JP2008207188A - 接合材、接合部材、接合方法および固体電解質燃料電池 - Google Patents

接合材、接合部材、接合方法および固体電解質燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 SOFCにおいて用いられる接合材であって、焼成することにより、SOFC等を長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れた接合部材を形成する接合材を提供する。
【解決手段】 ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、高融点を有する金属間化合物またはランタンクロマイト系酸化物とを含有するベース材料を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池(以下、「SOFC」と記載する。)において構造部材同士を電気的に接合する場合に用いられる接合材ならびにこれを用いた接合方法およびSOFCに関する。また、本発明は、高温で使用できる導電性接合材、特に、SOFCにおけるインターコネクタと集電部材とを電気的に接合する際に好適に用いられる接合材ならびにこれを用いた接合方法およびSOFCに関する。
SOFCの一般的な構成としては、図1に示すものが知られている。発電膜は、イットリア安定化ジルコニア1とその両面に形成された電極2、3から構成される。発電膜の片側には電極接続用波板4、インターコネクタ6が形成され、他の片側には電極接続用波板5、インターコネクタ7が形成されている。こうした構成のSOFCにおいて、インターコネクタ6と電気接続用波板4との間、電気接続用波板4と電極2との間、電極3と電極接続用波板5との間、電気接続用波板5とインターコネクタ7との間には、一般に導電性接合部材が用いられている。
他のSOFCの要部の一般的な構成として、図2に示すものが知られている。発電膜12は、イットリア安定化ジルコニアの固体電解質膜14と、その両面に形成された燃料側電極13と空気側電極15とから構成され、ディンプル状の形状をしている。発電膜12の燃料側電極13の側には、燃料側電極13と電気的に接続されたインターコネクタ17が設けられ、発電膜12の空気側電極15の側には、空気側電極15と電気的に接続されたインターコネクタ17が設けられている。図2に示したSOFCは、複数の発電膜12がインターコネクタ17を介して電気的に直列に接続された多段スタック構造を有している。スタックの両端に配されたインターコネクタ17には、集電版19が電気的に接続されている。こうした構成のSOFCにおいては、インターコネクタ17と燃料側電極13との間、インターコネクタ17と空気側電極15との間、およびインターコネクタ17と集電版19の間には、一般的に、それぞれの部位の使用環境に適合した導電性接合部材11、16、18が用いられている。インターコネクタ17と集電版19の間に配される導電性接合部材18中には、接合性を良好とするために、ニッケルメッシュ(図示せず)が埋め込まれる。
SOFCモジュールの構成としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。このSOFCモジュールにおいては、図3に示すように、発電膜を起立した状態でインターコネクタを交互に介して少量(例えば5段)列設してなるサブスタック32を構成し、該サブスタック32同士を接続する集電部材(図示せず)を用いて、複数列(例えば10列:32−1〜32−10)交互に連結してなる貨車状横置スタック34が形成されている。さらにこのSOFCモジュールには、各々のサブスタック32に空気を供給する空気供給マニホールド35a及び空気排出マニホールド35bがサブスタック単位で各々形成されている。また、貨車状横置スタック34の両端部に位置するサブスタック32−1,32−10には、集電棒36を具えた集電板37が各々設けられており、これらにより集電している。
上記貨車状横置スタック34は、キャニスタ(図示せず)の内部に収容される。図4に示すように、キャニスタの内部に収容される貨車状横置スタック34の各サブスタック32は、起立した状態でインターコネクタ40を介して5列列設してなる発電膜41がセラミックス製の枠体であるマニホールド42a,42bにより上下方向で一体に扶持されており、下部マニホールド42bはキャニスタ底部24a側にジルコニアペースト43等のシール材によりシールされて固定されている。
上記サブスタック32の両端部のインターコネクタ40は、ニッケルメッシュ44及びニッケルペースト45を用いてニッケル集電板等の中間集電板46と接合している。
特開2000−149976号公報
上記ニッケルペースト45としては、例えば、平均粒径1μm以下の微細なニッケルをビヒクル中でペースト化したものが知られている。SOFCにおける適用を考えた場合には、作動温度は約1000℃であり、また電極の耐熱温度が1300℃程度であるため、融着のための施工温度は1300℃程度以下であること、及び1000℃では硬化していることが必要である。しかし、SOFCにおけるインターコネクタとニッケル集電板とをニッケルペーストで接合する場合、1000℃程度で熱処理したものを使用するが、ニッケルペーストは焼成後にニッケル金属粒子となるため、運転温度である1000℃で長時間保持するとニッケル金属粒子が凝集して隙間を生じ、導電性の低下を招いていた。このため、ニッケルペーストに白金を混合して用いられることもあるが、白金は高価であるため、コスト高になるという問題があった。
さらに、インターコネクタとニッケル集電板とをニッケルペーストで接合したSOFCモジュールは、サブスタック間の接合抵抗が増加することにより、モジュール出力が低下するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、SOFCにおいてインターコネクタとニッケル集電板とを接合する場合等において用いられる接合材であって、焼成することにより、SOFC等を長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れた接合部材を形成する接合材を提供することを目的とする。
また本発明は、前記接合材より形成され、SOFC等の長時間運転において熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れた接合部材を提供することを目的とする。
また本発明は、前記接合材を用いて、SOFCにおけるインターコネクタとニッケル集電板のあいだ等に、接合導電性と接合強度に優れた接合部を形成する接合方法を提供することを目的とする。
また本発明は、インターコネクタとニッケル集電板のあいだ等において、接合導電性と接合強度に優れた接合部を有し、長時間運転しても出力が低下しにくいSOFCを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明にかかる接合材は、ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、高融点を有する化合物とを含有するベース材料を含む接合材である。
前記高融点を有する化合物としては、1200℃以上の融点を有する金属間化合物または組成式La1−xCr1−y(但し、AはMg、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる元素であり、BはFe、Co、NiおよびCuからなる群より選ばれる元素であり、xは式0.1≦x≦0.3を満たし、yは式0≦y≦0.5を満たす)で表されるランタンクロマイト系酸化物を採用することができる。
本発明の接合材は、焼結時において、前記高融点を有する化合物の析出物による粒界ピン止め効果によって、前記金属の結晶粒界の移動すなわち粗大粒化が抑制される。これにより、この接合材を焼結して得られる接合部材の結晶粒が微細化される。従って、この接合部材は、SOFC等に用いた際に、長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合強度に優れた接合部材となる。
本発明の接合材において、前記高融点を有する化合物として前記金属間化合物を採用する場合は、前記ベース材料100重量部のうち、50重量部以上100重量部以下を前記金属間化合物とすることができる。
前記金属間化合物の配合量を上記範囲とすることにより、この接合材を焼結して得られる接合部材は、SOFC等に用いた際に、長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、良好な接合導電性を維持できる接合部材となる。
本発明の接合材において、前記高融点を有する化合物として前記ランタンクロマイト系酸化物を採用する場合は、前記ベース材料100重量部のうち、30重量部以上70重量部以下を前記ランタンクロマイト系酸化物とすることができる。
前記ランタンクロマイト系酸化物の配合量を上記範囲とすることにより、この接合材を焼結して得られる接合部材は、SOFC等に用いた際に、長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、良好な接合導電性を維持できる接合部材となる。
本発明に係る接合部材は、複数の部材間に配置された前記本発明の接合材を焼結して得られる。
従って、本発明の接合部材は、SOFC等の接合部に用いた際に、長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れる。
本発明に係る接合方法は、前記本発明の接合材を複数の部材間に配置し、該接合材を焼結する方法である。
従って、本発明の接合方法によれば、SOFCにおけるインターコネクタとニッケル集電板のあいだ等に、接合導電性と接合強度に優れた接合部を形成することができる。
本発明に係る固体電解質型燃料電池は、複数の部材と、該複数の部材間を接合する前記本発明の接合部材とを有する。
従って、本発明のSOFCは、インターコネクタとニッケル集電板のあいだ等の接合部が接合導電性と接合強度に優れているので、長時間運転しても出力が低下しにくい。
本発明によれば、SOFCにおいてインターコネクタとニッケル集電板とを接合する場合等において用いられる接合材であって、焼成することにより、SOFC等を長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れた接合部材を形成する接合材が得られる。
また、本発明によれば、SOFC等の接合部に用いた際に、長時間運転しても熱収縮を起こしにくく、接合導電性と接合強度に優れる接合部材が得られる。
また、本発明によれば、SOFCにおけるインターコネクタとニッケル集電板のあいだ等に、接合導電性と接合強度に優れた接合部を形成することができる接合方法が提供される。
また、本発明によれば、インターコネクタとニッケル集電板のあいだ等の接合部が接合導電性と接合強度に優れ、長時間運転しても出力が低下しにくいSOFCが得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1の実施形態は、ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、1200℃以上の融点を有する金属間化合物とを含有するベース材料を含む接合材であって、前記ベース材料100重量部のうち、50重量部以上100重量部以下が前記金属間化合物である接合材である。
前記金属間化合物の配合量は、50重量部未満では、熱収縮の抑制効果が十分ではないので好ましくない。
1200℃以上の融点を有する前記金属間化合物としては、YNi17、PrNi17、SmNi17、DyNi17、LaNi、NdNi、YbNi17またはCeNi17のいずれか、またはこれらの金属間化合物のうちから任意に選ばれる2種以上を混合をしたものを用いることができる。
前記金属間化合物は、実質的に粒度5μm以上10μm以下の粒子状の金属間化合物からなるものが好ましい。
前記金属間化合物の粒度が5μm未満では、粒界ピン止め効果が小さくなるので好ましくない。また、前記金属間化合物の粒度が10μmを超えると、導電率が低下するので好ましくない。
本発明の第2の実施形態は、ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、組成式La1−xCr1−y(但し、AはMg、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる元素であり、BはFe、Co、NiおよびCuからなる群より選ばれる元素であり、xは式0.1≦x≦0.3を満たし、yは式0≦y≦0.5を満たす)で表されるランタンクロマイト系酸化物とを含有するベース材料を含む接合材であって、前記ベース材料100重量部のうち、30重量部以上70重量部以下が前記ランタンクロマイト系酸化物である接合材である。
前記ランタンクロマイト系酸化物の配合量は、30重量部未満では、熱収縮の抑制効果が十分ではないので好ましくない。また、前記金属間化合物の配合量は、70重量部を超えると、接合材を焼結して得られる接合部材の初期状態の導電率が既に低いものとなるので好ましくない。
前記ランタンクロマイト系酸化物は、実質的に粒度5μm以上10μm以下の粒子状のランタンクロマイト系酸化物からなるものが好ましい。
前記ランタンクロマイト系酸化物の粒度が5μm未満では、粒界ピン止め効果が小さくなるので好ましくない。また、前記ランタンクロマイト系酸化物の粒度が10μmを超えると、導電率が低下するので好ましくない。
前記ランタンクロマイト系酸化物を表す組成式La1−xCr1−yにおいて、成分Aの組成比を示すxが0.1未満では、得られる接合部材の導電性が低下するので好ましくない。xが0.3を超えると、得られる接合部材の熱膨張率が大きくなり、接合強度が低下するので好ましくない。成分Bは任意成分であるが、その組成比を示すyが0.5を超えると、導電率が低下するので好ましくない。
前記第1の実施形態および第2の実施形態において、前記金属は、粒度5μm以上10μm以下の粒子80重量%以上95重量%以下と、粒度1μm以下の粒子5重量%以上20重量%以下とを含む粒子状の金属であることが好ましい。
粒度5μm以上10μm以下の金属粒子の割合が80重量%未満では、焼成時にひび割れが発生しやすいので好ましくない。また、粒度5μm以上10μm以下の金属粒子の割合が95重量%を超えると、接合強度が低下するので好ましくない。
粒度1μm以下の金属粒子の割合が5重量%未満では、接合強度が低下するので好ましくない。粒度1μm以下の金属粒子の割合が20重量%を超えると、焼成時にひび割れが発生しやすいので好ましくない。
前記第1の実施形態および第2の実施形態において、前記金属としては、ニッケルが熱収縮が少ないので最も好ましい。
前記第1の実施形態および第2の実施形態において、前記接合材は前記ベース材料に加えてビヒクルを含むものが望ましい。
ビヒクルは、接合材を焼結する際に蒸発し、焼結後の接合部材中には残留しない原料であるが、ビヒクルを用いることにより接合材のベース材料をペースト状にし、取り扱いを容易にすることができる。
ビヒクルは、粉体を分散できるものであれば特に限定されないが、好ましくは、ブチルカルビトール、テレピン油、ブタノール等が挙げられ、特に好ましくはブチルカルビトールである。ビヒクルの添加量は、ビヒクルの種類によって異なるが、ベース材料を100重量部とすると、30重量部以上50重量部以下添加することが好ましい。
本発明の第3の実施形態は、前記第1の実施形態または第2の実施形態による接合材を複数の部材間に配置し、該接合材を焼結する接合方法ならびにこの接合方法により前記接合材から得られた接合部材である。
接合の対象となる前記複数の部材としては、SOFCの構成部材が挙げられ、インターコネクタと集電板が特に好適である。
例えば、本実施形態の接合方法は、発電部分の電気を取り出すため、SOFCのニッケル集電板とスタック(発電セルの集合体)端部のインターコネクタとの接合に適用できる。
前記接合材をニッケル集電板の接合箇所にスクリーン印刷法等を用いて塗布した後に、インターコネクタの接合箇所と合わせる。スクリーン印刷法によれば、精度良く、均一に塗膜を製膜することができるので、インターコネクタと集電板の密着性が向上し、良好なSOFCの発電特性が得られる。
接合材の塗布後、200℃程度に加熱してビヒクルを蒸発させ、更に約1200℃乃至1300℃に加熱して熱処理する。ビヒクルを蒸発させた後の接合材の厚さは、好ましくは、100μm以上200μm以下である。
前記熱処理により前記接合材が焼結し、本実施形態の接合部材となる。
なお、本実施形態の接合方法においては、接合性さらに良好にするために、塗布された接合材にニッケルメッシュ等の金属メッシュを埋め込んでもよい。
本発明の第4の実施形態は、複数の部材と、該複数の部材間を接合する前記第3の実施形態による接合部材とを有するSOFCである。
前記複数の部材としては、インターコネクタと集電板が特に好適である。
本実施形態のSOFCは、インターコネクタと集電板の接合部材を前記第3の実施形態による接合部材に代えた以外は、従来のSOFCと同様の構成とすることができる。従って、以下、前述の図2ないし図4を参照して本実施形態のSOFCの構成例を説明する。前述の構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を用いて説明する。なお、本発明のSOFCは、以下の構成例に限定されない。
図2に示すように、発電膜12は、イットリア安定化ジルコニアの固体電解質膜14と、その両面に形成された燃料側電極13と空気側電極15とから構成され、ディンプル状の形状をしている。発電膜12の燃料側電極13の側には、燃料側電極13と電気的に接続されたインターコネクタ17が設けられ、発電膜12の空気側電極15の側には、空気側電極15と電気的に接続されたインターコネクタ17が設けられている。このSOFCは、複数の発電膜12がインターコネクタ17を介して電気的に直列に接続された多段スタック構造を有している。スタックの両端に配されたインターコネクタ17には、ニッケル集電版19が電気的に接続されている。インターコネクタ17と燃料側電極13との間ならびにインターコネクタ17と空気側電極15との間には、それぞれの部位の使用環境に適合した導電性接合部材11、16が用いられている。インターコネクタ17と集電版19との間には、前記第3の実施形態による接合部材18が用いられている。また、この導電性接合部材中には、接合性を良好とするために、ニッケルメッシュ(図示せず)が埋め込まれる。
SOFCモジュールの構成としては、図3に示すように、発電膜を起立した状態でインターコネクタを交互に介して少量(例えば5段)列設してなるサブスタック32を構成し、該サブスタック32同士を接続する集電部材(図示せず)を用いて、複数列(例えば10列:32−1〜32−10)交互に連結してなる貨車状横置スタック34を形成する。さらにこのSOFCモジュールには、各々のサブスタック32に空気を供給する空気供給マニホールド35a及び空気排出マニホールド35bがサブスタック単位で各々形成されている。また、貨車状横置スタック34の両端部に位置するサブスタック32−1,32−10には、集電棒36を具えた集電板37が各々設けられており、これらにより集電している。
上記貨車状横置スタック34は、キャニスタ(図示せず)の内部に収容される。図4に示すように、キャニスタの内部に収容される貨車状横置スタック34の各サブスタック32は、起立した状態でインターコネクタ40を介して5列列設してなる発電膜41がセラミックス製の枠体であるマニホールド42a,42bにより上下方向で一体に扶持されており、下部マニホールド42bはキャニスタ底部24a側にジルコニアペースト43等のシール材によりシールされて固定されている。
上記サブスタック32の両端部のインターコネクタ40は、ニッケルメッシュ44及び前記第3の実施形態による接合部材45を用いてニッケル集電板等の中間集電板46と接合している。
次に、本発明を実験例に基づき説明するが、本発明はこれら実験例に限定されるものではない。
実験例1
表1に示した分量の金属ニッケル粉とYNi17粉をベース材料とし、これにビヒクル(混合溶媒)としてブチルカルビトールを加えて、アルミナ製3本ロールミルを用いて混練し、ペースト状として、接合材ペーストの各サンプルを得た。
この接合材ペーストを用いて、図5に示すような中央集電板とインターコネクタの接合サンプルを作製し、以下に説明する方法で接合部の接合導電率を測定した。
まず、接合材ペーストを30mm角のインターコネクタ103の片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布し、この塗布部分に、30mm角のニッケル製中央集電板105を接着した。次に導電性接合材ペーストを1250℃で1時間にわたって焼付処理をしたのち炉冷し、導電性接合部材101を形成した。焼付後、中央集電板105とインターコネクタ103との接合部の抵抗を測定するために、中央集電板105とインターコネクタ103のそれぞれにおいて、接合部材101と反対側の面に、互いに対角線の位置となるように白金ペースト107を介して白金線からなる端子109を2本ずつ取り付けた。これを、空気雰囲気中1000℃に昇温し、白金端子109を焼付けた。
この接合サンプル上の端子109に定電流発生装置および電圧計をつないで、1000℃に昇温し、100体積%のHを導入して還元処理を行った後、直流4端子法によって初期の接合導電率を測定した。
次に、接合サンプルを高温還元雰囲気(1000℃、70%H)で1000時間保持し、再び直流4端子法によって接合導電率を測定し、初期の接合導電率からの低下率を求めた。各接合サンプルの測定結果を表1に示す。
金属ニッケル単体の導電率は、YNi17単体の導電率より高いが、ニッケルのみをペースト化したサンプル1の設後導電性を評価すると、焼結時に凝集するため、初期の導電性もサンプル2(50%Ni−50%YNi17)より低下する。
さらに、ニッケルのみでは運転時にも凝集が進行しやすいので、還元雰囲気1000時間保持後の導電性はさらに低下する。
Ni17のみのサンプル3は初期の導電性は低いが、凝集しにくいので、還元雰囲気1000時間保持後の導電性はニッケルのみのサンプル1より高くなる。
Figure 2008207188
実験例2
ベース材料の組成を表2に示すとおりとした以外は実験例1と同様にして、接合導電率の測定を行った。各接合サンプルの測定結果を表2に示す。
La0.8Sr0.2CrO単体の導電率は、金属ニッケル単体の導電率より低いが、30重量%ないし50重量%のLa0.8Sr0.2CrOをベース材料に添加したサンプル4〜6では、焼結時のニッケルの凝集を防ぐため、初期導電率が向上している。また、La0.8Sr0.2CrOが運転時のニッケルの凝集も抑制するので、30重量%ないし70重量%のLa0.8Sr0.2CrOをベース材料に添加したサンプル4〜6では、ニッケルのみのサンプル1より還元雰囲気1000時間保持後の導電性も高い。La0.8Sr0.2CrOのみのサンプル7では、還元雰囲気1000時間保持後の導電性の低下は無いが、初期の導電性が低い。
Figure 2008207188
実験例3
ニッケル粉として、粒度1μm以下のニッケル粉と粒度5μm以上10μm以下のニッケル粉を表3に示した割合で混合したものを用い、この混合ニッケル粉50重量%とLa0.8Sr0.2CrO粉(粒度5μm以上10μm以下)50重量%を混合したものをベース材料とした以外は、実施例2と同様にして、接合材ペーストを作製した。
この接合材ペーストを用いて、図6に示すような中央集電板とインターコネクタの接合サンプルを作製し、以下に説明する方法で接合部の接合強度を測定した。
まず、接合材ペーストを30mm角のインターコネクタ103の片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布し、この塗布部分に、30mm角のニッケル製中央集電板105を接着した。次に導電性接合材ペーストを1250℃で1時間にわたって焼付処理をしたのち炉冷し、導電性接合部材101を形成した。焼付後、中央集電板105とインターコネクタ103との接合強度を測定するために、中央集電板105を接着剤でアクリル板111に接着し、インターコネクタには重しを入れられるような容器113を取り付けた。この容器に重しを入れていき、中央集電板105とインターコネクタ103とがはがれる重量を評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 2008207188
SOFCの一例を示す概略図である。 SOFCの他の例を示す概略図である。 SOFCモジュールにおいてキャニスタに収容されるスタック本体の斜視図である。 SOFCモジュールの一部断面図である。 実験例1および2における接合サンプルを示す概略図である。 実験例3における接合サンプルを示す概略図である。
符号の説明
1 固体電解質膜
2 電極
3 電極
4 電気接続用波板
5 電気接続用波板
6 インターコネクタ
7 インターコネクタ
11 導電性接合部材
12 発電膜
13 燃料側電極
14 固体電解質膜
15 空気側電極
16 導電性接合部材
17 インターコネクタ
18 導電性接合部材
19 集電板
32 サブスタック
34 貨車状横置スタック
35a 空気供給マニホールド
35b 空気排出マニホールド
36 集電棒
37 集電板
40 インターコネクタ
41 発電膜
42a,42b マニホールド
43 ジルコニアペースト
44 ニッケルメッシュ
45 ニッケルペースト
46 中間集電板
101 接合部材
103 インターコネクタ
105 中央集電板

Claims (13)

  1. ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、1200℃以上の融点を有する金属間化合物とを含有するベース材料を含む接合材であって、前記ベース材料100重量部のうち、50重量部以上100重量部以下が前記金属間化合物である接合材。
  2. 前記金属間化合物が、YNi17、PrNi17、SmNi17、DyNi17、LaNi、NdNi、YbNi17およびCeNi17からなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属間化合物である請求項1に記載の接合材。
  3. 前記金属間化合物が、実質的に粒度5μm以上10μm以下の粒子状の金属間化合物からなる請求項1または請求項2に記載の接合材。
  4. ニッケル、鉄、コバルトおよびチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属と、組成式La1−xCr1−y(但し、AはMg、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる元素であり、BはFe、Co、NiおよびCuからなる群より選ばれる元素であり、xは式0.1≦x≦0.3を満たし、yは式0≦y≦0.5を満たす)で表されるランタンクロマイト系酸化物とを含有するベース材料を含む接合材であって、前記ベース材料100重量部のうち、30重量部以上70重量部以下が前記ランタンクロマイト系酸化物である接合材。
  5. 前記ランタンクロマイト系酸化物が実質的に粒度5μm以上10μm以下の粒子状のランタンクロマイト系酸化物からなる請求項4に記載の接合材。
  6. 前記金属が粒度5μm以上10μm以下の粒子80重量%以上95重量%以下と、粒度1μm以下の粒子5重量%以上20重量%以下とを含む粒子状の金属である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の接合材。
  7. 前記金属がニッケルである請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の接合材。
  8. 前記ベース材料とビヒクルとを含む請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の接合材。
  9. 複数の部材間に配置された請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の接合材を焼結して得られた接合部材。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の接合材を複数の部材間に配置し、
    該接合材を焼結する接合方法。
  11. 前記複数の部材が、固体電解質型燃料電池におけるインターコネクタと集電板とを含む請求項10に記載の接合方法。
  12. 複数の部材と、
    該複数の部材間を接合する請求項9に記載の接合部材と
    を有する固体電解質型燃料電池。
  13. 前記複数の部材が、インターコネクタと集電板とを含む請求項12に記載の固体電解質型燃料電池。
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JP2008251379A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Ngk Insulators Ltd 電気化学装置
JP2008305723A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Univ Of Tokyo 接着材組成物、その接着材組成物を用いた接着方法、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形水蒸気電解装置

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