JP2008146100A - 液晶プロジェクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 垂直配向型の液晶素子を搭載した透過型の液晶プロジェクタ装置において、高コントラスト比を維持しつつ、液晶パネルの透過率を向上させる。
【解決手段】 液晶パネル25の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される入射側偏光板24及び出射側偏光板26を有し、照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を入射側偏光板24により透過させてこれを液晶パネル25へ導くとともに、液晶パネル25から出射された光束における第2の偏光成分を出射側偏光板26により透過させてこれを投射レンズへ導き、入射側偏光板24と液晶パネル2との間に、又は出射側偏光板26と液晶パネル25との間に配置した光学異方性素子45を液晶パネル25における液晶分子の配向方向に応じて角度傾斜させる。
【選択図】 図3
【解決手段】 液晶パネル25の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される入射側偏光板24及び出射側偏光板26を有し、照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を入射側偏光板24により透過させてこれを液晶パネル25へ導くとともに、液晶パネル25から出射された光束における第2の偏光成分を出射側偏光板26により透過させてこれを投射レンズへ導き、入射側偏光板24と液晶パネル2との間に、又は出射側偏光板26と液晶パネル25との間に配置した光学異方性素子45を液晶パネル25における液晶分子の配向方向に応じて角度傾斜させる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、垂直配向型の液晶素子を用いた液晶プロジェクタ装置に関し、特にコントラストと応答速度をともに向上させる際に好適な液晶プロジェクタ装置に関する。
光源から出力された光を、例えば透過型の液晶パネルによって光変調して画像光を形成し、この画像光をスクリーン等に投射する液晶プロジェクタ装置が従来より知られている。この液晶プロジェクタ装置では、RGB原色光に対応した液晶パネルによって光変調を行い、この光変調によって形成された各画像光を合成することによりカラー画像を出力することが可能となる。
従来において、液晶パネルの視野角を広げることにより、画面ムラやコントラストの改善を図った図11に示すような液晶プロジェクタ装置100が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この液晶プロジェクタ装置100において、ランプ102は、リフレクタ102aの焦点位置に発光部102bが配置されており、ランプ102から出射した光は、リフレクタ102aの光軸にほぼ平行な光としてその開口部から前方に出射する。
ランプ102の後段には、後述する液晶パネル部110,113,119を構成する例えばツイストネマティック液晶によって形成される液晶パネルの被照射領域のアスペクト比にほぼ等しい相似形をした外形を有している複数のレンズセルが例えば正方配列されているマルチレンズアレイ103と、このマルチレンズアレイ103のレンズセルに対向するように複数のレンズセルが形成されているマルチレンズアレイ104が配置されている。これらのマルチレンズアレイ103,104で集光された光は、偏光変換ブロック105によって所定の偏光方向の光に偏光される。即ち、ランプ102から出射した無偏光(P偏光波+S偏光波)の光は偏光変換ブロック105を通過することによって、液晶パネル部110,113,119に対応した所定の偏光方向(例えばP偏光波)の光に変換される。なお、偏光変換ブロック105についての説明は省略する。
偏光変換ブロック105によって例えばP偏光波に変換された光は、偏光変換ブロック105の後段に配置されている平凸レンズ106に入射する。この平凸レンズ106は、偏光変換ブロック105からの光を集光して、効率よく液晶パネルを照明することができるようになされている。
平凸レンズ106から出射した光、即ち白色光は、先ず赤色光Rを透過するダイクロイックミラー107に入射して、ここで赤色光Rが透過し緑色光G及び青色光Bが反射する。このダイクロイックミラー107を透過した赤色光Rはミラー108により進行方向を例えば90°曲げられて平凸レンズ109を介して液晶パネル部110に導かれる。
一方、ダイクロイックミラー107で反射した緑色光G及び青色光Bは、青色光Bを透過するダイクロイックミラー111により分離されることになる。即ち、緑色光Gは反射して平凸レンズ112を介して液晶パネル部113に導かれる。また、青色光Bはダイクロイックミラー111を透過して直進し、リレーレンズ114、ミラー115、リレーレンズ116、ミラー117、平凸レンズ118を介して液晶パネル部119に導かれる。
液晶パネル部110,113,119で光変調された各色光は、それぞれクロスプリズム120に入射する。このクロスプリズム120は、例えば複数のガラスプリズムを接合して外形が形成される。そして各ガラスプリズムの接合面には、所定の光学特性を有している干渉フィルタ121a,121bが形成されている。例えば、干渉フィルタ121aは、赤色光Rを反射して緑色光Gを透過するように構成され、また、干渉フィルタ121bは、青色光Bを反射して緑色光Gを透過するように構成されている。従って、赤色光Rは、干渉フィルタ121aで、また青色光Bは干渉フィルタ121bで透過することにより投射レンズ122に到達し、ここで各色光が1つの光軸に合成されるようになる。
しかしながら、上述した構成からなる従来の液晶プロジェクタ装置100では、視野角に応じてコントラストが低下してしまうという問題点がある。かかる視野角特性が生じる要因としては、図12に示すように液晶パネルを構成するツイストネマティック液晶分子がねじれていることが挙げられる。図12には偏光板130,133間に配置されてなるノーマリーホワイトとされている液晶パネル132の液晶分子の配列を示しており、配向膜132a,132bにおいて実線で示されている矢印が配向処理方向とされている。このように構成されている液晶パネル132に対して、駆動電圧を印加すると、図示した状態から液晶分子が立ち上がるようになり、入射した光束を遮断するようになる。配向膜132a,132bの界面においては、液晶分子の配向方向はプレチルト角と呼ばれる配向処理方向に対して所定の角度を有している。これは、駆動電圧の印加時に液晶分子の駆動方向を導くために、配向処理方向に対して与えられる初期分子配列の角度とされる。このような液晶パネル132に対して駆動電圧を印加して、液晶分子を立ち上げることによって黒レベルの表示を行うことができるようになる。しかし、上記プレチルト角の影響により、視野角遮光性能は劣化して黒浮き減少が生じ、ひいてはコントラストが低下してしまう。
このため、かかる従来の液晶プロジェクタ装置100では、図13に示すように、偏光板130と、液晶パネル132との間に位相差フィルム131を配置することにより、コントラストの改善を図っている。この図13に示す液晶パネル132において、入射側に配置される第1の偏光板130は例えばz軸方向に偏光軸を有しており、偏光板130を介した光束は位相差フィルム131へ到達する。この位相差フィルム131は、当該位相差フィルム131の遅相軸又は進相軸の一方が偏光板130の偏光軸と直交するとともに、位相差フィルム131が形成されている面内において、偏光板130の偏光軸に平行な軸を回転軸として、所定の角度傾斜して配置されている。液晶パネル132は、図12に示す場合と同様に、配向膜132aの配向処理方向はx軸方向、また配向膜132bの配向処理方向はy軸方向とされている。そして各配向膜132a,132bに示されるように所要のプレチルト角を有して液晶分子が配向されている。従って、偏光板130の偏光軸と液晶分子の配向方向は、プレチルト角に応じた角度差を有している。位相差フィルム131は、この角度差を補正して、偏光板130を透過した光束の位相を、プレチルト角を有した配向膜130aの液晶分子の配列に対応させるようにしている。
ところで、上述した従来の液晶プロジェクタ装置は、液晶素子としてツイストネマティック液晶を用いているが、特に近年においては、液晶プロジェクタ装置の高輝度化、高コントラスト化、高精細化を図るべく、垂直配向型の液晶素子が使用され始めている。
しかしながら、この垂直配向型の液晶素子は、非常に高いコントラスト比を得ることができるものの、これを液晶プロジェクタ装置に配設する場合には、特に強く発生する基板面と平行な方向のいわゆる横電界により液晶分子の配向方向が乱れ、透過率が低下してしまうことがある。
従来においては、この横電界を極力抑制するために電極電位を1画面単位で極性反転させる、いわゆる1フィールド反転駆動方式が提案されている。この駆動を行うためには、液晶素子の画素に対して、画素電位を1フィールド期間保持できるだけの大きな画素電位容量が必要となる。このため、かかる垂直配向型の液晶素子を配設する場合には、画素電位容量を大きくすることができる反射型液晶素子として構成する必要があり、液晶プロジェクタ装置の構成につき限定がかかるという問題点があった。
一方、液晶プロジェクタ装置に使用するための液晶素子は、製造容易性の観点から透過型の液晶素子が主流であり、これらを垂直配向化させることで高性能化を図る試みが現実に行われている。かかる高性能化を図るためには、横電界による液晶分子の配向の乱れを抑制すべく、直視型液晶素子において実現されている斜め電界を印加する方法や、画素内に傾斜部を設ける等の配向制御方法を適用することも考えられるが、いずれも表示領域に対する開口領域の割合(開口率)を犠牲にすることとなり、極めて高精細なプロジェクタ用液晶素子においては適用することができない。
さらには、垂直配向型の液晶分子のプレチルト角を制御することにより、横電界による液晶分子の配向の乱れを抑制し、液晶パネル132の透過率を向上させるとともに、液晶素子の応答速度を改善する方法も提案されている。しかしながら、垂直配向型の液晶素子のメリットである高コントラスト比を実現することができないという問題点が生じ、垂直配向型の液晶素子を搭載した透過型の液晶プロジェクタ装置の実現が困難になる。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであり、その目的とするところは、垂直配向型の液晶素子を搭載した透過型の液晶プロジェクタ装置において、高コントラスト比を維持しつつ、液晶パネルの透過率を向上させるとともに、応答速度の改善を図ることが可能な液晶プロジェクタ装置を提案することにある。
本発明者は、上述した課題を解決するために、液晶素子の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される第1の偏光板及び第2の偏光板を有し、照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を第1の偏光板により透過させてこれを液晶素子へ導くとともに、液晶素子から出射された光束における第2の偏光成分を第2の偏光板により透過させてこれを投射レンズへ導く偏光制御手段と、第1の偏光板と液晶素子との間に、又は第2の偏光板と液晶素子との間に配置した光学異方性素子からなる位相差手段とを備え、位相差手段は、液晶素子における液晶分子の配向方向に応じて光学異方性素子を角度傾斜させる液晶プロジェクタ装置を発明した。
すなわち、本発明は、光源と、上記光源から出射された光束を所要の光路に収束させる照明光学系と、上記照明光学系によって集光された光束を垂直配向された液晶分子により光変調する液晶素子と、上記液晶素子によって光変調された光束を拡大投影する投射レンズを備えた液晶プロジェクタ装置において、上記液晶素子の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される第1の偏光板及び第2の偏光板を有し、上記照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を上記第1の偏光板により透過させてこれを上記液晶素子へ導くとともに、上記液晶素子から出射された光束における第2の偏光成分を上記第2の偏光板により透過させてこれを上記投射レンズへ導く偏光制御手段と、上記第1の偏光板と上記液晶素子との間に、又は上記第2の偏光板と上記液晶素子との間に配置した光学異方性素子からなる位相差手段とを備え、上記位相差手段は、上記液晶素子における液晶分子の配向方向に応じて上記光学異方性素子を角度傾斜させるとともに、上記光学異方性素子は、上記液晶素子から上記光学異方性素子に至るまでの媒質の屈折率並びに上記液晶素子の屈折率に応じた角度で傾斜されてなることを特徴とする。
本発明では、照明光学系によって集光された光束を垂直配向された液晶分子により光変調する液晶素子と、上記液晶素子の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される第1の偏光板及び第2の偏光板を有し、上記照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を上記第1の偏光板により透過させてこれを上記液晶素子へ導くとともに、上記液晶素子から出射された光束における第2の偏光成分を上記第2の偏光板により透過させてこれを上記投射レンズへ導く偏光制御手段と、上記第1の偏光板と上記液晶素子との間に、又は上記第2の偏光板と上記液晶素子との間に配置した光学異方性素子からなる位相差手段とを備え、上記液晶素子における液晶分子の配向方向に応じて上記光学異方性素子を角度傾斜させるとともに、上記液晶素子から上記光学異方性素子に至るまでの媒質の屈折率並びに上記液晶素子の屈折率に応じた角度で上記光学異方性素子を傾斜されてなることにより、垂直配向型の液晶素子を搭載した透過型の液晶プロジェクタ装置において、高コントラスト比を維持しつつ、液晶パネルの透過率を向上させるとともに、応答速度の改善を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、例えば透過型の液晶パネルを赤、緑、青の各色に対応するように3枚用いてフルカラー映像を投射する3板方式の液晶プロジェクタ装置について、図1を参照しながら詳細に説明する。
この液晶プロジェクタ装置1は、外部のスクリーンに対して画像を投射するものであって、図1に示すように、光を出射する光源11と、光源11から出射された光の光路順に、可視領域外の光をカットするカットフィルタ12と、光を反射する第1の折り返しミラー13と、液晶パネル25の有効開口領域のアスペクト比にほぼ等しい相似形をした外形を有している複数のレンズセルが例えば正方配列されている第1のマルチレンズアレイ14及び第2のマルチレンズアレイ15と、第2のマルチレンズアレイ15からの光を所定の偏光方向に偏光させるためのPS合成樹脂16と、PS合成樹脂16を通過した光を集光するコンデンサレンズ17と、光を波長帯域に応じて分離する第1のダイクロイックミラー20とを備えている。
光源11は、フルカラー画像を投射するために必要とされる、光の3原色である赤色、緑色及び青色の光を含む白色光を出射することができるようにされている。このような光源11は、白色光を発する発光体11aと、発光体11aから発せられた光を反射するリフレクタ11bとを有している。光源11の発光体11aとしては、水銀成分を含むガスが封入された放電ランプ、例えば、超高圧水銀ランプ等が用いられる。光源11のリフレクタ11bは、凹面鏡となっており、その鏡面が周効率のよい形状とされている。また、リフレクタ11bは、例えば、回転方物面や回転楕円面のような回転対称面の形状とされている。
カットフィルタ12は、光源11から出射された白色光に含まれる紫外領域の光を反射することで除去する平面ミラーである。カットフィルタ12は、例えば、ガラス基材上に紫外領域の光を反射するコートを施したものであり、紫外領域以外の光を透過する。
第1のマルチレンズアレイ14は、第2のマルチレンズアレイ15と共に後述する液晶パネル25の有効面積内を均一に照明するために、光を液晶パネル25の有効面積の形状の光束とし、照度分布を均一化するようされている。第1のフライアイレンズ14は、複数の小さなレンズ素子をアレイ状に設けた構造とされており、第1の折り返しミラー13により反射された光を各レンズ素子により光を集光し小さな点光源を作り出し、他方の第2のマルチレンズアレイ15によりそれぞれの点光源からの照明光を合成する。
コンデンサレンズ17は、凸レンズであり、PS合成樹脂16により所定の偏光方向に制御された光を液晶パネル25の有効開口領域に効率よく照射されるようにスポット径を調整する。
第1のダイクロイックミラー20は、ガラス基板等の主面上に、誘電体膜を多層形成した、いわゆるダイクロイックコートが施された波長選択性のミラーである。第1のダイクロイックミラー20は、反射させる赤色光と、透過させるその他の色光、すなわち緑色光及び青色光とに分離する。
即ち、この第1のダイクロイックミラー20は、コンデンサレンズ17から入射する光のうち青色光及び緑色光を透過させ、赤色光を略垂直方向に反射して90°向きを変化させるように、コンデンサレンズ17から入射する光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。
また、この液晶プロジェクタ装置1は、第1のダイクロイックミラー20によって分離された赤色光の光路順に、光を全反射する第2の折り返しミラー22と、光を集光する第1のフィールドレンズ23Rと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第1の入射側偏光板24Rと、光を空間的に変調する第1の液晶パネル25Rと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第1の出射側偏光板26Rとを備えている。
第2の折り返しミラー22は、第1のダイクロイックミラー20を反射した光を垂直方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、かかる反射された赤色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第2の折り返しミラー22は、この赤色光を、第1のフィールドレンズ23Rに向けて反射する。
第1のフィールドレンズ23Rは、コンデンサレンズ17と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第2の折り返しミラー22により反射された赤色光を第1の入射側偏光板24R側に出力すると共に第1の液晶パネル25Rに集光する。
第1の入射側偏光板24Rは、第1のフィールドレンズ23Rから出力された赤色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第1の入射側偏光板24Rは、第1の液晶パネル25Rの入射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設されている。
第1の液晶パネル25Rは、垂直配向型の液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間に垂直配向型の液晶分子が封入されている。このような第1の液晶パネル25Rは、赤色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、液晶分子の状態を変化させて、第1の入射側偏光板24Rを介して入射した赤色光を空間的に変調して透過する。第1の液晶パネル25Rは、投射する映像が垂直方向よりも水平方向が長尺とされた略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
第1の出射側偏光板26Rは、第1の液晶パネル25Rにより変調された赤色光を、第1の入射側偏光板24Rと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第1の出射側偏光板26Rは、第1の液晶パネル25Rの出射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設されている。つまり、第1の出射側偏光板26Rは、第1の入射側偏光板24Rに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
さらに、この液晶プロジェクタ装置1は、第1のダイクロイックミラー20によって分離された他の色光、すなわち青色光及び緑色光の光路に沿って、入射光を波長帯域に応じて分離する第2のダイクロイックミラー31を備えている。
第2のダイクロイックミラー31は、入射した光を青色光と、その他の色光、すなわち緑色光とに分離する。
第2のダイクロイックミラー31は、第1のダイクロイックミラー20から入射する光のうち青色光を透過させ、緑色光を映像投射部2の略水平方向に反射して90°向きを変化させるように、第1のダイクロイックミラー20から入射する光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。
液晶プロジェクタ装置1は、第2のダイクロイックミラー31によって分離された緑色光の光路順に、光を集光する第2のフィールドレンズ23Gと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第2の入射側偏光板24Gと、光を空間的に変調する第2の液晶パネル25Gと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第2の出射側偏光板26Gとを備えている。
第2のフィールドレンズ23Gは、コンデンサレンズ17と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第2のダイクロイックミラー31により反射された緑色光を第2の入射側偏光板24G側に出力すると共に第2の液晶パネル25Gに集光する。
第2の入射側偏光板24Gは、第2のフィールドレンズ23Gから出力された緑色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第2の入射側偏光板24Gは、第2の液晶パネル25Gの入射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設されている。
第2の液晶パネル25Gは、垂直配向型の液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間にかかる垂直配向型の液晶分子が封入されている。このような第2の液晶パネル25Gは、緑色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、液晶分子の状態を変化させて、第2の入射側偏光板24Gを介して入射した緑色光を空間的に変調して透過する。第2の液晶パネル25Gは、投射する映像が略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
第2の出射側偏光板26Gは、第2の液晶パネル25Gにより変調された緑色光を、第2の入射側偏光板24Gと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第2の出射側偏光板26Gは、第2の液晶パネル25Gの出射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設され、さらに第2の出射側偏光板26Gは、第2の入射側偏光板24Gに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
さらに、この液晶プロジェクタ装置1は、第2のダイクロイックミラー31によって分離された青色光の光路順に、光路長を調整する第1のリレーレンズ33と、入射光を全反射する第3の折り返しミラー34と、光路長を補正する第2のリレーレンズ35と、入射光を全反射する第4の折り返しミラー36と、光を集光する第3のフィールドレンズ23Bと、入射光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第3の入射側偏光板24Bと、入射光を空間的に変調する第3の液晶パネル25Bと、入射光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第3の出射側偏光板26Bとを備えている。
第1のリレーレンズ33は、第2のリレーレンズ35と共に光路長を調整するためのレンズであり、第2のダイクロイックミラー31によって分離された青色光を、第3の折り返しミラー34へ導く。
第3の折り返しミラー34は、第1のリレーレンズ33からの光を水平方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、第1のリレーレンズ33からの青色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第3の折り返しミラー34は、第1のリレーレンズ33からの青色光を、第2のリレーレンズ35に向けて反射する。
第2のリレーレンズ35は、第1のリレーレンズ33と共に光路長を調整するためのレンズであり、第3の折り返しミラー34によって反射された青色光を、第4の折り返しミラー36へ導く。
なお、第1のリレーレンズ33及び第2のリレーレンズ35は、青色光の第3の液晶パネル25Bまでの光路が、赤色光の第1の液晶パネル25Rまでの光路や緑色光の第2の液晶パネル25Gまで光路と比して長いため、これを補正して、第3の液晶パネル25Bに焦点が合うように適切に青色光を導くようになっている。
第4の折り返しミラー36は、第2のリレーレンズ35からの光を垂直方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、第2のリレーレンズ35からの青色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第4の折り返しミラー36は、第2のリレーレンズ35からの青色光を、第3のフィールドレンズ23Bに向けて反射する。
第3のフィールドレンズ23Bは、コンデンサレンズ17と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第4の折り返しミラー36により反射された青色光を第3の入射側偏光板24B側に出力すると共に第3の液晶パネル25Bに集光する。
第3の入射側偏光板24Bは、第3のフィールドレンズ23Bから出力された青色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第3の入射側偏光板24Bは、第3の液晶パネル25Bの入射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設されている。
第3の液晶パネル25Bは、垂直配向型の液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間に垂直配向型の液晶分子が封入されている。このような第3の液晶パネル25Bは、青色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、液晶分子の状態を変化させて、第3の入射側偏光板24Bを介して入射した青色光を空間的に変調して透過する。第3の液晶パネル25Bは、投射する映像が略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
第3の出射側偏光板26Bは、第3の液晶パネル25Bにより変調された青色光を、第3の入射側偏光板24Bと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第3の出射側偏光板26Bは、第3の液晶パネル25Bの出射側の基板表面における液晶分子の配向方向と透過軸が45°をなすように配設されている。つまり、第3の出射側偏光板26Bは、第3の入射側偏光板24Bに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
また、液晶プロジェクタ装置1は、第1の液晶パネル25R、第2の液晶パネル25G及び第3の液晶パネル25Bによりそれぞれ空間的に変調されて出射側偏光板26R、26G、26Bを透過した赤色光、緑色光及び青色光の光路が交わる位置に、これら赤色光、緑色光及び青色光を合成する合成プリズム38と、合成プリズム38により合成された合成光を、スクリーンに向けて投射するための投射レンズ41とを備えている。
合成プリズム38は、第1の液晶パネル25Rから出射され第1の出射側偏光板26Rを透過した赤色光が入射され、第2の液晶パネル25Gから出射され第2の出射側偏光板26Gを透過した緑色光が入射され、さらに第3の液晶パネル25Bから出射され第3の出射側偏光板26Bを透過した青色光が入射するようになっている。合成プリズム38は、入射された赤色光、緑色光、青色光を合成して出射面38Tから出射する。
投射レンズ41は、合成プリズム38の出射面38Tから出射された合成光をスクリーンに拡大して投射する。
次に、各液晶パネル25R,25G,25Bの詳細につき説明をする。
図2は、液晶パネル25の斜視図である。この図2に示すように液晶パネル25は、入射側偏光板24から入射光が入射される入射側液晶素子基板41aと出射側液晶素子基板41bを重ね合わせることにより構成され、これら基板41の間隙には、垂直配向型の液晶分子が封入されている。出射側液晶素子基板41bには液晶素子に対して電圧を印加するための電圧印加部42が接続されている。
図3は、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1において、入射側偏光板24から出射側偏光板26に至るまでの詳細な構成を示している。入射側液晶素子基板41aと出射側液晶素子基板41bとの間で挟持された垂直配向型の液晶分子は、基板法線から角度αだけ傾いてホメオトロピック配向している。以下、この角度αをプレチルト角という。ちなみに、本実施の形態においては、液晶分子のプレチルト角αを12°として、強力な配向規制力を与えることにより、いかなる横電界においても配向が乱れない液晶分子を想定している。
ちなみに、このプレチルト角αは、1ライン反転駆動時の横電界に対向する配向規制力を得るためであれば、20°あれば十分であるため、1°〜20°の範囲内とする。
また、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1では、コントラスト等の改善を図るべく、図3に示すように、入射側偏光板24と、液晶パネル25との間に光学異方性素子45を角度傾斜させて配置する。この光学異方性素子45は、負の1軸性位相板であり、例えばポリスチレン重合体、アクリル酸エステル系重合体、メタアクリル酸エステル系重合体、アクリロニトリル系重合体、メタアクリロニトリル系重合体等の材質からなる。この光学異方性素子45は、プロジェクタとしての用途に好適な、例えばTi2O5やSiO2等の無機誘電体多層膜等の材質により構成されていてもよい。
この光学異方性素子45は、入射光線に対して傾けて配置するため、反射による光欠損を最小限に抑えるべく、反射防止膜をその表面に被覆するようにしてもよい。かかる場合において、反射防止膜による被覆後の光学異方性素子45の反射率は、1%以下、さらに好適には0.5%以下が望ましい。
このような構成からなる光学異方性素子45を配置する場合には、例えば図3に示すように、液晶分子の配向方向に直交する方向となるように、換言すれば、光学異方性素子45の光学軸を中心として液晶素子基板41と平行な面から角度βだけ回転させて配置する。このときの回転方向は、液晶分子のプレチルト方向と略同一方向とする。
ここで、リターデーション(Δnd)が−427nmである光学異方性素子45をプレチルト角α=12°に対して、β=14°となるように配置した場合には、図4(a)に示すように、2000:1以上のコントラストを極角方向10°以上で実現することができ、更に視野角特性も理想的な状態となる。これに対して、光学異方性素子45を配置しない場合には、図4(b)に示すように、極角20°までにおいて、コントラスト2000:1の部分が中心より大きく外れてしまう。即ち、液晶分子がプレチルト角αだけ傾いているため、これを光学異方性素子45を傾けることにより除去しない場合には、正面のコントラストは著しく悪化し、視野角特性も同時に悪化することが分かる。なお、この図4(b)の傾向を計算により求める際の液晶分子のΔndは、427nmとした。光学異方性素子45のΔndと、液晶分子のΔndとは、絶対値が等しく符号が相異なるものであることが望ましいが、±50nm程度の誤差があっても補正は可能である。このΔndは、透過型でかつ垂直配向型の液晶素子を用いる場合には、300nm〜500nmの範囲で設計されるが、赤色光、緑色光、青色光によりΔndを最適化することも可能となる。
ちなみに、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1を透過型3板式液晶プロジェクタ装置として適用する場合に、この液晶分子のプレチルト角αを12°とする場合が一般的であり、液晶素子基板41間において図5に示すような1ライン反転駆動様の電界を印加した場合に、上述の如く角度傾斜された光学異方性素子45を配置することにより、図6に示すような良好な表示状態が得られる。
一方、液晶分子のプレチルト角αが小さい場合においてもこのようなコントラスト特性を得ることは可能であり、α=2°とした場合、コントラスト特性は図7(a)のようになるが、これに対応させて角度傾斜させた光学異方性素子45を配置することにより、図7(b)に示すような視野角の広がった理想的なコントラストを得ることができる。
このように、入射側偏光板24と液晶パネル25との間に光学異方性素子45を配置し、光学異方性素子45を、液晶パネル25における液晶分子のプレチルト角αに対して略同一となる回転角βだけ回転させる。これにより、コントラストをより向上させることができる。
図8は、プレチルト角αに対するコントラスト特性、透過率、並びに液晶素子の応答速度の関係を示している。この垂直配向型の液晶分子においては、光学異方性素子45による光学補償前において、図8(a)に示すように、プレチルト角αを小さく設定することにより、コントラストをより高くすることができる。しかしながら、1ライン反転駆動持において、プレチルト角αを小さく設定すると、ドメインが発生して透過率が極端に低下し、また図8(b)に示すように応答速度も遅くなってしまう。
一方、透過率が90%程度になるようにプレチルト角を高くすると、これに応じて応答速度も改善されるが、図8(a)に示すコントラスト(光学補償前)は、極端に低下してしまう。
しかしながら、本発明の如く傾斜角度が制御された光学異方性素子45を配置することにより、コントラスト(光学補償後)は図8(a)に示すように2000:1以上とすることができ、その改善を図ることが可能となる。特に、本発明では、液晶素子の応答速度と透過率をより良好な状態とした上で、さらにコントラストの向上を図ることができる点において有用となる。つまりは、動画特性を向上させた高品位な液晶プロジェクタ装置を実現することが可能となる。
特に、この液晶プロジェクタ装置1では、上記液晶の配向膜に無機物からなる蒸着膜を使用することができ、また、光学異方性素子25につき特殊な軸傾斜処理が不要となることからこれを無機酸化物の多層膜で構成することができるため、何れの素子においても液晶を除く部分において無機物で構成することができ、耐光性をより向上させることが可能となる。
さらに、上述した耐光性の向上、高コントラスト化、視野角特性の向上を同時に実現可能な液晶プロジェクタ装置1においては、入射光の発散角を広げることができ、より明るいプロジェクタを実現することが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、プレチルト角αと、回転角βを略同一にする場合を例に挙げて説明をしたが、かかる場合に限定されるものではなく、光学異方性素子45の回転角βは、あくまでプレチルト角αに対応していればいかなるものであってもよい。また、この光学異方性素子45は、液晶パネル25における液晶分子の配向方向と直交する方向がその回転軸となる角度で傾斜されていてもよい。
ちなみに、この回転角βは、液晶パネル25の屈折率n1並びに液晶パネル25から光学異方性素子45に至るまでの媒質の屈折率n2に対応していてもよい。プレチルト角αと回転角βは、スネルの法則に基づいて、以下の式(1)で表すことができる。
n1sinα=n2sinβ・・・・・・・・・・・(1)
図3に示す構成においては、液晶パネル25から光学異方性素子45に至るまでの媒質は空気層であるため、n2につき1を代入し、またn1につきかかる液晶分子の常光屈折率n0を代入すると、上述の如くプレチルト角α=12°に対して、β=14°である場合にコントラスト特性等を改善することができる。
図3に示す構成においては、液晶パネル25から光学異方性素子45に至るまでの媒質は空気層であるため、n2につき1を代入し、またn1につきかかる液晶分子の常光屈折率n0を代入すると、上述の如くプレチルト角α=12°に対して、β=14°である場合にコントラスト特性等を改善することができる。
同様に液晶パネル25から光学異方性素子45に至るまでの媒質を空気層とは異なる屈折率からなるもので構成した場合には、かかる屈折率を式(1)に代入することにより、コントラスト特性等を改善するために最適な回転角βを決定することができる。
図9(a)は、光学異方性素子45を斜めに切り出した媒質51間で挟み込む構成を示している。この図9(a)に示す構成においては、光学異方性素子45の回転角βは予め固定されるが、かかる回転角βは、光学異方性素子45に至るまでの媒質51の屈折率n2に応じて式(1)から求められる。また、媒質51の切り出し角は、かかる式(1)から求めた回転角βとなるように調整される。
また、図9(b)は、予め軸が斜めに傾いている光学異方性素子45を液晶パネル25上に直接的に配置する例を示している。この図9(b)に示す光学異方性素子45の軸は、その屈折率に応じて回転角βに制御されている。このため、かかる構成においても同様にコントラスト特性等を改善することが可能となる。
なお、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、光学異方性素子45の回転角βを自在に変更できるようにしてもよい。
図10は、かかる光学異方性素子45の回転角βを変更するための補償板傾斜機構7を示している。この補償板傾斜機構7は、光学異方性素子45を固定するための光学補償板固定部71と、この光学補償板固定部71を図10中P方向に回転させるための傾斜軸72と、光学補償板固定部71を図10中Q方向に回転させるための回転リング73と、回転リング74周囲に配設された台座74とを備えている。
即ち、光学異方性素子45をP方向又はQ方向に自在に回転させることにより、回転角βをより細かく調整することが可能となる。特に、この液晶プロジェクタ装置1における実際の使用環境に応じて、予め設定されている回転角βにつき修正を望む場合に、かかる光学異方性素子45をこの補償板傾斜機構7に配設しておくことにより、これを自在に実現することが可能となる。
また、液晶パネル25における液晶分子のプレチルト角αは、液晶プロジェクタ装置1の製造段階において互いに僅かながら異なり、また、これに応じて光学異方性素子45の最適な回転角βも僅かながら異なるのが一般的である。このため、上述した構成からなる補償板傾斜機構7に光学異方性素子45を配設することにより、製造段階において位置決めされた回転角βを事後的に僅かずつ微調整することでこれを最適化することが可能となる。
また、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1は、垂直配向型の液晶素子を用いる場合に限定されるものではなく、ホモジニアス配向の電界制御複屈折方式(ECB:Electrically Controlled Birefringence)に適用してもよいことは勿論である。
また、本発明を適用した液晶プロジェクタ装置1は、光学異方性素子25を入射側偏光板24と液晶パネル25との間に配置する場合に限定されるものではなく、出射側偏光板26と液晶パネル25との間に配置してもよいことは勿論である。
1 液晶プロジェクタ装置、11 光源、12 カットフィルタ、13 第1の折り返しミラー、14 第1のマルチレンズアレイ、15 第2のマルチレンズアレイ、16 PS合成樹脂、17 コンデンサレンズ、20 第1のダイクロイックミラー、第2の折り返しミラー、23 第1のフィールドレンズ、24 入射側偏光板、25 液晶パネル、26 出射側偏光板、38 合成プリズム、41 投射レンズ
Claims (4)
- 光源と、上記光源から出射された光束を所要の光路に収束させる照明光学系と、上記照明光学系によって集光された光束を垂直配向された液晶分子により光変調する液晶素子と、上記液晶素子によって光変調された光束を拡大投影する投射レンズを備えた液晶プロジェクタ装置において、
上記液晶素子の入射側並びに出射側にそれぞれ配置される第1の偏光板及び第2の偏光板を有し、上記照明光学系によって集光された光束における第1の偏光成分を上記第1の偏光板により透過させてこれを上記液晶素子へ導くとともに、上記液晶素子から出射された光束における第2の偏光成分を上記第2の偏光板により透過させてこれを上記投射レンズへ導く偏光制御手段と、
上記第1の偏光板と上記液晶素子との間に、又は上記第2の偏光板と上記液晶素子との間に配置した光学異方性素子からなる位相差手段とを備え、
上記位相差手段は、上記液晶素子における液晶分子の配向方向に応じて上記光学異方性素子を角度傾斜させるとともに、上記光学異方性素子は、上記液晶素子から上記光学異方性素子に至るまでの媒質の屈折率並びに上記液晶素子の屈折率に応じた角度で傾斜されてなること
を特徴とする液晶プロジェクタ装置。 - 上記液晶素子における液晶分子は、上記照明光学系によって集光された光束を基板法線からプレチルト角だけ傾いてホメオトロピック配向されてなること
を特徴とする請求項1記載の液晶プロジェクタ装置。 - 上記位相差手段は、上記第1の偏光板と上記液晶素子との間に、又は上記第2の偏光板と上記液晶素子との間に配置した上記液晶素子のリターデーションと絶対値が略等しく符号が異なるリターデーションの光学異方性素子からなり、上記光学異方性素子を、上記液晶素子基板に施された配向処理方向と直交する方向と上記液晶素子基板と平行な面において平行な光学軸を中心として、上記液晶素子基板と平行な面から上記液晶分子のプレチルト角にほぼ等しい角度だけ上記液晶分子のプレチルト方向に回転させて配置してなること
を特徴とする請求項1記載の液晶プロジェクタ装置。 - 上記位相差手段における上記光学異方性素子の傾斜角度を調整するための調整手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1記載の液晶プロジェクタ装置。
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JP2010066550A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Mitsubishi Electric Corp | 投写型表示装置 |
JP2017044896A (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 株式会社リコー | 投射装置および画像表示装置 |
-
2008
- 2008-02-12 JP JP2008030921A patent/JP2008146100A/ja active Pending
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