JP2008166142A - リチウムイオン二次電池用電極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用電極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バインダを用いずに、集電体と活物質粒子との間、および活物質粒子同士の間における結合状態が改善され、高容量を有し、かつ活物質粒子同士の間および活物質粒子と集電体との間の接触抵抗の小さいリチウムイオン二次電池用電極を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池用電極は、集電体、およびエアロゾルデポジション法により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を集電体に衝突させることにより、集電体上に形成かつ接合された活物質層を含み、活物質層が粒径1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含み、活物質層の空孔率が10%以上20%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池、ならびにリチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。
近年、携帯電話やノートパソコンなどのポータブル機器の発展に伴い、その電源に用いられる、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池の需要が増大している。その中でも特に薄型の角型電池は、高エネルギー密度および優れたサイクル特性が要求される。
リチウムイオン二次電池用電極は、一般的に、正極活物質または負極活物質をバインダおよび導電剤とともに溶剤に分散させて得られた合剤を集電体に塗布した後、乾燥させることにより得られる。このため、電極中におけるバインダおよび導電剤の割合が少ないほど単位体積あたりの電池容量が増大し、高容量の電池が得られる。しかし、バインダは、活物質粒子同士の間、および活物質粒子と集電体との間において良好な結合状態を維持し、電極の内部抵抗、すなわち活物質粒子同士の間および活物質粒子と集電体との間における接触抵抗を低減するために用いられる。このため、活物質粒子同士の間、および活物質粒子と集電体との間における結合状態、および電極の内部抵抗の観点から、バインダを全く用いずに、電極を構成することは困難であった。
このような問題を解決する方法としては、例えば、特許文献1では、コールドスプレー法により電極を作製する方法が提案されている。粒子と集電体との結合を集電体金属の塑性変形を利用してアンカー効果を持たせることにより、粒子を集電体金属に直接的に結合させることができる。
また、特許文献2では、集電性を高めて、電池の内部抵抗を低減するために、活物質粒子と固体電解質粒子との混合粒子間に金属などを介在させて、混合粒子同士の間に強固な結合が形成された電極を用いることが提案されている。
特開2005−310502号公報 特開2005−78985号公報
しかし、特許文献1のコールドスプレー法では、活物質粒子同士を強固に結合させることが困難であった。すなわち、電極を厚膜化して高容量化を図ることが困難であった。
また、特許文献2では、固体電解質を介してリチウムイオンが活物質に脱・挿入されており、固体電解質でのリチウムイオンの移動度が低いため、高容量のリチウムイオン二次電池を得ることが困難であった。
本発明は、バインダを用いずに、集電体と活物質粒子との間、および活物質粒子同士の間における結合状態が改善され、高容量を有し、かつ活物質粒子同士の間および活物質粒子と集電体との間の接触抵抗の小さいリチウムイオン二次電池用電極を提供することを目的とする。また、この電極を用いて、高容量、かつ優れたサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、集電体、およびエアロゾルデポジション法により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を前記集電体に衝突させることにより、前記集電体上に形成かつ接合された、活物質層を含み、前記活物質粉体が、粒径1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含み、前記活物質層の空孔率が10%より大きく20%以下である、ことを特徴とする。
上記構成により、充放電時に活物質が膨張収縮する際に生じる応力が緩和され、かつ充放電の繰り返し時において、活物質粒子同士、および活物質粒子と集電体が強固に結合された状態を維持することができるため、高容量かつ良好な充放電サイクル特性が得られる。
前記活物質層を形成する活物質粒子の結晶構造はc軸配向であることが好ましい。原料粉体が衝突により扁平状の粒子形状に変形しながら、新生面となりやすいc軸に垂直な結晶面が接合するように、活物質粒子が堆積すると、活物質粒子間および活物質粒子と集電体との間において、強固な結合が得られやすい。
前記活物質層は、ニッケル酸リチウムを含むのが好ましい。ニッケル酸リチウムは、粒成長が困難であり、二次粒子が得られやすい。
さらに、本発明は、エアロゾルデポジション法により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を含む気流を集電体上に吹き付け、前記活物質粉体を前記集電体上に堆積させて、前記集電体上に活物質層を形成し、かつ接合させることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。これにより、新生面の形成が可能な衝突エネルギー以上に粒子を加速させて、集電体に衝突させることができる。
本発明によれば、バインダーを用いずに、活物質粒子間、および活物質層と集電体との間の接触状態が良好な電極が得られる。また、AD法により従来よりも膜厚の活物質層が得られる。電極の活物質層の空孔率を10%以上20%以下とすることにより、活物質粒子間および活物質層と集電体との間で生じる応力が緩和される。従って、サイクル特性に優れた、高容量のリチウムイオン二次電池が得られる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、集電体、およびエアロゾルデポジション法(以下、AD法と表す)により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を前記集電体に衝突させることにより、前記集電体上に形成かつ接合された、活物質層を含み、前記活物質粉体が、1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含み、前記活物質層の空孔率が10%以上20%以下である、点に特徴を有する。
AD法により、バインダーを用いずに、活物質粒子間、および活物質層と集電体との間の接合状態が強固な電極が得られる。また、AD法により、従来よりも膜厚の活物質層を集電体上に形成することができ、容易に高容量の電極が得られる。さらに、AD法により、容易に、電極の活物質層中に空孔率が10%以上20%以下の範囲で空孔が形成され、この空孔の存在により、充放電時において活物質粒子の膨張収縮により生じる応力が緩和される。このようにして、サイクル特性に優れた、高容量のリチウムイオン二次電池が得られる。
従来は、活物質材料である酸化物や金属間化合物を緻密化させ、成膜する一般的な方法として、例えば、原料粉体を直接強固な結着堆積体とする溶射法やコールドスプレー法が用いられた。また、活物質を構成する元素を堆積させる方法として、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法が用いられた。
これに対して、本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、AD法により集電体上に活物質粒子を堆積させることにより得られる。すなわち、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を含む気流を集電体上に吹き付けることにより、活物質粒子を前記集電体上に堆積させて、前記集電体上に活物質層を形成し、かつ接合させることにより得られる。
AD法は、上記のように、従来の成膜法と比べて、(イ)容易に厚膜化することができる、(ロ)常温で成膜することができ、加熱の必要がない、(ハ)緻密な膜が容易に得られる、などの特徴を有する。
AD法による集電体上への活物質層の形成には、例えば、図1に示すAD法薄膜形成装置が用いられる。図1は、AD法薄膜形成装置の概略構成図である。
図1に示すように、真空状態の成膜室3内には、後述する原料粉体6を含むエアロゾル8を噴射するためのノズル1、およびノズル1と対向する基板としての集電体2が設置されている。成膜室3には、成膜室3内の真空度を調整するための真空ポンプ4、およびエアロゾル発生室5が接続されている。発生室5内には、原料粉体6が投入されている。原料粉体6は、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体である。
次に、AD法により集電体上に活物質層が形成されるメカニズムを説明する。
まず、エアロゾル発生室5内にキャリアガスを導入し粉体6に吹き付ける。それにより粉体6が舞い上がり、気流の攪拌状態が発生し、粉体6とキャリアガス10が混合された(粒子9がキャリアガス10中に均一に分散した)エアロゾル8を作り出す。
そして、図2に示すように、このエアロゾル8を、真空状態の成膜室3のノズル1から、ノズル1内部と成膜室3内との気圧差を利用して、集電体2に向けて噴出させる。高速に活物質粒子9を加速させて気流とともに集電体2に吹き付ける。このようにして、活物質粒子9を集電体2の表面に衝突させて、固着させる。
ここで、図3に、活物質粒子9が集電体2に衝突し、集電体2上に堆積する状態を示す。図3に示すように、集電体2上に衝突した粒子9は、集電体2上に堆積する。このようにして、集電体2上に活物質層7が形成される。活物質粒子9の集電体2への衝突により活物質粒子9は破壊変形し、活物質粒子9同士の結合に関与する新生面11が生成する。同時に集電体2表面でも表面層の除去により新生面11が生じる。新生面11では瞬間的に結合手を有する原子が露出しており、高い活性状態にあると考えられる。従って、これら2つの新生面11が接触することで集電体2表面に衝突した活物質粒子9は集電体2と直接的に接合される。この接合は常温においても強固である。なお、ここでいう直接的な接合とは、接合の妨げになる表面にある接合に対して不活性な表面層を除去し、活物質粒子9の表面同士、または活物質粒子9の表面と集電体2の表面における原子の結合手同士を直接結合させて強固な接合を形成することをいう。また衝突粒子の運動エネルギーが小さく、新生面11の生成が不十分であると、直接的な接合が生じない場合がある。
また、活物質粒子9同士が結合する際、粒子の変形破壊が生じるが、これらの粒子は満遍なく充填されるわけではなく、粒子表面において、他の粒子と結合する部分と結合しない部分が存在する。そして、粒子が他の粒子と結合しない部分で囲まれることにより、空孔12が形成される。
活物質層7の空孔率は、例えば、ノズル1内と成膜室3内との気圧差や成膜室3の真空度を変えることにより制御することができる。成膜室3内の真空度は、例えば、キャリアガスの流量を変えることにより制御することができる。ノズル1内と成膜室3内との気圧差が大きいほど、また成膜室3内の真空度が高いほど、空孔率の低い、緻密な活物質層7が得られる。
また、ノズル1および集電体2の少なくとも一方を移動させながらエアロゾルを集電体に衝突させることにより、広い面積の活物質層7を形成することができる。この際、複数回の噴射により活物質層の厚みを増大させることができる。活物質層が形成される領域(面積)を拡げることができる。
AD法で作製可能な活物質層7の厚さの範囲は、活物質粉体の平均粒径にもよるが、例えば、平均粒径10μmの活物質粉体を出発原料に用いた場合、5〜800μmである。
上記AD法では、相対密度90%以上(空孔率10%以下)の緻密で強固な活物質層7を形成することが可能であるが、充放電時における活物質粒子の膨張収縮により生じる応力を緩和するため、上記のように活物質層7の空孔率を10〜20%とする。
活物質層の空孔率は、例えば水銀ポロシメータを用いて測定することができる。測定の際、水銀が活物質層の空孔に侵入する。そして、空孔率(%)=空孔に侵入した水銀の体積/(活物質層の真体積+空孔に侵入した水銀の体積)の式より求められる。活物質層の真体積は、活物質層の重量と、活物質粒子の比重から計算することができる。また、上記方法以外にも、一定面積の活物質層の重量および厚みと、活物質重量とから密度を求め、その値から空孔率を求めることができる。
集電体2およびキャリアガス10の温度は、室温から500℃程度までの範囲とすることが可能であるが、活物質層7の形成時に発生する内部応力を緩和する程度に調整すればよい。原料粉体にニッケル酸リチウムを用いる場合、形成される活物質層7のはがれなどの問題が発生しないため、室温環境下で活物質層7を形成することが可能である。
成膜室3に導入されるキャリアガス10は、反応時(活物質粒子の集電体への衝突時)の雰囲気として、活物質粒子同士および活物質粒子と集電体との接合に密接に関与する。例えば、不活性雰囲気では、生成した新生界面同士の接合に対する活性が維持され、最終的に強固な接合が得られやすい。成膜室3に導入されるキャリアガス10の量は、成膜室3内の真空度を保つために、真空ポンプ4の能力を超えない程度である必要がある。また、キャリアガス10としては、酸化性雰囲気を保つ必要はあるが原料粉体6の価数が変化し難いように、例えば、アルゴンやヘリウムなどの希ガスが用いられる。さらに、ヘリウムなど軽い気体を用いた方が、粒子9の集電体2への衝突速度を大きくすることが可能となり、緻密で結合力の大きい活物質層7が得られる。
活物質粒子同士の間、および活物質粒子と集電体との間の強固な接合状態は、上記のように、真空中で反応が不活性な表面が除去されて、表面に露出した活性な新生面同士が結合することにより得られる。本発明の電極における、活物質層中の活物質粒子同士の間、および活物質粒子と集電体との間には、部分的に、上記と同様の強固な結合が生じているものと推測される。従って、接合をさらに強化するためには、新生面の生成領域をできるだけ大きくして、不活性な表面の破壊し易さ、すなわち新生面の作り易さが重要である。これは活物質粒子の壊れやすさとほぼ等価であり、衝突速度的にある閾値を超えるときに新生面の生成が起こるものと考えられる。
AD法により得られた電極における活物質層と集電体との接合状態を調べる方法としては、例えば、活物質層と集電体との界面をTEM観察することが挙げられる。より具体的には、活物質層の集電体への接合状態を、膜の剥離強度やスクラッチ評価により調べて、剥離した部位を特定し、そこが界面とは異なるバルク部とどのように異なっているのかを観察することにより解析できる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極では、強固な接合状態が得られる。また、直接的な接合により強固な結合が得られない場合、活物質層と集電体との間の界面に、異相や弱い接着相が存在する。この場合、バルク部の破断強度よりも大きければ問題ないが、一般に、界面に異相が存在すると、その異相が活物質層と集電体との間の接着力を低下させる原因となる。
活物質にはリチウムイオンの挿入脱離が可能な脆性材料が用いられる。脆性材料は、一般的な無機材料や合金材料のうち、破断が脆性破壊の破断モードを示すものを意味する。脆性材料としては、共有結合性の高い半導体などの非金属元素、セラミックス、金属間化合物などが挙げられる。例えば、脆性材料としては、後述する正極活物質に用いられるリチウム含有複合酸化物が挙げられる。
衝突時の破壊の観点から、集電体には新生面の生成しやすい材料が好ましいが、同時に、集電体の機能の観点から、ある程度強度の高い電子伝導体であることが望ましい。また、表面に不動態層を有する基材を集電体に用いてもよい。不動態層の厚みが薄く、新生面の生成が容易であればこの基材を集電体に用いることが可能である。
上記活物質粉体は粒径1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含む。すなわち、上記二次粒子を含む活物質粉体を用いて、集電体上にこの二次粒子形態の活物質が堆積した活物質層を形成する。二次粒子を含む原料粉体を用いた場合、二次粒子が、集電体もしくはそれに接合された活物質粒子と衝突し、接合される際に空孔を形成しやすくなる。
AD法による成膜では、活物質粒子同士の衝突または活物質粒子の集電体上への衝突による活物質粒子の粉砕または変形による新生面の形成および、新生面同士の結合が、活物質粒子同士の結合、活物質粒子と集電体との結合において、重要な役割を果たす。
同一サイズの粒子径を有する一次粒子群をエアロゾル状態とする場合と、複数の一次粒子が凝集した二次粒子群をエアロゾル状態とする場合とを比較すると、一次粒子を集電体に衝突させる場合よりも、二次粒子を集電体に衝突させた場合のほうが、集電体に衝突する際、粒子の粉砕や変形が起こりやすい。また、凝集粒子(一度単粒子となった一次粒子の集合体で再び単粒子としても新生面とならない粒子)を解砕したのみでは新生面の生成は不十分である。このため、二次粒子を用いる方が、新生面の存在割合が増大する。
新生面の生成割合が大きいほど、活物質粒子が集電体へ付着しやすくなるため、成膜の形成速度の観点から、一次粒子を含む粉体よりも二次粒子を含む粉体を用いた方が、活物質層の厚膜化を容易に実現することができる。
このように、集電体上に形成する活物質層を厚膜化するため、粒径1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含む原料粉体が用いられる。
活物質粉体の二次粒子の平均粒径は0.1〜20μmが好ましい。活物質粉体のエアロゾルが得られやすく、活物質粒子同士が結合しやすくなり、多孔質な活物質層が得られやすい。粒径が大きい場合、活物質粒子が集電体に衝突する際、集電体が破壊される場合があるため、活物質の平均粒径は20μm以下であることがより望ましい。また、活物質の最大粒径は15μm以下が好ましい。活物質粉体がリチウム含有複合酸化物である場合、活物質の平均粒径は3〜15μmが好ましい。
活物質粉体の一次粒子は、平均粒径が0.05〜0.2μmであるのが好ましい。二次粒子の集電体への衝突または二次粒子同士の衝突により、二次粒子が変形・破壊されやすくなり、二次粒子と集電体への結合および二次粒子同士の結合が容易になり、局部的に強固な結合が得られるとともに、得られる活物質層中に空孔が形成されやすくなる。
活物質の平均粒径は、例えば、(株)マイクロトラック製の湿式レーザ粒度分布測定装置により測定することができる。この場合、粉体の粒子径分布における積算頻度の割合が50%である時の粒径(メディアン値:D50)を、平均粒径とする。
さらに、活物質粒子の堆積形態として、原料粉体が機械的な衝撃力により変形して扁平状の粒子形状とすることにより、c軸配向の結晶構造を有する粒子を堆積させることができる。
活物質粒子と、基板もしくは既に基板と結合した粒子との衝突の際に起こる破壊変形により、粒子や基板との結合に対して活性な新生面が現れ、扁平状の粒子形態への変形を伴いながら強固な粒子間結合が得られる。粒子の運動エネルギーをあげ、衝突時の破壊変形を大きくすることにより、新生面の生成領域が増大し、特に、結晶構造における、c軸に垂直な00l面が新生面となり、よりc軸配向性を有する活物質層が得られやすい。
本発明のリチウム二次電池は、例えば、正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極、および非水電解質を備える。そして、正極および負極の少なくとも一方に、上記AD法により得られた電極が用いられる。
正極活物質には、ニッケル酸リチウムのようなニッケルを含む材料であるのが好ましい。正極活物質が、例えば、ニッケルを含むリチウム含有複合酸化物である場合、粒成長が困難であるため、それらの粒子が凝集した二次粒子が得られやすい。この二次粒子を含む粉体を原料に用いると、活物質粒子の集電体との接合時に活物質粒子の破壊変形が容易に生じる。
また、正極活物質には、例えば一般式(1):Lix1-yy2で表されるリチウム含有複合酸化物が用いられる。式(1)中の元素Mは、NiおよびCoからなる群より選択される少なくとも1種であり、元素Lは、アルカリ土類元素、NiおよびCo以外の遷移元素、希土類元素、IIIb族元素、およびIVb元素からなる群より選択される少なくとも1種である。さらに、元素Lとしては、Al、Mn、Ti、Mg、Zr、Nb、Mo、WおよびYからなる群より選択される少なくとも1種であるのがより好ましい。これらの元素は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。酸素との結合力が強いことから、これらのなかでも、元素LはAlであるのが好ましい。
Li含有量を表すxの範囲は、電池の充放電により増減する。完全放電状態、電池組立直後の初期状態、またはリチウム含有複合酸化物の合成直後では、0.85≦x≦1.35が好ましく、1.02≦x≦1.25がより好ましい。
元素LがAlを含む場合、Ni、Co、および元素Lの合計に対するAlの原子比aの範囲は、0.005≦a≦0.1が好ましく、0.01≦a≦0.05がより好ましい。
元素LがMnを含む場合、Ni、Co、および元素Lの合計に対するMnの原子比bの範囲は、0.005≦b≦0.5が好ましく、0.01≦b≦0.35がより好ましい。
上記一般式(1)で表されるリチウム含有複合酸化物は、例えば、所定の金属元素比を有する原料を酸化雰囲気中で焼成することにより、合成することができる。焼成温度、酸化雰囲気における酸素分圧などは、原料の組成、量、合成装置などに応じて適宜選択すればよい。ニッケル酸リチウム系複合酸化物の合成を容易に行うことができるため、原料が、複数の活物質を構成する金属元素を含有する固溶体を含むことが好ましい。金属元素を含む原料としては、例えば、活物質を構成する金属元素を含む、酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、および有機錯塩が用いられる。また、活物質を構成する金属元素を含む固溶体としては、例えば、NiとCoを含む固溶体、Niと元素Lを含む固溶体、Coと元素Lを含む固溶体、NiとCoと元素Lを含む固溶体を用いることが好ましい。
正極集電体は、電池内で化学的に安定な電子伝導体であれば何でもよい。例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、炭素、導電性樹脂などからなる箔またはシートが用いられる。好ましくは、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔である。正極集電体の厚みは、特に限定されないが、例えば1〜500μmである。
リチウムを吸蔵・放出可能な負極としては、例えば、シリコンなどの負極活物質を用いて、真空蒸着法により薄膜化した電極が用いられる。
また、負極としては、例えば、負極活物質にシリコンまたは酸化シリコンを用いて、上記AD法により得られた電極が用いられる。
さらに、例えば、負極活物質、バインダ、および導電材を含む負極合剤を負極集電体に塗布することにより電極を作製してもよい。この負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な材料であればよい。例えば、黒鉛類、難黒鉛化性炭素材料、リチウム合金、金属酸化物などが用いられる。リチウム合金としては、ケイ素、スズ、アルミニウム、亜鉛、およびマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む合金が好ましい。金属酸化物としては、シリコンを含有する酸化物、錫を含有する酸化物が好ましい。負極活物質の平均粒径は、特に限定されないが、例えば1〜30μmである。
負極合剤中に含まれるバインダとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの熱可塑性樹脂が用いられる。これらはNaイオンなどによる架橋体でもよい。
負極合剤中に含まれる導電材は、電池内で化学的に安定な電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック類、導電性繊維類、銅、ニッケル等の金属粉末類、ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料が用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。負極合剤中の導電材の含有量は、特に限定されないが、活物質100重量部あたり1〜30重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。
負極集電体は、電池内で化学的に安定な電子伝導体であれば何でもよい。例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、炭素、導電性樹脂などからなる箔またはシートが用いられる。好ましくは、銅や銅合金である。また、箔もしくはシートの表面に、カーボン、チタン、ニッケルなどの層や酸化物層を形成してもよい。負極集電体の厚みは、特に限定されないが、例えば1〜500μmである。
非水電解質は、例えば、非水溶媒及び前記非水溶媒中に溶解するリチウム塩からなる。
非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネ−ト(EC)、プロピレンカ−ボネ−ト(PC)、ブチレンカーボネート(BC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)などの鎖状カーボネート類、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテル類が用いられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒、または環状カーボネートと鎖状カーボネートと脂肪族カルボン酸エステルとの混合溶媒が好ましい。
非水溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiCl、リチウムイミド塩が用いられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、LiPF6を用いるのが好ましい。リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されないが、非水溶媒中のリチウム塩の濃度は0.2〜2mol/Lが好ましく、0.5〜1.5mol/Lがより好ましい。
正極と負極との間には、例えばセパレータが配される。セパレータは、大きなイオン透過度および所定の機械的強度を有する、絶縁性の微多孔性薄膜であるのが好ましい。微多孔性薄膜の材質としては、例えば、耐有機溶剤性に優れ、かつ疎水性を有するポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンが用いられる。セパレータの孔径は、例えば0.01〜1μmである。セパレータの厚みは、例えば10〜300μmである。セパレータの空孔率は、例えば30〜80%である。
さらに、上記非水電解質およびこれを保持するポリマー材料からなるポリマー電解質をセパレータとして用い、これを正極および負極と一体化させて用いてもよい。ポリマー材料としては、非水電解質を保持できるものであればよい。例えば、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体が用いられる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
《実施例1》
以下の手順にて、図9に示す構造のリチウムイオン二次電池20を作製した。
(1)リチウム含有複合酸化物の合成
Ni原子とCo原子とAl原子とのモル比が80:15:5となるように混合した硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸アルミニウムとの混合物3kgを、10Lの水に溶解させて、原料溶液を得た。この原料溶液に、水酸化ナトリウムを400g加えて、沈殿を得た。この沈殿を十分に水洗した後、乾燥して、共沈水酸化物を得た。
得られた共沈水酸化物3kgに、所定量の水酸化リチウムを混合し、酸素分圧が0.5気圧である雰囲気中で、温度750℃で10時間焼成して、Li含有複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.052)を得た。
ここで、上記で得られた粉体のSEM写真を図4に示す。図4に示すように、一次粒子が集合・結合した球状の二次粒子が形成されていることが確かめられた。これに対して、後述する比較例2で用いられるLiCoO2粉体では、図5に示すSEM写真から、若干の凝集はみられるが、ほぼ一次粒子形態で形成されていることが確かめられた。
(2)正極の作製
上記図1と同じ装置を用いてAD法により、上記で得られた活物質としてのリチウム含有複合酸化物粉末を、Al箔からなる正極集電体(厚さ15μm)に真空中で衝突させて、正極集電体21a上に、上記リチウム含有複合酸化物からなる活物質層21bを形成した。成膜条件としては、活物質粉体原料の平均粒径を1.2μm、成膜真空度を500Pa、キャリアガス流量を10L/min、成膜温度を30℃、キャリアガスをアルゴン、10mm×10mmの領域が成膜されるよう正極集電体21aを動かしながら活物質層21bを形成し、これを適当な幅に切断して、正極21(正極A1)を得た。正極A1の活物質層の空孔率を、SEMによる破断面観察から求めた結果、活物質層の空孔率は15%であった。
ここで、図6に、空孔率が15%の活物質層を有する正極A1のSEM写真を示す。粒径が20〜30μmの扁平状に変形した二次粒子同士が結合し、その間に空孔が形成され、二次粒子は、粒径が数μm以下の複数の微細な一次粒子からなることが確かめられた。
また、図7に、正極A1の断面(集電体の活物質層との接合面に垂直な方向)のSEM写真を示す。集電体上に、扁平状の活物質粒子が、扁平状活物質粒子の長径側が正極集電体に対向するように、活物質粒子が正極集電体上に堆積していることが確かめられた。
さらに、正極A1の活物質層の結晶配向を調べるために、正極A1(活物質層)についてX線回折(XRD)測定を行った。また、比較のため、正極A1の活物質層の形成に用いた原料粉末(活物質粉体)についてもXRD測定を行った。その結果、図8に示すように、正極A1のXRDパターンは、この活物質層の形成に用いられる原料粉末のXRDパターンと比べて、00l面のピーク強度が大きいことが確かめられた。このことから、結晶配向については、正極の作製に用いた原料粉末は無配向であり、正極中の活物質層に存在する活物質粒子はC軸配向していることがわかった。
(3)負極の作製
人造黒鉛3kgを、日本ゼオン(株)製のBM−400B(固形分40重量%の変性スチレン−ブタジエンゴムの分散液)200g、カルボキシメチルセルロース(CMC)50g、および適量の水とともに、双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤を調製した。この負極合剤を厚さ12μmの銅箔からなる負極集電体22aの片面に塗布した後、乾燥し、圧延して、負極集電体22a上に活物質層22bが形成された負極22(厚さ160μm)を得た。
(4)電池の組み立て
上記で得られた正極21と負極22とを、セパレータ23を介して配置し、発電要素を得た。セパレータ23には、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム(セルガード(株)製の2300、厚さ25μm)を用いた。正極リード25を正極集電体21aに接続した。負極リード26を負極集電体22aに接続した。発電要素を2枚のフィルムで挟み、その後2枚のフィルムの周縁部を加熱圧着により接合して、フィルムからなる外装ケース24を構成し、外装ケース24内に発電要素を収容した。このとき、発電要素に5gの非水電解液を外装ケース24内に注液した。非水電解液には、ビニレンカーボネート2重量%、ビニルエチレンカーボネート2重量%、フルオロベンゼン5重量%、およびフォスファゼン5重量%を含む、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの混合溶媒(体積比10:30)に、LiPF6を1.5mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。また、正極リード25および負極リード26と、外装ケース24との間に樹脂材料27を配した。このようにして、図9に示すリチウムイオン二次電池20(電池A1)を作製した。
《実施例2》
正極のAD法による活物質層の作製において、活物質粉体原料の平均粒径を4.2μm、成膜真空度を1000Pa、キャリアガス流量を20L/min、として、実施例1と同様の方法により正極A2を作製した。このとき、得られた正極A2の活物質層の空孔率は20%であった。そして、正極A1の代わりに、正極A2を用いた以外、実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池A2を作製した。
《比較例1》
正極のAD法による活物質層の作製において、活物質粉体原料の平均粒径を0.5μm、成膜真空度を100Pa、キャリアガス流量を2.0L/minとして、実施例1と同様の方法により正極B1を作製した。このとき、得られた正極B1の活物質層の空孔率は8%であった。そして、正極A1の代わりに、正極B1を用いた以外、実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池B1を作製した。
《比較例2》
正極活物質にLiCoO2粉体(日本化学工業(株)製)を用い、活物質粉体1kgと、呉羽化学(株)製のPVDF#1320(固形分12重量%のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液)0.5kgと、アセチレンブラック40gとを、適量のNMPとともに双腕式練合機にて攪拌し、正極合剤ペーストを調製した。このペーストを厚さ15μmのAl箔の上に塗布し、乾燥させた後、総厚さが65μmになるように圧延処理して、正極B2を作製した。
このとき、得られた正極B2の活物質層の空孔率は25%であった。正極A1の代わりに正極B2を用いた以外、実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池B2を作製した。なお、実施例1の正極と同じ容量に相当する量の正極活物質を用いた。
(5)電池の評価
上記で得られた電池A1、A2およびB1、B2について初期の充放電を2回行った。その後、20℃環境下で以下に示す充放電サイクル試験を行い、500サイクル後の容量維持率を調べた。
充放電条件:
(A)定電流充電:1400mA(終止電圧4.2V)
(B)定電圧充電:4.2V(終止電流100mA)
(C)定電流放電:400mA(終止電圧3V)
すなわち、電池の閉路電圧が4.2Vに達するまで1400mAで定電流充電し、閉路電圧が4.2Vに達した後は、充電電流が100mAに減少するまで4.2Vで定電圧充電した。そして、上記の充電後、電池の閉路電圧が3Vに達するまで400mAで定電流放電した。
なお、容量維持率とは、充放電サイクルにおける1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量の割合を百分率で表したものである。
その結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の実施例である電池A1およびA2では、それぞれ84%および81%と高い容量維持率を示したが、電池B2では、容量維持率は68%と低い容量維持率を示した。また、電池B1では、容量維持率は高いが、初期容量が低く、良好な放電特性が得られなかった。
本発明の電極を用いた場合、活物質層内に存在する粒子間の結合力が大きく、充放電に伴う膨張収縮を繰り返しても、活物質粒子間の結合性が低下しないため、良好なサイクル特性が得られた。さらに、活物質層の空孔率を調整することにより、充填密度が高く、かつ単位体積あたりの容量が高い電池が得られることがわかった。
本発明のリチウムイオン二次電池は、高容量を有し、かつ安全性に優れているため、携帯機器や情報機器等の電子機器の電源として好適に用いられる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極の作製に用いられるエアロゾルデポジッション法成膜装置の構造を示す図である。 ノズルより活物質粒子のエアロゾルが集電体に向けて噴射された状態を示す図である。 集電体上に活物質粒子が堆積した状態を示す図である。 本発明の実施例1の正極A1に用いられるLiNi0.8Co0.15Al0.052粉体のSEM像を示す図である。 本発明の比較例2の正極B2に用いられるLiCoO2粉体のSEM像を示す図である。 本発明の実施例1の正極A1の活物質層のSEM像を示す図である。 本発明の実施例1の正極A1の破断面のSEM像を示す図である。 本発明の実施例1の正極A1およびその活物質層の形成に用いた原料粉末のXRDパターンを示す図である。 本発明の実施例1のリチウムイオン二次電池の縦断面図である。
符号の説明
1 ノズル
2 集電体
3 成膜室
4 真空ポンプ
5 エアロゾル発生室
6 原料粉体
7 活物質層
8 エアロゾル
9 活物質粒子
10 気体
11 新生面
12 空孔
20 電池
21 正極
21a 正極集電体
21b 正極活物質層
22 負極
22a 負極集電体
22b 負極活物質層
23 セパレータ
24 外装ケース
25 正極リード
26 負極リード
27 樹脂材料

Claims (6)

  1. 集電体、
    およびエアロゾルデポジション法により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を前記集電体に衝突させることにより、前記集電体上に形成かつ接合された活物質層を含み、
    前記活物質層が、粒径1μm以下の一次粒子の集合体からなる二次粒子を含み、
    前記活物質層の空孔率が、10%以上20%以下である、
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極。
  2. 前記活物質層を形成する活物質粒子の結晶構造がc軸配向であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  3. 前記活物質層はニッケル酸リチウムを主成分として含むことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用電極。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電極を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. エアロゾルデポジション法により、リチウムイオンの挿入脱離が可能な活物質粉体を含む気流を集電体上に吹き付け、前記活物質粉体を前記集電体上に堆積させて、前記集電体上に活物質層を形成し、かつ接合させることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法により得られた電極を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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