JP2008184331A - 折丁処理システム及びその折丁処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷機械の運転に必要な情報を後段の装置に反映させて、トラブルや故障の発生を抑制するようにした折丁処理システムおよび折丁処理方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 印刷機本体1aと折り機1bとからなる印刷機械1の制御装置20に、巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び各種調整値等の各印刷情報信号と印刷開始信号とを入力して運転を開始し、印刷機械1からの各印刷情報信号と印刷開始信号とが制御装置21に入力され、該印刷情報信号に基づいて、自動的に印刷機械1から搬出される折丁を整列して小束とし、一定量の小束を積み重ねて段積折丁束として搬出するスタッカバンドラー3を備える折丁処理システムである。
【選択図】 図1
【解決手段】 印刷機本体1aと折り機1bとからなる印刷機械1の制御装置20に、巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び各種調整値等の各印刷情報信号と印刷開始信号とを入力して運転を開始し、印刷機械1からの各印刷情報信号と印刷開始信号とが制御装置21に入力され、該印刷情報信号に基づいて、自動的に印刷機械1から搬出される折丁を整列して小束とし、一定量の小束を積み重ねて段積折丁束として搬出するスタッカバンドラー3を備える折丁処理システムである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷機械から搬出される折丁を処理する折丁処理システムおよび折丁処理方法に関するものである。
図5は、従来の印刷機械とその周辺装置との配置を示している。印刷機械1は、印刷機本体1aと折り機1bとで構成されている。折り機1bから搬出される折丁(刷本)は、2列の搬送路2a,2bを介してスタッカバンドラー3に搬送される。スタッカバンドラー3は、折丁を整列して押圧し、折丁小束として一定量を段積して段積折丁束とし、この段積折丁束を所定の方向に揃えて排出した後、パレタイズロボット5によって、段積折丁束を搬送してパレット7a,7bに所定数量の段積折丁束を段積みする。なお、同図は折丁の2列出しを示したが、搬送路2a,2bの一方を利用する1列出しとすることも適宜なし得る。
通常、印刷機械1、スタッカバンドラー(刷本処理装置)3、およびパレタイズロボット5は、それぞれ制御装置10〜12を備えて個別に制御されている。印刷機械1には、巻取り紙の巻取幅、印刷された巻取り紙の折出し方、および各種調整値等の印刷情報が制御装置10に入力されて設定され、さらにスタッカバンドラー3には、刷本(折丁)サイズ、中綴じの有無等の運転情報が制御装置11に入力されている。パレタイズロボット5には、刷本(折丁)サイズ、中綴じの有無、処理速度(低,中,高)、結束バンドの有無等の運転情報が制御装置12に入力されて設定されている。
巻取り紙の巻取幅には、880mm,813mm,765mm等の種類がある。これらの巻取り紙は印刷された後、折り機1bに送り込まれ、この巻取り紙は、三角板等で折り畳まれて送り出されて断裁されて二つ折りの刷本(4頁)とし、この刷本(4頁)を胴折り(一回折り)して8頁の折丁とした後、スタッカバンドラー3へと送り出されている。若しくは、8頁の折丁をチョッパー折り等で折り曲げて16頁の折丁とした後、スタッカバンドラー3へと送り出されている。刷本サイズは、胴折り、チョッパー折り等の二種の折り出しがあり、この折り出しに応じて、所定の刷本サイズとして搬出される。このように、上記3種の巻取り紙に対して、折丁には、主に6種類のサイズ(型)があり、さらに、中綴じの有無等によって、少なくとも12種類のサイズが存在する。これらの折丁のサイズに合わせて、各装置の印刷情報、運転情報を個別に設定している。
しかしながら、従来の印刷機械とその周辺装置(スタッカバンドラー3、パレタイズロボット5)は、運転情報をそれぞれ個別に入力して設定しているため、人為的な設定ミスが発生し易い欠点があり、また、印刷機械から搬出される折丁の排出速度と後段の装置の処理速度とが最適な状態で処理が行われなければ、スタッカバンドラー、パレタイズロボットのトラブルや故障の要因となる欠点があり、改善の余地があった。印刷機械1は、停止時、或いは運転開始時に大量に損紙が発生するので、生産性を高めるには、トラブルや故障が発生することなく、運転が行われることが要求される。
また、特許文献1はオフセット輪転印刷機の印刷条件設定システムに関し、このシステムでは印刷の基本条件を入力することにより印刷機からその後段のスタッカバンドラーまでを自動的に設定できるが、初期の印刷条件に基づいてスタッカバンドラーとパレタイズロボットの運転条件を設定可能にしたものではなく、上記のような課題がある。また、特許文献2は結束積層物のサイズ測定装置およびその積載方法に関し、印刷機械から搬出される折丁を段積みし結束しているが、結束装置の後段にパレタイズロボットを備える場合、その運転条件は個別に設定しなければならなく、上記のような課題がある。
また、特許文献1はオフセット輪転印刷機の印刷条件設定システムに関し、このシステムでは印刷の基本条件を入力することにより印刷機からその後段のスタッカバンドラーまでを自動的に設定できるが、初期の印刷条件に基づいてスタッカバンドラーとパレタイズロボットの運転条件を設定可能にしたものではなく、上記のような課題がある。また、特許文献2は結束積層物のサイズ測定装置およびその積載方法に関し、印刷機械から搬出される折丁を段積みし結束しているが、結束装置の後段にパレタイズロボットを備える場合、その運転条件は個別に設定しなければならなく、上記のような課題がある。
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、印刷機械の運転に必要な情報を後段の装置に反映させて、トラブルや故障の発生を抑制するようにした折丁処理システムおよび折丁処理方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、印刷機械に巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び印刷機回転速度の各印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置に入力して印刷機械を運転することにより、該印刷機械から折丁が搬出され、該各印刷情報信号に基づいて該印刷機械から搬送される折丁のサイズを認識し、型替機構部を自動的に制御し、該印刷機械から搬出される折丁を整列して小束とし、該小束を一定量積み重ねて段積折丁束として搬出するスタッカバンドラーの制御装置を備えることを特徴とする折丁処理システムであり、また、請求項2の発明は、前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーから搬出される段積折丁束の折丁サイズを認識し、該段積折丁束をパレタイズする制御装置を備えるパレタイズロボットを前記スタッカバンドラーの後段に具備することを特徴とする請求項1に記載の折丁処理システムである。
請求項1の発明では、印刷機械の制御装置に印刷情報信号(巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び印刷機回転速度)を入力し、印刷された巻取り紙の折り出し、断裁までの運転条件を設定して印刷機械を運転しており、この印刷情報信号を後段の装置であるスタッカバンドラーの制御装置に入力してスタッカバンドラーの型替機構部を操作し、スタッカバンドラーの運転条件を自動的に設定する折丁処理システムである。
また、請求項2の発明では、印刷機械の制御装置からの印刷情報信号に基づいて、パレタイズロボットの制御装置がスタッカバンドラーから搬出される段積折丁束の折丁サイズ等を認識し、段積折丁束をパレタイズする折丁処理システムである。このように、印刷機械から送出される折丁は、所定数量に束ねられて段積折丁束とし、段積折丁束をパレット上に所定数量段積して載置(パレタイズ)することができ、印刷工程から段積み工程を自動化して省力化することができるとともに、設定ミスによるトラブルや故障を解消することができる作用を有する。
また、請求項2の発明では、印刷機械の制御装置からの印刷情報信号に基づいて、パレタイズロボットの制御装置がスタッカバンドラーから搬出される段積折丁束の折丁サイズ等を認識し、段積折丁束をパレタイズする折丁処理システムである。このように、印刷機械から送出される折丁は、所定数量に束ねられて段積折丁束とし、段積折丁束をパレット上に所定数量段積して載置(パレタイズ)することができ、印刷工程から段積み工程を自動化して省力化することができるとともに、設定ミスによるトラブルや故障を解消することができる作用を有する。
また、請求項3の発明は、前記パレタイズロボットの稼動速度を設定するための信号が、前記スタッカバンドラーの制御装置を介して出力されるか、若しくは前記印刷機械の制御装置から出力されて前記パレタイズロボットの制御装置に入力され、前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズすることを特徴とする請求項2に記載の折丁処理システムであり、パレタイズロボットの稼動速度の設定が、スタッカバンドラーの制御装置から出力される稼動速度(低,中,高)情報に基づいて、パレタイズロボットの稼動速度が設定されるか、又は印刷機械の制御装置から稼動速度(低,中,高)情報が送出されて、スタッカバンドラーから排出される段積折丁束をパレットに段積することによって、印刷機械から搬送される折丁の搬送速度とパレタイズロボットの稼動速度との調和を図って、以て稼動効率を高めることができる作用を有する。また、請求項4の発明は、前記印刷情報信号には、印刷機械後段に備えられる1列又は2列の搬送路を指定する信号を含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の折丁処理システムであり、パレタイズロボットの稼動速度の制御が容易となる。
また、請求項5の発明は、印刷機械に巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び印刷機回転速度の各印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置に入力して運転するとともに、該各印刷情報信号と該印刷開始信号とを、該印刷機械後段のスタッカバンドラーの制御装置に入力し、該印刷機械から搬送される折丁のサイズ等を認識して該スタッカバンドラーの型替機構部を自動的に制御し、該印刷機械から搬出される折丁を整列して小束とし、該小束を一定量積み重ねて段積折丁束として搬出することを特徴とする折丁処理方法である。
また、請求項6の発明は、前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーの後段のパレタイズロボットの制御装置により折丁サイズ等を認識し、前記パレタイズロボットが前記スタッカバンドラーから搬出された前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズすることを特徴とする請求項4に記載の折丁処理方法である。
また、請求項7の発明は、前記印刷情報信号に、印刷機械後段の1列又は2列の搬送路を指定する信号を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の折丁処理方法である。
また、請求項6の発明は、前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーの後段のパレタイズロボットの制御装置により折丁サイズ等を認識し、前記パレタイズロボットが前記スタッカバンドラーから搬出された前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズすることを特徴とする請求項4に記載の折丁処理方法である。
また、請求項7の発明は、前記印刷情報信号に、印刷機械後段の1列又は2列の搬送路を指定する信号を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の折丁処理方法である。
請求項5の発明では、印刷機械に入力される巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び各種調整値等の各印刷情報信号と印刷開始信号とを制御装置に入力して運転を開始するとともに、印刷機械の後段のスタッカバンドラーの制御装置に、印刷機械の制御装置から該各印刷情報信号と該印刷開始信号とを送出して、スタッカバンドラーの制御装置に入力し、これらの信号に基づいて、折丁サイズを認識し、折丁束を整列して小束とし、一定量の小束を積み重ねて段積折丁束として搬出する。
また、請求項6の発明では、前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーの後段のパレタイズロボットの制御装置により折丁サイズ等を認識し、前記パレタイズロボットが前記スタッカバンドラーから搬出された前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズする。
また、請求項7の発明では、前記印刷情報信号に、印刷機械後段に備えられる1列又は2列の搬送路を指定する信号を含んでおり、パレタイズロボットの稼動速度の制御が容易となる。
なお、印刷機械の印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置から直接スタッカバンドラーとパレタイズロボットとの制御装置にそれぞれ入力して制御してもよい。このように印刷機械の各印刷情報信号に基づいて、各後段の運転条件を設定することにより、操作ミスが発生することなく、折丁を処理することが可能であり、印刷機械とその周辺機器とを含む折丁処理方法の稼動率を向上させる作用を有する。
また、上記折丁処理方法において、パレタイズロボットの稼動速度(低,中,高)を設定するための制御信号が、スタッカバンドラーの制御装置からパレタイズロボットに稼動速度の設定信号が出力されるか、若しくは印刷機械から稼動速度の設定信号が出力されて、パレタイズロボットの稼動速度を自動的に設定して、段積折丁束をパレタイズする折丁処理方法であり、印刷機械から搬送される折丁の搬送速度とパレタイズロボットの稼動速度との調和が図られ、以て稼動効率を高めることができる。
また、請求項6の発明では、前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーの後段のパレタイズロボットの制御装置により折丁サイズ等を認識し、前記パレタイズロボットが前記スタッカバンドラーから搬出された前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズする。
また、請求項7の発明では、前記印刷情報信号に、印刷機械後段に備えられる1列又は2列の搬送路を指定する信号を含んでおり、パレタイズロボットの稼動速度の制御が容易となる。
なお、印刷機械の印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置から直接スタッカバンドラーとパレタイズロボットとの制御装置にそれぞれ入力して制御してもよい。このように印刷機械の各印刷情報信号に基づいて、各後段の運転条件を設定することにより、操作ミスが発生することなく、折丁を処理することが可能であり、印刷機械とその周辺機器とを含む折丁処理方法の稼動率を向上させる作用を有する。
また、上記折丁処理方法において、パレタイズロボットの稼動速度(低,中,高)を設定するための制御信号が、スタッカバンドラーの制御装置からパレタイズロボットに稼動速度の設定信号が出力されるか、若しくは印刷機械から稼動速度の設定信号が出力されて、パレタイズロボットの稼動速度を自動的に設定して、段積折丁束をパレタイズする折丁処理方法であり、印刷機械から搬送される折丁の搬送速度とパレタイズロボットの稼動速度との調和が図られ、以て稼動効率を高めることができる。
上記のように、本発明によれば、印刷機械を運転する際に、印刷機械からの印刷情報信号と印刷開始信号とを、印刷機械後段のスタッカバンドラーの制御装置に入力して、折丁サイズ等を認識し運転することにより、スタッカバンドラーの型替等を個別に設定することなく、自動的に設定し、印刷機械から搬出される折丁を段積折丁束としてパレット上に段積(パレタイズ)することができる利点がある。また、印刷機械からの印刷情報信号を、スタッカバンドラーとパレタイズロボットとの制御装置にそれぞれ入力し、折丁サイズ等を認識して各段の装置を運転することにより、各装置の型替等を個別に設定することなく、自動的に印刷機械から搬出される折丁をパレタイズするまでの工程を処理することができる利点がある。このように印刷機械の後段の装置を制御することにより、折丁処理に要する手間が省力化できるとともに、トラブルや故障等の発生を抑制し、損紙の発生を抑制して折丁を処理することができる利点がある。また、本発明の折丁処理システム及び折丁処理方法によれば、印刷機械の回転速度を設定した際に、この印刷情報が後段のパレタイズロボットの制御装置に伝送されることによって、印刷機械から搬送される折丁の排出速度に対し、パレタイズロボットの稼動速度を最適な条件に自動的に設定し折丁処理を円滑に実施することができ、トラブルや故障等の発生を抑制し、稼動効率を高めることができる利点がある。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図1は、本発明の折丁処理システムの一実施形態を示す図であり、図2は、本実施形態の折丁処理システムのスタッカバンドラーの概略図であり、図3は、本実施形態の折丁処理システムのパレタイズロボットの要部概略図である。図4は、他の実施形態を示す図である。
(実施形態1)本実施形態の折丁処理システムは、図1に示すように、印刷機械1と、その後段にスタッカバンドラー3と、さらにその後段にパレタイズロボット5とが備えられ、それぞれの装置がローラコンベア等の搬送路2a,2b、4a,4bで接続されている。印刷機械1は、印刷機本体1aと折り機1bとで構成されている。巻取り紙は、印刷機械本体1aにセットされ、印刷及び乾燥工程等を経て、折り機1bへと送り込まれる。印刷された巻取り紙は、折り機1bによって、三角板で折り曲げて所定の寸法に断裁される。折り機1bの排出部には、2列の搬送路2a,2bが設けられ、排出部からの折丁は、搬送路2a,2bの両方又は一方からスタッカバンドラー3へと搬送される。スタッカバンドラー3では、折丁を整列し押圧して小束とし、この小束を一定量段積して段積折丁束とした後、段積折丁束を所定の方向に揃えて搬送路4a,4bを介して搬出し、パレタイズロボット5によって、搬送路4a,4bに待機する段積折丁束をパレット7a,7bの何れかに搬送して所定数量の段積折丁束を段積みする。これらの折丁処理が自動的に行われる。なお、図1では搬送路2a,2bが上下二段に構成されているが、並列としてもよい。
印刷機械1は、制御装置20に入力された印刷情報信号と印刷開始信号とに基づいて運転されている。印刷情報信号とは、巻取り紙の巻取幅、印刷された巻取り紙の折り出し方、及び印刷機回転速度を含む各種調整値等の信号である。スタッカバンドラー3は制御装置21により制御され、パレタイズロボット5は制御装置22によって制御されている。さらに、制御装置21には、制御装置20から印刷情報信号と印刷開始信号とが入力され、制御装置22には、制御装置21から刷本(折丁)サイズ、中綴じ有無等の信号が入力される。制御装置20〜22は、中央処理装置(CPU)が設けられ、図示していなが、入力装置や記憶装置が設けられている。
さらに、本実施形態について詳細に説明する。スタッカバンドラー3の制御装置21は、印刷機械1の制御装置20から巻取り紙の巻取幅、印刷された巻取り紙の折り出し方、及び印刷機回転速度を含む各種調整値等の信号が入力されている。印刷機械1から搬出される折丁は、巻取り紙の巻取幅、印刷された巻取り紙の折り出し方等によって、折丁サイズ(型)を定めることができるので、制御装置21では、これらの信号に基づいて、折丁サイズ等を認識することができ、スタッカバンドラー3の各部の運転条件を設定することができる。パレタイズロボット5は、スタッカバンドラー3の制御装置21から出力される運転情報が制御装置22に入力され、パレタイズロボット5のハンド装置6の段積折丁束を把持する機構を、この運転情報に基づく折丁サイズ等に応じて操作し、段積折丁束をパレット7a又は7bに段積み(パレタイズ)することができる。
折丁サイズは、巻取り紙の巻取幅と折り出し方等により特定することができる。すなわち、巻取り紙の巻取幅は、先にも説明したように、880mm,813mm,765mm等の種類があり、例えば、表1に示したように、巻取幅が880mmの場合、折り機1bの三角板で折り出すと、幅が440mmとなり、2つ折りの巻取り紙を546mmの長さに断裁した後、胴折り(一回折り)して、8頁からなる440×273mmのサイズの折丁とする。この折丁は、一列の搬送路2aへと搬出される。また、この8頁からなる折丁を、さらにチョッパー部材で2つ折りにして、16頁からなる220×273mmのサイズの折丁を搬送路2aへと搬出する場合がある。
また、880mmの巻取幅を2つに裁ち、折り出しをして、2列の搬送路2a,2bに搬出する場合は、880mmの巻取幅を2つに裁ち、440mmの幅として、裁断されたそれぞれの巻取り紙を三角板で折り曲げて胴折りし、それぞれ4頁からなる440×273mmのサイズの折丁を各搬送路2a,2bに送出する。これらの4頁の折丁を、さらにチョッパー部材で2つ折りにして、それぞれ220×273mmのサイズの8頁の折丁を、それぞれ搬送路2a,2bへと搬出する場合とがある。
巻取り紙の幅が813mm,765mmの場合は、表2,3に示した。巻取り紙の幅が880mmの場合と同様に、三角板で折り出した後、胴折りやチョッパー折りによって、折り出して、所定のサイズ,ページ数の折丁が搬送路2a,2bの一方又は両方を介してスタッカバンドラー3へと搬出される。これらの折り出し方によって、ページ数とサイズが相違する折丁の種類は12種類となり、さらに中綴じの有無を加えるとサイズの種類は増大する。これらの印刷情報信号が、印刷機械1の制御装置20に入力され、この印刷情報信号から折丁サイズを認識することができ、スタッカバンドラー3の搬路のガイド板の幅の制御等を行うことができる。
すなわち、印刷機械1は運転開始の際に、制御装置20に巻取り紙幅(880mm,813mm,765mm)、胴折り後、チョッパー折りの有無及び折丁を1列又は2列の搬送路へと搬出するか否かを入力することで、制御装置20は折丁サイズを特定して認識することができる。例えば、制御装置20の記憶装置に表1〜3を記憶したテーブルが設けられ、巻取り紙幅を設定すると、表1〜3の何れかが選択され、さらに1列・2列の選択をし、チョッパー折りの有無を特定することにより、刷本(折丁)サイズを認識することができる。さらに、綴じの方法による折丁サイズの差異を識別するために、中綴じ折りの有無を設定する。「中綴じ折り有り」を選択した場合は、折丁の片側縁を張り出した部分を有する折丁サイズを認識し、平綴じとの区別をすることができる。なお、折丁サイズの認識は、制御装置20又は21で行う。
なお、制御装置20で折丁サイズ等の認識を行った場合、その認識された折丁サイズに応じてスタッカバンドラー3のガイド板の幅の制御を型替機構部8を通して行えばよい。また、印刷情報信号が制御装置20から制御装置21に入力される場合、折丁サイズの認識は制御装置21で行い、その折丁サイズに基づいて、スタッカバンドラー3のガイド板の幅の制御を行う。後者の場合、印刷情報信号は、印刷機1の制御装置20の制御に基づいて動作するリレーの各接点から信号を導出して、制御装置21に入力し、折丁サイズ等の認識を行う。無論、各信号をコード化して制御装置21に入力してもよい。
スタッカバンドラー3は、図2(a),(b)に示したように、整列コンベア3a、押圧部3b、制動部3c、集積部3d、ターンバスケット3e、大束集積部3f、結束部3gから構成され、整列コンベア3a、押圧部3b、制動部3cには、折丁を集積部3dへと搬送する折丁搬送路3′が設けられ、印刷機械1の搬送路2a,2bの一方又は両方から搬送される折丁を整列して段積折丁束とし、パレタイズロボット5へと搬出する。なお、図2(a)には、大束集積部8fの図示を省略した。
スタッカバンドラー3へと搬出された折丁は、折丁搬送路3′で搬送される過程で水平方向の振動が与えられて整列して小束として、集積部3dへと送り込まれる。折丁に振動を与える機構としては、折丁搬送路3′の両側に隣接する整列コンベア3aのガイド板8aと、押圧部3bの前段のガイド板8bと、押圧部3bの前段のガイド板8cと、制動部3cの前段のガイド板8cとが設けられている。さらに、集積部3dには、折丁に振動を与えて所定量の折丁を揃えるためのガイド板8dが設けられている。ターンバスケット3eには、テーブルの回転時に折丁束が崩れるのを防止するために、折丁束を四方から保持するガイド板8eが設けられている。大束集積部3fには、折丁束の幅方向(左右方向)を保持するガイド板8fと大束天地方向を保持するガイド板8gとが備えられている。これら各部のガイド板8a〜8gは公知の駆動機構による型替機構部8であり、制御装置21からの信号により型替機構部8の駆動機構を作動させて、折丁サイズ等に合わせて自動的にガイド板8a〜8gの幅等の調節が行われる。
印刷機械1からスタッカバンドラー3に搬出される折丁は、先ず、整列コンベア3aのガイド板8aにより振動が与えられて整列し、概ね整列した折丁にガイド板8bで振動を与えながら押圧部3bに送り込みまれて、押圧部3bから折丁にガイド板8cで振動を与えならが制動部3cを経て集積部3dに送り込まれ、集積部3dでは、ガイド板8dで折丁に振動を与えて所定量の折丁を束ねてターンバスケット3eへと搬出する。ターンバスケット3eでは、折丁小束をガイド板8eで抑えて所定方向に揃え、この折丁小束を大束集積部3fに所定数量送り込んでガイド板8gで保持しながら段積みして段積折丁束を形成し、この段積折丁束を結束部3fへと搬出し、必要に応じて段積折丁束をベルトで結束して搬出する。結束部3fから搬出される段積折丁束は、パレタイズロボット5によってパレタイズされる。
パレタイズロボット5は、図3に示すようにハンド装置6を備え、段積折丁束Aの幅と折丁小束の段積数が認識され、ハンド装置6に爪6bに段積折丁束Aを載置して、ガイド板6aと段積折丁束Aを抑え板6c,6dで抑えて把持し、パレット7a又が7bに搬送して所定個数の段積折丁束Aを段積(パレタイズ)する。パレタイズロボット5の稼動速度は、印刷機回転速度、折り出し方、1列・2列の選択等によって、下記の表1のように設定することができる。
なお、稼動速度は、表4に示す通りであり、表5の処理能力とは1分間にパレタイジングロボットが待機位置から折丁をつかみ、パレットに置く、再び待機位置に戻ってくる動作回数をいう。
このように、本実施形態では、制御装置20に入力された巻取り紙幅、チョッパー折りの有無、中綴じ折りの有無等の印刷情報信号に基づいて、制御装置21は、折丁サイズを認識して、ガイド板8a〜8eの幅を設定し、スタッカバンドラー3から排出される段積折丁束が一定の方向に揃えるためにターンバスケット3eの回転を制御する。スタッカバンドラー3の制御装置21は、パレタイズロボット5の制御装置22に巻取り紙幅、チョパー折りの有無、中綴じ折りの有無等の情報を送出する。また、パレタイズロボット5の稼動速度は、印刷機械1の制御装置20に巻取り紙幅、チョッパー折りの有無、中綴じ折りの有無、印刷機回転速度、1列・2列選択等の各調整値を設定することによって、表4に示すように、印刷機回転速度を設定することができ、パレタイズロボット5の稼動速度を自動的に設定することができる。なお、パレタイズロボット5の稼動速度の設定は、制御装置20〜22の何れで行ってもよい。
(実施形態2)図4は、本発明の他の実施形態を示す図であり、印刷機械1、スタッカバンドラー3、パレタイズロボット5からなる折丁処理システムであり、これらの各装置は、上記実施形態と同一である。本実施形態では、制御装置20〜22によりそれぞれ制御されているが、制御装置20には、巻取り紙幅、チョッパー折りの有無、中綴じ折りの有無、印刷機回転速度、1列・2列選択等の各調整値が入力されて印刷機械1を運転するとともに、制御装置20には、これらの印刷情報信号に基づいて、スタッカバンドラー3、パレタイズロボット5を運転するための運転情報信号がコード化した信号とし制御装置21,22に自動的に入力され、印刷機械1の運転状況に応じて、スタッカバンドラー3、パレタイズロボット5を最適な運転条件で運転することができる。
本発明の活用例としては、印刷機械から搬出される折丁を自動的に処理する折丁処理システムおよび折丁処理方法として使用することができる。
1 印刷機械
1a 印刷機械本体
1b 折り機
2a,2b 搬送路
3 スタッカバンドラー
3′ 丁搬送路
3a 整列コンベア
3b 押圧部
3c 制動部
3d 集積部
3e ターンバスケット
3f 結束部
4a,4b 搬送路
5 パレタイズロボット
6 ハンド装置
6a ガイド板
6b 爪
6c,6d 抑え板
7a,7b パレット
8 型替機構部
8a〜8g ガイド板
20〜22 制御装置
1a 印刷機械本体
1b 折り機
2a,2b 搬送路
3 スタッカバンドラー
3′ 丁搬送路
3a 整列コンベア
3b 押圧部
3c 制動部
3d 集積部
3e ターンバスケット
3f 結束部
4a,4b 搬送路
5 パレタイズロボット
6 ハンド装置
6a ガイド板
6b 爪
6c,6d 抑え板
7a,7b パレット
8 型替機構部
8a〜8g ガイド板
20〜22 制御装置
Claims (7)
- 印刷機械に巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び印刷機回転速度の各印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置に入力して印刷機械を運転することにより、該印刷機械から折丁が搬出され、該各印刷情報信号に基づいて該印刷機械から搬送される折丁のサイズを認識し、型替機構部を自動的に制御し、該印刷機械から搬出される折丁を整列して小束とし、該小束を一定量積み重ねて段積折丁束として搬出するスタッカバンドラーの制御装置を備えることを特徴とする折丁処理システム。
- 前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーから搬出される段積折丁束の折丁サイズを認識し、該段積折丁束をパレタイズする制御装置を備えるパレタイズロボットを前記スタッカバンドラーの後段に具備することを特徴とする請求項1に記載の折丁処理システム。
- 前記パレタイズロボットの稼動速度を設定するための信号が、前記スタッカバンドラーの制御装置から出力されるか、若しくは前記印刷機械の制御装置から出力されて前記パレタイズロボットの制御装置に入力され、前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズすることを特徴とする請求項2に記載の折丁処理システム。
- 前記印刷情報信号には、印刷機械後段に備えられる1列又は2列の搬送路を指定する信号を含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の折丁処理システム。
- 印刷機械に巻取り紙の巻取幅、印刷した巻取り紙の折出し方、及び印刷機回転速度の各印刷情報信号と印刷開始信号とを印刷機械の制御装置に入力して運転するとともに、該各印刷情報信号と該印刷開始信号とを、該印刷機械後段のスタッカバンドラーの制御装置に入力し、該印刷機械から搬送される折丁のサイズ等を認識して該スタッカバンドラーの型替機構部を自動的に制御し、該印刷機械から搬出される折丁を整列して小束とし、該小束を一定量積み重ねて段積折丁束として搬出することを特徴とする折丁処理方法。
- 前記印刷情報信号に基づいて、前記スタッカバンドラーの後段のパレタイズロボットの制御装置により折丁サイズ等を認識し、前記パレタイズロボットが前記スタッカバンドラーから搬出された前記段積折丁束を低中高の何れかの稼動速度でパレタイズすることを特徴とする請求項5に記載の折丁処理方法。
- 前記印刷情報信号には、印刷機械後段に備えられる1列又は2列の搬送路を指定する信号を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の折丁処理方法。
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JP2010221511A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 印刷物計数装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS63147762A (ja) * | 1986-12-12 | 1988-06-20 | Toshiba Mach Co Ltd | 輪転印刷機の折機 |
JPH01306246A (ja) * | 1988-06-03 | 1989-12-11 | Dainippon Printing Co Ltd | オフセット輪転印刷機の印刷条件設定システム |
JPH0481601A (ja) * | 1990-07-24 | 1992-03-16 | Toppan Printing Co Ltd | 結束積載物の適正サイズ測定装置および結束積載物の積載方法 |
-
2008
- 2008-04-10 JP JP2008102465A patent/JP2008184331A/ja active Pending
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