JP2008165968A - アフォーカルレンズ、光学ヘッド、光ディスク装置、及び光情報機器 - Google Patents

アフォーカルレンズ、光学ヘッド、光ディスク装置、及び光情報機器 Download PDF

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Toshiyasu Tanaka
俊靖 田中
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Abstract

【課題】NAを満足しつつWDを確保可能な、光学ヘッド用のアフォーカルレンズ、光学ヘッド、光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ、光ディスクレコーダを提供する。
【解決手段】波長400nm程度の青紫レーザ光源を用い、保護基板厚の異なる光ディスクに対する互換可能な光学ヘッドにおいて、コリメートレンズ104と対物レンズ106との間に、コリメートレンズからの光束径を拡大しかつ対物レンズに対して略平行光として出射するアフォーカルレンズ105を備えた。該構成により、NAを満足しつつWDを確保可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アフォーカルレンズ、特に複数種類の光ディスク等の情報記録媒体に対して、光学的に情報の記録または再生を行う光学ヘッド用のアフォーカルレンズ、該アフォーカルレンズを有する光学ヘッド、該光学ヘッドを具備した光ディスク装置、該光ディスク装置を具備した光情報機器に関する。
近年、青紫半導体レーザの実用化に伴い、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)と同じ大きさで、高密度・大容量の光情報記録媒体(以下、光ディスクともいう)であるBlu−ray Disc(以下、BD)が実用化されている。このBDは、波長400nm程度の青紫レーザ光源と、開口数(Numerical Aperture、NA)を0.85まで高めた対物レンズを用いて記録または再生を行う、保護基板厚約0.1mmの光ディスクである。
一方、同じく波長400nm程度の青紫レーザ光源と、開口数0.65の対物レンズを用いた、保護基板厚0.6mmのHD DVDも実用化されている。
そこで以上のような、それぞれ保護基板厚が異なる光ディスクの情報記録面に対し、レーザ光を一つの対物レンズを用いて収束させて情報の記録または再生を行う、互換性を有する光学ヘッドが提案されている。
異なる保護基板厚の光ディスク上に、回折限界までレーザ光を収束することのできる集光光学系を備えた光学ヘッドが、特許文献1および特許文献2に示されている。
特許文献1に示されている従来の光学ヘッドの構成例を図18に示す。図18において、1は赤色レーザ光を出射する光源、3はビームスプリッタ、4はコリメートレンズ、5はホログラムレンズ、6は対物レンズ、8は検出レンズ、9は受光素子であり、これらが光学ヘッド20を構成している。また、70は保護基板厚0.6mmの光ディスクであるDVDである。
DVD70に対して、情報の記録または再生を行う光学ヘッド20の動作について述べる。光源1から出射された赤色レーザ光は、ビームスプリッタ3を透過し、コリメートレンズ4で略平行光に変換され、ホログラムレンズ5を透過し、対物レンズ6によって、保護基板越しにDVD70の情報記録面に光スポットとして収束される。DVD70の情報記録面で反射した復路の赤色レーザ光は、往路と同じ光路で対物レンズ6、ホログラムレンズ5、コリメートレンズ4を透過する。そして、ビームスプリッタ3で反射され、検出レンズ8で所定の非点収差を与えられて、受光素子9に導かれ、情報信号およびサーボ信号を生成する。
次に図19を用いて、保護基板厚1.2mmの光ディスクであるCD80の記録または再生を行う場合の光学ヘッド20の動作について述べる。光源1から出射された赤色レーザ光は、ビームスプリッタ3を透過し、コリメートレンズ4で略平行光に変換され、ホログラムレンズ5で回折された後、対物レンズ6によって、保護基板越しにCD80の情報記録面に光スポットとして収束される。CD80の情報記録面で反射した復路の赤色レーザ光は、往路と同じ光路で対物レンズ6、ホログラム5、コリメートレンズ4を通過する。そして、ビームスプリッタ3で反射され、検出レンズ8で所定の非点収差を与えられて、受光素子9に導かれ、情報信号およびサーボ信号を生成する。
DVD70およびCD80を記録または再生するためのフォーカス誤差信号の生成は、検出レンズ8によって非点収差を与えられた集光スポットを受光素子9内の4分割受光パターンで検出する、いわゆる非点収差法等を用いることが可能である。またトラッキング誤差信号の生成は、回折格子(図示せず)によって生成されたメインビームとサブビームを用いた、いわゆる3ビーム法や差動プッシュプル法(DPP法)等を用いることが可能である。
次にホログラムレンズ5と対物レンズ6の機能について、図20、図21A、及び図21Bを用いて詳細に説明する。
ホログラムレンズ5には、DVD70およびCD80に対して、それぞれ微小な光スポットとして収束させるため、図20に示すような格子パターン5aを備えている。ホログラムレンズ5の+1次回折光の回折効率は100%未満であり、透過光(以下、本願では回折しない透過光を0次回折光とも表現する場合があり、透過光を回折光の一つとして扱う)も充分な強度を有するように設計されている。なお、ホログラムレンズ5はブレーズ化することによって、0次回折光と+1次回折光の光量和を大きくすることができ、光の利用効率を高くできる。
対物レンズ6は、開口数NAが0.6で、図21Aに示すように、ホログラムレンズ5を回折されずに透過したレーザ光(すなわち0次回折光)が入射したときに、保護基板厚0.6mmのDVD70上に回折限界の集光スポットを形成できるよう設計されている。
一方、図21Bに示すように、ホログラムレンズ5で回折された+1次回折光は対物レンズ6によってCD80上に収束される。ここで+1次回折光は保護基板厚1.2mmのCD80上に回折限界の集光スポットを形成できるよう収差補正を施されている。
このように入射光の一部を回折するホログラムレンズ5と対物レンズ6を組み合わせることによって異なる基板厚の光ディスク上にそれぞれ回折限界にまで収束される集光スポットを形成することができる2焦点レンズを実現できる。
なお、ホログラムレンズ5はレンズ作用を有するので2つの焦点の光軸方向の位置は異なっている。従って、一方の焦点に形成された光スポットを用いて情報の記録または再生をしているとき、他方の焦点に形成された光スポットは大きく広がり、情報の記録または再生に影響を与えない。
以上、このような光学ヘッド20を用いることで、それぞれ異なる種類の光ディスクに対して、一つの対物レンズを用いて情報の記録または再生を行うことができる。
特開平7−98431号公報 特開平10−10308号公報
上記特許文献1及び上記特許文献2には、ホログラムを用いた2焦点レンズを用いて、例えばDVDとCDのような、保護基板厚の異なる複数種類の光ディスクに対して互換可能な光学ヘッドの構成が示されている。
又、図21Aと図21Bとを見比べると明らかなように、保護基板厚の異なる光ディスクに対して共用可能な光学ヘッドでは、保護基板厚の相違等に起因して、対物レンズと光ディスクとの間隔である作動距離(Working Distance : WD)に違いが生じ、保護基板厚が厚い光ディスクに対しては上記WDが小さくなる。該現象は、波長400nm程度の青紫レーザ光源を用い、例えば複数の情報記録面を備えた光ディスクを記録または再生する光学ヘッドにおいても同様に生じる。一方、対物レンズから出射される光の角度、換言すると対物レンズのNA(開口数)は規定されている。よって、上記NAを満足しつつ上記WDを確保する必要があるが、上述の特許文献1及び上記特許文献2では、このようなNAを満足しつつWDを確保する方策については言及されていない。
本発明は、アフォーカルレンズ、特に保護基板厚の異なる光ディスクに対して共用可能な光学ヘッドにおいて、上記NAを満足しつつ上記WDを確保可能な、光学ヘッド用のアフォーカルレンズ、該アフォーカルレンズを有する光学ヘッド、該光学ヘッドを具備した光ディスク装置、該光ディスク装置を具備した光情報機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様における光学ヘッド用アフォーカルレンズは、光源から出射されたレーザ光を、保護基板厚を異にする複数種の情報記録媒体の情報記録面に異なる開口数によって収束させる光学ヘッドで、コリメートレンズ及び対物レンズを有する光学ヘッドに備わるアフォーカルレンズであって、
上記コリメートレンズと上記対物レンズとの間に設けられ、上記コリメートレンズ側から入射したレーザ光の光束径を拡大しかつ上記対物レンズに対して略平行光として出射することを特徴とする。
上記光学ヘッドは、波長λ1のレーザ光を出射する光源を有し、上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて上記波長λ1のレーザ光によって互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させるように構成可能である。
上記光学ヘッドは、上記情報記録媒体の種類に応じて異なる波長のレーザ光を出射する光源を有してもよい。
上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させてもよい。
又、上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側の第1面及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部を備えることもできる。
上記波長変動補正部を上記第1面に備えてもよい。
上記波長変動補正部を上記第2面に備えてもよい。
又、上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側の第1面及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部と、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部とを備えることもできる。
又、上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側を第1面、及び上記対物レンズ側を第2面とし、上記第1面に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部及び上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部の一方を備え、上記第2面に、上記次数回折部及び上記波長変動補正部の他方を備えることもできる。
上記第1面に上記波長変動補正部を備え、上記第2面に上記次数回折部を備えてもよい。
又、上記アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、上記コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、上記対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、
D1×1.1≦D2≦D1×1.5
を満足する倍率とすることができる。
又、上記アフォーカルレンズは、樹脂材からなり、上記レーザ光の光軸に垂直な面であるコバ面をコリメートレンズ側及び対物レンズ側に有し、上記アフォーカルレンズの上記対物レンズに対向する面は、上記対物レンズ側のコバ面よりも突出して構成することができる。
さらに本発明の第2態様における光学ヘッドは、光源と、
コリメートレンズと、
対物レンズと、を有し、
上記光源から出射されたレーザ光を、保護基板厚を異にする複数種の情報記録媒体の情報記録面に異なる開口数によって収束させる光学ヘッドであって、
上記コリメートレンズと上記対物レンズとの間に設けられ、上記コリメートレンズ側から入射したレーザ光の光束径を拡大しかつ上記対物レンズに対して略平行光として出射するアフォーカルレンズを備えたことを特徴とする。
上記第2態様において、上記光源は、波長λ1のレーザ光を出射し、上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて上記波長λ1のレーザ光によって互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させてもよい。
上記第2態様において、上記光源は、上記情報記録媒体の種類に応じて異なる波長のレーザ光を出射するようにしてもよい。
上記第2態様において、上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させてもよい。
上記第2態様において、上記対物レンズは、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部を備え、
上記アフォーカルレンズの上記コリメートレンズ側の第1面、及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部を備えることができる。
上記第2態様において、上記波長変動補正部は、上記第1面に備えることができる。
上記第2態様において、上記アフォーカルレンズは、上記コリメートレンズ側の第1面及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部と、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部とを備えることができる。
上記第2態様において、上記アフォーカルレンズは、上記コリメートレンズ側の第1面に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部及び上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部の一方を備え、上記対物レンズ側の第2面に上記次数回折部及び上記波長変動補正部の他方を備えることができる。
上記第2態様において、上記次数回折部は上記第2面に備わり、上記波長変動補正部は上記第1面に備えることができる。
上記第2態様において、上記アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、上記コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、上記対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、
D1×1.1≦D2≦D1×1.5
を満足する倍率とすることができる。
さらに本発明の第3態様における光ディスク装置は、上記第2態様の光学ヘッドと、情報記録媒体を回転駆動するためのモータと、
上記光学ヘッドと上記モータとを制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の第4態様におけるコンピュータは、上記第3態様の光ディスク装置と、
情報を入力するための入力手段と、
上記光ディスク装置から再生された情報及び上記入力手段から入力された情報の少なくとも一方に基づいて演算を行う演算手段と、
上記光ディスク装置から再生された情報、上記入力手段から入力された情報、及び上記演算手段によって演算された結果の少なくとも一つを出力するための出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の第5態様における光ディスクプレーヤは、上記第3態様の光ディスク装置と、上記光ディスク装置から得られる情報信号を画像情報に変換するデコーダと、
を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の第6態様における光ディスクレコーダは、上記第3態様の光ディスク装置と、画像情報を上記光ディスク装置によって記録するための情報信号に変換するエンコーダと、
を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の第7態様におけるアフォーカルレンズは、凹状の屈折面と、該凹状屈折面に対向する凸状の屈折面とを有し、上記凹状屈折面又は上記凸状屈折面に回折レンズを形成したメニスカス状のアフォーカルレンズであって、
上記回折レンズにおける凹又は凸のレンズパワーとは反対のレンズパワーを有する屈折面に上記回折レンズを形成した。
さらに本発明の第8態様におけるアフォーカルレンズは、開口数が0.85以上を有する対物レンズと、コリメートレンズとの間に配置されるアフォーカルレンズであって、上記アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、上記コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、上記対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、D1×1.1≦D2≦D1×1.5を満足する倍率である。
上述の第1態様におけるアフォーカルレンズによれば、コリメートレンズから対物レンズへレーザ光を入射する場合に比べて、対物レンズへ入射させるレーザ光の光束径を大きくすることができる。よって、対物レンズの入射側における有効光束径が大きくなることから、対物レンズの焦点距離を大きくすることができる。従って、対物レンズのNAを満足しつつWDを確保することができ、対物レンズと光ディスクとの間隔であるWDを既定値に設定することができる。又、アフォーカルレンズを設けたことでアフォーカルレンズの入射側におけるレーザ光の光束径を縮小してもよいことから、光学系全体を従来に比して小型化することも可能である。
又、アフォーカルレンズを用いることで、対物レンズに入射するレーザ光の光束が略平行光となるため、対物レンズとアフォーカルレンズが位置ずれした場合に対物レンズで生じる軸外収差が非常に小さくなる。従って、対物レンズアクチュエータにアフォーカルレンズを搭載する場合の位置ずれの許容度が拡がり、実質的に無調整で搭載することができる。
又、アフォーカルレンズにおけるコリメートレンズ側の面及び対物レンズ側の面のいずれか一方に、次数回折部及び波長変動補正部を備えることで、アフォーカルレンズを作製するための金型の加工を一面のみにすることができ、金型、ひいてはアフォーカルレンズの作製を容易にすることができる。
さらに、アフォーカルレンズにおける対物レンズ側の面に上記次数回折部及び波長変動補正部を備えるときには、対物レンズ側の面は凸形状であり凹形状であるコリメートレンズ側の面に比べて有効光束径が大きいことから、次数回折部の回折ピッチを広く取ることができる。よって、アフォーカルレンズの製作を容易にすることができる。
又、アフォーカルレンズにおけるコリメートレンズ側の面及び対物レンズ側の面の一方に、次数回折部及び波長変動補正部の一方を備え、コリメートレンズ側の面及び対物レンズ側の面の他方に、上記次数回折部及び波長変動補正部の他方を備えることで、アフォーカルレンズを作製するための金型における回折構造の形状を簡単にすることができる。
アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率を1.1〜1.5倍に設定することで、従来に比べると大きな拡大率を得るものであり、又、上限を1.5倍に規定することで、アフォーカルレンズと一体的に構成される対物レンズのトラッキング動作において最大にシフトしたときでも、アフォーカルレンズに入射するレーザ光量が低下することを防止できる。
アフォーカルレンズの対物レンズ側の面をコバ面に対して凸状にすることで、アフォーカルレンズの成形を容易にすることができる。
又、上記第2態様の光学ヘッド、上記第3態様の光ディスク装置、第4態様のコンピュータ、第5態様の光ディスクプレーヤ、及び第6態様の光ディスクレコーダによれば、上述したアフォーカルレンズを備えることで、レーザ光より生成したn次及びm次(n,mは異なる整数)の各回折光における上記n次の回折光が情報記録面に合焦する第1の情報記録媒体、及び上記m次の回折光が情報記録面に合焦する第2の情報記録媒体の両方に対して情報の記録及び再生が可能となる。
又、第7態様のアフォーカルレンズによれば、回折レンズにおける凹又は凸のレンズパワーとは反対のレンズパワーを有するアフォーカルレンズの屈折面に上記回折レンズを形成することから、当該アフォーカルレンズを成型する金型の作製が容易になり、結果として当該アフォーカルレンズを容易に成型することができる。
又、第8態様のアフォーカルレンズによれば、対物レンズに入射する光束径を拡大することができることから、0.85以上のような大きなNAを有する対物レンズを使用する場合でも、光学系を大型化することなく、規定のWD(作動距離)を達成することが可能となる。
本発明の実施形態である、光学ヘッド用アフォーカルレンズ、光学ヘッド、光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ、及び光ディスクレコーダについて、図を参照しながら以下に説明する。尚、上記光学ヘッドは、上記光学ヘッド用アフォーカルレンズを備えたものであり、上記光ディスク装置は上記光学ヘッドを備えた装置であり、上記コンピュータ、上記光ディスクプレーヤ、及び上記光ディスクレコーダは、上記光ディスク装置を備えたものである。ここで、上記コンピュータ、上記光ディスクプレーヤ、及び上記光ディスクレコーダを総称して、光情報機器と呼ぶ。
又、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
第1実施形態
図1および図2は、本発明の一実施の形態における光学ヘッドの概略構成図である。
図1および図2において、101は青紫レーザ光を出射する光源、103はビームスプリッタ、104はコリメートレンズ、105は光束拡大レンズとして機能し詳細後述するアフォーカルレンズ、106は次数回折部に相当するホログラムをレンズと一体的に成形した、詳細後述する対物レンズ、108は検出レンズ、109はレーザ光を受光する受光素子であり、これらが光学ヘッド110を構成している。また、50は、第1情報記録媒体の一例に相当する、保護基板厚0.065mm〜0.110mmのいずれかの値を有する光ディスクである第1の光ディスクであり、60は、第2情報記録媒体の一例に相当する、保護基板厚0.570mm〜0.630mmのいずれかの値を有する光ディスクである第2の光ディスクである。
図1を用いて、第1の光ディスク50に対して、情報の記録または再生を行う光学ヘッド110の動作について述べる。光源101から出射された青紫レーザ光は、ビームスプリッタ103を透過し、コリメートレンズ104で略平行光に変換され、アフォーカルレンズ105を透過しかつ光束径が拡大され、対物レンズ106によって、保護基板越しに第1の光ディスク50の情報記録面に光スポットとして収束される。第1の光ディスク50の情報記録面で反射した復路の青紫レーザ光は、往路と同じ光路で対物レンズ106、アフォーカルレンズ105、コリメートレンズ104を透過する。そして、ビームスプリッタ103で反射され、検出レンズ108で所定の非点収差を与えられて、受光素子109に導かれ、情報信号およびサーボ信号を生成する。
次に図2を用いて、第2の光ディスク60に対して、情報の記録または再生を行う場合の光学ヘッド110の動作について述べる。光源101から出射された青紫レーザ光は、ビームスプリッタ103を透過し、コリメートレンズ104で略平行光に変換され、アフォーカルレンズ105を透過しかつ光束径が拡大され、対物レンズ106で回折された後、保護基板越しに第2の光ディスク60の情報記録面に光スポットとして収束される。第2の光ディスク60の情報記録面で反射した復路の青紫レーザ光は、往路と同じ光路で対物レンズ106、アフォーカルレンズ105、コリメートレンズ104を通過する。そして、ビームスプリッタ103で反射され、検出レンズ108で所定の非点収差を与えられて、受光素子109に導かれ、情報信号およびサーボ信号を生成する。
第1の光ディスク50および第2の光ディスク60を記録または再生するためのフォーカス誤差信号の生成は、検出レンズ108によって非点収差を与えられた集光スポットを受光素子109内の4分割受光パターンで検出する、いわゆる非点収差法等を用いることが可能である。またトラッキング誤差信号の生成は、回折格子(図示せず)によって生成されたメインビームとサブビームを用いた、いわゆる3ビーム法や差動プッシュプル法(DPP法)等を用いることが可能である。
次に、アフォーカルレンズ105及び対物レンズ106について、詳細に説明する。
まず、対物レンズ106について説明する。
ホログラム一体型対物レンズ106には、図3に示すように、次数回折部として機能する同心円状の格子パターン106aがアフォーカルレンズ105側の面に形成されており、その中心はホログラム一体型対物レンズ106の光軸と一致している。また、格子パターン106aは、ホログラム一体型対物レンズ106によって決まる開口よりも小さな径の中にだけ形成されている。従って格子パターン106aが形成されていない部分106bでは回折が全く起こらない。
ホログラム一体型対物レンズ106の+1次回折光の回折効率は、100%未満であり、透過光(0次回折光)も充分な強度を有するように設計されている。なお、ホログラム一体型対物レンズ106は、ブレーズ化することによって、0次回折光と+1次回折光の光量和を大きくすることができ、光の利用効率を高くできる。
ここで、例えば第1の光ディスク50および第2の光ディスク60に対して、どちらも再生専用の光学ヘッドとしてホログラム一体型対物レンズ106を用いる場合は、+1次回折光の回折効率を30%〜70%程度にすることが望ましい。このように回折効率を設定することによって、第1の光ディスク50と第2の光ディスク60が同程度の光量を用いて情報の再生を行うことができるという効果が得られ、光源の出力を低減することができる。
一方、第2の光ディスク60に対しては再生のみを行い、第1の光ディスク50に対しては記録および再生が可能な光学ヘッドとしてホログラム一体型対物レンズ106を用いる場合は、+1次回折光の回折効率を30%以下にすることが望ましい。このように回折効率を設定することによって、ホログラム一体型対物レンズ106の透過率(0次回折光の回折効率)を大きくすることができるため、記録を行う第1の光ディスク50に対する光利用効率を高くすることができるという効果が得られ、記録時の光源の出力を低減することができる。
ホログラム一体型対物レンズ106は、開口数NAが0.85で、図4Aに示すように、ホログラム一体型対物レンズ106を回折されずに透過したレーザ光(すなわち0次回折光)が入射したときに、保護基板厚約0.1mmの第1の光ディスク50上に回折限界の集光スポットを形成できるよう設計されている。
一方、図4Bに示すように、ホログラム一体型対物レンズ106で回折された+1次回折光は、第2の光ディスク60上に収束される。ここで+1次回折光は、保護基板厚約0.6mmの第2の光ディスク60上に回折限界の集光スポットを形成できるよう収差補正を施されている。
このように入射光の一部を回折するホログラム一体型対物レンズ106よって異なる基板厚の光ディスク上にそれぞれ回折限界にまで収束される集光スポットを形成することができる2焦点レンズを実現できる。
なお、本実施の形態のホログラム一体型対物レンズ106は、0次回折光に対して+1次回折光に凹レンズのパワーを付加させる効果を備えているので、ホログラム一体型対物レンズ106に対する+1次回折光の焦点位置は、0次回折光の焦点位置よりも遠くになり、第1の光ディスク50よりも保護基板厚の大きい第2の光ディスク60の情報記録面に+1次回折光を収束させる場合に、第2の光ディスク60とホログラム一体型対物レンズ106の間隔であるWD(作動距離)を確保することが容易となる。
このように、ホログラム一体型対物レンズ106は、+1次回折光に対して凹レンズ作用を持たせているので、第1の光ディスク50を記録または再生するための0次回折光と、第2の光ディスク60を記録または再生するための+1次回折光の2つの焦点の光軸方向の位置は異なっている。従って、一方の焦点に形成された光スポットを用いて情報の記録または再生をしているときには、他方の焦点に形成された光スポットは大きく広がるため、情報の記録または再生に影響を与えない。
次に、アフォーカルレンズ105について説明する。アフォーカルレンズ105は、焦点距離が無限遠のレンズであり、図1、図2、図7、及び図8に示すように、コリメートレンズ104と対物レンズ106との間に配置され、図示するように、アフォーカルレンズ105のコリメートレンズ104側の面、つまりレーザ光の往路での入射面105aは、凹状に形成され、アフォーカルレンズ105の対物レンズ106側の面、つまりレーザ光の往路での出射面105bは、凸状に形成される。このような形状により、アフォーカルレンズ105は、図5に示すように、コリメートレンズ104から入射したレーザ光の有効光束径d1を拡大して、対物レンズ106に対して有効光束径d2の略平行光を出射する。
ここで、アフォーカルレンズ105を設ける理由について説明する。図21A及び図21Bを参照して上述したように、保護基板厚の異なる光ディスクに対して共用され互換可能な光学ヘッドでは、上記WDに違いが生じる。該現象は、青紫レーザ光を用いる上述の光学ヘッド110においても同様に発生し、保護基板厚が薄い光ディスクに比べて、保護基板厚が厚い光ディスクに対しては、WDが小さくなる。WDが規定値よりも小さくなった場合、光ディスクと対物レンズとの干渉の可能性が生じるため、所定のWDを確保する必要がある。一方、対物レンズから出射される光の角度、換言すると対物レンズのNA(開口数)は規定されている。よって、上記NAを満足しつつ上記WDを確保するためには、対物レンズに入射するレーザ光の光束径を大きくすればよい。上記光束径を大きくする方法の一つとして、光源からビームスプリッタ、コリメートレンズに至るまでの光学系全体を大きくする方法が考えられる。しかしながら該方法は、光学ヘッドに要求されるコンパクト化とは相反する。
そこで、本実施形態に示すように、コリメートレンズ104と対物レンズ106との間に、光束拡大レンズとして機能するアフォーカルレンズ105を配置し、アフォーカルレンズ105への入射光の光束径に対して拡大された有効光束径を有し略平行光にてなるレーザ光を対物レンズ106に入射させる。これにより、上記NA及び上記WDを規定値に設定した状態で、上記第1の光ディスク50及び第2の光ディスク60の両者に対して互換性を有する光学ヘッドにおいて、コンパクト化を図ることができる。尚、各実施形態における光学ヘッドにおいて、上記WDは、例えば0.3mm以上に設定される。
又、アフォーカルレンズ105を設けることで、アフォーカルレンズ105への往路での入射光の光束径が従来に比べて小さい場合でも、対物レンズ106には十分な有効光束径にてなるレーザ光を入射可能となる。よって、アフォーカルレンズ105を設けることで、光源101からビームスプリッタ103、コリメートレンズ104に至るまでの光学系の構成を従来に比べて小さくすることも可能となる。したがって、光学ヘッド110のさらなる小型化に寄与することができる。
さらに、本実施形態では、アフォーカルレンズ105は、図1、図2、図7、及び図8に示すように、回折レンズ作用を有する波長変動補正部1051を有する。
光源101は、基準波長408nmの青紫レーザ光を発するが、光源101に備わる半導体レーザ素子の製造のバラツキや、光ディスクに対する情報の記録及び再生に伴うレーザ光出力の切り換え、等に起因して、上記基準波長は、若干変動する。そこで、このような波長変動を打ち消すための、換言すると、色収差を補正する色消し用の回折格子を、波長変動補正部1051として、アフォーカルレンズ105は有する。アフォーカルレンズ105は、波長変動補正部1051が凸レンズのパワーを備えた同心円状の格子パターンによって形成されており、基準波長408nmの平行光が入射した場合に、凸の回折パワーと凹の屈折パワーが等しくなる。レーザ光の波長が上記基準波長に対して長くなった場合には、波長変動補正部1051での回折角が大きくなって凸のパワーが強くなり、平行光が入射した場合に収束光を出射するレンズとして機能する。一方、レーザ光の波長が上記基準波長に対して短くなった場合には、波長変動補正部1051での回折角が小さくなって凹のパワーが強くなり、平行光が入射した場合に発散光を出射するレンズとして機能する。波長変動補正部1051を形成する上記回折格子は、その形成ピッチが細かい程、色収差補正の効果が大きい。アフォーカルレンズ105は、上述のように、一方の屈折面が凹状で、他方の屈折面が凸状であることから、表面積がより大きくなり、かつ有効光束径がより大きくなる凸状の屈折面、つまり対物レンズ106に対向する面105bに、波長変動補正部1051を形成するのが、アフォーカルレンズ105の製造が容易になる。
しかしながら、これに限定するものではなく、アフォーカルレンズ105のコリメートレンズ104に対向する面105aに波長変動補正部1051を形成してもよい。
一方、メニスカス状のアフォーカルレンズに回折レンズを形成する場合に、回折レンズにおけるレンズパワーと、アフォーカルレンズにおける凹、凸面との関係を開示した文献は、従来、存在しない。よって、出願人は、上記関係について、以下のように考察を行った。
即ち、上述のように、アフォーカルレンズ105の対物レンズ106に対向する面105bに波長変動補正部1051を形成した場合、波長変動補正部1051を形成する回折格子のピッチの観点からは有利であるが、凸レンズの作用を持つ波長変動補正部1051をアフォーカルレンズ105の凸状の屈折面に形成することから、図13に示すように、波長変動補正部1051を形成する回折格子における屈折面とのなす角が鋭角となり、アフォーカルレンズ成型用金型の製作が難しくなる場合がある。一方、アフォーカルレンズ105のコリメートレンズ104に対向する面105a、つまり凹状の屈折面に波長変動補正部1051を形成する場合、面105aの曲率半径は小さくなり、上記回折格子のピッチも小さくなる。しかしながら、図14に示すように、凹状の屈折面である面105aに凸レンズの作用を持つ波長変動補正部1051を形成することから、回折格子における屈折面とのなす角が鈍角となり、アフォーカルレンズ成型用金型の製作は比較的容易になる。
したがって、これらの点を考慮して、アフォーカルレンズ105において波長変動補正部1051を形成する面を選択すればよい。
即ち、波長変動補正部1051のような回折レンズを、アフォーカルレンズ105のような、凹状の屈折面と、該凹状屈折面に対向する凸状の屈折面とを有するメニスカス状のアフォーカルレンズに形成する場合、一般的に言えば、上記回折レンズにおける凹又は凸のレンズパワー(レンズ作用)とは反対のレンズパワーを有するアフォーカルレンズの屈折面に上記回折レンズを形成することで、回折格子における屈折面とのなす角を鈍角にすることが可能である。よって、例えば、回折レンズが凸のレンズパワーを有するときには、当該回折レンズをアフォーカルレンズの凹状の屈折面に形成し、逆に、回折レンズが凹のレンズパワーを有するときには、当該回折レンズをアフォーカルレンズの凸状の屈折面に形成すればよい。
尚、繰り返しになるが、上記関係は、光学ヘッドに備えるためのアフォーカルレンズ用に限定されず、他の分野の光学系に備わるアフォーカルレンズにも適用可能である。
尚、物理的に、色収差を補正するための回折格子は、平行光を収束させるように作用する、いわゆる凸パワーを有する。よって、色収差補正用の回折格子から平行光を出射させるためには、上記凸パワーを相殺する程度に光束が広がる拡大光を上記色収差補正用の回折格子に入射させればよい。このような観点に基づいて、入射面を凹状とした色収差補正用部材が存在する。しかしながら、このような色収差補正用部材は、上述のように平行光を出射させることを目的として上記凸パワーを相殺する程度に光束を拡大させた部材であり、入射光の光束径に対する出射光の光束径の拡大率は、高々、1〜5%程度である。したがって、本実施形態におけるアフォーカルレンズ105のように、積極的に光束径の拡大を目的として構成されたものとは、上記色収差補正用部材は全く別の物である。本実施形態におけるアフォーカルレンズ105における光束径の拡大率は、以下に説明するように、1.1倍以上、1.5倍以下の値に設定している。ここで上記拡大率は、アフォーカルレンズ105において、コリメートレンズ104側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、対物レンズ106側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2としたとき、D1×1.1≦D2≦D1×1.5を満足するような倍率である。
本実施形態におけるアフォーカルレンズ105における光束径の拡大率について説明する。
まず、最小の拡大率1.1倍について説明する。上述したように、本実施形態における光学ヘッド110では、上記第1の光ディスク50及び第2の光ディスク60の両者に対して互換性を有する光学ヘッドにおけるコンパクト化を図ることが目的の一つである。よって、上述のような1〜5%程度の拡大率では、上記コンパクト化に寄与することはできないことから、コンパクト化に寄与可能な最低限の値として、1.1倍を決定した。
次に最大の拡大率1.5倍について説明する。上述のように光学ヘッドに対してコンパクト化が要求されており、光学ヘッドに含まれる対物レンズについても同様である。又、光ディスク50,60に対して光学ヘッド110全体が粗動し、さらに光ディスク50,60に対してトラッキング制御を行うため、本実施形態の光学ヘッド110では、アフォーカルレンズ105及び対物レンズ106が一体として微動する構造を有する。ここで、アフォーカルレンズ105と一体として微動する対物レンズ106のシフト量を例えば±150μm、対物レンズ106の位置ずれ等、その他の考慮すべき誤差を50μmとすると、入射光束に対するアフォーカルレンズ105及び対物レンズ106の位置ずれは、最大±200μm(0.2mm)となる。ここで、対物レンズ106への入射光束径に対して上記位置ずれが大きすぎると、シフト時のトラッキング誤差信号の振幅が低下する。一般的に、対物レンズへの入射光束径の10%を超えて対物レンズがシフトすると、トラッキング誤差信号の振幅の低下が顕著になる。本実施形態では、対物レンズ106はアフォーカルレンズ105と一体で微動することから、上記位置ずれは、アフォーカルレンズ105への入射光の光束径の10%程度に抑えるのが望ましい。従って、アフォーカルレンズ105への往路における入射光の光束径は、2.0mm以上を確保することが望ましい。
これに対し、対物レンズ106のサイズは、上述のようにWDがより小さい上記第2の光ディスク60の場合を考慮しながら、WDを確保する観点から決定される。
例えば、第1の光ディスク50に対してNAを0.85、作動距離WDを0.50mmに確保し、第2の光ディスク60に対してNAを0.65、作動距離WDを0.30mmに確保できる対物レンズ106を設計した場合、第1の光ディスク50に対する対物レンズ106の焦点距離は、1.7mm程度となり、第2の光ディスク60に対する対物レンズ106の焦点距離は1.85mm程度となる。
第1の光ディスク50に対して情報の記録又は再生を行う場合、当該対物レンズへ入射するレーザ光の光束径、換言するとアフォーカルレンズ105から出射される略平行光の光束径は、2.89(=1.7×0.85×2)mmとなる。よって、アフォーカルレンズ105の拡大率は、2.89/2.0=1.445、つまり約1.5倍となる。
一方、第2の光ディスク60に対して情報の記録又は再生を行う場合、当該対物レンズへ入射するレーザ光の光束径、換言するとアフォーカルレンズ105から出射される略平行光の光束径は、2.405(=1.85×0.65×2)mmとなる。よって、アフォーカルレンズ105の拡大率は、2.405/2.0=1.2025、つまり約1.2倍となる。
以上のように、アフォーカルレンズ105の最大拡大率は、1.5倍以下であることが望ましく、さらに1.2倍以下であることが望ましい。
以上の構成を有するアフォーカルレンズ105は、例えば樹脂材にて製作可能であり、金型にて成形することができる。このとき、レンズを保持するためのコバ部を、図6に示すようなコバ部1052の形状ではなく、図5に示すように、コバ部1053のコバ面1053aよりも、アフォーカルレンズ105の対物レンズ106に対向する有効面105bが突出するように、アフォーカルレンズ105のコバ部1053を規定する。尚、コバ面とは、アフォーカルレンズ105へのレーザ光の光軸に略垂直な面で、コリメートレンズ104側のコバ面1053bと、対物レンズ106側のコバ面1053aとが該当する。アフォーカルレンズ105をホルダ等に対して位置決めするとき、これらコバ面の内、いずれか一方の面が位置決めの基準面として用いられる。
このようなコバ部1053を規定することで、アフォーカルレンズ105の成型時における樹脂材の流れ、いわゆる湯流れが良好となり、アフォーカルレンズ105の成形が容易になる。
第2実施形態
さらにまた、アフォーカルレンズは、図7に示すような構成を採ることもできる。
図7では、図1及び図2を参照して上述した光学ヘッド110における構成の内、アフォーカルレンズ105及び対物レンズ106を、アフォーカルレンズ121及び対物レンズ122に変更した構成を有する光学ヘッド120が示されている。尚、光学ヘッド120におけるその他の構成部分及びその機能は、光学ヘッド110の構成部分及びその機能に同じである。又、図7は、上記第1の光ディスク50に対して光学ヘッド120が作用している場合を図示する。しかしながら、光学ヘッド120も上述の光学ヘッド110と同様に、上記第1の光ディスク50及び上記第2の光ディスク60に対して共用性を有する光学ヘッドであり、光学ヘッド120は、第2の光ディスク60に対して作用可能である。
図7に示す対物レンズ122は、対物レンズ106から次数回折部として機能する同心円状の格子パターン106aを削除してなる対物レンズであり、上記第1の光ディスク50に対して情報の記録及び再生が可能なように、規定のNA、焦点距離、等を有して設計されている。
図7に示すアフォーカルレンズ121は、対物レンズ106に形成されている次数回折部として機能する同心円状の格子パターン106aを、アフォーカルレンズ121の対物レンズ122に対向する面121bに備えたレンズである。即ち、アフォーカルレンズ121における対物レンズ122側の面121bには、同心円状の格子パターン106aと、上述した波長変動補正部1051を構成する回折格子とを重畳して形成した、次数回折及び波長変動補正部1211が形成されている。
このように、アフォーカルレンズ121の一つの面に次数回折及び波長変動補正部1211を形成することで、アフォーカルレンズ121を成形する金型の加工を一つの面とすることができるというメリットがある。又、対物レンズ122には、格子パターン106aを形成する必要が無くなることから、対物レンズ122の製作を非常に容易にするというメリットもある。
上述のようなアフォーカルレンズ121及び対物レンズ122を有する光学ヘッド120は、アフォーカルレンズ121が格子パターン106aを有することから、第1の光ディスク50及び第2の光ディスク60に対して情報の記録及び再生が可能であり、かつ、アフォーカルレンズ121が波長変動補正部1051を有することから、上記記録及び再生時におけるレーザ光の色収差補正をも行うことが可能である。即ち、光学ヘッド120でも、光学ヘッド110と同一の機能及び効果を達成することができる。
尚、光学ヘッド120では、上述のように、アフォーカルレンズ121の対物レンズ122側の面121bに上記次数回折及び波長変動補正部1211を有している。これは、対物レンズ122側の面121bは、アフォーカルレンズ121のコリメートレンズ104に対向する面121aに比して表面積が大きくかつ有効光束径が大きく、コリメートレンズ104側の面121aに次数回折及び波長変動補正部1211を形成する場合に比べて形成が容易であることに起因する。しかしながら、これに限定するものではなく、次数回折及び波長変動補正部1211をコリメートレンズ104側の面121aに形成してもよい。
第3実施形態
さらにまた、アフォーカルレンズは、図8に示すような構成を採ることもできる。
図8では、図7を参照して上述した光学ヘッド120における構成の内、アフォーカルレンズ121を、アフォーカルレンズ131に変更した構成を有する光学ヘッド130が示されている。尚、光学ヘッド130におけるその他の構成部分及びその機能は、光学ヘッド120の構成部分及びその機能に同じである。又、図8は、上記第1の光ディスク50に対して光学ヘッド130が作用している場合を図示する。しかしながら、光学ヘッド130も上述の光学ヘッド110、120と同様に、上記第1の光ディスク50及び上記第2の光ディスク60に対して共用性を有する光学ヘッドであり、光学ヘッド130は、第2の光ディスク60に対して作用可能である。
図8に示すアフォーカルレンズ131は、上述したアフォーカルレンズ121と同様の機能を有する。即ち、アフォーカルレンズ121では、対物レンズ122側の面121bに、格子パターン106aと、波長変動補正部1051を構成する回折格子とを重畳して次数回折及び波長変動補正部1211を形成したが、アフォーカルレンズ131では、対物レンズ122に対向する面131bに同心円状の格子パターン106aを形成し、コリメートレンズ104に対向する面131aに波長変動補正部1051を構成する回折格子を形成した。
このように、アフォーカルレンズ131の対物レンズ122側の面131bに格子パターン106aを形成し、コリメートレンズ104側の面131aに波長変動補正部1051を構成する回折格子を形成することで、アフォーカルレンズ131を成形する金型の加工が、次数回折及び波長変動補正部1211を重畳した格子パターンを加工する場合に比べて、容易になるというメリットがある。
上述のようなアフォーカルレンズ131及び対物レンズ122を有する光学ヘッド130は、アフォーカルレンズ131が格子パターン106aを有することから、第1の光ディスク50及び第2の光ディスク60に対して情報の記録及び再生が可能であり、かつ、アフォーカルレンズ131が波長変動補正部1051を有することから、上記記録及び再生時におけるレーザ光の色収差補正をも行うことが可能である。即ち、光学ヘッド130でも、光学ヘッド110、120と同一の機能及び効果を達成することができる。
尚、光学ヘッド130では、上述のように、アフォーカルレンズ131の対物レンズ122側の面131bに上記次数回折部としての格子パターン106aを形成している。これは、波長変動補正部1051の回折格子よりも格子パターン106aの方が、格子を形成するピッチが細かいことから、凸状でありアフォーカルレンズ131のコリメートレンズ104側の面131aに比して表面積が大きくかつ有効光束径が大きい対物レンズ122側の面131bに、格子パターン106aを形成する方が容易であることに起因する。
さらに凸レンズの作用を有する波長変動補正部1051を、アフォーカルレンズ131のコリメートレンズ104に対向する面131a、つまり凹状の屈折面に形成することで、回折格子における屈折面とのなす角が鈍角となり、アフォーカルレンズ成型用金型の製作は比較的容易になるという効果がある。
したがって、これらの点を考慮して、アフォーカルレンズにおいて波長変動補正部1051を形成する面を選択すればよい。
しかしながら、これに限定するものではなく、対物レンズ122側の面131bに波長変動補正部1051を形成し、コリメートレンズ104側の面131aに格子パターン106aを形成してもよい。
又、上述した第1〜第3の実施形態において、情報記録面に対して表面の反射率が大きい光ディスクを記録または再生する際に、記録または再生に寄与しない不要な回折光がディスク表面で反射して受光素子に入射する迷光の影響を低減させる構成を、さらに備えることもできる。例えば、
光源と、
上記光源から出射されたレーザ光を回折させ、複数の次数の回折光を発生させる回折素子と、
nとmをそれぞれ異なる整数として、
上記回折素子で発生したn次の回折光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、m次の回折光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させる対物レンズと、
上記第1の情報記録媒体の情報記録面または上記第2の情報記録媒体の情報記録面で反射されたレーザ光を集光させる集光レンズと、
上記集光レンズで集光されたレーザ光を受光し、それぞれフォーカス誤差信号を生成する受光部と、を具備した光学ヘッドであって、
上記情報記録媒体で反射される前のレーザ光の光路を往路とし、上記情報記録媒体で反射された後のレーザ光の光路を復路として、
上記第1の情報記録媒体の情報記録面で反射した、往路がn次かつ復路がn次の回折光が、上記集光レンズによって集光される位置と、
上記第1の情報記録媒体の表面で反射した、往路と復路の少なくとも一方がn次とは異なる回折光が、上記集光レンズによって集光される位置とが、異なる構成をさらに備えることもできる。
又、他の例として、
光源と、
上記光源から出射されたレーザ光を回折させ、複数の次数の回折光を発生させる回折素子と、
nとmをそれぞれ異なる整数として、
上記回折素子で発生したn次の回折光を第1の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、m次の回折光を第2の情報記録媒体の情報記録面に収束させ、
上記第1の情報記録媒体の情報記録面または上記第2の情報記録媒体の情報記録面で反射されたレーザ光と、を集光する対物レンズと、
上記対物レンズで集光されたレーザ光を受光し、それぞれフォーカス誤差信号を生成する受光部と、を具備した光学ヘッドであって、
上記情報記録媒体で反射される前のレーザ光の光路を往路とし、上記情報記録媒体で反射された後のレーザ光の光路を復路として、
上記第1の情報記録媒体の情報記録面で反射した、往路がn次かつ復路がn次の回折光が、上記集光レンズによって集光される位置と、
上記第1の情報記録媒体の表面で反射した、往路と復路の少なくとも一方がn次とは異なる回折光が、上記集光レンズによって集光される位置とが、異なる構成をさらに備えることもできる。
第4実施形態
上述したように、第1〜第3の実施形態における光学ヘッド110,120,130は、同じ波長のレーザ光から異なる次数の回折光を生成して、第1の光ディスク50と第2の光ディスク60との両方に適用可能なつまり互換可能な光学ヘッドである。
一方、第1〜第3の実施形態にて説明したアフォーカルレンズ105,121,131は、同じ波長のレーザ光から異なる次数の回折光を生成する光学ヘッドへの適用に限定されるものではなく、互いに異なる波長のレーザ光から、同じ次数あるいは異なる次数の回折光を生成して、これらの回折光を異なる種類の光ディスクの情報記録面に収束させる対物レンズを備えた光学ヘッドにも適用可能である。これについて以下に詳しく説明する。
一般的に、レンズパワーを表す回折角θは、
n・λ=d・sinθ
で決定される。ここで、n:回折次数、λ:波長、d:格子ピッチである。
該式は、レーザ光を、異なる種類の光ディスクの情報記録面に収束させる場合には、格子ピッチdは回折格子設計時に決定される数値であることから、回折次数n及び波長λの少なくとも一つを変更すればよいことを示している。つまり、異なる種類の光ディスクに対して互換可能な光学ヘッドを実現する場合、上述の第1〜第3の実施形態のように同一波長で次数の異なる回折光を用いるか、同一次数で波長の異なる回折光を用いるか、さらには次数及び波長の異なる回折光を用いるかを選択すればよい。
上記異なる種類の光ディスクとして、上述の第1の光ディスク50、第2の光ディスク60、図18に示す保護基板厚0.6mmの光ディスクであるDVD70、及び、図19に示す保護基板厚1.2mmの光ディスクであるCD80がある。一方、本明細書における発明が解決しようとする課題の欄で既に述べたように、異なる種類の光ディスクに対して共用可能な光学ヘッドでは、WD(作動距離)に違いが生じ、さらに対物レンズにおけるNA(開口数)は規定されている。よって、共用の光学ヘッドでは、NAを満足しつつ、対物レンズと各種光ディスクとの干渉を防止するためにWDを確保する必要がある。該要求は、例えば第1の光ディスク50、DVD70、CD80に対して互換性を有する光学ヘッドに対してもなされる。したがって、例えば第1の光ディスク50、DVD70、CD80に対して互換性を有する光学ヘッドに対しても、第1〜第3の実施形態にて説明したアフォーカルレンズ105等を採用することで、NAを満足しつつWDを確保するという要求を満足させることができ、第1〜第3の実施形態にて説明したのと同様の効果が得られる。
図15から図17には、上述の互換性を有する光学ヘッド140を示しており、図15は光学ヘッド140が第1の光ディスク50にアクセスする場合を示し、図16は光学ヘッド140がDVD70にアクセスする場合を示し、図17は光学ヘッド140がCD80にアクセスする場合を示している。
図15から図17において、符号105−1は、上述したアフォーカルレンズ105に相当するアフォーカルレンズであり、アフォーカルレンズ105−1では、波長変動補正部1051を、アフォーカルレンズ105−1のコリメートレンズ104側の面105aに形成している。又、図15から図17において、符号106−1は、上述した対物レンズ106に相当する対物レンズである。対物レンズ106−1では、図1等に示す上記格子パターン106aに代えて格子パターン106a−1を形成している。該格子パターン106a−1は、格子パターン106aに比して凹レンズ作用を弱めた格子パターンである。尚、図1等に示す対物レンズ106においても上記格子パターン106a−1を形成してもよい。
又、光源102は、一つのパッケージにて、青紫レーザ光、赤色レーザ光、及び赤外レーザ光を出射可能な光源である。
対物レンズ106−1は、波長の差を利用して、青紫レーザ光の+3次回折光を保護基板厚0.1mmのBD50の情報記録面に収束させ、赤色レーザ光の+2次回折光を保護基板厚0.6mmのDVD70の情報記録面に収束させ、赤外レーザ光の+2次回折光を保護基板厚1.2mmのCD80の情報記録面に収束させるための回折構造を備えている。又、対物レンズ106−1は、例えば、BD50のWDが0.5mm、DVD70のWDが0.4mm、CD80のWDが0.3mmとなるように設計されている。
又、アフォーカルレンズ105−1及び対物レンズ106−1に対して上述した第2、第3の実施形態における形態を採用することも可能である。
第5実施形態
図9は、本発明の一実施の形態における光ディスク装置の概略構成図である。
図9において、400は光ディスク装置を表しており、光ディスク装置400の内部に光ディスク駆動部401、制御部402、光学ヘッド403を備える。また50は、第1の光ディスクであるが、第2の光ディスク60に交換可能である。さらには、DVD70及びCD80に交換することも可能である。
光ディスク駆動部401は、第1の光ディスク50(または第2の光ディスク60)を回転駆動する機能を有し、光学ヘッド403は、上述の第1〜第4の実施形態で説明したいずれかの光学ヘッドである。制御部402は、光ディスク駆動部401と光学ヘッド403の駆動および制御を行う機能を有すると共に、光学ヘッド403で受光された制御信号、情報信号の信号処理を行う機能と、情報信号を光ディスク装置400の外部と内部でインタフェースさせる機能を有する。
光ディスク装置400は、上述の第1〜第4の実施形態で説明したいずれかの光学ヘッドを搭載しているので、本実施の形態における光ディスク装置400は、複数の光ディスクをそれぞれ良好に記録または再生を行なうことができる。
第6実施形態
図10は、本発明の一実施の形態における光情報機器の一例としてのコンピュータの概略構成図である。
図10において、コンピュータ500は、第5実施形態の光ディスク装置400と、情報の入力を行うためのキーボードあるいはマウス、タッチパネルなどの入力装置501と、入力装置501から入力された情報や、光ディスク50から読み出した情報などに基づいて演算を行う中央演算装置(CPU)などの演算装置502と、演算装置502によって演算された結果などの情報を表示するブラウン管や液晶表示装置、プリンタなどの出力装置503を備える。
コンピュータ500は、第5実施形態の光ディスク装置400を備えるので、異なる種類の光ディスクを、それぞれ良好に記録または再生を行なうことができるため、広い用途に適用できる効果を有する。
第7実施形態
図11は、本発明の一実施の形態における光情報機器の一例としての光ディスクプレーヤの概略構成図である。
図11において、光ディスクプレーヤ600は、第5実施形態の光ディスク装置400と、光ディスク装置400から得られる情報信号を画像信号に変換する情報から画像への変換装置(例えばデコーダ601)を備える。
なお、本光ディスクプレーヤ600は、GPS等の位置センサーや中央演算装置(CPU)を加えることによりカーナビゲーションシステムとしても利用可能である。また、また、液晶モニタなどの表示装置602を加えた形態も可能である。
光ディスクプレーヤ600は、第5実施形態の光ディスク装置400を備えるので、異なる種類の光ディスクを、それぞれ良好に記録または再生を行なうことができるため、広い用途に適用できる効果を有する。
第8実施形態
図12は、本発明の一実施の形態における光情報機器の一例としての光ディスクレコーダの概略構成図である。
図12において、光ディスクレコーダ700は、第5実施形態の光ディスク装置400と、画像情報を光ディスク装置400によって光ディスクへ記録する情報信号に変換する画像から情報への変換装置(例えばエンコーダ701)を備える。望ましくは、光ディスク装置400から得られる情報信号を画像情報に変換する情報から画像への変換装置(デコーダ702)も備えることにより、記録した画像を再生することも可能となる。なお情報を表示するブラウン管や液晶表示装置、プリンタなどの出力装置703を備えてもよい。
光ディスクレコーダ700は、第5実施形態の光ディスク装置400を備えるので、異なる種類の光ディスクを、それぞれ良好に記録または再生を行なうことができるため、広い用途に適用できる効果を有する。
第9実施形態
上述の各実施形態では、保護基板厚の異なる複数の光ディスクに対して共用可能な光学ヘッドにおいてNA(開口数)を満足しつつWD(作動距離)を確保可能とするための構成として、アフォーカルレンズを設けた構成について説明を行った。
しかしながら、上述の説明からも明らかとなるが、上述した各実施形態におけるアフォーカルレンズは、保護基板厚の異なる複数の光ディスクに対して共用可能な光学ヘッド用のアフォーカルレンズに限定されることなく、一般的に、開口数NAが0.85以上を有する対物レンズを有する光学系に使用可能である。即ち、0.85以上のような大きなNAを有する対物レンズでは、規定のWD(作動距離)を達成するためには、つまり焦点距離を確保するためには、対物レンズに入射する光束径を大きくする必要がある。そこで、光学系を大型化することなく、上記光束径を上げる方法として、対物レンズと、コリメートレンズとの間にアフォーカルレンズを設ける方法を採用可能である。このとき、アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、D1×1.1≦D2≦D1×1.5を満足する倍率であるのが好ましい。
本発明は、複数種類の光ディスク等の情報記録媒体に対して、光学的に情報の記録または再生を行う光学ヘッド用のアフォーカルレンズ、該アフォーカルレンズを有する光学ヘッド、該光学ヘッドを具備した光ディスク装置、該光ディスク装置を具備したコンピュータ、光ディスクプレーヤ、光ディスクレコーダに適用可能である。
本発明の実施形態における光学ヘッドの一例における構成を示す図であり、第1の光ディスクに対して作用する場合を示す図である。 図1に示す光学ヘッドが第2の光ディスクに対して作用する場合を示す図である。 図1及び図2に示す対物レンズの拡大図である。 図1に示す光学ヘッドに備わる対物レンズと第1の光ディスクとの作用状態を示す図である。 図1に示す光学ヘッドに備わる対物レンズと第2の光ディスクとの作用状態を示す図である。 図1及び図2に示すアフォーカルレンズを説明するための図である。 図1及び図2に示すアフォーカルレンズの作製方法とは異なる方法にて作成されるアフォーカルレンズの形状を示す図である。 本発明の実施形態における光学ヘッドの他の例における構成を示す図である。 図7に示す光学ヘッドの変形例における構成を示す図である。 本発明の他の実施形態における光ディスク装置の概略構成図である。 本発明の別の実施形態におけるコンピュータの概略構成図である。 本発明のさらに別の実施形態における光ディスクプレーヤの概略構成図である。 本発明のさらに別の実施形態における光ディスクレコーダの概略構成図である。 図1等に示すアフォーカルレンズの拡大図である。 図1等に示すアフォーカルレンズの凹状面に波長変動補正部を形成した場合を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態における、3波長互換用の光学ヘッドの構成を示す図であり、第1の光ディスクに対して作用する場合を示す図である。 図15に示す3波長互換用の光学ヘッドの構成を示す図であり、DVDに対して作用する場合を示す図である。 図15に示す3波長互換用の光学ヘッドの構成を示す図であり、CDに対して作用する場合を示す図である。 従来の光学ヘッドにおいて、DVDを記録または再生する場合の光学ヘッドの概略構成図である。 従来の光学ヘッドにおいて、CDを記録または再生する場合の光学ヘッドの概略構成図である。 従来の光学ヘッドのホログラムレンズの構成を模式的に示す図である。 従来の光学ヘッドのホログラムレンズと対物レンズの機能を示す図である。 従来の光学ヘッドのホログラムレンズと対物レンズの機能を示す図である。
符号の説明
50…第1の光ディスク、60…第2の光ディスク、
101…光源、104…コリメートレンズ、105…アフォーカルレンズ、
105a…入射面、105b…出射面、106…対物レンズ、
106a…格子パターン、110、120、130…光学ヘッド、
1051…波長変動補正部、1053a…コバ面、
400…光ディスク装置、500…コンピュータ、
600…光ディスクプレーヤ、700…光ディスクレコーダ。

Claims (25)

  1. 光源から出射されたレーザ光を、保護基板厚を異にする複数種の情報記録媒体の情報記録面に異なる開口数によって収束させる光学ヘッドで、コリメートレンズ及び対物レンズを有する光学ヘッドに備わるアフォーカルレンズであって、
    上記コリメートレンズと上記対物レンズとの間に設けられ、上記コリメートレンズ側から入射したレーザ光の光束径を拡大しかつ上記対物レンズに対して略平行光として出射する光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  2. 上記光学ヘッドは、波長λ1のレーザ光を出射する光源を有し、上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて上記波長λ1のレーザ光によって互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させる、請求項1記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  3. 上記光学ヘッドは、上記情報記録媒体の種類に応じて異なる波長のレーザ光を出射する光源を有する、請求項1記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  4. 上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させる、請求項3記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  5. 上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側の第1面、及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部を備えた、請求項1記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  6. 上記波長変動補正部を上記第1面に備えた、請求項5記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  7. 上記波長変動補正部を上記第2面に備えた、請求項5記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  8. 上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側の第1面及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部と、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部とを備えた、請求項1記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  9. 上記アフォーカルレンズにおける上記コリメートレンズ側を第1面、及び上記対物レンズ側を第2面とし、上記第1面に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部及び上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部の一方を備え、上記第2面に、上記次数回折部及び上記波長変動補正部の他方を備えた、請求項1記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  10. 上記第1面に上記波長変動補正部を備え、上記第2面に上記次数回折部を備えた、請求項9記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  11. 上記アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、上記コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、上記対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、
    D1×1.1≦D2≦D1×1.5
    を満足する倍率である、請求項1から10のいずれかに記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  12. 上記アフォーカルレンズは、樹脂材からなり、上記レーザ光の光軸に略垂直な面であるコバ面をコリメートレンズ側及び対物レンズ側に有し、上記アフォーカルレンズの上記対物レンズに対向する有効面は、上記対物レンズ側のコバ面よりも突出している、請求項1から8のいずれかに記載の光学ヘッド用アフォーカルレンズ。
  13. 光源と、
    コリメートレンズと、
    対物レンズと、を有し、
    上記光源から出射されたレーザ光を、保護基板厚を異にする複数種の情報記録媒体の情報記録面に異なる開口数によって収束させる光学ヘッドであって、
    上記コリメートレンズと上記対物レンズとの間に設けられ、上記コリメートレンズ側から入射したレーザ光の光束径を拡大しかつ上記対物レンズに対して略平行光として出射するアフォーカルレンズを備えたことを特徴とする光学ヘッド。
  14. 上記光源は、波長λ1のレーザ光を出射し、上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて上記波長λ1のレーザ光によって互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させる、請求項13記載の光学ヘッド。
  15. 上記光源は、上記情報記録媒体の種類に応じて異なる波長のレーザ光を出射する、請求項13記載の光学ヘッド。
  16. 上記対物レンズは、上記情報記録媒体の種類に応じて互いに異なる複数の次数を有する回折光を上記情報記録面に収束させる、請求項15記載の光学ヘッド。
  17. 上記対物レンズは、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部を備え、
    上記アフォーカルレンズの上記コリメートレンズ側の第1面、及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部を備える、請求項13記載の光学ヘッド。
  18. 上記波長変動補正部は、上記第1面に備わる、請求項17記載の光学ヘッド。
  19. 上記アフォーカルレンズは、上記コリメートレンズ側の第1面及び上記対物レンズ側の第2面のいずれか一方に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部と、上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部とを備えた、請求項13記載の光学ヘッド。
  20. 上記アフォーカルレンズは、上記コリメートレンズ側の第1面に、n次及びm次(n及びmは互いに異なる整数)の回折光を発生させる次数回折部及び上記レーザ光の波長変動に伴って生じる収差を補正する波長変動補正部の一方を備え、上記対物レンズ側の第2面に上記次数回折部及び上記波長変動補正部の他方を備えた、請求項13記載の光学ヘッド。
  21. 上記次数回折部は、上記第2面に備わり、上記波長変動補正部は、上記第1面に備わる、請求項20記載の光学ヘッド。
  22. 上記アフォーカルレンズにおけるレーザ光の拡大率は、上記コリメートレンズ側の面から入射するレーザ光の光束径をD1とし、上記対物レンズ側の面から出射されるレーザ光の光束径をD2として、
    D1×1.1≦D2≦D1×1.5
    を満足する倍率である、請求項13から21のいずれかに記載の光学ヘッド。
  23. 請求項13から22のいずれかに記載の光学ヘッドと、
    情報記録媒体を回転駆動するためのモータと、
    上記光学ヘッドと上記モータとを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  24. 請求項23に記載の光ディスク装置と、
    上記光ディスク装置から再生された情報に基づいて演算を行う演算手段と、
    を備えた光情報機器。
  25. 凹状の屈折面と、該凹状屈折面に対向する凸状の屈折面とを有し、上記凹状屈折面又は上記凸状屈折面に回折レンズを形成したメニスカス状のアフォーカルレンズであって、
    上記回折レンズにおける凹又は凸のレンズパワーとは反対のレンズパワーを有する屈折面に上記回折レンズを形成した、アフォーカルレンズ。
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