JP2008163913A - 内燃機関の噴射量学習方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セタン価の変化によらずに噴射量の学習精度を担保する。
【解決手段】エンジン200の工場出荷時に、ECU100により初期設定処理が実行される。初期設定処理では、エンジン200に初めて充填された初期充填燃料にセタン価である初期セタン価が、例えば人為的な入力操作や自動的な入力処理等を経て正確な値として取得されているか否かが判別される。初期セタン価が取得済みでない場合には、処理は一時的に待機状態に制御されると共に、初期セタン価が取得済みである場合には、微小噴射量学習処理が実行される。微小噴射量学習処理では、既に取得されている正確な初期セタン価と、燃料の微小噴射に応じたエンジン200の機関回転数の変化等とに基づいて、要求噴射量と実噴射量とを一致させるべく補正量が算出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関における噴射量学習方法及び装置の技術分野に関する。
この種の技術分野において、内燃機関の出力状態から噴射量を学習するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたディーゼル機関の噴射量制御装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、無噴射時に単発噴射を実施し、その単発噴射によって上昇するエンジンの回転数の変化量と、単発噴射を実施した時のエンジン回転数との積であるトルク比例量から算出される発生トルクから実噴射量を推定すると共に、当該推定された実噴射量と噴射量の指令値との差を検出することによって、噴射量学習を高精度に実施することが可能であるとされている。
尚、給油時のセタン価等の情報を取得記憶する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、燃料の着火遅れに基づいて燃料のセタン価を求める技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−36788号公報 特開2006−188992号公報 特開2006−16994号公報
例えばディーゼルエンジン等の内燃機関では燃料のセタン価が変化し得る。セタン価が変化した場合、燃料の着火特性が変化するから、必然的に機関が発生するトルク或いは機関回転数等が変化して、噴射量の学習に影響する。従って、セタン価が考慮されない従来の技術では、噴射量の学習精度が低下し易く、燃料の噴射量が要求量に対し過剰又は不足となり易い。即ち、従来の技術には、燃料の学習精度低下に伴う内燃機関における始動性やエミッションの悪化が顕在化しかねないという技術的な問題点がある。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、噴射量の学習精度を担保し得る内燃機関の噴射量学習方法及び装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の噴射量学習方法は、燃料を噴射可能な噴射手段を備えた内燃機関における該燃料の噴射量の学習方法であって、前記内燃機関に初期に充填される前記燃料のセタン価として規定される初期セタン価を取得する初期セタン価取得工程と、前記取得された初期セタン価に基づいて前記初期における前記噴射量の学習を行う初期噴射量学習工程とを具備することを特徴とする。
本発明における「内燃機関」とは、例えば複数の気筒を有し、当該各々の燃焼室において、例えば軽油等の、少なくともセタン価が規定され得る各種燃料を含む混合気が燃焼した際に発生する爆発力を、例えばピストン、コネクティングロッド及びクランク軸等を適宜介して動力として取り出すことが可能に構成された機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクル型のディーゼルエンジン等を指す。
この種の内燃機関に備わる、例えば電子制御式インジェクタ等の噴射手段を介した燃料の噴射量は、当該噴射手段相互間に生じる物理的又は機械的な動作状態のばらつき等に起因して、同一の制御量に対し当該相互間でばらつくことが多い。特に、インジェクタに燃料を供給する供給経路上に設けられた調量弁の動作精度が低くなり易いディーゼルエンジン等では、その傾向が顕著である。また、そのようなばらつきとは別に、噴射手段には経時的に、例えばニードルやシール等各種部品の磨耗や損傷等が生じ得る。このような噴射手段相互間に生じるばらつき及び経時的な磨耗又は損傷等によって、燃料の噴射量は、内燃機関毎に事前の適合値から乖離し易い。
このため、通常、この種の内燃機関では、例えば無負荷レーシングにおける回転低下時或いは走行中のフューエルカット時等に微小量の燃料噴射が実行され、その際の内燃機関の動作状態の変化に基づいて噴射量の学習が行われる。ここで、「噴射量の学習」とは、例えば所望の噴射量に相当する燃料が噴射されるように、噴射手段の指令値(即ち、噴射手段に供給される制御信号)若しくは当該指令値に対応付けられた(好適には、一対一又は多対一の関係を有し得る)指標値、又はこのような指令値若しくは指標値に対し加算、減算、乗算又は除算等を適宜含む補正用の数値演算を行うための補正量等を適宜更新すること等を指し、より具体的には例えば、噴射手段の指令値に対応する噴射量又は当該噴射量を規定し得る指標値若しくは補正値を、例えば予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて当該噴射量、指標値又は補正値等を実践上不都合が生じない程度の信頼性を保って決定し得るものとして定められてなるアルゴリズム、算出式又は論理演算式等に従って実行される物理的、機械的若しくは電気的な制御、数値演算又は論理演算により学習値として求め、前回の学習値(初期値があれば初期値)との乖離状態に応じて適宜に更新する処理を包括する概念である。理想的には、このような噴射量の学習によって、噴射手段を介した燃料の噴射量と、要求される噴射量との乖離が極めて小さくなり得る。
ここで、本発明に係る内燃機関の噴射量学習方法によれば、その実行時には、初期セタン価取得工程により、内燃機関に初期に充填される燃料(以下、適宜「初期充填燃料」と称する)のセタン価たる初期セタン価が、例えば初期充填燃料の供給元や製造元又は仲介業者等への照会に基づいて、或いは内燃機関に充填される以前の燃料に対して行われる実験又は各種測定処理の結果に基づいて、例えば何らかの入力手段を介して人為的に若しくは自動的になされる、例えばメモリ等の記憶手段に対する書き込み処理又は各種コントローラ等に対するプログラミング処理等を介して取得される。尚、本発明に係る「初期」とは、工場出荷時以前に相当する期間、過去の噴射量の学習履歴が存在しない期間(例えば、噴射量の学習に係るメモリの交換時や消去時)、或いは内燃機関に最初に燃料が充填される時期等を指す。
また、本発明における「取得」とは、例えば、何らかの検出手段を介して直接的に又は間接的に物理的数値又は物理的数値に対応する電気信号等として検出すること、人為的又は自動的な書き込み処理やプログラミング処理を介して然るべき記憶手段や記憶領域等に物理情報として記憶すること、それら検出された物理的数値若しくは電気信号又は記憶された物理情報等から、或いはそのような電気信号や物理情報を参照することなく、予め設定されたアルゴリズムや計算式等に従った数値演算、論理演算、内燃機関に対する物理的、機械的若しくは電気的な制御、又はそのような制御を経て得られた物理情報に基づいて導出すること等を含む広い概念である。
このような初期セタン価取得工程により初期セタン価の取得が行われると、初期噴射量学習工程により、当該初期における噴射量の学習(以下、適宜「噴射量の初期学習」等と称する)が行われる。初期噴射量学習工程は、例えば、時間軸上で連続しているか否かは別として初期セタン価取得工程に引き続いて、例えば工場出荷時等に実行され、上述したように、例えば微小量の燃料噴射に伴う内燃機関の各種動作条件、或いは当該動作条件の変化状態等に基づいて噴射手段毎の噴射量の誤差が補正される。この噴射量の初期学習の学習精度は、当該初期以降、例えば当該内燃機関が車両に搭載され、例えばエンドユーザによる通常の使用に供される際の噴射量の精度に大きな影響を与え得る。
ここで特に、燃料のセタン価は燃料の着火特性と相関する。より具体的には、セタン価が高い程燃料は着火し易くなる。従って、燃料を噴射した際における、例えば機関発生トルク又は機関回転数等の各種指標値、或いはそれら指標値の変化量又は変化の度合い等に基づいて噴射量の初期学習を実行する際に、例えば燃料のセタン価が不明である、或いはその信頼性が十分でない場合等には、噴射量の初期学習に係る学習精度は著しく低下する。従って、初期セタン価取得工程を経ることなく、噴射量の初期学習がなされた場合には、噴射量の初期学習に係る学習値が実際の噴射手段の状態を反映した正しい値となるまでに要する適合時間が著しく増加する。或いは、セタン価の信頼性が担保されないことに鑑みれば、相応の時間経過を経ても初期学習値は正しい値に収束しない可能性がある。
一方、本発明に係る内燃機関の噴射量学習方法によれば、初期噴射量学習工程が、少なくとも時間軸上で初期セタン価取得工程の後に実行される。初期セタン価は、例えば、初期充填燃料の供給元や製造元等に対し事前に照会することが可能であり、初期セタン価取得工程により取得される初期セタン価には、初期噴射量学習工程を少なくとも実践上不都合が生じない程度に行い得るだけの精度が担保され易い。また、初期セタン価が噴射量と同様に学習により取得され得るとしても、セタン価の学習は噴射量の学習と比較してロバスト性が高いから、未学習の噴射量に基づいて初期セタン価が取得されたとしても実践上の不都合は生じ難い。
尚、ここで述べる「セタン価の学習」とは、即ち、内燃機関に充填された燃料のセタン価或いはセタン価を規定し得る指標値を、例えば予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて当該セタン価を実践上不都合が生じない程度の信頼性を保って決定し得るものとして定められてなるアルゴリズム、算出式又は論理演算式等に従って実行される物理的、機械的若しくは電気的な制御、数値演算又は論理演算により学習値として求め、前回の学習値(或いは初期値)との乖離状態に応じて適宜に更新する処理を包括してなる概念である。
このように、本発明に係る内燃機関の噴射量学習方法によれば、噴射量の初期学習が、信頼性の担保された初期充填燃料のセタン価に基づいて行われる。従って、当該初期学習を含む噴射量の学習精度が担保されるのである。
尚、初期噴射量学習工程は、少なくとも時間軸上で初期セタン価取得工程よりも後に実行される限りにおいて、必ずしも初期セタン価取得工程に連続して実行されずともよい。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習方法の一の態様では、前記セタン価が取得されない場合に前記セタン価の取得を促す取得促進工程を更に具備する。
上述したように、初期噴射量学習工程は、初期セタン価取得工程を経た後に実行される。ところが、この場合、処理は実質的に初期セタン価取得工程において停滞し、初期噴射量学習工程が行われ得ない。このような場合に、例えば工場内の作業員その他それに準じる人間が初期セタン価の未取得に気付かぬままであれば、或いは初期セタン価の取得が何らかのコンピュータシステム又はそれに準じる各種コントローラ等により自動でなされる場合に、それらコンピュータシステム又はコントローラに対し何らのアクションもなされなければ、結局タクトタイムの増大を招き、噴射量の初期学習が効率的に行われ得なくなる可能性がある。
このような場合に、取得促進工程を備えることによって、初期セタン価取得工程においてセタン価が取得されない状況或いはそれとみなし得る状況において、初期セタン価の取得が、対象となる例えば作業員やコンピュータシステム等に対し、例えば所定のアラーム、アラート、音声情報表示、視覚情報表示若しくはインジケータ表示、又は電気信号若しくは制御信号の出力等の各種態様を伴って促される。従って、初期セタン価取得工程が速やかに且つ漏れなく行われ、以後引き続く初期噴射量学習工程の遅延が回避される。即ち、効率的且つ効果的に噴射量の学習精度が担保されるのである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置は、燃料を噴射可能な噴射手段を備えた内燃機関における該燃料の噴射量の学習装置であって、前記内燃機関に初期に充填される前記燃料のセタン価として規定される初期セタン価を取得する初期セタン価取得手段と、前記取得された初期セタン価に基づいて前記初期における前記噴射量の学習を行う初期噴射量学習手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される初期セタン価取得手段により、例えば上述した初期セタン価取得工程と同様の概念の下に初期セタン価が取得される。
また、初期セタン価取得手段により初期セタン価が取得されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される初期噴射量学習手段により、例えば上述した初期噴射量学習工程と同様の概念の下に噴射量の初期学習が行われる。
従って、本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置によれば、噴射量の初期学習が、信頼性の担保された初期充填燃料のセタン価に基づいて行われることになり、当該初期学習を含む噴射量の学習精度が担保されるのである。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置の一の態様では、前記初期セタン価が取得されたことを少なくとも含む所定の学習条件が成立するか否かを判別する判別手段を更に具備し、前記初期噴射量学習手段は、前記学習条件が成立する旨の前記判別がなされた場合に、前記初期における噴射量の学習を行う。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される判別手段により、噴射量の初期学習に係る所定の学習条件が成立するか否かが判別される。ここで、当該学習条件には、少なくとも初期セタン価取得手段により初期セタン価が取得されることが含まれており、初期セタン価が取得されない場合には、当該学習条件は成立しない。従って、この態様によれば、何らかの理由により初期セタン価の取得に先立って噴射量の初期学習が行われる可能性が著しく低減され、噴射量の初期学習に係る学習精度が担保される。
また、当該学習条件には、このような初期セタン価の取得の他に、例えば、予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて噴射量初期学習を行うに適したものとして定められる各種の条項等を盛り込むことが可能であり、より噴射量の初期学習に係る学習精度が担保され易い条件の下に噴射量の初期学習を行うことが可能となる。例えば、噴射手段に対する噴射指令値がゼロ以下となるような条件(無論、噴射量の学習に係る微小噴射の指令は除く)において噴射量の初期学習がなされる場合には、より高精度に噴射量の初期学習を行うことが可能となる。尚、このような各種の条項は、必ずしも噴射量の初期学習の実行条件として設定されずともよく、当該初期学習に係る学習処理の一部であってもよい。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置の他の態様では、前記初期セタン価取得手段は、所定の入力に基づいて前記初期セタン価を取得する。
この態様によれば、初期セタン価取得手段は、例えばキーボード、マウス、タッチパッド若しくはタッチペン等の各種ポインティングデバイス、操作レバー、操作ボタン、操作キー又は操作スイッチ等の各種態様を採り得る入力装置から人為的になされる入力、或いは何らかの条件が満たされた場合等に、コンピュータシステムや各種コントローラ装置等を介してこのような入力装置を介することなく自動的になされる入力に基づいて初期セタン価を取得する。従って、この場合、初期セタン価の取得に要する時間は短くて済み、また初期セタン価取得手段における処理負荷は相対的に軽くて済む。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置の他の態様では、前記燃料のセタン価の学習を行うセタン価学習手段と、前記初期に前記セタン価の学習が行われるように前記セタン価学習手段を制御する初期学習制御手段とを更に具備し、前記初期セタン価取得手段は、前記初期に行われた前記セタン価の学習に係る初期セタン価学習値に基づいて前記初期セタン価を取得する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されるセタン価学習手段が備わり、例えば所定量の燃料噴射に伴う、機関発生トルク、機関回転数、機関発生熱量或いは着火遅れ時間等の各種動作条件或いはそれらの変化量や変化の度合い等に基づいて、燃料のセタン価の学習を行うことが可能に構成される。
一方で、この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される初期学習制御手段の作用により、前述した初期においてセタン価の学習が行われる(以降、適宜「セタン価の初期学習が行われる」等と称する)ようにセタン価学習手段が制御される。初期セタン価取得手段は、このセタン価の初期学習に係る初期セタン価学習値に基づいて初期セタン価を取得する。
上述したように、セタン価の学習は、噴射量の学習と較べてロバスト性が高いから、噴射量の初期学習に先立って、このようにセタン価の初期学習が行われ、当該初期学習に係る初期学習値に基づいて初期セタン価が取得されたとしても、取得される初期セタン価は実践上十分な精度を保ち得、噴射量の初期学習に係る学習精度は十分に担保される。
また、この場合、例えば、予めECU等の制御手段が内燃機関の初期動作時に(例えば、初動作時に)セタン価の初期学習を行うように構成されていれば、噴射量の初期学習に至るまでの処理を人為的な操作を実質的に介することなく行うことが可能となり、効率的である。
本発明に係る内燃機関の噴射量学習装置の他の態様では、前記燃料のセタン価の学習を行うセタン価学習手段と、前記初期における噴射量の学習が行われた後に訪れる第1の学習タイミングにおいて前記セタン価の学習が行われるように前記セタン価学習手段を制御する学習制御手段と、前記初期における噴射量の学習が行われた後に訪れる第2の学習タイミングにおいて、前記第1の学習タイミングにおいて行われた前記セタン価の学習に係る学習値に基づいて前記噴射量の学習を行う噴射量学習手段とを更に具備する。
この態様によれば、上述したものと同様の概念を有するセタン価学習手段が備わり、セタン価の学習を行うことが可能に構成される。
ここで特に、この態様では、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される学習制御手段が備わり、第1の学習タイミングにおいて当該セタン価の学習が行われるようにセタン価学習手段を制御する。
ここで、「第1の学習タイミング」とは、初期噴射量学習手段による噴射量の初期学習が行われた後に訪れるセタン価の学習タイミングであり、例えば、給油の実行時や前回のセタン価学習から相応の時間が経過した時点等、セタン価が変化したことによりセタン価を再度学習すべきものと推定され得る一定又は不定のタイミングを指す。
一方、この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される噴射量学習手段が備わり、前述した第1の学習タイミングと異なり得る第2の学習タイミングにおいて噴射量の学習を行うことが可能に構成される。この際、噴射量学習手段は、第1の学習タイミングにおいて行われたセタン価の学習に係る学習値に基づいて当該噴射量の学習を行う。
ここで、「第2の学習タイミング」とは、例えば、噴射手段を構成するニードルやシールの磨耗又は損傷等により、噴射量が噴射量の初期学習に係る初期学習値から変化したと推定され得るタイミングを指し、例えば給油時等として規定される第1の学習タイミングと較べて大きな時間周期を有し得る。従って、第1学習タイミングにおけるセタン価の学習に際しては、実質的に噴射量の初期学習値、即ち、例えば工場出荷時等の初期において得られた、学習精度が十分に担保された学習値に基づいて、高精度にセタン価の学習を行い得ると共に、第2の学習タイミングにおける噴射量の学習に際しては、常にその時点で充填されている燃料のセタン価、即ち言わば最新のセタン価に基づいて高精度に噴射量の学習を行うことができる。
このように、この態様によれば、例えばエンドユーザの使用に供される過程において、燃料のセタン価及び噴射手段の物理的、機械的、機構的又は電気的な状態等に起因する噴射量の学習値が、初期セタン価及び工場出荷時等を含む概念としての初期において十分な精度が担保された噴射量の初期学習値から変化したとしても、セタン価の学習と噴射量の学習とが相互に協調することにより絶えず高い精度を保ち得るといった実践上極めて高い利益が提供される。従って、内燃機関の始動性及びエミッションの悪化が抑制される。
尚、この際、第1の学習タイミングにおいて行われたセタン価の学習に係る学習値は、然るべき記憶手段に記憶されていてもよい。
また、各々の動作に鑑みれば、前述した初期学習制御手段は、学習制御手段とハードウェア的に或いはソフトウェア的に少なくとも一部が共有され得る。同様に、本発明に係る初期噴射量学習手段は、噴射量学習手段とハードウェア的に或いはソフトウェア的に少なくとも一部が供給され得る。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<実施形態の構成>
<エンジンの基本構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の模式図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載可能であると共に、ECU100及びエンジン200を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、エンジン200の動作全体を制御する電子制御ユニットであり、本発明に係る「内燃機関の噴射量学習装置」の一例である。
エンジン200は、軽油を燃料とするディーゼルエンジンであり、本発明に係る「内燃機関」の一例である。エンジン200は、シリンダ201内において燃料を含む混合気が圧縮自着火した際に生じる爆発力に応じたピストン202の往復運動を、コネクションロッド203を介してクランクシャフト204の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト204近傍には、クランクシャフト204の回転位置を検出するクランクポジションセンサ205が設置されている。クランクポジションセンサ205は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100は、クランクポジションセンサ205によって検出されたクランクシャフト204の回転位置に基づいて、エンジン200の機関回転数NEを算出することが可能に構成されている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。尚、図1では省略されるが、エンジン200は、シリンダ201を複数備えており、夫々所定の間隔ずつずれたタイミングで一の工程(例えば、爆発工程)を迎えるように、その物理的な構成が決定されている。
シリンダ201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は、図示せぬエアクリーナで浄化された後、吸気管206を通過し、吸気ポート209を介して吸気バルブ210の開弁時にシリンダ201内に吸入される。この際、シリンダ201内に吸入される吸入空気に係る吸入空気量Gaは、図示せぬエアフローメータにより検出され、ECU100に電気信号として一定又は不定の出力タイミングで出力される構成となっている。
一方、燃料は、後述する燃料供給システム300を介してインジェクタ211に供給され、ECU100により決定される噴射タイミングにおいてシリンダ201内に直接噴射される構成となっている。シリンダ201内に噴射された燃料は、吸気バルブ210を介して吸入された吸入空気と混合され、上述した混合気となる。この混合気は、圧縮工程において自着火して燃焼し、燃焼ガスとして吸気バルブ210の開閉に連動して開閉する排気バルブ212の開弁時に排気ポート213を介して排気管214に導かれる構成となっている。
吸気管206には、吸入空気量を調節可能なスロットルバルブ207が配設されている。このスロットルバルブ207は、ECU100と電気的に接続されたスロットルバルブモータ208により、例えば、図示せぬアクセルペダルの操作量等に応じて電気的且つ機械的に駆動される構成となっている。尚、スロットルバルブ207の開閉状態を表すスロットル開度は、ECU100と電気的に接続された図示せぬスロットルポジションセンサにより検出され、ECU100に一定又は不定のタイミングで出力される構成となっている。
排気管214には、DPF(Diesel Particulate Filter)214が設置されている。DPF214は、エンジン200から排出されるスート(煤)或いはスモーク、及びPM(Particulate Matter:粒子状物質)を捕集可能に構成されている。
尚、説明の煩雑化を防ぐ目的から図示を省略するが、エンジン200には、上記したセンサ以外にも各種のセンサが配されており、例えば、エンジン200の冷却水温を検出する水温センサ、エンジン200のノッキングレベルを検出するノックセンサ、吸入空気の温度たる吸気温を検出する吸気温センサ及び吸入空気の圧力たる吸気圧を検出する吸気圧センサ等が夫々検出対象毎に最適な位置に設置されている。
<燃料供給システムの構成>
次に、図2を参照し、燃料供給システム300の構成について説明する。ここに、図2は、燃料供給システム300の構成を概念的に表してなる概略構成図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図2において、燃料供給システム300は、燃料タンク310、燃料供給ポンプ320及びコモンレール330を備える。
燃料タンク310は、燃料(即ち、軽油)300Gを貯留するタンクである。
燃料供給ポンプ320は、デリバリパイプ321、フィードポンプ322、電磁調量弁323、吸入弁324、シリンダ325、プランジャ326、加圧室327及び吐出弁328を備える。
デリバリパイプ321は、一端部が燃料タンク310内部に配され、燃料300Gの供給経路となる管状部材である。フィードポンプ322は、このデリバリパイプ321に設置されると共に、エンジン200の回転に伴い回転する吸気カムシャフト11により回転駆動されるポンプであり、デリバリパイプ321を介して燃料タンク310内部から燃料300Gを汲み上げることが可能に構成されている。
プランジャ326は、シリンダ325内に設置された加圧部材であり、下端部に接続されたロッド部材が、吸気カムシャフト11に固定され且つ吸気カムシャフト11に同期して回転する、楕円形状を有するカム306のかむプロフィールに従って図中上下方向に往復運動するのに伴い、その上端部が図示TDC(Top Death Center:上死点)と図示BDC(Bottom Death Center:下死点)との間で往復運動することが可能に構成されている。加圧室327は、シリンダ325の内壁部分と、プランジャ326の上端部分とによって規定される空間であり、即ち、プランジャ326の前述した往復運動に伴ってその容積が変化する空間である。
電磁調量弁323は、デリバリパイプ321上に設けられ、フィードポンプ322により送り出された燃料の量を調節する電磁開閉弁である。フィードポンプ322により燃料タンク310から汲み上げられた燃料は、この電磁調量弁323によりその流量が調節され、デリバリパイプ321の他端部が接続された前述の加圧室327へ供給される。
この際、電磁調量弁323により調量された燃料は、プランジャ326がシリンダ325内をTDCからBDCへ向かって移動する際に、吸入弁324を押し開いて加圧室に吸入される。その後、プランジャ326がシリンダ325内をBDCからTDCへ向かって移動する際に、プランジャ326によって加圧室327内部の燃料が圧縮(即ち、加圧)され、吐出弁328を押し開いてコモンレール330に圧送される。
コモンレール330は、ECU100と電気的に接続され、上流側(即ち、燃料供給ポンプ320側)から供給される高圧燃料をECU100により設定される目標レール圧まで蓄積することが可能に構成された、高圧貯留手段である。尚、コモンレール330には、レール圧を検出することが可能なレール圧センサ及びレール圧が上限値を超えないように蓄積される燃料量を制限するプレッシャリミッタ等が配設されるが、ここではその図示を省略することとする。
エンジン200における上述したインジェクタ211は、上述したシリンダ201毎に搭載されており、夫々が高圧配管を介してコモンレール330に接続されている。ここで、インジェクタ211の構成について補足すると、インジェクタ211は、ECU100の指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。当該電磁弁は、コモンレール330の高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御することが可能に構成されており、通電時に当該加圧室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該加圧室と低圧通路とを相互に遮断する。
一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により加圧室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレール330より供給された高圧燃料を噴孔より噴射することが可能に構成される。また、電磁弁への通電停止により加圧室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。
<実施形態の動作>
<噴射量学習処理の概要>
エンジン200の動作時には、インジェクタ211からシリンダ201内の燃焼室へ直接燃料が噴射される。この際、上述した構成を有する燃料供給システム300における電磁調量弁323の調量精度や、インジェクタ211におけるニードルの磨耗の度合い或いはその他物理的又は機械的な動作精度等に起因して、要求噴射量に対応してインジェクタ211に供給される噴射指令値に対する燃料の実噴射量は、エンジン200毎に異なったものとなり易い。一方、エンジン200の動作時において、エンジン200の始動性、エミッション及び燃費の悪化を抑制する観点からは、要求される噴射量と実噴射量との誤差は少ないほうがよい。
従って、エンジン200の工場出荷時(即ち、本発明に係る「初期」の一例)においては、噴射量の初期学習が行われる。この初期学習によって、ニードルの磨耗等経時的に生じ得る不具合を除く、インジェクタ211及び燃料供給システム300における物理的又は機械的な動作精度に対する補償がなされ、要求噴射量と実噴射量との誤差が、実践上不都合が生じない程度に収束するようにインジェクタ211に対する指令値の補正量等が決定される。
本実施形態では特に、工場出荷時において、ECU100により、この噴射量の初期学習を含む初期設定処理がなされ、当該初期学習の学習精度が極めて良好に担保される。尚、この初期設定処理は、本発明に係る「内燃機関の噴射量学習方法」の一例である。
<初期設定処理の詳細>
ここで、図3を参照し、工場出荷時における初期設定処理の詳細について説明する。ここに、図3は、初期設定処理のフローチャートである。
図3において、ECU100は、初期セタン価が取得済みであるか否かを判別する(ステップS101)。ここで、初期セタン価とは、工場で充填される燃料(即ち、初期充填燃料)のセタン価である。この初期セタン価は、例えば初期充填燃料の供給元への照会を経て正確な値が判明しており、例えば予め人為的な入力操作或いは自動的な入力処理を経て、ECU100がROMに記憶している。即ち、この段階でECU100は、本発明に係る「初期セタン価取得工程」の一例を実行している。ECU100は、ステップS101に係る処理において、ROMに初期セタン価が記憶されているか否かを判別することにより、初期セタン価が取得されているか否かを判別する。
初期セタン価が取得済みでない場合(ステップS101:NO)、ECU100は、ステップS101に係る処理を繰り返すと共に、初期セタン価が取得済みであれば(ステップS101:YES)、後述する微小噴射量学習処理を実行する(ステップS200)。尚、初期設定処理において実行される微小噴射量学習処理とは、即ち、本発明に係る「初期噴射量学習工程」の一例である。従って、初期セタン価が取得済みであるか否かに係る処理は、本発明に係る「学習条件が成立するか否か」に係る判別処理の一例である。
ここで、図4を参照し、微小噴射量学習処理の詳細について説明する。ここに、図4は、微小噴射量学習処理のフローチャートである。
図4において、ECU100は、初めに、微小噴射の実行条件が満たされるか否かを判別する(ステップS201)。ここで、微小噴射の実行条件とは、噴射量の学習を効果的に行い得るものとして予め定められた条件であり、例えば本実施形態では、インジェクタ211に対する噴射量の指令値がゼロ以下の状態、即ち無噴射状態であること、及びコモンレール300のレール圧が所定値に維持されていることとして設定されている。
当該実行条件が満たされない場合(ステップS201:NO)、ECU100は、ステップS201に係る処理を繰り返し実行して、処理を実質的に待機状態に制御する。一方で、当該実行条件が満たされる場合(ステップS201:YES)、ECU100は、噴射量学習用として定められてなる微小量の燃料が噴射されるようにインジェクタ211を制御する(ステップS202)。尚、係る微小量の燃料噴射は単発噴射である。
燃料が噴射されると、ECU100は、係る燃料の噴射に伴うエンジン200の機関回転数の変動量ΔNEを算出する(ステップS203)。機関回転数変動量ΔNEは、例えば、燃料の噴射直前の機関回転数NE、燃料の燃焼が終了した時点での機関回転数NE、及び燃料の噴射がなされかった場合の機関回転数の減少量の予測値等に基づいて算出される。尚、機関回転数NEは、燃料の噴射がなされない場合には単調減少するから、機関回転数の減少量の予測値は燃料噴射直前の機関回転数NEと経過時間とに基づいた数値演算の結果として容易に取得することができる。
機関回転数変動量ΔNE(即ち、噴射された燃料に相当する機関回転数NEの上昇の度合い)が算出されると、ECU100は、エンジン200の機関発生トルクTrを算出する(ステップS204)。ここで、機関発生トルクTrは、燃料噴射直前の機関回転数NEと、ステップS203に係る処理において算出された機関回転数変動量ΔNE及び所定の比例定数とに基づいて(例えば、これらの積として)算出することができる。
機関発生トルクTrが算出されると、ECU100は、インジェクタ211から実際に噴射された燃料の量である実噴射量Qrを算出する(ステップS205)。ディーゼルエンジンでは、燃料の噴射量と機関発生トルクとが比例するため、ステップS205に係る処理は、ステップS204に係る処理において得られた機関発生トルクTrの値に基づいて容易に算出することができる。
ここで、燃料の着火特性は燃料のセタン価CTに応じて変化する。この着火特性は、機関発生トルクTrの値に影響するから、ステップS205に係る処理において得られた実噴射量Qrを補正する必要が生じる。そこで、ECU100は、算出された実噴射量Qrを燃料のセタン価CTに応じて補正する(ステップS206)。
尚、ECU100には、予め実噴射量Qrをセタン価に応じて補正するためのマップが格納されており、ECU100は、ROMに記憶されたセタン価の値と当該マップとに基づいて実噴射量Qrを補正する。尚、初期設定処理における微小噴射量学習処理では、ROMに記憶されるセタン価とは即ち、初期充填燃料のセタン価たる初期セタン価である。
尚、ここでは、実噴射量Qrが直接的に補正されるが、実噴射量Qrが数値演算処理の結果として得られることに鑑みれば、予め実噴射量Qrと相関する、例えば機関発生トルクや機関回転数等がセタン価CTに応じて補正されてもよい。即ち、セタン価CTを反映して実噴射量Qrを導出し得る限りにおいて、補正の態様は限定されない。
実噴射量Qrの補正が終了すると、ECU100は、補正された実噴射量Qrの値と、インジェクタ211に供給された指令値に相当する噴射量の値とを比較し、これらの差分に基づいて微小噴射量学習値QFを取得する(ステップS207)。尚、この微小噴射量学習値QFは、要求噴射量と実噴射量との誤差を減少させるための補正量であり、例えば要求噴射量を直接補正する補正量であってもよいし、要求噴射量に対応するインジェクタ211の制御量、例えばインジェクタ211の前述した電磁弁への通電量や通電時間等を補正する補正量であってもよい。
微小噴射量学習値QFを取得すると、ECU100は、取得された微小噴射量学習値QFによって従前の学習値を更新する必要があるか否かを判別する(ステップS208)。本実施形態では、従前の学習値と新たに取得された学習値との差分が所定値以上乖離している場合に、学習値の更新が必要である旨が判別される。尚、当該判別に係る判別基準は、噴射量の学習を効果的に行い得る限りにおいて特に限定されない。
尚、初期設定処理において行われる微小噴射量学習処理、即ち、エンジン200に対し最初に実行される微小噴射量学習処理においては、微小噴射量学習値QFは存在しないため、無条件に当該判別処理の結果が「YES」となる。
学習値の更新が必要である旨の判別がなされた場合(ステップS208:YES)、ECU100は、取得された微小噴射量学習値QFを最新の学習値としてRAMに更新可能に記憶することにより、学習値を更新する(ステップS209)。微小噴射量学習値QFの更新が終了した場合、或いはステップS208に係る判別処理において、学習値の更新が必要ない旨が判別された場合(ステップS208:NO)、微小噴射量学習処理は終了する。
図3に戻り、微小噴射量学習処理が終了すると、初期設定処理が終了する。尚、初期設定処理において得られた初期セタン価の値及び微小噴射量学習値QFは、夫々セタン価学習値の初期値及び微小噴射量学習値の初期値として、後述する基本処理に供される。
この初期設定処理が終了すると、ECU100には、初期充填燃料の正確なセタン価の値と、当該初期充填燃料のセタン価に基づいて高精度に求められた微小噴射量学習値QFとが記憶されることとなる。従って、工場出荷後において、エンジン200は、その始動性、エミッション、及び燃費等の悪化が抑制された状態に維持される。
<工場出荷後における噴射量学習の詳細>
工場出荷後において(即ち、一般市場に流通した段階で)エンジン200が実使用に供された場合、燃料は給油動作により定期的に又は不定期に補充される。市場における燃料のセタン価は無論一定ではないから、この場合、燃料タンク310に貯留される燃料のセタン価は、初期充填燃料のセタン価から変化する。
従って、市場においては、セタン価の学習を行って、セタン価の定期的又は不定期な変化に対応する必要がある。そこで、ECU100は、エンジン200の動作時において、以下に説明する基本処理を実行している。
ここで、図5を参照し、基本処理の詳細について説明する。ここに、図5は、基本処理のフローチャートである。尚、同図において、図3と重複する箇所については、その説明を適宜省略することとする。
図5において、ECU100は、セタン価の学習値が有るか否かを判別する(ステップS301)。ここで、上述したように、初期設定処理において取得された初期セタン価は、セタン価学習値の初期値として供されるため、通常、工場出荷時に初期設定処理が実行されれば、セタン価学習値はECU100に記憶され存在している。従って、ステップS301に係る処理は「YES」となる。
但し、例えば、エンジン200の故障、損傷或いは何らかの不具合により、ECU100のROM或いはRAMが交換された場合等には、メモリがクリア状態となって、セタン価学習値が記憶されていない状態が生じ得る。そのような特別な場合には(ステップS301:NO)、ECU100は、予め与えられた、市場に流通する燃料の最小セタン価をセタン価学習値として設定する(ステップS303)。
セタン価学習値が有る旨の判別がなされた場合(ステップS301:YES)、或いはステップS303に係る処理が実行された場合、ECU100は、セタン価の学習タイミングが訪れたか否かを判別する(ステップS302)。ここで、セタン価の学習タイミングとは、本発明に係る「第1の学習タイミング」の一例であり、燃料の給油時や、上述したステップS303に係る処理が実行された場合等を指す。即ち、セタン価の学習値が、実際に燃料タンク310に貯留された燃料のセタン価から相対的にみて大きく変化している可能性があるとみなし得るタイミングを指す。
セタン価の学習タイミングである場合(ステップS302:YES)、ECU100は、セタン価学習処理を実行する(ステップS400)。ここで、図6を参照し、セタン価学習処理の詳細について説明する。ここに、図6は、セタン価学習処理のフローチャートである。
図6において、ECU100は、燃料の噴射条件が満たされるか否かを判別する(ステップS401)。ここで、噴射条件とは、セタン価の学習精度が、実践上問題が生じない程度に担保され得るものとして定められてなる条件であり、例えば、本実施形態では、フューエルカット実行中であること、フューエルカットが実行されてから所定の時間が経過していること、及びエンジン200の機関回転数NEが所定範囲(例えば、1500rpm以上3000rpm未満)であることを指す。尚、フューエルカットの実行に係る所定の時間とは、通常の燃料噴射が実行されていた時のエンジン200の運転状態が燃焼室に対し与える影響が実践上無視し得る程度に小さくなり得る時間として、予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて適切に定められている。
また、ステップS401に係る噴射条件としては、更に、エンジン200の吸気温、冷却水温又は燃料温度、或いは大気圧等が夫々個別具体的に定められる判断基準を満たすこと等が含まれていてもよい。
噴射条件が満たされない場合(ステップS401:NO)、ECU100は、ステップS401に係る処理を繰り返し実行して、処理を実質的に待機状態に制御すると共に、噴射条件が満たされた場合(ステップS401:YES)、ECU100は、吸入空気量Gが予め設定された上限値G0以下となるように、スロットルバルブ207の開度を制御する(ステップS402)。
吸入空気量G0を制御すると、ECU100は、燃料が予めセタン価学習用として設定された規定量噴射されるように、インジェクタ211を制御する(ステップS403)。燃料の噴射が行われると、ECU100は、シリンダ201内における燃料の着火時期を検出し、燃料の噴射時期との差分に基づいて着火遅れ期間Δtdを算出する(ステップS404)。
尚、着火遅れ期間の算出に際しては、公知の各種手法が採用されてよい。例えば、着火遅れ期間は、エンジン200の燃焼室の容積Vと燃焼室の圧力との積Pを、例えば酸素の比熱比等として定義される定数kでべき乗してなる、熱発生量パラメータPVの上昇度合いに基づいて検出される着火時期から算出されてもよい。
着火遅れ期間Δtdを算出すると、ECU100は、予めROMに記憶された、着火遅れ期間Δtdとセタン価CTとの関係を規定するマップに従って燃料のセタン価の値を取得する(ステップS405)。この取得されたセタン価の値は、セタン価の学習値となる。尚、この際、算出された着火遅れ期間Δtdは、機関回転数、冷却水温、吸気温、吸入空気量、大気圧或いは燃料温度等に応じて適宜の補正が行われてもよく、その場合は、補正がなされた着火遅れ期間の値に応じてマップからセタン価が取得されてもよい。
セタン価の値が取得されると、即ちセタン価の学習値が取得されると、ECU100は、学習値の更新が必要であるか否かを判別する(ステップS406)。本実施形態では、従前の学習値と新たに取得された学習値とが異なっている場合に、学習値の更新が必要である旨が判別される。尚、当該判別に係る判別基準は、セタン価の学習を効果的に行い得る限りにおいて特に限定されない。
学習値の更新が必要である旨の判別がなされた場合(ステップS406:YES)、ECU100は、取得されたセタン価の値を最新の学習値としてRAMに更新可能に記憶することにより、学習値を更新する(ステップS407)。セタン価の学習値の更新が終了した場合、或いはステップS406に係る判別処理において、学習値の更新が必要ない旨が判別された場合(ステップS406:NO)、セタン価学習処理は終了する。
図5に戻り、セタン価学習処理が終了すると、或いはステップS302に係る処理においてセタン価の学習タイミングではない旨の判別がなされると(ステップS302:NO)、ECU100は、噴射量の学習タイミングが訪れたか否かを判別する(ステップS304)。ここで、噴射量の学習タイミングとは、本発明に係る「第2の学習タイミング」の一例であり、インジェクタ211における前述したニードルの磨耗や損傷等が発生している場合等を指す。即ち、噴射量の学習値が、現時点で記憶されている微小噴射量学習値QFに対し相対的に大きく乖離している可能性があるとみなし得るタイミングを指す。従って、噴射量の学習タイミングが訪れる頻度は、上述したセタン価の学習タイミングが訪れる頻度と較べれば、圧倒的に低い。
噴射量の学習タイミングである旨の判別がなされた場合(ステップS304:YES)、ECU100は、既に説明した微小噴射量学習処理を実行し(ステップS200)、微小噴射量学習値QFを適宜に更新して学習を完了する。噴射量の学習が完了するか、或いは噴射量の学習タイミングではない旨の判別がなされた場合(ステップS304:NO)、ECU100は、処理をステップS301に戻し、一連の処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態によれば、初期設定処理により、初期充填燃料のセタン価たる初期セタン価が正確に得られ、且つその正確なセタン価に基づいて微小噴射量学習値QFが高精度に算出される。更に、基本処理によって、セタン価の更新が必要であれば直ちにセタン価が最新の値に更新され、噴射量の再学習が必要な場合には、この最新のセタン価に基づいて高精度に微小噴射量学習値QFが更新され得る。即ち、これらの処理によれば、インジェクタ211の噴射量の学習精度が常に高精度に保たれ、エンジン200における始動性、エミッション及び燃費等の悪化が、絶えず抑制された状態に維持されるのである。
尚、本実施形態では、初期設定処理が実行される以前に、人為的な入力操作或いは自動的な入力処理(即ち、本発明に係る「入力」の一例)によって初期セタン価が取得されるが、初期セタン価の取得態様はこれに限定されず、例えば初期設定処理の一部として、例えば図6に示すセタン価学習処理が行われることによって初期セタン価が取得されてもよい。
<第2実施形態>
第1実施形態における初期設定処理では、初期セタン価が取得されない限り、次工程へは進まないから、何らかの理由で初期セタン価の取得が未完了である場合、ステップS101に係る処理が半無限のループ処理として実行され得、工場におけるタクトタイムが増大して非効率である。そこで、図7を参照し、そのような事態を防止し得る本発明の第2実施形態に係る初期設定処理について説明する。ここに、図7は、本発明の第2実施形態に係る初期設定処理のフローチャートである。尚、同図において、図3と重複する箇所については同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図7において、初期セタン価が取得済みでない場合(ステップS101:NO)、ECU100は、取得促進処理を実行する(ステップS102)。ここで、取得促進処理とは、初期セタン価を入力する作業員、或いはECU100に初期セタン価を書き込むECU100自身又は他のコンピュータシステムやコントローラ等に対して、初期セタン価の取得を促す処理であり、例えば所定のアラームやアラート、例えば「初期セタン価が取得されていません」等の音声情報表示や視覚情報表示、初期セタン価が取得されていない旨に対応するインジケータの点灯表示、又は初期セタン価の入力処理の実行を促す電気信号若しくは制御信号の出力等の各種態様を有する。
取得促進処理を実行すると、ECU100は処理をステップS101に戻し、一連の処理を実行する。この場合、初期セタン価が取得されない限り半無限にステップS101に係る処理が行われる点は等しくても、実践上の不都合が顕在化する程度の長時間にわたって初期セタン価が取得されないといった事態が発生する確率は著しく低下する。従って、実質的には、ステップS101に係る処理に要する時間は著しく減少し得る。即ち、より効率的且つ効果的に、噴射量の学習精度が担保されるのである。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の噴射量学習方法及び装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るエンジンシステムの模式図である。 図1のエンジンシステムにおける燃料供給システムの構成を概念的に表してなる概略構成図である。 工場出荷時に図1のエンジンシステムにおいてECUが実行する初期設定処理のフローチャートである。 図3の初期設定処理において実行される微小噴射量学習処理のフローチャートである。 市場におけるエンジンシステムの動作時にECUが実行する基本処理のフローチャートである。 図5の基本処理においてECUが実行するセタン価学習処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る初期設定処理のフローチャートである。
符号の説明
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、211…インジェクタ、300…燃料供給システム。

Claims (7)

  1. 燃料を噴射可能な噴射手段を備えた内燃機関における該燃料の噴射量の学習方法であって、
    前記内燃機関に初期に充填される前記燃料のセタン価として規定される初期セタン価を取得する初期セタン価取得工程と、
    前記取得された初期セタン価に基づいて前記初期における前記噴射量の学習を行う初期噴射量学習工程と
    を具備することを特徴とする内燃機関の噴射量学習方法。
  2. 前記セタン価が取得されない場合に前記セタン価の取得を促す取得促進工程を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の噴射量学習方法。
  3. 燃料を噴射可能な噴射手段を備えた内燃機関における該燃料の噴射量の学習装置であって、
    前記内燃機関に初期に充填される前記燃料のセタン価として規定される初期セタン価を取得する初期セタン価取得手段と、
    前記取得された初期セタン価に基づいて前記初期における前記噴射量の学習を行う初期噴射量学習手段と
    を具備することを特徴とする内燃機関の噴射量学習装置。
  4. 前記初期セタン価が取得されたことを少なくとも含む所定の学習条件が成立するか否かを判別する判別手段を更に具備し、
    前記初期噴射量学習手段は、前記学習条件が成立する旨の前記判別がなされた場合に、前記初期における噴射量の学習を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の噴射量学習装置。
  5. 前記初期セタン価取得手段は、所定の入力に基づいて前記初期セタン価を取得する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関の噴射量学習装置。
  6. 前記燃料のセタン価の学習を行うセタン価学習手段と、
    前記初期に前記セタン価の学習が行われるように前記セタン価学習手段を制御する初期学習制御手段と
    を更に具備し、
    前記初期セタン価取得手段は、前記初期に行われた前記セタン価の学習に係る初期セタン価学習値に基づいて前記初期セタン価を取得する
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の内燃機関の噴射量学習装置。
  7. 前記燃料のセタン価の学習を行うセタン価学習手段と、
    前記初期における噴射量の学習が行われた後に訪れる第1の学習タイミングにおいて前記セタン価の学習が行われるように前記セタン価学習手段を制御する学習制御手段と、
    前記初期における噴射量の学習が行われた後に訪れる第2の学習タイミングにおいて、前記第1の学習タイミングにおいて行われた前記セタン価の学習に係る学習値に基づいて前記噴射量の学習を行う噴射量学習手段と
    を更に具備する
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の内燃機関の噴射量学習装置。
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