以下、住宅内に設置された住宅設備、例えば、エアコンや照明器具あるいは種々のセキュリティ機器などの制御並びに監視を行う住宅設備監視制御システムに本発明の技術思想を適用した実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の住宅設備監視制御システムは、図1に示すように住宅内に設置されたコントローラC1,C2,C3が住宅設備(機器)の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される統合管理装置TMと、統合管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、2つ)の端末装置(パーソナル・コンピュータPC並びに表示制御装置CV)と、監視領域(例えば、宅内のリビングや玄関など)を撮像する1乃至複数のネットワークカメラNC(図示例では1つ)とを備え、これら複数のコントローラCと統合管理装置TMと端末装置とネットワークカメラNCとが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE 802.3u)規格に準拠したローカル・エリア・ネットワーク(LAN)であって、スイッチングハブに相当する統合管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示制御装置CV)並びにネットワークカメラNCなどがスター配線で接続されている。さらに統合管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデムあるいはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。なお、この種のインターネット接続装置MDは従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
また、宅内ネットワークには住宅から離れた遠隔地に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる携帯型の端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅内の機器の制御や監視を行ったり、ネットワークカメラNCで撮像した画像を閲覧することができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない端末装置に宛て送信されるメッセージを中継する機能を有している。但し、上述のようなインターネット接続機能を有する携帯型の端末装置やセンタ装置SVは従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
統合管理装置TMは、図2に示すようにそれぞれにLANケーブルを介してサブシステムSSnのコントローラCnや端末装置並びにネットワークカメラNCが接続される複数の通信ポート2i(i=1,2,…)と、LANケーブルを介してインターネット接続装置MDが接続される通信ポート3と、通信ポート2i,3間の伝送経路を切り換えるとともに通信ポート2i,3間で転送されるパケットの破棄や通信ポート2i又は3の遮断若しくは制限等の処理(以下、パケット処理と呼ぶ。)を実行するパケット処理部4と、CPUを主構成要素としパケット処理部4を制御して伝送経路を切り換えさせる機能(経路切換機能)やパケットに対するウイルスチェックやフィルタリング等を実行する機能(ネットワークセキュリティ機能)、サブシステムの構成管理機能(後述する)等を有する制御部1と、コントローラCnやインターネット接続装置MDのMAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)アドレスやプライベートのIPアドレス、各サブシステムSSnに関する制御情報や監視情報を記憶するための記憶部5とを備えている。通信ポート2i,3は、LANケーブルの先端に設けられているRJ−45のモジュラプラグが挿抜自在に接続されるモジュラジャックを具備している。また、パケット処理部4は多数のスイッチ要素を具備し、制御部1の経路切換機能によってスイッチ要素が駆動されることにより任意の1つの通信ポート2i又は3と他の1乃至複数の通信ポート2i又は3との間の伝送経路を切り換えたり、あるいは制御部1のネットワークセキュリティ機能によって異常(例えば、不正なパケットやネットワークに支障を来すほど大量のパケットの流入または流出)が生じている通信ポート2i又は3を遮断若しくは制限するものである。記憶部5は不揮発性メモリからなり、各通信ポート2iに接続されているコントローラCnや端末装置並びに通信ポート3に接続されているインターネット接続装置MDの名前とMACアドレス並びにIPアドレスを各通信ポート2i,3と対応させたリストを記憶している。但し、通信ポート2i,3に接続されているコントローラCnや端末装置並びにインターネット接続装置MDのMACアドレスを取得する方法については従来周知であるから詳細な説明は省略する。
制御部1は、通信ポート2i,3からパケット処理部4に入ってくるパケットの送信先のアドレス(MACアドレス)を監視しており、例えば、通信ポート3から入ってきたパケットの送信先のアドレスを記憶部5に記憶しているリストのMACアドレスと照合し、送信先のアドレスと一致するMACアドレスのコントローラCnや端末装置(例えば、コントローラC1)が接続されている通信ポート21と通信ポート3との間にのみ伝送経路が形成されるようにパケット処理部4を制御し、形成された伝送経路を介してパケットを通信ポート21に送り出させている(経路切換機能)。また、制御部1では、通信ポート2i,3を通過するパケットを常時監視し、異常なパケットを破棄したり、あるいは上述のようにパケット処理部4を制御して異常が生じている通信ポート2i又は3を遮断若しくは制限させている(ネットワークセキュリティ機能)。さらに、制御部1はUPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能を実装しており、後述するようにUPnPにおいてデバイスの検出を行うSSDP(Simple Service Discovery Protocol)を利用してUPnPのデバイスの機能を実装した各コントローラCn並びにネットワークカメラNCを自動的に検出するようになっている。また、統合管理装置TMや各コントローラCn並びに端末装置、ネットワークカメラNCのIPアドレスについても、UPnPのアドレッシング機能によって自動的に決定される。かかるアドレッシング機能は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)クライアント機能を基本とし、例えば、図示しないルータ(統合管理装置TMとインターネット接続装置MDの間に介在する所謂ブロードバンドルータ)が搭載するDHCPサーバから自動的に割り当てられる。但し、UPnPに関する上記機能についても従来周知であるから詳細な説明は省略する。
ところで、統合管理装置TMは、合成樹脂成形品からなる箱形のハウジング(図示せず)に上述した各部を収納して構成されているが、当該ハウジングは住宅内の壁面に設置されている住宅用分電盤(住宅盤)に収納可能となっている。但し、当該ハウジングの構造は一例であって、必ずしも住宅盤に収納される必要はない。
次に、個々のサブシステムSSnについて説明する。
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)X1,2と、設備機器X1,2の制御並びに監視を行うコントローラ(以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1とを備えている。
設備機器コントローラC1は、図3に示すようにマイコンを主構成要素とする設備機器コントローラ制御部10と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され設備機器コントローラ制御部10と宅内ネットワークのインタフェースを行うLANインタフェース部11と、日本電機工業会(JEMA)の統一規格に適合した設備機器X1(エアコンや給湯器など)と設備機器コントローラ制御部10のインタフェースを行うHA(ホームオートメーション)インタフェース部12と、前記JEMA規格に適合したHA端子(図示せず)を有するHA端子部13と、当該JEMA規格に適合しない設備機器X2(照明器具)への給電経路に挿入されるリレー(図示せず)を有するリレー端子部15と、設備機器コントローラ制御部10の制御下でリレー端子部15が有するリレーを駆動する照明器具インタフェース部14と、マイコンで実行するプログラムや設備機器X1,X2の動作状態などの制御情報及び監視情報を記憶するメモリ部16と、現在時刻を計時する計時部17とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して設備機器コントローラ制御部10やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
設備機器コントローラ制御部10は、LANインタフェース部11を通じて端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときにHAインタフェース部12あるいは照明器具インタフェース部14を介して各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、LANインタフェース部11を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときにHAインタフェース部12あるいは照明器具インタフェース部14を介して各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージをLANインタフェース部11より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、設備機器コントローラ制御部10は、UPnPのデバイスの機能を有するとともに、自己の配下にある設備機器X1,X2の名称並びに動作状態を文字やアイコンで表示するためのウェブコンテンツ(ウェブページ)を作成し、端末装置からの要求に応じて当該ウェブコンテンツをLANインタフェース部11より端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。なお、メモリ部16には設備機器コントローラC1のUPnPデバイス情報(機器名称、種類、サービスの一覧等)が格納されており、後述するように新たに宅内ネットワークに参加した際、設備機器コントローラ制御部10がメモリ部16に格納されているデバイス情報をUPnPのコントロールポイント(統合管理装置TM)に通知するようになっている(ディスクリプション機能)。
図13(a)は設備機器コントローラ制御部10が提供するウェブコンテンツの入り口となるホームページHP1を示しており、サブシステムSS1を示す名称「リモコン」とともに日時を示す数字が上部に表示され、他のページに切り換えるための操作釦に相当するアイコンI11〜I13が下部に表示され、各設備機器Xの名称並びに動作状態を示す文字「リビング照明消灯」、「子供部屋照明消灯」、「リビングエアコン停止」と、各設備機器Xの動作状態を切り換えるための操作釦に相当するアイコンI14〜I16ととが中央部に表示されている。
また、サブシステムSS2は、図1に示すように住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワークを通じて伝送するコントローラ(以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガスあるいはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。但し、上述のような機能を有するセキュリティ機器Y1,Y2については従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、さらに当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れあるいは不審者の侵入等の異常発生を家人に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。但し、ワイヤレス送信機にも固有の識別符号が割り当てられており、予め登録されている識別符号以外の識別符号が割り当てられたワイヤレス送信機では動作状態の切換が行えないようになっている。なお、上述のような機能を有するセキュリティ受信器SRについては従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
セキュリティコントローラC2は、図4に示すようにマイコンを主構成要素とするセキュリティコントローラ制御部30と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続されセキュリティコントローラ制御部30と宅内ネットワークのインタフェースを行うLANインタフェース部31と、セキュリティ受信器SRとの間で無線(若しくは有線)によるデータ通信を行う通信部32と、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示部33と、押釦スイッチ等を有する操作部34と、マイコンで実行するプログラムやセキュリティ機器Y1,Y2から収集した検知情報を記憶するメモリ部35とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成してセキュリティコントローラ制御部30やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
セキュリティコントローラ制御部30は、セキュリティ受信器SRから通信部32を介して受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(あるいは宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、あるいはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージをLANインタフェース部31より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、セキュリティコントローラ制御部30は、UPnPのデバイスの機能を有するとともに、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字やアイコンで表示するためのウェブコンテンツ(ウェブページ)を作成し、端末装置からの要求に応じて当該ウェブコンテンツをLANインタフェース部31より端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)と、ネットワークカメラNCに代わって画像データを外部ネットワーク経由でセンタ装置SVに転送する機能(代理<プロキシ>サーバ機能)とを有している。なお、メモリ部35にはセキュリティコントローラC2のUPnPデバイス情報(機器名称、種類、サービスの一覧等)が格納されており、新たに宅内ネットワークに参加した際、セキュリティコントローラ制御部30がメモリ部35に格納されているデバイス情報をUPnPのコントロールポイント(統合管理装置TM)に通知するようになっている。但し、本実施形態ではセキュリティコントローラC2を代理サーバ装置としているが、他のコントローラ(設備機器コントローラC1又は後述する画像転送コントローラC3)を代理サーバ装置としても構わない。
図13(b)はセキュリティコントローラ制御部30が提供するウェブコンテンツの入り口となるホームページHP2を示しており、サブシステムSS2を示す名称「セキュリティ」とともに日時を示す数字が上部に表示され、他ページへの切り換えやセキュリティ受信器SRの警戒状態と非警戒状態の切り換え等を行うための操作釦に相当するアイコンI21〜I26が下部に表示され、セキュリティ受信器SRの動作モードを示す文字「警戒中」や各セキュリティ機器Y1,Y2(各セキュリティ機器Y1,Y2で監視する監視領域)の名称「玄関」、「窓」、「敷地」、「車」等を示す文字が中央部に表示されている。
サブシステムSS3は、図1に示すように住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像を外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに伝送するコントローラ(以下、画像転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声を通話線を介してインターホン親機IMに伝送し且つインターホン親機IMから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。なお、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMに転送される。
一方、インターホン親機IMは、全体の制御を行うマイコンや音声処理用のDSP、通話用のマイクロホン並びにスピーカや画像表示用の液晶ディスプレイ、画像や通話音声を記録する不揮発性の半導体メモリ等を具備し、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイに表示される。そして、液晶ディスプレイに表示された画像で来訪者を確認した家人がインターホン親機IMの応答釦を押操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMの液晶ディスプレイにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、応答釦が押操作されてから所定時間が経過するか若しくは再度応答釦が押操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMに伝送されて液晶ディスプレイに表示される。但し、上述のような機能を有するインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCについては、従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明を省略する。
画像転送コントローラC3は、図5に示すようにマイコンを主構成要素とする画像転送コントローラ制御部40と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され画像転送コントローラ制御部40と宅内ネットワークのインタフェースを行うLANインタフェース部41と、インターホン親機IMとの間で信号線を介したデータ通信を行う通信部42と、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示部43と、押釦スイッチ等を有する操作部44と、マイコンで実行するプログラムやインターホン親機IMから信号線を通じて伝送されるデータ(画像データ及び通話音声データ)を記憶するメモリ部45とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して画像転送コントローラ制御部40やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
画像転送コントローラ制御部40は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データを通信部42を介してインターホン親機IMから受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する機能(転送機能)と、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、画像転送コントローラ制御部40は、メモリ部45に記録している画像の一覧等を開示するウェブコンテンツ(ウェブページ)を作成し、端末装置からの要求に応じて当該ウェブコンテンツをLANインタフェース部41より端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。なお、メモリ部45にはUPnPのデバイス情報(機器名称、種類、サービスの一覧等)も格納されており、新たに宅内ネットワークに参加した際、画像転送コントローラ制御部40がメモリ部45に格納されているデバイス情報をUPnPのコントロールポイント(統合管理装置TM)に通知するようになっている。
図13(c)は画像転送コントローラ制御部40が提供するウェブコンテンツの入り口となるホームページHP3を示しており、サブシステムSS3を示す名称「インターホン」とともに日時を示す数字が上部に表示され、他のページに切り換えるための操作釦に相当するアイコンI31が下部に表示され、センサカメラSCやドアホン子器DSのカメラをモニタしたり、電気錠を施解錠したり、各種の設定を行うための操作釦に相当するアイコンI32〜I34が中央部に表示されている。
次に、表示制御装置CVについて説明する。表示制御装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、図6に示すようにマイコンを主構成要素とするマイコン部50と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続されマイコン部50と宅内ネットワークのインタフェースを行うLANインタフェース部51と、液晶ディスプレイ並びにLEDとそれらのドライバ回路を有する表示部52と、押釦スイッチや液晶ディスプレイの画面上に配設されるタッチパネルを有して操作入力を受け付ける操作部53と、マイコンで実行するプログラムや種々のデータを記憶するメモリ部54と、スピーカとスピーカの駆動回路を有するスピーカ部55とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成してマイコン部50やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。マイコン部50にはウェブブラウザが実装されており、各コントローラCn等から提供されるウェブコンテンツをウェブブラウザで再生して表示部52の液晶ディスプレイに表示するとともに、操作部53のタッチパネルが操作された位置と液晶ディスプレイに表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力を受け付ける。また、メモリ部54には予め警報音や音声メッセージのデータが圧縮して格納されており、マイコン部50が必要に応じてメモリ部54から読み出したデータを伸長してスピーカ部55に出力すれば、前記警報音や音声メッセージがスピーカから鳴動される。なお、メモリ部54にはUPnPのデバイス情報(機器名称、種類、サービスの一覧等)も格納されており、新たに宅内ネットワークに参加した際、マイコン部50がメモリ部54に格納されているデバイス情報をUPnPのコントロールポイント(統合管理装置TM)に通知するようになっている。
ところで本実施形態においては、統合管理装置TMの制御部1にもウェブサーバ機能が搭載されており、各コントローラCnがウェブサーバ機能によって提供するウェブコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページHP1〜HP3)への入り口となるウェブコンテンツ(いわゆるポータルサイト)を作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(パソコンPCや表示制御装置CV)に提供(配信)している。このポータルサイトでは、図14(a)に示すように日時を示す数字等が上部に表示され、他のページに切り換えるための操作釦に相当するアイコンI01,I02が下部に表示され、センタ装置SVを呼び出したり、各コントローラCnで提供されるウェブコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページHP1〜HP3)にリンクするアイコンI03〜I06が中央部に表示されており、何れかのアイコンI03〜I06上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnのIPアドレス等)に対して表示制御装置CVからウェブコンテンツの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCn等が自己のウェブコンテンツを表示制御装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのウェブコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページHP1〜HP3)が液晶ディスプレイに表示される。
ネットワークカメラNCは従来周知のものであって、撮像した画像を所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEGなど)で圧縮した画像データを宅内ネットワークを経由して代理サーバ装置であるセキュリティコントローラC2に送信したり、宅内ネットワーク経由でセキュリティコントローラC2から受け取った制御情報に従って撮像の実行並びにパンやチルトなどの遠隔制御が可能である。また、各ネットワークカメラNCはIPアドレスによって識別可能であるが、IPアドレスとは別に識別用の名称が付与されている。かかる名称は、センタ装置SVから外部ネットワーク経由又は統合管理装置TMから宅内ネットワーク経由で端末装置を使って利用者が設定できる。例えば、統合管理装置TMの制御部1が提供するポータルサイトにおいて、CGI(Common Gateway Interface)を利用して各ネットワークカメラNCの名称を設定することができるようになっており、利用者が表示制御装置CVやパソコンPCなどの端末装置を使って設定した名称が統合管理装置TMから宅内ネットワーク経由で各ネットワークカメラNCに転送されて名称が付与される。
次に、宅内ネットワークに新たにサブシステム(例えば、SS1)が追加される場合について、図7のシーケンス図を参照して説明する。
サブシステムSS1の配線が完了した後、設備機器コントローラC1を起動(電源オン)すると、UPnPデバイスたる設備機器コントローラC1の設備機器コントローラ制御部10からUPnPコントロールポイントたる統合管理装置TMに対して宅内ネットワークへの参加が告知(NOTIFY)される(1)。当該告知を受け取った統合管理装置TMの制御部1がUPnPデバイスを検索し(2)、告知元の設備機器コントローラC1からの応答として当該コントローラの種類(設備機器コントローラC1)やMACアドレス等のデバイス情報を受け取る(3)。さらに、DHCPを使って、新しく宅内ネットワークに参加する設備機器コントローラC1にIPアドレスが割り当てられる。なお、統合管理装置TMの制御部1は、当該設備機器コントローラC1から受け取ったデバイス情報を記憶部5に記憶しているリストに追加するとともにポータルサイトのリンク先として当該IPアドレスを追加登録する(4)。また、設備機器コントローラC1の設備機器コントローラ制御部10では割り当てられたIPアドレスを自己のアドレスとしてメモリ部16に記憶する(5)。なお、他のサブシステムSS2,SS3やネットワークカメラNCが追加される場合も共通の手順で行われるから説明は省略する。
次に、宅内の端末装置(例えば、表示制御装置CV)を使って設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、図8のシーケンス図を参照して説明する。
まず、操作部53の押釦スイッチが押操作されるとマイコン部50がLANインタフェース部51より統合管理装置TMに対してポータルサイトの送信要求メッセージを送信する(1)。当該メッセージを受け取った統合管理装置TMの制御部1は、図14(a)に示したポータルサイトのデータを送信要求元の表示制御装置CVへ送信する(2)。
表示制御装置CVでは、統合管理装置TMから受け取ったデータ(ファイル)をマイコン部50で実行するウェブブラウザで開くことにより、液晶ディスプレイにポータルサイトを表示する(3)。そして、サブシステムSS1のアイコンI04上でタッチパネルが操作されれば(4)、当該アイコンI04で表示されたリンク先のURL(設備機器コントローラC1のIPアドレス)に対して、前記ウェブブラウザによってウェブコンテンツ(ホームページHP1)の送信要求メッセージが送信される(5)。そして、送信要求メッセージを受信した設備機器コントローラC1の設備機器コントローラ制御部10が自己のホームページHP1のデータを表示制御装置CVに送信すれば(6)、マイコン部50で実行するウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1のホームページHP1が表示部52の液晶ディスプレイに表示される(7)。従って、ホームページHP1に表示される情報から各設備機器X1,X2の動作状態を監視(確認)することができる(8)。
ここで、何れかの設備機器Xmの動作状態を反転させる制御、例えば、現在点灯している照明器具(設備機器X2)を消灯させる制御を行う場合、ホームページHP1において設備機器X2の動作状態を反転させる操作に対応したアイコンI14(あるいはI15)上でタッチパネルを操作する(9)。すると、前記ウェブブラウザによって当該アイコンI14が操作されたことを示すメッセージ、つまり、照明器具(設備機器X2)の消灯制御を要求するメッセージ(要求メッセージ)が宅内ネットワークを通じて設備機器コントローラC1のIPアドレス宛に送信される(10)。そして、この要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1の設備機器コントローラ制御部10では、照明器具インタフェース部14を介してリレー端子部15のリレーをオフすることで照明器具(設備機器X2)を消灯する(11)。その後、設備機器コントローラ制御部10が照明器具(設備機器X2)を消灯したことに伴ってホームページHP1の内容を更新し、更新したホームページHP1のデータを表示制御装置CVに送信すれば(12)、表示制御装置CVのマイコン部50で実行するウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1の更新されたホームページHP1が表示部52の液晶ディスプレイに表示される(13)。当該ホームページHP1では、照明器具(設備機器X2)の動作状態が点灯から消灯に変更されている。
次に、携帯型の端末装置(例えば、携帯電話機MP)を使って住宅の外から設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、図9のシーケンス図を参照して説明する。ここで、外部ネットワーク(インターネット)に対して各コントローラCnのウェブサーバ機能がポートを常時開放していると、例えば、悪意を持った侵入者によってシステムに異常を来す虞が高くなるので、本実施形態においては、各コントローラCnのウェブサーバ機能が通常はポートを閉じつつセンタ装置SVに対して定期的にポーリングを行い、携帯型の端末装置から受け取った要求メッセージがセンタ装置SVに保持されていれば、当該要求メッセージの宛先のコントローラCnによるポーリング時にセンタ装置SVから要求メッセージを転送することで宅内ネットワークを保護している。
上述のように各コントローラCnからセンタ装置SVに対して定期的にポーリングが行われ、センタ装置SVに携帯電話機MPからの要求メッセージが保持されていなければ、センタ装置SVからは単に肯定応答(ACK)がコントローラCnに返信されるだけである。ここで、家人が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具の動作状態の監視要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(1)、当該監視要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(2)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記監視要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(3)。この監視要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1では、設備機器コントローラ制御部10が照明器具(設備機器X2)の現在の動作状態(例えば、点灯)を示す監視応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(4)。当該監視応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(5)、携帯電話機MPの液晶画面にセンサ装置SVから転送された監視応答メッセージが表示されることで照明器具の動作状態(点灯)が確認できる。
また、家人が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具を消灯する制御要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(6)、当該制御要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(7)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記制御要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(8)。この制御要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1では、設備機器コントローラ制御部10が照明器具インタフェース部14を介してリレー端子部15のリレーをオフすることで照明器具(設備機器X2)を消灯する(9)。その後、設備機器コントローラ制御部10が照明器具(設備機器X2)を消灯したことを示す制御応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(10)。当該制御応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(11)、携帯電話機MPの液晶画面にセンサ装置SVから転送された制御応答メッセージが表示されることで照明器具が消灯したことが確認できる。但し、制御要求メッセージを送信してから制御応答メッセージが返信されるまでに相当の時間(例えば、数分間)を要する場合、制御要求メッセージを受け取った旨のメッセージをセンタ装置SVから携帯電話機MPに送信することが望ましい。
次に、セキュリティシステム(サブシステムSS2)において、セキュリティコントローラC2がセキュリティ受信器SRから異常発生(例えば、火災やガス漏れの発生あるいは不審者の侵入など)を示す検知情報を取得した場合の動作を、図10のシーケンス図を参照して説明する。
何れかのセキュリティ機器Y1,Y2で異常が検出され、セキュリティコントローラC2のセキュリティコントローラ制御部30がセキュリティ受信器SRから異常発生の検知情報を取得すると(1)、セキュリティコントローラ制御部30は当該検知情報を含む応答メッセージ(以下、連携メッセージと呼ぶ。)を作成し、予め決められた相手先(例えば、設備機器コントローラC1と表示制御装置CV)のIPアドレス宛てに送信する(2)とともに、センタ装置SVにも異常発生通報のためのメッセージを送信する(3)。
前記連携メッセージを受け取った表示制御装置CVでは、マイコン部50が受け取った連携メッセージに含まれる検知情報から発生した異常の内容(例えば、火災やガス漏れの発生あるいは不審者の侵入など)を判断し、その内容に応じた警報音(例えば、「火災が発生しました。すぐに避難してください。」あるいは「不審者が侵入しました。」などの音声メッセージ)をスピーカ部55に鳴動させるとともに、異常の内容に応じた警報表示(例えば、「○○で火災が発生しました。」あるいは「××に不審者が侵入しました。」などのメッセージ)を表示部52の液晶ディスプレイに表示させる(4)。
また、センタ装置SVでは、セキュリティコントローラC2から受け取った異常発生の通報メッセージを、予め登録されている携帯電話機MPのメールアドレスに送信することで異常の発生を外出中の家人に通知する(5)。
一方、連携メッセージを受け取った他のコントローラ、すなわち、設備機器コントローラC1と画像転送コントローラC3においては、設備機器コントローラ制御部10並びに画像転送コントローラ制御部40が受け取った連携メッセージに含まれる検知情報から発生した異常の内容を判断し、予め決められているルールに則り、必要であれば異常の内容に応じた制御動作を実行する(6)。例えば、火災が発生している場合に設備機器コントローラ制御部10が照明器具を点灯することで避難し易くしすることが可能である。但し、ガス漏れが発生している場合、設備機器Xmの動作状態が切り換えられると電源のオン又はオフに伴って発生した火花が漏れたガスに引火する虞があるので、設備機器コントローラ制御部10では、仮に制御要求メッセージを受け取っても全ての設備機器Xmについての制御を無効とする。あるいは、不審者が侵入した場合に画像転送コントローラ制御部40がセンサカメラSCから監視領域を撮像した画像データを取得して不審者の侵入情報とともに統合管理装置TMを介してセンタ装置SVに転送することにより、外出中の利用者が携帯電話機MPを使って監視領域の画像を確認することができる。
次に、インターホンシステム(サブシステムSS3)のドアホン子器DSで撮像した画像をセンタ装置SVに蓄積するとともに、蓄積された画像を端末装置(例えば、携帯電話機MP)で再生する場合の動作を、図11のシーケンス図を参照して説明する。但し、以下の説明では画像のみを蓄積する場合について説明するが、画像とともに通話音声もセンタ装置SVに蓄積し且つ端末装置で再生することも可能である。
既に説明したように、来訪者が呼出釦を押操作すると(1)、ドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になってドアホン子器DSのカメラで撮像された画像(画像データ)がインターホン親機IMに伝送される。インターホン親機IMは、ドアホン子器DSから受け取った画像データを画像転送コントローラC3に伝送する(2)。画像転送コントローラC3においては、インターホン親機IMから受け取った画像データを画像転送コントローラ制御部40にて所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEGなど)で圧縮処理し(3)、圧縮した画像データを応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する(4)。センタ装置SVでは、画像転送コントローラC3から受け取った画像データをハードディスク等の記録媒体に記録(蓄積)する(5)。
また、表示制御装置CVにより画像転送コントローラC3を介してインターホン親機IMの留守録機能が有効に設定されると(6)、表示制御装置CVからセンタ装置SVに対して留守録設定を通知するメッセージが送信される(7)。そして、留守録機能が有効に設定されているときに来訪者が呼出釦を押操作すると(8)、ドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になってドアホン子器DSのカメラで撮像された画像(画像データ)がインターホン親機IMに伝送され、インターホン親機IMは、ドアホン子器DSから受け取った画像データを画像転送コントローラC3に伝送する(9)とともに、当該画像データをメモリ部45に記憶(録画)する(10)。また、インターホン親機IMから受け取った画像データを画像転送コントローラ制御部40にて圧縮処理し(11)、圧縮した画像データを応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する(12)。
センタ装置SVでは、画像転送コントローラC3から画像データが転送されると、予め登録されている携帯電話機MPのメールアドレスにメッセージを送信して外出中の家人に来客を通知し(13)、さらに、当該画像データを記録媒体に蓄積する(14)。
前記メッセージを受け取った家人が来訪者を確認したい場合、携帯電話機MPよりセンタ装置SVに対して画像再生の要求メッセージを送信すればよい(15)。当該要求メッセージを受け取ったセンタ装置SVは、記録媒体に蓄積した前記画像データを携帯電話機MPで再生可能なファイル形式に加工(変換)し(16)、加工後の画像データを携帯電話機MPに送信する(17)。その結果、外出中の家人は携帯電話機MPで再生した画像を見て来訪者を確認することができる。
次に、セキュリティコントローラC2を代理サーバ装置とし、ネットワークカメラNCで撮像した画像を端末装置(例えば、携帯電話機MP)で表示する場合の動作を、図12のシーケンス図を参照して説明する。
携帯電話機MPからセンタ装置SVに対して画像モニタの要求メッセージが送信されると(1)、センタ装置SVは、セキュリティシステムSS2のセキュリティコントローラC2からポーリングされたときに(2)、セキュリティコントローラC2が保有している画像モニタ用のウェブページの送信要求メッセージをセキュリティコントローラC2に送信する(3)。当該要求メッセージを受け取ったセキュリティコントローラC2では、セキュリティ制御部30がメモリ部35に記憶している画像モニタ用のウェブページを読み出してLANインタフェース部31よりセンタ装置SVへ送信する(4)。この画像モニタ用のウェブページは、例えば、宅内ネットワークに存在する全てのネットワークカメラNCに付与された名称のアイコンを所定の順番に一覧で表示するものであって、センタ装置SVを介して携帯電話機MPに転送され(5)、携帯電話機MPのウェブブラウザによって液晶画面に表示される。そして、利用者が携帯電話機MPを操作して画像のモニタを希望するネットワークカメラNCの名称のアイコンを選択すれば、その選択結果がセンタ装置SVに送信され(6)、さらにセンタ装置SVからセキュリティコントローラC2に対して選択結果(選択されたネットワークカメラNCの名称)を含む画像モニタの要求メッセージが送信される(7)。この画像モニタ要求メッセージを受け取ったセキュリティコントローラC2のセキュリティコントローラ制御部30は、当該名称が付与されているネットワークカメラNCのIPアドレスを宛先として画像データの取得要求メッセージを宅内ネットワーク経由で送信し(8)、当該要求メッセージを受け取ったネットワークカメラNCが撮像した画像データをセキュリティコントローラC2に送信する(9)。セキュリティコントローラC2においては、ネットワークカメラNCから受け取った画像データを応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する(10)。そして、センタ装置SVが転送されてきた画像データを携帯電話機MPに送信し(11)、その結果、ネットワークカメラNCで撮像された画像を携帯電話機MPで表示して確認することができる。
次に、本発明の要旨となる点について説明する。
図13や図14に示すようにポータルサイトのページや各サブシステムSS1〜SS3のホームページHP1〜HP3で画面内に表示されるアイコンや文字は部品データとして統合管理装置TMの記憶部5や各コントローラCnのメモリ部16,35,45に予め保存されている。従来技術で説明したように、同じ部品データからなるアイコンや文字を使用していたとしても、端末装置が具備する表示デバイスの大きさ(画面サイズ)によって表示されたときのアイコンや文字の大きさは異なってしまう。従って、アイコンや文字の大きさ(サイズ)を利用者が自由に変更できることが使い勝手の観点からも望ましい。
そこで本実施形態では、統合管理装置TM並びに各コントローラCnにおいて、ウェブコンテンツ(ポータルサイトやホームページHP1〜HP3)を構成するアイコンや文字などの部品について端末装置が具備する表示デバイスの画面に表示されたときの大きさなどの見た目が異なる複数種類の部品データを記憶部5並びに各メモリ部16,35,45に予め記憶しておき、端末装置から宅内ネットワーク経由で受け取った指示メッセージにより指示された部品データを選択してウェブコンテンツを作成可能としている。
例えば統合管理装置TMのポータルサイトには、図14(b)に示すように「詳細設定」という名称の操作釦に相当するアイコンI07を表示するウェブページが用意されており、この操作釦(アイコンI07)が端末装置において操作されると、詳細設定を行うためのウェブページの送信を要求するメッセージが宅内ネットワーク経由で統合管理装置TMに送信され、当該要求メッセージに応じて統合管理装置TMから詳細設定のメニューを示すウェブページが端末装置に転送され、かかるウェブページが端末装置の表示デバイスの画面に表示される(図15(a)参照)。このメニュー画面では、利用者が変更可能な項目を選択するための操作釦に相当する「アイコンサイズ」、「文字サイズ」、「背景」のアイコンI51〜I53や、変更作業を終了するための操作釦に相当する「変更完了」のアイコンI54などが表示される。例えば、アイコンI51が操作されるとアイコンの大きさを変更するためのウェブページの送信を要求するメッセージが宅内ネットワーク経由で統合管理装置TMに送信され、当該要求メッセージに応じて統合管理装置TMからアイコンサイズを変更するためのウェブページが端末装置に転送され、かかるウェブページが端末装置の表示デバイスの画面に表示される(図15(b)参照)。当該ウェブページでは、それぞれに大きさが異なる大、標準、中、小の4種類のアイコンI61〜I64が表示される。なお、デフォルトでは「標準」のアイコンI62が使用されている。ここで、利用者がアイコンの大きさを標準よりも小さい「小」に変更したい場合、アイコンI64を操作すればよい。そうすると、アイコンI64が選択されたことを示すメッセージが端末装置から宅内ネットワーク経由で統合管理装置TMに送信され、選択されたアイコンI64を縦横に並べたサンプルのウェブページが統合管理装置TMから端末装置に転送され、かかるウェブページが端末装置の表示デバイスの画面に表示される(図15(c)参照)。そして、当該ウェブページに設けられている「決定」のアイコンI71が操作されると、上述のようにアイコンI64の大きさ(小サイズ)の部品データを使用するように指示する指示メッセージが端末装置から統合管理装置TMに送信される。その結果、統合管理装置TMでは、端末装置から受け取った指示メッセージに従い、制御部1が、記憶部5に記憶している部品データの中から小サイズのアイコンの部品データを読み出して新たにポータルサイトのデータファイルを作成して記憶部5に記憶する。但し、変更前(デフォルト)のポータルサイトのデータファイルはそのまま記憶部5に保存されている。
なお、文字の大きさ(文字サイズ)や背景(ウェブページの画面背景)についても、上述のアイコンの大きさを変更する手順と同様の手順で変更可能であり、また、各コントローラCnが提供するウェブコンテンツ(ホームページHP1〜HP3等)のアイコンサイズや文字サイズ、背景等の変更についても、各コントローラCnのホームページHP1〜HP3からリンクする詳細設定のためのウェブページを使って同様の手順で変更可能であるから詳細な説明は省略する。
ところで、ポータルサイトやホームページHP1〜HP3におけるアイコンサイズ等の変更を宅内ネットワークに接続されている全ての端末装置に対して一律に適用するよりも、個々の端末装置毎に変更操作が行われた端末装置用のポータルサイトやホームページHP1〜HP3のデータファイルを個別に作成し且つ当該端末装置のIPアドレスと対応付けて記憶部5やメモリ部16,35,45に格納するとともに、各端末装置からのウェブコンテンツの送信要求に対して、当該要求元の端末装置用のウェブコンテンツのデータファイルを記憶部5やメモリ部16,35,45から読み出して転送することが望ましい。このようにすれば、各端末装置が具備する表示デバイスの画面サイズが異なる場合や、各端末装置毎に利用者が異なる場合において、各端末装置毎あるいは各利用者毎にウェブコンテンツを最適な状態で表示することができる。
ここで、何れかの端末装置(例えば、パソコンPC)で変更した内容(アイコンや文字の大きさなど)を参照して他の端末装置(例えば、表示制御装置CV)でウェブコンテンツに変更を加えることができれば、変更作業が容易になると考えられる。そこで、統合管理装置TMの制御部1では、例えば、デフォルトのウェブコンテンツの他にパソコンPCで変更されたパソコン用のウェブコンテンツを記憶部5に記憶している状況において、パソコンPC以外の端末装置(例えば、表示制御装置CV)からパソコン用のウェブコンテンツの送信要求メッセージを受け取ったときに記憶部5から当該パソコン用のウェブコンテンツを読み出して表示制御装置CVに送信する。そして、表示制御装置CVのマイコン部50では、統合管理装置TMから受け取ったパソコン用のウェブコンテンツを表示デバイスの画面に表示し、変更作業完了の操作が為されれば、パソコン用のウェブコンテンツで使用している部品データを使用して表示制御装置CV用のウェブコンテンツを作成するように指示する指示メッセージを統合管理装置TMに対して送信する。このようにすれば、端末装置において他の端末装置用のウェブコンテンツを統合管理装置TMから受け取るととともに他の端末装置用のウェブコンテンツを無修正で、あるいは必要箇所のみ修正するだけで自己用のウェブコンテンツを変更することができる。
あるいは、各コントローラCnの制御部10,30,40において、何れかの端末装置(例えば、パソコンPC)からの指示に従ってアイコンや文字の大きさ等を変更して新たにウェブコンテンツのデータファイルを作成したときに当該ウェブコンテンツに使用した部品データの情報(例えば、アイコンサイズや文字サイズ、背景の種類など)を他の全てのコントローラCnの制御部10,30,40に宅内ネットワーク経由で通知してもよい。例えば、設備機器コントローラC1に対してパソコンPCからウェブコンテンツの変更作業が行われて新たにパソコン用のウェブコンテンツ(ホームページHP1等)を作成したときに設備機器コントローラ制御部10がパソコン用のウェブコンテンツに使用した部品データの情報をセキュリティコントローラC2と画像転送コントローラC3に宅内ネットワーク経由で通知する。そして、セキュリティコントローラC2あるいは画像転送コントローラC3のウェブコンテンツに対してアイコンサイズ等の変更を加える際、設備機器コントローラC1から通知されている部品データの情報を使用するように指示するだけで新たなウェブコンテンツ(ホームページHP2,HP3等)が容易に作成できる。なお、部品データの情報を通知する際にブロードキャストで宅内ネットワークに送出すると不要なネットワーク端末(ネットワークカメラNCや端末装置など)にもパケットが送信されることになって通信量が必要以上に増大してしまう虞がある。したがって、部品データの情報については、必要なネットワーク端末、すなわち、各コントローラCnのみに伝送されるようにユニキャストでパケットを送出することが望ましい。
ところで、アイコンや文字等の部品データを新たに追加する場合、メモリカードのような可搬形の記憶媒体に記憶させた追加の部品データを統合管理装置TMや各コントローラCnに読み込ませて記憶部5やメモリ部16,35,45に記憶するか、あるいはセンタ装置SVから外部ネットワーク経由で追加の部品データを転送するようにしてもよく、新たな機能の追加に伴う部品データの追加等に容易に対応することができる。