JP2008221644A - パターン印刷透明シート - Google Patents
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Abstract
【課題】反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトしない、透明性の高いパターン印刷透明シートを提供する。
【解決手段】透明基板の表面に非可視光線反射性の透明パターンが印刷され、該透明パターンの印刷面に透明化層が積層されてなるパターン印刷透明シートであって、該透明化層が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とするパターン印刷透明シートである。
【選択図】図1
【解決手段】透明基板の表面に非可視光線反射性の透明パターンが印刷され、該透明パターンの印刷面に透明化層が積層されてなるパターン印刷透明シートであって、該透明化層が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とするパターン印刷透明シートである。
【選択図】図1
Description
本発明は、媒体の画面に入力するタイプのデータ入力システムに適用でき、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能な座標検知手段を提供する部材であって、特に、透明性の高いパターン印刷透明シートに関するものである。
近年、手書き等した文字、絵等を、情報処理装置が扱うことができる電子データに変換する必要性が高まっている。それに対応して例えば、入力軌跡の位置を示すための位置情報として、非可視光線である赤外線や紫外線を反射するパターンが印刷されたものを組み合わせることが考えられる。
ところで、従来から、非可視光線を反射するフィルムは知られている。
例えば、特許文献1には、反射によって色を再現する液晶表示装置用の反射型カラーフィルタ構造が開示されている。ここでは、赤色光反射カラーフィルタに於いて、垂直方向の赤色光の反射率を必要以上に増大させずに、斜め方向の赤色光の反射率のみを増大せしめる為の手段として、垂直方向に赤色光を反射する第1の領域と、垂直方向に赤外線(非可視光線)を反射する第2の領域を更に有する反射型フィルタ構造が開示されている。係る構造に於いて、該第2の領域は垂直方向に赤外線を反射することによって、垂直方向の赤色光反射率の増加は無い。且つ斜め方向に入射する光に対して選択反射波長は短縮される為、斜め入射光に対しては赤色光を反射することになり、係る目的を達成する。又、特許文献2及び3には、液晶性フィルムを用いた回折格子、円偏光板、光学フィルタ、着色装飾材料等が開示されている。
しかし、これらはいずれも、座標入力用途を希求するものでは無く、座標入力用途へ用いられ得るパターン印刷透明シートを示唆するところも無いものである。
例えば、特許文献1には、反射によって色を再現する液晶表示装置用の反射型カラーフィルタ構造が開示されている。ここでは、赤色光反射カラーフィルタに於いて、垂直方向の赤色光の反射率を必要以上に増大させずに、斜め方向の赤色光の反射率のみを増大せしめる為の手段として、垂直方向に赤色光を反射する第1の領域と、垂直方向に赤外線(非可視光線)を反射する第2の領域を更に有する反射型フィルタ構造が開示されている。係る構造に於いて、該第2の領域は垂直方向に赤外線を反射することによって、垂直方向の赤色光反射率の増加は無い。且つ斜め方向に入射する光に対して選択反射波長は短縮される為、斜め入射光に対しては赤色光を反射することになり、係る目的を達成する。又、特許文献2及び3には、液晶性フィルムを用いた回折格子、円偏光板、光学フィルタ、着色装飾材料等が開示されている。
しかし、これらはいずれも、座標入力用途を希求するものでは無く、座標入力用途へ用いられ得るパターン印刷透明シートを示唆するところも無いものである。
本発明者らは、画像表示装置の座標入力等の用途に好適な、透明性の高い非可視光線反射性パターン印刷透明シートを得るべく、種々研究した結果、以下の現象に着目した。
(1)先ず、可視光線に対しては透明であり、赤外線等の非可視光線を選択的に反射するコレステリック液晶を、透明基材上に点状に印刷し、これを架橋反応で固化した構成のシートを発明した(特願2006−269920)。しかし、係るシートは、印刷されたパターンが、可視領域では実質透明であるというものの、パターンと空気界面の屈折率の差によるレンズ効果のため、透明基板上に印刷されたパターンは完全に見えなくなるわけではなく、パターン表面に微細な凹凸が生じた場合、空気界面との屈折率差によりその凹凸で光の散乱が起き、透明基板上のパターンが少し白っぽく見える場合がある。
(2)そこで、パターンの構成材料と屈折率の近い透明層を塗工形成することでパターン同士の隙間を埋めるように覆うことにより、見た目を完全に透明化する処理を考えた(特願2006−179302)。しかし、この透明層の種類によっては、該透明層を塗工形成する際に、液体状態の透明層の材料(或いはその稀釈剤)が印刷パターンのコレステリック液晶中に浸透し、コレステリック液晶の多層構造が層膨潤することで変化し、該多層膜(ブラッグ反射面)間の距離がシフト(偏移)し、これが為に選択反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトし、その結果、パターン印刷透明シートが着色する問題が生じるという課題が新たに判明した。また、反射波長の裾野が可視領域にかかってしまうので、パターンが色味を帯びて見え、ディスプレイ前面にフィルムを貼り付けた場合、モアレが生じてしまう。更に、経時的に多層膜間に進入した該材料分子が動いたり、揮発して抜けたり等による該多層膜間距離の変動の為、係る選択波長波長のシフトは、経時的にも変化する。更に又、経時変化の際の雰囲気温度によっても変化の程度は変わる事が判明した。
(3)従って、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトすることを防ぐことが、透明層を形成して成る透明性の高いパターン印刷透明シートを得るためには重要な課題であることを知見するに至った。
即ち、本発明が解決しようとする課題は、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトしない、透明性の高いパターン印刷透明シートを提供することである。
(1)先ず、可視光線に対しては透明であり、赤外線等の非可視光線を選択的に反射するコレステリック液晶を、透明基材上に点状に印刷し、これを架橋反応で固化した構成のシートを発明した(特願2006−269920)。しかし、係るシートは、印刷されたパターンが、可視領域では実質透明であるというものの、パターンと空気界面の屈折率の差によるレンズ効果のため、透明基板上に印刷されたパターンは完全に見えなくなるわけではなく、パターン表面に微細な凹凸が生じた場合、空気界面との屈折率差によりその凹凸で光の散乱が起き、透明基板上のパターンが少し白っぽく見える場合がある。
(2)そこで、パターンの構成材料と屈折率の近い透明層を塗工形成することでパターン同士の隙間を埋めるように覆うことにより、見た目を完全に透明化する処理を考えた(特願2006−179302)。しかし、この透明層の種類によっては、該透明層を塗工形成する際に、液体状態の透明層の材料(或いはその稀釈剤)が印刷パターンのコレステリック液晶中に浸透し、コレステリック液晶の多層構造が層膨潤することで変化し、該多層膜(ブラッグ反射面)間の距離がシフト(偏移)し、これが為に選択反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトし、その結果、パターン印刷透明シートが着色する問題が生じるという課題が新たに判明した。また、反射波長の裾野が可視領域にかかってしまうので、パターンが色味を帯びて見え、ディスプレイ前面にフィルムを貼り付けた場合、モアレが生じてしまう。更に、経時的に多層膜間に進入した該材料分子が動いたり、揮発して抜けたり等による該多層膜間距離の変動の為、係る選択波長波長のシフトは、経時的にも変化する。更に又、経時変化の際の雰囲気温度によっても変化の程度は変わる事が判明した。
(3)従って、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトすることを防ぐことが、透明層を形成して成る透明性の高いパターン印刷透明シートを得るためには重要な課題であることを知見するに至った。
即ち、本発明が解決しようとする課題は、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトしない、透明性の高いパターン印刷透明シートを提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、パターン印刷透明シートの透明パターン印刷面に積層する透明化層のガラス転移点(Tg)を特定範囲にすることにより前記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、透明基板の表面に非可視光線反射性の透明パターンが印刷され、該透明パターンの印刷面に透明化層が積層されてなるパターン印刷透明シートであって、該透明化層が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とするパターン印刷透明シートを提供するものである。
即ち、本発明は、透明基板の表面に非可視光線反射性の透明パターンが印刷され、該透明パターンの印刷面に透明化層が積層されてなるパターン印刷透明シートであって、該透明化層が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とするパターン印刷透明シートを提供するものである。
本発明によれば、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフトしない、透明性の高いパターン印刷透明シートを提供することができる。
本発明のパターン印刷透明シートを、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明のパターン印刷透明シートの一実施態様を示す断面図である。
図1に示すように、本発明のパターン印刷透明シート1(以下単に透明シート1とも呼称する)は、透明基板2の表面に非可視光線反射性の透明パターン3(以下単に透明パターン3とも呼称する)が印刷され、透明パターン3の印刷面に透明化層4が積層されてなることを特徴とする。
図1は、本発明のパターン印刷透明シートの一実施態様を示す断面図である。
図1に示すように、本発明のパターン印刷透明シート1(以下単に透明シート1とも呼称する)は、透明基板2の表面に非可視光線反射性の透明パターン3(以下単に透明パターン3とも呼称する)が印刷され、透明パターン3の印刷面に透明化層4が積層されてなることを特徴とする。
本発明において、非可視光線の波長は可視光線領域の範囲外であれば良く、特に限定されない。要は、該透明パターンに於ける反射光が着色して視認され、目立つことが無ければ良いが、通常は赤外線、又は紫外線が用いられる。赤外線において通常好ましく用いられるのは、特に800〜2500nmの近赤外領域の光であり、紫外線において通常好ましく用いられるのは、特に200〜380nmの近紫外領域の光である。
以下では、800〜2500nmの近赤外線及び200〜380nmの近紫外線を中心に念頭に置いて説明する。因みに本願明細書に於いて、可視光線とは、目視可能な波長領域であり、380〜780nmである。又、透明とは該可視光線領域の透過率が高いこと、具体的には該可視光線領域に於ける透過率が50%程度以上、より好ましくは70%以上をいう。
以下では、800〜2500nmの近赤外線及び200〜380nmの近紫外線を中心に念頭に置いて説明する。因みに本願明細書に於いて、可視光線とは、目視可能な波長領域であり、380〜780nmである。又、透明とは該可視光線領域の透過率が高いこと、具体的には該可視光線領域に於ける透過率が50%程度以上、より好ましくは70%以上をいう。
本発明の透明シート1は、透明化層4が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とする。後述するように、透明化層4を塗工し、その硬化後の塗膜としてのガラス転移点(Tg)を100℃以上とすることにより、反射波長ピーク位置が可視光領域にシフト(偏移)することを防止することができる。
透明化層4は、透明パターン3と空気との間の屈折率差に起因する光の屈折乃至反射により、該透明パターンが目視されたり、或いは画像表示装置の画像との干渉によるモアレ縞を生じたりする不具合を解消する為の層である。その為、透明化層の屈折率は透明パターンの屈折率と出来るだけ近似することが好ましい。好ましくは、両者の屈折率差を0.14以下とする様に透明化層の材料を選択する。又、透明化層は、これに加えて、例えば、ペン型等の入力端末で手書入力する際に、繰り返し入力端末が接触しても耐えられる強度を与えるための透明パターン3の表面保護層としても機能する。
従って、この目的からは、透明化層4は、透明パターン3を覆う形で、透明パターン3より厚く形成することが好ましく、印刷厚みは通常3〜30μm程度であり、好ましくは5〜25μm程度である。
透明化層4は、透明パターン3と空気との間の屈折率差に起因する光の屈折乃至反射により、該透明パターンが目視されたり、或いは画像表示装置の画像との干渉によるモアレ縞を生じたりする不具合を解消する為の層である。その為、透明化層の屈折率は透明パターンの屈折率と出来るだけ近似することが好ましい。好ましくは、両者の屈折率差を0.14以下とする様に透明化層の材料を選択する。又、透明化層は、これに加えて、例えば、ペン型等の入力端末で手書入力する際に、繰り返し入力端末が接触しても耐えられる強度を与えるための透明パターン3の表面保護層としても機能する。
従って、この目的からは、透明化層4は、透明パターン3を覆う形で、透明パターン3より厚く形成することが好ましく、印刷厚みは通常3〜30μm程度であり、好ましくは5〜25μm程度である。
上述の赤外線、特に800〜2500nmの近赤外領域の近赤外線の内、一般に赤外線対応のセンサーの読み取り範囲は800〜900nmであり、センサーの感度が最もよいのは850nmである。従って、ドット形状の反射性透明パターンから反射ピークもこの範囲内に納まっていることが要求され、ピーク中心位置が850nmであると更に好ましい。仮に、初期のピーク中心位置が850nmであったとしても、経時変化によりピーク位置が50nm以上、可視領域側にシフトした場合、ドットからの反射光の大部分がセンサーの読み取り範囲外にかかってしまうため、正確な位置情報を認識できなくなってしまう。以上のことから、スペクトルシフトは50nm以内、好ましくは40nm以内であると好ましい。
そこで、透明層を塗工等により形成した際の該透明パターンの反射波長シフトを抑える方法として、コレステリック液晶から構成される透明パターン3のコレステリック構造の層間に浸透し難い様に、透明化層4の塗膜状態でのガラス転移点(Tg)が高い樹脂組成物を選択することが好ましい。特に、ガラス転移点(Tg)が100℃以上であることが好ましく、モアレを低減するために透明パターン3の屈折率と近い屈折率を有する材料の透明体であって、且つガラス転移点(Tg)を100℃以上とするためには、透明化層4として(メタ)アクリレート樹脂組成物を用いることが望ましい。
また、屈折率を上げるために、透明化層4には、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズなどの高屈折率を有する金属酸化微粒子を混入してもよい。
尚、「経時変化を受けにくい」とは、例えば、80℃で経時変化の加速試験にかけた場合で、500時間後のスペクトルシフトが50nm以内であることをいう。
そこで、透明層を塗工等により形成した際の該透明パターンの反射波長シフトを抑える方法として、コレステリック液晶から構成される透明パターン3のコレステリック構造の層間に浸透し難い様に、透明化層4の塗膜状態でのガラス転移点(Tg)が高い樹脂組成物を選択することが好ましい。特に、ガラス転移点(Tg)が100℃以上であることが好ましく、モアレを低減するために透明パターン3の屈折率と近い屈折率を有する材料の透明体であって、且つガラス転移点(Tg)を100℃以上とするためには、透明化層4として(メタ)アクリレート樹脂組成物を用いることが望ましい。
また、屈折率を上げるために、透明化層4には、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズなどの高屈折率を有する金属酸化微粒子を混入してもよい。
尚、「経時変化を受けにくい」とは、例えば、80℃で経時変化の加速試験にかけた場合で、500時間後のスペクトルシフトが50nm以内であることをいう。
(メタ)アクリレートとしては、多官能性(メタ)アクリレート単量体及び/又は多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。これらは、1種或いは2種以上の単量体のみ、1種或いは2種以上のオリゴマーのみ、或いは1種或いは2種以上の単量体と1種或いは2種以上の単量体のオリゴマーとの混合系として組成物を構成する。斯かる組成物は、代表的には、光重合開始剤を含む光硬化性(メタ)アクリレート樹脂組成物として用いられる。また、光重合開始剤を含まない電子線硬化性(メタ)アクリレート樹脂又は(メタ)アクリレート樹脂組成物であっても良い。
ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
上述の多官能性(メタ)アクリレート単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマー、シリコン(メタ)アクリレート系等が挙げられる。
光重合開始剤としては、ビスアシルフォスフィンオキサイド系、α−アミノケトン系やα−ヒドロキシケトンの光重合開始剤等が挙げられる。ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の具体例としては、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。α−アミノケトン系の光重合開始剤の具体例としては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。また、α−ヒドロキシケトン系の光重合開始剤の具体例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
光重合開始剤としては、ビスアシルフォスフィンオキサイド系、α−アミノケトン系やα−ヒドロキシケトンの光重合開始剤等が挙げられる。ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の具体例としては、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。α−アミノケトン系の光重合開始剤の具体例としては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。また、α−ヒドロキシケトン系の光重合開始剤の具体例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
本発明で用いる透明パターン3は、入射光に対して左円偏光成分及び右円偏光成分の一方を選択的に反射することが好ましい。特に、この波長選択反射性を有する材料としてコレステリック液晶材料を用い、透明パターン3の多層構造が固定化されたコレステリック構造を有するように形成されると、左旋性又は右旋性のコレステリック液晶材料を選択することによって入射光に対して所望の回転方向の円偏光成分(該コレステリック液晶のらせん軸の回転方向と同方向に電場ベクトルが回転する円偏光成分)を選択的に反射することができるので好ましい。係る性質を、円偏光選択反射性と呼称する。
尚、一般に、「液晶」は、狭義には流動性を有する状態のものを指すが、本願発明の明細書中においては、流動性を有する液晶材料を架橋、冷却等の手段により、液晶の持つ光学特性、屈折率、異方性等の所望の性能を維持する状態で固化させ、非流動状態としたものも「液晶」と呼称することにする。
尚、一般に、「液晶」は、狭義には流動性を有する状態のものを指すが、本願発明の明細書中においては、流動性を有する液晶材料を架橋、冷却等の手段により、液晶の持つ光学特性、屈折率、異方性等の所望の性能を維持する状態で固化させ、非流動状態としたものも「液晶」と呼称することにする。
本発明の透明シート1において、図1に示すように、透明基板2は、基材21の表面に下地層22が積層されることが好ましい。そして、下地層22の表面に非可視光線反射性の透明パターン3がドット印刷によりドット形状のパターンとして所定の間隔で配列して形成されることが好ましい。また、透明パターン3の透明基板2に直交する面で切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した場合に、透明パターン3が所定の繰返し周期(特に、一定の繰返し周期)からなる多層構造(多層膜構造とも呼称し、以下適宜使い分ける)を含むことが非可視光線反射性を確保するために好ましい。
本発明の透明シート1において、所望により積層される下地層22は、透明パターン3を形成するドット印刷時のインキの各々の液滴を撥(はじ)く。これらの液滴は、はじかれた結果として盛り上がり、大きく湾曲する。これらの湾曲は液滴の乾燥及び架橋により固定化され、透明パターン3は湾曲部を有する多層構造を含むこととなる。この湾曲部の形成により、広い読取角度を有する非可視光線反射性のパターン印刷透明シート1を得ることができる。
尚、下地層22の厚みは、通常0.1〜10μm程度であり、薄膜を形成出来、安価であるという観点より、0.1〜5μmが好ましい。
尚、下地層22の厚みは、通常0.1〜10μm程度であり、薄膜を形成出来、安価であるという観点より、0.1〜5μmが好ましい。
図2は、本発明の透明シート1の一実施態様である透明パターン3のドット形状の断面(透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面)写真(a)、及びその部分断面においてコレステリック液晶の繰り返しの層構造を示す走査型電子顕微鏡写真(b)〜(d)である。
(a)は、プライマー層22が透明パターン3を構成するインキをはじくことにより、透明パターン3のドット形状が盛り上がり、円盤状又は楕円半球状となることを示す。(b)は、(a)のドット形状の頂部の部分断面写真であり、(c)及び(d)は、それぞれ(a)のドット形状の左側傾斜部及び右側傾斜部の部分断面写真である。このように、ドット形状が長い傾斜部を有することにより、ドット形状全体にコレステリック構造の多層膜即ち平行面群に湾曲部が形成され(b)〜(d)の写真内に見られる微視的な湾曲と相まって、後述のような原理で広い読取角度を実現することができる。
このように、本発明における多層構造に含まれる湾曲部は、個々の透明パターン3の輪郭形状に起因する湾曲部分のみならず、個々の透明パターン3内の微視的な湾曲部分をも包含するものである。
(a)は、プライマー層22が透明パターン3を構成するインキをはじくことにより、透明パターン3のドット形状が盛り上がり、円盤状又は楕円半球状となることを示す。(b)は、(a)のドット形状の頂部の部分断面写真であり、(c)及び(d)は、それぞれ(a)のドット形状の左側傾斜部及び右側傾斜部の部分断面写真である。このように、ドット形状が長い傾斜部を有することにより、ドット形状全体にコレステリック構造の多層膜即ち平行面群に湾曲部が形成され(b)〜(d)の写真内に見られる微視的な湾曲と相まって、後述のような原理で広い読取角度を実現することができる。
このように、本発明における多層構造に含まれる湾曲部は、個々の透明パターン3の輪郭形状に起因する湾曲部分のみならず、個々の透明パターン3内の微視的な湾曲部分をも包含するものである。
尚、本発明においては、ドット形状全体に亘る多層膜構造の湾曲の形態は、平行面群を構成する各膜面(或いは該膜面の切断面に対応する線)が図2の如く曲面(対応する切断面では曲線)の他に、交叉して接続した屈折平面(対応する切断面では折線)線、或いは曲面と屈折平面の組合せであっても良い。各膜面が曲面の場合に於いて、各膜面は連続曲面(対応する切断面では連続曲線)の他に、断層や尖点等を含む不連続曲面(対応する切断面では不連続曲線)であっても良い。又、各膜面が曲面の場合に於いて、各膜面は、半球面の如く常に一方向に向かって凸の曲面群(対応する切断面では一方向に凸の曲線群)、或いは凹面と凸面が交互に繰返す褶曲面(対応する切断面では正弦波状の波型曲線群)の何れであっても良い。又、各膜面の湾曲による膜面の接線角の分布の程度は、用途や設計要望に応じて適宜設定するが、通常は、10〜30°程度である。
上述のコレステリック(カイラルネマチック)構造を有する液晶は、各液晶分子の軸は多層構造の各層面内に存在すると共に、該層面内に於いて特定の方向に一様に配向する。且つ、該液晶分子軸の配向方向は層厚み方向の関数として順次変化し、該コレステリック構造の厚み方向に向かって進むに従って順次回転する結果、回転軸が該多層膜の厚み方向を向き、該多層膜の層面内に於いて特定の方向に向かって回転する一定周期のらせん構造(コレステリック構造)を持つ。コレステリック構造の特徴として、該らせんの回転方向と電場の回転方向が一致する円偏光成分であって、且つらせんピッチに対応した波長の円偏光を反射すると言う性質がある(係る性質を波長選択反射性と呼称する)。選択反射波長λ(nm)は、一般に次式で与えられる。
λ=p・n・cosθ
p:コレステリック液晶のらせんピッチ(nm)
n:液晶の平均屈折率
θ:光の入射角(面の法線からの角度)
コレステリック構造の1ピッチとは、細長い液晶分子の軸方向が、層厚み方向(らせん軸のこと、液晶分子軸とは別)に進むに従って、らせんを描いて360°回転するに要するらせん軸軸方向の長さであるが、実際に透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面を観察すると、液晶分子軸が180°回転するごとに液晶分子軸は該層面内に於ける配向方向が同方向となる為、層厚み方向に繰り返しの層構造が見える(図2〜3参照)。従って、断面を観察したときに見える見掛けの層間ピッチは、液晶のらせんピッチの1/2である。それゆえ、断面観察したときに見える見掛けの層間ピッチが250nmであれば、液晶のピッチは500nmとなる。
λ=p・n・cosθ
p:コレステリック液晶のらせんピッチ(nm)
n:液晶の平均屈折率
θ:光の入射角(面の法線からの角度)
コレステリック構造の1ピッチとは、細長い液晶分子の軸方向が、層厚み方向(らせん軸のこと、液晶分子軸とは別)に進むに従って、らせんを描いて360°回転するに要するらせん軸軸方向の長さであるが、実際に透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面を観察すると、液晶分子軸が180°回転するごとに液晶分子軸は該層面内に於ける配向方向が同方向となる為、層厚み方向に繰り返しの層構造が見える(図2〜3参照)。従って、断面を観察したときに見える見掛けの層間ピッチは、液晶のらせんピッチの1/2である。それゆえ、断面観察したときに見える見掛けの層間ピッチが250nmであれば、液晶のピッチは500nmとなる。
尚、円偏光を入射した場合、樹脂、硝子等の通常の物質からなる透明基材については、表面で反射する光の円偏光成分は回転方向が反転する。一方、コレステリック液晶の表面に於いては、表面で反射する光の円偏光成分は回転方向がそのままで不変である。よって、この性質を利用すれば、円偏光フィルター等と組み合わせることにより、非可視光線反射性透明パターン3からの反射光とその背景光(パターン部以外からの反射光)のSN比を改善することが可能である。
コレステリック構造による反射の場合、一般に印刷厚み(膜厚)が厚いほど反射強度が大きくなるが、厚すぎると液晶の配向性の不必要な乱れや透明性の低下、乾燥負荷増大を招く為、透明パターン3の印刷厚みは通常1〜20μm程度であり、好ましくは3〜15μm程度である。コレステリック液晶構造のらせんピッチ数で言うと大体10〜20ピッチ程度で反射率は飽和状態になるとされているが、液晶組成と固化条件が決まれば、実際の製造上は、反射強度が飽和する膜厚を実験的に求め、反射率の最適化を図れば良い。尚、上記以上の膜厚(乃至ピッチ数)にしても反射率の点だけから言うと良いが、膜厚が必要以上に厚くなると印刷パターンが磨耗、損傷し易くなり、製造原価が必要以上に高くなる為、必要最小限の膜厚程度にすることが好ましい。
本発明で用いる透明パターン3を構成する非可視光線反射材料としては、上述のようにコレステリック規則性を有するコレステリック液晶相を呈する液晶材料が好ましく、重合性のネマチック液晶に重合性のカイラル剤を混合した重合性のカイラルネマチック液晶材料(重合性モノマーもしくは重合性オリゴマー)、又は高分子コレステリック液晶材料を使用することができる。該重合性のカイラルネマチック液晶材料は、紫外線、電子線等の電離放射線の照射、或いは加熱等の公知の手法により、架橋反応、等を起こさせて重合し、固化(硬化)せしめる。
本発明においては、前記重合性液晶材料の中でも、架橋性官能基を分子中に有する、架橋可能な重合性モノマー又は重合性オリゴマーを用いることが好ましく、重合性官能基としてアクリレート構造を有しているとさらに好ましい。
本発明においては、前記重合性液晶材料の中でも、架橋性官能基を分子中に有する、架橋可能な重合性モノマー又は重合性オリゴマーを用いることが好ましく、重合性官能基としてアクリレート構造を有しているとさらに好ましい。
尚、前記コレステリック構造を呈する(発現する)液晶材料としては、非可視光線(赤外線又は紫外線)領域の少なくとも一部の波長に於いて高反射率(無偏光光に対して、通常5〜50%程度)を呈するものであれば、本来、可視光線領域の波長に於いて必ずしも高透過性は要求しない。それは、仮に前記コレステリック構造を呈する液晶材料が完全不透明であったとしても当該液晶材料の非形成部(余白部)の面積を適度に大きく取り、そこからの透過光を利用すれば、当該透明パターン3全体としては、所望の透明性を得ることは可能だからである。但し、当該液晶材料自体の可視光線透過率は高い方が好ましいことは勿論である。そして、通常、係るコレステリック構造を呈する液晶材料は、高反射波長域を赤外線又は紫外線領域に持って行くと、可視光線領域に於いては、数μm程度の厚みで70%程度以上の可視光線透過率を得る。一方、非可視光線領域に於いては無偏光光に対して5〜50%程度の高反射率を得ることが一般的である。また、前記重合性液晶材料がコレステリック相を呈する温度範囲については特に制限はなく、コレステリック相の状態で架橋により固定化できれば良いが、コレステリック相を呈する温度が30〜140℃の範囲にある材料は、パターン印刷時の乾燥工程と、液晶の相転移を同時に行えるため好ましい。
以上のような材料であれば、液晶分子をコレステリック液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、透明シート1としての取り扱いが容易な、常温で安定したパターンを形成することができる。
また、高いガラス転移点を有し、加熱後冷却することにより常温でガラス状態に固化することが可能な液晶ポリマー(高分子コレステリック液晶)を用いることもできる。これらの材料も同様に、液晶分子を、コレステリック規則性を有した液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、光学シートとしての取り扱いが容易な、常温で安定したパターンを形成することができるからである。
また、高いガラス転移点を有し、加熱後冷却することにより常温でガラス状態に固化することが可能な液晶ポリマー(高分子コレステリック液晶)を用いることもできる。これらの材料も同様に、液晶分子を、コレステリック規則性を有した液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、光学シートとしての取り扱いが容易な、常温で安定したパターンを形成することができるからである。
前記架橋可能な重合性モノマーとしては、特開平7−258638号公報、特表平11−513019号公報、特表平9−506088号公報及び特表平10−5088822号公報に開示されているような、液晶性モノマー及びカイラル化合物の混合物を用いることができる。例えば、ネマチック液晶相を呈する液晶性モノマーにカイラル剤を添加することによりカイラルネマチック液晶(コレステリック液晶)が得られる。このとき、ネマチック液晶及びカイラル剤がそれぞれ架橋可能な官能基を有し、これらを架橋させることによりコレステリック構造が固定化されることが好ましい。
尚、コレステリック液晶の製膜法は、特開2001−5684号公報や特開2001−110045号公報にも記載されている。
尚、コレステリック液晶の製膜法は、特開2001−5684号公報や特開2001−110045号公報にも記載されている。
本発明で用いることができるネマチック液晶分子(液晶性モノマー)としては、例えば下記式(1)〜(11)に示す化合物が挙げられる。ここに例示した化合物はアクリレート構造を有し、紫外線照射等により重合させることが可能である。
また、前記架橋可能な重合性オリゴマーとしては、特開昭57−165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等を用いることができる。
さらに、前記液晶ポリマーとしては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖及び側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
さらに、前記液晶ポリマーとしては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖及び側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
本発明で用いる透明インキに含まれるカイラル剤は、不斉炭素原子を有し、ネマチック液晶と混合することでカイラルネマチック相を形成する材料であって、重合性を有するものであれば特に制限はないが、式(12)に例示するような、アクリレート構造を有する材料は、紫外線照射により重合可能であるため好ましい。
本発明における透明パターン3の赤外線又は紫外線を反射する性質は、前述の通り、コレステリック構造を持った液晶材料の波長選択反射性(X線回折に於けるBragg反射と同様な原理)を利用したものが好ましく、その選択反射ピーク波長(Bragg反射条件を満たす波長)は、パターン内に含まれるコレステリック構造のピッチ長で決定されるが、液晶材料としてネマチック液晶とカイラル剤を用いる場合には、カイラル剤の添加量を調整することによりらせんピッチ長を制御できる。目標とする赤外線又は紫外線領域の選択反射ピーク波長を得る為のカイラル剤添加量は、使用する液晶の種類やカイラル剤の種類により異なり、例えば式(11)の液晶及び式(12)のカイラル剤を用いる場合には、液晶100質量部に対しカイラル剤3質量部程度の添加で赤外領域に反射ピークを持つコレステリック相が形成され、液晶100質量部に対しカイラル剤9質量部程度の添加で紫外領域に反射ピークを持つコレステリック相が形成される。液晶材料に高分子コレステリック液晶を用いる場合は、目的とするピッチ長を有するポリマー材料を選べば良い。
本発明におけるネマチック液晶分子とカイラル剤との重合体は、例えば、重合性ネマチック液晶と重合性カイラル剤に公知の光重合開始剤等を添加し、紫外線を照射してラジカル重合させることにより得られる。
光重合開始剤としては、透明化層4を形成する光硬化性(メタ)アクリレート樹脂組成物に用いられる、上述の光重合開始剤が同様に用いられる。
光重合開始剤としては、透明化層4を形成する光硬化性(メタ)アクリレート樹脂組成物に用いられる、上述の光重合開始剤が同様に用いられる。
また、本発明において、透明パターン3を印刷する際、重合性モノマー又は重合性オリゴマーやカイラル剤を溶媒に溶解したコーティング液を用いると好ましい。
この溶媒としては、材料に対し十分な溶解性を持つ限り特に限定されず公知のものを用いれば良く、例えば、アノン(シクロヘキサノン)、シクロペンタノン、トルエン、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、酢酸メチル、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル等の一般的な溶媒や、それらの混合溶媒が挙げられる。
この溶媒としては、材料に対し十分な溶解性を持つ限り特に限定されず公知のものを用いれば良く、例えば、アノン(シクロヘキサノン)、シクロペンタノン、トルエン、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、酢酸メチル、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル等の一般的な溶媒や、それらの混合溶媒が挙げられる。
本発明の透明シート1に用いる透明基板2の基材21としては、可視光を透過する材料であれば特に限定されないが、光学的不具合の少ない材料で形成されたものが好ましい。所謂フィルム、シート、或いは板の形態の物が適宜用いられる。又、平坦なものの他、ディスプレイ表面の湾曲面に合わせるように曲面形状であっても良い。具体的には、基材21の材料としては、ガラスやTAC(トリアセチルセルロース)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリオレフィン等の樹脂が好適に用いられる。また、厚みは20〜5000μm程度の範囲から、カール防止性の観点から好ましくは100〜5000μmの範囲から、材料、要求性能、及び使用形態に応じて適宜選定する。
前記基材21として、TACフィルム等の高分子フィルム等のような溶媒に溶解乃至膨潤し易い物を用いる場合には、透明パターン3印刷時に使用するコーティング液中の溶媒で基板が侵されないように、基材21上にバリア層を設けても良い。例えば、PVA(ポリビニルアルコール)やHEC(ヒドロキシエチルセルロース)等の水溶性物質をバリア層として用いれば良い。
前記基材21として、TACフィルム等の高分子フィルム等のような溶媒に溶解乃至膨潤し易い物を用いる場合には、透明パターン3印刷時に使用するコーティング液中の溶媒で基板が侵されないように、基材21上にバリア層を設けても良い。例えば、PVA(ポリビニルアルコール)やHEC(ヒドロキシエチルセルロース)等の水溶性物質をバリア層として用いれば良い。
本発明に係る透明基板2の下地層22を形成する下地組成物に用いられる材料としては、透明パターンを形成するインキの液滴を撥く性質を持つ物質を選択する。又、特に塗工による層形成が可能である点で、有機系樹脂、無機系樹脂等を用いた透明な樹脂が好ましい。この下地組成物に用いる樹脂としては特に限定は無く、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、耐久性、耐溶剤性、広い読取角度を得る観点から、架橋により硬化するタイプの樹脂が好ましく、さらには、紫外線、電子線等の電離放射線により短時間で架橋させることができる電離放射線硬化性樹脂がより好ましい。これら樹脂自体が透明パターン形成用インキに対する十分な撥液性を持たない場合は、更に撥液性レベリング剤を添加する。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられ、透明基板2の材料がTAC(トリアセチルセルロース)等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂として、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂が好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂、硬化性アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂、硬化性アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
下地組成物に用いられる材料としては、上述のように電離放射線硬化性樹脂が好ましく、種々の反応性モノマー及び/又は反応性オリゴマーが好適に用いられる。例えば、反応性モノマーとしては、上述の多官能性(メタ)アクリレート単量体が挙げられる。反応性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えば上述の多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
また、反応性モノマー又は反応性オリゴマーの重合開始剤としては、上述のビスアシルフォスフィンオキサイド系やα−アミノケトン系の光重合開始剤等が挙げられる。
また、反応性モノマー又は反応性オリゴマーの重合開始剤としては、上述のビスアシルフォスフィンオキサイド系やα−アミノケトン系の光重合開始剤等が挙げられる。
本発明に係る下地組成物に用いられる撥液性レベリング剤としては、透明パターン3を形成するインキをはじくものであれば、何でも良い。レベリング剤の種類としては、シリコーン系、フッ素系、ポリエーテル系、アクリル酸共重合物系、チタネート系等の種々の化合物を用いることができる。固定化されたコレステリック構造を形成する液晶材料のインキをはじくためには、特に、アクリル酸共重合物系レベリング剤(例えば、ビックケミー社製、商標名「BYK361」)が好ましい。添加量は、所望とする読取角度に応じて、適宜調整すれば良い。下地組成物の材料として選択した樹脂自体が透明パターン形成用インキを十分な撥液性を既に有する場合は、撥液性レベリング剤の添加は省略し得る。自身が高撥液性の樹脂としては、ケイ素樹脂、弗素樹脂等が有る。
下地層22中には、広い読取角度を得る観点から、上述のレベリング剤(撥液性物質)を添加することに加えて、更に、微粒子を添加して、その上に形成される液晶のコレステリック構造のBragg反射面に凹凸や褶曲を形成しても良い。
微粒子としては、通常用いられるものを特に制限なく適量添加することができるが、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、硝子、炭酸カルシウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の透明な粒子が挙げられる。粒子形状は、球、回転楕円体、多面体、截頭多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。これらの中でも、透明性が高く、球状の粒子を得やすい点で、α−アルミナ及びシリカが好ましく、球状のものが特に好ましい。また、微粒子の粒径は、0.01〜20μm程度である。或いは、透明パターン3表面を上に凸の曲面(例えば、半球面状のような曲面)に湾曲させたり、透明パターン表面に微凹凸をエンボス加工によって賦形しても良い。
微粒子としては、通常用いられるものを特に制限なく適量添加することができるが、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、硝子、炭酸カルシウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の透明な粒子が挙げられる。粒子形状は、球、回転楕円体、多面体、截頭多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。これらの中でも、透明性が高く、球状の粒子を得やすい点で、α−アルミナ及びシリカが好ましく、球状のものが特に好ましい。また、微粒子の粒径は、0.01〜20μm程度である。或いは、透明パターン3表面を上に凸の曲面(例えば、半球面状のような曲面)に湾曲させたり、透明パターン表面に微凹凸をエンボス加工によって賦形しても良い。
また、下地層22中には、適宜必要に応じ、本発明における透明パターン3の非可視光線反射機能、モアレ防止効果、及び透明性を妨げない範囲で、必要に応じて、例えば、塗液やインキにおける公知の各種添加剤を適宜添加しても良い。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤等の光安定剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、界面活性剤、分散安定剤等が挙げられる。
透明化層4又は下地層22は、上述のようにして得られる(メタ)アクリレート樹脂組成物又は下地組成物のインキを、塗工法や印刷法等の公知の層形成法で形成することができる。具体的には、(メタ)アクリレート樹脂組成物のインキを透明パターン3の印刷面に、あるいは下地組成物のインキを基材21に、ロールコート、コンマコート、ダイコート等の塗工法、又は、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法により形成すれば良い。
本発明の透明シート1において、透明パターン3の印刷方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等が挙げられる。
以上のようにして得られる透明パターン3は、読み取り精度向上の観点から、800nm〜950nm又は200nm〜400nmに選択反射ピーク波長を有することが好ましい。
紫外線反射顔料としては、目的の波長で所望の反射率を示すものであれば公知の材料を用いることができ、例えば、チタン、ジルコニウム、亜鉛、インジウム、スズ等の酸化物、又は亜鉛の硫化物、又は珪素、ホウ素などの窒化物が好ましく用いられる。
以上のようにして得られる透明パターン3は、読み取り精度向上の観点から、800nm〜950nm又は200nm〜400nmに選択反射ピーク波長を有することが好ましい。
紫外線反射顔料としては、目的の波長で所望の反射率を示すものであれば公知の材料を用いることができ、例えば、チタン、ジルコニウム、亜鉛、インジウム、スズ等の酸化物、又は亜鉛の硫化物、又は珪素、ホウ素などの窒化物が好ましく用いられる。
本発明の透明シート1において、透明パターン3は、非可視光線の照射及び検知が可能な入力端末により非可視光線の反射パターンを読み取って、透明シート上における入力端末の位置情報(位置座標)を提供可能なパターンであって、センサーを備えた入力端末にて読み取った部分的なパターンから、シート面上における入力端末の位置情報を導き出すことができるよう設定されたものである。
図3は、本発明の透明シート1においてドット形状の反射性透明パターンが不規則に配列した例を示す要部拡大平面図である。図3の例は、縦横に等間隔に並ぶ基準点を設定して、この基準点に対して上下左右に変位したドットを配置し、これらドットの当該基準点からの相対的な位置関係を利用する方法であり、特に簡便に製造できるものとして好適に挙げられる。この方法はドットのサイズを小さく一定にできるため入力装置の高分解能化に有利である。
その他、ドットの形状を複数設定し、平面内に於いて、所定範囲内に配置されたこれら複数形状のドットの組み合わせをパターン化したようなもの、縦横に配置した罫線の太さを変えて、所定範囲内の前記罫線の重なり部分の大きさの組み合わせをパターン化したようなもの、x、y座標の値を直接ドットの縦横の大きさと結びつけたもの等が挙げられる。
本発明に係る透明パターン3は、ドットの組み合わせをパターン化したドット印刷により形成された場合において、好適に印刷厚み(膜厚)を厚くすることができる。
図3は、本発明の透明シート1においてドット形状の反射性透明パターンが不規則に配列した例を示す要部拡大平面図である。図3の例は、縦横に等間隔に並ぶ基準点を設定して、この基準点に対して上下左右に変位したドットを配置し、これらドットの当該基準点からの相対的な位置関係を利用する方法であり、特に簡便に製造できるものとして好適に挙げられる。この方法はドットのサイズを小さく一定にできるため入力装置の高分解能化に有利である。
その他、ドットの形状を複数設定し、平面内に於いて、所定範囲内に配置されたこれら複数形状のドットの組み合わせをパターン化したようなもの、縦横に配置した罫線の太さを変えて、所定範囲内の前記罫線の重なり部分の大きさの組み合わせをパターン化したようなもの、x、y座標の値を直接ドットの縦横の大きさと結びつけたもの等が挙げられる。
本発明に係る透明パターン3は、ドットの組み合わせをパターン化したドット印刷により形成された場合において、好適に印刷厚み(膜厚)を厚くすることができる。
本発明の透明シート1において、入力端末に備えられた赤外線センサー又は紫外線センサーにより反射パターンを検知するには、選択反射ピーク波長における非可視光線反射性率が大きいほうが好ましい。通常は、選択反射ピーク波長において反射率5%程度以上であり、20%以上であると好ましい。尚、コレステリック構造による反射は、コレステリックらせんと同じ向きの円偏光を選択反射する性質があるため、無偏光(左右両偏光成分を等量含む)を入射する場合に於いては、最大でも50%程度にしか到達しない。よって、もし、最初からコレステリック構造のらせんの向きと同方向の円偏光のみを含む光を入射する場合に於いては、(吸収、散乱等による損失を無視すれば、)理論上100%の反射率も可能である。
印刷パターンがドット形状の反射性透明パターンである場合、ドット形状は隣接するドットと容易に区別できれば特に制限はなく、通常は、平面視形状が、円、楕円、或いは3角形、4角形、5角形、6角形、8角形等の(正又は不等辺)多角形などの形状が用いられる。各ドットの平面視寸法は、用途に応じて適宜決定すれば良く特に制限は無いが、通常、差し渡しの大きさ(円の場合は、直径、楕円の場合は短半径と長半径の平均値、多角形の場合は平均対角線長又は外接円直径で評価)が1〜200μm程度である。これらドットは、前面に亘って同形状同寸法のものを用いても良いし、或いは形状と寸法のいずれか一方又は両方が異なる2種類以上のものを混用しても良い。またドットの立体形状については、上に盛り上がった円盤状又は楕円半球状が好ましい。ドットの厚み方向の寸法は前記の印刷厚みに対応する。
図4は、本発明の透明シート1を用いるシステム全体の概略図である。
本発明において、透明パターン3は、赤外線又は紫外線の照射及び検知が可能な入力端末6により赤外線又は紫外線の反射パターンを読み取って、透明シート1上における入力端末6の位置情報を提供可能とする。従って、用いることができる入力端末6としては、図4に示すように、赤外線又は紫外線iを発し、前記パターンの反射光rを検知できるものであれば特に限定されず公知のセンサーを用いれば良く、例えば、ペン型の入力端末6が読取データ処理装置7も具備する例として、特開2003−256137号公報に開示されている、インキや黒鉛等を備えないペン先、赤外線又は紫外線照射部を備えたCMOSカメラ、プロセッサ、メモリ、Bluetooth技術等を利用したワイヤレストランシーバ等の通信インタフェース、及びバッテリ等を内蔵しているもの等が挙げられる。
本発明において、透明パターン3は、赤外線又は紫外線の照射及び検知が可能な入力端末6により赤外線又は紫外線の反射パターンを読み取って、透明シート1上における入力端末6の位置情報を提供可能とする。従って、用いることができる入力端末6としては、図4に示すように、赤外線又は紫外線iを発し、前記パターンの反射光rを検知できるものであれば特に限定されず公知のセンサーを用いれば良く、例えば、ペン型の入力端末6が読取データ処理装置7も具備する例として、特開2003−256137号公報に開示されている、インキや黒鉛等を備えないペン先、赤外線又は紫外線照射部を備えたCMOSカメラ、プロセッサ、メモリ、Bluetooth技術等を利用したワイヤレストランシーバ等の通信インタフェース、及びバッテリ等を内蔵しているもの等が挙げられる。
ペン型入力端末6の動作としては、ペン先を平面視が図3の如くのドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シート1の前面に接触させてなぞるように描画すると、ペン型入力端末6がペン先に加わった筆圧を検知し、CMOSカメラが作動して、ペン先近傍の所定範囲を赤外線又は紫外線照射部から発する所定波長の赤外線又は紫外線で照射するとともに、パターンを撮像する(パターンの撮像は、例えば、1秒間に数10から100回程度行われる)。ペン型入力端末6が読取データ処理装置7を具備する場合には、撮像したパターンをプロセッサで解析することにより手書き時のペン先の移動に伴う入力軌跡を数値化・データ化して入力軌跡データを生成し、その入力軌跡データを情報処理装置へ送信する。
尚、プロセッサ、メモリ、Bluetooth技術等を利用したワイヤレストランシーバ等の通信インタフェース、及びバッテリ等の部材は、図4に示すように、読取データ処理装置7として、ペン型入力端末6の外部に有っても良い。この場合には、ペン型入力端末6は読取データ処理装置7に電線乃至電纜等8で接続されていても、電波、赤外線又は紫外線等を用い無線で読取データを送信しても良い。
この他、入力端末6は、特開2001−243006号公報に記載された読取器のようなものであっても良い。
この他、入力端末6は、特開2001−243006号公報に記載された読取器のようなものであっても良い。
本発明の透明シート1を装着する媒体5とは、各種の画像情報を表示するものである。表示する画像情報は、静止画、動画の何れでも形式でも良く、情報の種類としては、文字、数字、図形、バーコード等の暗号コード、写真画像(風景、人物、絵画、其の他各種)等各種のものが対象となる。具体的な媒体5を例示すると、CRT(陰極線管)、LCD(液晶表示装置)、PDP(プラズマディスプレイ)、EL(電場発光)表示装置等、或いは画像を印刷した紙、樹脂フィルム等である。用途乃至仕様形態としては、後述の各種のもの(携帯電話等)が挙げられる。手書き入力データを処理する情報処理装置に接続されたものであってもよく、独立したものであっても良い。前者は手書き入力時の軌跡を画面上に表示することができ直感的な入力が可能であるため好ましいが、本発明は手書き入力に限定されず、入力方法は何でも良い。
ここで、手書き又はその他の方法で入力情報を扱う情報処理装置としては、携帯電話、PDA等の各種携帯端末や、パーソナルコンピュータ、テレビ電話、相互通信機能を備えたテレビジョン、インターネット端末等が例示できる。或いは、書籍、パンフレット、カタログ、帳票、取扱説明書等が例示できる。
ここで、手書き又はその他の方法で入力情報を扱う情報処理装置としては、携帯電話、PDA等の各種携帯端末や、パーソナルコンピュータ、テレビ電話、相互通信機能を備えたテレビジョン、インターネット端末等が例示できる。或いは、書籍、パンフレット、カタログ、帳票、取扱説明書等が例示できる。
さらに、本発明の透明シート1の背後にある媒体5の視認性を確保するために、シート表面又は内部に可視光線の反射を防止する反射防止膜等を設けても良い。反射防止膜の材質としては、特に限定されず、通常のディスプレイ用透明シート1やレンズの分野において用いられているものが使用できる。例えば、弗化マグネシウム、弗素系樹脂等の低屈折率物質の薄膜と、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム等の高屈折率物質の薄膜とを該低屈折率の薄膜が最表面になる様積層した誘電体多層膜等が代表的なものである。尚、当然ではあるが、係る反射防止膜は、透明パターンから反射される位置情報検出用の赤外線又は紫外線の反射は妨げないように設ける(材料の選択、或いは透明パターン3を被覆しないように設ける等)必要がある。
本発明において適用できる読取データ処理装置7は、入力端末6で読み取った連続的な撮像データから位置情報を算出し、それを時間情報と組み合わせ、情報処理装置で扱える入力軌跡データとして提供する機能を有するものであれば特に限定されず、プロセッサ、メモリ、通信インタフェース及びバッテリ等の部材を具備していれば良い。
また、読取データ処理装置7は、特開2003−256137号公報のように入力端末6に内蔵されていても良く、また、媒体5を備える情報処理装置に内蔵されていても良い。また、読取データ処理装置7は、媒体5を備える情報処理装置に無線で位置情報を送信してもよく、電線乃至電纜等8で接続された有線接続で送信しても良い。
媒体5に接続された情報処理装置は、読取データ処理装置7から送信されてきた軌跡情報に基づき、媒体5に表示する画像を順次更新することによって、入力端末6で手書き入力した軌跡を、紙の上にペンで書いたかのように媒体5上に実時間的に(或いは必要であれば適宜時間遅延させて)表示することが出来る。勿論、手書き入力軌跡と表示画像とを重ねて表示するか、別々に表示するかは任意に可能である。
また、読取データ処理装置7は、特開2003−256137号公報のように入力端末6に内蔵されていても良く、また、媒体5を備える情報処理装置に内蔵されていても良い。また、読取データ処理装置7は、媒体5を備える情報処理装置に無線で位置情報を送信してもよく、電線乃至電纜等8で接続された有線接続で送信しても良い。
媒体5に接続された情報処理装置は、読取データ処理装置7から送信されてきた軌跡情報に基づき、媒体5に表示する画像を順次更新することによって、入力端末6で手書き入力した軌跡を、紙の上にペンで書いたかのように媒体5上に実時間的に(或いは必要であれば適宜時間遅延させて)表示することが出来る。勿論、手書き入力軌跡と表示画像とを重ねて表示するか、別々に表示するかは任意に可能である。
本発明のパターン印刷透明シート1は、媒体5の前面に対向して着脱可能に装着するようにすることもできる。尚、ここで、「前面に対向して装着される」とは、例えば、透明シート1が媒体5の表面に直接接触して配置される場合や、粘着剤層又は接着剤層を介して接着される場合、さらには空隙を介して非接触の状態で媒体5の前方に配置される場合を含む概念である。このようにすれば、一つの媒体のみならず、別の媒体にも装着することができるようになる。また、媒体側には装着のための加工を施さないようにして透明シート1を装着することができるようにするために、透明シート1自体が、媒体5に対する装着手段を備えていると好ましい。尚、この装着手段とは、透明シート1と一体に設けられたものであっても、別体に設けられたものであっても良い。
このような装着手段として、例えばバックル状のものを媒体5のコーナ部に引っ掛けるようなものや、媒体5の端部を挟み込むようなもの等が挙げられるが、簡単で好適な具体的態様としては、媒体5の前面に対向して装着するような場合において、媒体5に接触する接触面側に設けられ、媒体5に貼り付けるための接着性又は粘着性を有する貼着具が挙げられる。また、貼着具としては、透明シート1に一体的に取り付けられた接着性又は粘着性を有するものや、接触面に直接塗装された接着剤や粘着剤等をも含むものが挙げられる。尚、接着性の中でも、特に、化学反応、或いは放射線照射、加熱等のエネルギー供給によること無く、加圧のみで接着可能であり、接着後に再剥離が可能な接着性の形態のことを特に粘着性と呼称する。又、接着剤の中で、特に、その接着性が粘着性である形態を粘着剤と呼称する。
本発明において、装着される側となる媒体5は、画像表示するディスプレイ装置又は手段に限らず、いかなる媒体でも良い。例えば、紙やプラスチック、ガラスなどでも良い。また、反射パターン印刷透明シート1の媒体5への装着の態様は、接着ではなく、媒体上に重ねて置く(配置する)だけでも良く、上述のように非接触の状態で配置されても良い。
このような装着手段として、例えばバックル状のものを媒体5のコーナ部に引っ掛けるようなものや、媒体5の端部を挟み込むようなもの等が挙げられるが、簡単で好適な具体的態様としては、媒体5の前面に対向して装着するような場合において、媒体5に接触する接触面側に設けられ、媒体5に貼り付けるための接着性又は粘着性を有する貼着具が挙げられる。また、貼着具としては、透明シート1に一体的に取り付けられた接着性又は粘着性を有するものや、接触面に直接塗装された接着剤や粘着剤等をも含むものが挙げられる。尚、接着性の中でも、特に、化学反応、或いは放射線照射、加熱等のエネルギー供給によること無く、加圧のみで接着可能であり、接着後に再剥離が可能な接着性の形態のことを特に粘着性と呼称する。又、接着剤の中で、特に、その接着性が粘着性である形態を粘着剤と呼称する。
本発明において、装着される側となる媒体5は、画像表示するディスプレイ装置又は手段に限らず、いかなる媒体でも良い。例えば、紙やプラスチック、ガラスなどでも良い。また、反射パターン印刷透明シート1の媒体5への装着の態様は、接着ではなく、媒体上に重ねて置く(配置する)だけでも良く、上述のように非接触の状態で配置されても良い。
本発明のパターン印刷透明シート1は、その製造の利便性を向上するために、透明シート1を、切り離し可能なものとすると好ましい。具体的には、鋏等の切断具若しくは専用の切断具等で切り離せるようなものや、ミシン目、ハーフカット(厚み方向に全厚みに満たない深さの切目を刻切すること。包装材料の分野で多用される手段。)等を入れることにより手で切り離すことができるようなもの等が挙げられる。このようなものであれば、使用者側で、各使用者所有の媒体5の大きさに対応して切断することができるようになるため、製造者側は、数種の所定のサイズに設定したシートを製造すれば良いからである。さらに、汎用の媒体5の規格サイズにミシン目を入れるようにしても良い。
また、このような使い方が可能であれば、位置情報を提供するパターンが印刷された一のシートを分割し、それぞれのシートが異なる座標範囲を示すようにすることが可能になる。このようなシートを用いる場合、例えば隣接した媒体に対して連続した座標を示すシートを適用すれば、入力データに連続性を与えることが出来る。また、1つの入力装置に対し異なる座標範囲の透明シート1を複数切り替えて使用することで、それぞれの透明シート1に対し異なる意味を付与することが出来る。
また、このような使い方が可能であれば、位置情報を提供するパターンが印刷された一のシートを分割し、それぞれのシートが異なる座標範囲を示すようにすることが可能になる。このようなシートを用いる場合、例えば隣接した媒体に対して連続した座標を示すシートを適用すれば、入力データに連続性を与えることが出来る。また、1つの入力装置に対し異なる座標範囲の透明シート1を複数切り替えて使用することで、それぞれの透明シート1に対し異なる意味を付与することが出来る。
本発明の透明シート1は、広い読取角度で検知できるため、印刷された位置情報の検知能力が著しく向上した。
それに加えて、本発明の透明シート1は、既存の媒体にそのまま装着することができ、媒体に組み込むタイプの静電式、感圧式等の位置入力装置よりもその製作を簡単にすることができ、軽量化、コスト低減、及び大型化も容易に可能となる。また、印刷された位置情報を提供可能なパターンが薄くなったり、傷が付いたりする等して、位置情報提供の機能が低減した場合であっても、透明シート1のみを交換すれば良いので、使用者にとって扱いやすいものとなる。
本発明の透明シート1は、液晶ディスプレイに装着すれば、液晶保護シートとしても使用可能なものとなる。
それに加えて、本発明の透明シート1は、既存の媒体にそのまま装着することができ、媒体に組み込むタイプの静電式、感圧式等の位置入力装置よりもその製作を簡単にすることができ、軽量化、コスト低減、及び大型化も容易に可能となる。また、印刷された位置情報を提供可能なパターンが薄くなったり、傷が付いたりする等して、位置情報提供の機能が低減した場合であっても、透明シート1のみを交換すれば良いので、使用者にとって扱いやすいものとなる。
本発明の透明シート1は、液晶ディスプレイに装着すれば、液晶保護シートとしても使用可能なものとなる。
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)赤外線反射性透明パターン用塗工液の調製
両末端に重合可能なアクリレート構造(アクリレート基)、中央部にメソゲン構造、前記アクリレートとの間にスペーサーを有し、ネマチック−アイソトロピック転移温度が110℃付近であるモノマー(前記化学式(9)で示される分子構造を有するもの)100質量部と、両末端に重合可能なアクリレート基を有するカイラル剤(前記化学式(12)で示される分子構造を有するもの)3質量部とをシクロヘキサノンに溶解させたシクロヘキサノン(以下、アノンと略称)溶液を調製した。尚、このアノン溶液には、4質量部の光重合開始剤ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商標名「ルシリンTPO」)を添加した。
(2)撥インキ性下地層用塗工溶液の調製
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA、日本化薬株式会社製、商標名「KAYARAD PET−30」)100質量部とアクリル酸共重合物系レベリング剤(ビックケミー社製、商標名「BYK361N」)0.06質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように、添加適合して撥インキ性下地層用塗工溶液を調製した。
(3)透明化層用塗工溶液の調製
3官能を有する(3つのアクリレート基を有する)アクリレート単量体(日本化薬株式会社製、商標名「KAYARAD PET−30」、硬化後の塗膜のTg:250℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。
まず、(2)の撥インキ性下地層用塗工溶液を、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材(厚さ100μm)上に、バーコーターにてよって硬化後の厚みが1μmになるように塗工し、紫外線照射により硬化した。次に、この下地層上に(1)の透明パターン用塗工液を、グラビア印刷法にて硬化後の厚みが6〜8μmになるようにドット形状の透明パターンを塗工し、紫外線照射により硬化した。このドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に、バーコーターによって、(3)の透明化層用塗工溶液をコーティングし、乾燥後、紫外線を照射し、硬化処理することによって、ドット形状の反射性透明パターンを覆う形で、厚さ15μmの透明化層を形成させ、透明シートを作製した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
実施例1
(1)赤外線反射性透明パターン用塗工液の調製
両末端に重合可能なアクリレート構造(アクリレート基)、中央部にメソゲン構造、前記アクリレートとの間にスペーサーを有し、ネマチック−アイソトロピック転移温度が110℃付近であるモノマー(前記化学式(9)で示される分子構造を有するもの)100質量部と、両末端に重合可能なアクリレート基を有するカイラル剤(前記化学式(12)で示される分子構造を有するもの)3質量部とをシクロヘキサノンに溶解させたシクロヘキサノン(以下、アノンと略称)溶液を調製した。尚、このアノン溶液には、4質量部の光重合開始剤ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商標名「ルシリンTPO」)を添加した。
(2)撥インキ性下地層用塗工溶液の調製
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA、日本化薬株式会社製、商標名「KAYARAD PET−30」)100質量部とアクリル酸共重合物系レベリング剤(ビックケミー社製、商標名「BYK361N」)0.06質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように、添加適合して撥インキ性下地層用塗工溶液を調製した。
(3)透明化層用塗工溶液の調製
3官能を有する(3つのアクリレート基を有する)アクリレート単量体(日本化薬株式会社製、商標名「KAYARAD PET−30」、硬化後の塗膜のTg:250℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。
まず、(2)の撥インキ性下地層用塗工溶液を、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材(厚さ100μm)上に、バーコーターにてよって硬化後の厚みが1μmになるように塗工し、紫外線照射により硬化した。次に、この下地層上に(1)の透明パターン用塗工液を、グラビア印刷法にて硬化後の厚みが6〜8μmになるようにドット形状の透明パターンを塗工し、紫外線照射により硬化した。このドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に、バーコーターによって、(3)の透明化層用塗工溶液をコーティングし、乾燥後、紫外線を照射し、硬化処理することによって、ドット形状の反射性透明パターンを覆う形で、厚さ15μmの透明化層を形成させ、透明シートを作製した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
実施例2
多官能アクリレートオリゴマー(荒川化学株式会社製、商標名「ビームセット371」、硬化後の塗膜のTg:250℃以上)60質量部と実施例1に示す3官能アクリレート単量体40質量部を含む重合性化合物100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
多官能アクリレートオリゴマー(荒川化学株式会社製、商標名「ビームセット371」、硬化後の塗膜のTg:250℃以上)60質量部と実施例1に示す3官能アクリレート単量体40質量部を含む重合性化合物100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
実施例3
2官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M215」、硬化後の塗膜のTg:166℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
2官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M215」、硬化後の塗膜のTg:166℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から30nm短波長側へシフトした。
実施例4
3官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M310」、硬化後の塗膜のTg:120℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から40nm短波長側へシフトした。
3官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M310」、硬化後の塗膜のTg:120℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から40nm短波長側へシフトした。
実施例5
多官能エポキシアクリレート(硬化後の塗膜Tg:100℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分50質量%になるように添加混合して、透明化層用塗工溶液を調整した。この透明化層塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から40nm短波長側へシフトした。
多官能エポキシアクリレート(硬化後の塗膜Tg:100℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分50質量%になるように添加混合して、透明化層用塗工溶液を調整した。この透明化層塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から40nm短波長側へシフトした。
比較例1
アクリル系を主成分としたフィルム状の粘着剤(硬化後の塗膜のTg:−10℃)を、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に張合した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から300nm短波長側へシフトした。
アクリル系を主成分としたフィルム状の粘着剤(硬化後の塗膜のTg:−10℃)を、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に張合した。このシートを、80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から300nm短波長側へシフトした。
比較例2
多官能のウレタンアクリレートポリマー(硬化後の塗膜のTg:30℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から80nm短波長側へシフトした。
多官能のウレタンアクリレートポリマー(硬化後の塗膜のTg:30℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から80nm短波長側へシフトした。
比較例3
2官能のポリエチレングリコールジアクリレート(東亜合成株式会社製、商標名「M240」、硬化後の塗膜のTg:50℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
2官能のポリエチレングリコールジアクリレート(東亜合成株式会社製、商標名「M240」、硬化後の塗膜のTg:50℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
比較例4
2官能のビスフェノールA(東亜合成株式会社製、商標名「M208」、硬化後の塗膜のTg:75℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
2官能のビスフェノールA(東亜合成株式会社製、商標名「M208」、硬化後の塗膜のTg:75℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
比較例5
3官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M220」、硬化後の塗膜のTg:90℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
3官能を有するアクリレート単量体(東亜合成株式会社製、商標名「M220」、硬化後の塗膜のTg:90℃)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商標名「イルガキュア184」)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商標名「MCF−350SF」)0.02質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工溶液を調製した。この透明化層用塗工溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドット形状の反射性透明パターンが印刷された透明シートの印刷面に塗工した。このシートを80℃条件で保存すると、500時間後にコレステリック液晶の反射波長ピークが初期位置(850nm)から60nm短波長側へシフトした。
以上詳細に説明したように、本発明の非可視光線反射性のパターン印刷透明シートは、媒体の画面に直接手書きする手段又はその他の手段により入力するデータ入力システムに適用できる、座標検知手段を提供する部材であって、透明性が高いので、実用性能が高く、携帯電話、PDA等の各種携帯端末や、パーソナルコンピュータ、テレビ電話、相互通信機能を備えたテレビジョン、インターネット端末等の種々の情報処理装置に用いることが出来る。
1: パターン印刷透明シート(透明シート)
2: 透明基板
21:基材
22:下地層
3: 透明パターン
4: 透明化層
5: 媒体
6: 入力端末(ペン型)
7: 読取データ処理装置
8: コード
i: 赤外線又は紫外線
r: 反射光
2: 透明基板
21:基材
22:下地層
3: 透明パターン
4: 透明化層
5: 媒体
6: 入力端末(ペン型)
7: 読取データ処理装置
8: コード
i: 赤外線又は紫外線
r: 反射光
Claims (11)
- 透明基板の表面に非可視光線反射性の透明パターンが印刷され、該透明パターンの印刷面に透明化層が積層されてなるパターン印刷透明シートであって、該透明化層が(メタ)アクリレート樹脂組成物からなり、且つガラス転移点(Tg)が100℃以上であることを特徴とするパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンが、入射光に対して左円偏光成分及び右円偏光成分の一方を反射する請求項1に記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンが、ドット形状である請求項1又は2に記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンの前記透明基板に直交する面で切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した場合に、前記透明パターンが一定の繰返し周期からなる多層構造を含む請求項1〜3のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンが800nm〜950nmに選択反射ピーク波長を有する請求項1〜4のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンが200nm〜400nmに選択反射ピーク波長を有する請求項1〜4のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明パターンが、非可視光線の照射及び検知が可能な入力端末により非可視光線の反射パターンを読み取って、透明シート上における入力端末の位置情報を提供可能なパターンである請求項1〜6のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
- 前記透明シートが、画像表示可能な媒体の前面に対向して装着される透明シートである請求項1〜7のいずれかに記載のパターン印刷透明シート
- 前記媒体に装着するための装着手段を備えている請求項8に記載のパターン印刷透明シート。
- 前記装着手段が、前記媒体に接触する接触面側に設けられ、前記媒体に貼り付けるための接着性又は粘着性を有する貼着具である請求項9記載のパターン印刷透明シート。
- 切り離し可能なものである請求項1〜10のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
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---|---|---|---|
JP2007063820A JP2008221644A (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | パターン印刷透明シート |
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-
2007
- 2007-03-13 JP JP2007063820A patent/JP2008221644A/ja not_active Withdrawn
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