JP2008203401A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着部材と接触する加圧部材の耐磨耗性及び摺動性を確保するとともに静電オフセットを低減可能とする。
【解決手段】表面に絶縁層を有する加圧ベルト104の裏面に、接地された導電層136を有するシート材122が接触している。加圧ベルト104が回転してシート材122表面を摺動すると、加圧ベルト104の表面には負電荷E1が発生し、シート材122の表面には負電荷E2が発生する。ここで、シート材122の導電層136が接地されているので、負電荷E2は接地される。これにより、加圧ベルト104の表面電位が低下し、負極性のトナーTに同極性の反発力が作用しなくなるので、静電オフセットが低減される。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いて画像形成を行うプリンタや複写機等の画像形成装置には、記録用紙上に転写されたトナー像を、ハロゲンヒータ等の熱源を備えた定着ローラ又は定着ベルトと加圧ローラとで形成されるニップ部に通して、熱と圧力の作用でトナーを溶融して定着する定着装置が利用されている。
定着ローラ、定着ベルト、及び加圧ローラの表面には、トナーの離型性向上又は摺動性向上の観点から、フッ素系等の絶縁性樹脂が用いられている。
このため、画像形成された記録用紙上のトナーが、ニップ部内の静電的現象によって帯電した定着ローラ又は定着ベルトにオフセットする、いわゆる静電オフセットが発生し易くなっている。静電オフセットは、具体的には、加圧ローラ表面の帯電極性がトナーの帯電極性と同じ状態となり、ニップ部内又はニップ部近傍でトナーに対する反発力が発生して、一部の熱の影響を受けにくいトナーが定着ローラ又は定着ベルトに飛翔する現象である。
この静電オフセットを低減させるため、定着ローラに導電性部材を接触させた定着装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の定着装置では、導電性で接地された耐熱シートを定着ローラに接触させ、耐熱シート表面の電位を0Vにすることで静電オフセットを防いでいる。
しかしながら、特許文献1の定着装置では、耐熱シートを導電性にするためにカーボン等の導電化剤を混入させる必要があり、この導電化剤によって耐熱シートの耐摩耗性及び摺動性が低下していた。
このように、定着ローラと接触する部材の表層について、静電オフセットを防ぐためには導電層が好ましく、耐磨耗性及び摺動性を向上するためには絶縁層が好ましいというトレードオフの関係があった。
実公平4−52770
本発明は、定着部材と接触する加圧部材の耐磨耗性及び摺動性を確保するとともに静電オフセットを低減可能な定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る定着装置は、両端部が回転可能に支持され、発熱して記録媒体上の現像剤を定着する定着部材と、前記定着部材の表面に接触して回転し、前記定着部材との接触面が絶縁層である無端状の加圧ベルトと、前記加圧ベルトの内面に接触して前記加圧ベルトを滑らせるシート材と、前記シート材の内側に配置され、前記加圧ベルト及び前記シート材を介して前記定着部材を押圧する押圧部材と、を有する定着装置において、 前記シート材が、接地された導電層を有することを特徴としている。
上記構成によれば、記録媒体上の現像剤は帯電しており、記録媒体に定着されるまでは飛散しやすい状態にある。また、定着部材と加圧ベルトが摺動してそれぞれの表面が帯電すると、現像剤に対して反発力が生じ、記録媒体上の一部の現像剤が定着部材に飛散して、いわゆる静電オフセット現象が起きる。
しかし、加圧ベルトと接触するシート材が接地された導電層を有しているので、加圧ベルト表面の電位が低下する。
これにより、加圧ベルトから定着部材までの電界が弱まり、帯電した現像剤の飛散が抑えられ、静電オフセットが低減される。
また、シート材に導電層を形成することで、加圧ベルトの表層に絶縁層を用いることができるので、加圧ベルトの耐磨耗性及び摺動性を確保することができる。
本発明の請求項2に係る定着装置は、前記シート材が複数の層で構成され、前記複数の層のうち、前記加圧ベルトと接触する表層を除く少なくとも1層に、前記導電層が配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、シート材を複数の層で構成することにより、例えば、表層を離型性のよいフッ素樹脂層として加圧ベルトの摺動性を向上するとともに、導電層から電荷を逃がしてシート材の電位を下げ、静電オフセットの発生を低減できる。
本発明の請求項3に係る定着装置は、前記加圧ベルトの厚さと、前記シート材の前記表層の厚さの合計が、0.05mm〜1.0mmであることを特徴としている。
上記構成によれば、加圧ベルトの厚さとシート材の表層の厚さの合計を0.05mm〜1.0mmと規定することで、加圧ベルト及びシート材の剛性を確保するとともに、加圧ベルトで発生する電荷が導電層から接地されやすくなる。
本発明の請求項4に係る定着装置は、前記導電層の抵抗率が、1.0×10〜1.0×10(LogΩ/□)であることを特徴としている。
上記構成によれば、シート材の導電層の抵抗率は、低いほど加圧ベルトの電荷を接地しやすくなるが、抵抗率を下げるためにカーボン等を多く入れると、シート材の加工性が悪くなる。
このため、導電層の抵抗率を1.0×10〜1.0×10(LogΩ/□)と規定することで、加圧ベルトの電荷が接地しやすく、且つシート材の加工性も維持できる。
本発明の請求項5に係る定着装置は、前記シート材の内側に前記シート材を支持する支持部材を設け、前記導電層が前記支持部材を介して接地されていることを特徴としている。
上記構成によれば、シート材の支持部材と、導電層を接地するための接地部材を別々に設ける必要がなくなるので、定着装置の部品点数を低減して低コスト化が可能となる。
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置と、露光光を出射する露光部と、前記露光部の前記露光光で形成された潜像を現像剤で顕在化して現像剤像を形成する現像部と、前記現像部で顕在化された前記現像剤像を記録媒体上に転写する転写部と、前記転写部で前記現像剤像が転写された記録媒体を前記定着装置に搬送する搬送部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、定着装置における静電オフセットを抑えられるので、定着画像の乱れを抑えることができる。
請求項1の発明は、本構成を有していない場合と比較して、定着部材と接触する加圧部材の耐磨耗性及び摺動性を確保するとともに静電オフセットが低減される。
請求項2の発明は、本構成を有していない場合と比較して、加圧ベルトの摺動性が向上する。
請求項3の発明は、本構成を有していない場合と比較して、加圧ベルトで発生する電位を低く抑えることができる。
請求項4の発明は、本構成を有していない場合と比較して、シート材の加工性が維持される。
請求項5の発明は、本構成を有していない場合と比較して、定着装置の部品点数を低減して低コスト化が可能となる。
請求項6の発明は、定着画像の乱れを抑えることができる。
本発明の定着装置及び画像形成装置の実施形態を図面に基づき説明する。
図1には、画像形成装置としてのプリンタ10が示されている。
プリンタ10において、プリンタ10の本体を構成する筐体12に光走査装置54が固定されており、光走査装置54に隣接する位置に、光走査装置54及びプリンタ10の各部の動作を制御する制御ユニット50が設けられている。
光走査装置54は、図示しない光源から出射された光ビームを回転多面鏡(ポリゴンミラー)で走査し、反射ミラー等の複数の光学部品で反射して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び ブラック(K)の各トナーに対応した光ビーム60Y、60M、60C、60Kを出射するようになっている。
光ビーム60Y、60M、60C、60Kは、それぞれ対応する各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Kに導かれる。
プリンタ10の下方側には、記録用紙Pを収納する用紙トレイ14が設けられている。用紙トレイ14の上方には、記録用紙Pの先端部位置を調整する一対のレジストローラ16が設けられている。
プリンタ10の中央部には、画像形成ユニット18が設けられている。画像形成ユニット18は、前述の4つの感光体ドラム20Y、20M、20C、20Kを備えており、これらが上下一列に並んでいる。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20Kの回転方向上流側には、感光体ドラム20Y、20M、20C、20Kの表面を帯電する帯電ローラ22Y、22M、22C、22Kが設けられている。
また、感光体ドラム20Y、20M、20C、20Kの回転方向下流側には、Y、M、C、Kの各トナーをそれぞれ感光体20Y、20M、20C、20K上に現像する現像器24Y、24M、24C、24Kが設けられている。
一方、感光体ドラム20Y、20Mには第1中間転写体26が接触し、感光体ドラム20C、20Kには第2中間転写体28が接触している。そして、第1中間転写体26、第2中間転写体28には第3中間転写体30が接触している。
第3中間転写体30と対向する位置には、転写ローラ32が設けられている。転写ローラ32と第3中間転写体30との間を記録用紙Pが搬送され、第3中間転写体30上のトナー画像を記録用紙Pに転写させる。
記録用紙Pが搬送される用紙搬送路34の下流には、定着装置100が設けられている。定着装置100は、筐体106内に定着ローラ102と加圧ベルト104を有しており、記録用紙Pを加熱・加圧してトナー画像を記録用紙P上に定着させる。
トナー画像が定着された記録用紙Pは、用紙搬送ローラ36でプリンタ10の上部に設けられたトレイ38に排出される。
ここで、プリンタ10の画像形成について説明する。
画像形成が開始されると、各感光体ドラム20Y〜20Kの表面が帯電ローラ22Y〜22Kによって一様に帯電される。
光走査装置54から出力画像に対応した光ビーム60Y〜60Kが、帯電後の感光体ドラム20Y〜20Kの表面に照射され、感光体ドラム20Y〜20K上に各色分解画像に応じた静電潜像が形成される。
この静電潜像に対して、現像装置24Y〜24Kが選択的に各色、すなわちY〜Kのトナーを付与し、感光体ドラム20Y〜20K上にY〜K色のトナー画像が形成される。
その後、マゼンタ用の感光体ドラム20Mから第1中間転写体26にマゼンタのトナー画像が一次転写される。また、イエロー用の感光体ドラム20Yから第1中間転写体26にイエローのトナー画像が一次転写され、第1中間転写体26上で前記マゼンタのトナー画像に重ね合わされる。
一方、同様にブラック用の感光体ドラム20Kから第2中間転写体28にブラックのトナー画像が一次転写される。また、シアン用の感光体ドラム20Cから第2中間転写体28にシアンのトナー画像が一次転写され、第2中間転写体28上で前記ブラックのトナー画像に重ね合わされる。
第1中間転写体26へ一次転写されたマゼンタとイエローのトナー画像は、第3中間転写体30へ二次転写される。一方、第2中間転写体28へ一次転写されたブラックとシアンのトナー画像も、第3中間転写体30へ二次転写される。
ここで先に二次転写されているマゼンタ 、イエローのトナー画像と、シアンおよびブラックのトナー画像とが重ね合わされ、カラー(3色)とブラックのフルカラートナー画像が第3中間転写体30上に形成される。
二次転写されたフルカラートナー画像は、第3中間転写体30と転写ローラ32との間のニップ部に達する。そのタイミングに同期して、レジストローラ16から記録用紙Pが当該ニップ部分に搬送され、記録用紙P上にフルカラートナー画像が三次転写(最終転写)される。
この記録用紙Pは、その後、定着装置100に送られ、定着ローラ102と加圧ベルト104とのニップ部を通過する。その際、定着ローラ102と加圧ベルト104とから与えられる熱と圧力との作用により、フルカラートナー画像が記録用紙Pに定着する。定着後、記録用紙Pは用紙搬送ローラ36によりトレイ38に排出され、記録用紙Pへのフルカラー画像形成が終了する。
次に、本実施形態に係る定着装置100について説明する。
図2に示すように、定着装置100は、前述の記録用紙Pの進入又は排出を行うための開口が形成された筐体106を備えている。
筐体106の内部には、定着ローラ102が設けられている。定着ローラ102は、中心部に熱源としてのハロゲンヒータ108を有しており、ハロゲンヒータ108は、図示しない通電手段によって発熱するようになっている。また、ハロゲンヒータ108は、両端が図示しない支持手段で支持されている。
ハロゲンヒータ108の周囲には、アルミ又はSUS等の金属で円筒状に形成された芯金110が、図示しない支持手段で支持されており、モータ及びギヤ等の駆動手段によって回転可能となっている。
芯金110の外周面には、シリコンゴム等からなる弾性層112が被覆されている。弾性層112の外周面には、PFA又はPTFEといったフッ素系の樹脂等からなり、離型性がよく、絶縁性の離型層114が被覆されている。
一方、定着ローラ102には、無端状の加圧ベルト104が接触している。加圧ベルト104は、図示しない支持手段によって回転可能に支持されている。
加圧ベルト104の内側には、アルミ又はSUS等の導電性を有する金属で構成される支持部材116が配置されている。支持部材116には、凸部118と、凹部120が形成されている。また、支持部材116の凸部118は、導線を介して接地されている。
支持部材116の凹部120には、ウレタンゴム又はスポンジ等からなる押圧パッド124が接着固定されている。
支持部材116の表面には、シート材122が巻きつけられ、接着固定されている。シート材122は、加圧ベルト104の内周に沿って配置され、加圧ベルト104の内面に接触している。
ここで、図示しないスプリング等の押圧手段によって、加圧ベルト104、支持部材116、シート材122、及び押圧パッド124が一体で定着ローラ102の表面に押圧されている。これにより、押圧パッド124が、シート材122、加圧ベルト104を介して定着ローラを押圧し、定着ローラ102と加圧ベルト104が所定の面積で接触して、ニップ部126を形成している。
ニップ部126における前述の記録用紙P(図示せず)の出口側近傍には、定着ロール102表面に記録用紙Pが巻きつくのを防止する分離爪128が固定されている。
次に、加圧ベルト104及びシート材122の層構成について説明する。
図3に示すように、加圧ベルト104は、内側から外側に向けて基層130、弾性層132、離型層134で構成されており、これらが積層され一体となっている。
基層130は、加圧ベルト104の強度を保持するベースとなるもので、ポリイミド樹脂で構成されている。
弾性層132は、優れた弾性と耐熱性が得られる等の観点から、シリコン系ゴム、又はフッ素系ゴムが好ましく、本実施形態ではシリコンゴムを用いている。
離型層134は、フッ素樹脂等で構成される絶縁層であり、本実施形態ではPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いている。
一方、シート材122は、内側から外側に向けて導電層136、基層138、滑層140で構成されており、これらが積層され一体となっている。
導電層136は、フッ素系樹脂にカーボンパウダーを混ぜて成型されたものである。導電層136の抵抗率は、低いほど加圧ベルト104で発生する電位を低く抑えることができるが、抵抗率を下げるためにカーボン等の導電剤を多く入れると、シート材122の加工性が悪くなる。このため、導電層136の抵抗値は、1.0×10〜1.0×10(LogΩ/□)であることが好ましい。
基層138は、シート材122の強度を保持するベースとなるもので、ガラス繊維にPTFEを含浸させたもので構成している。なお、カーボンを含浸させて導電性を持たせてもよい。
滑層140は、PFA、PTFE等のフッ素系樹脂等で構成され、本実施形態ではPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いている。このように、シート材122が滑層140を有するため、加圧ベルト104が回転した場合に、加圧ベルト104とシート材122の摩擦力(負荷)が低下し、加圧ベルト104の摺動性が向上する。
ここで、導電層136が前述の支持部材116と接触しており、支持部材116を介して接地されている。
また、加圧ベルト104の厚さと、シート材122の滑層140の厚さの合計は、加圧ベルト104及びシート材122の剛性を確保する観点から、0.05mm〜1.0mmであることが好ましい。
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、前述の画像形成工程を経て、トナー像が形成された記録用紙Pが定着装置100に搬送される。トナーは、ポリエステル等の樹脂で構成され、負帯電性を有するため、現像時の攪拌等の接触により負帯電となっている。
続いて、図4bに示すように、搬送された記録用紙Pが定着ローラ102及び加圧ベルト104で挟持搬送されるとともに、トナーTが記録用紙Pに定着される。
ここで、本実施形態との比較例として、図4aに示すように、加圧ベルト104の内周面に絶縁層(フッ素樹脂層)のみで構成されるシート材142が接触している場合について説明する。
この場合、加圧ベルト104が回転してシート材142表面を摺動すると、加圧ベルト104の表面には、定着ローラ102との接触摩擦により負電荷E1が発生し、シート材142の表面には、加圧ベルト104との接触摩擦により負電荷E2が発生する。
シート材142は絶縁層のみで構成されており、接地されていないので、負電荷E1及びE2が蓄積され、加圧ベルト104の表面電位V1が負極性の高電位となる。
このため、負極性のトナーTに同極性の反発力が作用し、記録用紙P上の一部のトナーTが定着ローラ102表面に飛散して付着することになる。
一方、本実施形態では、加圧ベルト104が回転してシート材122表面を摺動すると、加圧ベルト104の表面には、定着ローラ102との接触摩擦により負電荷E1が発生し、シート材122の表面には加圧ベルト104との接触摩擦により負電荷E2が発生する。
しかし、シート材122が導電層136(図3参照)及び支持部材116(図2参照)を介して接地されているので、負電荷E2は接地される。
ここで、加圧ベルト104の表面電位V2は、加圧ベルト104の表面から接地(アース)までの距離に比例して変化するものであり、本実施形態では、加圧ベルト104の表面から接地までの距離が、図4aの比較例と比べて短く(近く)なっているので、表面電位V2の絶対値が低下することになる。
これにより、加圧ベルト104の表面電位V2が0V近くまで低下し、負極性のトナーTに同極性の反発力が作用しなくなるので、トナーTは記録用紙P上に留まり、定着される。
このようにして、トナーTの静電オフセットが低減される。
次に、加圧ベルト104の表面電位の測定結果と、トナーTの静電オフセットレベルの評価結果について説明する。
図5は、加圧ベルト104の表面から接地(アース)までの距離を変化させたときの加圧ベルト104の表面電位を測定したグラフである。
図5に示すように、加圧ベルト104の表面から接地までの距離が1000μmでは加圧ベルト104の表面電位は−1000Vであり、距離が50μmでは表面電位は−30Vとなっている。これにより、加圧ベルト104の表面から接地までの距離が短いほど、加圧ベルト104の表面電位の絶対値が低下することが分かる。
図6aは、加圧ベルト104の表面から接地(アース)までの距離を変化させたときのトナーTの静電オフセットレベルを評価したグラフである。なお、トナーTの静電オフセットレベルは、定着ローラ102の表面に付着したトナーTの量を目視レベルで確認し、付着量が少ないものを「良」として評価している。
図6aに示すように、加圧ベルト104の表面から接地までの距離が2000μmから1000μm、50μmと短くなるほど、オフセットレベルが良くなっている。
一方、図6bは、シート材122の導電層136(図3参照)の抵抗率を変化させたときのトナーTの静電オフセットレベルを評価したグラフである。なお、トナーTの静電オフセットレベルの評価は、前述のものと同様のため、説明を省略する。
図6bに示すように、導電層136の抵抗率が1.0×1013(LogΩ/□)から1.0×10(LogΩ/□)に低下するほど、オフセットレベルが良くなっている。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
プリンタ10は、固体の現像剤(トナー)を用いる乾式の電子写真方式だけでなく、液体現像剤を用いるものであってもよい。
定着ローラ102は、無端状の定着ベルトであってもよい。また、定着ベルトとする場合、ハロゲンヒータ108を用いずに、電磁誘導加熱方式により発熱する定着ベルトを用いてもよい。
トナーT、加圧ベルト104、及びシート材122は、負帯電性のものでなくともよく、正帯電性のものであってもよい。
シート材122の層構成は、導電層136、基層138、滑層140の3層構成以外に、導電層136と滑層140で2層構成としたり、導電層136の摺動性を向上させて導電層136のみとしたり、あるいは、各層の保護層を設けるなどしてもよく、単数又は複数の層構成とすることができる。
シート材122の接地は、支持部材122を用いる以外に、シート材122の端部裏面(導電層136)と接触する端子部材を設けて、該端子部材を介して接地してもよい。
シート材122と加圧ベルト104との接触領域は、ニップ部126の幅と略等しい幅であってもよい。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の断面図である。 本発明の実施形態に係る定着ベルト及びシート材の断面図である。 (a)静電オフセット状態を示した模式図である。(b)本発明の実施形態に係る定着装置におけるトナーのオフセット状態を示した模式図である。 本発明の実施形態に係る加圧ベルトの表面からアースまでの距離と加圧ベルト表面電位の関係を示したグラフである。 (a)本発明の実施形態に係る加圧ベルトの表面からアースまでの距離とトナーのオフセットレベルの関係を示したグラフである。(b)本発明の実施形態に係るシート材の導電層の抵抗率とトナーのオフセットレベルの関係を示したグラフである。
符号の説明
10 プリンタ(画像形成装置)
18 画像形成ユニット(現像部)
32 転写ローラ(転写部)
34 用紙搬送路(搬送部)
54 光走査装置(露光部)
100 定着装置(定着装置)
102 定着ローラ(定着部材)
104 加圧ベルト(加圧ベルト)
116 支持部材(支持部材)
122 シート材(シート材)
124 押圧パッド(押圧部材)
134 離型層(絶縁層)
136 導電層(導電層)
140 滑層(表層)
P 記録用紙(記録媒体)
T トナー(現像剤)

Claims (6)

  1. 両端部が回転可能に支持され、発熱して記録媒体上の現像剤を定着する定着部材と、
    前記定着部材の表面に接触して回転し、前記定着部材との接触面が絶縁層である無端状の加圧ベルトと、
    前記加圧ベルトの内面に接触して前記加圧ベルトを滑らせるシート材と、
    前記シート材の内側に配置され、前記加圧ベルト及び前記シート材を介して前記定着部材を押圧する押圧部材と、
    を有する定着装置において、
    前記シート材が、接地された導電層を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記シート材が複数の層で構成され、前記複数の層のうち、前記加圧ベルトと接触する表層を除く少なくとも1層に、前記導電層が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加圧ベルトの厚さと、前記シート材の前記表層の厚さの合計が、0.05mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記導電層の抵抗率が、1.0×10〜1.0×10(LogΩ/□)であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記シート材の内側に前記シート材を支持する支持部材を設け、前記導電層が前記支持部材を介して接地されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置と、
    露光光を出射する露光部と、
    前記露光部の前記露光光で形成された潜像を現像剤で顕在化して現像剤像を形成する現像部と、
    前記現像部で顕在化された前記現像剤像を記録媒体上に転写する転写部と、
    前記転写部で前記現像剤像が転写された記録媒体を前記定着装置に搬送する搬送部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。

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