とを備えている。
IC回路部4は、タグアンテナ5により受信された質問波を整流する整流部12と、この整流部12により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部13と、上記タグアンテナ5により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部14に供給するクロック抽出部15と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部17と、上記タグアンテナ5に接続された変復調部16と、上記整流部12、クロック抽出部15、及び変復調部16等を介して上記無線タグ回路素子11の作動を制御するための上記制御部14とを備えている。
変復調部16は、タグアンテナ5により受信された上記無線タグ情報読み取り装置3からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部14からの返信信号に基づき、タグアンテナ5で受信した質問波を変調し、タグアンテナ5より応答波として再送信する。
制御部14は、上記変復調部16により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部17において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部16により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
クロック抽出部15は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部14にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部14に供給する。
図3は、主無線タグ2の無線タグ回路素子21の機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。
図3において、無線タグ回路素子21は、上記したようにIC回路部7とタグアンテナ8とを備えている。
IC回路部7には、上記無線タグ回路素子11のIC回路部4と同様の整流部12、電源部13、クロック抽出部15、変復調部16と、IC回路部4のメモリ部17及び制御部14にそれぞれ対応する、メモリ部23及び制御部22とが備えられている。
このとき、IC回路部7は、無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号(第2問合せ信号)に対して応答信号を出力するか否かについての動作モード(応答モードと不応答モード。詳細は後述)が、補助無線タグ1からの応答信号の傍受の有無に応じて選択的に切り替えられるようになっている。そのために、新たに自己電源部24及びおよび感度切替え部25(感度切り替え手段)が備えられている。
自己電源部24は、例えば適宜の蓄電手段(電池)を用いて構成されている。電源部13を利用できない状態(=無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号を受信しない状態)でも、制御部22に上述のモード選択に必要な処理を行わせるための電力を供給可能である。
感度切替え部25は、第1受信回路27と第2受信回路28とを備えている。
第1受信回路27は、受信感度を相対的に高く設定するのに用いられ、例えば低ノイズアンプからなる増幅器26を備えている。そして、近傍に位置する第1無線タグ1の上記無線タグ回路素子11からの無線タグ情報読み取り装置3への応答信号を受信(傍受)したとき、この増幅器26で受信感度を高めることで無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号を受信可能になる。
第2受信回路28は、受信感度を相対的に低く設定するのに用いられ、上記増幅器26はパススルーされる構成となる。。
そして、これら第1受信回路27と第2受信回路28とは、制御部22による制御信号に基づき動作する切替スイッチ29により切り替えられる。すなわち感度切替え部25は、通常は、比較的近傍に位置する補助無線タグ1の応答信号の傍受のみを行うために第2受信回路28側(図3中右側。二点鎖線位置参照)に切り替えられて第2受信回路28を導通させている(これにより通信可能範囲は前述のように狭くなり無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号を受信不可となる)。そして、補助無線タグ1の応答信号を傍受することで不応答モードから応答モードへのモード変更が行われた場合には、第1受信回路27側(図3中左側。実線位置参照)を導通させる(これにより通信可能範囲は前述のように広くなり無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号を受信可能となる)。このようにして、感度切替え部25は、タグアンテナ8が受信する電波に対する受信感度を切り替える。自己電源部24(自己電源)は、電波非受信状態におけるこの感度切替え部25の切り替え動作を実行可能とするためのものである。
図4は、メモリ部23の機能的構成を表す機能ブロック図である。
図4において、メモリ部23は、情報(無線タグ情報)の格納に用いられるタグ情報格納部31と、組合せ情報格納部32とを有している。組合せ情報格納部32は、主無線タグ2のセキュリティ性を高めるために主無線タグ2に組み合わされる(=関連づけられる、詳細は後述)、少なくとも1つの補助無線タグ1の無線タグ回路素子11の識別情報(第1タグ識別情報)を、例えば照合テーブルのような形で格納している。
図5は、制御部22の機能的構成を表す機能ブロック図である。
図5において、制御部22は、無線タグ情報読み取り装置3からの上記質問波に対する応答を制御する応答制御部33と、モード制御部34(モード制御手段)とを有している。
モード制御部34は、照合部35と、動作モード変更部36とを含んでいる。照合部35は、補助無線タグ1が無線タグ情報読み取り装置3からの問合せに応じて発信する応答信号を変復調部16が受信したのに応じ、その応答信号に含まれている補助無線タグ1の(=無線タグ回路素子11の)識別情報をメモリ部23の組合せ情報格納部32に格納の識別情報と照合する。補助無線タグ1の識別情報と一致する識別情報が組合せ情報格納部32に格納されていれば、照合成立通知を動作モード変更部36に出力する。これを受けて動作モード変更部36は、応答制御部33にモード変更指令を出力する。これにより、応答制御部33が、動作モードを不応答モードから応答モードへ変更し、上記感度切替え部25に対し切替スイッチ29を第1受信回路27側へ切り替えるための制御信号を出力する(すなわちそれまでは、応答制御部33は切替スイッチ29を第2受信回路28側に切り替えるための制御信号を出力している)。
図6は、上記無線タグ情報読み取り装置3の機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。
図6において、無線タグ情報読み取り装置3は、制御部41、アンテナ42、通信部43、およびメモリ部44(記憶手段)を備えている。
制御部41は、情報読み取り部45(情報取得手段)を有している。この情報読み取り部45により、読取り要求のための問合せ信号(第1問合せ信号又は第2問合せ信号)を生成し、また問合せ信号に応じて補助無線タグ1や主無線タグ2から発信される応答信号(第1応答信号又は第2応答信号)を処理して無線タグ情報(識別情報であるタグIDを含む)の読取りを行う。
アンテナ42及び通信部43は、無線タグ情報読み取り装置3における通信手段を構成している。そして、通信部43から上記問合せ信号をアンテナ42を介し補助無線タグ1(又は主無線タグ2)に送信し、補助無線タグ1(又は主無線タグ2)からの応答信号をアンテナ42を介し通信部43で受信する。メモリ部44は、補助無線タグ1や主無線タグ2から読み取った無線タグ情報の保存などを行う。またメモリ部44は、主無線タグ2のセキュリティ性を高めるために関連づけられる(少なくとも1つの)補助無線タグ1の無線タグ回路素子11の識別情報(第1タグ識別情報)を、主無線タグ2の無線タグ回路素子21の識別情報(第2タグ識別情報)と関連づけて(例えばテーブルのような形で)格納している。
図7は、上記無線タグ情報読み取り装置3の制御部41が実行する制御手順を表すフローチャートである。
図7において、まずステップS130で、通信部43及びアンテナ42を介し、主無線タグ2に対し、その無線タグ回路素子21の識別情報(タグID)を含む質問波(第2問合せ信号)を出力する。
その後、ステップS140に移り、この第2問合せ信号に対する主無線タグ2からの応答波(第2応答信号)がアンテナ42及び通信部43を介し受信されたかどうかを判定する。応答信号が受信されない場合は後述のステップS110に移る。応答信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS150に移る。
ステップS150では、ステップS140で受信した応答信号から、取得対象である無線タグ情報(セキュリティーの対象である情報本体)を抽出取得し(適宜メモリ部44に格納し)、このフローを終了する。
一方、上記ステップS140の判定が満たされなかった場合は、ステップS110に移り、通信部43及びアンテナ42を介し、補助無線タグ1に対し、その無線タグ回路素子11の識別情報(タグID)を含む質問波(第1問合せ信号)を出力する。
その後、ステップS120に移り、この第1問合せ信号に対する補助無線タグ1からの応答波(第1応答信号)がアンテナ42及び通信部43を介し受信されたかどうかを判定する。応答信号が受信された場合は判定が満たされ、ステップS130に戻って同様の手順を繰り返す。なおこのとき、この補助無線タグ1からの応答信号の送信により、主無線タグ2は前述の応答モードに切り替わり、受信感度が増大している(後述のステップS240参照)。一方、応答信号が受信されなかったらステップS120の判定が満たされず、このフローを終了する。
なお、図7において、ステップS140の応答がなく判定が満たされなかったとき、直ちにステップS110に移るのでなく、所定回数の間だけステップS130へ戻って同様の手順を繰り返す(=リトライする)ようにしてもよい。また同様に、ステップS120の応答がなく判定が満たされなかったとき、直ちにステップS130に戻るのでなく、所定回数の間だけステップS110へ戻って同様の手順を繰り返す(=リトライする)ようにしてもよい。
図8は、主無線タグ2の無線タグ回路素子21に備えられた制御部22が実行する制御手順を表すフローチャートである。なお、このフローの開始前に、感度切替え部25の切り替えスイッチ29は、通常状態、すなわち不応答モードに対応した第2受信回路側に切り替えられている。
図8において、まずステップS210において、上記照合部35(図5参照)で、なんらかの信号がタグアンテナ82及び変復調部16を介し受信されたかどうかを判定する。信号が受信されるまでこの判定を繰り返し、信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS220に移る。
ステップS220では、上記照合部35で、上記ステップS210で受信され変復調部16で復調処理した情報を、メモリ部23の組合せ情報格納部32の照合テーブルと対比させ、関連づけられた補助無線タグ1の無線タグ回路素子11の識別情報(モード変更用タグ識別情報)が含まれているかどうか照合を行う。
その後ステップS230に移り、上記照合部35で、上記ステップS220で照合結果に基づき、受信(傍受)した信号が補助無線タグ1から無線タグ情報読み取り装置3への応答信号(第1応答信号)であったかどうか(信号に無線タグ回路素子11の識別情報が含まれていたかどうか)を判定する。補助無線タグ1の応答信号ではなかった場合、判定が満たされず、ステップS210に戻って同様の手順を繰り返す。補助無線タグ1の応答信号であった場合には判定が満たされ、ステップS240に移る。
ステップS240では、動作モード変更処理を行う。すなわち、上記動作モード変更部36(図5参照)で、対応する信号(前述の照合成立通知)を動作モード変更部36へ出力するとともに、これに対応して動作モード変更部36で照合成立通知に対応したモード変更指令を応答制御部33に出力する。その後、応答制御部33で、動作モードをこれまでの不応答モードから応答モードに切り替え、上記感度切替え部25に対し切替スイッチ29を第1受信回路27側へ切り替えるための制御信号(感度切り替え信号)を出力する。この結果、前述のようにして無線タグ回路素子21の受信感度が増大する。なお、切替のための上記制御信号出力後、所定の遅延時間が経過してから切替スイッチ29が切り替わるようにしてもよい。
そして、ステップS250に移り、上記照合部35(図5参照)で、(上記受信感度が増大した状態で)無線タグ情報読み取り装置3から無線タグ回路素子21の識別情報を含む質問波である問合せ信号(第2問合せ信号)がタグアンテナ82及び変復調部16を介し受信されたかどうかを判定する。第2問合せ信号が受信されるまでこの判定を繰り返し、第2問合せ信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS260に移る。
ステップS260では、応答制御部33で変復調部16へ信号を出力し、上記第2問合せ信号に対応した応答波(第2応答信号。メモリ部23に記憶していた無線タグ情報を含む)を生成してタグアンテナ82を介し無線タグ情報読み取り装置3へと送信し、このフローを終了する。
以上のように構成した本実施形態の無線タグ情報読み取りシステムにおいては、主無線タグ2の無線タグ回路素子21は、通常は不応答モードにある。このため、無線タグ情報読み取り装置3からの第2問い合わせ信号に対し応答しない。そして、無線タグ情報読み取り装置3から補助無線タグ1の無線タグ回路素子11に対し第1問合せ信号が出力され、無線タグ回路素子11が対応する第1応答信号を無線タグ情報読み取り装置3へ出力すると、上記第2問い合わせ信号に対し応答可能な応答モードに切り替えられる。
したがって、操作者が、主無線タグ2の無線タグ回路素子21のIC回路部7に記憶された情報を取得しようとする場合には、まず補助無線タグ1の無線タグ回路素子11に対し第1問い合わせ信号を出力して応答させる(ステップS110参照)。これによって上記のようにして主無線タグ2の無線タグ回路素子21が第2問い合わせ信号に対し応答可能となり(ステップS240参照)、主無線タグ2に対し第2問い合わせ信号を出力することで、主無線タグ2の無線タグ回路素子21からの応答信号より最終的に得たい無線タグ情報を取得することができる。このように、2段階の手順を踏んで情報取得を行わなければならない構成とすることで、主無線タグ2の記憶情報(例えば機密情報、重要性の高い情報等)に対するセキュリティーを向上することができる(主無線タグ2から情報取得できるのは、補助無線タグ1→主無線タグ2の順でアクセスしなければならないことを知っている操作者に限定される)。またこのとき、操作者は、暗号化手法を用いる場合のような鍵の交換や復号化等のような面倒な操作を行う必要がなく、上記のように単純に問い合わせ信号を2回出力させるだけでよい。したがって、操作者に大きな負担をかけることなく、簡易な手法でセキュリティーを向上できる。
このとき、特に、本実施形態では、主無線タグ2の無線タグ回路素子21において、通常時には感度切り替え部25で受信感度増大を実行せず受信感度を低い値のままとしておくことで、自己に対する第2問合せ信号に対し応答しない不応答モードを実現することができる。一方、補助無線タグ1からの第1応答信号受信時には、モード制御部34が感度切り替え信号を感度切り替え部25に出力し、これによって感度切り替え部25が受信感度を増大させる。これにより、自己に対する問い合わせ信号に対し応答可能な応答モードを実現することができる。
また本実施形態では特に、主無線タグ2の無線タグ回路素子21に自己電源部24を備える。これにより、電波非受信状態であっても制御部22等への給電を行い、動作モードの切り替え動作を確実に実行することができる。
なお、上記実施形態においては、質問器(無線タグ情報読み取り装置3)を1つのみ設けていたが、2台以上設けてもよい。この場合、第1の質問器は主無線タグ2への問い合わせを実行する(上記ステップS130〜ステップS150に相当する手順)とともに、第2の質問器が補助無線タグ1への問い合わせを行う(上記ステップS110〜ステップS120に相当する手順)ようにする。これにより、第1の質問器から主無線タグ2への問い合わせに対し応答がなかったとしても、第2の質問器から補助無線タグ1への問い合わせに対し応答があったときに、主無線タグ2から第1の質問器への応答が返るようになる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記に限られず、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)2つ以上の補助無線タグの応答を条件に主無線タグの動作モードが切り替えられる場合
図9は、この変形例の無線タグ情報読み取りシステムの概略構成を表すシステム構成図であり、上記実施形態の図1に対応する図である。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図9において、この無線タグ情報読み取りシステムは、複数(図の例では3つ)の補助無線タグ1a(第1補助無線タグ)、補助無線タグ1b(第2補助無線タグ)、補助無線タグ1c(第3補助無線タグ)をセットにして、主無線タグ2に関連づけるようにしている。すなわちこの変形例では、補助無線タグ1a,1b,1cが所定の順序(この例では後述のように補助無線タグ1a→1b→1cの順序。あるいは操作者の任意の順序で設定できるようにしてもよい)で応答信号を発信したときに、主無線タグ2がそれら複数の応答信号をその順序で受信(傍受)したときに、主無線タグ2が動作モードを前述の不応答モードから応答モードに変更する。
各補助無線タグ1a,1b,1cの構成は上記実施形態の補助無線タグ1と同様である。なお、メモリ部23には、上記に対応して、上記組合せ情報格納部32に、主無線タグ2に関連づけられる、補助無線タグ1a〜1cそれぞれの無線タグ回路素子11の識別情報(第1タグ識別情報)を、(補助無線タグ1a→1b→1cの順序情報とともに)例えば照合テーブルのような形で格納している。
また無線タグ情報読み取り装置3の構成も上記実施形態とほぼ同様である。なお、メモリ部44には、上記に対応して、主無線タグ2に関連づけられる補助無線タグ1a,1b,1cそれぞれの無線タグ回路素子11の識別情報(第1タグ識別情報)を、主無線タグ2の無線タグ回路素子21の識別情報(第2タグ識別情報)と関連づけて、かつ上記の読み取り順序も関連づけて格納している。
図10は、上記無線タグ情報読み取り装置3の制御部41が実行する制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図7に相当する図である。図7と同等の手順には同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
図10において、まずステップS130で、上記実施形態と同様、主無線タグ2に質問波(第2問合せ信号)を出力し、ステップS140でその応答波(第2応答信号)の受信を判定する。応答信号が受信されたらステップS150に移って無線タグ情報を抽出取得し(適宜メモリ部44に格納し)、このフローを終了する。
ステップS140で応答信号が受信されなかったら判定が満たされず、ステップS101に移る。ステップS101では、上記図7のステップS110と同様、通信部43及びアンテナ42を介し、第1補助無線タグ1aに対し、その無線タグ回路素子11の識別情報(タグID)を含む質問波(第1問合せ信号)を出力する。
その後、上記図7のステップS120と同様のステップS102に移り、上記第1問合せ信号に対する第1補助無線タグ1aからの応答波(第1応答信号)がアンテナ42及び通信部43を介し受信されたかどうかを判定する。応答信号が受信されない場合はこのフローを終了する。応答信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS103に移る。
ステップS103では、上記ステップS101と同様、通信部43及びアンテナ42を介し、第2補助無線タグ1bに対し、その無線タグ回路素子11の識別情報(タグID)を含む質問波(第1問合せ信号)を出力する。
その後、ステップS104に移り、上記ステップS102と同様、第1問合せ信号に対する第2補助無線タグ1bからの応答波(第1応答信号)がアンテナ42及び通信部43を介し受信されたかどうかを判定する。応答信号が受信されない場合はこのフローを終了する。応答信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS105に移る。
ステップS105では、上記ステップS101及びステップS103と同様、通信部43及びアンテナ42を介し、第3補助無線タグ1cに対し、その無線タグ回路素子11の識別情報(タグID)を含む質問波(第1問合せ信号)を出力する。
その後、ステップS106に移り、上記ステップS102及びステップS104と同様、第1問合せ信号に対する第3補助無線タグ1cからの応答波(第1応答信号)がアンテナ42及び通信部43を介し受信されたかどうかを判定する。応答信号が受信されない場合はこのフローを終了する。応答信号が受信されたら判定が満たされ、ステップS130に戻って同様の手順を繰り返す。なおこのとき、これら補助無線タグ1a、補助無線タグ1b、補助無線タグ1cの応答信号の送信により、主無線タグ2は応答モードに切り替わり、受信感度が増大している(後述のステップS240参照)。
図11は、本変形例の主無線タグ2の無線タグ回路素子21に備えられた制御部22が実行する制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図8に相当する図である。図8と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。なお、前述と同様、このフローの開始前に、感度切替え部25の切り替えスイッチ29は、通常状態、すなわち不応答モードに対応した第2受信回路側に切り替えられている。
図11において、まずステップS201において、上記実施形態の図8のステップS210と同様、上記照合部35(図5参照)で、なんらかの信号がタグアンテナ82及び変復調部16を介し受信されたかどうかを判定する。信号が受信されるまでこの判定を繰り返し、信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS202に移る。
ステップS202では、上記ステップS220と同様、上記照合部35で、上記ステップS201で受信され変復調部16で復調処理した情報を、メモリ部23の組合せ情報格納部32の上記照合テーブルと対比させ、(読み取り順序が1番目であるとして)関連づけられた補助無線タグ1aの無線タグ回路素子11の識別情報(モード変更用タグ識別情報)が含まれているかどうか照合を行う。
その後ステップS203に移り、上記ステップS230と同様、上記照合部35で、上記ステップS202での照合結果に基づき、受信(傍受)した信号が補助無線タグ1aから無線タグ情報読み取り装置3への応答信号(第1応答信号)であったかどうか(信号に補助無線タグ1aの無線タグ回路素子11の識別情報が含まれていたかどうか)を判定する。補助無線タグ1aの応答信号ではなかった場合、判定が満たされず、ステップS201に戻って同様の手順を繰り返す。補助無線タグ1aの応答信号であった場合には判定が満たされ、ステップS204に移る。
ステップS204では、上記ステップS201と同様、照合部35でなんらかの信号がタグアンテナ82及び変復調部16を介し受信されたかどうかを判定する。信号が受信されるまでこの判定を繰り返し、信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS205に移る。
ステップS205では、上記ステップS202と同様、照合部35で、上記ステップS204で受信され変復調部16で復調処理した情報を、メモリ部23の組合せ情報格納部32の上記照合テーブルと対比させ、(読み取り順序が2番目であるとして)関連づけられた補助無線タグ1bの無線タグ回路素子11の識別情報(モード変更用タグ識別情報)が含まれているかどうか照合を行う。
その後ステップS206に移り、上記ステップS203と同様、照合部35で、上記ステップS205での照合結果に基づき、受信(傍受)した信号が補助無線タグ1bから無線タグ情報読み取り装置3への応答信号(第1応答信号)であったかどうか(信号に補助無線タグ1bの無線タグ回路素子11の識別情報が含まれていたかどうか)を判定する。補助無線タグ1bの応答信号ではなかった場合、判定が満たされず、ステップS201に戻って同様の手順を繰り返す。補助無線タグ1bの応答信号であった場合には判定が満たされ、ステップS207に移る。
ステップS207では、上記ステップS201及びステップS204と同様、照合部35でなんらかの信号がタグアンテナ82及び変復調部16を介し受信されたかどうかを判定する。信号が受信されるまでこの判定を繰り返し、信号が受信されたら判定が満たされ、次のステップS208に移る。
ステップS208では、上記ステップS202及びステップS205と同様、照合部35で、上記ステップS207で受信され変復調部16で復調処理した情報を、メモリ部23の組合せ情報格納部32の上記照合テーブルと対比させ、(読み取り順序が3番目であるとして)関連づけられた補助無線タグ1cの無線タグ回路素子11の識別情報(モード変更用タグ識別情報)が含まれているかどうか照合を行う。
その後ステップS209に移り、上記ステップS203及びステップS206と同様、照合部35で、上記ステップS208での照合結果に基づき、受信(傍受)した信号が補助無線タグ1cから無線タグ情報読み取り装置3への応答信号(第1応答信号)であったかどうか(信号に補助無線タグ1cの無線タグ回路素子11の識別情報が含まれていたかどうか)を判定する。補助無線タグ1cの応答信号ではなかった場合、判定が満たされず、ステップS201に戻って同様の手順を繰り返す。補助無線タグ1cの応答信号であった場合には判定が満たされ、ステップS240に移る。
この後のステップS240〜ステップS260は上記実施形態と同様である。すなわち、ステップS240での動作モード変更処理において動作モードをこれまでの不応答モードから応答モードに切り替えて無線タグ回路素子21の受信感度を増大させる。その後ステップS250で無線タグ情報読み取り装置3から第2問合せ信号が受信されたかどうかを判定し、判定が満たされたらステップS260で対応した応答波(第2応答信号)を無線タグ情報読み取り装置3へと送信し、このフローを終了する。
本変形例によれば、主無線タグ2からのタグ情報の読取りについて、より多くの条件を課する(この例では補助無線タグ1a,1b,1cの個数及びその読み取り順序)ことができ、したがって主無線タグ2のセキュリティ性をより一層向上させることができる。
(2)モード変更の切り替えを逆の態様とする場合
以上の無線タグ情報読み取りシステムでは、主無線タグ2に少なくとも1つの補助無線タグ1を関連づけ、主無線タグ2を通常は不応答モードにしておいて、補助無線タグ1の応答によって主無線タグ2を応答モードに切り替えるようにしている。このような補助無線タグ1を組み合わせた主無線タグ2のモード切り替えの手法については、その切り替えを逆の態様(通常は応答モードとし、補助無線タグ1の応答で不応答モード)とすることも可能である。
図12は、このような変形例による無線タグ情報読み取りシステムの概略構成を表すシステム構成図である。この変形例は、一例として、薬に用いる無線タグ(主無線タグ)と薬袋に用いる無線タグ(補助無線タグ)に本発明を適用した場合の例である。
図12において、カプセル薬61に薬用無線タグ62(主無線タグ)が用いられ、カプセル薬61を入れる薬袋63に薬袋用無線タグ(補助無線タグ)が用いられている。この場合に、薬用無線タグ62は、薬袋用無線タグ64の無線タグ情報読み取り装置3に対する応答信号が傍受されないうちは動作モードを応答モードとしており、無線タグ情報読み取り装置3によるタグ情報(すなわち薬剤の種類や薬効、対応する病名等)の読取りが可能となっている。一方、カプセル薬61が薬袋63に入れられ(互いに比較的近傍に位置するようになり)、薬袋用無線タグ64が無線タグ情報読み取り装置3からの問合せ信号(第1問合せ信号)に応じて応答信号(第1応答信号)を発信すると、それを薬用無線タグ62が傍受する。そしてこの応答信号の傍受により、薬用無線タグ62が動作モードを応答モードから不応答モードに変更し、これにより無線タグ情報読み取り装置3による薬用無線タグ62の読取りが不能になる。このため、カプセル薬61が薬袋63に入れられた後は、薬用無線タグ62からカプセル薬61についての情報が漏れるのを効果的に防止できる。この結果、上記同様、カプセル薬61について守秘性を与えることができ、セキュリティーを向上することができる。またこのとき、操作者は、暗号化手法を用いる場合のような鍵の交換や復号化等のような面倒な操作を行う必要がなく、上記のように簡易な手法でセキュリティーを向上できる。
(3)その他
以上においては、主無線タグ2の無線タグ回路素子21は自己電源部24を備えたアクティブタイプであったが、これに限られるものでなく、セミパッシブタイプのものであってもよい。また、上記実施形態では低ノイズアンプからなる第1受信回路27を設けたが、別の手法でもよい。たとえば減衰器の挿入を切り替える方法によっても同様の効果を奏するのもである。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態による無線タグ情報読み取りシステムの構成を示すシステム構成図である。 補助無線タグの機能的構成を示す機能ブロック図である。 主無線タグの機能的構成を示す機能ブロック図である。 メモリ部の機能的構成を示す機能ブロック図である。 制御部の機能的構成を示す機能ブロック図である。 無線タグ情報読み取り装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。 無線タグ情報読み取り装置の制御部が実行する制御手順を表すフローチャートである。 主無線タグの無線タグ回路素子に備えられた制御部が実行する制御手順を表すフローチャートである。 2つ以上の補助無線タグの応答を条件に主無線タグの動作モードが切り替えられる変形例による無線タグ情報読み取りシステムの構成を示すシステム構成図である。 無線タグ情報読み取り装置の制御部が実行する制御手順を表すフローチャートである。 主無線タグの無線タグ回路素子に備えられた制御部が実行する制御手順を表すフローチャートである。 モード変更の切り替えを逆の態様とする変形例による無線タグ情報読み取りシステムの構成を示すシステム構成図である。
符号の説明
3 無線タグ情報読み取り装置(質問器)
4 IC回路部
5 タグアンテナ(タグ側アンテナ)
7 IC回路部
8 タグアンテナ(タグ側アンテナ)
11 無線タグ回路素子(第1無線タグ回路素子)
21 無線タグ回路素子(第2無線タグ回路素子)
24 自己電源部(自己電源)
25 感度切替え部(感度切り替え手段)
34 モード制御部(モード制御手段)
42 アンテナ(通信手段)
43 通信部(通信手段)
44 メモリ部(記憶手段)
45 情報読み取り部(情報取得手段)

Claims (8)

  1. 情報を記憶するIC回路部と、
    情報を送受信するタグ側アンテナとを有する無線タグ回路素子であって、
    前記IC回路部は、
    質問器からの第1問合せ信号に対し特定の他の無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき、前記第1応答信号に応じて動作モードを変更するモード制御手段を有することを特徴とする無線タグ回路素子。
  2. 請求項1記載の無線タグ回路素子において、
    前記モード制御手段は、
    前記動作モードとして、前記質問器からの第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する応答モードと、応答不能な不応答モードとを有し、
    前記第1応答信号の出力時に、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行う
    ことを特徴とする無線タグ回路素子。
  3. 請求項2記載の無線タグ回路素子において、
    前記モード制御手段は、
    前記第1応答信号の出力時に、前記第1応答信号に含まれたタグ識別情報が、予め設定されたモード変更用タグ識別情報と一致するかどうかを照合する照合手段を備え、前記照合手段により前記照合が一致したときに、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行う
    ことを特徴とする無線タグ回路素子。
  4. 請求項2又は請求項3記載の無線タグ回路素子において、
    質問器からの前記第2応答信号に対する受信感度を切り替え可能な感度切り替え手段を有し、
    前記モード制御手段は、
    前記第1応答信号の出力時に、前記感度切り替え手段に対し、前記不応答モードから前記応答モードへとモード変更を行うための感度切り替え信号を出力し、
    前記感度切り替え手段は、
    前記感度切り替え信号に応じ前記受信感度を増大させる
    ことを特徴とする無線タグ回路素子。
  5. 請求項4記載の無線タグ回路素子において、
    前記モード制御手段に供給するための電力を発生可能な自己電源を有することを特徴とする
    無線タグ回路素子。
  6. 情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを有する第1無線タグ回路素子と、
    情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを有する第2無線タグ回路素子と、
    前記第1無線タグ回路素子に対する第1問い合わせ信号、及び、前記第2無線タグ回路素子に対する第2問い合わせ信号を出力可能な質問器と
    を有する無線タグ情報読み取りシステムであって、
    前記第2無線タグ回路素子は、
    通常時は、前記質問器からの前記第2問い合わせ信号に対し応答不能であり、
    前記質問器からの前記第1問い合わせ信号に対し前記第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき、前記第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する
    ことを特徴とする無線タグ情報読み取りシステム。
  7. 第1問い合わせ信号に対し応答する第1無線タグ回路素子、及び、通常時は第2問い合わせ信号に対し応答不能であり、前記第1問い合わせ信号に対し前記第1無線タグ回路素子が第1応答信号を出力したとき前記第2問い合わせ信号に対し第2応答信号を出力する第2無線タグ回路素子のそれぞれと、無線通信を介し情報送受信可能な通信手段と、
    前記第2無線タグ回路素子の第2タグ識別情報と、前記第1応答信号を出力させるための前記第1無線タグ回路素子の第1タグ識別情報とを、関連づけて記憶する記憶手段と、
    前記通信手段を介し、前記第1無線タグ回路素子に対し前記第1タグ識別情報を含む前記第1問い合わせ信号を出力することで、前記第2無線タグ回路素子から前記第2タグ識別情報を含む前記第2応答信号を取得する情報取得手段と
    を有することを特徴とする質問器。
  8. 請求項7記載の質問器において、
    前記通信手段は、
    互いに異なる複数の第1問い合わせ信号に対応してそれぞれ応答する複数の前記第1無線タグ回路素子、及び、各第1問い合わせ信号に対し複数の前記第1無線タグ回路素子が所定順序でそれぞれ前記第1応答信号を出力したときに前記第2応答信号を出力する前記第2無線タグ回路素子と、情報送受信可能であり、
    前記記憶手段は、
    前記第2無線タグ回路素子の前記第2タグ識別情報と、前記第1応答信号を出力させるための前記複数の第1無線タグ回路素子それぞれの前記第1タグ識別情報と、前記所定順序とを関連づけて記憶し、
    前記情報取得手段は、
    前記通信手段を介し、前記所定順序に沿って、前記複数の第1無線タグ回路素子のそれぞれに対し対応する前記第1問い合わせ信号を出力することで、前記第2無線タグ回路素子から前記第2応答信号を取得する
    ことを特徴とする質問器。
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JP2010186387A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Omron Corp データ管理システム、データ管理方法、リーダおよびrfidタグ

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