JP2008220702A - 棒状化粧料容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネジ駒14の回転によって前後方向へ摺動するチャック軸19を、チャック部20と雄ネジ部25及びその間に設けられるバネ部27とからなるものとするとともに、該チャック部の前後方向への摺動可能距離よりも雄ネジ部の最先端ネジ山と最後端ネジ山との距離を若干長く設定することにより、軸筒を過剰に回転させても、ネジ駒と雄ネジ部との噛合の解離と、バネ部の弾撥力によるクリック音を伴う再噛合とを繰り返すこととなる。
【選択図】図3
Description
ところで、この棒状化粧料容器におけるストッパーリングは、押棒とは別体である芯チャック部の外周に周設される係止溝内にOリングを保持することにより構成されてなるものであるが、該係止溝内に保持されるOリングは弾性体であって容易に変形しうるので、棒状化粧料の出没操作時に押棒の表面との摩擦により捩れやすく、また互いに噛合するネジ駒と押棒との間に噛み込まれやすいものである。そのため一旦該Oリングが変形又はネジ駒と押棒との間に噛み込まれてしまうと、両者の噛合が阻害され、軸筒による棒状化粧料の出没操作を行えなくなる恐れがある。またOリング自体は芯チャック部とは別体であるので部品点数が増加するとともに、製造工程が複雑となって作業性が低下してしまうので、棒状化粧料容器の製造コストの上昇を招来するものである。
該先筒は、内周面前後方向に案内溝を有し、
該軸筒は、その内周面にチャック軸の雄ネジ部と噛合する雌ネジ部が螺設されるネジ駒を一体に固持し、
該チャック軸は、チャック部、雄ネジ部、及びそれらの間に一体に形成されるバネ部からなり、該チャック部は、その前端縁において棒状化粧料を把持するとともに、その側面に、前記先筒の内周面に設けられた案内溝に遊嵌する突条縁が設けられ、更に、その後端縁には径外方向に突出する鍔部が周設され、該雄ネジ部は、前記ネジ駒の雌ネジ部と噛合し、該バネ部は、上記チャック部と雄ネジ部との間において、該容器本体前後方向に伸縮自在に形成され、
軸筒と同期するネジ駒の回転並びに突条縁の案内溝への遊嵌による、チャック部の容器本体内での前後方向の摺動を、該容器本体内の前後に設けられた2個のストッパーに対するチャック部の鍔部の係止によって規制するとともに、その摺動可能距離よりも、前記雄ネジ部の最先端ネジ山と最後端ネジ山との距離を若干長く設定することにより、
軸筒の過剰回転操作によって、ネジ駒の雌ネジ部とチャック軸の雄ネジ部との噛合が解離することがあっても、前記バネ部の弾撥力によって、両ネジ部が再噛合するものである。
そして、該チャック部20は、外周面に互いに対向するように4本の突条縁21が配設され、その前端縁近傍には棒状化粧料28を把持する把持孔22が穿設されている。この4本の突条縁21は、先筒3の摺動孔7の小径部8の内周面に設けられた案内溝11に遊嵌され、ネジ駒14の回転に伴うチャック軸19の供回りを防止している。一方、チャック部20の後端には、径外方向に突出するものであって、チャック軸19の前進時には摺動孔7内に設けられた段部10と当接して係止する第1鍔部23が前側に、又、チャック軸19の後退時にはネジ駒14の前端縁16と当接して係止する第2鍔部24が後ろ側に、それぞれ形成されている。すなわち、第1鍔部23を係止する段部10は前方のストッパーとして、又、同じく第2鍔部24を係止するネジ駒14の前端縁16は後方のストッパーとなっている。更に、第1鍔部23と第2鍔部24の2個の鍔部を形成することにより、チャック部20の前後方向への摺動可能距離を規制する際、鍔部の厚みではなく、その両鍔部23,24の設置距離を調整することにより、その摺動可能距離を調整することができる。
また該雄ネジ部25は、軸筒12の内周面に固持されるネジ駒14の内周面に螺設される雌ネジ部15と噛合できるように前方へ向かって左螺旋状であって、その最先端のネジ山と最後端のネジ山との間隔は、先筒3と軸筒12とを一体として、先筒3内の段部10と軸筒12内に固持されたネジ駒14の前端縁16との距離から、第1鍔部23と第2鍔部24との距離を減じた距離(例えば、約24mm)よりも若干長め(例えば、約0.5mm)となっている。すなわち、チャック部20は、ストッパーとなる段部10と第1鍔部23との係止位置と、同じくストッパーとなるネジ駒14の前端縁16と第2鍔部24との係止位置との間のみを前後に摺動することから、雄ネジ部25の最先端と最後端の各ネジ山間の距離はそのチャック部20の摺動可能距離(例えば約24mm)よりも若干長く(例えば約0.5mm)設定されていることとなる。なお、雄ネジ部25の両端の歯部26は、ネジ駒14の雌ネジ部15と同様に、それ以外の部分に比べて薄歯となっている。
更に該バネ部27は、上記チャック部20と雄ネジ部25との間に、容器本体前後方向に曲折して蛇腹状に形成され、該容器本体前後方向に伸縮自在となるものである。
即ち、使用者は棒状化粧料28を容器本体2の先筒3の開口部4より突出させるために、軸筒12を右回転させるが、軸筒12を右回転し続けると、チャック軸19の第1鍔部23が先筒3内の摺動孔7に設けられた段部10に突き当り、チャック部20はそれ以上前進できなくなる。その際、使用者が不注意などにより更に軸筒12を右回転させてしまうと、後述するようにバネ部27が圧縮されることにより、前記ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25との噛合が解離することとなる。すなわち、前述したようにチャック軸19の雄ネジ部25の最先端と最後端の各ネジ山間の距離が、先筒3内の段部10と軸筒12内に固持されたネジ駒14の前端縁16との距離から第1鍔部23と第2鍔部24との距離を減じた距離、すなわち、ストッパーとなる段部10とネジ駒14の前端縁16にそれぞれ係止する第1鍔部23及び第2鍔部24により、前後方向への摺動を規制されるチャック部20の摺動可能距離よりも若干長めに設定されていることから、軸筒12の更なる右回転、すなわちネジ駒14の更なる右回転により、チャック軸19は更に前進しようとする。ところが、チャック軸19の第1鍔部23が先筒3内の摺動孔7内に形成される段部10と当接して係止されているので、チャック軸19全体としては前進できないこととなる。そのため、結果的にチャック軸19のバネ部27を圧縮しつつ、チャック軸19の雄ネジ部25だけが前進し、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25との噛合が一旦解離することとなる。しかし、次の瞬間、圧縮されたバネ部27の弾撥力によりチャック軸19の雄ネジ部25は容器本体2後端側に押し戻され、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25とは再び噛合することとなる。その際、ネジ駒14の雌ネジ部15及びチャック軸19の雄ネジ部25の両端の歯部17、26は薄歯となっているので、再噛合後の回転始動が円滑となる。
まず、使用に際しては、容器本体2の先筒3を持って軸筒12を右回転させると、該軸筒12の内周面において固持されるネジ駒14は軸筒12と一体に共回りする。そのため、該ネジ駒14の内側面に螺設される雌ネジ部15と噛合する雄ネジ部25を有するチャック軸19は、突条縁21が先筒3の案内溝11に遊嵌していることから回転せず、前進する。その結果、容器本体2内でチャック軸19のチャック部20に保持される棒状化粧料28は容器本体2の先筒3の開口部4より突出する。なお、この軸筒12の回転による棒状化粧料28の突出操作は、チャック軸19が容器本体2の先筒3の摺動孔7内を前進して、該摺動孔7内に形成される段部10とチャック軸19の第1鍔部23とが当接するまで行うことができる。
このような状態で使用者が不注意などにより軸筒12を更に右回転させてしまうと、前述したように、チャック軸19のバネ部27を圧縮しつつ、チャック軸19の雄ネジ部25だけが前進し、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25との噛合が一旦解離することとなるが、次の瞬間には該圧縮されたバネ部27の弾撥力によりチャック軸19の雄ネジ部25は容器本体2後端側に押し戻され、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25とは再噛合し、その際、クリック音を発することとなる。
使用者はこのクリック音により、それ以上の右回転が過剰であることを認識することができ、不必要な右回転を停止し、もしくは逆に軸筒12を左回転させることとなる。
このような状態で使用者が不注意などにより軸筒12を更に左回転させてしまうと、前述したように、チャック軸19のバネ部27を引張しつつ、チャック軸19の雄ネジ部25だけが後退し、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25との噛合が一旦解離することとなるが、次の瞬間には該引張されたバネ部27の収縮力によりチャック軸19の雄ネジ部25は容器本体2前端側に引き戻され、ネジ駒14の雌ネジ部15とチャック軸19の雄ネジ部25とは再噛合し、その際、クリック音を発することとなる。
使用者はこのクリック音により、それ以上の左回転が過剰であることを認識することができ、不必要な左回転を停止し、もしくは逆に軸筒12を右回転させることとなる。
2 容器本体
3 先筒
4 開口部
5 係止縁
6 係止凸縁
7 摺動孔
8 小径部
9 大径部
10 段部
11 案内溝
12 軸筒
13 係止凹縁
14 ネジ駒
15 雌ネジ部
16 前端縁
17 (雌ネジ部の)両端の歯部
18 (軸筒の)前端縁
19 チャック軸
20 チャック部
21 突条縁
22 把持孔
23 第1鍔部
24 第2鍔部
25 雄ネジ部
26 (雄ネジ部の)両端の歯部
27 バネ部
28 棒状化粧料
29 回転嵌合部
Claims (1)
- 相互に個別回転可能に一体となる先筒と軸筒とからなる容器本体と、該容器本体内において先筒の開口部より棒状化粧料を出没させてなるネジ駒及びチャック軸とから構成され、
該先筒は、内周面前後方向に案内溝を有し、
該軸筒は、その内周面にチャック軸の雄ネジ部と噛合する雌ネジ部が螺設されるネジ駒を一体に固持し、
該チャック軸は、チャック部、雄ネジ部、及びそれらの間に一体に形成されるバネ部からなり、該チャック部は、その前端縁において棒状化粧料を把持するとともに、その側面に、前記先筒の内周面に設けられた案内溝に遊嵌する突条縁が設けられ、更に、その後端縁には径外方向に突出する鍔部が周設され、該雄ネジ部は、前記ネジ駒の雌ネジ部と噛合し、該バネ部は、上記チャック部と雄ネジ部との間において、該容器本体前後方向に伸縮自在に形成され、
軸筒と同期するネジ駒の回転並びに突条縁の案内溝への遊嵌による、チャック部の容器本体内での前後方向の摺動を、該容器本体内壁の前後に設けられた2個のストッパーに対するチャック部の鍔部の係止によって規制するとともに、その摺動可能距離よりも、前記雄ネジ部の最先端ネジ山と最後端ネジ山との距離を若干長く設定することにより、
軸筒の過剰回転操作によって、ネジ駒の雌ネジ部とチャック軸の雄ネジ部との噛合が解離することがあっても、前記バネ部の弾撥力によって、両ネジ部が再噛合することを特徴とする棒状化粧料容器。
Priority Applications (1)
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JP2007064253A JP5067689B2 (ja) | 2007-03-14 | 2007-03-14 | 棒状化粧料容器 |
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CN102960936A (zh) * | 2011-08-29 | 2013-03-13 | 株式会社常盘 | 棒状化妆品送出容器 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08154736A (ja) * | 1994-12-07 | 1996-06-18 | Suzuno Kasei Kk | 棒状化粧材繰出容器 |
JP2001270284A (ja) * | 2000-03-27 | 2001-10-02 | Pilot Precision Co Ltd | 棒状部材繰出装置 |
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2007
- 2007-03-14 JP JP2007064253A patent/JP5067689B2/ja active Active
Patent Citations (2)
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CN102960936B (zh) * | 2011-08-29 | 2015-10-28 | 株式会社常盘 | 棒状化妆品送出容器 |
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