JP2008241026A - 保持器付きころ - Google Patents

保持器付きころ Download PDF

Info

Publication number
JP2008241026A
JP2008241026A JP2007315983A JP2007315983A JP2008241026A JP 2008241026 A JP2008241026 A JP 2008241026A JP 2007315983 A JP2007315983 A JP 2007315983A JP 2007315983 A JP2007315983 A JP 2007315983A JP 2008241026 A JP2008241026 A JP 2008241026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
diameter side
cage
inner diameter
outer diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007315983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5273996B2 (ja
Inventor
Shinji Oishi
真司 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2007315983A priority Critical patent/JP5273996B2/ja
Publication of JP2008241026A publication Critical patent/JP2008241026A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5273996B2 publication Critical patent/JP5273996B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/54Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal
    • F16C33/542Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal
    • F16C33/543Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal from a single part
    • F16C33/546Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal from a single part with a M- or W-shaped cross section
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • F16C19/463Needle bearings with one row or needles consisting of needle rollers held in a cage, i.e. subunit without race rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C9/00Bearings for crankshafts or connecting-rods; Attachment of connecting-rods
    • F16C9/04Connecting-rod bearings; Attachments thereof

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】長寿命化が可能な保持器付きころを提供する。
【解決手段】保持器付きころ21は、複数のころ22と、一対の環状部およびころ22を収容する複数のポケット13を形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部14を含む溶接保持器11と、を備える。ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、柱部14は、ころPCD19上にころ22を案内するころ案内部18を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、保持器付きころに関し、特に、保持器周方向に対向するポケットの両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の溶接保持器を備える保持器付きころに関するものである。
自動車のトランスミッションのアイドラーや、オートバイのエンジンのコンロッド(コネクティングロッド)の大端部には、保持器付きころが使用される場合がある。保持器付きころとは、外輪や内輪を含まないタイプの転がり軸受で、ころおよびころを保持する保持器から構成される。保持器付きころに含まれる保持器には、例えば、ころの安定した保持や生産性の向上等、品質向上や低コスト化が要求される。
ここで、転がり軸受に含まれる保持器のうち、その断面がM字形状である溶接保持器に関する技術が、特開2000−274439号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示の溶接保持器の製造方法について、簡単に説明する。
まず、保持器素材となる平板状の帯状鋼材に対し、打ち抜き刃を有するポンチで、ポケット形状に刃先を押し当てて打ち抜き、ポケット穴を開口する。次に、M字の基本断面形状となるよう帯鋼をプレス加工する。その後、保持器の円周長さとなるように帯鋼を切断する。その後、切断された帯鋼を円筒状に丸める。そして、円筒状に丸められた帯鋼の両端部を溶接により接合する。その後、軟窒化処理や浸炭焼入処理等の熱処理等を行って、溶接保持器を製造する。
このようにして、特許文献1に開示の溶接保持器が製造される。このようにして製造される溶接保持器は、材料歩留まりが良好であり、加工速度を速くすることができる。したがって、低コスト化が要求される場合に、有効に利用される。
一般的な溶接保持器は、柱部の軸方向中央部が内径側に凹むように、断面M字形状に折曲げられている。図6は、従来における溶接保持器を有する針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図6を参照して、針状ころ軸受111は、針状ころ112と、針状ころ112を保持する溶接保持器101とを有する。
溶接保持器101のうち、ポケット103を形成する複数の柱部104には、針状ころ112の内径側への脱落を防止する内径側ころ止め部105、および外径側への針状ころ112の脱落を防止する外径側ころ止め部106が設けられている。内径側ころ止め部105は、図7に示すように、面押し等により柱部104の軸方向中央部に設けられている。外径側ころ止め部106は、面押し等により柱部104の付け根部分に設けられる。なお、図7は、柱部104の斜視図である。
このような溶接保持器101は、上記したように平板状の部材を円筒状に丸められて製造されるため、保持器周方向に対向するポケットの両側壁面の間隔は、打ち抜き保持器のように内径側と外径側とで同じではなく、内径側から外径側に向かって幅広に形成される。すなわち、図8に示すような一般的な打ち抜き保持器121では、保持器周方向に対向するポケット122の両側壁面123a、123bの間隔は、内径側と外径側とで同じであるが、図6に示す溶接保持器101では、内径側から外径側に向かって幅広となっている。なお、図8は、打ち抜き保持器121を含む保持器付きころ124をころ125の転動軸心に垂直な方向に切断した場合の断面図であり、図6に対応する。
このような溶接保持器において、内径側でころを案内する際には、面押しを施した柱部の内径側の軸方向中央部において、ころと接触させる。このような場合、柱部の中央部ところとの接触により、柱部の付け根が強い繰り返し応力を受け、疲労破壊が生じやすい問題がある。
ここで、柱部の付け根部分ところとを接触させる構成の溶接保持器に関する技術が、特開2005―30468号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献2によると、針状ころの案内時には、柱部の付け根部分に設けられた外径側ころ止め部ところとを接触させることにしている。すなわち、図6に示す針状ころ軸受111において、針状ころ112の案内時においては、針状ころ112と外径側ころ止め部106とが接触する。
こうすることにより、針状ころ112の案内時において、柱部104の付け根部分に設けられた外径側ころ止め部106と針状ころ112とを接触させ、柱部104の付け根部分の疲労破壊を防止し、信頼性を向上することにしている。
特開2000−274439号公報(図2等) 特開2005−30468号公報(図6等)
軸受サイズやころサイズによっては、特許文献2に開示の構成とすることが不可能な場合がある。すなわち、保持器付きころの外径に対してころの径が大きい場合、柱の外径側と内径側とでは幅の違いが大きくなる。この場合、ポケットの側壁面の外径側部分ところとの間隔は大きくなる一方、ポケットの側壁面ところとの間隔が非常に小さくなる。そうすると、内径側ころ止め部の突出量を微小に設定するために各構成部材の厳密な寸法管理が要求されることになり、コストアップに繋がる恐れがある。
さらに、ころを外径側ころ止め部で案内する場合には、軸受の振動で内外輪間に僅かな芯ずれが生じると内外輪間のすき間が狭くなった方の案内部分ところとの間の接触圧力や摩擦抵抗が大きくなる。そうすると、ころが案内部分から内径側に向かって偏った力を受ける。このような力が不規則に、或いは断続的にころに加わると、ころの挙動が不安定になる。
一方、特許文献1に開示の技術のように、内径側ころ止め部にころが接触する場合、上記した問題に加え、ころが柱部内径側の中央領域で接することになる。そうすると、ころの両端部側がフリーな状態となるため、ころがスキューし、このときのころの滑りによって軸受が発熱する恐れがある。
さらに、図7に示すように、面押しにより形成される内径側ころ止め部の面押し量が大きくなると、柱部のうち、内径側ころ止め部を形成する根元部がえぐられた形状となってしまう。そうすると、ころから負荷される力によりえぐられた箇所の底の角部分に応力集中が発生し、柱部が破損する恐れもある。
この発明の目的は、長寿命化が可能な保持器付きころを提供することである。
この発明に係る保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部およびころを収容する複数のポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える。ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、柱部は、ころピッチ円径上にころを案内するころ案内部を含む。
このように構成することにより、ころが案内部分から受ける力がころピッチ円径の接線方向となるため、ころが内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんど無くなる。したがって、ころが案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころの挙動が安定する。また、ころと接触する保持器の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころの発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができる。以下、ころピッチ円径を、ころPCD(Pitch Circle Diameter)と称す。
また、この発明の他の局面においては、保持器付きころは、複数のころと、一対の環状部およびころを収容する複数のポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える。ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されている。ここで、柱部は、内径側へのころの脱落を防止する内径側ころ止め部と、内径側ころ止め部の外径側に設けられ、外径側へのころの脱落を防止する外径側ころ止め部と、径方向において内径側ころ止め部と外径側ころ止め部との間に位置し、ころを案内するころ案内部とを含む。
このように構成することにより、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の保持器において、保持器は、径方向において内径側ころ止め部と外径側ころ止め部との間でころを案内するため、保持器付きころが内輪部材と外輪部材との間に組み込まれた後は、内径側および外径側ころ止め部ところとは接触せず、保持器の破損の恐れを低減することができる。したがって、長寿命化を図ることができる。
好ましくは、柱部は、保持器の回転軸線と平行であって回転軸線を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部と、一対の延出部の軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部とを含む。ここで、一対の傾斜部にころ案内部が設けられている。
こうすることにより、断面M字形状の保持器において、一対の傾斜部上にころ案内部が設けられているため、ころと保持器とが、軸方向の2箇所で接触することになる。そうすると、さらにころおよび保持器の挙動を安定させることができる。したがって、さらに長寿命化を図ることができる。
さらに好ましくは、内径側ころ止め部は、ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の内径側の間隔をころの外径より小さくすることにより構成されており、外径側ころ止め部は、柱部を塑性流動させてポケット側に突出させて構成されている。こうすることにより、内径側ころ止め部の加工工程を簡略化できる。
さらに好ましくは、ころ案内部は、柱部の側壁面のうち、ころピッチ円径上に位置する領域をポケット側に突出させた形状である。こうすることにより、内径側ころ止め部や外径側ころ止め部の形状による制限が小さくなり、設計上または加工上、容易にころ案内部を設けることができる。
この発明によれば、ころが案内部分から受ける力がころピッチ円径の接線方向となるため、ころが内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんど無くなる。したがって、ころが案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころの挙動が安定する。また、ころと接触する保持器の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころの発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。この発明に係る保持器付きころは、例えば、オートバイのエンジンのコンロッドの大端部や自動車のトランスミッションのアイドラーに有効に利用される。図2は、コンロッドの大端部に、この発明の一実施形態に係る保持器付きころを使用した2輪用エンジンの縦断面図である。図2を参照して、2輪用エンジン61は、回転運動を出力するクランク軸64と、混合気の燃焼により直線往復運動を行うピストン66と、クランク軸64とピストン66とを連結し、直線往復運動を回転運動に変換するコンロッド65とを有する。クランク軸64は、回転中心軸71を中心に回転し、バランスウェイト72によって回転のバランスをとっている。
コンロッド65は、直線状棒体の下方に大端部74を、上方に小端部75を設けたものからなる。クランク軸64は、コンロッド65の大端部74に、ピストン66とコンロッド65を連結するピストンピン73は、コンロッド65の小端部75に、それぞれ保持器付きころ21を介して回転自在に支持されている。
ガソリンと潤滑油とを混合した混合気は、吸気穴68からクランク室63へ送り込まれてから、ピストン66の上下動作に応じてシリンダ62の上方の燃焼室70へ導かれ燃焼される。燃焼された排気ガスは排気穴69から排出される。
保持器付きころ21は、上記したコンロッド65の大端部74に設けられた係合穴76に取り付けられ、回転軸としてのクランク軸64を支持する。すなわち、回転軸としてのクランク軸64の支持構造は、保持器付きころ21と、クランク軸64とを含む。クランク軸64は、コンロッド65の大端部74に設けられた係合穴76に取り付けられた保持器付きころ21によって支持される。また、2輪用エンジン61は、クランク軸64の支持構造を備える。
図3は、図2に示す2輪用エンジンに備えられるクランク軸64の支持構造に含まれる保持器付きころ21のうち、保持器付きころ21に備えられる溶接保持器のポケット部分を、外径側から見た図である。図4は、図3に示す保持器付きころ21を、図3中のIV−IV断面で切断した場合の断面図である。図1は、係合穴76に取り付けられた図3等に示す保持器付きころ21を、図4中のI−I断面で切断した場合の断面図である。図5は、図3等に示す保持器付きころ21を示す斜視図である。なお、理解の容易の観点から、図3において、ころを図示しておらず、図4において、ころを二点鎖線で示している。また、ころPCDを一点鎖線で示している。
図1〜図5を参照して、保持器付きころ21の構成について説明する。保持器付きころ21は、複数のころ22と、複数のころ22を保持する溶接保持器11とを備える。複数のころ22は、溶接保持器11に設けられた複数のポケット13内に収容されている。上記したように、保持器付きころ21は、その内径側に回転軸としてのクランク軸64が配置され、クランク軸64を支持する。また、保持器付きころ21は、コンロッド65の大端部74に設けられた係合穴76に取り付けられている。
溶接保持器11は、一対の環状部12a、12bと、複数のころ22を収容する複数のポケット13を形成するように一対の環状部12a、12bを連結する複数の柱部14を備える。柱部14は、外径側への脱落を防止する外径側ころ止め部16を含む。
柱部14は、図4中の三点鎖線で示す溶接保持器11の回転軸線23と平行であって回転軸線23を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部24a、24bと、一対の延出部24a、24bの軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部25a、25bとを含む(図4参照)。
ここで、上記した溶接保持器11の製造方法について、簡単に説明する。まず、保持器素材となる平板状の帯鋼を、断面M字形状に折曲げる。そして、ポケット13を開口した後、所定の長さに切断する。その後、所定の長さに切断した保持器素材を、円筒状に丸める。そして、端部同士を溶接する。このようにして、溶接保持器11を製造する。
溶接保持器11は、ポケット13を開口した後、円筒状に丸めて形成しているため、内径側が縮径する。すなわち、保持器周方向に対向するポケット13の両側壁面20の間隔は、内径側から外径側に向かって幅広に形成される。このようにして、内径側のポケット13の周方向の長さ寸法を短くし、ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の内径側の間隔をころ22の外径より小さくするように構成して、内径側へのころの脱落を防止する内径側ころ止め部15を形成する。この場合、内径側ころ止め部15を含む両側壁面20の内径側は、平らな形状である。
また、柱部14の外径側部分を内径側から面押しして、柱部14の一部を塑性流動させ肉の盛り上がりを形成することによって、外径側ころ止め部16を形成する。この面押しをする際、肉の盛り上がり量を調整するため、肉の過剰な盛り上がりを抑えるストッパを用いてもよい。
ここで、溶接保持器11は、ころPCD19上にころ案内部18を有する。ころ案内部18は、上記した断面形状において、一対の傾斜部25a、25bに設けられている。具体的には、ころ案内部18は、外径側ころ止め部16のポケット13側への突出量と対向する両側壁面20の内径側部分との間隔の調整によって設ける。外径側ころ止め部16のポケット13側への突出量は、上述のように面押し後過大に盛り上がった余肉部分の突出をコイニング加工で周方向に後退させることで調整し、対向する両側壁面20の内径側部分の間隔は、柱幅で調整する。溶接保持器11のポケット13に収容されたころ22は、ころ案内部18により案内される。ころ22の案内時、具体的には、径方向の両側に位置する軌道面の間にころ22が組み込まれ、ころ22ところ案内部18とが当接している状態において、外径側ころ止め部16ところ22との間には、すき間17aを有する。また、内径側ころ止め部15ところ22との間にも、すき間17bを有する。ころ案内部18は、径方向において内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間に位置する。すなわち、溶接保持器11は、径方向において内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間に位置し、ころ22を案内するころ案内部18を含む。
こうすることにより、ポケット13の保持器周方向に対向する両側壁面20の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成された形状の溶接保持器11において、ころPCD19上のころ案内部18でころ22と溶接保持器11とを接触させて、ころ22を案内することができる。そうすると、ころ22が案内部分から受ける力がころPCD19の接線方向となるため、ころ22が内径側或いは外径側に向かった力を受けることがほとんどない。したがって、ころ22が案内部分から受ける力のバランスが偏りにくくなり、ころ22の挙動が安定する。また、ころ22と接触する溶接保持器11の挙動も安定することになる。その結果、保持器付きころ21の発熱による焼付きを防止し、長寿命化を図ることができる。
また、溶接保持器11は、内径側ころ止め部15と外径側ころ止め部16との間でころ22を案内するため、保持器付きころ21が内輪部材と外輪部材との間に組み込まれた後は、径方向において内径側および外径側ころ止め部15、16ところ22は接触せず、溶接保持器11の破損を抑制することができる。したがって、長寿命化を図ることができる。
この場合、すなわち、径方向の両側に位置する軌道面の間にころ22が組み込まれた状態において、溶接保持器11は、一対の傾斜部25a、25b上にころ案内部18を有するため、ころ22と溶接保持器11とが、軸方向の2箇所で接触することになる。つまり、瞬間的にスキューが起こっても、ころは正常な姿勢に戻るよう案内された状態になっている。このように、ころ22および溶接保持器11の挙動を安定させることができる。したがって、さらに長寿命化を図ることができる。
なお、このような溶接保持器11を含む保持器付きころ21を備えるクランク軸64の支持構造は、保持器付きころ21が長寿命であるため、クランク軸64の支持構造についても、長寿命化を図ることができる。
また、このようなクランク軸64の支持構造を備える2輪用エンジン61についても、長寿命化を図ることができる。
なお、ころ案内部18は、柱部14の両側壁面20のうち、ころPCD19上に位置する領域をポケット13側に突出させた形状であってもよい。こうすることにより、設計上または加工上容易にころPCD19上にころを案内できる形状が得られる。ここで、「突出」とは、側壁面20から階段状に突き出た形状であってもよいし、滑らかに盛り上がるような形状であってもよい。
また、上記の実施の形態においては、その断面がM字形状の溶接保持器について説明したが、これに限らず、上記と同じ断面において、その断面がV字形状等、他の断面形状の溶接保持器についても適用される。
なお、上記した構成の保持器付きころに内輪や外輪等の軌道輪を備えた転がり軸受についても適用される。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係る保持器付きころは、自動車のトランスミッションのアイドラーやオートバイのエンジンのコンロッドの大端部に有効に利用される。
この発明の一実施形態に係る保持器付きころの一部を示す断面図である。 コンロッドの大端部に保持器付きころを使用した2輪用エンジンの縦断面図である。 この発明の一実施形態に係る保持器付きころのうち、保持器のポケット部分を外径側から見た図である。 図3に示す保持器付きころを、図3中のIV−IV断面で切断した場合の断面図である。 この発明の一実施形態に係る保持器付きころを示す斜視図である。 従来における溶接保持器を含む保持器付きころの一部を示す断面図である。 従来における溶接保持器の柱部の斜視図である。 従来における打ち抜き保持器を含む保持器付きころの一部を示す断面図である。
符号の説明
11 溶接保持器、12a,12b 環状部、13 ポケット、14 柱部、15 内径側ころ止め部、16 外径側ころ止め部、17a,17b すき間、18 ころ案内部、19 ころPCD、20 側壁面、21 保持器付きころ、22 ころ、23 回転軸線、24a,24b 延出部、25a,25b 傾斜部、61 2輪用エンジン、62 シリンダ、63 クランク室、64 クランク軸、65 コンロッド、66 ピストン、68 吸気穴、69 排気穴、70 燃焼室、71 回転中心軸、72 バランスウェイト、73 ピストンピン、74 大端部、75 小端部、76 係合穴。

Claims (5)

  1. 複数のころと、
    一対の環状部および前記ころを収容する複数のポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える保持器付きころであって、
    前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されており、
    前記柱部は、ころピッチ円径上に前記ころを案内するころ案内部を含む、保持器付きころ。
  2. 複数のころと、
    一対の環状部および前記ころを収容する複数のポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含む保持器と、を備える保持器付きころであって、
    前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の間隔が、内径側から外径側に向かって幅広に形成されており、
    前記柱部は、内径側への前記ころの脱落を防止する内径側ころ止め部と、前記内径側ころ止め部の外径側に設けられ、外径側への前記ころの脱落を防止する外径側ころ止め部と、径方向において前記内径側ころ止め部と前記外径側ころ止め部との間に位置し、前記ころを案内するころ案内部とを含む、保持器付きころ。
  3. 前記内径側ころ止め部は、前記ポケットの保持器周方向に対向する両側壁面の内径側の間隔を前記ころの外径より小さくすることにより構成されており、
    前記外径側ころ止め部は、前記柱部の一部を塑性流動させて前記ポケット側に突出させて構成されている、請求項2に記載の保持器付きころ。
  4. 前記柱部は、前記保持器の回転軸線と平行であって前記回転軸線を含む平面で切断した断面形状において、軸方向外方側から内方側へ延びる一対の延出部と、前記一対の延出部の軸方向内方端から径方向の内方側に向かって傾斜して延びる一対の傾斜部とを含み、
    前記一対の傾斜部に前記ころ案内部が設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の保持器付きころ。
  5. 前記ころ案内部は、前記柱部の側壁面のうち、ころピッチ円径上に位置する領域を前記ポケット側に突出させた形状である、請求項1〜4のいずれかに記載の保持器付きころ。
JP2007315983A 2007-02-26 2007-12-06 保持器付きころ Expired - Fee Related JP5273996B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007315983A JP5273996B2 (ja) 2007-02-26 2007-12-06 保持器付きころ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007046006 2007-02-26
JP2007046006 2007-02-26
JP2007315983A JP5273996B2 (ja) 2007-02-26 2007-12-06 保持器付きころ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008241026A true JP2008241026A (ja) 2008-10-09
JP5273996B2 JP5273996B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=39912606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007315983A Expired - Fee Related JP5273996B2 (ja) 2007-02-26 2007-12-06 保持器付きころ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5273996B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11108065A (ja) * 1997-08-06 1999-04-20 Ntn Corp 針状ころ軸受
JP2005030468A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nsk Ltd 針状ころ軸受の保持器及び針状ころ軸受
JP2006046391A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Nsk Ltd 回転支持装置
JP2007040449A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Ntn Corp ころ軸受の保持器、ころ軸受およびころ軸受の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11108065A (ja) * 1997-08-06 1999-04-20 Ntn Corp 針状ころ軸受
JP2005030468A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nsk Ltd 針状ころ軸受の保持器及び針状ころ軸受
JP2006046391A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Nsk Ltd 回転支持装置
JP2007040449A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Ntn Corp ころ軸受の保持器、ころ軸受およびころ軸受の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5273996B2 (ja) 2013-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4772035B2 (ja) 針状ころ軸受
JP2007032671A (ja) 針状ころ軸受および軸受構造
JP5273996B2 (ja) 保持器付きころ
JP4703521B2 (ja) 保持器付きころ
JP2007127224A (ja) 針状ころ軸受およびクランクシャフト支持構造
JP2009138853A (ja) 自動車の動力伝達機構用回転軸支持構造
JP2009138854A (ja) 遊星歯車機構
JP2007024207A (ja) 針状ころ軸受
JP2008281189A (ja) コンロッド構造物および2輪用エンジン
JP2007071344A (ja) 船外機エンジンのクランク軸支持構造および船外機エンジン
JP2009236162A (ja) カムシャフトの軸受装置
JP4480639B2 (ja) 針状ころ軸受および外輪の製造方法
JP4672624B2 (ja) 保持器の製造方法、および保持器の製造装置
JP2008202697A (ja) 保持器付きころ
JP5140148B2 (ja) 保持器の製造方法
JP2012057751A (ja) 保持器および針状ころ軸受
JP2007024118A (ja) エンジンのピストンピン支持構造、エンジンのクランク軸支持構造および2サイクルエンジン
JP2007064304A (ja) エンジンのクランク軸支持構造および2サイクルエンジン
EP3693626B1 (en) Retainer for rolling bearing
JP2008202696A (ja) 保持器付きころ
JP2009168180A (ja) ころ軸受用保持器
JP2007016828A (ja) 針状ころ軸受の保持器の製造方法および針状ころ軸受の製造方法
JP2007218328A (ja) ころ軸受およびころ軸受の保持器
JP2009127803A (ja) 軸受付きシャフト装置
JP2007024117A (ja) エンジンのピストンピン支持構造、エンジンのクランク軸支持構造および2サイクルエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120816

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130311

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5273996

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees