JP2008203176A - トルクセンサ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

トルクセンサ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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郁紀 坂谷
Atsuyoshi Asaga
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Abstract

【課題】磁石の多極着磁を解消してトルクセンサとしての測定精度を向上させると共に、磁石と磁性体との接触を確実に防止する。
【解決手段】同軸上に弾性部材3を介して相対回転可能に連結された第1及び第2の回転軸1,2と、該第1の回転軸1に連結され軸方向にNSに着磁された磁石6と、該磁石の軸方向両側に配置され外周面に複数の磁脚を有する一対の磁石側磁性体7a,7bと、前記第2の回転軸2に連結され磁石側磁性体7a,7bの磁極と対向する複数の磁脚を有する一対の磁性体14,15と、該磁性体14,15の磁気回路に発生する磁束密度を検出する磁気検出部18とを備え、前記磁石側磁性体7a,7bの一方の磁脚7cが前記磁性体14,15の一方の磁脚14bに対向しているときに、磁石側磁性体7a,7bの他方の磁脚7dが前記磁性体の他方の磁脚15bに対向するように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1の軸及び第2の軸間に、捩れトルクが入力されたときに自身に捩れを生じる弾性部材を介挿し、この弾性部材の捩れを磁石によって発生させる磁束密度の変化として検出するトルクセンサ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置に関する。
この種のトルクセンサとしては、例えば、筐体に回動自在に軸支される第1軸体と、該第1軸体に固定される多極着磁された永久磁石と、前記筐体に回動自在に軸支されると共に前記第1軸体に対して対向して配置される第2軸体と、該第2軸体に固定されると共に前記多極着磁数に対応する歯状体を有する磁性体コアと、前記筐体に固定されると共に前記磁性体コアの外周面の近傍に配設された磁性体部材により挟持される磁気センサとからある相対変位検出装置であって、前記永久磁石と前記磁性体コアとの相対変位により生じる磁束の変化を、前記第1軸体及び前記第2軸体の回動軸周りの相対位置変化の方向と変位の変化量として、前記磁気センサにより検出するために、個数K分の前記歯状体としてラジアル方向に角度θの角度間隔で設け、前記磁気センサを1対の第1の磁気センサと第2の磁気センサとして、前記第1磁気センサと前記第2磁気センサとを互いにラジアル方向に角度{(2K+1)/2}θ−360°隔てて設けるようにした相対変位検出装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、入力軸と出力軸とを同軸上に連結するトーションバーと、入力軸の端部に取付けられる一組の磁気ヨーク及び磁気ヨークに生じる磁束密度を検出する磁気センサ等により構成されるトルクセンサであって、軸ヨークは磁石のN極及びS極と同数(12個)の爪が全周に等間隔に設けられ、トーションバーに捩れが生じていない状態で、磁気ヨークに設けられた爪の中心と磁石のN極とS極の境界とが一致するように配置され、磁気センサは軸方向に対向する磁気ヨークと磁気ヨークとの間に設けられるギャップ内に挿入されて磁束密度を検出するように構成されたトルクセンサが知られている(例えば特許文献2参照)。
特許第2741388号公報 特開2003−149062号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の従来例にあっては、磁石を円周方向に多極着磁する必要があり、着磁工数が必要となると共に、多極に着磁するには着磁強度がバラツキ、その結果トルクセンサとしての測定精度が劣化するという課題があり改善が要望されている。
また、磁石の着磁面と対向する磁性体との間の隙間を狭くする必要があるため、磁石表面に保護層を設けることかできず、組立不良による磁石と磁性体との間の接触などによって磁石表面が破損し易いという課題もあり、改善が要望されている。
そこで、本発明は、上記従来例の課題に着目してなされたものであり、磁石の多極着磁を解消してトルクセンサとしての測定精度を向上させると共に、磁石と磁性体との接触を確実に防止することができるトルクセンサ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るトルクセンサは、同軸上に捩じれトルクが伝達されたときに捩じれる弾性部材を介して相対回転可能に連結された第1及び第2の回転軸と、該第1の回転軸及び前記弾性部材における当該第1の回転軸側の何れかに連結され軸方向にNSに着磁された磁石と、該磁石の軸方向両側に配置され外周面に複数の磁脚を有する一対の磁石側磁性体と、前記第2の回転軸及び前記弾性部材の当該第2の回転軸側の何れかに連結され、前記磁石及び磁石側磁性体によって形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する複数の磁脚を有する一対の磁性体と、該磁性体の磁気回路に発生する磁束密度を検出する磁気検出部とを備え、一方の前記磁石側磁性体の磁脚が一方の前記磁性体の磁脚に対向しているときに、他方の磁石側磁性体の磁脚が他方の前記磁性体の磁脚に対向するように配置されていることを特徴としている。
また、請求項2に係るトルクセンサは、請求項1に係る発明において、前記一対の磁石側磁性体は、夫々外周面に所定間隔で凹凸が繰り返される複数の磁脚が形成され、一方の磁石側磁性体の隣接する磁脚間に他方の磁石側磁性体の磁脚が配設されていることを特徴としている。
これら請求項1又は2に係る発明では、磁石を軸方向の一方をN極に他方をS極に着磁するだけで、磁性体の磁極で第1の回転軸及び第2の回転軸の相対回転による磁束密度の変化を生じ、この磁束密度の変化を磁気検出部で検出することができ、磁石の着磁が容易であり、着磁工数を軽減することができると共に、着磁の強度のバラツキが少なくなり、着磁精度を向上させることができ、さらに磁石外周面には対向する部品を設ける必要がないので、磁石の表面を保護層で保護することが可能となり、磁石の破損などの問題を改善することができる。
さらに、請求項3に係るトルクセンサは、請求項1又は2に係る発明において、前記磁性体に近接して配置されて当該磁性体から磁束を導くと共に、その磁束を集める集磁部を有する一対の補助磁性体を有し、前記磁気検出部は集磁部を介して前記補助磁性体に生じる磁束密度を検出するように配置されていることを特徴としている。
この請求項3に係る発明では、磁気検出素子と磁性体との位置関係に変化が生じても、磁気回路への影響を少なくすることができ、且つ磁束を磁気検出素子へ集中させることができるため、偏心などの影響を小さくし、且つ磁気的な外乱にも強くできる。
さらにまた、請求項4に係るトルクセンサは、請求項1乃至3の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁性体は、軸方向に所定間隔を保って対向された一対のヨークで構成され、各ヨークは、円環状部と、該円環状部の内周面から径方向内方に延長する径方向延長部と、該径方向延長部の先端から軸方向に他方の磁性体に向かう軸方向延長部とで構成される磁脚を有し、一方の磁性体の隣接する磁脚間に他方の磁性体の磁脚が配設されていることを特徴としている。
この請求項4に係る発明では、軸方向に異なる位置に配設された磁石側磁性体のどちらとも磁気回路を構成することができ、磁気検出素子へ誘導される磁束の向きを反転させることができる。
なおさらに、請求項5に係るトルクセンサは、請求項1乃至4の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁石側磁性体は、前記磁石の着磁面全体を覆うように構成されていることを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、磁石から発生する磁束を漏れなく磁気回路へ誘導することができ、トルク検出精度を向上させることができる。
また、請求項6に係るトルクセンサは、請求項1乃至5の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁石側磁性体は、一方の磁石側磁性体の隣接する磁脚間の中心位置に、他方の磁石側磁性体の磁脚の中心が位置するように配設されていることを特徴としている。
この請求項6に係る発明では、一方の磁石側磁性体の磁極と他方の磁石側磁性体の磁極との周方向距離を大きくとることができ、捩じれ角度を大きくすることができる。
さらに、請求項7に係るトルクセンサは、請求項1乃至6の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁石側磁性体の夫々は、軸対称な形状に構成されていることを特徴としている。
この請求項7に係る発明では、磁石側磁性体の磁極が軸に対して対称な位置に配設されるため、偏心などの影響を小さくすることができる。
さらにまた、請求項8に係るトルクセンサは、請求項1乃至7の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁石側磁性体の夫々は、磁脚が等間隔に配置されていることを特徴としている。
この請求項8に係る発明では、磁石側磁性体の磁脚と磁脚との間の距離を大きくとることができ、捩じれ角度を大きくすることができる。
なおさらに、請求項9に係るトルクセンサは、請求項1乃至8の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁性体は、一方の磁性体の隣接する磁脚間の中心位置に、他方の磁性体における磁脚の中心が位置するように配設されていることを特徴としている。
この請求項9に係る発明では、一方の磁性体の磁極と他方の磁性体の磁極との周方向距離を大きくとることができ、捩じれ角度を大きくすることができる。
また、請求項10に係るトルクセンサは、請求項1乃至8の何れか1つに係る発明において、前記一対の磁性体の夫々は、軸対称な形状に構成されていることを特徴としている。
この請求項10に係る発明では、磁性体の磁脚が軸に対して対称な位置に配設されるため、偏心などの影響を小さくすることができる。
さらに、請求項11に係るトルクセンサは、請求項1〜10の何れか1つに係る発明において前記一対の磁性体の夫々は、前記磁脚が等間隔に配置されていることを特徴としている。
この請求項11に係る発明では、磁性体の磁脚と磁脚との間の距離を大きくとることができ、捩じれ角度を大きくすることができる。
さらにまた、請求項12に係るトルクセンサは、請求項4乃至11の何れか1つに係る発明において、前記一対の補助磁性体は、リング状に形成され、前記一対の磁性体に対して夫々径方向に近接対向し、且つ軸方向寸法が当該磁性体の円環状部の軸方向寸法より長く設定されていることを特徴としている。
この請求項12に係る発明では、構成部品の加工誤差の影響を小さくすることができ、且つ偏心、アキシャル変動などの影響を小さくすることができる。
なおさらに、請求項13に係るトルクセンサは、請求項3乃至10の何れか1つに係る発明において、前記一対の補助磁性体は、前記一対の磁性体と夫々径方向で近接対向し、且つ当該磁性体を夫々軸方向で挟み込むように構成されていることを特徴としている。
この請求項13に係る発明では、構成部品の加工誤差の影響を小さくでき、且つ偏心、アキシャル変動などの影響を小さくすることができる。
また、請求項14に係るトルクセンサは、前記一対の補助磁性体は、軸方向に所定間隔を保って対向する一対のヨークで構成され、前記磁性体の前記円環状部の幅より狭い幅の帯状部を有し、該帯状部が前記磁性体と軸方向で対向していることを特徴としている。
この請求項14に係る発明では、構成部品の加工誤差の影響を小さくでき、且つ偏心、アキシャル変動などの影響を小さくすることができる。
さらに、請求項15に係るトルクセンサは、請求項1乃至14の何れか1つに係る発明において、前記磁気検出部は、複数の磁気検出素子を有し、複数の磁気検出素子で検出した磁束密度に基づいて当該磁気検出素子の異常検出を行う異常検出回路を備えていることを特徴としている。
この請求項15に係る発明では、磁気検出素子を2つ使用するので、トルク検出回路を2重系に構成することができる。
さらにまた、請求項16に係るトルクセンサは、請求項1乃至14の何れか1つに係る発明において、前記磁気検出部は、3つ以上の磁気検出素子を有し、各磁気検出素子で検出した磁束密度に基づいて当該磁気検出素子の異常検出を行う異常検出回路を備えていることを特徴としている。
この請求項16に係る発明では、磁気検出素子を3つ以上有するので、複数の磁気検出素子の出力値が等しく、残りの磁気検出素子の出力値が異なる場合に、異常となった磁気検出素子を特定することができる。
なおさらに、請求項17に係るトルクセンサは、請求項3乃至16の何れか1つに係る発明において、前記磁石側磁性体、磁性体、補助磁性体は、ニッケルの含有量が40wt%以上、80wt%以下に設定されていることを特徴としている。
この請求項17に係る発明では、磁石側磁性体、磁性体及び補助磁性体の磁気特性を向上させることができる。
また、請求項18に係る電動パワーステアリング装置は、前記請求項1乃至17の何れか1項に記載のトルクセンサを使用し、ステアリングホイールに連結されたステアリングシャフトのトーションバーで連結される入力軸及び出力軸を夫々前記第1又は第2の回転軸として、前記ステアリングホイールに伝達される操舵トルクを検出することを特徴としている。
この請求項17に係る発明では、精度の高いトルクセンサを使用して高精度な操舵補助制御を行うことができる。
本発明によれば、磁石を軸方向にN極及びS極に着磁するだけでよいので、着磁が容易であり、着磁工数を軽減することができると共に、着磁強度のバラツキが少なくなり、着磁精度を向上させることができ、さらに磁石外周面に対向する部品を設ける必要がないので、磁石の表面を保護層で保護することが可能となり、磁石の破損などの問題を改善することができるという効果が得られる。
また、上記効果を有するトルクセンサを使用して電動パワーステアリング装置を構成することにより、高精度の操舵補助制御を行うことができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成を示す縦断面図、図2は図1の要部の斜視図、図3は図2の分解斜視図である、図4は磁石側磁性体の磁脚と磁性体の磁脚との位相が一致した状態の平面図及び側面図、図5は図4から磁性体が15°(磁脚の数が6の場合)回転して磁石側磁性体の隣接する磁脚の中心と磁性体の磁脚間の中心位置との位相が一致した状態の平面図、図6は図5から磁性体が15°(磁脚の数が6の場合)回転して磁石側磁性体の磁脚と磁性体の磁脚との位相が一致した状態の平面図及び側面図である。
図中、1は例えばステアリングホイール(図示せず)に連結される第1の回転軸であり、2は第1の回転軸1と同軸で且つ所定距離離間した例えば電動パワーステアリング装置の電動モータによってアシストされると共に、図示しないユニバーサルジョイント、中間シャフトを介して転舵輪を転舵するラックアンドピニオン機構に連結された第2の回転軸である。これら第1の軸1及び第2の軸2とは弾性部材としてのトーションバー3を介して連結されている。
第1の軸1のトーションバー3側端部には円板状の取付フランジ4が形成され、この取付フランジ4に円筒状で上端にフランジ部5aを有し、アルミニウム合金などの非磁性体で構成された支持筒5が取付けられている。この支持筒5の外周面には、円環状の永久磁石6と、この永久磁石6を軸方向の両端から挟む例えば鉄系金属材料で形成された一対の磁石側磁性体7a及び7bとが取付けられている。
ここで、永久磁石6は、図1に示すように、軸方向の上半部をN極、下半部をS極とするように軸方向に1つのNS極が配置されるように着磁されている。
また、磁石側磁性体7a及び7bの夫々は、図2及び図3から明らかなように、永久磁石6の軸方向両端を全て覆う円環状板部8a及び8bと、これら円環状板部8a及び8bの外周面から所定間隔例えば60°間隔(磁脚の数が6の場合)で半径方向外方に所定長さLだけ突出する矩形の磁脚9a及び9bが形成され、これら磁脚9a及び9bが夫々軸対称に配置されている。
そして、磁石側磁性体7a及び7bは、軸方向から見て、一方の磁石側磁性体例えば7aの隣接する磁脚9a間の中心位置即ち凹部9cの中心位置に他方の磁石側磁性体7bの磁脚9bが位置し、同様に他方の磁石側磁性体7bにおける磁脚9b間の中心位置即ち凹部9dの中心位置に一方の磁石側磁性体7aにおける磁脚9aの中心位置が位置するように、凹部9cと磁脚9bとの円周方向の位相及び凹部9dと磁脚9aとの円周方向の位相が夫々一致するように配設されている。つまり、一方の磁石側磁性体7aに対して他方の磁石側磁性体7bが円周方向に30°(磁脚の数が6の場合)の位相差を持って配設されている。そして、永久磁石6の外周円筒面には合成樹脂材製の保護層10が形成されている。
一方、第2の回転軸2におけるトーションバー3側の端部には、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bより外側に延長する支持円板11が取付けられ、この支持円板11の上面における外周縁部側に形成された円環状台部12に永久磁石6及び磁石側磁性体7a,7bを囲むように円筒状の磁性体支持部13が配設されている。
この磁性体支持部13は、軸方向の上端側に例えば鉄系金属材料で形成された第1の磁性体14が配設され、下端側に同様に鉄系金属材料で形成された第2の磁性体15が配設されており、第1の磁性体14及び第2の磁性体15で一対のヨークを構成している。第1の磁性体14は、磁性体支持部13の上端面の外周側に配設された軸方向の厚さが薄い円環状部14aと、この円環状部14aの内周面に60°間隔(磁脚の数が6の場合)で径方向内方に突出形成された磁脚14bとで構成されている。磁脚14bは、円環状部14aの内周面から径方向内方に、トーションバー3の軸心を中心とし磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bの先端までの半径R1に対して長い半径R2の位置まで延長する径方向延長部14cと、この径方向延長部14cの内方端から軸方向下方に磁石側磁性体7bの下側まで延長する軸方向延長部14dとでL字状に構成され、各磁脚14bが軸対称に配置されている。
同様に、第2の磁性体15は、磁性体支持部13の下端面の外周側に配設された軸方向の厚さが薄い円環状部15aと、この円環状部15aの内周面に60°間隔(磁脚の数が6の場合)で径方向内方に突出形成された磁脚15bとで構成されている。磁脚15bは、円環状部15aの内周面から径方向内方に、トーションバー3の軸心を中心とし磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bの先端までの半径R1に対して長い半径R2の位置まで延長する径方向延長部15cと、この径方向延長部15cの内方端から軸方向上方に磁石側磁性体7aの上側まで延長する軸方向延長部15dとでL字状に構成され、各磁脚15bが軸対称に配置されている。
そして、第1の磁性体14及び第2の磁性体15の磁脚14b及び15bが一方の隣接する磁脚間の中心位置に他方の磁脚の中心が位置するように円周方向に30°の位相差(磁脚の数が6の場合)を持って配設されている。
また、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bと第1及び第2の磁性体14及び15の磁脚14b及び15bとは、トーションバー3に捩れがないものとしたときに、平面から見て図5に示すように、磁石側磁性体7aの磁脚9aと反時計方向側の磁石側磁性体7bの磁脚9bとの中間位置に第1の磁性体14における磁脚14bの中心が位置し、磁石側磁性体7aの磁脚9aと時計方向側の磁石側磁性体7bの磁脚9bとの中間位置に第2の磁性体15における磁脚15bの中心が位置するように設定されている。
なお、図では、上記のように設定したが、磁石側磁性体7aの磁脚9aと反時計方向側の磁石側磁性体7bの磁脚9bとの中間位置に第2の磁性体15における磁脚15bの中心が位置するようにしてもよい。
さらに、磁性体支持部13の外側に所定距離だけ隔てて固定部に固定された上下一対の補助磁性体17a及び17bと磁気検出部18を内装した円筒状の補助磁性体支持部19が配設されており、補助磁性体17a及び17bで一対のヨークを構成している。この補助磁性体17a及び17bの夫々は、例えば鉄系金属材料で形成され、第1及び第2の磁性体14及び15の円環状部14a及び15aに対向し、軸方向の長さが円環状部14a及び15aに対して長い円筒部17c及び17dと、これら円筒部17c及び17dの円周方向の一部から外方に延長して互いに対向する集磁部17e及び17fとを備えている。
そして、互いに対向する集磁部17e及び17f間に磁気検出部18が設けられている。この磁気検出部18は、ホール素子、MR(Magneto Resistance)素子、MI(Magneto Impedance)素子やこれらを使用したICの何れかでなる所要数の磁気検出素子で構成されており、この磁気検出素子は1つでもよいが本実施形態では図3に示すようにメイン及びサブとなる2つの磁気検出素子20a及び20bが配設されている。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、第1の回転軸1に対して第2の回転軸2に捩じれトルクを伝達してトーションバー3を捩じりながら時計方向に回転させることにより、平面から見て図4(a)に示すように、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bに、第1及び第2の磁性体14及び15の磁脚14b及び15bにおける軸方向延長部14d及び15dが対向する状態としたものとする。
この状態では、永久磁石6のN極から出た磁束は、磁石側磁性体7aを通り、その磁脚9aに対向する第1の磁性体14における磁脚14bの軸方向延長部14d、径方向延長部14cを通って円環状部14aから補助磁性体17aの円筒部17c及び集磁部17eを通じて磁気検出素子20a及び20bに達し、補助磁性体17bから第2の磁性体15の円環状部15a、磁脚15bを経由して、他方の磁石側磁性体7bの磁脚9bを通って永久磁石6のS極に達する磁気通路が形成される。
このため、永久磁石6によって形成された磁気回路内の磁束を、磁気検出素子20a及び20bが検出することになり、磁気検出素子20a及び20bから夫々図7に示すA点の最大電圧Vmaxとなる出力電圧が出力される。
この状態から第2の回転軸2に対する捩じれトルクを弱めて、第2の回転軸2を例えば反時計方向に戻すと、これに応じて磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bは、第1の磁性体14及び第2の磁性体15の磁脚14b及び15bにおける軸方向延長部14d及び15dとが徐々に反時計方向にずれることになり、両者間を通る磁束が徐々に減少することにより、磁気検出素子20a及び20bで検出される磁気検出量が減少して、その出力電圧が図7に示すように最大電圧Vmaxから徐々に減少する。
その後、第1の回転軸1及び第2の回転軸2に捩じれトルクがなくなってトーションバー3の捩じれがなくなった状態では、図5に示すように、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bは、第1及び第2の磁性体14及び15の磁脚14b及び15bの中間位置となるため、磁気検出素子20a及び20bから出力される出力電圧は図7におけるB点で示すように中立電圧Vnとなる。
この状態からさらに第2の回転軸2を反時計方向にトーションバー3を捩じりながら回転させると、磁石側磁性体7aの磁脚9aが第2の磁性体15の磁脚15bにおける軸方向延長部15dに近づき、磁石側磁性体7bの磁脚9bが第1の磁性体14の磁脚14bにおける軸方向延長部14dに近づくことになるので、磁気検出素子20a及び20bから出力される出力電圧は図7に示すように中立電圧Vnから徐々に減少する。
その後、さらに第2の回転軸2を反時計方向に回転させて、磁石側磁性体7aの磁脚9aが第2の磁性体15の磁脚15bにおける軸方向延長部15dに対向すると共に、磁石側磁性体7bの磁脚9bが第1の磁性体14の磁脚14bにおける軸方向延長部14dに対向する図6に示す状態となると、磁気検出素子20a及び20bから出力される出力電圧は図7におけるC点で示すように最小電圧Vminとなる。
このように、第1の回転軸1と第2の回転軸2との間に捩じれトルクが付加されておらず、トーションバー3が捩じれていない状態では磁気検出素子20a及び20bの出力電圧が中立電圧Vnとなり、この状態から第1の回転軸1に対して第2の回転軸2を時計方向にトーションバー3を捩じりながら回転させると出力電圧が中立電圧Vnから増加し、逆に第1の回転軸1に対して第2の回転軸2を反時計方向にトーションバー3を捩じりながら回転させると磁気検出素子20a及び20bの出力電圧が中立電圧Vnからは減少することになり、磁気検出素子20a及び20bから第1の回転軸1及び第2の回転軸2に加えられる捩じれトルクを、トーションバー3の捩じり剛性を用いて算出することができ、第1の回転軸1及び第2の回転軸2の何れかに伝達される捩じれトルクに応じた出力電圧を得ることができる。
このように、上記第1の実施形態によると、永久磁石6は軸方向にNSに着磁するだけでよいので、前述した従来例のように円周方向に多極着磁を行う必要がなく、着磁強度がバラツクことを確実に防止することができ、トルクセンサとしての測定精度を向上させることができる。
しかも、永久磁石6の軸方向の両端面が磁石側磁性体7a及び7bで完全に覆われ、これら磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bと磁性体14及び15の磁脚14b及び15bとが近接対向し、永久磁石6と磁性体14及び15とは近接対向する必要がないので、永久磁石6の外周面に保護層10を形成することができ、永久磁石6を破損から確実に保護することができ、トルクセンサの信頼性を向上させることができると共に、永久磁石6の軸方向の両端面が磁石側磁性体7a及び7bで完全に覆われているので、永久磁石6から発生する磁束を漏れなく磁気回路へ誘導することができ、トルク検出精度を向上させることができる。
また、磁性体14及び15の磁束を固定部に配設された補助磁性体17a及び17bに導き、この補助磁性体17a及び17bに流れる磁束を集磁部17e及び17fで集めて磁気検出素子20a及び20bに導くので、磁気検出素子20a及び20bと磁性体14及び15との位置関係に変化が生じても、磁気回路への影響を小さくすることができ、且つ磁束を磁気検出素子20a及び20bに集中させることができるため、偏心などの影響を小さくし、且つ磁気的な外乱にも強くすることができる。
さらに、磁性体14及び15の磁脚14b及び15bを構成する軸方向延長部14d及び15dが磁石側磁性体7a及び7bの双方に対向するように延長されているので、軸方向に異なる位置に配設された磁石側磁性体7a及び7bの双方とで磁気回路を構成することができ、磁気検出素子20a及び20bへ誘導される磁束の向きを変化させることができる。
さらにまた、磁石側磁性体7a及び7bは一方の隣接する磁脚9a間の中心位置に他方の磁脚9bの中心が位置するように配置されているので、一方の磁石側磁性体7aの磁脚9aと他方の磁石側磁性体7bの磁脚9bとの周方向距離を大きくとることができる。同様に、磁性体14及び15についても一方の隣接する磁脚14b間の中心位置に他方の磁脚15bの中心が位置するように配置されているので、一方の磁脚14bと他方の磁脚15bとの周方向距離を大きくとることができる。
なおさらに、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bが軸対称に配置されているので、偏心などの影響を小さくすることができ、磁脚9a及び9bを等間隔に配置することで、隣接する磁脚9a及び9b間の距離を大きくとることができる。同様に、磁性体14及び15についても磁脚14b及び15bが軸対称に配置されているので、偏心などの影響を小さくすることができ、磁脚14b及び15bを等間隔に配置することで、隣接する磁脚14b及び15b間の距離を大きくとることができる。
また、補助磁性体17a及び17bの、磁性体14及び15の円環状部14a及び15aに対向する円筒部17c及び17dの軸方向長さが円環状部14a及び15aの軸方向長さ(厚さ)に対して長く設定されているので、構成部品の加工誤差の影響を小さくすることができると共に、偏心、アキシャル変動などの影響を小さくすることができる。
さらに、磁気検出素子を2つの磁気検出素子20a及び20bで構成すると、両磁気検出素子20a及び20bから第1の回転軸1又は第2の回転軸2に伝達される捩じれトルクに応じた略同一値の出力電圧が出力されるので、これらのうちの一方例えば磁気検出素子20aをメインのセンサとし、磁気検出素子20bをサブのセンサとすることにより、トルク検出系を2重化することができると共に、両者の出力電圧を比較することで何れかの磁気検出素子20a又は20bの異常を検出することができる。この場合、磁気検出素子を3個以上配設するようにすれば、そのうちの複数の磁気検出素子の出力電圧が等しく、残りの1つの磁気検出素子の出力電圧が異なる場合に、この出力電圧が異なる磁気検出素子を異常が生じた磁気検出素子として特定することができる。また、磁気検出素子20a及び20bの磁束検出方向を互いに逆向きとすることで、差動出力にすることができ、トルクセンサの出力を差動出力にすることができる。さらに、各磁気検出素子に対して個別の専用電源を設けることにより、さらにトルクセンサ全体の信頼性を向上させることができる。
さらに、上記第1の実施形態では、永久磁石6の外周面に保護層10を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、永久磁石6と磁石側磁性体7a及び7bとを合成樹脂材でモールドするようにしてもよい。この場合には、コスト面から安価なフェライトの焼結磁石を使用した場合でも全体を合成樹脂材でモールドするので、磁石が割れることを確実に防止することができる。
さらに、磁石側磁性体7a,7b及び磁性体14,15の磁脚の数を6としたが、これに限定されるものではなく、両者の磁脚数は任意数に設定することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図8及び図9について説明する。
この第2の実施形態では、補助磁性体17a及び17bの構成を簡略化したものである。
すなわち、第2の実施形態においては、補助磁性体17a及び17bを、図8及び図9に示すように、磁性体14及び15の円環状部14a及び15aの一部を外周側からその上面、外周面及び下面を挟み込むように対向する断面コ字状の磁束導入部31a及び31bが集磁部31cを介して円周方向に所定間隔を隔てて配設された構成を有することを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、第1の実施形態との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。ここで、集磁部31cは、磁束導入部31a及び31b間を連結すると共に、外周方向に突出する連結板部31dと、この連結板部31dの外周縁から磁性体14及び15間の軸方向中央部に向かう軸方向延長部31eと、この軸方向延長部31eから径方向外方に延長する径方向延長部31fとで構成されている。両補助磁性体17a及び17bの径方向延長部31f間に磁気検出素子20a及び20bが介挿されている。
この第2の実施形態によると、前述した第1の実施形態と同様の効果が得られる他、補助磁性体17a及び17bが磁性体14及び15の円環状部14a及び15aを挟み込んで対向する磁束導入部31a及び31bと集磁部31cとで構成されているので、簡易な構成とすることができると共に、機械的な外乱を受けても磁気回路への影響を小さくすることができるという効果が得られる。
次に、本発明の第3の実施形態を図10〜図12について説明する。
この第3の実施形態では、前述した第2の実施形態と同様に補助磁性体17a及び17bの構成を簡略化したものである。
すなわち、第3の実施形態では、図10〜図12に示すように、補助磁性体17a及び17bを磁性体14及び15の円環状部14a及び15aの幅W1より狭い幅W2で同一曲率の帯状の磁束導入部41aと、この磁束導入部41aの円周方向の略中央位置から径方向に延長する集磁部41bとで構成されていることを除いては前述した第1及び第2の実施形態と同様の構成を有し、第1及び第2の実施形態との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
ここで、補助磁性体17aの磁束導入部41aは、図示しない固定部に固定されて、図12に示すように、磁性体14の円環状部14aから軸方向に所定距離だけ離して対向配設され、同様に補助磁性体17bの磁束導入部41aも磁性体15の円環状部15aから軸方向に所定距離だけ離して対向配設されている。
また、集磁部41bは、磁束導入部41aの円周方向の略中央位置から径方向外方に向かう径方向延長部41cと、この径方向延長部41cの先端から軸方向に磁性体14及び15間の中央位置に向かう軸方向延長部41dと、この軸方向延長部41dの下端から径方向外方に向かう径方向延長部41eとで構成にされている。
そして、補助磁性体17a及び17bにおける集磁部41bの径方向延長部41e間に磁気検出素子20a及び20bが介挿されている。
この第3の実施形態によっても、前述した第2の実施形態と同様の作用効果が得られる他、帯状の磁束導入部41aの幅W2を磁性体14及び15の円環状部14a及び15aの幅W1より短くすることにより、偏心等の機械的な外乱を受けても磁気回路への影響を小さくすることができる。
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bを矩形に形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、三角形、円弧形状等でもよく、必要とする出力特性が得られる先端形状を適宜選択することができる。
また、上記第1〜第3の実施形態においては、磁石側磁性体7a及び7b、磁性体14及び15並びに補助磁性体17a及び17bを鉄系金属材料で形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、これら磁石側磁性体7a及び7b、磁性体14及び15並びに補助磁性体17a及び17bを、ニッケルを含んだ合金を使用して形成しても良い。ここで、ニッケル合金のニッケル含有量は40重量%以上とすることにより、一般的な鉄系金属材料に比較してヒステリシスを格段に少なくすることができ、実用上は問題ないレベルまでヒステリシス特性を向上することができる。なお、ヒステリシスをさらに減少させたい場合はニッケル含有量を70重量%以上含む合金を使用することが好ましいが、ニッケルは高価であるため、要求される性能によってニッケル含有量は80重量%以下に設定することが好ましい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態においては、磁気検出素子20a及び20bから等しい出力電圧を得るようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、磁気検出素子20a及び20bの出力特性を逆向きに設定しておくことにより、2個の磁気検出素子20a及び20bの差動を得ることができ、感度を2倍に向上させることができる。
さらにまた、上記第1〜第3の実施形態においては、磁性体14及び15の磁脚14b及び15bを径方向延長部と軸方向延長部とを有するL字状に形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bを径方向外方に延長するL字状に形成し、これに応じて磁性体14及び15の磁脚14b及び15bを径方向のみに延長する構成とすることもできる。
なおさらに、上記第1〜第3の実施形態においては、磁性体14及び15の円環状部14a及び15aを磁性体支持部13の上端面及び下端面に配置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図13に示すように、円環状部14a及び15aを磁性体支持部13の軸方向の中央寄り位置に軸方向に所定距離だけ離間させて配置し、この円環状部14a及び15aの内周縁から磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9bに対向するように軸方向に延長する磁脚14b及び15bを設けて磁性体14及び15の軸方向両側を磁性体支持部13で覆っても良い。
また、上記第1〜第3の実施形態においては、磁石側磁性体7a及び7bの磁脚9a及び9b、磁性体14及び15の磁脚14b及び15bが6つである場合について説明したが、これに限定されるものではなく、磁脚数は、捩じれ角に合わせて適宜設定することができる。
次に、本発明の第4の実施形態を図14について説明する。
この第4の実施形態では、本発明によるトルクセンサを電動パワーステアリング装置に適用したものである。
すなわち、この第4の実施形態では、図1〜図13に示すように、上記第1〜第3の実施形態で説明したトルクセンサの何れか1つが電動パワーステアリング装置に適用されている。
図中、51は電動パワーステアリング装置であり、この電動パワーステアリング装置51は、運転者が操舵するステアリング機構52を備えている。
このステアリング機構52は、ステアリングホイール53に運転者から作用される操舵力が伝達される入力軸54aと出力軸54bとが図示しないトーションバーで連結されたステアリングシャフト54を有し、このステアリングシャフト54は、入力軸54aの一端がステアリングホイール53に連結されている。そして、入力軸54a及び出力軸54b間に前述した第1〜第3の実施形態における何れか1つの構成を有するトルクセンサ55が介挿されている。
そして、出力軸54bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント56を介してロアシャフト57に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント58を介してピニオンシャフト59に伝達される。このピニオンシャフト59に伝達された操舵力はステアリングギヤ60を介してタイロッド61に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。
ここで、ステアリングギヤ60は、ピニオンシャフト59に連結されたピニオン60aとこのピニオン60aに噛合するラック60bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン60aに伝達された回転運動をラック60bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト54の出力軸54bには、操舵補助力を出力軸54bに伝達する操舵補助機構62が連結されている。この操舵補助機構62は、出力軸54bに連結したウォーム減速機63と、このウォーム減速機63に連結された操舵補助力を発生する電動モータ64とを備えている。
そして、この電動モータ64は、操舵トルクセンサ55で検出されるステアリングホイール53に付与されて入力軸54aに伝達された操舵トルクの測定値及び車速を検出する車速センサ65から出力される車速検出値が入力された制御装置66によって駆動制御される。
この制御装置66は、車速検出値をパラメータとして操舵トルクと操舵補助指令値との関係を記憶した制御マップを参照して、操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値と電動モータ64に流れるモータ電流とに基づいてフィードバック制御を行ってモータ電流指令値を算出し、算出したモータ電流指令値をインバータ回路で構成されるモータ駆動回路67に供給して、このモータ駆動回路67でモータ電流指令値に基づいてモータ駆動電流を形成し、このモータ駆動電流を電動モータ64に供給することにより、電動モータ64で、操舵補助指令値に応じた操舵補助力を発生することにより、ステアリングホイール53を軽い操舵力で操舵することができる。
このように、電動パワーステアリング装置51に前述した第1〜第3の実施形態における何れか1つの構成を有するトルクセンサ55を適用することにより、トルクセンサ55を小型化することができると共に、トルク検出精度を高めて高精度な操舵補助制御を行うことができる。
本発明に係るトルクセンサの第1実施形態を示す概略断面図である。 図1の要部の斜視図である。 図2の分解斜視図である。 最大出力時の回転状態を示す説明図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 中立電圧時の回転状態を示す平面図である。 最小出力時の回転状態を示す平面図である。 磁気検出素子の出力特性を示す特性線図である。 本発明の第2の実施形態を示す要部の斜視図である。 補助磁性体を示す分解斜視図である。 本発明の第3の実施形態を示す要部の斜視図である。 補助磁性体を示す分解斜視図である。 補助磁性体を示す底面図である。 磁性体の他の例を示す図1と同様の概略断面図である。 本発明のトルクセンサを電動パワーステアリング装置に適用した場合の実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…第1の回転軸、2…第2の回転軸、3…トーションバー、6…永久磁石、7a,7b…磁石側磁性体、9a,9b…磁脚、10…保護層、11…支持円板、13…磁性体支持部、14…第1の磁性体、14a…円環状部、14b…磁脚、14c…径方向延長部、14d…軸方向延長部、15…第2の磁性体、15a…円環状部、15b…磁脚、15c…径方向延長部、15d…軸方向延長部、17a,17b…補助磁性体、17c,17d…円筒部、17e,17f…集磁部、18…磁気検出部、20a,20b…磁気検出素子、31a,31b…磁束導入部、31c…集磁部、41a…磁束導入部、41b…集磁部、51…電動パワーステアリング装置、52…ステアリング機構、53…ステアリングホイール、54ステアリングシャフト、54a…入力軸、54b…出力軸、55…トルクセンサ、60…ステアリングギヤ、63…ウォーム減速機、64…電動モータ、66…制御装置、67…モータ駆動回路

Claims (18)

  1. 同軸上に捩じれトルクが伝達されたときに捩じれる弾性部材を介して相対回転可能に連結された第1及び第2の回転軸と、該第1の回転軸及び前記弾性部材における当該第1の回転軸側の何れかに連結され軸方向にNSに着磁された磁石と、該磁石の軸方向両側に配置され外周面に複数の磁脚を有する一対の磁石側磁性体と、前記第2の回転軸及び前記弾性部材の当該第2の回転軸側の何れかに連結され、前記磁石及び磁石側磁性体によって形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する複数の磁脚を有する一対の磁性体と、該磁性体の磁気回路に発生する磁束密度を検出する磁気検出部とを備え、一方の前記磁石側磁性体の磁脚が一方の前記磁性体の磁脚に対向しているときに、他方の磁石側磁性体の磁脚が他方の前記磁性体の磁脚に対向するように配置されていることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 前記一対の磁石側磁性体は、夫々外周面に所定間隔で凹凸が繰り返される複数の磁脚が形成され、一方の磁石側磁性体の隣接する磁脚間に他方の磁石側磁性体の磁脚が配設されていることを特徴とする請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記一対の磁性体に近接して配置されて当該磁性体から磁束を導くと共に、その磁束を集める集磁部を有する一対の補助磁性体を有し、前記磁気検出部は集磁部を介して前記補助磁性体に生じる磁束密度を検出するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクセンサ。
  4. 前記一対の磁性体は、軸方向に所定間隔を保って対向された一対のヨークで構成され、各ヨークは、円環状部と、該円環状部の内周面から径方向内方に延長する径方向延長部と、該径方向延長部の先端から軸方向に他方の磁性体に向かう軸方向延長部とで構成される磁脚を有し、一方の磁性体の隣接する磁脚間に他方の磁性体の磁脚が配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  5. 前記一対の磁石側磁性体は、前記磁石の着磁面全体を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  6. 前記一対の磁石側磁性体は、一方の磁石側磁性体の隣接する磁脚間の中心位置に、他方の磁石側磁性体の磁脚の中心が位置するように配設されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  7. 前記一対の磁石側磁性体の夫々は、軸対称な形状に構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  8. 前記一対の磁石側磁性体の夫々は、磁脚が等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  9. 前記一対の磁性体は、一方の磁性体の隣接する磁脚間の中心位置に、他方の磁性体における磁脚の中心が位置するように配設されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  10. 前記一対の磁性体の夫々は、軸対称な形状に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  11. 前記一対の磁性体の夫々は、前記磁脚が等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  12. 前記一対の補助磁性体は、リング状に形成され、前記一対の磁性体に対して夫々径方向に近接対向し、且つ軸方向寸法が当該磁性体の円環状部の軸方向寸法より長く設定されていることを特徴とする請求項3乃至11の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  13. 前記一対の補助磁性体は、前記一対の磁性体と夫々径方向で近接対向し、且つ当該磁性体を夫々軸方向で挟み込むように構成されていることを特徴とする請求項3乃至11の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  14. 前記一対の補助磁性体は、軸方向に所定間隔を保って対向する一対のヨークで構成され、前記磁性体の前記円環状部の幅より狭い幅の帯状部を有し、該帯状部が前記磁性体と軸方向で対向していることを特徴とする請求項3乃至11の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  15. 前記磁気検出部は、複数の磁気検出素子を有し、複数の磁気検出素子で検出した磁束密度に基づいて当該磁気検出素子の異常検出を行う異常検出回路を備えていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  16. 前記磁気検出部は、3つ以上の磁気検出素子を有し、各磁気検出素子で検出した磁束密度に基づいて当該磁気検出素子の異常検出を行う異常検出回路を備えていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  17. 前記磁石側磁性体、磁性体、補助磁性体は、ニッケルの含有量が40wt%以上、80wt%以下に設定されていることを特徴とする請求項3乃至16の何れか1項に記載のトルクセンサ。
  18. 前記請求項1乃至17の何れか1項に記載のトルクセンサを使用し、ステアリングホイールに連結されたステアリングシャフトのトーションバーで連結される入力軸及び出力軸を夫々前記第1又は第2の回転軸として、前記ステアリングホイールに伝達される操舵トルクを検出することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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