JP2008168921A - 注ぎ口付きパウチ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、液体などの流動性のある内容物をボトルなどの他の容器に移し替える際、特に内容物の粘度が高く、その量が少なくなると注ぎ口の根元で閉塞しやすく、内容物の注ぎ性が悪くなる状態を改善した詰め替え用の注ぎ口付きパウチを提供することを目的とする。
【解決手段】2枚の合成樹脂フィルム(11a、11b)の両側シール部(4a、4b)の間に注ぎ口(1)を有するパウチ(10)において、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設け、且つ該注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにL字型またはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させたことを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体、固液混合体、粘体、粉体、粒体、固体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用の注ぎ口付きパウチに関するもので、さらに詳しくは、内容物をボトルなどの他の容器に移し替える際、特に内容物の粘度が高く、その量が少なくなると注ぎ口の根元で閉塞しやすく、内容物の注ぎ性が悪くなる状態を改善した詰め替え用の注ぎ口付きパウチに関するものである。特に、注ぎ口の開口幅が20mm以下の狭い形状のパウチの場合に有効である。
従来から、プラスチックボトルにおいては、その不要時における廃棄処理を行なうことでゴミの増大や環境破壊を招き易いという点が指摘されてきた。このような状況から近年、一般家庭での使用量が大きい台所用液体洗剤や洗濯用液体洗剤、シャンプー、リンス、ボディーソープなどの商品に対しては、詰め替え用として環境への影響を考慮した素材を選択した軟包装材料を用いた液体、固液混合体、粘体、粉体、粒体、固体などの包装袋(パウチ)が使用されてきている。
このパウチは、圧縮性やフレキシブル性に優れる反面、容器としての保形性に乏しく、また、商品を店頭などで陳列した時の自立性、内容物の注出性、耐衝撃性、取っ手機能などに問題があった。
一方、ペットボトルなどの剛性を有するプラスチック成形容器は、使用時のハンドリング性に優れるものの、未使用時の圧縮性やフレキシブル性が損なわれており、且つ該容器の成形工程や内容物の充填封入工程において、大規模な設備を必要とするなどの難点があった。
例えば、液体容器の分野においては、ビンやペットボトルに替わる容器として、紙とフィルムを貼り合わせて箱状の容器を形成する紙パックが使用されているが、この場合は、容器の外形を保持する手段として、高価な紙を使用せねばならず、コスト高、且つ環境側面的にも負担の大きいものであった。
そのために近年、商品陳列時の自立性、内容物の注出性などを考慮した注ぎ口付きパウチが、使い切りユースの詰め替え用から再封性を有したものまで様々な用途分野に採用されている。
例えば、このパウチとしては、相対する略方形状の表面フィルムと裏面フィルムとを貼り合わせるようにしたり、更には底部用の底フィルムを介在させた状態で表面フィルムと裏面フィルムとを貼り合わせて、内容物を注出し終えた後にはそのパウチの形態が扁平になるようにしたスタンディングパウチと呼ばれているものがある。
また、これらのパウチではパウチ上部一隅を注出口部としていて、内容物の移し替えを行なうに際しては注出口部を切断して開封し、その注出口部をボトル容器の開口部に差し入れるようにしている。そして、このような詰め替え用のパウチとしては、内容物の取り出しが容易で、また、最後まで安定した流れを保ちながら内容物を取り出すことができるように求められている。そのため、注出口部に予め合成樹脂製などの中空円筒状ノズルを取り付けるようにしたもの、あるいは注出口部にフィルムの盛り上がりによる空間部を形成したものがある。
これらの工夫は、内容物の安定した取り出しを目的としてなされたものであるが、まず、注出口部に予め合成樹脂製などの中空円筒状ノズルを取り付けるようにしたものでは、パウチの製造工程でノズルを配置する特別の工程が必要となり、コストアップの原因となっている。そして得られたパウチでは注出口部のノズル配置部分が大きく盛り上がった状態となり、梱包が不安定となる。また、充填前の多量のパウチを輸送する場合や、保管する場合に余計なスペースを要する。一方、注出口部にフィルムの盛り上がりによる空間部を形成したものでは、注出口部が折れ曲がり易く、注出時に内容物が通る注出流路が安定しなくなる。
そこで、プラスチックフィルムをヒートシールして形成した包装袋にノズル部を設け、該ノズル部の中央に該ノズル部を越えて包装袋の内方に向かう中央山折り線を設け、該中央山折り線の上端から山折り傾斜線を、該中央山折り線の下端から折り傾斜線を、それぞれ鋭角をなしてノズル部の側端部に向かうように設けた注出機能付き包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ノズル部の根元部あるいはその近傍から包装袋の内方に向かう山折り線及び谷折り線の順に設けた注出機能付き包装袋が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これらの提案内容は、いずれもノズル部の先端部は山折りで形成されているが、これらを起点として注ぎ口が開く構造でしかなく、注ぎ口の潰れ防止、すなわち包装袋からボトル容器などへの詰め替える際に注ぎ口の根元部で閉塞する対策については明記されていない。
以下に先行技術文献を示す。
特開2002−370754号公報 特許第3336966号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、液体などの流動性のある内容物をボトルなどの他の容器に移し替える際、特に内容物の粘度が高く、その量が少なくなると注ぎ口の根元で閉塞しやすく、内容物の注ぎ性が悪くなる状態を改善した詰め替え用の注ぎ口付きパウチを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、2枚の合成樹脂フィルム(11a、11b)の両側シール部(4a、4b)の間に注ぎ口(1)を有するパウチ(10)において、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設け、且つ該注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにL字型またはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させたことを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の注ぎ口付きパウチにおいて、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた凸状のふくらみ部(7)の頂点部に1本以上の屈曲線(9)が形成されていることを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の注ぎ口付きパウチにおいて、前記凸状のふくらみ部(7)の断面形状がドーム状、六角形状、八角形状などの多角形状であることを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の注ぎ口付きパウ
チにおいて、前記凸状のふくらみ部(7)の高さが、1.0〜4.0mmの範囲内であることを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の注ぎ口付きパウチの形状がスタンディングパウチであることを特徴とする注ぎ口付きパウチである。
本発明の注ぎ口付きパウチは、2枚の合成樹脂フィルムの両側シール部の間に注ぎ口を有するパウチにおいて、前記注ぎ口流路の中央線上に外側に凸状のふくらみ部を設け、且つ該注ぎ口流路の中央線と注ぎ口形状の立ち上がり部分同士を結んだ直線との交点直下近傍の根元部に、凹状の窪み部を設け、さらに該パウチの内方向に、前記窪み部を囲むようにL字型またはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部を形成させたことにより、液体などの流動性のある内容物をボトルなどの他の容器に移し替える際、特に内容物の粘度が高く、その量が少なくなっても注ぎ口の根元が閉塞することもなく、内容物を外にこぼすことなく安全に、且つ容易に最後まで移し替えることができる。特に、注ぎ口の開口幅が20mm以下の狭い形状のパウチの場合に有効である。
本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る注ぎ口付きパウチの1実施例を示す平面図であり、図2は、本発明に係る注ぎ口付きパウチの1実施例の要部拡大図であり、図3は、本発明に係る注ぎ口付きパウチのその他の実施例を示す平面図であり、図4は、本発明に係る注ぎ口付きパウチのその他の実施例の要部拡大図であり、図5は、図2および図4のX−X線側断面図であり、図6は、図2および図4のY−Y線側断面図であり、図7は、本発明に係る注ぎ口付きパウチに使用する積層フィルムの層構成の1実施例を示す側断面図である。
本発明の1実施例の注ぎ口付きパウチ(10)は、液体、固液混合体、粘体、粉体、粒体、固体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用の注ぎ口付きパウチであって、図1に示すように、2枚の合成樹脂フィルム(11a、11b)の両側シール部(4a、4b)の間に注ぎ口(1)を有するパウチ(10)において、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設け、且つ該注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにL字型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させたことを特徴とする注ぎ口付きパウチ(10)である。
図2に示すように、注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設けることにより、外部から力を吸収し、潰れても形状を復元させる剛性を持たせることができるので、図5に示すように、流路が確保され、安定した注出方向と注出量を得ることができ、安定した注ぎ性が得られる。また、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた凸状のふくらみ部(7)の頂点部に1本以上の屈曲線(9)を形成することにより、より一層の剛性を持たせることができるので、安定した注ぎ性が得られるので好ましい。
前記凸状のふくらみ部(7)の断面形状は、ドーム状、六角形状、八角形状などの多角形状を使用し、該凸状のふくらみ部(7)の高さ(深さ)は、1.0〜4.0mmの範囲内であることが好ましい。その高さが1.0mm未満であると、形成された流路が狭すぎて、特に内容物の粘度が高い場合は、内容物の流れが堰きとめられスムースに移動しなく
なる。一方、4.0mmを超えると、外部から力を吸収し、潰れても形状を復元させる剛性が弱くなり、安定した注出方向と注出量を得ることができず、安定した注ぎ性が得られなくなる。
また、注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、図6に示すように、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにL字型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させることにより、該パウチ(10)を掴んだ際に、根元部が膨らみ、凹状の窪み部(8)がL字状にクビレ、注ぎ口(1)先端部が開口する仕組みが得られる。
このような本発明の1実施例の注ぎ口付きパウチ(10)により、特に、内容物の粘度が高く、その量が少なくなっても、該注ぎ口(1)の根元が閉塞することもなく、内容物を外にこぼすことなく安全に、且つ、容易に最後までボトルなどの他の容器に移し替えることができる。特に、注ぎ口の開口幅が20mm以下の狭い形状のパウチ(10)の場合に有効である。
次に、本発明のその他の実施例の注ぎ口付きパウチ(10)は、液体、固液混合体、粘体、粉体、粒体、固体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用の注ぎ口付きパウチであって、図3に示すように、2枚の合成樹脂フィルム(11a、11b)の両側シール部(4a、4b)の間に注ぎ口(1)を有するパウチ(10)において、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設け、且つ該注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させたことを特徴とする注ぎ口付きパウチ(10)である。
図4に示すように、注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)を設けることにより、外部から力を吸収し、潰れても形状を復元させる剛性を持たせることができるので、図5に示すように、流路が確保され、安定した注出方向と注出量を得ることができ、安定した注ぎ性が得られる。また、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた凸状のふくらみ部(7)の頂点部に1本以上の屈曲線(9)を形成することにより、より一層の剛性を持たせることができるので、安定した注ぎ性が得られるので好ましい。
前記凸状のふくらみ部(7)の断面形状は、ドーム状、六角形状、八角形状などの多角形状を用い、該凸状のふくらみ部(7)の高さ(深さ)は、1.0〜4.0mmの範囲内であることが好ましい。高さが1.0mm未満であると、形成された流路が狭すぎて、特に、内容物の粘度が高い場合は、内容物の流れが堰きとめられスムースに移動しなくなる。一方、4.0mmを超えると、外部から力を吸収し、潰れても形状を復元させる剛性が弱くなり、安定した注出方向と注出量を得ることができず、安定した良好な注ぎ性が得られなくなる。
また、注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、図6に示すように、凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成させることにより、該パウチ(10)を掴んだ際に、根元部が膨らみ、凹状の窪み部(8)がアーチ状にクビレ、注ぎ口(1)先端部が開口する仕組みが得られる。
このような本発明のその他の実施例の注ぎ口付きパウチ(10)により、特に、内容物の粘度が高く、その量が少なくなっても注ぎ口(1)の根元が閉塞することもなく、内容物を外にこぼすことなく安全に、且つ、容易に最後までボトルなどの他の容器に移し替えることができる。特に、注ぎ口の開口幅が20mm以下の狭い形状のパウチの場合に有効である。
前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた外側に凸状のふくらみ部(7)は、図5に示すように、パウチ(10)の表裏両側に形成することが好ましく、さらに、互いに重なる位置に配置されていることがより好ましい。
同様に、前記凹状の窪み部(8)、および前記窪み部(8)を囲むように設けたL字型あるいはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)は、図6に示すように、パウチ(10)の表裏両側に形成することが好ましく、さらに、互いに重なる位置に配置されていることがより好ましい。
次に、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた外側に凸状のふくらみ部(7)や前記凹状の窪み部(8)、および前記窪み部(8)を囲むように設けたL字型あるいはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成する方法には、パウチ(10)を構成する合成樹脂フィルムなどからなる積層フィルムを製袋前に加熱し、所定形状の冶具を押し付けてふくらみ部(7)や窪み部(8)を加工する方法や、真空や圧縮空気などを用いて深絞り成形し、その後冷却する真空成形法や圧空・真空成形法などを使用することができる。このような加工方法で凸状のふくらみ部(7)や前記凹状の窪み部(8)を設けた積層フィルムは、製袋機により製袋し、内容物を充填後、充填口をヒートシールなどにより密封される。
本発明の注ぎ口付きパウチ(10)の注ぎ口(1)には、該パウチ(10)から内容物を注出するための易開封加工部(2)を形成する必要がある。このような易開封加工部(2)としては、例えば、該パウチ(10)の注ぎ口(1)端部にI型またはV型のノッチ、注ぎ口(1)を横断するミシン目やハーフカット線などを施す。このような易開封加工部(2)を形成する方法としては、レーザー加工、刃物などによる機械加工、ヒートバーなどによる熱加工などが挙げられる。
該注ぎ口(1)を横断するミシン目などのような易開封加工部(2)を形成する場合には、積層フィルムを完全に貫通するような易開封加工部(2)を形成すると、パウチ(10)に充填される内容物の種類によっては内容物が漏れたり、内容物充填後の落下強度が低下するので好ましくない。このような場合には、例えば、該積層フィルムを構成する最外層フィルムのみに易開封加工を施すなどにより、このような問題の発生を防止することができる。
また、該パウチ(10)を積層フィルムにより構成する際に、外層及ぶ内層フィルムとして使用する合成樹脂フィルムの種類によっては(例えば、外層としてナイロンフィルム、内層として直鎖状低密度ポリエチレンを使用した場合など)、外層フィルムのみに易開封加工部(2)を形成した場合には、開封時に内層フィルムの切断端面がきれいに切断されず、注ぎ口(1)が糸屑状に伸びたり、ささくれた状態になることがある。注ぎ口(1)がこのような状態になると、注出時に流路が乱れて内容物を安定的に注出することが困難となる。
このような問題は、外層フィルムだけではなく、内層フィルムにも易開封加工を施すことによって解消することができる。内層フィルムに易開封加工を施すには、積層フィルム
の内層フィルム側からレーザー加工、刃物などによる機械加工、ヒートバーなどによる熱加工などにより加工することができる。また、外層フィルム側から外層フィルムを貫通して内層フィルムに達する易開封加工を形成するようにしても構わない。
該易開封加工部(2)の形成は、例えば、スリッター加工と同時に行なうことができ、また製袋機による製袋時に行うこともできる。また、積層フィルムのラミネーション前に外層又は/及び内層を構成するフィルムに予め行なうこともできる。
次に、該注ぎ口付きパウチ(10)は、図7に示すように、少なくとも、最外層のフィルム基材層(12)と、最内層のシーラント層(14)とを接着層(13)を介してラミネーションしてなる積層フィルムで形成されている。
前記最外層のフィルム基材層(12)の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などのポリオレフィン、ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの延伸又は無延伸フィルムを使用することができる。
また、該フィルム基材層(12)の厚さは、加工性を考慮すると、10〜50μmの範囲内であることが好ましく、10〜30μmの範囲内がより好ましい。
次に、最内層のシーラント層(14)には、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、またはこれらの樹脂を成膜化したフィルムを使用することができる。
また、該シーラント層(14)の厚さは、ヒートシール強度、加工性などを考慮すると、15〜200μmの範囲内であることが好ましく、30〜170μmの範囲内がより好ましい。
次に、最外層のフィルム基材層(12)と、最内層のシーラント層(14)とを接着層(13)を介してラミネーションしてなる積層フィルムを形成する方法は、例えば、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、ホットメルトラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
次に、積層フィルムは、フィルム基材層(12)の片面または両面にバリア層が積層されている構成でも良い(図示せず)。
前記バリア層としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルム、無機酸化物(酸化珪素、酸化アルミニウムなど)の薄膜を有する樹脂フィルムやエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などのフィルム、或いはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などにポリ塩化ビニリデン(PVDC)を塗工したフィルム、またこれらフィルムの1種乃至それ以上を組み合わせた積層材料を使用することができる。
尚、該積層フィルムは上記の構成の他に印刷層(図示せず)、アンカーコーティング層(図示せず)などを含んでいても良い。
先ず、フィルム基材層(12)への印刷層を設ける場合、該フィルムの印刷面は表裏どちらでも印刷可能であるが、一般的なプラスチックフィルム袋への印刷の場合と同様に、インキの耐摩擦性、耐候性などを考慮して、フィルムの内面に商品の販売促進効果を向上させるなどの理由で美麗な絵柄の印刷層を設けることが好ましい。
該印刷層を形成する印刷インキとしては、インキに色彩を与える顔料や染料などからなる色材と該色材を微細な粒子に分散・保持しつつ、被印刷体に固着させる樹脂と該樹脂を安定して溶解し、該顔料や染料などの分散性、インキの流動性を保持し、かつ印刷の版からインキの適正量を転移できる溶剤とから構成されるビヒクル、更に色材の分散性、発色性向上や沈殿防止、流動性の改良を目的に界面活性剤などからなる助剤から形成されているが、特に色材は、耐候性の良い顔料が好ましい。
該印刷層を設ける印刷方式は、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式、シルクスクリーン印刷方式などを用いることができる。
尚、前記フィルム基材層(12)に印刷する際、該フィルム基材層(12)と印刷インキとの密着性を向上させるため必要ならば、該フィルム基材層(12)の印刷層を設ける面にオゾン処理、コロナ処理などの前処理を施すことが好ましく、更に、アンカーコート剤などをコーティングしても良い。
以上のようにして作製した、フィルム基材層(12)とシーラント層(14)からなる積層フィルムを使用して製造する本発明の注ぎ口付きパウチ(10)の製造方法について説明する。
本発明の注ぎ口付きパウチ(10)は、その本体部分の形状は特に限定されず、例えば、3方シール形式、4方シール形式のパウチや、スタンディングパウチの他、ガゼットパウチなども使用することができるが、販売時点における陳列性、ディスプレイ性等を考慮すると、スタンディングパウチが好ましい。
採用するパウチ形式に応じて、それぞれに対応する製袋機を利用して、これに注ぎ口(1)やI型またはV型のノッチ、注ぎ口(1)を横断するミシン目やハーフカット線などの易開封加工部(2)の形成手段、そして、該注ぎ口(1)の注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に外側に凸状のふくらみ部(7)や前記凹状の窪み部(8)、および前記窪み部(8)を囲むように設けたL字型あるいはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部(7)を形成する加工装置などをインラインに組み込むか、或いは、オフラインとして別に用意することにより、容易に該パウチ(10)を製造することができる。
以下に、本発明の注ぎ口付きパウチ(10)について、具体的に実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されるものではない。
<実施例1>
本発明の注ぎ口付きパウチ(10)に使用する積層フィルムは、図7に示すように、最外層のフィルム基材層(12)には、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ON)を使用し、最内層のシーラント層(14)には、厚さ130μmの低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)を使用し、接着層(13)には、ウレタン系接着剤を使用して、ドライラミネーション方式で作製した。
以上のようにして作製した、フィルム基材層(12)とシーラント層(14)からなる積層フィルムを使用して、図1に示すように、パウチ(10)サイズは、仕上がり寸法で、幅140mm×高さ230mmの注ぎ口(1)が左上部にあり、その注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に屈曲線2本を有する外側に高さ2mmの六角形状の凸状のふくらみ部(7)を設け、且つ該注ぎ口(1)流路の中央線(3a)と注ぎ口形状の立ち上がり部分(5a、5b)同士を結んだ直線(3b)との交点(P)直下近傍の根元部に、大きさφ12mm、深さ2mmの円形の凹状の窪み部(8)を設け、さらに該パウチ(10)の内方向に、前記窪み部(8)を囲むようにL字型の外側に高さ2mmの六角形状の凸状のふくらみ部(7)を形成させたスタンディングパウチ形状の実施例1の注ぎ口付きパウチ(10)を作製した。
次に、この注ぎ口付きパウチ(10)に水とシャンプーをそれぞれ320ml充填密封し、水320ml入りのパウチ(10)とシャンプー320ml入りのパウチ(10)を得た。
<実施例2>
実施例1において、内容物を充填する前の空の状態で注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた屈曲線2本を有する外側に高さ2mmの六角形状の凸状のふくらみ部(7)に2kg、1分間荷重をかけた以外は実施例1と同様にして、実施例2の注ぎ口付きパウチ(10)を作製した。
次に、この注ぎ口付きパウチ(10)に水とシャンプーをそれぞれ320ml充填密封し、水320ml入りのパウチ(10)とシャンプー320ml入りのパウチ(10)を得た。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
実施例1において、注ぎ口(1)の根元部分に窪み部(8)とL字型の凸状のふくらみ部(7)は形成せず、前記注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に屈曲線2本を有する外側に高さ2mmの六角形状の凸状のふくらみ部(7)を設けた以外は実施例1と同様にして、比較例1の注ぎ口付きパウチ(10)を作製した。
次に、この注ぎ口付きパウチ(10)に水とシャンプーをそれぞれ320ml充填密封し、水320ml入りのパウチ(10)とシャンプー320ml入りのパウチ(10)を得た。
<比較例2>
比較例1において、内容物を充填する前の空の状態で注ぎ口(1)流路の中央線(3a)上に設けた屈曲線2本を有する外側に高さ2mmの六角形状の凸状のふくらみ部(7)に2kg、1分間荷重をかけた以外は比較例1と同様にして、比較例2の注ぎ口付きパウチ(10)を作製した。
次に、この注ぎ口付きパウチ(10)に水とシャンプーをそれぞれ320ml充填密封し、水320ml入りのパウチ(10)とシャンプー320ml入りのパウチ(10)を得た。
<評価>
上記実施例1、2および比較例1、2で得られたパウチ(10)に水320ml入れたパウチ(10)とシャンプー320ml入れたパウチ(10)を用いてそれぞれの注出時間を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008168921
表1は、実施例1、2および比較例1、2で得られたパウチ(10)に水320ml入れたパウチ(10)とシャンプー320ml入れたパウチ(10)を用いたそれぞれの注出時間の測定結果を示す表である。
<評価結果>
実施例1においては、水320ml入りのパウチ(10)の場合は、注ぎ口(1)の根元で閉塞することもなく、注出時間が15秒と短時間であった。また、シャンプー320ml入りのパウチ(10)においても注出時間が35秒と短時間で良好であった。比較例1においては、水320ml入りのパウチ(10)の場合、注出時間が60秒と長く、シャンプー320ml入りのパウチ(10)においては、注ぎ口(1)の根元で閉塞し、注出ができなかった。
実施例2においては、水320ml入りのパウチ(10)の場合は、注ぎ口(1)の根元で閉塞することもなく、注出時間が20秒と短時間であった。また、シャンプー320ml入りのパウチ(10)においても注出時間が40秒と短時間で良好であった。比較例2においては、水320ml入りのパウチ(10)の場合、注出時間が60秒と長く、シャンプー320ml入りのパウチ(10)においては、注ぎ口(1)の根元で閉塞し、注出ができなかった。
本発明に係る注ぎ口付きパウチの1実施例を示す平面図である。 本発明に係る注ぎ口付きパウチの1実施例の要部拡大図である。 本発明に係る注ぎ口付きパウチのその他の実施例を示す平面図である。 本発明に係る注ぎ口付きパウチのその他の実施例の要部拡大図である。 図2および図4のX−X線側断面図である。 図2および図4のY−Y線側断面図である。 本発明に係る注ぎ口付きパウチに使用する積層フィルムの層構成の1実施例を示す側断面図である。
符号の説明
1・・・注ぎ口
2・・・易開封加工部
3a・・・中央線 3b・・・直線
4a・・・側シール部 4b・・・側シール部
5a・・・立ち上がり部分 5b・・・立ち上がり部分
6a・・・内端 6b・・・内端
7・・・凸状のふくらみ部
8・・・凹状の窪み部
9・・・屈曲線
10・・・パウチ
11a・・・合成樹脂フィルム 11b・・・合成樹脂フィルム
12・・・フィルム基材層
13・・・接着層
14・・・シーラント層
P・・・交点

Claims (5)

  1. 2枚の合成樹脂フィルムの両側シール部の間に注ぎ口を有するパウチにおいて、前記注ぎ口流路の中央線上に外側に凸状のふくらみ部を設け、且つ該注ぎ口流路の中央線と注ぎ口形状の立ち上がり部分同士を結んだ直線との交点直下近傍の根元部に、凹状の窪み部を設け、さらに該パウチの内方向に、前記窪み部を囲むようにL字型またはアーチ型の外側に凸状のふくらみ部を形成させたことを特徴とする注ぎ口付きパウチ。
  2. 前記注ぎ口流路の中央線上に設けた凸状のふくらみ部の頂点部に1本以上の屈曲線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の注ぎ口付きパウチ。
  3. 前記凸状のふくらみ部の断面形状がドーム状、六角形状、八角形状などの多角形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の注ぎ口付きパウチ。
  4. 前記凸状のふくらみ部の高さが、1.0〜4.0mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の注ぎ口付きパウチ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の注ぎ口付きパウチの形状がスタンディングパウチであることを特徴とする注ぎ口付きパウチ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013230857A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Dainippon Printing Co Ltd 詰め替え用パウチ
JP2014104992A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Dainippon Printing Co Ltd 詰め替え袋
JP2014122043A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Dainippon Printing Co Ltd 詰め替え袋

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