JP2008140262A - 紙葉類取引システム - Google Patents
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Abstract
偽券又は誤識別されるおそれのある真券に関する対策を容易に講じて、紙葉類取引装置の稼動を停止させることなく、安定的に運用する。
【解決手段】
取引される紙葉類の情報を取得し、紙葉類が持っている固有の特徴が所定の範囲内にあるかを判断して、紙葉類の真偽及び真偽の確からしさを判定する識別部112と、偽券と判定される疑いのある紙葉類に関する特定情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶される特定情報の作成及び特定情報の更新処理を行う管理部とを有する。識別部112における判定の結果、真券又は偽券の疑いがある紙葉類と判定された場合、記憶手段を参照して関連する特定情報の紙葉類のパターンと、取引対象の紙葉類のパターンを照合し、結果に応じて、管理部は取引対象の紙葉類のパターンを特定情報として記憶手段に記憶する。識別部112は、記憶手段に記憶された特定情報を用いて、取引される紙幣を識別する。
【選択図】図1
Description
ATMにおける紙幣の真偽判定については、例えば、特許文献1(特開2003−281603号公報)や、特許文献2(特開2004−157624号公報)に開示されている。
このような事態は、上記の要因の他に、紙幣の搬送時のバラツキや、鑑別に用いるデータを採取するためのセンサの出力変動や、気温や湿度などの環境による要因など、様々な内的外的な要因が影響すると考えられる。
好ましい例では、前記管理部は、取引される紙幣の金種に応じて、偽券の疑いがある紙幣を1又は複数のグループに分け、グループに分類される紙幣を排除するために、真偽判定の対象とする特徴の部位、真偽判定、及び取引される紙幣のパターンを含む特定情報(以下、テンプレートという)を自動的に作成し、作成されたテンプレートを記憶手段に記憶する。
また、好ましくは、利用者により取引された紙幣に関して、前記グループ判定処理手段によって分類されたグループごとに、紙幣のパターンを累積して記憶手段に記憶する。
また、好ましくは、前回までの取引に従って、前記グループ判定処理手段によって分類されたグループごとに記憶手段に記憶された情報と、今回の取引で、前記グループ判定処理手段によって同じグループに分類された紙幣の情報をグループ別に累積処理するグループ別累積処理手段を有し、グループ別累積処理手段による処理の結果に応じて、紙幣の情報を記憶手段に記憶する。
また、好ましくは、利用者に対して紙幣の取引を行うATMと、ATMに通信手段を介して接続され、前記記憶手段と前記管理部を持つホストコンピュータと、を含む紙葉類取引システムであって、ATMは前記テンプレートに関する情報を通信手段を介してホストコンピュータに送信する。
また、好ましくは、前記識別部は、利用者の取引の対象となる紙幣から取得された特徴と、記憶手段にテンプレートとして記憶されたパターンとを照合することで、真券と判定されてしまう偽券及び又は偽券と判定されてしまう真券かを判別する。
また、様々な理由により特定の真偽判定において偽券の特徴を持つ真券が流通して、その紙幣が現金自動取引装置に投入されることによって真券の返却率が高くなった場合にも、その真券を受け付けるためのテンプレートを適用することで、真券の返却率を改善させることができる。これにより、紙葉類取引装置の稼動を停止させることなく、安定的に運用することができる。
図1は、一実施例による現金取引システムの構成を示す。
現金取引システムは、金融機関が管理する、紙幣等の現金の入出金や振込み等の取引を行うシステムであり、ATM1などの現金自動取引装置がネットワーク3を介してホストコンピュータ(以下単にホストという)2と接続して構成される。なお、図1では、1台のATMを示しているが、実際には多数のATM1がホスト1に接続される。
以下の例では、入金取引にテンプレートを適用した例を説明するが、入金取引に限らず、出金や振込みの取引にも適用できることは容易に理解されるであろう。
ここで、紙幣取扱部110は、図2に示すように、紙幣を受け入れる紙幣投入部103、紙幣を搬送する搬送路107、紙幣を一時的に保管する一時スタッカ部109、紙幣を収納する紙幣収納庫118〜122、の各機構部を有して構成される。
通信部104は、ホスト2との間で取引やデータ送信などの通信を行う。時刻管理部106は、計時機能を有し、現在日時を管理する。
取引実行部206は、利用者の入出金等の取引に関する管理及び情報処理を行う。例えば、ATM1を操作して入金を行う場合、ATM1からの更新要求を受信して取引情報DB208の口座残高を更新して、入金取引を実行する。取引情報DB208は、利用者情報、金融機関番号、口座番号、取引日時、残高等に関する取引情報を記憶する。利用者情報とは、利用者の氏名、住所、生年月日等の個人情報である。
取引情報管理部210は、取引情報DB208を管理し、取引情報DB208を更新する。
主制御部202は、ホスト2内に構成される上記の各部を統括制御する。通信部204は、ネットワーク3を介してATM1との間で取引やデータ送信などの通信を行う。
この例では、紙幣の識別のために、センサで取得される紙幣の特徴を示す7つの部位(真偽1から真偽7)が予め決められている。
紙幣の判定に当たり、真偽1から真偽7から選択された複数の部位の組合せによってテンプレートとなるパターンが設定される。1つの金額の紙幣に対して、複数の種類のパターンを設定してそれぞれパターン番号1〜nを付与することができる。図4には、設定されたパターン番号及び各パターン番号に属する構成要素としての複数の真偽h、j、k等が示される。
上記のように設定された複数の部位から成る複数の異なるパターン(パターン番号が異なる)を選択的に用いて、各パターンに含まれる真偽の部位を照合することで、紙幣の真偽を判定する。
テンプレートDBは、偽券の疑いがある紙幣の情報をテンプレートDB情報(以下、単にテンプレートという)として予め記憶するDBである。図示のように、テンプレートとして、金種番号、パターン番号、そのパターンを持つ紙幣の取引回数、テンプレートが作成された紙幣の真偽、判定要因カウント処理における構成要素、及び累積データを含む。
真券と誤って判定されてしまう偽券が取引された場合、又はある真偽判定において偽券の特徴を持つ真券が取引された場合に、後述する処理動作(図6)により、このテンプレートDB212に記憶されたテンプレートの情報が更新される。
図5において、領域Aは、取引された紙幣が、偽券の疑いがない真券である、と判定される分布領域である。領域Bは、取引された紙幣が、真券の分布領域に属しているが、真偽判定の閾値に近い分布を示しているため、偽券の疑いが残る紙幣である、と判定される分布領域である。ここで、領域Bは、B(H)と、B(L)に分類される。B(H)は、閾値の最大値近傍に分布する値であり、B(L)は、閾値の最小値近傍に分布する値である。そのため、これらB(H)、B(L)の領域に分布する紙幣は、許容範囲Aとは言え、異なる特徴を持つ可能性がある紙幣として、区別して管理する。
領域Dは、偽券の分布領域に属する領域である。この領域は、閾値からも遠い分布を示すため、完全に偽券であると判定される。
紙幣の識別処理においては、各真偽判定のうち、全ての要素が真券の領域、つまり、全ての真偽判定において、AかBの領域に分布される判定値を得る紙幣を真券、それ以外を偽券であると判定する。
その理由は、あまりに真券からかけ離れた特徴を示す紙幣を受け付けるためのテンプレートを作成して適用した場合、偽券を受け付ける誤判別可能性が高くなってしまうことが考えられるからである。また、逆に偽券の疑が全く無い紙幣を排除するためのテンプレートを作成して適用した場合、真券を排除してしまう誤判別可能性が高くなってしまうことが考えられるからである。
そして、グループ判定処理として、紙幣が真券である場合、偽券である場合それぞれにおいて、判定要因カウント処理によって挙げられた真偽判定の構成要素からパターン分けして、最も関係するグループ(図4のパターン番号のグループ)に分類する。
例えば、金種1において、紙幣の識別処理として、図3に示す7種類の真偽判定を行う。また、テンプレートDB212には、金種1のテンプレートとして、パターン1から3の累積データが記憶されている。ここで、パターン1に分類される紙幣は、過去に10回取引された。それは偽券の疑いのある真券のデータであり、その判定要因となった真偽判定の構成要素は、真偽1のB(H)に分布される判定結果と、真偽2のB(L)に分布される判定結果と、真偽3のB(L)に分布される判定結果を持つ。かつ他の構成要素、即ち真偽4から真偽7の判定値は、Aの領域に分布される紙幣である。
この取引システムの処理動作は、ATM1の処理動作と、ホスト2の処理動作の連携によって実行される。
まず、ATM1の利用者は、例えば入金の取引時にキャッシュカード又は通帳をATM1のカード・通帳取扱部114に挿入する(S10)。カード・通帳取扱部114は、通帳またはキャッシュカードの磁気ストライプに記録された口座番号を読み取り、その読み取った口座番号を基に利用者の本人を確認する(S20)。ここで、本人確認の方法としては、操作部108より入力された暗証番号と予め設定された暗証番号とを照合する方法や、利用者の生体情報を検知して本人を認証する方法などがある。本人確認の結果、正当な本人であることが確認されたら(S20/Yes)、読み取った口座番号を、通信部104を介してホスト2へ送信し、利用者情報の送信を要求する(S30)。
ホスト2で利用者情報の要求を受け取ると、取引情報管理部210は、取引情報DBを検索して当該口座番号に対応する利用者情報を読み出してATM1へ送信する(S40)。
以上の処理が終了したら、真券と判定された紙幣の取引金額を記憶部116へ記憶して、その紙幣を金種に応じて紙幣格納庫120〜124に収納する(S150)。
ATM1では、キャッシュカードや通帳を利用者に返却すると共に、記憶部116に記憶された本人確認のための個人情報を消去して、一連の取引を終了する(S260)。
Claims (11)
- 利用者の操作に従って紙葉類を自動的に取引する紙葉類取引システムにおいて、
取引される紙葉類の情報を取得し、該該紙葉類が持っている固有の特徴が所定の範囲内にあるかを判断して、紙葉類の真偽及び真偽の確からしさを判定する識別部と、該識別部で偽券と判定される疑いのある紙葉類に関する情報を特定情報として記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶される該特定情報の作成及び該特定情報の更新処理を行う管理部と、を有し、
該識別部における該紙葉類の判定の結果、真券又は偽券の疑いがある紙葉類と判定された場合、該記憶手段を参照して関連する該特定情報の紙葉類のパターンと、取引対象の紙葉類のパターンを照合して、該照合の結果に応じて、該管理部は取引対象の紙葉類のパターンを含む該特定情報を該記憶手段に記憶することを特徴とする紙葉類取引システム。 - 前記管理部は、取引される紙幣の金種に応じて、偽券の疑いがある紙幣を1又は複数のグループに分け、該グループに分類される紙幣を排除するために、真偽判定の対象とする特徴の部位、真偽判定、及び取引される紙幣のパターンを含む特定情報(以下、テンプレートという)を自動的に作成し、作成された該テンプレートを該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1の紙葉類取引システム
- 紙幣の判定要因の処理結果から取引が正常になされているかを判断する取引状態判断処理手段と、該識別部で不正な紙幣を検知した場合は、その判定要因から該紙幣をその紙幣の特徴が属するグループに分類する(グループ判定という)グループ判定処理手段と、を有することを特徴とする請求項2記載の紙葉類取引システム。
- 該識別部は、取引される紙幣の図柄及び金額を含む特徴を検出する複数のセンサを有し、該センサによって取得された紙弊の情報を該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2又は3の取引システム。
- 利用者により取引された紙幣に関して、前記グループ判定処理手段によって分類されたグループごとに、紙幣の該パターンを累積して該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項3又は4の紙葉類取引システム。
- 前回までの取引に従って、前記グループ判定処理手段によって分類されたグループごとに該記憶手段に記憶された情報と、今回の取引で、前記グループ判定処理手段によって同じグループに分類された紙幣の情報をグループ別に累積処理するグループ別累積処理手段を有し、該グループ別累積処理手段による処理の結果に応じて、紙幣の情報を該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかの紙葉類取引システム。
- 前記グループ別累積処理手段によって、前記グループ判定処理手段により分類されるグループごとの特徴別の紙幣の累積データから、そのグループに分類される紙幣を排除するため又は受け入れるための照合の対象となる前記テンプレートを自動的に作成して、該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項6の紙葉類取引システム。
- 利用者に対して紙幣の取引を行うATMと、該ATMに通信手段を介して接続され、前記記憶手段と前記管理部を持つホストコンピュータと、を含む紙葉類取引システムであって、該ATMは前記テンプレートに関する情報を該通信手段を介して該ホストコンピュータに送信することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかの紙葉類取引システム。
- 前記記憶手段は、真偽判定の対象とする特徴の部位、真偽判定によって真券と判定されてしまう偽券及び又は偽券と判定されてしまう真券かを示す情報、及び取引される紙幣のパターンを含む情報を、前記テンプレートとして記憶することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかの紙葉類取引システム。
- 前記識別部は、利用者の取引の対象となる紙幣から取得された特徴と、該記憶手段に該テンプレートとして記憶されたパターンとを照合することで、真券と判定されてしまう偽券及び又は偽券と判定されてしまう真券かを判別することを特徴とする請求項2乃至9の何れかの紙葉類取引システム。
- 利用者の操作に従って紙葉類を自動的に取引する紙葉類取引装置において、
取引される紙葉類の情報を取得し、該該紙葉類が持っている固有の特徴が所定の範囲内にあるかを判断して、紙葉類の真偽及び真偽の確からしさを判定する識別部と、該識別部で偽券と判定される疑いのある紙葉類に関する情報を特定情報として記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶される該特定情報の作成及び該特定情報の更新処理を行う管理部と、を有し、
該識別部における該紙葉類の判定の結果、真券又は偽券の疑いがある紙葉類と判定された場合、該記憶手段を参照して関連する該特定情報の紙葉類のパターンと、取引対象の紙葉類のパターンを照合して、該照合の結果に応じて、該管理部は取引対象の紙葉類のパターンを含む該特定情報を該記憶手段に記憶することを特徴とする紙葉類取引装置。
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- 2006-12-04 JP JP2006327316A patent/JP2008140262A/ja active Pending
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